JP2019177325A - 水浄化エレメントおよび水浄化装置 - Google Patents

水浄化エレメントおよび水浄化装置 Download PDF

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Abstract

【課題】小さいスペースで効率良く水を浄化し得る水浄化エレメントおよび水浄化装置を提供する。【解決手段】多孔質の素材により形成された多孔体11を備え、該多孔体11に活性炭粉末Cを保持させて水浄化エレメント10を構成する。活性炭粉末Cの平均粒径は、多孔体11の平均孔径に対して30%以上80%以下とし、多孔体11に保持される活性炭粉末Cの体積は、多孔体11の体積に対して0.1%以上30%以下とする。【選択図】図1

Description

本発明は、微生物を担持する水浄化エレメント、およびこれを用いた水浄化装置に関する。
魚介類等の生物を養殖する養殖設備の排水、その他の産業排水や生活排水、上下水、河川水等を浄化するための技術として、例えば下記特許文献1に記載の如き技術が提案されている。
図7は下記特許文献1に記載されている汚水浄化装置と概ね同様の水浄化装置を示しており、ここに示す水浄化装置4は、筐体5内に水平方向に沿ってメッシュ状の仕切板5aを備え、該仕切板5aの上に多数の水浄化エレメント3が収容されている。筐体5の上部には、散水装置6の散水管6aと、散水ノズル6bが設けられており、散水管6aに対し、外部から給水管6cを通じて供給される水Wが、散水ノズル6bから筐体5内の水浄化エレメント3に散水されるようになっている。散水された水Wは、筐体5の仕切板5aより下部に設けられた処理水排出装置7の排水管7aから外部へ排出される。
また、筐体5の仕切板5aより下部には給気装置8の給気管8aが設置されており、ここから筐体5内に空気Aが供給される。そして、水浄化エレメント3に付着した好気性の微生物を活動させることで、水W中の汚濁物質等を浄化するようにしている。筐体5内に供給された空気Aは、筐体5の上部に接続された排気装置9の排気管9aから排出される。
こうして、散水ノズル6bから筐体5に散水された水Wは、水浄化エレメント3に付着した微生物の働きによって浄化され、排水管7aから排出されるようになっている。
図8、図9は、筐体5(図7参照)内に収容される水浄化エレメント3の形態の一例を示している。水浄化エレメント3は、円筒状の枠構造をなす枠体2内に、円筒状の多孔体1を収容して構成される。多孔体1の素材としては、微生物の付着する空隙を有し、且つ保水性を有する連続気泡の多孔質体が用いられる。具体的には、不織布やポリウレタン等からなるスポンジ状の素材を採用することができる。枠体2は、複数の環状体2aを、軸方向へ延びる複数の接続部材2bにより接続した形状をなし、一端側には、径方向に沿って十字状に延びる支持部材2cが取付けられている。そして、枠体2の他端側から多孔体1を挿入することで、水浄化エレメント3が構成される。
このような水浄化エレメント3および水浄化装置4は、例えば、生きた魚介類等を収容する水槽の水を浄化する目的で使用される。その場合、水浄化エレメント3には多孔体1に硝化菌が担持され、魚介類等から排出されるアンモニアを酸化して硝酸や亜硝酸に変える役割を果たす。そして、水浄化装置4と水槽の間で水Wを循環させることで、水槽における水W中のアンモニアの濃度を低く保ち、水槽中の魚介類の生存率や状態を保つことができる。
特開2003−71478号公報
ところで、アンモニアを酸化する硝化菌の働きは、30℃前後で最も活発であり、これより低い温度帯では温度の低下に伴って鈍る。特に、水温が20℃を下回ると、温度の低下に対し、硝化菌によるアンモニアの酸化速度はほぼ指数関数的に低下していく。
一方、魚介類の場合、鮮度を保つためには水温をある程度低く設定することが好ましい。水温が高いと病気のリスクが大きくなるし、また、水温が低ければ代謝量が低下するので、餌の量や排泄物の量が少なく済むからである。具体的には、例えば水槽に生きた状態でストックした魚介類を調理して供する飲食店等の場合、水槽内の水温は10℃程度に設定される。
このような魚介類用の水槽の水温は、硝化菌の活動にとって不向きであり、仮に硝化菌に10℃程度の水中で硝化反応を行わせた場合、アンモニアの酸化速度は極めて遅くなる。一般に、魚介類等の水槽においては、アンモニアの濃度を1ppm程度までに保つことが望ましいとされるが、10℃程度の低温において、図7に記載の如き水浄化装置4によりアンモニアの濃度を1ppm以下に保とうとすれば、必要な水浄化エレメント3の体積は膨大となり、設備全体が巨大なものになってしまう。
本発明は、斯かる実情に鑑み、小さいスペースで効率良く水を浄化し得る水浄化エレメントおよび水浄化装置を提供しようとするものである。
本発明は、多孔質の素材により形成された多孔体を備え、該多孔体に活性炭粉末を保持させたことを特徴とする水浄化エレメントにかかるものである。
本発明の水浄化エレメントにおいては、前記多孔体に対し活性炭粉末を表面から添加することで、前記多孔体の間隙に活性炭粉末を保持することができる。
本発明の水浄化エレメントにおいて、活性炭粉末の平均粒径は、前記多孔体の平均孔径に対して30%以上80%以下であることが好ましい。
本発明の水浄化エレメントにおいて、前記多孔体に保持される活性炭粉末の体積は、前記多孔体の体積に対して0.1%以上30%以下であることが好ましい。
本発明の水浄化エレメントを実施するにあたっては、複数のリング部を軸方向に沿って延びる柱部によって接続され、全体として円筒形をなす枠体を備え、前記多孔体が前記枠体に収容されるようにしても良い。
また、本発明は、上述の水浄化エレメントを内部に収容すると共に、前記水浄化エレメントに対して上方から水を供給する反応槽と、該反応槽に対して水を供給する供給流路と、前記反応槽の下部に溜まった水を活性炭粉末と共に前記反応槽内の前記水浄化エレメントに戻す還流路とを備えたことを特徴とする水浄化装置にかかるものである。
本発明の水浄化エレメントおよび水浄化装置によれば、小さいスペースで効率良く水を浄化し得るという優れた効果を奏し得る。
本発明の実施例による水浄化エレメントの形態を示す正面図である。 本発明の実施例による水浄化エレメントの形態を示す平面図である。 本発明の実施例による水浄化エレメントの形態を示す分解斜視図である。 本発明の実施例による水浄化装置の形態を示す全体構成図である。 本発明の実施例による水浄化エレメントおよび水浄化装置を用い、アンモニアの除去を行った試験の結果を示すグラフである。 本発明の実施例による水浄化エレメントおよび水浄化装置を用い、アンモニアの除去を行った試験の結果を示すグラフであり、図5とは別の条件下での結果を示している。 従来例による水浄化装置の形態を示す断面図である。 従来例による水浄化エレメントの形態を示す正面図である。 従来例による水浄化エレメントの形態を示す平面図である。
以下、本発明の実施の形態を添付図面を参照して説明する。
図1〜図3は本発明の実施による水浄化エレメントの形態の一例を示し、図4はこれを用いた水浄化装置の構成を示している。
本実施例の水浄化エレメント10は、微生物の付着する間隙を有する多孔体11と、該多孔体11を収容する枠体12により構成される。
多孔体11は、連続気泡構造の多孔質体であり、保水性と柔軟性を備えた素材により形成される。多孔体11の素材としては、具体的には、例えばウレタン樹脂、エステル重合体、エーテル重合体といった樹脂を発泡させた多孔質体が用いられる。尚、多孔体11を構成する多孔質体は完全な連続気泡構造である必要はない。後述する多孔体11内部への水Wや酸素の供給(図4参照)が損なわれない程度に、独立した気泡セルを多少含んでいても差し支えない。
多孔体11は、図3に示す如く柱状(ここでは円柱状)に形成される。枠体12は、全体として円筒形の籠状の形状をなし、図3に示す如く枠体12の周をなすように環状に延びる複数のリング部12aと、軸方向に沿って延びてリング部12a同士を接続する柱部12bとを備えて構成される。そして、図1、図2に示す如く、リング部12aと、柱部12bとにより枠体12内に形成される円筒状の空間に、中心軸が互いに一致するよう、多孔体11が収容される。ここで、多孔体11の円筒面をなす外周部は、柱部12bに面する箇所が柱部12bによって径方向内側に潰されるように変形する一方、その他の部分は枠体12から径方向外側にはみ出す。こうすることで、多孔体11を枠体12から脱落しにくくしている。水浄化エレメント10は、後述するように反応槽21に収容され、多孔体11に水Wを吸わせる形で使用されるが(図4参照)、水浄化エレメント10が反応槽21に収容される際の衝撃や、水Wを含んだ多孔体11の重み等により、多孔体11が枠体12から脱落する可能性がある。そこで、多孔体11の径を枠体12の内側に形成される空間の径よりも大きめに設定することで、多孔体11を枠体12の内部に固定するようにしているのである。
柱状のスポンジ等である多孔体11は、例えば均一な厚みの素体を、多孔体11の平面視の形状(本実施例の場合、円形)に配置された刃により上下に打ち抜くことで形成することができる。また、枠体12は、例えばプラスチック樹脂等を所定の型に対してインジェクション成形することにより形成することができる。
そして、本実施例の水浄化エレメント10の場合、さらに多孔体11の表面や間隙に活性炭粉末Cを保持させた点を特徴としている。
多孔体11に保持させる活性炭粉末Cとしては、多孔体11の平均孔径に対し、平均粒径が30%以上80%以下程度のものを利用すると、活性炭粉末Cを多孔体11に保持させるにあたって簡便である。多孔体11の孔径に対する活性炭粉末Cの粒径が大きすぎると、活性炭粉末Cが多孔体11の間隙に入り込むことが難しいし、また、粒径が小さすぎると、活性炭粉末Cが多孔体11の間隙を簡単に通り抜けて脱落してしまい、うまく保持できない。
多孔体11としては、平均孔径が0.1mm以上2mm以下程度の多孔質体を使用することができ、活性炭粉末Cとしては、平均粒径が0.05mm以上1mm以下程度のものを使用することができる。より具体的には、例えば平均孔径0.7mmの多孔質体を素材として形成した多孔体11に対し、平均粒径0.3mm以上0.5mm以下程度の粒径の活性炭粉末Cを用いることができる。
多孔体11に対し、保持される活性炭粉末Cは、体積比で0.1%以上30%以下程度とする。より好適には0.5%以上5%以下であり、一例としては1Lの多孔体11に対し、2%の活性炭粉末Cを保持させると良い。後述するように、本実施例の水浄化エレメント10では、多孔体11に活性炭粉末Cを保持することにより、目的とする反応に係る対象物質(例えばアンモニア)を吸着すると共に微生物に対して水Wや空気A(図4参照)を効率良く供給し、微生物の担持量を増大することを狙いとしており、多孔体11に対して活性炭粉末Cが少なすぎると対象物質の吸着量があまり多くならない一方、多すぎれば活性炭粉末Cにより多孔体11が目詰まりしてしまい、水Wや空気Aの供給が妨げられてしまうからである。
水浄化エレメント10に活性炭粉末Cを保持させるには、多孔体11に対し、適当な量の活性炭粉末Cをまぶし、混和すれば良い。多孔体11の孔径に対し、活性炭粉末Cの粒径が適当な大きさであれば、多孔体11に対し活性炭粉末Cを表面から添加するだけで、活性炭粉末Cは多孔体11の間隙に入り込んで保持される。そして、適当な培地にて培養した微生物(例えば、硝化菌)を含む液に多孔体11を浸すことで、多孔体11の表面や間隙に微生物が担持される。さらに、微生物を担持させた多孔体11を適当な液中に浸し、培養を続ければ、担持された微生物を増殖させることができる。
上述の如き水浄化エレメント10が、図4に示す如き水浄化装置20において使用される。水浄化装置20は、水Wを浄化する反応を行う微生物(例えば、アンモニアを酸化する硝化菌)を担持した水浄化エレメント10を反応槽21内に収容し、該反応槽21に導入した水Wを浄化するようになっている。
反応槽21内の空間は、下部に備えた仕切板21aと、上部に備えた散水板21bにより上下に3分割されている。仕切板21aおよび散水板21bは、いずれも空気Aや水Wが流通し得るよう、多数の孔を備えた板として構成されている。仕切板21aと散水板21bの間には、微生物を付着させる担体としての水浄化エレメント10(図1〜図3参照)が多数収容される。
尚、図1〜図3に示した水浄化エレメント10の形状や構成はあくまで一例であって、反応槽21内で使用する水浄化エレメントは、微生物を担持する多孔体を備えたものであればどのような構成であっても良い。例えば、枠体や多孔体の形状は図1〜図3に示す多孔体11や枠体12とは異なっていても良いし、あるいは、多孔体11を反応槽21内に吊るすような構成としても良い。
反応槽21の上部の散水板21bより上側の空間には、水排出源22から抜き出された水Wが流通する供給流路23の下流側の端部が接続され、ここから浄化対象としての水Wが供給される。供給流路23の途中には、水排出源22から反応槽21への水Wの流通を駆動するポンプ24が備えられている。また、供給流路23におけるポンプ24の下流側の位置には逆止弁23aが備えられ、反応槽21から水排出源22への水Wの逆流を防止するようになっている。
水排出源22は、例えば魚介類等の水中生物を収容する水槽であるが、その他、浄化すべき水Wを排出する種々の機器や設備を想定することができる。また、水浄化エレメント10に担持される微生物の種類は、ここでは生物から排出されるアンモニアを酸化する硝化菌を想定しているが、水Wの種類によっては、他の種類の微生物を担持しても良い。すなわち、水Wから除去すべき成分に応じ、水浄化エレメント10に担持される微生物の種類を選択することができる。
散水板21bより上側の空間には送気部としてのファン25が設けられており、外部空間から空気Aを引き込み、反応槽21の内部へ送り出すようになっている。尚、反応槽21へは、空気A以外に例えば酸素を送り込むようにしても良い。
また、本実施例では水Wの浄化のために反応槽21内で硝化菌によるアンモニアの酸化反応を行うことを想定しているので、ファン25から送り込むガスは空気Aや酸素としているが、反応槽21内で生じさせる反応の種類や、水浄化エレメント10に担持する微生物の種類によっては、これ以外のガスを反応槽21に送り込むようにしても良い。
反応槽21の下部の仕切板21aより下側の空間は、水Wを貯留すると共に活性炭Cを沈殿させる沈殿室21cとして構成される。
沈殿室21cの上部には、反応槽21内の空気Aを適宜抜き出すための排気管26が接続される。沈殿室21cの底面は、一方から他方(ここに図示した例では、図中左側から右側)に向かって下り勾配を有する斜面として構成されている。また、沈殿室21cにおける上下方向に関して中間部には、一方から他方に向かって下り勾配を有する傾斜板21dが設けられている。傾斜板21dの上端(左側の端部)は沈殿室21cを構成する反応槽21の内壁と接しているが、下端(右側の端部)は反応槽21の内壁と離間しており、仕切板21aから滴下する水Wや活性炭粉末Cが、傾斜板21dの傾斜に沿って沈殿室21cの右側に導かれ、沈殿室21cの底部に貯留されるようになっている。
沈殿室21cには、還流路27と、抜出流路28が接続される。還流路27は、仕切板21aの下部に溜まった水Wを、後述するように活性炭粉末Cと共に供給流路23へ戻す流路である。還流路27の一端は、斜面をなす沈殿室21cの底面の下端部に接続され、他端は供給流路23に逆止弁23aより下流側の位置にて合流している。還流路27の途中にはポンプ29が備えられ、反応槽21から還流路27を通って供給流路23に合流する水Wの動きを駆動するようになっている。還流路27におけるポンプ29の前後の位置には、それぞれ開閉弁27a,27bが設けられている。
抜出流路28は、水浄化エレメント10に担持された微生物による浄化を経た水Wを抜き出す流路である。抜出流路28は、沈殿室21cにおける左右方向に関して還流路27の接続位置とは反対側の内壁に、傾斜板21dより下側に接続される。そして、沈殿室21cに貯留された水Wの上澄みをこの位置から抜き出すようになっている。抜出流路28から抜き出した水Wは、例えば水排出源22へ戻しても良いし、別の機器や設備(例えば、脱窒槽)へ導いて次の浄化工程を施しても良いし、あるいはその他の機器や設備に送っても良い。
次に、上記した本実施例の作動を説明する。
反応槽21(図4参照)に、多孔体11に活性炭粉末Cを保持し、微生物(硝化菌)を担持させた水浄化エレメント10(図1〜図3参照)を収容する。水排出源22から排出される水Wを、供給流路23から反応槽21の散水板21bの上側の空間へ導く。同時に、ファン25を作動させ、反応槽21に対し散水板21bの上側の空間から空気Aを導入する。
水Wは、水浄化エレメント10に対して上方から供給され、多孔体11(図2、図3参照)の表面や内部を通りながら、反応槽21の内部空間を下方へ移動する。この間、水Wは、水浄化エレメント10の多孔体11の表面や間隙、また、多孔体11に担持された硝化菌の働きにより、アンモニアを酸化除去される。このとき、多孔体11に保持された活性炭粉末Cにアンモニアが吸着されると共に、硝化菌に対し、ファン25から送り込まれた空気Aが多孔体11の間隙を通じて供給され、酸素によるアンモニアの硝化反応が効率良く進行する。浄化された水Wは、仕切板21aを通って落ち、沈殿槽21cに貯留される。
活性炭粉末Cが保持された多孔体11を水Wが上から下に向かって通過する際、水Wの動きに伴い、多孔体11に保持された活性炭粉末Cの一部は徐々に下方へ移動し、多孔体11から下方に抜ける。その結果、反応槽21の仕切板21aの下側の空間には、水Wと共に多孔体11から脱落した活性炭粉末Cが貯留される。
沈殿槽21cに貯留された水Wの一部は、抜出流路28から抜き出されて次の浄化工程に移り、あるいは水排出源22に戻される。このとき、沈殿槽21cには、底面のなす斜面の下端にあたる右側に活性炭粉末Cが沈殿し、反対側(左側)の水面付近から、活性炭粉末Cを含まない(あるいは、ほとんど含まない)水Wが排出流路28から抜き出される。
また、沈殿室21cの底部に沈殿した活性炭粉末Cは、水Wと共に還流路27から抜き出されて供給流路23に合流し、再度反応槽21の上部の空間へ戻される。本実施例において想定される活性炭粉末C(粒径約0.3mm以上0.5mm以下(粒度分布98.8%))の比重は約1.5程度であり、沈殿室21cにおいて、活性炭粉末Cを良好に沈殿させて水Wから分離し、抜出流路28からは清澄な水Wを得ることができる。
こうして、反応槽21の水浄化エレメント10から脱落した活性炭粉末Cが水浄化エレメント10に対して供給され、その一部は水浄化エレメント10の多孔体11内に再び保持される。尚、排出流路28から抜き出す水Wから活性炭粉末Cを除去するため、本実施例では上述の如き沈殿室21cによる沈殿工程を経ているが、活性炭粉末Cを除去する方法はこれに限定されない。例えば、適宜図示しないフィルタ等に水Wを通すようにしても良い。
本実施例の水浄化エレメント10においては、多孔体11に活性炭粉末Cを保持させることで、反応に係る物質(例えば、アンモニア)を活性炭粉末Cに吸着させ、これにより、単位体積あたりの微生物(硝化菌)の担持量を増加させ、高い浄化効率を実現している。すなわち、発泡ポリウレタン等の多孔質体である多孔体11に、アンモニアの吸着性にすぐれる活性炭粉末Cを多孔体11に保持させることで、微生物を担持する足場を構成する多孔体11内に、水Wに含まれるアンモニアを効率良く集めることができる。また、連続気泡の多孔質体である多孔体11には、酸素が溶け込んだ水Wが内部まで流通するので、多孔体11に担持された硝化菌に対して酸素が効率良く供給される。こうして、硝化菌にとって好適な増殖環境を構築して担持される硝化菌の数を増やすことができ、また、硝化菌は活性炭粉末Cに吸着されたアンモニアを、水W中の溶存酸素によって効率良く酸化することができるのである。
多孔体11に活性炭粉末Cを保持させるにあたり、本実施例では、上述の如く多孔体11の孔径に対し適当な粒径の活性炭粉末Cを加えることで、多孔体11の内部に活性炭粉末Cを入り込ませるようにしている。このようにすると、多孔体11に対して表面から活性炭粉末Cを添加し、振り混ぜるといった簡単な操作で活性炭粉末Cを保持させることができ、非常に簡便である。その反面、活性炭粉末Cが多孔体11から脱落しやすいという性質があるが、本実施例の如く脱落した活性炭粉末Cを水Wと共に多孔体11に再度供給するようにすれば、活性炭粉末Cが脱落した分だけ多孔体11における対象物質(ここでは、アンモニア)の吸着量が減少してしまうようなことがない。
図5、図6は、上述の如き本実施例の水浄化エレメント10および水浄化装置20による水Wの浄化性能を試験した結果を示している。反応槽21内の水浄化エレメント10に硝化菌を担持させ、水排出源22からはアンモニアを含む水Wを反応槽21に供給し、抜出流路28から抜き出される水Wは水排出源22に戻す。このようにして水Wを循環させつつ、抜出流路28を流通する水W中のアンモニア濃度を経時的に測定した。対照区として、水浄化エレメント10に活性炭粉末Cを担持しない場合と、活性炭粉末Cの代わりに同程度の平均粒径を有するゼオライトを担持させた場合についてもあわせて測定を行った。
図5は水温20℃の条件下における結果を示している。担持物なしの場合、およびゼオライトを担持させた場合は、アンモニアが100%除去されるまでに40日程度を要したが、活性炭粉末Cを担持させると、27日目の時点で既にアンモニアの除去率は100%に達している。
また、図6は水温10℃の条件下における結果を示している。この温度帯では、硝化菌によるアンモニアの酸化速度は非常に遅く、担持物なしの場合、およびゼオライトを担持させた場合は、50日以上が経過してもほとんどアンモニアは除去されなかった。これに対し、活性炭粉末Cを担持させた水浄化エレメント10を使用した水浄化装置20では、40日目の段階で50%のアンモニアが除去された。
このように、本実施例の水浄化エレメント10および水浄化装置20によれば、室温(20℃)程度の水温で高いアンモニアの除去効率を達成でき、また、低温域(10℃)においてもアンモニアを効率的に除去できることが示された。
以上のように、上記本実施例の水浄化エレメント10は、多孔質の素材により形成された多孔体11を備え、該多孔体11に活性炭粉末Cを保持させている。こうすることにより、活性炭粉末Cにおける微生物の活動が効率的に行われるようにすることができ、高い効率で水Wを浄化することができる。
また、本実施例の水浄化エレメント10においては、多孔体11に対し活性炭粉末Cを表面から添加することで、多孔体11の間隙に活性炭粉末Cを保持することができる。
また、本実施例の水浄化エレメント10において、活性炭粉末Cの平均粒径は、多孔体11の平均孔径に対して30%以上80%以下であり、このようにすると、活性炭粉末Cを多孔体11に簡便に保持させることができる。
また、本実施例の水浄化エレメント10において、多孔体11に保持される活性炭粉末Cの体積は、多孔体11の体積に対して0.1%以上30%以下であり、このようにすると、水浄化エレメント10における対象物質の吸着量を増やしつつ、多孔体11における目詰まりの発生を抑える上で好適である。
また、本実施例の水浄化エレメント10は、複数のリング部12aを軸方向に沿って延びる柱部12bによって接続され、全体として円筒形をなす枠体12を備え、多孔体11が枠体12に収容されるようになっている。
また、本実施例の水浄化装置20は、上述の水浄化エレメント10を内部に収容すると共に、水浄化エレメント10に対して上方から水を供給する反応槽21と、該反応槽21に対して水Wを供給する供給流路23と、反応槽21の下部に溜まった水Wを活性炭粉末Cと共に反応槽21内の水浄化エレメント10に戻す還流路27とを備えている。このようにすれば、活性炭粉末Cが脱落した分だけ多孔体11における対象物質(アンモニア)の吸着量が減少してしまうようなことがない。
したがって、上記本実施例によれば、小さいスペースで効率良く水を浄化し得る。
尚、本発明の水浄化エレメントおよび水浄化装置は、上述の実施例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
10 水浄化エレメント
11 多孔体
12 枠体
12a リング部
12b 柱部
20 水浄化装置
21 反応槽
23 供給流路
27 還流路
C 活性炭粉末
W 水

Claims (6)

  1. 多孔質の素材により形成された多孔体を備え、
    該多孔体に活性炭粉末を保持させたこと
    を特徴とする水浄化エレメント。
  2. 前記多孔体に対し活性炭粉末を表面から添加することで、前記多孔体の間隙に活性炭粉末が保持されることを特徴とする請求項1に記載の水浄化エレメント。
  3. 活性炭粉末の平均粒径は、前記多孔体の平均孔径に対して30%以上80%以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の水浄化エレメント。
  4. 前記多孔体に保持される活性炭粉末の体積は、前記多孔体の体積に対して0.1%以上30%以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の水浄化エレメント。
  5. 複数のリング部を軸方向に沿って延びる柱部によって接続され、全体として円筒形をなす枠体を備え、
    前記多孔体が前記枠体に収容されていること
    を特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の水浄化エレメント。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の水浄化エレメントを内部に収容すると共に、前記水浄化エレメントに対して上方から水を供給する反応槽と、
    該反応槽に対して水を供給する供給流路と、
    前記反応槽の下部に溜まった水を活性炭粉末と共に前記反応槽内の前記水浄化エレメントに戻す還流路と
    を備えたことを特徴とする水浄化装置。
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