JP2019174792A - 軌跡制御を備えたmems反射器システム - Google Patents

軌跡制御を備えたmems反射器システム Download PDF

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Abstract

【課題】視野の幅と、視野の中心における測定分解能との間のこのトレードオフが回避されるであろうLIDAR装置を有することは、有益と考えられる。【解決手段】可動反射器マス61と、反射器面が可動フレーム面と一致する場合に可動反射器マスを取り囲む可動フレームマス62とを備える走査微小電気機械反射器システム。可動フレームマスは、可動フレーム面が固定フレーム面と一致する場合に可動フレームマスを少なくとも部分的に取り囲む固定フレーム63から懸架される。反射器システムは、さらに、可動フレーム面内で第1軸上に整列した1対の第1ねじり梁641,642と、第1軸を中心として反射器マスおよび可動フレームマスを回転させるように構成可能な1以上の第1作動部とを備える。【選択図】図6

Description

本開示は、機械的共振振動しながら、一次元の線または二次元の面を横切ってレーザビームを走査するように構成された微小電気機械(MEMS)反射器に関する。より詳細には、本開示は、そのようなMEMS反射器の走査軌跡を最適化する装置および方法に関する。
MEMS反射器は、一連のレーザビームパルスが環境に出射され、近傍物体から反射された後に取り出される光検出測距(LIDAR)システムに使用することができる。同じMEMS反射器を、レーザ源からの出射レーザパルスを周囲環境に反射し、それらが周囲環境から戻ってきた時に入射レーザパルスを光検出器の方へ反射するために使用してもよい。パルス周波数は、50kHz〜200kHzであってもよい。LIDARシステムは、典型的には短距離で使用されるため、通常、新しいパルスが出射される前に、前のパルスが光検出器に戻る。MEMS反射器の走査傾斜振動を引き起こすことによって、LIDARシステムは、その視野内の周囲環境に関する情報を得ることができる。あらゆる入射レーザパルスおよび出射レーザパルスの反射角を決定することができるように、MEMS反射器の瞬間位置を連続的に測定しなければならない。
MEMS反射器は、瞬間反射角AがAsin(ωt)に等しい単純な正弦波走査パターンで一次元視野を走査してもよい。ここで、Aは走査運動の角度振幅、ωは走査周波数、tは時間である。正弦関数の変化率は常に、正弦関数がゼロ点を横切る時に最大であり、正弦関数の値が−1または+1である時に最小である。レーザパルスは一定のパルス周波数で出射されるため、単純な正弦走査パターンでは、視野の中央部分により近い反射角よりも、最大傾斜振幅に対応する反射角から多くの測定データが生成される。
図1には、1つの正弦関数x(t)=sin(ωt)および1Hzの走査周波数に基づく一次元走査曲線が描かれ、この現象が示される。単に説明の目的で、曲線上のスポット(出射されたレーザパルスとしてイメージすることができる)は、25Hzの一定周波数で描かれている。スポットクラスタリングは、曲線の中央部分周辺よりも正弦曲線上の最大値および最小値の近くの方が密である。
二次元xy面は、x座標およびy座標の両方が正弦関数として実施される曲線で走査されてもよい。結果として生じる走査軌跡をリサージュ曲線と呼んでもよい。図2は、x軸が関数x(t)=sin(ωt)で走査され、y軸が関数y(t)=sin(ωt)で走査されるリサージュ走査軌跡を示す。図2の軌跡は、周波数関係ω≒6.7ωで描かれており、この場合、曲線は、走査領域の垂直縁部(上下)よりも水平縁部(左右)により多く集まる。ω≒ωの場合、曲線クラスタリングは、走査領域の水平縁部(左右)および走査領域の垂直縁部(上下)の両方で生じる。
好ましいLIDARの測定分解能および視野は、用途に依存する。長距離(100mより長い)に使用するために設計された装置は通常、視野全体にわたって高分解能を必要とするが、視野はかなり狭い。周囲環境を走査する装置では、しばしば広い視野が必要とされ、そして、より低い分解能が許容されなければならない。視野の幅と、視野の中心における測定分解能との間のこのトレードオフが回避されるであろうLIDAR装置を有することは、有益と考えられる。視野の所与のセクタ内における測定分解能を制御するには、反射器がそのセクタを通過して回転する角速度を制御する必要がある。
特許文献1は、二次元視野を有するMEMSスキャナを開示している。特許文献2は、一次元視野を有するMEMSスキャナにおいて、2以上の正弦波共振モードの組合せを発生させるように構成された、駆動構造体を開示している。特許文献2で開示される装置は、2つの異なる共振モードで振動を発生させるための複雑な駆動構造体セットを必要とする。
米国特許出願公開第2012/0228460号明細書 米国特許第9678333号明細書
本開示の目的は、上記課題を克服する装置および方法を提供することである。
本開示の目的は、独立クレームに記載することを特徴とする装置および方法によって達成される。本開示の好ましい実施形態を従属クレームに開示する。
本開示は、中央反射器が可動フレームに取り付けられ、反射器および可動フレームの両方が同一軸を中心として振動するMEMS反射器システムを利用するという発想に基づく。この形状では、反射器およびフレームは、第1共振周波数において共通モードで、および第2共振周波数において差動モードで振動させることができる。これらの2つの共振モードが、差動モード周波数が共通モード周波数の第二次高調波または第三次高調波である正弦波電圧で駆動される場合、反射器の角速度を、視野の選択されたセクタにおいて変更することができる。
本開示の装置および方法の利点は、一次元走査および二次元走査の両方で、視野の選択された部分において高い測定分解能を得ることができることである。
以下に、本開示内容について、添付の図面を参照しながら好ましい実施形態により詳述する。
図1は、1つの正弦関数に基づく一次元走査曲線を示す。 図2は、二次元リサージュ走査軌跡を示す。 図3aは、一次元走査の実施形態に係る走査微小機械反射器システムを示す。 図3bは、共通モード振動を示す。 図3cは、差動モード振動を示す。 図4は、複数の正弦関数の和に基づく一次元走査曲線を示す。 図5もまた、複数の正弦関数の和に基づく一次元走査曲線を示す。 図6は、二次元走査の実施形態に係る走査微小機械反射器システムを示す。 図7は、x軸走査が複数の正弦関数の和であり、y軸走査が1つの正弦関数である二次元走査曲線を示す。 図8もまた、x軸走査が複数の正弦関数の和であり、y軸走査が1つの正弦関数である二次元走査曲線を示す。 図9は、容量性駆動チューニング部を備えた走査微小機械反射器システムを示す。 図10もまた、容量性駆動チューニング部を備えた走査微小機械反射器システムを示す。 図11aは、図3aの反射器システムにおける共通モード振幅を調整する方法を示す。 図11bは、図3aの反射器システムにおける差動モード振幅を調整する方法を示す。
本開示は、反射器面を画定する可動反射器マスと、可動フレーム面を画定する可動フレームマスとを備える走査微小電気機械反射器システムに関する。反射器面が可動フレーム面と一致する場合、可動フレームマスは可動反射器マスを取り囲む。可動フレームマスは、固定フレームから懸架され、当該固定フレームは、固定フレーム面を画定し、かつ、可動フレーム面が固定フレーム面と一致する場合に可動フレームマスを固定フレーム面内で少なくとも部分的に取り囲む。
反射器システムは、さらに、可動フレーム面内で第1軸上に整列することによって、可動反射器マスおよび可動フレームマスが可動マスシステムを形成するように可動フレームマスから可動反射器マスを懸架する1対の第1ねじり梁を備える。反射器システムはまた、可動マスシステムおよび固定フレームに連結され、かつ、1以上の第1駆動電圧信号を、第1軸を中心として可動マスシステムを振動共振傾斜運動させる力に変換するように構成された1以上の第1作動部を備える。
反射器システムはまた、可動マスシステムの共通モード共振振動に対応する第1駆動信号周波数および第1駆動信号位相を有する第1駆動信号成分を含む1以上の第1駆動電圧信号を、1以上の第1作動部に印加するように構成された制御部を備え、第1駆動電圧信号はまた、可動マスシステムの差動モード共振振動に対応する第2駆動信号周波数および第2駆動信号位相を有する第2駆動信号成分を含む。第2駆動信号周波数は、第1駆動信号周波数の第二次高調波または第三次高調波である。
本開示では、「固定」物体とは、質量の大きい周囲構造体に確実に取り付けられている物体を意味する。固定物体は、MEMS反射器システムによって付与された力により、この構造体に対していかなる方向にも動くことができない、または少なくともほとんど動くことができない。「アンカ点」という用語は、懸架梁などの部分的に可動性を有する物体が固定物体に取り付けられている固定物体の部位を指すために使用されてもよい。懸架梁の一端部はアンカ点に取り付けられてもよく、他端部は可動マスに取り付けられてもよい。
本開示では、「可動」物体とは、MEMS反射器システムが動作中である時に、固定構造体に対して動くことができる物体を意味する。部分的に可動性を有する物体は、一端部で固定されてもよいが、他端部で自由に動いてもよい。可動物体は、典型的に、部分的に可動性を有する懸架梁を介して固定物体に取り付けられる。本開示に記載するシリコン系MEMS用途では、「懸架」物体とは、部分的に可動性を有する懸架梁のみで固定物体に取り付けられている物体を意味する。懸架梁は、アクチュエータによって力が付与された時に曲がるか、ねじれることができるように寸法付けられているシリコン梁であってもよい。そのような可撓性梁をばねと呼んでもよい。
本開示では、「作動部」は、懸架梁または可動物体に連結された圧電変換器または容量性変換器を含んでもよい。作動部は、例えば、懸架梁の表面上に設けられた圧電変換器および関連する連結電極を含んでもよい。あるいは、作動部は、懸架梁と、隣接する固定物体との間に容量性変換器を形成する電極を含んでもよい。電気信号を作動部に送信する、または作動部からの電気信号を読み出すのに必要な電気回路が、可動物体、懸架梁または固定物体上に設けられてもよい。容量性変換器は、可動物体上のロータ電極と、固定物体上のステータ電極とを含んでもよい。
本開示では、例えば図3aおよび図6のa軸と平行な方向を横方向と呼ぶ。一方、b軸と平行な方向を縦方向と呼ぶ。
本開示では、周波数Aおよび周波数Bの両方が共振周波数である場合、かつ、周波数Aが周波数Bの2倍である場合、周波数Aを周波数Bの「第二次高調波」と呼ぶ。同様に、本開示では、周波数Aおよび周波数Bの両方が共振周波数である場合、かつ、周波数Aが周波数Bの3倍である場合、周波数Aを周波数Bの「第三次高調波」と呼ぶ。この場合、AおよびBは同じ共振モードに属する周波数ではない点で、この使い方は、従来の使い方と多少異なる。代わりに、これらの共振は、可動マスシステムにおいて、2つの別個の振動モード(共通および差動)で生じる。
さらに、本開示では、「第二次高調波」という表現は、周波数Aが、少なくとも近似的に、しかし必ずしも正確ではないが、周波数Bの2倍であることを意味する。言いかえれば、周波数Aは、例えば1.9Bまたは2.1Bと等しくてもよく、それでも本開示で使用する意味において周波数Bの第二次高調波として考えられてもよい。これは、共振周波数AおよびBが、製造限界により、それらの理想値からわずかに異なることが時々あり、さらに、例えば温度応力により経時変化することがあるためである。言いかえれば、「第二次高調波」という表現は「約2倍」として理解されるべきであり、「第三次高調波」という表現は「約3倍」として理解されるべきである。
制御部は、例えば、閉ループ駆動部を用いて共通モード共振周波数または差動モード共振周波数のいずれかにロックするように構成される集積回路を備えてもよい。言いかえれば、反射器システムは、可動マスシステムおよび固定フレームに連結された1以上の感知部を備えてもよく、1以上の感知部は、第1軸に対する可動マスシステムの振動共振傾斜運動を1以上の感知電圧信号に変換する。制御部は、これらの感知電圧信号の周波数応答を連続的に監視し、2つの共振モードのうちの一方に対応する第1周波数を測定してもよい。制御部は、測定された第1周波数から、2つの共振モードの他方に対応する第2周波数を連続的に計算するように構成されてもよい。
測定された周波数が共通モード振動に対応する場合、制御部は、測定された第1周波数に2または3のいずれかを掛けることによって、第2周波数を計算してもよい。3を掛ける場合、制御部はまた、(測定された周波数の位相と比較して)計算された第2周波数に180度の位相シフトを加えてもよい。2を掛ける場合、制御部は、計算された第2周波数に90度の位相シフトを加えてもよい。
測定された第1周波数が差動モード振動に対応する場合、制御部は、第1周波数を2または3のいずれかで割ることによって、第2周波数を計算してもよい。3で割る場合、制御部はまた、(測定された周波数の位相と比較して)第2周波数に180度の位相シフトを加えてもよい。2で割る場合、制御部は、(第1周波数の位相と比較して)第2周波数から90度の位相シフトを引いてもよい。
計算された第2周波数が共通モード振動に対応する場合、制御部は、計算された第2周波数と等しい第1駆動信号成分を設定するように構成されてもよい。計算された第2周波数が差動モード振動に対応する場合、制御部は、その計算された周波数と等しい第2駆動信号成分を設定するように構成されてもよい。それによって、制御部は確実に、可動マスシステムに、第2駆動信号周波数が第1駆動信号周波数の第二次高調波または第三次高調波である共振運動を連続的にさせてもよい。
本開示ではまた、反射器面を画定する可動反射器マスと、可動フレーム面を画定する可動フレームマスであって、反射器面が可動フレーム面と一致する場合に可動フレームマスが可動反射器マスを少なくとも部分的に取り囲むような可動フレームマスとを備える微小電気機械反射器システムの走査方法について記載する。可動フレームマスは、固定フレームから懸架され、当該固定フレームは、固定フレーム面を画定し、かつ、可動フレーム面が固定フレーム面と一致する場合に可動フレームマスを固定フレーム面内で少なくとも部分的に取り囲む。上述のように、微小電気機械反射器システムはまた、可動フレーム面内で第1軸上に整列することによって、可動反射器マスおよび可動フレームマスが可動マスシステムを形成するように可動フレームマスから可動反射器マスを懸架する1対の第1ねじり梁を備える。そして、微小電気機械反射器システムはまた、可動マスシステムおよび固定フレームに連結され、かつ、1以上の第1駆動電圧信号を、第1軸を中心として可動マスシステムを振動共振傾斜運動させる力に変換するように構成された1以上の第1作動部を備える。
方法は、可動マスシステムの共通モード共振振動に対応する第1駆動信号周波数および第1駆動信号位相を有する第1駆動信号成分を含む第1駆動電圧信号を、1以上の第1作動部に印加するステップを含む。第1駆動電圧信号はまた、可動マスシステムの差動モード共振振動に対応する第2駆動信号周波数および第2駆動信号位相を有する第2駆動信号成分を含み、第2駆動信号周波数は、第1駆動信号周波数の第二次高調波または第三次高調波である。
(一次元走査の実施形態)
図3aは、真ん中に可動反射器マス31を備えた走査微小電気機械反射器システムを示す。このマスは反射コーティングでコーティングされており、走査MEMS反射器システムにおいてレーザ光パルスが外方および内方に反射される表面を構成する。この反射器を「反射器マス」と呼び、可動マスシステムの共振特性への寄与を強調する。可動マスシステムの第2構成要素は、可動フレームマス32である。このフレームによって画定される面を可動フレーム面と呼ぶ。
MEMS反射器システムはまた、固定フレーム33を備え、固定フレーム33は、この場合、4つのアンカ点331〜334を含む。固定フレーム33は、図3aのab面に相当する固定フレーム面を画定する。可動フレーム面が固定フレーム面と一致する場合、固定フレーム33は、必ずしも可動フレームマスを四方取り囲む必要はない。固定構造体がより小さくても、可動マスシステムを適所に固定するのに十分であり得ることもある。しかしながら、部分的に取り囲む固定フレームでも、基板面と平行な固定フレーム面を画定する。アンカ点331〜334も、可動フレームマスを取り囲む固定フレームとして解釈されてもよい。固定フレーム面を画定するためには3つのアンカ点で十分である。
図3aに示すMEMS反射器システムはまた、可動フレームマス32から反射器マス31を懸架する第1ねじり梁341および342を備える。第1ねじり梁341および342は第1軸P上に整列し、その結果、一方のねじり梁341は反射器マス31の第1の側にあり、他方のねじり梁は反射器マス31の反対側にある。
図3aでは、可動フレームマス32は、第1軸P上に整列した1対の第2ねじり梁381および382によって固定フレーム33から懸架され、その結果、第1軸Pは、可動マスシステムの唯一の傾斜軸を形成する。言いかえれば、第2ねじり梁381および382は、可動フレームマス32の中点を固定フレーム面に固定させておく。P軸は、図3aにおける横軸である。第2ねじり梁381および382は、一方の端部から、それぞれアンカ点333および334に取り付けられている。各第2ねじり梁381および382の反対側の端部は、可動フレームマス32に取り付けられている。
反射器マス31、可動フレームマス32および懸架部351〜354はすべて、第1軸Pに対して対称的に配置されてもよく、その結果、可動マスシステムは、第1軸に対して平衡が保たれる。
図3aに示すMEMS反射器システムは、一次元走査を行うことができる。第1軸Pは常に、固定フレーム面で静止している。可動フレームマス32、ひいては可動フレーム面は、可動マスシステムが振動すると、固定フレーム面内および固定フレーム面外で回転する。言いかえれば、一次元走査では、可動フレームマス32および反射器マス31は両方とも、図3aの第1軸Pを中心とする面外回転を行ってもよいが、軸P自体は、図示したab面で静止したままである。しかしながら、第1軸Pは可動フレームマスの回転軸であるため、可動フレーム面が回転する場合であっても、この軸は依然として可動フレーム面内にある。
図3aでは、可動フレームマス32は、1組の4つの懸架梁351〜354によって固定フレーム33上のアンカ点331および332から懸架されている。図示した懸架梁は単なる例示であり、多くの様々な懸架梁の構造および形状を、この目的に利用することができるであろう。この場合、反射器システムは、懸架梁351〜354上の圧電変換器を含む1以上の作動部を備える。次いで、懸架梁は、対応する圧電変換器に駆動電圧が印加されると曲がるように寸法付けられるべきである。
各懸架梁351〜354は、第1固定点361〜364からアンカ点に、および第2固定点371〜374から可動フレームマス32に取り付けられている。取付けは、図に示すように、ねじれ可撓性を有する取付バー391〜394を用いて行うことができる。
第2固定点371〜374を第1軸Pに対して適切に配置することによって、および、作動部に適切な駆動電圧信号を印加するように制御部を構成することによって、1以上の作動部で可動マスシステムを振動運動させることができる。懸架梁の数は、選択的に、4よりも多くても少なくてもよい。可動フレーム面周囲への懸架梁の最適な配置は、可動フレーム面の形状に依存し得る。
言いかえれば、各第1作動部は、少なくとも1つの懸架梁351〜354を含んでもよく、当該懸架梁は、当該懸架梁を固定フレーム面外に曲げるように構成された圧電変換器を含み、各懸架梁351〜354は、第1固定点361〜364から固定フレーム33に、および第2固定点371〜374から可動フレームマス32に取り付けられてもよい。
第1固定点361〜364が位置するアンカ点は、第1軸Pの両側に整列した2つのアンカ点331〜332を含んでもよい。2つのアンカ点331〜332は、第1軸Pから等距離に配置されてもよい。各懸架部351〜354は、第1横方向部分および第2縦方向部分を有するL字のような形状であってもよい。この形状により、懸架部351〜354は、可動フレームマス32の対応するコーナー付近に到達し、その結果、第2固定点371〜374を可動フレームマスの横方向端部に配置することができる。この場合、第2固定点371〜374は、対応する第1固定点361〜364よりも第1軸Pに近い。第1軸Pから各第2固定点までの距離は、第1軸および第2軸の両方に対するトルクが十分大きいように最適化されてもよい。
作動部の数は4であってもよく、可動フレームマス上の4つの第2固定点は、可動フレーム面内に矩形を画定してもよい。矩形は、第1軸に対して鏡面対称であってもよい。
懸架梁351〜354について上で挙げた考察は、以下に示す二次元走査の実施形態にも当てはまる。しかしながら、一次元および二次元の両方の場合において、可動マスシステムの共振振動は、他の多くの懸架部および作動部でも引き起こすことができる。
あるいは、少なくとも1つの作動部は、容量性変換器(図3aに示さず)を含むことができる。容量性変換器は、固定フレーム上の第1組の電極と、第1組の電極と相互嵌合する、可動フレームマスまたは懸架部のどちらかの上の第2組の電極とを含んでもよい。言いかえれば、容量性作動が用いられる場合であっても、可動フレームマスはなお、図3aの梁351〜354などの懸架梁によって固定フレームから懸架されてもよい。懸架梁は、容量性変換器によって可動フレームマスをab面外で回転させるのに十分に可撓性を有するべきである。
制御部が第1軸Pを中心として可動フレームマス32を回転振動させると、ねじり梁341および342はねじれ運動を受ける。ねじり梁は、反射器マス31にトルクを伝え、第1軸Pを中心として反射器マス31を回転振動させる。第1ねじり梁341〜342のねじりばね定数によって、可動フレームマス32の運動が反射器マス31にどのように結合されるかが決まる。可動マスシステム(可動フレームマスおよび反射器マスを含む)の共振特性も、第1軸に対する可動フレームマスおよび反射器マスの慣性モーメント、さらに第2ねじり梁381〜382と取付バー391〜394との合成ばね定数によって決まる。
可動マスシステムは、2つの共振モードを有する。共通モード共振では、可動フレームマス32および反射器マス31は、第1軸Pを中心として同じ方向に回転する。図3bはこの振動モードを示し、点線はab面に相当し、c軸はab面に垂直である。差動モード共振では、可動フレーム32および反射器マス31は、第1軸Pを中心として反対方向に回転する。図3cは、この振動モードを示す。
実際には、これらの2つの共振モードは同時に起こり、その結果、可動マスシステムの共振運動は、共通モード振動および差動モード振動の組合せになる。共通モード振動の共振周波数は、典型的に、差動モード振動の共振周波数より低い。また、共通共振モードと差動共振モードとの間に位相差がある。
任意のねじれ振動の周波数は、ねじりばね定数と慣性モーメントとの比の平方根に比例する。第1ねじり梁341〜342および第2ねじり梁381〜382のねじりばね定数を適切に選択することによって、ならびに、取付バー391〜394の配置およびねじりばね定数を適切に選択することによって、可動マスシステムの共通共振周波数および差動共振周波数を適切な値に調整することができる。これらの共振周波数の相対的な大きさは、例えば、1:2または1:3の関係に近づけるように調整されてもよい。ここで、共通モード共振周波数を先に示す。
第1軸Pを中心とする共通共振振動および差動共振振動についてのこれらの考察は、以下に示す二次元走査の実施形態にも当てはまる。
本開示で示す方法が、図3aの反射器システムを運動させるために使用される場合、可動マスシステムの共振振動は、共通モード振動および差動モード振動の組合せになる。この共振振動の特性は、第1駆動信号周波数および第2駆動信号周波数によって、ならびに、対応する第1駆動信号振幅および第2駆動信号振幅によって決まる。これらの変数を適切に選択することによって、反射器システムの走査パターン、および特にパターン内における定期的なタイミングのレーザパルスの空間分布を変更することができる。
共通共振モードおよび差動共振モードの2つの組合せが特に重要である。第1の組合せでは、差動モード周波数は共通周波数の第三次高調波と等しく、2つのモード間の位相差は180°である。第2の組合せでは、差動モード周波数は共通周波数の第二次高調波と等しく、2つのモード間の位相差は90°である。可動マスシステムが第1の組合せを実現する共振運動は、反射器システムの走査範囲の縁部よりも中心において、スポットがより密に詰まっている走査パターンを生成する。可動マスシステムが第2の組合せを実現する共振運動は、走査範囲の一端部よりも他端部においてスポットがより密に分布し得る走査パターンを生成する。第1の組合せおよび第2の組合せについてのこれらの一般的な考察は、以下に示す二次元走査の実施形態にも当てはまる。
図4は、第1の組合せが実施された駆動電圧信号で1次元走査が行われる場合のスポットの分布を概略的に示す。この場合、組合せは、以下のように書くことができる。
ここで、xは走査座標を表し、ωは第1駆動信号周波数、3ωは第2駆動信号周波数である。示した走査周波数は現実的なMEMS反射器周波数ではないため、パターンは単なる例示である。しかしながら、スポットは、一定時間間隔でパルス化されており、図1に示した単純な正弦走査パターンよりも、走査座標yのすべての値にわたってはるかに均等に分布していることがはっきりと分かる。言いかえれば、図1に示した走査軌跡と比較して、図4の軌跡は、視野の真ん中において反射器の角速度がより遅いことを示す。したがって、視野の中点付近でより多くの測定データを収集することができ、それによって、測定分解能が向上する。
図5は、第2の組合せが実施された駆動電圧信号で1次元走査が行われる場合のスポットの分布を概略的に示す。この場合、組合せは、以下のように書くことができる。
ここで、ωは第1駆動信号周波数、2ωは第2駆動信号周波数である。繰り返すが、パターンは単なる概略であり、走査周波数は現実的ではない。この場合、スポットは走査範囲の下部よりも上部において、より密に分布している。言いかえれば、第2の組合せでは、視野の一縁部で反射器の角速度が減少する(それによって、点密度が増加し、測定分解能が向上する)。これらの知見は、以下の二次元の場合にまで及ぶ。
(二次元走査の実施形態)
図6は、真ん中に可動反射器マス61を備えた走査微小電気機械反射器システムを示す。この反射器システムは、二次元走査に使用することができる。参照番号61、62、63、631、632、641、642、651〜654、661〜664、671〜674および6791〜6794は、それぞれ図3aの参考番号31、32、33、331、332、341、342、351〜354、361〜364、371〜374および3791〜3794に対応する。
この場合、固定フレーム63は2つのアンカ点631および632を含むが、可動フレームマス62は第1軸P上で固定フレーム63に取り付けられていない。ねじり梁641および642は常に可動フレームマスの動きに追従しているため、第1軸Pは常に可動フレーム面にある。MEMS反射器システムが二次元走査を行う場合、可動フレームマス62も、Pに垂直な第2軸、例えば図6の軸Qを中心としてab面外で回転させる。この場合、第1軸Pは、固定フレーム面で静止したままではない。第1軸Pは、可動フレームマス62と共にQ軸を中心として振動する。しかし、第1軸62は常に、可動フレームマス62によって画定された可動フレーム面にある。図6において、軸Pは横方向であり、軸Qは縦方向である。
第1軸Pを中心とする振動は、上記の一次元走査の実施形態に記載したのと同じ作動機構を用いて発生させることができる。二次元振動には、第2軸Qを中心とする振動も必要である。可動フレームマス62は、2以上の懸架梁651〜654によって固定フレーム63から懸架されてもよく、システムは、2以上の懸架梁に連結された1以上の第2作動部を備えてもよい。制御部は、第3駆動信号周波数を有する第3駆動信号成分を含む1以上の第2駆動電圧信号であって、1以上の第2作動部が、固定フレーム面内で第2軸Qを中心として可動マスシステムを振動共振傾斜運動させる力に変換する1以上の第2駆動電圧信号を、1以上の第2作動部に印加するように構成されてもよい。可動フレーム面が固定フレーム面と一致する場合、第2軸Qは第1軸Pに垂直である。
反射器マス61、可動フレームマス62および懸架部651〜654はすべて、第1軸Pに対して対称的に配置されてもよく、さらに第2軸Qに対して対称的に配置されてもよい。
第2作動部は、懸架梁のうちのいずれかの上に圧電作動部を含んでもよく、または、可動フレームマスおよび固定フレームの上の相互嵌合した電極を有する容量性変換器を含む。
少なくとも1つの第2作動部は、第1作動部と同じ作動部であってもよい。言いかえれば、同じ作動部が、第1軸Pを中心とする振動および第2軸Qを中心とする振動の両方を発生させてもよい。懸架梁651〜654を例にとり、これらの梁の各々が、懸架部を固定フレーム面内で、および固定フレーム面外に曲げることができる圧電作動部を含むと仮定すると、制御部は、懸架梁651および653の第2取付点671および673を同時に上昇/下降させ、懸架梁652および654の第2取付点672および674を下降/上昇させることによって、第1軸Pを中心とする振動を発生させるように構成されてもよい。一方、第2軸Qを中心とする振動は、懸架梁653および654の第2取付点673および674を同時に下降/上昇させながら、懸架梁651および652の第2取付点671および672を同時に上昇/下降させるように制御部を構成することによって発生させてもよい。この場合、第1駆動電圧信号および第2駆動電圧信号は、作動部に印加される1つの駆動電圧信号において重畳されてもよく、可動マスシステムの動きは、第1軸Pおよび第2軸Qを中心とする振動運動の対応する組合せになる。
あるいは、第2作動部は、第1作動部と同じ作動部でなくてもよい。例えば、制御部は、単に、懸架梁651および653の第2取付点671および673を上昇および下降させることによって、第1軸Pを中心とする振動を発生させるように構成されてもよい。制御部は、単に、懸架梁654の第2取付点674を下降させながら、懸架梁652の第2取付点672を上昇させることによって、第2軸Bを中心とする振動を発生させるように構成されてもよい。その逆も同様である。さらに別の代替方法は、各懸架梁651〜654が、第1作動部として機能する1つの圧電アクチュエータと、第2作動部として機能する第2圧電アクチュエータとを含むものである。この場合、第1駆動電圧信号および第2駆動電圧信号は、別個の作動部に印加される全く別個の信号であってもよい。
いずれの場合も、第2作動部が第1作動部と同じ作動部であってもなくても、各第1作動部および各第2作動部は、懸架梁を固定フレーム面外に曲げるように構成された圧電変換器を含む少なくとも1つの懸架梁651〜654を含んでもよく、各作動部651〜654は、第1固定点661〜664から固定フレーム63に、および第2固定点671〜674から可動フレームマス62に取り付けられてもよい。
第1軸Pおよび第2軸Qの異なる側に配置された圧電作動部についてのこれらの考察は、同じ位置にある容量性作動部にも直接当てはまる。
第2軸Qを中心とする振動数は、第1軸Pを中心とする共通モード振動数より低くてもよい。例えば、第2軸Qを中心とする振動数は数百ヘルツであってもよく、第1軸Pを中心とする共通モード振動数は数千ヘルツであってもよい。第1軸を中心とする振動および第2軸を中心とする振動は完全に独立させることができ、その結果、一方の振動を一定にしたまま、他方の振動を調整することができる。
第1固定点661〜664が位置するアンカ点は、第1軸Pの両側にある第2軸Q上に整列した2つのアンカ点631〜632を含んでもよい。2つのアンカ点631〜632は、第1軸Pから等距離に配置されてもよい。一次元の例のように、図6に示すように、第2固定点671〜674は、対応する第1固定点661〜664より第1軸Pに近くてもよい。第1軸Pおよび第2軸Qから各第2固定点671〜674までの距離は、第1軸および第2軸の両方に対するトルクが十分大きくなるように最適化されてもよい。
作動部の数は4であってもよく、可動フレームマス上の4つの第2固定点は、可動フレーム面内に矩形を画定してもよい。矩形の中点は、第1軸Pと第2軸Qとの交点に位置してもよい。
図7は、第1の組合せが実施された第1駆動電圧信号と、単純な正弦関数である第2駆動電圧信号とで2次元走査が行われる場合の走査軌跡を示す。言いかえれば、走査関数は、以下のとおりである。
ここで、xは水平走査座標、yは垂直走査座標を表し、ωは第1駆動信号周波数、3ωは第2駆動信号周波数、ωは第3駆動信号周波数である。曲線軌跡は、図2に示した単純な正弦走査軌跡よりも、水平軸の真ん中付近にはるかにより密に集まっている。これは、反射器の角速度が視野の水平方向中央部分で低下したため、図7の中央部分は、図2の軌跡より大きな測定分解能で走査することができることを意味する。
図8は、第2の組合せが実施された第1駆動電圧信号と、単純な正弦関数である第2駆動電圧信号とで2次元走査が行われる場合の走査軌跡を示す。言いかえれば、走査関数は、以下のとおりである。
ここで、ωは第1駆動信号周波数、2ωは第2駆動信号周波数である。この場合、曲線軌跡は、水平軸の真ん中または左側よりも右側に多く集まっている。言いかえれば、反射器の角速度は、視野の右側で低下したため、このセクタは、より大きな測定分解能で走査することができる。このセクタはまた、第1駆動信号成分と第2駆動信号成分との位相差を変更することによって、水平軸の左側にシフトさせてもよい。
(駆動周波数チューニング)
MEMS反射器システムが複数の共振モードで実施される場合、部品寿命の間、システムの共振特性が互いに対してシフトする可能性がある。言いかえれば、共通モード共振周波数と差動モード共振周波数との初期における1:2または1:3の関係が、いつまでも正確なままではない可能性がある。反射器システムに影響を与える温度応力または機械的応力により、振動数シフトが生じ得る。したがって、懸架部のばね定数は使用中にずれ得る。
共振周波数に近ければ、第1駆動信号周波数または第2駆動信号周波数の周波数ずれが小さくても、可動マスシステムの共振振動を保持するために第1駆動信号成分と第2駆動信号成分との間に存在すべき位相差を劇的に変化させ得る。
さらに、製造公差の制限によっても、システム内の可動部品の寸法が理想設計値とわずかに異なるものになり得る。これにより、共通モード共振周波数と差動モード共振周波数との初期の関係さえも、計画した1:2または1:3の割合とわずかに異なるものになり得る。第1駆動信号周波数と第2駆動信号周波数との関係が可動マスシステムの共振特性に正確に対応しない場合、可動マスシステムの共振は最適な方法で駆動されない。
言いかえれば、可動マスシステムの機械的特性で決まる真の差動モード共振周波数は、共通モード共振周波数の第二次高調波または第三次高調波である理想値と、必ずしも全く等しいとは限らない場合がある。例えば、反射器システムが使用されている場合、真の差動モード共振周波数は、共通モード共振周波数の3.1倍の値にずれてもよい。第2駆動信号周波数を、測定された共通モード共振周波数のちょうど3倍と等しい値に制御部が設定する上記駆動方式は、この場合、もはや最適ではないであろう。周波数ずれが深刻である場合、(3のような)固定値に基づく駆動方式では、可動マスシステムにおいて所望の共振が全く発生しない場合がある。
周波数ずれで生じる問題を防ぐために、本開示は、可動マスシステムおよび固定フレームに連結され、かつ、第1軸に対する可動マスシステムの振動共振傾斜運動を1以上の感知電圧信号に変換するように構成される1以上の感知部と、可動マスシステムに連結され、かつ、1以上の駆動チューニング電圧を、第1軸を中心とする可動マスシステムの振動を変更する力に変換するように構成される1以上の駆動チューニング部とを備える走査微小電気機械反射器システムについて記載する。
制御部は、可動マスシステムの共通モード共振振動に対応する第1感知信号成分と、可動マスシステムの差動モード共振振動に対応する第2感知信号成分とを、1以上の感知電圧信号から繰り返し測定し、第1感知信号成分と第2感知信号成分との測定された位相差を決定するように構成されてもよい。制御部はまた、1以上の駆動チューニング部に1以上の駆動チューニング電圧を連続的に印加して、測定された位相差を所定の位相差値と等しく維持するように構成されてもよい。
対応する方法は、可動マスシステムの共通モード共振振動に対応する第1感知信号成分と、可動マスシステムの差動モード共振振動に対応する第2感知信号成分とを、1以上の感知電圧信号から繰り返し測定し、第1感知信号成分と第2感知信号成分との測定された位相差を決定するステップを含む。方法はまた、1以上の駆動チューニング部に1以上の駆動チューニング電圧信号を連続的に印加して、測定された位相差を所定の位相差値と等しく維持するステップを含む。
言いかえれば、MEMS反射器システムは、可動マスシステムの振動を監視するための感知変換器を含んでもよい。反射器の向きを時間の関数として測定しなければならないため、MEMS反射器システムに動作感知が通常組み込まれている。次いで、所与の時点に出射され、取り出されたレーザパルスを、タイムスタンプおよび視野内の特定位置への参照と共に記憶することができる。MEMS反射器システムが二次元視野を走査する場合、システムは、第1軸Pおよび第2軸Qの両方を中心とする可動マスシステムの振動を測定するための感知変換器を含んでもよい。
しかしながら、本開示では、MEMS反射器システムが一次元走査を行うか、二次元走査を行うかにかかわらず、「感知部」という用語は、第1軸Pを中心とする可動マスシステムの共振振動を測定する感知変換器のみを指し、「感知信号」という用語は、これらの感知変換器から得られる信号のみを指す。
上で説明したように、第1軸Pを中心とするMEMS反射器システムの共振振動は、2つの別個の共振モードである、共通共振モードおよび差動共振モードを含む。一方、第2軸Qを中心とする可動マスシステムの共振振動は、1つのみの共振モードを含む。第2軸Qを中心とする振動は、対応する共振周波数を測定し、必要ならば第3駆動信号周波数を調整することによって、周波数ずれを調整することができる。一方、第1駆動信号成分および第2駆動信号成分の周波数および位相の両方は、可動マスシステムの真の共通振動モードおよび差動振動モードに正確に対応しなければならないため、第1軸Pを中心とする可動マスシステムの振動は、より不安定である。例えば、加えられた力に小さな位相誤差があると、可動マスシステムのバランスのとれた共振がすぐに妨げられ得る。
可動マスシステムおよび固定フレームに連結された1以上の感知部は、例えば、懸架部上の圧電変換器であってもよい。あるいは、1以上の感知部は、可動マスフレーム上のロータ電極と、固定フレーム上のステータ電極とを有する容量性変換器であってもよい。ロータ電極はまた、可動マスフレーム上の代わりに、部分的に可動性を有する懸架部上に配置されてもよい。可動マスシステムの動きによって懸架部が曲がる際、圧電感知変換器から感知信号が読み出されてもよい。または、可動マスシステムの動きによってロータ電極およびステータ電極において電荷の蓄積および散逸が交互に引き起こされる際、容量性感知変換器から感知信号が読み出されてもよい。
図3a、図6および図9では、反射器システムは、例えば4つの感知部を備えてもよい。各感知部は、それぞれ懸架部351〜354、651〜654または951〜954のうちの1つに配置された圧電変換器であってもよい。いくつかの感知部を使用して、同一の変数を測定する場合、これらの変換器から得られる電圧を組み合わせて、より強い感知信号を得てもよい。反射器マスの動きを別々に監視する必要はない。可動フレームマスの動きから測定された感知信号により、可動マスシステムの振動に関する必要な情報がすべて明らかになる。
上述のように、駆動チューニング部は、1以上の駆動チューニング電圧を、第1軸を中心とする可動マスシステムの振動を変更する力に変換する。駆動チューニング部は、特に、駆動チューニング電圧を、静電ばね定数として可動マスシステムに作用する1以上の力(1以上の駆動チューニング部に対応する)に変換してもよい。言いかえれば、可動マスシステムの共振振動における周波数ずれは、適切な駆動チューニング電圧で周波数ずれに応答するように制御部を構成することによって補正または補償されてもよい。次いで、駆動チューニング部からの力は、静電ばね定数として可動マスに作用する。駆動チューニング電圧が可動マスシステムに永久に印加される場合、静電ばね定数はまた、共振振動に永久に影響を与える。可動マスシステムの共振特性が、使用中にそれらの元の値からさらにずれる場合、駆動チューニング電圧信号の大きさは、徐々にさらなる調整がなされてもよい。
駆動チューニング部は、例えば、可動マスフレーム上のロータ電極と、固定フレーム上のステータ電極とを有する1以上の容量性変換器を含んでもよい。図9はMEMS反射器システムを示し、参考番号91、92、931〜932、951〜954および991〜994は、それぞれ図6の参考番号61、62、631〜632、651〜654および691〜694に対応する。固定フレーム93はステータ電極991を含み、対応するロータ電極992は懸架部951〜954上に配置される。
あるいは、駆動チューニング部は、可動マスフレーム上のロータ電極と、可動フレーム面の上方または下方にある空洞壁上のステータ電極とを有する1以上の容量性変換器を含んでもよい。図10はMEMS反射器システムを示し、参照番号102は、図6の参照番号62に対応する。この図は垂直断面であるため、示したc軸はab面に垂直である。可動フレームマス102および可動マスシステム全体は、bc面に垂直である第1軸Pを中心として振動する。可動マスシステムは、空洞壁1071および1072によって垂直のc方向に画定された空洞107内で振動する。空洞壁は、例えば、デバイスウェハの上に配置されたパッケージングウェハの一部であってもよい。
駆動チューニング部のロータ電極1081は、可動フレームマス102上に、好ましくは、可動マスシステムが振動した時に空洞壁1071に最も近づく可動フレームマスの縁部付近に、第1軸Pから遠く離れて配置されてもよい。駆動チューニング部のステータ電極1082は、空洞壁1071上に配置されてもよく、垂直方向にロータ電極1081と整列してもよい。あるいは、ステータ電極は、図10に示す下部空洞壁1072上に配置し、対応するロータ電極は可動フレームマス102の下側に備えることができるであろう。あるいは、ロータ電極およびステータ電極は、可動フレームマス102の上側および下側の両方に配置することができるであろう。
MEMS反射器システムの制御部は、1以上の感知部によって生成される感知電圧信号を連続的に監視するように構成されてもよい。制御部は、それぞれ共通モードおよび差動モードの共振モードに対応する第1感知信号成分および第2感知信号成分を識別するように構成されてもよい。制御部は、それら2つの共振モードに対応する信号成分間の位相差を測定するように構成されてもよい。差動モード共振周波数が共通モード共振周波数の第二次高調波周波数である場合、所定の位相差は90°である。差動モード共振周波数が共通モード共振周波数の第三次高調波周波数である場合、所定の位相は180°である。
共通モード振動と差動モード振動との測定された位相差が、これらの理想値と等しい場合、上述の駆動方式により、両方の共振モードが保持される。しかしながら、測定された位相差が所定の位相差(90°または180°のいずれか)と異なる場合、少なくとも1つの共振周波数がずれ、MEMS反射器システムにおいて、可動マスシステムが共振振動しなくなるリスクがあり得る。
制御部は、測定された位相差が所定の位相差と異なる場合、駆動チューニング部に駆動チューニング電圧を印加するように構成されてもよい。この電圧によって生成された静電ばね定数により、可動マスシステムの共振特性が変わる。その静電ばね定数により、共通モード共振周波数、または差動モード共振周波数、またはそれらの両方が変わり得る。制御部は、例えば、第1軸Pの片側に位置する駆動チューニング部に第1の駆動チューニング電圧を印加し、第1軸Pの反対側に位置する駆動チューニング部に第2駆動チューニング電圧を印加することによって、特定の共振周波数の変化を対象とするように構成されてもよい。第1駆動チューニング電圧および第2駆動チューニング電圧が等しくない場合、典型的に、2つの共振周波数のうちの一方は、他方よりも強く駆動チューニングによって影響を受ける。
制御部は、測定された位相差が再び所定の位相差と等しくなるまで、例えば、駆動チューニング電圧を上昇させて変化させるように構成されてもよい。制御部は、新たな位相差測定によって、位相差が再び変わったことが明らかになるまで、測定された位相差が所定の位相差と等しいレベルに駆動チューニング電圧を維持するように構成されてもよい。
両方の共振モードにおける反射器の向きおよび振動振幅は、1以上の感知部から得られる感知電圧信号によって連続的に監視することができる。図11aは、図3aに示した反射器システムにおける共通モードの振幅を調整する方法を示す。この例では、懸架部351〜354上に配置された4つの感知部からの感知電圧信号が、図の左側に示すように、1つの信号に合成される。この信号は、ローパスフィルタおよび振幅検出部を通過する。検出された振幅は、共通モード共振振幅の目標値と比較される。検出された振幅が目標値と異なる場合、共通モードに対応する駆動信号成分の振幅を適切に調整することができ、その結果、共通モード振幅はその目標値により近い振幅に戻る。
図11bは、図3aに示した反射器システムにおける差動モード振幅を調整する対応する方法を示す。この場合、合成された信号がハイパスフィルタを通過し、差動モードに対応する駆動信号成分の振幅が、目標値との比較後に調整される。

Claims (16)

  1. 反射器面を画定する可動反射器マスと、可動フレーム面を画定し、前記反射器面が当該可動フレーム面と一致する場合に前記可動反射器マスを取り囲む可動フレームマスとを備え、前記可動フレームマスは、固定フレームから懸架され、当該固定フレームは、固定フレーム面を画定し、かつ、前記可動フレーム面が前記固定フレーム面と一致する場合に前記可動フレームマスを前記固定フレーム面内で少なくとも部分的に取り囲む、
    走査微小電気機械反射器システムであって、さらに、
    前記可動フレーム面内で第1軸上に整列することによって、前記可動反射器マスおよび前記可動フレームマスが可動マスシステムを形成するように前記可動フレームマスから前記可動反射器マスを懸架する1対の第1ねじり梁と、
    前記可動マスシステムおよび前記固定フレームに連結され、かつ、1以上の第1駆動電圧信号を、前記第1軸を中心として前記可動マスシステムを振動共振傾斜運動させる力に変換するように構成された1以上の第1作動部と、
    前記可動マスシステムの共通モード共振振動に対応する第1駆動信号周波数および第1駆動信号位相を有する第1駆動信号成分と、前記可動マスシステムの差動モード共振振動に対応する第2駆動信号周波数および第2駆動信号位相を有する第2駆動信号成分とを含む1以上の第1駆動電圧信号を、前記1以上の第1作動部に印加するように構成された制御部を備え、
    前記第2駆動信号周波数は、前記第1駆動信号周波数の第二次高調波または第三次高調波である
    走査微小電気機械反射器システム。
  2. 前記反射器システムは、さらに、
    前記可動マスシステムおよび前記固定フレームに連結され、かつ、前記第1軸に対する前記可動マスシステムの前記振動共振傾斜運動を1以上の感知電圧信号に変換するように構成された1以上の感知部と、
    前記可動マスシステムに連結され、かつ、1以上の駆動チューニング電圧を、前記第1軸を中心とする前記可動マスシステムの振動を変更する力に変換するように構成された1以上の駆動チューニング部とを備え、
    前記制御部は、さらに、
    前記可動マスシステムの共通モード共振振動に対応する第1感知信号成分と、前記可動マスシステムの差動モード共振振動に対応する第2感知信号成分とを、1以上の感知電圧信号から繰り返し測定し、前記第1感知信号成分と前記第2感知信号成分との測定された位相差を決定し、
    前記1以上の駆動チューニング部に1以上の駆動チューニング電圧信号を連続的に印加して、前記測定された位相差を所定の位相差値と等しく維持するように構成される
    請求項1に記載の走査微小電気機械反射器システム。
  3. 前記1以上の駆動チューニング部は、前記可動マスフレーム上のロータ電極と、前記固定フレーム上のステータ電極とを有する1以上の容量性変換器を含む
    請求項2に記載の走査微小電気機械反射器システム。
  4. 前記1以上の駆動チューニング部は、前記可動マスフレーム上のロータ電極と、前記可動フレーム面の上方または下方にある空洞壁上のステータ電極とを有する1以上の容量性変換器を含む
    請求項2に記載の走査微小電気機械反射器システム。
  5. 前記可動フレームマスは、前記第1軸上に整列した1対の第2ねじり梁によって前記固定フレームから懸架され、前記第1軸は、前記可動マスシステムの唯一の傾斜軸を形成する
    請求項1〜4のいずれか1項に記載の走査微小電気機械反射器システム。
  6. 前記可動フレームマスは、2以上の懸架梁によって前記固定フレームから懸架され、前記システムは、前記2以上の懸架梁に連結された1以上の第2作動部を備え、前記制御部は、第3駆動信号周波数を有する第3駆動信号成分を含む1以上の第2駆動電圧信号であって、前記1以上の第2作動部が、前記固定フレーム面内で第2軸を中心として前記可動マスシステムを振動共振傾斜運動させる力に変換する1以上の第2駆動電圧信号を、前記1以上の第2作動部に印加するように構成され、前記可動フレーム面が前記固定フレーム面と一致する場合、前記第2軸は前記第1軸に垂直である
    請求項1〜4のいずれか1項に記載の走査微小電気機械反射器システム。
  7. 各第1作動部および各第2作動部は、少なくとも1つの懸架梁を含み、当該懸架梁は、当該懸架梁を前記固定フレーム面外に曲げるように構成された圧電変換器を含み、各作動部は、第1固定点から前記固定フレームに、および第2固定点から前記可動フレームマスに取り付けられる
    請求項6に記載の走査微小電気機械反射器システム。
  8. 作動部の数は4であり、前記可動フレームマス上の4つの前記第2固定点は、前記可動フレーム面内に矩形を画定し、前記矩形は、前記第1軸に対して鏡面対称である
    請求項7に記載の走査微小電気機械反射器システム。
  9. 反射器面を画定する可動反射器マスと、可動フレーム面を画定し、前記反射器面が当該可動フレーム面と一致する場合に前記可動反射器マスを取り囲む可動フレームマスとを備え、前記可動フレームマスは、固定フレームから懸架され、当該固定フレームは、固定フレーム面を画定し、かつ、前記可動フレーム面が前記固定フレーム面と一致する場合に前記可動フレームマスを前記固定フレーム面内で少なくとも部分的に取り囲む、
    走査微小電気機械反射器システムの走査方法であって、
    前記微小電気機械反射器システムは、さらに、
    前記可動フレーム面内で第1軸上に整列することによって、前記可動反射器マスおよび前記可動フレームマスが可動マスシステムを形成するように前記可動フレームマスから前記可動反射器マスを懸架する1対の第1ねじり梁と、
    前記可動マスシステムおよび前記固定フレームに連結され、かつ、1以上の第1駆動電圧信号を、前記第1軸を中心として前記可動マスシステムを振動共振傾斜運動させる力に変換するように構成された1以上の第1作動部とを備え、
    前記方法は、前記可動マスシステムの共通モード共振振動に対応する第1駆動信号周波数および第1駆動信号位相を有する第1駆動信号成分と、前記可動マスシステムの差動モード共振振動に対応する第2駆動信号周波数および第2駆動信号位相を有する第2駆動信号成分とを含む第1駆動電圧信号を、前記1以上の第1作動部に印加するステップを含み、前記第2駆動信号周波数は、前記第1駆動信号周波数の第二次高調波または第三次高調波である
    走査方法。
  10. 前記反射器システムは、さらに、
    前記可動マスシステムおよび前記固定フレームに連結され、かつ、前記第1軸に対する前記可動マスシステムの前記振動共振傾斜運動を1以上の感知電圧信号に変換するように構成された1以上の感知部と、
    前記可動マスシステムに連結され、かつ、1以上の駆動チューニング電圧を、前記第1軸を中心とする前記可動マスシステムの振動を変更する力に変換するように構成された1以上の駆動チューニング部とを備え、
    前記方法は、さらに、
    前記可動マスシステムの共通モード共振振動に対応する第1感知信号成分と、前記可動マスシステムの差動モード共振振動に対応する第2感知信号成分とを、前記1以上の感知電圧信号から繰り返し測定し、前記第1感知信号成分と前記第2感知信号成分との測定された位相差を決定するステップと、
    前記1以上の駆動チューニング部に1以上の駆動チューニング電圧信号を連続的に印加して、前記測定された位相差を所定の位相差値と等しく維持するステップとを含む
    請求項9に記載の方法。
  11. 前記1以上の駆動チューニング部は、前記可動マスフレーム上のロータ電極と、前記固定フレーム上のステータ電極とを有する1以上の容量性変換器を含む
    請求項10に記載の方法。
  12. 前記1以上の駆動チューニング部は、前記可動マスフレーム上のロータ電極と、前記可動フレーム面の上方または下方にある空洞壁上のステータ電極とを有する1以上の容量性変換器を含む
    請求項10に記載の方法。
  13. 前記可動フレームマスは、前記第1軸上に整列した1対の第2ねじり梁によって前記固定フレームから懸架され、前記第1軸は、前記可動マスシステムの唯一の傾斜軸を形成する
    請求項9〜12のいずれか1項に記載の方法。
  14. 前記可動フレームマスは、2以上の懸架梁によって前記固定フレームから懸架され、前記システムは、前記2以上の懸架梁に連結された1以上の第2作動部を備え、前記1以上の第2作動部は、1以上の第2駆動電圧信号を、前記固定フレーム面内で第2軸を中心として前記可動マスシステムを振動共振傾斜運動させる力に変換するように構成され、前記可動フレーム面が前記固定フレーム面と一致する場合、前記第2軸は前記第1軸に垂直である
    請求項9〜12のいずれか1項に記載の方法。
  15. 各第1作動部および各第2作動部は、少なくとも1つの懸架梁を含み、当該懸架梁は、当該懸架梁を前記固定フレーム面外に曲げるように構成された圧電変換器を含み、各作動部は、第1固定点から前記固定フレームに、および第2固定点から前記可動フレームマスに取り付けられる
    請求項14に記載の方法。
  16. 作動部の数は4であり、前記可動フレームマス上の4つの前記第2固定点は、前記可動フレーム面内に矩形を画定し、前記矩形は、前記第1軸に対して鏡面対称である
    請求項15に記載の方法。
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