JP5521691B2 - 振動装置、二次元振動装置、光走査装置及び二次元光走査装置 - Google Patents

振動装置、二次元振動装置、光走査装置及び二次元光走査装置 Download PDF

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Description

本発明は、振動装置及び光ビームの走査を行う光走査装置、特に、振動子を二次元面で振動させる二次元振動蔵置及び光ビームを二次元面で走査を行う二次元走査装置に関する。
従来、SOIウエハを加工して製造する、3自由度捻り振動系を櫛歯で加振して共振させる二次元MEMSスキャナがあった(例えば、特許文献1参照)。
この二次元MEMSスキャナは、いわゆるジンバル機構を構成しており、軸周りに捻れるY走査軸を介してSOIウエハに固定された外ジンバルと、軸周りに捻れるX走査軸を介して外ジンバルに固定されたミラーを備えている。
さらに、SOIウエハと外ジンバル及び外ジンバルとミラーは、互いに噛みあう櫛歯電極を有しており、それらの櫛歯電極に駆動信号を印加することにより、ミラーをX軸及びY軸周りに振動させて、二次元走査を行うようになっている。
また、ミラーの角度変位をリアルタイムで検出するため、SOIウエハ及び外ジンバルに形成した絶縁膜を介して形成したアルミ電極(振動検出子)で外ジンバル角度検出をしている(例えば、特許文献2参照)。
このような二次元MEMSスキャナでは、櫛歯電極に駆動信号を印加すると、振動検出子(アルミ電極)で検出される容量も振動に伴って変化する。この容量の変化量を計測することにより、角度を知ることができる。この、容量変化量に着目した場合、ジンバル角度は、
角度=Asin(ωt) [ωは角周波数2πf]
で振動している。
容量の変化量は角度の変化量に従うため、角度の微分である、角度変化=Aωcos(ωt)で変化しているので、容量の変化量を計測することにより、外ジンバルの角度を検出することができる。
特開2008−129069号公報 特願2009−352234号公報
上述した二次元MEMSスキャナでは、外ジンバルの振動子や振動検出子は、駆動電極や接地電極を形成するため、SOIウエハに形成された溝(トレンチ)により電気的に分離されている。しかし、振動検出子は駆動電極に対してシリコン酸化膜層を介して形成されており、また、駆動電極には数kHz〜数十kHz程度の周波数の高い信号が印加されるため、駆動電極と振動検出子は容量結合しており、二次元スキャナの振動子に加わる駆動信号による電気的ノイズが、振動検出子に混入してしまうという問題があった。
また、外ジンバルは、外ジンバル自身が駆動される周波数と、X走査軸を介して外ジンバルに固定されているミラーが駆動される周波数の2種類の周波数f1とf2が重畳した振動をしている。
この場合、前述のように、外ジンバルの角度変化を振動検出子の容量変化により検出すると、角度変化すなわち容量変化の大きさは角周波数に比例しているので、周波数が高いほど大きい値が得られるが、逆に周波数が低いと、容量変化の大きさが小さくなり、S/N比が悪化する。
二次元MEMSスキャナの場合、2種類の周波数で振動し、2つの周波数が離れている程スキャンパターンの密度が高分解能になるため、1桁程周波数を離すのが望ましい。そのため、低周波数側は高周波数側に比べて、容量変化量が小さくなり、角度の検出が難しくなるという問題があった。
本発明は、こうした問題に鑑みなされたもので、振動子の振動角度を簡易な構造で正確に検出し、検出した角度に基づいて正確な加振や走査を行うことができる加振及び走査技術を提供することを目的とする。
この欄においては、発明に対する理解を容易にするため、必要に応じて「発明を実施するための形態」欄において用いた符号を付すが、この符号によって請求の範囲を限定することを意味するものではない。
上記「発明が解決しようとする課題」において述べた問題を解決するためになされた請求項1に記載の振動装置は、ベースシリコン層(13)、シリコン酸化膜層(12)、SOI層(11)からなるSOIウエハにおいて、振動子領域(114)、加振手段(109,110)と、振動検出子(32,42)、角度検出手段(30,40)を備えている。
振動子領域(114)は、SOI層(11)に形成されたトレンチ溝により電気的に絶縁された第1領域に形成され、第1中心軸周りに回転振動するように、第1弾性変形部材(105)によってシリコン酸化膜層(12)を介してベースシリコン層(13)に結合されている。
加振手段(109,110)は、SOI層(11)に形成されたトレンチ溝により電気的に絶縁された第1領域(108)に形成され、駆動信号により静電的又は電磁的な力で振動子領域(114)を第1中心軸周りに周期的に所定の第1周波数で回転振動させる。
振動検出子(32,42)は、SOI層(11)に形成されたトレンチ溝により電気的に絶縁され、第1領域の近傍に配置された第2領域(31)に形成された第2中心軸周りに回転振動するように第20弾性変形部材(36)によって、シリコン酸化膜層(12)を介してベースシリコン層(13)に結合され、加振手段で振動子領域(114)を回転振動させる所定の第1周波数と同じ第2固有周波数を有する。
角度検出手段(30,40)は、振動検出子(32,42)が第2固有周波数で第2中心軸周りに回転振動する際の第2中心軸周りの回転角度を検出する。
このような、振動装置では、ベースシリコン層(13)、シリコン酸化膜層(12)、SOI層(11)からなるSOIウエハにおいて、SOI層(11)に形成された振動子領域(114)が、加振手段(109,110)によって周期的に所定の第1周波数で第1中心軸周りに回転振動する。
ここで、振動子領域(114)は、SOI層(11)に形成されたトレンチ溝により電気的に絶縁された第1領域(108)に形成され、第1中心軸周りに回転振動するように、第1弾性変形部材(105)によってシリコン酸化膜層(12)を介してベースシリコン層(13)に結合されているので、振動子領域(114)はSOI層(11)に対して空間的に浮いた状態となっている。
また、加振手段(109,110)は、SOI層(11)に形成されたトレンチ溝により空間的に浮いた状態で、静電的又は電磁的な力により振動子領域(114)を第1中心軸周りに所定の第1周波数で回転振動させる。
また、振動検出子(32,42)は、トレンチ溝が形成されているSOI層(11)と同じSOI層(11)において、第1領域(108)の近傍に配置された第2領域(31)第20弾性変形部材(36)によってシリコン酸化膜層(12)を介してベースシリコン層(13)に結合されている。さらに、振動検出子(32,42)は、振動子領域(114)を回転振動させる所定の第1周波数と同じ第2固有周波数の固有振動を有している。
このように、振動検出子(32,42)は、振動子領域(114)の近傍に位置し、かつ第1弾性変形部材(105)、第2弾性変形部(106)及びベースシリコン層(13)によって振動子領域(114)に機械的に結合(機械的弱結合)され、振動子領域(114)が回転振動する第1周波数と同じ第2固有周波数を有している。
したがって、振動子領域(114)を所定の第1周波数で振動させると、振動子領域(114)に機械的弱結合している振動検出子(32,42)も所定の第1周波数に共振するので、振動子領域(114)の回転振動に同期して第2中心軸周りに回転振動する。
そこで、振動検出子(32,42)の第2中心軸周りの回転角度を角度検出手段(30,40)で検出することにより、振動子領域(114)の回転角度を検出することができる。
このとき、加振手段(109,110)と角度検出手段(30,40)とは、第1弾性変形部材(105)第20弾性変形部材(36)及びSOI層(11)により電気的に分離(絶縁)されているので、加振手段(109,110)を回転振動させる駆動信号によって発生するノイズが検出手段に混入することがない。したがって、ノイズによって振動子領域(114)の回転角度の検出精度が劣化することがない。
また、以上に説明した振動装置は、第1中心軸に加速度が加わった場合や第1中心軸に垂直方向の角速度の変化があった場合、加振手段(109,110)で回転振動させている振動子領域(114)の振動周波数に変化が現れる。したがって、その周波数の変化を角度検出手段(30,40)で検出することができるので、加速度や角速度を計測することができる。
ここで、「第1領域の近傍」とは、振動子領域(114)が第1中心軸周りに回転振動したときに、その振動が第1弾性変形部材(105)によってベースシリコン層(13)第20弾性変形部材(36)を介して振動検出子(32,42)に伝達され、伝達された振動により、振動検出子(32,42)が共振することができる距離よりも近い領域を意味している。
た、第1弾性変形部材(105)及び第20弾性変形部材(36)を、回転トルクが作用するときに捻れ、この捻れの回転角に応じた大きさで前記捻れの方向とは逆の方向に回転トルクが発生する弾性体で構成し、振動子領域(114)び振動検出子(32,42)を、板状に形成する。
また、加振手段(109,110)を、振動子領域(114)に設けられ、櫛歯状に形成された第1櫛歯状電極部(110)と、第1領域(108)に設けられ、第1櫛歯状電極部(110)と噛み合い可能な櫛歯状に形成された第2櫛歯状電極部(109)とを備えるようにする。
そして、第2櫛歯状電極部(109)に周期的な電気信号を入力することにより、振動子領域(114)に周期的外力を作用させて、振動子領域(114)を第1中心軸周りに回転振動させる。
角度検出手段(30,40)は、振動検出子(32,42)に設けられ、櫛歯状に形成された第3櫛歯状電極部(34,44)と、第2領域(31)に設けられ、第3櫛歯状電極部(34,44)と噛み合い可能な櫛歯状に形成された第4櫛歯状電極部(35,45)とを備えるようにする。
そして、第3櫛歯状電極部(34,44)と第4櫛歯状電極部(35,45)との間の静電容量の変化に基づいて、第20弾性変形部材(36)の捻り振動の振幅の角度を検出する。
このような、振動装置では、第1弾性変形部材(105)及び第20弾性変形部材(36)を、回転トルクが作用するときに捻れ、この捻れの回転角に応じた大きさで捻れの方向とは逆の方向に回転トルクが発生する弾性体、いわゆるトーションバーで容易に構成することができる。
また、加振手段(109,110)及び角度検出手段(30,40)を、相互に噛み合い可能な一対の櫛歯状電極(第1及び第2櫛歯状電極部(110,109)、第3及び第4櫛歯状電極部(24,44,25,45))で構成することができる。相互に噛み合い可能な一対の櫛歯状電極を形成することは従来の半導体加工技術で容易に実現することができ、また、構成も簡易であるので、振動装置を小型化することができる。
請求項に記載の二次元振動装置(10)は、ベースシリコン層(13)、シリコン酸化膜層(12)、SOI層(11)からなるSOIウエハにおいて、二次元振動部(100)、第20振動検出子(32)、第20角度検出手段(30)、第30振動検出子(42)及び第30角度検出手段(40)を備えている。
二次元振動部(100)は、SOI層に形成されたトレンチ溝により電気的に絶縁された第1領域(108)に形成され、振動子(104)が、シリコン酸化膜を介してベースシリコン層に機械的に結合され、駆動信号により主走査軸及び主走査軸に交差する副走査軸周りに回転振動する。
第20振動検出子(32)は、SOI層(11)において、第1領域(108)の近傍に形成され、トレンチ溝により電気的に絶縁された第2領域(31)に、第20中心軸周りに回転振動するように第20弾性変形部材(36)によって、シリコン酸化膜を介してベースシリコン層(13)に結合され、二次元振動部(100)が主走査軸周りに回転振動する際の第10周波数と同じ第20固有周波数を有する。
第20振動検出子(32)及び第2領域(31)は、トレンチ溝により電気的に絶縁された第3領域(37)に設置され、第20角度検出(30)は、第20振動検出子(32)が第20固有周波数で第20中心軸周りに回転振動する際の第20中心軸周りの回転角度を検出するように構成されている。
第30振動検出子(42)は、SOI層(11)において、第1領域(108)の近傍に形成され、トレンチ溝により電気的に絶縁された第4領域(41)に、第30中心軸周りに回転振動するように第30弾性変形部材(46)によってベースシリコン層(13)に結合され、二次元振動部(100)が、副走査軸周りに回転振動する際の第20周波数と同じ第30固有周波数を有する。
第30振動検出子(42)及び第4領域(41)はトレンチ溝により電気的に絶縁された第5領域(47)に設置され、第30角度検出(40)は、第30振動検出子(42)が第30固有周波数で第30中心軸周りに回転振動する際の第30中心軸周りの回転角度を検出するように構成されている。
このような、二次元振動装置(10)は、SOI層(11)に形成された第1領域(108)に形成され、主走査軸及びそれに交差する副走査軸周りに回転振動する。つまり、二次元振動部(100)は、いわゆるジンバル機構を構成している。
ここで、二次元振動部(100)は、シリコン酸化膜を介してベースシリコン層(13)に機械的に結合されている。また、第20振動検出子(32)は、第1領域(108)の近傍に形成され、二次元振動部(100)が回転振動する際の第10周波数と同じ周波数の第20固有振動を有している。
このように、第20振動検出子(32)は、二次元振動部(100)の近傍に位置し、かつベースシリコン層(13)に機械的に結合(機械的弱結合)され、可動部が回転振動する周波数(第10周波数)と同じ第20固有周波数を有している。
したがって、二次元振動部(100)が第10周波数で振動すると、二次元振動部(100)に機械的弱結合している第20振動検出子(32)も第10周波数(第20固有周波数)で共振するので、二次元振動部(100)の回転振動に同期して第20中心軸周りに回転振動する。
そこで、第20振動検出子(32)の第20中心軸周りの回転角度を第20角度検出手段(30)で検出することにより、可動部の回転角度を検出することができる。
このとき、二次元振動部(100)と第20振動検出子(32)は、トレンチ溝により電気的に絶縁され、第20角度検出手段(30)は、第20振動検出子(32)及び第2領域(31)にとトレンチ溝により電気的に絶縁されている。
したがって、二次元振動部(100)の駆動信号が第20角度検出手段(30)に混入することがないので、駆動信号がノイズとなって二次元振動部(100)の回転角度の検出精度が劣化させることがない。したがって、二次元振動部(100)の主走査軸周りの回転角度を正確に検出することができる。
同様に、二次元振動部(100)の副走査軸周りの回転振動も第30振動検出子(42)に伝えられ、第30振動検出子(42)が第30固有周波数(第20周波数)で共振する。
したがって、第30振動検出子(42)の第30中心軸周りの回転角度を第30角度検出手段(40)で検出することにより、二次元振動部(100)の駆動信号のノイズの影響を受けることなく、二次元振動部(100)の回転角度を正確に検出することができる。
ここで、「第1領域(108)の近傍」とは、可動部が主走査軸周りに回転振動したとき及び二次元振動部(100)が副走査軸周りに回転振動したときに、その振動が機械的弱結合によってベースシリコンに伝達され、伝達された振動により、第20振動検出子(32)及び第30振動検出子(42)が共振することができる距離よりも近い領域を意味している。
また、請求項に記載のように、第20振動検出子(32)及び40振動検出子を板状に形成する。
また、第20角度検出(30)を、第20振動検出子(32)に設けられ、櫛歯状に形成された第20櫛歯状電極部(34)と、第2領域(31)に設けられ、第20櫛歯状電極部(34)と噛み合い可能な櫛歯状に形成された第21櫛歯状電極部(35)とを有するように構成する。
そして、第20櫛歯状電極部(34)と第21櫛歯状電極部(35)との間の静電容量の変化に基づいて、第20弾性変形部材(36)の捻り振動の振幅の角度を検出する。
さらに、第30角度検出(40)を、第30振動検出子(42)に設けられ、櫛歯状に形成された第30櫛歯状電極部(44)と、第4領域(41)に設けられ、第30櫛歯状電極部(44)と噛み合い可能な櫛歯状に形成された第31櫛歯状電極部(45)とを有するように構成する。
そして、第30櫛歯状電極部(44)と第31櫛歯状電極部(45)との間の静電容量の変化に基づいて、第30弾性変形部材(46)の捻り振動の振幅の角度を検出するようにする。
このようにすると、第20角度検出(30)及び第30角度検出(40)を、相互に噛み合い可能な一対の櫛歯状電極(第20櫛歯状電極部(34)及び第21櫛歯状
電極部(35)、第30及び第31櫛歯状電極部(45))で構成することができる。相互に噛み合い可能な一対の櫛歯状電極を形成することは従来の半導体加工技術で容易に実現することができ、また、構成も簡易であるので、振動装置を小型化することができる。
また、二次元振動部(100)は、請求項に記載のように、3自由度連成振動系を構成するようにするとよい。
すなわち、板状に形成された振動子(104)、振動子(104)に対して所定の隙間を介して設けられた板状の第2剛体部材(103)と、第2剛体部材(103)に対して所定の隙間を介して設けられた板状の第1剛体部材(102)と、第1剛体部材(102)に対して所定の隙間を介して設けられた板状の第0剛体部材(101)と、振動子(104)と第2剛体部材(103)とを連結させるとともに、振動子(104)と第2剛体部材(103)との間に回転トルクが作用するときに弾性変形する弾性体から構成され、振動子(104)の重心を通る主走査軸を回転軸として、振動子(104)を振動させる第3弾性変形部材(107)と、第2剛体部材(103)と第1剛体部材(102)とを連結させるとともに、第2剛体部材(103)と第1剛体部材(102)との間に回転トルクが作用するときに弾性変形する弾性体から構成され、振動子(104)と第2剛体部材(103)との重心を通る副走査軸を回転軸として、第2剛体部材(103)を振動させる第2弾性変形部材(106)と、第1剛体部材(102)と第0剛体部材(101)とを連結させるとともに、第1剛体部材(102)と第0剛体部材(101)との間に回転トルクが作用するときに弾性変形する弾性体から構成され、振動子(104)と第2剛体部材(103)と第1剛体部材(102)との重心を通る主走査軸を回転軸として、第1剛体部材(102)を振動させる第1弾性変形部材(105)と、を備え、振動子(104)、第2剛体部材(103)、第1剛体部材(102)、第3弾性変形部材(107)、第2弾性変形部材(106)及び第1弾性変形部材(105)が、固有の周期的外力が作用した場合に大きい回転角で振動する3自由度連成振動系を構成し、さらに、第0剛体部材(101)に設けられ、櫛歯状に形成された第0櫛歯状電極部(109)と、第1剛体部材(102)に設けられ、第0櫛歯状電極部(109)と噛み合い可能な櫛歯状に形成された第1櫛歯状電極部(110)とを有し、第0櫛歯状電極部(109)に周期的な電気信号を入力することにより、3自由度連成振動系に前記固有の周期的外力を作用させる第1外力作用手段(109,110)と、振動子(104)及び第2剛体部材(103)の振動の振幅の角度が、前記第1剛体部材(102)の振動の振幅の角度より大きく、第1剛体部材(102)の振動の振幅が、第1剛体部材(102)の板厚に略等しくなるように構成されるようにするのである。
このような二次元振動部(100)とすると、振動子(104)、第2剛体部材(103)、第1剛体部材(102)、第3弾性変形部材(107)、第2弾性変形部材(106)及び第1弾性変形部材(105)が、固有の周期的外力が作用した場合に大きい回転角で振動する3自由度連成振動系を構成する。
このため、二次元振動部(100)は、第0剛体部材(101)を固定端として、第1中心軸,第2中心軸,第3中心軸に対しての捻り自由度を持つ3自由度捻り振動子(104)となる。
この3自由度捻り振動子(104)は、理論上3つの振動モードを持つ。すなわち、3つの振動モードはそれぞれ異なる共振周波数を持ち、各共振周波数に対する各フレームの捻り振動の角度振幅の比はそれぞれ異なる(これは振動モードと呼ばれる)。以下、これら3つの振動モードをそれぞれ、振動モード1、振動モード2、振動モード3という。
そして第1外力作用手段(109,110)は、第0櫛歯状電極部(109)に周期的な電気信号を入力することにより、第0櫛歯状電極部(109)と第1櫛歯状電極部(110)との間に静電気力が発生させ、3自由度連成振動系に固有の周期的外力を作用させる。
そして、第1外力作用手段(109,110)により、振動モード1、振動モード2、振動モード3の各々に対応した周波数の周期的加振力を与えれば、それぞれの振動モードを励振できる。また、複数の周波数の周期的加振力を重畳して与えれば、複数の振動モードを同時に励振できる。
このため、振動モード1と振動モード2とを同時に励振させることにより、振動モード3を主走査方向(主走査軸周り)、振動モード2を副走査方向(副走査軸周り)として、二次元的に振動子(104)を振動させることができる。
さらに、請求項に記載のように、第3弾性変形部材(107)を、振動子(104)と第2剛体部材(103)との間に回転トルクが作用するとき捻れ、この捻れの回転角に応じた大きさで捻れの方向とは逆の方向に回転トルクが発生する弾性体であって、振動子(104)の重心を通る第3中心軸を回転軸として、振動子(104)を捻り振動させるものとする。
また、第2弾性変形部材(106)を、第2剛体部材(103)と第1剛体部材(102)との間に回転トルクが作用するときに捻れ、この捻れの回転角に応じた大きさで捻れの方向とは逆の方向に回転トルクが発生する弾性体であって、振動子(104)と第2剛体部材(103)との重心を通る副走査軸を回転軸として、第2剛体部材(103)を捻り振動さるものとする。
また、第1弾性変形部材(105)を、第1剛体部材(102)と第0剛体部材(101)との間に回転トルクが作用するときに捻れ、この捻れの回転角に応じた大きさで捻れの方向とは逆の方向に回転トルクが発生する弾性体であって、振動子(104)と第2剛体部材(103)と第1剛体部材(102)との重心を通る主走査軸を回転軸として、第1剛体部材(102)を捻り振動させるものとする。
このようにして、弾性変形部材として回転トルクで捻れる弾性体、いわゆるトーションバーを用いると、容易かつ小型に3自由度連成振動系を構成することができるので、二次元振動装置(10)を容易に小型化することができる。
また、本発明の二次元振動装置(10)において、第1外力発生手段は、請求項に記載のように、第1剛体部材(102)が1周期振動する間に、複数箇所で第0櫛歯状電極部(109)と第1櫛歯状電極部(110)とが噛み合うように、複数箇所に第0櫛歯状電極部(109)及び第1櫛歯状電極部(110)が設けられ、複数箇所に設けられた第0櫛歯状電極部(109)には、それぞれ異なる周波数の電気信号が入力されるようにしてもよい。
このように構成された本発明の二次元振動装置(10)によれば、1つの第0櫛歯状電極部(109)に入力される電気信号のピーク電圧を低く抑えることができるため、過大電圧による絶縁破壊を回避することができる。
また、本発明の二次元振動装置(10)において、周期的な電気信号に少なくとも2種類の周波数が重畳されている場合には、請求項に記載のように、第1外力作用手段(109,110)が、前記第20角度検出手段(30)及び前記第30角度検出手段(40)により、少なくとも2種類の周波数の位相差を検出し、検出された位相差に基づいて、重畳されている少なくとも2種類の周波数の位相差を調整するように構成されるようにす
るとよい。
このように構成された本発明の二次元振動装置(10)によれば、重畳されている少なくとも2種類の周波数の位相差を一定に制御することができる。
請求項に記載の発明は、請求項1に記載の振動装置において、板状に形成した振動子(104)の表面側を反射面とする走査装置である。
このような走査装置では、振動子(104)の駆動信号によるノイズによって第2振動検出子による角度検出の正確さが劣化しない、つまり、正確な角度検出ができるので、例えば、検出した角度をフィードバックして振動子(104)の駆動を行えば、精度のよい光走査が可能となる。
請求項10に記載の発明は、請求項請求項7のいずれか1項に記載の二次元振動装置(10)において、板状に形成した振動子(104)の表面を反射面とする二次元走査装置である。
このような二次元走査装置では、可動部及び振動子(104)の駆動信号によるノイズによって第20振動検出子(32)及び第30振動検出子(42)による角度検出の正確さが劣化しない、つまり、正確な二次元の角度検出ができるので、例えば、検出した角度をフィードバックして、可動部及び振動子(104)の駆動を行えば、精度のよい二次元面での光走査が可能となる。
二次元光走査装置10の概略の構成を示す平面図である。 二次元光走査装置10の断面の構造を示す断面図である。 2次元光走査装置10の領域R1,R2の拡大図である。 第20角度検出部30及び第30角度検出部40の拡大図である。 第1実施形態における二次元光走査装置10において、第20振動検出子32及び第30振動検出子42に振動が伝わるメカニズムを示す図である。 駆動回路200の概略の構成を示すブロック図である。 振幅検出部203で検出される信号の波形を示す図である。 正規化角度及び正規化櫛歯部間対向面積Hの位相角特性を示す図である。 CV変換回路231の概略の構成を示す回路図である。 二次元光走査部300の構成を示す平面図である。 第2実施形態における二次元光走査装置10において、第20振動検出子32及び第30振動検出子42に振動が伝わるメカニズムを示す図である。 第20角度検出部30及び第30角度検出部40を二次元光走査部100の左右に配置した場合の概略の構成を示す平面図である。 第20角度検出部30及び第30角度検出部40を水平方向に振動する検出用振動子を用いた場合の二次元操作部100の概略の構成を示す平面図である。
以下、本発明が適用された実施形態について図面を用いて説明する。なお、本発明の実施の形態は、下記の実施形態に何ら限定されることはなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の形態を採りうる。
[第1実施形態]
図1は、本発明が適用された二次元光走査装置10の概略の構成を示す平面図であり、図2は二次元光走査装置10の断面の構造を示す断面図であり、図3は、図1における領域R1及びR2の拡大図である。
(二次元光走査部100の構成)
二次元光走査部100は、SOI(Silicon On Insulator)ウエハを半導体プロセスで加工して製造されたものである。SOIウエハは、図2に示すように、3層構造となっており、本第1実施形態では、厚さ50μmのSOI層11、厚さ2μmのシリコン酸化膜層12、厚さ400μmのベースシリコン層13とからなっている。
二次元光走査部100は、図1に示すように、アルミ薄膜の鏡面部が表面に形成された円形状のミラー部104と、SOI層表面からシリコン酸化膜層までトレンチエッチングを行うことで形成された溝(以下、トレンチ溝という)103a及びトレンチ溝103bによってミラー部104に対して所定の隙間を介して設けられた八角形状の第2フレーム103と、トレンチ溝102a及びトレンチ溝102bによって第2フレーム103に対して所定の隙間を介して設けられた矩形状の第1フレーム102と、トレンチ溝101aによって第1フレーム102に対して所定の隙間を介して設けられた矩形状の第0フレーム101と、を備えている。
また、ミラー部104、第2フレーム103、及び第1フレーム102が形成されている領域には、裏面からベースシリコン層13とシリコン酸化膜層12とをエッチング除去することで凹部となる第1領域108が形成されている(図1及び図2参照)。
すなわち、ミラー部104、第2フレーム103、及び第1フレーム102は、SOI層11で構成されている。
さらに、ミラー部104と第2フレーム103との間は、トレンチ溝103a及びトレンチ溝103bによって第2フレーム103に対して所定の隙間を介して設けられたSOI層107(以下、第3捻りバネ107という)により、互いに対向する2箇所で連結されている。
これら2つの第3捻りバネ107は、ミラー部104の重心を通る中心軸k上に設けられている。これにより、ミラー部104は、中心軸kを回転軸として、捻り振動可能に構成される。
同様に、第2フレーム103と第1フレーム102との間は、トレンチ溝102a及びトレンチ溝102bによって第1フレーム102に対して所定の隙間を介して設けられたSOI層106(以下、第2捻りバネ106という)により、互いに対向する2箇所で連結されている。
これら2つの第2捻りバネ106は、ミラー部104と第2フレーム103との重心を通る中心軸j上に設けられている。これにより、第1フレーム102は、中心軸jを回転軸として、捻り振動可能に構成される。
また、第1フレーム102と第0フレーム101との間は、トレンチ溝101aによって第0フレーム101に対して所定の隙間を介して設けられたSOI層105(以下、第1捻りバネ105という)により、互いに対向する2箇所で連結されている。
これら2つの第1捻りバネ105は、ミラー部104と第2フレーム103と第1フレーム102との重心を通る中心軸i上に設けられている。これにより、第1フレーム102は、中心軸iを回転軸として、捻り振動可能に構成される。
なお、第0フレーム101には、第1フレーム102と連結されていない側の第1捻りバネ105の端部105aが連結される連結部113が形成されている。この連結部113は、トレンチ溝101aによって、第0フレーム101のその他の領域と電気的に絶縁されたSOI層により構成されている。
したがって、連結部113と第1フレーム102とは第1捻りバネ105を介して電気的に接続されている。同様に、第1フレーム102と第2フレーム103とは第2捻りバネ106を介して、第2フレーム103とミラー部104とは第3捻りバネ107を介して電気的に接続されている。
また、第1捻りバネ105、第2捻りバネ106、及び第3捻りバネ107は、回転トルクが作用するときに捻れ、この捻れの回転角に応じた大きさで捻れの方向とは逆の方向に回転トルクが発生するように構成されている。
したがって、第0フレーム101が固定されることにより、ミラー部104、第2フレーム103、及び第1フレーム102は3自由度構造を構成する。
以下、第1フレーム102、第2フレーム103、ミラー部104、第1捻りバネ105、第2捻りバネ106、第3捻りバネ107、及び連結部113をまとめて振動子領域114という。
また、第1フレーム102の左側端縁102c及び右側端縁102dには、図3(a),(b)に示すように、櫛歯状に形成された櫛歯部112(図3(a)参照)及び櫛歯部110(図3(b)参照)が設けられている。
そして、第0フレーム101には、第1フレーム102の櫛歯部112及び櫛歯部110と対向する位置にそれぞれ、櫛歯部112と一定間隔を空けて噛み合う櫛歯状に形成された櫛歯部111(図3(a)参照)、及び櫛歯部110と一定間隔を空けて噛み合う櫛歯状に形成された櫛歯部109(図3(b)参照)が設けられている。
以下、櫛歯部110及び櫛歯部112をまとめて可動側櫛歯部、櫛歯部109及び櫛歯部111をまとめて固定側櫛歯部ともいう。
また、連結部113には端子部115が設けられる。この端子部115は、連結部113のSOI層上に形成されたシリコン酸化膜(図2中のシリコン酸化膜21を参照)をエッチング処理により除去してコンタクトホールを形成し、このコンタクトホール内にアルミ薄膜を堆積することにより形成される(図2中のアルミ薄膜22を参照)。この端子部115を介して電圧を印加することにより、振動子領域114のSOI層全体を等電位にすることができる。
また、トレンチ溝116によって分離形成された領域117のSOI層上にはシリコン酸化膜が形成されており、このシリコン酸化膜上に、櫛歯部109の表面上まで覆ってアルミ薄膜118が形成されている(図2中のアルミ薄膜23を参照)。このアルミ薄膜118に電圧を印加することで、櫛歯部109の表面に電圧を印加することができる。
また、領域117には端子部119が設けられている。これにより、端子部119を介して電圧を印加することにより、櫛歯部109のSOI層にも電圧を印加することができる。そして、この領域117に、周期的な電圧を印加することにより、振動子領域114に加振力を印加することができる。
なお、ここでは、端子部とは、SOI層上に形成されたシリコン酸化膜(図2中のシリコン酸化膜21を参照)をエッチング処理により除去してコンタクトホールを形成し、このコンタクトホール内にアルミ薄膜を堆積することにより形成されるものを指すものとする(図2中のアルミ薄膜22を参照)。
(二次元光走査部の作動)
次に、二次元光走査部100の作動原理を説明する。
二次元光走査部100は、第0フレーム101を固定端として、中心軸i,j,kに対しての捻り自由度を持つ3自由度捻り振動子になっている。
3自由度捻り振動子は、理論上3つの振動モードを持つ。すなわち、3つの振動モードはそれぞれ異なる共振周波数を持ち、各共振周波数に対する各フレームの捻り振動の角度振幅の比はそれぞれ異なる(これは振動モードと呼ばれる)。以下、これら3つの振動モードをそれぞれ、振動モード1、振動モード2、振動モード3という。
なお、櫛歯部109に電圧を印加すると、櫛歯部110との間に静電気力が発生する。また、第1フレーム102が1周期振動する間に櫛歯部110は櫛歯部109に2回最接近する。
このため、共振周波数の2倍に近い周期的静電気力が加われば、3自由度捻り振動子を共振状態にできる(以下、共振状態にするための加振力を周期的加振力という)。また、櫛歯部110が櫛歯部109に最接近するごとに、周期的加振力を作用させることができる。
そして、振動モード1、振動モード2、振動モード3の各々に対応した周波数の周期的加振力を与えれば、それぞれの振動モードを励振できる。また、複数の周波数の周期的加振力を重畳して与えれば、複数の振動モードを同時に励振できる。
ここで、例えば、
振動モード1の共振周波数f1を1000Hz、
振動モード2の共振周波数f2を5000Hz、
振動モード3の共振周波数f3を40000Hz、
振動モード1における第1フレーム102、第2フレーム103、ミラー部104の振幅比r1を「1:−20:0.5」、
振動モード2における第1フレーム102、第2フレーム103、ミラー部104の振幅比r2を「1:0.01:−50」、
振動モード3における第1フレーム102、第2フレーム103、ミラー部104の振幅比r3を「1:0.02:−0.03」、
として設計した場合の、3自由度捻り振動子の作動を説明する。
なお、各振動モードにおける振幅比は、左から第1フレーム102、第2フレーム103、ミラー部104の順で記述している。例えば、上記の振幅比r1は、第1フレーム102の振幅が「1」とすると、第2フレーム103の振幅が「−20」、ミラー部104の振幅が「0.5」となることを示す。
また、3自由度捻り振動子の共振状態においては、理論上、各フレーム間の位相角は0度又は180度となる。そこで、振幅比を記述する際に、位相角の差が0度の場合は符号を「+」、180度の場合は符号を「−」とする。例えば、上記の振幅比r1は、第1フレーム102とミラー部104との位相角の差が0度となり、第1フレーム102と第2フレーム103との位相角の差が180度となることを示す。
そして、各振動モードの共振周波数と振幅比を上記のように設計すると、振動モード1では、主に第2フレーム103と、第2フレーム103に繋がったミラー部104とが1000Hzで大きく捻り振動する。また、振動モード2では、主にミラー部104が5000Hzで大きく捻り振動する。
このため、ミラー部104の鏡面部分24(図2参照)でレーザ光を反射させるとともに、振動モード1と振動モード2とを同時に励振させることにより、振動モード2を主走査方向(5000Hz)、振動モード1を副走査方向(1000Hz)として、二次元的にレーザ光を走査することができる。
なお、各振動モードの共振周波数と振幅比は、3自由度捻り振動子の運動方程式を導出して、固有値と固有ベクトルを計算することにより求めることができる。固有値が共振周波数に相当し、各固有値に対する固有ベクトルが振幅比に相当する。所望の固有値と固有ベクトルが得られるように、各フレームの慣性モーメントと各捻りバネのバネ定数を設計すればよい。
そして、二次元光走査部100では、ミラー部104及び第2フレーム103の捻り振動の振幅の角度が、第1フレーム102の捻り振動の振幅の角度に対して十分大きく、第1フレーム102の捻り振動の振幅が、第1フレーム102の板厚に略等しくなるように設計されている。
(角度検出部の構成)
次に、図1、図2、図3及び図4に基づき、第20角度検出部30及び第30角度検出部40について説明する。図4は、第20角度検出部30及び第30角度検出部40の拡大図である。
第20角度検出部30は、図1に示すように、SOIウエハにおいて、第1領域108の近傍に、裏面からベースシリコン層13とシリコン酸化膜層12とをエッチング除去することで凹部となるように形成された第2領域31に設けられており、図4(a)に示すように、第20振動検出子32と第20角度検出器33とを備えている。
第20振動検出子32は、図4(a)に示すように、矩形の板状に形成され、第20中心軸周りに回転振動するように第20弾性変形部材36によってSOIウエハに結合され、ミラー部104が主走査軸(中心軸k)周りに回転振動する際の第10周波数(f2)と同じ第20固有周波数(f2)を有している。
また、第20角度検出器33は、第20振動検出子32及び第2領域31に、トレンチ溝32aにより空間的に分離して設置され、第20振動検出子32が第20固有周波数(f1)で第20中心軸周りに回転振動する際の第20中心軸周りの回転角度を検出する。
具体的には、図4(a)に示すように、第20角度検出器33は、第20振動検出子32の左右端部に設けられ、櫛歯状に形成された櫛歯部34と、櫛歯部34と噛み合い可能な櫛歯状に形成された櫛歯部35とを有し、櫛歯部34と櫛歯部35との間の静電容量の変化に基づいて、第20弾性変形部材36の捻り振動の振幅の角度を検出する。
また、図4(a)に示すように、トレンチ溝32aによって分離形成された第3領域37のSOI層上にはシリコン酸化膜(図2中のシリコン酸化膜21を参照)が形成されており、このシリコン酸化膜上に、櫛歯部35の表面上まで覆ってアルミ薄膜が形成されている(図2中のアルミ薄膜23を参照)。このアルミ薄膜を電極38として、櫛歯部35と櫛歯部34との間の静電容量を検出することができる。
また、トレンチ溝32aによって分離形成された第3領域37には端子部39が設けられており、この端子部39を接地することにより、第3領域37のSOI層を接地電位に保持することができる。
第30角度検出部40は、図1に示すように、SOIウエハにおいて、第1領域108の近傍に、第20角度検出部30は、図1に示すように、SOIウエハにおいて、第1領域108の近傍に、裏面からベースシリコン層13とシリコン酸化膜層12とをエッチング除去することで凹部となるように形成された第4領域41に設けられており、図4(b)に示すように、第30振動検出子42と第30角度検出器43とを備えている。
第30振動検出子42は、図4(b)に示すように、矩形の板状に形成され、第30中心軸周りに回転振動するように第30弾性変形部材46によってSOIウエハに結合され、ミラー部104が副走査軸(中心軸j)周りに回転振動する際の第20周波数(f1)と同じ第30固有周波数(f1)を有している。
また、第30角度検出器43は、第30振動検出子42及び第4領域41に、トレンチ溝42aにより空間的に分離して設置され、第30振動検出子42が第30固有周波数(f2)で第30中心軸周りに回転振動する際の第30中心軸周りの回転角度を検出する。
具体的には、図4(b)に示すように、第30振動検出子42に設けられ、櫛歯状に形成された櫛歯部44と、櫛歯部44と噛み合い可能な櫛歯状に形成された櫛歯部45とを有し、櫛歯部44と櫛歯部45との間の静電容量の変化に基づいて、第30弾性変形部材46の捻り振動の振幅の角度を検出する。
また、図4(b)に示すように、トレンチ溝42aによって分離形成された第5領域47のSOI層上にはシリコン酸化膜(図2中のシリコン酸化膜21を参照)が形成されており、このシリコン酸化膜上に、櫛歯部45の表面上まで覆ってアルミ薄膜が形成されている(図2中のアルミ薄膜23を参照)。このアルミ薄膜を電極48として、櫛歯部45と櫛歯部44との間の静電容量を検出することができる。
また、トレンチ溝42aによって分離形成された第5領域47には端子部49が設けられており、この端子部49を接地することにより、第5領域47のSOI層を接地電位に保持することができる。
(振動検出子に振動が伝わるメカニズムの説明)
ここで、図5に基づき、二次元光走査装置10において、ミラー部104(振動子)から第20振動検出子32及び第30振動検出子42に振動が伝わるメカニズムについて説明する。
なお、第30振動検出子42に振動が伝わるメカニズムは、第20振動検出子32に振動が伝わるメカニズムと同じであるので、第20振動検出子32について説明し、第30振動検出子42についての説明は省略する。
二次元光走査部100のミラー部104(振動子)が振動すると、ミラー部104の固定端部分である連結部113にはモーメントが作用する。このモーメントは、SIO層11及びベースシリコン層13にも作用し、図5(a)に示すように、SiO層11及びベースシリコン層13を回転させるような作用を有する波状の振動(弾性波)が起こる。
この弾性波は、第20振動検出子32の部分にも伝播し、第20振動検出子32は図5(a)に示すように回転力状の加振力を受ける。これにより、この弾性波の周波数が第20振動検出子32の固有周波数に近ければ、第20振動検出子32は捻り共振をする。
このように弾性波が伝達する様子を図5(a)〜(c)に示している。図5(a)は、弾性波の位相角が−90度の場合を示しており、図5(b)は、位相角が0度の場合、図5(c)は、位相角が90度の場合を示している。
なお、図5(a)〜図5(c)では、弾性波の様子を分かりやすくするため、波を誇張して表現しているが、実際の変形は微少である。
また、図5中で明らかなように、駆動されているミラー部104と第20振動検出子32は、トレンチで空間的に分離されており、絶縁体であるSiO層11上に形成されているため、互いに電気的に分離されている。これにより、電気的ノイズの周り込みを抑制したS/N日の高い検出が可能となる。
(駆動回路)
次に、二次元光走査部100を駆動する駆動回路200の構成を図6に基づき説明する。図6は、駆動回路200の概略の構成を示すブロック図である。
駆動回路200は、図6に示すように、レーザ光を発生するレーザ光発生部201と、二次元光走査部100を振動させるための電気信号(駆動信号)を発生させる信号発生部202と、二次元光走査部100の振動振幅を検出する振幅検出部203と、振幅検出部203により検出された振幅に基づいてレーザ光発生部201及び信号発生部202を制御する制御回路204とから構成される。
これらのうちレーザ光発生部201は、レーザ光の発光源となる半導体レーザ211を、制御回路204からの指示に基づいて半導体レーザ211に駆動信号を伝えるレーザ駆動回路212とから構成される。
また信号発生部202は、振動モード1を励振する周波数の電気信号(以下、モード1励振信号RS1という)及び振動モード2を励振する周波数の電気信号(以下、モード2励振信号RS2という)を発生する信号発生器221と、信号発生器221から入力される2つの周波数の電気信号(モード1励振信号RS1及びモード2励振信号RS2)を加算する加算器222と、加算器222により加算された電気信号を増幅して二次元光走査部100へ出力する増幅器223と、増幅器223により増幅された電気信号の電流値が過大になった場合にこの電気信号が二次元光走査部100に入力するのを遮断する過大電流遮断回路224とから構成される。
なお、過大電流遮断回路224は、櫛歯部109,110,111,112の破損を防止するために設けられている。すなわち、櫛歯部同士は数ミクロンという極めて小さい空隙で対向しているため、過大な電流が流入すると局所的な発熱で破壊する危険性がある。
また、操作上の手違い、電波ノイズ、雷等で急激な電位差が発生すると、そのような事故の可能性がある。そして、過大な電流が流入する直前には、定常値より異常に大きい電流が櫛歯間で発生する。そこで、異常電流が検出されたら直ちに回路を遮断することにより、櫛歯部の破損を未然に防止する。
このように構成された信号発生部202によって、振動モード1及び振動モード2の周波数が重畳された加振力(図7(a)参照)が第1フレーム102に与えられる。以下、振動モード1の周波数を振動モード周波数f1、振動モード2の周波数を振動モード周波数f2という。
これにより、図7(b)に示すように、第1フレーム102が振動モード周波数f1、f2で加振され(振動波形SD1参照)、第2フレーム103が振動モード周波数f1で振動する(振動波形SD2参照)とともに、ミラー部104が振動モード周波数f2で振動する(振動波形SD3参照)。
また振幅検出部203は、櫛歯部間の静電容量変化を電圧信号に変換するCV変換回路231と、CV変換回路231により変換された電圧信号(図7(c)参照)を振動モード周波数f1の電気信号(図8(a)参照。以下、モード1検出信号MK1という)と振動モード周波数f2の電気信号(図8(b)参照。以下、モード2検出信号MK2という)とに分離する周波数分離フィルタ232と、モード1検出信号MK1の振動振幅に比例した直流電圧に変換し、信号発生器221へ出力する整流回路233と、モード2検出信号MK2の振動振幅に比例した直流電圧に変換し、信号発生器221へ出力する整流回路234と、モード1検出信号MK1とモード2検出信号MK2との位相差を測定してこの位相差を示す位相差信号を信号発生器221へ出力する位相差測定回路235と、モード1検出信号MK1をパルス信号に変換し、制御回路204へ出力する2値化回路236と、モード2検出信号MK2をパルス信号に変換し、制御回路204へ出力する2値化回路237とから構成される。
このように構成された振幅検出部203から出力される信号に基づいて、信号発生部202は、信号発生器221のゲインの調整と、モード1励振信号RS1とモード2励振信号RS2との間の位相差の調整を行う。
具体的には、信号発生器221は、整流回路233及び整流回路234から入力される直流電圧が一定値になるように、信号発生器221のゲインを自動調整する。これにより、第1フレーム102及び第2フレーム103の振動振幅を一定に制御することができる。
また信号発生器221は、位相差測定回路235から入力される位相差信号により示される位相差が一定となるように、モード1励振信号RS1とモード2励振信号RS2との間の位相差を自動調整する。これにより、第1フレーム102の振動と第2フレーム103の振動との間の位相差を一定に制御することができる。
また、振幅検出部203から出力される上記パルス信号に基づいて、制御回路204は、二次元光走査部100の振動のタイミングに合わせて、半導体レーザ211、レーザ駆動回路212及び光変調器(不図示)を駆動させて、画像生成を行うことができる。
このように構成された二次元光走査部100では、ミラー部104、第2フレーム103、第1フレーム102、第3捻りバネ107、第2捻りバネ106及び第1捻りバネ105が、固有の周期的外力が作用した場合に大きい回転角で捻り振動する3自由度連成振動系を構成する。
また、櫛歯部109に周期的な電気信号を入力することにより、櫛歯部109と櫛歯部110との間に静電気力を発生させ、3自由度連成振動系に固有の周期的外力を作用させる。
また、第20振動検出子32に設けられた櫛歯部34と、第2領域31に設けられた櫛歯部35との間の静電容量の変化に基づいて、第1フレーム102の捻り振動の振幅の角度を検出する(図3,4参照)。
また、第30振動検出子42に設けられた櫛歯部44と、第4領域41に設けられた櫛歯部45との間の静電容量の変化に基づいて、第2フレーム103の捻り振動の振幅の角度を検出する(図3,4参照)。
そして、二次元光走査部100は3自由度連成振動系を構成しているため、ミラー部104及び第2フレーム103の捻り振動の振幅の角度が、第1フレーム102の捻り振動の振幅の角度に対して十分大きくなるように構成されている。
本実施形態では、振動モード1における振幅比r1は「1:−20:0.5」である。すなわち、第1フレーム102の振幅を「1」とすると第2フレーム103の振幅は「20」であり、第2フレーム103の捻り振動の振幅の角度が、第1フレーム102の捻り振動の振幅の角度に対して十分大きくなっている。
また、振動モード2における振幅比r2は「1:0.01:−50」である。すなわち、第1フレーム102の振幅を「1」とするとミラー部104の振幅は「50」であり、ミラー部104の捻り振動の振幅の角度が、第1フレーム102の捻り振動の振幅の角度に対して十分大きくなっている。
そして、第1フレーム102の捻り振動の振幅が、第1フレーム102の板厚に略等しくなるように構成されている。このため、低電圧で大きい加振力を得ることができる。
(CV変換回路の説明)
ここで、櫛歯部34,35間の静電容量の変化を電圧信号に変換するCV変換回路231について図9に基づいて詳細に説明する。なお、第30振動検出子42の角度を検出するためのCV変換回路231は、第20振動検出子32の角度を検出する回路と同じ構成であるので、第20振動検出子32について説明し、第30振動検出子42についての説明は省略する。
第20振動検出子32の角度を電圧に変換するためには、図9に示すCV変換回路231が必要である。なお、静電容量の変化の検出はアルミ電極でもSOI櫛歯でも可能であるが、SOI櫛歯は、第20振動検出子がどちらに回転しても静電容量が減少するため、第20振動検出子32の回転方向の検出ができない。そのため、静電容量は小さいが、アルミ電極での検出が望ましい。
本第1実施形態では、図4の端子部39a,39bL,39bRでの検出メカニズムを図9で説明する。
第20振動検出子32が回転すると、端子部39bL,39bRでは位相角が180度ずれている。したがって、端子部39bL側で静電容量が増加する場合は、端子部39bR側では静電容量は減少する。この作用を利用して、S/N比を大きくして、ゲインを大きくするために図9に示すように反転増幅回路を2系統と作動増幅回路を用いる。
静電容量を検出するためには、電荷の変化を起こさせる必要があるため、端子部39aには、直流電圧VL,VRを印加しておく。この印加電圧は高い方が、アルミ電極に蓄えられる電荷量が多くなるため、電荷変化量も大きくなり、好ましいが、高すぎると放電破壊を招き、また、回路コストがアップするため、数十V程度が適当である。
第20振動検出子32が回転すると、静電容量が変化する(図9中、可変容量記号50で示す)。静電容量が増加する場合は電荷が増加し、静電容量が減少する場合は電荷が減少する。これによりオペアンプの端子間電圧に差が生じ、これを反転増幅回路で増幅することにより、電圧信号VoutLを得ることができる。
ここで、静電容量はフェムト単位の小さな値であるので、抵抗R1Lを10GΩ程度の高い抵抗値にし、低ノイズのオペアンプを利用することで、高い増幅比(ゲイン)を得ることができ、微少な静電容量変化を検出することができる。
同様の作用で、VoutRも得ることができる。前述したように、VoutLとVoutRとは位相が180度ずれているため、図9中に示すように作動増幅回路を用いることで、Vout=RO2×(VoutR−VoutL)/RD1により、更に高い増幅比(ゲイン)を得ることができる。
以上のようなCV変換回路によって、第20角度検出部30及び第30角度検出部40はミラー部104、第2フレーム103の角度を検出することができる。
以下に、この理由を説明する。
第20角度検出部30及び第30角度検出部40は、二次元光走査部100と、ベースシリコン層13を共有している。そのため二次元光走査部100の振動は、ベースシリコン層13に伝導し、さらにこの振動は、第20角度検出部30及び第30角度検出部40に伝導する。
その結果、二次元光走査部100がf1およびf2で振動すると、第20角度検出部30の第20振動検出子32は伝導してきた振動のf2成分により加振され、周波数f2で捻り共振し、第30角度検出部40の第30振動検出子42は伝導してきた振動のf1成分により加振され、捻り共振する。
第20振動検出子32及び第30振動検出子42の角度振幅は伝導してくる振動のf2成分、f1成分に比例し、その大きさは、二次元光走査部100の振動のf2成分、f1成分に比例するため、結果的に、第20振動検出子32及び第30振動検出子42の角度振幅を検出することにより、二次元光走査部100の角度振幅を測定することができる。
第20角度検出部30、第30角度検出部40の角度振幅が電気信号に変換される仕組みについて、第20角度検出部30を例にして説明する。
第20角度検出部30の第20振動検出子32は捻り振動しているので、第20振動検出子32の角度変位量θ1は、サイン関数で表現できる。そして第20振動検出子32の振幅角を「A」、周波数を「f」とすると、角度変位量θ1は、下記式1で表される。なお、式1における「t」は時間を表す。
θ1=A・sin(2πft) ・・・式1
ここで、θ1をAで割り正規化角度とすると、 「2πft」は0〜 2πラジアンまでの変化を繰り返す。すなわち、角度で表すと0度〜360度までの変化を繰り返すので、位相角で表現することができる。したがって、正規化角度は、「正規化角度=sin(位相角)」と表すことができる。
なお、第20振動検出子32は中心軸を回転軸として捻り振動しているので、櫛歯部34及び櫛歯部35も中心軸iを回転中心とする円運動をしている。そして、第20振動検出子32の板厚に対して回転半径が十分大きければ近似的に直線運動をみなすことができる。そこで、計算の簡単化のため、櫛歯部34及び櫛歯部35は板厚方向へ直線運動するものと近似して、以下の計算を行う。
ここで、櫛歯部間の静電力は、櫛歯部間の静電容量に依存する。一般に平行平板間の静電容量Cは、下記式2で表される。なお、式2における「ε」は真空の誘電率、「S」は対向面積、「d」は対向距離を表す。
C=ε・S/d ・・・式2
そして、櫛歯部34、35については、真空の誘電率εと対向距離dが不変であり、櫛歯部34及び櫛歯部35の運動により対向面積Sが変化する。
また、櫛歯の板厚を「w」、櫛歯部同士が対向する部分の長さを「L」とすると、対向面積Sは、下記式3で表される。
S=L×w ・・・式3
さらに、櫛歯部34及び櫛歯部35は板厚方向へ直線運動するので、櫛歯部34及び櫛歯部35の移動量を「x」とすると、対向面積Sは、下記式4、式5で表される。
S=L{w−Abs(2x)} (「0≦x≦w」のとき)(なお、Abs(f(x))は絶対値を表す) ・・・式4
S=0, (「w<x」のとき) ・・・式5
ここで、式5は、櫛歯部の対向面の重なる部分がないときの対向面積Sを表す。
なお、式2及び式5によれば、「w<x」のときに静電容量Cが「0」になるが、実際には、櫛歯部同士の重なり部分がなくなっても静電容量は「0」にはならない。しかし、ここでは、計算の簡略化のために「0」とする。
次に、対向面積Sと、「x=0」のときの対向面積S(以下、最大対向面積Smaxという)との比H(以下、正規化櫛歯部間対向面積Hという)は、下記式6、式7で表される。
H=S/Smax= L{w−Abs(2x)}/(Lw)= {w−Abs(2x)}/ w=1−Abs(2x)/w (「0≦x≦w」のとき) ・・・式6
H=0, (「w<x」のとき) ・・・式7
また、上述のように、櫛歯部34が直線振動していると近似して計算している。このため、移動量xはサイン関数で表される。ここで、サイン運動の振幅を櫛歯の厚さの倍数aで表すと、移動量xは、下記式8で表される。
x=awsinθ ・・・式8
したがって、正規化櫛歯部間対向面積Hは、下記式9、式10で表される。
H=1−Abs(2awsinθ)/w (「0≦x≦w」のとき) ・・・式9
H=0, (「w<x」のとき) ・・・式10
したがって、櫛歯部の移動量xに従って、角度変位量を検出することができる。
二次元光走査装置10では、第20振動検出子32が、二次元光走査部100の近傍に位置し、かつベースシリコン層13によって機械的に結合(機械的弱結合)され、可動部が回転振動する周波数f2(第10周波数)と同じ第20固有周波数f2を有している。
したがって、二次元光走査部100が第10周波数f2で振動すると、二次元光走査部100に機械的弱結合している第20振動検出子32も第10周波数f2(第20固有周波数)で共振するので、ミラー部104の回転振動に同期して第20中心軸周りに回転振動する。
そこで、第20振動検出子32の第20中心軸周りの回転角度を第20角度検出部30で検出することにより、可動部の回転角度を検出することができる。
このとき、二次元光走査部100と第20振動検出子32は、トレンチ溝32a、42a、101a等により電気的に分離され、第20角度検出部30は、二次元光走査部100に対して空間的に分離して配置されている。
したがって、二次元光走査部100の駆動信号が第20角度検出部30に混入することがないので、駆動信号がノイズとなって二次元光走査部100の回転角度の検出精度が劣化させることがない。したがって、二次元光走査部100の主走査軸周りの回転角度を正確に検出することができる。
同様に、二次元光走査部100の副走査軸周りの回転振動も第30振動検出子42に伝えられ、第30振動検出子42が第30固有周波数f1(第20周波数)で共振する。
したがって、第30振動検出子42の第30中心軸周りの回転角度を第30角度検出部40で検出することにより、二次元光走査部100の駆動信号からのノイズの影響を受けることなく、二次元光走査部100の回転角度を正確に検出することができる。
ここで、「二次元光走査部100の近傍」とは、可動部が主走査軸周りに回転振動したとき及び二次元光走査部100が副走査軸周りに回転振動したときに、その振動が機械的弱結合によってベースシリコン層に伝達され、伝達された振動により、第20振動検出子32及び第30振動検出子42が共振することができる距離よりも近い領域を意味している。
[第2実施形態]
以下に本発明の第2実施形態について図面に基づき説明する。
図10は、本発明が適用された第2実施形態の二次元光走査部300の構成を示す平面図である。第1実施形態では、捻り振動型の振動子(ミラー部104)及びその振動子の角度検出手段について説明したが、第2実施形態で説明する平面内振動型振動子でも本発明を実施できる。
なお、第2実施形態の説明において、第1実施形態における構成品と同じものには同じ符号を付してその説明を省略する。
二次元光走査部300は、第1実施形態における二次元光走査部100と同様に、SOIウエハを半導体プロセスで加工して製造されたものであり、第1実施形態の二次元光走査装置10と異なる点を以下の(ア)〜(オ)に示す。
(ア)二次元光走査部100において、中心軸i上に設けられている第1捻りバネ105の代わりに、第1フレーム102の図10中で中心軸iと平行な両枠の端部外側に4つのバネ305を設ける。
(イ)二次元光走査部100において、中心軸j上に設けられている第2捻りバネ106の代わりに、第2フレーム103の図10中で中心軸jと平行な両枠の端部外側に4つのバネ306を設ける。
(ウ)二次元光走査部100において、中心軸k上に設けられている第3捻りバネ107の代わりに、ミラー部104の図10中で中心軸kと平行な両端部外側に4つのバネ307を設ける。
(エ)第20角度検出部30において、第20中心軸上に設けられている第20弾性変形部材36の代わりに、第20振動検出子32の第20中心軸と平行な両端部外側に4つのバネ336を設ける。
(オ)第30角度検出部40において、第30中心軸上に設けられている第30弾性変形部材46の代わりに、第30振動検出子42の第30中心軸と平行な両端部外側に4つのバネ346を設ける。
このように、捻り型振動子の代わりに平面内振動型振動子とした二次元光走査部300においても、第1実施形態の二次元光走査部100と同じように、第1フレーム102は、中心軸i方向に直線振動し、第2フレーム103は、中心軸j方向に直線振動し、ミラー部104は、中心軸k方向に直線振動する。
さらに、第20角度検出部30では、第20振動検出子32は、第20中心軸方向に直線振動し、第30角度検出部40では、第30振動検出子42は、第30中心軸方向に直線振動する。
このように、第2実施形態では、ミラー部104(振動子)は、左右方向に直線運動をしている。つまり、ベースシリコン層13は、図11(a)〜(c)に矢印で示すように、左右方向の周期的な加振力を受けており、ベースシリコン層13は、図11(a)〜(c)中に示すようになせん断状の変形を受けている。これにより、第20振動検出子32及び第30振動検出子42は、横方向の加振力を受け共振し、振動を検出することができる。
なお、本第2実施形態の場合、検出用櫛歯のSOI櫛歯は十分な厚さが確保できるため、大きい静電容量が確保でき、S/N比の高い信号を得ることができる。
したがって、第2実施形態における二次元光走査部300においても、第1実施形態の二次元光走査部100と同じ効果を得ることができる。
なお、第2実施形態においては、第1実施形態とは異なり、第20角度検出部30及び第30角度検出部40を二次元光走査部100の図10中左右に配置しているが、第20角度検出部30及び第30角度検出部40が二次元光走査部300の近傍にあれば、変位を検出することができるため、第1実施形態の二次元光走査部100と同様の効果が得られる。
[その他の実施形態]
(1)上記実施形態では、二次元光走査装置10としたが、一次元振動装置としてもよい。つまり、第1フレーム102をフレーム構造とせず、板状の振動子とし、中心軸i方向に直線振動するようにする。また、第20角度検出部30のみを残し、第30角度検出部40を削除する。
このようにすると、中心軸i方向に加速度が加わった場合や中心軸iに垂直方向の角速度の変化があった場合、振動子の振動周波数に変化が現れ、その変化を第20角度検出部30で検出することができるので、加速度や角速度を計測することができる。
(2)第2実施形態においても述べたが、図12に示すように、第1実施形態において、第20角度検出部30及び第30角度検出部40を二次元光走査部100の図12中左右に配置してもよい。このようにしても、第20角度検出部30及び第30角度検出部40が二次元光走査部100の近傍にあれば、角度を検出することができるため、第1実施形態と同様の効果が得られる。
(3)図5中に破線矢印で示すように、第20振動検出子32,及び第30振動検出子42は、回転方向の加振力だけでなく、左右方向の加振力も受けている。そこで、図13に示すように、水平方向に振動する検出用振動子を用いることも可能である。
前述のように、水平方向に振動する検出用振動子では、SOI櫛歯を利用できるため、大きい静電容量を確保でき、S/N比の高い検出が可能となる。
10…二次元光走査装置、11…SOI層、12…シリコン酸化膜層、13…ベースシリコン層、21…シリコン酸化膜、22,23…アルミ薄膜、24…鏡面部分、30…第20角度検出部、31…第2領域、32…第20振動検出子、32a…トレンチ溝、33…第20角度検出器、34,35…櫛歯部、36…第20弾性変形部材、37…第3領域、38…電極、39,39a,39bL,39bR…端子部、40…第30角度検出部、41…第4領域、42…第30振動検出子、42a…トレンチ溝、43…第30角度検出器、44,45…櫛歯部、46…第30弾性変形部材、47…第5領域、48…電極、49,49a,49bL,49bR…端子部、50…可変容量記号、100…二次元光走査部、101…第0フレーム、101a…トレンチ溝、102…第1フレーム、102a,102b…トレンチ溝、102c…左側端縁、102d…右側端縁、103…第2フレーム、103a,103b…トレンチ溝、104…ミラー部、105…第1捻りバネ(SOI層)、105a…端部、106…第2捻りバネ(SOI層)、107…第3捻りバネ(SOI層)、108…第1領域、109,110,111,112…櫛歯部、113…連結部、114…振動子領域、115…端子部、116…トレンチ溝、117…領域、118…アルミ薄膜、119…端子部、200…駆動回路、201…レーザ光発生部、202…信号発生部、203…振幅検出部、204…制御回路、211…半導体レーザ、212…レーザ駆動回路、221…信号発生器、222…加算器、223…増幅器、224…過大電流遮断回路、231…CV変換回路、232…周波数分離フィルタ、233…整流回路、234…整流回路、235…位相差測定回路、236…2値化回路、237…2値化回路、300…二次元光走査部、305,306,307,336,346…バネ。

Claims (9)

  1. ベースシリコン層(13)、シリコン酸化膜層(12)、SOI層(11)からなるSOIウエハにおいて、
    前記SOI層(11)に形成されたトレンチ溝により電気的に絶縁された第1領域(108)に形成され、第1中心軸周りに回転振動するように、第1弾性変形部材(105)によって前記シリコン酸化膜層(12)を介して前記ベースシリコン層(13)に結合された振動子領域(114)と、
    前記SOI層(11)に形成されたトレンチ溝により電気的に絶縁された第1領域(108)に形成され、駆動信号により静電的又は電磁的な力で前記振動子領域(114)を前記第1中心軸周りに周期的に所定の第1周波数で回転振動させる加振手段(109,110)と、
    前記SOI層(11)に形成されたトレンチ溝により電気的に絶縁され、前記第1領域(108)の近傍に配置された第2領域(31)に形成された第2中心軸周りに回転振動するように第20弾性変形部材(36)によって、前記シリコン酸化膜層(12)を介して前記ベースシリコン層(13)に結合され、前記加振手段(109,110)で前記振動子領域(114)を回転振動させる前記所定の第1周波数と同じ第2固有周波数を有する振動検出子(32.42)と、
    前記振動検出子(32.42)が前記第2固有周波数で第2中心軸周りに回転振動する際の前記第2中心軸周りの回転角度を検出する角度検出手段(30,40)と、
    を備え、
    前記第1弾性変形部材(105)及び前記第20弾性変形部材(36)は、
    回転トルクが作用するときに捻れ、この捻れの回転角に応じた大きさで前記捻れの方向とは逆の方向に回転トルクが発生する弾性体から構成され、
    前記振動子領域(114)及び前記振動検出子(32.42)は、板状に形成され、
    前記加振手段(109,110)は、前記振動子領域(114)に設けられ、櫛歯状に形成された第1櫛歯状電極部(110)と、前記第1領域(108)に設けられ、前記第1櫛歯状電極部(110)と噛み合い可能な櫛歯状に形成された第2櫛歯状電極部(109)とを有し、前記第2櫛歯状電極部(109)に周期的な電気信号を入力することにより、前記振動子領域(114)に周期的外力を作用させて、前記振動子領域(114)を前記第1中心軸周りに回転振動させ、
    前記角度検出手段(30,40)は、
    前記振動検出子(32.42)に設けられ、櫛歯状に形成された第3櫛歯状電極部(34,44)と、前記第2領域(31)に設けられ、前記第3櫛歯状電極部(34,44)と噛み合い可能な櫛歯状に形成された第4櫛歯状電極部(35、45)とを有し、前記第3櫛歯状電極部(34,44)と前記第4櫛歯状電極部(35、45)との間の静電容量の変化に基づいて、前記第2弾性変形部材(106)の捻り振動の振幅の角度を検出することを特徴とする振動装置。
  2. ベースシリコン層(13)、シリコン酸化膜層(12)、SOI層(11)からなるSOIウエハにおいて、
    前記SOI層(11)に形成されたトレンチ溝により電気的に絶縁された第1領域(108)に形成され、振動子が、前記シリコン酸化膜層(12)を介してベースシリコン層(13)に機械的に結合され、駆動信号により主走査軸及び前記主走査軸に交差する副走査軸周りに回転振動する二次元振動部(100)と、
    前記SOI層(11)において、前記第1領域(108)の近傍に形成され、トレンチ溝により電気的に絶縁され第2領域(31)に、第20中心軸周りに回転振動するように第20弾性変形部材(36)によって、前記シリコン酸化膜層(12)を介してベースシリコン層(13)に結合され、前記二次元振動部(100)が前記主走査軸周りに回転振動する際の第10周波数と同じ第20固有周波数を有する第20振動検出子(32)と、
    前記第20振動検出子(32)及び前記第2領域(31)は、トレンチ溝により電気的に絶縁された第3領域(37)に設置され、前記第20振動検出子(32)が前記第20固有周波数で第20中心軸周りに回転振動する際の前記第20中心軸周りの回転角度を検出する第20角度検出部(30)と、
    前記SOI層(11)において、前記第1領域(108)の近傍に形成され、トレンチ溝により電気的に絶縁された第4領域(41)に、第30中心軸周りに回転振動するように第30弾性変形部材(46)によって前記シリコン酸化膜層(12)を介してベースシリコン層(13)に結合され、前記二次元振動部(100)が、前記副走査軸周りに回転振動する際の第20周波数と同じ第30固有周波数を有する第30振動検出子(42)と、
    前記第30振動検出子(42)及び前記第4領域(41)はトレンチ溝により電気的に絶縁された第5領域(47)に設置され、前記第30振動検出子(42)が前記第30固有周波数で第30中心軸周りに回転振動する際の前記第30中心軸周りの回転角度を検出する第30角度検出部(40)と、
    を備えたことを特徴とする振動装置
  3. 請求項に記載の二次元振動装置において、
    前記第20振動検出子(32)及び前記第30振動検出子(42)は、板状に形成され、
    前記第20角度検出部(30)は、
    前記第20振動検出子(32)に設けられ、櫛歯状に形成された第20櫛歯状電極部(34)と、前記第2領域(31)に設けられ、前記第20櫛歯状電極部(34)と噛み合い可能な櫛歯状に形成された第21櫛歯状電極部(35)とを有し、前記第20櫛歯状電極部(34)と前記第21櫛歯状電極部(35)との間の静電容量の変化に基づいて、前記第20弾性変形部材(36)の捻り振動の振幅の角度を検出し、
    前記第30角度検出部(40)は、
    前記第30振動検出子(42)に設けられ、櫛歯状に形成された第30櫛歯状電極部(44)と、前記第4領域(41)に設けられ、前記第30櫛歯状電極部(44)と噛み合い可能な櫛歯状に形成された第31櫛歯状電極部(45)とを有し、前記第30櫛歯状電極部(44)と前記第31櫛歯状電極部(45)との間の静電容量の変化に基づいて、前記第30弾性変形部材(46)の捻り振動の振幅の角度を検出することを特徴とする二次元振動装置。
  4. 請求項又は請求項3に記載の二次元振動装置において、
    前記二次元振動部(100)は、
    板状に形成された振動子(104)と
    前記振動子(104)に対して所定の隙間を介して設けられた板状の第2剛体部材(103)と、
    前記第2剛体部材(103)に対して所定の隙間を介して設けられた板状の第1剛体部材(102)と、
    前記第1剛体部材(102)に対して所定の隙間を介して設けられた板状の第0剛体部材(101)と、
    前記振動子(104)と前記第2剛体部材(103)とを連結させるとともに、前記振動子(104)と前記第2剛体部材(103)との間に回転トルクが作用するときに弾性変形する弾性体から構成され、前記振動子(104)の重心を通る主走査軸を回転軸として、前記振動子(104)を振動させる第3弾性変形部材(107)と、
    前記第2剛体部材(103)と前記第1剛体部材(102)とを連結させるとともに、前記第2剛体部材(103)と前記第1剛体部材(102)との間に回転トルクが作用するときに弾性変形する弾性体から構成され、前記振動子(104)と前記第2剛体部材(103)との重心を通る副走査軸を回転軸として、前記第2剛体部材(103)を捻り振動させる第2弾性変形部材(106)と、
    前記第1剛体部材(102)と前記第0剛体部材(101)とを連結させるとともに、前記第1剛体部材(102)と前記第0剛体部材(101)との間に回転トルクが作用するときに弾性変形する弾性体から構成され、前記振動子(104)と前記第2剛体部材(103)と前記第1剛体部材(102)との重心を通る主走査軸を回転軸として、前記第1剛体部材(102)を振動させる第1弾性変形部材(105)と
    を備え、
    前記振動子(144)、前記第2剛体部材(103)、前記第1剛体部材(102)、前記第3弾性変形部材(107)、前記第2弾性変形部材(106)及び前記第1弾性変形部材(105)が、固有の周期的外力が作用した場合に大きい回転角で振動する3自由度連成振動系を構成し、
    さらに、前記第0剛体部材(101)に設けられ、櫛歯状に形成された第0櫛歯状電極部(109)と、前記第1剛体部材(102)に設けられ、前記第0櫛歯状電極部(109)と噛み合い可能な櫛歯状に形成された第1櫛歯状電極部(110)とを有し、前記第0櫛歯状電極部(109)に周期的な電気信号を入力することにより、前記3自由度連成振動系に前記固有の周期的外力を作用させる第1外力作用手段(109,110)と、
    前記振動子(104)及び前記第2剛体部材(103)の振動の振幅の角度が、前記第1剛体部材(102)の振動の振幅の角度に対して十分大きく、
    前記第1剛体部材(102)の振動の振幅が、前記第1剛体部材(102)の板厚に略等しくなるように構成されることを特徴とする二次元振動装置。
  5. 請求項に記載の二次元振動装置において、
    前記第3弾性変形部材(107)は、
    前記振動子(104)と前記第2剛体部材(103)との間に回転トルクが作用するとき捻れ、この捻れの回転角に応じた大きさで前記捻れの方向とは逆の方向に回転トルクが発生する弾性体であって、前記振動子(104)の重心を通る第3中心軸を回転軸として、前記振動子(104)を捻り振動させ、
    第2弾性変形部材(106)は、
    前記第2剛体部材(103)と前記第1剛体部材(102)との間に回転トルクが作用するときに捻れ、この捻れの回転角に応じた大きさで前記捻れの方向とは逆の方向に回転トルクが発生する弾性体であって、前記振動子(104)と前記第2剛体部材(103)との重心を通る副走査軸を回転軸として、前記第2剛体部材(103)を捻り振動させ、
    第1弾性変形部材(105)は、
    前記第1剛体部材(102)と前記第0剛体部材(101)との間に回転トルクが作用するときに捻れ、この捻れの回転角に応じた大きさで前記捻れの方向とは逆の方向に回転トルクが発生する弾性体であって、前記振動子(104)と前記第2剛体部材(103)と前記第1剛体部材(102)との重心を通る主走査軸を回転軸として、前記第1剛体部材(102)を捻り振動させ、
    前記振動子(104)、前記第2剛体部材(103)、前記第1剛体部材(102)、前記第3弾性変形部材(107)、前記第2弾性変形部材(106)及び前記第1弾性変形部材(105)が、固有の周期的外力が作用した場合に大きい回転角で捻り振動する3自由度連成振動系を構成し、
    前記第1外力作用手段(109,110)により第0櫛歯状電極部(109)に周期的な電気信号を入力したときに、前記振動子(104)及び前記第2剛体部材(103)の捻り振動の振幅の角度が、前記第1剛体部材(102)の捻り振動の振幅の角度より大きく、
    前記第1剛体部材(102)の捻り振動の振幅が、前記第1剛体部材(102)の板厚に略等しくなるように構成されることを特徴とする二次元振動装置。
  6. 請求項又は請求項に記載の二次元振動装置において、
    前記第1外力作用手段(109,110)は、
    前記第1剛体部材(102)が1周期振動する間に、複数箇所で前記第0櫛歯状電極部(109)と前記第1櫛歯状電極部(110)とが噛み合うように、前記複数箇所に前記第0櫛歯状電極部(109)及び前記第1櫛歯状電極部(110)が設けられ、
    前記複数箇所に設けられた前記第0櫛歯状電極部(109)には、それぞれ異なる周波数の電気信号が入力されることを特徴とする二次元振動装置。
  7. 請求項〜請求項のいずれか1項に記載の二次元振動装置において、
    前記周期的な電気信号は、少なくとも2種類の周波数が重畳されており、
    前記第1外力作用手段(109,110)は、
    前記少なくとも2種類の周波数の位相差を検出し、該検出された位相差に基づいて、上記重畳されている少なくとも2種類の周波数の位相差を調整するように構成される
    ことを特徴とする二次元振動装置。
  8. 請求項1に記載の振動装置において、
    前記板状に形成した前記振動子(104)の表面を反射面とすることを特徴とする光走査装置。
  9. 請求項〜請求項のいずれか1項に記載の二次元振動装置において、
    前記板状に形成した前記振動子(104)の表面を反射面とすることを特徴とする二次元光走査装置。
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