JP2019157872A - 断熱材 - Google Patents
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Abstract
【課題】芯材に薄板部を形成することにより、熱が断熱材の一方の面から他方の面へ回り込む際の熱の伝達経路を長くして外被材のヒートブリッジ現象の影響を効果的に抑制することで、断熱材の断熱性能を向上させること。【解決手段】断熱材1が、平板状の平板部11、および、平板部11の外周に配置され平板部11よりも厚みの薄い薄板部12を有する芯材10と、内部に芯材10を収容するとともに内部が大気圧から減圧された外被材20と、を備える。【選択図】図2
Description
本発明は断熱材に関するものである。
従来、断熱性能を有する芯材と、芯材を内部に収納し、かつ、内部を減圧状態に保つ外被材とを有する断熱材が知られている。このような断熱材では、熱伝導物質として機能するガスが内部に侵入することを防ぐ必要がある。
そのため、従来の断熱材では、ガスバリア性の優れた外被材を使用することによって外部からのガス侵入を防いでいる。また、従来の断熱材では、ガスバリア性の優れた外被材として、アルミニウム箔などの金属箔を含むフィルムが広く使用されている。
しかし、金属箔を含むフィルムを断熱材の外被材に使用すると、外被材を通じて熱が断熱材の一方の面から他方の面に回り込む現象(ヒートブリッジ現象)が発生するため、断熱材の断熱性能が低下するという課題があった。
一方、ヒートブリッジ現象の影響を抑制するために、外被材に、比較的熱伝導率の小さいステンレス箔層、セラミック蒸着フィルム層、アルミニウム蒸着フィルム層などが用いられる場合もある。
さらに、ガスバリア性を向上させるとともにヒートブリッジ現象の発生を抑制するため、芯材を挟んで一方側にはアルミニウム箔層を有する積層フィルム、他方側には、無機酸化物蒸着層を少なくとも2層有する積層フィルムを用いた断熱材も知られている(特許文献1)。
しかしながら、特許文献1に記載された発明は、ヒートブリッジ現象の影響を抑制することができるものの、その効果は限定的である。また、断熱材のサイズが小さければ小さいほどヒートブリッジ現象の影響が顕著になるため、断熱材のサイズが小さい場合は、さらにヒートブリッジ現象の影響を効果的に抑制することが求められる。
本発明は、外被材のヒートブリッジ現象の影響を効果的に抑制することで断熱材の断熱性能を向上させることを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の断熱材は、平板部、および、平板部の外周に配置され平板部よりも厚みの薄い薄板部を有する芯材と、内部に芯材を収容するとともに内部が大気圧から減圧された外被材と、を備える。
本発明によれば、外被材のヒートブリッジ現象の影響を効果的に抑制することで断熱材の断熱性能を向上させることができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、同じ構成要素には同じ符号を付している。また、図面は、理解しやすくするためにそれぞれの構成要素を模式的に示している。また、本明細書では、図1,4A,4Bの矢印で示される方向を便宜的に上または下として説明する。
(実施の形態1)
図1は、実施の形態1の芯材の一例を示す正面図、図2は、実施の形態1の断熱材を示す斜視図、図3は、実施の形態1の断熱材を示す平面図、図4Aは、図3におけるA−A矢視断面図、図4Bは、図4Aにおける薄板部付近の拡大図である。
図1は、実施の形態1の芯材の一例を示す正面図、図2は、実施の形態1の断熱材を示す斜視図、図3は、実施の形態1の断熱材を示す平面図、図4Aは、図3におけるA−A矢視断面図、図4Bは、図4Aにおける薄板部付近の拡大図である。
実施の形態1に係る断熱材1は、芯材10と、外被材20と、吸着剤30とを有する。
<芯材>
芯材10は、熱の伝達を遮断する断熱部材である。また、芯材10は、熱伝導率の低い材料で形成される繊維体を平板状に成型した部材である。芯材10は、平面視で、略矩形状に形成される。ただし、芯材10の形状は、これに限らず、平面視で、他の多角形、円形、楕円形などに形成されてもよい。
芯材10は、熱の伝達を遮断する断熱部材である。また、芯材10は、熱伝導率の低い材料で形成される繊維体を平板状に成型した部材である。芯材10は、平面視で、略矩形状に形成される。ただし、芯材10の形状は、これに限らず、平面視で、他の多角形、円形、楕円形などに形成されてもよい。
繊維体を形成する材料は、無機材料であっても有機材料であってもよい。具体的には、ガラス繊維、グラスファイバー、グラスウール、ロックウール、または、セルロースファイバーなどを利用することができる。
なお、芯材10は、熱伝導率の低い材料で形成されていれば、発泡体または粉粒体を平板状に成型した部材であってもよい。発泡体としては、例えば、連続気泡のウレタンフォーム、スチレンフォーム、または、フェノールフォームなどを利用することができる。
粉粒体を形成する材料は、無機材料であっても有機材料であってもよい。具体的には、シリカ、アルミナ、または、パーライトなどを利用することができる。また、粉粒体は、各種フォーム材を粉砕して形成してもよい。
さらに、芯材10には、上記した各種の繊維体、発泡体、粉粒体のうち少なくとも2つを混合して用いてもよい。
芯材10は、平板状の平板部11と、平板部11の外周に配置され、平板部11の厚みよりも薄い薄板部12とを有する。
薄板部12は、平板状に形成された芯材10から、例えば、丸鋸などの工具を用いて外周の一部を除去加工することで形成される。すなわち、平板部11と薄板部12は、一体に形成されている。
薄板部12は、例えば、平板部11の外周からの幅が5〜20mm、厚みが底面から2mmとなるように芯材10に除去加工が施されて形成される。すなわち、薄板部12は、ストリップ状に形成される。
また、平板部11と薄板部12との接続部分には、切り込み13が形成されるように、除去加工が行われる。例えば、10mmの厚みの芯材10において、幅10mm、厚み2mmの薄板部12が形成される場合、芯材10は、芯材10の外周から10mmの位置において、工具によって上面から9mmの深さまで切り込まれる。また、芯材10は、底面からの高さが2mmの位置において、工具によって外周から中心方向に向かって11mmの深さまで切り込まれる。
その結果、芯材10の外周部から一部の繊維体が除去されるとともに、厚みが2mm、幅が10mmの薄板部12が形成される。このとき、薄板部12は、平板部11の外周部分に枠体状に形成されるとともに、平板部11の底面と薄板部12の底面は面一に形成される。また、平板部11と薄板部12との接続部には、上下方向および水平方向に1mmの深さの切り込み13が形成される。
これにより、薄板部12を曲げやすくすることができるとともに、平板部11と薄板部12との接続部分が破断しない程度の強度を保つことができる。
なお、薄板部12の厚みは2mmに限定されるものではなく、芯材10の材料の強度などに合わせて、適宜設定すればよい。また、薄板部12は、平板部11の外周の全周ではなく、一部に配置されていてもよい。
上述したように、ヒートブリッジ現象とは、外被材20を通じて熱が断熱材1の一方の面から他方の面に回り込む現象である。したがって、熱の伝達経路が長ければ長いほど、ヒートブリッジ現象の影響は小さくなる。
つまり、本発明では、薄板部12を形成することにより熱が断熱材1の一方の面から他方の面へ回り込む際の熱の伝達経路を長くして、外被材20のヒートブリッジ現象の影響を抑制している。
<外被材>
外被材20は、矩形状に形成されたシート状の部材である。外被材20は、2枚のシートを接合して袋状に形成されており、内部に芯材10を収容する収容空間を有する。また、外被材20は内部に芯材10を収容した状態で密閉されるとともに、内部は真空度の高い減圧状態に保たれている。そのため、外被材20は、芯材10の周囲に密着する。
外被材20は、矩形状に形成されたシート状の部材である。外被材20は、2枚のシートを接合して袋状に形成されており、内部に芯材10を収容する収容空間を有する。また、外被材20は内部に芯材10を収容した状態で密閉されるとともに、内部は真空度の高い減圧状態に保たれている。そのため、外被材20は、芯材10の周囲に密着する。
なお、外被材20の形状は、矩形状に限らず、他の多角形、円形、楕円形など、芯材10の形状に合わせて適宜設定すればよい。
外被材20は、内層と、中間層と、外層とを有するシート状の部材で形成されている。
内層は、例えば、低密度ポリエチレンフィルムで形成されている。内層は、熱溶着で接合される熱溶着フィルムとして機能する。
中間層は、アルミニウムを蒸着により成膜したポリアクリル酸系樹脂フィルム層と、アルミニウムを蒸着により成膜したPETフィルムとを有する二重構造に形成される。中間層は、ガスおよび水分の浸透を抑制するガスバリアフィルムとして機能する。
外層は、例えば、ナイロンフィルムで形成されている。外層は、内層および中間層を保護する表面保護フィルムとして機能する。
なお、内層は、低密度ポリエチレンフィルムに限られず、直鎖低密度ポリエチレンフィルム、高密度ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、または、ポリアクリロニトリルフィルムなどの熱可塑性樹脂を利用することができる。また、内層は、これらの材料のうち少なくとも2つの材料が混合された混合物で形成されてもよい。
また、中間層は、アルミニウム箔や銅箔などの金属箔や、ポリエチレンテレフタレートフィルムやエチレン−ビニルアルコール共重合体フィルム等の基材に、アルミニウムや銅等の金属やアルミナやシリカ等の金属酸化物を蒸着したフィルム等であってもよい。
また、外層は、ナイロンフィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリプロピレンフィルムなどを利用することできる。外層の厚みは0.1mm程度であることが好ましい。
<吸着剤>
吸着剤30は、外被材20の内部に侵入した水蒸気などのガスが熱伝導物質として機能することを抑制するため、水蒸気などのガスを吸着する部材である。吸着材30には、例えば、ゼオライト、酸化カルシウムなどを利用することができる。吸着材30は、平板部11の隅部に配置され、芯材10とともに外被材20の内部に封入される。
吸着剤30は、外被材20の内部に侵入した水蒸気などのガスが熱伝導物質として機能することを抑制するため、水蒸気などのガスを吸着する部材である。吸着材30には、例えば、ゼオライト、酸化カルシウムなどを利用することができる。吸着材30は、平板部11の隅部に配置され、芯材10とともに外被材20の内部に封入される。
<製造方法>
次に、図5および図6A〜6Dを用いて断熱材1の製造方法を説明する。図5は、実施の形態1の断熱材1の製造方法を説明するフローチャートである。図6A〜6Dは、実施の形態1に係る断熱材1の製造方法を説明する模式図である。なお、図6A〜6Dは、それぞれ、図5のステップS10〜S40で行う処理を示している。
次に、図5および図6A〜6Dを用いて断熱材1の製造方法を説明する。図5は、実施の形態1の断熱材1の製造方法を説明するフローチャートである。図6A〜6Dは、実施の形態1に係る断熱材1の製造方法を説明する模式図である。なお、図6A〜6Dは、それぞれ、図5のステップS10〜S40で行う処理を示している。
まず、矩形状に形成された2枚の同じ大きさのシートが重ね合わされ、シートの3辺が熱溶着により接合される(ステップS10)。これにより、開口部を有する袋状の外被材20が形成される。外被材20の内部の大きさは、後に、芯材10をスムーズに挿入できるように、芯材10よりも若干大きく形成される。
次に、芯材10が作成される(ステップS20)。上述したように、芯材10は、繊維体が加熱圧縮されて平板状に成形された後、目的のサイズに切断される。また、平板状に形成された芯材10から一部の繊維体が除去加工され、薄板部12が形成される。すなわち、薄板部12は、平板部11の側面にそって形成されるとともに、薄板部12の端部は、平板部11の側面から離れて位置している。
次に、袋状に形成された外被材20の内部に芯材10および吸着剤30が挿入される(ステップS30)。
次に、外被材20の内部の真空引きが行われるとともに開口部が接合される。真空引きは、未封の断熱材1がチャンバー内に設置され、内部が10Pa以下まで減圧された後、開口部が熱溶着により接合される(ステップS40)。以上の工程により、断熱材1が製造される。
<評価>
次に、実施の形態1に係る断熱材1が奏する効果を検証するシミュレーションについて説明する。シミュレーションの条件を表1に示し、シミュレーションの結果を表2に示す。
次に、実施の形態1に係る断熱材1が奏する効果を検証するシミュレーションについて説明する。シミュレーションの条件を表1に示し、シミュレーションの結果を表2に示す。
断熱材1の両面の温度差は「20K」、側面の境界条件は「断熱」、輻射は「なし」としてシミュレーションを行った。また、外被材20の中間層は「アルミニウムを成膜したフィルム」とした。
表1、表2に示す比較例は従来の断熱材に対応し、実施例は実施形態1の断熱材1に対応する。比較例における芯材10は平面視で正方形に形成されており、各辺が1000×1000mm、厚みが10mmである。
一方、実施例における芯材10は平面視で正方形に形成されており、各辺が1000×1000mm、厚みが4mmの平板状の繊維体、および、平面視で正方形に形成されており、各辺が1020×1020mm、厚みが2mmの繊維体が重ねられている。すなわち、実施例の芯材10では、平板部11の外周に幅10mmの薄板部12が形成されている。
従来の断熱材では、一方の面から他方の面に伝達する熱量は単位面積あたり0.4Wである。一方、実施例の断熱材1では、一方の面から他方の面に伝達する熱量は単位面積あたり0.2Wである。
つまり、実施例における断熱材1は比較例の断熱材に対して、一方の面から他方の面に伝達する熱量が50%削減された。
なお、このシミュレーション結果は、アルミニウムを蒸着により成膜したシートを中間層として有する外被材20を用いた場合についての評価結果であり、熱伝導率の高いアルミ箔の中間層を有する外被材20を用いる場合は、さらなる改善が見込める。
<効果>
実施の形態1に係る断熱材1は、芯材10に薄板部12を形成することによって、外被材20を伝達する熱の伝熱経路を長くして、断熱材1におけるヒートブリッジ現象の影響を抑制することができる。
実施の形態1に係る断熱材1は、芯材10に薄板部12を形成することによって、外被材20を伝達する熱の伝熱経路を長くして、断熱材1におけるヒートブリッジ現象の影響を抑制することができる。
(実施の形態2)
図7は、実施の形態2の断熱材を示す斜視図である。
図7は、実施の形態2の断熱材を示す斜視図である。
実施の形態2の断熱材2では、薄板部12の角に正方形の切欠14が形成されている。換言すれば、薄板部12が平面視で、平板部11の外周を構成する一辺を長辺とする長方形に形成されているとともに、互いに隣接する薄板部12の短辺が直角に交わるように、繊維体が除去されている。これにより、薄板部12を上下方向に容易に折り曲げることができる。
なお、切欠14の形状は、特に限定されるものではなく、長方形、三角形、または、円弧形としてもよい。
また、薄板部12の角から繊維体を除去せずに、薄板部12の角から平板部11の角に向けて切り込みを入れるようにしてもよい。
<製造方法>
図5および図8A〜8Dを用いて実施の形態2に係る断熱材2の製造方法を説明する。図8A〜8Dは、実施の形態2に係る断熱材2の製造方法を説明する模式図である。なお、図8A〜8Dは、それぞれ、図5のステップS10〜S40で行う処理を示している。
図5および図8A〜8Dを用いて実施の形態2に係る断熱材2の製造方法を説明する。図8A〜8Dは、実施の形態2に係る断熱材2の製造方法を説明する模式図である。なお、図8A〜8Dは、それぞれ、図5のステップS10〜S40で行う処理を示している。
まず、矩形状に形成された2枚の同じ大きさのシートが重ね合わされ、これらのシートの3辺が熱溶着により接合される(ステップS10)。これにより、開口部を有する袋状の外被材20が形成される。外被材20の内部の大きさは、後に、芯材10をスムーズに挿入できるように、芯材10よりも若干大きく形成される。
次に、芯材10が作成される(ステップS20)。上述したように、芯材10は、繊維体が加熱圧縮されて平板状に成形された後、目的のサイズに切断される。また、平板状に形成された芯材10から一部の繊維体が除去加工され、薄板部12が形成される。さらに、薄板部12の角から正方形状の繊維体が除去される。
次に、袋状に形成された外被材20の内部に芯材10および吸着剤30が挿入される(ステップS30)。
次に、外被材20の内部の真空引きが行われるとともに開口部が接合される。真空引きは、未封の断熱材2がチャンバー内に設置され、内部が10Pa以下まで減圧された後、開口部が熱溶着により接合される(ステップS40)。以上の工程により、断熱材2が製造される。
(実施の形態3)
図9は、実施の形態3の断熱材を示す斜視図である。
図9は、実施の形態3の断熱材を示す斜視図である。
実施の形態3の断熱材3では、薄板部12の外周側を上底、内側を下底とした台形形状となるように薄板部12の角から繊維体が除去されている。すなわち、実施の形態3の断熱材3では、薄板部12の角が面取り加工されている。換言すれば、薄板部12の角に切欠14が形成されている。
これにより、薄板部12を上下方向に容易に折り曲げることができる。また、薄板部12の角から繊維体を除去する際、工具を直線状に動かすだけよいため、繊維体の除去加工を容易に行うことができる。
<製造方法>
図5および図10A〜10Dを用いて実施の形態3に係る断熱材3の製造方法を説明する。図10A〜10Dは、実施の形態3に係る断熱材3の製造方法を説明する模式図である。なお、図10A〜10Dは、それぞれ、図5のステップS10〜S40で行う処理を示している。
図5および図10A〜10Dを用いて実施の形態3に係る断熱材3の製造方法を説明する。図10A〜10Dは、実施の形態3に係る断熱材3の製造方法を説明する模式図である。なお、図10A〜10Dは、それぞれ、図5のステップS10〜S40で行う処理を示している。
まず、矩形状に形成された2枚の同じ大きさのシートが重ね合わされ、これらのシートの3辺が熱溶着により接合される(ステップS10)。これにより、開口部を有する袋状の外被材20が形成される。外被材20の内部の大きさは、後に、芯材10をスムーズに挿入できるように、芯材10よりも若干大きく形成される。
次に、芯材10が作成される(ステップS20)。上述したように、芯材10は、繊維体が加熱圧縮されて平板状に成形された後、目的のサイズに切断される。また、平板状に形成された芯材10から一部の繊維体が除去加工され、薄板部12が形成される。さらに、薄板部12の角から繊維体が除去される。
次に、袋状に形成された外被材20の内部に芯材10および吸着剤30が挿入される(ステップS30)。
次に、外被材20の内部の真空引きが行われるとともに開口部が接合される。真空引きは、未封の断熱材3がチャンバー内に設置され、内部が10Pa以下まで減圧された後、開口部が熱溶着により接合される(ステップS40)。以上の工程により、断熱材3が製造される。
なお、実施の形態3の芯材10は、薄板部12の角が面取り加工されているため、面取り加工された部分がガイドとなり、芯材10を外被材20に対してスムーズに挿入することができる。
(実施の形態4)
図11は、実施の形態4における断熱材の斜視図である。
図11は、実施の形態4における断熱材の斜視図である。
実施の形態4の断熱材4では、平板部11を挟んで互いに対向する一対の薄板部12が設けられている。また、薄板部12の長手方向の長さが、平板部11の辺の長さと同じ長さに形成されている。
この場合、平面視で、矩形状に形成された平板部11の全ての辺に対応する位置に薄板部12を設ける場合よりも、薄板部12を容易に形成することができる。
なお、薄板部12を設ける位置は、平板部11を挟んで互いに対向する位置に限らず、1つの辺、互いに隣接する2つの辺、または、3つの辺に対応する位置に設けても良い。
<製造方法>
図5および図12A〜12Dを用いて実施の形態4に係る断熱材4の製造方法を説明する。図12A〜12Dは、断熱材4の製造方法を説明する模式図である。なお、図12A〜12Dは、それぞれ、図5のステップS10〜S40で行う処理を示している。
図5および図12A〜12Dを用いて実施の形態4に係る断熱材4の製造方法を説明する。図12A〜12Dは、断熱材4の製造方法を説明する模式図である。なお、図12A〜12Dは、それぞれ、図5のステップS10〜S40で行う処理を示している。
まず、矩形状に形成された2枚の同じ大きさのシートが重ね合わされ、シートの3辺が熱溶着により接合される(ステップS10)。これにより、開口部を有する袋状の外被材20が形成される。外被材20の内部の大きさは、後に、芯材10をスムーズに挿入できるように、芯材10よりも若干大きく形成される。
次に、芯材10が作成される(ステップS20)。上述したように、芯材10は、繊維体が加熱圧縮されて平板状に成形された後、目的のサイズに切断される。また、平板状に形成された芯材10から一部の繊維体が除去加工され、薄板部12が形成される。
次に、袋状に形成された外被材20の内部に芯材10および吸着剤30が挿入される(ステップS30)。
次に、外被材20の内部の真空引きが行われるとともに開口部が接合される。真空引きは、未封の断熱材4がチャンバー内に設置され、内部が10Pa以下まで減圧された後、開口部が熱溶着により接合される(ステップS40)。以上の工程により、断熱材4が製造される。
図13は、断熱材の製造方法の変形例を説明するフローチャートである。また、図14A〜14D、図15A〜15D、図16A〜16D、図17A〜17Dは、それぞれ、実施の形態1〜4に係る断熱材の製造方法の変形例を説明する模式図である。なお、図14A〜14D、それぞれ、図13のステップS10〜S40で行う処理を示している。また、図15A〜15D、それぞれ、図13のステップS10〜S40で行う処理を示している。また、図16A〜16D、それぞれ、図13のステップS10〜S40で行う処理を示している。また、図17A〜17D、それぞれ、図13のステップS10〜S40で行う処理を示している。
変形例に係る断熱材の製造方法では、まず、芯材10が作成される(ステップS10)。上述したように、芯材10は、繊維体が加熱圧縮されて平板状に成形された後、目的のサイズに切断される。また、平板状に形成された芯材10から一部の繊維体が除去加工され、薄板部12が形成される。また、必要に応じて、薄板部12の角から繊維体が除去される。
次に、芯材10および吸着剤30が2枚の矩形状に形成されたシートの間に配置される(ステップS20)。
次に、シートの3辺が熱溶着により接合される(ステップS30)。これにより、開口部を有する袋状の外被材20が形成される。外被材20の内部の大きさは、後に、芯材10をスムーズに挿入できるように、芯材10よりも若干大きく形成される。
次に、外被材20の内部の真空引きが行われるとともに開口部が接合される(ステップS40)。真空引きは、未封の断熱材がチャンバー内に設置され、内部が10Pa以下まで減圧された後、開口部が熱溶着により接合される。以上の工程により、断熱材が製造される。
変形例に係る断熱材の製造方法では、外被材20を袋状に形成する工程(ステップS30)と、外被材20の開口部を接合する工程(ステップS40)が連続している。したがって、外被材20を袋状に形成した後、外被材20の内部に芯材10を挿入する際、外被材20の接合部分の温度が低下するまで待機する必要がなく、断熱材の製造時間を短縮することができる。
以上説明したように、本発明では、芯材10における平板部11の外周に薄板部12を設けたため、外被材のヒートブリッジ現象の影響を効果的に抑制することで断熱材の断熱性能を向上させることができる。
本発明にかかる断熱材は、保温保冷機器、コンテナボックス、クーラーボックスなどへ適用が可能である。また、事務機器、電子機器、防寒具、寝具などへの適用も可能である。
1 断熱材
2 断熱材
3 断熱材
4 断熱材
10 芯材
11 平板部
12 薄板部
13 切り込み
14 切欠
20 外被材
30 吸着剤
2 断熱材
3 断熱材
4 断熱材
10 芯材
11 平板部
12 薄板部
13 切り込み
14 切欠
20 外被材
30 吸着剤
Claims (9)
- 平板部、および、前記平板部の外周に配置され前記平板部よりも厚みの薄い薄板部を有する芯材と、
内部に前記芯材を収容するとともに内部が大気圧から減圧された外被材と、
を備える断熱材。 - 前記平板部と前記薄板部は、一体であることを特徴とする請求項1に記載の断熱材。
- 前記芯材は、前記平板部と前記薄板部との間に切り込みを有することを特徴とする請求項1または2に記載の断熱材。
- 前記薄板部の一方の面は、前記平板部の一方の面と面一に形成されていることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の断熱材。
- 前記薄板部は、枠体状に形成されていることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の断熱材。
- 前記平板部は、平面視で矩形状に形成されており、
前記薄板部の角には切欠が形成されていることを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の断熱材。 - 前記薄板部は、ストリップ状に形成されているとともに、平面視で前記平板部の外周を構成する一辺、二辺、三辺、または、四辺に隣接して配置されていることを特徴とする請求項6に記載の断熱材。
- 前記薄板部は、前記平板部の側面に沿う請求項1〜7の何れか1項に記載の断熱材。
- 前記薄板部の端部は、前記平板部の側面から離れて位置する請求項1〜8の何れか1項に記載の断熱材。
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2018
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