JP2019170163A - 草刈機用安全カバー及び草刈機 - Google Patents

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Abstract

【課題】飛散物を遮蔽する部分の形状が地面の傾斜等に応じて自然に変化する草刈機用安全カバーを提供する。【解決手段】草刈機20における操作棒21の先端部付近に取り付けられて、草刈機20の切断具24の回転による飛散物が草刈機20を操作する作業者側に飛散しないようにするための草刈機用安全カバー10を、可撓性を有する金網からなる飛散物遮蔽簾11と、飛散物遮蔽簾11の上縁を支持し、飛散物遮蔽簾11を重力によって垂下した状態で草刈機20の操作棒21に取り付ける遮蔽簾取付部材12とで構成した。【選択図】 図1

Description

本発明は、飛散物が作業者側に飛散しないようにするための草刈機用安全カバーと、この草刈機用安全カバーを備えた草刈機とに関する。
草刈機としては、特許文献1〜5に示されるように、操作棒と、操作棒の基端部に取り付けられた原動機と、操作棒の先端部に取り付けられて原動機によって回転駆動されるローター(回転体)と、操作棒の中途部分に取り付けられたハンドルとで構成されたものが一般的である。
草刈機における上記のローターには、切断具として、金属板等からなる刈刃が取り付けられる場合と、ナイロンコード等の可撓性を有するコードが取り付けられる場合とがある。以下においては、切断具として刈刃を用いる草刈機を「刈刃型の草刈機」と呼び、切断具としてコードを用いる草刈機を「コード型の草刈機」と呼ぶことがある。特許文献1の図4、特許文献2の図3、特許文献4の図1及び特許文献5の図1に記載された草刈機は、刈刃型の草刈機となっており、特許文献2の図4及び特許文献3図1に記載された草刈機は、コード型の草刈機となっている。
刈刃型の草刈機とコード型の草刈機とのいずれにおいても、切断具を回転させながら草木等の切断対象物に当てることで当該切断対象物を切断することは同様である。しかし、刈刃型の草刈機は、石垣やブロック塀等の壁際に生えている草木を切断しようとする場合や、敷石の際にある草木を切断しようとする場合等、切断対象の草木の近くに硬い障害物がある場合に、その障害物に刈刃が当たってしまい、刈刃に刃こぼれが生じてしまうという欠点があった。
また、刈刃型の草刈機は、地面に傾斜や起伏がある場合等に、草木等の切断対象物を狙い通りに綺麗に刈りにくいという欠点も有していた。すなわち、草刈作業の作業者は、地面の傾斜や起伏に応じて足の位置や操作棒の角度を変えながら草刈作業を行っている。具体的には、作業者は、草刈機の操作棒に設けられたハンドルを握って操作棒の先端(切断具)を右から左へと振ることで、足元前方の草木を右から左へ列状に切断していく。一の列の草刈が終わる(切断具が当該一の列の左側の限界位置に達する)と、作業者は、操作棒の先端(切断具)を再び右側に戻すとともに、前進して足を固め、操作棒の先端(切断具)を再び右から左へと振ることで、次の列の草木を刈る。以降、この作業を繰り返すことで草刈作業を行う。
しかし、この一連の作業において、作業者は、ハンドルを常に水平に保っているのではなく、地面の傾斜や起伏又は草木の生え方等に応じて、ハンドルを持つ右手や左手を上下させ、切断具と地面との角度等を調整しながら草刈作業を行っている。この作業は、単純に見えて実は技術を要するものであり、その技術が未熟であると、草木を均一に刈ることができない(草木が虎狩になる)等の結果を招く。
これに対し、コード型の草刈機は、草木等の切断対象を切断するコードが可撓性(柔軟性)を有するので、そのコードが石等の硬い障害物に当たっても刃こぼれが生じないという利点を有している。このため、石付近の草木(野茨等)を切断する場合等、切断対象の草木の近くに硬い障害物がある場合には、コード型の草刈機を用いて草刈作業を行うことが多い。
また、コード型の草刈機では、草木等の切断対象を切断するコードが上記のように可撓性(柔軟性)を有しているため、コードを回転させながら地面に宛がうと、地面の傾斜や起伏に沿うようにコードの角度が自然と変化する。したがって、コード型の草刈機は、技術に熟練していなくても、少ない労力で、草木等の切断対象を均一に刈ることができる(草木が虎狩にならない)という利点も有している。
このように、コード型の草刈機は、刈刃型の草刈機と比較して様々な利点を有している。しかし、コード型の草刈機は、回転による遠心力で展張したコードで切断対象物を叩き切るように切断するものであるため、草木の切断片や地面にある小石や土や糞等が、周囲に飛散しやすいという欠点を有している。これらの飛散物が、草刈機を操作する作業者や、周辺の人に当たると、人がケガをする虞がある。また、これらの飛散物が人に当たらないまでも、家屋の窓ガラスや車等の物に当たると、それらの物が割れたり傷ついたりする虞がある。草刈時の飛散物が人や物に当たった事故の事例は、数多く報告されている。
実開平06−033419号公報 特開平09−121646号公報 特開2003−169518号公報 特開2015−043697号公報 実登第3119405号公報
このように、草刈機の中でも特にコード型の草刈機では、草木の切断片や地面にある小石や土や糞等が周囲に飛び散りやすいため、これらの飛散物の飛散を防止するためのカバー(安全カバー)を取り付けることが好ましい。従来の草刈機でも、この種の安全カバーを取り付けたもの見受けられる。しかし、従来の安全カバーはいずれも欠点を有しており、必ずしも、草刈機で好適に使用できるものとはなっていなかった。
例えば、上記の特許文献1の図4には、安全カバー本体1と防塵用カバー2とからなる安全カバーを操作杆4(操作棒)の先端部付近に取り付けた草刈機が記載されている。この安全カバーは、取付部材3によって、操作杆4の先端部付近から垂下した状態に設けられている。防塵用カバー2は、安全カバー本体1の下辺に沿った箇所に、当該可変の全長に亘って設けられた帯状の弾性部材(ゴムやウレタン樹脂等で形成された部材)となっている。特許文献1には、安全カバーの下側部分を、弾性を有する防塵用カバー2で形成することによって、安全カバーの下端を地面に接触させ、粉塵(飛散物)が作業者側へ来ないようにすることが可能になる旨も記載されている(同文献の段落0006等)。
しかし、特許文献1の安全カバーは、その下端部付近が弾性部材(防塵用カバー2)で形成されているとは言っても、その大部分(安全カバー本体1)は、樹脂や金属等によって形成(同文献の段落0009)された硬質な部分となっている。このため、安全カバーの全体としては、その形が殆ど変化しないものとなっている。したがって、特許文献1の草刈機は、傾斜や起伏のある場所で草刈作業を行う場合に、安全カバーが地面等に引っ掛かる等して、草刈作業を効率的に行えなくなる虞があるものとなっている。また、安全カバーが地面等に引っ掛からないまでも、安全カバーの下側に隙間が形成されてしまい(特にハンドルを左右に傾けた場合)、飛散物がその隙間を通じて作業者側に飛散する虞がある。加えて、飛散物の多くは、ミンチ状に細かくなった状態となっているのであるが、特許文献1の安全カバーは、その飛散物が付着しやすく落ちにくいため、その付着物を落とすために原動機を止めて草刈作業を中断しなければならないという欠点も有している。
また、特許文献2の図4には、切断具11(コード)の周囲を覆うように設けられた保護カバー8(安全カバー)が記載されている。この安全カバーは、操作レバー9(同文献の図3を参照)を操作することで、保護カバー8(安全カバー)の内面の付着物を落とすことができるものとなっている。しかし、特許文献2の草刈機でも、安全カバーの付着物を落とすために、切断具11の回転を停止して草刈作業を中断する必要がある点は、特許文献1の草刈機と変わらない。加えて、特許文献2の草刈機は、保護カバー8(安全カバー)の全体が硬質な素材によって形成されているため、地面の傾斜や起伏に応じた効率的な草刈作業が行えない点や、飛散物が作業者側に飛んでくる虞がある点については、特許文献1の草刈機よりも不利である。
さらに、特許文献3の図2や図3には、軸棒5(操作棒)の先端部付近に飛散防止カバー1(安全カバー)を取り付けた草刈機が記載されている。特許文献3の草刈機において、飛散防止カバー1(安全カバー)は、飛散防止カバー取り付け部4を介して軸棒5(操作棒)に取り付けられており、同文献の図5に示されるように、作業者の使い勝手に合わせて飛散防止カバー1(安全カバー)の位置(角度)を調節することができるようになっている。しかし、この飛散防止カバー1(安全カバー)の位置(角度)を調節しようとすると、ローター3の回転を停止して草刈作業を中断する必要がある。加えて、特許文献3の草刈機も、飛散防止カバー1(安全カバー)の全体が硬質な素材によって形成されている。このため、特許文献3の草刈機では、地面の傾斜や起伏が変化する度に、草刈作業を中断する必要があり、草刈作業を効率的に行うことができない。飛散防止カバー1(安全カバー)と地面との間の隙間を通じて飛散物が作業者側に飛んでくる虞がある欠点や、飛散防止カバー1(安全カバー)に飛散物が付着しやすく落ちにくいという欠点も解消されていない。
さらにまた、特許文献4の図2にも、操作杆2(操作棒)の先端部付近に保護部材5(安全カバー)を取り付けた草刈機が記載されている。この保護部材5(安全カバー)は、外周リング51と放射状に配された複数の連結棒53とで構成された骨組状(枠状)のものとなっている。このため、特許文献4の保護部材5(安全カバー)は、飛散物が付着しにくい構造(飛散物が付着する部分の面積が小さいもの)となっている。しかし、特許文献4の保護部材5(安全カバー)は、刈刃3が縁石等の障害物に当たらないようにするためのものであり、ミンチ状となった草木の切断片や小石等の細かな飛散物の通過を防止できるものとはなっていない。加えて、地面の傾斜や起伏の変化に合わせた効率的な草刈作業が行えないという欠点も有している。
そして、特許文献5の図1にも、操作棒の先端部付近に防塵カバー3(安全カバー)を取り付けた草刈機が記載されている。この防塵カバー3(安全カバー)は、透明ビニール等の合成樹脂によって形成されており、防塵カバー骨組4によって、切刃2(切断具)の上方を覆うように張った状態に設けられている。このため、特許文献5の草刈機も、地面の傾斜や起伏の変化に合わせた効率的な草刈作業が行えないという欠点や、防塵カバー3(安全カバー)と地面との間の隙間を通じて飛散物が作業者側に飛んでくる虞がある欠点や、ミンチ状の飛散物が防塵カバー3(安全カバー)に付着しやすく落ちにくいという欠点を有している。また、透明ビニール等の合成樹脂による防塵カバー3(安全カバー)は、小石等が当たって破れる虞もあり、耐久性にも疑問がある。
[1] 飛散物を遮蔽する部分の形状が草刈機の向きの変化や地面の傾斜や起伏の変化に応じて自然に変化することで、効率的な草刈作業が行える。
[2] 飛散物を遮蔽する部分と地面との隙間を無くし、飛散物が作業者側に飛んできにくくする。
[3] 飛散物を遮蔽する部分にミンチ状の飛散物が付着しにくく、仮に付着したとしても自然に落ちやすい。
[4] 飛散物を遮蔽する部分の耐久性に優れる。
という特徴を有する草刈機用安全カバーがあればよいのであるが、このような草刈機用安全カバーは、これまでに提案されていなかった。
本発明は、上記[1]〜「4」の特徴を有する草刈機用安全カバーを提供するものである。
また、この草刈機用安全カバーを備えた草刈機を提供することも本発明の目的である。
上記課題は、
草刈機における操作棒の先端部付近に取り付けられて、草刈機の切断具の回転による飛散物が草刈機を操作する作業者側に飛散しないようにするための草刈機用安全カバーであって、
可撓性を有する金網からなる飛散物遮蔽簾と、
飛散物遮蔽簾の上縁を支持し、飛散物遮蔽簾を重力によって垂下した状態で草刈機の操作棒に取り付ける遮蔽簾取付部材と
で構成されたことを特徴とする草刈機用安全カバー
を提供することによって解決される。
このように、草刈機用安全カバーにおける飛散物を遮蔽する部分(飛散物遮蔽簾)を、簾状に垂れ下がった金網とすることにより、草刈機の向きや、地面の傾斜や起伏の変化に合わせて、飛散物遮蔽簾の形状が自然と変化するようにすることが可能になる。
すなわち、草刈機を作業者から見て左側に傾けたり(操作棒を作業者から見て反時計回りに捩じったり)する場合や、作業者から見て左側が高くなるように傾斜している地面に生えている草木を刈る場合には、飛散物遮蔽簾の左縁側は、その下端部を地面で押し上げられた状態(その上端部を遮蔽簾取付部材で下側に押し下げられた状態)となるため、飛散物遮蔽簾の左縁側が自然状態(自然に垂下した状態。以下同じ。)よりも縮んだ状態となる一方、飛散物遮蔽簾の右縁側は左縁側よりも伸びた状態となる。
これとは逆に、草刈機を作業者から見て右側に傾けたり(操作棒を作業者から見て時計回りに捩じったり)する場合や、作業者から見て右側が高くなるように傾斜している地面に生えている草木を刈る場合には、飛散物遮蔽簾の右縁側は、その下端部を地面で押し上げられた状態(その上端部を遮蔽簾取付部材で下側に押し下げられた状態)となるため、飛散物遮蔽簾の右縁側が自然状態よりも縮んだ状態となる一方、飛散物遮蔽簾の左縁側は右縁側よりも伸びた状態となる。
また、草刈機の操作棒を前後方向に動かしたり、前後方向に傾斜した地面に生えている草木を刈ったりする場合でも、飛散物遮蔽簾の上部は上下方向(重力方向)に垂下したままで、飛散物遮蔽簾の下縁部のみが地面に当たって折れ曲がった状態となる。
このように、本発明の草刈機用安全カバーは、草刈機の向きや、地面の傾斜や起伏等が変化しても、その形状が自然と変化するようになっている。このため、草刈機用安全カバーが地面等に引っ掛かったりすることなく、草刈作業を効率的に行うことが可能となっている。また、飛散物遮蔽簾(草刈機用安全カバー)の下側と地面との間に隙間ができないようになるため、切断具の回転に伴う飛散物が作業者側により届きにくくすることも可能となっている。
加えて、草刈機用安全カバーにおける飛散物を遮蔽する部分(飛散物遮蔽簾)を、簾状に垂れ下がった金網としたことによって、草刈作業中に飛散物遮蔽簾が振動したり撓んだりするようにすることが可能になる。このため、飛散物遮蔽簾に飛散物が当たっても、その飛散物が飛散物遮蔽簾に付着しにくくすることが可能となっている。また、仮に、その飛散物が飛散物遮蔽簾に付着することがあっても、飛散物遮蔽簾に生ずる振動や撓みによって、その付着物をふるい落とすことが可能となっている。また、草刈機用安全カバーにおける飛散物を遮蔽する部分(飛散物遮蔽簾)を金網としたことによって、草刈機用安全カバーの耐久性を高めることも可能となっている。
ところが、本発明の草刈機用安全カバーでは、上記のように、飛散物を遮蔽する部分(飛散物遮蔽簾)を重力によって簾状に垂れ下がる金網としたため、作業者が操作棒を左側に振れば、飛散物遮蔽簾の下部が慣性力によって右側に振れ、作業者が操作棒を右側に振れば、飛散物遮蔽簾の下部が慣性力によって左側に振れる。このとき、操作棒の先端側を地面に近づけすぎたり、操作棒を勢いよく左右に振り過ぎたりすると、飛散物遮蔽簾が南京玉簾のように横一文字状になり、飛散物遮蔽簾における飛散物を遮蔽する部分の面積(有効面積)が小さくなってしまう。また、作業者が操作棒を前後方向に操作する場合には、飛散物遮蔽簾が前後方向に寝た状態となり、やはり、飛散物遮蔽簾における飛散物を遮蔽する部分の面積(有効面積)が小さくなってしまう。飛散物遮蔽簾がこのような状態になると、草刈機用安全カバーは所望の効果を奏することができなくなってしまう。この点、本発明の草刈機用安全カバーは、以下の構成を採用することが好ましい。
すなわち、本発明の草刈機用安全カバーを、飛散物遮蔽簾が所定寸法以下に収縮しないように飛散物遮蔽簾の非縁部(中央部付近)を展張状態にするための遮蔽簾保形部材を備えたものとすることが好ましい。これにより、作業者が操作棒を左右方向や前後方向に振った場合であっても、飛散物遮蔽簾が横一文字状になったり、前後方向に寝た状態になったりしないように、飛散物遮蔽簾における非縁部(中央部付近)の形態を維持し(飛散物遮蔽簾の左右幅と上下高さを最低限維持し)、飛散物遮蔽簾における飛散物を遮蔽する部分の面積(有効面積)を最低限確保することが可能になる。したがって、切断具の回転に伴う飛散物が作業者側により届きにくくすることが可能になる。
また、本発明の草刈機用安全カバーにおいて、草刈機の操作棒と飛散物遮蔽簾(遮蔽簾取付部材)とが為す角度の適切な値は、草刈機を操作する作業者の身長や癖等によって変わってくる。このため、本発明の草刈機用安全カバーにおいては、操作棒に対する遮蔽簾取付部材の角度を調節可能な状態で、操作棒に対して遮蔽簾取付部材を位置決めするための位置決め部材を備えることが好ましい。これにより、作業者の身長や癖等に応じて、操作棒に対する遮蔽簾取付部材の角度を適切な値に調節し、草刈作業をより効率的に行うことが可能になる。また、飛散物遮蔽簾による飛散物のキャッチ効果を高め、二次飛散の防止効果を高めることも可能になる。さらに、草刈作業を行っているときに操作棒の先端や飛散物遮蔽簾等が地面に触れたときの衝撃で飛散物遮蔽簾(遮蔽簾取付部材)の角度が変わる虞があるところ、上記の位置決め部材を設けることにより、草刈機の操作棒と飛散物遮蔽簾(遮蔽簾取付部材)とが為す角度が変化しないように、その角度を保持することも可能になる。
本発明の草刈機用安全カバーにおいては、飛散物を遮蔽する部分(飛散物遮蔽簾)の耐久性に優れているといっても、長期間使用すると、交換する必要が生ずる。この点、飛散物遮蔽簾が取り外しにくい構造であると、飛散物遮蔽簾の交換作業に手間を要する。このため、本発明の草刈機用安全カバーにおいては、遮蔽簾取付部材を、飛散物遮蔽簾の上縁をオモテ面側とウラ面側とから挟み込む蝶番構造を有するものとすることが好ましい。これにより、遮蔽簾取付部材に対する飛散物遮蔽簾の着脱を容易に行うことが可能になる。
本発明の草刈機用安全カバーにおいて、飛散物遮蔽簾の下側からの飛散物の通り抜けを好適に防止できることについては既に述べた通りであるが、飛散物遮蔽簾の上側から作業者側に飛散物が飛散する場合もある。飛散物遮蔽簾の上側を通過する飛散物は、作業者の上半身に向いて飛んでくるため、危険性が大きい。このため、本発明の草刈機用安全カバーにおいては、遮蔽簾取付部材の上側に突き出て操作棒の先端部側に湾曲した板状部材からなり、飛散物遮蔽簾の上側から作業者側に飛散する飛散物を遮蔽する上側邪魔板を備えることが好ましい。これにより、飛散物遮蔽簾の上側を越えて作業者側に飛んでこようとする飛散物を上側邪魔板で防ぐことが可能になる。また、上側邪魔板を操作棒の先端部側(切断具側)に湾曲させたことによって、飛散物遮蔽簾の上側を飛散物がより越えにくくすることが可能になる。
以上のように、本発明によって、
[1] 飛散物を遮蔽する部分(飛散物遮蔽簾)の形状が草刈機の向きの変化や地面の傾斜や起伏の変化に応じて自然に変化することで、効率的な草刈作業が行える。
[2] 飛散物を遮蔽する部分(飛散物遮蔽簾)と地面との隙間を無くし、飛散物が作業者側に飛んできにくくする。
[3] 飛散物を遮蔽する部分(飛散物遮蔽簾)にミンチ状の飛散物が付着しにくくし、仮に付着したとしても、草刈作業中には飛散物遮蔽簾が絶えず振動し撓んでいるのでその付着物が自然に落ちやすい。
[4] 飛散物を遮蔽する部分の耐久性に優れる。
という特徴を有する草刈機用安全カバーを提供することが可能になる。
また、この草刈機用安全カバーを備えた草刈機を提供することも可能になる。
本発明の草刈機用安全カバーを操作棒に取り付けた状態の草刈機を前方から見た状態を示した前方斜視図である。 本発明の草刈機用安全カバーを前方から見た状態を示した前方斜視図である。 本発明の草刈機用安全カバーにおける飛散物遮蔽簾の形状の変化を説明する図である。 本発明の草刈機用安全カバーを後方から見た状態を示した後方斜視図である。 本発明の草刈機用安全カバーにおいて、遮蔽簾取付部材に対して飛散物遮蔽簾を取り付けている様子を、飛散物遮蔽簾の前面側から見た状態を示した前方斜視図である。 本発明の草刈機用安全カバーにおいて、遮蔽簾取付部材に対して飛散物遮蔽簾を取り付けている様子を、飛散物遮蔽簾の側方から見た状態を示した図である。 本発明の草刈機用安全カバーにおいて、遮蔽簾取付部材に対して位置決め部材を取り付けている様子を、遮蔽簾取付部材の後面側から見た状態を示した後方斜視図である。
本発明の草刈機用安全カバーの好適な実施態様について、図面を用いてより具体的に説明する。本発明の草刈機用安全カバーは、草刈機の切断具(草木等の切断対象物を切断する部分)の回転による飛散物が草刈機を操作する作業者側に飛散しないようにするためのものである。既に述べたように、草刈機としては、切断具として金属板等からなる刈刃を用いるもの(刈刃型の草刈機)と、切断具としてナイロンコード等の可撓性を有するコードを用いるもの(コード型の草刈機)とがある。本発明の草刈機用安全カバーは、刈刃型の草刈機とコード型の草刈機とのいずれにおいても使用することができる。
しかし、既に述べた理由により、コード型の草刈機は、刈刃型の草刈機と比較して、草木の切断片や地面にある小石や土や糞等が、周囲に飛散しやすい傾向にある。このため、本発明の草刈機用安全カバーは、刈刃型の草刈機に用いるよりも、コード型の草刈機に用いた方が、その効果をより発揮することができ、本発明の構成を採用する意義をより高めることができる。このため、以下においては、本発明の草刈機用安全カバーをコード型の草刈機で用いる場合を例に挙げて説明する。
図1は、本発明の草刈機用安全カバー10を操作棒21に取り付けた状態の草刈機20を前方から見た状態を示した前方斜視図である。図1に示すように、草刈機20は、操作棒21と、操作棒21の基端部に取り付けられた原動機(図示省略)と、操作棒21の先端部に取り付けられたローター22(このローター22は、前記原動機によって回転駆動される)と、操作棒21の中途部分に取り付けられたハンドル23とで構成される。ローター22には、切断具として可撓性を有するコード24が取り付けられている。本実施態様の草刈機用安全カバー10は、草刈機20における操作棒21の先端部付近であって、コード24(切断具)よりも後側に位置する部分(コード24(切断具)と草刈機20のハンドル23を操作する作業者との間に位置する部分)に取り付けられる。
本実施態様の草刈機用安全カバー10は、図1に示すように、飛散物遮蔽簾11と、遮蔽簾取付部材12と、遮蔽簾保形部材14と、位置決め部材15と、上側邪魔板16とを備えている。以下、本発明の草刈機用安全カバー10を構成する各部材について説明する。
[飛散物遮蔽簾]
まず、飛散物遮蔽簾11について説明する。図2は、本発明の草刈機用安全カバー10を前方から見た状態を示した前方斜視図である。図3は、本発明の草刈機用安全カバー10における飛散物遮蔽簾11の形状の変化を説明する図である。図4は、本発明の草刈機用安全カバー10を後方から見た状態を示した後方斜視図である。図2〜4では、草刈機用安全カバー10における、飛散物遮蔽簾11、遮蔽簾取付部材12、遮蔽簾保形部材14及び上側邪魔板16のみを示しており、位置決め部材15の図示は省略している。
飛散物遮蔽簾11は、本発明の草刈機用安全カバー10におけるその根幹を為す部分であり、コード24(図1)による飛散物が作業者側に飛散しないように飛散物を遮蔽するための部分となっている。本発明の草刈機用安全カバー10において、この飛散物遮蔽簾11は、図2に示すように、金網で形成されており、耐久性に優れたものとなっている。飛散物遮蔽簾11に用いるこの金網は、可撓性を有する仕様のものとなっている。この金網からなる飛散物遮蔽簾11は、後述する遮蔽簾取付部材12によって上縁を支持され、重力によって垂下した状態とされる。
このため、図3に示すように、飛散物遮蔽簾11の下縁における一端側を他端側よりも高い位置で支持させると、飛散物遮蔽簾11の一側の縁部が他側の縁部よりも上下方向に収縮するように変形することで、上記の高さの違い等に応じて飛散物遮蔽簾11の形状が自然と変化するようになっている。したがって、草刈機20(図1)を操作する作業者は、草刈機20の向きの変化や地面の傾斜や起伏の変化に応じた効率的な草刈作業を行うことができるようになっている。また、飛散物遮蔽簾11の下縁の形状は、それが当たる地面の形状に沿うようになるため、草刈機20を傾けたり、傾斜や起伏のある地面の草刈を行ったりする場合であっても、飛散物遮蔽簾11の下側と地面との間に隙間が形成されないようにして、コード24(図1)の回転に伴う飛散物が作業者側により届きにくくすることもできるようになっている。
加えて、飛散物遮蔽簾11は、重力によって垂下された状態の金網であるため、草刈機20の原動機やローター22の振動や作業者による操作棒21の振れ等が伝達し、振動したり撓んだりするものとなっている。このため、飛散物が飛散物遮蔽簾11に当たっても、その飛散物が飛散物遮蔽簾11に付着しにくくなっている。また、仮に、その飛散物が飛散物遮蔽簾11に付着することがあっても、飛散物遮蔽簾11に生ずる振動や撓みによって、その付着物をふるい落とすことが可能となっている。
飛散物遮蔽簾11として使用する金網は、上記のような変形が可能なものであれば、その種類は特に限定されない。本実施態様の草刈機用安全カバー10においては、飛散物遮蔽簾11の金網として、図2の拡大部分に示すように、複数本の鋸歯状の金属線材11a(山折部(上向きの角部)と谷折部(下向きの角部)とが繰り返し設けられた複数本の金属線材11a)からなり、上側に位置する金属線材11aの谷折部に対して、その下側に位置する金属線材11aの山折部を掛けた構造のものを用いている。それぞれの金属線材11aは、山折部と谷折部との引っ掛かりによって連結されたものであり、溶接等によって固定はされていないため、金網の目の範囲内では互いに移動することができるようになっている。
この金属線材11aの相対的な移動によって、飛散物遮蔽簾11には、上記の可撓性や伸縮性が付与されている。この種の金網は、その目の形状が菱形でること等から、「菱形織金網」と呼ばれている。菱形織金網は、その上縁を水平に保った状態で保持し、その下側を重量のまま垂れ下がった状態とすると、その下縁が地面に着いたときには、元の上下長さ(高さ)の約10分の1にまで縮むことができる。菱形織金網の下縁における左右どちらかを早く下げれば、地面に早く着いた方が、地面に遅く着く方よりも縮んだ状態になる。この場合でも、菱形織金網の下縁は、その幅方向全体が地面に着いた状態となる。すなわち、菱形織金網の下縁と地面との間には隙間が存在しない状態となる。
本実施態様の草刈機用安全カバー10においては、飛散物遮蔽簾11として、真鍋工業株式会社製の菱形織金網を使用している。具体的には、この菱形織金網における目の菱長辺が上下方向(飛散物遮蔽簾11の高さ方向)となり、菱短辺が左右方向(飛散物遮蔽簾11の幅方向)となるようにして使用している。本実施態様の草刈機用安全カバー10においては、コストを考慮して、平板状の菱形織金網(垂下させたときに平板状となる菱形織金網)を用いているが、飛散物のキャッチ効果やデザイン性を考慮するのであれば、湾曲した形状の菱形織金網を用いることもできる。
飛散物遮蔽簾11に使用する金網の目の大きさは、小さくしすぎると、その金網が変形しにくいものとなり、大きくしすぎると、飛散物の遮蔽効果が低下する虞がある。このため、飛散物遮蔽簾11に使用する金網の目の大きさは、黒豆(通常、10mm以上の寸法を有する)は通さないが、小豆(通常、10mm未満の寸法を有する)はぎりぎり通すことができる程度に設定することが好ましい。本実施態様の草刈機用安全カバー10では、飛散物遮蔽簾11に使用する金網の目は、長手方向の幅が10mmよりも若干大きくなっているものの、短手方向の幅が10mm未満となっている。飛散物遮蔽簾11に使用する金網の線径(上記の金属線材11aの直径)は、特に限定されないが、本実施態様の草刈機用安全カバー10では、1mmとしている。
飛散物遮蔽簾11の下縁部における両端部(左端部及び右端部)は、上記の金網で形成してもよいが、本実施態様の草刈機用安全カバー10では、図2に示すように、球状の引っ掛かり防止体13を設けている。これにより、飛散物遮蔽簾11の下縁部が地面等に引っ掛かりにくくして、草刈作業をより効率的に行うことが可能となっている。また、断面U字状の鞘状の長尺カバー(飛散物遮蔽簾11の下縁全体にわたる長さのカバー)を用意し、その長尺カバーの鞘内に飛散物遮蔽簾11の下縁部を挿入し、当該下縁部の前面側(オモテ面側)と後面側(ウラ面側)と下端面を長尺カバーで覆うことによっても、飛散物遮蔽簾11の下縁部が地面等に引っ掛かりにくくすることもできる。この鞘状の長尺カバーは、高さが20mm前後で、飛散物遮蔽簾11を挟んだ後の前後幅が5mm前後のものを好適に使用することができる。
[遮蔽簾取付部材]
続いて、遮蔽簾取付部材12について説明する。図5は、本発明の草刈機用安全カバー10において、遮蔽簾取付部材12に対して飛散物遮蔽簾11を取り付けている様子を、飛散物遮蔽簾11の前面側から見た状態を示した前方斜視図である。図6は、本発明の草刈機用安全カバー10において、遮蔽簾取付部材12に対して飛散物遮蔽簾11を取り付けている様子を、飛散物遮蔽簾11の側方から見た状態を示した図である。図5及び図6では、草刈機用安全カバー10における、飛散物遮蔽簾11、遮蔽簾取付部材12、遮蔽簾保形部材14及び上側邪魔板16のみを示しており、位置決め部材15の図示を省略している。
遮蔽簾取付部材12は、図1に示すように、飛散物遮蔽簾11の上縁における幅方向略全体を支持し、飛散物遮蔽簾11を重力によって垂下した状態で草刈機20の操作棒21に取り付けるためのものとなっている。遮蔽簾取付部材12は、飛散物遮蔽簾11の上縁を支持する遮蔽簾支持部12aと、草刈機20の操作棒21に取り付けられる操作棒取付部12bと、操作棒取付部12bに対して遮蔽簾支持部12aを図1における矢印Aの向きに回動可能な状態で連結する連結軸部12cとで構成されている。
遮蔽簾支持部12aは、飛散物遮蔽簾11の上縁部を左右方向に広げた状態で支持できるものであれば特に限定されない。本実施態様の草刈機用安全カバー10において、遮蔽簾支持部12aは、図5に示すように、飛散物遮蔽簾11の後面側(ウラ面側)に配される後側板状部12aと、飛散物遮蔽簾11の前面側(オモテ面側)に配される前側板状部12aと、後側板状部12aに対して前側板状部12aを開閉可能に連結するヒンジ部12aとで構成された蝶番構造を有するものとなっている。後側板状部12aの前面側には、複数本のネジ軸部12aが前向きに設けられている。
この遮蔽簾支持部12aは、図6(a)に示すように、後側板状部12aに対して前側板状部12aを開いた状態で、後側板状部12aの前面側に飛散物遮蔽簾11を配し、その飛散物遮蔽簾11の上縁部近傍の網目にネジ軸部12aを挿通した後、図6(b)に示すように、後側板状部12aに対して前側板状部12aを閉じ、前側板状部12aから前方に突き出たネジ軸部12aにナット12a(図6の例では蝶ナット)を螺合して締め付けることにより、飛散物遮蔽簾11の上縁部を支持するものとなっている。遮蔽簾支持部12aとして、このような蝶番構造を有するものを採用することにより、遮蔽簾取付部材12に対する飛散物遮蔽簾11の着脱を容易に行うことができ、飛散物遮蔽簾11の交換作業等を容易に行うことができるようになっている。
操作棒取付部12bや連結軸部12cの構造も、特に限定されない。本実施態様の草刈機用安全カバー10においては、図5に示すように、操作棒取付部12bを一対の分割パイプ12b,12bで構成している。この分割パイプ12b,12bを、その内側に草刈機20(図1)の操作棒21を配した状態でボルト等の固定具で互いに連結することにより、操作棒21の外周部に固定することができるようになっている。一方、連結軸部12cは、その上部から上向きに突き出たネジ軸部12cを操作棒取付部12bに設けた挿通孔に挿通する構造のものとなっている。
[遮蔽簾保形部材]
続いて、遮蔽簾保形部材14について説明する。本発明の草刈機用安全カバー10では、上記のように、飛散物遮蔽簾11が可撓性を有するものであるため、草刈機20の操作棒21の先端側を地面に近づけすぎたり、操作棒21を勢いよく左右に振ったりしたりすると、飛散物遮蔽簾11が南京玉簾のように横一文字状になり、飛散物遮蔽簾11における飛散物を遮蔽する部分の面積(有効面積)が小さくなってしまう。この点、本実施態様の草刈機用安全カバー10では、図4に示すように、飛散物遮蔽簾11の後面側(ウラ面側)に遮蔽簾保形部材14を設けて、飛散物遮蔽簾11の中央部付近が展張状態になるようにしており、飛散物遮蔽簾11が所定寸法以下に収縮しないようにしている。これにより、飛散物遮蔽簾11の有効面積を確保し、コード21(図1)の回転に伴う飛散物が作業者側に届きにくくすることが可能となっている。
遮蔽簾保形部材14の形態は、上記の機能を発揮できるのであれば、特に限定されない。しかし、遮蔽簾保形部材14をブロック状や板状とすると、遮蔽簾保形部材14の重量が増大し、草刈機20を操作しにくくなる虞がある。このため、本実施態様の草刈機用安全カバー10において、遮蔽簾保形部材14は、左右一対の縦フレーム部14a,14bと、縦フレーム部14a,14bの下端同士を横方向に連結する横フレーム部14cとで構成された、略U字状のフレーム状に形成している。縦フレーム部14a,14bの上端部は、遮蔽簾支持部12aにおける後側板状部12aに固定しており、縦フレーム部14a,14bの下端部は、飛散物遮蔽簾11に対してルーズに(完全に固定するのではなく、飛散物遮蔽簾11の動きをある程度許容する状態で)取り付けている。これにより、遮蔽簾保形部材14を計慮化しながらも、遮蔽簾保形部材14に上記の機能を発揮させることが可能となっている。
また、遮蔽簾保形部材14の下部(縦フレーム部14a,14bの下端部)を飛散物遮蔽簾11に対してルーズに取り付けたことにより、飛散物遮蔽簾11に適当なゆとりを持たせることが可能となっている。このゆとりによって、飛散物遮蔽簾11は、地面の傾斜や起伏等に対応して自然と変形しやすくすることが可能になる。遮蔽簾保形部材14の下部を飛散物遮蔽簾11に対してルーズに取り付ける方法は、特に限定されない。本実施態様の草刈機用安全カバー10では、縦フレーム部14a,14bの下端部にそれぞれ設けたリング14dを介して、縦フレーム部14a,14bの下端部を飛散物遮蔽簾11に取り付けるようにしている。
遮蔽簾保形部材14は、飛散物遮蔽簾11の上縁から下縁側に向かって飛散物遮蔽簾11の高さの3分の1以上の範囲に配することが好ましく、2分の1以上の範囲に配することがより好ましい。ただし、飛散物遮蔽簾11の高さ方向における広範囲にわたって遮蔽簾保形部材14を配すると、飛散物遮蔽簾11の下部の撓み代が少なくなる。このため、遮蔽簾保形部材14は、飛散物遮蔽簾11の上縁から下縁側に向かって飛散物遮蔽簾11の高さの5分の4以下の範囲に抑えることが好ましい。本実施態様の草刈機用安全カバー10において、遮蔽簾保形部材14は、飛散物遮蔽簾11の上縁から下縁側に向かって飛散物遮蔽簾11の高さの3分の2程度の範囲に配している。
また、遮蔽簾保形部材14は、飛散物遮蔽簾11の幅方向(左右方向)に亘る3分の1以上の範囲に配することが好ましく、2分の1以上の範囲に配することがより好ましい。ただし、飛散物遮蔽簾11の幅方向における広範囲に亘って遮蔽簾保形部材14を配すると、飛散物遮蔽簾11の左縁部や右縁部が上下方向に収縮しにくくなる。このため、遮蔽簾保形部材14は、飛散物遮蔽簾11の左右方向中央部で、飛散物遮蔽簾11の左右幅の5分の4以下となるように配することが好ましい。本実施態様の草刈機用安全カバー10において、遮蔽簾保形部材14は、飛散物遮蔽簾11の左右幅の5分の3程度の範囲に配している。
[位置決め部材]
続いて、位置決め部材15について説明する。図7は、本発明の草刈機用安全カバー10において、遮蔽簾取付部材12に対して位置決め部材15を取り付けている様子を、遮蔽簾取付部材12の後面側から見た状態を示した後方斜視図である。位置決め部材15は、草刈機20(図1)の操作棒21に対する遮蔽簾取付部材12の角度(図1における矢印Aの方向の回転角度)を調節可能な状態で、操作棒21に対して遮蔽簾取付部材12を位置決めするためのものとなっている。
既に述べたように、草刈機20の操作棒21と飛散物遮蔽簾11(遮蔽簾取付部材12)とが為す角度の適切な値は、草刈機20を操作する作業者の身長や癖等によって変わってくるところ、上記の位置決め部材15によって、操作棒21に対する遮蔽簾取付部材12の角度を調節可能な状態で遮蔽簾取付部材12を位置決めできるようにすることによって、作業者の身長や癖等に応じて、操作棒21に対する遮蔽簾取付部材12の角度を適切な値に調節することが可能となっている。したがって、草刈作業をより効率的に行うことが可能になるだけでなく、飛散物遮蔽簾11による飛散物のキャッチ効果を高め、二次飛散の防止効果を高めることも可能となっている。また、草刈作業を行っているときに操作棒21の先端や飛散物遮蔽簾11等が地面に触れたときの衝撃で飛散物遮蔽簾11(遮蔽簾取付部材12)の角度が変わる虞があるところ、位置決め部材15を設けることにより、草刈機20の操作棒21と飛散物遮蔽簾11(遮蔽簾取付部材12)とが為す角度が変化しないように、その角度を保持することも可能となっている。
位置決め部材15は、上記の機能を発揮できるのであれば、その具体的な構造は特に限定されない。本実施態様の草刈機用安全カバー10において、位置決め部材15は、図7に示すように、操作棒21(図1)の外周部に取り付けられる操作棒取付部15aと、操作棒取付部15aと遮蔽簾取付部材12とを連結する連結部材15bとで構成している。操作棒取付部15aは、上記の操作棒取付部12b(図5)における分割パイプ12b,12bと同様の構造を有する1組の分割パイプ15a,15aで構成している。一方、連結部材15bは、その一端部を操作部取付部材15aに設けられたネジ軸部15aに挿通され、その他端部を遮蔽簾取付部材12に設けられたネジ軸部12dに挿通される帯板状の部材となっている。ネジ軸部15a及びネジ軸部12dには、それぞれナット15a(同図の例では蝶ナット)が螺合される。ネジ軸部15a及びネジ軸部12dは、連結部材15bの回動を阻害しない程度に締め付けられる。
位置決め部材15として上記の構造のものを採用することにより、分割パイプ15a,15aを固定するナットを緩め、操作棒取付部15aを操作棒21に対して図1に示す矢印Bの向きにスライドさせると、連結部材15bが遮蔽簾取付部材12の一側を前後方向に動かし、操作棒21に対する遮蔽簾取付部材12の角度(図1に示す矢印Aの方向の角度)が変化するようになっている。
[上側邪魔板]
最後に上側邪魔板16について説明する。上側邪魔板16は、図1に示すように、遮蔽簾取付け部材12の上側に突き出た板状部材となっている。この上側邪魔板16によって、飛散物遮蔽簾11の上側から作業者への飛散物の飛来を防ぐことができるようになっている。本実施態様の草刈機用安全カバー10においては、この上側邪魔板16を操作棒21の先端部側(切断具24側)に湾曲させており、飛散物遮蔽簾11の上側を飛散物がさらに越えにくくなっている。
10 草刈機用安全カバー
11 飛散物遮蔽簾
12 遮蔽簾取付部材
12a 遮蔽簾支持部
12a 後側板状部
12a 前側板状部
12a ヒンジ部
12a ネジ軸部
12a ナット
12b 操作棒取付部
12b 分割パイプ
12b 分割パイプ
12c 連結軸部
12d ネジ軸部
12e ナット
13 引っ掛かり防止体
14 遮蔽簾保形部材
14a 縦フレーム部
14b 縦フレーム部
14c 横フレーム部
14d リング
15 位置決め部材
15a 操作棒取付部
15a 分割パイプ
15a 分割パイプ
15a ネジ軸部
15a ナット
16 上側邪魔板
20 草刈機
21 操作棒
22 ローター
23 ハンドル
24 コード(切断具)

Claims (6)

  1. 草刈機における操作棒の先端部付近に取り付けられて、草刈機の切断具の回転による飛散物が草刈機を操作する作業者側に飛散しないようにするための草刈機用安全カバーであって、
    可撓性を有する金網からなる飛散物遮蔽簾と、
    飛散物遮蔽簾の上縁を支持し、飛散物遮蔽簾を重力によって垂下した状態で草刈機の操作棒に取り付ける遮蔽簾取付部材と、
    で構成されたことを特徴とする草刈機用安全カバー。
  2. 飛散物遮蔽簾が所定寸法以下に収縮しないように飛散物遮蔽簾の非縁部を展張状態にするための遮蔽簾保形部材を備えた請求項1記載の草刈機用安全カバー。
  3. 操作棒に対する遮蔽簾取付部材の角度を調節可能な状態で、操作棒に対して遮蔽簾取付部材を位置決めするための位置決め部材を備えた請求項1又は2記載の草刈機用安全カバー。
  4. 遮蔽簾取付部材が、飛散物遮蔽簾の上縁をオモテ面側とウラ面側とから挟み込む蝶番構造を有するものとされた請求項1〜3いずれか記載の草刈機用安全カバー。
  5. 遮蔽簾取付部材の上側に突き出て操作棒の先端部側に湾曲した板状部材からなり、飛散物遮蔽簾の上側から作業者側に飛散する飛散物を遮蔽する上側邪魔板を備えた請求項1〜4いずれか記載の草刈機用安全カバー。
  6. 請求項1〜5いずれか記載の草刈機用安全カバーを備えた草刈機。
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