JP2019174709A - テープ、テープロール、テープカートリッジ - Google Patents
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Abstract
【課題】被着体からラベルを容易に取り外すことができ、且つ、その取り外しの際に被着体にかかる負荷を抑制することができるテープ、このテープを巻回して構成したテープロール、このテープロールを備えるテープカートリッジを提供する。【解決手段】テープは、帯状に延びるシートと、前記シートの長手方向に延び、前記シートに貼られたラベルと、を有し、前記ラベルは、前記長手方向に延びる第1部分と、前記第1部分の前記長手方向の一端部に接続し、前記シートの短手方向の幅が前記第1部分の前記短手方向の幅よりも大きい第2部分と、を備え、前記第1部分と前記第2部分との境界から前記第1部分の先端に向かって第1距離を有する第1範囲、及び、前記第1部分の先端から前記境界に向かって第2距離を有する第2範囲に、前記長手方向において相互に離間し、且つ、前記短手方向に延びる複数の切込を有する。【選択図】図5
Description
本開示は、ラベルを作成するためのテープ、このテープを巻回して構成したテープロール、このテープロールを備えるテープカートリッジに関する。
例えば特許文献1には、テープの台紙となるシートから剥離されて使用されるラベルが記載されている。ラベルは、表示部と巻付部とを備える。表示部には、例えば文字などの表記内容が印刷される。巻付部は、例えばケーブルなどの被着体に巻き付けられる。巻付部は、長手方向のほぼ中央部に幅狭部を有し、その幅狭部に巻付部の短手方向に延びる複数の切込を有している。この構成によれば、被着体に取り付けられているラベルの表示部を強く引っ張ることにより、巻付部が切込によって短手方向に沿って切断される。これにより、ラベルを被着体から取り外すことができる。
しかしながら、特許文献1に記載されている従来構成では、被着体に巻付部が巻き付けられた状態において、複数の切込は、被着体を挟んで表示部とは反対側に位置するようになっている。そのため、ラベルの表示部を強く引っ張ると、複数の切込が形成されている部分が表示部側、つまり、被着体側に引っ張られる状態になり、被着体に大きな負荷がかかってしまう。
本開示は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、被着体からラベルを容易に取り外すことができ、且つ、その取り外しの際に被着体にかかる負荷を抑制することができるテープ、このテープを巻回して構成したテープロール、このテープロールを備えるテープカートリッジを提供することである。
本開示の一側面に係るテープは、帯状に延びるシートと、前記シートの長手方向に延び、前記シートに貼られたラベルと、を有し、前記ラベルは、前記長手方向に延びる第1部分と、前記第1部分の前記長手方向の一端部に接続し、前記シートの短手方向の幅が前記第1部分の前記短手方向の幅よりも大きい第2部分と、を備え、前記第1部分と前記第2部分との境界から前記第1部分の先端に向かって第1距離を有する第1範囲、及び、前記第1部分の先端から前記境界に向かって第2距離を有する第2範囲に、前記長手方向において相互に離間し、且つ、前記短手方向に延びる複数の切込を有することを特徴とする。
本開示の他の側面に係るテープは、帯状に延びるシートと、前記シートの長手方向に延び、前記シートに貼られたラベルと、を有し、前記ラベルは、前記長手方向に延びる第1部分と、前記第1部分の前記長手方向の一端部に接続し、前記シートの短手方向の幅が前記第1部分の前記短手方向の幅よりも大きい第2部分と、を備え、前記ラベルは、前記第1部分の前記長手方向における両端部に、前記長手方向において相互に離間し、且つ、前記短手方向に延びる複数の切込を有することを特徴とする。
本開示に係るテープロールは、本開示に係るテープを巻回して構成したことを特徴とする。
本開示に係るテープカートリッジは、本開示に係るテープロールと、前記テープロールから繰り出された前記テープの厚さ方向一方側にインクを転写するインクリボンを巻回したインクリボンロールと、を備えることを特徴とする。
本開示によれば、第1部分と前記第2部分との境界から前記第1部分の先端に向かって第1距離を有する第1範囲、及び、前記第1部分の先端から前記境界に向かって第2距離を有する第2範囲の部分、換言すれば、第1部分の長手方向における両端部は、被着体に第1部分が巻き付けられた状態において、被着体よりも第2部分側に位置する部分である。そして、本開示によれば、その被着体よりも第2部分側に位置する部分に、シートの長手方向において相互に離間し、且つ、シートの短手方向に延びる複数の切込を有する。この構成によれば、被着体に取り付けられているラベルの第2部分を引っ張ることにより、第1部分が被着体よりも第2部分側で複数の切込により切断される。そのため、被着体からラベルを容易に取り外すことができる。また、第2部分を引っ張った際に、第1部分が被着体よりも第2部分側で切断されるから、その取り外しの際に被着体にかかる負荷を抑制することができる。
以下、本開示に係る一実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、各実施形態において実質的に同一の要素には同一の符号を付し、説明を省略する。また、明細書中における「前」「後」「左」「右」「上」「下」は、図面中に示す「前」「後」「左」「右」「上」「下」に対応する。
<印刷装置の全体構造>
図1に例示する印刷装置1は、ラベルプリンタ、媒体搬送装置、ラベル作成装置としての機能を有し、テープToに対する印刷処理が実行可能である。テープToは、テープの一例である。なお、本開示では、印刷前のテープをテープToと称し、印刷後のテープをテープTと称する。
図1に例示する印刷装置1は、ラベルプリンタ、媒体搬送装置、ラベル作成装置としての機能を有し、テープToに対する印刷処理が実行可能である。テープToは、テープの一例である。なお、本開示では、印刷前のテープをテープToと称し、印刷後のテープをテープTと称する。
印刷装置1は、サーマルタイプ、レセプタタイプ、ラミネートタイプなど各種のテープカートリッジ100が使用可能である。本開示では、レセプタタイプのテープカートリッジ100を使用する場合について説明する。また、印刷装置1は、テープToの粘着シート401に切り込み枠Wを有するダイカットラベルタイプと、テープToに切り込み枠がない通常ラベルタイプと、の何れのタイプのテープカートリッジ100も使用可能である。なお、ダイカットラベルタイプとは、テープの長手方向に連続した切り込み枠のみを有し、テープToが幅方向に完全に切断されていないもの、即ち、長手方向に連続するものも含む。なお、図1では、通常ラベルタイプのテープカートリッジ100が使用された場合を例示している。
印刷装置1は、ほぼ直方体の箱状の本体部11と、本体部11の上方の開口を開閉する図示しないカバーと、を有する。なお、図1では、本体部11からカバーを取り外した状態を示しているが、本体部11にカバーを取り付けた状態では、カバーは、本体部11の後端上部において回動可能に支持される。本体部11の後面部の下方部には、電源コネクタ12及びUSBコネクタ13(USB:Universal Serial Bus)が配置されている。印刷装置1は、USBコネクタ13に接続されたUSBケーブル14などを介してパーソナルコンピュータなどの操作端末300に接続される。印刷装置1は、操作端末300から送信された印刷指示信号を受信し、この印刷指示信号に基づいて、テープToに対し印刷処理を行う。なお、印刷装置1と操作端末300とは無線通信を介して接続されてもよい。また、印刷装置1は、操作端末300の操作に基づき印刷処理を実行する構成に限られず、印刷装置1の操作部63の操作に基づき印刷処理を実行する構成、いわゆるスタンドアローンタイプでもよい。
本体部11の上面のうち右側寄りの位置には、テープToを備えたテープカートリッジ100を着脱可能な凹状の領域であるカートリッジホルダ8が設けられている。なお、図1では、構造の明確化のために、カートリッジホルダ8における実際の装着位置よりも上方にテープカートリッジ100が位置している状態を示している。
本体部11の前面のうち右側寄りの位置には、排出口20が設けられている。排出口20は、サーマルヘッド22による印刷後のテープTが、プラテンローラ25などにより搬送されつつカートリッジホルダ8から印刷装置1の外部へ排出される開口である。
<印刷装置の内部構造>
図2に例示するように、本体部11の上面には、テープカートリッジ100を着脱可能なカートリッジホルダ8が設けられている。カートリッジホルダ8の前後方向のほぼ中央部の右側寄りの位置には、前後方向に延びる板状部材からなるヘッドホルダ21が立設されている。ヘッドホルダ21の上面には、図示しない複数の発熱体を備えるサーマルヘッド22が設けられている。サーマルヘッド22は、印刷部の一例として機能する。サーマルヘッド22は、テープカートリッジ100から供給されてプラテンローラ25などにより所定の搬送経路に沿って搬送されるテープToに対し、インクリボン127を用いて印刷を行う。
図2に例示するように、本体部11の上面には、テープカートリッジ100を着脱可能なカートリッジホルダ8が設けられている。カートリッジホルダ8の前後方向のほぼ中央部の右側寄りの位置には、前後方向に延びる板状部材からなるヘッドホルダ21が立設されている。ヘッドホルダ21の上面には、図示しない複数の発熱体を備えるサーマルヘッド22が設けられている。サーマルヘッド22は、印刷部の一例として機能する。サーマルヘッド22は、テープカートリッジ100から供給されてプラテンローラ25などにより所定の搬送経路に沿って搬送されるテープToに対し、インクリボン127を用いて印刷を行う。
カートリッジホルダ8のうちヘッドホルダ21の左方位置には、リボン巻取軸125が立設されている。リボン巻取軸125は、テープカートリッジ100のリボン巻取ローラ126の内部に嵌挿され、リボン巻取ローラ126を回転駆動する。また、テープカートリッジ100には、インク供給側ロール128が回転可能に支持されている。インク供給側ロール128は、インクリボンロールの一例である。インク供給側ロール128には、インクリボン127が巻回されている。リボン巻取ローラ126は、リボン巻取軸125により回転駆動され、インク供給側ロール128からインクリボン127を引き出すとともに、使用済みのインクリボン127を巻き取る。
カートリッジホルダ8のうちヘッドホルダ21の前方位置には、送りローラ駆動軸23が立設されている。送りローラ駆動軸23は、テープカートリッジ100の送りローラ101に着脱可能な軸体である。カートリッジホルダ8の左方の隅部寄りの位置には、ガイド軸24が立設されている。ガイド軸24は、テープカートリッジ100のガイド孔102に着脱可能な軸体である。
本体部11のうちカートリッジホルダ8の下側には、例えばステッピングモータにより構成される駆動モータ66が配置されている。リボン巻取軸125及び送りローラ駆動軸23は、図示しない複数のギアを介して駆動モータ66に連結されている。駆動モータ66の駆動に伴って、リボン巻取軸125及び送りローラ駆動軸23が回転する。リボン巻取軸125の駆動に伴って、リボン巻取ローラ126が回転する。送りローラ駆動軸23、プラテンローラ25、圧接ローラ28は、図示しないギア機構を介して連結されている。送りローラ駆動軸23の駆動に伴って、送りローラ101、プラテンローラ25、圧接ローラ28が回転する。
また、カートリッジホルダ8の前後方向のほぼ中央において左側の下方に位置する支持面には、複数、この場合、5つの被押下用のセンサ突起30を立設したカートリッジセンサ31が設けられている。カートリッジホルダ8にテープカートリッジ100が装着されると、テープカートリッジ100に設けられた被検出部110がセンサ突起30に対向し、被検出部110によってテープカートリッジ100の種類に対応するセンサ突起30が選択的に押下される。カートリッジセンサ31は、このときのセンサ突起30のオン/オフの組合せに基づいて、テープカートリッジ100の種類情報を表す検出信号を出力する。
本体部11のうちカートリッジホルダ8の上側外方には、前後方向に延びるアーム状のプラテンホルダ26が配置されている。プラテンホルダ26は、軸支部27を中心に揺動可能に軸支されている。プラテンホルダ26の前端部には、プラテンローラ25と圧接ローラ28とが回転可能に軸支されている。送りローラ駆動軸23、プラテンローラ25、圧接ローラ28は、搬送部の一例として機能する。プラテンローラ25は、サーマルヘッド22に対向し、サーマルヘッド22と接離可能である。圧接ローラ28は、送りローラ101に対向し、送りローラ101と接離可能である。プラテンホルダ26が揺動によりカートリッジホルダ8側に移動し、プラテンローラ25がサーマルヘッド22と接触する印刷位置に移動すると、プラテンローラ25は、テープTo及びインクリボン127を介してサーマルヘッド22を押圧する。同時に、圧接ローラ28は、テープToを介して送りローラ101を押圧する。この状態で、送りローラ101、プラテンローラ25、圧接ローラ28の回転によりテープToが搬送され、また、リボン巻取ローラ126の回転によりインク供給側ロール128からインクリボン127が引き出され、サーマルヘッド22によりテープToへの印刷が行われる。
また、本体部11のうち排出口20近傍には、フルカッタ41及びハーフカッタ42が設けられている。フルカッタ41及びハーフカッタ42は、切断部の一例として機能する。フルカッタ41は、本体部11の適宜の位置に配置された駆動モータ71により駆動され、テープTo、或いは、印刷後のテープTを、テープの幅方向である短手方向に沿って、テープの厚さ方向に全て切断する。つまり、フルカッタ41は、後述する粘着シート401の基材401a、粘着剤層401b、及び、剥離シート400の全てを切断する「フルカット」を行う。ハーフカッタ42は、本体部11の適宜の位置に配置された駆動モータ73により駆動され、テープTo、或いは、印刷後のテープTを、テープの幅方向である短手方向に沿って、テープの厚さ方向に部分的に切断する。つまり、ハーフカッタ42は、後述する粘着シート401の基材401a、粘着剤層401bのみを切断する「ハーフカット」を行う。テープTo又はテープTが、フルカッタ41によりフルカット、或いは、ハーフカッタ42によりハーフカットされることで、フラッグラベル、例えば、後述するフラッグラベルL1,L2,L3が生成される。以下、フラッグラベルL1,L2,L3を、単にラベルL1,L2,L3と称する。
<テープカートリッジの構造>
図2及び図3に例示するテープカートリッジ100は、全体としては平面視で丸みを帯びた角部を有するほぼ長方体状の箱型の筐体120を備える。この筐体120の右面部の前側には、テープ供給口103が設けられており、このテープ供給口103から内部のテープToが引き出されて供給される。
図2及び図3に例示するテープカートリッジ100は、全体としては平面視で丸みを帯びた角部を有するほぼ長方体状の箱型の筐体120を備える。この筐体120の右面部の前側には、テープ供給口103が設けられており、このテープ供給口103から内部のテープToが引き出されて供給される。
筐体120の前方側の上方には、当該筐体120の内部でテープToが巻回された被印字テープロール51を回転可能に支持するテープロール支持孔105が設けられている。被印字テープロール51は、テープロールの一例である。図2において拡大して例示するように、テープToは、テープの長手方向に伸びる帯状の粘着シート401、及び、テープ長手方向に伸びる帯状の剥離シート400が、内側に巻かれる表側からその反対側である裏側に向かって、この順序で積層して構成されている。即ち、粘着シート401は、剥離シート400よりも径方向内側に位置している。剥離シート400は、シートの一例である。粘着シート401の表側に備えられる基材401aの表面は、サーマルヘッド22により印刷される面である。また、粘着シート401の基材401aの裏側には、粘着剤層401bが備えられる。
剥離シート400は、粘着剤層401bに対し容易に剥離可能に設けられている。つまり、一方の面400a及び他方の面400bを備えた剥離シート400のうち一方の面400aに粘着シート401が剥離可能に貼り付けられている。本開示では、プラテンローラ25などによる搬送方向の長さがテープの幅方向の長さよりも長い帯状の剥離シート400の全体に帯状の粘着シート401が貼り合わされ、テープToを構成している。テープToは、被印字テープロール51から引き出され、サーマルヘッド22の位置に対応する筐体120の切欠き状の凹部Qへテープ供給口103から供給されてインクリボン127とともに露出し、この状態で、サーマルヘッド22によりインクリボン127のインクがテープToに転写される。即ち、印刷が行われる。その後、印刷後のテープTは、筐体120の排出口Pから排出され、本体部11の排出口20に向けて案内される。なお、排出口Pは、フルカッタ41の位置に対応する。
筐体120の前方の下面における前後方向のほぼ中央位置には、テープカートリッジ100の種類情報を表す被検出部110が設けられている。被検出部110は、その下面に形成された挿入孔111及び面部112の組み合わせによって、テープカートリッジ100の種類情報を示している。挿入孔111及び面部112は、本体部11に設けられたカートリッジセンサ31の複数のセンサ突起30に対向する。
挿入孔111は円形の穴部であり、テープカートリッジ100がカートリッジホルダ8に装着された場合に、センサ突起30を押下しない非押下部として機能する。即ち、挿入孔111に対向するセンサ突起30は、オフ状態となる。面部112は、テープカートリッジ100がカートリッジホルダ8に装着された場合に、センサ突起30を押下する押下部として機能する。即ち、面部112に対向するセンサ突起30は、オン状態となる。
ダイカットラベルタイプのテープカートリッジ100においては、筐体120の側壁部121のうちテープ供給口103の上方近傍、即ち、凹部Qよりも上流側に、テープToに予め印刷される搬送時の位置決め制御用の図示しないマークを光学的に検出するための開口104が設けられている。開口104は、露出部の一例である。この開口104を介し、光学センサ65によるマークの検出が行われる。
<印刷装置及び操作端末の制御系>
図4に例示するように、印刷装置1は、CPU82を含む制御回路80を有する制御系を備える。CPU82は、制御部の一例として機能する。制御回路80において、CPU82には、ROM83、EEPROM84、RAM85、入出力インターフェース81などがデータバスを介して接続されている。なお、EEPROM84に代えて、フラッシュメモリなどの不揮発性メモリを用いてもよい。
図4に例示するように、印刷装置1は、CPU82を含む制御回路80を有する制御系を備える。CPU82は、制御部の一例として機能する。制御回路80において、CPU82には、ROM83、EEPROM84、RAM85、入出力インターフェース81などがデータバスを介して接続されている。なお、EEPROM84に代えて、フラッシュメモリなどの不揮発性メモリを用いてもよい。
ROM83には、印刷装置1の制御に必要な各種プログラムが格納されている。CPU82は、RAM85の一時記憶機能を利用しつつROM83に記憶された制御プログラムに従って処理を行い、印刷装置1全体の制御を行う。
EEPROM84には、例えばカートリッジセンサ31による挿入孔111及び面部112の各種検出結果とテープカートリッジ100の種類情報とを対応づけた相関情報など、テープToに係わる各種情報が不揮発的に記憶されている。これにより、CPU82は、カートリッジホルダ8に装着されたテープカートリッジ100の検出結果に対して相関情報を参照することで、当該テープカートリッジ100の種類情報を取得することができる。
入出力インターフェース81には、サーマルヘッド駆動回路61、モータ駆動回路62、操作部63、表示部64、光学センサ65、カートリッジセンサ31、モータ駆動回路70、モータ駆動回路72などが接続されている。
サーマルヘッド駆動回路61は、サーマルヘッド22の駆動を制御する。モータ駆動回路62は、プラテンローラ25、圧接ローラ28、リボン巻取軸125、送りローラ駆動軸23を駆動する駆動モータ66の駆動を制御する。
光学センサ65は、ダイカットラベルタイプのテープカートリッジ100における開口104を介して、テープToにセンサ光を投光し、その反射光に基づき、テープToの搬送状況を検出する。光学センサ65は、例えば、発光素子65a及び受光素子65bを備えている。発光素子65aは、流れる電流に応じて光又は赤外線を放射する光源であり、例えばLEDなどにより構成される。受光素子65bは、受け取った光又は赤外線に応じた電圧、換言すれば、信号を出力するものであり、例えばフォトダイオードなどのセンサにより構成される。開口104は、テープToに設けられているマークに対応する位置に設けられている。カートリッジホルダ8にテープカートリッジ100が装着されると、テープカートリッジ100の開口104が光学式センサ65に対向する状態となり、この開口104を介してマークの検出が行われる。
モータ駆動回路70は、フルカッタ41を駆動する駆動モータ71の駆動を制御する。モータ駆動回路72は、ハーフカッタ42を駆動する駆動モータ73の駆動を制御する。印刷装置1は、サーマルヘッド22、サーマルヘッド駆動回路61、リボン巻取軸125、送りローラ駆動軸23、駆動モータ66、モータ駆動回路62、フルカッタ41、駆動モータ71、モータ駆動回路70、ハーフカッタ42、駆動モータ73、モータ駆動回路72などにより、ラベル作成機構を構成している。
操作端末300は、CPU301を有する制御系を備えている。CPU301は、演算手段の一例として機能する。操作端末300は、USBケーブル14などを介して印刷装置1に接続され、印刷装置1との間で信号の送受が可能である。CPU301には、操作部302、表示部303、RAM304、ROM305、HDD306などが接続されている。ROM305には、操作端末300の制御に必要な各種プログラムが格納されている。CPU301は、RAM304の一時記憶機能を利用しつつROM305に記憶された制御プログラムに従って処理を行い、印刷装置1全体の制御を行う。
HDD306には、アプリケーションプログラム320が記憶されている。CPU301は、ユーザによる操作部302の操作に応じてアプリケーションプログラム320を実行することにより、印刷装置1で作成するラベル、例えば、後述するラベルL1,L2,L3に印刷するための印刷データを生成して、印刷装置1に送信することができる。
即ち、ユーザの操作部302の操作により、印刷データを含む印刷指示信号が印刷装置1に出力される。印刷装置1は、印刷指示信号に基づいて、モータ駆動回路62及び駆動モータ66を介してリボン巻取軸125及び送りローラ駆動軸23の駆動を制御し、これにより、テープカートリッジ100の被印字テープロール51からテープToを繰り出し、また、インク供給側ロール128からインクリボン127を引き出す。また、印刷装置1は、この送りローラ駆動軸23の駆動によるテープToの繰り出しに同期して、サーマルヘッド駆動回路61を介してサーマルヘッド22の複数の発熱体を選択的に発熱させ、これにより、繰り出されて搬送されるテープToに対し、インクリボン127のインクを転写して、印刷データに対応する印刷を行う。また、印刷装置1は、モータ駆動回路77及び駆動モータ73を介してハーフカッタ42を駆動し、或いは、モータ駆動回路70及び駆動モータ71を介してフルカッタ41を駆動し、印刷後のテープTに対し切断を行う。これにより、ラベル、例えば、後述するラベルL1,L2,L3が所望の個数だけ作成される。
以上に説明した印刷装置1によれば、例えばケーブルなどの被着体に取り付けられるラベル、例えば、後述するラベルL1,L2,L3を作成することができる。以下、その詳細について説明する。
<被印字テープの構造>
図5に例示するように、テープToは、テープToの長手方向に延びる帯状の剥離シート400と、テープToの長手方向に延びる粘着シート401とを有している。剥離シート400は、シートの一例である。粘着シート401は、基材401aと粘着剤層401bとを備えており、基材401aが、粘着剤層401bを介し剥離シート400の一方の面400aに貼り付けられている。基材401aは、例えば、樹脂フィルム、紙などによって構成される。粘着剤層401bは、例えば、アクリル系の接着剤などによって構成される。剥離シート400は、例えば、樹脂フィルムや紙の表面に、シリコン加工を施すことで構成される。
図5に例示するように、テープToは、テープToの長手方向に延びる帯状の剥離シート400と、テープToの長手方向に延びる粘着シート401とを有している。剥離シート400は、シートの一例である。粘着シート401は、基材401aと粘着剤層401bとを備えており、基材401aが、粘着剤層401bを介し剥離シート400の一方の面400aに貼り付けられている。基材401aは、例えば、樹脂フィルム、紙などによって構成される。粘着剤層401bは、例えば、アクリル系の接着剤などによって構成される。剥離シート400は、例えば、樹脂フィルムや紙の表面に、シリコン加工を施すことで構成される。
粘着シート401は、テープToの長手方向に延伸するラベルL1と、テープToの幅方向である短手方向の外側に位置する非ラベル部分Dとを有している。ラベルL1と非ラベル部分Dとの境界には、ラベルL1の周囲に沿って切り込み枠Wがハーフカットにより形成されている。これにより、ラベルL1と非ラベル部分Dとを、それぞれ別個に剥離シート400から剥離できるようになっている。
ラベルL1は、テープToを構成する剥離シート400の長手方向に延びる複数の巻付部411と、同じくテープToを構成する剥離シート400の長手方向に延びる複数の表示部412とを備えている。巻付部411は、第1部分の一例であり、表示部412は、第2部分の一例である。表示部412は、巻付部411の長手方向の一端部、この場合、図5において上側に接続している。剥離シート400の短手方向における表示部412の幅は、剥離シート400の短手方向における巻付部411の幅よりも大きくなっている。
テープToには複数のラベルL1が設けられている。そして、一のラベルL1の巻付部411の他端部、この場合、図5において下端部は、当該一のラベルL1の他端側、この場合、図5において下側に位置する他のラベルL1の表示部412の一端部、この場合、図5において上端部に接続されている。また、一のラベルL1の表示部412の一端部、この場合、図5において上端部は、当該一のラベルL1の一端側、この場合、図5において上側に位置する他のラベルL1の巻付部411の他端部、この場合、図5において下端部に接続されている。即ち、テープToにおいて、巻付部411と表示部412は、テープToの長手方向に沿って交互に配列され、且つ、長手方向において相互に接続されている。なお、本実施形態では、テープToの一端側、この場合、図5において上端側は、当該テープToの搬送方向Xの上流側であり、テープToの他端側、この場合、図5において下端側は、当該テープToの搬送方向Xの下流側である。つまり、印刷装置1において、テープToは、一端側から他端側に向かって搬送される。
次に、ラベルL1の各部の詳細な構成例について説明する。即ち、図6に例示するように、ラベルL1は、一対の巻付部411及び表示部412の組み合わせからなり、巻付部411の長手方向の一端部、この場合、図6において上端部に、表示部412の長手方向の他端部、この場合、図6において下端部が接続されることにより構成されている。巻付部411は、テープToの長手方向に延びるほぼ矩形状をなしている。巻付部411は、長手方向における寸法A1が短手方向における寸法A2よりも長くなっている。また、巻付部411は、少なくとも他端側、つまり、表示部412とは反対側となる先端部の隅部がほぼ直角となる形状となっている。
表示部412は、テープToの長手方向に延び、且つ、四隅に湾曲部412aを有する、ほぼ矩形状をなしている。表示部412は、長手方向における寸法B1が短手方向における寸法B2よりも長くなっている。また、表示部412の短手方向の寸法B2は、巻付部411の短手方向の寸法A2よりも大きくなっている。本実施形態では、表示部412の短手方向の寸法B2は、巻付部411の短手方向の寸法A2の少なくとも3倍以上の寸法となっている。なお、表示部412の短手方向の寸法B2は、巻付部411の短手方向の寸法A2の3倍以下の寸法であってもよい。即ち、表示部412は、その幅寸法が巻付部411よりも長ければよい。
また、巻付部411の長手方向の寸法A1は、表示部412の長手方向の寸法B1の少なくとも0.3倍以上、且つ、寸法B1の1.3倍以下の寸法となっている。なお、巻付部411の長手方向の寸法A1は、表示部412の長手方向の寸法B1の0.3倍以下、或いは、1.3倍以上の寸法であってもよい。即ち、巻付部411の長手方向の寸法A1と表示部412の長手方向の寸法B1は、ラベルL1が被着体に取り付けられた状態における巻付部411と表示部412との大小関係のバランスを考慮して、適宜調整して設定することができる。
また、表示部412は、テープToの長手方向における中央部に切欠部412bを備えている。切欠部412bは、表示部412の長手方向における中央部の短手方向の両端から、当該表示部412の短手方向の中心に向かって延びている。また、切欠部412bは、表示部412の長手方向における寸法が短手方向の中心に向かって徐々に短くなる湾曲形状の切欠となっている。また、表示部412は、切欠部412bの先端部の間に、当該表示部412を折り曲げるための折曲線412cを有している。折曲線412cは、表示部412の短手方向に平行であり、且つ、表示部412の長手方向における中央を直線状に通っている。
本実施形態では、折曲線412cは、表示部412の短手方向に沿って複数の貫通孔412dを間欠的に配列することにより構成されている。即ち、折曲線412cは、いわゆる「ミシン目」からなる線により構成されている。複数の貫通孔412dは、粘着シート401をテープToの厚さ方向に貫通することで形成されている。折曲線412cは、表示部412を一端側と他端側とに区画しており、表示部412の一端側と他端側は、折曲線412cに対し、ほぼ或いは完全に対称な形状、いわゆる線対称となっている。
また、巻付部411の短手方向における中心線と、表示部412の短手方向における中心線とは、何れも、テープToの短手方向の中心線CL上に位置しており、この中心線CL上において、ラベルL1の長手方向に沿って位置している。よって、巻付部411及び表示部412は、中心線CLに対し、ほぼ或いは完全に対称な形状、いわゆる線対称となっている。
ラベルL1は、巻付部411に第1範囲H1及び第2範囲H2を設けている。第1範囲H1は、巻付部411と表示部412との境界Bから巻付部411の先端、この場合、他端である左端に向かって第1距離K1を有する範囲である。境界Bは、巻付部411の一端である右端と表示部412の他端である左端とが接合されるラインであり、ラベルL1の短手方向に沿って直線状に延びている。第2範囲H2は、巻付部411の先端から境界Bに向かって第2距離K2を有する範囲である。換言すれば、第1範囲H1及び第2範囲H2は、巻付部411の長手方向における両端部にそれぞれ設けられている。また、本実施形態では、第1範囲H1は、巻付部411の先端に向かって当該巻付部411のほぼ中央まで延び、第2範囲H2は、境界Bに向かって巻付部411のほぼ中央まで延びている。これにより、巻付部411は、その長手方向において第1範囲H1と第2範囲H2とに等分された構成となっている。
ラベルL1の長手方向における第1範囲H1の寸法K1は、境界Bから巻付部411の先端側に、2mm以上、且つ、ラベルL1の長手方向における表示部412の寸法B1の1/2の寸法C1以下の範囲の寸法で設定されている。また、ラベルL1の長手方向における第2範囲H2の寸法K2は、巻付部411の先端から境界B側に、2mm以上、且つ、ラベルL1の長手方向における表示部412の寸法の1/2の寸法C1以下の範囲の寸法で設定されている。ここで、ラベルL1の長手方向における表示部412の寸法の1/2の寸法C1は、折曲線412cを基準に表示部412を折り曲げた状態における当該表示部412の長手方向における寸法に相当する。なお、ラベルL1の長手方向における第1範囲H1及び第2範囲H2の寸法K1,K2は、これらの寸法範囲内において、相互に同じ寸法としてもよいし、相互の異なる寸法としてもよい。
そして、ラベルL1は、第1範囲H1及び第2範囲、換言すれば、巻付部411の長手方向の両端部に複数の切込411aを有している。複数の切込411aは、巻付部411の長手方向において相互に所定間隔E1を有して離間し、且つ、それぞれ巻付部411の短手方向に沿って直線状に延びている。また、複数の切込411aは、粘着シート401を当該粘着シート401の厚さ方向に貫通することにより形成されているスリット状の切込である。
切込411aの巻付部411の短手方向に沿う寸法D1は、2mm以上、且つ、巻付部411の短手方向に沿う寸法A2の1/2の寸法以下の範囲の寸法で設定されている。なお、複数の切込411aの短手方向に沿う寸法D1は、この寸法範囲内において、相互に同じ寸法としてもよいし、相互に異なる寸法としてもよい。
また、複数の切込411aが巻付部411の長手方向において離間する離間間隔E1は、2mm以上、且つ、4mm以下の範囲で設定されている。なお、複数の切込411aの離間間隔E1は、全ての間隔を同じとしてもよいし、各間隔を異ならせてもよい。
また、巻付部411は、補強部411bを有している。補強部411bは、幅増加部の一例であり、巻付部411の一端部、この場合、表示部412に接続されている右端部に設けられている。また、補強部411bは、ラベルL1の長手方向において増加位置P1と境界Bとの間に設けられている。増加位置P1は、境界Bから巻付部411の先端に向かって第3距離K3だけ離間した位置である。補強部411bにおいては、増加位置P1から境界Bに向けて、巻付部411の短手方向の幅が増加する。この場合、補強部411bは、増加位置P1から境界Bに向けて、巻付部411の短手方向の幅が徐々に増加しており、これにより、湾曲形状を形成している。このように、巻付部411と表示部412との接続部分に補強部411bに設けられていることにより、当該接続部分の強度が補強され、また、当該接続部分において応力集中が緩和されるから、例えば使用時において、巻付部411と表示部412とが意図せず切断されてしまうことを防止することができる。
そして、第1範囲H1に形成される複数の切込411aのうち巻付部411の長手方向において最も境界B側に位置する切込411a−Mは、増加位置P1よりも巻付部411の先端側に位置している。換言すれば、補強部411bには、切込411aが形成されていない。
<ラベルL1の取り付け>
次に、上述したラベルL1を、例えばケーブルなどの被着体Zに取り付ける場合について説明する。図7に例示するように、ラベルL1を被着体Zに取り付ける場合には、まず、矢印R1に例示するように、巻付部411を被着体Zに巻き付ける。このとき、被着体Zに巻き付けられて表示部412側に折り返される巻付部411の先端部の一部が、ラベルL1の裏面側において境界Bを越えて表示部412側に進入するようにするとよい。そして、矢印R2に例示するように、表示部412を、折曲線412cを基準として折り曲げる。これにより、被着体Zに巻き付けられた巻付部411の先端部の一部を表示部412により挟んだ状態で、ラベルL1を被着体Zに取り付けることができる。なお、このとき、表示部412により挟まれる巻付部411の先端部の一部は、当該巻付部411の第2範囲H2のうち、巻付部411の先端から境界Bに向かって第2距離K2よりも短い所定距離を有する範囲である。また、ラベルL1が被着体Zに取り付けられた状態では、巻付部411の複数の切込411aの一部、特に巻付部411の長手方向の両端部に設けられている切込411aは、被着体Zよりも表示部412側に位置している。
次に、上述したラベルL1を、例えばケーブルなどの被着体Zに取り付ける場合について説明する。図7に例示するように、ラベルL1を被着体Zに取り付ける場合には、まず、矢印R1に例示するように、巻付部411を被着体Zに巻き付ける。このとき、被着体Zに巻き付けられて表示部412側に折り返される巻付部411の先端部の一部が、ラベルL1の裏面側において境界Bを越えて表示部412側に進入するようにするとよい。そして、矢印R2に例示するように、表示部412を、折曲線412cを基準として折り曲げる。これにより、被着体Zに巻き付けられた巻付部411の先端部の一部を表示部412により挟んだ状態で、ラベルL1を被着体Zに取り付けることができる。なお、このとき、表示部412により挟まれる巻付部411の先端部の一部は、当該巻付部411の第2範囲H2のうち、巻付部411の先端から境界Bに向かって第2距離K2よりも短い所定距離を有する範囲である。また、ラベルL1が被着体Zに取り付けられた状態では、巻付部411の複数の切込411aの一部、特に巻付部411の長手方向の両端部に設けられている切込411aは、被着体Zよりも表示部412側に位置している。
<ラベルL1の取り外し>
次に、ラベルL1を、被着体Zから取り外す場合について説明する。図8に例示するように、ラベルL1を被着体Zから取り外す場合には、表示部412を被着体Zから離間する方向に引っ張る。或いは、表示部412を短手方向に引っ張る。このとき、ユーザは、被着体Zよりも表示部412側に存在する切込411aに爪を入れ込むようにして表示部412を引っ張るようにするとよい。巻付部411において被着体Zよりも表示部412側に複数の切込411aが設けられていることから、表示部412を被着体Zから離れる方向或いは短手方向に引っ張ることに伴い、巻付部411は、被着体Zよりも表示部412側において複数の切込411aにより切断される。そして、被着体Zに残った巻付部411の残部411nを被着体Zから取り外す。これにより、被着体ZからラベルL1を容易に取り外すことができる。
次に、ラベルL1を、被着体Zから取り外す場合について説明する。図8に例示するように、ラベルL1を被着体Zから取り外す場合には、表示部412を被着体Zから離間する方向に引っ張る。或いは、表示部412を短手方向に引っ張る。このとき、ユーザは、被着体Zよりも表示部412側に存在する切込411aに爪を入れ込むようにして表示部412を引っ張るようにするとよい。巻付部411において被着体Zよりも表示部412側に複数の切込411aが設けられていることから、表示部412を被着体Zから離れる方向或いは短手方向に引っ張ることに伴い、巻付部411は、被着体Zよりも表示部412側において複数の切込411aにより切断される。そして、被着体Zに残った巻付部411の残部411nを被着体Zから取り外す。これにより、被着体ZからラベルL1を容易に取り外すことができる。
<効果>
本開示によれば、ラベルL1は、少なくとも巻付部411の長手方向の両端部、つまり、第1範囲H1及び第2範囲H2に、長手方向において相互に離間し、且つ、短手方向に延びる複数の切込411aを有する。これら複数の切込411aが設けられている部分は、被着体Zに巻付部411が巻き付けられた状態において、被着体Zよりも表示部412側に位置する部分を含む。この構成によれば、被着体Zに取り付けられているラベルL1の表示部412を被着体Zから離れる方向或いは短手方向に引っ張ることにより、巻付部411が被着体Zよりも表示部412側で複数の切込411aにより切断される。そのため、被着体ZからラベルL1を容易に取り外すことができる。また、表示部412を引っ張った際に、巻付部411が被着体Zよりも表示部412側で切断されるから、その取り外しの際に被着体Zにかかる負荷を抑制することができる。
本開示によれば、ラベルL1は、少なくとも巻付部411の長手方向の両端部、つまり、第1範囲H1及び第2範囲H2に、長手方向において相互に離間し、且つ、短手方向に延びる複数の切込411aを有する。これら複数の切込411aが設けられている部分は、被着体Zに巻付部411が巻き付けられた状態において、被着体Zよりも表示部412側に位置する部分を含む。この構成によれば、被着体Zに取り付けられているラベルL1の表示部412を被着体Zから離れる方向或いは短手方向に引っ張ることにより、巻付部411が被着体Zよりも表示部412側で複数の切込411aにより切断される。そのため、被着体ZからラベルL1を容易に取り外すことができる。また、表示部412を引っ張った際に、巻付部411が被着体Zよりも表示部412側で切断されるから、その取り外しの際に被着体Zにかかる負荷を抑制することができる。
また、本開示によれば、第1範囲H1の長手方向に沿う寸法K1は、境界Bから先端に向かって、2mm以上、且つ、表示部412の長手方向に沿う寸法B1の1/2の寸法C1以下の範囲で設定される。また、第2範囲H2の長手方向に沿う寸法K2は、巻付部411の先端から境界Bに向かって、2mm以上、且つ、表示部412の長手方向に沿う寸法B1の1/2の寸法C1以下の範囲で設定される。この構成によれば、ラベルL1が被着体Zに取り付けられた状態において、巻付部411が形成する被着体Zと表示部412との間の部分、即ち、首部の長手方向の寸法を2mm以上確保することができる。よって、被着体Zと表示部412との間に適度な距離を確保することができ、表示部412を引っ張った際に被着体Zにかかる負荷を一層抑制することができる。
また、ラベルL1が被着体Zに取り付けられた状態において巻付部411が形成する首部の長手方向の寸法が、折り曲げられた表示部412の長手方向の寸法よりも大きくなり過ぎてしまうことを防止することができる。よって、例えば被着体Zから表示部412が垂れ下がってしまうような状態となることを防止することができ、被着体Zに複数のラベルL1を取り付けた場合において、それら複数の表示部412が相互に絡み合うことを防止することができる。
また、本開示によれば、巻付部411と表示部412との接続部分に補強部411bを設けているので、当該接続部分の強度を補強することができ、ラベルL1の使用時、例えば、剥離シート400からラベルL1を剥離するとき、剥離したシートを被着体Zに巻き付けるとき、などにおいて、巻付部411と表示部412とが意図せず破断してしまうことを防止することができる。また、第1範囲H1に形成される複数の切込411aのうち長手方向において最も境界B側に位置する切込411aを補強部411bに設けないようにした。これにより、補強部411bの強度の低下を抑制することができ、巻付部411と表示部412との接続部分の破断を一層防止することができる。
なお、上述の例では、補強部411bを、増加位置P1から境界Bに向けて短手方向の幅が徐々に増加する湾曲形状とした。しかし、補強部411bは、湾曲形状に限られず、例えば、増加位置P1から境界Bに向けて短手方向の幅が直線状に増加する形状、即ち、巻付部411の長手方向に対して傾斜する傾斜形状など、巻付部411と表示部412との接続部分を補強できる形状であれば、種々の形状を採用することができる。
また、本開示によれば、切込411aの短手方向に沿う寸法D1は、2mm以上、且つ、巻付部411の短手方向に沿う寸法A2の1/2の寸法以下の範囲で設定されている。このように、切込411aの短手方向の寸法D1を少なくとも2mm以上とすることにより、被着体ZからラベルL1を取り外す際に当該切込411aにユーザの爪が挿入されやすくなり、被着体Zに対し一層負荷をかけることなく、表示部412を巻付部411から破断することができる。また、切込411aの短手方向の寸法を、巻付部411の短手方向の寸法A2の1/2の寸法以下とすることにより、切込411aの形成に伴う巻付部411の強度の低下を抑制することができる。
また、本開示によれば、複数の切込411aが長手方向に離間する離間間隔E1は、2mm以上、且つ、4mm以下の範囲で設定されている。このように、切込411aの離間間隔E1を少なくとも2mm以上とすることにより、切込411aの形成に伴う巻付部411の強度の低下を抑制することができる。また、切込411aの離間間隔E1を4mm以下とすることにより、被着体Zに巻き付けられた巻付部411において、表側の切込411aと裏側の切込411aとが長手方向においてずれるずれ量を少なくすることができ、被着体ZからラベルL1を取り外す際に、巻付部411を破断しやすくすることができる。なお、切込411aの離間間隔E1は、取り付け対象となる被着体Zの径寸法にもよるが、上記範囲内では3mm程度が好適である。
また、本開示によれば、ラベルL1は、表示部412の折曲線412cが、短手方向に平行であり、且つ、表示部412の長手方向における中央を通るものであり、巻付部411の短手方向における中心と表示部412の短手方向における中心とが長手方向に沿って位置した形状となっている。このような形状を有するラベルL1において、巻付部411の長手方向の両端部、つまり、第1範囲H1及び第2範囲H2に複数の切込411aを設けることにより、ラベルL1を被着体Zから取り外す際に被着体Zにかかる負荷を抑制する、という効果を十分に発揮させることができる。
<変形例>
なお、本開示は、上述した一実施形態に限られるものではなく、例えば、次のように変形又は拡張することができる。
例えば、巻付部411に設ける第1範囲H1及び第2範囲H2の長手方向の寸法を短く設定することにより、巻付部411の中央部、特に、被着体Zに巻き付けられた状態で表示部412とは反対側に位置する部位に切込411aを設けないようにしてもよい。この構成によれば、表示部412を引っ張った際に、巻付部411が被着体Zよりも表示部412側で一層切断されやすくなり、被着体Zにかかる負荷を一層抑制することができる。
また、折曲線412c,612cは、いわゆる「ミシン目」からなるものに限らず、例えば、粘着シート401に溝を設けることにより構成してもよい。折曲線412c,612cとしての溝は、例えば押圧など、任意の方法で形成することができる。
なお、本開示は、上述した一実施形態に限られるものではなく、例えば、次のように変形又は拡張することができる。
例えば、巻付部411に設ける第1範囲H1及び第2範囲H2の長手方向の寸法を短く設定することにより、巻付部411の中央部、特に、被着体Zに巻き付けられた状態で表示部412とは反対側に位置する部位に切込411aを設けないようにしてもよい。この構成によれば、表示部412を引っ張った際に、巻付部411が被着体Zよりも表示部412側で一層切断されやすくなり、被着体Zにかかる負荷を一層抑制することができる。
また、折曲線412c,612cは、いわゆる「ミシン目」からなるものに限らず、例えば、粘着シート401に溝を設けることにより構成してもよい。折曲線412c,612cとしての溝は、例えば押圧など、任意の方法で形成することができる。
また、図9に例示するラベルL2によっても、被着体ZからラベルL2を容易に取り外すことができ、且つ、その取り外しの際に被着体Zにかかる負荷を抑制することができる。即ち、ラベルL2は、当該ラベルL2の長手方向における表示部512の寸法B1−2が、上述した表示部412の長手方向の寸法B1よりも短くなっており、従って、ラベルL2の長手方向における表示部512の寸法の1/2の寸法C1−2も、上述した表示部412の長手方向に沿う寸法の1/2の寸法C1よりも短くなっている。なお、巻付部511、切込511aなどその他の部位の構成は、上述したラベルL1の構成例と同様である。
また、図10に例示するラベルL3によっても、被着体ZからラベルL3を容易に取り外すことができ、且つ、その取り外しの際に被着体Zにかかる負荷を抑制することができる。即ち、ラベルL3によれば、表示部612は、当該表示部612を折り曲げるための折曲線612cを有している。この折曲線612cは、ラベルL3の長手方向に平行であり、且つ、表示部612の短手方向における中央を通って、当該表示部612を短手方向の一方側と他方側、つまり、図面では上側と下側に区画している。そして、巻付部611は、この場合、表示部612の一方側である上側の半部に繋がっている。なお、巻付部611は、表示部612の他方側である下側の半部に繋げてもよい。また、巻付部611、切込611aなどその他の部位の構成は、上述したラベルL1の構成例と同様である。
なお、上述した図9,図10に例示するラベルL2,L3に限らず、巻付部の長手方向の両端部である第1範囲及び第2範囲に複数の切込を設けたラベルであれば、本開示と同様の効果を奏することができる。
また、テープTo或いはテープTにおいて、複数のラベルL1,L2,L3は、長手方向において相互に隣接するラベルL1,L2,L3同士が接続されておらず、離間したものであってもよい。
また、切込411a,511a,611aは、スリット状のものに限られず、例えば、ラベルL1,L2,L3の長手方向に所定の幅を持った貫通孔であってもよいし、複数の切込をラベルL1の短手方向に沿って直線状に配列したミシン目であってもよい。
To:印刷前のテープ、T:印刷後のテープ、L1,L2,L3:ラベル、51:テープロール、100:テープカートリッジ、120:筐体、128:インク供給側ロール128(インクリボンロール)、400:剥離シート(シート)、411,511,611:巻付部(第1部分)、411a,511a,611a:切込、411b:補強部(幅増加部)、412,512,612:表示部(第2部分)、412c,612c:折曲線
Claims (12)
- 帯状に延びるシートと、
前記シートの長手方向に延び、前記シートに貼られたラベルと、
を有し、
前記ラベルは、
前記長手方向に延びる第1部分と、
前記第1部分の前記長手方向の一端部に接続し、前記シートの短手方向の幅が前記第1部分の前記短手方向の幅よりも大きい第2部分と、
を備え、
前記第1部分と前記第2部分との境界から前記第1部分の先端に向かって第1距離を有する第1範囲、及び、前記第1部分の先端から前記境界に向かって第2距離を有する第2範囲に、前記長手方向において相互に離間し、且つ、前記短手方向に延びる複数の切込を有することを特徴とするテープ。 - 前記第1範囲の前記長手方向に沿う寸法は、前記境界から、2mm以上、且つ、前記第2部分の前記長手方向に沿う寸法の1/2の寸法以下であることを特徴とする請求項1に記載のテープ。
- 前記第2範囲の前記長手方向に沿う寸法は、前記第1部分の先端から、2mm以上、且つ、前記第2部分の前記長手方向に沿う寸法の1/2の寸法以下であることを特徴とする請求項1または2に記載のテープ。
- 前記第1部分は、前記境界から前記第1部分の先端に向かって第3距離離間した増加位置から前記境界に向けて、前記短手方向の幅が増加する幅増加部を有し、
前記第1範囲に形成される複数の前記切込のうち前記長手方向において最も前記境界側に位置する前記切込は、前記増加位置よりも前記第1部分の先端側に位置することを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載のテープ。 - 前記幅増加部は、前記増加位置から前記境界に向けて、前記短手方向の幅が徐々に増加する湾曲形状を形成していることを特徴とする請求項4に記載のテープ。
- 前記切込の前記短手方向に沿う寸法は、2mm以上、且つ、前記第1部分の前記短手方向に沿う寸法の1/2の寸法以下であることを特徴とする請求項1から5の何れか1項に記載のテープ。
- 複数の前記切込が前記長手方向に離間する離間間隔は、2mm以上、且つ、4mm以下であることを特徴とする請求項1から6の何れか1項に記載のテープ。
- 前記第2部分は、当該第2部分を折り曲げるための折曲線を有し、
前記折曲線は、前記長手方向に平行であり、前記第2部分の前記短手方向における中央を通って、前記第2部分を前記短手方向の一方側と他方側に区画しており、
前記第1部分は、前記第2部分の一方側または前記第2部分の他方側に繋がっていることを特徴とする請求項1から7の何れか1項に記載のテープ。 - 前記第2部分は、当該第2部分を折り曲げるための折曲線を有し、
前記折曲線は、前記短手方向に平行であり、前記第2部分の前記長手方向における中央を通っており、
前記第1部分の前記短手方向における中心と、前記第2部分の前記短手方向における中心とが、前記長手方向に沿って位置している請求項1から7の何れか1項に記載のテープ。 - 帯状に延びるシートと、
前記シートの長手方向に延び、前記シートに貼られたラベルと、
を有し、
前記ラベルは、
前記長手方向に延びる第1部分と、
前記第1部分の前記長手方向の一端部に接続し、前記シートの短手方向の幅が前記第1部分の前記短手方向の幅よりも大きい第2部分と、
を備え、
前記ラベルは、前記第1部分の前記長手方向における両端部に、前記長手方向において相互に離間し、且つ、前記短手方向に延びる複数の切込を有することを特徴とするテープ。 - 請求項1から10の何れか1項に記載のテープを巻回して構成したことを特徴とするテープロール。
- 筐体と、
請求項11に記載のテープロールと、
前記テープロールから繰り出された前記テープの厚さ方向一方側にインクを転写するインクリボンを巻回したインクリボンロールと、
を備えることを特徴とするテープカートリッジ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018064586A JP2019174709A (ja) | 2018-03-29 | 2018-03-29 | テープ、テープロール、テープカートリッジ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018064586A JP2019174709A (ja) | 2018-03-29 | 2018-03-29 | テープ、テープロール、テープカートリッジ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2019174709A true JP2019174709A (ja) | 2019-10-10 |
Family
ID=68166905
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2018064586A Pending JP2019174709A (ja) | 2018-03-29 | 2018-03-29 | テープ、テープロール、テープカートリッジ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2019174709A (ja) |
-
2018
- 2018-03-29 JP JP2018064586A patent/JP2019174709A/ja active Pending
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