JP2019178157A - 便通改善剤の製造方法および便秘改善剤 - Google Patents

便通改善剤の製造方法および便秘改善剤 Download PDF

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Abstract

【課題】高アミロース米を使用して得られる便通改善剤、便通改善作用を有する加工米またはその粉砕物、それを使用した加工品を提供すること。【解決手段】本発明によれば、澱粉中のアミロース含量が20重量%以上である米穀粒を湿熱処理した加工米、またはその粉砕物を含む、便通改善剤が提供される。また本発明によれば、澱粉中のアミロース含量が20重量%以上の米穀粒を、湿熱処理に付し、必要により粉砕処理を行うことを特徴とする、便通改善作用を有する加工米またはその粉砕物の製造方法が提供される。さらに本発明によれば、米穀粒の炊飯適性を向上する方法、および米穀粒の酸敗を抑制する方法も提供される。【選択図】図3

Description

本発明は、便通改善剤、便通改善作用を有する加工米若しくはその粉砕物の製造方法、およびその加工品に関するものである。
近時、食生活の変化、ストレス、運動不足や無理なダイエットなどが原因となり、便秘や下痢等の腸内環境の不具合に悩む人が増加しつつある。便秘は、不快症状の一つであってお腹の張りや痛みばかりではなく、ニキビ、肌あれ、肩こり、頭痛などの美容面や健康面における問題の間接的な原因となっている
便秘は、日本消化器病学会によれば、「排便が数日に1回程度に減少し、排便間隔不規則で便の水分含有量が低下している状態」と表現することができる。
便秘の解消法としては、適度な運動や繊維質の積極的な摂取などのような生活習慣の改善による方法の他に、便秘解消を目的とした食品及び医薬品を摂取する方法がある。
医薬品の摂取、すなわち下剤の摂取は、即効性があるものの、長期間の連用に適さない場合が多く、また排便のコントロールができないという欠点もある。
食品としては、例えば、食物繊維が挙げられる。しかしながら、食物繊維はその由来により様々なものがあって、期待される効果も一様ではない。また摂取方法や形態にも工夫が必要な場合も多かった。このため食物繊維以外の検討も進められている。
例えば、特開2004−155727号公報(特許文献1)には、大豆、大麦、玄米、餅米、粟、栗、キビ、トウモロコシから選択される焙煎した穀類と、水溶性食物繊維と、オリゴ糖類と、茶ポリフェノール類と、乳酸菌類とを一定の質量比で含有する便通改善組成物が開示されている。ここでは、食物繊維に加えて、焙煎した穀類等を使用している。
高アミロース米は、アミロースを多く含むものをいい、インディカ米のような長粒種米に多く、糊化温度が高いため、炊飯後に老化し易く消化酵素による分解が遅いことが知られている。高アミロース米は粘りが弱いため、一般的には米飯とした場合、日本人の嗜好に合わないことがある一方で、主食米である中アミロース米とは異なる特徴が期待されている。このため、高アミロース米の利用が依然として望まれている。
高アミロース米の機能性に着目した報告がこれまでにも種々なされている。
例えば、特開2005−328776号公報(特許文献2)には、高アミロース米の血糖上昇抑制作用について記載されている。
また、特開2012−044919号公報(特許文献3)には、高アミロース型の米穀粒(澱粉中のアミロース含量が20重量%以上の米穀粒)を湿熱処理して粉砕することによる加工法が開示されている。これにより、リパーゼ活性の低減、米穀粉の粒径分布制御、や糊化度の制御が可能なことが報告されている。
米穀粒または澱粉の湿熱処理に関しては、例えば、下記のような開示がある。すなわち、特開平10−279487号公報(特許文献4)には、アミロース含量が30重量%以上の澱粉に湿熱処理を付した素材が脂質代謝改善作用を示すことが開示されている。特開2003−102408号公報(特許文献5)には、生米を、タンパク分解酵素液中に浸漬した後、湿熱処理に付すことが開示されている。しかしながら、前者は、澱粉やその誘導体を湿熱処理するものであり、また、脂質代謝改善作用は、便通改善効果とは全く異なるものである。後者は、使用する生米のアミロース含量について言及は無く、便通改善作用について何ら記載されていない。
したがって、高アミロース米や湿熱処理に伴う、便通改善作用については、本発明者の知る限りこれまで報告されていない。
特開2004−155727号公報 特開2005−328776号公報 特開2012−044919号公報 特開平10−279487号公報 特開2003−102408号公報
本発明者らは今般、高アミロース米、ここでは澱粉中のアミロース含量が20重量%以上の米穀粒に、湿熱処理を施したところ、便通改善効果が得られることを、予想外にも見出した。また本発明者らは、湿熱処理した高アミロース米では、日持ち向上効果も観られ、さらに特に玄米の場合、炊飯適性が向上することも見出した。従来よりも優れたまたは従来とは異なった新しい味覚、風味、食感等を有する食品でありながら、便通改善効果を持つものを提供できたことは、思いがけないことであった。本発明はこれら知見に基づくものである。
よって本発明は、高アミロース米を使用して得られる便通改善剤、便通改善作用を有する加工米またはその粉砕物、それを使用した加工品を提供することをその目的とする。
すなわち、本発明によれば、以下の発明が提供される。
<1> 澱粉中のアミロース含量が20重量%以上である米穀粒を湿熱処理した加工米、またはその粉砕物を含む、便通改善剤。
<2> 前記<1>の便通改善剤において、湿熱処理が、0.05〜0.5MPaの圧力条件下にて、1〜60分間、水蒸気による処理に付すものであるのがよい。
<3> 前記<1>または<2>の便通改善剤において、米穀粒が、うるち玄米であるのがよい。
<4> 前記<1>〜<3>のいずれかの便通改善剤において、便通改善が、摂取した食物の消化管内通過時間を短縮させる便秘改善を意味するのがよい。
<5> 澱粉中のアミロース含量が20重量%以上の米穀粒を、湿熱処理に付し、必要により粉砕処理を行うことを特徴とする、便通改善作用を有する加工米またはその粉砕物の製造方法。
<6> 前記<5>の方法において、湿熱処理が、0.05〜0.5MPaの圧力条件下にて、1〜60分間、水蒸気による処理に付すものであるのがよい。
<7> 前記<5>または<6>の方法において、米穀粒が、うるち玄米であるのがよい。
<8> 前記<5>〜<7>のいずれかの方法において、便通改善作用が、摂取した食物の消化管内通過時間を短縮させる便秘改善作用であるのがよい。
<9> 前記<5>〜<8>のいずれかの方法により得られる、加工米またはその粉砕物。
<10> 前記<1>〜<4>のいずれかの便通改善剤、または
前記<5>〜<8>のいずれかの方法により得られる加工米若しくはその粉砕物
を用いて得られる、加工品。
<11> 澱粉中のアミロース含量が20重量%以上の米穀粒を、湿熱処理に付すことを特徴とする、米穀粒の炊飯適性を向上する方法。
<12> 澱粉中のアミロース含量が20重量%以上の米穀粒を、湿熱処理に付すことを特徴とする、米穀粒の酸敗を抑制する方法。
[1] 澱粉中のアミロース含量が20重量%以上の米穀粒を、湿熱処理に付し、必要により粉砕処理を行うことによって得られる加工米またはその粉砕物を含む、便通改善剤の製造方法。
[2] 便通改善剤が、便秘改善剤である、前記[1]の製造方法。
[3] 湿熱処理が、0.05〜0.5MPaの圧力条件下にて、1〜60分間、水蒸気による処理に付すものである、前記[1]または[2]方法。
[4] 米穀粒が、うるち玄米である、前記[1]〜[3]のいずれかの方法。
[5] 澱粉中のアミロース含量が20重量%以上である米穀粒を湿熱処理した加工米、またはその粉砕物を含む、便秘改善剤。
本発明によれば、特定の湿熱処理によって、安全性が高く、かつ需要者にとっては受け入れ易い素材に基づく便通改善剤を提供することが出来る。本発明において、便通改善作用が得られるものは、高アミロース米を湿熱処理して得られる加工米またはその粉砕物であるため、通常の食品と同様に、簡便に摂取することができ、また需要者にとって継続的に摂取し易いものである。
さらに、本発明によれば、加工米またはその粉砕物を用いて加工品とすることで、従来とは異なった米由来の加工用原料に基づく独特な風味、食味、食感等をもち、需要者にとってより日常的に摂取し易いものとしつつ、便通改善効果を有する加工品を提供することができる。
また、本発明によれば、特定の湿熱処理によって、高アミロース米の米穀粒、特に玄米の吸水性を向上することができ、炊飯適性を大幅に向上させることができる。これにより、通常の玄米を炊飯する際に必要な、吸水性を高めるための濯ぎ作業や、長時間の浸水等を必要とせず、かつ使用する炊飯器を選ぶことなく食味良好な玄米ご飯を提供することができる。
また、本発明によれば、特定の湿熱処理によって、生菌数を低下させることができるため、米穀粒、その粉砕物および加工品の保存安定性および安全性を大幅に向上させることができる。これにより、米穀粉およびこの粉砕粉から得られた加工品の品質低下を抑制することができる。したがって、米穀粉ならびに加工品の保存安定性および安全性を著しく向上させることができる。
本発明によれば、特定の湿熱処理によって、米穀粒の酸敗を抑制することができる。酸敗を抑制できることで、古米臭のような風味の劣化を抑制することができ、風味の良好なより高品質の加工米を提供することができる。
さらに、本発明における特定の湿熱処理によって、高アミロース米を処理することで、本出願人よる特開2012−044919号公報に記載されているように、その後の粉砕処理において米穀粒を粉砕するときに、その粒子性状(例えば、粒子径、粒度分布、安息角、かさ密度、分散度等)を容易に制御することもでき、さらに、米穀粉の糊化度および粘度変化を制御できることもできる。すなわち、本発明による所定の湿熱処理により、糊化粘度を低下させることができるので、食品への加工性が向上させることもできる。これらのことによって、本発明では用途に応じた最適な米穀粉を容易に得ることもできる。特に、米穀粉製造の粉砕における米穀粉の粒度を制御することができるため、食品別の用途に適した米穀粉を提供することが可能になる。したがって、本発明によれば、上記した便通改善効果を奏すると同時に、これらの特開2012−044919号公報に記載されている効果も期待できる。
したがって、本発明によれば、加工米またはその粉砕物を用いることで、従来、米を原料として用いてこなかった加工品にも用途に応じて最適な加工用原料米を提供でき、かつ便通改善効果を有する加工品を提供することができる。
実施例の消化管通過時間(GTT)への影響についての結果を示す(なお、グラフ中、異なるアルファベットは有意差を示す(p<0.05))。 実施例の消化管通過時間への影響についての結果を示す(なお、グラフ中、異なるアルファベットは有意差を示す(p<0.05))。 実施例の消化管通過時間への影響についての結果を示す。 実施例の湿糞重量への影響についての結果を示す(なお、グラフ中、異なるアルファベットは有意差を示す(p<0.05))。 実施例の湿糞重量への影響についての結果を示す(なお、グラフ中、異なるアルファベットは有意差を示す(p<0.05))。 実施例の糞便個数への影響についての結果を示す(なお、グラフ中、異なるアルファベットは有意差を示す(p<0.05))。 実施例の糞便個数への影響についての結果を示す(なお、グラフ中、異なるアルファベットは有意差を示す(p<0.05))。 実施例の糞中水分量への影響についての結果を示す(なお、グラフ中、異なるアルファベットは有意差を示す(p<0.05))。 実施例の糞中水分量への影響についての結果を示す(なお、グラフ中、異なるアルファベットは有意差を示す(p<0.05))。 実施例の大腸への影響についての結果を示す(なお、グラフ中、異なるアルファベットは有意差を示す(p<0.05))。
以下、本発明の実施形態について説明する。
便通改善剤
本発明による便通改善剤は、前記したように、澱粉中のアミロース含量が20重量%以上である米穀粒を湿熱処理した加工米、またはその粉砕物を含むものである。
ここで便通改善とは、ヒトを含む哺乳動物(好ましくはヒト)の便通を改善することをいい、便通の機能が低下している状態の回復・改善・向上、便通機能の低下の予防、良好な便通状態の維持を含む意味で使用される。また便通改善は、便秘の改善、便秘の解消、下痢の改善、下痢状態からの回復も含む。便秘の改善・解消により、摂取した食物の消化管内(詳しくは腸内)通過時間を短縮し、それによって、数日に1回程度に減少した排便回数の増加、便の水分量の低下状態からの回復、便容量の増大、腸内圧や腹圧の低下などの効果が期待できる。
本発明による便通改善剤が、便通改善作用を有することは、本願実施例の記載、具体的には、消化管通過時間の短縮効果、湿糞重量の増加、糞中水分量の増大、糞便個数の増加などの実施例の結果から明らかである。
よって、本発明において、「便通改善」は、便秘改善・下痢改善と言い換えることができ、本発明の好ましい態様によれば、「便通改善」は、便秘改善を意味し、より詳しくは、「摂取した食物の消化管内通過時間を短縮させる便秘改善」を意味しうる。すなわち、本発明による便通改善剤は、好ましくは便秘改善剤、より好ましくは摂取した食物の消化管内通過時間を短縮させる便秘改善剤ということができる。
またここで「含む」とは、本発明による便通改善剤が、所望の便通改善効果を発揮するのに充分な量の加工米またはその粉砕物を含有することをいう。したがって、必要により、他の添加成分を含んでいてもよいが、加工米またはその粉砕物を、そのまま便通改善剤として用いてもよい。便通改善剤は、便通改善作用を有する機能成分を意味するとも言えることから、後者のような場合、便通改善作用を有する加工米またはその粉砕物、または便通改善用加工米またはその粉砕物と言い換えることもできる。
・米穀
使用する米穀における澱粉中のアミロース含量は20重量%以上、好ましくは25重量%以上、である。本発明においては、このようなアミロース含量を有する米穀を高アミロース米という。アミロース含量の上限は、特に制限はされないが、一般に40重量%程度である。アミロース含量は20重量%以上であると、わずかな湿熱処理によっても糊化度や粘度が急激に上昇してしまうことが起こりに難くなり、制御の観点からは有利であり、また、便通改善効果の観点からも好ましい。
なおここで、澱粉中のアミロース含量は、例えばアミロース/アミロペクチン測定キット(メガザイム社製)によって求めることができる。
そのような澱粉中のアミロース含量が20重量%以上の米穀としては、好ましくはうるち精白米、うるち玄米、うるち分搗米を挙げることができる。これらの二種以上用いることができる。なお、本発明は、湿熱処理の付す米穀粒の全量が、常にアミロース含量が20重量%以上である必要はなく、アミロース含量が20重量%未満の上記米穀粒、あるいは上記以外の米穀粒、あるいは他の食品材料等が共存することができる。より好ましい前記米穀としては、うるち玄米、うるち分搗米であり、さらに好ましくはうるち玄米である。
本発明において、湿熱処理に付すうるち精米または玄米は、水分含有量が10〜25重量%のものが好ましく、12〜18重量%のものが特に好ましい。水分含有量が10重量%未満の場合は、湿熱処理により米粒の胴割れが起こり、一方、25重量%超過の場合は、湿熱処理により粒状のままでは維持できず、糊状になってしまい、そのまま固まってしまうことから好ましくない。
湿熱処理に付す澱粉中のアミロース含量が20重量%以上の米穀粒は、米粒状であるのが通常であるが、米穀粒を例えば粒径が500〜2000μm程度に粗粉砕したものであっても、あるいは米粒状の物と粉体状の物とが混在したものであってもよい。
・湿熱処理
本発明において、湿熱処理は、米穀中の澱粉の糊化には不十分な低水分条件下での水蒸気加熱処理のことをいい、より具体的には、0.05〜0.5MPaの圧力条件下、1〜60分間、水蒸気によって行うことをいう。
ここで湿熱処理の圧力条件は、0.05〜0.5MPa、好ましくは0.1〜0.3MPaである。0.05MPa未満の場合は、十分な湿熱処理効果が得られないことがあり、0.5MPa超過の場合は、著しい着色が発生してしまう場合があることから好ましくない。
湿熱処理の時間は、1〜60分間、好ましくは1〜10分間である。1分間未満の場合は、十分な湿熱処理効果が得られず、一方60分間超過の場合は、著しい着色が発生してしまう場合があることから好ましくない。
本発明での湿熱処理は、圧力条件および温度条件のいずれか片方あるいは両方が上記範囲内において常に一定である必要はなく、上記範囲内で変動することができる。また、圧力条件および温度条件の双方が上記範囲内にある時間が1〜60分間であるならば、圧力条件および温度条件のいずれか片方あるいは両方が上記範囲内から一時的に逸脱してもよい。
この湿熱処理は、合目的な任意の装置ないし方法によって行うことができる。本発明では、上記の湿熱処理条件を実現しうる耐熱性および耐圧性を備えた密閉容器を用いことができる。この密閉容器には、好ましくは、その内部へ水蒸気の供給ができるような配管、および内部の水蒸気を放出するコック等を設けることができる。また、必要に応じて、この密閉容器に充填された内容物を撹拌出来るような攪拌装置等を設けることができる。
本発明では、上記の湿熱処理を少なくとも1回は行う必要があるが、複数回行ってもよい。例えば、上記条件の湿熱処理を行った後、水蒸気を容器外部に解放し、その後容器内に水蒸気を導入することを行うことができる。このような湿熱処理を複数回行うことによって試料に対する湿熱処理の均一性が向上する場合があり、そのような場合は複数回行うのが好ましい。なお、湿熱処理を複数回行う場合、その湿熱処理の合計時間は60分間以下であることができ、また60分間を越えることもできる。
水蒸気の供給の仕方および方法も任意である。例えば、(イ)湿熱処理すべきうるち精米または玄米を密閉容器に収容した後に、水蒸気をこの密閉容器に所定の圧力に達するまで導入した後、水蒸気の導入を停止し、密閉容器内部の圧力を所定時間保持した後、密閉容器から水蒸気を放出する方法、(ロ)湿熱処理すべきうるち精米または玄米を密閉容器に収容した後に、水蒸気をこの密閉容器に連続的に導入および密閉容器から連続的に放出させながら所定の圧力を維持し、その状態を所定の時間保持した後、水蒸気の導入を停止する方法、(ハ)水蒸気によって所定の湿熱処理条件が維持された帯域に、湿熱処理すべきうるち精米または玄米を供給し、その帯域を所定の時間で通過させるようにする方法等を挙げることができる。この中では、特に(イ)が好ましい。
本発明においては、澱粉中のアミロース含量が20重量%以上の米穀粒を湿熱処理することで加工米が得られる。この加工米が、便通改善に優れたものである。一般的に、玄米も便通改善効果を示すが、未処理の玄米で便通改善作用を得るには、多量に摂取する必要があるが、玄米は食味不良であり、加工・調理(炊飯)には適さないため、日常的に多量に摂取することは難しい。このため、未処理の玄米のみを用いて、便通改善作用を得るのは通常困難である。本発明によれば、澱粉中のアミロース含量が20重量%以上の米穀粒(例えば玄米)を湿熱処理することで得られた加工米(加工玄米)を使用することで、効率的に便通改善作用が奏されることが期待できる。
またこの加工米は、加熱処理されていることから、日持ち向上効果もあり、さらに、炊飯適性も向上されたものである。
前記加工米は、炊飯米として利用してもよいが、必要により、粉砕して粉砕物として様々な食品等の用途に使用することもできる。粉砕は、石臼式粉砕や、ロール粉砕、気流粉砕など様々な粉砕手段を用いて行うことが出来る。粉砕物は、米穀粒を祖粉砕したものであっても、微粉砕して粉末状としたもの(粉砕粉)としたものであってもよい。
加工米の製造方法
本発明によれば、前記したように、澱粉中のアミロース含量が20重量%以上の米穀粒を、湿熱処理に付し、必要により粉砕処理を行うことを特徴とする、便通改善作用を有する加工米またはその粉砕物の製造方法も提供される。ここで、粉砕処理工程は任意工程であり、通常、加工米の製造を希望する場合は不要である一方、加工米の粉砕物の製造を希望する場合には該工程が必要とされる。
炊飯適性の向上方法
本発明によれば、前記したように、澱粉中のアミロース含量が20重量%以上の米穀粒を、湿熱処理に付すことを特徴とする、米穀粒の炊飯適性を向上する方法も提供される。ここで炊飯適性とは、米穀粒の吸水性のことをいい、炊飯適性が向上するとは、米穀粒の吸水性が増すこと意味する。米穀粒の吸水性が増すことで、玄米であっても炊飯が容易になる。具体的には、通常、玄米を炊飯する際に必要な吸水性を高めるための濯ぎ作業や、長時間の浸水等を必要とせずに、かつ使用する炊飯器を選ぶことなく食味良好な玄米ご飯を提供できる。なお、特定の湿熱条件により、米穀粒の吸水性が向上することは、後述する実施例の試験Dで示されたとおりである。
酸敗の抑制方法
本発明によれば、前記したように、澱粉中のアミロース含量が20重量%以上の米穀粒を、湿熱処理に付すことを特徴とする、米穀粒の酸敗を抑制する方法も提供される。ここで、「酸敗」とは、油脂が酸化・加水分解などの反応によって変質し、色、味、臭気などの変化をきたす現象をいい、「酸敗の抑制」とは、油脂の変質を抑えることをいう。前記したように、米穀粒の酸敗が抑制されることで、古米臭のような風味の劣化を抑制することができ、風味の良好なより高品質の加工米を提供することができる。
ここで、古米臭は、米中の脂質が、酵素などの影響により、遊離脂肪酸となり、さらにそれが過酸化脂質となることで発生するとされている。酸敗の抑制によって、このような遊離脂肪酸の生成が抑えられると考えられ、このため、古米臭などの望ましくない臭いや味(風味)の発生も抑えられると考えられる。これらは理論であって、本発明の範囲を限定するものではない。
このような酸敗の抑制処理は、玄米や玄米の粉砕物(例えば、玄米粉)に関して、より一層有効である。一般的に、精白米と比較して、玄米は含まれる脂質量が多い。このため、玄米や玄米粉は非常に劣化しやすく、ここでの劣化は、古米臭がその一因である。特に玄米粉では、市販品の玄米粉は米粉よりも半年ほど賞味期限が短くなることもある。したがって、本発明による酸敗抑制方法は、玄米や玄米の粉砕物に対して、極めて有用であるといえる。
このように、本発明に従う特定の湿熱処理を米穀粒に施すことで、便通改善作用の付与・強化と同様に、米穀粒に対して優れた効果(酸敗抑制、炊飯適性向上)が発揮される。
なお、特定の湿熱条件により、米穀粒の酸敗が抑制されることは、後述する実施例の試験Cで示されたとおりである。
加工品
本発明による便通改善剤、または、本発明による製造方法により得られる加工米若しくはその粉砕物を用いて、加工品を得ることができる。すなわち、本発明における湿熱処理された米穀粒(すなわち、加工米)の用途である。加工品は、好ましくは加工食品である。
本発明による加工米の用途としては、保存性、物性が向上するため、強力粉や薄力粉といった小麦粉原料の代替として用いることができるほか、飲食品、医薬品、化粧品、工業製品等の各分野で利用することができる。
飲食品としては特に制限はないが、例えば、醤油、粉末醤油、味噌、粉末味噌、もろみ、ひしお、マヨネーズ、ドレッシング、食酢、三杯酢、粉末すし酢、中華の素、天つゆ、麺つゆ、ソース、ケチャップ、焼き肉のタレ、カレールー、シチューの素、スープの素、だしの素、複合調味料、みりん、新みりん、テーブルシロップなどの種々の調味料に加工原料として用いることができる。また、せんべい、あられ、おかき、おこし、餅類、まんじゅう、ういろう、あん類、羊羹、水羊羹、錦玉、ゼリー、カステラ、飴玉などの各種和菓子、パン、ビスケット、クラッカー、クッキー、パイ、プリン、バタークリーム、カスタードクリーム、シュークリーム、ワッフル、スポンジケーキ、ドーナッツ、チョコレート、チューインガム、キャラメル、キャンディー、ヨーグルトなどの各種洋菓子、アイスクリーム、シャーベットなどの氷菓、果実のシロップ漬け、氷蜜などのシロップ類、フラワーペースト、ピーナッツペースト、フルーツぺーストなどのペースト類、ジャム、マーマレード、シロップ漬け、糖菓などの果実、野菜の加工食品類にも添加することができる。更に、福神漬け、べったら漬け、千枚漬け、らっきょう漬けなどの漬物類、うどん、そば、中華麺、スパゲッティなどの麺類、パン粉、トンカツ、ハムカツ、ビーフカツ、エビフライ、イカフライ、魚フライ、鶏から揚げ、竜田揚げなどのフライ食品、エビ天ぷら、キス天ぷら、野菜天ぷら、かき揚げなどの各種天ぷら類、ハム、ソーセージ、ハンバーグ、ミートボールなどの畜肉製品類、魚肉ハム、魚肉ソーセージ、かまぼこ、ちくわ、揚げかまぼこ、はんぺんなどの魚肉製品類、ウニ、イカの塩辛、さきするめ、フグのみりん干しなどの各種珍味類、のり、山菜、するめ、小魚、貝などから製造される佃煮類、煮豆、ポテトサラダ、昆布巻きなどの惣菜食品、魚肉、畜肉、果実、野菜のビン詰め、缶詰類、コーヒー、ココア、ジュース、炭酸飲料、乳酸飲料、乳酸菌飲料などの清涼飲料水、プリンミックス、ホットケーキミックス、即席ジュース、即席コーヒー、即席しるこなどの各種飲食物等にも添加することができる。
また、医薬品及び化粧品としては、例えば、内服薬、トローチ、肝油ドロップ、経口栄養剤、口中清涼剤、口中香剤、うがい薬、ファンデーション、口紅等に利用することができる。
以下において、本発明を下記の実施例によって詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(1) サンプルの調製
・米試料
米試料として、
・通常米である「コシヒカリ」の精白米と、
・高アミロース米である「越のかおり」の玄米と、
・「越のかおり」玄米に加水せずに水蒸気を用いて0.1MPa、10分間加熱、速やかに減圧し湿熱処理した、湿熱処理「越のかおり」玄米(本発明)と
を用意した。
ここで、「越のかおり」は、澱粉中のアミロース含量が33.1重量%である高アミロース米である。
なお湿熱処理により、玄米の水分は、湿熱処理前:16.3%から処理後:19.9%に増加した。
また、湿熱処理条件を、「0.1MPa、10分間加熱」の代わりに「0.25MPa、10分間加熱」としたものも用意した。
これら各米試料を、炊飯器を用いて炊飯後、60℃で乾燥、粉砕して、下記の試験A〜Dのサンプルおよび便通改善作用の評価試験用の配合飼料として使用した。
・配合飼料
動物実験でのラット飼育用の配合飼料として、コーンスターチ配合飼料(「対照」群)と、米配合飼料とを用意した。
前記で得られた各米粉末を、対照であるコーンスターチ配合飼料におけるコーンスターチ分とそれぞれ全置換して、各配合飼料を調製した。
使用した飼料をまとめると下記の通りである。
(2) 評価試験
(A) 試験A(米試料の総食物繊維、難消化性デンプン、およびデンプン消化速度)
前記で調製された米試料についてそれぞれ、Prosky法(YL.PROSKYら、J. ASSOC. OFF. ANAL. CHEM, 67、1044-1051、1984年)で総食物繊維、レジスタントスターチ測定キット(メガザイム社製)で難消化性デンプン、ペプシン・パンクレアチン人工消化試験法(佐藤達也ら、第62回日本栄養食糧学会大会講演要旨集、pp. 248、2008)でデンプン消化速度を測定した。
結果は下記の通りであった。
湿熱処理(0.1MPa条件)により越のかおり玄米中の食物繊維は、4.5%から5.1%に、難消化性デンプンは2.9%から3.3%に増加し、コーンスターチの分解速度を100としたデンプン消化速度は、36.7から32.0に低下した。
(B) 試験B(米試料の生菌数)
各米試料の「生菌数」について、「一般生菌数」は標準寒天培地を用いた平板培養法、「大腸菌」は発色酵素基質培地を用いた平板培養法によって求めた(これら測定は、厚生省生活衛生局監修「食品衛生検査指針 微生物編」に準拠した)。
結果は下記の通りであった。
結果から、湿熱処理によって、米試料中の生菌数が低下したことが確認された。
(C) 試験C(米試料の酸敗抑制)
製粉後7ヵ月経過した越のかおり玄米試料と、湿熱処理に付してから製粉し7ヵ月経過した越のかおり玄米試料の「酸価」を、基準油脂分析試験法によって測定した。
結果は下記の通りであった。
なお、酸価は、生成した遊離脂肪酸の量を反映するので、結果から、湿熱処理によって米の酸敗が抑制されたか否かを判断することができる。
(D) 試験D(米試料の吸水性)
各米試料の「吸水性」を、長沼の方法(秋田大学教育文化学部研究紀要. 自然科学 58, 29-35, 2003-03-31)によって測定した。具体的には、米粉約500mgを遠沈管に精秤し、20℃の精製水を8ml加え、20℃の恒温室で24時間放置し吸水させた。遠心分離(5,000rpm、40分間)後、上清を除去して精秤し、無水物米粉100gあたりの吸水率(%)を求めた。
結果は下記の通りであった。
結果から、湿熱処理によって、玄米の吸水性が増し、その炊飯適性が向上することが確認された。
(E) 便通改善作用の評価試験
4週齢で導入したWistar系雄ラット24匹を用いて、昼夜逆転環境下で6日間予備飼育した。
次いで、前記(1)にて用意した各配合飼料を、給餌するラット群として、
配合飼料「ヒカリ」を給餌する、ヒカリ群6匹と、
配合飼料「未かおり」を給餌する、未かおり群6匹と、
配合飼料「湿かおり」を給餌する、湿かおり群6匹と、
対照配合飼料を給餌する、対照群6匹と
の4試験群に群分けした。
消化管通過時間(gastrointestinal transit time:GTT)の測定に際して、給餌後ラットが速やかに全飼料を摂取できるように、1日分の飼料を暗期初期8:00〜10:00にのみ制限給餌し、それ以外の時間は飼料を投与せず、飲水は24時間自由摂取で飼育した。
飼育17〜20日目にラット毎に採糞を行い、糞便の個数と重量を測定した。
また、飼育20日目の8:00に0.5%カルミンで着色した飼料5gを投与、全着色試料量摂取後に無着色飼料を投与して、着色飼料投与から経時的に採糞を行い、カルミンによる着色糞が出始めた時間をGTTとした。
通常飼料のGTT測定後、便秘誘発のためロペラミド塩酸塩(6mg/体重kg/日)を各飼料に添加して21〜26日目まで飼育し、22〜25日目にラット毎に採糞を行い、飼育25日目に通常ラットと同様の方法によりGTTを測定した。
各測定項目は、測定値を平均値±標準誤差で示し、一元配置分散分析後、Tukey HSD法による危険率5%の有意差を検定した。
(i) 消化管通過時間(GTT)への影響
消化管通過時間への影響についての結果は、図1〜図3に示される通りであった。
結果から、通常ラットにおけるGTTの結果では、対照群と湿かおり群との間に有意差が認められた。便秘誘導ラットにおいても、湿かおり群が一番短く、便秘誘導の影響による延長時間も最短であった。
また、通常ラット対照群と便秘誘導ラット各群とを比較したところ、通常ラット対照群を正常なGTTとしたとき、便秘誘導後の各群の中で湿かおり群に顕著にGTT短縮の様子がみられた。
これらから、湿熱処理高アミロース玄米の摂取によって、便通が改善されたと考えられた。
(ii) 湿糞重量および糞便個数への影響
湿糞重量への影響についての結果は、図4および図5に示される通りであった。
また、糞便個数への影響についての結果は、図6および図7に示される通りであった。
結果から、糞便個数は、通常ラット、便秘誘導ラットともに、高アミロース玄米の摂取群で多く、特に便秘誘導時においては、湿かおり群のみが対照群に対し有意差が認められた。糞重量も湿かおり群において高値を示しており、便秘誘導時においても、通常ラット対照群と同程度の排泄量となっていることから、湿熱処理高アミロース玄米の摂取により、安定した糞便の排泄が確保されると考えられた。
(iii) 糞中水分量への影響
糞中水分量への影響についての結果は、図8および図9に示される通りであった。
結果から、糞中水分量は、通常ラットにおいて、湿かおり群は有意に高値となった。便秘誘導ラットでは、湿かおり群で最も高値となり、便秘誘導時の糞中水分量で、唯一通常ラット対照群よりも高値を示した。女性の便秘の原因の一つとして、女性ホルモンの作用による腸管への水分の再吸収があり、湿熱処理高アミロース玄米の摂取は、女性の便秘改善に有用であると考えられた。
(iv) 大腸への影響
大腸への影響についての結果は、図10に示される通りであった。
大腸の1cm当たり重量の結果から、湿熱処理高アミロース玄米の摂取により、腸管の平滑筋が発達したと考えられた。その結果、大腸の蠕動運動が強まり、GTTが短縮し、便通が改善したと考えられた。
(3) 製造例
・製造例1: パン
下記の各原料を下記割量で配合し、常法に従ってパンを製造した。
なお、下記の湿熱処理玄米粉とは、高アミロースうるち玄米を、圧力0.1MPa、時間10分の湿熱処理に付して得られたものである。
湿熱処理玄米粉 240g
グルテン 60g
砂糖 18g
食塩 6g
脱脂粉乳 9g
ドライイースト 7g
ショートニング 18g
水 240g
合計 598g
得られたパンは、良好な風味および食味を示すものであった。
・製造例2: ビスケット
下記の各原料を下記割量で配合し、常法に従ってビスケットを製造した。
なお、下記の湿熱処理米粉とは、高アミロースうるち精米を、圧力0.1MPa、時間10分の湿熱処理に付して得られたものである。
湿熱処理米粉 300g
バター 120g
砂糖 120g
全卵 36g
牛乳 24g
合計 600g
得られたビスケットは、良好な風味および食味を示すものであった。
・製造例3: チョコレートムース
下記の各原料を下記割量で配合し、常法に従ってチョコレートムースを製造した。
なお、下記の湿熱処理玄米粉とは、高アミロースうるち玄米を、圧力0.1MPa、時間10分の湿熱処理に付して得られたものである。
湿熱処理玄米粉 40g
ココア 大さじ2
豆乳 400ml
植物油 小さじ2
メープルシロップ 80ml
食塩 少々
得られたチョコレートムースは、良好な風味および食味を示すものであった。
・製造例4: 焼きチョコレート
下記の各原料を下記割量で配合し、常法に従って焼きチョコレートを製造した。
なお、下記の湿熱処理米粉とは、高アミロースうるち精米を、圧力0.1MPa、時間10分の湿熱処理に付して得られたものである。
湿熱処理米粉 180g
砂糖 20g
植物油脂 80g
チョコレート 320g
合計 600g
得られた焼きチョコレートは、良好な風味および食味を示すものであった。

Claims (5)

  1. 澱粉中のアミロース含量が20重量%以上の米穀粒を、湿熱処理に付し、必要により粉砕処理を行うことによって得られる加工米またはその粉砕物を含む、便通改善剤の製造方法。
  2. 便通改善剤が、便秘改善剤である、請求項1に記載の製造方法。
  3. 湿熱処理が、0.05〜0.5MPaの圧力条件下にて、1〜60分間、水蒸気による処理に付すものである、請求項1または2に記載の方法。
  4. 米穀粒が、うるち玄米である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 澱粉中のアミロース含量が20重量%以上である米穀粒を湿熱処理した加工米、またはその粉砕物を含む、便秘改善剤。

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