JP2019163110A - 処理装置 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明はこの様な問題に鑑み成されたものであり、良好な媒体のスタック性と、媒体へのダメージ形成の抑制との両立に配慮された処理装置を提供することにある。
そして前記媒体の排出途中の所定のタイミングで前記第1当接部を前記第2位置とすることで、前記第1当接部が前記媒体の面を押圧する押圧力が緩和され、これにより前記媒体へのダメージ形成の抑制を図ることができる。
本態様によれば、前記第2当接部は、前記媒体搬送経路において前記第1当接部より上流側に位置する構成において、上述した第2から第4の態様のいずれかの作用効果が得られる。
本態様によれば、前記第1当接部は、前記第1位置から前記第2位置に切り換わる際、段階的に切り換わるので、前記媒体の排出時の姿勢が急激に変化することを抑制でき、良好なスタック性を得ることができる。
逆に、前記媒体が薄紙などの剛性が低いものである場合は、カールし易い為、スタック性を良好なものとする為に前記第1当接部によって押圧してカール抑制の為の湾曲を形成する必要性が高い。従ってこの様な場合には、前記第1当接部を前記第1位置に位置した状態で排出する。
一例としてこの様に、前記媒体の種類に応じ、前記第1当接部が前記第1位置に位置した状態での排出動作と、前記第1当接部が前記第2位置に位置した状態での排出動作と、が切り換えられるので、前記媒体の種類に適した好適な排出を行うことができる。
本態様によれば、前記処理部は、前記媒体に対して記録を行う記録手段で構成される場合に、上述した第1から第14の態様のいずれかの作用効果が得られる。
またインクジェット方式では、キャリッジにインクカートリッジを搭載するタイプ、キャリッジ外にインク収容部を設けて当該インク収容部とキャリッジとをインクチューブで接続するタイプ等、種々の形態があり、本発明はいずれの形態にも適用可能である。尚、本実施形態に係るプリンター1は、キャリッジ外にインク収容部を設けて当該インク収容部とキャリッジとをインクチューブで接続するタイプである。
また、インクを吐出する記録ヘッドは、用紙幅方向に移動するタイプと、用紙幅方向をカバーする大きさに形成されて移動しないタイプとがあり、本実施形態に係るプリンター1は、後者のタイプである。
図1においてプリンター1は、用紙に記録を行う装置本体2Aの上部にスキャナー部3を備え、装置本体2Aの下側には増設ユニット2B、2Cを備えている。装置本体2Aは用紙カセット10Aを備え、増設ユニット2Bは、用紙カセット10Bを備え、増設ユニット2Cは用紙カセット10Cを備えている。増設ユニット2B、2Cのこれらは用紙収容枚数を増やす為のオプションユニットであり、装置本体2Aに対して任意的に取り付けられる。
開閉カバー6の内側には手差しトレイ41(図2)が設けられている。手差しトレイ41は揺動軸41aを中心に回動し、開閉カバー6とともに開閉できる様になっている。尚、図2に示す手差しトレイ41は収納姿勢であり、図2の状態から時計回り方向に開き、斜め上方を向いた状態で、手差し給紙を可能とする。
フラップ33が図2の仮想線および符号33−1の状態にある場合、用紙はフェイスアップ排出経路R5に案内され、そしてフェイスアップ排出軌跡T1で示されるようにフェイスアップ排出される。
以下、更に図2ではレジストローラー対17までの用紙給送経路を説明する。
また、手差しトレイ41からの用紙給送経路(手差し給送経路S3)には、給送ローラー15と分離ローラー16とが設けられており、手差しトレイ41にセットされた用紙は、これらローラーの回転によってレジストローラー対17に到達する。
ローラーGは、不図示の付勢手段によってローラーFとの間で用紙をニップ可能であるとともに、用紙と接して従動回転する従動ローラーであり、用紙幅方向に適宜の間隔を空けて、ローラーFと一対で設けられる。ローラーGは外周に複数の歯を有するギザローラーであり、記録面に対して点接触することにより既記録面のインクの白ヌケや転着を抑制する。
尚、従動ローラーGは、各搬送ローラー対を構成する以外にも、用紙搬送経路上の適宜の位置に設けられており、特に直近の記録面に接する側に設けられている。後述する、排出機構部36を構成する従動ローラーについても、従動ローラーGと同じ構成である。
駆動ローラー17aは、回転軸17cに対し軸線方向に沿って適宜の間隔を空けて複数設けられ、従動ローラー17bも同様に、回転軸17dに対し軸線方向に沿って適宜の間隔を空けて複数設けられる。
記録ヘッド8は、媒体の一例である用紙に対して処理を行う処理部の一例である。
フェイスダウン排出経路R4の最下流は、上述したように排出機構部36で構成される。
これらフラップにより、用紙の進む経路が設定される。
図4に示す様に、排出機構部36は、フェイスダウン排出経路R4の最も下流に位置し、用紙を排出する排出部を構成する排出ローラー対25を有する。排出ローラー対25は、不図示のモーターにより回転駆動される駆動ローラー63と、従動回転する従動ローラー64と、を備えて構成されている。駆動ローラー63は、図3において符号Fで示した駆動ローラーであり、従動ローラー64は、図3において符号Gで示した従動ローラーである。
用紙幅方向(x方向)において排出ローラー対25の外側には、「第1当接部」を構成する従動ローラー48が配置され、更にその外側には、「第2当接部」を構成する従動ローラー47が配置される。従動ローラー47は、用紙幅方向(x方向)に所定の間隔を空けて設けられている。
換言すれば、排出部としての排出ローラー対25が、用紙幅方向(x方向)において中央領域に配置され、第1当接部としての従動ローラー48が、用紙幅方向(x方向)において従動ローラー48よりも外側に配置され、第2当接部としての従動ローラー47が、用紙幅方向(x方向)において従動ローラー48よりも外側に配置される。
また用紙搬送方向においては、従動ローラー47が、従動ローラー48よりも上流側に配置されている(図6、図8参照)。
本実施形態では、従動ローラー48は用紙に対して上方(一方側)から当接する位置に、従動ローラー47は用紙に対して下方(他方側)から当接する位置に配置されて、用紙に波打ち形状を形成する。
従って、上記とは逆に、用紙幅方向(x方向)の片側(中央から一方側)で、従動ローラー48を二組設け、従動ローラー47を一組設けても良いし、或いは両方を二組以上、即ち複数設けても良い。
尚、排出ローラー対25を構成する従動ローラー64は、本実施形態では、4枚の拍車を一組として、用紙幅方向(x方向)で4組設けられている。
従動ローラー49は、従動ローラー48と同様に2枚の拍車を一組として配置されている。
排出機構部36において最も上流側の搬送ローラー対24は、不図示のモーターにより回転駆動される駆動ローラー42と、従動回転する従動ローラー43と、を備えて構成されている。駆動ローラー42は、図3において符号Fで示した駆動ローラーであり、従動ローラー43は、図3において符号Gで示した従動ローラーである。符号42aは、駆動ローラー42の回転軸である。
第2カム部材58は、ソレノイド60を構成するプランジャー61と係合可能に設けられており、ソレノイド60の作動に伴うプランジャー61の突出及び引き込み動作により回転する。そして第2カム部材58の回転により、第1カム部材57が回転し、即ち回転軸54が回転する。
これにより第1当接部としての従動ローラー48の観点で説明すれば、従動ローラー48は、用紙搬送経路(フェイスダウン排出経路R4)において排出ローラー対25に向かって搬送される用紙の一方の面側である一方側から当接して、用紙を他方の面側である他方側に向けて押圧する。本実施例では、図5〜図8での用紙上面が一方の面となり、用紙下面が他方の面となる。そして従動ローラー48は、用紙を押圧する第1位置(図5、図6)と、この第1位置よりも一方側にある第2位置(図7、図8)と、に切り換え可能である。
尚、以下では説明を判り易くする為に、従動ローラー48の第1位置を「押圧位置」と言い換え、第2位置を「退避位置」と言い換えることとする。
また、上記一方の面側を単に「上側」と称し、上記他方の面側を単に「下側」と称する。
本実施例において寸法Z1は、寸法Z2より大きい。換言すれば、押圧位置にある従動ローラー48が用紙Pと接する位置は、用紙Pの面と交差する方向(高さ方向)において排出ローラー対25が用紙Pと接する位置に対し、従動ローラー47が用紙Pと接する位置より遠い。
また別の観点で表現すると、押圧位置にある従動ローラー48が用紙Pと接する位置は、従動ローラー47が用紙Pと接する位置より下側にある。
また別の観点で表現すると、従動ローラー47が用紙Pと接する位置は、押圧位置にある従動ローラー48が用紙Pと接する位置より上方にあるとともに、排出ローラー対25が用紙Pと接する位置より下方にある。
以上により、用紙Pに、確実に用紙幅方向(x方向)に湾曲する形状を作ることができる。
尚、寸法Z1は例えば8mm程度に、寸法Z2は例えば1mm程度に設定できる。
これにより、従動ローラー48及び従動ローラー47が用紙Pの面を押圧する押圧力が緩和され、用紙Pへのダメージ形成の抑制を図ることができる。
図15において、制御部9(図2)は、記録動作が開始されると(ステップS101においてYes)、従動ローラー48を退避位置から押圧位置へ切り換える(ステップS102)。この時点では、用紙Pは未だフェイスダウン排出経路R4には送り込まれていない。従って用紙Pがフェイスダウン排出経路R4に送り込まれ、用紙先端が従動ローラー48に到達する際は、図14の上の図に示す様に押圧位置にある従動ローラー48に突入し、そして用紙Pには図9に示した様な波打ち形状が形成される。
尚、制御部9は、用紙中央位置Y1が排出ローラー対25に到達したか否かを、ドライバ情報から得られる用紙サイズと、用紙搬送経路に設けられた用紙通過検出センサー(不図示)から得られる情報と、を用いて把握することができる。
勿論、従動ローラー48を押圧位置から退避位置に切り換えるタイミングは、上記に限られず、排出ローラー対25による用紙Pの排出途中の他のタイミングであっても良い。その様なタイミングは、カール抑制の為の従動ローラー48による用紙押圧の必要性と、ダメージ抑制の為の従動ローラー48の退避の必要性と、を総合的に勘案して当業者が適宜設定することができる。
また、従動ローラー48の押圧位置から退避位置への切り換えを段階的に行うほか、切り換えの駆動源としてソレノイド60(図11)に代えてモーター等の動力を用い、押圧位置から退避位置への切り換えを低速で行う様にしても同様な作用効果が得られる。
例えば、厚紙などの剛性が高い用紙の場合は、カールし難い為、スタック性を良好なものとする為に従動ローラー48を押圧位置にしてカール抑制の為の湾曲を形成する必要性が低い。しかも、剛性が高い用紙の場合は、従動ローラー48による押圧で用紙表面にダメージが形成され易い。従ってこの様な場合には、図15のステップS102はスキップし、従動ローラー48は押圧位置に切り換えない。
以上により、用紙種類に適した好適な排出を行うことができる。
例えば、上記実施形態においては処理部を記録ヘッドによる記録部としているが、処理部をスキャナー部3が有する画像読取センサーによる読取部としても良い。この場合、排出部は原稿を搬送しながら読み取る読取部から原稿を排出する排出部である。
また、例えば、上記実施形態は用紙をフェイスダウン排出する構成であるため、片面記録の場合は少なくとも用紙の記録面を第1当設部によって傷つけることは無い。従って、片面記録の場合は波打ち形状を形成して剛性を高めることを優先するため、第1当接部を第2位置に移行しないようにしても良い。
F…駆動ローラー、G…従動ローラー、R1…記録搬送経路、R2…スイッチバック経路、R3…反転経路、R4…フェイスダウン排出経路、R5…フェイスアップ排出経路、S1…カセット給送軌跡、S2…増設カセット給送軌跡、S3…手差し給送軌跡、T1…フェイスアップ排出軌跡、T2…フェイスダウン排出軌跡
Claims (15)
- 媒体に対して処理を行う処理部と、
前記処理部から媒体搬送経路に沿って搬送された前記媒体を排出する排出部と、
前記媒体搬送経路において前記処理部を通過し前記排出部に向かって搬送される前記媒体の一方の面側である一方側から当接して、前記媒体を他方の面側である他方側に向けて押圧する第1当接部と、
前記第1当接部を変位させる制御部と、を備え、
前記制御部は、前記第1当接部を、前記媒体を押圧して当該媒体の剛性を高める第1位置と、前記第1位置よりも前記一方側にある第2位置と、に切り換える制御が可能であることを特徴とする処理装置。 - 請求項1に記載の処理装置において、媒体搬送方向と交差する方向である媒体幅方向において前記第1当接部に対してずれた位置に配置され、前記排出部に向かって搬送される前記媒体に前記他方側から当接して前記媒体を前記一方側に向けて押圧する第2当接部を備える、
ことを特徴とする処理装置。 - 請求項2に記載の処理装置において、前記排出部は、前記媒体幅方向において中央領域に配置され、
前記第1当接部は、前記媒体幅方向において前記排出部よりも外側に配置され、
前記第2当接部は、前記媒体幅方向において前記第1当接部よりも外側に配置される、
ことを特徴とする処理装置。 - 請求項3に記載の処理装置において、前記第1位置にある前記第1当接部が前記媒体と接する位置は、前記第2当接部が前記媒体と接する位置より前記他方側にある、
ことを特徴とする処理装置。 - 請求項2から請求項4のいずれか一項に記載の処理装置において、前記第2当接部は、前記媒体搬送経路において前記第1当接部より上流側に位置する、
ことを特徴とする処理装置。 - 請求項2から請求項5のいずれか一項に記載の処理装置において、前記第1当接部は、前記媒体搬送経路の上方に配置され、
前記第2当接部は、前記媒体搬送経路の下方に配置される、
ことを特徴とする処理装置。 - 請求項6に記載の処理装置において、前記第2当接部が前記媒体と接する位置は、前記第1位置にある前記第1当接部が前記媒体と接する位置より上方にあるとともに、前記排出部が前記媒体と接する位置より下方にある、
ことを特徴とする処理装置。 - 請求項7に記載の処理装置において、前記第2位置にある前記第1当接部が前記媒体と接する位置は、前記第2当接部が前記媒体と接する位置、または前記第2当接部が前記媒体と接する位置より下方にある、
ことを特徴とする処理装置。 - 請求項7に記載の処理装置において、前記第2位置にある前記第1当接部が前記媒体と接する位置は、前記第2当接部が前記媒体と接する位置より上方にある、
ことを特徴とする処理装置。 - 請求項2から請求項9のいずれか一項に記載の処理装置において、前記第1当接部及び前記第2当接部の一方又は両方が、前記媒体幅方向において複数配置される、
ことを特徴とする処理装置。 - 請求項1から請求項10のいずれか一項に記載の処理装置において、前記第1当接部に前記媒体の先端が到達する際、前記第1当接部は前記第1位置にあり、前記媒体の後端が前記第1当接部を抜ける前に、前記第1当接部が前記第1位置から前記第2位置に切り換わる、
ことを特徴とする処理装置。 - 請求項11に記載の処理装置において、前記第1当接部は、前記媒体の、排出方向の中央位置が前記排出部に達したことをもって前記第1位置から前記第2位置へと切り換えられる、
ことを特徴とする処理装置。 - 請求項11または請求項12に記載の処理装置において、前記第1当接部は、前記第1位置から前記第2位置に切り換わる際、段階的に切り換わる、
ことを特徴とする処理装置。 - 請求項1から請求項10のいずれか一項に記載の処理装置において、前記媒体の種類に応じ、前記第1当接部が前記第1位置に位置した状態での排出動作と、前記第1当接部が前記第2位置に位置した状態での排出動作と、が切り換えられる、
ことを特徴とする処理装置。 - 請求項1から請求項14のいずれか一項に記載の処理装置において、前記処理部は、前記媒体に対して記録を行う記録手段で構成される、
ことを特徴とする処理装置。
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