JP2019163543A - 蒸着マスクの製造方法、有機半導体素子の製造方法、及び有機elディスプレイの製造方法 - Google Patents

蒸着マスクの製造方法、有機半導体素子の製造方法、及び有機elディスプレイの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】樹脂マスクと金属マスクとが積層されてなる蒸着マスクや、この蒸着マスクがフレームに固定されてなるフレーム付き蒸着マスクにおいて、さらなる高精細な蒸着パターンの形成が可能となる蒸着マスクの製造方法を提供する。【解決手段】蒸着作製するパターンに対応する樹脂マスク開口部25を有する樹脂マスク20の一方の面上に、金属マスク開口部15を有する金属マスク10が積層されてなる蒸着マスクの製造方法において、複数の樹脂マスク開口部25を形成するにあたり、複数の樹脂マスク開口部25のうちの何れか1つの樹脂マスク開口部は、樹脂マスクの厚み方向断面において、当該1つの樹脂マスク開口部を形作る一方の内壁面と樹脂マスクの他方の面とのなす鋭角(θ1)と、当該1つの樹脂マスク開口部を形作る他方の内壁面と樹脂マスクの他方の面とのなす鋭角(θ2)とが異なる、ように樹脂マスク開口部25を形成する。【選択図】図1

Description

本開示の実施形態は、蒸着マスクの製造方法、有機半導体素子の製造方法、及び有機ELディスプレイの製造方法に関する。
蒸着マスクを用いた蒸着パターンの形成は、通常、蒸着作製するパターンに対応する開口部が設けられた蒸着マスクと蒸着対象物とを密着させ、蒸着源から放出された蒸着材を、開口部を通して、蒸着対象物に付着させることにより行われる。
上記蒸着パターンの形成に用いられる蒸着マスクとしては、例えば、蒸着作成するパターンに対応する樹脂マスク開口部を有する樹脂マスクと、金属マスク開口部(スリットと称される場合もある)を有する金属マスクとを積層してなる蒸着マスク(例えば、特許文献1)等が知られている。また、金属製の蒸着マスク(シャドウマスク)も知られている(例えば、特許文献2)。
特許第5288072号公報 特開平10−319870号公報
本開示の実施形態は、樹脂マスクと金属マスクとが積層されてなる蒸着マスクや、この蒸着マスクがフレームに固定されてなるフレーム付き蒸着マスクにおいて、さらなる高精細な蒸着パターンの形成が可能となる蒸着マスクの製造方法を提供すること、また、有機半導体素子を精度よく製造することができる有機半導体素子の製造方法や、有機ELディスプレイを精度よく製造することができる有機ELディスプレイの製造方法を提供することを主たる課題とする。
本開示の一実施形態の蒸着マスクの製造方法は、蒸着作製するパターンに対応する樹脂マスク開口部を有する樹脂マスクの一方の面上に、金属マスク開口部を有する金属マスクが積層されてなる蒸着マスクの製造方法であって、樹脂板の一方の面に前記金属マスクが積層された金属マスク付き樹脂板を準備する工程と、前記金属マスク付き樹脂板の金属マスク開口部を通してレーザーを照射することで前記樹脂板に複数の樹脂マスク開口部を形成する工程と、を含み、前記樹脂マスク開口部を形成する工程においては、前記複数の前記樹脂マスク開口部のうちの何れか1つの樹脂マスク開口部は、前記樹脂マスクの厚み方向断面において、当該1つの樹脂マスク開口部を形作る一方の内壁面と前記樹脂マスクの他方の面とのなす鋭角と、当該1つの樹脂マスク開口部を形作る他方の内壁面と前記樹脂マスクの他方の面とのなす鋭角とが異なる、ように樹脂マスク開口部を形成する。
また、本開示の他の一実施形態の蒸着マスクの製造方法は、蒸着作製するパターンに対応する樹脂マスク開口部を有する樹脂マスクの一方の面上に、金属マスク開口部を有する金属マスクが積層されてなる蒸着マスクの製造方法であって、樹脂板の一方の面に前記金属マスクが積層された金属マスク付き樹脂板を準備する工程と、前記金属マスク付き樹脂板の金属マスク開口部を通してレーザーを照射することで前記樹脂板に複数の樹脂マスク開口部を形成する工程と、を含み、前記樹脂マスク開口部を形成する工程においては、前記樹脂マスクの厚み方向断面において、前記複数の前記樹脂マスク開口部のうちの1つの樹脂マスク開口部を形作る内壁面の一方の内壁面と前記樹脂マスクの他方の面とのなす鋭角と、他の1つの樹脂マスク開口部を形作る内壁面の一方の内壁面と前記樹脂マスクの他方の面とのなす鋭角とが異なる、ように樹脂マスクを形成する。
上記の蒸着マスクの製造方法にあっては、 前記樹脂マスク開口部を形成する工程において、前記樹脂マスクの厚み方向断面において、前記1つの樹脂マスク開口部を形作る一方の内壁面と前記樹脂マスクの他方の面とのなす鋭角と、当該1つの樹脂マスク開口部を形作る他方の内壁面と前記樹脂マスクの他方の面とのなす鋭角とが異なる、ように樹脂マスクを形成してもよい。
本開示の他の一実施形態の蒸着マスクの製造方法は、蒸着作製するパターンに対応する開口部を有する蒸着マスクの製造方法であって、樹脂板を準備する工程と、レーザーを照射することで前記樹脂板に複数の開口部を形成する工程と、を含み、前記開口部を形成する工程においては、前記蒸着マスクの面のうち、蒸着源側に位置する面を蒸着マスクの一方の面としたときに、前記複数の開口部のうちの何れか1つの開口部は、前記蒸着マスクの厚み方向断面において、当該1つの開口部を形作る一方の内壁面と前記蒸着マスクの他方の面とのなす鋭角と、当該1つの開口部を形作る他方の内壁面と前記蒸着マスクの他方の面とのなす鋭角とが異なる、ように開口部を形成する。
本開示の他の一実施形態の蒸着マスクの製造方法は、蒸着作製するパターンに対応する開口部を有する蒸着マスクの製造方法であって、樹脂板を準備する工程と、レーザーを照射することで前記樹脂板に複数の開口部を形成する工程と、を含み、前記開口部を形成する工程においては、前記蒸着マスクの面のうち、蒸着源側に位置する面を蒸着マスクの一方の面としたときに、前記蒸着マスクの厚み方向断面において、前記複数の開口部のうちの1つの開口部を形作る内壁面の一方の内壁面と前記蒸着マスクの他方の面とのなす鋭角と、他の1つの開口部を形作る内壁面の一方の内壁面と前記蒸着マスクの他方の面とのなす鋭角とが異なる、ように開口部を形成する。
上記の蒸着マスクの製造方法にあっては、前記樹脂マスク開口部を形成する工程において、前記蒸着マスクの厚み方向断面において、前記1つの開口部を形作る一方の内壁面と前記蒸着マスクの他方の面とのなす鋭角と、当該1つの開口部を形作る他方の内壁面と前記蒸着マスクの他方の面とのなす鋭角とが異なる、ように開口部を形成してもよい。
また、本開示の一実施形態の有機半導体素子の製造方法は、蒸着マスクを用いて蒸着対象物に蒸着パターンを形成する蒸着パターン形成工程を含み、前記蒸着パターン形成工程で用いられる前記蒸着マスクが、上記の蒸着マスクである。
また、本開示の一実施形態の有機ELディスプレイの製造方法は、上記の製造方法により製造された有機半導体素子が用いられる。
本開示の蒸着マスクの製造方法によれば、高精細な蒸着パターンを形成可能な蒸着マスクを製造することができる。また、本開示の有機半導体素子の製造方法によれば、有機半導体素子を精度よく製造することができる。また、本開示の有機ELディスプレイの製造方法によれば、有機ELディスプレイを精度よく製造することができる。
(a)は、本開示の蒸着マスクを金属マスク側から平面視したときの一例を示す正面図であり、(b)は、(a)の概略断面図である。 本開示の蒸着マスクの一例を示す概略断面図である。 本開示の蒸着マスクの一例を示す概略断面図である。 本開示の蒸着マスクの一例を示す概略断面図である。 蒸着源から放出される蒸着材と、樹脂マスク開口部との関係を示す図である。 蒸着源から放出される蒸着材と、樹脂マスク開口部との関係を示す図である。 実施形態(A)の蒸着マスクを金属マスク側から平面視したときの一例を示す正面図である。 実施形態(A)の蒸着マスクを金属マスク側から平面視したときの一例を示す正面図である。 実施形態(A)の蒸着マスクを金属マスク側から平面視したときの一例を示す正面図である。 (a)、(b)はともに実施形態(A)の蒸着マスクを金属マスク側から平面視したときの一例を示す正面図である。 実施形態(B)の蒸着マスクを金属マスク側から平面視したときの一例を示す正面図である。 実施形態(B)の蒸着マスクを金属マスク側から平面視したときの一例を示す正面図である。 フレーム付き蒸着マスクの一例を示す正面図である。 フレーム付き蒸着マスクの一例を示す正面図である。 (a)〜(c)はフレームの一例を示す正面図である。 有機ELディスプレイを有するデバイスの一例を示す図である。 (a)は、本開示の蒸着マスクを金属層側から平面視したときの一例を示す正面図であり、図17(b)は、(a)のA−A概略断面図である。 本開示の蒸着マスクを金属層側から平面視したときの一例を示す正面図である。 本開示の蒸着マスクを金属層側から平面視したときの一例を示す正面図である。 本開示の蒸着マスクの製造方法を説明するための図である。 本開示の蒸着マスクの製造方法を説明するための図である。 本開示の蒸着マスクの製造方法を説明するための図である。
以下、本発明の実施の形態を、図面等を参照しながら説明する。なお、本発明は多くの異なる態様で実施することが可能であり、以下に例示する実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。また、図面は説明をより明確にするため、実際の態様に比べ、各部の幅、厚さ、形状等について模式的に表される場合があるが、あくまで一例であって、本発明の解釈を限定するものではない。また、本願明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には、同一の符号を付して、詳細な説明を適宜省略することがある。また、説明の便宜上、上方又は下方等という語句を用いて説明するが、上下方向が逆転してもよい。左右方向についても同様である。
<<蒸着マスク>>
図1(a)、(b)に示すように、本開示の実施の形態に係る蒸着マスク100は、蒸着作製するパターンに対応する複数の樹脂マスク開口部25を有する樹脂マスク20と、金属マスク開口部15を有する金属マスク10とが、樹脂マスク開口部25と金属マスク開口部15とが重なるようにして積層されてなる構成を呈している。なお、図1(a)は、本開示の実施の形態に係る蒸着マスク100を金属マスク側から平面視したときの一例を示す正面図であり、図1(b)は、図1(a)のA−A概略断面図である。
そして、本開示の実施の形態に係る蒸着マスク100は、樹脂マスク20が、樹脂マスク開口部25を複数有しており、複数の樹脂マスク開口部25のうちの何れか1つの樹脂マスク開口部25(例えば、図2の符号25aで示される樹脂マスク開口部)は、樹脂マスク20の厚み方向断面において、当該1つの樹脂マスク開口部25を形作る一方の内壁面(図示する形態では対向する内壁面のうち左側に位置する内壁面)と樹脂マスク20の他方の面(図示する形態では樹脂マスクの下面)とのなす鋭角(例えば、図2の符号25aで示される樹脂マスク開口部の「θ1」)と、当該1つの樹脂マスク開口部25を形作る他方の内壁面(図示する形態では対向する内壁面のうち右側に位置する内壁面)と樹脂マスク20の他方の面とのなす鋭角(例えば、図2の符号25aで示される樹脂マスク開口部の「θ2」)とが異なるように構成されている。以下、この構成を満たす条件のことを「条件A」と言う場合がある。
また、本開示の実施の形態に係る蒸着マスク100は、上記の構成に加え、或いは、上記の構成にかえて、樹脂マスク20の厚み方向断面において、複数の前記樹脂マスク開口部25のうちの1つの樹脂マスク開口部25(例えば、図3において符号25aで示される樹脂マスク開口部)を形作る内壁面の一方の内壁面(図示する形態では対向する内壁面のうち右側に位置する内壁面)と樹脂マスク20の他方の面(図示する形態では樹脂マスクの下面)とのなす鋭角(例えば、図3の符号25aで示される樹脂マスク開口部の「θa」)と、他の1つの樹脂マスク開口部25(例えば、図3において符号25bで示される樹脂マスク開口部)を形作る内壁面の一方の内壁面(図示する形態では対向する内壁面のうち右側に位置する内壁面)と樹脂マスク20の他方の面(図示する形態では樹脂マスクの下面)とのなす鋭角(例えば、図3の符号25bで示される樹脂マスク開口部の「θb」)とが異なるように構成されている。以下、この構成を満たす条件を「条件B」と言う場合がある。また、樹脂マスク20の厚み方向断面において、樹脂マスク開口部25を形作る内壁面と、樹脂マスク20の他方の面(金属マスクと接しない側の面)とのなす鋭角のことを「勾配」と言う場合がある。また、本願明細書において、樹脂マスク20の厚み方向断面において、当該1つの樹脂マスク開口部25を形作る一方の内壁面、及び、他の1つの樹脂マスク開口部25を形作る一方の内壁面は、樹脂マスク20の厚み方向断面において、同一方向側に位置する内壁面を意味する。他方の内壁面についても同様である。
なお、各図に示す形態では、樹脂マスク開口部25の内壁面の形状は、直線形状となっているが、直線以外の形状、例えば、曲率や、山折谷折を繰り返す形状であってもよい。この場合、内壁面と樹脂マスクの他方の面とのなす鋭角とは、内壁面の形状の近似曲線(例えば、線形近似)と樹脂マスクの他方の面とのなす鋭角とすればよい。
本開示の実施の形態に係る蒸着マスク100によれば、図5、図6に示すような、当該蒸着マスクを用いた蒸着パターンの形成時において、シャドウの発生を抑制することができる。具体的には、上記「条件A」、及び「条件B」の何れか一方、又は双方を満たす樹脂マスク開口部25を、蒸着源から放出される蒸着材の放出角度等に応じて適宜配置することで、シャドウの発生を抑制することができる。
要約すれば、本開示の実施の形態に係る蒸着マスク100は、蒸着源から放出される蒸着材の放出角度に応じて、樹脂マスク20を断面視したときの樹脂マスク開口部25の開口形状を適宜異ならせることで、シャドウの発生を抑制可能としている(図5、図6参照)。なお、図5、図6は、蒸着源から放出される蒸着材と、樹脂マスク開口部25との関係を示す図であり、図5では、1つの蒸着源から蒸着材が放出され、図6では、3つの蒸着源から蒸着材が放出された形態をとる。また、図5、図6では、蒸着源からの距離が所定の位置にある樹脂マスク開口部25(例えば、図5、図6において符号25x、25zで示される樹脂マスク開口部)の「勾配」を、これよりも近い位置にある樹脂マスク開口部(例えば、図5、図6において符号25yで示される樹脂マスク開口部)の「勾配」と異ならせており、また、1つの樹脂マスク開口部25(例えば、図5、図6において符号25x、25zで示される樹脂マスク開口部)において、一方の内壁面と樹脂マスクの他方の面とのなす「勾配」を、同じ樹脂マスク開口部(例えば、図5、図6において符号25x、25zで示される樹脂マスク開口部)を形作る、他方の内壁面と樹脂マスクの他方の面とのなす「勾配」と異ならせている。
蒸着源については、図示する形態に限定されるものではなく、2つ、或いは4つ以上の蒸着源であってもよい。また、所定の方向に蒸着源を走査可能なリニアソース蒸着源であってもよい。蒸着源が何れの形態をとる場合であっても、当該蒸着源から放出される蒸着材の放出角度を考慮して、樹脂マスク20には、上記「条件A」、及び「条件B」の何れか一方、又は双方を満たす樹脂マスク開口部25が設けられている。
なお、本願明細書で言うシャドウとは、蒸着源から放出された蒸着材の一部が、樹脂マスク20の一方の面(図5、図6に示す形態では下側の面)における樹脂マスク開口部25近辺、或いは樹脂マスク開口部25の内壁面に衝突して蒸着対象物へ到達しないことにより、目的とする蒸着膜厚よりも薄い膜厚となる未蒸着部分が生ずる現象のことをいう。また、本願明細書で言う樹脂マスク開口部25の内壁面とは、樹脂マスク開口部25そのものを形作っている樹脂マスクの面、換言すれば、樹脂マスク開口部内の空間に面している面のことをいう。
図2は、本開示の実施の形態に係る蒸着マスク100の一例を示す概略断面図であり、当該蒸着マスクを断面視したときに、樹脂マスク20は、樹脂マスク開口部25として、樹脂マスク開口部25a、樹脂マスク開口部25b、樹脂マスク開口部25c、樹脂マスク開口部25dを有している。図2に示す形態では、全ての樹脂マスク開口部25は、同一の断面形状となっており、1の蒸着マスク開口部を形作る一方の内壁面と樹脂マスク20の他方の面とのなす「勾配」と、同じ樹脂マスク開口部25を形作る他方の内壁面と樹脂マスク20の他方の面とのなす「勾配」は異なっている。つまり、図2に示す形態において、樹脂マスク開口部25aにおける「勾配」の関係は、θ1≠θ2となっており、樹脂マスク開口部25aと、他の樹脂マスク開口部25(樹脂マスク開口部25b、25c、25d)の「勾配」との関係において、θ1=θ3=θ5=θ7となっており、θ2=θ4=θ6=θ8となっている。
図2に示す形態において、θ1≠θ3≠θ5≠θ7の関係となるような「勾配」としてもよく、これ以外としてもよい。例えば、θ1≠θ3=θ5≠θ7や、θ1=θ3≠θ5=θ7の関係となるような構成とすることもできる。また、図2に示す形態では、θ2=θ4=θ6=θ8の関係となるように、樹脂マスク開口部25が設けられているが、この関係に限定されるものではなく、蒸着源から放出される蒸着材の放出角度等を考慮して決定すればよい。つまり、蒸着源の位置等に応じて、適宜決定すればよい。なお、シャドウの発生の抑制効果の向上の観点からは、蒸着源からの距離が遠くなるにつれ、「勾配」が小さくなるような構成とすることが好ましい。
例えば、図3に示す形態の蒸着マスク100は、樹脂マスク20が、樹脂マスク開口部25として、樹脂マスク開口部25a、樹脂マスク開口部25b、樹脂マスク開口部25c、樹脂マスク開口部25dを有しており、それぞれの樹脂マスク開口部25において、樹脂マスク開口部25の一方の内壁面と樹脂マスクの他方の面とのなす「勾配」を同じとし(図3の符号θ1で示される「勾配」)、それぞれの樹脂マスク開口部25の一方の内壁面と樹脂マスクの他方の面とのなす「勾配」を異ならせる(図3の符号θa、θb、θc、θdで示される「勾配」を異ならせる)こととしてもよい。また、図3に示す形態にかえて、図3の符号θa、θb、θc、θdで示される「勾配」を同じとし、図3の符号θ1で示される「勾配」の一部、或いは全てを異ならせてもよい。
図4に示す形態の蒸着マスク100は、幅方向の中央を通る基準線上であって、金属マスク側に蒸着源が位置する場合を想定した形態であり、樹脂マスク20が、樹脂マスク開口部25として、樹脂マスク開口部25a、樹脂マスク開口部25b、樹脂マスク開口部25c、樹脂マスク開口部25dを有しており、樹脂マスク開口部25bの「勾配」θ4、及び樹脂マスク開口部25cの「勾配」θ6よりも、樹脂マスク開口部25aの「勾配」θ2、及び樹脂マスク開口部25dの「勾配」θ7が小さくなるように構成されている。
なお、図4に示す形態において、それぞれの「勾配」を異ならせてもよい。また、一部の「勾配」を同じにしてもよい。
樹脂マスク開口部25の「勾配」についていかなる限定もされることはなく、蒸着源から放出される蒸着材の放出角度を考慮して適宜決定すればよい。なお、それぞれの樹脂マスク開口部25の「勾配」は、蒸着材の放出角度よりも小さい角度とすることが好ましい。一例としての「勾配」の範囲は、5°以上85°以下の範囲内であり、15°以上75°以下の範囲内や、25°以上65°以下の範囲内等を挙げることができる。
図1に示す形態では、蒸着マスク100を金属マスク側から平面視したときの樹脂マスク開口部25の開口形状は、矩形状を呈しているが、開口形状について特に限定はなく、樹脂マスク開口部25の開口形状は、ひし形、多角形状であってもよく、円や、楕円等の曲率を有する形状であってもよい。なお、矩形や、多角形状の開口形状は、円や楕円等の曲率を有する開口形状と比較して発光面積を大きくとれる点で、好ましい樹脂マスク開口部25の開口形状であるといえる。
また、本願明細書で言う樹脂マスク20の厚み方向断面とは、樹脂マスク開口部25の開口形状が、矩形、或いは多角形状である場合には、当該開口部の内壁面を直交する厚み方向断面を意味し、円や、楕円等曲率を有する形状である場合には、接線に直交する厚み方向断面を意味する。
以下、上記「条件A」、「条件B」を満たす樹脂マスク20や、金属マスク10について具体的な例を挙げて説明する。
<樹脂マスク>
樹脂マスク20の材料について限定はなく、例えば、レーザー加工等によって高精細な樹脂マスク開口部25の形成が可能であり、熱や経時での寸法変化率や吸湿率が小さく、軽量な材料を用いることが好ましい。このような材料としては、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂、エチレン酢酸ビニル共重合体樹脂、エチレン−ビニルアルコール共重合体樹脂、エチレン−メタクリル酸共重合体樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、セロファン、アイオノマー樹脂等を挙げることができる。上記に例示した材料の中でも、その熱膨張係数が16ppm/℃以下である樹脂材料が好ましく、吸湿率が1.0%以下である樹脂材料が好ましく、この双方の条件を備える樹脂材料が特に好ましい。この樹脂材料を用いた樹脂マスクとすることで、樹脂マスク開口部25の寸法精度を向上させることができ、かつ熱や経時での寸法変化率や吸湿率を小さくすることができる。
樹脂マスク20の厚みについて特に限定はないが、上記「条件A」、「条件B」の何れか一方、又は双方を満たす樹脂マスク開口部を有する樹脂マスク20において、シャドウの発生の抑制効果をさらに向上せしめる場合には、樹脂マスク20の厚みは、25μm以下であることが好ましく、10μm未満であることがより好ましい。特に、樹脂マスク20の厚みを、3μm以上10μm未満、より好ましくは4μm以上8μm以下とすることで、400ppiを超える高精細パターンを形成する際のシャドウの影響をより効果的に防止することができる。樹脂マスク20の厚みを好ましい範囲とすることで、ピンホール等の欠陥や、変形等の発生を抑制することができる。
樹脂マスク20と後述する金属マスク10とは、直接的に接合されていてもよく、粘着剤層を介して接合されていてもよいが、粘着剤層を介して樹脂マスク20と金属マスク10とが接合される場合には、樹脂マスク20と粘着剤層との合計の厚みが上記好ましい厚みの範囲内であることが好ましい。
<金属マスク>
図1(b)に示すように、樹脂マスク20の一方の面上には、金属マスク10が積層されている。金属マスク10は、金属から構成され、図1(a)に示すように、縦方向或いは横方向に延びる金属マスク開口部15が配置されている。金属マスク開口部15の配置例について特に限定はなく、縦方向、及び横方向に延びる金属マスク開口部15が、縦方向、及び横方向に複数列配置されていてもよく、縦方向に延びる金属マスク開口部15が、横方向に複数列配置されていてもよく、横方向に延びる金属マスク開口部が縦方向に複数列配置されていてもよい。また、縦方向、或いは横方向に1列のみ配置されていてもよい。また、複数の金属マスク開口部15は、ランダムに配置されていてもよい。また、金属マスク開口部15は1つであってもよい。なお、本願明細書で言う「縦方向」、「横方向」とは、図面の上下方向、左右方向をさし、蒸着マスク、樹脂マスク、金属マスクの長手方向、幅方向のいずれの方向であってもよい。例えば、蒸着マスク、樹脂マスク、金属マスクの長手方向を「縦方向」としてもよく、幅方向を「縦方向」としてもよい。また、本願明細書では、蒸着マスクを平面視したときの形状が矩形状である場合を例に挙げて説明しているが、これ以外の形状、例えば、円形状や、ひし形状等の多角形状としてもよい。この場合、対角線の長手方向や、径方向、或いは、任意の方向を「長手方向」とし、この「長手方向」に直交する方向を、「幅方向(短手方向と言う場合もある)」とすればよい。
金属マスク10の材料について特に限定はなく、蒸着マスクの分野で従来公知のものを適宜選択して用いることができ、例えば、ステンレス鋼、鉄ニッケル合金、アルミニウム合金などの金属材料を挙げることができる。中でも、鉄ニッケル合金であるインバー材は熱による変形が少ないので好適に用いることができる。
金属マスク10の厚みについても特に限定はないが、シャドウの発生をより効果的に防止するためには、100μm以下であることが好ましく、50μm以下であることがより好ましく、35μm以下であることが特に好ましい。なお、5μmより薄くした場合、破断や変形のリスクが高まるとともにハンドリングが困難となる傾向にある。
また、各図に示す形態では、金属マスク開口部15の開口を平面視したときの形状は、矩形状を呈しているが、開口形状について特に限定はなく、金属マスク開口部15の開口形状は、台形状、円形状等いかなる形状であってもよい。
金属マスク10に形成される金属マスク開口部15の断面形状についても特に限定されることはないが、図1(b)に示すように蒸着源に向かって広がりをもつような形状であることが好ましい。より具体的には、金属マスク10の金属マスク開口部15における下底先端と、同じく金属マスク10の金属マスク開口部15における上底先端とを結んだ直線と、金属マスク10の底面とのなす角度、換言すれば、金属マスク10の金属マスク開口部15を構成する内壁面の厚み方向断面において、金属マスク開口部15の内壁面と金属マスク10の樹脂マスク20と接する側の面(図示する形態では、金属マスクの上面)とのなす角度は、5°以上85°以下の範囲内であることが好ましく、15°以上80°以下の範囲内であることがより好ましく、25°以上65°以下の範囲内であることがさらに好ましい。特には、この範囲内の中でも、使用する蒸着機の蒸着角度よりも小さい角度であることが好ましい。
また、金属マスク開口部15の開口空間が、ブリッジによって区画されていてもよい(図示しない)。
樹脂マスク20の一方の面上に金属マスク10を積層する方法について特に限定はなく、樹脂マスク20と金属マスク10とを各種粘着剤を用いて貼り合わせてもよく、自己粘着性を有する樹脂マスクを用いてもよい。樹脂マスク20と金属マスク10の大きさは同一であってもよく、異なる大きさであってもよい。なお、この後に任意で行われるフレームへの固定を考慮して、樹脂マスク20の大きさを金属マスク10よりも小さくし、金属マスク10の外周部分が露出された状態としておくと、金属マスク10とフレームとの固定が容易となり好ましい。
次に、より好ましい蒸着マスクの具体的な例として、実施形態(A)、及び実施形態(B)を例に挙げ説明する。
なお、以下で説明する実施形態(A)、及び実施形態(B)の蒸着マスク100の樹脂マスク20は、上記「条件A」、及び「条件B」の何れか一方、又は双方を満たしている。
<実施形態(A)の蒸着マスク>
図7に示すように、実施形態(A)の蒸着マスク100は、複数画面分の蒸着パターンを同時に形成するための蒸着マスクであって、樹脂マスク20の一方の面上に、複数の金属マスク開口部15が設けられた金属マスク10が積層されてなり、樹脂マスク20には、複数画面を構成するために必要な樹脂マスク開口部25が設けられ、各金属マスク開口部15が、少なくとも1画面全体と重なる位置に設けられている。
実施形態(A)の蒸着マスク100は、複数画面分の蒸着パターンを同時に形成するために用いられる蒸着マスクであり、1つの蒸着マスク100で、複数の製品に対応する蒸着パターンを同時に形成することができる。実施形態(A)の蒸着マスクで言う「樹脂マスク開口部」とは、実施形態(A)の蒸着マスク100を用いて作製しようとするパターンを意味し、例えば、当該蒸着マスクを有機ELディスプレイにおける有機層の形成に用いる場合には、樹脂マスク開口部25の形状は当該有機層の形状となる。また、「1画面」とは、1つの製品に対応する樹脂マスク開口部25の集合体からなり、当該1つの製品が有機ELディスプレイである場合には、1つの有機ELディスプレイを形成するのに必要な有機層の集合体、つまり、有機層となる樹脂マスク開口部25の集合体が「1画面」となる。そして、実施形態(A)の蒸着マスク100は、複数画面分の蒸着パターンを同時に形成すべく、樹脂マスク20には、上記「1画面」が、所定の間隔をあけて複数画面分配置されている。すなわち、樹脂マスク20には、複数画面を構成するために必要な樹脂マスク開口部25が設けられている。
実施形態(A)の蒸着マスクは、樹脂マスクの一方の面上に、複数の金属マスク開口部15が設けられた金属マスク10が設けられ、各金属マスク開口部は、それぞれ少なくとも1画面全体と重なる位置に設けられている。換言すれば、1画面を構成するのに必要な樹脂マスク開口部25間において、横方向に隣接する樹脂マスク開口部25間に、金属マスク開口部15の縦方向の長さと同じ長さであって、金属マスク10と同じ厚みを有する金属線部分や、縦方向に隣接する樹脂マスク開口部25間に、金属マスク開口部15の横方向の長さと同じ長さであって、金属マスク10と同じ厚みを有する金属線部分が存在していない。以下、金属マスク開口部15の縦方向の長さと同じ長さであって、金属マスク10と同じ厚みを有する金属線部分や、金属マスク開口部15の横方向の長さと同じ長さであって、金属マスク10と同じ厚みを有する金属線部分のことを総称して、単に金属線部分と言う場合がある。
実施形態(A)の蒸着マスク100によれば、1画面を構成するのに必要な樹脂マスク開口部25の大きさや、1画面を構成する樹脂マスク開口部25間のピッチを狭くした場合、例えば、400ppiを超える画面の形成を行うべく、樹脂マスク開口部25の大きさや、樹脂マスク開口部25間のピッチを極めて微小とした場合であっても、金属線部分による干渉を防止することができ、高精細な画像の形成が可能となる。なお、1画面が、複数の金属マスク開口部によって分割されている場合、換言すれば、1画面を構成する樹脂マスク開口部25間に金属マスク10と同じ厚みを有する金属線部分が存在している場合には、1画面を構成する樹脂マスク開口部25間のピッチが狭くなっていくことにともない、樹脂マスク開口部25間に存在する金属線部分が蒸着対象物へ蒸着パターンを形成する際の支障となり高精細な蒸着パターンの形成が困難となる。換言すれば、1画面を構成する樹脂マスク開口部25間に金属マスク10と同じ厚みを有する金属線部分が存在している場合には、フレーム付き蒸着マスクとしたときに当該金属線部分が、シャドウの発生を引き起こし高精細な画面の形成が困難となる。
次に、図7〜図10を参照して、1画面を構成する樹脂マスク開口部25の一例について説明する。なお、図示する形態において破線で閉じられた領域が1画面となっている。図示する形態では、説明の便宜上少数の樹脂マスク開口部25の集合体を1画面としているが、この形態に限定されるものではなく、例えば、1つの樹脂マスク開口部25を1画素としたときに、1画面に数百万画素の樹脂マスク開口部25が存在していてもよい。
図7に示す形態では、縦方向、横方向に複数の樹脂マスク開口部25が設けられてなる樹脂マスク開口部25の集合体によって1画面が構成されている。図8に示す形態では、横方向に複数の樹脂マスク開口部25が設けられてなる樹脂マスク開口部25の集合体によって1画面が構成されている。また、図9に示す形態では、縦方向に複数の樹脂マスク開口部25が設けられてなる樹脂マスク開口部25の集合体によって1画面が構成されている。そして、図7〜図10では、1画面全体と重なる位置に金属マスク開口部15が設けられている。
上記で説明したように、金属マスク開口部15は、1画面のみと重なる位置に設けられていてもよく、図10(a)、(b)に示すように、2以上の画面全体と重なる位置に設けられていてもよい。図10(a)では、図7に示す蒸着マスク100において、横方向に連続する2画面全体と重なる位置に金属マスク開口部15が設けられている。図10(b)では、縦方向に連続する3画面全体と重なる位置に金属マスク開口部15が設けられている。
次に、図7に示す形態を例に挙げて、1画面を構成する樹脂マスク開口部25間のピッチ、画面間のピッチについて説明する。1画面を構成する樹脂マスク開口部25間のピッチや、樹脂マスク開口部25の大きさについて特に限定はなく、蒸着作製するパターンに応じて適宜設定することができる。例えば、400ppiの高精細な蒸着パターンの形成を行う場合には、1画面を構成する樹脂マスク開口部25において隣接する樹脂マスク開口部25の横方向のピッチ(P1)、縦方向のピッチ(P2)は60μm程度となる。また、一例としての樹脂マスク開口部の大きさは、500μm2以上1000μm2以下の範囲内である。また、1つの樹脂マスク開口部25は、1画素に対応していることに限定されることはなく、例えば、画素配列によっては、複数画素を纏めて1つの樹脂マスク開口部25とすることもできる。
画面間の横方向ピッチ(P3)、縦方向ピッチ(P4)についても特に限定はないが、図7に示すように、1つの金属マスク開口部15が、1画面全体と重なる位置に設けられる場合には、各画面間に金属線部分が存在することとなる。したがって、各画面間の縦方向ピッチ(P4)、横方向のピッチ(P3)が、1画面内に設けられている樹脂マスク開口部25の縦方向ピッチ(P2)、横方向ピッチ(P1)よりも小さい場合、或いは略同等である場合には、各画面間に存在している金属線部分が断線しやすくなる。したがって、この点を考慮すると、画面間のピッチ(P3、P4)は、1画面を構成する樹脂マスク開口部25間のピッチ(P1、P2)よりも広いことが好ましい。画面間のピッチ(P3、P4)の一例としては、1mm以上100mm以下の範囲内である。なお、画面間のピッチとは、1の画面と、当該1の画面と隣接する他の画面とにおいて、隣接している樹脂マスク開口部間のピッチを意味する。このことは、後述する実施形態(B)の蒸着マスクにおける樹脂マスク開口部25間のピッチ、画面間のピッチについても同様である。
なお、図10に示すように、1つの金属マスク開口部15が、2つ以上の画面全体と重なる位置に設けられる場合には、1つの金属マスク開口部15内に設けられている複数の画面間には、金属マスク開口部の内壁面を構成する金属線部分が存在しないこととなる。したがって、この場合、1つの金属マスク開口部15と重なる位置に設けられている2つ以上の画面間のピッチは、1画面を構成する樹脂マスク開口部25間のピッチと略同等であってもよい。
また、樹脂マスク20には、樹脂マスク20の縦方向、或いは横方向にのびる溝(図示しない)が形成されていてもよい。蒸着時に熱が加わった場合、樹脂マスク20が熱膨張し、これにより樹脂マスク開口部25の寸法や位置に変化が生じる可能性があるが、溝を形成することで樹脂マスクの膨張を吸収することができ、樹脂マスクの各所で生じる熱膨張が累積することにより樹脂マスク20が全体として所定の方向に膨張して樹脂マスク開口部25の寸法や位置が変化することを防止することができる。溝の形成位置について限定はなく、1画面を構成する樹脂マスク開口部25間や、樹脂マスク開口部25と重なる位置に設けられていてもよいが、画面間に設けられていることが好ましい。また、溝は、樹脂マスクの一方の面、例えば、金属マスクと接する側の面のみに設けられていてもよく、金属マスクと接しない側の面のみに設けられていてもよい。或いは、樹脂マスク20の両面に設けられていてもよい。
また、隣接する画面間に縦方向に延びる溝としてもよく、隣接する画面間に横方向に延びる溝を形成してもよい。さらには、これらを組み合わせた態様で溝を形成することも可能である。
溝の深さやその幅については特に限定はないが、溝の深さが深すぎる場合や、幅が広すぎる場合には、樹脂マスク20の剛性が低下する傾向にあることから、この点を考慮して設定することが必要である。また、溝の断面形状についても特に限定されることはなくU字形状やV字形状など、加工方法などを考慮して任意に選択すればよい。実施形態(B)の蒸着マスクについても同様である。
<実施形態(B)の蒸着マスク>
次に、実施形態(B)の蒸着マスクについて説明する。図11に示すように、実施形態(B)の蒸着マスクは、蒸着作製するパターンに対応した樹脂マスク開口部25が複数設けられた樹脂マスク20の一方の面上に、1つの金属マスク開口部15が設けられた金属マスク10が積層されてなり、当該複数の樹脂マスク開口部25の全てが、金属マスク10に設けられた1つの金属マスク開口部15と重なる位置に設けられている。
実施形態(B)の蒸着マスクで言う樹脂マスク開口部25とは、蒸着対象物に蒸着パターンを形成するために必要な樹脂マスク開口部を意味し、蒸着対象物に蒸着パターンを形成するために必要ではない樹脂マスク開口部は、1つの金属マスク開口部15と重ならない位置に設けられていてもよい。なお、図11は、実施形態(B)の蒸着マスクの一例を示す蒸着マスクを金属マスク側から平面視したときの正面図である。
実施形態(B)の蒸着マスク100は、複数の樹脂マスク開口部25を有する樹脂マスク20上に、1つの金属マスク開口部15を有する金属マスク10が設けられており、かつ、複数の樹脂マスク開口部25の全ては、当該1つの金属マスク開口部15と重なる位置に設けられている。この構成を有する実施形態(B)の蒸着マスク100では、樹脂マスク開口部25間に、金属マスクの厚みと同じ厚み、或いは、金属マスクの厚みより厚い金属線部分が存在していないことから、上記実施形態(A)の蒸着マスクで説明したように、金属線部分による干渉を受けることなく樹脂マスク20に設けられている樹脂マスク開口部25の寸法通りに高精細な蒸着パターンを形成することが可能となる。
また、実施形態(B)の蒸着マスクによれば、金属マスク10の厚みを厚くしていった場合であっても、シャドウの影響を殆ど受けることがないことから、金属マスク10の厚みを、耐久性や、ハンドリング性を十分に満足させることができるまで厚くすることができ、高精細な蒸着パターンの形成を可能としつつも、耐久性や、ハンドリング性を向上させることができる。
実施形態(B)の蒸着マスクにおける樹脂マスク20は、樹脂から構成され、図11に示すように、1つの金属マスク開口部15と重なる位置に蒸着作製するパターンに対応した樹脂マスク開口部25が複数設けられている。樹脂マスク開口部25は、蒸着作製するパターンに対応しており、蒸着源から放出された蒸着材が樹脂マスク開口部25を通過することで、蒸着対象物には、樹脂マスク開口部25に対応する蒸着パターンが形成される。なお、図示する形態では、樹脂マスク開口部が縦横に複数列配置された例を挙げて説明をしているが、縦方向、或いは横方向にのみ配置されていてもよい。
実施形態(B)の蒸着マスク100における「1画面」とは、1つの製品に対応する樹脂マスク開口部25の集合体を意味し、当該1つの製品が有機ELディスプレイである場合には、1つの有機ELディスプレイを形成するのに必要な有機層の集合体、つまり、有機層となる樹脂マスク開口部25の集合体が「1画面」となる。実施形態(B)の蒸着マスクは、「1画面」のみからなるものであってもよく、当該「1画面」が複数画面分配置されたものであってもよいが、「1画面」が複数画面分配置される場合には、画面単位毎に所定の間隔をあけて樹脂マスク開口部25が設けられていることが好ましい(実施形態(A)の蒸着マスクの図7参照)。「1画面」の形態について特に限定はなく、例えば、1つの樹脂マスク開口部25を1画素としたときに、数百万個の樹脂マスク開口部25によって1画面を構成することもできる。
実施形態(B)の蒸着マスク100における金属マスク10は、金属から構成され1つの金属マスク開口部15を有している。そして、実施形態(B)の蒸着マスク100では、当該1つの金属マスク開口部15は、金属マスク10の正面からみたときに、全ての樹脂マスク開口部25と重なる位置、換言すれば、樹脂マスク20に配置された全ての樹脂マスク開口部25がみえる位置に配置されている。
金属マスク10を構成する金属部分、すなわち1つの金属マスク開口部15以外の部分は、図11に示すように蒸着マスク100の外縁に沿って設けられていてもよく、図12に示すように金属マスク10の大きさを樹脂マスク20よりも小さくし、樹脂マスク20の外周部分を露出させてもよい。また、金属マスク10の大きさを樹脂マスク20よりも大きくして、金属部分の一部を、樹脂マスクの横方向外方、或いは縦方向外方に突出させてもよい。なお、いずれの場合であっても、1つの金属マスク開口部15の大きさは、樹脂マスク20の大きさよりも小さく構成されている。
図11に示される金属マスク10の1つの金属マスク開口部15の壁面をなす金属部分の横方向の幅(W1)や、縦方向の幅(W2)について特に限定はないが、W1、W2の幅が狭くなっていくに従い、耐久性や、ハンドリング性が低下していく傾向にある。したがって、W1、W2は、耐久性や、ハンドリング性を十分に満足させることができる幅とすることが好ましい。金属マスク10の厚みに応じて適切な幅を適宜設定することができるが、好ましい幅の一例としては、実施形態(A)の蒸着マスクの金属マスクと同様、W1、W2ともに1mm以上100mm以下の範囲内である。
上記では、蒸着マスク100が樹脂マスク開口部25を有する樹脂マスク20と、金属マスク開口部15を有する金属マスク10とが積層されてなる蒸着マスク100である場合を例に挙げて説明を行ったが、蒸着マスクを、樹脂マスク20のみからなる蒸着マスク(図示しない)、或いは金属マスク10のみからなる蒸着マスク(図示しない)とすることもできる。これらの蒸着マスクにおいても、樹脂マスク開口部25、又は金属マスク開口部15の構成を、上記「条件A」、及び「条件B」の何れか一方、又は双方を満たす構成とすることで、シャドウの発生を抑制することができる。また、樹脂材料、金属材料とは異なる材料を含有する蒸着マスクに適用することもできる。
具体的には、蒸着作製するパターンに対応する開口部を有する蒸着マスクであって、蒸着マスクは、開口部を複数有し、蒸着マスクの面のうち、蒸着源側に位置する面を蒸着マスクの一方の面としたときに、複数の開口部のうちの何れか1つの開口部は、蒸着マスクの厚み方向断面において、当該1つの開口部を形作る一方の内壁面と蒸着マスクの他方の面とのなす鋭角と、当該1つの開口部を形作る他方の内壁面と蒸着マスクの他方の面とのなす鋭角とが異なる構成としてもよい。
上記構成にかえて、或いはこれとともに、蒸着マスクの厚み方向断面において、複数の開口部のうちの1つの開口部を形作る内壁面の一方の内壁面と蒸着マスクの他方の面とのなす鋭角と、他の1つの開口部を形作る内壁面の一方の内壁面と蒸着マスクの他方の面とのなす鋭角とが異なる構成としてもよい。
蒸着マスクを、樹脂マスク20のみからなる蒸着マスクとする場合には、上記で説明した蒸着マスクから金属マスク10を除いた構成とすればよい。この場合、蒸着マスクの剛性を担保すべく、樹脂マスク20の厚みは、3μm以上とすることが好ましい。
また、蒸着マスクを、金属マスクのみからなる蒸着マスクとする場合には、上記で説明した蒸着マスクから樹脂マスク20を除いた構成とし、金属マスク開口部15の構成を、上記「条件A」、及び「条件B」の何れか一方、又は双方を満たす金属マスク開口部15とすればよい。この場合の金属マスク10の厚みとしては、5μm以上35μm以下の範囲とすることが好ましい。
なお、蒸着作成するパターンに対応する開口部の精度を考慮すると、蒸着作成するパターンに対応する開口部を、樹脂マスク20が有する樹脂マスク開口部25とすることが好ましい。また、剛性の点を考慮すると、樹脂マスク20の一方の面上には、金属マスク開口部15を有する金属マスク10が積層されていることが好ましい。
<フレーム付き蒸着マスク>
本開示の実施の形態に係るフレーム付き蒸着マスク200は、フレーム60に上記で説明した本開示の各実施の形態に係る蒸着マスク100が固定されてなる構成を呈している。蒸着マスク100についての説明は省略する。
フレーム付き蒸着マスク200は、図13に示すように、フレーム60に、1つの蒸着マスク100が固定されたものであってもよく、図14に示すように、フレーム60に、複数の蒸着マスク100が固定されたものであってもよい。
フレーム60は、略矩形形状の枠部材であり、最終的に固定される蒸着マスク100の樹脂マスク20に設けられた樹脂マスク開口部25を蒸着源側に露出させるための貫通孔を有する。フレームの材料としては、金属材料や、ガラス材料、セラミック材料等を挙げることができる。
フレームの厚みについても特に限定はないが、剛性等の点から10mm以上30mm以下の範囲内であることが好ましい。フレームの開口の内周端面と、フレームの外周端面間の幅は、当該フレームと、蒸着マスクの金属マスクとを固定することができる幅であれば特に限定はなく、例えば、10mm以上70mm以下の範囲内である。
また、図15(a)〜(c)に示すように、フレームの貫通孔の領域に補強フレーム65等が設けられたフレーム60を用いてもよい。換言すれば、フレーム60が有する開口が、補強フレーム等によって分割された構成を有していてもよい。補強フレーム65を設けることで、当該補強フレーム65を利用して、フレーム60と蒸着マスク100とを固定することができる。具体的には、上記で説明した蒸着マスク100を縦方向、及び横方向に複数並べて固定するときに、当該補強フレームと蒸着マスクが重なる位置においても、フレーム60に蒸着マスク100を固定することができる。
フレーム60と、蒸着マスク100との固定方法についても特に限定はなく、レーザー光等により固定するスポット溶接、接着剤、ねじ止め、或いはこれ以外の方法を用いて固定することができる。
<蒸着マスクを用いた蒸着方法>
本開示の各実施の形態に係る蒸着マスクを用いた蒸着パターンの形成に用いられる蒸着方法については、特に限定はなく、例えば、反応性スパッタリング法、真空蒸着法、イオンプレーティング、電子ビーム蒸着法等の物理的気相成長法(Physical Vapor Deposition)、熱CVD、プラズマCVD、光CVD法等の化学気相成長法(Chemical Vapor Deposition)等を挙げることができる。また、蒸着パターンの形成は、従来公知の真空蒸着装置などを用いて行うことができる。
<<蒸着マスクの製造方法>>
次に、本開示の実施形態に係る蒸着マスクの製造方法について説明する。
本開示の実施形態に係る蒸着マスクの製造方法にあっては、上記で説明した樹脂マスクを形成するための樹脂板が準備される。この樹脂板の材質や厚さについては、上記で説明した通りであり、ここでの説明は省略する。
なお、準備される樹脂板は、樹脂板のみであってもよく、樹脂板の一方の面には上記で説明した金属マスクが積層された金属マスク付き樹脂板であってもよく、樹脂板の一方の面の一部に下記で説明する金属層が設けられた金属層付き樹脂板であってもよい。
本開示の実施形態に係る蒸着マスクの製造方法にあっては、準備された樹脂板にレーザーを照射することで、樹脂板に複数の樹脂マスク開口部を形成する工程が行われる。ここで、準備された樹脂板に金属マスクが積層されている場合には、金属マスクの金属マスク開口部を通してレーザーが照射される。また、準備された樹脂板に下記で説明する金属層が設けられている場合には、金属層が設けられている側からレーザーが照射される。
そして、樹脂板に複数の樹脂マスク開口部を形成する工程においては、形成される樹脂マスク開口部が、上記「条件A」、及び「条件B」の何れか一方、又は双方を満たすように、開口部が形成される。
上記「条件A」、及び「条件B」の何れか一方、又は双方を満たすような開口部を形成する具体的手段については、特に限定されることはないが、例えば以下に挙げるような手段を用いてもよい。
・レーザーを角度を付けて照射する。
図20(a)や(b)に示すように、樹脂板にレーザーを照射するにあたり、角度を付けて照射することにより、上記「条件A」、及び「条件B」の何れか一方、又は双方を満たすように、開口部を形成することができる。なお、角度を付けるにあっては、図20(a)に示すように、レーザー自体に角度を付けてもよく、図20(b)に示すように、レーザー自体は真上から照射し、樹脂板に角度をつけて設置してもよい。また、図示はしないが、反射体などを用いて、照射されるレーザーの光路を変化させることで、レーザーに角度をつけることも可能である。
・レーザーを多段階に照射する。
図21に示すように、樹脂板にレーザーを照射するにあたり、図21中の(1)、(2)、(3)・・・に示すように、レーザーを多段階に照射することにより上記「条件A」、及び「条件B」の何れか一方、又は双方を満たすように、開口部を形成することができる。この場合においては、レーザーを照射する位置をずらしつつ、その焦点距離を浅くしていくことで、所望の開口部を形成してもよく、レーザーの位置をずらしながら、照射するレーザーのエネルギーを変えていくことで、所望の開口部を形成してもよい。
・レーザー用マスクを用いる。
図22に示すように、樹脂板にレーザーを照射するにあたり、樹脂板上にレーザー用マスク220を設置し、当該レーザー用マスク220を通してレーザーを照射することにより上記「条件A」、及び「条件B」の何れか一方、又は双方を満たすように、開口部を形成することができる。より具体的には、このレーザー用マスクには、レーザーのエネルギーを減衰させることなく、そのまま通過させる開口領域221と、当該開口領域221の周囲に位置し、レーザーのエネルギーを減衰させる減衰領域222とが設けられている。このような減衰領域222を有するレーザー用マスクを用いることにより、当該減衰領域222を通過したレーザーのエネルギーは減衰しているため、開口領域を通過したレーザーにより、開口部が形成されたタイミングにおいて、当該開口部の周辺は未だ貫通されていない状態を作り出すことができ、これにより上記「条件A」、及び「条件B」の何れか一方、又は双方を満たすように、開口部を形成することができる。このような減衰領域222の形成方法については特に限定されることはなく、例えばハーフトーンマスクなどの技術を応用することができ、この減衰領域222による減衰の割合や減衰領域222の配置を適宜設計することにより、上記「条件A」、及び「条件B」の何れか一方、又は双方を満たすように、開口部を形成することができる。
<<有機半導体素子の製造方法>>
次に、本開示の実施の形態に係る有機半導体素子の製造方法について説明する。本開示の有機半導体素子の製造方法は、蒸着マスクを用いて蒸着対象物に蒸着パターンを形成する工程を含み、蒸着パターンを形成する蒸着パターン形成工程において、上記で説明した本開示の各実施の形態に係る蒸着マスクが用いられる。
蒸着マスクを用いた蒸着法により蒸着パターンを形成する蒸着パターン形成工程について特に限定はなく、基板上に電極を形成する電極形成工程、有機層形成工程、対向電極形成工程、封止層形成工程等を有し、各任意の工程において、上記で説明した本開示の蒸着パターン形成方法を用いて、蒸着パターンが形成される。例えば、有機ELデバイスのR(レッド),G(グリーン),B(ブルー)各色の発光層形成工程に、上記で説明した本開示の蒸着パターン形成方法をそれぞれ適用する場合には、基板上に各色発光層の蒸着パターンが形成される。なお、本開示の有機半導体素子の製造方法は、これらの工程に限定されるものではなく、従来公知の有機半導体素子の製造における任意の工程に適用可能である。
以上説明した本開示の実施の形態に係る有機半導体素子の製造方法によれば、蒸着マスクと蒸着対象物とを隙間なく密着させた状態で、有機半導体素子を形成する蒸着を行うことができ、高精細な有機半導体素子を製造することができる。本開示の有機半導体素子の製造方法で製造される有機半導体素子としては、例えば、有機EL素子の有機層、発光層や、カソード電極等を挙げることができる。特に、本開示の有機半導体素子の製造方法は、高精細なパターン精度が要求される有機ELデバイスのR(レッド),G(グリーン),B(ブルー)発光層の製造に好適に用いることができる。
<<有機ELディスプレイの製造方法>>
次に、本開示の実施の形態に係る有機ELディスプレイ(有機エレクトロルミネッセンスディスプレイ)の製造方法について説明する。本開示の有機ELディスプレイの製造方法は、有機ELディスプレイの製造工程において、上記で説明した本開示の有機半導体素子の製造方法により製造された有機半導体素子が用いられる。
上記本開示の有機半導体素子の製造方法により製造された有機半導体素子が用いられた有機ELディスプレイとしては、例えば、ノートパソコン(図16(a)参照)、タブレット端末(図16(b)参照)、携帯電話(図16(c)参照)、スマートフォン(図16(d)参照)、ビデオカメラ(図16(e)参照)、デジタルカメラ(図16(f)参照)、スマートウォッチ(図16(g)参照)等に用いられる有機ELディスプレイを挙げることができる。
以上、本開示の実施の形態に係る蒸着マスクや、有機半導体素子の製造方法、有機ELディスプレイの製造方法に用いられる蒸着マスクが、樹脂マスク開口部25を有する樹脂マスク20と、金属マスク開口部15を有する金属マスク10とが積層されてなる積層構成をとる蒸着マスクである場合を中心に説明を行ったが、この形態の蒸着マスクにかえて、本開示の実施の形態に係る蒸着マスクを、樹脂マスク開口部25を有する樹脂マスク20上に、金属層10Aを部分的に配置した形態の蒸着マスクとしてもよい。また、この形態の蒸着マスクを、有機半導体素子の製造方法や、有機ELディスプレイの製造方法に用いることもできる。なお、この形態における樹脂マスク開口部25も、上記「条件A」、及び「条件B」の何れか一方、又は双方を満たしている。
樹脂マスク開口部25を有する樹脂マスク20上に、金属層10Aを部分的に配置した蒸着マスクによれば、金属層10Aを有しない蒸着マスク、つまりは、樹脂マスク20のみからなる蒸着マスクと比較して、耐久性の向上を図ることができる。
図17(a)は、樹脂マスク開口部25を有する樹脂マスク20上に、金属層10Aを部分的に配置した形態の蒸着マスクを、金属層側から平面視したときの一例を示す正面図であり、図17(b)は、図17(a)のA−A部分での概略断面図である。なお、図17(b)における蒸着マスクの中央付近の一部は省略されている。また、図17(b)では、樹脂マスク開口部25を断面視したときの内壁面の形状を略記しているが、樹脂マスク開口部25は、上記「条件A」、及び「条件B」の何れか一方、又は双方を満たしている。
金属層10Aが設けられる位置、および金属層10Aを平面視した際の形状についても特に限定されることはない。すなわち、金属層10Aが設けられる位置に応じて、金属層10Aの平面形状を適宜設計することが可能である。
例えば、図17(a)に示すように、蒸着マスク100を構成する樹脂マスク20を平面視したときの形状が、長辺と短辺とを有する長方形を呈している場合にあっては、金属層10Aの形状をその短辺と同じ長さを有する帯形状としつつ、樹脂マスク20の短辺と平行に配置してもよい。また、図示しないが、金属層10Aの形状を樹脂マスク20の長辺と同じ長さを有する帯形状をしつつ、樹脂マスクの長辺と平行に配置してもよい。
図18、図19は、樹脂マスク開口部25を有する樹脂マスク20上に、金属層10Aが部分的に配置された蒸着マスクを、金属層10A側から平面視したときの一例を示す正面図である。
図18に示すように、金属層10Aは必ずしも樹脂マスク20の周縁に接している必要はなく、樹脂マスク20の内部にのみ配置されていてもよい。例えば、樹脂マスク開口部25を有する樹脂マスク20上に、金属層10Aが部分的に配置された蒸着マスクを、フレームと固定するにあたり、当該フレームと厚み方向で重なる位置に、金属層10Aを配置しない形態としてもよい。
また、図19に示すように、金属層10Aは必ずしも帯状である必要はなく、樹脂マスク20上に点在するように配置されていてもよい。この場合において、図19に示す金属層10Aは正方形であるが、これに限定されることはなく、長方形、三角形、四角形以上の多角形、円、楕円、半円、ドーナツ形状、アルファベットの「C」形状、「T」形状、さらには「十字」形状や「星」形状など、あらゆる形状をも採用可能である。一枚の樹脂マスク20上に複数の金属層10Aが設けられている場合において、すべての金属層10Aが同一形状である必要はなく、前記で挙げた種々の形状の金属層10Aが混在していてもよい。
また、金属層10Aは、規則的に配置されていてもよく、ランダムに配置されていてもよい。
金属層10Aの材料としては、上記金属マスク10の材料をそのまま用いることができる。また、金属層10Aの厚みは、金属マスク10で説明した厚みとすればよい。
また、金属層10Aの断面形状についても特に限定されることはなく、図17(b)に示すように、金属層10Aの向かいあう端面同士が略平行であってもよく、図示はしないが、樹脂マスク開口部25や、金属マスク開口部15の開口と同様に、金属層10Aの樹脂マスク20と接する側の面から、金属層10Aの樹脂マスク20と接しない側の面に向かって広がりをもつ形状としてもよい。
10…金属マスク
15…金属マスク開口部
20…樹脂マスク
25、25a、25b、25c、25d…樹脂マスク開口部
60…フレーム
100…蒸着マスク

Claims (8)

  1. 蒸着作製するパターンに対応する樹脂マスク開口部を有する樹脂マスクの一方の面上に、金属マスク開口部を有する金属マスクが積層されてなる蒸着マスクの製造方法であって、
    樹脂板の一方の面に前記金属マスクが積層された金属マスク付き樹脂板を準備する工程と、
    前記金属マスク付き樹脂板の金属マスク開口部を通してレーザーを照射することで前記樹脂板に複数の樹脂マスク開口部を形成する工程と、を含み、
    前記樹脂マスク開口部を形成する工程においては、
    前記複数の前記樹脂マスク開口部のうちの何れか1つの樹脂マスク開口部は、前記樹脂マスクの厚み方向断面において、当該1つの樹脂マスク開口部を形作る一方の内壁面と前記樹脂マスクの他方の面とのなす鋭角と、当該1つの樹脂マスク開口部を形作る他方の内壁面と前記樹脂マスクの他方の面とのなす鋭角とが異なる、ように樹脂マスク開口部を形成する、蒸着マスクの製造方法。
  2. 蒸着作製するパターンに対応する樹脂マスク開口部を有する樹脂マスクの一方の面上に、金属マスク開口部を有する金属マスクが積層されてなる蒸着マスクの製造方法であって、
    樹脂板の一方の面に前記金属マスクが積層された金属マスク付き樹脂板を準備する工程と、
    前記金属マスク付き樹脂板の金属マスク開口部を通してレーザーを照射することで前記樹脂板に複数の樹脂マスク開口部を形成する工程と、を含み、
    前記樹脂マスク開口部を形成する工程においては、
    前記樹脂マスクの厚み方向断面において、前記複数の前記樹脂マスク開口部のうちの1つの樹脂マスク開口部を形作る内壁面の一方の内壁面と前記樹脂マスクの他方の面とのなす鋭角と、他の1つの樹脂マスク開口部を形作る内壁面の一方の内壁面と前記樹脂マスクの他方の面とのなす鋭角とが異なる、ように樹脂マスクを形成する、蒸着マスクの製造方法。
  3. 前記樹脂マスク開口部を形成する工程において、
    前記樹脂マスクの厚み方向断面において、前記1つの樹脂マスク開口部を形作る一方の内壁面と前記樹脂マスクの他方の面とのなす鋭角と、当該1つの樹脂マスク開口部を形作る他方の内壁面と前記樹脂マスクの他方の面とのなす鋭角とが異なる、ように樹脂マスクを形成する、請求項2に記載の蒸着マスクの製造方法。
  4. 蒸着作製するパターンに対応する開口部を有する蒸着マスクの製造方法であって、
    樹脂板を準備する工程と、
    レーザーを照射することで前記樹脂板に複数の開口部を形成する工程と、を含み、
    前記開口部を形成する工程においては、
    前記蒸着マスクの面のうち、蒸着源側に位置する面を蒸着マスクの一方の面としたときに、
    前記複数の開口部のうちの何れか1つの開口部は、前記蒸着マスクの厚み方向断面において、当該1つの開口部を形作る一方の内壁面と前記蒸着マスクの他方の面とのなす鋭角と、当該1つの開口部を形作る他方の内壁面と前記蒸着マスクの他方の面とのなす鋭角とが異なる、ように開口部を形成する、蒸着マスクの製造方法。
  5. 蒸着作製するパターンに対応する開口部を有する蒸着マスクの製造方法であって、
    樹脂板を準備する工程と、
    レーザーを照射することで前記樹脂板に複数の開口部を形成する工程と、を含み、 前記開口部を形成する工程においては、
    前記蒸着マスクの面のうち、蒸着源側に位置する面を蒸着マスクの一方の面としたときに、
    前記蒸着マスクの厚み方向断面において、前記複数の開口部のうちの1つの開口部を形作る内壁面の一方の内壁面と前記蒸着マスクの他方の面とのなす鋭角と、他の1つの開口部を形作る内壁面の一方の内壁面と前記蒸着マスクの他方の面とのなす鋭角とが異なる、ように開口部を形成する、蒸着マスクの製造方法。
  6. 前記樹脂マスク開口部を形成する工程において、
    前記蒸着マスクの厚み方向断面において、前記1つの開口部を形作る一方の内壁面と前記蒸着マスクの他方の面とのなす鋭角と、当該1つの開口部を形作る他方の内壁面と前記蒸着マスクの他方の面とのなす鋭角とが異なる、ように開口部を形成する請求項5に記載の蒸着マスクの製造方法。
  7. 有機半導体素子の製造方法であって、
    蒸着マスクを用いて蒸着対象物に蒸着パターンを形成する蒸着パターン形成工程を含み、
    前記蒸着パターン形成工程で用いられる前記蒸着マスクが、前記請求項1乃至6の何れか1項に記載の蒸着マスクの製造方法によって製造された蒸着マスクである、
    有機半導体素子の製造方法。
  8. 有機ELディスプレイの製造方法であって、
    請求項8に記載の有機半導体素子の製造方法により製造された有機半導体素子が用いられる、
    有機ELディスプレイの製造方法。
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