JP2009086557A - 揺動体装置、光偏向装置、及びそれを用いた光学機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】共振周波数に近い周波数で駆動信号を生成する可能性を大きくできて、起動時間を従来よりも短くできる揺動体装置、これを用いる装置を提供する。
【解決手段】揺動体装置は、振動系20と、振動系20を駆動する駆動手段22と、外部環境に係る情報を受信する通信手段201と、駆動制御手段212、02とを有する。振動系20は、共振周波数を持つ少なくとも1つの揺動可能に支持された揺動体を含む。駆動制御手段は、受信した情報を基にした周波数の駆動信号を駆動手段22に印加して振動系20を駆動させる。駆動周波数を然るべく設定するための情報を取得でき、振動系のその時の共振周波数に比較的近い周波数の駆動信号を生成することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、マイクロ揺動構造体などの揺動体を含む振動系を有する共振型揺動体装置などの揺動体装置の技術分野に関する。特に、本発明は、揺動体を駆動するための駆動信号の周波数の制御について特徴を有する揺動体装置、この揺動体装置を用いた光偏向装置、この光偏向装置を用いた光学機器などに関する。この揺動体装置を用いた光偏向装置は、走査型ディスプレイなどの画像表示装置ないし動画描画装置、レーザービームプリンタ(LBP)、デジタル複写機等の電子写真方式の画像形成装置ないし描画装置等、の光学機器に適用可能である。
従来、画像形成装置内の光偏向装置は、ポリゴンミラー等の回転多面鏡を使用していた。近年、ポリゴンミラーに代わるものとして、ミラーが共振駆動される光偏向装置が提案されている。こうした光偏向装置は、ポリゴンミラー等の回転多面鏡を使用した光偏向装置に比べて、大幅に小型化できること、消費電力が少ないこと、いわゆる面倒れが理論的に存在しないこと、等の特徴がある。特に、半導体プロセスによって製造されるSi単結晶からなる光偏向装置は、理論上金属疲労が無く耐久性にも優れている。
共振型光偏向装置を使用した画像形成装置において、考えられる一般的な光偏向装置の駆動回路構成を図12(a)に示す(特許文献1参照)。この構成において、光ビーム発生部(光源)23からの光ビームを偏向ミラー20で偏向して、感光体24の長軸方向である主走査方向に走査する。この為に、駆動波形信号生成部21は、駆動手段であるコイル22に駆動信号電圧をかけ磁界を発生させる。偏向ミラー20にはマグネットが装着されているので、偏向ミラー20にトルクが働きこれを振動させる。起動時、この振動の振幅は徐々に大きくされる。上記感光体24の主走査方向に走査される光ビームにより、感光体部分に、印刷要求された画像に応じた露光がなされる。
一方、感光体24の両脇にはビームディテクター25、26(以下BD)が置かれている。BDに光ビームが入射するタイミング(光ビーム検出時間)から、角度変位量測定部28にて光ビームの偏向量(すなわち偏向ミラー20の角度変位量)を測定できる。角度変位量測定部28からの信号と、通信インターフェース201を介して画像メモリ200に記憶された情報を基に、画像形成回路27は光ビーム発生部23を制御する。
上記駆動波形信号生成部21で生成する駆動信号については、偏向ミラー20が特性として持つ共振周波数の駆動信号による駆動の効率が一番良く、所望の角度変位も得られやすい。しかし、共振周波数は図12(b)に示す様に、温度特性を持っている。従って、駆動信号を共振周波数で生成するためには、偏向ミラー20の角度変位に係る情報と駆動信号の関係を測定する必要がある。
この測定方法としては、駆動信号と角度変位量測定信号の位相差変化から測定する方法がある(特許文献2参照)。すなわち、駆動波形信号生成回路21が生成する駆動信号と、角度変位量測定回路28が検出する角度変位量との位相差を共振周波数検出回路203で検出して、位相差の変化に基づいて共振周波数を測定するのである。
上記構成では、電源ON等の起動時は、システムコントローラ202が駆動波形信号生成部21、画像形成回路27、記憶部29に駆動開始信号を送る。このとき、駆動波形信号生成部21は、記憶部29に予め設定された値として記憶されている初期周波数で駆動信号を生成する。駆動開始後、BD25、26に信号が入力されるまでのミラーの角度変位を得るため、駆動波形信号生成部21が、偏向ミラー20の共振周波数の可変範囲内で、駆動信号の周波数を変更する。
前記方法で起動時に偏向ミラー20を駆動制御する様子を図13に示す。予め設定された周波数ffixで駆動を開始して、その後、周波数を時間で変化する関数α(t)で線形的に変更する。そして、BDに信号が入力可能なところまでミラーの変位振幅が大きくなったら、前記共振周波数を測定する方法を用いて、定常動作時の偏向ミラー20のフィードバック駆動制御を行う。図13において、駆動開始からBDに信号が入力されるまでの時間をT1で示す。
特開2006−221030号公報 特開2002−78368号公報
上記技術において、起動時に予め設定されている周波数で駆動する場合、該周波数が起動時の偏向ミラー20が持つ共振周波数と大きくずれていると、駆動信号を大きくしてもミラーの角度変位振幅がなかなか大きくならない。角度変位振幅を大きくするためには、上述した様に、駆動信号の周波数を共振周波数に近づける必要がある。しかし、この場合、角度変位振幅が大きくなるまで周波数を変化させるには時間がかかり、ファーストプリントなどの定常動作を素早く行うのが難しくなる。
上記課題に鑑み、本発明の揺動体装置は、振動系と、振動系を駆動する駆動手段と、外部環境に係る情報を受信する通信手段と、駆動制御手段とを有することを特徴とする。振動系は、共振周波数を持つ少なくとも1つの揺動可能に支持された揺動体を含む。駆動制御手段は、前記受信した情報を基にした周波数の駆動信号を前記駆動手段に印加して前記振動系を駆動させる。
また、上記課題に鑑み、本発明の光偏向装置は、上記の揺動体装置と、光ビームを発生する光ビーム発生手段とを有し、揺動体はミラーを持ち、光ビーム発生手段の発生する光ビームを前記ミラーで反射・偏向することを特徴とする。
また、上記課題に鑑み、本発明の光学機器は、上記の光偏向装置と、光照射対象物とを有し、光偏向装置は、光ビーム発生手段からの光ビームを偏向し、該光ビームの少なくとも一部を光照射対象物に入射させることを特徴とする。
また、上記課題に鑑み、本発明の駆動制御方法は、共振周波数を持つ少なくとも1つの揺動体を含む振動系と、振動系を駆動する駆動手段とを含む揺動体装置において振動系を駆動制御する方法であって、次の工程を含む。すなわち、外部環境に係る情報を受信する工程と、前記受信した情報を基にした周波数の駆動信号を駆動開始時に駆動手段に印加して振動系を駆動させる工程とを含む。
本発明によれば、同様な環境にある同種の装置の動作状況や外部温度などの外部環境に係る情報を受信する通信手段を装置に設けて、この情報を基にした周波数の駆動信号を生成する。従って、起動時の温度環境を検出する検出手段などを増設することなく、駆動周波数を然るべく設定するための情報を取得でき、振動系のその時の共振周波数に比較的近い周波数の駆動信号を生成することが可能となる。こうした駆動信号で振動系の駆動を開始すれば、該振動系を持つ揺動体装置を用いる装置の起動時間が従来よりも早くできる可能性が大きくなる。
以下、本発明の実施の形態を明らかにすべく、具体的な実施例を説明する。まず、実施例を説明する前に、本発明が対象とする揺動体装置の基本構成と動作を図11に沿って説明する。
揺動体装置は、図11(a)、(b)に示す様に、第1の揺動体801、第2の揺動体802、第1のねじりバネ811、第2のねじりバネ812を少なくとも有する振動系810と、振動系を支持する支持部821とを有する。第1のねじりバネは第1の揺動体と第2の揺動体とを接続している。第2のねじりバネは、第1のねじりバネのねじり軸と共通するねじり軸を有する様に第2の揺動体に接続されている。ここでは、振動系は、2つの揺動体と2つのねじりバネとを少なくとも有すればよく、図11に示す様に振動系810を3つ以上の揺動体801、802、803と3つ以上のねじりバネ811、812、813で構成してもよい。勿論、1つの揺動可能に支持された揺動体を有する揺動体装置でもよい。
また、振動系に駆動力を印加する駆動手段である駆動部820と、駆動部820を制御する駆動制御手段である駆動制御部850とを有する。駆動部820は、1つ以上の揺動体の少なくとも1つが1以上の周期関数の和を含む式で表される振動となる様に振動系を駆動する。駆動制御部850は、振動系にこうした振動を起こさせる様な駆動信号を駆動部820に供給する。
揺動体装置を光偏向装置として用いる場合は、少なくとも1つの揺動体に反射ミラーを形成する。反射ミラーとしては、揺動体の表面に光反射膜を形成する。揺動体の表面が十分平滑である場合は、光反射膜を形成しなくとも反射ミラーとして使用することができる。光偏向装置は、更に、光ビームを照射する光源831を有し、揺動体に設けた反射ミラーに光ビーム832を照射して光833を走査する。
揺動体装置の動作原理を説明する。一般に、n個の揺動体とn個のねじりバネを含む振動系の自由振動の方程式は次の式1で与えられる。
Figure 2009086557
ただし、I:揺動体の慣性モ−メント、k:ねじりバネのバネ定数、θ:揺動体のねじれ角(角度変位)である(k=1、・・・、n)。この系のM−1Kの固有値をλとすると(k=1、・・・、n)、固有振動モードの角振動数(角周波数)ωは、ω=√(λ)で与えられる。
揺動体装置は、n個の揺動体とn個のねじりバネとを含むn個の振動モードを有する振動系において、これらωの中に基本周波数とその整数倍の周波数がn-1個ある様に構成することで、揺動体に対して様々な運動をさせることができる。尚、本明細書において整数倍とは略整数倍も含み、略整数倍とは基本周波数の0.98n〜1.02n倍程度(nは任意の整数)の数値範囲をいう。特に、揺動体装置を2個の揺動体と2個のねじりバネとで構成し、ωkの中に基本周波数とその略偶数倍の周波数がある様に構成することで、所定の範囲での揺動体の角速度の変動を抑えた略等角速度駆動を実現することができる。
更に、n=3とした場合、揺動体801、802、803とねじりバネ811、812、813とを有する振動系を、3つの振動モードの周波数比が1:2:3の関係になる様に構成する。この振動系が有する振動モード1乃至3で振動系を同時に加振することで、n=2の場合よりも角速度の変動が小さい駆動が可能となる。例えば、各振動モードにおける周波数比を1:2:3とし、各振動モードにおける振幅比を24:-6:1として、この振動系を駆動する態様がある。
この様に、振動モードの数を増やしていくことで、所定の範囲における揺動体の角速度の変動をより小さくすることができる。
また、揺動体装置を2個の揺動体と2個のねじりバネとで構成し、ωkの中に基本周波数とその略3倍の周波数がある様に構成することで、揺動体を略三角波駆動することができる。
図11(a)、(b)の様に、n個の揺動体とn個のねじりバネとから構成される実施形態の振動系の振動に関して説明する。この振動系は、基本周波数で運動する振動運動と、その略整数倍のn-1個の周波数で運動する振動運動とを同時に発生可能な構成となっている。よって、実施形態の1つの態様では、複数の揺動体の少なくとも1つが、1以上の周期関数の和を含む式で表される振動となる様に構成されている。1以上の周期関数の和を含む式には、定数項を含む式も含まれる。例えば、定数項を含む場合とは、駆動部に一定の直流バイアスを印加し、揺動体の角度変位の原点(角度変位が0の位置)をずらしている場合である。
また、実施形態の別の態様では、光偏向装置の偏向角θ(ここでは走査中心の位置を基準として測っている)は、次の様になる。第1の振動運動の振幅及び角周波数を夫々A1、ωとし、第2の振動運動の振幅及び角周波数をA2、nωとし(nは2以上の整数)、第1及び第2の振動運動の相対位相差をφとする。すると、揺動体の運動はA1sinωt+A2sin(nωt+φ)の項を少なくとも含む数式で表される振動となる。特にn=2の場合は、A1sinωt+A2sin(2ωt+φ)の項を少なくとも含む数式になり、所定の範囲での揺動体の角速度の変動を抑えた略等角速度駆動を実現することができる。また、n=3の場合は、A1sinωt+A2sin(3ωt+φ)の項を少なくとも含む数式になり、揺動体を略三角波駆動することができる。尚、この場合も、A1sinωt+A2sin(nωt+φ)の項を少なくとも含む数式には、定数項を含む式も含まれる。
また、実施形態では、次の様にもできる。すなわち、揺動体の運動はθ(t)=A1sinωt+ΣAnsin(nωt+φn-1)の式で表すことができる。ここで、第1の振動運動の振幅及び角周波数を夫々A1、ωとし、第nの振動運動の振幅及び角周波数を夫々An、nωとし、第1及び第nの振動運動の相対位相差をφn-1とする。また、nは2以上の整数である。nの値は、揺動体装置を構成する揺動体の数を増やせる限り大きくすることができる。しかし、実際に揺動体装置を作製する場合は、nは最大で3乃至5程度である。
駆動部820は、電磁方式、静電方式、圧電方式などにより振動系に駆動力を印加することが可能な構成となっている。電磁駆動の場合は、例えば、少なくとも1つの揺動体に永久磁石を設け、この永久磁石に磁場を印加するコイルを揺動体の近傍に配置してもよいし、永久磁石とコイルをこれとは逆の配置としてもよい。静電駆動の場合は、少なくとも1つの揺動体に電極を形成し、この電極との間に静電力を働かせる様な電極を揺動体の近傍に形成する。圧電駆動の場合は、圧電素子を振動系や支持部に設けて駆動力を印加する。
また、駆動制御部850は、振動系が上記の態様で振動運動する様な駆動信号を発生可能な構成となっており、その駆動信号を駆動部820に印加する。
駆動信号は、例えば、三角関数テーブルを用いて正弦波を合成した信号をそのまま用いる駆動信号でもよいし、また、三角関数テーブルを用いて正弦波を合成した信号に基づいて生成したパルス状の駆動信号でもよい。正弦波を合成した駆動信号の場合は、各正弦波の振幅と位相を調整することで所望の駆動信号を得ることができる。また、パルス状の信号を用いて駆動する場合は、正弦波を合成した信号に基づいてパルスの数、間隔、幅などを時間的に変化させることで所望の駆動信号を生成することができる。
また、揺動体装置は1以上の揺動体の少なくとも1つの揺動体の変位に応じて信号を出力する検出手段を有する。図11(a)において、検出手段は、光検出手段である受光素子840を含み、これは、偏向された光ビームを所定偏向角の位置で検出する様に配置される。検出手段は、光検出手段の光ビーム検出時間に基づき共振周波数を検出することができる。図11(b)において、検出手段はピエゾ抵抗体870である。
ピエゾ抵抗体870を用いて揺動体の角度変位を検出する場合は、例えば、ねじりバネにピエゾ抵抗体870を設け、このピエゾ抵抗体870から出力される信号に基づき揺動体が或る角度変位をとるときの時刻を検出する。ピエゾ抵抗体870は、例えば、p型の単結晶シリコンにリンを拡散することで作製する。ピエゾ抵抗体870は、ねじりバネのねじれ角に応じて信号を出力する。従って、揺動体の角度変位を測定する場合は、ピエゾ抵抗体870を複数のねじりバネに設け、複数のねじりバネのねじれ角の情報に基づいて揺動体の角度変位を求めると精度良く測定することができる。
本発明では、上述した様な揺動体装置において、起動時に、その時の共振周波数に近い周波数で駆動信号を生成する可能性を大きくするために、次の様にする。揺動体装置に、振動系と、振動系を駆動する駆動手段と、外部環境に係る情報を受信する通信手段と、駆動制御手段とを持たせ、駆動制御手段に、受信した情報を基にした周波数の駆動信号を駆動手段に印加して振動系を駆動させる。
揺動体装置に、揺動体の角度変位に係る情報に基づき前記共振周波数を検出する検出手段を更に備え、駆動制御手段に、検出手段で検出される共振周波数に応じて、駆動手段に印加する駆動信号の周波数を制御して定常動作を行わせる様にすることもできる。
揺動体装置を画像形成装置に用いる場合、通信手段が受信する情報は、動作中の外部の画像形成装置の揺動体装置の、基準周波数、動作時の共振周波数変化係数、受信時の駆動周波数、受信時の連続印刷枚数、である様にできる(後述の実施例1参照)。或いは、通信手段が受信する情報は、停止中の外部の画像形成装置の揺動体装置の、基準周波数、動作時の共振周波数変化係数、停止時の駆動周波数、停止時における連続印刷枚数、である様にもできる(後述の実施例2参照)。この場合、通信手段は、外部の画像形成装置のうちで停止時刻からの経過時間が一番短い画像形成装置を参照して情報を受信する様にしてもよい。
また、前記通信手段は、温度情報を受信し、前記駆動制御手段は、該温度情報に応じた周波数の駆動信号を駆動手段に印加して振動系を駆動させる様にもできる(後述の実施例3参照)。
上記の揺動体装置と光ビームを発生する光ビーム発生手段とを有する光偏向装置を構成することもできる。ここでは、揺動体はミラーを持ち、光ビーム発生手段の発生する光ビームをミラーで反射・偏向する。更に、検出手段は、偏向された光ビームを所定偏向角の位置で検出する様に配置された光検出手段を含み、光検出手段の光ビーム検出時間に基づき前記共振周波数を検出する様にしてもよい。
また、上記の光偏向装置と光照射対象物とを有する画像表示装置、電子写真方式の画像形成装置などの光学機器を構成することもできる。ここでは、光偏向装置は、光ビーム発生手段からの光ビームを偏向し、該光ビームの少なくとも一部を光照射対象物(感光体、スクリーンなど)に入射させる。
また、共振周波数を持つ揺動体を含む振動系と、振動系を駆動する駆動手段を含む揺動体装置において次の工程を含む方法を実行して、振動系を駆動制御することもできる。すなわち、本方法は、外部環境に係る情報を受信する工程と、前記受信した情報を基にした周波数の駆動信号を駆動開始時に駆動手段に印加して振動系を駆動させる工程とを含む。
以下、図に沿って具体的な実施例を説明する。
(実施例1)
実施例1を説明する。実施例1では、同一グループに設定され動作中の他の光偏向装置を含む画像描画装置ないし画像形成装置から、情報を受信して、該情報を基に起動時の駆動周波数を決定し、そこから駆動制御を行う。上記同一グループは、例えば、外気温度が同じと思われる装置に対してユーザが指定する。
実施例1の偏向ミラー(振動系)20の駆動回路構成を図 1に示す。光ビームの偏向・走査、偏向ミラー20の駆動制御、角度変位量測定部28による角度変位測定、共振周波数検出回路203による共振周波数測定、定常動作時のフィードバック駆動制御などについては、図12を用いた上記説明と同様である。
本実施例において、記憶手段である記憶回路29は通信インターフェース201と接続され、情報を送・受信できる。また、駆動波形信号生成部21は、通信インターフェース201と接続し、その駆動周波数を外部に送信可能である。
図2は、各画像形成装置が通信インターフェース201を介してLAN(Local Area Network)等の通信経路に接続されている状態を示している。装置の外気温度がほぼ同じで、偏向ミラーによる光偏向装置を有している場合は、同じグループに登録して、該同じグループの装置から情報を受信する。図3(a)は、各画像形成装置の情報を示し、ここでは、装置50と装置52が同じグループ62として登録されている。
本実施例の動作例として、装置50は起動中であり、装置52を駆動開始しようとしたとき、装置52の駆動開始周波数を算出する方法をフローチャートの図5を参照しつつ以下に説明する。
まず、装置52は、通信インターフェース201から印刷要求を受け取ったら、システムコントローラ202が、同一グループ内に動作中の装置が存在するか否かを通信経路を介して確認する。ここでは同一グループの装置50が印刷中である。
従って、装置50は、図1の構成中の通信インターフェース201を介して、次の情報を装置52に送信する。すなわち、記憶回路29から基準周波数と印刷時の共振周波数変化係数を、画像形成回路27から印刷中の連続印刷枚数を、駆動波形信号生成部21から駆動周波数をそれぞれ装置52に送信する。装置52では、図1に示す構成により、装置50から送信された上記情報を、通信インターフェース201を介して記憶回路29に記憶する。該記憶された情報を基に、装置50のシステムコントローラ202は、装置52の偏向ミラー20の駆動開始周波数を算出する。そして、システムコントローラ202は、算出した結果を駆動波形信号生成部21に送信する。
上記基準周波数は、基準温度(例えば25℃)における各装置の共振周波数を表している。装置50は、図1に示す構成において、定常動作時に共振周波数に追従して動作しており、駆動周波数は共振周波数と一致している。従って、装置50の基本周波数と参照時の駆動周波数の変化率から、装置52の駆動開始時に用いるべき周波数を算出できる。
ただし、画像形成装置は、図4(a)に示す様に、駆動中は共振周波数が低下する。これは、装置周辺外部温度に比べて装置内部温度が上昇するためである。そのため、装置50の印刷が連続して行われているとき、装置内部の温度上昇があるので、起動前の装置52に用いるときは、内部温度上昇による共振周波数の変化分を見込まなければならない。
図3(b)を用いて一例を説明する。図3(b)から、装置50の参照時の駆動周波数は2011Hzであるが、連続印刷枚数は10枚であり、前記連続印刷の開始時の駆動周波数は、印刷時の共振周波数変化係数から、次の如く、2010[Hz]であると予測される。
2011−(−0.1)×10 = 2012[Hz] (2)
よって、装置50の駆動開始時変化率は
(2012-2000)÷2000 = 0.006 [0.6%] (3)
である。従って、装置52の基準周波数は1900[Hz]であるので、駆動開始において用いるべき周波数は次式で算出される。
1900×(1+0.006) = 1911.4[Hz] (4)
こうして、記憶回路29において式(4)で求められた周波数を駆動波形信号生成部21に送信する。求められた周波数から開始した起動時の偏向ミラー20の変位波形を図4(b)に示す。その後は、算出された周波数1909.5Hzから、時間で変化する関数β(t)で線形的に駆動周波数を変更して、上述した定常動作時のフィードバック駆動制御に移っていく。
もし同一グループ内で動作中のマシンが無ければ、図5のフローチャートで示す様に、従来通りの予め設定された周波数(例えば基準周波数)で駆動を開始する。
本実施例では、光偏向装置が通信手段を持ち、同一グループに設定され動作中の他の光偏向装置から、振動系の基本周波数、印刷時の共振周波数変化係数、参照時の駆動周波数、参照時の連続印刷枚数を受信する。そして、該情報を基に起動時の駆動周波数を決定することで上記課題を解決する。
(実施例2)
本発明の実施例2を説明する。本実施例の構成は、基本的に実施例1と同じである。実施例1では、同一グループのうちの起動中の装置から、起動時の共振周波数近くに起動時の駆動周波数を効果的に設定するために用い得る情報を受信して、これを参照した。しかし、同一グループ内の装置が全て停止中の場合は、実施例1の手法は使えない。
そこで、実施例2では、次の様にする。各装置が、実施例1の各参照情報を停止時に記憶回路29に書き込む。同時に、停止した時刻を記憶回路29に書き込む。記憶した停止時刻からの経過時間をシステムコントローラ202が測定し、通信インターフェース201を介して、送信可能にする。こうした状態にしておいて、同一グループ内の装置が全て停止中の時に、或る装置が駆動開始する場合は、上記経過時間が一番短い装置の情報を参照して、起動時に使用する駆動周波数を決定する。この動作手順が、フローチャートである図7に示されている。
本実施例の動作の一例を説明する。図6は、同一グループ内の装置の停止時刻からの経過時間情報を示す。例えば、画像形成装置112を駆動開始しようとしたときに、停止時刻からの経過時間が一番短いのは装置114である(ここでは5分である)。装置112は、5分は十分短いと判断する。よって、該装置114から、実施例1の技術を適用して、基準周波数、印刷時の共振周波数変化係数、停止時の連続印刷枚数、停止時の駆動周波数を、駆動開始しようとする装置112は受信する。そして、装置112は、この情報を基に、起動時に使用する駆動周波数を実施例1で説明した様に算出して、算出結果に基づいて駆動信号を生成して偏向ミラー20を駆動し始める。
以上の様に、本実施例では、同一グループ内に動作中の装置が存在しない場合は、参照時前において一番遅くまで駆動中であった装置を見つける。そして、該装置が停止してからの経過時間を見て、該装置の停止時の情報を受信するか否かを判断し、十分短い(例えば、所定値である10分より短い)と判断すれば受信する。勿論、経過時間が一番短い装置の停止時の情報を必ず受信する様にしてもよい。こうして、実施例2では、該受信した情報を基に起動時の駆動周波数を決定することで上記課題を解決する。
(実施例3)
本発明の実施例3を説明する。実施例3の構成図を図8に示す。実施例1との違いは、通信インターフェース201に繋がる回路が、画像メモリ200と記憶回路29となっていることである。ここでは、図9(a)に示す様に画像形成装置140と温度制御装置141がLAN等のネットワークに繋がっており、これらの間で通信可能である。
本実施例では、画像形成装置140が起動するときに、温度制御装置141の温度情報を、通信インターフェース201を介して、記憶回路29に受け入れる。そして、該温度情報を基に、記憶回路29に記憶されている図9(b)のような温度−共振周波数テーブルを参照して、その時の共振周波数と考えられる周波数を駆動波形信号生成部21に出力する。駆動波形信号生成回路21は該周波数情報を基に駆動信号を生成し、この駆動信号で偏向ミラー20を駆動し始める。以上の動作手順が、フローチャートである図10に示されている。
上記説明において、温度制御装置141の温度情報は、温度制御装置141が持つ温度検出装置による温度値でも、エアコンなどである温度制御装置141の制御目標温度値でも、どちらでも構わない。
本実施例では、起動する装置は、外部の温度制御装置から、起動時の共振周波数近くに起動時の駆動周波数を効果的に設定するのに用い得る情報として温度情報を受信する。そして、該情報を基に起動時の駆動周波数を決定することで、上記課題を解決する。
本発明の揺動体装置を用いる光偏向装置を有する実施例1の画像形成装置における光偏向装置の駆動回路の構成図。 ネットワークに繋がる画像形成装置を示す図。 各画像形成装置の情報、及び装置52の駆動開始時の各装置のパラメータを示す図。 揺動体装置の振動系の共振周波数の変化、及び本発明による光偏向装置の起動時の偏向ミラーの変位を説明する図。 実施例1の動作手順を示すフローチャート。 本発明の揺動体装置を用いる光偏向装置を有する実施例2の画像形成装置における同一グループ内の経過時間情報を示す図。 実施例2の動作手順を示すフローチャート。 本発明の揺動体装置を用いる光偏向装置を有する実施例3の画像形成装置における光偏向装置の駆動回路の構成図。 ネットワークに繋がる画像形成装置と温度制御装置、及び温度−共振周波数表を示す図。 実施例3の動作手順を示すフローチャート。 本発明の揺動体装置の基本構成を説明する図。 光偏向装置の駆動回路の構成例、及び偏向ミラーの温度−共振周波数特性を示す図。 従来技術による光偏向装置の起動時の偏向ミラーの変位を説明する図。
符号の説明
20、810 振動系(偏向ミラー)
21、850 駆動制御手段(駆動波形信号生成部、駆動制御部)
22、820 駆動手段(駆動用コイル)
23、831 光ビーム発生手段(光ビーム発生部、光源)
24 光照射対象物(感光体)
25、26、840、870 検出手段(光受光手段、ピエゾ抵抗体)
28 検出手段(角度変位量測定回路)
29 記憶手段(記憶回路)
201 通信手段(通信I/F)
202 駆動制御手段(システムコントローラ)
203 検出手段(共振周波数検出回路)
801、802、803 揺動体

Claims (9)

  1. 共振周波数を持つ少なくとも1つの揺動可能に支持された揺動体を含む振動系と、
    前記振動系を駆動する駆動手段と、
    外部環境に係る情報を受信する通信手段と、
    前記受信した情報を基にした周波数の駆動信号を前記駆動手段に印加して前記振動系を駆動させる駆動制御手段と、
    を有する、
    ことを特徴とする揺動体装置。
  2. 前記揺動体の角度変位に係る情報に基づき前記共振周波数を検出する検出手段を有し、
    前記駆動制御手段は、前記検出手段で検出される共振周波数に応じて、前記駆動手段に印加する駆動信号の周波数を制御する、
    ことを特徴とする請求項1記載の揺動体装置。
  3. 当該揺動体装置は画像形成装置に用いられ、
    前記通信手段が受信する情報は、動作中の外部の画像形成装置の揺動体装置の、基準周波数、動作時の共振周波数変化係数、受信時の駆動周波数、受信時の連続印刷枚数、である、
    ことを特徴とする請求項1または2記載の揺動体装置。
  4. 当該揺動体装置は画像形成装置に用いられ、
    前記通信手段が受信する情報は、停止中の外部の画像形成装置の揺動体装置の、基準周波数、動作時の共振周波数変化係数、停止時の駆動周波数、停止時における連続印刷枚数、である、
    ことを特徴とする請求項1または2記載の揺動体装置。
  5. 前記通信手段は、外部の画像形成装置のうちで停止時刻からの経過時間が一番短い画像形成装置を参照して情報を受信する、
    ことを特徴とする請求項4記載の揺動体装置。
  6. 前記通信手段は、温度情報を受信し、
    前記駆動制御手段は、該温度情報に応じた周波数の駆動信号を前記駆動手段に印加して前記振動系を駆動させる、
    ことを特徴とする請求項1または2記載の揺動体装置。
  7. 請求項1乃至6のいずれかに記載の揺動体装置と、光ビームを発生する光ビーム発生手段と、を有し、
    前記揺動体はミラーを持ち、前記光ビーム発生手段の発生する光ビームを前記ミラーで反射・偏向する、
    ことを特徴とする光偏向装置。
  8. 請求項7に記載の光偏向装置と、光照射対象物と、を有し、
    前記光偏向装置は、前記光ビーム発生手段からの光ビームを偏向し、該光ビームの少なくとも一部を前記光照射対象物に入射させる、
    ことを特徴とする光学機器。
  9. 共振周波数を持つ少なくとも1つの揺動可能に支持された揺動体を含む振動系と、前記振動系を駆動する駆動手段とを含む揺動体装置において振動系を駆動制御する方法であって、
    外部環境に係る情報を受信する工程と、
    前記受信した情報を基にした周波数の駆動信号を駆動開始時に前記駆動手段に印加して前記振動系を駆動させる工程と、
    を含む、
    ことを特徴とする駆動制御方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010002781A (ja) * 2008-06-20 2010-01-07 Canon Electronics Inc 光走査装置及び該光走査装置を用いた画像形成装置
JP2010002782A (ja) * 2008-06-20 2010-01-07 Canon Electronics Inc 光走査装置及び該光走査装置を用いた画像形成装置

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