JP2019170654A - 医療器具 - Google Patents

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Abstract

【課題】吸引動作による血栓等の除去を向上させた医療器具を提供する。【解決手段】本発明に係る医療器具100は、ガイドワイヤを挿入可能な内腔L1を備えた長尺状の管状部材10を有し、管状部材は、管状部材の先端部に設けられ、管状部材の外部から内腔への流体の流入を抑制する一方で、ガイドワイヤの挿通が可能な先端側弁部20と、管状部材の側面において内腔に通じるように設けられ、周囲の組織を吸引する吸引口30と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、医療器具に関する。
血管等の生体管腔に血栓等によって狭窄部が形成され、生体管腔が狭窄した場合、経皮的アプローチによって狭窄を改善することができる。
例えば、特許文献1では長尺状の中空部材であって、ポンプに接続可能な吸引カテーテルを狭窄の原因である血栓等が形成された部位に移動させる。そして、吸引カテーテルの先端に設けられた吸引口から血栓等を吸引するといった手技が実施される(特許文献1参照)。
特許第5140429号明細書
特許文献1に係る吸引カテーテルは、吸引口がカテーテルの先端においてカテーテルの長手方向を向くように開口している。一方、血栓等の組織は血管等の内壁面に嵌り込んでいたりすることが多く、特許文献1の吸引口では上記血栓等を効率的に吸引できないといった問題がある。
そこで本発明は、吸引動作による血栓等の除去を向上させた医療器具を提供することを目的とする。
上記目的を達成する本発明に係る医療器具は、ワイヤ部材を挿入可能な内腔を備えた長尺状の管状部材を有し、前記管状部材は、前記管状部材の先端部に設けられ、前記管状部材の外部から前記内腔への流体の流入を抑制する一方で、前記ワイヤ部材の挿通が可能な先端側弁部と、前記管状部材の側面において前記内腔に通じるように設けられ、周囲の組織を吸引する吸引口と、を備える。
本発明に係る医療器具によれば、吸引口を管状部材の側面に設けるように構成している。そのため、吸引動作による血栓等の除去を向上させることができる。
本発明の第1実施形態に係る医療器具を示す断面図である。 図1に係る医療器具の基端部について説明する断面図である。 第1実施形態に係る医療器具を用いた処置方法について示すフローチャートである。 ガイドワイヤに沿わせて図1に示す医療器具を先端側に移動させる様子を示す図である。 図4に続いてガイドワイヤに沿わせて医療器具を先端側に移動させる様子を示す図である。 ガイドワイヤを医療器具に対して後退させる様子を示す図である。 医療器具を用いて血栓等の成分を吸引する様子を示す図である。 図7と異なり、血栓等を医療器具に保持させた状態を示す図である。 図8に続き、医療器具を用いて血栓等を移動させる様子を示す図である。 本発明の第2実施形態に係る医療器具を示す断面図である。 第2実施形態に係る医療器具を用いた処置方法について示すフローチャートである。 ガイドワイヤに沿わせて図10に示す医療器具を先端側に移動させる様子を示す図である。 図12に続いてガイドワイヤに沿わせて医療器具を先端側に移動させる様子を示す図である。 医療器具からガイドワイヤを後退させる様子を示す図である。 医療器具を用いて血栓等を吸引する様子を示す図である。 医療器具に係るバルーンで狭窄部を拡張させる様子を示す図である。 図16に続いてバルーンを収縮させた医療器具を示す図である。 図1の変形例を示す断面図である。
(第1実施形態)
以下、添付した図面を参照しながら、本発明の実施形態を説明する。なお、以下の記載は特許請求の範囲に記載される技術的範囲や用語の意義を限定するものではない。また、図面の寸法比率は説明の都合上誇張されており、実際の比率とは異なる場合がある。なお、以下では管状部材10の長手方向を長手方向dと記載する。また、管状部材10の長手方向と交差する方向である放射方向を放射方向rと記載する。
図1及び図2は、本発明の第1実施形態に係る医療器具100を示す図である。
医療器具100は、一例として脳血管等に形成された血栓等を処置する場合に使用される。
本実施形態に係る医療器具100は、図1を参照して概説すれば、生体管腔への挿入を案内するガイドワイヤ(ワイヤ部材に相当)を挿入可能な内腔L1を備えた長尺状の管状部材10を有する。管状部材10は、管状部材10の外部から内腔L1への流体の流入を抑制する一方で、内腔L1の先端から外部へのガイドワイヤの挿通が可能な先端側弁部20を有する。また、管状部材10は、基端部において基端側弁部40を備える。
管状部材10は、側面に設けられ、基端部に設けた基端側弁部40に吸引器具を接続することによって周囲の組織を吸引する吸引口30を有する。また、管状部材10は、放射線透視下において視認可能な造影マーカー50を有する。以下、詳述する。
(管状部材)
管状部材10は、本実施形態において中空の略円筒形状に構成し、基端側から先端側にかけて放射方向rの寸法、いわゆる内径及び外径を略同一に構成している。管状部材10は、脳血管等の生体管腔に挿入しやすいように可撓性のある材料から構成される。管状部材10の材料は特に限定されないが、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマー、あるいはこれら2種以上の混合物等からなるポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリアミド、ポリアミドエラストマー、ポリエステル、ポリエステルエラストマー、ポリウレタン、ポリウレタンエラストマー、ポリイミド、フッ素樹脂等の高分子材料あるいはこれらの混合物、あるいは上記2種以上の高分子材料を挙げることができる。
(視認部)
造影マーカー50は、管状部材10の先端部等に設けることができる。なお、本明細書において先端部とは、管状部材10の長手方向dにおける全長に対して中央部よりも先端側の位置を意味し、基端部は上記中央部よりも基端側の位置を意味する。造影マーカー50は、X線等の放射線透視下において管状部材10の位置を確認可能にする。造影マーカー50は、管状部材10の長手方向dにおいて吸引口30と同じ位置に設けている。なお、上記における「同じ位置」とは、吸引口30の先端から基端までの長手方向dにおける範囲において造影マーカー50の少なくとも一部が含まれることを意味する。そのため、吸引口30と造影マーカー50の長さが完全に同じである必要はなく、吸引口30と造影マーカー50の先端側又は基端側の位置は揃っていなくてもよい。
造影マーカー50は放射線透視下で認識できるものであれば、特に限定されない。例示すれば、X線の場合、金、白金、イリジウム、タングステン、あるいはそれらの合金、又は銀−パラジウム合金等から形成することができる。造影マーカー50は、本明細書において視認部に相当する。
(先端側弁部)
先端側弁部20は、図1に示すように管状部材10の先端部に設けられる。先端側弁部20は、上述のように管状部材10の先端部に設けられるとともに開閉可能に構成している。先端側弁部20は、閉状態において管状部材10の外部から内腔L1への血液等の流体の流入を抑制する。一方、先端側弁部20は、開状態において内腔L1に後述するガイドワイヤ等を配置した際における内腔L1の先端から外部へのガイドワイヤ等の挿通を可能にする。
また、先端側弁部20は、図1に示すように後述するガイドワイヤ等を内腔L1から医療器具100の外方に突出しやすくするために基端から先端に向かって内面が先細るテーパー形状21を備えるように構成している。テーパー形状21は、本明細書において管状部材10の内腔L1に設けられたガイド部に相当する。テーパー形状21は、ガイドワイヤを先端側弁部20の中心に向けて案内する。テーパー形状21は、ガイドワイヤ等の挿通を案内できれば、先端側弁部20の長手方向dに直交する断面の周方向における一部に設けてもよいし、全周に設けてもよい。先端側弁部20は、上記機能を実現する限り、具体的な構造は特に限定されないが、一例としてダックビル弁(ダックビルバルブ)を挙げることができる。なお、本実施形態では、管状部材10の先端部から突出するように先端側弁部20が設けられているが、先端側弁部20は管状部材10の内腔L1内に設けられていてもよい。
(吸引口)
吸引口30は、図1に示すように管状部材10の側面において内腔L1に通じるように設けられる。管状部材10は、後述する吸引器具等に接続され、内腔L1を管状部材10の外部よりも負圧にする。吸引口30は、管状部材10の内腔L1を負圧の状態とすることによって、管状部材10の外方であって吸引口30の周囲に吸引力を生じさせる。これにより、吸引口30は、後述するように血管内に存在する血栓等を管状部材10の内腔L1に吸引したり、当該血栓を管状部材10に吸着させて少なくとも一時的に保持、すなわち一時的に一体化した状態にしたりすることができる。
(基端側弁部)
基端側弁部40は、吸引器具の吸引管T(図2参照)に密着し、基端側弁部40と吸引器具との間から空気等の流体が内腔L1に流入することを抑制する。また、基端側弁部40は、管状部材10の内腔L1から外部への流体の流出を抑制する。また、基端側弁部40は、開状態においてガイドワイヤ及び吸引ポンプ等の吸引器具を管状部材10の内腔L1に導入(挿通)可能にする。基端側弁部40は、上記機能を実現できれば、具体的な構造は特に限定されないが、一例としてスリットを設けたゴム等のエラストマー等によって構成することができる。
(処置方法)
次に図3〜図9を参照して第1実施形態に係る医療器具を用いた処置方法について説明する。図3は第1実施形態に係る医療器具100を用いた処置方法について説明するフローチャートである。図4〜図9は第1実施形態に係る医療器具100を用いて生体管腔Blに存在する血栓Clを処置する様子について説明する図である。図4〜図9は一例として心原性脳塞栓症に関する手技について説明するものであるが、医療器具100によって血栓Cl等を吸引又は移動できる限り、適用される症状は上記症状に限定されない。なお、心原性脳塞栓症とは、心臓で形成された血栓があるときに突然剥がれて脳動脈等に流れて脳梗塞を起こす症状を言う。
本実施形態に係る処置方法について図3を参照して概説すれば、ガイドワイヤG等の器具を生体管腔Blに導入し(ST1)、目的とする血栓Clまで移動させる。次に、ガイドワイヤGに沿わせて医療器具100を血栓Clまで移動させる(ST2)。次に、ガイドワイヤGを医療器具100に対して後退させて先端側弁部20からガイドワイヤGを抜去する(ST3)。次に吸引口30に吸引力を生じさせて(ST4)、血栓Clを吸引するか、及び/又は保持しながら近位側へ移動させる。以下、詳述する。
まず、術者は、公知の穿刺針等を大腿動脈に穿刺して、穿刺部位にイントロデューサーシース(図示省略)を留置する。次に、術者はイントロデューサーシースを通じてガイドワイヤGを生体管腔Blに導入する(ST1)。そして、X線画像等で確認しながら、図4に示すように血栓Cl等が形成された脳血管等の部位までガイドワイヤGを移動させる。
そして、図5に示すように先行するガイドワイヤGに沿わせて目的部位まで医療器具100を移動させる(ST2)。
医療器具100が血栓Cl等が形成された生体管腔Blに到達したことを確認したら、図6に示すようにガイドワイヤGを医療器具100に対して後退させ、先端側弁部20からガイドワイヤGを抜去する(ST3)。ガイドワイヤGは、基端側弁部40からも抜き取る。
次に、図2に示すように吸引ポンプの吸引管Tを基端側弁部40に挿通させる。そして、吸引ポンプを動作させる。この状態において先端側弁部20は閉状態となっており、基端側弁部40は吸引器具を挿通させつつ弁体として機能することで、管状部材10の内腔L1は吸引口30を除き、ほぼ閉空間となる。この状態で吸引ポンプを動作させることによって内腔L1に負圧が発生する。
管状部材10の内腔L1に負圧が発生すると、上述のように吸引口30の周囲に吸引力が生じる。例えば、血栓Clが比較的柔らかい場合、吸引口30を血栓Clの近傍に配置することによって、血栓Clは図7に示すように吸引口30から管状部材10の内腔L1に導入される。これにより、血栓Clを管状部材10の内腔L1に吸引することができる。
上記とは別に血栓Clが比較的固い場合、吸引口30の吸引力では内腔L1への吸引が難しい場合がある。そのような場合、図8に示すように吸引口30の近傍に生じた吸引力を利用して血栓Clの塊を管状部材10に吸着させるようにする。これにより、血栓Clを図9に示すように脳血管等から移動させ、脳梗塞等の症状が発症することを予防することができる。
医療器具100は、上記処置を終えると穿刺部位に向けて引き戻され、抜去される。
以上、説明したように本実施形態に係る医療器具100は、ガイドワイヤ等を挿入可能な内腔L1を備えた長尺状の管状部材10を有する。管状部材10は、先端側弁部20と、吸引口30と、を備える。先端側弁部20は、管状部材10の先端部に設けられる。先端側弁部20は、管状部材10の外部から内腔L1への血液等の流体の流入を抑制する一方で、ガイドワイヤGの挿通を可能にする。吸引口30は、管状部材10の側面において内腔L1に通じるように設けられ、基端部に吸引器具を接続した状態において周囲の組織を吸引するように構成している。
このように、医療器具100の先端は、吸引時に先端側弁部20によって閉状態とできる一方で、吸引口30は血栓等の位置する血管等の側面に対してより接近できるように設けている。そのため、吸引口を先端側に設けるような場合と比べて、吸引力を血栓等に対してより効果的に作用でき、吸引動作による血栓等の除去を向上させることができる。また、内腔L1は上記のようにガイドワイヤ等を導入する空間としてだけでなく、吸引口30から吸引した血栓等を流通させる空間としても利用できる。そのため、両者を別々の空間として管状部材に設ける場合と比べて、管状部材の寸法を小さくしやすい。そのため、特に限定されるわけではないが、脳血管等の細い血管等への挿入を容易にできる。
また、管状部材10の基端部には基端側弁部40を設けている。基端側弁部40は、管状部材10の内腔L1から外部への流体の流出を抑制する一方で、ガイドワイヤGの挿通を可能に構成している。そのため、吸引口30から内腔L1に吸引した血栓Cl等を生体管腔Blから回収することができる。
また、先端側弁部20は、基端から先端に向かって内面が先細るテーパー形状21を備える。これにより、閉状態では吸引口30を除いて内腔L1を閉空間とするとともにガイドワイヤG等の外部への突出を容易にできる。
また、管状部材10の内腔L1には、ガイドワイヤGを先端側弁部20の中心に向けて案内するガイド部としてテーパー形状21を設けるように構成している。そのため、上記と同様にガイドワイヤGの先端側弁部20からの突出を容易にすることができる。
また、医療器具100は放射線透視下において視認可能な造影マーカー50を備える。造影マーカー50は、管状部材10の長手方向dにおいて吸引口30と同じ位置に設けるように構成している。そのため、X線等の放射線画像において医療器具100を確認する際に造影マーカー50がない場合と比べて吸引口30の位置をより早く認識でき、吸引動作を効率的に実施することができる。
(第2実施形態)
図10は第2実施形態に係る医療器具100aの説明に供する図である。第1実施形態では医療器具100の管状部材10が内腔L1を備える実施形態について説明したが、以下のように構成することもできる。なお、第2実施形態において先端側弁部20及び基端側弁部40及び造影マーカー50の構成は第1実施形態と同様のため、詳細な説明を省略する。
管状部材10aは、図10に示すように内管11と、内管11の放射方向rの外側に設けられる外管12と、を備える。内管11は造影マーカー50を設けていない点を除き、第1実施形態の管状部材10と同様であるため、詳細な説明を省略する。
外管12は、内管11の放射方向rの外方に配置され、融着等によって内管11と一体に構成している。外管12の先端部には図10に示すようにポート70からの拡張用流体の供給によって拡張可能なバルーン60を設けるように構成している。外管12の外表面と内管11の外表面との間には、バルーン60を拡張させる流体を流通させる内腔L2を設けている。内管11は、内管11の外表面によって内腔L2と区画される内腔L1を備える。内腔L1と内腔L2とは略同軸に構成している。内腔L1には第1実施形態と同様にガイドワイヤ等の器具を移動可能に構成している。なお、内腔L2は、本明細書において他の内腔に相当する。
バルーン60は、内部空間が内腔L2と連通し、内腔L2から供給された流体によって生体管腔に形成された狭窄部を拡張する。バルーン60は、本実施形態において図10に示すようにバルーン61、62を備える。すなわち、バルーン60は、本実施形態において複数のバルーンを備えるように構成している。ただし、生体管腔に形成された狭窄部を拡張できれば、バルーンの個数は複数でなくてもよい。本実施形態において吸引口30は、図10に示すように長手方向dにおいて隣接するバルーン61とバルーン62との間に設けるように構成している。また、造影マーカー50は、外管12の長手方向dにおいて第1実施形態と同様に吸引口30と同じ位置に設けている。
内管11、及び外管12は、第1実施形態に係る管状部材10と同様の材料から構成することができる。バルーン60の材料は、狭窄部を拡張できれば特に限定されず、公知の材料を用いることができる。具体的には、ある程度の柔軟性を有するものとして、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体等のポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル、ポリ塩化ビニル、エチレン−酢酸ビニル共重合体、架橋型エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリウレタン等の熱可塑性樹脂、ポリアミド、ポリアミドエラストマー、シリコーンゴム、ラテックスゴム等を挙げることができる。
(処置方法)
次に図11〜図16を参照して第2実施形態に係る医療器具100aを用いた処置方法について説明する。図11は第2実施形態に係る医療器具100aを用いた処置方法について説明するフローチャートである。図12〜図17は第2実施形態に係る医療器具100aを用いて生体管腔Blに存在する血栓Cl等を処置する様子を示す図である。
図12〜図17は一例としてアテローム血栓性脳梗塞病変に関する手技について説明するものであるが、医療器具100aによって血栓Cl等を吸引又は近位側へ移動できる限り、適用部位は上記病変部に限定されない。
本実施形態に係る処置方法について図11を参照して概説すれば、ガイドワイヤG等の医療器具を案内する器具を生体管腔Blに導入し(ST1)、目的とする血栓Cl等まで移動させる。次に、ガイドワイヤGに沿わせて医療器具100aを血栓Clまで移動させる(ST2)。次に、ガイドワイヤGを医療器具100aに対して後退させて先端側弁部20からガイドワイヤGを抜去する(ST3)。次に、吸引口30に吸引力を生じさせて血栓Clを吸引させる。次に、バルーン60を拡張させて狭窄部を構成するプラークPを拡張する(ST5)。以下、詳述する。
まず、術者は、第1実施形態と同様に穿刺針等を用いて大腿動脈に穿刺し、穿刺部位にイントロデューサー(図示省略)を留置する。次に、術者は、イントロデューサーからガイドワイヤGを生体管腔Blに導入する(ST1)。そして、X線画像等で確認しながら、図12に示すように脳血管等の部位までガイドワイヤGを移動させる。
そして、図13に示すように先行するガイドワイヤGに沿わせて医療器具100aを目的部位まで移動させる(ST2)。
医療器具100aが血栓Cl等が形成された生体管腔Blに到達したことを確認したら、図14に示すようにガイドワイヤGを医療器具100aに対して後退させ、先端側弁部20からガイドワイヤGを抜去する(ST3)。ガイドワイヤGは基端側弁部40からも抜き取る。
次に、図2に示すように吸引ポンプの吸引管Tを基端側弁部40に挿通させる。そして、吸引ポンプを動作させる。この状態において先端側弁部20は、閉状態となっており、基端側弁部40は吸引器具を挿通させつつ弁体として機能することで、管状部材10の内腔L1は吸引口30を除き、ほぼ閉空間となる。この状態で吸引ポンプを動作させることによって内腔L1に負圧が発生する。
内腔L1に負圧が発生することで、吸引口30の周囲には第1実施形態と同様に吸引力が生じる(ST4)。この状態で吸引口30を血栓等に接近させ、図15に示すように血栓Clを吸引する。
血栓Clがある程度吸引できたら、吸引ポンプの動作を停止させる。そして、外管12のポート70から内腔L2に拡張用流体を供給し、バルーン60を図16に示すように拡張させる(ST5)。これにより、生体管腔Blに形成された狭窄部を構成するプラークPが図16に示すように縮小し、生体管腔Blの閉塞率を緩和することができる。
手技終了後、流体を吸引することでバルーン60を縮小させ、医療器具100aは生体管腔Blから抜去する。病変部の状況(例えば病変部の硬さ等)は患者によって様々であるため、バルーン60を備えた医療器具100aを用いることでバルーン60を拡張させるか、させないかを病変部の状況に応じて選択できる分、有用である。
以上説明したように、本実施形態に係る医療器具100aは、管状部材10aが先端部において、流体の供給によって拡張可能なバルーン60と、内腔L1と別に設けられ、バルーン60に流体を供給する内腔L2と、を備える。これにより、血栓Clに加えて病変部にプラークP等が形成された生体管腔Blに対して血栓Clを吸引するとともに、バルーン60を拡張させてプラークP等による病変部の狭窄を解消又は緩和させることができる。また、医療器具100aに吸引口30とバルーン60を設けることによって、各々を別の器具で構成する場合と比べて、手技の最中に複数の器具を出し入れする必要がなくなる。これにより、患者の負担を減らし、術者の作業性を向上させることができる。
また、図16のようにバルーン60をバルーン61、62のように複数のバルーンによって構成する場合、吸引口30は、隣接するバルーン61とバルーン62との間に配置することができる。このように構成することによって、血栓Clの長手方向dにおける長さが比較的長い場合に吸引口30からの吸引力を長手方向dにおいて比較的広範囲に及ぼし、血栓Clを吸引しやすくすることができる。
なお、本発明は上述した実施形態にのみ限定されず、特許請求の範囲において種々の変更が可能である。
図18は本発明の変形例に係る医療器具100bを示す断面図である。上記では管状部材10の放射方向rの寸法(径)が長手方向dにおいてほぼ一様である実施形態について説明したが、これに限定されない。吸引口30において吸引力を生じさせることができれば、図18に示すように管状部材10bの先端部13は基端側に比べて外面が先細るテーパー状に形成してもよい。これにより、生体管腔Blにおいて抹消側に位置するより細い血管へも本発明に係る医療器具をより導入させ易くすることができる。
また、第2実施形態では内腔L2が内腔L1と同軸であると説明したが、これに限定されない。バルーン60にバルーンを拡張させる流体を供給できれば、内腔L2は内腔L1と同軸でなくてもよい。
100、100a、100b 医療器具、
10、10a、10b 管状部材、
11 内管、
12 外管、
13 先端部、
20 先端側弁部、
21 テーパー形状(ガイド部)、
30 吸引口、
40 基端側弁部、
50 造影マーカー
60、61、62 バルーン、
Bl 生体管腔、
Cl 血栓、
d 長手方向、
G ガイドワイヤ(ワイヤ部材)、
L1 内腔、
L2 (他の)内腔、
P プラーク、
T (吸引ポンプの)吸引管。

Claims (8)

  1. ワイヤ部材を挿入可能な内腔を備えた長尺状の管状部材を有し、
    前記管状部材は、
    前記管状部材の先端部に設けられ、前記管状部材の外部から前記内腔への流体の流入を抑制する一方で、前記ワイヤ部材の挿通が可能な先端側弁部と、
    前記管状部材の側面において前記内腔に通じるように設けられ、周囲の組織を吸引する吸引口と、を備える、医療器具。
  2. 前記管状部材の基端部には、基端側弁部が設けられ、前記基端側弁部は、前記管状部材の前記内腔から外部への流体の流出を抑制する一方で、前記ワイヤ部材の挿通が可能である、請求項1に記載の医療器具。
  3. 前記管状部材は、先端部が前記管状部材の長手方向において先端に向かって外面が先細るように形成される、請求項1又は2に記載の医療器具。
  4. 前記先端側弁部は、基端から先端に向かって内面が先細るテーパー形状を備える、請求項1〜3のいずれか1項に記載の医療器具。
  5. 前記管状部材の前記内腔には、前記ワイヤ部材を前記先端側弁部の中心に向けて案内するガイド部が設けられている、請求項1〜4のいずれか1項に記載の医療器具。
  6. 前記管状部材は、拡張用流体の供給によって拡張可能なバルーンと、
    前記内腔と別に設けられ、前記バルーンに前記拡張用流体を供給する他の内腔と、を備える、請求項1〜5のいずれか1項に記載の医療器具。
  7. 前記バルーンは複数設けられ、
    前記吸引口は、隣接する一の前記バルーンと他の前記バルーンとの間に配置される、請求項6に記載の医療器具。
  8. 前記管状部材は、放射線透視下において視認可能な視認部をさらに備え、
    前記視認部は、前記管状部材の長手方向において前記吸引口と同じ位置に設けられる、請求項1〜7のいずれか1項に記載の医療器具。
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