JP2019169908A - 基準電圧発生回路および集積回路 - Google Patents

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【課題】低面積および低消費電力を実現しながら、高い応答性で複数の基準電圧を安定して生成することが可能な基準電圧発生回路を提供する。【解決手段】基準電圧発生回路100は、電源ノードおよび接地ノードの間に直列に接続される複数のデジタル/アナログ変換回路および電流源3を備える。デジタル/アナログ変換回路10は、出力ノードと第1のノードとの間に接続される第1のDAC4と、第1のノードよりも高電位の第2のノードと出力ノードとの間に接続される第2のDAC5とを含む。第1のDAC4は、出力ノードおよび第1のノードの間の第1の抵抗値を制御信号Sに基づいて変化させることにより、電流源3から供給される基準電流を基準電圧に変換して出力ノードに出力するように構成される。第2のDAC5は、第2のノードおよび出力ノードの間の第2の抵抗値を制御信号に基づいて変化させることにより、第1の抵抗値および第2の抵抗値の和を一定値に保つように構成される。【選択図】図1

Description

本開示は、基準電圧発生回路および集積回路に関し、特に複数の基準電圧を生成する基準電圧発生回路およびそれを備える集積回路に関する。
基準電圧発生回路は、増幅器、レギュレータおよびコンパレータ等の各種回路に供給する基準電圧を生成する回路である。基準電圧発生回路としては、基準電流源から供給される基準電流を抵抗に流した際に生じる電圧降下により、基準電圧を生成する構成が広く採用されている。
基準電圧を受けて動作する各種回路は、それぞれの回路特性に合わせて互いに異なる基準電圧を必要とするため、各種回路が集約された大規模集積回路においては、複数の基準電圧を発生する、多出力型の基準電圧発生回路が必要とされている。
また、大規模集積回路では、製造ばらつきを補正するために、基準電圧発生回路に対して、基準電圧の電圧レベルを調整するための出力可変機能を付加することも有効である。この出力可変型の基準電圧生成回路は、基準電圧源として用途だけでなく、D/A(デジタル/アナログ)変換器およびレギュレータの出力電圧の制御にも用途を広げることが可能である。
上述した多出力かつ出力可変型の基準電圧生成回路の最も簡単な構成としては、単一の電流源と単一の抵抗ラダー型のD/A変換器(以下、DACとも称す。)との直列回路を、複数並列に接続する構成がある。しかしながら、この構成では、多出力になるほど、必要な電流源およびDACの個数が増えるため、回路面積および消費電力の増大を招くという問題がある。
これに対して、単一の電流源に対して、複数の抵抗ラダー型のDACを直列に接続する構成を有する基準電圧生成回路は、回路面積および消費電力の点において有利である。ただし、複数の抵抗ラダー型DACを単純に積み上げるという構成では、上段のDACが生成する基準電圧において、下段のDACが生成する基準電圧の変化がオフセット電圧として生じてしまう。その結果、下段のDACの基準電圧を変化させると、上段のDACの基準電圧も変化することになり、使い勝手が悪く実用的ではない。
オフセット電圧の対策として、特開昭59−63577号公報(特許文献1)には、設定電圧値に相当する入力データと、オフセット電圧値に相当するオフセットデータとをデジタル信号の状態において加減算することにより、オフセット電圧を補償する構成が記載されている。
特開昭59−63577号公報
しかしながら、特許文献1に記載される技術を上述した多出力かつ出力可変型の基準電圧生成回路に適用した場合、多出力になるほど加減算の段数が増えるため、デジタル処理に負担がかかり、結果的に応答性が低下するという問題が生じ得る。
また、加減算処理による信号の遅延または通信エラー等が生じたことによって、下段のDACが生成すべき基準電圧を設定した後に、上段のDACが生成すべき基準電圧を設定することが不可能になった場合には、上段のDACの基準電圧が意図しない電圧値に設定されてしまうという問題も懸念される。
この発明は、上記のような問題点を解決するためになされたものであって、低面積および低消費電力を実現しながら、高い応答性で複数の基準電圧を精度良く生成することが可能な基準電圧発生回路を提供することを目的とする。
本開示に示される基準電圧発生回路は、複数の基準電圧を生成する基準電圧発生回路であって、電源ノードおよび接地ノードの間に直列に接続される複数のデジタル/アナログ変換回路と、電源ノードおよび接地ノードの間に、複数のデジタル/アナログ変換回路と直列に接続される電流源とを備える。電流源は、前記複数のデジタル/アナログ変換回路に基準電流を供給するように構成される。複数のデジタル/アナログ変換回路の各々には、生成すべき基準電圧を規定する制御信号が供給される。複数のデジタル/アナログ変換回路の各々は、出力ノードと第1のノードとの間に接続される第1のデジタル/アナログ変換器と、第1のノードよりも高電位の第2のノードと出力ノードとの間に接続される第2のデジタル/アナログ変換器とを含む。第1のデジタル/アナログ変換器は、出力ノードおよび第1のノードの間の第1の抵抗値を制御信号に基づいて変化させることにより、基準電流を基準電圧に変換して出力ノードに出力するように構成される。第2のデジタル/アナログ変換器は、第2のノードおよび出力ノードの間の第2の抵抗値を制御信号に基づいて変化させることにより、第1の抵抗値および第2の抵抗値の和を一定値に保つように構成される。
本開示によれば、低面積および低消費電力を実現しながら、高い応答性で複数の基準電圧を精度良く生成することが可能な基準電圧発生回路を提供することができる。
実施の形態1に係る基準電圧発生回路の主回路構成図である。 図1に示したDAC回路の構成例を示す回路図である。 図2に示したDAC回路の動作をまとめたテーブルである。 図1に示したDAC回路の構成を示す回路図である。 図4に示したDAC回路を用いて構成された基準電圧発生回路の全体動作を説明するための図である。 実施の形態2に係るDAC回路の構成を示す回路図である。 図6に示したDAC回路の動作をまとめたテーブルである。 実施の形態3に係る可変機能集約回路の構成を示す回路図である。 実施の形態4に係るドライバ補償回路の構成を示す回路図である。 実施の形態5に係る基準電圧発生回路の構成を示す回路図である。 比較例に係る基準電圧発生回路の主回路構成図である。
以下、本発明を実施する上で好適な実施の形態について図面を用いて説明する。以下の実施の形態では、回路中のスイッチ(スイッチング素子を含む)およびダイオードにおける電圧低下、並びに配線の抵抗等が無視できる理想的な状態であるものとして説明する。なお、以下の図面において同一または相当する部分には同一の参照符号を付し、その説明は繰返さない。また、下記はあくまでも実施の例に過ぎず、発明の実施態様を下記実施の形態に限定することを意図するものではない。
実施の形態1.
(基準電圧発生回路の構成)
最初に、実施の形態1に係る基準電圧発生回路の全体構成を説明する。図1は、実施の形態1に係る基準電圧発生回路100の主回路構成図である。
図1を参照して、基準電圧発生回路100は、入力端子部1、デコーダ2、基準電圧発生コア回路11(以下、単に「コア回路」とも称す。)、バッファアンプ回路6、および出力端子部7を備える。デコーダ2、コア回路11およびバッファアンプ回路6は、入力端子部1および出力端子部7の間に電気的に直列に接続される。
入力端子部1は、N個(Nは2以上の整数)の入力端子1_1〜1_Nを有する。入力端子1_1〜1_Nには、基準電圧設定用コード(以下、単に「コード」とも称す。)Code1〜CodeN(Nは2以上の整数)がそれぞれ入力される。基準電圧発生回路100は、入力端子部1に入力されるコードCode1〜CodeNにそれぞれ対応した基準電圧Vref1〜VrefNを、出力端子部7に出力するように構成される。
具体的には、デコーダ2は、入力端子部1に入力されたコードCode1〜CodeNの各々を、複数の信号からなる制御信号Sに変換する。制御信号S1〜SNは、後述するコア回路11により生成すべき基準電圧を規定する信号である。なお、各制御信号Sを構成する信号の数は、コア回路11に含まれる抵抗ラダー型DACの分解能によって決まる。
デコーダ2により生成された制御信号S1〜SNは、コア回路11に入力される。コア回路11は、後段のバッファアンプ回路6と協働して、制御信号S1〜SNに基づいて、基準電圧Vref1〜VrefNを生成するように構成される。
具体的には、コア回路11は、電流源3と、複数のDAC回路10とを含む。電流源3および複数のDAC回路10は、電源電圧VDDを供給する電源ノードと、接地電圧GNDを供給する接地ノードとの間に電気的に直列に接続される。図1の構成例では、コア回路11は、N−1個のDAC回路10を有する。電流源3とN−1個のDAC回路10の直列回路との間には、第1DAC4がさらに接続される。
電流源3は、第1DAC4およびN−1個のDAC回路10の直列回路に基準電流Irefを供給する。第1DAC4およびN−1個のDAC回路10には、デコーダ2により生成された制御信号S1〜SNがそれぞれ入力される。第1DAC4およびN−1個のDAC回路10の各々は、対応する制御信号Sに応じて、基準電流Irefに基づいた電圧を生成する。
各DAC回路10は、第1DAC4および第2DAC5の直列回路を有する。デコーダ2からの制御信号Sは、第1DAC4および第2DAC5に対して並列に入力される。第1DAC4および第2DAC5の各々は、後述するように、抵抗ラダー型DACにより構成される。DAC回路10は「デジタル/アナログ変換回路」の一実施例に対応し、第1DACは「第1のデジタル/アナログ変換器」の一実施例に対応し、第2DAC5は「第2のデジタル/アナログ変換器」の一実施例に対応する。
各DAC回路10は、基準電流Irefを受けて、第1DAC4および第2DAC5の接続点に設けられた出力ノードniに基準電圧VRiを発生させる(iは1以上(N−1)以下の整数)。一方、電流源3に接続される第1DAC4は、基準電流Irefを受けて、電流源3および第1DAC4の接続点に設けられた出力ノードnNに基準電圧VRNを発生させる。各DAC回路10の出力ノードni、および出力ノードnNは、バッファアンプ回路6に接続される。コア回路11は、N個の出力ノードn1〜nNにそれぞれ発生した基準電圧VR1〜VRNをバッファアンプ回路6へ出力する。
バッファアンプ回路6は、コア回路11にて生成されたN個の基準電圧VR1〜VRNを利得1で増幅することにより、N個の基準電圧Vref1〜VrefNを生成する。具体的には、バッファアンプ回路6は、N個のオペアンプ6_1〜6_Nを有する。各オペアンプは、出力端子と反転入力端子(−端子)とが接続されてボルテージフォロワ回路を形成する。オペアンプ6_1〜6_Nの非反転入力端子(+端子)には、基準電圧VR1〜VRNがそれぞれ入力される。各オペアンプは、非反転入力端子に入力された基準電圧VRを基準電圧Vrefとして出力する。
出力端子部7は、N個の出力端子7_1〜7_Nを有する。出力端子7_1〜7_Nは、バッファアンプ回路6から与えられるN個の基準電圧Vref1〜VrefNをそれぞれ出力する。
(DAC回路の構成例)
次に、図1に示したDAC回路10の詳細な構成について説明する。
図2は、図1に示したDAC回路10の構成例を示す回路図である。図2には、代表的に、コードCode1に対応して基準電圧Vref1を生成するための回路構成が示されている。図示は省略するが、コードCode2〜CodeN−1にそれぞれ対応して基準電圧Vref2〜VrefN−1を生成するための回路構成も、図2の回路構成と同じとすることができる。
図2を参照して、第1DAC4は、出力ノードn1および接地ノード(接地電圧GND)の間に接続される。第2DAC5は、ノードnc1および出力ノードn1の間に接続される。接地ノードは「第1のノード」の一実施例に対応する。ノードnc1は、上段のDAC回路10との接続ノードに相当する。ノードnc1は、第1のノードよりも高電位の「第2のノード」の一実施例に対応する。出力ノードn1は、バッファアンプ6_1の非反転入力端子に接続される。
第1DAC4は、複数の抵抗素子Rと、複数のスイッチSWとを含む。図2の構成例では、第1DAC4は、3個の抵抗素子R1〜R3と、4個のスイッチSW1〜SW4とを含む。抵抗素子R1〜R3は、互いに等しい抵抗値dRを有するものとする。
抵抗素子R1〜R3は、出力ノードn1および接地ノードの間に直列に接続される。詳細には、抵抗素子R1の第1端子は出力ノードn1に接続され、抵抗素子R1の第2端子は抵抗素子R2の第1端子に接続される。抵抗素子R2の第2端子は、抵抗素子R3の第1端子に接続される。抵抗素子R3の第2端子は、接地ノードに接続される。すなわち、抵抗素子R1〜R3は、出力ノードn1および接地ノードの間にこの順に接続される。
スイッチSW1は、抵抗素子R1の第1端子および接地ノードの間に接続される。スイッチSW2は、抵抗素子R2の第1端子および接地ノードの間に接続される。スイッチSW3は、抵抗素子R3の第1端子および接地ノードの間に接続される。スイッチSW4は、抵抗素子R3の第2端子および接地ノードの間に接続される。
スイッチSW1〜SW3は、例えばMOS(Metal Oxide Semiconductor)トランジスタなどの半導体スイッチング素子により構成される。なお、オン抵抗が小さければ、MOSトランジスタは、NチャネルMOS、PチャネルMOS、およびCMOSのいずれであってもよい。
スイッチSW1〜SW4は、デコーダ2から入力される制御信号S1によってオンオフが制御される。具体的には、スイッチSW1〜SW4は、制御信号S1に応答して、いずれか1つのスイッチSWがオンされる。どのスイッチSWがオンされるかによって、出力ノードn1と接地ノードとの間に接続される抵抗の大きさが変化する。以下の説明では、出力ノードn1および接地ノード間の抵抗値を「Rconv」と表記する。抵抗値Rconvは「第1の抵抗値」に相当する。
具体的には、スイッチSW1がオンされたときには、出力ノードn1および接地ノードの間には抵抗素子が接続されず、Rconv=0となる。一方、スイッチSW2がオンされたときには、出力ノードn1および接地ノードの間に抵抗素子R1が接続され、Rconv=dRとなる。スイッチSW3がオンされたときには、出力ノードn1および接地ノードの間に抵抗素子R1,R2が直列接続され、Rconv=2dRとなる。スイッチSW4がオンされたときには、出力ノードn1および接地ノードの間に抵抗素子R1,R2,R3が直列接続され、Rconv=3dRとなる。
すなわち、第1DAC4は、抵抗ラダー型DACを構成しており、スイッチSW1〜SW4のオンオフによって、Rconvを0,dR,2dR,3dRの間で変化させることができる。したがって、第1DAC4に基準電流Irefを流したときに出力ノードn1に発生する基準電圧VR1は、0,dR・Iref,2dR・Iref,3dR・Irefの間で変化することになる。この出力ノードn1に発生した基準電圧VR1は、バッファアンプ6_1を介して出力端子7_1から基準電圧Vref1として出力される。
第2DAC5は、第1DAC5と比較して、回路構成が基本的に同じである。すなわち、図2の構成例では、第2DAC5は、3個の抵抗素子R1〜R3と、4個のスイッチSW1〜SW4とを含む。
抵抗素子R1〜R3は、ノードnc1および出力ノードn1の間に直列に接続される。詳細には、抵抗素子R1の第1端子は出力ノードn1に接続され、抵抗素子R1の第2端子は抵抗素子R2の第1端子に接続される。抵抗素子R2の第2端子は、抵抗素子R3の第1端子に接続される。抵抗素子R3の第2端子は、ノードnc1に接続される。
スイッチSW1は、抵抗素子R1の第1端子および出力ノードn1の間に接続される。スイッチSW2は、抵抗素子R2の第1端子および出力ノードn1の間に接続される。スイッチSW3は、抵抗素子R3の第1端子および出力ノードn1の間に接続される。スイッチSW4は、抵抗素子R3の第2端子および出力ノードn1の間に接続される。
すなわち、DAC回路10において、第1DAC4と第2DAC5とは、抵抗値が等しい抵抗素子同士が出力ノードn1に対して互いに対称となる位置に配置されている。
スイッチSW1〜SW4は、デコーダ2から入力される制御信号S1によってオンオフが制御される。スイッチSW1〜SW4は、制御信号S1に応答して、いずれか1つのスイッチSWがオンされる。どのスイッチSWがオンされるかによって、ノードnc1と出力ノードn1との間に接続される抵抗の大きさが変化する。以下の説明では、ノードnc1および出力ノードn1間の抵抗値を「Roffset」と表記する。抵抗値Roffsetは「第2の抵抗値」に相当する。
具体的には、スイッチSW1がオンされたときには、ノードnc1および出力ノードn1の間には抵抗素子R3,R2,R1が直列接続され、Roffset=3dRとなる。一方、スイッチSW2がオンされたときには、ノードnc1および出力ノードn1の間に抵抗素子R3,R2が直列接続され、Roffset=2dRとなる。スイッチSW3がオンされたときには、ノードnc1および出力ノードn1の間に抵抗素子R3が接続され、Roffset=dRとなる。スイッチSW4がオンされたときには、ノードnc1および出力ノードn1の間には抵抗素子が接続されず、Roffset=0となる。
すなわち、第2DAC5は、抵抗ラダー型DACを構成しており、スイッチSW1〜SW4のオンオフによって、Roffsetを3dR,2dR,dR,0の間で変化させることができる。したがって、第2DAC5に基準電流Irefを流したときにノードnc1および出力ノードn1間に発生する電圧は、3dR・Iref,2dR・Iref,dR・Iref,0の間で変化することになる。
図2の構成例では、制御信号S1は、スイッチSW1〜SW4を互いに独立してオンオフさせることができるように、4つの信号で構成されている。第1DAC4のスイッチSW1と第2DAC5のスイッチSW1とは、制御信号S1のうちの第1信号に応じて、同時にオンオフされる。第1DAC4のスイッチSW2と第2DAC5のスイッチSW2とは、制御信号S1のうちの第2信号に応じて、同時にオンオフされる。第1DAC4のスイッチSW3と第2DAC5のスイッチSW3とは、制御信号S1のうちの第3信号に応じて、同時にオンオフされる。第1DAC4のスイッチSW4と第2DAC5のスイッチSW4とは、制御信号S1のうちの第4信号に応じて、同時にオンオフされる。スイッチSW1〜SW4の各々は、対応する信号の値が「1」のときにオンされ、信号の値が「0」のときにオフされる。すなわち、第1DAC4のスイッチSW1〜SW4(第1のスイッチ)と第2DAC5のスイッチSW1〜SW4(第2のスイッチ)とは、制御信号S1に応答して、出力ノードn1に対して対称となる位置に配置されるスイッチSW同士がオンされる。
制御信号S1は、コードCode1に基づいて、第1信号から第4信号のうちいずれか1つの信号の値が「1」となり、残り3つの信号の値が「0」となる。したがって、制御信号S1に応じて、スイッチSW1〜SW4のうちのいずれか1つのスイッチSWがオンされ、残り3つのスイッチSWがオフされることになる。
ここで、上述したように、DAC回路10では、第1DAC4と第2DAC5とは、抵抗値が等しい抵抗素子同士が出力ノードn1に対して互いに対称となる位置に配置されている。このようにすると、スイッチSW1〜SW4のうちどのスイッチSWがオンされた場合においても、ノードnc1および接地ノード間の抵抗値(以下、「合成抵抗値」とも称す。)を一定値に保つことができる。なお、合成抵抗値は、第1DAC4の抵抗値Rconv(第1の抵抗値)と、第2DAC5の抵抗値Roffset(第2の抵抗値)との和に相当する。
詳細には、スイッチSW1がオンされた場合、Rconv=0となり、Roffset=3dRとなるため、合成抵抗値は3dRとなる。スイッチSW2がオンされた場合、Rconv=dRとなり、Roffset=2dRとなるため、合成抵抗値は3dRとなる。スイッチSW3がオンされた場合、Rconv=2dRとなり、Roffset=dRとなるため、合成抵抗値は3dRとなる。スイッチSW4がオンされた場合、Rconv=3dRとなり、Roffset=0となるため、合成抵抗値は3dRとなる。
すなわち、ノードnc1および接地ノード間の合成抵抗値は、スイッチSW1〜SW4のオンオフによらず、3dRに固定される。したがって、DAC回路10に基準電流Irefを流したときにノードnc1に発生する電圧をV1とすると、V1=Iref×3dRに固定されることになる。言い換えれば、DAC回路10の出力ノードn1に発生する基準電圧VR1が0,dR・Iref,2dR・Iref,3dR・Irefの間で変化しても、ノードnc1の電圧V1を3dR・Irefに保つことができる。
図3には、図2に示したDAC回路10の動作をまとめたテーブルを示す。テーブルには、コードCode1と、コードCode1に対応する制御信号S1と、第1DAC4の抵抗値Rconvおよび第2DAC5の抵抗値Roffsetと、出力ノードn1に発生する基準電圧VR1(基準電圧Vref1に相当)と、ノードnc1に発生する電圧V1との関係が示されている。
図3に示すように、コードCode1は、4つの値0,1,2,3を取り得る。このコードCode1に応じて、制御信号S1を構成する4つの信号のうちいずれか1つの信号の値が「1」になることにより、スイッチSW1〜SW4のうちのいずれか1つのスイッチSWがオンされる。第1DAC4では、どのスイッチSWがオンされるかによって、Rconvが0,dR,2dR,3dRの間で変化するため、基準電流Irefに基づいて出力ノードn1に出力される基準電圧Vref1も、0,dR・Iref,2dR・Iref,3dR・Irefの間で変化する。すなわち、基準電圧Vref1とコードCode1との間には、Vref1=dR・Code1の関係が成立している。
このとき、第2DAC5においても、Roffsetが0,dR,2dR,3dRの間で変化する。Code1の値に比例してRconvが単調増加するのに対して、Roffsetは単調減少する。その結果、合成抵抗値(Rconv+Roffset)は3dRに固定されるため、基準電流Irefに基づいてノードnc1に発生する電圧は3dR・Irefに保たれている。
このように、第1DAC4は、基準電流Irefを、コードCode1に応じた基準電圧Vref1に変換するための電流電圧変換用のDACを構成する。一方、第2DAC5は、基準電圧Vref1により生じるオフセット電圧を打ち消すためのオフセット補償用のDACを構成する。これにより、DAC回路10と上段のDAC回路10との接続ノードnc1の電圧V1を一定電圧に保つことができるため、上段のDAC回路10にて生成される基準電圧が、基準電圧Vref1の影響を受けて変動することを抑制することができる。
なお、図2では、第1DAC4および第2DAC5の各々が3個の抵抗素子R1〜R3および4個のスイッチSW1〜SW4を有する構成例について説明したが、第1DAC4および第2DAC5の間で、共通する回路素子を、出力ノードn1に対して互いに対称となるように配置する構成を採用する限りにおいて、抵抗素子RおよびスイッチSWの個数をさらに増やして、基準電圧Vref1の調整範囲を広げることができる。
図4には、図2に示したDAC回路10の構成を一般化するために、第1DAC4および第2DAC5の各々が(n−1)個の抵抗素子R1〜Rn−1と、n個のスイッチSW1〜SWnとを有する構成が示されている。なお、nは2以上の整数である。
図4を参照して、コードCode1は、0以上(n−1)以下の値を取り得る(0≦Code1≦n−1)。コードCode1は、デコーダ2により、n個の信号からなる制御信号S1に変換される。制御信号S1は、第1DAC4および第2DAC5の各々に含まれるn個のスイッチSW1〜SWnに入力される。スイッチSW1〜SWnは、制御信号S1に応答して、いずれか1つのスイッチSWがオンされる。
第1DAC4においては、スイッチSW1〜SWnのうちいずれか1つのスイッチSWがオンされることにより、抵抗値Rconvは、0以上(n−1)dR以下の範囲内で離散的な値を取り得る(0≦Rconv≦(n−1)dR)。抵抗値Rconvは、Rconv=dR・Code1で表わされる。これにより、出力ノードn1には、基準電流Irefに基づいて、VR1=dR・Code1・Irefで与えられる基準電圧VR1が発生する。基準電圧VR1は、基準電圧Vref1として出力端子7_1から出力される。基準電圧Vref1は、0以上(n−1)dR・Iref以下の範囲内で離散的な値を取り得る(0≦Vref1≦(n−1)dR・Iref)。
第2DAC5においては、スイッチSW1〜SWnのうちいずれか1つのスイッチSWがオンされることにより、抵抗値Roffsetは、0以上(n−1)dR以下の範囲内で離散的な値を取り得る(0≦Roffset≦(n−1)dR)。抵抗値Roffsetは、Roffset=dR・{(n−1)−Code1}で表わされる。RoffsetおよびRconvの和である合成抵抗値は(n−1)dRに固定される。これにより、基準電流Irefに基づいてノードnc1には、V1=(n−1)dR・Irefで与えられる電圧V1が発生する。この電圧V1は、コードCode1の値に依存しない固定値である。
図5は、図4に示したDAC回路10を用いて構成された基準電圧発生回路100の全体動作を説明するための図である。
最初に、コードCode2に対応して基準電圧Vref2を生成するための回路構成に着目する。コードCode2は、デコーダ2により、n個の信号からなる制御信号S2に変換されて対応するDAC回路10に入力されると、第1DAC4および第2DAC5の各々に含まれるn個のスイッチSW1〜SWnに入力される。スイッチSW1〜SWnは、制御信号S2に応答して、いずれか1つのスイッチSWがオンされる。
第1DAC4における抵抗値Rconvは、Rconv=dR・Code2で表わされる。これにより、出力ノードn2には、基準電流Irefに基づいて、VR2=dR・Code2・Iref+V1で与えられる基準電圧VR2が発生する。基準電圧VR2は、基準電圧Vref2として出力端子7_2から出力される。
ここで、基準電圧VR2は、ノードnc1の電圧V1に対して、抵抗値Rconvおよび基準電流Irefの積を加算した値を採っており、下段のDAC回路10との接続ノードnc1の電圧V1を基準とした電圧となっている。上述したように、ノードnc1の電圧V1は、下段のDAC回路10にて生成される基準電圧VR1に依存しない固定値である。したがって、基準電圧VR2を、基準電圧VR1とは独立して生成することができる。基準電圧Vref2は、(n−1)dR・Iref以上2(n−1)dR・Iref以下の範囲内で離散的な値を取り得る((n−1)dR・Iref≦Vref2≦2(n−1)dR・Iref)。
コードCode2に対応するDAC回路10においても、図示しないコードCode3に対応するDAC回路との接続ノードnc2の電圧V2は、ノードnc1の電圧V1と同様に、基準電圧VR2に依存しない固定値となる。詳細には、電圧V2は、電圧V1の2倍に相当しており、V2=2(n−1)dR・Irefで表される。
図5では図示を省略するが、コードCode3〜CodeN−1の各々においても、上述したコードCode2と同様に、下段のDAC回路10との接続ノードの電圧が固定値となる。そのため、対応するDAC回路10の出力ノードには、下段のDAC回路10で生成される基準電圧に影響されない、独立した基準電圧VRを生成することができる。
なお、コードCodeNについては、対応する出力ノードnNが電流源3に直接に接続される最上段のノードであって、オフセットの補償が不要であるため、第1DAC4のみで足りる。出力ノードnNには、基準電流Irefに基づいて、VRN=dR・CodeN・Iref+VN−1で与えられる基準電圧VRNが発生する。なお、VN−1は、第1DAC10と下段のDAC回路10との接続ノードnN−1の電圧であり、VN−1=(N−1)(n−1)dR・Irefで表される。基準電圧VRNは、基準電圧VrefNとして出力端子7_Nから出力される。基準電圧VrefNは、(N−1)(n−1)dR・Iref以上N(n−1)dR・Iref以下の範囲内で離散的な値を取り得る((N−1)(n−1)dR・Iref≦VrefN≦N(n−1)dR・Iref)。
(作用効果の説明)
次に、図11に示す比較例を参照しながら、実施の形態1の作用効果について説明する。
図11は、比較例に係る基準電圧発生回路の主回路構成図である。図11を参照して、比較例に係る基準電圧発生回路1000は、図1に示した基準電圧発生回路100と比較して、コア回路11に代えて、コア回路50およびデジタル加減算回路51を有する点が異なる。
コア回路50は、基準電流Irefを供給する電流源3と、N個のDAC40(DAC_1〜DAC_N)とを含む。電流源3およびN個のDAC40は、電源ノード(電源電圧VDD)および接地ノード(接地電圧GND)の間に電気的に直列接続される。
DAC40は、抵抗ラダー型DACにより構成される。DAC40は、デコーダ2から入力される制御信号に応じて、隣接するDAC40の接続点に設けられた出力ノードni(iは1以上N以下の整数)に、基準電流Irefに基づいた基準電圧VRiを発生させる。N個の出力ノードn1〜nNにそれぞれ発生した基準電圧VR1〜VRNは、バッファアンプ回路6によって利得1で増幅され、基準電圧Vref1〜VrefNとして出力端子7_1〜7_Nからそれぞれ出力される。
コア回路50は、単一の電流源および単一のDACの直列回路を複数並列に接続して構成されたコア回路と比較すると、生成する基準電圧の数を増やした場合において、回路面積および消費電力の増大を抑制できるという点で有利である。
デジタル加減算回路51は、入力端子部1とデコーダ2との間に設けられ、加算器52および減算器54,56を含む。デジタル加減算回路51は、生成すべき基準電圧を規定するコードCode1〜CodeNと、オフセット電圧に相当するオフセットデータとをデジタル信号の状態において加減算することにより、オフセット電圧を補償するように構成される。
図11の構成例では、コードCodeNに対応するDAC40_Nが生成すべき基準電圧VRNから、DAC40_Nよりも下段のDAC40_N−1〜DAC40_1が生成すべき基準電圧VRN−1〜VR1の加算値を減算する。これにより、デジタル加減算回路51において、オフセット電圧をデジタル信号状態で補償することができる。この結果、各DAC40が生成する基準電圧VRを互いに独立して制御することが可能となる。
しかしながら、一方で、比較例に係る基準電圧発生回路1000は、生成すべき基準電圧の数が増えるに従って、デジタル加減算回路51に含まれる加減算の段数が増えるため、デジタル処理に負担がかかり、応答性が低下するという課題を有する。
また、加減算処理による信号の遅延または通信エラー等が生じたために、下段のDAC40が生成すべき基準電圧を設定した後に上段のDAC40が生成すべき基準電圧を設定することが不可能となった場合、上段のDAC40の基準電圧は意図しない電圧値に設定されてしまうという問題がある。
ここで、デジタル加減算回路51における加減算の段数Kは、式(1)で表わされる。ただし、Nは出力端子の数に相当する。
K=N−1 …(1)
式(1)から明らかなように、N=0のときに段数K=0となり、N=2のときに段数K=1となり、N=3のときには1個の加算器および2個の減算器が必要となるため段数K=2となる。このように、出力端子の数Nが増えるに従って、段数Kが増えていく。ただし、並列に処理が可能な部分は段数に加えないものとする。
また、加減算にリップルキャリー回路を用いた場合、遅延時間τは式(2)で表わされる。なお、リップルキャリー回路とは、最下位ビットに半加算器を接続し、最下位ビット以外のビットに全加算器を多段に加算器を接続して構成された回路である。
τ={1+4(b−1)}・K・tr=(4b−3)・(N−1)・tr …(2)
ここで、bはDAC40のビット数、trはロジック回路1段当たりの遅延時間である。式(2)中の{1+4(b−1)}は、bビットのリップルキャリー回路における遅延時間である。式(2)は、リップルキャリー回路の遅延時間に、加減算の段数Kおよび1段当たりの遅延時間trを乗算した値が遅延時間τになることを示している。遅延時間τは、DAC40のビット数bおよび出力端子の数Nにより比例的に増加することが分かる。
なお、リップルキャリー回路の遅延改善のために、キャリールックアヘッドアダー回路が存在する。キャリールックアヘッドアダー回路は、リップルキャリー回路の桁上げ信号部分を別回路で計算することによって段数を減らすための回路である。しかし、この回路は、DAC40のビット数bに対して指数関数的に回路規模および消費電力が大きくなるため、回路の低面積化および低消費電力化に相反することとなり、好ましくない。
これに対して、実施の形態1に係る基準電圧発生回路100においては、コア回路11において、各DAC回路10を、電流電圧変換用の第1DAC40とオフセット補償用の第2DAC50とを直列接続した構成とすることで、図11に示したデジタル加減算回路51が不要となる。そのため、生成すべき基準電圧の数を増やしても遅延時間τが増えることがなく、結果的に応答性を向上させることができる。この結果、実施の形態1に係る基準電圧発生回路100は、低面積および低消費電力を実現しながら、高い応答性で複数の基準電圧を精度良く生成することができる。
実施の形態2.
上述した実施の形態1では、DAC回路10の第1DAC4および第2DAC5の各々に含まれる複数の抵抗素子R1〜R3が、互いに等しい抵抗値dRを有する構成について説明したが、複数の抵抗素子R1〜R3が互いに異なる抵抗値を有していても、実施の形態1と同様の作用効果を得ることができる。
実施の形態2では、抵抗値が互いに異なる複数の抵抗素子R1〜R3を有するDAC回路10の構成例および動作について説明する。
図6は、実施の形態2に係るDAC回路10の構成を示す回路図である。図6には、代表的に、コードCode1に対応して基準電圧Vref1を生成するための回路構成が示されている。
実施の形態2に係るDAC回路10は、図2に示したDAC回路10と比較して、第1DAC4および第2DAC5の各々に含まれる抵抗素子R1〜R3の抵抗値が異なる。図6の構成例では、抵抗素子R1は抵抗値dRを有し、抵抗素子R2は抵抗値3dRを有し、抵抗素子R3は抵抗値2dRを有するものとする。ただし、図6に示すDAC回路10における抵抗素子R1〜R3およびスイッチSW1〜SW4の接続関係は、図2に示したDAC回路10における接続関係と同じである。
スイッチSW1〜SW4は、デコーダ2から入力される制御信号S1に応答して、いずれか1つのスイッチSWがオンされる。第1DAC4においては、どのスイッチSWがオンされるかによって、出力ノードn1および接地ノード間の抵抗値Rconvが変化する。具体的には、スイッチSW1がオンされたときには、出力ノードn1および接地ノードの間には抵抗素子が接続されず、Rconv=0となる。一方、スイッチSW2がオンされたときには、出力ノードn1および接地ノードの間に抵抗素子R1が接続され、Rconv=dRとなる。スイッチSW3がオンされたときには、出力ノードn1および接地ノードの間に抵抗素子R1,R2が直列接続され、Rconv=4dRとなる。スイッチSW4がオンされたときには、出力ノードn1および接地ノードの間に抵抗素子R1,R2,R3が直列接続され、Rconv=6dRとなる。
すなわち、第1DAC4は、スイッチSW1〜SW4のオンオフによって、Rconvを0,dR,4dR,6dRの間で変化させることができる。したがって、第1DAC4に基準電流Irefを流したときに出力ノードn1に発生する基準電圧VR1は、0,dR・Iref,4dR・Iref,6dR・Irefの間で変化することになる。この出力ノードn1に発生した基準電圧VR1は、バッファアンプ6_1を介して出力端子7_1から基準電圧Vref1として出力される。
第2DAC5においても、制御信号S1に応答してどのスイッチSWがオンされるかによって、ノードnc1および出力ノードn1間の抵抗値Roffsetが変化する。具体的には、スイッチSW1がオンされたときには、ノードnc1および出力ノードn1の間には抵抗素子R3,R2,R1が直列接続され、Roffset=6dRとなる。一方、スイッチSW2がオンされたときには、ノードnc1および出力ノードn1の間に抵抗素子R3,R2が直列接続され、Roffset=5dRとなる。スイッチSW3がオンされたときには、ノードnc1および出力ノードn1の間に抵抗素子R3が接続され、Roffset=2dRとなる。スイッチSW4がオンされたときには、ノードnc1および出力ノードn1の間には抵抗素子が接続されず、Roffset=0となる。
すなわち、第2DAC5は、スイッチSW1〜SW4のオンオフによって、Roffsetを6dR,5dR,2dR,0の間で変化させることができる。したがって、第2DAC5に基準電流Irefを流したときにノードnc1および出力ノードn1間に発生する電圧は、6dR・Iref,5dR・Iref,2dR・Iref,0の間で変化することになる。
ここで、図6に示すDAC回路10においても、図2に示したDAC回路10と同様に、第1DAC4と第2DAC5とは、抵抗値が等しい抵抗素子同士が出力ノードn1に対して互いに対称となる位置に配置されている。したがって、スイッチSW1〜SW4のうちどのスイッチSWがオンされた場合においても、ノードnc1および接地ノード間の合成抵抗値(Roffset+Rcon)を一定値に保つことができる。
詳細には、スイッチSW1がオンされた場合、Rconv=0となり、Roffset=6dRとなるため、合成抵抗値は6dRとなる。スイッチSW2がオンされた場合、Rconv=dRとなり、Roffset=5dRとなるため、合成抵抗値は6dRとなる。スイッチSW3がオンされた場合、Rconv=4dRとなり、Roffset=2dRとなるため、合成抵抗値は6dRとなる。スイッチSW4がオンされた場合、Rconv=6dRとなり、Roffset=0となるため、合成抵抗値は6dRとなる。
すなわち、ノードnc1および接地ノード間の合成抵抗値は、スイッチSW1〜SW4のオンオフによらず、6dRに固定される。したがって、DAC回路10に基準電流Irefを流したときにノードnc1に発生する電圧をV1とすると、V1=6dR・Irefに固定されることになる。言い換えれば、出力ノードn1に発生する基準電圧Vref1が0,dR・Iref,4dR・Iref,6dR・Irefの間で変化しても、ノードnc1の電圧V1を6dR・Irefに保つことができる。
図7には、図6に示したDAC回路10の動作をまとめたテーブルを示す。テーブルには、コードCode1と、コードCode1に対応する制御信号S1と、第1DAC4の抵抗値Rconvおよび第2DAC5の抵抗値Roffsetと、出力ノードn1に発生する基準電圧VR(基準電圧Vref1に相当)と、ノードnc1に発生する電圧V1との関係が示されている。
図7に示すように、コードCode1に応じて、制御信号S1を構成する4つの信号のうちいずれか1つの信号の値が「1」になることにより、スイッチSW1〜SW4のうちのいずれか1つのスイッチSWがオンされる。第1DAC4では、どのスイッチSWがオンされるかによって、抵抗値Rconvが0,dR,4dR,6dRの間で変化するため、基準電流Irefに基づいて出力ノードn1に出力される基準電圧Vref1も、0,dR・Iref,4dR・Iref,6dR・Irefの間で変化する。
このとき、第2DAC5においては、Roffsetが0,2dR,5dR,6dRの間で変化するが、合成抵抗値(Rconv+Roffset)は6dRに固定されるため、基準電流Irefに基づいてノードnc1に発生する電圧は6dR・Irefに保たれている。
したがって、図6に示したDAC回路10を、電源ノードおよび接地のノードの間に複数直列に接続して基準電圧発生回路100を構成した場合、各DAC回路10は、下段に接続される他のDAC回路10が生成する基準電圧VRに影響されることなく、対応するCodeに応じた基準電圧VRを生成することができる。したがって、実施の形態1に係る基準電圧発生回路100と同様の作用効果を得ることができる。
また、図6では、第1DAC4および第2DAC5の各々が3個の抵抗素子R1〜R3および4個のスイッチSW1〜SW4を有する構成例について説明したが、第1DAC4および第2DAC5の間で、抵抗値が等しい抵抗素子同士を、出力ノードに対して互いに対称となる位置に配置する構成を採用する限りにおいて、抵抗素子RおよびスイッチSWの個数をさらに増やして、基準電圧Vref1〜VrefNの各々の調整範囲を広げることができる。
なお、実施の形態1に係るDAC回路10では、抵抗素子R1〜R3を同じ抵抗値としているため、コードCodeの変化に対して、第1DAC4の抵抗値Rconvを正比例に変化させることができるとともに、第2DAC5の抵抗値Roffsetを負比例に変化させることができる。
これに対して、実施の形態2に係るDAC回路10では、抵抗素子R1〜R3の各々の抵抗値を調整することで、コードCodeの変化に対して抵抗値Rconvを非線形に変化させることができるとともに、抵抗値Roffsetを非線形に変化させることができる。また、抵抗値RconvおよびRoffsetが変化するときの傾き(コードCodeの変化量に対する抵抗値の変化量の比率)を調整することができる。
実施の形態3.
上述した実施の形態1および2によれば、単一の基準電圧発生回路100から複数の基準電圧Vref1〜VrefNを、高い応答性で、互いに独立して生成することができる。したがって、この基準電圧発生回路100を利用すれば、電圧または電流の可変機能を有する各種回路を集約させた回路を実現することができる。これによれば、大規模な集積回路に搭載される各種回路の構成を簡素化できるため、集積回路の低面積化および低消費電力化に寄与し得る。
以下の実施の形態3から5では、実施の形態1に係る基準電圧発生回路100を利用した回路の構成例について説明する。なお、実施の形態3から5の各々に例示される回路を、実施の形態2に係る基準電圧発生回路100を用いて構成した場合であっても、同様の作用効果が得られることを確認的に記載する。
図8は、実施の形態3に係る可変機能集約回路110の構成を示す回路図である。図8を参照して、可変機能集約回路110は、図1に示した基準電圧発生回路100と比較して、バッファアンプ回路6に代えて、複数の回路12〜15を備える点が異なる。具体的には、可変機能集約回路110は、可変基準電圧源12、閾値可変コンパレータ13、出力可変レギュレータ14、および可変基準電流源15を備える。可変機能集約回路110は、「集積回路」の一実施例に対応する。
可変基準電圧源12は、可変の電圧レベルを有する基準電圧を発生する回路であって、オペアンプ12_1および出力端子12_2を有する。オペアンプ12_1は、非反転入力端子(+端子)がコア回路11の出力ノードnNに接続され、反転入力端子(−端子)が出力端子に接続される。オペアンプ12_1の出力端子は出力端子12_2に接続される。すなわち、オペアンプ12_1は、反転入力端子と出力端子とが接続されてボルテージフォロワ回路を構成しており、出力端子12_2に出力される電圧Vout1は、コア回路11の出力ノードnNに生成される基準電圧VRNと等しくなる。すなわち、可変基準電圧源12は、コードCodeNに応じた基準電圧VRNを生成することができる。
閾値可変コンパレータ13は、可変の閾値電圧を有するコンパレータであって、オペアンプ13_1、出力端子13_2および入力端子13_3を有する。オペアンプ13_1は、非反転入力端子(+端子)がコア回路11の出力ノードn3に接続され、反転入力端子(−端子)が入力端子13_3に接続される。入力端子13_3には、別の回路から入力電圧Vinが供給される。オペアンプ13_1は、出力ノードn3に生成される基準電圧Vref3を閾値電圧として、閾値電圧と入力電圧Vinとを比較し、比較結果を示す信号を出力端子13_2に出力する。コンパレータ13における閾値電圧は、コードCode3によって変化させることができる。
出力可変レギュレータ14は、出力電圧を可変とするレギュレータであって、オペアンプ14_1、PチャネルMOSトランジスタ14_2、および出力端子14_3を有する。オペアンプ14_1は、反転入力端子(−端子)がコア回路11の出力ノードn2に接続される。オペアンプ14_1の出力端子は、PチャネルMOSトランジスタ14_2のゲートに接続される。PチャネルMOSトランジスタ14_2は、電源ノード(電源電圧VDD)と出力端子14_3との間に接続される。出力端子14_3は、オペアンプ14_1の非反転入力端子(+端子)に接続される。
オペアンプ14_1は、出力端子14_3の出力電圧Vout2が、DAC回路10の出力ノードn2に生成される基準電圧VR2に一致するように、PチャネルMOSトランジスタ14_2のゲート電位を制御する。したがって、出力電圧Vout2は、基準電圧VR2と同じレベルとなる。すなわち、出力可変レギュレータ14は、コードCode2に応じた電圧を出力することができる。
可変基準電流源15は、可変の電流レベルを有する基準電流を発生する回路であって、オペアンプ15_1、PチャネルMOSトランジスタ15_2、抵抗素子15_3、および出力端子15_4を有する。オペアンプ15_1は、非反転入力端子(+端子)がDAC回路10の出力ノードn1に接続される。オペアンプ15_1の出力端子は、PチャネルMOSトランジスタ15_2のゲートに接続される。抵抗素子15_3およびPチャネルMOSトランジスタ15_2は、電源ノード(電源電圧VDD)と出力端子15_4との間に直列に接続される。抵抗素子15_3およびPチャネルMOSトランジスタ15_2の接続ノードn15は、オペアンプ15_1の反転入力端子(−端子)に接続される。
オペアンプ15_1は、ノードn15の電圧がフィードバックされることによって、ノードn15の電圧が、DAC回路10の出力ノードn1の基準電圧VR1に一致するように、PチャネルMOSトランジスタ15_2のゲート電位を制御する。したがって、ノードn15には、出力ノードn1の基準電圧VR1と同じレベルの電圧が出力される。これにより、抵抗素子15_3には、電源電圧VDDと基準電圧VR1との電圧差を抵抗素子15_3の抵抗値で除算した値を有する電流が流れ、基準電流Iとして出力端子15_4から出力されることになる。
可変基準電流源15において、基準電流Iの大きさは、ノードn15の電圧、すなわち、出力ノードn1の基準電圧VR1によって決まる。したがって、可変基準電流源15は、コードCode1に応じた基準電圧VR1に基づいた、基準電流Iを生成することができる。
以上説明したように、実施の形態3に係る可変機能集約回路110によれば、単一のコア回路11において複数の基準電圧を互いに独立して生成することができるため、このコア回路11から各種回路に対する基準電圧の供給を並行して行なうことができる。これにより、各種回路を集約させた回路構成とすることができるため、回路の低面積化および低消費電力化を実現することができる。
実施の形態4.
図9は、実施の形態4に係るドライバ補償回路120の構成を示す回路図である。実施の形態4に係るドライバ補償回路120は、例えば、発光素子部16を駆動するためのドライバ回路に好適に適用することができる。
発光素子部16は、複数の発光素子16a〜16cを有する。発光素子は、電流駆動型の発光素子であって、例えば有機EL(Electro Luminescence)素子、または発光ダイオード(LED)等で構成される。発光素子は、その駆動電流の大きさに応じて発光輝度が変化する。
図9の構成例では、発光素子部16は、3個の発光素子16a〜16cを有する。なお、実施の形態4に係るドライバ補償回路120が表示装置に搭載される場合、発光素子部16は、表示装置の表示パネルを構成し、行列状に配列された複数の画素にそれぞれ対応する複数の発光素子を有する。
図9を参照して、ドライバ補償回路120は、図1に示した基準電圧発生回路100と比較して、バッファアンプ回路6に代えて、3個の可変基準電流源15a〜15cと、3個の抵抗素子17_1〜17_3とを備える点が異なる。
可変基準電流源15a〜15cは、図8に示した可変基準電流源15と同様の構成を有する。可変基準電流源15aは、コア回路11の出力ノードn1に生成された基準電圧VR1を受け、基準電圧VR1に応じた基準電流Iaを生成する。発光素子16aは、電源ノード(電源電圧VDD)および接地ノード(接地電圧GND)の間に、可変基準電流源15aの抵抗素子15_3およびPチャネルMOSトランジスタ15_2と電気的に直列に接続される。発光素子16aは、可変基準電流源15aから供給される基準電流Iaに応じた輝度で発光する。
可変基準電流源15aは、コア回路11の出力ノードn2に生成された基準電圧VR2受け、基準電圧VR2に応じた基準電流Ibを生成する。発光素子16bは、電源ノードおよび接地ノードの間に、可変基準電流源15bの抵抗素子15_3およびPチャネルMOSトランジスタ15_2と電気的に直列に接続される。発光素子16bは、可変基準電流源15bから供給される基準電流Ibに応じた輝度で発光する。
可変基準電流源15cは、コア回路11の出力ノードn3に生成された基準電圧VR3を受け、基準電圧VR3に応じた基準電流Icを生成する。発光素子16cは、電源ノードおよび接地ノードの間に、可変基準電流源15cの抵抗素子15_3およびPチャネルMOSトランジスタ15_2と電気的に直列に接続される。発光素子16cは、可変基準電流源15cから供給される基準電流Icに応じた輝度で発光する。
抵抗素子17_1〜17_3は、接地ノードおよびDAC回路10の間、または、隣接するDAC回路10の間にそれぞれ接続される。すなわち、抵抗素子17_1〜17_3は、電源ノードおよび接地ノードの間に、電流源3および3個のDAC回路10と電気的に直列に接続される。したがって、各抵抗素子17には基準電流Irefが流れる。例えば、抵抗素子17_1の抵抗値をRoft1とすると、抵抗素子17_1の端子間電圧はRoft1・Irefとなる。これにより、各DAC回路10の出力ノードから出力される基準電圧VRは、下段に接続される抵抗素子17の端子間電圧に応じた電圧分が嵩上げされることになる。
具体的には、コードCode1に対応するDAC回路10において、出力ノードn1に生成される基準電圧VR1は、図5に示した基準電圧VR1(=dR・Code1・Iref)に対して、抵抗素子17_1の端子間電圧Roft1・Irefを加算した電圧となる。
コードCode2に対応するDAC回路10において、出力ノードn2に生成される基準電圧VR2は、図5に示した基準電圧VR2(=dR・Code2・Iref+(n−1)dR・Iref)に対して、抵抗素子17_1の端子間電圧Roft1・Irefおよび抵抗素子17_2の端子間電圧Roft2・Irefを加算した電圧となる。ただし、Roft2は抵抗素子17_2の抵抗値である。
コードCode3に対応するDAC回路10において、出力ノードn3に生成される基準電圧VR3は、抵抗素子17_1の端子間電圧Roft1・Iref、抵抗素子17_2の端子間電圧Roft2・Iref、および抵抗素子17_3の端子間電圧Roft3・Irefの合計値を含むことになる。ただし、Roft3は抵抗素子17_3の抵抗値である。
このように、DAC回路10と直列に抵抗素子17を挿入することによって、基準電圧VR1〜VR3の電圧レベルをオフセットさせることが可能となる。なお、各基準電圧VRのオフセット量は、抵抗素子17_1〜_17_3の抵抗値によって調整することができる。
実施の形態4に係るドライバ補償回路120においても、コア回路11におけるノードnc1,nc2の電圧は下段のDAC回路10にて生成される基準電圧VRに依存しない固定値となる。そのため、図9に示すように、DAC回路10と接地ノードとの間に抵抗素子17_1を挿入しても、ノードnc1の電圧V1は、抵抗素子17_1の端子間電圧分オフセットされるものの、基準電圧VR1には依存することがない。これによると、基準電圧VR1〜VR3の各々の電圧レベルを、他の基準電圧VRに影響を与えることなく、個別にオフセットさせることができる。この結果、基準電圧VR1〜VR3の各々において、配線インピーダンス、オペアンプのオフセットおよび負荷(図9の例では発光素子に相当)の製造ばらつきを補償することが可能となる。
また。コア回路11において、電流電圧変換用の第1DAC4は、抵抗ラダー型のDACで構成されるため、対応するコードCodeの値に応じて基準電圧VRが単調増加するときの傾きを自由に調整することができる。
これによると、負荷である発光素子の特性ばらつきを補償することができる。具体的には、対応する発光素子が、駆動電流と輝度との相関関係が非線形となる特性を有する場合には、可変基準電流源15に供給する基準電圧VRが、コードCodeに対して非線形に変化するように、オフセット量および傾きを調整することによって、コードCodeに対して発光素子の輝度が線形に変化するように調整することができる。
実施の形態4に係るドライバ補償回路120は、例えば、表示装置における表示パネルの輝度調整回路に適用することができる。発光素子部16に含まれる複数の発光素子は、製造ばらつき等によって、駆動電流と輝度との相関関係にばらつきが生じることがある。このような場合であっても、ドライバ補償回路120によれば、可変基準電流源15に供給される基準電圧VRのオフセット量および傾きを、発光素子ごとに調整することができるため、複数の発光素子の輝度を均一化できる。また、各発光素子の輝度をコードCodeに対して線形に変化させることができる。
実施の形態5.
図10は、実施の形態5に係る基準電圧発生回路130の構成を示す回路図である。実施の形態5に係る基準電圧発生回路130は、図1に示した基準電圧発生回路100と比較して、短絡電流検出回路18_1,18_2および出力切替部19を備える点が異なる。出力切替部19は、出力端子7_1の出力電圧を切り替えるための出力切替回路19_1と、出力端子7_2の出力電圧を切り替えるための出力切替回路19_2とを含む。
図10を参照して、コア回路11の出力ノードn1と出力端子7_1との間には、短絡電流検出回路18_1および出力切替回路19_1が直列に接続される。出力切替回路19_1は、接点aおよび接点bと有している。出力切替回路19_1の接点aは、短絡電流検出回路18_1を介してDAC回路10の出力ノードn1に接続される。出力切替回路19_1の接点bは、コア回路11のノードnc1に接続される。負荷20_1が短絡していない正常時において、出力端子7_1は接点aに接続される。
出力切替回路19_1の接点aと接地ノード(接地電圧GND)との間には、負荷20_1が接続される。負荷20_1は、出力端子7_1と接点aとが接続された状態において、出力端子7_1と接地ノードとの間に接続される。負荷20_1は、例えば、平滑用コンデンサである。出力ノードn1と出力端子7_1とを結ぶ配線に平滑用コンデンサを接続することで、配線に重畳するノイズを除去でき、出力端子7_1に安定した基準電圧Vref1を発生させることができる。
平滑用コンデンサには、小型大容量であって容量が安定していることから、タンタルコンデンサが好適に用いられる。ただし、タンタルコンデンサは、故障した場合に端子間が短絡状態になるため、コア回路11および出力端子7_1に接続される回路を保護するための短絡保護機能が必要となる。
短絡電流検出回路18_1は、コア回路11の出力ノードn1および出力切替回路19_1の接点aの間に接続され、負荷20_1の短絡状態を検出する。短絡電流検出回路18_1は、負荷20_1の短絡発生時に流れる過大な電流(短絡電流)を検出したとき、リセット信号RST1を出力するように構成される。リセット信号RST1は、出力切替回路19_1および第2DAC5に入力される。
出力切替回路19_1は、リセット信号RST1を受けると、出力端子7_1の接続を接点aから接点bに切り替える。したがって、出力端子7_1は、ノードnc1に接続されることになる。第2DAC5は、リセット信号RST1を受けると、抵抗値Roffsetを初期値にリセットする。初期値は、抵抗値Roffsetの最大値であって、コードCode1が0であるときの抵抗値(図10では3dR)に設定されている。これにより、負荷20_1が短絡故障した場合、出力端子7_1は、負荷20_1から切り離され、ノードnc1に接続される。よって、出力端子7_1にはノードnc1の電圧V1が出力されることになる。このとき、第2DAC5の抵抗値Roffsetが初期値(最大値)にリセットされているため、ノードnc1の電圧V1は3dR・Irefとなる。
これによると、負荷20_1の短絡故障が発生した場合には、負荷20_1を切り離すことで短絡経路を遮断でき、結果的にコア回路11および出力端子7_1に接続される回路等を保護することができる。
図10に示す構成例では、さらに、コア回路11の出力ノードn2と出力端子7_2との間に、短絡電流検出回路18_2および出力切替回路19_2が直列に接続される。短絡電流検出回路18_2は、上述した短絡電流検出回路18_1と同様に、負荷20_2の短絡状態を検出すると、リセット信号RST2を出力する。このリセット信号RST2に応答して、出力端子7_2が負荷20_2から切り離され、ノードnc2に接続されるとともに、第2DAC5の抵抗値Roffsetが初期値(最大値)にリセットされる。これにより、コア回路11および出力端子7_2に接続される回路等を保護することができる。
なお、実施の形態5に係る基準電圧発生回路130によれば、負荷20_1,20_2のいずれか一方の負荷が短絡した場合であっても、対応するDAC回路10における第2DAC5の抵抗値Roffsetをリセットさせることによって、コア回路11のノードnc1およびノードnc2の電圧を、正常時の電圧と同じレベルに保つことができる。したがって、基準電圧発生回路130は、一部の負荷の短絡が発生した状態であっても、正常な負荷が接続される出力端子7に基準電圧Vrefを出力することができる。
本発明は、その発明の範囲内において、各実施の形態を自由に組み合わせたり、各実施の形態を適宜、変形、省略したりすることが可能である。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。この発明は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 入力端子部、1_1〜1_N,13_3 入力端子、2 デコーダ、3 電流源、4 第1DAC、5 第2DAC、6 バッファアンプ回路、6_1〜6_N,12_1,13_1,14_1,15_1 オペアンプ、7 出力端子部、7_1〜7_N,12_2,13_2,14_3,15_4 出力端子、10 DAC回路、11 コア回路、14_2,15_2 PチャネルMOSトランジスタ、15,15a〜15c 可変基準電流源、16 発光素子部、16_a〜16_c 発光素子、15_3,17_1〜17_3 抵抗素子、18_1,18_2 短絡電流検出回路、19 出力切替部、19_1,19_2 出力切替回路、20_1,20_2 負荷、40_1〜40_N DAC、100,130,1000 基準電圧発生回路、110 可変機能集約回路、120 ドライバ補償回路、R1〜Rn−1 抵抗素子、SW1〜SWn スイッチ、VR1〜VRN,Vref1〜VrefN 基準電圧。

Claims (7)

  1. 複数の基準電圧を生成する基準電圧発生回路であって、
    電源ノードおよび接地ノードの間に直列に接続される複数のデジタル/アナログ変換回路と、
    前記電源ノードおよび前記接地ノードの間に、前記複数のデジタル/アナログ変換回路と直列に接続され、前記複数のデジタル/アナログ変換回路に基準電流を供給する電流源とを備え、
    前記複数のデジタル/アナログ変換回路の各々には、生成すべき基準電圧を規定する制御信号が供給され、
    前記複数のデジタル/アナログ変換回路の各々は、
    出力ノードと第1のノードとの間に接続される第1のデジタル/アナログ変換器と、
    前記第1のノードよりも高電位の第2のノードと前記出力ノードとの間に接続される第2のデジタル/アナログ変換器とを含み、
    前記第1のデジタル/アナログ変換器は、前記出力ノードおよび前記第1のノードの間の第1の抵抗値を前記制御信号に基づいて変化させることにより、前記基準電流を前記基準電圧に変換して前記出力ノードに出力するように構成され、
    前記第2のデジタル/アナログ変換器は、前記第2のノードおよび前記出力ノードの間の第2の抵抗値を前記制御信号に基づいて変化させることにより、前記第1の抵抗値および前記第2の抵抗値の和を一定値に保つように構成される、基準電圧発生回路。
  2. 前記第1のデジタル/アナログ変換器は、
    前記出力ノードと前記第1のノードの間に電気的に直列接続されるn個(nは2以上の整数)の第1の抵抗素子と、
    各前記n個の第1の抵抗素子の第1端子および前記出力ノードの間、ならびに各前記n個の第1の抵抗素子の第2端子および前記出力ノードの間に接続され、前記制御信号に応答してオンオフされる(n+1)個の第1のスイッチとを含み、
    前記第2のデジタル/アナログ変換器は、
    前記第2のノードと前記出力ノードの間に電気的に直列接続されるn個の第2の抵抗素子と、
    各前記n個の第2の抵抗素子の第1端子および前記第2のノードの間、ならびに各前記n個の第2の抵抗素子の第2端子および前記第2のノードの間に接続され、前記制御信号に応答してオンオフされる(n+1)個の第2のスイッチとを含む、請求項1に記載の基準電圧発生回路。
  3. 前記(n+1)個の第1のスイッチと前記(n+1)個の第2のスイッチとは、前記制御信号に応答して、前記出力ノードに対して対称となる位置に配置されるスイッチ同士がオンされる、請求項2に記載の基準電圧発生回路。
  4. 前記n個の第1の抵抗素子と前記n個の第2の抵抗素子とは、抵抗値が等しい抵抗素子同士が前記出力ノードに対して対称となる位置に配置される、請求項3に記載の基準電圧発生回路。
  5. 前記電源ノードおよび前記接地ノードの間に、前記複数のデジタル/アナログ変換回路のうちの少なくとも1つと直列に接続される少なくとも1つの抵抗素子をさらに備える、請求項1から4のいずれか1項に記載の基準電圧発生回路。
  6. 前記複数の基準電圧をそれぞれ出力する複数の出力端子と、
    前記複数の出力端子にそれぞれ接続される複数の負荷と、
    前記複数のデジタル/アナログ変換回路の出力ノードと前記複数の出力端子との間にそれぞれ接続され、対応する負荷の短絡を検出するように構成された複数の短絡検出回路と、
    前記複数の短絡検出回路と前記複数の出力端子との間にそれぞれ接続される複数の出力切替回路とをさらに備え、
    前記複数の出力切替回路の各々は、対応する出力端子に接続される負荷の短絡が検出された場合に、前記出力端子の接続を前記負荷から、対応するデジタル/アナログ変換回路の前記第2のノードに切り替えるように構成される、請求項1から5のいずれか1項に記載の基準電圧発生回路。
  7. 請求項1から6のいずれか1項に記載の基準電圧発生回路と、
    前記複数のデジタル/アナログ変換回路のうちの第1のデジタル/アナログ変換回路の前記出力ノードに生成される第1の基準電圧に一致した出力電圧を生成するように構成されたレギュレータ、
    前記複数のデジタル/アナログ変換回路のうちの第2のデジタル/アナログ変換回路の前記出力ノードに生成される第2の基準電圧を閾値とするコンパレータ、
    前記複数のデジタル/アナログ変換回路のうちの第3のデジタル/アナログ変換回路の前記出力ノードに生成される第3の基準電圧に基づいて電流を生成するように構成された電流源、および、
    前記複数のデジタル/アナログ変換回路のうちの第4のデジタル/アナログ変換回路の前記出力ノードに生成される第4の基準電圧を出力するように構成された電圧源のうち少なくとも2つとを備える、集積回路。
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