JP2019168858A - 駐車車両異常検出装置 - Google Patents

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【課題】駐車車両内に人や動物が放置されていることを確実に検出できる駐車車両異常検出装置を提供する。【解決手段】駐車車両異常検出装置10は、車室内の二酸化炭素濃度を検出するCO2センサー1と、駐車中に測定された前記CO2センサー1の検出データに基づいて車室内に人又は動物が存在するか否かを判定する判定部11と、を備える。通知部12は、判定部の異常判定に基づいて、通知を行う。判定部又は通知部が室内温度をモニタリングし、室内温度が所定上限値以上又は所定下限値以下、であることを通知の条件とすることができる。【選択図】図1

Description

本発明は、駐車車両内に人や動物を放置した場合に、異常を検出する駐車車両異常検出装置に関する。
車室内に人または動物がいる状態で車室内が異常な温度になった場合、車室内に人または動物がいることを外部に知らせる車内異常検知装置が知られている(特許文献1参照)。また、ドアの開閉履歴や車内の画像情報から車室内に人または動物がいることを検出する場合がある。
しかしながら、従来においては、誤検出が多く、警報装置をオフにしてしまう場合がある。また、車内に人や動物が放置されていても、例えば、温度やドアの開閉履歴や画像情報では検出できない場合がある。
特開2000−289459号公報
本発明は、このような事情に鑑み、駐車車両内に人や動物が放置されていることを確実に検出できる駐車車両異常検出装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決する本発明の態様は、車室内の二酸化炭素濃度を検出するCOセンサーと、駐車中に測定された前記COセンサーの検出データに基づいて車室内に人又は動物が存在するか否かを判定する判定装置と、を備えることを特徴とする駐車車両異常検出装置にある。
かかる態様では、COセンサーの検出データに基づいて車室内に人又は動物が存在するか否かを判定する判定装置を具備するので、車室内に人又は動物が存在することを確実に検出することができ、また、誤検出を防止することができる。
ここで、前記判定装置は、駐車後の車内の二酸化炭素濃度をモニターし、二酸化炭素濃度の上昇を検出し且つこの上昇が所定値以上の大きさである場合に、車室内に人又は動物が存在すると判定することが好ましい。
これによれば、車室内に人又は動物が存在することをより確実に検出することができ、また、誤検出をより確実に防止することができる。
また、前記判定装置は、駐車してからの車内の二酸化炭素濃度のモニターの履歴を蓄積し、駐車後の二酸化炭素濃度が、前記履歴における最低値の平均値より所定値以上大きい場合に、車室内に人又は動物が存在すると判定することが好ましい。
これによれば、車室内に人又は動物が存在することをより確実に検出することができ、また、誤検出をより確実に防止することができる。
また、前記判定装置の判定結果を通知する通知装置をさらに備えることが好ましい。
これによれば、通知装置での通知により、人や動物が車室内に放置されたことによる事故を未然に防止することができる。
また、前記通知装置は、前記車室内の温度が所定温度範囲以上又は以下であることを条件として通知することが好ましい。
これによれば、車室内の温度が比較的安全な場合の通知を控えることができる。
また、前記通知装置は、無線を介して運転者に通知することが好ましい。
これによれば、運転者が人や動物が放置された状況の解消を行うことができ、事故を未然に防止することができる。
また、前記判定装置の判定結果に基づいて空調装置を作動させる空調作動装置をさらに備えることが好ましい。
これによれば、空調装置を作動させることにより、車室内の環境を良好にすることができ、事故を未然に防止することができる。
本発明によれば、COセンサーの検出データに基づいて車室内に人又は動物が存在するか否かを判定する判定装置を具備する駐車車両異常検出装置を提供でき、車室内に人又は動物が存在することを確実に検出することができ、また、誤検出を防止することができる。
駐車車両異常検出装置の概略図である。 駐車車両異常検出装置の動作の一例を示すフローチャートである。 駐車車両異常検出装置の動作の他の例を示すフローチャートである。 駐車車両異常検出装置の動作の他の例を示すフローチャートである。
以下、本発明を実施するための形態について説明する。なお、実施形態の説明は例示であり、本発明は以下の説明に限定されない。
〈実施形態1〉
図1は駐車車両異常検出装置の概略図である。
図1に示すように、車両の車室内、例えば、後部座席の側方下部などの少なくとも一カ所にCOセンサー1が設けられ、COセンサー1は、制御装置内に設けられた駐車車両異常検出装置10に接続されている。
制御装置は、ECU(Electronic Control Unit)であり、CPU、制御プログラムなどを格納・記憶するROM、制御プログラムの作動領域としてのRAM、各種データを書き換え可能に保持するEEPROM、周辺回路等とのインターフェースをとるインターフェース部などを含んで構成され、駐車車両異常検出装置10は、制御装置内で動作するソフトウェアにより実現され、判定部11、通知部12及び空調作動部13を具備する。これらの各部は、駐車車両異常検出装置10の機能を各部として表したものであり、制御装置のCPUが制御プログラムを実行することによって実現されている。
判定部11は、COセンサー1から取得した検出データを解析し、人や動物が放置されている状態か否かを判定する。具体的には、駐車状態となった以降、COセンサー1が検出する二酸化炭素濃度をモニタリングし、人や動物が放置されているか否かを判定する。
ここで、駐車状態になったか否かは、例えば、エンジンがオフの場合に、駐車状態と判断し、COセンサー1の検出データのモニタリングを開始する。
なお、駐車状態となった場合、窓が閉まっているかどうかを判断し、窓が開いている場合には、瞬時に警報を鳴らすようにしてもよい。これにより、窓の閉め忘れを運転者に報知することができる。
判定部11は、駐車状態以降の二酸化濃度をモニタリングし、駐車状態であるにも拘わらず、車内に人や動物が存在するかどうかを判定し、人や動物の存在の可能性がある場合を異常状態と判定する。
異常状態か否かは、駐車状態以降の二酸化炭素濃度の変化に基づいて判定する。一般的には、駐車状態となり、車内に人や動物が存在しない場合(以下、通常状態という)の二酸化炭素濃度の変化は、駐車前の乗車状態、COセンサー1の取付位置、車内温度、車内の換気状態などによって異なると予想されるが、一般には、二酸化炭素濃度が徐々に下降し、その後ほぼ一定値となる場合が多いと予想される。このような通常状態は、車両における試験により予め検知しておくのが好ましい。そして、通常状態では二酸化炭素濃度が一定となった後、所定値以上上昇することがないとした場合、一定値となった後、所定値以上二酸化炭素濃度が上昇した場合を異常状態とすることができ、これを判定基準の1つとすることができる。また、この通常状態は、通常状態をモニタリングすることにより、学習することができ、学習結果に基づき、判定基準を変化するようにしてもよい。
何れにしても、駐車状態以降、二酸化炭素濃度が上昇する状態となり、その上昇した値が、人や動物が存在する状態を予測できる程度である、予め設定してある所定値以上となった場合に、異常状態と判定することができる。
また、通常状態では、駐車状態となった以降、二酸化炭素濃度の下降状態となる場合において、下降状態が小さい又は実質的にない場合にも、異常状態と判定することが人や動物の放置状態の早期発見につながる場合、これも判定基準の1つとしてもよい。
通知部12は、判定部11の異常判定に基づいて、通知を行う。通知手段としては、運転者への携帯電話やスマートフォンへのメールやSNSでの連絡、車両独自の無線やインターネット接続サービスを介しての通知、車両での警報などを挙げることができる。これらは同時にいくつかの手段を行ってもよいが、順次行ってもよい。例えば、携帯電話やスマートフォンへのメールやSNSでの運転者への連絡を優先し、連絡がとれない場合に、車両での警報を鳴らす、などの手順を踏むことが好ましい。
ここで、通知部12の通知は、判定部11の異常判定が出たことを必要条件とするが、その他の条件が揃ったことを通知の条件としてもよい。例えば、判定部11又は通知部12が室内温度をモニタリングし、室内温度が所定上限値以上又は所定下限値以下、例えば、30℃以上、又は10℃以下であることを通知の条件とすることができる。この場合、室内温度が所定上限値と所定下限値の間にあれば通知はされないことになるが、解除条件を付加して通知をするようにしてもよい。解除条件としては、例えば、二酸化炭素濃度のさらなる上昇、又は異常判定から所定時間以上、例えば、1時間以上経過した場合には、室内温度に拘わらず通知するようにしてもよい。
空調作動部13は、判定部11の異常判定に基づいて、空調の作動を行う。空調作動部13による空調の作動開始は、判定部11の異常判定が出たこと、及び室内温度が所定上限値以上又は所定下限値以下、例えば、30℃以上、又は10℃以下であることを通知の条件とすることができる。また、通知部12の通知により解決しないことを条件として、空調作動を開始してもよい。また、異常判定が出て、室内温度が所定上限値以上又は所定下限値以下となり、所定時間を経過した場合に空調作動を開始するようにしてもよい。また、室内温度が所定上限値と所定下限値の間にあれば空調作動が開示されない条件の場合でも、例えば、二酸化炭素濃度のさらなる上昇、又は異常判定から所定時間以上、例えば、1時間以上経過した場合には、室内温度に拘わらず空調作動を開始して、少なくとも換気を行うようにしてもよい。
なお、空調作動部13は、必ずしも設ける必要はない。また、空調作動部13が空調作動を行わない場合でも、車両のインターネット接続サービスなどを介して通知を受けた運転者が空調を作動させることができるようにしてもよい。
図2は、上述した駐車車両異常検出装置の動作の一例を示すフローチャートである。
図示するように、ステップS1で、上述したように、例えば、エンジンがオフの場合に、駐車状態と判断し、駐車状態と判断しない場合(ステップS1;No)にはそのまま駐車状態になったか否かを判断し、駐車状態と判断した場合(ステップS1;Yes)には、COセンサー1により二酸化炭素濃度の検出を開始する(ステップS2)。
ステップS3では、判定部11が、二酸化炭素濃度をモニタリングし、二酸化炭素濃度が上昇状態にあるか否かを判断する。上昇状態にない場合(ステップS3;No)には、そのままモニタリングを続け、上昇状態になった場合(ステップS3;Yes)には、上昇状態で、所定値以上上昇したかを判断し(ステップS4)、所定値(第1所定値)以上上昇していない場合には、ステップS3に戻る。一方、二酸化炭素濃度が所定値以上した場合には(ステップS4;Yes)、通知部12による通知を行う(ステップS5)。
ここでの判定部11による判定は、上述したとおり、通常状態では二酸化炭素濃度が一定となった後、所定値以上上昇することがないとした場合、一定値となった後、所定値以上二酸化炭素濃度が上昇した場を異常状態とするという判定基準で判定した例である。
図3は、上述した駐車車両異常検出装置の動作の他の例を示すフローチャートである。
この場合、基本的な動作は、図2の例と同様であるので、重複する説明は省略する。
この例では、判定部11が通常状態での二酸化炭素濃度のモニタリングを履歴として蓄積し、異常状態の判断基準を学習により変化させている。
具体的には、二酸化炭素濃度が上昇状態にない場合(ステップS3;No)において、この例では、モニタリングの履歴が一定以上蓄積されているかどうかを判定し(ステップS11)、履歴が蓄積されていない場合(ステップS11;No)にはステップS3に戻るが、履歴が蓄積されている場合(ステップS11;Yes)には、履歴により学習した判断基準で異常状態か否かを判定する(ステップS12)。この例では、通常状態における二酸化炭素濃度の最低値の平均値を算出しておき、二酸化炭素濃度が平均値より明らかに高くて人や動物の存在の可能性が高いと判定できる状態を予め定めておき、平均値より所定値(第2所定値)以上高い場合(ステップS12;Yes)を異常状態とし、ステップS5に進むようにしている。なお、二酸化炭素濃度が履歴の平均値より所定値以上高くない場合(ステップS12;No)には、ステップS3に戻る。
また、この例では、通知部12により通知を行った後(ステップS5)、さらに、二酸化炭素濃度がさらに所定値(第3所定値)以上上昇したか否かを判断し(ステップS13)、さらに所定値以上上昇した場合(ステップS13;Yes)には、空調作動部13が空調を作動させるようにした(ステップS14)。なお、空調を作動させるか否かの判断基準は、二酸化炭素濃度のさらなる上昇ではなく、上述したとおり、所定時間の経過などを条件としてもよい。また、空調作動をステップS5での通知と同時に行ってもよい。
図4は、上述した駐車車両異常検出装置の動作の他の例を示すフローチャートである。
この場合、基本的な動作は、図2の例と同様であるので、重複する説明は省略する。
この例では、駐車状態と判定して(ステップS1;Yes)、二酸化炭素濃度のモニタリングを開始した後(ステップS2)、窓が閉まっているか否かを判断し(ステップS21)、窓が閉まっていない場合(ステップS21;No)、ステップS22で警報を発するようにしている。この警報は、例えば、駐車状態を判定してから、例えば、2秒後など瞬時に行うので、運転者の窓の閉め忘れをなくすことができる。
以上、実施例に基づいて説明したように、本発明の駐車車両異常検出装置によると、例えば、ドアの開閉情報や画像情報では確認できない、駐車後の人や動物の放置を検出することができ、その後の事故を未然に防ぐことができる。また、ドアの開閉情報などにより誤判定を行う虞もないので、誤判定による無用な通知や警報を排除することができる。
ここで、COセンサー1は、車室内の人や動物から排出される二酸化炭素が検出し易い場所に設けるのが好ましく、また、複数箇所に設けるのがさらに好ましい。COセンサー1を複数箇所に設けた場合には、COセンサー1毎にモニタリングし、何れかのCOセンサー1で人や動物が存在する可能性が検出された場合に、異常状態と判定するのが好ましい。
なお、本発明の実施形態について説明したが、勿論、本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨から逸脱しない範囲内で、構成の付加、省略、置換、およびその他の変更が可能である。
1…COセンサー、10…駐車車両異常検出装置、11…判定部、12…通知部、13…空調作動部

Claims (7)

  1. 車室内の二酸化炭素濃度を検出するCOセンサーと、
    駐車中に測定された前記COセンサーの検出データに基づいて車室内に人又は動物が存在するか否かを判定する判定装置と、を備える
    ことを特徴とする駐車車両異常検出装置。
  2. 請求項1に記載の駐車車両異常検出装置において、
    前記判定装置は、駐車後の車内の二酸化炭素濃度をモニターし、二酸化炭素濃度の上昇を検出し且つこの上昇が所定値以上の大きさである場合に、車室内に人又は動物が存在すると判定する
    ことを特徴とする駐車車両異常検出装置。
  3. 請求項1又は2に記載の駐車車両異常検出装置において、
    前記判定装置は、駐車してからの車内の二酸化炭素濃度のモニターの履歴を蓄積し、駐車後の二酸化炭素濃度が、前記履歴における最低値の平均値より所定値以上大きい場合に、車室内に人又は動物が存在すると判定する
    ことを特徴とする駐車車両異常検出装置。
  4. 請求項1から3のいずれか一項に記載の駐車車両異常検出装置であって、
    前記判定装置の判定結果を通知する通知装置をさらに備える
    ことを特徴とする駐車車両異常検出装置。
  5. 請求項4に記載の駐車車両異常検出装置において、
    前記通知装置は、前記車室内の温度が所定温度範囲以上又は以下であることを条件とする
    ことを特徴とする駐車車両異常検出装置。
  6. 請求項4又は5に記載の駐車車両異常検出装置において、
    前記通知装置は、無線を介して運転者に通知する
    ことを特徴とする駐車車両異常検出装置。
  7. 請求項1から6のいずれか一項に記載の駐車車両異常検出装置であって、
    前記判定装置の判定結果に基づいて空調装置を作動させる空調作動装置をさらに備える
    ことを特徴とする駐車車両異常検出装置。
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