JP2010107053A - 遊星歯車減速装置 - Google Patents

遊星歯車減速装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2010107053A
JP2010107053A JP2010031212A JP2010031212A JP2010107053A JP 2010107053 A JP2010107053 A JP 2010107053A JP 2010031212 A JP2010031212 A JP 2010031212A JP 2010031212 A JP2010031212 A JP 2010031212A JP 2010107053 A JP2010107053 A JP 2010107053A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
support flange
pin
planetary gear
inner pin
gear
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2010031212A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroshi Tsurumi
洋 鶴身
Taku Haga
卓 芳賀
Atsushi Tamenaga
淳 為永
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Heavy Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Heavy Industries Ltd filed Critical Sumitomo Heavy Industries Ltd
Priority to JP2010031212A priority Critical patent/JP2010107053A/ja
Publication of JP2010107053A publication Critical patent/JP2010107053A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Retarders (AREA)

Abstract

【課題】遊星歯車減速装置としての基本的な品質或いは性能を向上させながら、低コスト
化を実現する。
【解決手段】遊星歯車減速装置110において、第1支持フランジ150と一体的に形成
された内ピン140と第2支持フランジ160との間に打ち込まれたノックピン170と
、第2支持フランジ160と内ピン140を連結するため連結ボルト180とを備え、ノ
ックピン170は連結ボルト180が挿入される中空部172を有し、支持フランジには
、連結ボルト180の頭部が収容される穴168と、ノックピンが打ち込まれる穴166
とが連通して形成される。
【選択図】 図1

Description

本発明は、遊星歯車減速装置に関する。
内歯歯車と、該内歯歯車に内接噛合する外歯歯車とを備え、当該内歯歯車と外歯歯車と
の相対回転成分を出力として取り出す遊星歯車減速装置が広く利用されている。
例えば、特許文献1において、図7、図8に示されるような遊星歯車減速装置が開示さ
れている。
この遊星歯車減速装置10は、入力軸12、偏心体14、2枚の外歯歯車16(16A
、16B)、内歯歯車18、相対回転取り出し機構K、及び出力軸22を主な構成要素と
して備える。
各外歯歯車16は、該外歯歯車16を貫通する内ピン孔30を備える。前記相対回転取
り出し機構Kは、この内ピン孔30と、前記出力軸22のフランジ部22Aの内ピン保持
穴22Bに圧入・固定され該内ピン孔30に遊嵌する内ピン40と、で構成されている。
図示せぬモータによって入力軸12が回転されると、偏心体14が該入力軸12と一体
的に回転する。偏心体14の外周は入力軸12の軸心に対して偏心しているため、入力軸
12が1回回転すると該偏心体14の外周に装着されている外歯歯車16が1回揺動する
。この結果、内歯歯車18に対して外歯歯車16が両歯車18、16の歯数差に相当する
分だけ相対回転する。この相対回転が、相対回転取り出し機構Kの内ピン孔30及び内ピ
ン40を介して出力軸22のフランジ部22A側に取り出される。
なお、外歯歯車16の揺動成分は、相対回転取り出し機構Kにおける内ピン孔30と内
ピン40との遊嵌によって吸収される。この結果、(内歯歯車18と外歯歯車16の歯数
差)/(外歯歯車の歯数)に相当する減速比を実現することができる。
この遊星歯車減速装置10は、コンパクトで高い減速比を得ることができるという利点
があり、さまざまな分野で適用されている。
ところで、外歯歯車16の自転成分を円滑に取り出すには、複数形成されている各内ピ
ン孔30内で対応する各内ピン40が完全に一致した態様で摺動しなければならない。し
たがって、内ピン孔30及び内ピン40は、その全数が非常に高い精度で加工・製造され
る必要がある。そのため内ピン40は、フランジ部22Aに高精度に形成した内ピン保持
孔22Bに対して、別途の工程で高精度に加工した内ピン40を圧入するという製造方法
が採用されていた。
なお、図示はしないが、内ピンの更なる高精度な支持を実現するために、外歯歯車の両
サイドに配置した一対のフランジ部によって当該内ピンを両持ち状態で支持するように構
成した減速装置も提案されている。
特開昭63−214542号公報
この種の遊星歯車減速装置の分野、特に産業機械を駆動するための遊星歯車減速装置の
分野においても、近年、一層の高品質化及び低コスト化の要請が強く押し寄せている。
外歯歯車に形成した内ピン孔に出力軸側に連結されたフランジから突出された内ピンが
遊嵌する構造は、部品点数が多く、又、加工工数、組み付け工数も多くならざるを得ない
ため、コスト増大の要因となっていた。
これに対しては、内ピンとフランジ部とを(1つの部品として)当初から一体化して形
成する手法が考えられる。しかしながら、例えば樹脂成形で済むようなトルクの領域の製
品ならばともかく、産業機械の駆動等の高トルクが要求される分野においては、円滑な運
転を確保するためには各内ピンがほぼ均等に荷重を負担できるように、一体的に突出され
ているそれぞれの内ピンの高度な位置精度あるいは加工精度の確保が必須である。
一方、内ピンを外歯歯車の両サイドに配置したフランジ部によって両持ち支持する、と
いう構造は、組付け誤差の縮小という面においても、また、長期運転の信頼性という面に
おいても大きなメリットが得られるが、内ピンが挿入される内ピン保持穴を外歯歯車の両
サイドのフランジ部に精度良く加工するのが難しく、加工コストの増大要因となっていた
本発明は、このような互いに相容れない事情を総合的に捉え、減速装置としての基本的
な品質或いは性能をむしろ向上させながら、低コスト化を実現することのできる遊星歯車
減速装置を提供することをその課題としている。
本発明は、内歯歯車と、該内歯歯車に内接噛合する外歯歯車とを備え、前記内歯歯車と
外歯歯車との相対回転成分を出力として取り出す遊星歯車減速装置において、前記外歯歯
車を貫通して形成された内ピン孔と、前記外歯歯車の軸方向一方側に配置された第1支持
フランジ、前記外歯歯車の軸方向他方側に配置された第2支持フランジ、および前記第1
支持フランジと一体的に形成されると共に、前記内ピン孔を貫通して前記第2支持フラン
ジ側にまで延在された複数の内ピンを有する支持フランジと、前記第2支持フランジと前
記内ピンとの間に打ち込まれたノックピンと、前記第2支持フランジと前記内ピンとを連
結するための連結ボルトと、を備え、前記ノックピンは、前記連結ボルトが挿入される挿
入穴を有し、前記ノックピンと連結ボルトは同軸に配置され、前記支持フランジには、前
記連結ボルトの頭部が収容される部分と前記ノックピンが打ち込まれる部分とが連通して
形成された連通孔が設けられることにより、上記課題を解決したものである。
本発明では、内ピンを第1支持フランジと(単一の部品として)一体的に成形している
ため、部品点数を大きく削減でき、また、第1支持フランジ側に形成する内ピン保持孔等
の加工も不要であり、低コスト化が可能である。
また、各内ピンを外歯歯車の軸方向両サイドに配置した第1、第2支持フランジによっ
て両持ち支持するようにしているため、各内ピンの後加工を省略或いは簡素化したとして
も特に不具合が発生しない精度特性を維持することができ、耐久性等の面でも優れた効果
が期待できる。
一方、この内ピンの両持ち支持を従来と同様の手法で実現しようとすると、第2支持フ
ランジ側に内ピンを挿入するための内ピン保持孔を高精度に加工しなければならない。こ
の加工は、必ずしも容易ではなく、場合によっては一体化によるコスト低減が相殺されて
しまう恐れがある。本発明においては、ノックピンによって第2支持フランジと内ピンと
の高精度な位置決めを確保でき、しかも、内ピンと第2支持フランジとの間の連結応力を
基本的に第2支持フランジと内ピンとの間に発生する摩擦力によって受け持たせることが
できる。ノックピンはこのときに自身の剪断応力を提供し、この摩擦力を補助する。その
ため、結果として第2支持フランジ側に高精度な内ピン保持孔を形成する必要がなくなり
、(両持ち支持構造を採用していながら)大きなコスト低減が可能である。
なお、ノックピンの打ち込まれる内ピンと連結ボルトのねじ込まれる内ピンは、別々に
設定してもよく、また、同一の内ピンに対してノックピンが打ち込まれると共に連結ボル
トもねじ込まれるような構成とすることも可能である(後述)。
また、ノックピン及び連結ボルトの何れも打ち込まれたりねじ込まれたりしない内ピン
が存在していても良い。本発明においては、「全内ピン」が第1支持フランジと一体化さ
れているため、内ピンの一部において正確な位置決めがなされれば、その他の内ピンにつ
いても自動的に正確な位置決めがなされる。
減速装置としての基本的な品質或いは性能をむしろ向上させながら、低コスト化を実現
できる。
本発明の実施形態の一例に係る遊星歯車減速装置の縦断面図 図1の矢視IIA、IIB付近の拡大図 本発明の他の実施形態の一例に係る遊星歯車減速装置の縦断面図 本発明の更に他の実施形態の一例に係る遊星歯車減速装置の縦断面図 本発明の更に他の実施形態の一例に係る遊星歯車減速装置の縦断面図 本発明の更に他の実施形態の一例に係る遊星歯車減速装置の縦断面図 従来の遊星歯車減速装置の一例を示す縦断面図 図7の矢視VIII−VIII線に沿う断面図
以下図面に基づいて、本発明の実施形態の例を詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態の一例に係る遊星歯車減速装置を示す図7相当の縦断面図で
ある。
この遊星歯車減速装置110は、入力軸112、偏心体114、3枚の外歯歯車116
、内歯歯車118、相対回転取り出し機構K1、及び出力軸(150)を主な構成要素と
して備える。また、相対回転取り出し機構K1の構成要素の一つである内ピン140を両
持ち的に支持するために、外歯歯車116の軸方向両サイドに第1支持フランジ150及
び第2支持フランジ160を備える。なお、この実施形態では、第1支持フランジ150
が出力軸として機能している。
前記入力軸112は、第1、第2支持フランジ150、160に組み込まれた軸受15
2、162によって回転自在に支持されている。この入力軸112は、中央に大径の中空
部112Aを備え(ホロー構造)、図示せぬモータのモータ軸とスプライン112Bを介
して連結されている。
前記偏心体114は、入力軸112と一体的に成形されている。偏心体114は、3つ
の偏心部114A〜114Cを備える。各偏心部114A〜114Cの外周の中心OeA
〜OeCは、それぞれ入力軸12の軸心Oiに対してΔEだけ偏倚(偏心)している。ま
た、各偏心部114A〜114Cの偏心位相は互いに120度ずれている。
前記3枚の外歯歯車116(116A〜116C)は、偏心体114の各偏心部114
A〜114Cに軸受117A〜117Cを介してそれぞれ回転自在に装着されている。軸
受117A〜117Cは、それぞれ内輪117A1〜117C1及びローラ117A2〜
117C2のみを有し、外輪は各外歯歯車116A〜116Cがその機能を兼用している
。軸受117A〜117Cは、入力軸112を支持している軸受152、162によって
その軸方向の位置決めがなされている。なお、外歯歯車116が軸方向に3枚並列に配置
されているのは、伝達容量の増大を意図したためである。各外歯歯車116は、相対回転
取り出し機構K1の構成要素として、該外歯歯車116を貫通する内ピン孔130を備え
る。
前記内歯歯車118は、遊星歯車減速装置110のケーシング111と一体化されてい
る。ケーシング111は、この実施形態では外部部材に固定されている。内歯歯車118
の内歯118Aは、具体的にはローラ状のピンによって構成されている。
前記第1支持フランジ150及び第2支持フランジ160は、軸受154、164によ
ってケーシング111にそれぞれ回転自在に支持されている。第1支持フランジ150に
は駆動対象である外部機器(図示略)が、図示せぬボルト等を用いて連結可能とされてい
る。また、第1支持フランジ150は、内ピン140を(自身の一部として)一体的に備
える。
前記相対回転取り出し機構K1は、この内ピン140と、外歯歯車116に形成した前
記内ピン孔130とで構成されている。各内ピン140の外周には内ローラ142が回転
自在に装着されている。即ち、内ピン孔130と内ピン140は、具体的にはこの内ロー
ラ142を介して動力伝達を行う構成とされている。
ここで、図2を参照しながら、内ピン140と第2支持フランジ160との連結構造に
ついて説明する。図2(A)は、図1の矢視IIA付近、図2(B)は、図1の矢視IIB付
近の拡大図である。
図2(B)に示されるように、複数ある内ピン140のうちの一部(これでは数個程度
)の内ピン140Nの端部には、第2支持フランジ160側からノックピン170を打ち
込むための穴146が予め形成されている。一方、第2支持フランジ160の対応する箇
所にも該ノックピン170を係合させるための穴166が形成されている。
ノックピン170は、中空部172を備えたパイプ状の部品である。ノックピン170
の打ち込まれる内ピン140Nを含め、図2(A)に示されるように、全ての内ピン14
0の端部に第2支持フランジ160側から連結ボルト180をねじ込むためのねじ孔14
4が形成されている。また、第2支持フランジ160の対応箇所には、該連結ボルト18
0の頭部180Aを収容するための穴168及び連結孔169が形成されている。連結ボ
ルト180は、内ピン140の端面140Aと第2支持フランジ160の対応する面16
0Aとの間に所定の摩擦力を発生させるためのものである。ノックピン170を打ち込ん
だ内ピン140Nにおいては、連結ボルト180は該ノックピン170の中空部172を
貫通して当該内ピン140N内にねじ込まれるようになっている。
第2支持フランジ160側に形成した前記ノックピン170を係合させるための穴16
6と連結ボルト180の頭部180Aを収容するための穴168は、この実施形態では連
続しては形成されていない。即ち、両者166、168間により小径の前記連結孔169
が残存・介在されている。これは、ノックピン170を、内ピン140N側に形成した穴
146と第2支持フランジ160側に形成した穴166のそれぞれの底部によって軸方向
の抜け止めを可能とするためである。
なお、図1の符号185はグリスを封入するための封入口、符号187はシール部材で
ある。
次に、この遊星歯車減速装置110の作用を説明する。
図示せぬモータ軸の回転により、入力軸112が回転すると、該入力軸112と一体化
されている偏心体114が回転する。偏心体114の外周は入力軸112の軸心Oiに対
してΔEだけ偏心されているため、該偏心体114の回転により軸受117A〜117C
を介して3枚の外歯歯車116A〜116Cがそれぞれ120度の位相差をもって内歯歯
車118に内接しながら揺動回転する。この例では、内歯歯車118がケーシング111
と一体化され、かつ外部部材に固定されているため、入力軸112が1回回転することに
よって外歯歯車116が1回揺動回転すると、該外歯歯車116は、内歯歯車118に対
して両歯車116、118の歯数差に相当する分だけ相対的に回転(自転)することにな
る。
この相対回転は、相対回転取り出し機構K1を構成する内ピン孔130及び内ピン14
0を介して第1、第2支持フランジ150、160側に取り出される。外歯歯車116の
揺動成分は、相対回転取り出し機構K1における内ピン孔130と内ピン140との遊嵌
によって吸収される。この結果、(内歯歯車118と外歯歯車116の歯数差)/(外歯
歯車の歯数)に相当する減速比を僅か一段で実現することができる。
この実施形態に係る遊星歯車減速装置110においては、第1支持フランジ150と駆
動対象である外部機器(図示略)とを、図示せぬボルト等を用いて連結するようにしてあ
るため、結局、該第1支持フランジ150側を介して外部機器を駆動することができる。
なお、第1支持フランジ150を固定して、ケーシング111自体を出力部材(いわゆる
枠回転構造)として活用することも可能である。
ここで、内ピン140は、第1支持フランジ150と当初から一体で成形されているた
め、部品点数を大きく削減でき、且つ、第1支持フランジ150の側に高精度な内ピン保
持孔を形成する必要もない。また、バラバラに存在する内ピン140をこれらの内ピン保
持孔に圧入する工程も必要ない。
また、内ピン140は、第1支持フランジ150と第2支持フランジ160との間で両
持ち支持されているため、支持剛性が高く、また経時的な支持剛性の低下も殆ど発生しな
い。
また、内ピン140と第2支持フランジ160との連結に際しては、ノックピン170
の打ち込みによって高精度な位置決めを行うことができる。図2を参照して、ノックピン
170は、内ピン140N側に形成した穴146と第2支持フランジ160側に形成した
穴166のそれぞれの底部によって軸方向の抜け止めが可能とされているため、ノックピ
ン170自体の抜け防止のために別部材を用意する必要はない。
さらに、この内ピン140と第2支持フランジ160との連結応力は、(例えば第2支
持フランジ内に挿入された内ピン自体の剪断応力に頼るという構成ではなく)、連結ボル
ト180の連結力による内ピン140の端面140Aと第2支持フランジ160の対応す
る面160Aとの間に発生する摩擦力(及びノックピン170の剪断応力)によって確保
されている。そのため、第2支持フランジ160に内ピン140の数に相当する高精度な
内ピン保持孔を形成する必要がなく、また内ピン140自体に局所的な剪断負荷が加わる
のを防止できる。
また、ノックピン170が中空とされているため、当該ノックピン170が打ち込まれ
た内ピン140Nについても連結ボルト180をねじ込むことが可能となっており、第2
支持フランジ160と内ピン140とのより強固な連結に寄与している。
更には、内ピン140の周りに内ローラ142が被せられているため、内ピン孔130
と内ピン140との摺動による動力伝達を極めて円滑に行うことができる。そのため、両
持ち支持構造と相まって、用途によっては、第1支持フランジ150と一体的に成形され
た内ピン140を何ら加工することなく、あるいは極めて簡易な加工のみで一体成形品を
ほとんどそのまま使用することも可能である。
図3は、図1に示した遊星歯車減速装置110の変形例(他の実施形態)を示している
。この遊星歯車減速装置210は、第2支持フランジ260において、前記連結ボルト2
80の頭部280Aを収容するための内径D2の穴268と、ノックピン270を係合さ
せるための内径D1の穴266が「連続して」形成されている。そのため、2つの穴26
8と266を単一の方向(図のXで示した方向)から同じチャッキングを維持したまま連
続的に形成(加工)することができ、加工工程をより簡略化することが可能となる。
なお、図3の符号290は、連結ボルト280の頭部280Aと穴268との当接をよ
り緊密にするとともに、ノックピン270の抜けを阻止するための座金である。
その他の構成は、基本的に先に説明した遊星歯車減速装置110の構成と同一であるた
め、図中で同一または類似する部分に下2桁が同一の符号を付すにとどめ、重複説明を省
略する。
図4に、図1に示した遊星歯車減速装置110の他の変形例を示す。
この遊星歯車減速装置310では、偏心体314と外歯歯車316との間に配置される
軸受317A〜317Cの内輪が省略されている。すなわち、偏心体314と外歯歯車3
16との間にローラ317A2〜317C2のみが介在されており、偏心体314が内輪
の機能を兼ねると共に、外歯歯車316が外輪の機能を兼ねる構成とされている。
各ローラ317A2〜317C2は、独自の内輪を有していないことから、各ローラ3
17A2〜317C2の軸方向の位置決めを、偏心体314と入力軸312の軸受352
、362との間に配置された一対のプレート392(392A、392B)によって行う
ようにしている。プレート392は、その外周側がローラ317A2〜317C2側にそ
れぞれ偏倚している円板状のばね体である。各プレート392は、ローラ317A2〜3
17C2をその軸方向両側から挟み込み、該ローラ317A2〜317C2に対して適度
な軸方向規制力を付与している。その他の構成は、基本的に先に説明した遊星歯車減速装
置110の構成と同一であるため、図中で同一または類似する部分に下2桁が同一の符号
を付すにとどめ、重複説明を省略する。
図5に、図1に示した遊星歯車減速装置110の更に他の変形例を示す。この遊星歯車
減速装置410は、単純遊星歯車機構のプレ減速部Prを備えている。
入力軸412は、図示せぬモータのモータ軸が挿入・連結される凹部412Aを有する
。入力軸412の先端にはスプライン(491)が形成され、これがそのままプレ減速部
Prのサンギヤ491を構成している。
プレ減速部Prは、このサンギヤ491、該サンギヤ491に外接噛合するプラネタリ
ギヤ492、該プラネタリギヤ492が内接噛合するリングギヤ493、プラネタリギヤ
492のキャリヤピン494を支持するキャリヤ495とから主に構成されている。
プレ減速部Prの前記リングギヤ493は第1支持フランジ450の内周側で該第1支
持フランジ450と一体化されている。前記キャリヤピン494は頭部494Aを有し、
この頭部494Aと止め輪494Bとでキャリヤ495及びプラネタリギヤ492を挟持
している。キャリヤ495は、軸受453によって支持されている。
偏心体414は、キャリヤ495の段差部495A及び軸受463によって両持ち支持
され、キャリヤ495と一体的に回転可能である。偏心体414は、入力軸412の回転
をプレ減速Prによって減速した後の回転速度で回転するため、入力軸412とは独立し
た部材とされている。
入力軸412から入力された図示せぬモータの動力は、該入力軸412の先端に一体的
に形成された(プレ減速部Prの)サンギヤ491を介してプラネタリギヤ492に伝達
される。プレ減速部Prのリングギヤ493は、第1支持フランジ450と一体化されて
いるため、相対的にほぼ停止した状態を維持している。そのため、このプレ減速部Prは
、事実上サンギヤ491を入力メンバ、リングギヤ493を固定メンバ、キャリヤ495
を出力メンバとする単純遊星歯車機構と類似する動きを呈する。この結果、入力軸412
(=サンギヤ491)の回転が減速された状態でキャリヤ495から取り出される。キャ
リヤ495が回転すると、該キャリヤ495と一体化されている偏心体414が回転する
。これ以降は既に説明した遊星歯車減速装置110の動きと同様となる。
この遊星歯車減速装置410によれば、プレ減速部Prが存在する分、より高い減速比
を得ることができる。しかも、第1支持フランジ450をリングギヤ493の支持メンバ
として利用するようにしているため、減速装置全体の大きさをほとんど増大させずに済ん
でいる。
その他の構成は、基本的に先に説明した遊星歯車減速装置110の構成と同一であるた
め、図中で同一または類似する部分に下2桁が同一の符号を付すにとどめ、重複説明を省
略する。
なお、上記実施形態の例においては、すべて3枚の外歯歯車が軸方向に併設された例が
示されていた。本発明は、内ピンを両持ち支持するようにしているため、このように外歯
歯車が軸方向に複数枚並設されている場合に特に顕著な効果が得られる。しかしながら、
本発明は、必ずしもこのように3枚、あるいはそれ以上の外歯歯車が並設された場合にそ
の適用が限定されるものではなく、例えば、図6に示された遊星歯車減速装置510のよ
うに、外歯歯車516が2枚のみ装備された減速装置にも適用可能であり、さらには、図
示はしないが、外歯歯車が1枚のみの減速装置にも同様に適用可能である。なお、遊星歯
車減速装置510は、外歯歯車516の枚数の違いを除き、基本的に図4に示された遊星
歯車減速装置310と同様の構成を有するため、図6中において遊星歯車減速装置310
と同一または類似する部分に下2桁が同一の符号を付すにとどめ、重複説明を省略する。
また、上記実施形態の例においては、内ピンの周りに内ローラが被せられた構成が示さ
れていた。本発明においては、この内ローラの存在は、必ずしも必須ではない。
さらに、上記実施形態の例においては、複数ある内ピンの1部にのみノックピンを打ち
込むとともに、当該ノックピンの打ち込まれる内ピンを含め、すべての内ピンに連結ボル
トをねじ込むようにしていたが、本発明におけるノックピンの打ち込み及び連結ボルトの
ねじ込みは必ずしもこの態様に限定されるものではない。例えば、ノックピンのみが打ち
込まれる内ピンがあってもよく、また全ての内ピンにノックピンが打ち込まれていてもよ
い。更には、全ての内ピンにノックピンの打ち込みが可能なノックピン挿入孔が形成され
た状態において、一部の内ピンにのみノックピンを打ち込むようにしてもよい。
ノックピンには、前述したように、内ピンと第2支持フランジとの位置決めを行う機能
と、剪断応力を提供することにより、ノックピンの打ち込まれた内ピンと第2支持フラン
ジとの間の連結を補助する機能とがある。そのため、用途に応じて適宜に打ち込むノック
ピンの数を増減すればよい。扱うトルクがそれほど大きくない場合には、ノックピンの数
は3個〜4個程度で足りる場合もある。
勿論、ノックピン及び連結ボルトの何れも打ち込まれたりねじ込まれたりしない内ピン
が存在しても良い。本発明においては、「全内ピン」が第1支持フランジと一体化されて
いるため、内ピンの一部において正確な位置決めがなされれば、その他の内ピンについて
も自動的に正確な位置決めがなされる。
従来この種の遊星歯車減速装置が適用されていた分野に適用可能なのは勿論、より低コ
ストで従来と同等あるいはそれ以上の性能を確保することができるようになることから、
従来主にコスト等の面で導入が難しかった分野においても、適用の範囲が広がる可能性が
ある。
110…遊星歯車減速装置
112…入力軸
114…偏心体
116…外歯歯車
118…内歯歯車
K1…相対回転取り出し機構
130…内ピン孔
140…内ピン
140Nを…ノックピンの打ち込まれる内ピン
142…内ローラ
144…ねじ穴、
146、166、168右…穴
150…第1支持フランジ(出力軸)
160…第2支持フランジ
168…穴
170…ノックピン
172…中空部
180…連結ボルト
Pr…プレ減速部
491…サンギヤ
492…プラネタリギヤ
493…リングギヤ
494…キャリヤピン
495…キャリヤ

Claims (2)

  1. 内歯歯車と、該内歯歯車に内接噛合する外歯歯車とを備え、前記内歯歯車と外歯歯車と
    の相対回転成分を出力として取り出す遊星歯車減速装置において、
    前記外歯歯車を貫通して形成された内ピン孔と、
    前記外歯歯車の軸方向一方側に配置された第1支持フランジ、前記外歯歯車の軸方向他
    方側に配置された第2支持フランジ、および前記第1支持フランジと一体的に形成される
    と共に、前記内ピン孔を貫通して前記第2支持フランジ側にまで延在された複数の内ピン
    を有する支持フランジと、
    前記第2支持フランジと前記内ピンとの間に打ち込まれたノックピンと、
    前記第2支持フランジと前記内ピンとを連結するための連結ボルトと、を備え、
    前記ノックピンは、前記連結ボルトが挿入される挿入穴を有し、前記ノックピンと連結
    ボルトは同軸に配置され、
    前記支持フランジには、前記連結ボルトの頭部が収容される部分と前記ノックピンが打
    ち込まれる部分とが連通して形成された連通孔が設けられることを特徴とする遊星歯車減
    速装置。
  2. 請求項1において、
    前記支持フランジの連通孔には、前記連結ボルトの頭部が収容される部分と前記ノック
    ピンが打ち込まれる部分との間に両部分よりも小径の連結部分が設けられ、該連結部分を
    介して前記連結ボルトの頭部が収容される部分と前記ノックピンが打ち込まれる部分とが
    連通していることを特徴とする遊星歯車減速装置。
JP2010031212A 2010-02-16 2010-02-16 遊星歯車減速装置 Pending JP2010107053A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010031212A JP2010107053A (ja) 2010-02-16 2010-02-16 遊星歯車減速装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010031212A JP2010107053A (ja) 2010-02-16 2010-02-16 遊星歯車減速装置

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004231338A Division JP2006046596A (ja) 2004-08-06 2004-08-06 遊星歯車減速装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2010107053A true JP2010107053A (ja) 2010-05-13

Family

ID=42296678

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010031212A Pending JP2010107053A (ja) 2010-02-16 2010-02-16 遊星歯車減速装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2010107053A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012057672A (ja) * 2010-09-07 2012-03-22 Sumitomo Heavy Ind Ltd 回転装置のシリーズ、回転装置の追加ユニット、及び回転装置のシール装置
JP2019168011A (ja) * 2018-03-22 2019-10-03 株式会社プロスパイン 磁気歯車
JP2020085017A (ja) * 2018-11-16 2020-06-04 住友重機械工業株式会社 偏心揺動型減速装置
WO2022126854A1 (zh) * 2020-12-18 2022-06-23 灵智信息服务(深圳)有限公司 内啮合行星齿轮装置

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH02150548A (ja) * 1988-11-30 1990-06-08 Hitachi Ltd 歯車箱の枠精度維持、位置決め構造
JPH05256340A (ja) * 1992-03-12 1993-10-05 Sumitomo Heavy Ind Ltd 内接噛合遊星歯車構造

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH02150548A (ja) * 1988-11-30 1990-06-08 Hitachi Ltd 歯車箱の枠精度維持、位置決め構造
JPH05256340A (ja) * 1992-03-12 1993-10-05 Sumitomo Heavy Ind Ltd 内接噛合遊星歯車構造

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012057672A (ja) * 2010-09-07 2012-03-22 Sumitomo Heavy Ind Ltd 回転装置のシリーズ、回転装置の追加ユニット、及び回転装置のシール装置
JP2019168011A (ja) * 2018-03-22 2019-10-03 株式会社プロスパイン 磁気歯車
JP7015534B2 (ja) 2018-03-22 2022-02-03 株式会社プロスパイン 磁気歯車
JP2020085017A (ja) * 2018-11-16 2020-06-04 住友重機械工業株式会社 偏心揺動型減速装置
JP7365766B2 (ja) 2018-11-16 2023-10-20 住友重機械工業株式会社 偏心揺動型減速装置
WO2022126854A1 (zh) * 2020-12-18 2022-06-23 灵智信息服务(深圳)有限公司 内啮合行星齿轮装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4818787B2 (ja) 揺動内接噛合遊星歯車装置
US10281007B2 (en) Speed reducer
US20080207377A1 (en) Oscillating internally meshing planetary gear system and method for manufacturing eccentric body shaft
US9370866B2 (en) Wrist unit of industrial robot
JP4747129B2 (ja) 偏心揺動減速装置
US20160341267A1 (en) Speed reducer with a brake
US8545356B2 (en) Speed change gear device
JP6137875B2 (ja) 遊星歯車減速装置
KR200450505Y1 (ko) 감속기
US20140147196A1 (en) Shaft coupling structure
JP4747128B2 (ja) 偏心揺動減速装置
JP2012057661A (ja) 揺動内接噛合型の遊星歯車装置およびその製造方法
JP2018017362A (ja) 歯車変速機
JP2010107053A (ja) 遊星歯車減速装置
JP4759607B2 (ja) ロータリー減速機
WO2015019924A1 (ja) 歯車伝動装置
JP4588586B2 (ja) 単純遊星歯車機構の遊星歯車装置シリーズ
JP5032975B2 (ja) 動力伝達装置
JP2006046596A (ja) 遊星歯車減速装置
JP5918705B2 (ja) 遊星歯車装置
US11788606B2 (en) Transmission mechanism
JP2007028883A (ja) ギヤドモータ及びギヤドモータ用軸部材
JP2007127165A (ja) 遊星回転体の支持構造
JP5969885B2 (ja) モータ軸と減速装置の入力部材の連結構造
JP5633935B2 (ja) 揺動内接噛合型遊星歯車装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Effective date: 20100216

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

A977 Report on retrieval

Effective date: 20110825

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20110906

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20111101

A02 Decision of refusal

Effective date: 20120410

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02