JP2019159458A - 交通信号制御装置、交通信号制御方法、および交通信号制御プログラム - Google Patents

交通信号制御装置、交通信号制御方法、および交通信号制御プログラム Download PDF

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【課題】円滑な交通システムを実現すること。【解決手段】 各解析部は、動画像に基づいて、交差点に進入する移動物体を識別し、移動物体から交差点までの距離および移動物体の移動速度を抽出し、交差点に進入する移動物体中に右折車が有るか否かを判断する。制御部は、複数の物体識別結果と複数の抽出結果とを集計して、進入路毎に、進入予定物体数を出力し、進入予定物体数と判断結果とに基づいて、右折車が直進車を妨げているか否かを認識し、進入予定物体数と、妨害認識結果とに基づいて、複数の信号機の信号表示タイミングを制御する。【選択図】図5

Description

本発明は、交通信号制御装置、交通信号制御方法、および交通信号制御プログラムに関する。
交差点の通行を効率化することで、信号待ちなどの社会的な無駄な時間を削減し、効率的な交通システムが望まれている。
交通信号のコントロールについては、以前から、ビーコンを用いたり、道路埋め込み型センサや超音波センサなどを使うなどして交通量を把握し、信号機の信号表示タイミングを制御する案が種々提案されている。しかしながら、上記方法では、交差点に進入する予定の車両の台数を把握することは難しいことと、ビーコンを車両に搭載するコストがかかってしまうという課題があった。
そこで、交差点の近傍に少なくとも1台のカメラ(撮像装置)を設置して、そのカメラの撮影画像に基づいて、信号機の信号表示タイミングを制御する技術思想が、種々提案されている。
たとえば、特許文献1は、一定領域の車両台数を正確に計測し、しかも時間遅れなくリアルタイムで交通量の計測およびそれに基づく信号機の制御が行える「交通量計測装置および信号機制御装置」を開示している。特許文献1において、実施の形態による交通量計測装置は、2台の撮像装置(カメラ)からなる撮像部と、画像入力部と、特徴抽出部と、3次元計測部と、モデルマッチング部と、存在台数計測部とを備える。画像入力部は、撮像部から出力された画像信号を入力する。特徴抽出部は、画像信号から交差点に進入する車両の特徴を抽出する。3次元計測部は、抽出した特徴の対応付けを行って3次元計測を行う。モデルマッチング部は、予め登録した車両モデルとの照合を行う。存在台数計測部は、照合結果から車両の台数を判定する。特許文献1は、他の実施の形態として、四差路の交差点に進入する4本の道路に対して4台の撮像部を設定し、各道路を交差点に向かって進入して来る車両を4地点から撮像している。そして、特許文献1では、最大存在台数に基づいて、信号機の青信号時間の長さを制御している。
特許文献2は、交差点における車両の円滑な走行と横断歩行者の安全を図るようにした「交差点右折車両監視システム」を開示している。特許文献2においては、各道路の交差点に進入位置に設けられた各信号機にそれぞれカメラが取付けられている。交通量算出部が起動して、画像処理部で得られた1画面に含まれる右折車両の台数(密度)及び右折方向の横断歩道近傍に1画面に含まれる歩行者の人数(密度)を算出する。特許文献2に開示された交差点右折車両制御システムにおいては、各道路の交差点に対する進入位置における右折車両及び横断しようとする歩行者を各カメラで監視して、右折車両や横断歩行者の有無やその数量に応じて、右折信号を効率的に点灯制御している。また、隣接する信号機相互間で信号の点灯時間を調整し、右折車両の運転者や横断歩行者に警告を発している。
また、特許文献3は、緊急車両の走行状態に拘わらず、交差点を緊急車両が優先的に通過するように信号機の信号表示を制御する「緊急車両優先制御システム」を開示している。特許文献3では、画像処理装置に備えられるビデオカメラは、交差点付近から交差点の上流(例えば、100〜150m)までの道路を走行する車両を撮像できるように、信号機の支柱上部に、ビデオカメラの光軸が道路の方向に略一致するように設置してある。画像処理装置は、路側通信装置が送信した検知情報を受信した場合、道路上の車両を撮像して得られた撮像画像の処理を所定時間行い、緊急車両の位置及び速度を時系列(例えば、1秒間隔)算出し、算出した位置及び速度を制御装置へ送信する。
また、特許文献3では、緊急車両が交差点に接近してくることをサイレン認識装置で検知して、緊急車両の接近を確実に把握するようにした、実施の形態も開示している。このように、特許文献3では、緊急車両を検知し、交差点を緊急車両がスムーズに進行できるように、信号機の信号表示タイミングを制御している。
特許文献4は、中央装置が、緊急車をスムーズに進行方向の交差点を通過させるような信号制御を行う場合における、緊急車接近情報の通知に関する技術思想を開示している。特許文献4において、中央装置は、交通管制センター内に設けられる。路側センサは、各交差点に流入する車両台数をカウントする等の目的で、管轄エリア内の道路の各所に設置されている。路側センサは、直下を通行する車両を超音波感知する車両感知器、或いは、道路の交通状況を時系列に撮影する監視カメラ等よりなり、感知情報や画像データは通信回線を介して中央装置に送信される。
特開平11−175883号公報 特開2001−134892号公報 特開2006−209680号公報 特開2015−106294号公報
上述した特許文献1〜4には、次に述べるような課題がある。
すなわち、特許文献1は、単に、カメラ画像により交差点への進入車を識別し、その識別情報から信号機の信号時間を制御する技術思想を開示しているに過ぎない。したがって、特許文献1においては、交差点への車両の交通量が非常に少ない場合や、交差点での右折車が直進車を妨げる場合への対策については何ら開示も示唆もしていない。
一方、特許文献2では、交通量算出部が、画像処理部で得られた1画面に含まれる右折車の台数(密度)を識別しているだけである。したがって、特許文献2においても、右折車が直進車を妨げているケースを想定してはいない。
特許文献3は、緊急車両を検知し、交差点を緊急車両がスムーズに進行できるように、信号機の信号表示タイミングを制御する技術思想を開示しているに過ぎない。この特許文献3では、緊急車両を精度良く識別することが困難である。何故なら、特許文献3では、ビデオカメラの撮像画像や音響などの情報のみから、緊急車両を識別しているからである。
特許文献4は、路側センサが、感知情報や画像データを通信回線を介して交通管制センター内の中央装置へ送信することを開示しているに過ぎない。
本発明の目的は、上述の課題を解決し、円滑な交通システムを実現できる交通信号制御装置、交通信号制御方法、および交通信号制御プログラムを提供することにある。
本発明の1つの態様として、交通信号制御装置は、交差点の近傍に設置され、該交差点に進入する少なくとも3方向の第1乃至第N(N≧3)の進入路における移動物体の移動をそれぞれ規制する、第1乃至第Nの信号機と;前記交差点の近傍に設置され、前記第1乃至第Nの進入路の中から選択された第1乃至第M(N≧M≧2)の選択進入路上における移動物体を撮影可能で、それぞれ、第1乃至第Mの動画像を出力する第1乃至第Mのカメラと;前記第1乃至第Mの動画像を解析して、それぞれ、第1乃至第Mの解析結果を出力する第1乃至第Mの解析部と;前記第1乃至第Mの解析結果に基づいて、前記第1乃至第Nの信号機の信号表示タイミングを制御する制御部と;を備え、前記m(1≦m≦M)の解析部は、少なくとも、第mの動画像に基づいて、第mの選択進入路を介して前記交差点に進入する移動物体を識別して、第mの物体識別結果を出力する第mの移動物体識別手段と;前記第mの動画像に基づいて、前記第mの選択進入路と該第mの選択進入路の上の移動物体との位置関係から、当該移動物体から前記交差点までの距離および当該移動物体の移動速度を抽出して、第mの抽出結果を出力する第mの距離/速度抽出手段と;前記第mの動画像に基づいて、前記第mの選択進入路を介して前記交差点に進入する移動物体中に右折車が有るか否かを判断して、第mの判断結果を出力する第mの右折車判断手段と;を備え、前記制御部は、前記第1乃至第Mの物体識別結果と前記第1乃至第Mの抽出結果とを集計して、前記第1乃至第Nの進入路毎に、前記交差点に進入予定の移動物体を計数して、第1乃至第Nの進入予定物体数を出力する進入予定物体数計数手段と;前記第1乃至第Nの進入予定物体数と前記第1乃至第Mの判断結果とに基づいて、前記右折車が直進車を妨げているか否かを認識して、妨害認識結果を出力する妨害認識手段と;少なくとも、前記第1乃至第Nの進入予定物体数と、前記妨害認識結果とに基づいて、前記第1乃至第Nの信号機の信号表示タイミングを制御するタイミング制御手段と;を少なくとも備える。
本発明の他の態様として、交通信号制御方法は、交差点に進入する複数の進入路上における移動物体を撮影可能な複数のカメラから取得された複数の動画像を用いて、前記複数の進入路における前記移動物体の移動を規制する複数の信号機を、情報処理装置によって制御する交通信号制御方法であって、複数の解析部が、前記複数の動画像を解析して、進入路毎に、複数の解析結果を出力し;制御部が、前記進入路毎の複数の解析結果に基づいて、前記複数の信号機の信号表示タイミングを制御し;前記複数の解析部は、それぞれ、前記複数の動画像に基づいて、進入路毎に前記交差点に進入する移動物体を識別して、進入路毎に、複数の物体識別結果を出力し;前記複数の動画像に基づいて、前記複数の進入路とそれぞれの進入路上の移動物体との位置関係から、当該移動物体から前記交差点までの距離および当該移動物体の移動速度を抽出して、進入路毎に、複数の抽出結果を出力し;前記複数の動画像に基づいて、前記複数の進入路を介して前記交差点に進入する移動物体中に右折車が有るか否かを判断して、進入路毎に、複数の判断結果を出力し;前記制御部は、前記複数の物体識別結果と前記複数の抽出結果とを集計して、進入路毎に、前記交差点に進入予定の移動物体を計数して、複数の進入予定物体数を出力し;前記複数の進入予定物体数と前記複数の判断結果とに基づいて、進入路毎に、前記右折車が直進車を妨げているか否かを認識して、妨害認識結果を出力し;少なくとも、前記複数の進入予定物体数と、前記妨害認識結果とに基づいて、前記複数の信号機の信号表示タイミングを制御する。
本発明の他の態様として、交通信号制御プログラムは、交差点に進入する複数の進入路上における移動物体を撮影可能な複数のカメラから取得された複数の動画像を用いて、前記複数の進入路における前記移動物体の移動を規制する複数の信号機を、コンピュータに制御させる交通信号制御プログラムであって、前記複数の動画像を解析して、進入路毎に、複数の解析結果を出力する複数の解析手順と;前記進入路毎の複数の解析結果に基づいて、前記複数の信号機の信号表示タイミングを制御する制御手順と;を前記コンピュータに実行させ、前記複数の解析手順は、それぞれ、前記複数の動画像に基づいて、進入路毎に前記交差点に進入する移動物体を識別して、進入路毎に、複数の物体識別結果を出力する複数の移動物体識別手順と;前記複数の動画像に基づいて、前記複数の進入路とそれぞれの進入路上の移動物体との位置関係から、当該移動物体から前記交差点までの距離および当該移動物体の移動速度を抽出して、進入路毎に、複数の抽出結果を出力する複数の距離/速度抽出手順と;前記複数の動画像に基づいて、前記複数の進入路を介して前記交差点に進入する移動物体中に右折車が有るか否かを判断して、進入路毎に、複数の判断結果を出力する複数の右折車判断手順と;を含み、前記制御手順は、前記複数の物体識別結果と前記複数の抽出結果とを集計して、進入路毎に、前記交差点に進入予定の移動物体を計数して、複数の進入予定物体数を出力する進入予定物体数計数手順と;前記複数の進入予定物体数と前記複数の判断結果とに基づいて、進入路毎に、前記右折車が直進車を妨げているか否かを認識して、妨害認識結果を出力する妨害認識手順と;少なくとも、前記複数の進入予定物体数と、前記妨害認識結果とに基づいて、前記複数の信号機の信号表示タイミングを制御するタイミング制御手順と;を含む。
本発明によれば、円滑な交通システムを実現することができる。
本発明の第1の実施形態に係る交通信号制御装置が適用される、交差点付近の一例を示す概略平面図である。 図1に示した第1のカメラで撮影された、第1の動画像の画像イメージを示す図である。 本発明の第1の実施形態における交通信号制御装置の概略構成を示すブロック図である。 図3に示した交通信号制御装置に用いられる、第m(1≦m≦M)の解析部の構成を示すブロック図である。 図3に示した交通信号制御装置に用いられる、信号機制御部の構成を示すブロック図である。 本発明の第2の実施形態に係る交通信号制御装置が適用される、交差点付近の一例を示す概略平面図である。 図6に示した第1のカメラで撮影された、第1の動画像の画像イメージを示す図である。 本発明の第2の実施形態における交通信号制御装置の概略構成を示すブロック図である。 図8に示した交通信号制御装置に用いられる、第1の解析部の構成を示すブロック図である。 図8に示した交通信号制御装置に用いられる、信号機制御部の構成を示すブロック図である。 本発明の第3の実施形態に係る交通信号制御装置が適用される、交差点付近の一例を示す概略平面図である。 図11に示した第1のカメラで撮影された、第1の動画像の画像イメージを示す図である。 本発明の第3の実施形態における交通信号制御装置の概略構成を示すブロック図である。 図13に示した交通信号制御装置に用いられる、第1の解析部の構成を示すブロック図である。 図13に示した交通信号制御装置に用いられる、信号機制御部の構成を示すブロック図である。 本発明の第4の実施形態に係る交通信号制御装置が適用される、交差点付近の一例を示す概略平面図である。 本発明の第4の実施形態における交通信号制御装置の概略構成を示すブロック図である。 図17に示した交通信号制御装置に使用される、基本タイミング生成器から生成される、信号制御ベースタイミングを示すタイムチャートである。 図16のケースにおいて、図17に示した交通信号制御装置に使用される、信号機制御部から生成される信号タイミングのタイムチャートである。 図17に示した交通信号制御装置に用いられる信号機制御部のタイミング制御部の動作を説明するためのタイミング制御フローチャートである。 本発明の第5の実施形態に係る交通信号制御装置が適用される、交差点付近の一例を示す概略平面図である。 図21のケースにおいて、本発明の第5の実施形態に係る交通信号制御装置に使用される、信号機制御部から生成される信号タイミングのタイムチャートである。 本発明の実施形態に係る交通信号制御装置に使用される、信号機制御部のタイミング制御部の動作を説明するためのタイミング制御フローチャートである。 本発明の第6の実施形態に係る交通信号制御装置が適用される、交差点付近の一例を示す概略平面図である。 図24のケースにおいて、本発明の第5の実施形態に係る交通信号制御装置に使用される、信号機制御部から生成される信号タイミングの第1の例を示すタイムチャートである。 図24のケースにおいて、本発明の第5の実施形態に係る交通信号制御装置に使用される、信号機制御部から生成される信号タイミングの第2の例を示すタイムチャートである。 本発明の第7の実施形態に係る交通信号制御装置が適用される、交差点付近の一例を示す概略平面図である。 本発明の第7の実施形態における交通信号制御装置の概略構成を示すブロック図である。 図28に示した交通信号制御装置に用いられる、第m(1≦m≦M)の解析部の構成を示すブロック図である。 図28に示した交通信号制御装置に用いられる、信号機制御部の構成を示すブロック図である。 図27のケースにおいて、図28に示した交通信号制御装置に用いられる、信号機制御部から生成される信号タイミングの第1の例を示すタイムチャートである。 図27のケースにおいて、図28に示した交通信号制御装置に用いられる、信号機制御部120Dから生成される信号タイミングの第2の例を示すタイムチャートである。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態について詳細に説明する。なお、各図において、同一または相当する部分には同一の符号を付して、重複部分については適宜説明を省略する。
[第1の実施形態]
図1は、本発明の第1の実施形態に係る交通信号制御装置が適用される、交差点付近の一例を示す概略平面図である。図1は、三叉路交差点10における、第1の実施形態を示している。図1は、交差点接続道路と信号機およびカメラの関係を示している。
図示の例は、交差点が三叉路交差点10であるので、当該三叉路交差点10には、それぞれ、第1乃至第3の進入方向から進入する第1乃至第3の進入路11、12、および13がある。図1では、第1乃至第3の進入方向を、それぞれ、「進入方向A」、「進入方向B」、および「進入方向C」として図示している。
図示の交通信号制御装置は、第1乃至第3の信号機21−1、21−2、および21−3と、第1乃至第3のカメラ22−1、22−2、および22−3と、後述する制御装置100(図3参照)とを備える。図1では、第1乃至第3の信号機21−1、21−2、および21−3を、それぞれ、「信号機A」、「信号機B」、および「信号機C」と図示している。また、第1乃至第3のカメラ22−1、22−2、および22−3を、それぞれ、「カメラA」、「カメラB」、および「カメラC」と図示している。
第1乃至第3の信号機21−1、21−2、および21−3は、三叉路交差点10の近傍に設置される。第1の信号機21−1は、三叉路交差点10に「進入方向A」から進入する第1の進入路11における移動物体の移動を規制する。ここで、「移動物体」とは、車、バイク、自転車、人、動物等を意味する。同様に、第2の信号機21−2は、三叉路交差点10に「進入方向A」から進入する第2の進入路12における移動物体の移動を規制する。第3の信号機21−3は、三叉路交差点10に「進入方向A」から進入する第3の進入路13における移動物体の移動を規制する。
第1乃至第3のカメラ22−1、22−2、および22−3は、三叉路交差点10の近傍に設置される。第1のカメラ22−1は、第1の進入路上11における移動物体を撮影可能で、第1の動画像を出力する。同様に、第2のカメラ22−2は、第2の進入路上12における移動物体を撮影可能で、第2の動画像を出力する。第3のカメラ22−3は、第3の進入路上13における移動物体を撮影可能で、第3の動画像を出力する。
図示の例では、交差点が三叉路交差点10であるので、交通信号制御装置は、3台の信号機21−1〜21−3と、3台のカメラ22−1〜22−3とを備えている。しかしながら、一般には、交通信号制御装置は、第1乃至第N(N≧3)の信号機21−1〜21−Nと、第1乃至第M(N≧M≧2)のカメラ22−1〜22−Mと、を備えてよい。この場合、第1乃至第Nの信号機21−1〜21−Nは、交差点10に第1乃至第Nの進入方向からそれぞれ進入する第1乃至第Nの進入路における移動物体の移動をそれぞれ規制する。第1乃至第Mのカメラ22−1〜22−Mは、第1乃至第Nの進入路の中から選択された第1乃至第Mの選択進入路上における移動物体を撮影可能で、それぞれ、第1乃至第Mの動画像を出力する。
図2は、図1に示した第1のカメラ22−1で撮影された、第1の動画像の画像イメージを示す図である。
図3は本発明の第1の実施形態における交通信号制御装置の概略構成を示すブロック図である。
図3に示されるように、図示の交通信号制御装置は、上述した第1乃至第3の信号機21−1、21−2、および21−3と、第1乃至第3のカメラ22−1、22−2、および22−3と、制御装置100とを備える。
図示の制御装置100は、第1乃至第3の解析部110−1、110−2、および110−3と、信号機制御部120と、基本タイミング生成器130と、ストレージ140とを備える。図3では、第1乃至第3の解析部110−1、110−2、および110−3を、それぞれ、「解析部A」、「解析部B」、および「解析部C」と図示している。
第1乃至第3の解析部110−1、110−2、および110−3は、それぞれ、第1乃至第3のカメラ22−1、22−2、および22−3で撮影された第1乃至第3の動画像を、後述のように解析して、それぞれ、第1乃至第3の解析結果を出力する。信号機制御部120、基本タイミング生成器130、およびストレージ140の組み合わせは、第1乃至第3の解析結果に基づいて、後述のように、第1乃至第3の信号機21−1、21−2、および21−3の信号表示タイミングを制御する制御部として働く。
図4は、第m(1≦m≦M)の解析部110−mの構成を示すブロック図である。第mの解析部110−mは、第mの移動物体識別部112−mと、第mの距離/速度抽出部114−mと、第mの右折車判断部116−mと、を備える。
第mの移動物体識別部112−mは、第mのカメラ22−mからの第mの動画像に基づいて、第mの選択進入路を介して交差点10に進入する移動物体を識別して、第mの物体識別結果を出力する。第mの距離/速度抽出部114−mは、第mの動画像に基づいて、第mの選択進入路と当該第mの選択進入路の上の移動物体との位置関係から、当該移動物体から交差点10までの距離および当該移動物体の移動速度を抽出して、第mの抽出結果を出力する。第mの右折車判断部116−mは、第mの動画像に基づいて、第mの選択進入路を介して交差点10に進入する移動物体中に右折車が有るか否かを判断して、第mの判断結果を出力する。これら第mの物体識別結果、第mの抽出結果、および第mの判断結果の組み合わせは、第mの解析結果として、信号機制御部120へ供給される。
基本タイミング生成器130は、第1乃至第3の信号機21−1、21−2、および21−3用のベースタイミングを生成する。このベースタイミングは、信号機制御部120に供給される。尚、基本タイミング生成器130の代わりに、生成プログラム(図示せず)を用いてもよい。ストレージ140は、後述する信号機制御部120での制御に必要な手続き、および後述する第1乃至第3の関連情報を記憶する機能を持つ。第1乃至第3の関連情報は、それぞれ、第1乃至第3の信号機21−1、21−2、および21−3と、交差点10の接続道路である第1乃至第3の進入路11、12、および13との間の第1乃至第3の関係を示す情報である。例えば、ストレージ140は、図2に示されるような、「進入方向A」である第1の進入方向と、「信号機A」である第1の信号機21−1とを関連づける第1の関連情報を、予め記憶している。勿論、ストレージ140は、第2および第3の進入方向と第2および第3の信号機21−2、21−3とを、それぞれ、関連づける第2および第3の関連情報も、予め記憶している。
図5は、信号機制御部120の構成を示すブロック図である。信号機制御部120は、少なくとも、進入予定物体数計測部122と、妨害認識部124と、タイミング制御部126と、を備える。
進入予定物体数計数部122は、第1乃至第3の物体識別結果と第1乃至第3の抽出結果とを集計して、第1乃至第3の進入路11、12、および13毎に、交差点10に進入予定の移動物体を計数して、第1乃至第3の進入予定物体数を出力する。妨害認識部124は、第1乃至第3の進入予定物体数と第1乃至第3の判断結果とに基づいて、進入路毎に、右折車が直進車を妨げているか否かを認識し、妨害認識結果を出力する。タイミング制御部126は、少なくとも、第1乃至第3の進入予定物体数と、妨害認識結果とに基づいて、後述するように、第1乃至第3の信号機21−1、21−2、および21−3の信号表示タイミングを制御する。
尚、信号機制御部120は、ストレージ140に記憶されている上記第1乃至第3の関連情報に基づいて、接続道路(第1乃至第3の進入路11〜13)と信号機(21−1、21−2、および21−3)とを結びつけ、対向関係にある接続道路を認識している。タイミング制御部126は、接続道路(第1乃至第3の進入路11〜13)毎の交差点10への第1乃至第3の進入予定物体数を示す情報等に基づいて、処理フローに従い、第1乃至第3の信号制御信号を、それぞれ、第1乃至第3の信号機21−1、21−2、および21−3に送出する。信号機制御部120は、処理フローを実行する際に、ストレージ140に記憶されている第1乃至第3の関連情報を利用する。
前述したように、信号機制御部120は、基本タイミング生成器130(または生成プログラム)から信号機用のベースタイミングを受ける。信号機制御部120またはストレージ130に異変を検知した場合には、信号機制御部120は、基本タイミング生成器130(または生成プログラム)に、異変が発生したことと、現在の信号ステータスとを送る。基本タイミング生成器130(または生成プログラム)は、それら情報を受け取ると、そのときの信号ステータスからベースタイミングを生成開始する。このことにより、信号機制御部120は、スムーズなフェールセーフ機能を持つ。
第1乃至第3の信号機21−1、21−2、および21−3は、受け取った第1乃至第3の信号制御信号に従い、信号(赤信号、黄信号、青信号)を点灯させる。
尚、上記第1の実施形態では、第1乃至第3の進入方向と第1乃至第3の信号機とを関連づける方法として、ストレージ140に第1乃至第3の関連情報を予め記憶している。その代わりに、信号機制御部120が、第1乃至第3の信号機21−1、21−2、および21−3の赤信号タイミングと車の停止タイミングとから、第1乃至第3の関連情報を生成する機能を持っていてもよい。
次に、第1の実施形態の効果について説明する。第1の実施形態によれば、円滑な交通システムを実現できるという効果を奏する。その理由は、信号機制御部120の妨害認識部124が、右折車が直進車を妨げるケースを認識し、信号機制御部120のタイミング制御部126が、その妨害認識結果に基づいて、信号機21−1〜21−3の信号表示タイミングを制御しているからである。
[第2の実施形態]
図6は、本発明の第2の実施形態に係る交通信号制御装置が適用される、交差点付近の一例を示す概略平面図である。図6は、十字路交差点10Aにおける、第2の実施形態を示している。図6は、交差点接続道路と信号機およびカメラの関係を示している。
図示の例は、交差点が十字路交差点10Aであるので、当該十字路交差点10Aには、それぞれ、第1乃至第4の進入方向から進入する第1乃至第4の進入路11A、12A、13A、および14Aがある。図6では、第1乃至第4の進入方向を、それぞれ、「進入方向A」、「進入方向B」、「進入方向C」、および「進入方向D」として図示している。ただし、図6から明らかなように、第1の進入方向と第4の進入方向とは、直角に交差しておらず、鋭角に交差している。その結果、第1のカメラ22−1は、第1および第4の進入路11Aおよび14A上における移動物体を撮影することが可能である。
図示の交通信号制御装置は、第1乃至第4の信号機21−1、21−2、21−3、および21−4と、第1乃至第3のカメラ22−1、22−2、および22−3と、後述する制御装置100A(図8参照)とを備える。図6では、第1乃至第4の信号機21−1、21−2、21−3、および21−4を、それぞれ、「信号機A」、「信号機B」、「信号機C」、および「信号機D」と図示している。また、第1乃至第3のカメラ22−1、22−2、および22−3を、それぞれ、「カメラA」、「カメラB」、および「カメラC」と図示している。
上述した第1の実施形態とは異なり、第2の実施形態では、第1のカメラ22−1は、第1乃至第4の進入路の中から選択された第1の選択進入路上における移動物体を撮影可能で、第1の動画像を出力する。
図7は、図6に示した第1のカメラ22−1で撮影された、第1の動画像の画像イメージを示す図である。
図8は本発明の第2の実施形態における交通信号制御装置の概略構成を示すブロック図である。
図8に示されるように、図示の交通信号制御装置は、上述した第1乃至第4の信号機21−1、21−2、21−3、および21−4と、第1乃至第3のカメラ22−1、22−2、および22−3と、制御装置100Aとを備える。
図示の制御装置100Aは、第1乃至第3の解析部110A−1、110−2、および110−3と、信号機制御部120Aと、基本タイミング生成器130Aと、ストレージ140Aとを備える。図8では、第1乃至第3の解析部110A−1、110−2、および110−3を、それぞれ、「解析部A」、「解析部B」、および「解析部C」と図示している。
上述した第1の実施形態とは異なり、第2の実施形態では、第1の解析部110A−1は、第1のカメラ21−1で撮影された第1の動画像を、後述のように解析して、第1の解析結果を出力する。信号機制御部120A、基本タイミング生成器130A、およびストレージ140Aの組み合わせは、第1乃至第3の解析結果に基づいて、後述のように、第1乃至第4の信号機21−1、21−2、21−3、および21−4の信号表示タイミングを制御する制御部として働く。
図9は、第1の解析部110A−1の構成を示すブロック図である。第1の解析部110A−1は、第1および第4の移動物体識別部112−1および112−4と、第1および第4の距離/速度抽出部114−1および114−4と、第1および第4の右折車判断部116−1および116−4と、を備える。
第1の移動物体識別部112−1は、第1のカメラ22−1からの第1の動画像に基づいて、第1の選択進入路として第1の進入路11Aを介して交差点10Aに進入する移動物体を識別して、第1の物体識別結果を出力する。第1の距離/速度抽出部114−1は、第1の動画像に基づいて、第1の進入路11Aと当該第1の進入路11Aの上の移動物体との位置関係から、当該移動物体から交差点10Aまでの距離および当該移動物体の移動速度を抽出して、第1の抽出結果を出力する。第1の右折車判断部116−1は、第1の動画像に基づいて、第1の進入路11Aを介して交差点10Aに進入する移動物体中に右折車が有るか否かを判断して、第1の判断結果を出力する。これら第1の識別結果、第1の抽出結果、および第1の判断結果の組み合わせは、第1の解析結果として、信号機制御部120Aへ供給される。
同様に、第4の移動物体識別部112−4は、第1のカメラ22−1からの第1の動画像に基づいて、第1の選択進入路として第4の進入路14Aを介して交差点10Aに進入する移動物体を識別して、第4の物体識別結果を出力する。第4の距離/速度抽出部114−4は、第1の動画像に基づいて、第1の進入路14Aと当該第4の進入路14Aの上の移動物体との位置関係から、当該移動物体から交差点10Aまでの距離および当該移動物体の移動速度を抽出して、第4の抽出結果を出力する。第4の右折車判断部116−4は、第1の動画像に基づいて、第4の進入路14Aを介して交差点10Aに進入する移動物体中に右折車が有るか否かを判断して、第4の判断結果を出力する。これら第4の物体識別結果、第4の抽出結果、および第4の判断結果の組み合わせは、第4の解析結果として、信号機制御部120Aへ供給される。
したがって、上記第1の実施形態では、第1の解析部110−1は、第1の進入路11上の移動物体に関する第1の解析結果のみを得ていた。これに対して、第2の実施形態では、第1の解析部110A−1は、第1および第4の進入路11Aおよび14A上の移動物体に関する第1および第4の解析結果を得ている。
基本タイミング生成器130Aは、第1乃至第4の信号機21−1、21−2、21−3、および21−4用のベースタイミングを生成する。このベースタイミングは、信号機制御部120Aに供給される。尚、基本タイミング生成器130Aの代わりに、生成プログラム(図示せず)を用いてもよい。ストレージ140Aは、後述する信号機制御部120での制御に必要な手続き、および後述する第1乃至第4の関連情報を記憶する機能を持つ。第1乃至第4の関連情報は、それぞれ、第1乃至第4の信号機21−1、21−2、21−3、および21−4と、交差点10Aの接続道路である第1乃至第4の進入路11A、12A、13A、および14Aとの間の第1乃至第4の関係を示す情報である。
図10は、信号機制御部120Aの構成を示すブロック図である。信号機制御部120Aは、図5に図示したような、信号機制御部120と同様の構成を有している。すなわち、図10に示されるように、信号機制御部120Aは、少なくとも、進入予定物体数計測部122Aと、妨害認識部124Aと、タイミング制御部126Aと、を備える。
進入予定物体数計数部122Aは、第1乃至第4の物体識別結果と第1乃至第4の抽出結果とを集計して、第1乃至第4の進入路11A、12A、13A、および14A毎に、交差点10Aに進入予定の移動物体を計数して、第1乃至第4の進入予定物体数を出力する。妨害認識部124Aは、第1乃至第4の進入予定物体数と第1乃至第4の判断結果とに基づいて、進入路毎に、右折車が直進車を妨げているか否かを認識して、妨害認識結果を出力する。タイミング制御部126Aは、少なくとも、第1乃至第4の進入予定物体数と、妨害認識結果とに基づいて、第1乃至第4の信号機21−1、21−2、21−3、および21−4の信号表示タイミングを制御する。
尚、信号機制御部120Aは、ストレージ140Aに記憶されている上記第1乃至第4の関連情報に基づいて、接続道路(第1乃至第4の進入路11A〜14A)と信号機(21−1、21−2、21−3、および21−4)とを結びつけ、対向関係にある接続道路を認識している。タイミング制御部126Aは、接続道路(第1乃至第4の進入路11A〜14A)毎の交差点10Aへの第1乃至第4の進入予定物体数を示す情報等に基づいて、処理フローに従い、第1乃至第4の信号制御信号を、それぞれ、第1乃至第4の信号機21−1、21−2、21−3、および21−4に送出する。信号機制御部120Aは、処理フローを実行する際に、ストレージ140Aに記憶されている第1乃至第4の関連情報を利用する。
前述したように、信号機制御部120Aは、基本タイミング生成器130A(または生成プログラム)から信号機用のベースタイミングを受ける。信号機制御部120Aまたはストレージ140Aに異変を検知した場合には、信号機制御部120Aは、基本タイミング生成器130A(または生成プログラム)に、異変が発生したことと、現在の信号ステータスとを送る。基本タイミング生成器130A(または生成プログラム)は、それら情報を受け取ると、そのときの信号ステータスからベースタイミングを生成開始する。このことにより、信号機制御部120Aは、スムーズなフェールセーフ機能を持つ。
第1乃至第4の信号機21−1、21−2、21−3、および21−4は、受け取った第1乃至第4の信号制御信号に従い、信号(赤信号、黄信号、青信号)を点灯させる。
尚、上記第2の実施形態では、第1乃至第4の進入方向と第1乃至第4の信号機とを関連づける方法として、ストレージ140Aに第1乃至第4の関連情報を予め記憶している。その代わりに、信号機制御部120Aが、第1乃至第4の信号機21−1、21−2、21−3、および21−4の赤信号タイミングと車の停止タイミングとから、第1乃至第4の関連情報を生成する機能を持っていてもよい。
次に、第2の実施形態の効果について説明する。第2の実施形態によれば、円滑な交通システムを実現できるという効果を奏する。その理由は、信号機制御部120Aの妨害認識部124Aが、右折車が直進車を妨げるケースを認識し、信号機制御部120Aのタイミング制御部126Aが、その妨害認識結果に基づいて、信号機21−1〜21−4の信号表示タイミングを制御しているからである。また、第2の実施形態では、カメラの台数(3台)を信号機の台数(4台)よりも少なくできるという効果も奏する。その理由は、特定の解析部(本例では、第1の解析部110A−1)において、動画像から進入路毎に、移動物体の状況を解析しているからである。
[第3の実施形態]
図11は、本発明の第3の実施形態に係る交通信号制御装置が適用される、交差点付近の一例を示す概略平面図である。図11は、隣接する第1および第2の交差点10および10Bにおける、第3の実施形態を示している。図11は、交差点接続道路と信号機およびカメラの関係を示している。図11では、第1の交差点10は、三叉路交差点であって、「交差点X」と図示しており、第2の交差点10Bは、十字路交差点であって、「交差点Y」と図示している。
図示の例では、第1の交差点10には、それぞれ、第1乃至第3の進入方向から進入する第1乃至第3の進入路11、12、および13がある。図11では、第1乃至第3の進入方向を、それぞれ、「進入方向A」、「進入方向B」、および「進入方向C」として図示している。また、第2の交差点10Bには、それぞれ、第4乃至第7の進入方向から進入する第4乃至第7の進入路11B、12B、13B、および14Bがある。
図示の交通信号制御装置は、後述する第1および第2の交差点信号機群と、第1乃至第3のカメラ22−1、22−2、および22−3と、後述する制御装置100B(図13参照)とを備える。第1の交差点信号機群は「交差点X信号機群」と呼ばれ、第2の交差点信号機群は「交差点Y信号機群」と呼ばれる。
第1の交差点信号機群は、第1乃至第3の信号機21−1、21−2、および21−3から成る。図11では、第1乃至第3の信号機21−1、21−2、および21−3を、それぞれ、「信号機A」、「信号機B」、および「信号機C」と図示している。また、第1乃至第3のカメラ22−1、22−2、および22−3を、それぞれ、「カメラA」、「カメラB」、および「カメラC」と図示している。
一方、図11には図示していないが、第2の交差点信号機群は、第4乃至第7の信号機21B−1、21B−2、21B−3、および21B−4から成る(図13参照)。
第1の交差点信号機群の第1乃至第3の信号機21−1、21−2、および21−3は、第1の交差点10の近傍に設置される。第1の信号機21−1は、第1の交差点10に「進入方向A」から進入する第1の進入路11における移動物体の移動を規制する。同様に、第2の信号機21−2は、第1の交差点10に「進入方向B」から進入する第2の進入路12における移動物体の移動を規制する。第3の信号機21−3は、第1の交差点10に「進入方向C」から進入する第3の進入路13における移動物体の移動を規制する。
第1乃至第3のカメラ22−1、22−2、および22−3は、第1の交差点10の近傍に設置される。第1のカメラ22−1は、第1の進入路上11および第2の交差点10B近傍における移動物体を撮影可能で、第1の動画像を出力する。第2のカメラ22−2は、第2の進入路上12における移動物体を撮影可能で、第2の動画像を出力する。第3のカメラ22−3は、第3の進入路上13における移動物体を撮影可能で、第3の動画像を出力する。
一方、図11には図示していないが、第2の交差点信号機群の第4乃至第7の信号機21B−1、21B−2、21B−3、および21B−4は、第2の交差点10Bの近傍に設置される。第4の信号機21B−1は、第2の交差点10Bに第4の進入方向から進入する第4の進入路11Bにおける移動物体の移動を規制する。同様に、第5の信号機21B−2は、第2の交差点10Bに第5の進入方向から進入する第5の進入路12Bにおける移動物体の移動を規制する。第6の信号機21B−3は、第2の交差点10Bに第6の進入方向から進入する第6の進入路13Bにおける移動物体の移動を規制する。第7の信号機21B−4は、第2の交差点10Bに第7の進入方向から進入する第7の進入路14Bにおける移動物体の移動を規制する。
したがって、図示の例では、交通信号制御装置は、合計7台の信号機21−1〜21−3および21B−1〜21B−4と、3台のカメラ22−1〜22−3とを備えている。
図12は、図11に示した第1のカメラ22−1で撮影された、第1の動画像の画像イメージを示す図である。
図13は本発明の第3の実施形態における交通信号制御装置の概略構成を示すブロック図である。
図13に示されるように、図示の交通信号制御装置は、上述した第1乃至第3の信号機21−1、21−2、および21−3から成る第1の交差点信号機群と、上述した第4乃至第7の信号機21B−1、21B−2、21B−3、および21B−4から成る第2の交差点信号機群と、第1乃至第3のカメラ22−1、22−2、および22−3と、制御装置100Bとを備える。
図示の制御装置100Bは、第1乃至第3の解析部110B−1、110−2、および110−3と、信号機制御部120Bと、第1および第2の基本タイミング生成器130および130Bと、ストレージ140Bとを備える。図13では、第1乃至第3の解析部110B−1、110−2、および110−3を、それぞれ、「解析部A」、「解析部B」、および「解析部C」と図示している。また、第1の基本タイミング生成器130は交差点X用基本タイミング生成器とも呼ばれ、第2の基本タイミング生成器130Bは交差点Y用基本タイミング生成器とも呼ばれる。
上述した第1の実施形態とは異なり、第3の実施形態では、第1の解析部110B−1は、第1のカメラ21−1で撮影された第1の動画像を、後述のように解析して、第1の解析結果を出力する。信号機制御部120B、第1および第2の基本タイミング生成器130および130B、およびストレージ140Bの組み合わせは、第1乃至第3の解析結果に基づいて、後述のように、第1乃至第3の信号機21−1、21−2、および21−3から成る第1の交差点信号機群の信号表示タイミングと、第4乃至第7の信号機21B−1、21B−2、21B−3、および21B−4から成る第2の交差点信号機群の信号表示タイミングとを制御する制御部として働く。
図14は、第1の解析部110B−1の構成を示すブロック図である。第1の解析部110B−1は、第1の移動物体識別部112−1、第1の距離/速度抽出部114−1、および第1の右折車判断部116−1に加えて、第1の隣接交差点識別部117−1を更に備える。
第1の隣接交差点識別部117−1は、第1のカメラ22−1からの第1の動画像に基づいて、隣接交差点が有るか否かを識別し、第1の隣接交差点識別結果を出力する。第1の物体識別結果、第1の抽出結果、第1の判断結果、および第1の隣接交差点識別結果の組み合わせは、第1の解析結果として、信号機制御部120Bへ供給される。
第1の基本タイミング生成器130は、第1乃至第3の信号機21−1、21−2、および21−3から成る第1の交差点信号機群用の第1のベースタイミングを生成する。同様に、第2の基本タイミング生成器130Bは、第4乃至第7の信号機21B−1、21B−2、21B−3、および21B−4から成る第2の交差点信号機群用の第2のベースタイミングを生成する。これら第1および第2のベースタイミングは、信号機制御部120Bに供給される。
このように、本第3の実施形態は、交差点毎に基本タイミング生成器を有するという特徴をもつ。これは交差点毎にタイミング制御を独立させるために必要なためである。尚、第1および第2の基本タイミング生成器130および130Bの代わりに、第1および第2の生成プログラム(図示せず)を用いてもよい。
ストレージ140Bは、後述する信号機制御部120Bでの制御に必要な手続き、および後述する第1乃至第7の関連情報を記憶する機能を持つ。第1乃至第3の関連情報は、それぞれ、第1の交差点信号機群の第1乃至第3の信号機21−1、21−2、および21−3と、第1の交差点10の接続道路である第1乃至第3の進入路11、12、および13との間の関係を示す情報である。第4乃至7の関連情報は、それぞれ、第2の交差点信号機群の第4乃至第7の信号機21B−1、21B−2、21B−3、および21B−4と、第2の交差点10Bの接続道路である第4乃至第7の進入路11B、12B、13B、および14Bとの間の関係を示す情報である。
図15は、信号機制御部120Bの構成を示すブロック図である。信号機制御部120Bは、タイミング制御部の動作が、図5に示したものと相違する点を除いて、図5に示した信号機制御部120と同様の構成を有し動作をする。したがって、タイミング制御部に126Bの参照符号を付してある。
タイミング制御部126Bは、第1乃至第3の進入予定物体数と、妨害認識結果と、第1の隣接交差点識別結果とに基づいて、第1乃至第3の信号機21−1、21−2、および21−3から成る第1の交差点信号機群の第1の信号表示タイミングと、第4乃至第7の信号機21B−1、21B−2、21B−3、および21B−4から成る第2の交差点信号機群の第2の信号表示タイミングとを制御する。
尚、信号機制御部120Bは、ストレージ140Bに記憶されている上記第1乃至第7の関連情報に基づいて、接続道路(第1乃至第3の進入路11〜13および第4乃至第7の進入路11B〜14B)と信号機(21−1、21−2、21−3、21B−1、21B−2、21B−3、および21B−4)とを結びつけ、対向関係にある接続道路を認識している。タイミング制御部126Bは、接続道路(第1乃至第3の進入路11〜13)毎の第1の交差点10への第1乃至第3の進入予定物体数を示す情報等に基づいて、処理フローに従い、第1乃至第3の信号制御信号を、それぞれ、第1の交差点信号機群の第1乃至第3の信号機21−1、21−2、および21−3に送出する。また、タイミング制御部126Bは、接続道路(第4乃至第7の進入路11B〜14B)毎の第2の交差点10Bの第1の隣接交差点識別結果等に基づいて、処理フローに従い、第4乃至第7の信号制御信号を、それぞれ、第2の交差点信号機群の第4乃至第7の信号機21B−1、21B−2、21B−3、および21B−4に送出する。信号機制御部120Bは、処理フローを実行する際に、ストレージ140Bに記憶されている第1乃至第7の関連情報を利用する。
前述したように、信号機制御部120Bは、第1および第2の基本タイミング生成器130および130B(または第1および第2の生成プログラム)から信号機用の第1および第2のベースタイミングを受ける。信号機制御部120Bまたはストレージ140Bに異変を検知した場合には、信号機制御部120Bは、第1および第2の基本タイミング生成器130および130B(または第1および第2の生成プログラム)に、異変が発生したことと、現在の信号ステータスとを送る。第1および第2の基本タイミング生成器130および130B(または第1および第2の生成プログラム)は、それら情報を受け取ると、そのときの信号ステータスから第1および第2のベースタイミングを生成開始する。このことにより、信号機制御部120Bは、スムーズなフェールセーフ機能を持つ。
第1の交差点信号機群の第1乃至第3の信号機21−1、21−2、および21−3は、それぞれ、受け取った第1乃至第3の信号制御信号に従い、信号(赤信号、黄信号、青信号)を点灯させる。同様に、第2の交差点信号機群の第4乃至第7の信号機21B−1、21B−2、21B−3、および21B−4は、それぞれ、受け取った第4乃至第7の信号制御信号に従い、信号(赤信号、黄信号、青信号)を点灯させる。
尚、上記第3の実施形態では、第1の交差点10での第1乃至第3の進入方向と第1乃至第3の信号機とを関連づけ、および第2の交差点10Bでの第4乃至第7の進入方向と第4乃至第7の信号機とを関連づける方法として、ストレージ140Bに第1乃至第7の関連情報を予め記憶している。その代わりに、信号機制御部120Bが、第1の交差点10の第1乃至第3の信号機21−1、21−2、および21−3の赤信号タイミングと車の停止タイミング、および第2の交差点10Bの第4乃至第7の信号機21B−1、21B−2、21B−3、および21B−4の赤信号タイミングと車の停止タイミングとから、第1乃至第7の関連情報を生成する機能を持っていてもよい。
次に、第3の実施形態の効果について説明する。第3の実施形態によれば、円滑な交通システムを実現できるという効果を奏する。その理由は、信号機制御部120Bの妨害認識部124が、右折車が直進車を妨げるケースを認識し、信号機制御部120Bのタイミング制御部126Bが、その妨害認識結果に基づいて、信号機21−1〜21−3および21B−1〜21B−4の信号表示タイミングを制御しているからである。
[第4の実施形態]
図16は、本発明の第4の実施形態に係る交通信号制御装置が適用される、交差点付近の一例を示す概略平面図である。図16は、十字路交差点10Aにおける、第4の実施形態を示している。図16は、交差点接続道路と信号機およびカメラの関係を示している。
図示の例は、交差点が十字路交差点10Aであるので、当該十字路交差点10Aには、それぞれ、第1乃至第4の進入方向から進入する第1乃至第4の進入路11A、12A、13A、および14Aがある。図16では、図6とは異なり、第1の進入方向と第4の進入方向とは、直角に交差している。
図16は、第3の進入方向である進入方向C(図面の下から上に向かう方向)の、交差点進入予定車が多いケースを示している。
図示の交通信号制御装置は、第1乃至第4の信号機21−1、21−2、21−3、および21−4と、第1乃至第4のカメラ22−1、22−2、22−3、および22−4と、後述する制御装置100C(図17参照)とを備える。図16では、第1乃至第4の信号機21−1、21−2、21−3、および21−4を、それぞれ、「信号機A」、「信号機B」、「信号機C」、および「信号機D」と図示している。また、第1乃至第4のカメラ22−1、22−2、22−3、および22−4を、それぞれ、「カメラA」、「カメラB」、「カメラC」、および「カメラD」と図示している。
図17は本発明の第4の実施形態における交通信号制御装置の概略構成を示すブロック図である。
図17に示されるように、図示の交通信号制御装置は、上述した第1乃至第4の信号機21−1、21−2、21−3、および21−4と、第1乃至第4のカメラ22−1、22−2、22−3、および22−4と、制御装置100Cとを備える。
図示の制御装置100Cは、第4の解析部110−4を更に備えている点を除いて、図8に示した制御装置100Aと同様の構成を有し動作をする。以下では、説明を簡略化するために、相違点についてのみ説明する。図17では、第1乃至第4の解析部110−1、110−2、110−3、および110−4を、それぞれ、「解析部A」、「解析部B」、「解析部C」、および「解析部D」と図示している。
第1乃至第4の解析部110−1、110−2、110−3、および110−4は、それぞれ、第1乃至第4のカメラ22−1、22−2、22−3、および22−4で撮影された第1乃至第4の動画像を解析して、それぞれ、第1乃至第4の解析結果を出力する。信号機制御部120A、基本タイミング生成器130A、およびストレージ140Aの組み合わせは、第1乃至第4の解析結果に基づいて、第1乃至第4の信号機21−1、21−2、21−3、および21−4の信号表示タイミングを制御する制御部として働く。
第1乃至第4の解析部110−1〜110−4の各々は、第mの距離/速度抽出部114−mの動作が後述するように相違する点を除いて、図4に示した第mの解析部110−mと同様の構成を有し動作する。信号機制御部120Aは、進入予定物体数計測部122Aの動作が後述するように相違する点を除いて、図10に示したものと同様の構成を有し動作をする。
第mの距離/速度抽出部114−mは、移動物体の距離および移動速度に加えて、更に、第mの進入路における移動物体の停車状態からの平均加速度をも算出して、距離、移動速度、および平均加速度を示す第mの抽出結果を出力する。したがって、進入予定物体数計測部122Aは、第1乃至第4の距離/速度抽出部114−1〜114−4から、それぞれ、第1乃至第4の進入路11A〜14Aの平均加速度を含む第1乃至第4の抽出結果を受け取る。ここで、第1乃至第4の進入路11A〜14Aの平均加速度は、それぞれ、第1乃至第4の進入方向A、B、C、およびDの進入車の加速度情報を表す。進入予定物体数計測部122Aは、第1乃至第4の進入路11A〜14Aの平均加速度のさらに平均をとり、交差点10Aの平均加速度を算出する。進入予定物体数計測部122Aは、第1乃至第4の進入路11A〜14Aにおける平均加速度と、交差点10Aの平均加速度とを比較して、第1乃至第4の進入方向A〜Dの進入車両数を補正する。
図18は、図17の基本タイミング生成器130Aから生成される、第1乃至第4の信号機21−1、21−2、21−3、および21−4用の信号制御のベース信号タイミングを示すタイムチャートである。図18は、デフォルトの信号制御のベース信号タイミングのタイムチャートを示している。
図18において、High側が「青信号」を示し、Low側が「赤信号」を示している。尚、図18では、「黄信号」のベース信号タイミングを省略している。
図19は、図16のケースにおける、信号機制御部120Aから生成される信号タイミングのタイムチャートを示している。図16の上下方向は信号機A、信号機Cが対応しており、その方向の青信号タイミングを長くしていることが分かる。
詳述すると、信号機制御部120Aの進入予定物体数計測部122A(図10参照)は、第1乃至第4の物体識別結果と第1乃至第4の抽出結果とを集計して、第1乃至第4の進入路11A〜14A毎に、上記加速度情報を考慮に入れて交差点10Aに進入予定の移動物体を補正しつつ、計数する。そして、進入予定物体数計測部122Aは、第1乃至第4の進入路11A〜14Aにそれぞれ対応する、補正した第1乃至第4の進入予定物体数を出力する。また、信号機制御部120Aのタイミング制御部126A(図10参照)は、補正した第1乃至第4の進入予定物体数と妨害認識結果とに基づいて、第1乃至第4の信号機21−1〜21−4の信号表示タイミングを制御する。
図16のケースの場合、第1の進入予定物体数は0台に等しく、第2の進入予定物体数は2台に等しく、第3の進入予定物体数は10台に等しく、第4の進入予定物体数は4台に等しい。したがって、「信号機A」(第1の信号機21−1)および「信号機C」(第3の信号機21−3)の内の多い方の交差点進入予定物体数(本例では、10台)が、「信号機B」(第2の信号機21−2)および「信号機D」(第4の信号機21−4)の内の多い方の交差点進入予定物体数(本例では、4台)よりも20%以上多くなっている。また、図16のケースでは、妨害認識結果は、右折車が直進車を妨げていないことを示している。したがって、タイミング制御部126Aは、図19に示されるように、「信号機A」および「信号機C」の青信号の期間をベース時間よりも長くするように信号表示タイミングを制御することによって、「進入方向A」および「進入方向C」の移動物体(車両)の交差点待ち時間を短縮している。
図20は、信号機制御部120Aのタイミング制御部126Aの動作を説明するためのタイミング制御フローチャートである。図20は、図16のケースにおいてどのようなロジックで目的の機能を実現するかを示している。
先ず、タイミング制御部126Aは、第1および第3の進入方向A、Cの補正前の進入車両数を比較する(ステップS101)。第1の進入方向Aの進入車両数が第3の進入方向Cの進入車両数よりも多い場合(ステップS101のY)、タイミング制御部126Aは、第1の進入方向Aの進入車車両数を選択する(ステップS102)。逆に、第1の進入方向Aの進入車両数が第3の進入方向Cの進入車両数以下である場合(ステップS101のN)、タイミング制御部126Aは、第3の進入方向Cの進入車車両数を選択する(ステップS103)。
同様に、タイミング制御部126Aは、第2および第4の進入方向B、Dの補正前の進入車両数を比較する(ステップS104)。第2の進入方向Bの進入車両数が第4の進入方向Dの進入車両数よりも多い場合(ステップS104のY)、タイミング制御部126Aは、第2の進入方向Bの進入車車両数を選択する(ステップS105)。逆に、第2の進入方向Bの進入車両数が第4の進入方向Dの進入車両数以下である場合(ステップS104のN)、タイミング制御部126Aは、第4の進入方向Dの進入車車両数を選択する(ステップS106)。
ステップS102に引き続いて、タイミング制御部126Aは、第1の解析部110−1により算出された第1の進入方向A進入車の加速度情報に基づいて進入予定物体数計測部122Aにより補正された、第1の進入方向Aの進入車両数を取得する(ステップS107)。ステップS103に引き続いて、タイミング制御部126Aは、第3の解析部110−3により算出された第3の進入方向C進入車の加速度情報に基づいて進入予定物体数計測部122Aにより補正された、第3の進入方向Cの進入車両数を取得する(ステップS108)。ステップS105に引き続いて、タイミング制御部126Aは、第2の解析部110−2により算出された第2の進入方向B進入車の加速度情報に基づいて進入予定物体数計測部122Aにより補正された、第2の進入方向Bの進入車両数を取得する(ステップS109)。ステップS106に引き続いて、タイミング制御部126Aは、第4の解析部110−4により算出された第4の進入方向D進入車の加速度情報に基づいて進入予定物体数計測部122Aにより補正された、第4の進入方向Dの進入車両数を取得する(ステップS109)。
詳述すると、前述したように、第1乃至第4の解析部110−1〜110−4は、それぞれ、第1乃至第4の進入路11A〜14Aにおいて停車状態からの平均加速度を算出する。進入予定物体数計測部122Aは、各進入路11A〜14Aの平均加速度のさらに平均をとり、交差点10Aの平均加速度を算出する。そして、進入予定物体数計測部122Aは、第1乃至第4の進入路11A〜14Aにおける平均加速度と、交差点10Aの平均加速度とを比較して、第1乃至第4の進入方向A〜Dの進入車両数を補正する。タイミング制御部126Aは、これら補正された第1乃至第4の進入方向A〜Dの進入車両数を取得する(ステップS107〜S110)。
次に、具体例を挙げてより詳細に説明する。例えば、第1の進入方向Aの第1の進入路11Aの平均加速度が、交差点10Aの平均加速度のX%であったとする。この場合、進入予定物体数計測部122Aは、第1の進入路11Aの交差点10Aの進入車両数を、{1/(X)}倍に補正する。その理由は、移動物体の移動距離は、加速度の2乗に比例すると考えられるので、Xという数値で補正する必要があるである。本例では、{1/(X)}倍に補正しているが、その代わりに、(1/X)倍で補正してもよい。とにかく、上り坂で交差点10Aに進入する方向については、交差点10Aを通過するのに時間がかかるため、青信号期間を延ばすことが好ましい。
次に、タイミング制御部126Aは、進入予定物体数計測部122Aから取得した、第1および第3の進入方向A、Cで選択した台数と、第2および第4の進入方向B、Dで選択した台数とを比較し、その差が20%以上あるか否かを判断する(ステップS111およびS112)。その差が20%未満である場合(ステップS112のN)、タイミング制御部126Aは、特別な信号制御を行わず、第1乃至第4の信号機21−1〜21−4をベースタイミングで制御する(ステップS113)。第1および第4の進入方向A、Cで選択した台数が、第2および第4の進入方向B、Dで選択した台数よりも20%以上大きい場合(ステップS111のY)、タイミング制御部126Aは、台数が多い進入方向AC方向の「青信号」タイミングが長くなるよう信号制御を行う(ステップS114)。一方、第2および第4の進入方向B、Dで選択した台数が、第1および第3の進入方向A、Cで選択した台数よりも20%以上大きい場合(ステップS112のY)、タイミング制御部126Aは、台数が多い進入方向BC方向の「青信号」タイミングが長くなるよう信号制御を行う(ステップS115)。
尚、タイミング制御部126Aは、この20%を変更可能な機能も持つ。
次に、第4の実施形態の効果について説明する。第4の実施形態によれば、円滑な交通システムを実現できるという効果を奏する。その理由は、信号機制御部120Aの進入予定物体計測部122Aが、進入路毎の進入予定物体数を、加速度情報を考慮して補正しつつ計測し、信号機制御部120Aのタイミング制御部126Aが、進入路毎の補正した進入予定物体数に基づいて、信号機21−1〜21−4の信号表示タイミングを制御しているからである。
[第5の実施形態]
図21は、本発明の第5の実施形態に係る交通信号制御装置が適用される、交差点付近の一例を示す概略平面図である。図16のケースと同様に、図21も、十字路交差点10Aにおける、第5の実施形態を示している。図21では、交差点接続道路のみを示し、信号機およびカメラの図示を省略している。
図示の例は、交差点が十字路交差点10Aであるので、当該十字路交差点10Aには、それぞれ、第1乃至第4の進入方向A〜Dからそれぞれ進入する第1乃至第4の進入路11A、12A、13A、および14Aがある。図21でも、図16と同様に、第1の進入方向と第4の進入方向とは、直角に交差している。
図21は、夜間など通行量が非常に少ないケースを示したものである。
本発明の第5の実施形態における交通信号制御装置は、図17に示したものと同じであるので、その図示を省略する。
図22は、図21のケースにおける、信号機制御部120Aから生成される信号タイミングのタイムチャートを示している。図21に示されるように、交通量が極端に少なくない場合、信号機制御部120Aは、車両の交差点進入タイミングまで「青信号」タイミングを伸ばしていることが分かる。
詳述すると、図21は、信号機A、信号機B、信号機C、および信号機Dの交差点進入車両が一定時間“0”だったときに、進入方向Aから1台の車両が交差点10Aに進行してきたケースを示している。
図23は、信号機制御部120Aのタイミング制御部126Aの動作を説明するためのタイミング制御フローチャートである。図23は、図21のケースにおける処理タイムチャートを示している。
先ず、タイミング制御部126Aは、第1乃至第4の進入予定物体数に基づいて、交差点10Aに進入車両が無い状態が、信号1サイクル以上続いるか否かを判断する(ステップS201)。その無い状態が信号1サイクル以上続いていないと判断した場合(ステップS201のN)、タイミング制御部126Aは、特別な信号制御を行わず、第1乃至第4の信号機21−1〜21−4をベースタイミングで制御する(ステップS202)。一方、無い状態が信号1サイクル以上続いている判断した場合(ステップS201のY)、タイミング制御部126Aは、進入予定車の到着に合わせて「青信号」となるように、第1乃至第4の信号機21−1〜21−4の信号タイミングを制御する(ステップS203)。
尚、タイミング制御部126Aは、1サイクルを変更可能な機能を持つ。
次に、第5の実施形態の効果について説明する。第5の実施形態によれば、円滑な交通システムを実現できるという効果を奏する。その理由は、信号機制御部120Aの進入予定物体計測部122Aが、進入路毎の進入予定物体数を計測し、信号機制御部120Aのタイミング制御部126Aが、その進入路毎の進入予定物体数に基づいて、信号機21−1〜21−4の信号表示タイミングを制御しているからである。
[第6の実施形態]
図24は、本発明の第6の実施形態に係る交通信号制御装置が適用される、交差点付近の一例を示す概略平面図である。図16のケースと同様に、図24も、十字路交差点10Aにおける、第6の実施形態を示している。図24でも、交差点接続道路のみを示し、信号機およびカメラの図示を省略している。
図示の例は、交差点が十字路交差点10Aであるので、当該十字路交差点10Aには、それぞれ、第1乃至第4の進入方向A〜Dからそれぞれ進入する第1乃至第4の進入路11A、12A、13A、および14Aがある。図24でも、図16と同様に、第1の進入方向と第4の進入方向とは、直角に交差している。
図24は、右折レーンがある交差点10Aにて、右折レーンからはみ出した車が直進車を妨害しているケースを示している。
本発明の第6の実施形態における交通信号制御装置は、図17に示したものと同じであるので、その図示を省略する。尚、図4に示されるように、制御装置10Cの第1乃至第4の解析部110−1〜110−4(図17)は、それぞれ、第1乃至第4の右折車判断部116−1〜116−4を備えている。また、図10に示されるように、制御装置10Cの信号機制御部120A(図17)は、妨害認識部124Aを備えている。尚、図17において、第1乃至第4の信号機21−1〜21−4の各々は、「青信号」、「黄信号」、「赤信号」に加えて、「右折許可信号」をも備えているとする。
図24のケースでは、妨害認識部124Aは、進入方向Cの右折予定車が直進車を妨げていると認識し、それを示す妨害認識結果を出力する。タイミング制御部126Aは、第1乃至第4の進入予定物体数と当該妨害認識結果とに基づいて、後述するように、第1乃至第4の信号機21−1〜21−4の信号表示タイミングを制御する。
図25は、図24のケースにおける、信号機制御部120Aから生成される信号タイミングの第1の例を示すタイムチャートである。図25では、右折許可信号の点灯タイミングを伸ばす制御を行っていることが分かる。
詳述すると、タイミング制御部126Aは、妨害認識部124Aから「進入方向Cの右折予定車が直進車を妨げている」ことを示す妨害認識結果を受け取る。この妨害認識結果に応答して、タイミング制御部126Aは、「信号機C」の右折許可信号を延長するように制御する。
図26は、図24のケースにおける、信号機制御部120Aから生成される信号タイミングの第2の例を示すタイムチャートである。図26では、図24における上下方向の青信号の前に右折許可信号を点灯させていることが分かる。
詳述すると、タイミング制御部126Aは、妨害認識部124Aから「進入方向Cの右折予定車が直進車を妨げている」ことを示す妨害認識結果を受け取る。この妨害認識結果に応答して、タイミング制御部126Aは、「信号機C」の右折許可信号の点灯開始タイミングを、直進用信号(青信号)点灯の前にするように制御する。
次に、第6の実施形態の効果について説明する。第6の実施形態によれば、円滑な交通システムを実現できるという効果を奏する。その理由は、信号機制御部120Aの妨害認識部124Aが、右折車が直進車を妨げるケースを認識し、信号機制御部120Aのタイミング制御部126Aが、その妨害認識結果に基づいて、信号機21−1〜21−4の信号表示タイミングを制御しているからである。
[第7の実施形態]
図27は、本発明の第7の実施形態に係る交通信号制御装置が適用される、交差点付近の一例を示す概略平面図である。図16のケースと同様に、図27も、十字路交差点10Aにおける、第7の実施形態を示している。図27でも、交差点接続道路のみを示し、信号機およびカメラの図示を省略している。
図示の例は、交差点が十字路交差点10Aであるので、当該十字路交差点10Aには、それぞれ、第1乃至第4の進入方向A〜Dからそれぞれ進入する第1乃至第4の進入路11A、12A、13A、および14Aがある。図27でも、図16と同様に、第1の進入方向と第4の進入方向とは、直角に交差している。
図27は、緊急車両が交差点10Aに近づいているケースを示したものである。
図28は本発明の第7の実施形態における交通信号制御装置の概略構成を示すブロック図である。
図示の交通信号制御装置は、情報取得部24とサイレン音検知器26とを更に備え、制御装置が後述するように変更されている点を除いて、図17に示した第4の実施形態における交通信号制御装置と同様の構成を有し、動作する。したがって、制御装置に100Dの参照符号を付してある。図17に示したものと同様の機能を有するものには同一の参照符号を付して、説明の簡略化のために、それらの説明については省略する。
情報取得部24は、図示しない管制センタから送信された緊急車両に関する緊急車両情報を受け取る。情報取得部24は、受け取った緊急車両情報を制御装置100Dへ渡す。サイレン音検知器26は、サイレン音を検知して、サイレン音検知信号を出力する。サイレン音検知器26は、サイレン音検知信号を制御装置100Dへ渡す。
図示の制御装置100Dは、第1乃至第4の解析部110D−1、110D−2、110D−3、および110D−4と、信号機制御部120Dと、基本タイミング生成器130Aと、ストレージ140Aとを備える。図28では、第1乃至第4の解析部110D−1、110D−2、110D−3、および110D−4を、それぞれ、「解析部A」、「解析部B」、「解析部C」、および「解析部D」と図示している。第1乃至第4の解析部110D−1〜110D−4の各々は同じ構成をしている。
図29は、第m(1≦m≦M)の解析部110D−mの構成を示すブロック図である。
第mの解析部110D−mは、第mの点滅有無検知部118−mを更に備えている点を除いて、図4に示した第mの解析部110−mの同様の構成を有し、動作をする。
第mの点滅有無検知部118−mは、第mの動画像に基づいて、第mの進入路を介して交差点10Aに進入する移動物体が点滅しているか否かを検知し、第mの点滅検知信号を出力する。
図30は、信号機制御部120Dの構成を示すブロック図である。信号機制御部120Dは、進入予定物体数計測部122Dと、妨害認識部124Dと、タイミング制御部126Dと、緊急車両認識部128Dとを備える。
進入予定物体数計測部122Dは、図10に示した進入予定物体数計測部122Aと同様の動作をするので、その説明を省略する。妨害認識部124Dも、図10に示した妨害認識部124Aと同様の動作をするので、説明を省略する。
緊急車両認識部128Dは、緊急車両情報と、サイレン音検知信号と、第mの点滅検知信号とを統合して、緊急車両の有無を認識して、緊急車両認識結果を出力する。詳述すると、緊急車両認識部128Dは、緊急車両情報と、サイレン音検知信号および第mの点滅検知信号の内の少なくとも1つの情報とを取得したら、緊急車両が有ると認識する。
タイミング制御部126Dは、第1乃至第4の進入予定物体数と、妨害認識結果と、緊急車両認識結果とに基づいて、後述するように、第1乃至第4の信号機21−1〜21−4の信号表示タイミングを制御する。
尚、前述したのと同様に、信号機制御部120Dは、基本タイミング生成器130A(または生成プログラム)から第1乃至第4の信号機21−1〜21−4用のベースタイミングを受ける。信号機制御部120Dまたはストレージ140Aに異変を検知した場合には、信号機制御部120Dは、基本タイミング生成器130A(または生成プログラム)に、異変が発生したことと、現在の信号ステータスとを送る。基本タイミング生成器130A(または生成プログラム)は、それら情報を受け取ると、そのときの信号ステータスからベースタイミングを生成開始する。このことにより、信号機制御部120Dは、スムーズなフェールセーフ機能を持つ。
第1乃至第4の信号機21−1、21−2、21−3、および21−4は、それぞれ、受け取った第1乃至第4の信号制御信号に従い、信号(赤信号、黄信号、青信号)を点灯させる。
尚、上記第7の実施形態では、交差点10Aでの第1乃至第4の進入方向と第1乃至第4の信号機21−1〜21−4とを関連づける方法として、ストレージ140Aに第1乃至第4の関連情報を予め記憶している。その代わりに、信号機制御部120Dが、交差点10Aの第1乃至第4の信号機21−1、21−2、21−3、および21−4の赤信号タイミングと車の停止タイミングとから、第1乃至第4の関連情報を生成する機能を持っていてもよい。
図31は、図27のケースにおける、信号機制御部120Dから生成される信号タイミングの第1の例を示すタイムチャートである。図31は、緊急車両が進入方向C(第3の進入路13A)から進行してきたケースを想定している。図31では、緊急車両が交差点10Aを通過するまで「青信号」タイミングを延長していることが分かる。
詳述すると、タイミング制御部126Dは、緊急車両認識部128Dから「緊急車両が交差点10Aに接近している」ことを示す緊急車両認識結果を受け取る。この緊急車両認識結果に応答して、タイミング制御部126Dは、「信号機A」および「信号機C」の青信号のタイミングを延長して、緊急車両が交差点10Aに進入するタイミングを合わせるように制御する。
図32は、図27のケースにおける、信号機制御部120Dから生成される信号タイミングの第2の例を示すタイムチャートである。図32は、緊急車両が、図27に示されるように、混雑している進入方向C(第3の進入路13A)から進行してきたケースを想定している。図32では、緊急車両が交差点10Aに進入するまでに時間があり、かつ緊急車両の通行方向の車両が混雑している場合に、その混雑している車両を優先して通過させるように信号タイミング制御を行っていることが分かる。
詳述すると、タイミング制御部126Dは、妨害認識部124Dおよび緊急車両認識部128Dから、それぞれ、「進入方向Cの右折予定車が直進車を妨げている」ことを示す妨害認識結果および「緊急車両が交差点10Aに接近している」ことを示す緊急車両認識結果を受け取る。これら妨害認識結果および緊急車両認識結果に応答して、タイミング制御部126Dは、混雑を解消するように、前サイクル以上前から「信号機A」および「信号機C」の青信号のタイミングを延長し、その結果として、緊急車両が交差点10Aに進入するタイミングを合わせるように制御する。
次に、第7の実施形態の効果について説明する。第7の実施形態によれば、交差点で緊急車両をスムーズに通過させることができるという効果を奏する。その理由は、管制センタから受け取った緊急車両情報と、サイレン音検知信号および点滅検知信号とを組み合わせて緊急車両を確実に識別し、信号機制御部120Dのタイミング制御部126Dが、緊急車両が交差点10Aをスムーズに通過できるように、信号機21−1〜21−4の信号表示タイミングを制御しているからである。
上記「緊急車両情報」は、緊急車両の画像を識別する際にマッチングさせる中間データであってもよい。ここで、「中間データ」とは、例えば、DNN(Deep Neural Network)などの深層学習による画像解析および画像識別における、識別するためのニューロン設定情報である。また、中間データは、当該緊急車両を識別するナンバー情報を含んでもよい。上記管制センタは、このような中間データを、緊急車両を識別するための緊急車両情報として予め登録している。
この場合、管制センタは、この中間データを、緊急車両情報として、図28に図示する交通信号制御装置へ送信する。交通信号制御装置では、情報取得部24が緊急車両情報(中間データ)を受け取る。情報取得部24は、受け取った緊急車両情報(中間データ)を制御装置100Dの信号機制御部120Dへ送出する。
信号機制御部120Dの緊急車両認識部128Dは、次に述べる照合部(図示せず)を含む。照合部は、上記中間データを受け取る。また、照合部は、第1乃至第4のカメラ22−1〜22−4で撮像され、第1乃至第4の解析部110D−1〜110D−4の第1乃至第4の移動物体識別部112−1〜112−4で識別された、第1乃至第4の物体識別結果を受ける。第1乃至第4の物体識別結果は、緊急車両の車両画像を含むかもしれないし、含まないかもしれない。照合部は、中間データと第1乃至第4の物体識別結果とを照合して、緊急車両であるか否かを示す識別結果を出力する。緊急車両認識部128Dは、この識別結果が緊急車両であることを示し、かつ、上記サイレン音検知信号および上記第mの点滅検出信号を取得した場合に、緊急車両が有ると認識する。
尚、上述した例では、中間データは、緊急車両の画像を識別する際にマッチングさせるデータであるが、中間データはこれには限定されない。例えば、中間データは、警察が緊急手配する車両(以下、「手配車両」と呼ぶ)の画像を識別する際にマッチングさせるデータであってもよい。この中間データは、当該手配車両を識別するナンバー情報を含んでもよい。この場合、交通信号制御装置は、交差点10Aを手配車両が通過することを識別することが可能となり、その識別結果を示すデータを警察管制センタへ送信することも可能となる。
上述の交通信号制御装置に用いられる制御装置100〜100Dの各部は、ハードウェアとソフトウェアとの組み合わせを用いて実現可能である。ハードウェアとソフトウェアとを組み合わせた形態では、RAM(random access memory)に交通信号制御プログラムが展開され、該交通信号制御プログラムに基づいてCPU(central processing unit)等のハードウェアを動作させることによって、各部を各種手段として実現する。
なお、制御装置100〜100Dに読み取り可能な上記交通信号制御プログラムは、コンピュータが読み取り可能な様々な記録媒体に非一時的に格納した状態で、制御装置100〜100Dに供給してもよい。このような記録媒体は、例えば、磁気テープ、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM(Compact Disc-Read Only Memory)、CD−R(Compact Disc- Recordable)、CD−RW(Compact Disc-ReWritable)、半導体メモリ装置である。
上記実施形態を別の表現で説明すれば、制御装置100〜100Dとして動作させるコンピュータを、RAMに展開された交通信号制御プログラムに基づき、複数の解析部、信号機制御部、および少なくとも1つの基本タイミング生成器として動作させることで実現することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、これらに限られるものではない。例えば、本発明は、これまで説明した実施形態の一部または全部を適宜組み合わせた形態や、その形態に適宜変更を加えた形態をも含む。
また、上述した実施形態では、複数のカメラを1つの特定の交差点の近傍にのみ設置しているが、本発明は、当該特定の交差点の近傍に立設しているビル(ドローンでもよい)に特定のカメラを設置してもよい。このような特定のカメラは、当該特定の交差点を含む複数の交差点を俯瞰した画像を撮影することができる。この場合、交通信号制御装置は、この特定のカメラから取得した、複数の交差点を俯瞰した撮影画像に基づいて、各交差点への進入車両数を確認することが可能となる。
また、このような複数の交差点を俯瞰した撮影画像を用いることにより、車両に特別な装備を装着しなくても、当該車両が進入する特定の交差点の先の混雑状況をも把握することが可能となる。そのような場合、例えば、互いに隣接する上述した交通信号制御装置を複数台統合する、上位の交通信号制御システムを利用する。交通信号制御システムは、交差点進行先の次の交差点混雑状況を検知(把握)する機能を備える。そして、交通信号制御システムは、進行先の特定の交差点の次の交差点の混雑具合を信号待ち車両数に反映するように、各進行方向を規制する信号機の青信号のタイミングを制御する機能をも備える。このような構成を採用することによって、信号待ち車両の少ない方のルートを選択することで、目的地への到着時間を短縮することが可能となる。
上記実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
(付記1)
交差点の近傍に設置され、該交差点に進入する少なくとも3方向の第1乃至第N(N≧3)の進入路における移動物体の移動をそれぞれ規制する、第1乃至第Nの信号機と、
前記交差点の近傍に設置され、前記第1乃至第Nの進入路の中から選択された第1乃至第M(N≧M≧2)の選択進入路上における移動物体を撮影可能で、それぞれ、第1乃至第Mの動画像を出力する第1乃至第Mのカメラと、
前記第1乃至第Mの動画像を解析して、それぞれ、第1乃至第Mの解析結果を出力する第1乃至第Mの解析部と、
前記第1乃至第Mの解析結果に基づいて、前記第1乃至第Nの信号機の信号表示タイミングを制御する制御部と、を備え、
前記m(1≦m≦M)の解析部は、少なくとも、
第mの動画像に基づいて、第mの選択進入路を介して前記交差点に進入する移動物体を識別して、第mの物体識別結果を出力する第mの移動物体識別手段と、
前記第mの動画像に基づいて、前記第mの選択進入路と該第mの選択進入路の上の移動物体との位置関係から、当該移動物体から前記交差点までの距離および当該移動物体の移動速度を抽出して、第mの抽出結果を出力する第mの距離/速度抽出手段と、
前記第mの動画像に基づいて、前記第mの選択進入路を介して前記交差点に進入する移動物体中に右折車が有るか否かを判断して、第mの判断結果を出力する第mの右折車判断手段と、を備え、
前記制御部は、
前記第1乃至第Mの物体識別結果と前記第1乃至第Mの抽出結果とを集計して、前記第1乃至第Nの進入路毎に、前記交差点に進入予定の移動物体を計数して、第1乃至第Nの進入予定物体数を出力する進入予定物体数計数手段と、
前記第1乃至第Nの進入予定物体数と前記第1乃至第Mの判断結果とに基づいて、前記右折車が直進車を妨げているか否かを認識し、妨害認識結果を出力する妨害認識手段と、
少なくとも、前記第1乃至第Nの進入予定物体数と、前記妨害認識結果とに基づいて、前記第1乃至第Nの信号機の信号表示タイミングを制御するタイミング制御手段と、を少なくとも備える、
交通信号制御装置。
(付記2)
前記第mの距離/速度抽出手段は、前記第mの動画像に基づいて、前記第mの選択進入路の上の移動物体の停車状態からの平均加速度をも算出し、該平均加速度を示す加速度情報を含む前記第mの抽出結果を出力し、
前記進入予定物体数計数手段は、前記第1乃至第Nの進入路毎に、前記第1乃至第Mの抽出結果に含まれる前記加速度情報を考慮に入れて前記交差点に進入予定の移動物体を補正しつつ計数して、該補正した第1乃至第Nの進入予定物体数を出力する、請求項1に記載の交通信号制御装置。
(付記3)
前記交通信号制御装置は、
管制センタから送信された緊急車両に関する緊急車両情報を受け取る情報取得手段と、
サイレン音を検知して、サイレン音検知信号を出力するサイレン音検知手段と、を更に備え、
前記第mの解析部は、前記第mの動画像に基づいて、第mの選択進入路を介して前記交差点に進入する移動物体が点滅しているか否かを検出し、第mの点滅検出信号を出力する第mの点滅有無検知手段を更に備え、
前記制御部は、前記緊急車両情報と、前記サイレン音検知信号と、前記第mの点滅検出信号とを統合して、前記緊急車両の有無を認識して、緊急車両認識結果を出力する緊急車両認識手段を更に備え、
前記タイミング制御手段は、前記緊急車両認識結果にも基づいて、前記第1乃至第Nの信号機の信号表示タイミングを制御する、付記1又は2に記載の交通信号制御装置。
(付記4)
前記緊急車両認識手段は、前記緊急車両情報または該緊急車両情報に基づく識別結果と、前記サイレン音検知信号および前記第mの点滅検出信号の内の少なくとも1つの情報とを取得したら、前記緊急車両が有ると認識する、付記3に記載の交通信号制御装置。
(付記5)
前記タイミング制御手段は、前記緊急車両認識結果として認識された前記緊急車両が前記第1乃至第Nの進入路の特定の進入路を介して当該交差点に進入する予定であると判断した場合、前記特定の進入路を規制する前記第1乃至第Nの信号機の特定の信号機の青信号のタイミングを延長するように、前記信号表示タイミングを制御する、付記3又は4に記載の交通信号制御装置。
(付記6)
前記第1乃至第Mのカメラの特定のカメラは、当該交差点に隣接する交差点近傍における移動物体をも撮影可能で、特定の動画像を出力し、
前記第1乃至第Mの解析部の内、前記特定のカメラから前記特定の動画像を受ける特定の解析部は、前記特定の動画像に基づいて、前記隣接する交差点が有るか否かを識別して、隣接交差点識別結果を出力する隣接交差点識別部を更に備え、
前記タイミング制御手段は、前記第1乃至第Nの進入予定物体数および前記妨害認識結果に加えて、前記隣接交差点識別結果にも基づいて、前記隣接する交差点の近傍に配置された別の複数の信号機の信号表示タイミングをも制御する、
付記1乃至5のいずれか1つに記載の交通信号制御装置。
(付記7)
前記第1乃至第Mのカメラの特定のカメラは、当該交差点の近傍に立設するビルに設置されて、当該交差点を含む複数の交差点を俯瞰した画像を撮影可能で、俯瞰した撮影画像を出力し、
前記制御部は、前記俯瞰した撮影画像に基づいて、各交差点への進入車両数を確認する進入予定物体数計数手段を備える、
付記1乃至5のいずれか1つに記載の交通信号制御装置。
(付記8)
交差点に進入する複数の進入路上における移動物体を撮影可能な複数のカメラから取得された複数の動画像を用いて、前記複数の進入路における前記移動物体の移動を規制する複数の信号機を、情報処理装置によって制御する交通信号制御方法であって、
複数の解析部が、前記複数の動画像を解析して、進入路毎に、複数の解析結果を出力し、
制御部が、前記進入路毎の複数の解析結果に基づいて、前記複数の信号機の信号表示タイミングを制御し、
前記複数の解析部は、それぞれ、
前記複数の動画像に基づいて、進入路毎に前記交差点に進入する移動物体を識別して、進入路毎に、複数の物体識別結果を出力し、
前記複数の動画像に基づいて、前記複数の進入路とそれぞれの進入路上の移動物体との位置関係から、当該移動物体から前記交差点までの距離および当該移動物体の移動速度を抽出して、進入路毎に、複数の抽出結果を出力し、
前記複数の動画像に基づいて、前記複数の進入路を介して前記交差点に進入する移動物体中に右折車が有るか否かを判断して、進入路毎に、複数の判断結果を出力し、
前記制御部は、
前記複数の物体識別結果と前記複数の抽出結果とを集計して、進入路毎に、前記交差点に進入予定の移動物体を計数して、複数の進入予定物体数を出力し、
前記複数の進入予定物体数と前記複数の判断結果とに基づいて、進入路毎に、前記右折車が直進車を妨げているか否かを認識して、妨害認識結果を出力し、
少なくとも、前記複数の進入予定物体数と、前記妨害認識結果とに基づいて、前記複数の信号機の信号表示タイミングを制御する、
交通信号制御方法。
(付記9)
前記複数の解析部は、それぞれ、前記複数の動画像に基づいて、前記複数の進入路を介して前記交差点に進入する移動物体が点滅しているか否かを検視して、進入路毎に、複数の点滅検知信号を出力し、
前記制御部は、
管制センタから取得した緊急車両に関する緊急車両情報と、サイレン音検知手段で検知されたサイレン音検知信号と、前記複数の点滅検知信号とを統合して、前記緊急車両の有無を認識して、緊急車両認識結果を出力し、
該緊急車両認識結果に基づいて、前記複数の信号機の信号表示タイミングを制御する、
付記8に記載の交通信号制御方法。
(付記10)
交差点に進入する複数の進入路上における移動物体を撮影可能な複数のカメラから取得された複数の動画像を用いて、前記複数の進入路における前記移動物体の移動を規制する複数の信号機を、コンピュータに制御させる交通信号制御プログラムであって、
前記複数の動画像を解析して、進入路毎に、複数の解析結果を出力する複数の解析手順と、
前記進入路毎の複数の解析結果に基づいて、前記複数の信号機の信号表示タイミングを制御する制御手順と、
を前記コンピュータに実行させ、
前記複数の解析手順は、それぞれ、
前記複数の動画像に基づいて、進入路毎に前記交差点に進入する移動物体を識別して、進入路毎に、複数の物体識別結果を出力する複数の移動物体識別手順と、
前記複数の動画像に基づいて、前記複数の進入路とそれぞれの進入路上の移動物体との位置関係から、当該移動物体から前記交差点までの距離および当該移動物体の移動速度を抽出して、進入路毎に、複数の抽出結果を出力する複数の距離/速度抽出手順と、
前記複数の動画像に基づいて、前記複数の進入路を介して前記交差点に進入する移動物体中に右折車が有るか否かを判断して、進入路毎に、複数の判断結果を出力する複数の右折車判断手順と、を含み
前記制御手順は、
前記複数の物体識別結果と前記複数の抽出結果とを集計して、進入路毎に、前記交差点に進入予定の移動物体を計数して、複数の進入予定物体数を出力する進入予定物体数計数手順と、
前記複数の進入予定物体数と前記複数の判断結果とに基づいて、進入路毎に、前記右折車が直進車を妨げているか否かを認識して、妨害認識結果を出力する妨害認識手順と、
少なくとも、前記複数の進入予定物体数と、前記妨害認識結果とに基づいて、前記複数の信号機の信号表示タイミングを制御するタイミング制御手順と、を含む、
交通信号制御プログラム。
(付記11)
前記複数の解析手順は、それぞれ、前記複数の動画像に基づいて、前記複数の進入路を介して前記交差点に進入する移動物体が点滅しているか否かを検知して、進入路毎に、複数の点滅検知信号を出力する複数の点滅有無検知手順を更に含み、
前記制御手順は、管制センタから取得した緊急車両に関する緊急車両情報と、サイレン音検知手段で検知されたサイレン音検知信号と、前記複数の点滅検知信号とを統合して、前記緊急車両の有無を認識して、緊急車両認識結果を出力する緊急車両認識手順を更に含み、
前記タイミング制御手順は、前記緊急車両認識結果にも基づいて、前記複数の信号機の信号表示タイミングを制御する、
付記10に記載の交通信号制御プログラム。
21−1〜21−4、21B−1〜21B−4・・・信号機
22−1〜22−4・・・カメラ
100、100A、100B、100C、100D・・・制御装置
110−1〜110−4、110A−1、110B−1、110D−1〜110D−4・・・解析部
112−1・・・第1の移動物体識別部
112−m・・・第mの移動物体識別部
112−4・・・第4の移動物体識別部
114−1・・・第1の距離/速度抽出部
114−m・・・第mの距離/速度抽出部
114−4・・・第4の距離/速度抽出部
116−1・・・第1の右折車判断部
116−m・・・第mの右折車判断部
116−4・・・第4の右折車判断部
117−1・・・第1の隣接交差点識別部
118−m・・・第mの点滅有無検知部
120、120A、120B、120D・・・信号機制御部
122、122A、122D・・・進入予定物体数計測部
124、124A、124D・・・妨害認識部
126、126A、126B、126D・・・タイミング制御部
128D・・・緊急車両認識部
130、130A、130B・・・基本タイミング生成器
140、140A、140B・・・ストレージ

Claims (10)

  1. 交差点の近傍に設置され、該交差点に進入する少なくとも3方向の第1乃至第N(N≧3)の進入路における移動物体の移動をそれぞれ規制する、第1乃至第Nの信号機と、
    前記交差点の近傍に設置され、前記第1乃至第Nの進入路の中から選択された第1乃至第M(N≧M≧2)の選択進入路上における移動物体を撮影可能で、それぞれ、第1乃至第Mの動画像を出力する第1乃至第Mのカメラと、
    前記第1乃至第Mの動画像を解析して、それぞれ、第1乃至第Mの解析結果を出力する第1乃至第Mの解析部と、
    前記第1乃至第Mの解析結果に基づいて、前記第1乃至第Nの信号機の信号表示タイミングを制御する制御部と、を備え、
    前記m(1≦m≦M)の解析部は、少なくとも、
    第mの動画像に基づいて、第mの選択進入路を介して前記交差点に進入する移動物体を識別して、第mの物体識別結果を出力する第mの移動物体識別手段と、
    前記第mの動画像に基づいて、前記第mの選択進入路と該第mの選択進入路の上の移動物体との位置関係から、当該移動物体から前記交差点までの距離および当該移動物体の移動速度を抽出して、第mの抽出結果を出力する第mの距離/速度抽出手段と、
    前記第mの動画像に基づいて、前記第mの選択進入路を介して前記交差点に進入する移動物体中に右折車が有るか否かを判断して、第mの判断結果を出力する第mの右折車判断手段と、を備え、
    前記制御部は、
    前記第1乃至第Mの物体識別結果と前記第1乃至第Mの抽出結果とを集計して、前記第1乃至第Nの進入路毎に、前記交差点に進入予定の移動物体を計数して、第1乃至第Nの進入予定物体数を出力する進入予定物体数計数手段と、
    前記第1乃至第Nの進入予定物体数と前記第1乃至第Mの判断結果とに基づいて、前記右折車が直進車を妨げているか否かを認識し、妨害認識結果を出力する妨害認識手段と、
    少なくとも、前記第1乃至第Nの進入予定物体数と、前記妨害認識結果とに基づいて、前記第1乃至第Nの信号機の信号表示タイミングを制御するタイミング制御手段と、を少なくとも備える、
    交通信号制御装置。
  2. 前記第mの距離/速度抽出手段は、前記第mの動画像に基づいて、前記第mの選択進入路の上の移動物体の停車状態からの平均加速度をも算出し、該平均加速度を示す加速度情報を含む前記第mの抽出結果を出力し、
    前記進入予定物体数計数手段は、前記第1乃至第Nの進入路毎に、前記第1乃至第Mの抽出結果に含まれる前記加速度情報を考慮に入れて前記交差点に進入予定の移動物体を補正しつつ計数して、該補正した第1乃至第Nの進入予定物体数を出力する、請求項1に記載の交通信号制御装置。
  3. 前記交通信号制御装置は、
    管制センタから送信された緊急車両に関する緊急車両情報を受け取る情報取得手段と、
    サイレン音を検知して、サイレン音検知信号を出力するサイレン音検知手段と、を更に備え、
    前記第mの解析部は、前記第mの動画像に基づいて、第mの選択進入路を介して前記交差点に進入する移動物体が点滅しているか否かを検出し、第mの点滅検出信号を出力する第mの点滅有無検知手段を更に備え、
    前記制御部は、前記緊急車両情報と、前記サイレン音検知信号と、前記第mの点滅検出信号とを統合して、前記緊急車両の有無を認識して、緊急車両認識結果を出力する緊急車両認識手段を更に備え、
    前記タイミング制御手段は、前記緊急車両認識結果にも基づいて、前記第1乃至第Nの信号機の信号表示タイミングを制御する、請求項1又は2に記載の交通信号制御装置。
  4. 前記緊急車両認識手段は、前記緊急車両情報または該緊急車両情報に基づく識別結果と、前記サイレン音検知信号および前記第mの点滅検出信号の内の少なくとも1つの情報とを取得したら、前記緊急車両が有ると認識する、請求項3に記載の交通信号制御装置。
  5. 前記タイミング制御手段は、前記緊急車両認識結果として認識された前記緊急車両が前記第1乃至第Nの進入路の特定の進入路を介して当該交差点に進入する予定であると判断した場合、前記特定の進入路を規制する前記第1乃至第Nの信号機の特定の信号機の青信号のタイミングを延長するように、前記信号表示タイミングを制御する、請求項3又は4に記載の交通信号制御装置。
  6. 前記第1乃至第Mのカメラの特定のカメラは、当該交差点に隣接する交差点近傍における移動物体をも撮影可能で、特定の動画像を出力し、
    前記第1乃至第Mの解析部の内、前記特定のカメラから前記特定の動画像を受ける特定の解析部は、前記特定の動画像に基づいて、前記隣接する交差点が有るか否かを識別して、隣接交差点識別結果を出力する隣接交差点識別部を更に備え、
    前記タイミング制御手段は、前記第1乃至第Nの進入予定物体数および前記妨害認識結果に加えて、前記隣接交差点識別結果にも基づいて、前記隣接する交差点の近傍に配置された別の複数の信号機の信号表示タイミングをも制御する、
    請求項1乃至5のいずれか1つに記載の交通信号制御装置。
  7. 交差点に進入する複数の進入路上における移動物体を撮影可能な複数のカメラから取得された複数の動画像を用いて、前記複数の進入路における前記移動物体の移動を規制する複数の信号機を、情報処理装置によって制御する交通信号制御方法であって、
    複数の解析部が、前記複数の動画像を解析して、進入路毎に、複数の解析結果を出力し、
    制御部が、前記進入路毎の複数の解析結果に基づいて、前記複数の信号機の信号表示タイミングを制御し、
    前記複数の解析部は、それぞれ、
    前記複数の動画像に基づいて、進入路毎に前記交差点に進入する移動物体を識別して、進入路毎に、複数の物体識別結果を出力し、
    前記複数の動画像に基づいて、前記複数の進入路とそれぞれの進入路上の移動物体との位置関係から、当該移動物体から前記交差点までの距離および当該移動物体の移動速度を抽出して、進入路毎に、複数の抽出結果を出力し、
    前記複数の動画像に基づいて、前記複数の進入路を介して前記交差点に進入する移動物体中に右折車が有るか否かを判断して、進入路毎に、複数の判断結果を出力し、
    前記制御部は、
    前記複数の物体識別結果と前記複数の抽出結果とを集計して、進入路毎に、前記交差点に進入予定の移動物体を計数して、複数の進入予定物体数を出力し、
    前記複数の進入予定物体数と前記複数の判断結果とに基づいて、進入路毎に、前記右折車が直進車を妨げているか否かを認識して、妨害認識結果を出力し、
    少なくとも、前記複数の進入予定物体数と、前記妨害認識結果とに基づいて、前記複数の信号機の信号表示タイミングを制御する、
    交通信号制御方法。
  8. 前記複数の解析部は、それぞれ、前記複数の動画像に基づいて、前記複数の進入路を介して前記交差点に進入する移動物体が点滅しているか否かを検視して、進入路毎に、複数の点滅検知信号を出力し、
    前記制御部は、
    管制センタから取得した緊急車両に関する緊急車両情報と、サイレン音検知手段で検知されたサイレン音検知信号と、前記複数の点滅検知信号とを統合して、前記緊急車両の有無を認識して、緊急車両認識結果を出力し、
    該緊急車両認識結果に基づいて、前記複数の信号機の信号表示タイミングを制御する、
    請求項7に記載の交通信号制御方法。
  9. 交差点に進入する複数の進入路上における移動物体を撮影可能な複数のカメラから取得された複数の動画像を用いて、前記複数の進入路における前記移動物体の移動を規制する複数の信号機を、コンピュータに制御させる交通信号制御プログラムであって、
    前記複数の動画像を解析して、進入路毎に、複数の解析結果を出力する複数の解析手順と、
    前記進入路毎の複数の解析結果に基づいて、前記複数の信号機の信号表示タイミングを制御する制御手順と、
    を前記コンピュータに実行させ、
    前記複数の解析手順は、それぞれ、
    前記複数の動画像に基づいて、進入路毎に前記交差点に進入する移動物体を識別して、進入路毎に、複数の物体識別結果を出力する複数の移動物体識別手順と、
    前記複数の動画像に基づいて、前記複数の進入路とそれぞれの進入路上の移動物体との位置関係から、当該移動物体から前記交差点までの距離および当該移動物体の移動速度を抽出して、進入路毎に、複数の抽出結果を出力する複数の距離/速度抽出手順と、
    前記複数の動画像に基づいて、前記複数の進入路を介して前記交差点に進入する移動物体中に右折車が有るか否かを判断して、進入路毎に、複数の判断結果を出力する複数の右折車判断手順と、を含み
    前記制御手順は、
    前記複数の物体識別結果と前記複数の抽出結果とを集計して、進入路毎に、前記交差点に進入予定の移動物体を計数して、複数の進入予定物体数を出力する進入予定物体数計数手順と、
    前記複数の進入予定物体数と前記複数の判断結果とに基づいて、進入路毎に、前記右折車が直進車を妨げているか否かを認識して、妨害認識結果を出力する妨害認識手順と、
    少なくとも、前記複数の進入予定物体数と、前記妨害認識結果とに基づいて、前記複数の信号機の信号表示タイミングを制御するタイミング制御手順と、を含む、
    交通信号制御プログラム。
  10. 前記複数の解析手順は、それぞれ、前記複数の動画像に基づいて、前記複数の進入路を介して前記交差点に進入する移動物体が点滅しているか否かを検知して、進入路毎に、複数の点滅検知信号を出力する複数の点滅有無検知手順を更に含み、
    前記制御手順は、管制センタから取得した緊急車両に関する緊急車両情報と、サイレン音検知手段で検知されたサイレン音検知信号と、前記複数の点滅検知信号とを統合して、前記緊急車両の有無を認識して、緊急車両認識結果を出力する緊急車両認識手順を更に含み、
    前記タイミング制御手順は、前記緊急車両認識結果にも基づいて、前記複数の信号機の信号表示タイミングを制御する、
    請求項9に記載の交通信号制御プログラム。
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