JP2019170567A - 安全器を利用する開閉装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 墜落防止装置のレールが設置されている鉄塔等にもかかわらず、その鉄塔等を墜落防止装置を使用しないで昇降する行動を抑止する。【解決手段】 墜落防止装置の安全器を持ち込まないと、その鉄塔等に昇塔できないように、その鉄塔等に設置された昇塔防止装置や昇塔設備の施錠が可能な、墜落防止装置の安全器を鍵とする開閉装置1を提供する。また、解錠操作が、墜落防止装置の使用手順とほぼ同一の操作になる様な開閉装置1を提供する。【選択図】図1

Description

本発明は、昇降用の墜落防止装置を備える送電鉄塔等での安全確保を目的とした、作業制限を計るための開閉装置に関するものである。
送電鉄塔やアンテナ鉄塔を含む高層建造物においては、メンテナンス等のために必要となる高所作業用の安全設備が設置されている。特に鉄塔等の昇降設備では昇降時の墜落防止用の安全設備として、固定レールが設置され、このレールと専用の安全器の組み合わせからなる墜落防止装置が使用されるのが一般的である。
例えばステップ、はしご、ステップボルト等の昇降設備の近傍に墜落防止装置のレールを敷設し、このレールに沿って移動自在な専用の墜落防止装置の安全器を装着し、この安全器に作業者のライフロープを接続することにより、作業者がレールに沿って、安全に且つ容易に昇降できるようにした墜落防止装置が利用されている。
特許文献1には、鉄塔柱等に敷設される墜落防止装置のレールと、この長尺の剛性レールに嵌合して走行する為のローラと緊急時の制動部材を備えた墜落防止装置の安全器が記載されている。図2は墜落防止装置用のレールの断面の説明図である。図3はこのレール専用の墜落防止装置の安全器の側面図である。
図2に示される墜落防止装置のレール51は、前面(図の上側)中央に開口溝52が設けられ、その両側に走行面53が形成された長尺な中空の角柱状の剛性レール51であり、背面側(図の下側)を構造物に取付け、前面側を安全器61の走行用に開放して使用する。
図3に示される墜落防止装置の安全器61は、剛性レール51の角柱状の内部空間に安全器61の本体基部62とローラ66が嵌合して装着され、レール51に沿って走行する。この安全器61は、ローラ66が走行面53に、ガイドローラ67がレール51の開口溝52に相対するので、安全器61はレール51に沿って、滑らかに走行することが可能である。
また、安全器61は、本体基部62と一体となったガイド部64からなる固定リンクと、てこ板63と連接板65からなる可動リンクとでリンク機構を形成しており、本体基部62以外は、レール51の外部に配置される。このリンク機構により、連接板65の移動に応じて、てこ板63が稼働するので、てこ板63の先端部とローラ66の間隔が調節でき、てこ板63の先端部とローラ66によるレール51の走行面53の挟持と開放が可能である。
作業者は、昇降時に、各人のライフロープを連接板65の胴綱通し穴68に接続して、安全器61を使用する。通常の昇降時には、てこ板63先端とローラ66の間隔を大きくしてレール51の走行面53を開放して使用するので、作業者の昇降に応じて、安全器61もレール51上を走行する。
安全器61の連接板65に、ライフロープを通して作業者の体重が、地面方向(図の右方向)に加わると、てこ板63の先端部とローラ66の間隔は狭まり、レール51の走行面53を挟み込むので、安全器61は制動を受けて、終には停止する。したがって、作業者の墜落等の緊急時には、レール51上で安全器61が停止して、ライフロープにより作業者を保持するので、墜落を防止することができる。
墜落防止装置のレール51としては各種断面形状のレール51が提案され、これら各種断面形状のレール51毎にそれぞれ、専用の墜落防止装置の安全器61が提案されている。例示した墜落防止装置のレール51と安全器61は、現在、送電線用鉄塔等で広く採用されている墜落防止装置の一つである。
また一方で、安全対策上、メンテナンス等の作業員以外の部外者が鉄塔等に昇塔するのを阻止するために、鉄塔等の周囲にフェンス等を設置しての部外者の鉄塔への接近阻止や、鉄塔の昇降設備への施錠等による部外者の昇降設備使用阻止や、鉄塔への昇塔防止装置の設置によるよじ登り等を含めた昇塔阻止等の対策が施されている。
例えば特許文献2には施錠部材が設けられた昇降設備の一例が記載されている。図4に施錠部材付昇降用梯子を示す。図に示すように、この昇降用梯子71は、地面79に近い側に昇塔防止部74が設けられ、施錠部材78が取付けられている。
この昇塔防止部74は、扉部材76の固定端部76aが梯子支柱72の一方にヒンジ部77で取付けられており、関係者が使用しない時には昇降梯子71のステップ73を扉部材76で覆うようにして、扉部材76の自由端部76bを梯子支柱72のもう一方に施錠部材78で固定できるようになっている。また、図示していないが、補助梯子も折りたたんで(若しくは引き上げて)、扉部材76の中に収納するような昇塔防止部74の提案もされている。
また、特許文献3には上記の昇塔防止装置の一例が記載されている。図5に鉄塔に取付けられた昇塔防止装置を示す。図に示すように、鉄塔の支柱82の周囲を隙間なく、金網86を張った内側枠83、外側枠84、開閉枠85によりなる昇塔防止装置81により囲驍することにより、通行が遮断され容易には鉄塔に昇塔できなくなる。
金網86を張った内側枠83、外側枠84、開閉枠85は、それぞれ鉄塔の支柱82と腹材(図示せず)に取付けられる。内側枠83、外側枠84は固定されている。この昇塔防止装置81は、内側枠83に接続された取付け部材87、当て板88によって、開口部が極小となる様にして、人に加えて、蛇のよじ登りも阻止可能としている。
鉄塔等の昇降通路部分には、主柱82にステップボルト等の昇降設備と、作業者の昇降時の安全対策として、墜落防装置のレール51が通路に沿って敷設されているのが一般的である。この昇塔防止装置81は、昇降必要時には、昇降設備、墜落防止装置の使用を妨げることなく、不必要な昇降を防止することが求められる。この昇塔防止装置では、鉄塔等の昇降通路部分に取付けられる開閉枠85の部分が、2ピースからなり、各ピースがそれぞれスライド、展開可能で、昇降必要時には昇降通路部分を全開できる様な構造となっている。また、開閉枠85の部分は、昇降通路部分を閉鎖する場合には合掌部89で連結して施錠できる様な構造となっている。
これらの対策のなされた鉄塔等でメンテナンス等の作業者が高所作業を行う場合には、作業者等は鉄塔等の管理者から鍵の貸与を受けて、施錠されているフェンスや昇塔設備、昇塔防止装置を解錠し、墜落防止装置を使用して安全に鉄塔に昇塔することができる。また、このような設備で施錠しておけば、鍵の入手ができない部外者は容易には鉄塔の昇塔ができない。
特開2012−245217号公報 特開2002−242570号公報 特開平06−173500号公報
現在は、これらの対策により、部外者は排除し、メンテナンス等の作業者は墜落防止装置を使用することにより、鉄塔での高所作業安全性が確保されている。
また、この図2、図3に示す墜落防止装置は、レール51は鉄塔等に常設してあり、安全器61も小型軽量なので、作業現場までの搬送が容易で、作業現場での安全器61のレール51への装着も、昇降時の墜落防止装置の使用もさほど難しいものではない。さらに、この墜落防止装置は、鉄塔等の昇降動作を妨げるものではなく、昇降時等に万が一の動作ミスがあっても墜落を防止し、むしろ鉄塔等の昇降を助けるものなので、高所作業現場で広く利用されている。
しかしながら、上記のような鉄塔等への昇塔防止措置を回避できる作業関係者であれば、このような墜落防止装置を使用しなくても、当該鉄塔等に昇塔することは可能である。もちろん、墜落防止装置を使用しないでの昇降は、作業安全性を無視する行為なので、通常の作業標準では禁止事項とされる。
作業関係者であれば、作業標準を守るのは当然ではあるが、人的な安全規則に加えて、墜落防止装置を使用しないと昇塔できないような、より強制的な措置がなされれば、このような不安全行動を抑止でき、さらに高所作業安全性の確保が可能となると考えられる。
例えば、各鉄塔等に監視装置を取付けて、メンテナンス等の作業の監督や昇塔防止装置の解除は中央コントロールで行う様にして、墜落防止装置を使用しないでの昇塔をさせないようにすることも可能ではある。しかしながら、送電鉄塔だけでも無数にあり、さらにメンテナンス時に昇塔するのみで常時昇塔が必要でない送電鉄塔等では、このような設備は過大となるので、より簡易的な措置が望ましい。
本発明は、墜落防止装置を使用しないで昇塔することを防止するための簡易的で強制的な措置として、墜落防止装置の安全器を持ち込まないと、鉄塔等に昇塔できないような、墜落防止装置の安全器を鍵とする開閉装置を提案する。
本発明は、ケース内にスナッチロックを収納し、前記ケースの一方に墜落防止装置の安全器の一部を挿入するための鍵穴を設けたケースと、前記ケース内にトリガーレバーを前記鍵穴方向に向けて収納された前記スナッチロックと、前記スナッチロックのロック部に係合する受金具と、前記墜落防止装置のレールに取付けるための取付け部材とを有する開閉装置であって、前記受金具にはワイヤーロープの取付け部が設けられているか、もしくは、錠前用の鍵が固定されていることを特徴とする開閉装置である。
また、本発明は、前記墜落防止装置のレールに取付けて、前記ケースを固定した前記開閉装置に向けて、前記墜落防止装置のレールに装着した安全器を前記レールに沿って走行させて、接触させた際に、前記安全装置の一部が前記ケースの鍵穴に嵌合することを特徴とする前記開閉装置である。
また、本発明は、前記ケースの前記鍵穴の上部に前記安全器の一部に嵌合する鍵溝が設けられていることを特徴とする前記開閉装置である。
また、本発明は、さらに、前記鍵溝に前記安全器が嵌合することにより解除される、前記トリガーレバーのロック機構を備えることを特徴とする前記開閉装置である。
また、本発明は、さらに、前記受金具が前記ケースを固定するための係止部材を備えていることを特徴とする前記開閉装置である。
本発明の開閉機構は、墜落防止装置の安全器が鍵となるので、各現場に合致した安全器を持ち込まないと、鉄塔等の昇塔が困難になるため、墜落防止装置を用いないで昇塔するような不安全行動を抑制することができる。
また、本発明の開閉装置は、墜落防止装置の安全器をレールに装着して、走行させる操作によって、本開閉装置を解錠するようにできるので、この解錠操作を必須とすれば、昇塔時にこの墜落防止装置をあえて使用しないで昇塔することは抑制される。
本発明の開閉機構を墜落防止装置のレールに装着した状態を示す説明図である。(a)はレールの前面方向から見た説明図、(b)はレールの側面から見た説明図である。 従来の墜落防止装置のレールの断面を示す説明図である。 従来の墜落防止装置の安全器の側面を示す説明図である。 従来の施錠部材付昇降用梯子を示す説明図である。 従来の昇塔防止装置を鉄塔に取付けた状態を示す説明図である。 本発明の開閉機構を墜落防止装置のレールに取付けた状態をレールの延在方向から見た説明図である。レールは断面を示す。(a)はレールの走行面を開放した状態、(b)はレールの走行面に取付けた状態を示す。 本発明の開閉機構に墜落防止装置の安全器を作用させた状態を示す説明図である。(a)はレールの上面方向から見た説明図、(b)はレールの側面から見た説明図である。 本発明の開閉機構の断面をトリガーレバーのロック機構の箇所を拡大して示した説明図である。(a)は解錠操作等がされていない状態、(b)は、不正な解錠操作等でトリガーレバーがロックされた状態、(c)は正常な解錠操作による初期段階の状態、(d)は正常に解錠操作がなされた状態。
本発明は、墜落防止装置の安全器を鍵とした開閉装置である。図1に本発明の開閉装置の一例を示す。この開閉装置1は、基本的には鉄塔等に敷設された墜落防止装置のレール51に取付けて用いられる。本願中の図1、図7、図8は右側が地面方向になる。図3の安全器61も右側が地面方向になる様にして使用される。
墜落防止装置のレール51は必ずしも垂直に直線状に敷設されるものではなく、必要に応じてカーブを描くものも、水平部を設けて敷設される場合もある。墜落防止装置の安全器61は、重力を利用して動作するので、方向性を持っており、レール51への取付け方向も決まっている。本発明の開閉装置1は必要に応じて、レール51の適当な位置に取り付ければ良いが、取付けの方向は、安全器61の装着の方向性に合わせて、長いレール51を全体として見たときの地面方向に応じて、この図に示すように取付ける。
図1に示すように、本発明の開閉装置1は、ケース3内にスナッチロック4が収納され、ケース3がレール51の走行面53に取付けられる。スナッチロック4をケース3内に収納することにより、開閉機構が露出しないので、破錠され難くなり、耐久性も向上する。
ケース3の地面側は鍵穴として開口され、ケース3の地面側の上面(図の上側)には2つの鍵溝18が設けられている。また、ケース3の地面と反対側も開口されており、ワイヤーロープ2を取付けた受金具9のスナッチロック4への取付け、取外しが容易にできるようになっている。
スナッチロック4のトリガーレバー6が地面側、ロック部5が地面と反対側となるように配置されている。スナッチロック4のロック部5に受金具9の先端を押し込むと受金具9がロックされ、スナッチロック4のトリガーレバー6を押し上げると受金具9のロックが外れる様になっている。
受金具9には受金具補助材10と、係止部材11が取付けられている。ここでは、ワイヤーロープの取付け部材として、受金具補助材10には開孔が設けられ、ワイヤーロープ2が、この開孔を通るリングを形成してクリップ止めされて、取付けられるようになっている。受金具9がロックされた状態では、係止部材11がケース3の係止溝12に配置され、図のようにケース3をレール51に接した状態で開閉装置1をレール51の走行面53上に固定できる。
また、図示していないが、ワイヤーロープの取付け部材としてではなく、受金具補助材10を錠前用の鍵の固定用の部材として設けても良い。錠前用の鍵の固定は、溶接、蝋付け、ボルト止め、チェーン止め等で、錠前用の鍵に応じて、スナッチロック4のロックが解除されなければ、容易には取外せないように取付ければ良い。
図6はレール51に取付けた本発明の開閉装置1を地面側から見た説明図である。図に示すように、開閉装置1は、レール51に装置取付け材16を介して両側板13がカラー17を嵌めた開閉装置取付けボルト15で固定されている。
開閉装置1のケース3は側板13の一方に蝶番14で取付けられている。図6の(a)は開閉装置1が解錠された状態で、スナッチロック4のロックを解除して開閉装置1のケース3の固定を解除し、レール51の走行面53が開放されている。(a)の状態に開放すると、安全器61のレール51走行には支障がない。
図6の(b)は開閉装置1が施錠された状態で、スナッチロック4が受金具9をロックし、受金具9に取付けられた係止部材11が、ケース3と側板13の係止溝12に嵌められて、開閉装置1のケース3がレール51の走行面53上に固定されている。
この図に示すように、開閉装置1のケース3がレール51に固定された状態で、且つ安全器61がレール51に装着された状態で、安全器61を開閉装置1に接触させると、安全器61の一部が、ケース3内に入り込めるように、ケース3の開口部である鍵穴19とケース3上部の溝である鍵溝18が設定されている。
図3の安全器61は、連接板65を間に挟むようにてこ板63が2枚設けられているので、対応する鍵溝18も2本設けられている。このように、各安全器61に特有の構造に応じた鍵穴19と鍵溝18を設定しているので、対応しない種類の安全器61の場合は、鍵溝18と鍵穴19に合わない。安全器61に選択性を持たせることにより安全器61をより高度の鍵として使用できる。
図7は、本発明の開閉装置を墜落防止装置の安全器61で解錠した状態を示す。図に示すように安全器61をレール51に装着して、地面側から開閉装置1に安全器61を接触させると、この安全器61のてこ板63がケース3の上部の鍵溝18に合致し、てこ板63と本体基部62とのジョイント部がケース3の鍵穴18に入り、レバー用補助金具7の当接面8を押して、トリガーレバー6を押し上げ、スナッチロック4のロックを解除する。ロックが解除されると受金具9が外れ、係止部材11と係止溝12の固定が外れ、ワイヤーロープ2の固定も外れてワイヤーロープ2が自由になる。ワイヤーロープ2の代わりに錠前用の鍵が固定されていれば、錠前用の鍵が自由になる。
この場合は、開閉装置1を取付けた、図2に示す墜落防止装置のレール51に対応する、図3に示す墜落防止装置の安全器61に、合致するように鍵溝18、鍵穴19が設定されているので、この特定の安全器61を用いないとこの開閉装置1を解錠できないため、作業関係者はこの合致する安全器61の持ち込みが必須となる。
さらに、この解錠操作では、墜落防止装置のレール51に安全器61を装着し、安全器61をレール51に沿って走行させるという、墜落防止装置の使用手順と同一の操作を行っているので、この解錠操作と、この安全器61への作業員のライフロープの接続がなされれば、昇塔時に墜落防止装置が使用できる。安全器61の持ち込みを必須とすることに加えて、レール51への装着も必須とすることにより、昇塔時にあえてこの墜落防止装置を使用しないとの選択を抑制できる。
ワイヤーロープ2で、一端側が自由にならないと解錠が困難となるように鎖錠することは比較的容易にできる。例えば、一端を固定したワイヤーロープ2で必要な設備の施錠箇所の合掌部に巻き付けた後に、もしくは一端にリングを設けたワイヤーロープ2で巻き付けて、このリングを通した後に、このワイヤーロープ2の自由端側を取付けた受金具9を開閉装置1に固定するだけでも、本発明の開閉装置1で設備に施錠することが可能となる。
また、このワイヤーロープ2による直接の鎖錠に限らず、何らかの係合器を用いて設備を係合し、この係合部材の一方又は両方にワイヤーロープ2を取付け、このワイヤーロープ2の一端側を受金具9で本発明の開閉装置1に固定し、このワイヤーロープ2と取付けられた係合部材の自由を制限することで、設備に施錠することも可能である。
錠前を用いて、上記の設備に施錠することができることは、あらためて述べるまでもない。この受金具9に固定された錠前用の鍵を用いて、これらの設備の錠前の解錠ができるように構成する。受金具9に固定された錠前用の鍵を用いて、直接的又は間接的にでも解錠可能な錠前であれば良く、錠前は南京錠、電子錠等、特に限定されない。錠前用の鍵もギザギザキー、ディンプルキー、カードキー等、特に限定されず、暗号キーの表示物であっても良い。
例えば、本発明の開閉装置1を用いて、昇塔防止装置81の合掌部89を鎖錠すると、合致する安全器61がないと解錠できないので昇塔出来なくなる。具体的には、合掌部89に南京錠を掛けて、その南京錠の鍵を固定した受金具9を開閉装置1にロックすれば、安全器61がないと昇塔できなくなる。また、昇降用梯子71の施錠部78を鎖錠すると、同様に昇降用梯子71が使用できなくなる。もちろん、昇塔防止装置81と昇降用梯子71とを一緒に鎖錠することもできる。
図8は、本発明の開閉装置において、トリガーレバー6のロック機構を設けた1例を示す。図8では、トリガーレバー6のロック機構に関連する箇所の断面を拡大して示す。
図に示すように、このロック機構は、トリガーレバー補助金具7に突起部24を設け、ケース3の上部に、ガイド25を取付け、ガイド25に沿って移動可能なレバーロック用金具21を設けたものである。レバーロック用金具21には係合部22が設けられている。
図8の(a)は施錠された状態を示す。このロック機構は施錠された状態では、レバーロック用金具21が図のような右側に配置される。通常は図の右側が地面方向になる様に設置されるので、レバーロック用金具21は重力で右側に付勢されるが、レール51の水平部に取付ける等で重力だけで不足する場合には、スプリング等を設けて右側に付勢する。
図8の(b)はロック機構が動作した状態を示す。図のように、トリガーレバー6が不正な解錠操作等で、押し上げられることがあっても、レバーロック金具21の係合部22が補助金具7の突起部24より右側にある場合は、レバーロック金具21の係合部22が邪魔になって、トリガーレバー6がこれ以上押し上げられることはなく、スナッチロック4のロックが解除されることはない。
前述のように、レバーロック金具21は、常に右側に付勢されており、(a)の様にレバーロック金具21の係合部22が補助金具7の突起部24より右側にあるので、正常な解錠操作で、レバーロック金具21を移動させないとこのロック機構の動作は解除されない。
図8の(c)は正常な解錠操作の途中の状態を示す。この開閉装置1の解錠操作が、安全器61で正常に行われる場合は、鍵溝18に安全器61のてこ板63が入り、安全器61のてこ板63と本体基部62とのジョイント部がケース3の鍵穴18に入り込む。
その際に、安全器61のてこ板63と本体基部62とのジョイント部が、レバー用補助金具7の当接面8に当たり、トリガーレバー6を押し上げるが、同時に、鍵溝18に入り込んだ安全器61のてこ板63が、レバーロック金具21を左側に移動させる。
このレバーロック金具21を用いたロック機構では、正常な解錠動作がなされた場合には、補助金具7が押し上げられる際に、レバーロック金具21の係合部22が補助金具7の突起部24を越えて左側に移動できるように調節されており、(c)は丁度、係合部22が突起部24を越えた状態である。
図8の(d)は正常な解錠操作が完了した状態を示す。正常な解錠操作時には、図のようにレバーロック金具21が左側に移動し、係合部22に邪魔されずに、補助金具7が限度まで押し上げられ、同時に押し上げられるトリガーレバー6によりスナッチロック4が解除される。
(c)の様に係合部22が突起部24を左側に越えてしまえば、レバーロック金具21の係合部22は補助金具7が押し上げられるのを邪魔しなくなるので、(d)の様にトリガーレバー6によりスナッチロック4が解除されるまで、補助金具7を押し上げることができる。
このレバーロック金具21を用いたロック機構では、補助金具7が押し上げられるに連れて、さらに、てこ板63によりレバーロック金具21が左側に押し込まれるので、この押し込みによってレバーロック金具21と保持金具7の干渉を回避出来るように作成することもできる。さらにこの押し込みが必須となるように設定すれば、不正な解錠がより困難になる。
また、レバーロック金具21の右側への付勢力は小さくても良いので、係合部22が突起部24を左側に越えれば、補助金具7が押し上げられる際に容易にレバーロック金具21が左側に移動するように、作成することも可能である。
トリガーレバー6のロック機構としては、他のスイッチを用いる等各種考えられるが、ここで例示したロック機構は比較的シンプルで、開閉装置1への取付けも容易である。
以上のように、本発明の開閉装置1を用いれば、各現場の墜落防止装置のレール51に合致した安全器61が鍵となるので、安全器61の持ち込みが必須となり、墜落防止装置を利用しないでの昇塔を抑止できる。本発明の開閉装置1は、鍵穴19と鍵溝18の形状のように、墜落防止装置のレール51と安全器61の固有の特徴を利用して設計することで、過去に製造販売された安全器61でも、鍵として使用可能であり、現場のレール51に対応しない安全器61では解錠できない。
近年は、送電鉄塔にまでもIT化が進む勢いなので、特定の安全器61でのみ解錠できるような開閉装置は、安全器61へのICタグ取付けと現場への電子錠設置の組み合わせでも提供出来ると考えられるが、現状では、コストの面や、古い安全器へのICタグ取付けの面などから本発明の開閉装置の方が優位であると考えられる。また、解錠操作に墜落防止装置の操作を利用する点でも本発明の開閉装置の方が優位である。
また、本発明の開閉装置は、図2の様な箱状レールと対応する図3の様な安全器以外の墜落防止装置であっても、その別の墜落防止装置のレールと安全器に合致するように鍵溝や鍵穴の形状等を設計すれば、その墜落防止装置用の開閉装置として容易に展開可能である。
1 開閉装置
2 ワイヤーロープ
3 開閉装置ケース
4 スナッチロック
5 ロック部(受金具のキャッチ部)
6 トリガーレバー
7 (レバー用)補助金具
8 当接部
9 受金具
10 受金具補助材
11 係止部材
12 係止溝
13 側板
14 蝶番
15 開閉装置取付けボルト
16 装置取付け材
17 カラー
18 鍵溝
19 鍵穴
21 レバーロック用金具
22 係合部
23 ガイド
24 (補助金具の)突起部
51 (墜落防止装置の)レール
52 開口溝
53 走行面
54 レール取付け材
61 (墜落防止装置の)安全器螺部
62 本体基部長穴
63 てこ板
64 ガイド部
65 連接板
66 ローラ
67 ガイドローラ
68 胴綱通し穴
69 キーロックロープ通し穴
71 昇降用梯子
72 梯子支柱
73 ステップ
74 昇降防止部
76 扉部材
76a 固定端部
76b 自由端部
77 ヒンジ部
78 施錠部材
79 地面
81 昇降防止装置
82 (鉄塔の)主柱
83 内側枠
84 外側枠
85 開閉枠
86 金網
87 取付け部材
88 当板
89 合掌部

Claims (5)

  1. 墜落防止装置の安全器の一部を挿入するための鍵穴を設けたケースと、前記ケース内にトリガーレバーを前記鍵穴方向に向けて収納されたスナッチロックと、前記スナッチロックのロック部に係合する受金具と、前記墜落防止装置のレールに取付けるための取付け部材とを有する開閉装置であって、前記受金具にはワイヤーロープの取付け部が設けられているか、もしくは錠前用の鍵が固定されていることを特徴とする開閉装置。
  2. 前記墜落防止装置のレールに取付けて、前記ケースを固定した前記開閉装置に向けて、前記墜落防止装置のレールに装着した安全器を前記レールに沿って走行させて、接触させた際に、前記安全装置の一部が前記ケースの鍵穴に嵌合することを特徴とする請求項1に記載の開閉装置。
  3. 前記ケースの前記鍵穴の上部に前記安全器の一部に嵌合する鍵溝が設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の開閉装置。
  4. 前記鍵溝に前記安全器が嵌合することにより解除される、前記トリガーレバーのロック機構を備えることを特徴とする請求項3に記載の開閉装置。
  5. 前記受金具が前記ケースを固定するための係止部材を備えていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の開閉装置。
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