JP2019168011A - 磁気歯車 - Google Patents

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Abstract

【課題】回転効率がよくしかも用途に応じて変速比を変更することができる磁気歯車を提供する。【解決手段】磁気歯車10aは、インナーヨーク14aの周方向に複数のインナー磁石14bを配列したインナー歯車14と、インナー歯車14に対して外周側に相対回転可能に設けられポールホルダ30aの周方向に複数のポールピース30bを配列したセンターリング30と、センターリング30に対して外周側に相対回転可能に設けられ、アウターヨーク26aの周方向に複数のアウター磁石26bを配列したアウター歯車26と、アウター歯車26と一体回転するアウター側面部28と、センターリング30と一体回転するセンター側面部32と、インナー歯車14の軸心に固定されたインナー軸20とを有する。アウター側面部28およびセンター側面部32は、それぞれアウター軸18を着脱可能な軸固定部28b,32bを備える。【選択図】図2−1

Description

本発明は、磁気を利用した歯車を用いてトルクを伝達する磁気歯車に関する。
一般的な歯車機構は複数の歯車を用い、その歯数比によって変速を行っており、歯同士の接触による振動・騒音が発生するとともに、摩耗による機械的寿命があり、しかも注油などのメンテナンスが必要となる。これに対して、磁気を利用して非接触でトルクを伝達する磁気歯車の開発および実用化が進められている。磁気歯車では非接触でトルク伝達を行うことから上記のような不都合がない。
磁気歯車の一般的構成としては、例えば特許文献1に示されるように、周方向に複数の磁石を配列したインナー歯車およびアウター歯車と、周方向に複数のポールピースを配列したステータとを備え、内径側から外径側に向かってインナー歯車、ステータおよびアウター歯車の順で同心かつ相対回転可能に構成される。インナー歯車、ステータおよびアウター歯車のうちいずれか1つを入力部とし、いずれか1つを出力部とし、変速して回転伝達を行う。
磁気歯車で変速比を変えようとする場合、例えば引用文献2では、磁極数の異なるアウター歯車とインナー歯車とを軸方向に複数組並列させておき、共通のステータを軸方向に移動させることにより複数組のうちいずれか1組を有効にすることが提案されている。この磁気歯車では、有効となるアウター歯車とインナー歯車との極数に基づく変速比が得られる。
非特許文献1では、磁気歯車のセンターロータを固定する場合とアウター歯車を固定する場合とでは異なる変速比が得られること、およびそれらの変速比の計算式が開示されている。
また、変速する必要のない1対1のトルク伝達を行う場合では、例えば磁気カップリング(特許文献3参照)を用いるとよい。
特開2017−225209号公報 特許5381621号公報 国際公開第2009/142258号
安藤「磁気歯車の開発動向」、日本AEM学会誌、Vol24、No.2、2016年、p.15―20
ところで、特許文献2に記載の磁気歯車では、磁極数の異なるアウター歯車とインナー歯車とを軸方向に複数組設けるとともに、ステータを軸方向に移動させる機構が必要となり、相当に複雑でかつ大型となる。また、利用されていない他の組は重量負荷となり、回転効率が悪い。
さらに、このような磁気歯車は、ユーザ用途に応じて固定変速比が異なる複数のバリエーションを揃えるのには向いていない。
さらにまた、このような磁気歯車は、1台の磁気歯車を比較的長いある運転期間中には所定の固定変速比として用い、異なる運転期間中には、同じ磁気歯車を異なる固定変速比や回転方向に設定するという用途には不適である。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであって、回転効率がよくしかも用途に応じて変速比を変更することのできる磁気歯車を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明にかかる磁気歯車は、インナーヨークの周方向に複数のインナー磁石を配列したインナー歯車と、前記インナー歯車に対して外周側に相対回転可能に設けられ、非磁性筒体の周方向に複数の軟磁性体を配列したセンターリングと、前記センターリングに対して外周側に相対回転可能に設けられ、アウターヨークの周方向に複数のアウター磁石を配列したアウター歯車と、軸方向一方の側面で、前記アウター歯車に回転不能に設けられたアウター側面部と、軸方向他方の側面で、前記センターリングに回転不能に設けられたセンター側面部と、前記インナー歯車の軸心に回転不能に設けられたインナー軸と、を有し、前記アウター側面部および前記センター側面部は、それぞれアウター軸を固定可能な軸固定部を備えることを特徴とする。
前記アウター軸は、前記インナー軸が挿通可能なインナー軸挿通孔を備えていてもよい。
前記インナー軸は、前記インナー歯車に対して軸方向逆向きに組み替え可能であって軸方向いずれか一方に突出し、前記アウター軸は、前記インナー軸の非突出側における前記軸固定部に固定されていてもよい。
前記アウター軸は一対設けられ、前記アウター側面部および前記センター側面部の両方における前記軸固定部に固定され、前記インナー軸は両端が一対の前記インナー軸挿通孔から突出していてもよい。
前記インナー軸は、前記インナー歯車に固定される軸ベースと、前記軸ベースの軸方向両端いずれにも接続可能で、前記軸ベースからトルクが伝達される突出軸と、を有し、前記突出軸は、前記軸ベースの一端に接続されて軸方向に突出し、前記アウター軸は、前記突出軸の非突出側における前記軸固定部に固定されていてもよい。
前記突出軸は、前記軸ベースに対して機械的に接続されていてもよい。
前記突出軸は、前記軸ベースに対して非接触で磁気的に接続されていてもよい。
前記アウター歯車または前記センターリングを回転不能に固定するベースを有し、前記アウター側面部または前記センター側面部は、それぞれ前記ベースを固定可能なベース固定部を備えていてもよい。
前記アウター歯車および前記インナー歯車の少なくとも一方はIPM型であってもよい。
本発明にかかる磁気歯車では、アウター軸は、アウター側面部の軸固定部またはセンター側面部の軸固定部に固定される。これにより、アウター軸の固定部が変わり、用途に応じて変速比を変更することができる。また、変速比を変更するのに付加的要素が不要であり、回転効率がよい。
図1は、第1の実施形態にかかる磁気歯車を示す分解斜視図である。 図2−1は、第1の実施形態にかかる磁気歯車であり、インナー軸が左側の側面から突出するように組み立てられた状態を示す断面図である。 図2−2は、第1の実施形態にかかる磁気歯車であり、インナー軸が右側の側面から突出するように組み立てられた状態を示す断面図である。 図3−1は、第1の実施形態にかかる磁気歯車であり、インナー軸が左側の側面から突出するように組み立てられた状態を示す一部断面斜視図である。 図3−2は、第1の実施形態にかかる磁気歯車であり、インナー軸が右側の側面から突出するように組み立てられた状態を示す一部断面斜視図である。 図4は、磁気歯車のアウター歯車、インナー歯車およびセンターリングの一部拡大正面図である。 図5は、第2の実施形態にかかる磁気歯車を示す分解斜視図である。 図6は、第2の実施形態にかかる磁気歯車を示す断面図である。 図7−1は、第2の実施形態にかかる磁気歯車であり、センターリングが固定された状態を示す一部断面斜視図である。 図7−2は、第2の実施形態にかかる磁気歯車であり、アウター歯車が固定された状態を示す一部断面斜視図である。 図8−1は、第3の実施形態にかかる磁気歯車であり、インナー軸が左側の側面から突出するように組み立てられた状態を示す断面図である。 図8−2は、第3の実施形態にかかる磁気歯車であり、インナー軸が右側の側面から突出するように組み立てられた状態を示す断面図である。 図9−1は、第4の実施形態にかかる磁気歯車であり、インナー軸が左側の側面から突出するように組み立てられた状態を示す断面図である。 図9−2は、第4の実施形態にかかる磁気歯車であり、インナー軸が右側の側面から突出するように組み立てられた状態を示す断面図である。 図10−1は、第5の実施形態にかかる磁気歯車であり、インナー軸が左側の側面から突出するように組み立てられた状態を示す断面図である。 図10−2は、第5の実施形態にかかる磁気歯車であり、インナー軸が右側の側面から突出するように組み立てられた状態を示す断面図である。
以下に、本発明にかかる磁気歯車の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。以下、方向を識別するために、図1における軸方向を基準として右上方向をX1方向、左下方向をX2方向とし、各図に方向を示す矢印を表記する。また、ボルトについてはサイズおよびタイプに拘わらず全てボルトBと呼ぶ。
図1、図2−1および図3−1に示すように、第1の実施形態にかかる磁気歯車10aは、アウター歯車体12と、インナー歯車14と、センター体16と、アウター軸18と、インナー軸20と、ベース22とを有する。
アウター歯車体12はケーシング24と、アウター歯車26と、アウター側面部28とを有する。ケーシング24は筒体であって、磁気歯車10aにおいてベース22を除く本体部の外枠を形成する。
アウター歯車26はアウターヨーク26aと、NL=31極対(62個)のアウター磁石26bとを有する。アウターヨーク26aは軟磁性体であり、ケーシング24の内周面に固定された筒体である。アウター磁石26bは、アウターヨーク26aに対して径方向に長尺形状となるように埋め込まれて、周方向に等角度の放射形状配列となっている。アウター磁石26bは周接線方向つまり短尺方向に着磁されており、隣り合う磁石は着磁方向が逆となる向きに配置され、周方向でS極同士が向かい合い、N極同士が向かい合っている(図4参照)。アウター歯車26は低速ロータとも呼ばれる。
アウター側面部28は磁気歯車10aのX1方向側を覆う蓋体であり、複数のボルトBによりケーシング24のX1方向端面に固定され、アウター歯車26に対して回転不能で一体的に回転する。アウター側面部28はインナー軸20が挿通可能な中心孔28aと、等角度に配置された6つのボルト孔である軸固定部28bと、6つのボルト孔であるベース固定部28cとを有する。軸固定部28bはボルトBによりアウター軸18を固定可能である。ベース固定部28cは軸固定部28bよりも外径側に配置されており、ボルトBによりベース22に固定可能である(図2−2参照)。軸固定部28bとベース固定部28cとの間にはX1方向に突出する環状突起28dが設けられ、該環状突起28dよりも内径側は浅い嵌合溝28eが形成されている。軸固定部28bは嵌合溝28eの底部に設けられている。
インナー歯車14はインナーヨーク14aと、NH=3極対(6個)のインナー磁石14bとを有する。インナーヨーク14aは軟磁性体であり、円盤形状である。インナー磁石14bは、インナーヨーク14aに対して径方向に長尺形状となるように埋め込まれて、周方向に等角度の放射形状配列となっている。インナー磁石14b周接線方向つまり短尺方向に着磁されており、隣り合う磁石は着磁方向が逆となる向きに配置され、周方向でS極同士が向かい合い、N極同士が向かい合っている(図4参照)。インナー歯車14の中心にはインナー軸20が挿通して固定されるインナー軸固定孔15が設けられている。インナー歯車14は高速ロータとも呼ばれる。
センター体16はセンターリング30と、センター側面部32とを有する。センターリング30はポールホルダ30aと、NS=34個のポールピース30bとを有する。ポールホルダ30aは非磁性体の筒体である。ポールピース30bは軟磁性体であって、ポールホルダ30aに対して周方向に等角度に配列されている。インナーヨーク14a、インナー磁石14b、アウターヨーク26a、アウター磁石26bおよびポールピース30bは、それぞれ軸方向位置と軸方向長さが略等しくなるように設定されている(図2−1参照)。
なお、アウター歯車26におけるアウター磁石26bの極対数NL、インナー歯車14におけるインナー磁石14bの極対数NHおよびセンターリング30におけるポールピース30bの個数NSは、
NS=NL±NH
という関係が成立するように選定される。
磁気歯車10aではNS=34、NL=31、NH=3であり、
34=31+3
という関係が成立している。
センター側面部32は磁気歯車10aのX2方向側を覆う蓋体である。センターリング30とセンター側面部32とは一体成形されて相対回転不能であり、センター側面部32の外周部がセンターリング30のX2方向端面と接続されている。センター側面部32はインナー軸20が挿通可能な中心孔32aと、等角度に配置された6つのボルト孔である軸固定部32bと、等角度に配置された6つのボルト孔であるベース固定部32cとを有する。軸固定部32bはボルトBによりアウター軸18を固定可能である。ベース固定部32cは軸固定部32bよりも外径側に配置されており、ボルトBによりベース22に固定される。軸固定部32bとベース固定部32cとの間にはX2方向に突出する環状突起32dが設けられ、該環状突起32dよりも内径側は浅い嵌合溝32eが形成されている。軸固定部32bは嵌合溝32eの底部に設けられている。
6つの軸固定部32bおよび上記の6つの軸固定部28bは、軸方向から見て同形状かつ同配置であり、それぞれアウター軸18が固定可能である。6つのベース固定部32cおよび上記の6つのベース固定部28cは、軸方向から見て同形状かつ同配置であり、それぞれベース22が固定可能である。
センター側面部32はアウター側面部28の外周近傍を除く内径側部分と同一の対称構造となっており、中心孔28aと中心孔32a、軸固定部28bと軸固定部32b、ベース固定部28cとベース固定部32c、環状突起28dと環状突起32d、および嵌合溝28eと嵌合溝32eはそれぞれ同一形状で同配置となっている。
アウター軸18およびインナー軸20は、駆動機構および従動機構が接続される入出力部である。アウター軸18はフランジ18aと、該フランジ18aから一方に突出した軸部18bと、フランジ18aに設けられた等間隔で6つの孔18cとを有する。ボルトBが孔18cを通って軸固定部28bに螺合されると、アウター軸18はアウター側面部28に固定され、軸部18bはX1方向に突出する。フランジ18aは嵌合溝28eに嵌合して安定する。アウター軸18はアウター側面部28およびセンター側面部32のいずれにも固定可能でありアウター/センター兼用軸または低速軸とも呼ばれ得るものだが、ここでは単にアウター軸18と称する。後述するアウター軸42も同様である。
インナー軸20は長尺な円柱軸形状であって、インナー軸固定孔15に対して機械的(例えば、キー、スプライン、Dカット構造)に接続され、インナー歯車14に対して回転不能で一体的に回転する。インナー軸20はインナー軸固定孔15に対して着脱可能で、軸方向逆向きに組み替え可能な構成となっている。インナー軸20のX1方向端部近傍はアウター側面部28の中心孔28aに対してベアリング34aで軸支されている。インナー軸20のほぼ中心部はセンター側面部32の中心孔32aに対してベアリング34bで軸支されている。ベアリング34a,34bの内輪とインナー歯車14との間にはそれぞれスペーサ36a,36bが介挿されている。ベアリング34a,34bはスナップリング38a,38bにより抜け止め処理されている。インナー歯車14はベアリング34a,34bによりアウター歯車体12およびセンター体16に対して相対回転可能となっている。インナー軸20は高速軸とも呼ばれ得る。
アウター側面部28の一部とセンターリング30のX1方向端内周面との間にはベアリング40aが設けられている。センター側面部32のX2方向端外周面とケーシング24のX2方向端内周面との間にはベアリング40bが設けられている。ベアリング40a,40bによりアウター歯車体12とセンター体16とは相対回転可能となっている。
ベース22は固定台としての機能を備え、側面視でL字形状であって側板22aとベース板22bとを有する。側板22aは、ベース板22bと直交して立設している。側板22aは、中心に設けられた軸挿通孔22cと、該軸挿通孔22cの周囲で等角度に設けられた6つの孔22dとを有する。ボルトBが孔22dを通ってベース固定部32cに螺合されると、ベース22はセンター側面部32に固定される。軸挿通孔22cはアウター軸18、フランジ18aおよびインナー軸20が挿通可能な径となっている。軸挿通孔22cの一端には浅い環状切欠22eが設けられ、該環状切欠22eには環状突起28dまたは環状突起32dが嵌合可能となっている。軸挿通孔22cと嵌合溝28e,32eとは同径となっている。
図2−1および図3−1に示すように、アウター軸18はアウター歯車体12のアウター側面部28に固定されて軸部18bはX1方向に突出する。インナー軸20はインナー歯車14のインナー軸固定孔15に固定され、中心孔32aおよび軸挿通孔22cを通ってX2方向に突出するように組み立てられている。アウター軸18とインナー軸20とは同軸構造となる。ベース22はセンター体16のセンター側面部32に固定される。磁気歯車10aはこのように組み立てられることにより、アウター軸18が一体固定されたアウター歯車体12が低速側入出力部となり、インナー軸20が一体固定されたインナー歯車14が高速側入出力部となる。アウター軸18とインナー軸20との間は、アウター歯車体12、インナー歯車14およびセンターリング30の磁気的作用によって変速されて回転のトルクが伝達される。
このとき、アウター軸18を入力側、インナー軸20を出力側とした場合の変速比Grは以下の式で求められる。
Gr=−NL/NH=−31/3=−10.33
つまり、変速比Grの絶対値は10.33であり、マイナス符号であるから回転方向は逆向きとなる。後述する磁気歯車10bの図8−1に示す状態、磁気歯車10cの図9−1に示す状態、および磁気歯車10eの図10−1に示す状態でも同様である。
一方、図2−2および図3−2に示すように、アウター軸18はセンター体16のセンター側面部32にも固定可能であり、この場合には軸部18bはX2方向に突出する。インナー軸20はインナー歯車14のインナー軸固定孔15に固定され、中心孔28aおよび軸挿通孔22cを通ってX1方向に突出するように組み立てられる。この場合もアウター軸18とインナー軸20とは同軸構造となる。ベース22はアウター歯車体12のアウター側面部28に固定される。磁気歯車10aはこのように組み立てられることにより、アウター軸18が一体固定されたセンター体16が低速側入出力部となり、インナー軸20が一体固定されたインナー歯車14が高速側入出力部となる。アウター軸18とインナー軸20との間は、アウター歯車体12、インナー歯車14およびセンターリング30の磁気的作用によって変速されて回転のトルクが伝達される。
このとき、変速比Grは以下の式で求められる。
Gr=NS/NH=34/3=+11.33
つまり、変速比Grの絶対値は11.33であり、プラス符号であるから回転方向は順向きとなる。後述する磁気歯車10bの図8−2に示す状態、磁気歯車10cの図9−2に示す状態、および磁気歯車10eの図10−2に示す状態でも同様である。なお、磁気歯車10a〜10eの磁気作用で変速動作が得られる原理については、例えば特許文献1や非特許文献1に示されているように公知であるからここでは説明を省略する。
図4に示すように、磁気歯車10aのインナー歯車14およびアウター歯車26はIPM型(Interior Permanent Magnet、磁石埋め込み型)である。すなわち、インナー歯車14におけるインナー磁石14bおよびアウター歯車26におけるアウター磁石26bは、インナーヨーク14aおよびアウターヨーク26aの径方向に埋め込まれて放射状配置となっており、N極およびS極はそれぞれ周方向を向いている。このようなIPM型の構造では、磁石が各ロータの表面に配置され、磁石の着磁方向が径方向となるSPM型(Surface Permanent Magnet、表面磁石型)と比較して高トルクが得られる。また渦電流損が少ないため高効率となる。さらに、インナー磁石14bおよびアウター磁石26bは埋め込み構造であるため、遠心力の作用によって外側に剥がされてしまう懸念がなく、高速回転に適する。また、インナー歯車14およびアウター歯車26の少なくとも一方をIPM型構造にすれば、上記の効果が相応に得られる。なお、図4では理解が容易となるようにアウター磁石26bおよびインナー磁石14bにおいてN極をドット地、S極を白地として識別している。
このように構成される磁気歯車10aによれば、アウター軸18はX1方向のアウター側面部28またはX2方向のセンター側面部32のいずれにも固定可能であり、これによりアウター歯車体12またはセンター体16のいずれかを低速側入出力部として選択することができる。また、インナー歯車14の高速側入出力部であるインナー軸20は、アウター軸18の軸部18bとは逆側に突出するように組み立てることができる。これにより、変速比や回転方向を選択することができる。特に、磁気歯車10aは、1台で比較的長いある運転期間中には所定の固定変速比として用い、異なる運転期間中には、同じ磁気歯車10aを異なる固定変速比として用いる用途に好適である。また、ユーザ用途に応じて固定変速比または回転方向が異なる複数のバリエーションを揃えるのに適している。
磁気歯車10aは、アウター軸18、インナー軸20およびベース22の組み付け位置を変えるだけで変速比を変えることができ、利用されない付加的要素がないため無駄な重量負荷がなくて回転効率がよい。
磁気歯車10aでは変速比Grが絶対値で10.33または11.33であり比較的近い値となっている。したがって変速比Grの微調整に好適である。またNL、NHおよびNSの選定によって、2つの変速比Grの差をより大きくすることも可能である。
なお、後述する磁気歯車10bのアウター軸42におけるインナー軸挿通孔42d(図5参照)をアウター軸18に対しても適度に大径に設けておくと、アウター軸18はインナー軸20に対してその突出向きに拘わらず干渉しなくなる。このようにすると、アウター軸18とインナー軸20(および後述する突出軸48,52,60)とを同一方向に突出させることも可能である。この場合、アウター軸18はアウター側面部28およびセンター側面部32に対して着脱可能な構成にする必要はなく、一体成形してもよい。後述する磁気歯車10c,10d,10eにおいても同様である。
アウター軸18は、接続される駆動機構または従動機構の形状に合わせて種々のバリエーションを用意してもよい。また、磁気歯車10aに接続される駆動機構または従動機構は、必ずしもアウター軸18に接続する形態とは限らず、例えばアウター軸18を介さずに軸固定部28bまたは軸固定部32bに直接的に接続してもよい。この場合、接続される駆動機構または従動機構がアウター軸18と同視される。後述するアウター軸42についても同様である。
次に、第2の実施形態にかかる磁気歯車10bについて図5〜図7−1,7−2を参照しながら説明する。磁気歯車10bおよび後述する磁気歯車10c,10d,10eについて上記の磁気歯車10aと同様の構成要素については同符号を付してその詳細な説明は省略する。
図5、図6および図7−1,7−2に示すように、磁気歯車10bは、上記の磁気歯車10aにおける1つのアウター軸18に代えて一対のアウター軸42を設けるとともに、インナー軸20に代えてインナー軸44を設けたものである。
一対のアウター軸42はそれぞれ、フランジ42aと、該フランジ42aから一方に突出した軸部42bと、フランジ42aに設けられた等間隔で6つの孔42cと、インナー軸挿通孔42dとを有する。フランジ42a、軸部42b、および孔42cは上記のフランジ18a、軸部18b、および孔18cに相当する。つまり、アウター軸42は、上記のアウター軸18に対してインナー軸挿通孔42dをさらに設けたものである。インナー軸挿通孔42dはアウター軸42の中心に設けられ、インナー軸44が挿通可能な径となっている。
一対のアウター軸42のうち一方はアウター歯車体12のアウター側面部28に固定されて軸部42bはX1方向に突出する。一対のアウター軸42のうち他方はセンター体16のセンター側面部32に固定されて軸部42bはX2方向に突出する。
インナー軸44は、上記のインナー軸20よりも長く、インナー歯車14のインナー軸固定孔15に対する固定部を中心として左右対称形状となっている。すなわち、上記のインナー軸20はインナー軸固定孔15に固定されるとX1方向またはX2方向のいずれか一方に突出していたのに対して、インナー軸44はX1方向およびX2方向の両方に突出する。X1方向およびX2方向の両方に設けられたアウター軸42の中心にはインナー軸挿通孔42dが設けられていることから、インナー軸44はアウター軸42に干渉することなく両側に突出可能となっている。インナー軸44の両端部はアウター軸42の端部よりも適量突出しており、駆動部または従動部を接続可能である。
図7−1に示すように、ベース22をセンター体16のセンター側面部32に固定すると、X1側のアウター軸42が一体固定されたアウター歯車体12が低速側入出力部となり、インナー軸44が一体固定されたインナー歯車14が高速側入出力部となる。インナー軸44はX1側突出部とX2側突出部のいずれを利用してもよい。
図7−2に示すように、ベース22をアウター歯車体12のアウター側面部28に固定すると、X2側のアウター軸42が一体固定されたセンター体16が低速側入出力部となり、インナー軸44が一体固定されたインナー歯車14が高速側入出力部となる。インナー軸44はX1側突出部とX2側突出部のいずれを利用してもよい。
このように構成される磁気歯車10bによれば、アウター軸42およびインナー軸44を組み替えることなく、ベース22の固定位置を変えるだけで変速比Grおよび回転方向を変えることができる。
なお、図7−1に示すようにベース22をセンター側面部32に固定する場合には、X2側のアウター軸42は利用されないので取り外しておいてもよい。同様に、図7−2に示すようにベース22をアウター側面部28に固定する場合には、X1側のアウター軸42は利用されないので取り外しておいてもよい。利用されない側のアウター軸42を取り外すことによりそれだけ軽量になる。この場合、インナー軸44を短くすることも可能であり、アウター軸42の端部から突出しない長さにしてもよい。さらに、X1側のアウター軸42はアウター側面部28に対して必ずしも着脱可能な構成にする必要はなく、一体成形してもよい。X2側のアウター軸42はセンター側面部32に対して必ずしも着脱可能な構成にする必要はなく、一体成形してもよい。
次に、第3の実施形態にかかる磁気歯車10cについて図8−1,8−2を参照しながら説明する。図8−1,8−2に示すように、磁気歯車10cは、上記の磁気歯車10aにおけるインナー軸20に代えてインナー軸45を設けたものである。インナー軸45は軸ベース46と、突出軸48とからなる。軸ベース46は上記のインナー軸20におけるインナー軸固定孔15との固定部に相当する。軸ベース46は左右対称形状であって、X1方向端はアウター側面部28の中心孔28a内にあり、X2方向端はセンター側面部32の中心孔32a内にある。軸ベース46のX1方向端およびX2方向端の各軸心部にはスプライン溝46aおよびスプライン溝46bが設けられている。突出軸48は上記のインナー軸20における突出部に相当するものであり、一端にはスプライン溝46a,46bに噛み合い可能なスプライン歯48aが設けられている。突出軸48はスプラインの特性を用いて軸方向に移動可能としてもよい。スプライン歯48aとスプライン溝46aとの噛み合いは圧入のセレーション形式としてもよい。
図8−1に示すように、スプライン歯48aを軸ベース46におけるX2方向側のスプライン溝46bに噛み合わせて嵌合させることにより、突出軸48はX2方向に突出する。この場合、アウター軸18はアウター歯車体12のアウター側面部28に固定されて軸部18bはX1方向に突出する。アウター軸18は軸ベース46に干渉しない。そして、ベース22をセンター体16のセンター側面部32に固定すると、アウター軸18が一体固定されたアウター歯車体12が低速側入出力部となり、突出軸48が軸ベース46を介して一体固定されたインナー歯車14が高速側入出力部となる。
図8−2に示すように、スプライン歯48aを軸ベース46におけるX1方向側のスプライン溝46bに噛み合わせて嵌合させることにより、突出軸48はX1方向に突出する。この場合、アウター軸18はセンター体16のセンター側面部32に固定されて軸部18bはX2方向に突出する。アウター軸18は軸ベース46に干渉しない。そして、ベース22をアウター歯車体12のアウター側面部28に固定すると、アウター軸18が一体固定されたセンター体16が低速側入出力部となり、突出軸48が軸ベース46を介して一体固定されたインナー歯車14が高速側入出力部となる。
このように構成される磁気歯車10cによれば、突出軸48のスプライン歯48aをスプライン溝46aまたはスプライン溝46bのいずれか一方に機械的に固定することにより、本体部を分解することなく突出軸48の突出方向を変更することができる。また、機械的固定により、突出軸48と軸ベース46が確実に締結される。そして、突出軸48が突出する方向と逆方向にはアウター軸18を取り付けるとともに、ベース22の固定位置を変えるだけで変速比Grおよび回転方向を変えることができる。突出軸48と軸ベース46との固定手段はスプライン構造に限らず、例えばDカットタイプなど、断面非円形部同士の嵌合を適用することができる。
突出軸48は、接続される駆動機構または従動機構の形状に合わせて種々のバリエーションを用意してもよい。また、磁気歯車10cに接続される駆動機構または従動機構は、必ずしも突出軸48に接続する形態とは限らず、例えば突出軸48を介さずに軸ベース46に直接的に接続してもよい。この場合、接続される駆動機構または従動機構が突出軸48と同視される。後述する突出軸52,60についても同様に省略可能で、突出軸52,60と同視される駆動機構または従動機構を軸ベース50,58に直接的に接続してもよい。
次に、第4の実施形態にかかる磁気歯車10dについて図9−1,9−2を参照しながら説明する。図9−1,9−2に示すように、磁気歯車10dは、上記の磁気歯車10aにおけるインナー軸20に代えてインナー軸49を設けたものである。インナー軸49は軸ベース50と、突出軸52とからなる。軸ベース50は上記のインナー軸20におけるインナー軸固定孔15との固定部に相当する。軸ベース50は左右対称形状であり、軸長さは上記の軸ベース46(図8−1,8−2参照)と同様に短く設定されていてアウター軸18との干渉はない。軸ベース50は、X1方向端に浅い嵌合溝54aと、該嵌合溝54aの底部に設けられた軸固定部56aとを有し、同様にX2方向端に浅い嵌合溝54bと、該嵌合溝54bの底部に設けられた軸固定部56bとを有する。軸固定部56a,56bは等角度に配置された6つのボルト孔である。
突出軸52は上記のインナー軸20における突出部に相当するものであり、フランジ52aと、該フランジ52aから一方に突出した軸部52bと、フランジ52aに設けられた等間隔で6つの孔52cとを有する。軸固定部56a,56bは孔52cに対応しており、ボルトBが孔52cを挿通して軸固定部56aまたは56bに螺合されることにより突出軸52が軸ベース50に固定される。フランジ52aは嵌合溝54aまたは54bに嵌合する。軸ベース50は、フランジ52aに合った嵌合溝54a,54bを形成するために適度に大径となっている。
図9−1に示すように、ボルトBが孔52cを通って軸固定部56bに螺合されると、突出軸52は軸ベース50のX2方向端に固定され、軸部52bはX2方向に突出する。フランジ52aは嵌合溝54bに嵌合して安定する。この場合、アウター軸18およびベース22は、図8−1に示した磁気歯車10cの状態と同様に組み立てられ、アウター軸18が一体固定されたアウター歯車体12が低速側入出力部となり、突出軸52が軸ベース50を介して一体固定されたインナー歯車14が高速側入出力部となる。
図9−2に示すように、ボルトBが孔52cを通って軸固定部56aに螺合されると、突出軸52は軸ベース50のX1方向端に固定され、軸部52bはX1方向に突出する。フランジ52aは嵌合溝54aに嵌合して安定する。この場合、アウター軸18およびベース22は、図8−2に示した磁気歯車10cの状態と同様に組み立てられ、アウター軸18が一体固定されたセンター体16が低速側入出力部となり、突出軸52が軸ベース50を介して一体固定されたインナー歯車14が高速側入出力部となる。
このように構成される磁気歯車10dによれば、孔52cにボルトBを挿通させて軸固定部56aまたは軸固定部56bのいずれか一方に螺合させ、機械的に固定することにより、突出軸52、本体部を分解することなく突出軸52の突出方向を変更することができる。また、機械的固定により、突出軸52と軸ベース50が確実に締結される。そして、突出軸52が突出する方向と逆方向にはアウター軸18を取り付けるとともに、ベース22の固定位置を変えるだけで変速比Grおよび回転方向を変えることができる。突出軸52の軸ベース50に対する着脱は、標準的部品であるボルトBを用いて簡単かつ確実に行うことができる。突出軸52および軸ベース50は単純形状であって製作が容易である。
次に、第5の実施形態にかかる磁気歯車10eについて図10−1,10−2を参照しながら説明する。図10−1,10−2に示すように、磁気歯車10eは、上記の磁気歯車10aにおけるインナー軸20に代えてインナー軸57を設け、さらに上記のベース22に代えてベース62を設けたものである。インナー軸57は軸ベース58と、突出軸60とからなる。軸ベース58は上記のインナー軸20におけるインナー軸固定孔15との固定部に相当する。軸ベース58は左右対称形状であり、軸長さは上記の軸ベース46(図8−1,8−2参照)と同様に短く設定されていてアウター軸18との干渉はない。軸ベース58は、X1方向端に設けられた円盤磁石58aと、X2方向端に設けられた円盤磁石58bとを有する。突出軸60は、上記のインナー軸20における突出部に相当するものであり、一端に円盤磁石60aを有する。円盤磁石58a,58b,60aはそれぞれ周方向に複数の磁極が配列された構造となっている。
ベース62は、上記のベース22における側板22aの部分が側板62aで置き代えられている。側板62aは、中心部に設けられて一方に突出する筒部62bと、該筒部62bに設けられた軸挿通孔62cと、該軸挿通孔62cの周囲で等角度に設けられた6つの孔62dと、環状切欠62eとを有する。軸挿通孔62c、孔62dおよび環状切欠62eは、上記の軸挿通孔22c、孔22dおよび環状切欠22eに相当する。軸挿通孔62cの内周面にはベアリング63aおよびベアリング63bが設けられており、突出軸60を回転自在に軸支している。
図10−1に示すように、ボルトBが孔62dを通ってベース固定部32cに螺合されると、突出軸60の円盤磁石60aは軸ベース58の円盤磁石58bに対して隙間をもって対向配置される。突出軸60はX2方向に適量だけ突出する。アウター軸18はアウター歯車体12のアウター側面部28に固定されて軸部18bはX1方向に突出する。アウター軸18は円盤磁石58aに干渉しない。円盤磁石60aと円盤磁石58bとは磁気カップリング64aを構成し、非接触で磁気的にトルク伝達を行うことができる。このような組立状態では、アウター軸18が一体固定されたアウター歯車体12が低速側入出力部となり、突出軸60が磁気カップリング64aを介して軸ベース58に固定されたインナー歯車14が高速側入出力部となる。
図10−2に示すように、ボルトBが孔62dを通ってベース固定部28cに螺合されると、突出軸60の円盤磁石60aは軸ベース58の円盤磁石58aに対して隙間をもって対向配置される。突出軸60はX1方向に適量だけ突出する。アウター軸18はセンター体16のセンター側面部32に固定されて軸部18bはX2方向に突出する。アウター軸18は円盤磁石58bに干渉しない。円盤磁石60aと円盤磁石58aとは磁気カップリング64bを構成し、非接触で磁気的にトルク伝達を行うことができる。このような組立状態では、アウター軸18が一体固定されたセンター体16が低速側入出力部となり、突出軸60が磁気カップリング64bを介して軸ベース58に固定されたインナー歯車14が高速側入出力部となる。磁気カップリング64a,64bは公知であり、例えば特許文献3に示されるような構成にするとよい。
このように構成される磁気歯車10eによれば、軸ベース58と突出軸60との間は機械的接続が不要であり、ベース62をセンター側面部32またはアウター側面部28に固定するだけで突出軸60は適正位置に配置される。磁気カップリング64a,64bは非接触でトルク伝達を行うことができるため騒音や摩耗がなく、メンテナンスフリーであり、また多少の心ずれが許容される。中心孔28aおよび32a内における円盤磁石58a,58bの正面近傍には、仮想線で示すような透磁性の膜66を設けて内部の保護を図ってもよい。磁気的なトルク伝達手段は突出軸60だけではなくアウター軸18に設けてもよい。すなわち、軸部18bに仮想線で示すような磁気カップリング68を設けてトルク伝達を行ってもよい。この場合、アウター軸18自体を磁石で構成して磁気カップリング68の一部としてもよい。
本発明は、上記した実施形態に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で自由に変更できることは勿論である。
10a,10b,10c,10d,10e 磁気歯車
12 アウター歯車体
14 インナー歯車
14a インナーヨーク
14b インナー磁石
16 センター体
18,42 アウター軸
20,44,45,49,57 インナー軸
22,62 ベース
22c 軸挿通孔
24 ケーシング
26 アウター歯車
26a アウターヨーク
26b アウター磁石
28 アウター側面部
28a,32a 中心孔
28b,32b 軸固定部
28c,32c ベース固定部
30 センターリング
30a ポールホルダ(非磁性筒体)
30b ポールピース(軟磁性体)
32 センター側面部
42d インナー軸挿通孔
46a,46b スプライン溝
46,50,58 軸ベース
48,52,60 突出軸
56a,56b 軸固定部
58a,58b,60a 円盤磁石
64a,64b,68 磁気カップリング

Claims (9)

  1. インナーヨークの周方向に複数のインナー磁石を配列したインナー歯車と、
    前記インナー歯車に対して外周側に相対回転可能に設けられ、非磁性筒体の周方向に複数の軟磁性体を配列したセンターリングと、
    前記センターリングに対して外周側に相対回転可能に設けられ、アウターヨークの周方向に複数のアウター磁石を配列したアウター歯車と、
    軸方向一方の側面で、前記アウター歯車に回転不能に設けられたアウター側面部と、
    軸方向他方の側面で、前記センターリングに回転不能に設けられたセンター側面部と、
    前記インナー歯車の軸心に回転不能に設けられたインナー軸と、
    を有し、
    前記アウター側面部および前記センター側面部は、それぞれアウター軸を固定可能な軸固定部を備えることを特徴とする磁気歯車。
  2. 請求項1に記載の磁気歯車において、
    前記アウター軸は、前記インナー軸が挿通可能なインナー軸挿通孔を備えることを特徴とする磁気歯車。
  3. 請求項1または2に記載の磁気歯車において、
    前記インナー軸は、前記インナー歯車に対して軸方向逆向きに組み替え可能であって軸方向いずれか一方に突出し、
    前記アウター軸は、前記インナー軸の非突出側における前記軸固定部に固定されることを特徴とする磁気歯車。
  4. 請求項2に記載の磁気歯車において、
    前記アウター軸は一対設けられ、前記アウター側面部および前記センター側面部の両方における前記軸固定部に固定され、
    前記インナー軸は両端が一対の前記インナー軸挿通孔から突出していることを特徴とする磁気歯車。
  5. 請求項1または2に記載の磁気歯車において、
    前記インナー軸は、
    前記インナー歯車に固定される軸ベースと、
    前記軸ベースの軸方向両端いずれにも接続可能で、前記軸ベースからトルクが伝達される突出軸と、
    を有し、
    前記突出軸は、前記軸ベースの一端に接続されて軸方向に突出し、
    前記アウター軸は、前記突出軸の非突出側における前記軸固定部に固定されることを特徴とする磁気歯車。
  6. 請求項5に記載の磁気歯車において、
    前記突出軸は、前記軸ベースに対して機械的に接続されることを特徴とする磁気歯車。
  7. 請求項5に記載の磁気歯車において、
    前記突出軸は、前記軸ベースに対して非接触で磁気的に接続されることを特徴とする磁気歯車。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の磁気歯車において、
    前記アウター歯車または前記センターリングを回転不能に固定するベースを有し、
    前記アウター側面部または前記センター側面部は、それぞれ前記ベースを固定可能なベース固定部を備えることを特徴とする磁気歯車。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の磁気歯車において、
    前記アウター歯車および前記インナー歯車の少なくとも一方はIPM型であることを特徴とする磁気歯車。
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