JP2019164524A - 鋳造品の生産管理方法,多品種鋳造品の生産管理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】不良品が再加工により良品と判断された場合においても、適切な製品パレットで管理可能な鋳造品の生産管理方法を提供すること。【解決手段】本発明では、溶解炉から取鍋に配湯された溶湯に接種処理を行なったのち、搬送された鋳型に順次注湯し製造する鋳造品の生産管理方法であって、取鍋を特定する識別記号を付した鋳型を形成し、品質基準を満足する鋳造品に転写された識別記号に基づき所定の製品パレットに収める際に、製品パレットに付与されている識別コードに紐付けさせて仕分けられた鋳造品の識別記号のデータを取得する。一方、品質基準に満たない鋳造品を加工して品質基準を満足する場合に、当該鋳造品の識別記号から該当する製品パレットを特定し収めることとした。【選択図】図14

Description

本発明は、鋳造品の生産管理方法に関する。
従来、特許文献1に記載の技術では、バラシショップから排出された複数種の鋳造品である製品を、製品に応じて設定された仕上げ前の製品ケース13に所定個数ごとに分別して収納し、仕上げ工程で製品毎に仕上げをし、仕上げ後の製品ケース14に再収納したのち、良品と不良品のそれぞれの個数をデータベースに入力して管理する方法が開示されている。
特開2001−321928公報
ここで、実際の製造工程で発生する多くの不良品は、再加工されたのち、再検査して良品と判断されると、良品として出荷されることがある。しかしながら、特許文献1には不良品の再加工品との管理に関する開示がない。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、不良品が再加工により良品と判断された場合においても、適切な製品パレットで管理可能な鋳造品の生産管理方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明では、溶解炉から取鍋に配湯された溶湯に接種処理を行なったのち、搬送された鋳型に順次注湯し製造する鋳造品の生産管理方法であって、
前記鋳造品のキャビティを形作る面に取鍋を特定する識別記号を付した鋳型を形成する造型工程と、
前記鋳型から取り出した鋳造品を品質基準に照らし、前記品質基準を満足する鋳造品に転写された前記識別記号に基づき所定の製品パレットに収める仕分け工程と、
前記製品パレットに付与されている識別コードに紐付けさせて仕分けられた鋳造品の識別記号のデータを取得する識別情報取得工程と、
を有し、
前記品質基準に満たない鋳造品を加工する仕上工程と、
加工された鋳造品を品質基準に照らし品質基準を満足する場合に、当該鋳造品の識別記号から前記識別情報取得工程で取得した情報に基づき該当する製品パレットを特定し収める再仕分け工程と、
を有する。
よって、品質基準に満たない鋳造品(以下、不良品)を再度加工して品質基準を満足する鋳造品(以下、再加工良品と記載する。)となった場合には、この再加工良品を、良品に付した識別番号と紐付けされた識別コードを有する製品パレットに収納することで、製品パレットと取鍋との関係を維持することができ、適切な生産管理を実現できる。
実施例1のダクタイル鋳物の鋳造工程を表す概略図である。 実施例1の砂型製造工程を表す概略図である。 実施例1の砂型製造工程を表す概略図である。 実施例1の砂型製造工程を表す概略図である。 実施例1の鋳出し用文字列のマーキング材を表す図である。 実施例1の第1マーキング材における凸状のアルファベット及び数字の部分断面図である。 実施例1の第2マーキング材における円錐台状のドット記号の部分断面図である。 実施例1の切断によるドット記号数の変更をロボットで行う場合の構成図である。 実施例1の第2マーキング材の切断工程を表す拡大図である。 実施例1のドットの一部を切断した状態を表す図である。 実施例1のダクタイル鋳物鋳造後のドット記号の視認性を表す特性図である。 実施例1のダクタイル鋳物鋳造後のドット記号間の視認性を表す特性図である。 実施例1の製造データ管理方法を表すフローチャートである。 実施例1の製造データ管理方法を表すフローチャートである。 実施例1の砂処理を表すフローチャートである。 実施例1の溶湯処理を表すフローチャートである。 実施例1の識別記号変更処理を表すフローチャートである。 実施例1の製造工程を表す工程表である。 実施例1の鋳造条件データサンプルである。 実施例1の品質要因効果解析処理を表すフローチャートである。 実施例1の品質要因効果解析処理において、強度に問題が生じた製品が出た場合の解析処理を表すフローチャートである。 実施例1の製品パレットと紐づけられるデータの構成を表す図である。 実施例2の製造データ管理方法を表すフローチャートである。 他の実施例におけるマーキング材エリアを備えた製品の一例である。 他の実施例におけるマーキング材エリアを備えた製品を多数個取りする一例である。
〔実施例1〕
図1は、実施例1のダクタイル鋳物の鋳造工程を表す概略図である。図1の上段が溶湯製造工程であり、中断が注湯工程であり、下段が砂型製造工程を表す。
溶湯製造工程では、溶解炉30において鉄を主成分とする溶湯を製造し、処理用取鍋31aに小分けする。そして、調整装置32を用い、処理用取鍋31aにMg等の球状化剤及びMnやCu等の接種剤を投入して化学組成を調整し、注湯用の取鍋31に注いだ後、注湯すべき製造ラインの所定位置まで移動する。
図1下段及び図2〜4は、実施例1の砂型製造工程を表す概略図である。砂型製造工程では、下型100内に下主型10dを設置後、砂を充填して下側砂型102を作成する。同様に、上型101内に上主型10uや湯口用型を設置後、図2に示すように、上主型10uに対し、後述するマーキング材を貼り付け、砂を充填して湯口11を備えた上側砂型103を作成する。このとき、図3に示すように、上側砂型103には、マーキング材に形成された情報が凹凸形状として転写される。そして、図4に示すように、下側砂型102に上側砂型103を重ね合わせることで、砂型104を製造する。以下、上主型10u及び下主型10dを総称して主型10とも記載する。
注湯工程では、製造ラインに砂型104が載置され、取鍋31から湯口11への注湯が完了すると、次の砂型104が搬送されて、取鍋31から注湯される。ある砂型104に注湯を開始後、次の砂型104に注湯を開始するまでの時間をタクトタイムという。注湯工程が終了後、冷却されると、砂型104を崩してダクタイル鋳物を取り出し、湯口11等の不要な部分を取り外して成形して製品とする。
実施例1のダクタイル鋳物には、製品を識別可能な識別記号が鋳出しにより付される。ダクタイル鋳物への識別記号としての鋳出し文字は、個々の鋳造製品とその製造プロセス情報及び検査情報等との紐付けをデータベースに登録することにより、その製造過程における不具合が発生した際にその原因が容易に解明でき、不具合対応をスピーディにできる。また、市場に出た最終製品についても鋳造製品に鋳出しされた識別記号に基づきトレーサビリティを実現するための機能を有している。
図5は、実施例1の鋳出し用文字列のマーキング材を表す図である。実施例1の鋳出し用文字列は、日々のロット管理等を前提としたアルファベット及び数字からなる文字と、取鍋単位などに細分化管理が可能な特殊記号であるドットを組み合わせたドット記号とを併用して構成されている。ここで、ドットとは、平面部から円錐台状に立設された突起状部であり、ドット記号とは、複数のドットの組み合わせ(以下、ドット群とも記載する。)である。このアルファベット及び数字とドット群とによる文字列(以下、識別記号と記載する。)は、樹脂製プレートのマーキング材により形成される。マーキング材は、アルファベット及び数字を鋳出すための第1マーキング材1と、ドット記号を鋳出すための第2マーキング材2とを有する。ここで、第1マーキング材1に示す文字とは、特定のルールによらず一般的に共有された認識可能な記号を表し、第2マーキング材2に示す記号とは、特殊なルールによって認識可能な記号ないし特殊文字を表す。このマーキング材を鋳造砂型を造形する主型のキャビティ面に接着剤により予め取り付ける。これにより、砂型造形時点で識別記号が押印されるため、文字周縁部が型崩れすることなく造型でき、結果として鋳造製品への文字列の鋳出し精度を向上できる。なお、実施例1ではマーキング材をアルファベット及び数字を表示した第1マーキング材と第2マーキング材2を一体的に構成した例を示しているが、アルファベットと数字及びドット記号を個別のマーキング材としてそれぞれ独立して主型に貼り付けても良い。
図6は実施例1の第1マーキング材における凸状のアルファベット及び数字の部分断面図(図5のA−A'間)、図7は実施例1の第2マーキング材における円錐台状のドット記号の部分断面図(図5のB−B'間)である。図6に示すように、第1マーキング材1の文字列部分は、断面において高さh1の凸形状とされている。この円錐台状の形状は、先端部になるほど先細り形状を有する。仮に、円錐の傾斜角度θを70度より大きくし、略直方体に近づけてしまうと、砂型への転写時にドットの形状が崩れやすいためである。すなわち、円錐台状の形状とすることで、砂型造形の際の成形性と、鋳造の際の湯廻り性を改善している。
また、図7に示すように、第2マーキング材2は、ドット記号部分を保持するプレート状のベース部2aと、ベース部2aの4隅にベース部2aよりも外側にはみ出す位置に形勢されテーパ面2sを有するドット2bと、を有する。これにより、数センチメートル以下の狭い領域に複数のドットを形成した場合でも、切除によるパターン変更が容易となり、安定したドット2bのパターン変更が可能となる。また、ドット2bは、平面視において円形としているが、多角形としてもよい。多角形としても、鋳造後のドットの形状は、湯流れの影響で円錐台状の形状となるからである。また、複数のドット2bから形成される特殊記号の大きさは、第1マーキング材1に形成される1文字分の大きさと略同等に形成されている。すなわち、特殊文字であるドットを複数の文字の範囲(面積)と同等に形成したため、貼り付け面積が小さくなる。よって、貼り付け面が制限される母型であっても、貼着位置の選択自由度が増す。
また、ベース部2aの厚みは、h4とされている。ドット2bは、断面において高さh2の台形形状とされている。高さh2は、鋳造後において、ドット2bの切断前の高さと、ドット2bの切断後の高さとの違いが十分に視認可能な高さに設定されている。ドット2bは、内部が空洞とされており、中空内周壁2b2と、中空天井壁2b1とを有する。
中空天井壁2b1の高さは、h3とされている。ベース部2aの厚みh4は、中空天井壁2b1の高さh3よりも低く形成され、h2>h3>h4の関係を有する。図10は実施例1のドットの一部を切断した状態を表す図である。図10に示すように、ドットの一部を切断して消失させ、その消失した数(残存する数でもよい)をカウントする、もしくはパターン認識により認識する。よって、ドット2bを切断する際、切断位置がばらついたとしても、ドット内部は空洞のため、ドット切断後の高さは0となる。これにより、切断後のドットの厚さばらつきを大幅に低減し、ドットのパターン変更の有無を容易に確認できる。また、鋳造時において、切断後のドットにより形成される砂型への湯流れを抑制できる。すなわち、切断位置のばらつきでドットの高さ変更が十分行われていない場合、砂型にドットが残り、湯流れが生じるおそれがある。これに対し、ドット内部を空洞としているため、切断後のドットの高さは0となり、砂型にドットが残ることがなく、鋳造後のドットの高さの差異を明確化できる。これにより、ドットパターン変更時の品質不良を抑制し、ダクタイル鋳物製品の安定した品質を確保できる。
また、実施例1のドットの先端2cは、平坦な形状とされており、過度に細くなる部分を回避することで、安定したドット形状を確保している。第2マーキング材2のドット記号は、例えば取鍋31に溶湯が小分け(配湯)される毎に、ドット記号の所定箇所を切断することにより、容易に特殊記号の表示を変更できる。よって、取鍋31ごとに識別記号を変更できる。
特に、一つの鋳造型で鋳造製品を複数鋳造する多数個取りの場合に、製造のタクトタイムに合わせて全ての鋳造製品の識別記号の変更をする必要がある。仮に、取鍋31が変更される度に、マーキング材2を貼り直した場合、多数個のマーキング材2の貼り直しに時間がかかり、タクトタイムに間に合わせることができず、製造ラインの製造効率を向上することが困難である。これに対し、ドット記号の一つのドットを切断するだけであれば、多数個取りを行っていたとしても、全ての識別記号を短時間で変更でき、タクトタイムに影響を与えることがないため、製造効率の面で非常に有利である。
図8は実施例1の切断によるドット記号数の変更をロボットで行う場合の構成図、図9は実施例1の第2マーキング材の切断工程を表す拡大図である。ロボットRBの先端には、切断用ハンド105が取り付けられている。実施例1の切断用ハンド105は、はさみタイプ若しくはカッタータイプ等であり、ドットを切断する機能を有する。ロボットRBは、ロボットコンピュータRCにより作動状態が制御される。ロボットコンピュータRCは、生産管理コンピュータMCからの指令に基づいて、切断する第2マーキング材2のドット記号に対し、切断処理を実行する。これにより、下型100の各キャビティ面に貼り付けた第2マーキング材2の一部を切断することにより、識別記号の表示を変更する。
図11は実施例1のダクタイル鋳物鋳造後のドット記号の視認性を表す特性図である。横軸が鋳造前の第2マーキング材2のドット記号の直径W(図7参照)を表し、縦軸が鋳造後のドット記号の直径Wを表す。実施例1の鋳造工程では、樹脂性プレートからなる第2マーキング材2を下型100に貼り付け、砂型に文字形状を転写する。次に、溶湯を注湯取鍋から砂型に注湯し冷却後、砂を除去し、ブラスト処理及び仕上げを行う。これらの鋳造工程を経たうえで、視認性が確保できるか否かを検討した。これによると、アルファベット及び数字と異なり、ドット記号は閉空間(穴)への溶湯の湯流れ性及びブラスト耐性が要求されるため、視認性確保には第2マーキング材2のドットの直径Wは、1.8mmが把握された。言い換えると、1.8mm未満の直径Wとした場合、鋳造後のドット記号の直径Wの劣化が激しく、十分な視認性を確保できないことが確認された。
図12は実施例1のダクタイル鋳物鋳造後のドット記号間の視認性を表す特性図である。横軸が鋳造前の第2マーキング材2のドット記号間の間隔を表し、縦軸が鋳造後のドット記号間の間隔を表す。図7で述べた鋳造工程を経たうえで、第2マーキング材2のドット記号間隔に対する鋳造後のドット記号間隔の視認性が確保できるか否かを検討した。これによると、鋳造後のドット記号各々の視認性の確保が必要なドット記号間の間隔は、0.45mm以上に設計する必要があることが把握された。言い換えると、0.45mm未満の間隔とした場合、鋳造後のドット記号の間隔の劣化が激しく、十分な視認性を確保できないことが確認された。
図13及び図14は実施例1の製造データ管理方法を表すフローチャート、図18は実施例1の製造工程を表す工程表、図19は実施例1の鋳造条件データサンプルである。
ステップS1では、生産管理コンピュータMCにより1日の各種製品の生産計画を立案し、登録する。具体的には、各取鍋31に対応した製品番号及び識別番号と、それに対応した生産量、生産時刻等、詳細な取鍋毎の生産計画情報を立案し、生産指示を行う。
ステップS2では、立案された生産計画に基づき、生産管理コンピュータMCからの指示に従って、第1及び第2マーキング材1,2が成形される。具体的には、ナンバリング設備によって、製品番号と識別番号をアルファベット及び数字からなる第1マーキング材1と、ドット記号からなる第2マーキング材2とを成形し、識別記号として第1マーキング材1と第2マーキング材2とを組み合わせ、予め主型のキャビティ面に貼り付ける。このとき、製品番号・識別番号情報(1)を生産管理コンピュータMCに出力する。
ステップS3では、砂型に用いる砂に所定の添加物等を加えて撹拌する砂処理を行う。
図15は実施例1の砂処理を表すフローチャートである。
ステップS31では、再生砂に新砂・添加剤・水分を添加して混錬する。
ステップS32では、圧縮強度や、CB値(コンパクタビリティ)分析を行う。
ステップS33では、ステップS32の分析値及び砂型処理条件(処理量、処理開始時刻、添加剤情報、混錬情報等)の製造データ(3)を生産管理コンピュータMCに出力する。
ステップS4では、ステップS2の識別記号が貼り付けられた主型と、ステップS3で処理された砂を用いて、製造ライン上で砂型を作製する。
ステップS5では、必要に応じて砂型に中子を挿入し、注湯する製造ラインの所定の位置まで砂型(鋳型)を移動する。この砂型及び中子の製造情報(3)は、主型の識別記号と紐付けされてデーターベース(外部記録)に記録される。
ステップS6では、溶湯処理を行う。図16は実施例1の溶湯処理を表すフローチャートである。
ステップS61では、溶解炉(元湯)にて、鉄を主成分とする溶湯を作製する。
ステップS62では、主成分の分析(Fe,C等)を行う。
ステップS63では、出湯するとともに、元湯の製造実績情報(出湯時刻、出湯温度、主成分情報等)を製造データ(2)として生産管理コンピュータMCに出力する。
ステップS64では、処理を行う取鍋31において、球状化処理剤及び接種剤を添加する。具体的には、生産計画に従い、溶解炉30内の元湯である鉄を主成分とする溶湯を、小分けにして取鍋に移し、Mg等の球状化剤及び、MnやCu等の接種剤を投入して化学組成を調整する。
ステップS65では、砂型104に注湯するための注湯取鍋に移し替え、注湯すべき製造ラインの所定の位置まで移動する。これら取鍋31の接種剤等の情報(4)は取鍋番号とともにデータベースDB(外部記録)に記録される。
ステップS7では、砂型104に、成分調整した溶湯を注湯する。また、取鍋31の製造実績情報(取鍋番号、注湯開始時刻、注湯終了時刻、処理量、成分情報)を製造データとして管理する。また、製造番号及び識別番号に対し、製造データ管理上の砂型情報及び溶湯情報を紐づけする。そして、生産計画の進行に応じて、識別記号変更処理を行う。
図17は、実施例1の識別記号変更処理を表すフローチャートである。尚、この識別記号変更処理は、製造データ管理方法のフローの中で実施される。識別記号の変更に関して、理解を助けるために、あえて他のステップと重なるステップについても記載する。
ステップS71では、識別記号を主型に貼付する。この処理は、上述のステップS4で実施される処理である。
ステップS72では、砂型を造型する。この処理は、上述のステップS5で実施される処理である。
ステップS73では、注湯取鍋から注湯する。この処理は、上述のステップS6で実施される処理である。
ステップS74では、注湯した砂型造型数S1が生産計画数S2に到達したか否かを判断し、到達していなければステップS72に戻って砂型造型を繰り返す。一方、到達したときはステップS75に進む。
ステップS75では、識別記号を一桁分以上変更したか否かを判断し、一桁分以上変更した場合は全ての識別記号の貼り替えが必要なため、本制御フローを終了する。一方、一桁分以上変更していない場合は、変更の余地があると判断してステップS76に進む。
ステップS76では、識別記号の一部を変更する。一部とは、第2マーキング材2のドットの切断に加え、日付等を表す第1マーキング材1の一部の貼り替えを表す。
ステップS77では、識別記号を検査する。具体的には、識別記号が指示通り適切に切断もしくは貼り替えされたか否かをカメラの画像処理で確認、もしくは作業者の目視により確認する。不適切な場合は、ステップS78に進み、生産計画に応じた識別記号となるように貼り替える、もしくは適切にドットを切断し、適切な識別記号とする。適切な識別記号となった場合はステップS72に戻り、砂型の造型を開始する。
すなわち、識別記号に対応した生産計画数と、砂型104で造型した数量とが一致するまで同一識別記号で生産する。そして、製品の識別記号に対応した生産が終了後、識別記号を変更する。例えば、取鍋31が変更された場合、ロボットコンピュータRCに対し、第2マーキング材2のドットを切断し、ドット数を変更する指令が出力される。また、第2マーキング材2のドットが全て切断された場合は、第2マーキング材2の貼り替えを行う。また、識別記号中の日付等の情報を表す第1マーキング材1の一部も併せて変更する場合は、識別記号のうちの変更が必要な第1マーキング材1の部分的な貼り替えを行う。このとき、識別記号(製品番号及び識別番号)、生産日、取鍋番号、生産開始時刻等の生産実績情報が生産管理コンピュータMCに送られる。
ここで、材料成分情報は各取鍋を砂型104に注湯した際に分析可能なテストピースを同時に作製し、このテストピースを用いて材料成分の分析を行う。分析手法としては、ICP発光分光分析や蛍光X線回折等が行われる。ICP発光分光分析では、分析サンプルを酸水溶液に溶解し、試料溶液を霧状にし、アルゴンガスで高周波誘導プラズマを生成する。そして、その中で試料溶液を発行させ、各元素特有の波長及びその発光強度から、定量的な化学組成を特定する。蛍光X線分析では、分析サンプルにX線を照射し、放射された各元素特有の蛍光X線から定量的な化学組成を特定する。
この分析結果及び取鍋番号が生産実績情報(4)として生産管理コンピュータMCに送られ、識別記号(製品番号及び識別番号)、取鍋番号、成分情報、作業時刻等が紐付けられる。この時、必要な場合には、各工程に直接関わる担当者が登録した作業者を選択し、同様に生産実績情報として管理する。
ステップS8では、ドラムクーラー工程を行う。具体的には、鋳物(製品)及び砂型104の冷却を行い、冷却完了後、回転ドラム内に鋳物及び砂型104を投入し、回転ドラムを回転しながら注水し、砂を除去する。このとき、砂除去条件情報(5)として、処理開始時刻、注水時間、注水量、回転数を製造データとして管理する。そして、製品番号及び識別番号に対して、製造データ管理上で砂除去条件情報を紐づける。
ステップS9では、堰折り工程を行う。具体的には、ゲートや湯道等の余剰造型部を除去する。このとき、余剰造型部除去条件情報(6)として、処理開始時刻、ゲート除去圧力、プレス圧力等を製造データとして管理する。そして、製品番号及び識別番号に対して、製造データ管理上で余剰造型部除去条件情報を紐づける。
ステップS10では、ブラスト工程を行う。具体的には、鋳物(製品)の砂取り仕上げ処理及び仕上げ処理を実施する。このとき、ブラスト条件情報(7)として、処理開始時刻、処理時間、電流値等を製造データとして管理する。そして、製品番号及び識別番号に対して、製造データ管理上でブラスト条件情報を紐づける。
尚、堰折り工程やブラスト工程などの生産工程内で異なる取鍋31が混同する場合には、各工程の条件情報を、取鍋単位で開始時刻と処理時間に基づいて、条件の変動をキー情報として収集する。そして、変動する条件の平均値及びばらつき量として例えば標準偏差等の2つのパラメータとして抽出することにより、取鍋単位での工程情報として管理できる。
ステップS11では、検査工程を行う。具体的には、鋳物(製品)の外観検査、強度検査、硬度検査、巣や湯境の確認を行い、品質基準を満足する製品(以下、良品と記載する。)についてはステップS112に進み、品質基準を満足しない製品(以下、不良品と記載する。)についてはステップS110に進む。そして、これらの検査結果情報(8)を製造データとして管理する。そして、製品番号及び識別番号に対して、製造データ管理上で検査結果情報を紐づける。
ステップS110では、不良品の再加工工程を実施する。尚、再加工工程は、主にステップS10のブラスト工程のように外観の処理に関するものであるが、他の再加工を行ってもよく特に限定しない。
ステップS111では、不良品を再加工した再加工品の再検査を行い、良品となった場合はステップS112に進み、不良品の場合はステップS6の溶湯処理において原材料として処理される。
ステップS112では、仕分け工程を行う。具体的には、ステップS11で良品と判断された製品を出荷パレット工程113に移行させる仕分け工程を実施すると共に、再検査工程S111から流れてきた製品を別途出荷パレット工程113に移行させる再仕分け工程を実施する。
出荷パレット工程S113では、識別コードが付された製品パレットPに識別記号を備えた製品を収容する。このとき、基本として製品パレットP内には、同じ取鍋31で製造された製品を収容し、識別記号と識別コードとを紐づける。また、図14のステップS112に示すように、同じ取鍋31で製造された製品(取鍋ロットa)の数が、製品パレットP1の収容可能数(例えば2個)を超え場合は、次の製品パレットP2に製品(取鍋ロットa)を収容する。そして、取鍋ロットaの製品数が、製品パレットP2の収容可能数に満たない場合は、次の取鍋ロットbで生産された製品を収容する。このとき、製品パレットPの識別コードと、製品の識別記号とを取得し、両データを紐づけてデーターベース(外部記録)に記録される。
図22は、実施例1の製品パレットの識別コードと製品の識別記号とを紐づけた関係を表す図である。仕分け工程において識別記号(81)を取得し、出荷パレット工程で製品パレットの識別コードを取得(82)し、これらの同一取鍋ロットの製品のみの場合は、製品パレットPの識別コードと製品の識別記号と出荷数とを紐づける(82:識別情報取得工程に相当)。また、異なる取鍋ロットの製品が一緒に収容される場合には、一つの製品パレットPの識別コードに対し、複数の識別記号及びそれぞれの出荷数を紐づける(82)。
また、仕分け工程では、再検査工程S111において良品と判断されて流れてきた再加工品を製品パレットPに収容する再仕分け工程も実施される。ここで、再仕分けを行う際は、再加工品の識別記号と同一の識別記号と紐づけられた識別コードを有する製品パレットPを検索して収容する。これにより、再加工工程に移行することで、一度生産ラインから外れた製品であっても、同一取鍋から製造された製品としてまとめて収容することができ、出荷時の混乱を抑制できる。また、再加工品の識別記号と同一の識別記号と紐づけられた識別コードを有する製品パレットPが存在しない、もしくは収容可能なスペースが存在しない場合は、他の取鍋から製造された製品の識別記号と紐づけられた製品パレットPに収容する。このとき、製品パレットPの識別コードと、複数の識別記号及びそれぞれの出荷数が紐づけられるため、出荷時の混乱を抑制しつつ収納効率を向上できる。
ステップS12では、鋳物(製品)の出荷・配送を行う。このとき、製造番号及び識別番号に紐づけした鋳物(製品)の出荷・配送状況を、在庫管理のための出荷配送情報(9)として管理する。
ステップS13では、製品番号及び識別番号に対応した製品に対して、顧客での品質情報を、リコール抑制のための製造データ(10)として管理する。
上記各ステップから収集された造型データは、生産管理コンピュータMCに出力された後、データベースDBに記憶される。そして、品質要因効果解析コンピュータAMCは、データベースDBに記憶された情報に基づいて品質要因効果解析を行う。
図20は実施例1の品質要因効果解析処理を表すフローチャートである。
ステップS101では、製品番号と識別番号をコード化する。
ステップS102では、識別番号と各種生産工程情報の紐づけを行う。
ステップS103では、識別番号と品質検査結果の紐づけを行う。
ステップS104では、良品及び不良品の現象を分類する。
ステップS105では、品質に影響を及ぼす生産工程情報(制御因子)と検査結果の相関解析を行う。
ステップS106では、品質向上を実現する生産工程情報(制御因子)の見直しと決定を行う。
図21は実施例1の品質要因効果解析処理において、強度に問題が生じた製品(以下、強度NG品と記載する。)が出た場合の解析処理を表すフローチャートである。
ステップS201では、生産工程で収集した(1)から(7)の情報と、検査結果情報(8)とに基づいて、強度NG品の紐づけ情報を抽出する。
ステップS202では、強度に問題が生じていない製品(以下、強度OK品と記載する。)及び強度NG品の(1)〜(8)の過去のデータベース情報から、データマイニング等の解析により強度NG品に至るパターンを抽出する。
ステップS203では、データベース解析結果と今回の強度NG品の現象及び生産工程の情報を比較する。例えば、原因の一つは、生産工程情報(4)の取鍋のMg添加量が少なく、その注湯時間が長いといったことを把握する。
ステップS204では、品質改善に必要な生産工程と、その条件抽出を行う。例えば、上記把握された原因に対し、生産工程情報(4)の取鍋の成分Mg添加量を増やし、かつ、その注湯時間を短くする対策を取る。
ステップS205では、安定した強度を実現する生産工程情報(制御因子)の見直しを行い、必要な個所に必要な対策を適用する。
〔実施例1の効果〕
以下、実施例1にあっては、下記の作用効果が得られる。
(1)溶解炉30から取鍋31に配湯された溶湯に接種処理を行なったのち、搬送された砂型104(鋳型)に順次注湯し製造する鋳造品の生産管理方法であって、
鋳造品のキャビティを形作る面に取鍋31を特定する識別記号を付した砂型104を形成する砂型製造工程(造型工程)と、
砂型104から取り出した鋳造品を品質基準に照らし、品質基準を満足する鋳造品に転写された識別記号に基づき所定の製品パレットPに収める仕分け工程と、
製品パレットPに付与されている識別コードに紐付けさせて仕分けられた鋳造品の識別記号のデータを取得する識別情報取得工程と、
を有し、
品質基準に満たない鋳造品を加工する再加工工程(仕上工程)と、
加工された鋳造品を品質基準に照らし品質基準を満足する場合に、当該鋳造品の識別記号から識別情報取得工程で取得した情報に基づき該当する製品パレットPを特定し収める仕分け工程(再仕分け工程)と、
を有する。
よって、不良品の再加工による再加工良品であっても、同じ取鍋31の溶湯により製造された良品と同じ製品パレットPに収納することができ、出荷時の混乱を抑制できる。
(2)識別記号は、鋳造品を特定する凸状に形成された複数の文字と、複数の突起で表示された凸状の特殊記号とで構成されている。
すなわち、文字と特殊文字との任意の組み合わせから文字列を構成することで、多くの文字列パターンを構成できる。よって、複数種の製品を多数個取りで製造する際であっても少ない文字と特殊文字の組み合わせで多種類の文字列ができるため識別が容易になる。
(3)特殊記号は、複数のドット群で表示されている。よって、ドット記号のパターンをドットの切除等によって変更することが可能となり、鋳造のタクトタイムに影響を与えることなく識別記号を素早く変更できる。
(4)識別記号は、取鍋31による鋳型への注湯数毎に特殊記号の複数のドットのうち、任意の位置を切除して異なる識別記号に変更する。
すなわち、識別記号を細分化して管理するためのマーキング材に関して、製品コードや年月日のように、変更頻度が低い識別記号の一部は認識し易い複数の文字とし、1日当たり複数回の変更など高い頻度で変更する必要があるコードは特殊文字の構成として鋳造した。これにより、ダクタイル鋳物製品のように砂型で鋳造される生産品に対しても、頻繁に変化する鋳造条件に応じた細分化した識別記号を付与することができるため、高いトレーサビリティを実現することができる。
(5)識別記号は、複数の文字と特殊記号を列記したマーキング材に表記され、マーキング材は、鋳型を造型する主型に貼られている。よって、鋳造品に対して識別記号を容易に鋳出すことができる。
(6)識別記号は、一つの取鍋31による鋳型への注湯数毎に記号を変更する。
すなわち、ドット記号のパターンをドットの切除等によって変更することが可能となり、鋳造のタクトタイムに影響を与えることなく識別記号を素早く変更できる。そして、識別記号と製造データとを関連付けて管理することで、製品のトレーサビリティを向上できる。
(7)注湯時に、注湯された鋳型に紐づけて注湯した取鍋31を特定するデータを取得するステップS7(取鍋情報取得工程)を有する。よって、識別記号に取鍋31毎の情報を紐付けることができる。
(8)仕分け工程に先立ち、堰折り工程,ブラスト工程(鋳造品の不要箇所を削除する加工)を施すこととした。よって、不良品の発生を削減し、再加工良品の比率を減少させることで、製品パレットPへの取鍋事の仕分け率を向上できる。
〔実施例2〕
次に、実施例2について説明する。基本的な構成は実施例1と同じであるため、異なる点についてのみ説明する。図23は、実施例2の製造データ管理方法を表すフローチャートである。実施例1では、一つの種類の製品を製造するフローについて説明した。これに対し、実施例2では、同じ取鍋から異なる種類の製品を作る多品種鋳造品の生産管理方法である。ステップS1からS9までは、実施例1と同じであり、製品Aと製品Bに対応する砂型に注湯して製品A,Bを製造する。そして、製品Aと製品Bへの仕分け工程を実施し、製品A,Bは、それぞれの製品に応じて設定された仕上げラインに移動する。製品Aの仕上げライン及び製品Bの仕上げラインに仕分けられた後は、実施例1のステップS10以降と同様、それぞれの製品A,Bに対してブラスト工程、検査工程、再加工工程、再検査工程、仕分け工程、出荷パレット工程が実施される。また、不良品の再加工を実施し、再検査工程で良品と判定された場合は、それぞれの仕上げラインに移行し、実施例1と同様に同一製品が収められた製品パレットPに収納される。
実施例2にあっては、下記の作用効果が得られる。
(9)同一の鋳造設備で多種類の鋳造品の鋳型を混流しながら製造する多品種鋳造品の生産管理方法であって、
鋳造品のキャビティを形作る面に取鍋31を特定する識別記号を付した鋳型を形成する砂型製造工程(造型工程)と、
砂型104から取り出された鋳造品を加工する仕上げ工程と、
加工された鋳造品を品質基準に照らして評価する検査工程と、
品質基準を満足する鋳造品の識別記号に基づき、所定の製品パレットPに収める仕分け工程と、
製品パレットPに付与されている識別コードに紐づけて仕分けられた鋳造品の識別記号のデータを取得する識別情報取得工程と、
を有し、
検査工程で品質基準に満たない鋳造品を再加工する再仕上工程と、
再加工された鋳造品を品質基準に照らして評価する再検査工程と、
再加工された鋳造品が品質基準を満足する場合に、当該鋳造品の識別記号から識別情報取得工程で取得した情報に基づき該当する製品パレットPを特定して納める再仕分け工程と、
を有する。
よって、同じ製品パレットPには、特定の鋳造品が収納され、特定の鋳造品が識別記号と製造データとが紐づけされて管理されるため、不良品の再加工良品を含めて容易に管理できる。
(10)識別記号は、鋳造品を特定する凸状に形成された複数の文字と、複数のドット群で表示された凸状の特殊記号とで構成されている。
すなわち、文字と特殊文字との任意の組み合わせから文字列を構成することで、多くの文字列パターンを構成できる。よって、複数種の製品を多数個取りで製造する際であっても少ない文字と特殊文字の組み合わせで多種類の文字列ができるため識別が容易になる。
(11)ドットは、取鍋31の注湯可能数に応じた鋳型造形数毎に任意の位置を切除し、異なる認識記号に変更する。これにより、鋳造のタクトタイムに影響を与えることなく、識別記号を素早く変更しつつ、製品ごとに鋳造工程の情報を管理できる。
(12)再仕分け工程において、再加工された品質基準を満足する鋳造品に対応する製品パレットPが存在しない場合は、同一製品の異なる溶湯ロットの鋳造品を納める別の製品パレットPに収め、識別情報取得工程において、収められた製品パレットの識別コードと前記再加工された鋳造品の識別記号のデータとを紐づけさせて取得する。
すなわち、再処理された鋳造品が異なる製品パレットPに収納されても、製品パレットPと鋳造品の履歴が残るため、出荷時の混乱を抑制できる。
(13)仕分け工程において、所定取鍋の鋳造品に対応する製品パレットへの収容数が、該製品パレットの収容可能数に満たない場合は、前記収容可能数になるまで、次の取鍋の鋳造品を収容し、
識別情報取得工程において、収容された製品パレットの識別コードと次の取鍋の鋳造品の識別記号のデータとを紐づけさせて取得する。
すなわち、収納されるべき鋳造品が足りない場合でも、製品パレットPに別ロットの鋳造品が収納され、製品パレットPと鋳造品の履歴が残るため、出荷時の混乱を抑制しつつ収納効率を向上できる。
(14)検査工程は、分離された鋳造品に転写された識別記号に基づき種類に応じて設けられた仕上げラインに移動する。よって、仕上げ加工を製品に応じて分散でき、速やかに不良品の再加工を実現できる。
(15)取鍋31において実施した接種処理のデータを取得し、識別記号と紐づけるステップS7(接種情報取得工程)を有する。よって、識別記号に取鍋31毎の情報を紐付けることができる。
(16)鋳型に使用した砂型データを取得し、識別記号と紐づけるステップS3(砂型情報取得工程)を有する。よって、よって、識別記号に取鍋31毎の情報を紐付けることができる。
(17)砂型製造工程(造型工程)において、キャビティに中子を配置し、ステップS3において、中子の製造データを取得する。よって、識別記号に中子の製造情報を容易に紐づけることができる。
〔実施例3〕
図24は、他の実施例におけるマーキング材エリアを備えた製品の一例、図25は、他の実施例におけるマーキング材エリアを備えた製品を多数個取りする一例である。例えば、車両用ブレーキ装置のブレーキキャリパ600を鋳造する際、図25に示すように、一つの砂型から複数個分のブレーキキャリパを鋳造し、その後、型ばらしを行う。この段階では、ブレーキキャリパ600の部分に加えて湯道やゲートが残存している状態である。この状態から、堰折り工程やブラスト工程を行い、一つのブレーキキャリパ600とする。このとき、図24に示すように、ブレーキキャリパの側面に部分的に窪んだマーキング材エリア601を有し、ここにマーキング材により形成された識別記号600aが形成される。これにより、型ばらしや砂落としの工程で互いの製品の衝突によるドット文字の変形を抑制できる。
1 第1マーキング材
2 第2マーキング材
2a ベース部
2b ドット
2c 先端
10 主型
10a マーキング材エリア
10d 下主型
10u 上主型
11 湯口
30 溶解炉
31 取鍋
32 調整装置
102 下側砂型
103 上側砂型
104 砂型
105 切断用ハンド
600 ブレーキキャリパ
601 マーキング材エリア
AMC 品質要因効果解析コンピュータ
DB データベース
MC 生産管理コンピュータ
RB ロボット
RC ロボットコンピュータ

Claims (11)

  1. 溶解炉から取鍋に配湯された溶湯に接種処理を行なったのち、搬送された鋳型に順次注湯し製造する鋳造品の生産管理方法であって、
    前記鋳造品のキャビティを形作る面に取鍋を特定する識別記号を付した鋳型を形成する造型工程と、
    前記鋳型から取り出した鋳造品を品質基準に照らし、前記品質基準を満足する鋳造品に転写された前記識別記号に基づき所定の製品パレットに収める仕分け工程と、
    前記製品パレットに付与されている識別コードに紐付けさせて仕分けられた鋳造品の識別記号のデータを取得する識別情報取得工程と、
    を有し、
    前記品質基準に満たない鋳造品を加工する仕上工程と、
    加工された鋳造品を品質基準に照らし品質基準を満足する場合に、当該鋳造品の識別記号から前記識別情報取得工程で取得した情報に基づき該当する製品パレットを特定し収める再仕分け工程と、
    を有する鋳造品の生産管理方法。
  2. 請求項1に記載の鋳造品の生産管理方法において、
    前記識別記号は、鋳造品を特定する凸状に形成された複数の文字と、複数の突起で表示された凸状の特殊記号とで構成されていることを特徴とする鋳造品の生産管理方法。
  3. 請求項2に記載の鋳造品の生産管理方法において、
    前記特殊記号は、複数のドット群で表示されていることを特徴とする鋳造品の生産管理方法。
  4. 請求項3に記載の鋳造品の生産管理方法において、
    前記識別記号は、前記取鍋による鋳型への注湯数毎に前記特殊記号の複数のドットのうち、任意の位置を切除して異なる識別記号に変更することを特徴とする鋳造品の生産管理方法。
  5. 請求項2に記載の鋳造品の生産管理方法において、
    前記識別記号は、前記複数の文字と前記特殊記号を列記したマーキング材に表記され、
    前記マーキング材は、鋳型を造型する主型に貼られていることを特徴とする鋳造品の生産管理方法。
  6. 請求項1に記載の鋳造品の生産管理方法において、
    前記識別記号は、一つの取鍋による鋳型への注湯数毎に記号を変更することを特徴とする鋳造品の生産管理方法。
  7. 同一の鋳造設備で多種類の鋳造品の鋳型を混流しながら製造する多品種鋳造品の生産管理方法であって、
    前記鋳造品のキャビティを形作る面に取鍋を特定する識別記号を付した鋳型を形成する造型工程と、
    鋳型から取り出された鋳造品を加工する仕上げ工程と、
    加工された鋳造品を品質基準に照らして評価する検査工程と、
    前記品質基準を満足する鋳造品の識別記号に基づき、所定の製品パレットに収める仕分け工程と、
    前記製品パレットに付与されている識別コードに紐づけて仕分けられた鋳造品の識別記号のデータを取得する識別情報取得工程と、
    を有し、
    前記検査工程で品質基準に満たない鋳造品を再加工する再仕上工程と、
    再加工された鋳造品を前記品質基準に照らして評価する再検査工程と、
    再加工された鋳造品が前記品質基準を満足する場合に、当該鋳造品の識別記号から前記識別情報取得工程で取得した情報に基づき該当する製品パレットを特定して納める再仕分け工程と、
    を有することを特徴とする多品種鋳造品の生産管理方法。
  8. 請求項7に記載の多品種鋳造品の生産管理方法であって、
    前記識別記号は、鋳造品を特定する凸状に形成された複数の文字と、複数のドット群で表示された凸状の特殊記号とで構成されていることを特徴とする多品種鋳造品の生産管理方法。
  9. 請求項8に記載の多品種鋳造品の生産管理方法であって、
    前記ドットは、取鍋の注湯可能数に応じた鋳型造形数毎に任意の位置を切除し、異なる認識記号に変更することを特徴とする多品種鋳造品の生産管理方法。
  10. 請求項7に記載の多品種鋳造品の生産管理方法であって、
    前記再仕分け工程において、前記再加工された品質基準を満足する鋳造品に対応する製品パレットが存在しない場合は、同一製品の異なる溶湯ロットの鋳造品を納める別の製品パレットに収め、識別情報取得工程において、収められた製品パレットの識別コードと前記再加工された鋳造品の識別記号のデータとを紐づけさせて取得することを特徴とする多品種鋳造品の生産管理方法。
  11. 請求項10に記載の多品種鋳造品の生産管理方法であって、
    前記仕分け工程において、所定取鍋の鋳造品に対応する製品パレットへの収容数が、該製品パレットの収容可能数に満たない場合は、前記収容可能数になるまで、次の取鍋の鋳造品を収容し、
    前記識別情報取得工程において、収容された製品パレットの識別コードと次の取鍋の鋳造品の識別記号のデータとを紐づけさせて取得することを特徴とする多品種鋳造品の生産管理方法。
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