JP2019177842A - 制御装置および変速システム - Google Patents

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Abstract

【課題】人力駆動車の快適な走行に貢献できる制御装置および変速システムを提供する。【解決手段】制御装置は、第1参照値に基づいて規定される第1変速条件に応じて、人力駆動車の変速比が変化するように変速装置を制御し、前記変速装置の変速に伴い変化する第2参照値に応じて、前記第1変速条件を変更する制御部を備える。【選択図】図4

Description

本発明は、制御装置および変速システムに関する。
人力駆動車に搭載される変速装置を変速条件に応じて自動的に制御する変速システムが知られている。従来の変速システムは、人力駆動車のクランクの回転数および閾値に基づいて規定される変速条件に応じて、クランクの回転数が所定の範囲内に維持されるように変速装置を制御する。特許文献1は、従来の変速システムの一例を開示している。
特表平10−511621号公報
人力駆動車に搭乗するユーザが快適に走行できることが望ましい。
本発明の目的は、人力駆動車の快適な走行に貢献できる制御装置および変速システムを提供することである。
本発明の第1側面に従う制御装置は、第1参照値に基づいて規定される第1変速条件に応じて、人力駆動車の変速比が変化するように変速装置を制御し、前記変速装置の変速に伴い変化する第2参照値に応じて、前記第1変速条件を変更する制御部を備える。
第1変速条件が第2参照値に応じて変更されることによって、人力駆動車に搭乗するユーザに応じた第1変速条件に更新されるため、人力駆動車の快適な走行に貢献できる。
前記第1側面に従う第2側面の制御装置において、前記第1変速条件は、前記第1参照値および閾値に基づいて規定され、前記制御部は、前記第2参照値に応じて前記閾値を変更する。
第1変速条件を規定する閾値が第2参照値に応じて変更されることによって、ユーザに応じた閾値に更新されるため、人力駆動車の快適な走行に貢献できる。
前記第2側面に従う第3側面の制御装置において、前記制御部は、前記第2参照値の大きさに応じて前記閾値を変更する。
このため、第1変速条件を規定する閾値を適切に変更できる。
前記第2または第3側面に従う第4側面の制御装置において、前記制御部は、変速完了後の前記第2参照値と変速完了前の前記第2参照値との差に応じて前記閾値を変更する。
このため、第1変速条件を規定する閾値を適切に変更できる。
前記第4側面に従う第5側面の制御装置において、前記閾値は、第1閾値および第2閾値を含み、前記制御部は、前記第1参照値と前記第1閾値との関係に応じて前記変速比が大きくなるように前記変速装置を制御し、前記第1参照値と前記第2閾値との関係に応じて前記変速比が小さくなるように前記変速装置を制御する。
このため、第1変速条件に応じて変速装置を好適に制御できる。
前記第5側面に従う第6側面の制御装置において、前記制御部は、前記変速比が大きく
なるように前記変速装置を制御する場合、かつ、前記差の絶対値が第1所定差以上の場合、前記第1閾値を大きくする。
変速比が大きくなるように変速装置が制御され、差の絶対値が第1所定差以上の場合、変速完了前の第1参照値が変更前の第1閾値よりも大きい状態で変速されることが望ましい。上記制御装置では、上述の場合に第1閾値が大きくなるように変更されるため、人力駆動車の快適な走行に貢献できる。
前記第5または第6側面に従う第7側面の制御装置において、前記制御部は、前記変速比が大きくなるように前記変速装置を制御する場合、かつ、前記差の絶対値が第2所定差未満の場合、前記第1閾値を維持する。
変速比が大きくなるように変速装置が制御され、差の絶対値が第2所定差未満の場合、好適なタイミングで変速されたことが示唆される。上記制御装置では、上述の場合に第1閾値が維持されるため、人力駆動車の快適な走行に貢献できる。
前記第5〜第7側面のいずれか1つに従う第8側面の制御装置において、前記制御部は、前記変速比が小さくなるように前記変速装置を制御する場合、かつ、前記差の絶対値が第3所定差以上の場合、前記第2閾値を小さくする。
変速比が小さくなるように変速装置が制御され、差の絶対値が第3所定差以上の場合、変速完了前の第1参照値が変更前の第2閾値よりも小さい状態で変速されることが望ましい。上記制御装置では、上述の場合に第2閾値が小さくなるように変更されるため、人力駆動車の快適な走行に貢献できる。
前記第5〜第8側面のいずれか1つに従う第9側面の制御装置において、前記制御部は、前記変速比が小さくなるように前記変速装置を制御する場合、かつ、前記差の絶対値が第4所定差未満の場合、前記第2閾値を維持する。
変速比が小さくなるように変速装置が制御され、差の絶対値が第4所定差未満の場合、好適なタイミングで変速されたことが示唆される。上記制御装置では、上述の場合に第2閾値が維持されるため、人力駆動車の快適な走行に貢献できる。
前記第4〜第9側面のいずれか1つに従う第10側面の制御装置において、前記制御部は、前記差の絶対値に関する複数の情報に応じて前記閾値を変更する。
このため、第1変速条件を規定する閾値をより適切に変更できる。
前記第4〜第10側面のいずれか1つに従う第11側面の制御装置において、前記制御部は、前記差の絶対値が第5所定差以上である所定状態の回数をカウントし、前記回数に応じて前記閾値を変更する。
このため、第1変速条件を規定する閾値をより適切に変更できる。
前記第2〜第11側面のいずれか1つに従う第12側面の制御装置において、前記制御部は、前記第2参照値の変化速度に応じて前記閾値を変更する。
このため、第1変速条件を規定する閾値を適切に変更できる。
前記第1〜第12側面のいずれか1つに従う第13側面の制御装置において、前記第2参照値は、前記人力駆動車に関する車両情報、および、前記人力駆動車に搭乗するユーザに関するユーザ情報の少なくとも一方を含む。
第1変速条件が第2参照値に応じて適切に変更されるため、人力駆動車の快適な走行に貢献できる。
前記第13側面に従う第14側面の制御装置において、前記ユーザ情報は、心拍数、筋電位、発汗量、および、体温の少なくとも1つを含む。
このため、人力駆動車の快適な走行に貢献できる。
前記第1〜第14側面のいずれか1つに従う第15側面の制御装置において、前記第1参照値は、前記人力駆動車に関する車両情報を含む。
このため、第1変速条件に応じて変速装置を好適に制御できる。
前記第13〜第15側面のいずれか1つに従う第16側面の制御装置において、前記車両情報は、前記人力駆動車の走行状態に関する走行情報、および、前記人力駆動車の走行環境に関する環境情報の少なくとも一方を含む。
このため、人力駆動車の快適な走行に貢献できる。
前記第16側面に従う第17側面の制御装置において、前記走行情報は、ケイデンス、前記人力駆動車のクランクに作用するトルク、車速、加速度、および、パワーの少なくとも1つを含む。
このため、人力駆動車の快適な走行に貢献できる。
前記第16または第17側面に従う第18側面の制御装置において、前記環境情報は、路面の状態に関する路面情報、空気抵抗に関する空気抵抗情報、天候に関する天候情報、および、気温に関する気温情報の少なくとも1つを含む。
このため、人力駆動車の快適な走行に貢献できる。
前記第1〜第18側面のいずれか1つに従う第19側面の制御装置において、前記第2参照値の種類は、前記第1参照値の種類と同じである。
第1参照値および第2参照値が1つの検出装置によって検出できるため、人力駆動車に搭載される部品点数を削減できる。
前記第1〜第19側面のいずれか1つに従う第20側面の制御装置において、前記第1参照値に基づいて規定される前記第1変速条件、および、前記第2参照値に基づいて規定される第2変速条件の少なくとも一方を含む変速情報を記憶する記憶部をさらに備える。
このため、人力駆動車の快適な走行に貢献できる。
前記第1〜第20側面のいずれか1つに従う第21側面の制御装置において、ハウジングをさらに備え、前記ハウジングは、前記制御部を収容する。
このため、ハウジングによって制御部を保護できる。
本発明の第22側面に従う変速システムは、前記制御装置と、前記変速装置と、を備える。
第1変速条件が第2参照値に応じて変更されることによって、人力駆動車に搭乗するユーザに応じた第1変速条件に更新されるため、人力駆動車の快適な走行に貢献できる。
本発明の制御装置および変速システムによれば、人力駆動車の快適な走行に貢献することができる。
第1実施形態の変速システムを含む人力駆動車の側面図。 図1の変速システムと各種の要素との接続関係を示すブロック図。 第1変速条件の一例を示すマップ。 図2の制御装置が実行する制御の一例を示すフローチャート。 第2実施形態の制御装置が実行する制御の一例を示すフローチャート。 第3実施形態の制御装置が実行する制御の一例を示すフローチャート。 第4実施形態の制御装置が実行する制御の一例を示すフローチャート。
(第1実施形態)
図1を参照して、変速システム10を含む人力駆動車Aについて説明する。
ここで、人力駆動車は、走行のための原動力に関して、少なくとも部分的に人力を用いる車両を意味し、電動で人力を補助する車両を含む。人力以外の原動力のみを用いる車両は、人力駆動車には含まれない。特に、内燃機関のみを原動力に用いる車両は、人力駆動車には含まれない。通常、人力駆動車には、小型軽車両が想定され、公道での運転に免許を要しない車両が想定される。図示される人力駆動車Aは、電気エネルギーを用いて人力駆動車Aの推進を補助する電動補助ユニットEを含む自転車(e−bike)である。具体的には、図示される人力駆動車Aは、トレッキングバイクである。人力駆動車Aは、フレームA1、フロントフォークA2、前輪WF、後輪WR、ハンドルH、および、ドライブトレインBをさらに含む。
ドライブトレインBは、チェーンドライブタイプに構成される。ドライブトレインBは、クランクC、フロントスプロケットD1、リアスプロケットD2、および、チェーンD3を含む。クランクCは、フレームA1に回転可能に支持されるクランク軸C1、および、クランク軸C1の両端部のそれぞれに設けられる一対のクランクアームC2を含む。各クランクアームC2の先端には、ペダルPDが回転可能に取り付けられる。なお、ドライブトレインBは、任意のタイプから選択でき、ベルトドライブタイプ、または、シャフトドライブタイプであってもよい。
フロントスプロケットD1は、クランク軸C1と一体に回転するようにクランクCに設けられる。リアスプロケットD2は、後輪WRのハブHRに設けられる。チェーンD3は、フロントスプロケットD1およびリアスプロケットD2に巻き掛けられる。人力駆動車Aに搭乗するユーザによってペダルPDに加えられる駆動力は、フロントスプロケットD1、チェーンD3、および、リアスプロケットD2を介して後輪WRに伝達される。
電動補助ユニットEは、人力駆動車Aの推進力がアシストされるように動作する。電動補助ユニットEは、例えばペダルPDに加えられる駆動力に応じて動作する。電動補助ユニットEは、電気モータE1を含む。電動補助ユニットEは、人力駆動車Aに搭載されるバッテリBTから供給される電力によって駆動される。人力駆動車Aは、電動補助ユニットEを省略してもよい。
変速システム10は、制御装置12(図2参照)と、変速装置Tとを備える。変速システム10は、例えばバッテリBTから供給される電力によって駆動される。変速装置Tは、フロントディレーラTFおよびリアディレーラTRの少なくとも一方を含む。フロントディレーラTFは、フロントスプロケットD1付近に設けられる。フロントディレーラTFの駆動に伴って、チェーンD3が巻き掛けられるフロントスプロケットD1が変更され、人力駆動車Aの変速比が変更される。リアディレーラTRは、フレームA1のリアエンドA3に設けられる。リアディレーラTRの駆動に伴って、チェーンD3が巻き掛けられるリアスプロケットD2が変更され、人力駆動車Aの変速比が変更される。なお、変速装置Tは、内装変速ハブ等の内装タイプに構成されてもよい。
図2を参照して、変速システム10の具体的な構成について説明する。
制御装置12は、第1参照値に基づいて規定される第1変速条件に応じて、人力駆動車Aの変速比が変化するように変速装置Tを制御し、変速装置Tの変速に伴い変化する第2参照値に応じて、第1変速条件を変更する制御部14を備える。制御部14は、CPU(
Central Processing Unit)またはMPU(Micro Processing Unit)である。第1変速条件は、第1参照値および閾値TH(図3参照)に基づいて規定される。本実施形態では、制御部14は、第2参照値に応じて閾値THを変更する。
第1参照値は、人力駆動車Aに関する車両情報を含む。車両情報は、人力駆動車の走行状態に関する走行情報、および、人力駆動車Aの走行環境に関する環境情報の少なくとも一方を含む。走行情報は、ケイデンス、人力駆動車AのクランクCに作用するトルク、車速、加速度、および、パワーの少なくとも1つを含む。パワーは、ケイデンスとトルクとの積である。環境情報は、路面の状態に関する路面情報、空気抵抗に関する空気抵抗情報、天候に関する天候情報、および、気温に関する気温情報の少なくとも1つを含む。路面情報は、路面の抵抗に関する抵抗情報、および、路面の勾配に関する勾配情報の少なくとも一方を含む。路面の抵抗は、がれ、砂利、および、アスファルト等によって異なる。空気抵抗情報は、人力駆動車Aが走行する場合にユーザおよび人力駆動車Aに作用する空気抵抗に関する情報を含む。一例では、空気抵抗情報は、風速、風圧、および、風向等の風力に関する風力情報を含む。
第2参照値は、人力駆動車Aに関する車両情報、および、人力駆動車Aに搭乗するユーザに関するユーザ情報の少なくとも一方を含む。ユーザ情報は、心拍数、筋電位、発汗量、および、体温の少なくとも1つを含む。本実施形態では、第2参照値の種類は、第1参照値の種類と同じである。なお、第2参照値の種類は、第1参照値の種類と異なっていてもよい。
図3に示されるように、閾値THは、第1閾値TH1および第2閾値TH2を含む。制御部14は、第1参照値と第1閾値TH1との関係に応じて変速比が大きくなるように変速装置Tを制御し、第1参照値と第2閾値TH2との関係に応じて変速比が小さくなるように変速装置Tを制御する。本実施形態では、第1閾値TH1は、第2閾値TH2よりも大きい。すなわち、第1変速条件を規定する閾値TH1、TH2は、ヒステリシス特性を有する。一例では、制御部14は、第1参照値が第1閾値TH1を上回ると変速比が大きくなるように変速装置Tを制御し、第1参照値が第2閾値TH2を下回ると変速比が小さくなるように変速装置Tを制御する。なお、制御部14は、変速装置Tに加えて、人力駆動車Aに搭載される各種の電気的な要素を制御するように構成されてもよい。
制御部14は、第2参照値の大きさに応じて閾値THを変更する。制御部14は、変速完了後の第2参照値と変速完了前の第2参照値との差(以下、「参照値差」)に応じて閾値THを変更する。具体的には、制御部14は、変速装置Tを制御する場合、第2参照値に基づいて規定される第2変速条件に応じて閾値THを変更する。一例では、第2変速条件は、参照値差の絶対値および所定差に基づいて規定される。すなわち、制御部14は、変速装置Tを制御する場合、参照値差の絶対値と所定差との関係に応じて閾値THを変更する。所定差は、例えば閾値TH1、TH2のヒステリシス特性を規定するヒステリシス幅に基づいて設定される。所定差は、第1所定差、第2所定差、第3所定差、および、第4所定差の少なくとも1つを含む。所定差は、閾値THが変更される毎に変更後の閾値THに応じて更新されてもよく、固定値であってもよい。
制御部14は、変速比が大きくなるように変速装置Tを制御する場合、かつ、参照値差の絶対値が第1所定差以上の場合、第1閾値TH1を大きくする。図3に示される実線の第1閾値TH1は変更前の第1閾値TH1の一例を示し、図3に示される二点鎖線の第1閾値TH1は変更後の第1閾値TH1の一例を示す。制御部14は、変速比が大きくなるように変速装置Tを制御する場合、かつ、参照値差の絶対値が第2所定差未満の場合、第1閾値TH1を維持する。第2所定差は、第1所定差以下の値に設定される。一例では、第2所定差は、第1所定差と同じ値に設定される。制御部14は、変速比が大きくなるよ
うに変速装置Tを制御する場合、第1条件が成立すると第1閾値TH1を小さくしてもよく、第1条件が成立すると第1閾値TH1を初期の第1閾値TH1に戻してもよい。制御部14は、参照値差の絶対値が第2所定差未満である状態が所定回数連続する場合に第1条件が成立すると判定してもよく、参照値差の絶対値が第2所定差よりも小さい所定差未満の場合に第1条件が成立すると判定してもよい。
制御部14は、変速比が小さくなるように変速装置Tを制御する場合、かつ、参照値差の絶対値が第3所定差以上の場合、第2閾値TH2を小さくする。図3に示される実線の第2閾値TH2は変更前の第2閾値TH2の一例を示し、図3に示される二点鎖線の第2閾値TH2は変更後の第2閾値TH2の一例を示す。制御部14は、変速比が小さくなるように変速装置Tを制御する場合、かつ、参照値差の絶対値が第4所定差未満の場合、第2閾値TH2を維持する。第4所定差は、第3所定差以下の値に設定される。一例では、第4所定差は、第3所定差と同じ値に設定される。制御部14は、変速比が小さくなるように変速装置Tを制御する場合、第2条件が成立すると第2閾値TH2を大きくしてもよく、第2条件が成立すると第2閾値TH2を初期の第2閾値TH2に戻してもよい。一例では、制御部14は、参照値差の絶対値が第4所定差未満である状態が所定回数連続する場合に第2条件が成立すると判定してもよく、参照値差の絶対値が第4所定差よりも小さい所定差未満の場合に第2条件が成立すると判定してもよい。
図2に示されるように、制御装置12は、第1参照値に基づいて規定される第1変速条件、および、第2参照値に基づいて規定される第2変速条件の少なくとも一方を含む変速情報を記憶する記憶部16をさらに備える。記憶部16は、不揮発性メモリおよび揮発性メモリを含む。記憶部16は、例えば制御のための各種プログラム、および、予め設定される情報等を記憶する。
制御装置12は、ハウジング18をさらに備える。ハウジング18は、制御部14を収容する。本実施形態では、ハウジング18は、制御部14および記憶部16を収容する。ハウジング18は、人力駆動車Aに取り付けられてもよく、人力駆動車Aに搭載される要素の内部に収容されてもよい。一例では、ハウジング18は、電動補助ユニットEのハウジングE2(図1参照)内に収容される。制御装置12は、人力駆動車Aに搭載される要素の内部に収容される場合、ハウジング18を省略してもよい。
人力駆動車Aは、第1参照値および第2参照値を検出する検出装置20をさらに含む。検出装置20は、車両情報を検出する第1検出部20A、および、ユーザ情報を検出する第2検出部20Bの少なくとも一方を含む。第1検出部20Aは、ケイデンスを検出するセンサ、クランクCに作用するトルクを検出するセンサ、車速を検出するセンサ、加速度を検出するセンサ、路面情報を検出するセンサ、空気抵抗情報を検出するセンサ、天候情報を外部から受信する受信機、および、気温情報を検出するセンサの少なくとも1つを含む(図示略)。トルクを検出するセンサは、例えば電動補助ユニットEに関する制御に用いられるセンサであってもよい。第2検出部20Bは、心拍数を検出するセンサ、筋電位を検出するセンサ、発汗量を検出するセンサ、および、体温を検出するセンサの少なくとも1つを含む(図示略)。
図4を参照して、制御装置12が実行する制御の一例について説明する。
制御部14は、ステップS11において、第1参照値が第1閾値TH1を上回ったか否かを判定する。制御部14は、ステップS11において、第1参照値が第1閾値TH1を上回ったと判定した場合、ステップS12の処理に移行する。制御部14は、ステップS12において、変速比が大きくなるように変速装置Tを制御する。
制御部14は、ステップS13において、参照値差の絶対値が第1所定差以上か否かを
判定する。制御部14は、ステップS13において、参照値差の絶対値が第1所定差以上であると判定した場合、ステップS14の処理に移行する。制御部14は、ステップS14において、第1閾値TH1を大きくする。制御部14は、ステップS14において、第1閾値TH1を小さくしてもよい。一方、制御部14は、ステップS13において、参照値差の絶対値が第1所定差未満であると判定した場合、ステップS15の処理に移行する。換言すれば、制御部14は、参照値差の絶対値が第2所定差未満であると判定した場合、ステップS15の処理に移行する。制御部14は、ステップS15において、第1閾値TH1を維持する。なお、制御部14は、第1所定差と第2所定差とが異なる値に設定される場合、ステップS15の処理の前に、参照値差の絶対値が第2所定差未満であるか否かを判定してもよい。
制御部14は、ステップS11において、第1参照値が第1閾値TH1を上回っていないと判定した場合、ステップS16の処理に移行する。制御部14は、ステップS16において、第1参照値が第2閾値TH2を下回ったか否かを判定する。制御部14は、ステップS16において、第1参照値が第2閾値TH2を下回っていないと判定した場合、ステップS11に処理を戻す。一方、制御部14は、ステップS16において、第1参照値が第2閾値TH2を下回ったと判定した場合、ステップS17の処理に移行する。制御部14は、ステップS17において、変速比が小さくなるように変速装置Tを制御する。
制御部14は、ステップS18において、参照値差の絶対値が第3所定差以上か否かを判定する。制御部14は、ステップS18において、参照値差の絶対値が第3所定差以上であると判定した場合、ステップS19の処理に移行する。制御部14は、ステップS19において、第2閾値TH2を小さくする。制御部14は、ステップS19において、第2閾値TH2を大きくしてもよい。一方、制御部14は、ステップS18において、参照値差の絶対値が第3所定差未満であると判定した場合、ステップS20の処理に移行する。換言すれば、制御部14は、参照値差の絶対値が第4所定差未満であると判定した場合、ステップS20の処理に移行する。制御部14は、ステップS20において、第2閾値TH2を維持する。なお、制御部14は、第3所定差と第4所定差とが異なる値に設定される場合、ステップS20の処理の前に、参照値差の絶対値が第4所定差未満であるか否かを判定してもよい。
以上の処理を経て、ステップS11〜ステップS20の処理を終了する。制御部14は、例えばバッテリBTから供給される電力によって駆動される間、ステップS11〜ステップS20の処理を繰り返す。このように、制御装置12では、第1変速条件が第2参照値に応じて変更されることによって、人力駆動車Aに搭乗するユーザに応じた第1変速条件に更新されるため、人力駆動車Aの快適な走行に貢献できる。
(第2実施形態)
図5を参照して、第2実施形態の変速システム10について説明する。第1実施形態と共通する構成については、第1実施形態と同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
制御部14は、第2参照値の大きさに応じて閾値THを変更する。制御部14は、変速完了後の第2参照値と変速完了前の第2参照値との差(以下、「参照値差」)に応じて閾値THを変更する。具体的には、制御部14は、変速装置Tを制御する場合、第2参照値に基づいて規定される第2変速条件に応じて閾値THを変更する。一例では、第2変速条件は、参照値差の絶対値および所定差に基づいて規定される。すなわち、制御部14は、変速装置Tを制御する場合、参照値差の絶対値と所定差との関係に応じて閾値THを変更する。所定差は、例えば閾値TH1、TH2のヒステリシス特性を規定するヒステリシス幅に基づいて設定される。所定差は、第1所定差、第2所定差、第3所定差、および、第4所定差の少なくとも1つを含む。所定差は、閾値THが変更される毎に変更後の閾値T
Hに応じて更新されてもよく、固定値であってもよい。
制御部14は、参照値差に関する複数の情報に応じて閾値THを変更する。一例では、制御部14は、変速装置Tを制御する場合における複数の参照値差の絶対値の平均に応じて閾値THを変更する。制御部14は、変速比が大きくなるように変速装置Tを制御する場合における複数の参照値差の絶対値の平均(以下、「第1平均」)が第1所定差以上の場合、第1閾値TH1を大きくする。制御部14は、第1平均が第2所定差未満の場合、第1閾値TH1を維持する。制御部14は、変速比が大きくなるように変速装置Tを制御する場合、第3条件が成立すると第1閾値TH1を小さくしてもよく、第3条件が成立すると第1閾値TH1を初期の第1閾値TH1に戻してもよい。制御部14は、第1平均が第2所定差未満である状態が所定回数連続する場合に第3条件が成立すると判定してもよく、第1平均が第2所定差よりも小さい所定差未満の場合に第3条件が成立すると判定してもよい。
制御部14は、変速比が小さくなるように変速装置Tを制御する場合における複数の参照値差の絶対値の平均(以下、「第2平均」)が第3所定差以上の場合、第2閾値TH2を小さくする。制御部14は、第2平均が第4所定差未満の場合、第2閾値TH2を維持する。制御部14は、変速比が小さくなるように変速装置Tを制御する場合、第4条件が成立すると第2閾値TH2を大きくしてもよく、第4条件が成立すると第2閾値TH2を初期の第2閾値TH2に戻してもよい。制御部14は、第2平均が第4所定差未満である状態が所定回数連続する場合に第4条件が成立すると判定してもよく、第2平均が第4所定差よりも小さい所定差未満の場合に第4条件が成立すると判定してもよい。
図5を参照して、制御装置12が実行する制御の一例について説明する。
制御部14は、ステップS21において、第1参照値が第1閾値TH1を上回ったか否かを判定する。制御部14は、ステップS21において、第1参照値が第1閾値TH1を上回ったと判定した場合、ステップS22の処理に移行する。制御部14は、ステップS22において、変速比が大きくなるように変速装置Tを制御する。
制御部14は、ステップS23において、第1平均が第1所定差以上か否かを判定する。制御部14は、ステップS23において、第1平均が第1所定差以上であると判定した場合、ステップS24の処理に移行する。制御部14は、ステップS24において、第1閾値TH1を大きくする。制御部14は、ステップS24において、第1閾値TH1を小さくしてもよい。一方、制御部14は、ステップS23において、第1平均が第1所定差未満であると判定した場合、ステップS25の処理に移行する。換言すれば、制御部14は、第1平均が第2所定差未満であると判定した場合、ステップS25の処理に移行する。制御部14は、ステップS25において、第1閾値TH1を維持する。なお、制御部14は、第1所定差と第2所定差とが異なる値に設定される場合、ステップS25の処理の前に、第1平均が第2所定差未満であるか否かを判定してもよい。
制御部14は、ステップS21において、第1参照値が第1閾値TH1を上回っていないと判定した場合、ステップS26の処理に移行する。制御部14は、ステップS26において、第1参照値が第2閾値TH2を下回ったか否かを判定する。制御部14は、ステップS26において、第1参照値が第2閾値TH2を下回っていないと判定した場合、ステップS21に処理を戻す。一方、制御部14は、ステップS26において、第1参照値が第2閾値TH2を下回ったと判定した場合、ステップS27の処理に移行する。制御部14は、ステップS27において、変速比が小さくなるように変速装置Tを制御する。
制御部14は、ステップS28において、第2平均が第3所定差以上か否かを判定する。制御部14は、ステップS28において、第2平均が第3所定差以上であると判定した
場合、ステップS29の処理に移行する。制御部14は、ステップS29において、第2閾値TH2を小さくする。制御部14は、ステップS29において、第2閾値TH2を大きくしてもよい。一方、制御部14は、ステップS28において、第2平均が第3所定差未満であると判定した場合、ステップS30の処理に移行する。換言すれば、制御部14は、第2平均が第4所定差未満であると判定した場合、ステップS30の処理に移行する。制御部14は、ステップS30において、第2閾値TH2を維持する。なお、制御部14は、第3所定差と第4所定差とが異なる値に設定される場合、ステップS30の処理の前に、第2平均が第4所定差未満であるか否かを判定してもよい。
以上の処理を経て、ステップS21〜ステップS30の処理を終了する。制御部14は、例えばバッテリBTから供給される電力によって駆動される間、ステップS21〜ステップS30の処理を繰り返す。このように、制御装置12では、第1変速条件が第2参照値に応じて変更されることによって、人力駆動車Aに搭乗するユーザに応じた第1変速条件に更新されるため、人力駆動車Aの快適な走行に貢献できる。
(第3実施形態)
図6を参照して、第3実施形態の変速システム10について説明する。第1実施形態と共通する構成については、第1実施形態と同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
制御部14は、第2参照値の大きさに応じて閾値THを変更する。制御部14は、変速完了後の第2参照値と変速完了前の第2参照値との差(以下、「参照値差」)に応じて閾値THを変更する。具体的には、制御部14は、変速装置Tを制御する場合、第2参照値に基づいて規定される第2変速条件に応じて閾値THを変更する。一例では、第2変速条件は、参照値差の絶対値および所定差に基づいて規定される。すなわち、制御部14は、変速装置Tを制御する場合、参照値差の絶対値と所定差との関係に応じて閾値THを変更する。所定差は、例えば閾値TH1、TH2のヒステリシス特性を規定するヒステリシス幅に基づいて設定される。所定差は、第5所定差を含む。所定差は、閾値THが変更される毎に変更後の閾値THに応じて更新されてもよく、固定値であってもよい。
制御部14は、参照値差の絶対値が第5所定差以上である所定状態の回数をカウントし、回数に応じて閾値THを変更する。制御部14は、変速比が大きくなるように変速装置Tを制御する場合、かつ、所定状態の回数が所定回数に到達する場合、第1閾値TH1を大きくする。制御部14は、変速比が大きくなるように変速装置Tを制御する場合、かつ、所定状態の回数が所定回数に到達しない場合、第1閾値TH1を維持する。制御部14は、変速比が大きくなるように変速装置Tを制御する場合、第5条件が成立すると第1閾値TH1を小さくしてもよく、第5条件が成立すると第1閾値TH1を初期の第1閾値TH1に戻してもよい。制御部14は、参照値差の絶対値が第5所定差未満である状態が所定回数連続する場合に第5条件が成立すると判定してもよく、参照値差の絶対値が第5所定差よりも小さい所定差未満の場合に第5条件が成立すると判定してもよい。
制御部14は、変速比が小さくなるように変速装置Tを制御する場合、かつ、所定状態の回数が所定回数に到達する場合、第2閾値TH2を小さくする。制御部14は、変速比が小さくなるように変速装置Tを制御する場合、かつ、所定状態の回数が所定回数に到達しない場合、第2閾値TH2を維持する。制御部14は、変速比が小さくなるように変速装置Tを制御する場合、第6条件が成立すると第2閾値TH2を大きくしてもよく、第6条件が成立すると第2閾値TH2を初期の第2閾値TH2に戻してもよい。制御部14は、参照値差の絶対値が第5所定差未満である状態が所定回数連続する場合に第6条件が成立すると判定してもよく、参照値差の絶対値が第5所定差よりも小さい所定差未満の場合に第6条件が成立すると判定してもよい。
図6を参照して、制御装置12が実行する制御の一例について説明する。
制御部14は、ステップS31において、第1参照値が第1閾値TH1を上回ったか否かを判定する。制御部14は、ステップS31において、第1参照値が第1閾値TH1を上回ったと判定した場合、ステップS32の処理に移行する。制御部14は、ステップS32において、変速比が大きくなるように変速装置Tを制御する。
制御部14は、ステップS33において、所定状態の回数が所定回数に到達したか否かを判定する。制御部14は、ステップS33において、所定状態の回数が所定回数に到達したと判定した場合、ステップS34の処理に移行する。制御部14は、ステップS34において、第1閾値TH1を大きくする。制御部14は、ステップS34において、第1閾値TH1を小さくしてもよい。一方、制御部14は、ステップS33において、所定状態の回数が所定回数に到達していないと判定した場合、ステップS35の処理に移行する。制御部14は、ステップS35において、第1閾値TH1を維持する。
制御部14は、ステップS31において、第1参照値が第1閾値TH1を上回っていないと判定した場合、ステップS36の処理に移行する。制御部14は、ステップS36において、第1参照値が第2閾値TH2を下回ったか否かを判定する。制御部14は、ステップS36において、第1参照値が第2閾値TH2を下回っていないと判定した場合、ステップS31に処理を戻す。一方、制御部14は、ステップS36において、第1参照値が第2閾値TH2を下回ったと判定した場合、ステップS37の処理に移行する。制御部14は、ステップS37において、変速比が小さくなるように変速装置Tを制御する。
制御部14は、ステップS38において、所定状態の回数が所定回数に到達したか否かを判定する。制御部14は、ステップS38において、所定状態の回数が所定回数に到達したと判定した場合、ステップS39の処理に移行する。制御部14は、ステップS39において、第2閾値TH2を小さくする。制御部14は、ステップS39において、第2閾値TH2を大きくしてもよい。一方、制御部14は、ステップS38において、所定状態の回数が所定回数に到達していないと判定した場合、ステップS40の処理に移行する。制御部14は、ステップS40において、第2閾値TH2を維持する。
以上の処理を経て、ステップS31〜ステップS40の処理を終了する。制御部14は、例えばバッテリBTから供給される電力によって駆動される間、ステップS31〜ステップS40の処理を繰り返す。このように、制御装置12では、第1変速条件が第2参照値に応じて変更されることによって、人力駆動車Aに搭乗するユーザに応じた第1変速条件に更新されるため、人力駆動車Aの快適な走行に貢献できる。
(第4実施形態)
図7を参照して、第4実施形態の変速システム10について説明する。第1実施形態と共通する構成については、第1実施形態と同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
制御部14は、第2参照値の変化速度に応じて閾値THを変更する。制御部14は、変速比が大きくなるように変速装置Tを制御する場合、かつ、第2参照値の変化速度が第1速度以上の場合、第1閾値TH1を大きくする。制御部14は、変速比が大きくなるように変速装置Tを制御する場合、かつ、第2参照値の変化速度が第2速度未満の場合、第1閾値TH1を維持する。第2速度は、第1速度以下の速度に設定される。一例では、第2速度は、第1速度と同じ速度である。制御部14は、変速比が大きくなるように変速装置Tを制御する場合、第7条件が成立すると第1閾値TH1を小さくしてもよく、第7条件が成立すると第1閾値TH1を初期の第1閾値TH1に戻してもよい。制御部14は、第2参照値の変化速度が第2速度未満である状態が所定回数連続する場合に第7条件が成立すると判定してもよく、第2参照値の変化速度が第2速度よりも低い所定速度未満の場合
に第7条件が成立すると判定してもよい。
制御部14は、変速比が小さくなるように変速装置Tを制御する場合、かつ、第2参照値の変化速度が第3速度以上の場合、第2閾値TH2を小さくする。制御部14は、変速比が小さくなるように変速装置Tを制御する場合、かつ、第2参照値の変化速度が第4速度未満の場合、第2閾値TH2を維持する。第4速度は、第3速度以下の速度に設定される。一例では、第4速度は、第3速度と同じ速度である。制御部14は、変速比が小さくなるように変速装置Tを制御する場合、第8条件が成立すると第2閾値TH2を大きくしてもよく、第8条件が成立すると第2閾値TH2を初期の第2閾値TH2に戻してもよい。制御部14は、第2参照値の変化速度が第4速度未満である状態が所定回数連続する場合に第8条件が成立すると判定してもよく、第2参照値の変化速度が第4速度よりも低い所定速度未満の場合に第8条件が成立すると判定してもよい。
図7を参照して、制御装置12が実行する制御の一例について説明する。
制御部14は、ステップS41において、第1参照値が第1閾値TH1を上回ったか否かを判定する。制御部14は、ステップS41において、第1参照値が第1閾値TH1を上回ったと判定した場合、ステップS42の処理に移行する。制御部14は、ステップS42において、変速比が大きくなるように変速装置Tを制御する。
制御部14は、ステップS43において、第2参照値の変化速度が第1速度以上か否かを判定する。制御部14は、ステップS43において、第2参照値の変化速度が第1速度以上であると判定した場合、ステップS44の処理に移行する。制御部14は、ステップS44において、第1閾値TH1を大きくする。制御部14は、ステップS44において、第1閾値TH1を小さくしてもよい。一方、制御部14は、ステップS43において、第2参照値の変化速度が第1速度未満であると判定した場合、ステップS45の処理に移行する。換言すれば、制御部14は、第2参照値の変化速度が第2速度未満であると判定した場合、ステップS45の処理に移行する。制御部14は、ステップS45において、第1閾値TH1を維持する。なお、制御部14は、第1速度と第2速度とが異なる速度に設定される場合、ステップS45の処理の前に、第2参照値の変化速度が第2速度未満であるか否かを判定してもよい。
制御部14は、ステップS41において、第1参照値が第1閾値TH1を上回っていないと判定した場合、ステップS46の処理に移行する。制御部14は、ステップS46において、第1参照値が第2閾値TH2を下回ったか否かを判定する。制御部14は、ステップS46において、第1参照値が第2閾値TH2を下回っていないと判定した場合、ステップS41に処理を戻す。一方、制御部14は、ステップS46において、第1参照値が第2閾値TH2を下回ったと判定した場合、ステップS47の処理に移行する。制御部14は、ステップS47において、変速比が小さくなるように変速装置Tを制御する。
制御部14は、ステップS48において、第2参照値の変化速度が第3速度以上か否かを判定する。制御部14は、ステップS48において、第2参照値の変化速度が第3速度以上であると判定した場合、ステップS49の処理に移行する。制御部14は、ステップS49において、第2閾値TH2を小さくする。制御部14は、ステップS49において、第2閾値TH2を大きくしてもよい。一方、制御部14は、ステップS48において、第2参照値の変化速度が第3速度未満であると判定した場合、ステップS50の処理に移行する。換言すれば、制御部14は、第2参照値の変化速度が第4速度未満であると判定した場合、ステップS50の処理に移行する。制御部14は、ステップS50において、第2閾値TH2を維持する。なお、制御部14は、第3速度と第4速度とが異なる速度に設定される場合、ステップS50の処理の前に、第2参照値の変化速度が第4速度未満であるか否かを判定してもよい。
以上の処理を経て、ステップS41〜ステップS50の処理を終了する。制御部14は、例えばバッテリBTから供給される電力によって駆動される間、ステップS41〜ステップS50の処理を繰り返す。このように、制御装置12では、第1変速条件が第2参照値に応じて変更されることによって、人力駆動車Aに搭乗するユーザに応じた第1変速条件に更新されるため、人力駆動車Aの快適な走行に貢献できる。
(変形例)
上記各実施形態に関する説明は、本発明に従う制御装置および変速システムが取り得る形態の例示であり、その形態を制限することを意図していない。本発明に従う制御装置および変速システムは、例えば以下に示される上記各実施形態の変形例、および、相互に矛盾しない少なくとも2つの変形例が組み合わせられた形態を取り得る。以下の変形例において、各実施形態の形態と共通する部分については、各実施形態と同一の符号を付してその説明を省略する。
・第1所定差と第2所定差との関係は、任意に変更可能である。第2所定差は、例えば第1所定差未満の値に設定される。第1例では、制御部14は、変速比が大きくなるように変速装置Tを制御する場合、かつ、参照値差の絶対値が第1所定差未満かつ第2所定差以上の場合、第1閾値TH1を大きくする。制御部14は、変速比が大きくなるように変速装置Tを制御する場合、かつ、参照値差の絶対値が第1所定差以上の場合、参照値差の絶対値が第1所定差未満かつ第2所定差以上の場合よりも第1閾値TH1を大きくしてもよい。第2例では、制御部14は、第1平均が第1所定差未満かつ第2所定差以上の場合、第1閾値TH1を大きくする。制御部14は、第1平均が第1所定差以上の場合、第1平均が第1所定差未満かつ第2所定差以上の場合よりも第1閾値TH1を大きくしてもよい。
・第3所定差と第4所定差との関係は、任意に変更可能である。第4所定差は、例えば第3所定差未満の値に設定される。第1例では、制御部14は、変速比が小さくなるように変速装置Tを制御する場合、かつ、参照値差の絶対値が第3所定差未満かつ第4所定差以上の場合、第2閾値TH2を小さくする。制御部14は、変速比が小さくなるように変速装置Tを制御する場合、かつ、参照値差の絶対値が第3所定差以上の場合、参照値差の絶対値が第3所定差未満かつ第4所定差以上の場合よりも第2閾値TH2を小さくしてもよい。第2例では、制御部14は、第2平均が第3所定差未満かつ第4所定差以上の場合、第2閾値TH2を小さくする。制御部14は、第2平均が第3所定差以上の場合、第2平均が第3所定差未満かつ第4所定差以上の場合よりも第2閾値TH2を小さくしてもよい。
・第1速度と第2速度との関係は、任意に変更可能である。一例では、第2速度は、第1速度未満の速度に設定される。制御部14は、変速比が大きくなるように変速装置Tを制御する場合、かつ、第2参照値の変化速度が第1速度未満かつ第2速度以上の場合、第1閾値TH1を大きくする。制御部14は、変速比が大きくなるように変速装置Tを制御する場合、かつ、第2参照値の変化速度が第1速度以上の場合、第2参照値の変化速度が第1速度未満かつ第2速度以上の場合よりも第1閾値TH1を大きくしてもよい。
・第3速度と第4速度との関係は、任意に変更可能である。一例では、第4速度は、第3速度未満の速度に設定される。制御部14は、変速比が小さくなるように変速装置Tを制御する場合、かつ、第2参照値の変化速度が第3速度未満かつ第4速度以上の場合、第2閾値TH2を小さくする。制御部14は、変速比が小さくなるように変速装置Tを制御する場合、かつ、第2参照値の変化速度が第3速度以上の場合、第2参照値の変化速度が第3速度未満かつ第4速度以上の場合よりも第2閾値TH2を小さくしてもよい。
・第1実施形態の制御部14の制御内容は、任意に変更可能である。第1例では、制御部14は、変速比が大きくなるように変速装置Tを制御する場合、かつ、参照値差の絶対値が第1所定差以上の場合、第2閾値TH2を小さくする。第2例では、制御部14は、変速比が大きくなるように変速装置Tを制御する場合、かつ、参照値差の絶対値が第1所定差以上の場合、第2閾値TH2を大きくする。第3例では、制御部14は、変速比が小さくなるように変速装置Tを制御する場合、かつ、参照値差の絶対値が第3所定差以上の場合、第1閾値TH1を大きくする。第4例では、制御部14は、変速比が小さくなるように変速装置Tを制御する場合、かつ、参照値差の絶対値が第3所定差以上の場合、第1閾値TH1を小さくする。
・第2実施形態の制御部14の制御内容は、任意に変更可能である。第1例では、制御部14は、第1平均が第1所定差以上の場合、第2閾値TH2を小さくする。第2例では、制御部14は、第1平均が第1所定差以上の場合、第2閾値TH2を大きくする。第3例では、制御部14は、第2平均が第3所定差以上の場合、第1閾値TH1を大きくする。第4例では、制御部14は、第2平均が第3所定差以上の場合、第1閾値TH1を小さくする。
・第3実施形態の制御部14の制御内容は、任意に変更可能である。第1例では、制御部14は、変速比が大きくなるように変速装置Tを制御する場合、かつ、所定状態の回数が所定回数に到達する場合、第2閾値TH2を小さくする。第2例では、制御部14は、変速比が大きくなるように変速装置Tを制御する場合、かつ、所定状態の回数が所定回数に到達する場合、第2閾値TH2を大きくする。第3例では、制御部14は、変速比が小さくなるように変速装置Tを制御する場合、かつ、所定状態の回数が所定回数に到達する場合、第1閾値TH1を大きくする。第4例では、制御部14は、変速比が小さくなるように変速装置Tを制御する場合、かつ、所定状態の回数が所定回数に到達する場合、第1閾値TH1を小さくする。
・第4実施形態の制御部14の制御内容は、任意に変更可能である。第1例では、制御部14は、変速比が大きくなるように変速装置Tを制御する場合、かつ、第2参照値の変化速度が第1速度以上の場合、第2閾値TH2を小さくする。第2例では、制御部14は、変速比が大きくなるように変速装置Tを制御する場合、かつ、第2参照値の変化速度が第1速度以上の場合、第2閾値TH2を大きくする。第3例では、制御部14は、変速比が小さくなるように変速装置Tを制御する場合、かつ、第2参照値の変化速度が第3速度以上の場合、第1閾値TH1を大きくする。第4例では、制御部14は、変速比が小さくなるように変速装置Tを制御する場合、かつ、第2参照値の変化速度が第3速度以上の場合、第1閾値TH1を小さくする。
・人力駆動車Aの種類は、任意に変更可能である。第1例では、人力駆動車Aは、ロードバイク、マウンテンバイク、クロスバイク、シティサイクル、カーゴバイク、または、リカンベントである。第2例では、人力駆動車Aは、キックスケータである。
10…変速システム、12…制御装置、14…制御部、16…記憶部、18…ハウジング、A…人力駆動車、C…クランク、T…変速装置、TH…閾値、TH1…第1閾値、TH2…第2閾値。

Claims (22)

  1. 第1参照値に基づいて規定される第1変速条件に応じて、人力駆動車の変速比が変化するように変速装置を制御し、前記変速装置の変速に伴い変化する第2参照値に応じて、前記第1変速条件を変更する制御部を備える、制御装置。
  2. 前記第1変速条件は、前記第1参照値および閾値に基づいて規定され、
    前記制御部は、前記第2参照値に応じて前記閾値を変更する、請求項1に記載の制御装置。
  3. 前記制御部は、前記第2参照値の大きさに応じて前記閾値を変更する、請求項2に記載の制御装置。
  4. 前記制御部は、変速完了後の前記第2参照値と変速完了前の前記第2参照値との差に応じて前記閾値を変更する、請求項2または3に記載の制御装置。
  5. 前記閾値は、第1閾値および第2閾値を含み、
    前記制御部は、前記第1参照値と前記第1閾値との関係に応じて前記変速比が大きくなるように前記変速装置を制御し、前記第1参照値と前記第2閾値との関係に応じて前記変速比が小さくなるように前記変速装置を制御する、請求項4に記載の制御装置。
  6. 前記制御部は、前記変速比が大きくなるように前記変速装置を制御する場合、かつ、前記差の絶対値が第1所定差以上の場合、前記第1閾値を大きくする、請求項5に記載の制御装置。
  7. 前記制御部は、前記変速比が大きくなるように前記変速装置を制御する場合、かつ、前記差の絶対値が第2所定差未満の場合、前記第1閾値を維持する、請求項5または6に記載の制御装置。
  8. 前記制御部は、前記変速比が小さくなるように前記変速装置を制御する場合、かつ、前記差の絶対値が第3所定差以上の場合、前記第2閾値を小さくする、請求項5〜7のいずれか一項に記載の制御装置。
  9. 前記制御部は、前記変速比が小さくなるように前記変速装置を制御する場合、かつ、前記差の絶対値が第4所定差未満の場合、前記第2閾値を維持する、請求項5〜8のいずれか一項に記載の制御装置。
  10. 前記制御部は、前記差の絶対値に関する複数の情報に応じて前記閾値を変更する、請求項4〜9のいずれか一項に記載の制御装置。
  11. 前記制御部は、前記差の絶対値が第5所定差以上である所定状態の回数をカウントし、前記回数に応じて前記閾値を変更する、請求項4〜10のいずれか一項に記載の制御装置。
  12. 前記制御部は、前記第2参照値の変化速度に応じて前記閾値を変更する、請求項2〜11のいずれか一項に記載の制御装置。
  13. 前記第2参照値は、前記人力駆動車に関する車両情報、および、前記人力駆動車に搭乗するユーザに関するユーザ情報の少なくとも一方を含む、請求項1〜12のいずれか一項に記載の制御装置。
  14. 前記ユーザ情報は、心拍数、筋電位、発汗量、および、体温の少なくとも1つを含む、請求項13に記載の制御装置。
  15. 前記第1参照値は、前記人力駆動車に関する車両情報を含む、請求項1〜14のいずれか一項に記載の制御装置。
  16. 前記車両情報は、前記人力駆動車の走行状態に関する走行情報、および、前記人力駆動車の走行環境に関する環境情報の少なくとも一方を含む、請求項13〜15のいずれか一項に記載の制御装置。
  17. 前記走行情報は、ケイデンス、前記人力駆動車のクランクに作用するトルク、車速、加速度、および、パワーの少なくとも1つを含む、請求項16に記載の制御装置。
  18. 前記環境情報は、路面の状態に関する路面情報、空気抵抗に関する空気抵抗情報、天候に関する天候情報、および、気温に関する気温情報の少なくとも1つを含む、請求項16または17に記載の制御装置。
  19. 前記第2参照値の種類は、前記第1参照値の種類と同じである、請求項1〜18のいずれか一項に記載の制御装置。
  20. 前記第1参照値に基づいて規定される前記第1変速条件、および、前記第2参照値に基づいて規定される第2変速条件の少なくとも一方を含む変速情報を記憶する記憶部をさらに備える、請求項1〜19のいずれか一項に記載の制御装置。
  21. ハウジングをさらに備え、
    前記ハウジングは、前記制御部を収容する、請求項1〜20のいずれか一項に記載の制御装置。
  22. 請求項1〜21のいずれか一項に記載の制御装置と、
    前記変速装置と、を備える変速システム。
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