JP2019172280A - 包装袋 - Google Patents

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【課題】プラスチックフィルムを基材とした積層体からなる、液体内容物を収納することのできる包装袋において、内容物成分の吸着、あるいは内容物への包装袋由来の成分の溶出を防止することができ、かつ耐衝撃性に優れる包装袋を提供することを課題とする。【解決手段】包装袋は、包装袋本体と保護テープとからなり、シーラント層は、いずれも低吸着性を有するシーラントであって、包装袋本体は、シーラント層同士が対向して重ねられ、胴部の周縁部が本体シール部としてシールされて製袋されており、包装袋本体の本体シール部は折り返されて、さらに外側シール層同士が対向して胴部とシールされており、保護テープは、折り返された本体シール部の外側シール層から始まって、周縁部の端面を覆い、さらに包装袋本体の胴部に達して、包装袋本体の外側シール層にシールされていることを特徴とする包装袋である。【選択図】図1

Description

本発明は、包装袋に関するものである。特に、プラスチックフィルムを基材とした積層体からなる、液体を収納することのできる包装袋であって、たとえば複合容器であるバッグインボックスの内袋などにも用いることができる、比較的大型の包装袋に関するものである。
ここで言う、バッグインボックスと呼ばれる複合容器は、外側がダンボールケースの外装箱であって、内側にはプラスチックフィルムを基材としてなる内袋を有して、外装箱と内袋の2重構造となっており、ダンボールケースの外に出された口栓の注出口から、内袋に収納された内容物の注ぎ出しが可能な、比較的大型の液体容器である。たとえば、内容量が1リットル程度のものから、20リットル、あるいはそれ以上といったものが可能であり実用化されている。
また、口栓には様々な形態のものがあり、内容物の液体の容易な注ぎ出しを可能にするほか、液だれ防止タイプ、小出しタイプ、繰り返しの開閉が容易なもの、高粘度の流体に対応可能なものなど用途に応じて適宜選択可能である。
内袋は、一般にプラスチックフィルムを基材として、シーラント層を有する積層体からなる包装袋であって、シーラント層以外がプラスチックフィルム単層で構成される場合のみならず、他のプラスチックフィルムや樹脂層、金属膜などとの積層体として、内容物による要求品質に応じた層構成や、材料設計が可能であることが特徴のひとつであって、様々な用途に広く用いられている。
たとえば、ポリエチレンフィルムを基材とする標準的なタイプのほか、積層体中にポリアミドフィルムを有して包装袋の耐衝撃性や機械的強度を増したもの、あるいはアルミニウム蒸着フィルムやアルミニウム箔層を有して、ガスバリア性能を付与したもの、また表面に無機化合物の蒸着層を設けたガスバリアフィルムを有して、ガスバリア性能を付与したものなどがある。
このような包装袋は、たとえば、食用油、ソース、コーヒー、ワインや酒、ミネラルウオーターなどの飲料、食品用途にも広く用いられており、バッグインボックスの内袋として好適に用いられている。
また、包装袋にプラスチックフィルムを基材とした積層体を用いる場合には、性能面でもコスト面などでも、ガラス瓶や缶、プラスチック製のボトルなどに比べて有利である場合が多い。
ほかにもたとえば、飲料、食品用途に限らず、液体洗剤、漂白剤、柔軟剤等のトイレタリー用品や、エンジンオイルなどの工業製品、また液体肥料など、液体、流体の内容物であれば、包装袋への充填・収納が容易に可能であり、注出口からの注ぎ出しもまた容易に可能である。
一般に包装袋は、内容物に関する情報を外側から可視に表示して、内容物を包装袋内部に収納し、外部環境から内容物を保護し、また保存することができる機能を有するものである。表示は最外層、あるいは包装容器外側から可視である層になされることが一般的であり、バッグインボックスの場合には、外側のダンボールケースに表示されることが多い
また、バッグインボックスの場合は、外装箱と内袋の2重構造になっていることから、次のような特徴を有する。すなわち、外装箱の耐衝撃性によって、輸送中の落下、振動など外部の衝撃からボックス自体および内容物を守ることができ、また外装箱の圧縮強度に優れる特性から、長期間の積み上げ保管にも適性を有している。加えて内袋は、プラスチック材料からなるために、液体容器としての適性を有している。
したがって、大容量の液体容器をバッグインボックスの構成で実現することが可能である。ただし、大容量の液体容器の場合、内容物の液体も容量に応じて重量が増すため、流通、在庫、輸送、販売、消費など荷扱いの各場面において、耐衝撃性の確保が重要で、内袋の耐衝撃性を確保することが重要である。
すなわち、内袋の十分な耐衝撃性によって、内容物の流通時、荷扱い時などの衝撃による破袋、それに伴う液漏れを防止することが必要であり、重要課題である。特に内袋のシール部分は、形状によって外部からの過度な衝撃や圧力などが加わる場合には、応力集中が起こりやすく、液漏れや破袋等の不具合を起こす恐れがある。
一方で、大容量のバッグインボックスにおいて、内容物の薬効成分の保持や、味や香りの保持を目的として、包装袋の内面に低吸着シーラントが用いられる場合がある。
あるいは、バッグインボックスの内容物として水を充填する場合にも用いられることがあるが、ポリエチレン樹脂による吸着、溶出、臭気の問題が指摘されている。すなわち、ポリエチレン樹脂そのものに由来する臭気の内容物への移行、成分の溶出が内容物に影響を与えるほか、ポリエチレン樹脂への内容物の成分の移行、包装袋外への飛散、などが問題とされている。
このような問題に対応して、特殊なプラスチックフィルム、もしくは樹脂からなる低吸着シーラントを用いることは可能である。しかしながら一般に低吸着シーラントは一般的な条件下ではシール強度が弱いとされ、外部からの衝撃や圧力を受けた際には、液漏れ、あるいは破袋のおそれがある。
特に大型の液体容器においては、内容物の自重も容量に比例して重くなるために、このシール部分にかかる圧力も大きくなり、その強度によっては、耐衝撃性の点で使いにくい材料となっている。
あるいは、積層体中にガスバリア層を設けて、積層体としての吸着性や移行性に対処する方法も考えられるが、内容物に直接触れるシーラント層として通常のシーラントを用いる場合には、低吸着シーラントとの差が出ることは避けられない。
特許文献1には、バッグインボックスの内袋に関して、耐衝撃性やガスバリア性を有する内袋の提案がなされているが、シーラントの溶着性、吸着性、あるいは内容物への溶出を考慮したものではなかった。
特開2008−150095号公報
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、プラスチックフィルムを基材とした積層体からなる、液体内容物を収納することのできる包装袋において、内容物成分の吸着、あるいは内容物への包装袋由来の成分の溶出を防止することができ、かつ耐衝撃性に優れる包装袋を提供することを課題とする。
上記の課題を解決するための手段として、請求項1に記載の発明は、
液体内容物を収納可能な包装袋であって、
該包装袋は、包装袋本体と保護テープとからなり、
包装袋本体はプラスチックフィルムを基材として、シーラント層を有する積層体からなり、
保護テープもまたプラスチックフィルムを基材として、シーラント層を有する積層体からなり、
該シーラント層は、いずれも低吸着性を有する低吸着シーラントであって、
該包装袋本体は、シーラント層同士が対向して重ねられ、包装袋本体の胴部の周縁部が本体シール部としてシールされて製袋されており、
該包装袋本体を構成する積層体の、シーラント層とは反対側の表面には、外側シール層が配置されており、
該包装袋本体の本体シール部は折り返されて、さらに外側シール層同士が対向して胴部とシールされており、
該保護テープのシーラント層は、外側シール層とシール可能であって、
該保護テープは、折り返された本体シール部の外側シール層から始まって、周縁部の端面を覆い、さらに包装袋本体の胴部に達して、包装袋本体の外側シール層にシールされていることを特徴とする包装袋である。
また、請求項2に記載の発明は、
前記低吸着シーラントは、ポリエチレンテレフタレート樹脂、またはポリアクリルニトリル樹脂、または環状ポリオレフィン樹脂、またはエチレン−ビニルアルコール共重合樹脂のいずれか、またはそのうち複数を含んでなることを特徴とする、請求項1に記載の包装袋である。
また、請求項3に記載の発明は、
前記低吸着シーラントは、延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムに、部分的にレーザー光照射による非晶化を施したものであることを特徴とする、請求項1に記載の包装袋である。
また、請求項4に記載の発明は、
前記包装袋は、その容量が1リットル〜10リットルの範囲であることを特徴とする、請求項1〜請求項3のいずれかに記載の包装袋である。
また、請求項5に記載の発明は、
前記包装袋本体には、口栓が設けられていることを特徴とする、請求項1〜請求項4のいずれかに記載の包装袋である。
本発明によれば、プラスチックフィルムを基材とした積層体からなる、液体内容物を収納することのできる包装袋において、内容物成分の吸着、あるいは内容物への包装袋由来の成分の溶出を防止することができ、かつ耐衝撃性に優れる包装袋を提供することを課題とする。
特に請求項2に記載の発明によれば、シーラント層に、シール性を備え、かつ低吸着性を兼ね備えた材料を配することによって、プラスチックフィルムを基材とした積層体からなる、液体内容物を収納することのできる包装袋において、内容物成分の吸着、あるいは内容物への包装袋由来の成分の溶出を防止することができ、かつ耐衝撃性に優れる包装袋を提供することが可能である。これは、包装袋本体にも適用することができ、あるいは保護テープにも適用することが可能である。
特に請求項3に記載の発明によれば、包装袋の内容物の液体に接する層に、ポリエチレンテレフタレートフィルムを配することによって、プラスチックフィルムを基材とした積層体からなる、液体を収納することのできる液体用包装袋において、内容物成分の吸着、あるいは内容物への包装袋由来の成分の溶出を防止することができる。
加えて、レーザー光照射によって、ポリエチレンテレフタレートフィルムに部分的に非晶化部分を設けることにより、その部分にシール性を付与して、製袋を可能にすることができる。
したがってプラスチックフィルムを基材とした積層体からなり、耐衝撃性に優れる包装袋を提供することができる。これは、包装袋本体にも適用することができ、あるいは保護テープにも適用することが可能である。
特に請求項4に記載の発明によれば、プラスチックフィルムを基材とした積層体からなる、液体内容物を収納することのできる包装袋において、保護フィルムを用いることによって包装袋の胴部周縁部を折り返したシール部分、および包装袋の端面を効果的に補強して、耐衝撃性に優れる包装袋を提供することが可能となり、大型の液体用包装袋を実現することが可能である。
ちなみに、1リットル〜10リットルサイズの比較的大型の液体容器は、通常のハンドリングにも適しており、一般的な消費者のニーズにも合致しており、商品として適切な容量の範囲をカバーすることが可能である。
特に請求項5に記載の発明によれば、密封性を損なうことなく、内容物の液体の取り出しが容易で、とくに小出しにしたり、繰り返しの開閉に優れ、より利便性のある包装袋を提供することができる。
図1は本発明に係る包装袋の、包装袋本体の構成を説明するための、部分断面模式図である。 図2は本発明に係る包装袋の、包装袋本体に対する保護テープによる補強を説明するための、途中段階の部分断面模式図である。 図3は本発明に係る包装袋の、包装袋本体に対する保護テープによる補強が完了した、実用段階の状態を説明するための部分断面模式図である。 図4は本発明に係る包装袋の、保護テープの積層体の層構成の実施態様のうちの構成例1を説明するための部分断面模式図である。 図5は本発明に係る包装袋の、保護テープの積層体の層構成の実施態様のうちの構成例2を説明するための部分断面模式図である。 図6は本発明に係る包装袋の、保護テープの積層体の層構成の実施態様のうちの構成例3を説明するための部分断面模式図である。 図7は本発明に係る包装袋の、保護テープの積層体の層構成の実施態様のうちの構成例4を説明するための部分断面模式図である。 図8は本発明に係る包装袋の、保護テープの積層体の層構成の実施態様のうちの構成例5を説明するための部分断面模式図である。 図9は本発明に係る包装袋の、保護テープの積層体の層構成の実施態様のうちの構成例6を説明するための部分断面模式図である。 図10は本発明に係る包装袋の、包装袋本体を構成する積層体の実施態様のうちの1番目の例を説明するための部分断面模式図である。 図11は本発明に係る包装袋の、包装袋本体を構成する積層体の実施態様のうちの2番目の例を説明するための部分断面模式図である。 図12は本発明に係る包装袋の、包装袋本体を構成する積層体の実施態様のうちの3番目の例を説明するための部分断面模式図である。 図13は本発明に係る包装袋の、包装袋本体を構成する積層体の実施態様のうちの4番目の例を説明するための部分断面模式図である。 図14は本発明に係る包装袋の、包装袋本体を構成する積層体の実施態様のうちの5番目の例を説明するための部分断面模式図である。 図15は本発明に係る包装袋の、包装袋本体を構成する積層体の実施態様のうちの6番目の例を説明するための部分断面模式図である。 図16は本発明に係る包装袋の、包装袋本体を構成する積層体の実施態様のうちの7番目の例を説明するための部分断面模式図である。 図17は本発明に係る包装袋の、包装袋本体を構成する積層体の実施態様のうちの8番目の例を説明するための部分断面模式図である。 図18は本発明に係る包装袋の、包装袋本体を構成する積層体の実施態様のうちの9番目の例を説明するための部分断面模式図である。
以下、本発明を図を参照しながら、更に詳しい説明を加える。ただし本発明は、ここに示す例にのみ限定されるものではない。本発明は、請求項によって限定されるものである。
図1は本発明に係る包装袋の、包装袋本体の構成を説明するための、部分断面模式図である。
本発明による包装袋(20)は、包装袋本体(21)と、保護テープ(5)とからなる。包装袋(20)の包装袋本体(21)は、プラスチックフィルムを基材として、シーラント層(2)を有する積層体(10)からなる。
包装袋本体(21)は、シーラント層(2)同士が対向して重ねられ、包装袋本体(21)の周縁部が本体シール部(12)としてシールされて密封され、製袋されている。たとえば、図1に示す例においては、本体シール部(12)は、包装袋本体(21)の胴部の両端部にあって、シールされている例である。
本発明において、内容物の液体(23)に触れる側に配置されるシーラント層(2)は、低吸着シーラントを用いて構成されている。包装袋本体(21)を構成する積層体(10)の、シーラント層(2)とは反対側の表面、すなわち積層体(10)の包装袋本体(21)の外側になる面には、シール可能な外側シール層(1)が配置される。
保護テープ(5)もまた、プラスチックフィルムを保護テープ基材層(3)として、保護テープシーラント層(4)を有する積層体からなる。包装袋本体(21)と保護テープ(5)の積層体の層構成、およびシーラント層などの構成材料は、包装袋本体(21)と保護テープ(5)の、それぞれの機能を発揮する限りにおいて、同一でなくても構わない。
図2は本発明に係る包装袋の、包装袋本体に対する保護テープによる補強を説明するための、途中段階の部分断面模式図である。
保護テープ(5)は、包装袋本体(21)の周縁部の本体シール部(12)を、保護するためのテープであって、本体シール部(12)の幅より広く本体シール部(12)を覆って、シールされ、貼り合わせる。
このとき、図中矢印(A)で示すように、包装袋本体(21)の胴部の周縁部の、本体シール部(12)は折り返されて、外側シール層(1)同士が対向して周縁部より内側の包装袋胴部表面とシールされている。
一方、保護テープシール層(4)は、外側シール層(1)とシール可能であって、保護テープ(5)は、折り返された本体シール部(12)の外側シール部(7)から始まって、周縁部の端面(6)を覆い、さらに包装袋本体(21)の胴部表面(8)に達して、包装袋本体(21)の外側シール部(1)にシールすることができる。
ここで、前述の本体シール部(12)の折り返し部分のシールと、保護テープ(5)の外側シール(1)とのシールは、逐次行なうこともでき、あるいは同時にシールすることもできる。
このシールによって、包装袋本体(21)の周縁部の本体シール部(12)は保護され、耐衝撃性に優れる包装袋(20)とすることができる。
続いて、図中矢印(B)で示すように、反対側の胴部の周縁部の、本体シール部(12)は、同様に折り返されて、シールされ、保護テープ(5)によって保護され、こちら側の辺においても耐衝撃性に優れる包装袋(20)とすることができる。
図3は本発明に係る包装袋の、包装袋本体に対する保護テープによる補強が完了した、実用段階の状態を説明するための部分断面模式図である。
この状態においては、本発明による包装袋(20)が実現した状態であって、両側の胴部の周縁部の、本体シール部(12)は、いずれも折り返されて、シールされ、保護テープ(5)によって保護されている。
すなわち、保護テープ(5)は、折り返された本体シール部(12)の外側シール部(7)から始まって、周縁部の端面(6)を覆い、さらに包装袋本体(21)の胴部表面(8)に達してシールされており、この部分を保護して、包装袋(20)の耐衝撃性向上に効果的である。
また、本発明による包装袋(20)は、その容量が1リットル〜10リットルの範囲の、大型の包装袋とすることができる。これは本発明による包装袋(20)が、シール性を有するシーラント層(2)を用いることに加えて、本体シール部(12)は全ての部分で、保護テープ(5)によって、包装袋本体(21)の外側から、シールされて補強されているために、耐衝撃性や機械的強度に優れた大型の包装袋を実現することが可能なためである。
また、本発明による包装袋(20)には、口栓を設けることができる。口栓を包装袋本体(21)に設けることによって、内容物の液体(23)を容易に注ぎ出すことが可能であり、利便性が高い包装袋(20)を実現することが出来る。
また、口栓は様々な形態のものがあり、内容物の液体(23)の容易な注ぎ出しを可能にするほか、液だれ防止タイプ、小出しタイプ、繰り返しの開閉が容易なもの、高粘度の流体に対応可能なものなど、用途に応じて適宜選択することができる。
次に、本発明に係る包装袋本体(21)および保護テープ(5)に関して、その材料構成について順次説明を加える。
本発明は、プラスチックフィルムを基材として、シーラント層を有する積層体からなる包装袋である。ここで、基材とするプラスチックフィルムは、高分子樹脂組成物からなるフィルムであって、たとえばポリオレフィン(ポリエチレン、ポリプロピレン等)、ポリエステル(ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等)、ポリアミド(ナイロンー6、ナイロンー66等)、ポリイミドなどが使用でき、用途に応じて適宜選択される。
特にポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレートを基材フィルムとする場合は、フィルム強度と価格においてより好ましい。また、積層体中にポリアミドフィルムを用いる場合には、耐突き刺し性や、耐衝撃性、機械強度に優れる。
また本発明において、その課題とするところは、プラスチックフィルムを基材とした積層体からなる、液体を収納することのできる液体用包装袋において、内容物成分の吸着、あるいは内容物への包装袋由来の成分の溶出を防止することができ、かつ耐衝撃性に優れる包装袋(20)を提供することである。
したがって、本発明においては、包装袋の内容物の液体(23)が触れる側は全て、低吸着材料、低吸着フィルムからなる層となるように配置する。加えて、包装袋の内容物の液体(23)が触れる側は包装袋内側であるため、製袋や包装袋密封のためのシール性が必要である。ただし、このシール性は、包装袋内側全面ではなく、シールが必要な部分に選択的に付与するのでもよい。
また、口栓を設ける場合においても、少なくとも内容物の液体に接触する部分については、低吸着性を有する材料を用いることが、より好ましい。
従来、シーラント層(2)の材質としては、熱可塑性樹脂のうちポリオレフィン系樹脂が一般的に使用され、具体的には、低密度ポリエチレン樹脂(LDPE)、中密度ポリエチレン樹脂(MDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂(LLDPE)、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン−αオレフィン共重合体、エチレン−メタアクリル酸樹脂共重合体などのエチレン系樹脂等を用いていた。
しかしながら、これらの樹脂をシーラント層(2)に用いた場合には、包装袋の内容物由来の成分の吸着防止、あるいは内容物への包装袋由来の成分の溶出を防止することが困難であるために、本発明においては、低吸着シーラントとして、ポリエチレンテレフタレート樹脂、またはポリアクリルニトリル樹脂、または環状ポリオレフィン樹脂、またはエチレン−ビニルアルコール共重合樹脂のいずれか、またはそれらの内の複数を含んでなる低吸着シーラントを用いることができる。
特に低吸着シーラントとして、環状ポリオレフィン層を設けたり、あるいは一部を非晶化したポリエチレンテレフタレートフィルム層を設けることが、包装袋の内容物由来の成分の吸着防止、あるいは内容物の液体(23)への包装袋由来の成分の溶出の防止に、より効果的である。
すなわち、シーラント層(2)に低吸着シーラントを用いることによって、内容物の液体(23)の成分、たとえば薬効成分や香気成分の包装袋への移行を防止し、それらの効能、香気を損なわない包装袋とすることに効果的である。
環状ポリオレフィン層は、包装袋の内容物由来の成分の吸着、あるいは内容物の液体(23)への包装袋由来の成分の溶出を防止することには効果的であり、シール性も有するが、シール適性、シール強度において、上記のポリオレフィン系ほかのシーラントに比べて劣る恐れがあって、本発明による保護テープ(5)の併用によって、より強固な包装袋(20)とすることができる。
また特に、ポリエチレンテレフタレートフィルム層は、包装袋の内容物由来の成分の吸着、あるいは内容物の液体(23)への包装袋由来の成分の溶出を防止することには効果的であるが、シール性に乏しいために、たとえばレーザー光の照射によって、シールが必要となる部分に選択的に照射して非晶化し、シール性を付与することが可能であり、好都合である。ここで言うシール性は、ヒートシールのほか、インパルスシール法などを適宜用いて行なってよい。
また、包装袋由来の成分の溶出に対しては、包装袋本体(21)、あるいは保護テープ(5)に関してもそれらを構成する積層体中にガスバリア層を設けて、ガスバリア層より外側の層からの、包装袋由来の成分の内容物の液体(23)への溶出を、遮断することができる。
ほかにも内容物の液体(23)の保存性を向上させることなどを目的として、積層体(10)中に、ガスバリア層を設けることができる。あるいは、紫外線や特定の波長の光を遮断する着色層などを設けることもできる。
たとえばガスバリア層としてアルミニウムなどの金属箔を用いることができる。あるいは、積層体(10)中に無機化合物からなるガスバリア層を蒸着した、ガスバリアフィルムを設けることができる。いずれの場合においても、ガスバリア性の付与、内容物の保存性向上に有効である。
ガスバリアフィルムの場合には、用いられるプラスチックフィルムは、特段の限定を加えるものではないが、たとえばポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレートをプラスチックフィルム基材とする場合は、フィルム強度と価格においてより好ましい。
ガスバリアフィルムの場合、ガスバリア層は無機化合物の蒸着層、コーティング層で構成することができ、プラスチックフィルムにアンカーコートを設けた後、蒸着層、コーティング層を順次設ける。
蒸着層を形成する方法としては,SiOやAlOなどの無機化合物を真空蒸着法を用いて、アンカーコート層を設けたプラスチックフィルム上にコーティングし、真空蒸着法による無機化合物層を形成することができる。
コーティング層を形成する方法としては、水溶性高分子と、(a)一種以上のアルコキシドまたはその加水分解物、または両者、あるいは(b)塩化錫の、少なくともいずれかひとつを含む水溶液あるいは水/アルコール混合水溶液を主剤とするコーティング剤をフィルム上に塗布し、加熱乾燥してコーティング法による無機化合物層を形成しコーティング層とすることができる。
このときコーティング剤にはシランモノマーを添加しておくことによってアンカーコー
ト層との密着性の向上を図ることができる。
無機化合物層は、真空蒸着法による塗膜のみでもガスバリア性を有するが、コーティング法による無機化合物層であるコーティング層を、真空蒸着法による無機化合物層である蒸着層に重ねて形成し、ガスバリア層とすることができる。
したがって、ガスバリアフィルムとしてより高いガスバリア性、耐湿性、耐水性を実現するとともに、外力による変形に耐えられる可撓性を有するため、包装袋としての適性も具備することができる。
またガスバリア層として、たとえばSiOを用いる場合にはその被膜は透明であるために、積層体を構成する他の層も透明であれば、内容物を包装袋の外側から目で見ることが可能である。これらは、用途、目的、要求品質によって、金属箔などのガスバリア層などと、適宜使い分けをすればよい。
本発明による包装袋(20)は、その容量が1リットル〜10リットルの範囲の、大型の包装袋とすることができる。これは本発明による包装袋(20)が、シール性を有するシーラント層を用いることに加えて、本体シール部は全ての部分で、保護テープによって、本体シール部の幅より広く本体シール部(12)を覆って、シールされて補強されているために、耐衝撃性や機械的強度に優れ、大型の包装袋を実現することが可能なためである。
また必要に応じて、外側から見ることのできる包装袋の面には、印刷層を設けることができる。印刷層は、包装袋の内容物に関する表示や、意匠性を向上させるための絵柄やロゴマーク、あるいは流通や在庫管理のためのバーコードなど、商品として必要な情報を表示することを目的とする。印刷層を設ける代わりに、包装袋外側から、粘着層を有するフィルムあるいは紙のラベルを貼付するのでもよい。
印刷の基材としてプラスチックフィルムを用いることができ、たとえばポリオレフィン(ポリエチレン、ポリプロピレン等)、ポリエステル(ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等)、ポリアミド(ナイロンー6、ナイロンー66等)、ポリイミドなどの素材を製膜したものが使用でき、用途に応じて適宜選択される。特にポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレートを基材フィルムとする場合は、フィルム強度と価格においてより好ましい。
ここで印刷方法および印刷インキにはとくに制約を設けるものではないが、既知の印刷方法、印刷材料の中からプラスチックフィルムへの印刷適性、色調などの意匠性、密着性、食品容器等の場合には安全性などを考慮すれば、目的に応じて適宜選択することができる。
たとえばグラビア印刷法、オフセット印刷法、グラビアオフセット印刷法、フレキソ印刷法、インクジェット印刷法、シルクスクリーン印刷法などから選択して用いることができる。中でもグラビア印刷法は、生産性や絵柄の高精細度において好ましく用いることができる。
次に、保護テープ(5)の材料構成について、構成例1〜構成例6の例を具体的に説明する。これらはいずれも本発明の包装袋において実用可能な構成例である。構成例1〜構成例6の6種類の例は、図4〜図9の6個の図にそれぞれ対応しており、それぞれの図を参照しながら、具体的な説明を加える。
(構成例1)
図4は本発明に係る包装袋の、保護テープの積層体の層構成の実施態様のうちの構成例1を説明するための部分断面模式図である。
包装袋本体とのシール面、すなわち保護テープシール層から順に、
ポリエチレン(31)(厚さ10μm〜100μm)/ポリアミドフィルム(32)(厚さ15μm〜25μm)/ポリアミドフィルム(33)(厚さ15μm〜25μm)/無機化合物蒸着ポリエチレンテレフタレートフィルム(34)(厚さ9μm〜25μm)
である。
(構成例2)
図5は本発明に係る包装袋の、保護テープの積層体の層構成の実施態様のうちの構成例2を説明するための部分断面模式図である。
包装袋本体とのシール面、すなわち保護テープシール層から順に、
ポリエチレン(31)(厚さ10μm〜100μm)/ポリアミドフィルム(32)(厚さ15μm〜25μm)/無機化合物蒸着ポリエチレンテレフタレートフィルム(34)(厚さ9μm〜25μm)
である。
(構成例3)
図6は本発明に係る包装袋の、保護テープの積層体の層構成の実施態様のうちの構成例3を説明するための部分断面模式図である。
包装袋本体とのシール面、すなわち保護テープシール層から順に、
ポリエチレン(31)(厚さ10μm〜100μm)/ポリアミドフィルム(32)(厚さ15μm〜25μm)/ポリエチレンテレフタレートフィルム(35)(厚さ9μm〜25μm)
である。
(構成例4)
図7は本発明に係る包装袋の、保護テープの積層体の層構成の実施態様のうちの構成例4を説明するための部分断面模式図である。
包装袋本体とのシール面、すなわち保護テープシール層から順に、
ポリエチレン(31)(厚さ10μm〜100μm)/ポリアミドフィルム(32)(15μm〜25μm)/ポリアミドフィルム(33)(厚さ15μm〜25μm)/環状ポリエチレン(37)(厚さ9μm〜50μm)
である。
(構成例5)
図8は本発明に係る包装袋の、保護テープの積層体の層構成の実施態様のうちの構成例5を説明するための部分断面模式図である。
包装袋本体液体とのシール面、すなわち保護テープシール層から順に、
ポリエチレン(31)(厚さ10μm〜100μm)/ポリエチレンテレフタレートフィルム(35)(厚さ9μm〜25μm)
である。
(構成例6)
図9は本発明に係る包装袋の、保護テープの積層体の層構成の実施態様のうちの構成例6を説明するための部分断面模式図である。
包装袋本体とのシール面、すなわち保護テープシール層から順に、
ポリエチレン(31)(厚さ10μm〜100μm)/無機化合物蒸着ポリエチレンテレフタレートフィルム(34)(厚さ9μm〜25μm)
である。
前述のように、保護テープ(5)の材料構成について、ここに示した構成例1〜構成例6は、本発明による保護テープ(5)の積層体の構成例の一部であって、これらはいずれも本発明の包装袋(20)において実用可能な構成例である。
すなわち、本発明においては、保護テープ(5)もまた、包装袋本体(21)と同様に、低吸着性に優れ、シーラント強度に優れ、また耐衝撃性にも優れた構成の積層体である。
したがって、本発明によれば、プラスチックフィルムを基材とした積層体からなる、液体を収納することのできる液体用包装袋において、内容物成分の吸着、あるいは内容物への包装袋由来の成分の溶出を防止することができ、かつ耐衝撃性に優れる包装袋を提供することが可能である。
以下本発明を、実施例、および比較例によって更に具体的な説明を加える。ただし本発明は、ここに示す例にのみ限定されるものではない。本発明は、請求項によって限定されるものである。
試験体:本発明による各実施例1〜実施例9、および各比較例1〜比較例9に示す層構成の積層体で包装袋本体を作成した。
内容物の液体:水を1リットル、6リットル、10リットルの3水準で充填して、評価した。
評価項目:低吸着性、および落下耐性である。落下耐性は、試験体の包装袋を1mの高さから落下させて評価した。
評価方法は下記のとおりである。
低吸着性:嗅覚による官能検査である。
落下耐性:目視による包装袋の破袋の有無、状態の観察である。
<実施例1>
包装袋本体(21)の積層体(10)の層構成を、図10に示す。包装袋(20)全体の構成については図3に示す。
層構成は内容物の液体側から順に、
無機化合物蒸着ポリエチレンテレフタレートフィルム(34)(厚さ9μm〜25μm)/ポリアミドフィルム(33)(厚さ15μm〜25μm)/ポリアミドフィルム(32)(厚さ15μm〜25μm)/ポリエチレン(31)(厚さ10μm〜100μm)
である。
なお、保護テープ(5)の貼り方は、本発明によるものであって、図3に示す位置である。
また、無機化合物蒸着ポリエチレンテレフタレートフィルム(34)は、無機化合物蒸着層(38)をガスバリア層として有しており、ガスバリア層とは反対側の面への、レーザー光(40)照射によって、一部に非晶化部分(41)を有してシーラント層として有効である。
この層構成は、内容物の液体(23)に接する側に、無機化合物蒸着ポリエチレンテレフタレートフィルム(34)を配して、包装袋本体(21)の低吸着性を意図したものである。
またレーザー光(40)照射によるシール適性を付与し、また積層体(10)中に2層のポリアミドフィルム(33)、ポリアミドフィルム(32)を配置し、さらに保護テープ(5)を図3の位置に貼ることによって、本体シール部(12)の補強を行ない、耐衝撃性の向上を意図したものである。
<実施例2>
包装袋本体(21)の積層体(10)の層構成を、図11に示す。包装袋(20)全体の構成については図3に示す。
層構成は内容物の液体側から順に、
無機化合物蒸着ポリエチレンテレフタレートフィルム(34)(厚さ9μm〜25μm)/ポリアミドフィルム(32)(厚さ15μm〜25μm)/ポリエチレン(31)(厚さ10μm〜100μm)
である。
なお、保護テープ(5)の貼り方は、本発明によるものであって、図3に示す位置である。
また、無機化合物蒸着ポリエチレンテレフタレートフィルム(34)は、無機化合物蒸着層(38)をガスバリア層として有しており、ガスバリア層とは反対側の面への、レーザー光(40)照射によって、一部に非晶化部分(41)を有してシーラント層として有効である。
この層構成は、内容物の液体(23)に接する側に、無機化合物蒸着ポリエチレンテレフタレートフィルム(34)を配して、包装袋本体(21)の低吸着性を意図したものである。
またレーザー光(40)照射によるシール適性を付与し、また積層体(10)中にポリアミドフィルム(32)を配置し、さらに保護テープ(5)を図3の位置に貼ることによって、本体シール部(12)の補強を行ない、耐衝撃性の向上を意図したものである。
<実施例3>
包装袋本体(21)の積層体(10)の層構成を、図12に示す。包装袋(20)全体の構成については図3に示す。
層構成は内容物の液体側から順に、
環状ポリエチレン(37)(厚さ10μm〜50μm)/ポリアミドフィルム(33)(厚さ15μm〜25μm)/ポリアミドフィルム(32)(厚さ15μm〜25μm)/ポリエチレン(31)(厚さ10μm〜100μm)
である。
なお、保護テープ(5)の貼り方は、本発明によるものであって、図3に示す位置である。
この層構成は、内容物の液体(23)に接する側に環状ポリエチレン(37)(厚さ10μm〜50μm)を配して、包装袋本体(21)の低吸着性を意図したものである。
また環状ポリエチレン(37)はシール適性を有し、また積層体(10)中に2層のポリアミドフィルム(33)、(32)を配置し、さらに保護テープ(5)を図3の位置に貼ることによって、本体シール部(12)の補強を行ない、耐衝撃性の向上を意図したものである。
<実施例4>
包装袋本体(21)の積層体(10)の層構成を、図13に示す。包装袋(20)全体の構成については図3に示す。
層構成は内容物の液体側から順に、
ポリエチレンテレフタレートフィルム(35)(厚さ9μm〜25μm)/ポリアミドフィルム(32)(厚さ15μm〜25μm)/ポリエチレン(31)(厚さ10μm〜100μm)
である。
なお、保護テープ(5)の貼り方は、本発明によるものであって、図3に示す位置である。
また、ポリエチレンテレフタレートフィルム(35)は、レーザー光(40)照射によって、一部に非晶化部分(41)を有してシーラント層として有効である。
この層構成は、内容物の液体(23)に接する側に、ポリエチレンテレフタレートフィルム(35)を配して、包装袋本体(21)の低吸着性を意図したものである。
またレーザー光(40)照射によるシール適性を付与し、また積層体(10)中にポリアミドフィルム(32)を配置し、さらに保護テープ(5)を図3の位置に貼ることによって、本体シール部(12)の補強を行ない、比較的簡素な層構成において、耐衝撃性の向上を意図したものである。
<実施例5>
包装袋本体(21)の積層体(10)の層構成を、図14に示す。包装袋(20)全体の構成については図3に示す。
層構成は内容物の液体側から順に、
ポリエチレンテレフタレートフィルム(35)(厚さ9μm〜25μm)/ポリエチレン(39)(厚さ10μm〜100μm)/空気層(42)/ポリエチレン(39)(厚さ10μm〜100μm)/ポリアミドフィルム(32)(厚さ15μm〜25μm)/ポリエチレン(31)(厚さ10μm〜100μm)
である。
なお、保護テープ(5)の貼り方は、本発明によるものであって、図3に示す位置である。
また、ポリエチレンテレフタレートフィルム(35)は、レーザー光(40)照射によって、一部に非晶化部分(41)を有してシーラント層として有効である。
この層構成は、内容物の液体(23)に接する側に、ポリエチレンテレフタレートフィルム(34)を配して、包装袋本体(21)の低吸着性を意図したものである。
また、積層体(10)を空気層(42)を介して2層構造とすることによって、より耐衝撃性に効果を持たせることを意図したものである。
またレーザー光(40)照射によるシール適性を付与し、また積層体(10)中にポリアミドフィルム(32)を配置し、さらに保護テープ(5)を図3の位置に貼ることによって、本体シール部(12)の補強を行ない、耐衝撃性の向上を意図したものである。
<実施例6>
包装袋本体(21)の積層体(10)の層構成を、図15に示す。包装袋(20)全体の構成については図3に示す。
層構成は内容物の液体側から順に、
無機化合物蒸着ポリエチレンテレフタレートフィルム(34)(厚さ9μm〜25μm)/ポリエチレン(39)(厚さ10μm〜100μm)/空気層(42)/ポリエチレン(39)(厚さ10μm〜100μm)/ポリアミドフィルム(32)(厚さ15μm〜25μm)/ポリエチレン(31)(厚さ10μm〜100μm)
である。
なお、保護テープ(5)の貼り方は、本発明によるものであって、図3に示す位置である。
また、無機化合物蒸着ポリエチレンテレフタレートフィルム(34)は、無機化合物蒸着層(38)をガスバリア層として有しており、ガスバリア層とは反対側の面への、レーザー光(40)照射によって、一部に非晶化部分(41)を有してシーラント層として有効である。
この層構成は、内容物の液体(23)に接する側に、無機化合物蒸着ポリエチレンテレフタレートフィルム(34)を配して、包装袋本体(21)の低吸着性を意図したものである。
また、積層体(10)を空気層(42)を介して2層構造とすることによって、より耐衝撃性に効果を持たせることを意図したものである。
またレーザー光(40)照射によるシール適性を付与し、積層体(10)中にポリアミドフィルム(32)を配置し、さらに保護テープ(5)を図3の位置に貼ることによって、本体シール部(12)の補強を行ない、耐衝撃性の向上を意図したものである。
<実施例7>
包装袋本体(21)の積層体(10)の層構成を、図16に示す。包装袋(20)全体の構成については図3に示す。
層構成は内容物の液体側から順に、
無機化合物蒸着ポリエチレンテレフタレートフィルム(34)(厚さ9μm〜25μm)/ポリアミドフィルム(33)(厚さ15μm〜25μm)/ポリアミドフィルム(36
)(厚さ15μm〜25μm)/ポリアミドフィルム(32)(厚さ15μm〜25μm)/ポリエチレン(31)(厚さ10μm〜100μm)
である。
なお、保護テープ(5)の貼り方は、本発明によるものであって、図3に示す位置である。
また、無機化合物蒸着ポリエチレンテレフタレートフィルム(34)は、無機化合物蒸着層(38)をガスバリア層として有しており、ガスバリア層とは反対側の面への、レーザー光(40)の照射によって、一部に非晶化部分(41)を有してシーラント層として有効である。
この層構成は、内容物の液体(23)に接する側に、無機化合物蒸着ポリエチレンテレフタレートフィルム(34)を配して、包装袋本体(21)の低吸着性を意図したものである。
またレーザー光(40)照射によるシール適性を付与し、また積層体(10)中に3層のポリアミドフィルム(33)、ポリアミドフィルム(36)、ポリアミドフィルム(32)を配置し、積層体自身の耐衝撃性や機械強度を高めることに加えて、さらに保護テープ(5)を図3の位置に貼ることによって、本体シール部(12)の一層の補強を行ない、耐衝撃性の向上を意図したものである。
<実施例8>
包装袋本体(21)の積層体(10)の層構成を、図17に示す。包装袋(20)全体の構成については図3に示す。
層構成は内容物の液体側から順に、
ポリエチレンテレフタレートフィルム(35)(厚さ9μm〜25μm)/ポリアミドフィルム(33)(厚さ15μm〜25μm)/ポリアミドフィルム(36)(厚さ15μm〜25μm)/ポリアミドフィルム(32)(厚さ15μm〜25μm)/ポリエチレン(31)(厚さ10μm〜100μm)
である。
なお、保護テープ(5)の貼り方は、本発明によるものであって、図3に示す位置である。
また、ポリエチレンテレフタレートフィルム(35)は、レーザー光(40)の照射によって、一部に非晶化部分(41)を有してシーラント層として有効である。
この層構成は、内容物の液体(23)に接する側に、ポリエチレンテレフタレートフィルム(35)を配して、包装袋本体(21)の低吸着性を意図したものである。
またレーザー光(40)照射によるシール適性を付与し、また積層体(10)中に3層のポリアミドフィルム(33)、ポリアミドフィルム(36)、ポリアミドフィルム(32)を配置し、積層体自身の耐衝撃性や機械強度を高めることに加えて、さらに保護テープ(5)を図3の位置に貼ることによって、本体シール部(12)の一層の補強を行ない、耐衝撃性の向上を意図したものである。
<実施例9>
包装袋本体(21)の積層体(10)の層構成を、図18に示す。包装袋(20)全体の
構成については図3に示す。
層構成は内容物の液体側から順に、
無機化合物蒸着ポリエチレンテレフタレートフィルム(34)(厚さ9μm〜25μm)/延伸ポリブチレンテレフタレートフィルム(43)(厚さ15μm〜25μm)/ポリエチレン(31)(厚さ10μm〜100μm)
である。
なお、保護テープ(5)の貼り方は、本発明によるものであって、図3に示す位置である。
また、無機化合物蒸着ポリエチレンテレフタレートフィルム(34)は、無機化合物蒸着層(38)をガスバリア層として有しており、ガスバリア層とは反対側の面への、レーザー光(40)照射によって、一部に非晶化部分(41)を有してシーラント層として有効である。
この層構成は、内容物の液体(23)に接する側に、無機化合物蒸着ポリエチレンテレフタレートフィルム(34)を配して、包装袋本体(21)の低吸着性を意図したものである。
またレーザー光(40)照射によるシール適性を付与し、また積層体(10)中にポリブチレンテレフタレートフィルム(43)を配置し、さらに保護テープ(5)を図3の位置に貼ることによって、本体シール部(12)の補強を行ない、耐衝撃性さらには耐熱性の向上を意図したものである。
<比較例1>
包装袋本体(21)の積層体(10)の層構成を、図10に示す。包装袋(20)全体の構成については図1に示す。
層構成は実施例1と同様である。
なお、保護テープ(5)は用いない。この部分が実施例1とは異なる。
<比較例2>
包装袋本体(21)の積層体(10)の層構成を、図11に示す。包装袋(20)全体の構成については図1に示す。
層構成は実施例2と同様である。
なお、保護テープ(5)は用いない。この部分が実施例2とは異なる。
<比較例3>
包装袋本体(21)の積層体(10)の層構成を、図12に示す。包装袋(20)全体の構成については図1に示す。
層構成は実施例3と同様である。
なお、保護テープ(5)は用いない。この部分が実施例3とは異なる。
<比較例4>
包装袋本体(21)の積層体(10)の層構成を、図13に示す。包装袋(20)全体の構成については図1に示す。
層構成は実施例4と同様である。
なお、保護テープ(5)は用いない。この部分が実施例4とは異なる。
<比較例5>
包装袋本体(21)の積層体(10)の層構成を、図14に示す。包装袋(20)全体の構成については図1に示す。
層構成は実施例5と同様である。
なお、保護テープ(5)は用いない。この部分が実施例5とは異なる。
<比較例6>
包装袋本体(21)の積層体(10)の層構成を、図15に示す。包装袋(20)全体の構成については図1に示す。
層構成は実施例6と同様である。
なお、保護テープ(5)は用いない。この部分が実施例6とは異なる。
<比較例7>
包装袋本体(21)の積層体(10)の層構成を、図16に示す。包装袋(20)全体の構成については図1に示す。
層構成は実施例7と同様である。
なお、保護テープ(5)は用いない。この部分が実施例7とは異なる。
<比較例8>
包装袋本体(21)の積層体(10)の層構成を、図17に示す。包装袋(20)全体の構成については図1に示す。
層構成は実施例8と同様である。
なお、保護テープ(5)は用いない。この部分が実施例8とは異なる。
<比較例9>
包装袋本体(21)の積層体(10)の層構成を、図18に示す。包装袋(20)全体の構成については図1に示す。
層構成は実施例9と同様である。
なお、保護テープ(5)は用いない。この部分が実施例9とは異なる。
評価結果を、表1に示す。
Figure 2019172280
表1に示す結果から明らかなように、本発明による包装袋である実施例1〜実施例9においては、評価項目である低吸着性、落下耐性のいずれにおいても、〇評価であって、全体としての評価は〇である。
これに対して、本発明とは異なる形状、構成の比較例1〜比較例9の試験体においては、落下特性において内容物の量が1リットルの段階で、液漏れ乃至破袋が見られ、結果×評価である。
これは実施例1〜実施例9と、比較例1〜比較例9の包装袋本体、はそれぞれに対応し
た同じ構成の積層体を用いており、内容物の液体に接する層は全て低吸着性を有するものであることから生じた結果である、すなわち、本発明による、低吸着シーラントが効果的であることが検証できたと考えられる。
一方、実施例1〜実施例9と、比較例1〜比較例9との違いは保護テープを用いたが否かの違いであって、実施例1〜実施例9においては、保護テープをシールして、本体シール部の補強ができたことによって、耐落下性は内容物の液体が、1リットル〜10リットルまで全てにおいて、液漏れ、破袋がみられなかったと考えられる。
したがって、本発明によれば、プラスチックフィルムを基材とした積層体からなる、液体内容物を収納することのできる包装袋において、内容物成分の吸着、あるいは内容物への包装袋由来の成分の溶出を防止することができ、かつ耐衝撃性に優れる包装袋を提供することか可能であり、実施例においてその実現が可能であることを検証することができた。
1・・・外側シール層
2・・・シーラント層
3・・・保護テープ基材層
4・・・保護テープシール層
5・・・保護テープ
6・・・周縁部の端面
7・・・外側シール部
8・・・胴部表面
10・・・積層体
11・・・周縁部
12・・・本体シール部
20・・・包装袋
21・・・包装袋本体
23・・・内容物の液体
31・・・ポリエチレン
32・・・ポリアミドフィルム
33・・・ポリアミドフィルム
34・・・無機化合物蒸着ポリエチレンテレフタレートフィルム
35・・・ポリエチレンテレフタレートフィルム
36・・・ポリアミドフィルム
37・・・環状ポリエチレン
38・・・無機化合物蒸着層
39・・・ポリエチレン
40・・・レーザー光
41・・・非晶化部分
42・・・空気層
43・・・延伸ポリブチレンテレフタレートフィルム
A・・・矢印
B・・・矢印

Claims (5)

  1. 液体内容物を収納可能な包装袋であって、
    該包装袋は、包装袋本体と保護テープとからなり、
    包装袋本体はプラスチックフィルムを基材として、シーラント層を有する積層体からなり、
    保護テープもまたプラスチックフィルムを基材として、シーラント層を有する積層体からなり、
    該シーラント層は、いずれも低吸着性を有する低吸着シーラントであって、
    該包装袋本体は、シーラント層同士が対向して重ねられ、包装袋本体の胴部の周縁部が本体シール部としてシールされて製袋されており、
    該包装袋本体を構成する積層体の、シーラント層とは反対側の表面には、外側シール層が配置されており、
    該包装袋本体の本体シール部は折り返されて、さらに外側シール層同士が対向して胴部とシールされており、
    該保護テープのシーラント層は、外側シール層とシール可能であって、
    該保護テープは、折り返された本体シール部の外側シール層から始まって、周縁部の端面を覆い、さらに包装袋本体の胴部に達して、包装袋本体の外側シール層にシールされていることを特徴とする包装袋。
  2. 前記低吸着シーラントは、ポリエチレンテレフタレート樹脂、またはポリアクリルニトリル樹脂、または環状ポリオレフィン樹脂、またはエチレン−ビニルアルコール共重合樹脂のいずれか、またはそのうち複数を含んでなることを特徴とする、請求項1に記載の包装袋。
  3. 前記低吸着シーラントは、延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムに、部分的にレーザー光照射による非晶化を施したものであることを特徴とする、請求項1に記載の包装袋。
  4. 前記包装袋は、その容量が1リットル〜10リットルの範囲であることを特徴とする、請求項1〜請求項3のいずれかに記載の包装袋。
  5. 前記包装袋本体には、口栓が設けられていることを特徴とする、請求項1〜請求項4のいずれかに記載の包装袋。
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