JP2019178353A - 脱銅電解処理方法、脱銅電解処理装置 - Google Patents
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Abstract
Description
Cu2++2e−→Cu0 ・・・(1)
カソード側:Cu++e−→Cu0 ・・・(2)
アノード側:2Cl−→Cl2+2e− ・・・(3)
本発明に係る脱銅電解処理方法は、銅を含有する塩化ニッケル溶液(含銅塩化ニッケル溶液)から銅を電解採取して除去する方法である。より具体的には、この方法は、ニッケル硫化物を塩素浸出して得られる含銅塩化ニッケル溶液から電解採取法により電気ニッケルを製造する電気ニッケルの製造プロセスにおける脱銅電解工程の脱銅電解処理方法である。
(脱銅電解処理の工程)
図1は、含銅塩化ニッケル溶液から電気ニッケルを製造する電気ニッケルの製造プロセスの流れを示す工程図である。電気ニッケルの製造プロセスにおいては、ニッケル硫化物やニッケルマット等の原料に含有される銅やニッケルが塩素浸出処理(塩素浸出工程S1)にて浸出された後、含銅塩化ニッケル溶液となり、この含銅塩化ニッケル溶液が各処理工程を経て、電解採取(電解工程S5)して電気ニッケルを製造するための電解液となる。そして、この製造プロセスの過程においては、含銅塩化ニッケルに含まれる銅が硫化物として固定され(セメンテーション工程S2,S3)、含銅塩化ニッケル溶液中のニッケルと銅を分離する処理が行われる。
図2は、電気ニッケルの製造プロセス系内における脱銅電解処理の流れを示す概略工程図である。図2に示すように、本実施の形態では、電気ニッケルの製造プロセスにおいて、含銅塩化ニッケル溶液中の銅を硫化物として固定化するセメンテーション処理を2段階で行うようにし(図1の工程図参照)、1段階目のセメンテーション処理(第1のセメンテーション工程S2)での反応を経て得られた反応終液の一部を、銅を電解採取して除去する脱銅電解処理の始液として用いる。このような方法によれば、設備コスト等をかけることなく、脱銅電解処理の能力を向上させ、脱銅量を有効に増やすことができる。
4NiS+2Cu2+→Ni2++Ni3S4+2Cu+ ・・・(4)
NiS+2Cu2+→Ni2++2Cu++S0 ・・・(5)
電流効率(%)=実電着量(kg/日)÷理論電着量(kg/日)×100
脱銅電解処理に際しては、第1のセメンテーション工程S2を経て得られた反応終液に対して固液分離処理を施し、溶液中に含まれるニッケル硫化物等の固形分を除去し、固形分が除去された溶液を始液として用いることが好ましい。
(脱銅電解処理方法)
脱銅電解工程における脱銅電解処理では、上述したように、2段階のセメンテーション処理を行うセメンテーション工程における第1のセメンテーション処理を経て得られる反応終液の一部を、電解処理始液として用いて脱銅電解処理を行う。この脱銅電解処理は、正極と負極とからなる電極対を備える電解槽が給液に対して複数並列して設けられた電解処理装置にて行われる。したがって、第1のセメンテーション処理を経て得られる反応終液の一部は、電解処理装置を構成する各電解槽のそれぞれに並列に給液され、各電解槽にて脱銅電解処理が行われる。
上述のような方法により脱銅電解処理を行うことで、高い電流効率を維持しながら溶液中の銅を銅粉として回収することができるとともに、負極での銅粒の異常成長を抑制して、ショート等の不具合の発生を防ぐことができる。
次に、上述した脱銅電解処理を行う脱銅電解処理装置について説明する。
図4は、脱銅電解処理装置を含む処理設備の構成を模式的に示す図である。なお、当該処理設備(全体)を符号1として示す。処理設備1においては、脱銅電解処理が行われる脱銅電解処理装置2と、脱銅電解処理装置2に給液する脱銅電解処理始液を収容する始液収容槽群3と、を備えている。
脱銅電解処理装置2は、脱銅電解処理を行うための電解槽21により構成されている。具体的に、脱銅電解処理装置2は、複数の電解槽21(21a〜21d)が給液に対して並列して設けられている。各電解槽21には、図示しないが、その内部に正極と負極とからなる電極対が1つ又は複数設けられている。なお、並列して複数設けられている電解槽21の槽数は、特に限定されず、図4では一例として4槽の電解槽が設けられている態様を示しているが、1槽のみであってもよく、5槽以上の複数槽が並列して設けられていてもよい。
始液収容槽群3は、脱銅電解処理装置2における電解槽21にて電解処理を行う対象、すなわち脱銅電解処理始液を収容する収容槽群である。例えば、図4に示すように、始液収容槽群3は、中継槽31と、受入槽32と、から構成される。
上述した構成を有する処理設備1においては、例えば以下のような流れで脱銅電解処理が行われる。
実施例1では、図5に構成を模式的に示した脱銅電解試験装置22を用いて、電気ニッケルの製造プロセスにおける脱銅電解処理試験を行った。脱銅電解試験装置22に設けられる正極51は、チタン製ネット(チタンボックス)51bに装入された銅板51aからなり、負極52は、チタン板52aとしている。なお、ここで正極51に銅板51aを用いたのは、実験室において正極から塩素ガスを発生させないようにするためである。
比較例1では、電解槽における負極として、銅が析出する表面の粗さ(表面粗さ)が、算術平均粗さ(Ra)で3.402μmであり、最大高さ(Rz)で17.083μmのものを用いた。このこと以外は、実施例1と同様にして電解処理を行った。
図6は、実施例1と比較例1の脱銅電解処理における、通電前の負極表面の状態と、3時間通電した後の負極表面の状態を示した写真図である。
2 脱銅電解処理装置
3 始液収容槽群
11 給液配管
21(21a,21b,21c,21d) 電解槽
22 脱銅電解試験装置
31 中継槽
32 受入槽
51 正極
52 負極
52s 負極の表面
Claims (4)
- ニッケル硫化物に対して塩素浸出処理を施して得られる含銅塩化ニッケル溶液から電解採取法により電気ニッケルを製造する電気ニッケルの製造プロセスにおける脱銅電解処理の方法であって、
前記電気ニッケルの製造プロセスは、
前記含銅塩化ニッケル溶液にニッケル硫化物を添加し、少なくとも、該含銅塩化ニッケル溶液中の2価銅イオンを1価銅イオンに還元する第1のセメンテーション工程と、
前記第1のセメンテーション工程を経て得られたスラリーに、ニッケルマット及び前記塩素浸出処理により得られた塩素浸出残渣を添加し、該スラリーに含まれる1価銅イオンを硫化物として固定化する第2のセメンテーション工程と、を有するセメンテーション工程を含み、
前記脱銅電解処理では、チタンを含む金属により構成され、銅が析出する表面の算術平均粗さ(Ra)が0.2μm〜1.2μmであり、最大高さ(Rz)が1.2μm〜6.0μmである負極と、正極とを備えた電解槽に、前記セメンテーション工程における前記第1のセメンテーション工程を経て得られた反応終液の一部を脱銅電解処理始液として給液して脱銅電解処理を施す
脱銅電解処理方法。 - 前記脱銅電解処理始液の酸化還元電位(銀/塩化銀電極基準)を300mV〜470mVの範囲として電解処理を施す
請求項1に記載の脱銅電解処理方法。 - ニッケル硫化物に対して塩素浸出処理を施して得られる含銅塩化ニッケル溶液から電解採取法により電気ニッケルを製造する電気ニッケルの製造プロセスにおける脱銅電解処理を実行する脱銅電解処理装置であって、
正極と負極とからなる電極対を備える電解槽が設けられ、
前記負極は、チタンを含む金属により構成され、銅が析出する表面の算術平均粗さ(Ra)が0.2μm〜1.2μmであり、最大高さ(Rz)が1.2μm〜6.0μmである
脱銅電解処理装置。 - 前記電気ニッケルの製造プロセスでは、
前記含銅塩化ニッケル溶液にニッケル硫化物を添加し、少なくとも、該含銅塩化ニッケル溶液中の2価銅イオンを1価銅イオンに還元する第1のセメンテーション処理と、
前記第1のセメンテーション処理を経て得られたスラリーに、ニッケルマット及び前記塩素浸出処理により得られた塩素浸出残渣を添加し、該スラリーに含まれる1価銅イオンを硫化物として固定化する第2のセメンテーション処理と、からなる2段階のセメンテーション処理が実行され、
前記電解槽には、前記セメンテーション処理における前記第1のセメンテーション処理を経て得られる反応終液の一部が脱銅電解処理始液として給液される
請求項3に記載の脱銅電解処理装置。
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