JP2019162804A - 液体噴射装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】閉空間に作用させる負圧の大きさが異なるクリーニングを実行することができる液体噴射装置を提供する。【解決手段】液体噴射装置は、噴射口から液体を噴射可能な液体噴射部と、液体噴射部に対して離れた位置から移動して接触することで噴射口が開口する閉空間を形成可能なキャップと、負圧を発生可能な負圧発生機構と、負圧発生機構を駆動させて負圧を蓄積可能な圧力室と、キャップと圧力室とを連通する排出流路と、排出流路の途中に設けられ、排出流路を開閉可能な排出流路開閉機構と、圧力室の容積を変更可能にする容積可変機構と、負圧発生機構と排出流路開閉機構と容積可変機構とを制御する制御部と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、噴射口から液体を噴射可能な液体噴射部を備えた液体噴射装置に関する。
従来から、液体を噴射可能な噴射口を有する液体噴射部と、液体噴射部に接触することで液体噴射部の噴射口を開口とする閉空間を形成可能なキャップを備えた液体噴射装置が知られている。こうした液体噴射装置では、チューブポンプ等の負圧発生手段で発生させた負圧を一定容積の圧力室に蓄積させ、その蓄積した負圧をキャップと液体噴射部との間に形成した閉空間に作用させることで、噴射口を介して液体噴射部から液体を外部に排出するクリーニングを行うようにしている(例えば特許文献1)。
特開2012−35424号公報
ところが、上記の液体噴射装置のように、負圧を蓄積させる圧力室の容積が一定である場合には、クリーニングを実行する際に、閉空間に作用させる負圧の大きさを変更することができなかった。
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、閉空間に作用させる負圧の大きさが異なるクリーニングを実行することができる液体噴射装置を提供することにある。
上記課題を解決する液体噴射装置は、噴射口から液体を噴射可能な液体噴射部と、前記液体噴射部に対して相対移動可能に設けられ、前記液体噴射部との間に前記噴射口を開口とする閉空間を形成可能なキャップと、負圧を発生可能な負圧発生機構と、前記負圧発生機構の駆動により負圧を蓄積可能な圧力室と、前記キャップと前記圧力室とを連通する排出流路と、前記排出流路の途中に設けられ、前記排出流路を開閉可能な排出流路開閉機構と、前記圧力室の容積を変更可能にする容積可変機構と、前記負圧発生機構と前記排出流路開閉機構と前記容積可変機構とを制御する制御部と、を備える。
第1実施形態の液体噴射置について、その全体構成を概略的に示す模式図。 液体噴射装置における制御構成のブロック図。 第2実施形態の液体噴射置について、その全体構成を概略的に示す模式図。 変形例の液体噴射装置について、その一部を概略的に示す模式図。
(第1実施形態)
以下、第1実施形態の液体噴射装置について図面を参照しながら説明する。
図1に示すように、本実施形態の液体噴射装置11は、液体を噴射する液体噴射部12と、液体噴射部12に液体を供給する液体供給ユニット13と、液体噴射部12のメンテナンスを行うメンテナンス装置14と、を備える。液体噴射部12は、1または複数の噴射口15が開口する開口面16を有し、噴射口15から用紙等の媒体17に対してインク等の液体を噴射可能なように構成されている。
液体供給ユニット13は、液体噴射部12に供給する液体を内部に収容した容器である液体貯留部18と、液体貯留部18を着脱可能とするホルダ部19と、ホルダ部19に装着された液体貯留部18から液体噴射部12に液体を供給するように配置された供給流路20と、を備える。液体貯留部18は、例えば複数色の液体ごとに対応した複数の液体貯留部18がホルダ部19に着脱可能に装着されている。供給流路20は、複数の液体貯留部18ごとに対応した複数の可撓性を有するチューブ等により構成されている。なお、液体貯留部18は、例えば液体噴射装置11に着脱可能に装着されるカートリッジであってもよいし、液体を注入により補給することのできるタンクであってもよい。
メンテナンス装置14は、キャップ21と、内部に空間を有する容器22と、廃液貯留部23と、を備える。キャップ21は、液体噴射部12に対して相対移動可能に設けられている。すなわち、キャップ21は、図1に示すように液体噴射部12から下方に離れた離間位置と、液体噴射部12の下面である開口面16に対して噴射口15を囲うように接触する接触位置との間で、不図示の昇降機構によって上下方向に移動可能とされている。そして、キャップ21は、接触位置に移動して液体噴射部12に接触したときに、液体噴射部12との間に噴射口15を開口とする閉空間を形成可能とされている。
キャップ21と容器22との間にはキャップ21内と容器22内とを連通するチューブ等からなる排出流路24が配置されている。排出流路24は、キャップ21が接触位置に移動して液体噴射部12との間に閉空間を形成したとき、その閉空間に上流端が連通する。排出流路24の途中には、排出流路24を開閉可能な排出流路開閉機構の一例である圧力開閉弁25が設けられている。また、キャップ21には、液体噴射部12との間に閉空間を形成した状態において、そのキャップ21内の閉空間を大気に対して開放可能な大気開放弁26が設けられている。
容器22と廃液貯留部23との間には容器22内と廃液貯留部23内とを連通するチューブ等からなる回収流路27が配置されている。回収流路27の途中には、その位置から廃液貯留部23側となる下流への液体の流動は許容する一方、その位置よりも容器22側となる上流への液体の流動は抑制する一方向弁である逆止弁28が設けられている。回収流路27において逆止弁28と廃液貯留部23の間となる位置には、チューブポンプ等の吸引ポンプ29が設けられている。
図1に示すように、容器22が内部に有する空間は、少なくとも一つ(本実施形態では2つ)の隔壁30により、圧力室を構成する複数(本実施形態では3つ)の室31,32,33に区画されている。これら複数の室31,32,33のうち、図1において最も容積が大きくて右端に位置する第1室31に対して、排出流路24の下流端及び回収流路27の上流端は接続されている。容器22内において、隔壁30により第1室31とは別の室として区画された第2室32と第3室33とは、互いに同じ容積であって且つその合計容積が第1室31よりも小さな容積となるように構成されている。
容器22において、第1室31と第2室32との間、第1室31と第3室33との間、及び、第2室32と第3室33との間は、チューブ等からなる連通流路34で接続されている。連通流路34において、第1室31と第2室32及び第3室33との間を接続する流路部分の途中には、その流路部分を開閉可能な連通流路開閉機構の一例である第1流路開閉弁35が設けられている。また、連通流路34において、第3室33と第2室32及び第1室31との間を接続する流路部分の途中には、その流路部分を開閉可能な連通流路開閉機構の一例である第2流路開閉弁36が設けられている。
第1室31には、ダイアフラムポンプ等からなる負圧発生機構37が吸引流路38を介して接続されている。第1室31は、排出流路24の圧力開閉弁25が閉じ状態にある場合、外部から遮断された状態にある。そのため、その状態において負圧発生機構37を駆動した場合、第1室31内には負圧が蓄積されるようになっている。なお、図示はしないが、吸引流路38において負圧発生機構37よりも第1室31側となる流路部分には吸引流路38を開閉可能な開閉弁を設け、負圧発生機構37の駆動によって第1室31に負圧を蓄積させるときには当該開閉弁を開弁し、その蓄積された負圧の作用によりクリーニングを実行するときには当該開閉弁を閉弁させるとよい。また、図1に示すように、容器22には、第1室31内の圧力の大きさを検出可能な圧力センサー39と、開弁することにより第1室31を大気に連通可能なリリース弁40が設けられている。
次に、液体噴射装置11の電気的構成について説明する。
図2に示すように、液体噴射装置11は、制御部の一例としてマイクロプロセッサー等からなる制御装置41を有している。制御装置41は、液体噴射装置11を統括的に制御する中央処理装置としてのCPU42と、メンテナンス装置14による液体噴射部12のメンテナンス時等においてCPU42が実行するプログラム等を記憶する不揮発性メモリー等からなる記憶部43と、を備える。制御装置41の入力側インターフェース(図示略)には、前述した圧力センサー39の他に、操作部44、計測部45及び吐出不良検出部46が接続されている。
圧力センサー39は、周期的に第1室31内の圧力を検出し、その検出結果を示す検出信号を制御装置41に送信する。操作部44は、液体噴射装置11における液体噴射部12等の各種の機構を内部に収容した筐体(不図示)の前面上部等に設けられたタッチパネル等で構成される。操作部44の表面には、液体噴射装置11の稼働状態が表示される他、ユーザー等によって操作される電源ボタンや各種の操作ボタンが表示される。操作ボタンとしては、例えば液体噴射部12のメンテナンス作業の一つであるクリーニングを実行するときにユーザーにより操作指令が入力されるクリーニング指令ボタン等がある。
なお、クリーニングは、液体噴射部12の噴射口15から液体を強制的に排出させることにより、液体噴射部12内や供給流路20内の液体中に含まれる気泡等の異物を排出するメンテナンス動作である。クリーニングは、液体噴射部12の噴射口15に圧力を付与する方式の違いによって大別すると、加圧クリーニングと吸引クリーニングとに区別される。加圧クリーニングは、液体噴射部12内の噴射口15よりも上流側の液体に対して供給流路20の上流側から下流側の噴射口15に向けて正圧を付与することで噴射口15から液体を排出させるクリーニングである。
一方、吸引クリーニングは、吸引ポンプ29又は負圧発生機構37の駆動に基づき第1室31を含む所定容積の圧力室に蓄積された負圧をキャップ21が液体噴射部12に接触することで形成した閉空間に作用させ、その閉空間に開口する噴射口15から液体を排出させるクリーニングである。本実施形態では、メンテナンス装置14により、加圧クリーニングではなく、吸引クリーニングが実行される。
計測部45は、例えば一定周期で出力されるパルス信号をカウントし、そのカウント値を計測信号として出力するカウント回路で構成される。本実施形態において、計測部45は、メンテナンス装置14において前回のクリーニングを実行してからの経過時間を示す計測信号を制御装置41に送信する。制御装置41は、計測部45から送信された計測信号に基づき、前回のクリーニングを実行してからの経過時間が予め定めた所定時間を超えたか否かを判断している。なお、所定時間は任意に設定可能である。
吐出不良検出部46は、例えば液体噴射部12の内部において噴射口15から吐出させるための液体を一時的に貯留している不図示のキャビティの残留振動を検出する検出回路で構成される。すなわち、液体噴射部12の噴射口15から印刷時などに液体を噴射させるときには、噴射口15ごとに対応してキャビティ内に設けられた不図示の圧電素子が駆動されるが、その圧電素子の駆動によりキャビティ内を振動させた後の残留振動を圧電素子で検出することにより、吐出不良の噴射口15が検出される。
例えば、キャビティ内の液体の粘度が高くなると残留振動が減衰しやすくなり当該残留振動の周期が短くなり、その一方、キャビティ内に気泡が混入すると残留振動が減衰しにくくなり当該残留振動の周期が長くなる。吐出不良検出部46は、圧電素子で検出されたキャビティ内の残留振動の周期が、所定の下限周期よりも短くなったり、所定の上限周期よりも長くなったりした場合に、そのキャビティ及び圧電素子と対応する噴射口15を吐出不良の噴射口15として検出し、その検出結果を示す検出信号を制御装置41に送信する。
図2に示すように、制御装置41の出力側インターフェース(図示略)には、複数種の駆動回路が接続されている。圧電素子駆動回路47は、液体噴射部12のキャビティ内に設けられた圧電素子を駆動することにより、その圧電素子と対応する噴射口15から液体を噴射させる。また、前述したように、圧電素子駆動回路47は、吐出不良の噴射口15を検出するために液体噴射部12のキャビティの残留振動を検出するときにも圧電素子を駆動する。キャップ駆動回路48は、キャップ21を液体噴射部12に対して相対移動させるために接触位置と離間位置との間で上下移動させる図示しない昇降機構を駆動する。負圧発生機構駆動回路49は、第1室31を少なくとも含む容器22内の圧力室を負圧にするときにダイアフラムポンプ等からなる負圧発生機構37を駆動する。
また、吸引ポンプ駆動回路50は、第1室31を少なくとも含む容器22の圧力室から廃液となる液体を吸引して廃液貯留部23に回収させるときにチューブポンプ等からなる吸引ポンプ29を駆動する。圧力開閉弁駆動回路51は、排出流路24を介して接続されたキャップ21と第1室31との間を連通状態と遮断状態とに切り替える開閉時に、排出流路24の途中の圧力開閉弁25を開弁又は閉弁するように駆動する。
また、流路開閉弁駆動回路52は、連通流路34に設けられた第1流路開閉弁35及び第2流路開閉弁36の少なくとも一方を駆動する。第1流路開閉弁35と第2流路開閉弁36が2つとも開弁されたときには、排出流路24を介してキャップ21と連通した状態となる圧力室の容積は、第1室31と第2室32と第3室33という3室の各容積の合計となる。第1流路開閉弁35は開弁されて第2流路開閉弁36が閉弁されたときには、排出流路24を介してキャップ21と連通した状態となる圧力室の容積は、第1室31と第2室32という2室の各容積の合計となる。第2流路開閉弁36の開閉状態に関係なく、第1流路開閉弁35が閉弁されたときには、排出流路24を介してキャップ21と連通した状態となる圧力室の容積は、第1室31という1室の容積だけとなる。
また、大気開放弁駆動回路53は、キャップ21が液体噴射部12に接触した接触位置に位置して液体噴射部12との間に閉空間を形成した状態にある場合において、その閉空間を大気に開放させるときに、大気開放弁26を開弁させる。そして、リリース弁駆動回路54は、第1室31内を大気に連通させるときに、リリース弁40を開弁させる。以上の各駆動回路は、制御装置41から適宜に送信される制御信号に基づき、各々が対応する駆動対象を駆動させる。
次に、上記のように構成された液体噴射装置11の作用について、メンテナンス装置14が液体噴射部12に対するメンテナンス動作の一つである吸引クリーニングを実行する場合の作用に着目して説明する。
さて、液体噴射装置11において、吸引クリーニングを実行する場合は、まずキャップ駆動回路48によりキャップ21の昇降機構が駆動される。すると、キャップ21が、液体噴射部12から下方に離れた離間位置から上方の液体噴射部12に接触する接触位置まで上昇し、液体噴射部12の開口面16とキャップ21の内面との間に噴射口15を開口とする閉空間が形成される。なお、この場合において、キャップ21の大気開放弁26、第1室31のリリース弁40、連通流路34の第1流路開閉弁35と第2流路開閉弁36は、それぞれ閉弁状態にあるものとする。
そして、その状態から、圧力開閉弁駆動回路51により排出流路24の圧力開閉弁25が閉弁状態とされ、続けて負圧発生機構駆動回路49により吸引流路38の開閉弁が開弁された状態で負圧発生機構37が駆動される。すると、負圧発生機構37の駆動に伴い、第1室31に負圧が蓄積される。そして、圧力センサー39からの検出信号に基づき第1室31に蓄積された負圧の値が予め設定した通常時の閾値に至ったと判断されると、負圧発生機構駆動回路49により負圧発生機構37の駆動が停止されると共に、吸引流路38の開閉弁が閉弁される。
なお、第1室31に負圧を蓄積させるとき、負圧発生機構37に代えて、又は負圧発生機構37と共に、吸引ポンプ29を吸引ポンプ駆動回路50により駆動してもよい。この場合、吸引ポンプ29は負圧発生機構として機能することになる。そして、負圧発生機構37と共に吸引ポンプ29を駆動した場合は、負圧発生機構37だけを駆動した場合よりも、短時間で第1室31に負圧を蓄積させることができるので、クリーニングの効率化に寄与できる。
そして次に、その状態から、圧力開閉弁駆動回路51により排出流路24の圧力開閉弁25が開弁される。すると、第1室31に蓄積された負圧が、排出流路24を介してキャップ21と液体噴射部12との間の閉空間に作用する。その結果、液体噴射部12の噴射口15から負圧により液体を排出させる吸引クリーニングが実行される。すなわち、液体噴射部12の噴射口15から液体が負圧による吸引力で閉空間に排出され、排出された液体は、排出流路24を通過して第1室31内に一旦貯留される。
そして次に、その状態から、圧力開閉弁駆動回路51により排出流路24の圧力開閉弁25が再び閉弁されると共にリリース弁駆動回路54によりリリース弁40が開弁された状態で、吸引ポンプ駆動回路50により回収流路27の吸引ポンプ29が駆動される。すると、第1室31に一旦貯留された液体が、吸引ポンプ29により回収流路27内に吸引された後、回収流路27の下流端の廃液貯留部23に回収される。以上のように第1室31に蓄積した負圧を閉空間に作用させることで実行するクリーニングのことを、以下では通常クリーニングと称する。
一般に、クリーニング動作は、クリーニングの対象となる液体噴射部12の噴射口15よりも上流側の液体中に気泡や塵埃等の異物が混入したり、液体噴射部12内で液体が増粘したり乾燥及び固化したりした場合に噴射口15が目詰まり等して印刷不良を招くことを抑制するために行われる。しかしながら、実際の液体の増粘の程度や乾燥の状況、気泡や異物等の混入具合によっては、通常クリーニングを1回実行しただけでは噴射口15の目詰まり等を解消できない虞がある。
こうした場合に、同じ通常クリーニングを2回、3回と繰り返すことも考えられるが、それではクリーニングに費やす時間が掛かりすぎてしまう。そこで、こうした場合には、通常クリーニング時よりも閉空間に作用させる負圧の大きさが更に大きい所謂強力クリーニングが実行される。
ここで、負圧が蓄積される圧力室の容積をV、その圧力室の圧力をP、閉空間の容積をV’、圧力室と閉空間との合計空間の容積を(V+V’)、その合計空間内の圧力をP’としたとき、クリーニング時に圧力室に蓄積された後、圧力開閉弁25の開弁に伴い噴射口15を開口とする閉空間に作用する負圧の大きさは、次のような式で表される。なお、排出流路24等の流路部分における容積は、圧力室や閉空間の容積に比べて小さく、閉空間に作用する負圧の大きさに与える影響は少ない。そのため、便宜上、流路部分の容積は無視することとする。
圧力室に蓄積中の負圧の大きさを左辺に示すと共に、圧力開閉弁25の開弁後の閉空間に作用する負圧の大きさを右辺に示すと、PV=P’(V+V’)という式が成り立ち、これはP’=PV/(V+V’)という式に変換可能である。そして、かかる変換後の式から、負圧が蓄積される圧力室の容積であるVが大きいほど、クリーニング時に閉空間の噴射口15に作用する負圧が大きくなるということがわかる。
言い換えると、吸引クリーニングにおいて、閉空間に作用する負圧の大きさは、負圧が蓄積される圧力室の容積により定まる、といえる。そのため、本実施形態の液体噴射装置11では、液体噴射部12に対して吸引クリーニングを実行する場合において、通常クリーニングよりも閉空間に作用させる負圧の大きさが大きい強力クリーニングを実行するときには、負圧発生機構37の駆動により負圧が蓄積される圧力室の容積を大きくするようにしている。また、強力クリーニングを行うことで液体の排出量を増大させることが可能である。
通常クリーニングは、制御装置41の制御に基づき、予め設定した周期で定期的に実行される所謂定期クリーニングと称されるクリーニング時の他に、ユーザーが操作部44のクリーニング指令ボタンを任意で押した場合に実行される所謂マニュアルクリーニングと称されるクリーニング時に適用される。マニュアルクリーニングは、印刷済みの媒体17における印刷画像に印刷不良があることをユーザーが実際に視認して判断した場合の他、吐出不良検出部46の検出結果に基づき吐出不良の噴射口15があることを示す表示内容をユーザーが操作部44の表示画面で視認した場合などにおいて、ユーザーが操作部44のクリーニング指令ボタンを押すことで実行される。
いま仮に、ユーザーが、印刷不良の印刷済み媒体17又は吐出不良の噴射口15があることを示す操作部44の表示内容を見て、マニュアルクリーニングを実行させるために、操作部44のクリーニング指令ボタンを押したとする。この場合、通常であれば上記した通常クリーニングが実行されるが、以下に示す場合は、上記した強力クリーニングが実行される。
まず、制御装置41が、計測部45からの計測信号に基づき、今回の一回前である前回のクリーニングが実行されてからの経過時間が予め設定した所定時間を超えたと判断した場合には、液体が乾燥して増粘したり固化していたりする可能性が高いため、通常クリーニングではなく、強力クリーニングが実行される。すなわち、この場合には、流路開閉弁駆動回路52により第1流路開閉弁35及び第2流路開閉弁36のうち少なくとも第1流路開閉弁35が開弁され、第2室32及び第3室33のうち少なくとも第2室32が第1室31に連通される。
すると、負圧発生機構37の駆動に伴い負圧が蓄積される圧力室の容積が、第1室31の容積と、第2室32及び第3室33のうち少なくとも第2室32の容積とが合計された合計容積となり、通常クリーニング時の第1室31だけの単一容積よりも大きくなる。その結果、そのように複数の室が連通して容積の増えた大容積の圧力室に蓄積された負圧を、キャップ21と液体噴射部12との間の閉空間に作用させることで、強力クリーニングが実行される。
本実施形態では、上記したように流路開閉弁駆動回路52が連通流路34に設けられた第1流路開閉弁35及び第2流路開閉弁36のうち少なくとも第1流路開閉弁35を開弁させることで、負圧が蓄積される圧力室の容積を大きくしている。この点で、本実施形態では負圧が蓄積される圧力室の容積を変更可能にする容積可変機構が、連通流路34と、第1流路開閉弁35及び第2流路開閉弁36の少なくとも一方と、流路開閉弁駆動回路52とを含んで構成されているといえる。
なお、ユーザーの操作によりマニュアルクリーニングを実行する場合において、計測部45からの計測信号に基づけば、前回のクリーニングからの経過時間は所定時間を越えていないと判断できた場合でも、次のような場合は、通常クリーニングではなく、強力クリーニングが実行される。すなわち、前回も今回も、ユーザーがクリーニング指令ボタンを押したことによるマニュアルクリーニングであり、所定時間内にユーザーによる操作指令でなされたクリーニングの回数が予め定めた所定回数よりも多い場合は、前回の通常クリーニングのように第1室31だけの単一容積の室に負圧を蓄積して閉空間に作用させる負圧の大きさでは、噴射口15の目詰まり等の解消には至らないと判断できるので、上述したように、負圧が蓄積される圧力室の容積が大容積の強力クリーニングが実行される。なお、予め定めた所定時間内にユーザーによる操作指令でなされたクリーニング回数の所定回数は、任意に設定可能である。
次に、吐出不良検出部46の検出結果で吐出不良の噴射口15があると判断された場合で、その吐出不良の噴射口15の数が、予め定めた所定数以下である場合には通常クリーニングが実行されるが、その所定数よりも多い場合には強力クリーニングが実行される。この場合は、吐出不良の噴射口15が所定数以下の場合に比して所定数よりも多い場合の方が、そうした吐出不良の噴射口15に作用させる負圧は大きいことが望ましいと考えられるので、上述したように、負圧が蓄積される圧力室の容積が大容積の強力クリーニングが実行される。因みに、吐出不良検出部46による吐出不良の噴射口15の検出結果に基づくクリーニングは、そのような検出結果を確認したユーザーの手動によるマニュアルクリーニングの他に、吐出不良検出部46からの検出信号に基づく制御装置41の制御により自動的に実行されるクリーニングであってもよい。なお、予め定めた吐出不良の噴射口の所定数は、任意に設定可能である。
なお、このような吐出不良の噴射口15の数が所定数よりも多いということに起因して強力クリーニングを実行した後において再び吐出不良検出部46により吐出不良の噴射口15が依然として存在すると検出された場合には、前回の強力クリーニングよりも更に大きい負圧を閉空間に作用させる強力クリーニングが実行される。例えば、前回の強力クリーニング時に第1室31に対して第2室32だけが連通させられていた場合には、流路開閉弁駆動回路52により第1流路開閉弁35に加えて第2流路開閉弁36も開弁され、第1室31に対して第2室32のみならず第3室33も連通される。
すると、負圧発生機構37の駆動に伴い負圧が蓄積される圧力室の容積が、第1室31の容積と第2室32の容積と第3室33の容積とが合計された、更に大きな合計容積となる。その結果、そのように前回の強力クリーニング時よりも多くの室が連通することで容積の増えた大容積の圧力室に負圧が蓄積され、キャップ21と液体噴射部12との間の閉空間に前回クリーニングよりも大きい負圧を作用させることで、依然として吐出不良のままだった噴射口15からも液体を排出させることができるようになる。
また、吐出不良検出部46の検出結果で、吐出不良の噴射口15の数が所定数以下とされた場合でも、次のような場合は、通常クリーニングではなく、強力クリーニングが実行される。すなわち、吐出不良の検出に基づき今回実行予定の通常クリーニングの一回前である前回のクリーニングが実行されてからの経過時間が予め設定した所定時間を超えている場合には、液体が乾燥して増粘したり固化していたりする可能性が高いため、通常クリーニングではなく、上述した強力クリーニングが実行される。
次に、例えばカートリッジタイプの液体貯留部18がホルダ部19に対して着脱されて新旧の液体貯留部18が交換された場合には、供給流路20を介して液体噴射部12内の液体中に気泡が混入する可能性が高いと考えられる。そのため、液体貯留部18が交換された後に実行するクリーニング時に必要とされる噴射口15からの液体の排出量が多くなる。そのため、こうした液体貯留部18の交換がなされた場合にも、交換クリーニングとも称される上述した強力クリーニングが実行される。
なお、今回は通常クリーニングを実行する予定で、その時点での圧力室の容積が例えば第1室31と第2室とが連通した大容積になっている場合は、そのような大容積の圧力室に負圧を所望の圧力値になるまで蓄積させるのに時間が掛かりすぎてしまう。そのため、こうした場合には、制御装置41が、流路開閉弁駆動回路52を駆動し、連通流路34の第1流路開閉弁35を開弁状態から閉弁状態に切り替えさせる。すると、容器22内では第1室31と第2室32との連通が遮断され、負圧が蓄積される圧力室は第1室31だけとなる。したがって、今回の通常クリーニングにおいて必要十分な小容積の圧力室に負圧を蓄積することになるので、所望の圧力値になるまで負圧を蓄積するための時間を短縮できる。
上記の第1実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)圧力室の容積を変更することにより、閉空間に作用させる負圧の大きさを変更することができるので、閉空間に作用させる負圧の大きさが異なるクリーニングを実行することができる。
(2)圧力室の容積を変更することにより、噴射口15を介した液体噴射部12からの液体の排出量及び圧力室に負圧を蓄積するための時間を最適化でき、液体噴射部12から液体を排出するクリーニングを効率良く行うことができる。
(3)前回クリーニングを実行してからの経過時間が所定時間を超えるような長い場合には、液体が乾燥して増粘したり固化していたりする可能性が高いため、閉空間に作用させる負圧が大きいことが望ましい。この点、本実施形態によれば、前回クリーニングを実行後の経過時間が所定時間を超える場合、圧力室の容積を大きくすることにより、閉空間に作用させる負圧を大きくできる。そのため、前回クリーニングからの経過時間に応じて、閉空間に作用させる負圧の大きさが異なるクリーニングを実行することができる。
(4)液体貯留部18の着脱交換が行われた場合には、液体貯留部18から液体噴射部12に至る流路中に気泡が混入しやすいため、その後に実行するクリーニング時に必要とされる噴射口15からの液体の排出量が多くなる。この点、本実施形態によれば、液体貯留部18が交換された後は、圧力室の容積を大きくすることにより、噴射口15からの液体の排出量を大きくすることができる。そのため、液体貯留部18の着脱交換に応じて、閉空間に作用させる負圧の大きさが異なるクリーニングを実行することができる。
(5)吐出不良の噴射口15が所定数よりも多い場合には、所定数以下の場合よりも圧力室の容積を大きくすることにより、閉空間に作用させる負圧を大きくすることができる。さらに、吐出不良の噴射口15が所定数以下の場合には圧力室の容積は小さくても構わないので、噴射口15から排出される液体の量が少なくなり、液体の無駄を削減することができる。したがって、吐出不良の噴射口15の数に応じて、閉空間に作用させる負圧の大きさが異なるクリーニングを実行することができる。
(6)前回のクリーニングでは吐出不良を回復できなかった噴射口15に対し、更に大きな負圧を閉空間に作用させることで、その回復を図ることができる。
(7)操作指令の回数が所定回数よりも多い場合には、前回の操作指令に基づいたクリーニングでは閉空間に作用させる負圧が不足していたと判断できるため、操作指令の回数が所定回数以下の場合よりも圧力室の容積を大きくすることで閉空間に作用させる負圧を大きくできる。そのため、操作指令の回数に応じて、閉空間に作用させる負圧の大きさが異なるクリーニングを実行することができる。
(8)クリーニングを実行する液体噴射部12の数が多い場合に、閉空間に作用させる負圧の大きさは、クリーニングを実行する液体噴射部12の数が少ない場合よりも小さくなる。この点、本実施形態によれば、クリーニングを実行する液体噴射部12の数が多いクリーニングを実行する場合であっても、圧力室の容積を大きくすることができるので、閉空間に作用させる負圧の大きさの低下を抑制することができる。また、クリーニングを実行する液体噴射部12の数が少ない場合には、クリーニングを実行する液体噴射部12の数が多い場合よりも圧力室の容積は小さくて良い為、圧力室に対する負圧の蓄積にかかる時間の短縮を行うことができる。
(9)吐出不良の噴射口15が所定数よりも多く、クリーニングが必要な液体噴射部12に対応したキャップ21の数に応じて圧力室の容積を変更可能であるため、クリーニングが必要な液体噴射部12の数が少ない場合には圧力室の容積が小さくても良い。そのため、圧力室に対する負圧の蓄積にかかる時間の短縮を行うことができる。また、クリーニングが必要な液体噴射部12のみにクリーニングを行うので、噴射口15から無駄な液体排出を抑制することができる。
(10)一例として第1流路開閉弁35及び第2流路開閉弁36の少なくとも一つで構成される連通流路開閉機構の駆動に基づき圧力室の容積を容易に変更できる。
(第2実施形態)
次に、液体噴射装置11の第2実施形態について説明する。
第2実施形態において第1実施形態と同じ符号を付したものは第1実施形態と同様の構成を備えるので説明を省略し、以下においては第1実施形態と異なる点を中心に説明を行う。
図3に示すように、容器22が内部に有する空間は、その容器22内において往復移動可能に設けられた可動の隔壁である移動部材60により複数(本実施形態では2つ)の室61,62に区画されている。これら複数の室61,62のうち、図3で移動部材60の右側に位置する室61に対して、排出流路24の下流端及び回収流路27の上流端は接続されている。すなわち、圧力開閉弁25が開弁された場合、接触位置に上昇したキャップ21と液体噴射部12との間の閉空間に対しては、図3で移動部材60の右側に位置する室61が排出流路24を介して連通される。また、この右側の室61に圧力センサー39とリリース弁40は設けられている。
その一方、図3で移動部材60の左側に位置する室62の側壁の一部には、その室62の内部空間を外部の大気に開放する大気開放口63が形成されている。そのため、例えばリリース弁40が開弁される等により右側の室61が大気に連通している状態及び非連通状態の何れの場合にも、移動部材60を図3において矢印で示す第1方向D1と第2方向D2に移動させることができる。
すなわち、移動部材60は、排出流路24の下流端が接続された右側の室61が大気に連通している状態において、当該右側の室61の容積を減少する第1方向D1に移動可能である。そして、その移動後には、排出流路24の圧力開閉弁25が閉じた状態であって且つ当該右側の室61が大気と遮断された状態において、今度は当該右側の室61の容積を増大する第2方向D2に移動部材60は移動可能である。
この場合、容器22内において右側の室61は、移動部材60が一旦は第1方向D1に移動した後において、今度は第2方向D2に移動したとき、当該右側の室61内に負圧を蓄積させることが可能となる。そして、そのように右側の室61内に蓄積された負圧は、排出流路24の圧力開閉弁25が開弁されることでキャップ21と液体噴射部12との間の閉空間に作用する。この点で、本実施形態の場合は、容器22内において移動部材60により区画された複数の室61,62のうち、右側の室61が、負圧が蓄積される圧力室となる。そして、容器22と、その容器22内で往復移動が可能な移動部材60とを含んで、負圧発生機構70及び容積可変機構が構成される。容積可変機構は、移動部材60を第1方向D1及び第2方向D2に移動させることにより、圧力室として機能する室61の容積を変更可能にする。
図3に示すように、右側の室61と排出流路24との接続部分と、右側の室61と回収流路27との接続部分と、右側の室61とリリース弁40と連通している流路との接続部分と、右側の室61と圧力センサー39との接続部分と、が右側の室61の側壁、言い換えると第1方向D1側の右側の室61の壁部に突出しないように設けられている。このような構成によって、移動部材60が右側の室61の容積を0にするように移動可能となるので、右側の室61に蓄積可能な負圧の大きさを大きくすることができる。
以上のように構成された第2実施形態の液体噴射装置11でも、メンテナンス装置14が液体噴射部12に対して吸引クリーニングを実行する場合には、第1実施形態の場合と同様に、上述した通常クリーニングと強力クリーニングとが使い分けされる。すなわち、前回のクリーニングが実行されてからの経過時間が所定時間を超えた場合、所定時間内にユーザーによる操作指令でのクリーニングの回数が所定回数よりも多い場合、吐出不良の噴射口15が所定数よりも多い場合、液体貯留部18が交換された場合等に、圧力室の容積が大きくされて負圧が大きくなる強力クリーニングが実行される。また、その場合には、第1実施形態のように複数の室31,32,33を連通する連通流路34の流路開閉弁35,36を開閉するのでなく、容器22内で圧力室となる室61を区画する移動部材60を移動させることで、負圧が蓄積される圧力室の容積が変更される。
具体的に述べると、強力クリーニングを行う際の容積可変機構は、容器22内の右側の室61が大気に連通している状態において、移動部材60の第1方向D1への移動量を通常クリーニングの場合よりも大きくなるように移動させる動作、または、容器22内の右側の室61が大気と遮断された状態において、移動部材60の第2方向D2への移動量を通常クリーニングの場合よりも大きくなるように移動させる動作のどちらか少なくとも一方の動作を行う。
上記の第2実施形態によれば、第1実施形態における上記(1)及び(2)の作用効果に加えて、以下のような効果を得ることができる。
(11)容積可変機構と負圧発生機構70を一体化することで部品点数を削減できる。
なお、上記の実施形態は以下に示す変更例のように変更してもよい。また、それらの実施形態に含まれる構成と下記変更例に含まれる構成とを任意に組み合わせてもよいし、下記変更例に含まれる構成同士を任意に組み合わせてもよい。
・図4に示す変形例のように、複数の液体噴射部112,212,312,412と、複数の液体噴射部に対応する複数のキャップ121,221,321,421とを設け、排出流路24の長さ方向において圧力室に連通する側とは反対側に複数のキャップに連通可能に分岐する分岐流路部124,224,324,424を有する構成としてもよい。また、分岐流路部124,224,324,424に分岐流路開閉弁125,225,325,425を夫々に設けてもよい。分岐流路開閉弁125,225,325,425は、分岐流路部124,224,324,424を夫々に開閉可能な弁である。このような構成にすることで、クリーニングを実行する対象の液体噴射部に対応するキャップのみを圧力室に連通させることができる。
複数の液体噴射部に対してクリーニングを実行する場合、前述した式から閉空間の容積V’が大きくなるので、圧力室と閉空間の合計空間内の圧力P’が小さくなってしまう。つまり、圧力室の容積が同一の場合、閉空間に作用させる負圧の大きさは、キャップの数が増えるに従って小さくなってしまう。そのため、複数の液体噴射部に対してクリーニングを行う場合において、例えば1つの液体噴射部に対して行っていたクリーニングで閉空間に作用させる負圧の大きさと同程度の強さのクリーニングを行うには、前述した式の通り、圧力室の容積Vを大きくする必要がある。
その点、図4に示す変形例のような構成であれば、圧力室の容積を変更可能にする容積可変機構が、クリーニングを実行する対象の液体噴射部の数に応じて、圧力室の容積を変更することができる。すなわち、クリーニングを実行する対象の液体噴射部の数が多い場合、クリーニングを実行する対象の液体噴射部の数が少ない場合よりも圧力室の容積を大きくすることによって、閉空間に作用させる負圧の大きさの低下を抑制することができる。また、クリーニングを実行する液体噴射部の数が少ない場合には、圧力室の容積が小さくても良いので、圧力室に対する負圧の蓄積にかかる時間の短縮を行うことができる。なお、それぞれ複数の液体噴射部、キャップの数、分岐流路部の分岐数、分岐流路開閉弁は、図4に示す4つ以外の複数であってもよい。
・図4に示す変形例は、複数の液体噴射部の噴射口15の吐出不良を検出可能な吐出不良検出部46が設けられ、吐出不良の噴射口15が所定数よりも多い液体噴射部に対してクリーニングを行うような構成でも良い。この構成によれば、吐出不良の噴射口15が所定数よりも多く、クリーニングが必要な液体噴射部の数に応じて圧力室の容積を変更可能であるため、クリーニングが必要な液体噴射部の数が少ない場合には圧力室の容積が小さくても良い。そのため、圧力室に対する負圧の蓄積にかかる時間の短縮を行うことができる。また、クリーニングが必要な液体噴射部のみにクリーニングを行うので、噴射口15から無駄な液体排出を抑制することができる。
・図4に示す変形例は、複数の液体噴射部に対してクリーニングが必要なときには、複数回に分けてクリーニングを行うようにしてもよい。つまり、複数の液体噴射部、例えば8つなどの多くの液体噴射部に対してクリーニングを行う必要がある場合には、分岐流路開閉弁の開閉を制御することによってクリーニングを実行する対象の液体噴射部を4つにして、2回に分けてクリーニングを行うようにしてもよい。一度にクリーニングを実行する液体噴射部の数を少なくすることによって、一度にクリーニングを実行する液体噴射部の数が多い場合よりも、閉空間に対して負圧を均一に作用させることができる。また、一度にクリーニングを行う対象の液体噴射部の数に対応して圧力室の容積を変更することによって、クリーニングを実行する液体噴射部の数が少ない場合には、クリーニングを実行する液体噴射部の数が多い場合よりも、圧力室に負圧を蓄積する時間を短縮することができる。
・第2実施形態における移動部材60は、可撓性を有して撓み変形が可能な部材で構成し、その移動部材60において圧力室として機能する右側の室61に面する領域部分が、第1方向D1及び第2方向D2に撓みを伴って往復移動するように変形することにより、圧力室の容積を変更可能にする構成であってもよい。
・排出流路24を開閉可能な排出流路開閉機構は、排出流路24において、少なくとも排出流路開閉機構が設けられる流路部分が、可撓性を有するチューブ等で構成されている場合、その可撓性を有する流路部分を挟んだり開いたりするクリップ部材で構成してもよい。
・連通流路34を開閉可能な連通流路開閉機構は、連通流路34において、少なくとも連通流路開閉機構が設けられる流路部分が、可撓性を有するチューブ等で構成されている場合、その可撓性を有する流路部分を挟んだり開いたりするクリップ部材で構成してもよい。
・第1実施形態において、容器22内に隔壁30により区画される室31,32,33の数は、3つ以外の複数の数でもよい。また、圧力室は、一つの容器22内に隔壁30により複数に区画される以外に、複数の容器22の各々に個別に設けられた複数の圧力室を互いに連通したり遮断したりする構成でもよい。
・第1実施形態において、連通流路34は、第1室31と第2室32とを連通する第1連通流路と、第1室31と第3室33とを連通する第2連通流路とで構成し、第1連通流路に第1流路開閉弁35を設け、第2連通流路に第2流路開閉弁36を設けてもよい。
・負圧発生機構37を駆動することで圧力室に負圧を蓄積し、閉空間に負圧を作用させるために圧力開閉弁25を開弁後も負圧発生機構37を駆動し続けるクリーニングを行っても良い。このような構成にすれば、圧力開閉弁25を開弁後に負圧発生機構37を駆動しない場合よりも、閉空間に作用させる負圧を大きい状態で長時間維持することができる。
・吐出不良検出部46が吐出不良の噴射口15を所定数よりも多く検出したことに基づいて強力クリーニングを実行した後に再び吐出不良の噴射口15を検出した場合、更に圧力室の容積を大きくすることなく、前回の強力クリーニング時と同じ容積の圧力室に蓄積した負圧を閉空間に作用させて再び強力クリーニングを実行させてもよい。
・液体貯留部18が着脱交換された直後に実行する吸引クリーニングは、圧力室の容積を大きくしての強力クリーニングではなく、圧力室の容積は通常と同じの通常クリーニングであってもよい。
・前回のクリーニングを実行してからの経過時間が所定時間を超えたか否かを判断するための閾値は、任意の値に設定可能である。
・回収流路27の吸引ポンプ29よりも上流側の逆止弁28は、その吸引ポンプ29がポンプケースの内壁面に沿って配設されるチューブにおけるローラーで押圧される範囲が360度以上であってチューブの配設形状が螺旋形状とされる所謂α字形状のチューブポンプであれば、そのチューブポンプが一方向弁として機能するため、省略してもよい。
・圧力室の容積を変更することで圧力室に蓄積する負圧を変更し、そのように変更した負圧を閉空間に作用させるクリーニングの考え方は、液体噴射部12から印刷とは無関係の指令情報に基づき圧電素子を駆動させて液体を排出させる所謂フラッシングに適用可能である。すなわち、フラッシングでキャップ21内に吐出された液体を、圧力室に蓄積した負圧を利用して吸引してもよい。
この構成によれば、吸引ポンプ29の吸引駆動によりキャップ21から液体を吸引する場合よりも負圧による吸引力が加わって流速が早くなるので吸引性能がよくなる。また、フラッシングでキャップ21内に排出される液体量は、クリーニングで噴射口15から排出される液体よりも少ないので、圧力室の容積を小さくして負圧蓄積のための負圧発生機構の駆動時間を小さくすることが好ましい。
・実施形態の液体噴射装置11を気圧が低い高地等で使用する場合には、圧力室の容積を小さくすることで、目標とする相対圧まで負圧を蓄積するための時間を短縮できる。
・液体噴射装置11は、媒体17の搬送方向と交差する幅方向全体をカバーする噴射口15群を有した液体噴射部12が固定配置され、その液体噴射部12の開口面16と対向する位置を搬送される媒体17に液体噴射部12の噴射口15群から液体を噴射することで印刷を行う所謂ラインヘッドプリンターであってもよい。
以下に、上述した実施形態及び変形例から把握される技術的思想及びその作用効果を記載する。
[思想1]
噴射口から液体を噴射可能な液体噴射部と、
前記液体噴射部に対して相対移動可能に設けられ、前記液体噴射部との間に前記噴射口を開口とする閉空間を形成可能なキャップと、
負圧を発生可能な負圧発生機構と、
前記負圧発生機構の駆動により負圧を蓄積可能な圧力室と、
前記キャップと前記圧力室とを連通する排出流路と、
前記排出流路の途中に設けられ、前記排出流路を開閉可能な排出流路開閉機構と、
前記圧力室の容積を変更可能にする容積可変機構と、
前記負圧発生機構と前記排出流路開閉機構と前記容積可変機構とを制御する制御部と、
を備える
ことを特徴とする液体噴射装置。
この構成によれば、圧力室の容積を変更することにより、閉空間に作用させる負圧の大きさを変更することができるので、閉空間に作用させる負圧の大きさが異なるクリーニングを実行することができる。
[思想2]
前記制御部は、前記排出流路開閉機構を閉じた状態で前記負圧発生機構を駆動させて前記圧力室内に負圧を蓄積させた後、前記排出流路開閉機構を開放することで、前記圧力室に蓄積されている負圧を前記閉空間に作用させて前記噴射口から前記液体を排出するクリーニングを実行する
ことを特徴とする[思想1]に記載の液体噴射装置。
この構成によれば、圧力室の容積を変更することにより、噴射口を介した液体噴射部からの液体の排出量及び圧力室に負圧を蓄積するための時間を最適化でき、液体噴射部から液体を排出するクリーニングを効率良く行うことができる。
[思想3]
前回、前記クリーニングを実行してからの経過時間を計測する計測部を更に備え、
前記制御部は、前記計測部が計測した前記経過時間が所定時間を超えた場合に、前記経過時間が前記所定時間を超えない場合よりも、前記圧力室の容積を大きくするように前記容積可変機構を制御した後、前記クリーニングを実行する
ことを特徴とする[思想2]に記載の液体噴射装置。
前回クリーニングを実行してからの経過時間が所定時間を超えるような長い場合には、液体が乾燥して増粘したり固化していたりする可能性が高いため、閉空間に作用させる負圧が大きいことが望ましい。この点、上記構成によれば、前回クリーニングを実行後の経過時間が所定時間を超える場合、圧力室の容積を大きくすることにより、閉空間に作用させる負圧を大きくできる。そのため、前回クリーニングからの経過時間に応じて、閉空間に作用させる負圧の大きさが異なるクリーニングを実行することができる。
[思想4]
前記液体噴射装置に着脱可能であり、前記液体噴射部に供給する液体を貯留可能な液体貯留部を更に備え、
前記制御部は、前記液体貯留部の交換が行われたとき、前記液体貯留部の交換前よりも、前記圧力室の容積を大きくするように前記容積可変機構を制御した後、前記クリーニングを実行する
ことを特徴とする[思想2又は3]に記載の液体噴射装置。
液体貯留部の着脱交換が行われた場合には、液体貯留部から液体噴射部に至る流路中に気泡が混入しやすいため、その後に実行するクリーニング時に必要とされる噴射口からの液体の排出量が多くなる。この点、上記構成によれば、液体貯留部が交換された後は、圧力室の容積を大きくすることにより、噴射口からの液体の排出量を大きくすることができる。そのため、液体貯留部の着脱交換に応じて、閉空間に作用させる負圧の大きさが異なるクリーニングを実行することができる。
[思想5]
前記液体噴射部の前記噴射口の吐出不良を検出する吐出不良検出部を更に備え、
前記制御部は、前記吐出不良検出部によって検出された吐出不良の前記噴射口の数が所定数より多い場合には、所定数以下の場合よりも、前記圧力室の容積を大きくするように前記容積可変機構を制御した後、前記クリーニングを実行することを特徴とする[思想2乃至4]の何れか一項に記載の液体噴射装置。
この構成によれば、吐出不良の噴射口が所定数よりも多い場合には、所定数以下の場合よりも圧力室の容積を大きくすることにより、閉空間に作用させる負圧を大きくすることができる。さらに、吐出不良の噴射口が所定数以下の場合には圧力室の容積は小さくても構わないので、噴射口から排出される液体の量が少なくなり、液体の無駄を削減することができる。したがって、吐出不良の噴射口の数に応じて、閉空間に作用させる負圧の大きさが異なるクリーニングを実行することができる。
[思想6]
前記吐出不良検出部によって検出された吐出不良の前記噴射口の数に応じ、前記圧力室の容積を変更して前記クリーニングを実行した後に、前記吐出不良検出部によって前記噴射口の吐出不良が検出された場合、前記制御部は、前記圧力室の容積を前回の前記クリーニングの実行時よりも大きくするように前記容積可変機構を制御した後、前記クリーニングを実行する
ことを特徴とする[思想5]に記載の液体噴射装置。
この構成によれば、前回のクリーニングでは吐出不良を回復できなかった噴射口に対し、更に大きな負圧を閉空間に作用させることで、その回復を図ることができる。
[思想7]
前記制御部は、外部からの操作指令に基づき実行された前記クリーニングの前記操作指令の回数が所定回数より多い場合には、所定回数以下の場合よりも、前記圧力室の容積が大きくするように前記容積可変機構を制御した後、前記クリーニングを実行する
ことを特徴とする[思想2乃至6]の何れか一項に記載の液体噴射装置。
この構成によれば、操作指令の回数が所定回数よりも多い場合には、前回の操作指令に基づいたクリーニングでは閉空間に作用させる負圧が不足していたと判断できるため、操作指令の回数が所定回数以下の場合よりも圧力室の容積を大きくすることで閉空間に作用させる負圧を大きくできる。そのため、操作指令の回数に応じて、閉空間に作用させる負圧の大きさが異なるクリーニングを実行することができる。
[思想8]
前記液体噴射部は、複数設けられ、
前記キャップは、前記液体噴射部に対応して複数設けられ、複数の前記液体噴射部の夫々に対応した前記閉空間を形成可能であり、
前記排出流路は、複数の前記キャップに連通可能なように分岐する分岐流路部を有し、
前記制御部は、前記クリーニングを実行する対象の前記液体噴射部に対応する前記キャップの数が多い場合には、前記クリーニングを実行する対象の前記液体噴射部に対応する前記キャップの数が少ない場合に比べて、前記圧力室の容積を大きくするように前記容積可変機構を制御した後、前記クリーニングを実行する
ことを特徴とする[思想2]に記載の液体噴射装置。
クリーニングを実行する液体噴射部の数が多い場合に、閉空間に作用させる負圧の大きさは、クリーニングを実行する液体噴射部の数が少ない場合よりも小さくなる。この点、上記構成によれば、クリーニングを実行する液体噴射部の数が多いクリーニングを実行する場合であっても、圧力室の容積を大きくすることができるので、閉空間に作用させる負圧の大きさの低下を抑制することができる。また、クリーニングを実行する液体噴射部の数が少ない場合には、クリーニングを実行する液体噴射部の数が多い場合よりも圧力室の容積は小さくて良い為、圧力室に対する負圧の蓄積にかかる時間の短縮を行うことができる。
[思想9]
複数の前記液体噴射部の前記噴射口の吐出不良を検出する吐出不良検出部を更に備え、
前記制御部は、前記吐出不良検出部によって検出された吐出不良の前記噴射口の数が所定数より多い前記液体噴射部に対応する前記キャップに対して前記クリーニングを実行する
ことを特徴とする[思想8]に記載の液体噴射装置。
この構成によれば、吐出不良の噴射口が所定数よりも多く、クリーニングが必要な液体噴射部に対応したキャップの数に応じて圧力室の容積を変更可能であるため、クリーニングが必要な液体噴射部の数が少ない場合には圧力室の容積が小さくても良い。そのため、圧力室に対する負圧の蓄積にかかる時間の短縮を行うことができる。また、クリーニングが必要な液体噴射部のみにクリーニングを行うので、噴射口から無駄な液体排出を抑制することができる。
[思想10]
前記圧力室は、
前記排出流路に連通される一つの室と、
連通流路を介して前記一つの室と連通可能である少なくとも一つの他の室と、
を含んで構成され、
前記容積可変機構は、
前記連通流路の途中に設けられ、前記連通流路を開閉可能な連通流路開閉機構を含んで構成されている
ことを特徴とする[思想1乃至9]の何れか一項に記載の液体噴射装置。
この構成によれば、連通流路開閉機構の駆動に基づき圧力室の容積を容易に変更でき
る。
[思想11]
前記負圧発生機構及び前記容積可変機構は、共通の容器と、前記容器内において往復移動が可能である共通の移動部材と、を含んで構成され、
前記圧力室は、前記移動部材によって前記容器内に区画されるとともに排出流路を介して前記閉空間と連通され、
前記容積可変機構は、前記移動部材を移動させることにより、前記圧力室の容積を変更可能にし、
前記制御部は、前記圧力室が大気に連通している状態で前記容積可変機構により前記圧力室の容積を減少する方向に前記移動部材を移動させた後、前記排出流路開閉機構が閉じた状態で且つ前記圧力室が大気と遮断された状態で前記容積可変機構により前記圧力室の容積を増大する方向に前記移動部材を移動させることで前記圧力室に負圧を蓄積させ、その後、前記排出流路開閉機構を開放することで、前記圧力室に蓄積されている負圧を前記閉空間に作用させて前記噴射口から前記液体を排出するクリーニングを実行する
ことを特徴とする[思想1]に記載の液体噴射装置。
この構成によれば、容積可変機構と負圧発生機構を一体化することで部品点数を削減しつつ、思想1及び2と、同様の効果が得られる。
11…液体噴射装置、12,112,212,312,412…液体噴射部、13…液体供給ユニット、14…メンテナンス装置、15…噴射口、16…開口面、17…媒体、18…液体貯留部、19…ホルダ部、20…供給流路、21,121,221,321,421…キャップ、22…容器、23…廃液貯留部、24…排出流路、25…排出流路開閉機構を構成する圧力開閉弁、26…大気開放弁、27…回収流路、28…逆止弁、29…吸引ポンプ、30…隔壁、31,32,33…圧力室を構成する室、34…連通流路、35…連通流路開閉機構を構成する第1流路開閉弁、36…連通流路開閉機構を構成する第2流路開閉弁、37…負圧発生機構、38…吸引流路、39…圧力センサー、40…リリース弁、45…計測部、46…吐出不良検出部、60…移動部材、61…圧力室を構成する室、70…負圧発生機構、124,224,324,424…分岐流路部。

Claims (11)

  1. 噴射口から液体を噴射可能な液体噴射部と、
    前記液体噴射部に対して相対移動可能に設けられ、前記液体噴射部との間に前記噴射口を開口とする閉空間を形成可能なキャップと、
    負圧を発生可能な負圧発生機構と、
    前記負圧発生機構の駆動により負圧を蓄積可能な圧力室と、
    前記キャップと前記圧力室とを連通する排出流路と、
    前記排出流路の途中に設けられ、前記排出流路を開閉可能な排出流路開閉機構と、
    前記圧力室の容積を変更可能にする容積可変機構と、
    前記負圧発生機構と前記排出流路開閉機構と前記容積可変機構とを制御する制御部と、
    を備える
    ことを特徴とする液体噴射装置。
  2. 前記制御部は、前記排出流路開閉機構を閉じた状態で前記負圧発生機構を駆動させて前記圧力室内に負圧を蓄積させた後、前記排出流路開閉機構を開放することで、前記圧力室に蓄積されている負圧を前記閉空間に作用させて前記噴射口から前記液体を排出するクリーニングを実行する
    ことを特徴とする請求項1に記載の液体噴射装置。
  3. 前回、前記クリーニングを実行してからの経過時間を計測する計測部を更に備え、
    前記制御部は、前記計測部が計測した前記経過時間が所定時間を超えた場合に、前記経過時間が前記所定時間を超えない場合よりも、前記圧力室の容積を大きくするように前記容積可変機構を制御した後、前記クリーニングを実行する
    ことを特徴とする請求項2に記載の液体噴射装置。
  4. 前記液体噴射装置に着脱可能であり、前記液体噴射部に供給する液体を貯留可能な液体貯留部を更に備え、
    前記制御部は、前記液体貯留部の交換が行われたとき、前記液体貯留部の交換前よりも、前記圧力室の容積を大きくするように前記容積可変機構を制御した後、前記クリーニングを実行する
    ことを特徴とする請求項2又は3に記載の液体噴射装置。
  5. 前記液体噴射部の前記噴射口の吐出不良を検出する吐出不良検出部を更に備え、
    前記制御部は、前記吐出不良検出部によって検出された吐出不良の前記噴射口の数が所定数より多い場合には、所定数以下の場合よりも、前記圧力室の容積を大きくするように前記容積可変機構を制御した後、前記クリーニングを実行することを特徴とする請求項2乃至4の何れか一項に記載の液体噴射装置。
  6. 前記吐出不良検出部によって検出された吐出不良の前記噴射口の数に応じ、前記圧力室の容積を変更して前記クリーニングを実行した後に、前記吐出不良検出部によって前記噴射口の吐出不良が検出された場合、前記制御部は、前記圧力室の容積を前回の前記クリーニングの実行時よりも大きくするように前記容積可変機構を制御した後、前記クリーニングを実行する
    ことを特徴とする請求項5に記載の液体噴射装置。
  7. 前記制御部は、外部からの操作指令に基づき実行された前記クリーニングの前記操作指令の回数が所定回数より多い場合には、所定回数以下の場合よりも、前記圧力室の容積が大きくするように前記容積可変機構を制御した後、前記クリーニングを実行する
    ことを特徴とする請求項2乃至6の何れか一項に記載の液体噴射装置。
  8. 前記液体噴射部は、複数設けられ、
    前記キャップは、前記液体噴射部に対応して複数設けられ、複数の前記液体噴射部の夫々に対応した前記閉空間を形成可能であり、
    前記排出流路は、複数の前記キャップに連通可能なように分岐する分岐流路部を有し、
    前記制御部は、前記クリーニングを実行する対象の前記液体噴射部に対応する前記キャップの数が多い場合には、前記クリーニングを実行する対象の前記液体噴射部に対応する前記キャップの数が少ない場合に比べて、前記圧力室の容積を大きくするように前記容積可変機構を制御した後、前記クリーニングを実行する
    ことを特徴とする請求項2に記載の液体噴射装置。
  9. 複数の前記液体噴射部の前記噴射口の吐出不良を検出する吐出不良検出部を更に備え、
    前記制御部は、前記吐出不良検出部によって検出された吐出不良の前記噴射口の数が所定数より多い前記液体噴射部に対応する前記キャップに対して前記クリーニングを実行する
    ことを特徴とする請求項8に記載の液体噴射装置。
  10. 前記圧力室は、
    前記排出流路に連通される一つの室と、
    連通流路を介して前記一つの室と連通可能である少なくとも一つの他の室と、
    を含んで構成され、
    前記容積可変機構は、
    前記連通流路の途中に設けられ、前記連通流路を開閉可能な連通流路開閉機構を含んで構成されている
    ことを特徴とする請求項1乃至9の何れか一項に記載の液体噴射装置。
  11. 前記負圧発生機構及び前記容積可変機構は、共通の容器と、前記容器内において往復移動が可能である共通の移動部材と、を含んで構成され、
    前記圧力室は、前記移動部材によって前記容器内に区画されるとともに排出流路を介して前記閉空間と連通され、
    前記容積可変機構は、前記移動部材を移動させることにより、前記圧力室の容積を変更可能にし、
    前記制御部は、前記圧力室が大気に連通している状態で前記容積可変機構により前記圧力室の容積を減少する方向に前記移動部材を移動させた後、前記排出流路開閉機構が閉じた状態で且つ前記圧力室が大気と遮断された状態で前記容積可変機構により前記圧力室の容積を増大する方向に前記移動部材を移動させることで前記圧力室に負圧を蓄積させ、その後、前記排出流路開閉機構を開放することで、前記圧力室に蓄積されている負圧を前記閉空間に作用させて前記噴射口から前記液体を排出するクリーニングを実行する
    ことを特徴とする請求項1に記載の液体噴射装置。
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