JP2009198839A - 揺動体装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】比較的少ない回数の駆動周波数の変更により、揺動体装置の振動系の共振周波数と看做し得る周波数を比較的迅速に求めることができる揺動体装置及び周波数検出方法を提供する。
【解決手段】揺動体装置は、揺動体101と弾性支持部111とを有し構成される振動系100と、駆動信号に基づき振動系に駆動力を供給する駆動部120と、検出手段140、152と、駆動振幅制御部154と、駆動周波数制御部156とを有する。駆動周波数制御部156は、駆動部へ供給する駆動信号の駆動周波数を制御する。駆動振幅制御部は、検出手段140、152で検出される揺動振幅が目標の値となる様に駆動信号の駆動振幅を制御する。この状態において、駆動周波数制御部は、複数の駆動周波数の駆動信号での其々の駆動状態における駆動周波数と制御された駆動振幅を含む情報に基づき、駆動信号の駆動振幅が極小となる駆動周波数を振動系の共振周波数として取得する。
【選択図】図1

Description

本発明は、揺動可能に支持された揺動体を有する揺動体装置に関連する技術に関する。より詳しくは、揺動体装置、それを用いる光偏向装置、揺動体装置の振動系の共振周波数検出方法に関する。この光偏向装置は、走査型ディスプレイやレーザビームプリンタやデジタル複写機等の画像形成装置などの光学機器に好適に用いられる。
従来提案されている共振型光偏向装置は、ポリゴンミラー等の回転多面鏡を使用した光走査光学系に比べて、次の様な特徴を備える。光偏向装置を大幅に小型化することが可能であること、消費電力が少ないこと、ミラー面の面倒れが理論的に存在しないことである。一方、共振型光偏向装置は、その振動系の揺動体の共振周波数が、製造バラツキや温度などの環境により異なる。
従来の共振型光偏向装置は、駆動信号の駆動周波数を共振周波数付近の周波数に固定して駆動するものが一般的である。そこでは、振動系の揺動体で偏向・走査される走査ビームの位置検出、若しくは揺動体の変位角を検出する検出手段により、走査ビームが所定走査位置に来る時間又は揺動体が所定変位角になる時間を測定する。そして、その時間が基準の時間と等しくなる様に制御される(特許文献1参照)。
しかし、製造バラツキや温度などの環境により共振周波数が異なる場合、駆動開始時に振動系の共振周波数を検出しなければならない。振動系の共振周波数を検出する方法として、駆動信号の駆動周波数の変更を繰り返し行い、その中で最も効率が良くなった駆動周波数を共振周波数とする方法が知られている(特許文献2参照)。
特開2005-292627号公報 特開2005-241482号公報
しかし、揺動体と弾性支持部を有する高効率の共振型振動系では、駆動周波数を変更した際、揺動体の揺動周波数が駆動周波数と等しくなるまでに或る程度の時間を要する。とりわけ共振周波数近傍では、慣性力に対して駆動力が小さいため、揺動周波数の変化は時定数を持ち、揺動周波数変化の所要時間が長くなる。例えば、振動系の共振特性のQ値が1000前後の場合、共振周波数近傍では約0.5秒程度の時間を要することもある。
また、駆動周波数の変更する刻みは、必要となる周波数精度で行う必要がある。そのため、最初に設定された駆動周波数が、共振周波数から大きく外れていた場合、共振周波数を見つけるまでに何度も駆動周波数を変更する必要がある。例えば、共振周波数を見つけるまでに50回駆動周波数を変更したとし、変更のたびに0.5秒間の待機時間を設けたとすると、共振周波数を見つけるまでに25秒程度の時間を要することになる。このことは、例えばレーザビームプリンタに用いた場合、駆動開始に掛かる時間に影響する。
上記課題に鑑み、本発明の揺動体装置は次の特徴を有する。本揺動体装置は、揺動体と弾性支持部とを有し構成される振動系と、駆動信号に基づき振動系に駆動力を供給する駆動部と、検出手段と、駆動振幅制御部と、駆動周波数制御部とを有する。前記検出手段は、少なくとも揺動体の揺動振幅を検出する。前記駆動振幅制御部は、少なくとも駆動信号の駆動振幅を制御する。前記駆動周波数制御部は、駆動部へ供給する駆動信号の駆動周波数を制御する。そして、前記駆動振幅制御部が、前記検出される揺動振幅が目標の値となる様に駆動信号の駆動振幅を制御している状態において、前記駆動周波数制御部が、次の様にして、前記振動系の共振周波数と看做し得る周波数を取得する。すなわち、複数の駆動周波数の駆動信号での其々の駆動状態における当該駆動周波数と前記制御された駆動振幅を含む情報に基づき、駆動信号の駆動振幅が極小となる駆動周波数を前記振動系の共振周波数として取得する。
また、上記課題に鑑み、本発明の他の揺動体装置は次の特徴を有する。本揺動体装置は、揺動体と弾性支持部とを有し構成される振動系と、駆動信号に基づき振動系に駆動力を供給する駆動部と、検出手段と、駆動振幅制御部と、駆動周波数制御部とを有する。前記検出手段は、少なくとも揺動体の揺動振幅を検出する。前記駆動振幅制御部は、少なくとも駆動信号の駆動振幅を制御する。前記駆動周波数制御部は、駆動部へ供給する駆動信号の駆動周波数を制御する。そして、前記駆動振幅制御部が、駆動信号の駆動振幅を一定に制御している状態において、前記駆動周波数制御部が、次の様にして、前記振動系の共振周波数と看做し得る周波数を取得する。すなわち、複数の駆動周波数の駆動信号での其々の駆動状態における当該駆動周波数と前記検出手段により検出される揺動体の揺動振幅を含む情報に基づき、揺動体の揺動振幅が極大となる駆動信号の駆動周波数を前記振動系の共振周波数として取得する。
また、上記課題に鑑み、本発明の光偏向装置は、上記揺動体装置を有し、少なくとも1つの揺動体に光偏向素子が配置され、前記光偏向素子に入射する光ビームを偏向することを特徴とする。
また、上記課題に鑑み、揺動体と弾性支持部とを有し構成される振動系と、駆動信号に基づき前記振動系に駆動力を供給する駆動部とを有する揺動体装置の振動系の本発明の共振周波数検出方法は、次の特徴を有する。すなわち、駆動部で駆動される揺動体の揺動振幅が目標の値となる様に駆動信号の駆動振幅を制御している状態において、前記揺動体を複数の駆動周波数の駆動信号で其々駆動する。そして、前記複数の駆動周波数の駆動信号での其々の駆動状態における当該駆動周波数と前記制御された駆動振幅を含む情報に基づき、駆動信号の駆動振幅が極小となる駆動周波数を前記振動系の共振周波数として取得する。
また、上記課題に鑑み、揺動体と弾性支持部とを有し構成される振動系と、駆動信号に基づき前記振動系に駆動力を供給する駆動部とを有する揺動体装置の振動系の本発明の他の共振周波数検出方法は、次の特徴を有する。すなわち、駆動信号の駆動振幅を一定に制御している状態において、前記揺動体を複数の駆動周波数の駆動信号で其々駆動して、揺動体の揺動振幅を検出する。そして、前記複数の駆動周波数の駆動信号での其々の駆動状態における当該駆動周波数と前記検出された揺動体の揺動振幅を含む情報に基づき、揺動体の揺動振幅が極大となる駆動周波数を前記振動系の共振周波数として取得する。
本発明によれば、比較的少ない回数の駆動周波数の変更により、揺動体装置の振動系の共振周波数と看做し得る周波数を比較的迅速に求めることを容易に可能とできる。また、駆動周波数の変更の刻みを調整することで、高い精度で共振周波数と看做し得る周波数を求めることができる。
本発明は、固有振動モードを持つ振動系が固有振動モードの共振周波数のところで駆動されるときに、駆動効率が極大になる特性を利用して、その共振周波数を取得する技術に係る。この特性を利用する第1の方式として、振動系の揺動体の揺動振幅を目標値に制御した状態において、どの駆動周波数であれば駆動信号の駆動振幅が極小となるかを検知して、この駆動周波数を、求める共振周波数と看做すという方式がある。この方式を採用する例は、後述の第1の実施形態で説明される。第2の方式として、駆動信号の駆動振幅を一定に制御した状態において、どの駆動周波数であれば振動系の揺動体の揺動振幅が極大となるかを検知して、この駆動周波数を、求める共振周波数と看做すという方式がある。この方式を採用する例は、後述の第3の実施形態で説明される。これらの方式は、上記特性による現象を異なる面から利用するもので、本質的に同じ原理に基づく。
第1の方式による揺動体装置は、振動系と、振動系に駆動力を供給する駆動部と、揺動体の揺動振幅を検出する検出手段と、駆動信号の駆動振幅を制御する駆動振幅制御部と、駆動部へ供給する駆動信号の駆動周波数を制御する駆動周波数制御部とを有する。そして、駆動振幅制御部が駆動信号の駆動振幅を制御して、検出手段で検出される揺動振幅を目標の値としている状態で、駆動周波数制御部が、次の様に動作する。複数の駆動周波数の駆動信号での其々の駆動状態における当該駆動周波数と前記制御された駆動振幅を含む情報に基づき、駆動信号の駆動振幅が極小となる駆動周波数を振動系の共振周波数として取得する。また、第1の方式による、振動系と駆動部とを有する揺動体装置の共振周波数検出方法は、次のステップを有する。すなわち、駆動部で駆動される揺動体の揺動振幅が目標の値となる様に駆動信号の駆動振幅を制御している状態で、揺動体を複数の駆動周波数の駆動信号で其々駆動するステップ。前記複数の駆動周波数の駆動信号での其々の駆動状態における当該駆動周波数と前記制御された駆動振幅を含む情報に基づき、駆動信号の駆動振幅が極小となる駆動周波数を振動系の共振周波数として取得するステップ。
また、第2の方式による揺動体装置は、振動系と、振動系に駆動力を供給する駆動部と、揺動体の揺動振幅を検出する検出手段と、駆動信号の駆動振幅を制御する駆動振幅制御部と、駆動部へ供給する駆動信号の駆動周波数を制御する駆動周波数制御部とを有する。そして、駆動振幅制御部が駆動信号の駆動振幅を一定に制御している状態で、駆動周波数制御部が、次の様に動作する。複数の駆動周波数の駆動信号での其々の駆動状態における当該駆動周波数と検出手段により検出される揺動体の揺動振幅を含む情報に基づき、揺動体の揺動振幅が極大となる駆動信号の駆動周波数を振動系の共振周波数として取得する。また、第2の方式による、振動系と駆動部とを有する揺動体装置の共振周波数検出方法は、次のステップを有する。すなわち、駆動信号の駆動振幅を一定に制御している状態において、揺動体を複数の駆動周波数の駆動信号で其々駆動して、前記揺動体の揺動振幅を検出するステップ。前記複数の駆動周波数の駆動信号での其々の駆動状態における当該駆動周波数と前記検出ステップで検出された揺動体の揺動振幅を含む情報に基づき、揺動体の揺動振幅が極大となる駆動周波数を振動系の共振周波数として取得するステップ。
また、上記2つの方式は、勿論、1つの揺動体を持つ振動系に適用して、その共振周波数を取得するのに用いられるが、複数の揺動体を有する振動系に適用して、その共振周波数を取得するのにも用いられる。この場合、後者の振動系の複数の固有振動モードの或る1つの共振周波数を取得したいならば、次の様にする。その共振周波数の固有振動モードに対応する揺動運動の成分の揺動振幅、駆動信号の成分の駆動周波数と駆動振幅に着目して、これらを上記2つの方式の揺動振幅、駆動周波数、駆動振幅と同様に扱う。こうすれば、複数の揺動体を有する振動系の所望の共振周波数と看做し得る周波数を取得できる。こうした例は、後述の第2の実施形態で説明される。
以下、図を用いて本発明の実施形態を説明する。
(第1の実施形態)
本発明を光偏向装置に適用した場合の、第1の実施形態の構成図を図1に示す。本実施形態において、光偏向部(光スキャナ)は、1つの揺動体101と弾性支持部であるねじりバネ111とからなる振動系100と、振動系100を支持する支持部121を有する。駆動部120は、駆動信号を受けて、電磁方式、静電方式、圧電方式などによって振動系100に駆動力を供給することが可能な構成となっている。電磁駆動の場合は、例えば揺動体に永久磁石を設け、この永久磁石に磁場を印加するコイルを揺動体の近傍に配置してもよいし、永久磁石とコイルをこれとは逆の配置としてもよい。静電駆動の場合は、揺動体に電極を形成し、この電極との間に静電力を働かせる様な電極を揺動体の近傍に形成する。圧電駆動の場合は、圧電素子を振動系や振動系の固定支持部に設けて駆動力を印加する。
揺動体101は表面に反射ミラーなどの光偏向素子を有し、光源131からの光ビーム132を反射・偏向して走査する。こうして、揺動体に光偏向素子が配置され、光偏向素子に入射する光ビームを偏向する光偏向装置が構成される。また、走査光133は、検出手段を構成する受光素子140を1走査周期の間に2回通過する。制御部150は、走査光133が受光素子140を通過する時間に基づき駆動信号を生成し、この駆動信号を駆動部120に供給する。
図2に、光偏向装置の揺動体101の反射ミラーによる走査光133の偏向角について示す。光スキャナの受光素子140は、光スキャナの最大偏向角より小さい偏向角の走査光133を受光できる位置(走査中心から設置角θBDの位置)に配置される。図2では光スキャナの光路に受光素子140を配置しているが、別途設けた反射ミラーなどによって更に偏向された走査光の光路に受光素子140を配置してもよい。
制御部150の詳細な構成と動作について説明する。
検出手段を構成する時間計測部152は、受光素子140の出力信号を取り込み、走査光133の検出時刻に係る時間t1、t2を計測する。図3は、光スキャナによる走査光133の偏向角θの時間変化、及び受光素子140の設置位置の設置角θBDを走査光133が通過する時刻に係る上記時間t1、t2を示す。t1とt2の判別方法は、検出時刻の時間が駆動信号の半周期以下となる方をt1、もう一方をt2として判別する。走査光133の偏向角θの時間変化は、揺動体101が或る揺動周波数で揺動している揺動運動に対応している。
駆動振幅制御部154は、図3に示す検出時間t1とコントローラ151により設定された目標時間153との差分Δt1に基づき、駆動部120に供給される駆動信号の振幅を制御する。一方、波形生成器157は、駆動周波数制御部156によって設定された駆動周波数の波形を生成する。ここでは、上述した様に時間計測部152の出力に基づいて駆動信号の振幅と後述の駆動位相φが決まればよいので、検出手段は、1つの受光素子140を設けて検出時間t1、t2を計測できる構成で済む。
また、駆動位相検出部155は、時間計測部152の出力する検出時間t1、t2と波形生成器157が出力する波形に基づき、揺動体101の駆動位相φを検出する。駆動位相φとは、駆動信号の位相に対する揺動体101の揺動運動の位相である。図5に示す様に、駆動周波数が共振周波数より小さい場合は、駆動位相φは、駆動周波数が共振周波数f0のときの駆動位相φ0より大きくなり、駆動周波数が共振周波数より大きい場合は駆動位相はφ0より小さくなる。
駆動情報記録部158は、振動系100の揺動体101の揺動振幅が目標の振幅となる様に駆動振幅制御部154が制御した駆動信号の振幅及び駆動周波数制御部156が波形生成器157に設定している駆動周波数fdを記録する。本実施形態では、駆動周波数制御部156は、駆動情報記録部158に記録されている駆動信号の振幅及び駆動周波数、駆動位相検出部155により検出された駆動位相φに基づき、駆動周波数fdを決定し波形生成器157へ設定する。すなわち、駆動周波数制御部156は、現在の駆動周波数の駆動信号の位相に対する揺動体の駆動位相によって、次回の駆動信号の駆動周波数を決定する。
図4に本実施形態における駆動周波数制御部156及び駆動情報記録部158の動作フローを示す。これに沿って説明する。駆動開始時、駆動周波数制御部156は、製造時の共振周波数や前回駆動時の駆動周波数などに基づいた駆動周波数fd1を波形生成器157へ設定し、駆動を開始する。例えば、製造時の共振周波数や前回駆動時の駆動周波数をそのまま用いてもよいし、その時の温度を考慮して(一般に温度が上がれば共振周波数は低下する)設定してもよい。この設定は、装置側で自動的に行ってもよいし、使用者が手動で設定してもよい。駆動振幅制御部154は、駆動周波数fd1において振動系100の揺動体101が目標の揺動振幅となる様に駆動信号振幅A1を制御する。駆動情報記録部158は、このときの駆動周波数fd1及び駆動信号振幅A1を記録する。
図5に、駆動位相比較による駆動周波数変更の方向を示す。駆動周波数制御部156は、駆動位相検出部155が検出した駆動位相φ1と共振周波数f0で駆動した時の駆動位相φ0(これは予め計測して記憶してある)を比較する。その結果、現在の駆動位相φ1が共振周波数f0における駆動位相φ0よりも大きかった場合、駆動周波数制御部156は駆動周波数fd1より所定の周波数変更刻みfaddだけ周波数を上げた駆動周波数fd2を波形生成器157へ設定する。逆に、現在の駆動位相φ1が共振周波数f0における駆動位相φ0よりも小さかった場合、駆動周波数制御部156は駆動周波数fd1より所定の周波数変更刻みfaddだけ周波数を下げた駆動周波数fd2を波形生成器157へ設定する。このときも、駆動情報記録部158は、駆動周波数がfd1のときと同様に、駆動周波数fd2において振動系100の揺動体101が目標の振幅となる様な駆動信号振幅A2とこの駆動周波数fd2とを記録する。
周波数変更刻みfaddは、前回駆動時からの温度変化、周波数変更を行う予定回数、必要となる共振周波数精度などを考慮して決める。例えば、前回駆動時からの温度変化から考えて共振周波数がαHz程度変化していると想定され、駆動周波数fd1を該変化している所に設定して、周波数変更を最初の設定も含めて3回行うとする場合、周波数変更刻みfaddはα/2Hz以上とする。また、周波数変更を最初のものを含めて2回行う予定とする場合、周波数変更刻みfaddはαHz以上とする。言い換えれば、最初に設定される駆動周波数から始めて、最後に設定される駆動周波数までには共振周波数を越える様に周波数変更刻みを設定する。
図6と図7に、駆動信号振幅の比較による駆動周波数変更の方向を示す。これは最初の駆動周波数変更のときには適用できず、最初の駆動周波数変更には上記の駆動位相比較の方法を適用すればよい。駆動周波数制御部156は、駆動情報記録部158に記録された駆動振幅信号A2と駆動振幅信号A1の大きさを比較する。その結果、A1がA2よりも大きい場合は、前回の周波数変更と同じ方向に所定の周波数変更刻みfaddだけ変更した駆動周波数fd3を波形生成器157へ設定する(図7の駆動信号振幅An、An-1、An-2参照)。図7の場合、駆動位相が共振周波数f0における駆動位相φ0よりも大きいので、駆動周波数fdn-3、fdn-2、fdn-1は順に大きくしている。
逆に、図6に示す様にA1がA2よりも小さかった場合、本実施形態では、駆動周波数制御部156は、前回の周波数変更とは逆の方向に周波数変更刻みfaddの2倍だけ周波数を変更した駆動周波数fd3を波形生成器157へ設定する。この場合、駆動位相φ1は共振周波数f0における駆動位相φ0よりも小さかったので、駆動周波数fd2は駆動周波数fd1から下降させているが、駆動位相φ2は駆動位相φ0よりも大きいので、駆動周波数fd3は駆動周波数fd2から上昇させている。ここでも、駆動情報記録部158は、駆動周波数がfd1のときと同様に、駆動周波数fd3において振動系100の揺動体101が目標の揺動振幅となる様な駆動信号振幅A3を記録する。この様に、駆動周波数制御部156は、駆動情報記録部158に記録された駆動信号の駆動周波数及び駆動振幅に基づき、次回の駆動信号の駆動周波数を決定する。より具体的には、駆動周波数制御部156は、駆動信号の駆動周波数を変更する際に、現在の駆動周波数の駆動信号の駆動振幅と前回の駆動周波数の駆動信号の駆動振幅との大小比較によって、次回の駆動信号の駆動周波数を決定する。
次に、駆動周波数制御部156は、駆動情報記録部158に記録された駆動周波数fd1、fd2のうち駆動周波数fd3と近い駆動周波数の時に記録した駆動信号振幅とA3を比較する。その結果、A3が大きい場合、駆動情報記録部158に記録された駆動周波数及び駆動振幅より、下記の式1-1、式1-2、式1-3を用いて二次曲線補間を行い、駆動振幅Aが極小となる共振周波数に相当する駆動周波数fd0を求める。こうして共振周波数と看做し得る駆動周波数fd0を取得することができる。下記の式において、aは、図6の3点を通る二次式の二次の項の係数であり、bは同じく一次の項の係数である。
Figure 2009198839
更に、本実施形態では、駆動周波数制御部156は、駆動周波数fd0を波形生成器157へ設定する。また、制御部150は、波形生成器157に設定された駆動周波数fd0において揺動体101の揺動振幅が所定の値となる様に駆動を行う。この様に、駆動周波数制御部156は、振動系の共振周波数として取得した駆動周波数の駆動信号を駆動部120へ供給し、検出手段で検出される揺動振幅が目標の値となる様に駆動部120に揺動体101を駆動させる。意図的に、駆動周波数制御部156は、駆動周波数fd0から所定値ずらした駆動周波数を波形生成器157へ設定して、揺動体101の駆動を行うこともできる。
逆に、A3が小さかった場合は、図7で破線で囲んだ部分に示す様に中央の周波数における駆動信号振幅が他の2つの駆動信号振幅に比べ小さくなる様に、更に駆動周波数の変更を行い駆動情報記録部158に駆動信号振幅を記録する。具体的には、前回の駆動周波数変更と同じ方向にfaddだけ周波数を変更した駆動周波数fdnを波形生成器157へ設定する。また、駆動情報記録部158は、駆動周波数fdnにおいて振動系が目標の振幅となる様な駆動信号振幅Anを記録する。そして、駆動周波数制御部156は、駆動信号振幅Anよりも駆動信号振幅An-1が小さくなるまで周波数変更を繰り返す。その後、駆動情報記録部158に記録された駆動周波数fdn、fdn-1、fdn-2と駆動振幅An、An-1、An-2より、上記の式1-1、式1-2、式1-3と同様の式より二次曲線補間を行い駆動振幅が極小となる駆動周波数fd0を求める。この様に、駆動周波数制御部156は、連続する3つの異なる駆動周波数のうち中央の駆動周波数の駆動信号の駆動振幅が他の駆動周波数の駆動信号の駆動振幅よりも小さくなる様に、次回の駆動信号の駆動周波数を決定する。
以上の本実施形態は、駆動信号の駆動周波数と振幅を記録する駆動情報記録部158を有し、駆動情報記録部が、複数の駆動周波数の駆動信号での其々の駆動状態において揺動体101が目標の揺動振幅となる当該駆動信号の駆動周波数と振幅を記録する。そして、駆動周波数制御部156は、前記記録された複数の駆動信号の駆動周波数及び駆動振幅の情報に基づき、駆動信号の駆動振幅が極小となる駆動周波数を振動系100の共振周波数として取得する。
本実施形態では、3つの駆動周波数のうち、中央の駆動周波数における駆動信号振幅が他の駆動信号振幅よりも小さくない場合は、同方向に更に駆動周波数を変更して駆動信号振幅を測定するとしたが、この工程は必ずしも行わなくてもよい。例えば、共振周波数の位置が予めどの辺りにあるかが分かっている場合には、その前提を入れて上記と同様の二次曲線補間を行い、共振周波数に相当する駆動周波数fd0を求めてもよい。また、駆動信号振幅の変化率を見て(例えば、変化率が次第に小さくなっている)、それを考慮に入れて上記と同様の二次曲線補間を行い、共振周波数に相当する駆動周波数fd0を求めてもよい。
また、本実施形態では、3つの駆動周波数における駆動信号振幅を用いたが、3つに限らず複数個(n個、nは4以上の整数)の駆動周波数における駆動信号振幅を用いて、n-1次曲線補間を行ってもよい。すなわち、ここでは、駆動周波数制御部が、駆動情報記録部に記録されたn個(nは3以上の整数)の駆動周波数の駆動信号での其々の駆動状態における当該駆動信号の駆動周波数及び駆動振幅よりn-1次曲線補間を行う。そして、駆動信号の駆動振幅が極小となる駆動周波数を振動系の共振周波数として取得する。
また、駆動情報記録部158が記録した2つ以上の駆動周波数における駆動信号振幅と、事前に測定されている振動系100のパラメータ(Q値など)に基づき駆動信号の振幅が極小となる周波数を決定することもできる。例えば、2つ以上の駆動周波数における駆動信号振幅を用い、振動系100のパラメータを考慮して作成したテーブルや何らかの関数によって駆動信号の振幅Aが極小となる駆動周波数を求めてもよい。例えば、複数(2つ以上)の駆動周波数での駆動信号振幅から駆動信号振幅の変化率を求めて、振幅Aが極小の駆動周波数からの複数の駆動周波数のうちの最小振幅の周波数のずれ量と変化率のテーブルから振幅Aが極小の駆動周波数を求めてもよい。
また、振動系の共振特性のパラメータであるQ値の環境による変動が少ない場合には、式1-1によって求められるaを固定値とすることができる。固定値a及び駆動周波数fd1、fd2と駆動信号振幅A1、A2より、下記の式1-4、上記の式1-3を用いて二次曲線補間を行い、共振周波数に相当する駆動信号の振幅Aが極小となる駆動周波数fd0を求めてもよい。つまり、駆動周波数制御部は、2つ以上の駆動周波数の駆動信号での其々の駆動状態における当該駆動信号の駆動周波数と駆動振幅、及び事前に測定された振動系の特性パラメータに基づき、駆動振幅が極小の駆動周波数を振動系の共振周波数として取得する。
Figure 2009198839
また、駆動周波数変更刻みfaddは、駆動周波数f0を決定する際の精度と共振周波数の変動幅によって任意に決めてよい。本実施形態では駆動周波数変更刻みfaddを一定の値としていたが、周波数変更のたびにfaddを変更してもかまわない。例えば、駆動信号振幅の変化率を考慮して(例えば、変化率に比例して)変更刻みfaddを変更してもよい。
また、本実施形態では、次の駆動周波数fd2の決定方法として駆動位相を用いたが、駆動位相による判断を用いずに駆動周波数fd2を決定してもよい。例えば、予め大略の存在範囲が分かっている共振周波数より低めの駆動周波数から始めるようにして、次の駆動周波数fd2は一定の方向(大きくする方向)に変更する様にしてもよい。また、駆動信号振幅の変化率を考慮して駆動周波数の変更方向を決定してもよい。
駆動信号振幅の記録は、駆動周波数を変更してから、実際に揺動体101がその周波数で揺動するまでの時間待機してもよい。また、変更の後の所定時間における駆動信号振幅を平均化したものを駆動情報記録部158が記録してもよい。
本実施形態では、走査光133と受光素子140を用いて揺動体101の揺動周波数を検出しているが、ピエゾ素子、圧電素子など揺動周波数を検出できる何らかの検出器を用いてもよい。例えば、ピエゾセンサを弾性支持部111に設ける方法や、静電容量センサを用いる方法、磁気センサを用いる方法等がある。
本実施形態によれば、最初の駆動周波数の設定と周波数変更刻みの設定を適切に行うことで、比較的少ない回数の駆動周波数の変更により、揺動体装置の振動系の共振周波数と看做し得る周波数を比較的迅速に求めることができる。駆動周波数の変更の刻みを調整することで、高い精度で共振周波数と看做し得る周波数を求めることもできる。
(第2の実施形態)
本発明を光偏向装置に適用した場合の、第2の実施形態の構成図を図8に示す。本実施形態において、光偏向部(光スキャナ)は、第1の揺動体101、第2の揺動体102、第1のねじりバネ111、第2のねじりバネ112を少なくとも有する振動系100と、振動系100を支持する支持部121とを有する。弾性支持部である第1のねじりバネ111は第1の揺動体101と第2の揺動体102とを接続している。弾性支持部である第2のねじりバネ112は、第1のねじりバネ111のねじり軸と共通するねじり軸を有する様に第2の揺動体102に接続されている。本実施形態の振動系100は、2つの揺動体と2つのねじりバネとを少なくとも有すればよく、図8に示す様に振動系を3つ以上の揺動体と3つ以上のねじりバネで構成してもよい。
本実施形態では、第1の揺動体101は表面に反射ミラーを有し、光源131からの光ビーム132を走査する。駆動部120の機能、制御部150の動作などは、基本的に上記第1の実施形態と同様である。
図9に、光偏向装置の第1の揺動体101の反射ミラーによる走査光133の偏向角について示す。光スキャナは第1及び第2の受光素子141、142を有し、其々、光スキャナの最大偏向角より小さい偏向角の走査光133を受光できる位置(設置角θBD1及び設置角θBD2の位置)に配置される。ここでも、図9では光スキャナの光路に第1及び第2の受光素子141、142を配置しているが、別途設けた反射ミラーなどによって更に偏向された走査光の光路に第1及び第2の受光素子141、142を配置してもよい。ここでは、時間計測部152の出力に基づいて少なくとも第1の揺動体101の揺動運動の後述する2つの振幅と位相を求める必要がある。よって、2つの受光素子140を設けて上記第2の実施形態で得た検出時間の数より多い数の検出時間を計測できる構成としている。
本実施形態では、振動系100は、基本周波数である基本波で駆動される第1の振動運動と、基本周波数の略整数倍の周波数であるn倍波で駆動される第2の振動運動とを同時に発生可能な構成となっている。つまり、本実施形態の光偏向装置の走査光の偏向角θは、次の様になる。第1の振動運動の振幅、周波数(角周波数)、位相を其々A、ω1、y1、第2の振動運動の振幅、周波数(角周波数)、位相を其々B、ω2、y2、適当な時間を原点ないし基準時間としたときの時間をtとしたとき、次式の様に表現できる。第1の揺動体101の揺動運動と走査光の偏向角θは1対1に対応しているので、第1の揺動体101の揺動運動もこの式で実質的に表現される。
θ(t)=Asin(ω1t+y1)+Bsin(ω2t+y2)
こうした第1の揺動体101の揺動運動を実現するために、本実施形態に係る2つの固有振動モードを有する揺動体装置の駆動信号は、第1の揺動体101が2つの正弦波の項を含む上記の如き式で表される振動となる様に振動系100を駆動する。駆動信号は、第1の揺動体101をこの様な揺動運動とする信号であればどの様な信号でもよい。例えば基本波とn倍波の正弦波を合成した駆動信号でもよいし、また、パルス状の駆動信号でもよい。この場合、各正弦波の振幅と位相を調整することで目標の駆動信号を得ることができる。また、パルス状の信号を用いて駆動する場合は、パルスの数、間隔、幅などを時間的に変化させることで目標の駆動信号を生成することができる。ここでは、駆動信号の基本波に対応する成分の駆動周波数を決めれば、駆動信号のn倍波に対応する成分の駆動周波数は基本波の駆動周波数をn倍して自動的に決まる。逆であれば、駆動信号の基本波に対応する成分の駆動周波数はn倍波の駆動周波数を1/n倍して自動的に決まる。尚、本明細書において略整数倍とは、基本波の周波数をf1、n倍波の周波数をf2とした場合、0.98N≦f2/f1≦1.02N(Nは2以上の整数)の関係を満たす場合をいう。
本実施形態では、上記第1の実施形態の揺動振幅とは、基本波又はn倍波で駆動される第1の揺動体101の第1又は第2の振動運動の揺動振幅(上式のA又はB)のことを指す。また、上記駆動信号の振幅とは、駆動信号の基本波又はn倍波に対応する成分の振幅のことを指す。そして、時間計測部152で計測される検出時間から基本波又はn倍波に対応する揺動振幅を検知し、これを目標の値とする様に駆動信号の基本周波数又はn倍波に対応する成分の駆動振幅を制御する。第1の実施形態の揺動振幅と駆動信号の振幅をこれらの振幅に其々置き換えれば、第1の実施形態の説明が本実施形態の動作の説明となる。基本波の共振周波数を求めようとするときは、基本波についてのものに置き換え、n倍波の共振周波数を求めようとするときは、n倍波についてのものに置き換えればよい。以下では、基本波の共振周波数を求める場合について説明する。
本実施形態では、駆動振幅制御部154は、時間計測部で計測された検出時間とコントローラ151により設定された目標時間153との差分に基づき、次の制御を行う。すなわち、振動系の第1の振動運動が目標の揺動運動となる様に駆動信号の基本波に対応する成分の振幅A及び位相y1、y2を制御する。
波形生成器157は、駆動周波数制御部156によって設定された周波数及びそのn倍波の波形を生成する。駆動位相検出部155は、時間計測部152の出力する検出時間と波形生成器157が出力する波形に基づき、振動系100の揺動体101の第1の振動運動に係る駆動位相φ1を検出する。駆動情報記録部158は、振動系が目標の揺動運動となる様に駆動振幅制御部154が制御した駆動信号の基本波に対応する成分の振幅、及び駆動周波数制御部156が波形生成器157に設定している基本波に対応する成分の駆動周波数fdを記録する。
駆動周波数制御部156は、駆動情報記録部158に記録された駆動信号の振幅及び駆動位相φ1に基づき、基本波に対応する成分の駆動周波数を決定し波形生成器157へ設定する。この際、基本波に対応する成分の駆動周波数が決まれば、n倍波に対応する成分の駆動周波数は決まる。本実施形態における駆動周波数制御部156及び駆動情報記録部158の動作フローは、上記の如き置き換えを行えば、第1の実施形態に記載した内容と同様である。
一方、n倍波の共振周波数を求める際に第2の振動運動の駆動周波数fd0を求める場合は、計算に用いる値をn倍波の駆動周波数fd1、fd2、fd3にする(このとき基本波の駆動周波数は1/n×fd1、1/n×fd2、1/n×fd3)。そして、目標の揺動運動となるn倍波に対応する駆動信号の成分の振幅B1、 B2、 B3を用いることによって、n倍波の駆動周波数fd0を求めることができる。第2の振動運動の共振周波数に相当する、駆動信号の振幅Bが極小となる駆動周波数fd0を求める際、駆動位相の比較を行う場合は、振動系100の揺動体101の第2の振動運動に係る駆動位相φ2を用いる。
以上に述べた様に、本実施形態では、振動系は、複数の揺動体と複数の弾性支持部を有し、その共振周波数は、基本波の基本周波数とn倍波の前記基本周波数の略n倍のn倍周波数を持つ(nは2以上の整数)。駆動周波数制御部は、基本波とn倍波に其々対応する1対nの比の駆動周波数の成分を有する駆動信号を駆動部に供給して駆動部に前記振動系を駆動させる。検出手段は、振動系の揺動体の基本波又はn倍波に対応する揺動成分の揺動振幅を検出し、駆動振幅制御部は、駆動信号の基本波又はn倍波に対応する成分の駆動振幅を制御する。そして、駆動振幅制御部が、前記検出される揺動体の基本波又はn倍波に対応する揺動成分の揺動振幅が目標の値となる様に駆動信号の基本波又はn倍波に対応する成分の駆動振幅を制御している状態において、駆動周波数制御部は、次の様に動作する。複数の基本波又はn倍波に対応する成分の駆動周波数の駆動信号での其々の駆動状態における当該駆動周波数と前記制御された駆動振幅を含む情報に基づき、振動系の基本波又はn倍波の共振周波数を取得する。これは、駆動信号の基本波又はn倍波に対応する成分の駆動振幅が極小となる駆動周波数として得られるものである。
その他、変形態様などについて、上記第1の実施形態で述べたものと同様のものが本実施形態でも可能である。尚、第1の振動運動の駆動周波数と第2の振動運動の駆動周波数について、同様に扱える場合は、両者の共振周波数を同時に検出することもできる。
(第3の実施形態)
本発明を光偏向装置に適用した場合の、第3の実施形態の構成図を図10に示す。本実施形態において、光偏向部(光スキャナ)は、1つの揺動体101と弾性支持部であるねじりバネ111とからなる振動系100と、振動系100を支持する支持部121を有する。駆動部120は、駆動信号を受けて、電磁方式、静電方式、圧電方式などによって振動系100に駆動力を供給することが可能な構成となっている。
揺動体101は表面に反射ミラーなどの光偏向素子を有し、光源131からの光ビーム132を反射・偏向して走査する。走査光133は、検出手段である受光素子140を1走査周期の間に2回通過する。制御部150は、走査光133が受光素子140を通過する時間に基づき駆動信号を生成し、この駆動信号を駆動部120に供給する。
光偏向装置の揺動体101の反射ミラーによる走査光133の偏向角については、第1の実施形態の図2に示す通りである。
制御部150の詳細な構成と動作について説明する。
検出手段である時間計測部152は受光素子140の出力信号を取り込み、走査光133の検出時刻の時間t1、t2を計測する。光スキャナによる走査光133の偏向角θの時間変化、及び受光素子140の設置位置の設置角θBDを走査光133が通過する時刻に係る上記時間t1、t2についても、第1の実施形態の図3に示す通りである。
検出手段である駆動振幅制御部154は、図3に示す検出時間t1とコントローラ151により設定された目標時間153との差分Δt1に基づき、駆動部120に供給される駆動信号の振幅を制御する。検出手段である揺動角度算出部159は、検出時間t1と駆動周波数制御部156によって設定された周波数より、その周波数における揺動体の揺動振幅を算出する。一方、波形生成器157は、駆動周波数制御部156によって設定された駆動周波数の波形を生成する。
また、駆動位相検出部155は、時間計測部152の出力する検出時間t1、t2と波形生成器157が出力する波形に基づき、揺動体101の駆動位相φを検出する。
駆動情報記録部158は、駆動周波数制御部156が波形生成器157に設定している駆動周波数fd、及びその駆動周波数fdにおける揺動体の揺動振幅を記録する。本実施形態では、駆動周波数制御部156は、駆動情報記録部158に記録されている周波数及び揺動体の揺動振幅、駆動位相検出部155により検出された駆動位相φに基づき、駆動周波数fdを決定し波形生成器157へ設定する。
図11に本実施形態における駆動周波数制御部156及び駆動情報記録部158の動作フローを示す。これに沿って説明する。駆動開始時、駆動周波数制御部156は、製造時の共振周波数f0や前回駆動時の駆動周波数などに基づいた駆動周波数fd1を波形生成器157へ設定し、駆動を開始する。揺動角度算出部159は、駆動周波数fd1における揺動体101の揺動振幅C1を算出する。駆動情報記録部158は、このときの駆動周波数fd1及び揺動体の揺動振幅C1を記録する。
駆動位相比較による駆動周波数変更によって第1の実施形態と同様に駆動周波数fd2を設定する。駆動情報記録部158は、駆動周波数がfd1のとき同様に、駆動周波数fd2における揺動体の揺動振幅C 2を記録する。
図12に、揺動体101の揺動振幅の比較による駆動周波数変更を示す。駆動周波数制御部156は、駆動情報記録部158に記録された揺動振幅C2と揺動振幅C1の大きさを比較する。その結果、C1がC2よりも小さい場合は、前回の周波数変更と同じ方向に所定の周波数変更刻みfaddだけ変更した駆動周波数fd3を波形生成器157へ設定する。逆に、C1がC2よりも大きい場合、図12に示す様に、駆動周波数制御部156は前回の周波数変更とは逆の方向に周波数変更刻みfaddの2倍だけ周波数を変更した駆動周波数fd3を波形生成器157へ設定する。また、揺動角度算出部159は、駆動周波数fd1のとき同様に、駆動周波数fd3における揺動体の揺動振幅C3を算出する。駆動情報記録部158はこのときの駆動周波数fd3及び揺動体の揺動振幅C3を記録する。
次に、駆動周波数制御部156は、駆動情報記録部158に記録された駆動周波数fd1、fd2のうち駆動周波数fd3と近い駆動周波数の時に記録した揺動振幅とC3を比較する。その結果、C3が小さい場合、駆動情報記録部158に記録された駆動周波数及び揺動振幅より、下記の式3-1、式3-2、式3-3を用いて二次曲線補間を行い、揺動振幅Cが極大となる共振周波数に相当する駆動周波数fd0を求める。次に、駆動周波数制御部156は、この駆動周波数fd0を波形生成器157へ設定する。
Figure 2009198839
逆に、C3が大きかった場合は、図13に示す様に、連続する3つのうち中央の周波数における揺動振幅が他の2つの揺動振幅に比べ大きくなる様に、更に駆動周波数の変更を行い駆動情報記録部158に揺動振幅を記録する。具体的には、前回の駆動周波数変更と同じ方向にfaddだけ周波数を変更した駆動周波数fdnを波形生成器157へ設定する。そして、駆動周波数制御部156は揺動振幅Cnよりも揺動振幅Cn-1が大きくなるまで繰り返す。その後、駆動情報記録部158に記録された駆動周波数fdn、fdn-1、fdn-2と駆動信号振幅Cn、Cn-1、Cn-2より、上記の式3-1、式3-2、式3-3と同様の式より二次曲線補間を行う。こうして、揺動体の揺動振幅が極大となる駆動周波数fd0を求める。
本実施形態でも、連続する3つの駆動周波数のうち、中央の駆動周波数における揺動振幅が他の揺動振幅よりも大きくない場合は、更に駆動周波数を変更して揺動振幅を測定するとしたが、この工程は必ずしも行わなくてもよい。また、本実施形態では、3つの駆動周波数における駆動信号振幅を用いたが、3つに限らず複数個(n個)の駆動周波数における駆動信号振幅を用いて、n-1次曲線補間を行ってもよい。また、テーブルや何らかの関数によって揺動振幅Cが極大となる駆動周波数を求めてもよい。
また、振動系の共振特性のパラメータであるQ値の環境よる変動が少ない場合には、式3-1によって求められるaを固定値とすることができる。固定値a及び駆動周波数fd1、fd2と駆動信号振幅C1、C2より、下記の式3-4、上記の式3-3を用いて二次曲線補間を行い、揺動振幅Cが極大となる共振周波数に相当する駆動周波数fd0を求めてもよい。
Figure 2009198839
また、駆動周波数変更刻みfaddは、駆動周波数f0を決定する際の精度と共振周波数の変動幅によって任意に決めてよい。本実施形態では駆動周波数変更刻みfaddを一定の値としていたが、周波数変更のたびにfaddを変更してもかまわない。本実施形態では、駆動周波数fd2の決定方法として駆動位相を用いたが、駆動位相による判断を用いずに駆動周波数fd2を決定してもよい。揺動振幅の記録は、駆動周波数を変更してから実際に揺動体がその周波数で揺動するまでの時間待機してもよく、また、その後の所定時間の揺動振幅を平均化したものを記録してもよい。
以上に述べた様に、本実施形態では、駆動振幅制御部が駆動信号の駆動振幅を一定に制御している状態において、駆動周波数制御部が、次の様に動作する。すなわち、複数の駆動周波数の駆動信号での其々の駆動状態における当該駆動周波数と検出手段により検出される揺動体の揺動振幅を含む情報に基づき、揺動体の揺動振幅が極大となる駆動信号の駆動周波数を振動系の共振周波数として取得する。
本実施形態の手法も、第2の実施形態の如き装置に適用することができる。つまり、ここでは、振動系は、複数の揺動体と複数の弾性支持部を有し、その共振周波数は、基本波の基本周波数とn倍波の前記基本周波数の略n倍のn倍周波数を持つ(nは2以上の整数)。駆動周波数制御部は、基本波とn倍波に其々対応する1対nの比の駆動周波数の成分を有する駆動信号を駆動部に供給して駆動部に振動系を駆動させる。検出手段は、振動系の揺動体の基本波又はn倍波に対応する揺動成分の揺動振幅を検出し、駆動振幅制御部は、駆動信号の基本波又はn倍波に対応する成分の駆動振幅を制御する。そして、駆動振幅制御部が、駆動信号の基本波又はn倍波に対応する成分の駆動振幅を一定に制御している状態において、駆動周波数制御部は、次の様な動作を行う。複数の基本波又はn倍波に対応する成分の駆動周波数の駆動信号での其々の駆動状態における当該駆動周波数と検出手段で検出される揺動体の基本波又はn倍波に対応する揺動振幅を含む情報に基づき、振動系の基本波又はn倍波の共振周波数を取得する。これは、揺動体の基本波又はn倍波に対応する揺動成分の揺動振幅が極大となる駆動信号の基本波又はn倍波に対応する成分の駆動周波数として得られるものである。
本実施形態によっても、最初の駆動周波数の設定と周波数変更刻みの設定を適切に行うことで、比較的少ない回数の駆動周波数の変更により、揺動体装置の振動系の共振周波数と看做し得る周波数を比較的迅速に求めることができる。駆動周波数の変更の刻みを調整することで、高い精度で共振周波数と看做し得る周波数を求めることもできる。
(第4の実施形態)
図14は、上記光偏向装置を用いた光学機器の実施形態を示す図である。ここでは、光学機器として画像形成装置を示している。図14において、803は本発明による光偏向装置であり、本実施形態では入射光を1次元に走査する。801はレーザ光源である。802はレンズ或いはレンズ群であり、804は書き込みレンズ或いはレンズ群である。805は感光体、806は走査軌跡である。
レーザ光源801から射出されたレーザ光は、光の偏向走査のタイミングと関係した所定の強度変調を受けて、光偏向装置803により1次元に走査される。この走査されたレーザ光は、書き込みレンズ804により、感光体805上へ画像を形成する。感光体805は図示しない帯電器により一様に帯電されており、この上に光を走査することでその部分に静電潜像が形成される。次に、図示しない現像器により静電潜像の画像部分にトナー像が形成され、これを例えば図示しない用紙に転写・定着することで用紙上に画像が形成される。高い精度で共振周波数と看做し得る周波数を迅速に求めて駆動することができる本発明の光偏向装置を利用した画像形成装置であるので、駆動開始が迅速にできる高性能な画像形成装置を提供できる。
本発明の光偏向装置は、他の光学機器にも使用できて、これらの装置において、光源からの光ビームを偏向し、該光ビームの少なくとも一部を光照射対象物に入射させる。こうした光学機器としては、レーザビームプリンタなどの画像形成装置の他に、画像表示装置、バーコードリーダー等の光ビームを走査する光学機器がある。
本発明による揺動体装置を用いた光偏向装置の第1の実施形態を示す構成図。 第1の実施形態の光偏向装置の偏向角を説明する図。 光偏向装置の偏向角の時間変化を説明する図。 第1の実施形態の光偏向装置の動作概要フローを示す図。 第1の実施形態における駆動位相比較による駆動信号の駆動周波数の変更を説明する図。 第1の実施形態における駆動信号振幅の比較による駆動信号の駆動周波数の変更を説明する図。 第1の実施形態における二次曲線補間に用いる3つの駆動周波数を示す図。 本発明による揺動体装置を用いた光偏向装置の第2の実施形態を示す構成図。 第2の実施形態の光偏向装置の偏向角を説明する図。 本発明による揺動体装置を用いた光偏向装置の第3の実施形態を示す構成図。 第3の実施形態の光偏向装置の動作概要フローを示す図。 揺動振幅の比較による駆動信号の駆動周波数の変更を説明する図。 第3の実施形態における二次曲線補間に用いる3つの駆動周波数を示す図。 本発明による光偏向装置を用いた画像形成装置に係る実施形態を説明するための斜視図である。
符号の説明
100 振動系
101、102、103 揺動体
111、112、113 弾性支持部(ねじりバネ)
120 駆動部
131 光源
140、141、142 検出手段(受光素子)
150 制御部
152 検出手段(時間計測部)
153 目標時間
154 駆動振幅制御部
155 駆動位相検出部
156 駆動周波数制御部
158 駆動情報記録部
159 検出手段(揺動角度算出部)
801 光源(レーザ光源)
803 本発明の光偏向装置
805 光照射対象物(感光体)

Claims (16)

  1. 揺動体と弾性支持部とを有し構成される振動系と、
    駆動信号に基づき前記振動系に駆動力を供給する駆動部と、
    少なくとも前記揺動体の揺動振幅を検出する検出手段と、
    少なくとも前記駆動信号の駆動振幅を制御する駆動振幅制御部と、
    前記駆動部へ供給する駆動信号の駆動周波数を制御する駆動周波数制御部と、を有し、
    前記駆動振幅制御部が、前記検出される揺動振幅が目標の値となる様に駆動信号の駆動振幅を制御している状態において、
    前記駆動周波数制御部が、複数の駆動周波数の駆動信号での其々の駆動状態における当該駆動周波数と前記制御された駆動振幅を含む情報に基づき、前記駆動信号の駆動振幅が極小となる駆動周波数を前記振動系の共振周波数として取得することを特徴とする揺動体装置。
  2. 請求項1に記載の揺動体装置であって、
    前記駆動周波数制御部は、前記振動系の共振周波数として取得した駆動周波数の駆動信号を前記駆動部へ供給し、前記検出される揺動振幅が目標の値となる様に前記駆動部に前記揺動体を駆動させることを特徴とする揺動体装置。
  3. 請求項1又は2に記載の揺動体装置であって、
    前記駆動信号の駆動周波数及び駆動振幅を記録する駆動情報記録部を有し、
    前記駆動情報記録部が、複数の駆動周波数の駆動信号での其々の駆動状態において前記揺動体が目標の揺動振幅となる当該駆動信号の駆動周波数及び駆動振幅を記録し、
    前記駆動周波数制御部は、前記記録された複数の駆動信号の駆動周波数及び駆動振幅の情報に基づき、前記駆動信号の駆動振幅が極小となる駆動周波数を前記振動系の共振周波数として取得することを特徴とする揺動体装置。
  4. 請求項3に記載の揺動体装置であって、
    前記駆動周波数制御部は、前記駆動情報記録部に記録されたn個(nは3以上の整数)の駆動周波数の駆動信号での其々の駆動状態における当該駆動信号の駆動周波数及び駆動振幅よりn-1次曲線補間を行い、前記駆動信号の駆動振幅が極小となる駆動周波数を前記振動系の共振周波数として取得することを特徴とする揺動体装置。
  5. 請求項3に記載の揺動体装置であって、
    前記駆動周波数制御部は、前記駆動情報記録部に記録された2つ以上の駆動周波数の駆動信号での其々の駆動状態における当該駆動信号の駆動周波数と駆動振幅、及び事前に測定された前記振動系の特性パラメータに基づき、前記駆動信号の駆動振幅が極小となる駆動周波数を前記振動系の共振周波数として取得することを特徴とする揺動体装置。
  6. 請求項3乃至5の何れか1項に記載の揺動体装置であって、
    前記駆動周波数制御部は、前記駆動情報記録部に記録された駆動信号の駆動周波数及び駆動振幅に基づき、次回の駆動信号の駆動周波数を決定することを特徴とする揺動体装置。
  7. 請求項6に記載の揺動体装置であって、
    前記駆動周波数制御部は、連続する3つの異なる駆動周波数のうち中央の駆動周波数の駆動信号の駆動振幅が他の駆動周波数の駆動信号の駆動振幅よりも小さくなる様に、次回の駆動信号の駆動周波数を決定することを特徴とする揺動体装置。
  8. 請求項7に記載の揺動体装置であって、
    前記駆動周波数制御部は、駆動信号の駆動周波数を変更する際に、現在の駆動周波数の駆動信号の駆動振幅と前回の駆動周波数の駆動信号の駆動振幅との大小比較によって、次回の駆動信号の駆動周波数を決定することを特徴とする揺動体装置。
  9. 請求項8に記載の揺動体装置であって、
    前記駆動周波数制御部は、現在の駆動周波数の駆動信号の位相に対する前記揺動体の駆動位相によって、次回の駆動信号の駆動周波数を決定することを特徴とする揺動体装置。
  10. 請求項1乃至9の何れか1項に記載の揺動体装置であって、
    前記振動系は、複数の揺動体と複数の弾性支持部を有し、その共振周波数は、基本波の基本周波数とn倍波の前記基本周波数の略n倍のn倍周波数を持ち(nは2以上の整数)、
    前記駆動周波数制御部は、前記基本波とn倍波に其々対応する1対nの比の駆動周波数の成分を有する駆動信号を前記駆動部に供給して前記駆動部に前記振動系を駆動させ、
    前記検出手段は、前記振動系の揺動体の前記基本波又はn倍波に対応する揺動成分の揺動振幅を検出し、
    前記駆動振幅制御部は、前記駆動信号の前記基本波又はn倍波に対応する成分の駆動振幅を制御し、
    前記駆動振幅制御部が、前記検出される揺動体の前記基本波又はn倍波に対応する揺動成分の揺動振幅が目標の値となる様に駆動信号の前記基本波又はn倍波に対応する成分の駆動振幅を制御している状態において、
    前記駆動周波数制御部は、複数の前記基本波又はn倍波に対応する成分の駆動周波数の駆動信号での其々の駆動状態における当該駆動周波数と前記制御された駆動振幅を含む情報に基づき、駆動信号の前記基本波又はn倍波に対応する成分の駆動振幅が極小となる駆動周波数を前記振動系の前記基本波又はn倍波の共振周波数として取得することを特徴とする揺動体装置。
  11. 揺動体と弾性支持部とを有し構成される振動系と、
    駆動信号に基づき前記振動系に駆動力を供給する駆動部と、
    少なくとも前記揺動体の揺動振幅を検出する検出手段と、
    少なくとも前記駆動信号の駆動振幅を制御する駆動振幅制御部と、
    前記駆動部へ供給する駆動信号の駆動周波数を制御する駆動周波数制御部と、を有し、
    前記駆動振幅制御部が前記駆動信号の駆動振幅を一定に制御している状態において、
    前記駆動周波数制御部が、複数の駆動周波数の駆動信号での其々の駆動状態における当該駆動周波数と前記検出手段により検出される前記揺動体の揺動振幅を含む情報に基づき、前記揺動体の揺動振幅が極大となる駆動信号の駆動周波数を前記振動系の共振周波数として取得することを特徴とする揺動体装置。
  12. 請求項11に記載の揺動体装置であって、
    前記振動系は、複数の揺動体と複数の弾性支持部を有し、その共振周波数は、基本波の基本周波数とn倍波の前記基本周波数の略n倍のn倍周波数を持ち(nは2以上の整数)、
    前記駆動周波数制御部は、前記基本波とn倍波に其々対応する1対nの比の駆動周波数の成分を有する駆動信号を前記駆動部に供給して前記駆動部に前記振動系を駆動させ、
    前記検出手段は、前記振動系の揺動体の前記基本波又はn倍波に対応する揺動成分の揺動振幅を検出し、
    前記駆動振幅制御部は、前記駆動信号の前記基本波又はn倍波に対応する成分の駆動振幅を制御し、
    前記駆動振幅制御部が、駆動信号の前記基本波又はn倍波に対応する成分の駆動振幅を一定に制御している状態において、
    前記駆動周波数制御部は、複数の前記基本波又はn倍波に対応する成分の駆動周波数の駆動信号での其々の駆動状態における当該駆動周波数と前記検出手段により検出される前記揺動体の前記基本波又はn倍波に対応する揺動振幅を含む情報に基づき、前記揺動体の前記基本波又はn倍波に対応する揺動成分の揺動振幅が極大となる駆動信号の前記基本波又はn倍波に対応する成分の駆動周波数を前記振動系の前記基本波又はn倍波の共振周波数として取得することを特徴とする揺動体装置。
  13. 請求項1乃至12の何れか1項に記載の揺動体装置を有し、
    少なくとも1つの前記揺動体に光偏向素子が配置され、前記光偏向素子に入射する光ビームを偏向することを特徴とする光偏向装置。
  14. 請求項13に記載の光偏向装置を有し、
    前記光偏向装置が、光源からの光ビームを偏向し、該光ビームの少なくとも一部を光照射対象物に入射させることを特徴とする光学機器。
  15. 揺動体と弾性支持部とを有し構成される振動系と、駆動信号に基づき前記振動系に駆動力を供給する駆動部とを有する揺動体装置の振動系の共振周波数検出方法であって、
    駆動部で駆動される揺動体の揺動振幅が目標の値となる様に駆動信号の駆動振幅を制御している状態において、前記揺動体を複数の駆動周波数の駆動信号で其々駆動し、
    前記複数の駆動周波数の駆動信号での其々の駆動状態における当該駆動周波数と前記制御された駆動振幅を含む情報に基づき、駆動信号の駆動振幅が極小となる駆動周波数を前記振動系の共振周波数として取得することを特徴とする共振周波数検出方法。
  16. 揺動体と弾性支持部とを有し構成される振動系と、駆動信号に基づき前記振動系に駆動力を供給する駆動部とを有する揺動体装置の振動系の共振周波数検出方法であって、
    駆動信号の駆動振幅を一定に制御している状態において、前記揺動体を複数の駆動周波数の駆動信号で其々駆動して、前記揺動体の揺動振幅を検出し、
    前記複数の駆動周波数の駆動信号での其々の駆動状態における当該駆動周波数と前記検出された前記揺動体の揺動振幅を含む情報に基づき、前記揺動体の揺動振幅が極大となる駆動周波数を前記振動系の共振周波数として取得することを特徴とする共振周波数検出方法。
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