JP2019160549A - ドーナツ型電極の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】二次電池の電極形成用合材インキを、高い生産性で、厚塗り且つパターン塗工可能な塗工方法によるドーナツ型電極の製造方法を提供することを課題とする。【解決手段】積層タイプの円筒型二次電池に使用するドーナツ型電極の製造方法であって、電池の集電体として使用する金属箔1上に、撥インキ材料により電極のネガパターン2を形成する工程と、前記電極3を形成するインキ材料である合材インキを電極のネガパターン上に塗布し乾燥することで電極を形成する工程と、を備えており、前記電極のネガパターンを形成する工程で使用するパターン形成手段がグラビア印刷装置を使用した手段であり、且つ前記電極を形成する工程で使用する合材インキの塗布手段がマイクログラビアコータを使用した手段であることを特徴とするドーナツ型電極の製造方法。【選択図】図1

Description

本発明は、積層タイプの円筒型二次電池に使用されるドーナツ型の電極の製造方法に関する。
二次電池の中でも、リチウムイオン二次電池は、エネルギー密度が高く、また非水系電解質を用いるため高い電圧を得ることができ、更にニッカド電池等の二次電池と比較してメモリー効果が小さいという特徴がある。このため、リチウムイオン二次電池についてノートパソコンや携帯電話などの電源、また電気自動車などの次世代電気産業製品への応用に向けた研究・開発が進められている。
リチウムイオン二次電池に代表される二次電池は、一般に集電体と呼ばれる金属箔上に、活物質、バインダー樹脂及び導電補助剤を主体とした合材インキを塗工したものを正極および負極として用い、これらを短絡防止用のセパレータを介して対向するように積層し、その積層体を電解液に浸した状態として、集電体に設けた端子から電流を取り出す構造となっている。
この構造体を多数積層し、角型及び円筒型の金属缶に封入あるいはフレキシブルなフィルムにパッケージすることで大容量の電池が構成される。角型及び円筒型のリチウムイオン二次電池では、正極とセパレータと負極を扁平状あるいは円筒状に巻いた巻回型となる。また、ラミネート型は、正極と負極を、セパレータを介して交互に積層した構成となる(積層タイプ)。
また、集電体には電気を取り出すための端子が設けられる。また抵抗の増加による電池性能の低下や、巻回時の応力負荷による活物質の脱落を防止するため、集電体上には合材インキが塗工されていない箇所が必要である。このため、合材インキは、集電体上に所定の形、例えば正方形や長方形の形でパターン状に塗工される必要がある。
また、前記合材インキは、体積あたりの電池容量を増加させるため、活物質に対するバインダー樹脂および導電補助剤の体積比を少なくする方向で、塗工に適した粘度に調整されたものである。塗工したままの状態では、空孔率が大きく、導電性および膜強度および集電体(金属箔)との密着性が十分ではないため、乾燥後に合材インキのプレスを行うことが多い。
電池容量は集電体上に設けられた活物質の量に依存するため、容量を増加させることを目的として、積層枚数を増やす、あるいは合材インキの目付量つまりは合材インキの膜厚を増す手法がとられる。しかし、積層枚数を増やす方法では集電体の体積が加算されるため、合材インキの目付量(単位面積当りの重量)を上げる方法がより効率的である。その結果、合材インキ塗膜は非常に厚くなり、乾燥後で100μm以上の厚みとなる。
合材インキ層を形成する方法として、スクリーン印刷法、金属溶射法、メッキ法、蒸着法、スパッタ法、イオンプレーティング法またはプラズマ化学気相被着法による方法などを挙げることができる。しかし、ほとんどの方法において、パターン塗工が困難である上に、1回の塗工処理(1回塗り)で100μm以上の厚膜形成を行う事は難しい。
上記の中で、スクリーン印刷法は、パターン塗工が可能であり、合材インキの固形分を増加させることにより100μm以上の厚膜形成が可能である。しかしながら固形分を増
やすことにより、版の目詰まりの頻度が増加し、膜形成不良が多くなる懸念がある。
また、インクジェット法、スプレー法、グラビア印刷法、熱転写法、凸版印刷法、凹版印刷法及びオフセット印刷法で製造する方法もある。これらはパターン塗工が可能であるが、100μm以上の厚膜を塗布するには、複数回重ね塗りをする必要がある。そして、塗布回ごとの位置合わせが必要であり、工程数が増え、製造コストが増えるといった問題がある。
また、一回の塗布量を増やすと合材インキのレベリング効果により、塗膜中央部に対して塗膜端部の厚さが薄くなり、これにより巻回時に隙間が生じ、電池性能が低下する原因となる。合材インキ塗布電極のプレス工程によって、膜厚差が改善できても、目付量が異なるため、塗膜内での活物資の密度が異なり、結果として電池寿命が低下する原因となる。同時に、集電体への合材インキの濡れの進行により、所望のパターン形状から経時変形してしまうため、正極と負極を平行に対向させることが困難となる。その結果、両極の活物質の利用効率が低下し、電池容量が低下する問題がある。また、負極容量の少ない個所においては、負極上へのリチウム金属の析出も起こる可能性があるため危険である。
また、ダイコーターによる塗工方式では、100μm以上の厚膜のパターン塗工が可能であるが、塗布膜端部の厚さが、塗布膜の内部より大きくなることが多い。それにより結果として前記と同様の問題が生じる。
さらに、パターンのエッジ形状を良好にするために、集電体をマスクで被覆してから印刷法により合材インキ層を塗布し、最後にマスクを除去する方法もある。しかし、この方法では、マスク形成工程が追加され、工程が多くなり、さらにマスク材料とマスク上に塗工した合材インキが廃棄されることになり、製造コストが高くなる。
また、金型を使用し、金型に充填し乾燥した合材インキを、接着層を用いて集電体に転写して、金型形状の活物質層を形成する方法もある。しかし、この方法では、通気性の乏しい金型を使用しているため、硬化した活物質層と集電体とを接着するための層を必要としており、接着層を形成する必要があるため、工程が煩雑である。
また、高価な金型を随時使用する必要があり、製造コストが高くなる。また、柔軟性のない金型を使用しているため、転写後の金型剥離が困難であり、所定のパターン形状が破損してしまうことが懸念される。
更に、近年は積層タイプの二次電池の短絡および電極と集電体との接触不良対策としてドーナツ型の電極(正極および負極)を使用した積層タイプの円筒型二次電池が開発されている。このタイプの二次電池においては、円筒状の電池が備えている棒状の集電体と、正極または負極などの多数のドーナツ型の電極の集電体と、の接触部においてドーナツ型の電極の集電体から電極材料を除去した部分を形成する必要がある。
この様な条件(厚塗り可能およびパターン塗工可能)を満たす製造技術としては、スクリーン印刷法を挙げる事ができるが、スクリーン印刷は、上記した問題点の他に、生産性が高いとは言えず、また塗布膜の表面が粗くなり易い問題があるため、電極形成方法としては最適とは言えない。
厚塗り可能で且つパターン塗工可能な先行技術に最も近い技術としては、金属板上に、耐蝕性や隠蔽性を付与するための下塗り塗膜を形成し乾燥後、その上にグラビアロールを用いてシリコーン系撥水剤を含有する模様形成剤層の所望のパターンを形成し、更にその上に上塗り塗料をロールコートする方法で、ハジキ模様のある塗装金属帯板を製造方法が開示されている(特許文献1)。
しかしながら、この技術においては、ハジキ模様となる最上層の上塗り層の厚さは、7.5μm以上から11μm程度の厚さで良好なハジキ模様が形成されるが、11μmを超えると良好なハジキ模様が形成されない事が記載されている。その理由として、上塗り層の厚さが11μmを超えると、上塗り層の凝集力が十分でなくなり、模様形成剤層の上の上塗り層が残存してしまうためであると記載されている。そのため、100μm以上の上塗り層では更に劣化したハジキ模様になると考えられ、二次電池用の電極のパターン塗工に適用するのは困難であると考えられる。
特開2001−39068号公報
上記事情に鑑み、本発明は、二次電池の電極形成用合材インキを、高い生産性で、厚塗り且つパターン塗工可能な塗工方法によるドーナツ型電極の製造方法を提供することを課題とする。
上記の課題を解決する手段として、本発明の請求項1に記載の発明は、積層タイプの円筒型二次電池に使用するドーナツ型電極の製造方法であって、
電池の集電体として使用する金属箔上に、撥インキ材料により電極のネガパターンを形成する工程と、
前記電極を形成するインキ材料である合材インキを電極のネガパターンが形成された金属箔上に塗布する工程と、を備えており、
前記電極のネガパターンを形成する工程で使用するパターン形成手段がグラビア印刷装置を使用した手段であり、且つ前記電極を形成する工程で使用する合材インキの塗布手段がマイクログラビアコータを使用した手段であることを特徴とするドーナツ型電極の製造方法である。
また、請求項2に記載の発明は、前記金属箔がニッケルまたは銅またはアルミニウムのいずれか1種からなる金属箔、またはいずれか2種の金属箔を積層した金属箔、であることを特徴とする請求項1に記載のドーナツ型電極の製造方法である。
本発明のドーナツ型電極の製造方法は、集電体として使用する金属箔上に、作製するドーナツ型電極のネガパターンを撥インキ材料により形成する手段としてグラビア印刷法を使用し、ネガパターンが形成された金属箔の上から電極を形成するインキ材料である合材インキを塗布するための手段としてマイクログラビア塗工法を使用している。そのため、高い生産性で、厚塗り且つパターン塗工が可能となる。
本発明のドーナツ型電極の製造方法を、基材上の状態を例示することにより説明する断面説明図。 本発明のドーナツ型電極の製造方法を、基材上の状態を例示することにより説明する上面説明図。
本発明のドーナツ型電極の製造方法を図1と図2を用いて説明する。
本発明のドーナツ型電極の製造方法は、積層タイプの円筒型二次電池に使用するドーナツ型電極の製造方法である。
本発明のドーナツ型電極の製造方法は、電池の集電体として使用する金属箔1(図1(a)および図2(a)参照)上に、撥インキ材料により電極3のネガパターン2を形成する工程(図1(b)および図2(b)参照)と、前記電極3を形成するインキ材料である合材インキを電極3のネガパターン2が形成された金属箔上に塗布する工程(図1(c)および図2(c)参照)と、を備えている。この様にして、ネガパターン2が形成された金属箔1上に合材インキが塗布されると、合材インキと金属箔1は親和性が高く、撥インキ性材料からなるネガパターン2上に合材インキが塗布されると撥じかれる。そのため、ネガパターン2上に塗布された合材インキは、ネガパターン2上から、ネガパターン2が形成されていない部分に塗布された合材インキに移動し集まる。その様にして生乾きの合材インキによる電極パターンが形成される。その生乾きの合材インキを乾燥し、合材インキ中の溶剤分を揮発させることにより、電極パターンが形成される。
また、本発明のドーナツ型電極の製造方法は、電極3のネガパターン2を形成する工程で使用するパターン形成手段がグラビア印刷装置を使用した手段であり、且つ電極3を形成する工程で使用する合材インキの塗布手段がマイクログラビアコータを使用した手段であることが特徴である。塗工方法として、グラビア印刷装置およびマイクログラビアコータを使用しているため、スクリーン印刷などと比較して高速塗工が可能であるため、厚塗り且つパターン塗工であるにも関わらず、高い生産性を達成することができる。
図1(b)および図2(b)に示した様に、電池の集電体となる金属箔1上に、合材インキを撥じく撥インキ材料を使用して、形成しようとしている正極や負極などの電極3のネガパターン2を形成する。電極3のネガパターン2を形成する工程で使用するパターン形成手段がグラビア印刷装置を使用した手段であることにより、乾燥後で1μm〜5μm程度の厚さの撥インキ材料を良好に印刷可能である。
この電極3を形成する工程で使用する合材インキの塗布手段がマイクログラビアコータを使用した手段であることにより、乾燥後で30μm〜100μm程度の厚さの合材インキを良好に塗工可能である。
金属箔1は合材インキと親和性が強く、電極3のネガパターン2は逆に合材インキを強く撥じくため、ネガパターン2の上から、合材インキを塗布すると、ネガパターン2上の合材インキは撥じかれて、ネガパターン2が無く、下地の金属箔1が露出している部位に合材インキが集まった、生乾きの合材インキによる電極3が形成される。
この様にして、100μm以上の膜厚を備えた電極3を、1回塗りで形成することができ、ネガパターン2をドーナツ状にしておくことにより、ドーナツ型電極を製造することができる。
<金属箔>
本発明のドーナツ型電極の製造方法において使用する金属箔1は、良導電性の材質が好ましい。具体的には、アルミニウム、金、銀、銅、ニッケル、ステンレス、チタン、白金などの金属箔単体もしくはこれら金属を2種以上含む合金から構成する。その中でも、コスト面で比較的に安価で、かつ、金属のイオン化傾向の観点から、正極集電体にはアルミニウム、負極集電体には銅を選択することが特に望ましい。さらには、圧延箔が好ましい。圧延箔中の結晶が圧延方向に並んでいるため、応力を加えたときにも割れにくいため、積層させる場合に成形性に富むといった利点がある。
また、それらの金属箔の表面は、各種の表面処理がなされたものであっても構わない。
<合材インキ>
正極および負極の電極形成用合材インキは、正極活物質あるいは負極活物質に、導電補助剤、バインダー樹脂、分散媒を混合した混合物である。
合材インキの混合には、高せん断を付与することの出来る混練機を使用することが好ましい。混練機としては、具体的には、ボールミル、ビーズミル、サンドミル、超音波分散機等の分散機、プラネタリーミキサー、ニーダー、ホモジナイザー、超音波穂ホモジナイザー、ディスパージャー等のブレード型攪拌機が挙げられる。中でも特に、固練りをすることで効率的な分散が可能なプラネタリーミキサーが好ましい。
(正極活物質)
正極活物質は、リチウムイオンを吸蔵および放出可能な化合物であれば、特に限定されない。正極活物質を構成する無機化合物としては、組成式、LixMO、または、LiyM(但し、Mは遷移金属、0≦x≦1、1≦y≦2)で表記される複合酸化物、トンネル状の空孔を有する酸化物、層状構造の金属カルコゲン化物、リチウムイオン含有のカルコゲン化合物を用いることが出来る。具体的には、LiCoO、NiO、Ni、Mn、LMn、MnO、Fe、Fe、FeO、V、V13、VOx、Nb、Bi、Sb、等のV族金属化合物、CrO、Cr、MoO、MoS、WO、SeO、等のVI族金属化合物、TiO、TiS、SiO、SnO、CuO、CuO、AgO、CuS、CuSO、等が挙げられる。また、前記の遷移金属を2種以上混合したもの、あるいは、2種以上の遷移金属を含有する化合物、いわゆる、2元系、3元系としても良い。さらに、正極活物質を構成する有機物系の化合物としては、ポリピロール、ポリアニリン、ポリパラフェニレン、ポリアセチレン、ポリアセン系材料等の導電性高分子化合物などが挙げられる。
(負極活物質)
負極活物質は、リチウムイオンを吸蔵および放出可能な化合物であれば特に限定するところではない。具体的には、アモルファスカーボン、グラファイト、天然黒鉛、メゾカーボンマイクロビーズ(MCMB)等の炭素系材料、LiTiO、SiO等の酸化物系材料、リチウム金属合金が挙げられる。中でも、コストが安価で扱いやすいことから人造黒鉛や天然黒鉛が好適に用いられる。
(導電補助材)
導電補助材は、電極材料である集電基材の導電性を確保でき、かつ、充放電反応において化学反応を起こさない物質を適宜選択する必要がある。また、少量で効率良く電子を伝導するか、活物質やバインダーとの馴染み具合により適宜選択するとよい。具体的には、カーボンブラック、ケッチェンブラック、アセチレンブラック、カーボンウィスカー、炭素繊維、天然黒鉛、人造黒鉛、カーボンナノ粒子およびナノチューブ、酸化チタン、酸化ルテニウム、アルミニウム、ニッケル等の金属粉やファイバーおよびこれらの混合物が挙げられる。この中でもアセチレンブラック、ケッチェンブラックなどのカーボン材料が特に好ましい。
(バインダー樹脂)
バインダー樹脂は、分散媒に対して化学的に安定な高分子を適宜選択する必要がある。具体的にはポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレンテレフタレート(PTFE)、芳香族ポリアミド等の樹脂系高分子、スチレン・ブタジエンラバー(SBR)、エチレン・プロピレンラバー等のゴム系高分子、ポリアクリル、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリイミド、ポリアミドイミド、エポキシ樹脂、ベークライト、フッ素系高分子等が挙げられる。フッ素系高分子としては、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、フッ化ビニリデン−塩化3フッ化エチレン(CTFE)共重合体、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレンフッ素ゴム、フッ化ビニリデン−テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレンフッ素ゴム、フッ化ビニリデン−テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテルフッ素ゴム等が挙げられる。
中でも、正極には集電体と正極活物質の密着性及び正極活物質間の密着性の向上という観点から、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン等が好ましい。また、負極にはポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン等のフッ素系高分子やスチレン・ブタジエンラバー(SBR)、エチレン・プロピレンラバー等のゴム系高分子が好ましい。中でも、加工工程での熱量を抑えられる、水系の溶媒を用いることが可能であり、工業的に用いる場合、環境負荷の低減、分散媒回収が不必要でありコスト低減が図れることから、低融点(115℃)のSBRを使用することがより好ましい。
(分散媒)
分散媒は、使用する固形分が分散しやすい材料を適宜選択する必要がある。具体的には、水や、水にエタノール、N−メチルピロリドン(NMP)等を混合した水系分散媒、NMP等の環状アミド系、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等の直鎖上アミド系、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素等が挙げられる。
(合材インキの組成)
電極形成用の合材インキ中の各固形分の配合比については、使用される材料によるが、導電材は、活物質100質量部に対し、0.5質量部以上20質量部以下、好ましくは1質量部以上10質量部以下であることが好ましい。また、バインダー樹脂に関しては、活物質100質量部に対し、5質量部以上20質量部以下、好ましくは1質量部以上10質量部以下であることが好ましい。結着材が前記の上限以上では、活物質の割合が減り、電池容量の低下が起こり、下限以下では活物質同士や活物質と集電基材の密着性の劣化が起こる恐れがある。
<撥インキ材料>
電極3のネガパターン2を形成するのに使用する撥インキ材料としては、電極3を形成する合材インキを撥じく性質を持っている材料を選択すれば良く、特に限定するものではない。合材インキの分散媒として水や、水にエタノール、N−メチルピロリドン(NMP)等を混合した水系分散媒や親水性のNMP等の環状アミド系を使用する場合には、撥インキ材料として、疎水シリカ、などの撥水性の材料を含有していれば良い。また、親水性ではない無いN,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等の直鎖上アミド系、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素を分散媒として使用した合材インキの場合は、撥インキ性材料として、フッ素系樹脂を含む撥水撥油剤などを使用した材料を使用することができる。
次に、本発明の実施例について説明する。
<実施例1>
基材として、ニッケル箔(厚さ10μm、電解ニッケル箔)を用意した。
次に、その基材に撥インキ層材料を塗布し、乾燥することにより乾燥膜厚3μmの撥インキ層を、ドーナツ状の電極のネガパターンを形成するグラビア版を使用したグラビアコータにて形成した。塗布液は、後述する疎水シリカを用いた撥水コート液に導電性材料としてカーボンを添加したものを使用した。撥インキ層の撥水性は接触角で約137〜155°であった。また表面抵抗値は約10Ωであった。
次に、基材上に形成した撥インキ層の上に、マイクログラビアコータを使用して負極用の合材インキを10m/分の速度にて、乾燥膜厚が30μmになる様に塗布・乾燥した。
(撥インキ層材料)
・ 疎水シリカ粉末(サイロホービック200Y、富士シリシア化学社製)
・ 分散剤(disperBYK−103、BYK社製)
・ 疎水バインダー(フルシェイド、東洋インキSCホールディングス社製)
・ カーボン(カーボンブラック#3050B、三菱化学(株)製)
・ 酢酸エチル
上記の材料を使用した混合液を、疎水シリカ粉末:疎水バインダー:カーボン:酢酸エチル=1:1:2:1なる重量比で作製した。
(負極用合材インキ)
・ 活物質(水素吸蔵合金スラリー:固形分60重量%)
・ カーボン分散液(NICBスラリーT、東洋インキSCホールディングス社製)
・ バインダー(TOCRYL W−4485)
上記材料を使用した合材インキを、活物質:カーボン分散液:バインダー=10:1:1なる重量比で混合して作製した。
以上の様にして、膜厚100μmのドーナツ型の負極を、1回塗りで形成することができた。
同様にして、正極用合材インキを使用することにより、膜厚100μmのドーナツ型の正極を形成することが可能である。
1・・・金属箔
2・・・(撥インキ材料による)電極のネガパターン
3・・・(正極や負極などの)電極

Claims (2)

  1. 積層タイプの円筒型二次電池に使用するドーナツ型電極の製造方法であって、
    電池の集電体として使用する金属箔上に、撥インキ材料により電極のネガパターンを形成する工程と、
    前記電極を形成するインキ材料である合材インキを電極のネガパターンが形成された金属箔上に塗布する工程と、を備えており、
    前記電極のネガパターンを形成する工程で使用するパターン形成手段がグラビア印刷装置を使用した手段であり、且つ前記電極を形成する工程で使用する合材インキの塗布手段がマイクログラビアコータを使用した手段であることを特徴とするドーナツ型電極の製造方法。
  2. 前記金属箔がニッケルまたは銅またはアルミニウムのいずれか1種からなる金属箔、またはいずれか2種の金属箔を積層した金属箔、であることを特徴とする請求項1に記載のドーナツ型電極の製造方法。
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