JP2019158163A - 空気調和システム - Google Patents

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進 藤井
Susumu Fujii
進 藤井
淳 新野
Atsushi Shinno
淳 新野
福太郎 長田
Fukutaro Osada
福太郎 長田
菊地 仁
Hitoshi Kikuchi
仁 菊地
青木 普道
Hiromichi Aoki
普道 青木
恵子 原
Keiko Hara
恵子 原
勇児 秋場
Yuji Akiba
勇児 秋場
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Abstract

【課題】上下階を連通する連通空間が設けられた建物における上下階の温度差を、空調効率を低下させることなく緩和することができる空気調和システムを得ること。【解決手段】空気調和システム100は、上下階を連通する連通空間が設けられた建物において、下階112に配置されて下階112に調和空気を吹き出す空気調和機と、上階111の床面と下階112の天面との間の階間117内に設置され、階間117内を通して上階111と下階112との間で空気を送風する送風機5と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、空気調和機と送風機とを用いた空気調和システムに関する。
空気調和機により冷暖房運転を行うと、暖かい空気は上部に溜まり、冷たい空気は下部に溜まる性質があるため、室内で冷たい空気と暖かい空気とが分離する状態となる。上下階を連通する連通空間が設けられた住宅において、上下階で空気調和がされている空間と空気調和がされていない空間があると、上下階の室内で温度差が生じてコールドドラフトの発生により快適性が低下する場合がある。
上下階の温度差を解消する解決策として、特許文献1には、上下階の階間内に設置された空気調和機から上階または下階の室内に向かって吹き出した空気を、上下階を連通する連通空間を通して下階または上階の室内に流すことにより、上下階の温度を均一にする空調構造が開示されている。
特許第3939848号公報
しかしながら、特許文献1に開示される空調構造では、下階を冷暖房する場合には、上階を冷暖房する必要がない場合でも上階も冷暖房されるため、空気調和機における空気調和の負荷が増加して空調効率が低下する、という問題があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、上下階を連通する連通空間が設けられた建物における上下階の温度差を、空調効率を低下させることなく緩和することができる空気調和システムを得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明にかかる空気調和システムは、上下階を連通する連通空間が設けられた建物において、下階に配置されて下階に調和空気を吹き出す空気調和機と、上階の床面と下階の天面との間の階間内に設置され、階間内を通して上階と下階との間で空気を送風する送風機と、を備える。
本発明によれば、上下階を連通する連通空間が設けられた建物における上下階の温度差を、空調効率を低下させることなく緩和することができる空気調和システムが得られる、という効果を奏する。
本発明の実施の形態1にかかる空気調和システムが住宅の建物に設置された状態を示す模式断面図 本発明の実施の形態1にかかる空気調和システムの構成を示す図 本発明の実施の形態1にかかる処理回路のハードウェア構成の一例を示す図 本発明の実施の形態1にかかる空気調和システムにおける空気調和機と送風機との連動運転の制御処理の流れを説明するフローチャート 本発明の実施の形態1にかかる空気調和システムにおいて送風機と上階床面給排気口とが一体化された構成を示す模式断面図 本発明の実施の形態1にかかる空気調和システムにおいて送風機と下階天面給排気口とが一体化された構成を示す模式断面図 本発明の実施の形態2にかかる空気調和システムが住宅の建物に設置された状態を示す模式断面図 本発明の実施の形態3にかかる空気調和システムが住宅の建物に設置された状態を示す模式断面図 本発明の実施の形態4にかかる空気調和システムが住宅の建物に設置された状態を示す模式断面図 本発明の実施の形態4にかかる空気調和システムの構成を示す図 本発明の実施の形態4にかかる空気調和システムにおける空気調和機と送風機との連動運転の制御処理の流れを説明するフローチャート
以下に、本発明の実施の形態にかかる空気調和システムを図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1にかかる空気調和システム100が住宅の建物に設置された状態を示す模式断面図である。図1中の白抜き矢印は、冬季の暖房運転時の空気の流れを示している。図2は、本発明の実施の形態1にかかる空気調和システム100の構成を示す図である。本実施の形態1にかかる空気調和システム100は、建物内の空気を冷房、暖房、送風または除湿して空気調和するシステムである。
本実施の形態1にかかる空気調和システム100が設置されている住宅の建物は、上階111である2階と、下階112である1階と、上階111と下階112との間の行き来を可能とする階段113と、2層以上の階を鉛直方向に貫いて上下階に連通する連通空間である吹き抜け114と、を有する。本実施の形態1においては、吹き抜け114は、2階の床の一部分を開口し、上階111である2階と下階112である1階とを連通する連通空間である。また、階段113の上方の空間も、上階111と下階112とを連通する連通空間である。また、上階111の床面である上階床面115と、下階112の天面である下階天面116のとの間には、階間117が構成されている。
空気調和システム100は、住宅の建物内を空気調和する空気調和機1と、リモートコントローラ4と、階間117に配置された送風機5と、を備える。また、空気調和機1は、下階112の壁面である下階壁面118に配置された室内機2および建物の外部に配置された室外機3を有する。室内機2は、上階111の空気および下階112の空気を室内機2に吸い込む吸込口である空気調和機吸込口28と、空気調和された調和空気を室内機2から吹き出す吹出口である空気調和機吹出口29と、を備えている。空気調和機1と、リモートコントローラ4と、送風機5とは、互いに情報の双方向通信が可能である。
また、空気調和システム100は、送風機5と連通するとともに上階床面115において開口する第1通風口である上階床面給排気口9と、送風機5と連通するとともに下階天面116において開口する第2通風口である下階天面給排気口10と、を有する。また、空気調和システム100は、上階床面給排気口9と送風機5とを配管接続する第1配管である第1ダクト6と、下階天面給排気口10と送風機5とを配管接続する第2配管である第2ダクト7と、を備える。第1ダクト6は、上階床面給排気口9と送風機5とを繋ぐ第1風路を構成する。第2ダクト7は、下階天面給排気口10と送風機5とを繋ぐ第2風路を構成する。そして、このような構成により、下階天面116における任意の位置に下階天面給排気口10を配置することが可能である。
空気調和機1は、基本的に一般的な空気調和機の機能を有し、室内に配置された室内機2と、屋外に配置された室外機3とを備える。室内機2と室外機3とは、互いに情報の双方向通信が可能な状態で接続されている。また、室内機2と室外機3とは、冷媒を循環させる冷媒回路により接続されている。空気調和機1は、図示しない外部電源により、動作するための電力が供給される。
室内機2は、基本的に一般的な空気調和機の室内機の機能を有し、室内機2が配置された下階112の室内の空気と冷媒回路中を流れる冷媒との熱交換を行う室内熱交換器21と、室内熱交換器21で熱交換された調和空気を室内機2から下階112の室内に送り出す送風ファン22と、調和空気を室内機2から下階112の室内に送り出す方向を調整する風向調整部23と、を備えている。また、室内機2は、下階112の室内温度を既定の周期で計測する室内温度センサ24と、室内機2の運転状態の表示を行う表示部25と、空気調和システム100における各構成部との情報送受信を実施するための室内機通信部26と、空気調和システム100全体の動作を制御する空気調和機制御部27と、を備えている。
空気調和機制御部27は、空気調和システム100全体の動作の制御の一部として、空気調和機1と送風機5との連動運転を制御する。すなわち、空気調和機制御部27は、空気調和機1の動作の制御の他にも、空気調和機1の冷暖房運転時に、すなわち冷房運転時および暖房運転時に、空気調和機1の冷暖房運転に連動させて送風機5を運転させる連動運転を制御可能である。したがって、空気調和機制御部27は、空気調和機1の冷暖房運転時に、空気調和機1の冷暖房運転に連動させて送風機5を運転させる空気調和機1と送風機5との連動運転を制御する連動運転制御部としての機能を有する。
なお、本実施の形態1においては、空気調和機制御部27は室内機2の一部として内蔵する形となっているが、独立した筐体内に配置された構成であってもよい。また、空気調和機制御部27は、室外機3に内蔵された構成であってもよい。
また、空気調和機制御部27は、例えば、図3に示したハードウェア構成の処理回路として実現される。図3は、本発明の実施の形態1にかかる処理回路のハードウェア構成の一例を示す図である。空気調和機制御部27が図3に示す処理回路により実現される場合、空気調和機制御部27は、例えば、図3に示すメモリ102に記憶されたプログラムをプロセッサ101が実行することにより、実現される。また、複数のプロセッサおよび複数のメモリが連携して上記機能を実現してもよい。また、空気調和機制御部27の機能のうちの一部を電子回路として実装し、他の部分をプロセッサ101およびメモリ102を用いて実現するようにしてもよい。
また、室内機通信部26を、同様にメモリ102に記憶されたプログラムをプロセッサ101が実行することにより、実現されるように構成してもよい。また、室内機通信部26を実現するためのプロセッサおよびメモリは、空気調和機制御部27を実現するプロセッサおよびメモリと同一であってもよいし、別のプロセッサおよびメモリであってもよい。
本実施の形態1において、室内機2は壁掛け型とされている。なお、空気調和機1は、機器の種類により天井設置タイプの空気調和機であれば下階天面116に設置されてもよく、床設置タイプの空気調和機であれば下階112の床面である下階床面119に設置されてもよい。すなわち、室内機2の形態については特に制約はなく、室内機2の形態は壁掛け型に限定されず、天井吊下げ型であってもよく、さらには天井埋め込み型であってもよい。
本実施の形態1においては、室内機2と送風機5とリモートコントローラ4とは、電波による無線通信で情報交換する構成とされているが、通信の構成はこれに限定されない。室内機2と送風機5とリモートコントローラ4とは、例えば赤外線通信による無線通信で情報交換する構成とされてもよく、また、有線通信で情報交換する構成とされてもよい。
また、本実施の形態1においては、空気調和システム100において、室内機2が下階112に1台配置される構成とされているが、2台以上の複数台の室内機2が下階112に配置された構成であってもよい。空気調和システム100における室内機2の台数については、特に制約を設けない。
室外機3は、基本的に一般的な空気調和機の室外機の機能を有し、室外の空気と冷媒回路中を流れる冷媒との熱交換を行うための室外熱交換器31と、室外に風を送り出すファン32と、冷媒回路において冷媒圧縮を行うコンプレッサ33と、圧力および各種温度を測定するための各種センサ34と、室内機2との情報送受信を実施するための室外機通信部35と、を備えている。なお、本実施の形態1において室外機3は、一般的な空気調和機における室外機としての機能を備えていればよく、詳細な構成には特に制約はない。
また、本実施の形態1にかかる空気調和機1は、室内機2と室外機3とが互いに分離されたセパレート型の空気調和機であるが、室内機2と室外機3とが同一の筐体に納められた一体型の空気調和機ユニットとなって下階112に設置されてもよい。
リモートコントローラ4は、室内機2および送風機5に対して指示情報である操作コマンドの送信および空気調和システム100の各構成要素からの情報の受信を行う情報送受信部としての機能と、空気調和システム100の各構成要素に関する各種情報を表示する情報表示部としての機能を有する。リモートコントローラ4は、図示しない内蔵された内蔵電源により、動作するための電力が供給される。
リモートコントローラ4は、ユーザから操作を受け付けるためのリモートコントローラ操作部41と、操作情報、空気調和システム100の運転情報および空気調和システム100の各構成要素から受信した情報といった各種情報の表示を行う表示部42と、操作コマンドの送信および各構成要素からの情報の受信に使用されるリモートコントローラ通信部43と、リモートコントローラ4の動作を制御するリモートコントローラ制御部44と、を備えている。
また、リモートコントローラ制御部44は、例えば、図3に示したハードウェア構成の処理回路として実現される。リモートコントローラ制御部44が図3に示す処理回路により実現される場合、リモートコントローラ制御部44は、例えば、図3に示すメモリ102に記憶されたプログラムをプロセッサ101が実行することにより、実現される。また、複数のプロセッサおよび複数のメモリが連携して上記機能を実現してもよい。また、リモートコントローラ制御部44の機能のうちの一部を電子回路として実装し、他の部分をプロセッサ101およびメモリ102を用いて実現するようにしてもよい。
また、リモートコントローラ通信部43を、同様にメモリ102に記憶されたプログラムをプロセッサ101が実行することにより、実現されるように構成してもよい。また、リモートコントローラ通信部43を実現するためのプロセッサおよびメモリは、リモートコントローラ制御部44を実現するプロセッサおよびメモリと同一であってもよいし、別のプロセッサおよびメモリであってもよい。
送風機5は、階間117に設置されており、下階112の室内の空気を吸い込んで風として上階111に送り出す機能、または上階111の空気を吸い込んで風として下階112に送り出す機能を有する。送風機5は、室内機2の内部の空気調和機制御部27から室内機通信部26を介して送信される指令情報に基づいて、送り出す風の風向の制御を行う。送風機5は、図示しない外部電源により、動作するための電力が供給される。
送風機5は、上階111または下階112の室内の空気を吸い込んで風として送り出すための送風ファン51と、空気調和機制御部27およびリモートコントローラ4との情報の送受信を行うための送風機通信部52と、送風機5を制御するための送風機制御部53と、を備えている。なお、送風機5の詳細な構成は、必要に応じて任意の機能要素が追加されていてもよい。
下階天面116には、送風機5のメンテナンスのための点検口8が設置されている。下階天面116に点検口8が設置されていることで、脚立または踏み台に上がって送風機5のメンテナンス作業を行うことができる。なお、点検口8は、上階床面115に設置されてもよい。
また、送風機制御部53は、例えば、図3に示したハードウェア構成の処理回路として実現される。送風機制御部53が図3に示す処理回路により実現される場合、送風機制御部53は、例えば、図3に示すメモリ102に記憶されたプログラムをプロセッサ101が実行することにより、実現される。また、複数のプロセッサおよび複数のメモリが連携して上記機能を実現してもよい。また、送風機制御部53の機能のうちの一部を電子回路として実装し、他の部分をプロセッサ101およびメモリ102を用いて実現するようにしてもよい。
また、送風機通信部52を、同様にメモリ102に記憶されたプログラムをプロセッサ101が実行することにより、実現されるように構成してもよい。また、送風機通信部52を実現するためのプロセッサおよびメモリは、送風機制御部53を実現するプロセッサおよびメモリと同一であってもよいし、別のプロセッサおよびメモリであってもよい。
つぎに、本発明の実施の形態1にかかる空気調和システム100の動作例について説明する。図4は、本発明の実施の形態1にかかる空気調和システム100における空気調和機1と送風機5との連動運転の制御処理の流れを説明するフローチャートである。以下では、空気調和システム100の運転モードとして、空気調和機1の暖房運転と送風機5の送風運転との連動運転を実施する連動運転モードが空気調和機1の空気調和機制御部27に設定されている場合について説明する。
リモートコントローラ4のリモートコントローラ制御部44は、リモートコントローラ操作部41で受け付けられた、連動運転モードを指示する連動運転モード指示情報をリモートコントローラ操作部41から受信した場合には、リモートコントローラ通信部43を介して連動運転モード指示情報を空気調和機制御部27に送信する。空気調和機制御部27は、連動運転モード指示情報を受信すると、空気調和機制御部27内に連動運転モードを設定し、連動運転モードでの制御を実施する。
なお、空気調和システム100における空気調和機1と送風機5との連動運転において行われる空気調和は、一般的な空気調和機と同じ冷凍サイクルシステムによる暖房運転であり、具体的な動作説明は省略する。また、室内機2、送風機5、およびリモートコントローラ4の間における無線電波信号の送受信は、既定の通信方式を介して双方向通信可能となっているものとする。
まず、ステップS10において、空気調和機1の空気調和機制御部27が空気調和機1の暖房運転を開始する。
つぎに、ステップS20において、空気調和機制御部27は、室内温度センサ24から下階112の室内温度を取得する。室内温度センサ24は、空気調和機1の運転が開始されると既定の周期で下階112の室内温度を計測する。室内温度センサ24は、計測した下階112の室内温度を既定の周期で空気調和機制御部27に送信する。
つぎに、ステップS30において、空気調和機制御部27は、室内温度センサ24から取得した下階112の室内温度と、空気調和機制御部27に設定されている現在の暖房運転における設定温度とを比較して、下階112の室内温度が設定温度に達したか否かを判定する。
つぎに、下階112の室内温度が設定温度に達していない場合、すなわち、ステップS30においてNoの場合は、ステップS40において空気調和機制御部27は、送風機5の現在の運転状態の情報を送風機制御部53から取得して、送風機5が運転中であるか否かを判定する。
送風機5が運転中である場合、すなわち、ステップS40においてYesの場合は、ステップS50において空気調和機制御部27は、送風機5の運転時間の情報を送風機5の送風機制御部53から取得して、送風機5の運転開始から既定の時間が経過したか否かを判定する。送風機5の送風機制御部53は、送風機5が運転を開始してからの運転時間の情報を計測しており、空気調和機制御部27からの要求に対応して送風機5の運転時間の情報を空気調和機制御部27に送信する。
送風機5の運転開始から既定の時間が経過した場合、すなわち、ステップS50においてYesの場合は、ステップS60において空気調和機制御部27は、送風機5の運転を停止させる制御を行う。すなわち、空気調和機制御部27は、送風機5の電源をオフにして停止するように、送風機5の停止を指示する停止指令信号を、室内機通信部26を介して送風機5に送信する。送風機5の送風機制御部53は、送風機通信部52を介して停止指令信号を受信すると、停止指令信号に従って送風機5の電源をオフにして送風機5を停止させる。ここで、ステップS50およびステップS60においては、送風機5が短時間にオン動作およびオフ動作を繰り返すチャタリングを起こさないように、送風機5の運転開始から既定の時間が経過した後に送風機5を停止させるようにする。既定の時間の一例は30分である。既定の時間は、あらかじめ空気調和機制御部27に記憶されている。
なお、送風機5の運転開始から既定の時間が経過した後に送風機5を停止させる代わりに、空気調和機制御部27が下階112の室内温度を取得し、下階112の室内温度が送風機5を停止させる既定の閾値温度範囲になった場合に送風機5を止める用にしてもよい。
つぎに、ステップS70において空気調和機制御部27は、空気調和機1を停止させるか否かを判定する。空気調和機制御部27は、空気調和機1を停止させる指示情報をリモートコントローラ4から、受信している場合には、空気調和機1を停止させると判定する。空気調和機制御部27は、空気調和機1を停止させる指示情報をリモートコントローラ4から、受信していない場合には、空気調和機1を停止させないと判定する。
空気調和機1を停止させると判定された場合、すなわち、ステップS70においてYesの場合は、ステップS80において空気調和機制御部27は、空気調和機1を停止させる制御を行い、空気調和システム100における空気調和機1と送風機5との連動運転の一連の処理が終了する。
一方、ステップS30において、下階112の室内温度が設定温度に達している場合、すなわち、ステップS30においてYesの場合は、ステップS90において空気調和機制御部27は、送風機5の現在の運転状態の情報を送風機制御部53から取得して、送風機5が運転中であるか否かを判定する。
送風機5が運転中でない場合、すなわち、ステップS90においてNoの場合は、ステップS100において空気調和機制御部27は、送風機5の運転を開始させて空気調和機1の暖房運転と送風機5の送風運転との連動運転を開始させる制御を行う。すなわち、空気調和機制御部27は、送風機5の電源をオンにして起動するように、送風機5の起動を指示する起動指令信号を、室内機通信部26を介して送風機5に送信する。送風機5の送風機制御部53は、送風機通信部52を介して起動指令信号を受信すると、起動指令信号に従って送風機5の電源をオンにして送風機5を起動させる。これにより送風機5は、送風方向を上階111から下階112に向かう方向の風向とした空気流を発生させる送風運転を開始する。送風機5は、運転中でない場合には、電源がオフであり、送風機5の外部から信号を受信して動作を開始できる待機状態にあるものとする。
なお、送風機5は、送風機5の起動を指示する起動指令信号または送風機5の停止を指示する停止指令信号を、室内機2の空気調和機制御部27またはリモートコントローラ4のリモートコントローラ制御部44から受信することにより、起動または停止の切換が可能である。
送風機5が送風運転を開始すると、送風機5が発生させる空気流によって上階111の空気が上階床面給排気口9から第1ダクト6の内部に吸い込まれる。第1ダクト6の内部に吸い込まれた上階111の空気は、送風機5および第2ダクト7を通って下階天面給排気口10から室内機2の下階天面116側に設けられた空気調和機吸込口28に向けて送風される。
室内機2は、下階天面給排気口10から送風された上階111の空気および下階112の室内の空気を吸い込んで、空気調和された調和空気である温風、すなわち暖められた空気を空気調和機吹出口29から吹き出す。これにより、暖められた空気が下階112の室内に送風される。そして、空気調和機吹出口29から吹き出された暖められた空気は、上下階に連通する連通空間である階段113の通路および吹き抜け114を通って、上階111に向かって上昇し、上階111へ流れ込む。階段113の通路は、階段113の上部空間である。
このとき、上階111に向かって上昇した暖められた空気は、連通空間および上階111の室内において放熱し、連通空間および上階111の室内の温度を上昇させる。すなわち、上階111に向かって上昇した暖められた空気は、連通空間および上階111の室内を暖める空気調和を行う。そして、上階111に上昇した空気は、上階111の室内空間を暖めた後に、送風機5が発生させる空気流によって上階111の上階床面給排気口9から第1ダクト6の内部に吸い込まれる。
このような空気の循環が繰り返されることにより、暖められた空気が下階112から上階111に向かう空気の流れが発生し、上階111と下階112との室内の温度差が緩和される。すなわち、空気調和システム100は、上下階を連通する連通空間が設けられた構造の建物において上下階の階間117に送風機5を設置することで、空気調和機1による下階112の暖房運転時に、暖房がされていない上階111の空気を下階112の空間に対して吹き出す。そして、空気調和機1で空気調和された暖かい空気が、上下階を連通する連通空間を通じて上階111に流れる。
また、ステップS40においてNoの場合、ステップS50においてNoの場合、ステップS70においてNoの場合、およびステップS90においてYesの場合は、空気調和機制御部27は、ステップS20に戻る。
また、空気調和システム100は、空気調和機1の冷房運転と送風機5の送風運転との連動運転を実施することも可能である。空気調和システム100の運転モードとして、空気調和機1の冷房運転と送風機5の送風運転との連動運転を実施する連動運転モードが空気調和機1の空気調和機制御部27に設定されている場合は、空気調和機1が冷房運転を実施すること以外は、上述したステップS10からステップS100のステップが実施される。
この場合は、ステップS100において送風機5が送風運転を開始すると、送風機5が発生させる空気流によって上階111の空気が上階床面給排気口9から第1ダクト6の内部に吸い込まれる。第1ダクト6の内部に吸い込まれた上階111の空気は、送風機5および第2ダクト7を通って下階天面給排気口10から室内機2の下階天面116側に設けられた空気調和機吸込口28に向けて送風される。
室内機2は、下階天面給排気口10から送風された上階111の空気および下階112の室内の空気を吸い込んで、空気調和された調和空気である冷風、すなわち冷やされた空気を空気調和機吹出口29から吹き出す。これにより、冷やされた空気が下階112の室内に送風される。そして、空気調和機吹出口29から吹き出された冷やされた空気は、空気調和機吹出口29から吹き出された際の風力によって上下階に連通する連通空間である階段113の通路および吹き抜け114を通って、上階111に向かって徐々に上昇し、上階111へ流れ込む。階段113の通路は、階段113の上部空間である。
暖かい空気は上部に溜まり易い性質を有する。このため、空気調和機吹出口29から吹き出された調和空気が温風である場合には、調和空気はこの性質により上階111に向かって上昇する。一方、空気調和機吹出口29から吹き出された調和空気が冷風である場合には、空気調和機吹出口29から吹き出された冷やされた空気は、空気調和機吹出口29から吹き出された際の風力によって、少しずつ、徐々に上階111に向かって押し出される。すなわち、下階112に送られてきた空気に押し出される形で下階112から上階111に向けて冷たい空気を送ることで、上階111の快適性を向上させることができる。
このとき、上階111に向かって上昇した冷やされた空気は、連通空間および上階111の室内において吸熱し、連通空間および上階111の室内の温度を低下させる。すなわち、上階111に向かって上昇した冷やされた空気は、連通空間および上階111の室内を冷やす空気調和を行う。そして、上階111に上昇した空気は、上階111の室内空間を冷やした後に、送風機5が発生させる空気流によって上階111の上階床面給排気口9から第1ダクト6の内部に吸い込まれる。
このような空気の循環が繰り返されることにより、冷やされた空気が下階112から上階111に向かう空気の流れが発生し、上階111と下階112との室内の温度差が緩和される。すなわち、空気調和システム100は、上下階を連通する連通空間が設けられた構造の建物において上下階の階間117に送風機5を設置することで、空気調和機1による下階112の冷房運転時に、冷房がされていない上階111の空気を下階112の空間に対して吹き出す。そして、空気調和機1で空気調和された冷たい空気が、上下階を連通する連通空間を通じて上階111に流れる。
このように空気調和システム100は、上階111と下階112とで空気を循環させて上階111と下階112とを空気調和することで、上階111と下階112とにおける室内温度の温度差を抑制することができる。これにより、空気調和システム100は、空気調和機1の暖房時には、上階111と下階112との室内の温度差に起因したコールドドラフトの発生およびヒートショックの発生を抑制することができ、建物内における快適性が向上する。
また、夏期においては、日射により上階である上階111および天井裏の部屋および空間が暖められてしまい、不快になる。たとえば、ゼロエネルギーハウス(Zero Energy House:ZEH)など高気密および高断熱の住宅ではなかなか熱気が抜けず室内が暑い状態が続く。空気調和システム100は、空気調和機1の冷房時には、送風機5を連動運転することにより上階111の暖かい空気を下階112に送ることで空気調和機1の冷房運転を促進する。そして、送風機5により上階111から下階112に送られた暖かい空気が空気調和機1によって冷やされて下階112から上階111に流れることで建物内の全体を冷房することができ、建物内における快適性が向上する。
また、空気調和システム100は、空気調和機1の暖房運転のみで下階112の室温を上げるために空気調和機1の運転強度を強くする必要がないため、空気調和機1の空気調和負荷が増加することがなく、空気調和機1の空調効率が向上する。
また、空気調和システム100は、上階111の空気を下階天面給排気口10から、室内機2の空気調和機吸込口28に向けて送風することで、すなわち在室者のいない空間に向けて送風することで、相対的に下階112の空気よりも温度の低い上階111の空気を下階112の在室者に当てることなく、建物内を空気調和できるため、建物内における暖房時の快適性が向上する。
また、空気調和システム100は、上階111の空気を下階天面給排気口10から、室内機2の空気調和機吸込口28に向けて送風することで、すなわち在室者のいない空間に向けて送風することで、相対的に下階112の空気よりも温度の高い上階111の空気を下階112の在室者に当てることなく、建物内を空気調和できるため、建物内における冷房時の快適性が向上する。
また、空気調和システム100は、階間117に空気調和機ではなく送風機5を設置することで、空気調和機で冷暖房を行うための冷凍サイクルシステムに必要な種々の構造を階間117に配置する必要がない。これにより、空気調和システム100では、階間117内に空気調和システム100を設置するために必要なスペースを削減することができ、空気調和機1の種類および空気調和機1の設置場所である建物の構造の制約を緩和できる。
また、空気調和システム100は、連動運転モードの設定および解除を、リモートコントローラ4から任意のタイミングで行うことができる。これにより、暖房時に、上階111の室内を暖める必要がなく下階112の室内のみを暖める場合は、連動運転モードを解除する制御操作をリモートコントローラ4から行うことで連動運転モードを解除して送風機5の運転を停止させて、空気調和機1のみを運転すればよい。同様に、冷房時に、上階111の室内を冷やす必要がなく下階112の室内のみを冷やす場合は、連動運転モードを解除する制御操作をリモートコントローラ4から行うことで連動運転モードを解除して送風機5の運転を停止させて、空気調和機1のみを運転すればよい。
また、上記のステップS20およびステップS30の制御を行わずに、下階112の室内温度にかかわらず強制的に送風機5を運転させることも可能である。このため、送風機5の運転を制御して上階111と下階112との間での上下階の通風を制御することで、下階112と上階111との空気調和または下階112のみの空気調和を選択して制御でき、状況に応じて上下階の空気調和を制御できるため、建物内における空調効率が向上する。
したがって、本実施の形態1にかかる空気調和システム100は、上下階である上階111と下階112とを連通する連通空間が設けられた構造の建物において室内機2が下階112に設置された1つの空気調和機1と送風機5とを用いることで、建物内の快適性および空調効率を向上させつつ、上階111と下階112との温度差を緩和することができる。
また、本実施の形態1においては、空気調和システム100の中に送風機5が1つだけ配置された構成とされているが、空気調和システム100は複数台の送風機5が階間117に配置された構成であってもよい。空気調和システム100における送風機5の台数は、特に制約されない。
また、送風機5の運転を開始させて空気調和機1の冷暖房運転と送風機5の送風運転との連動運転を実施させる制御を行う専用の制御部と、空気調和機1の制御を行う制御部とが個別に設けられてもよい。すなわち、本実施の形態1においては、連動運転制御部としての機能を空気調和機制御部27に持たせているが、連動運転制御部としての機能を、空気調和機1の運転を制御する空気調和機1の制御部から独立した連動運転制御部として設けてもよい。この場合、連動運転制御部の配置場所は、連動運転制御部としての機能を発揮可能であれば、特に限定されない。連動運転制御部は、送風機に設けられてもよく、また建物内の任意の場所に配置されてもよい。また、連動運転制御部が空気調和機1の制御部から独立して設けられる場合、連動運転制御部は、例えば、図3に示したハードウェア構成の処理回路として実現される。
下階112の室内温度を計測する温度計測部が、空気調和機1の室内温度センサ24とは別個に下階112の室内に設けられてもよい。
図5は、本発明の実施の形態1にかかる空気調和システム100において送風機5と上階床面給排気口9とが一体化された構成を示す模式断面図である。図5中の白抜き矢印は、冬季の暖房運転時の空気の流れを示している。空気調和システム100においては、図5に示すように送風機5と上階床面給排気口9とが一体化された構成とされてもよい。すなわち、送風機5における上階床面115側の吸排気口5aが上階床面給排気口9に直接接続された構成とされてもよい。
送風機5と上階床面給排気口9とが一体化されることで、第1ダクト6および点検口8が不要となるため、空気調和システム100の構成部品を減らすことができ、空気調和システム100のメンテナンス性が向上する。このような構成として、たとえば天井埋込形のダクト用換気扇からなる送風機5と上階床面給排気口9とが一体化された構成が例示される。なお、ここでは、冬季の暖房運転時を例に示したが、夏季の冷房運転時においても上記の効果が得られる。
図6は、本発明の実施の形態1にかかる空気調和システム100において送風機5と下階天面給排気口10とが一体化された構成を示す模式断面図である。図6中の白抜き矢印は、冬季の暖房運転時の空気の流れを示している。空気調和システム100においては、図6に示すように送風機5と下階天面給排気口10とが一体化された構成とされてもよい。すなわち、送風機5における下階天面116側の吸排気口5bが下階天面給排気口10に直接接続されて、第2ダクト7を省いた構成とされてもよい。
送風機5と下階天面給排気口10とが一体化されることで、第2ダクト7および点検口8が不要となるため、空気調和システム100の構成部品を減らすことができ、空気調和システム100のメンテナンス性が向上する。このような構成として、たとえば天井埋込形のダクト用換気扇からなる送風機5と下階天面給排気口10とが一体化された構成が例示される。なお、ここでは、冬季の暖房運転時を例に示したが、夏季の冷房運転時においても上記の効果が得られる。
上述したように、本実施の形態1にかかる空気調和システム100は、上階111と下階112とを連通する連通空間が設けられた建物において、下階112に室内機2が配置された空気調和機1と階間117に配置された送風機5とを備える。そして、空気調和システム100は、下階112における冷暖房の空気調和時において、空気調和されていない上階111の室内の空気の下階112への送風を制御可能であるため、下階112と上階111との空気調和または下階112のみの空気調和を選択して制御でき、状況に応じて上下階の空気調和を制御できるため、上下階の温度差を緩和可能であるとともに建物内の快適性および空調効率が向上する。
実施の形態2.
図7は、本発明の実施の形態2にかかる空気調和システム200が住宅の建物に設置された状態を示す模式断面図である。図7中の白抜き矢印は、冬季の暖房運転時の空気の流れを示している。本実施の形態2にかかる空気調和システム200は、実施の形態1にかかる空気調和システム100の変形例である。本実施の形態2にかかる空気調和システム200は、下階天面給排気口10から下階112に送風される上階111の空気の風向を調節する風向調節部11が下階天面給排気口10に設けられている。また、空気調和システム200では、第1ダクト6および第2ダクト7の長さが空気調和システム100と比べて短くされており、下階天面給排気口10の位置が上階床面給排気口9に近くなっている。空気調和システム200におけるその他の構成は、基本的に空気調和システム100と同じである。したがって、図7では、空気調和システム200における空気調和システム100と同じ構成については、空気調和システム100と同じ符号を付している。
空気調和システム200は、空気調和システム100と同じ効果を有する。
また、空気調和システム200は、下階天面給排気口10に風向調節部11が設けられていることにより、下階天面給排気口10から下階112に送風される上階111の空気の風向が調節可能とされている。風向調節部11を調節することにより、下階天面給排気口10から下階112に送風される上階111の空気を、室内機2の空気調和機吹出口29に向けて吹き出して、空気調和機吹出口29から吹き出される空気調和された暖かい空気と衝突させることができる。これにより、下階天面給排気口10から吹き出される上階111の空気を在室者のいない空間に向けて送風することができ、相対的に下階112の空気よりも温度の低い上階111の空気を在室者に当てることなく建物内を空気調和できるため、建物内における暖房時の快適性が向上する。
また、空気調和システム200は、下階天面給排気口10から下階112に送風される上階111の空気を室内機2の空気調和機吹出口29に向けて吹き出すことで、下階112の室内の上部に溜まりやすい暖かい空気を拡散することができ、建物内における暖房時の快適性および空調効率が向上する。
また、空気調和機1の冷房時には、風向調節部11を調節することにより、下階天面給排気口10から下階112に送風される上階111の空気を、室内機2の空気調和機吹出口29に向けて吹き出して、空気調和機吹出口29から吹き出される空気調和された冷たい空気と衝突させることができる。これにより、下階天面給排気口10から吹き出される上階111の空気を在室者のいない空間に向けて送風することができ、相対的に下階112の空気よりも温度の高い上階111の空気を在室者に当てることなく建物内を空気調和できるため、建物内における冷房時の快適性が向上する。
また、空気調和システム200は、風向調節部11を備えることで、下階天面給排気口10から下階112に送風される上階111の空気の風向が調節可能とされているため、下階天面116における下階天面給排気口10の配置位置の自由度が大きくなる。
なお、風向調節部11を調節することにより、下階天面給排気口10から下階112に送風される上階111の空気を、室内機2の空気調和機吸込口28に向けて吹き出してもよい。
実施の形態3.
図8は、本発明の実施の形態3にかかる空気調和システム300が住宅の建物に設置された状態を示す模式断面図である。図8中の白抜き矢印は、冬季の暖房運転時の空気の流れを示している。図8中の黒塗り矢印は、電気機器からの放熱を示している。本実施の形態3にかかる空気調和システム300は、実施の形態1にかかる空気調和システム100の変形例である。本実施の形態3にかかる空気調和システム300は、下階天面給排気口10から下階112に送風される上階111の空気を下階112に設置された電気機器であるテレビ61に向けて吹き出す構成とされている。空気調和システム300におけるその他の構成は、基本的に空気調和システム100と同じである。したがって、図8では、空気調和システム300における空気調和システム100と同じ構成については、空気調和システム100と同じ符号を付している。
空気調和システム300は、空気調和システム100と同じ効果を有する。
また、テレビ61は、下階112の壁面または台の上に設置され、動作時および待機時には内部での発熱により、内部、上面の一部および背面の一部といった部分が放熱のために温度が高くなる。したがって、テレビ61に向けて下階天面給排気口10から上階111の空気を送風することにより、すなわち在室者のいない空間に向けて送風することで、相対的に下階112の空気よりも温度の低い上階111の空気を下階112の在室者に当てることなく、テレビ61の放熱を促進してテレビ61を冷却することができる。
なお、上記においては上階111の空気をテレビ61に向けて送風する場合について示したが、テレビ61以外にも冷蔵庫62などの発熱量が多く筐体の外部への放熱量が多い電気機器に向けて上階111の空気を送風することで、上記と同様の効果が得られる。
なお、ここでは、冬季の暖房運転時を例に示したが、夏季の冷房運転時においても上記の効果が得られる。この場合、相対的に下階112の空気よりも温度の高い上階111の空気が電気機器に向けて送風されるが、一般的に上階111の空気の温度の方が電子機器の放熱部の温度よりも低いため、テレビ61の放熱を促進してテレビ61を冷却することができる。また、電子機器の放熱部から放熱される熱が下階112に拡散することで、空気調和機1の冷房運転を促進することができる。電子機器の放熱部から放熱される熱が拡散した下階112の空気が空気調和機1によって冷やされて下階112から上階111に流れることで建物内の全体を冷房することができ、建物内における快適性が向上する。
実施の形態4.
図9は、本発明の実施の形態4にかかる空気調和システム400が住宅の建物に設置された状態を示す模式断面図である。図10は、本発明の実施の形態4にかかる空気調和システム400の構成を示す図である。本実施の形態4にかかる空気調和システム400は、建物内の設備機器を一括制御および監視できる設備機器管理システムであるホームエネルギーマネジメントシステム(Home Energy Management System:HEMS)である。空気調和システム400は、操作端末70と、ホームエネルギーマネジメントシステムコントローラ80と、各種の宅内設備機器と、を有している。以下、ホームエネルギーマネジメントシステムコントローラ80を、HEMSコントローラ80と呼ぶ。
宅内設備機器は、HEMSにおいてHEMSコントローラ80によって制御される、建物内に配置された各種電子機器であり、ここでは、空気調和機1aと、温度検知部91と、送風機5と、照明器具92と、が例示される。なお、宅内設備機器はこれらに限定されず、他の各種の電子機器がHEMSコントローラ80に接続されてもよい。
空気調和機1aは、上述した空気調和機1aと送風機5との連動運転の制御を行わないこと以外は、上述した空気調和機1と同じ構成および機能を有する。
操作端末70は、たとえば携帯電話またはタブレットなどの携帯機器である。操作端末70は、宅内設備機器の運転、停止または風量の調整などの操作を行うための指示情報が入力され、指示情報をHEMSコントローラ80に送信する機能を有する。操作端末70は、ユーザが宅内設備機器の運転、停止または風量の調整などの操作を行うための指示情報を入力する端末操作部71と、宅内設備機器の運転状況または操作端末70に入力された情報といった宅内設備機器の制御または監視に必要な各種情報を表示する表示部72とを有する。また、操作端末70は、HEMSコントローラ80との間で、建物内の複数の宅内設備機器の制御または監視に必要な各種情報の通信を、宅内無線ライン93または公共無線ライン94を介して行う端末通信部73と、操作端末70全体の動作を制御する端末制御部74とを有する。端末操作部71と表示部72と端末通信部73と端末制御部74とは、互いに通信可能に接続されている。
また、端末制御部74は、例えば、図3に示したハードウェア構成の処理回路として実現される。端末制御部74が図3に示す処理回路により実現される場合、端末制御部74は、例えば、図3に示すメモリ102に記憶されたプログラムをプロセッサ101が実行することにより、実現される。また、複数のプロセッサおよび複数のメモリが連携して上記機能を実現してもよい。また、端末制御部74の機能のうちの一部を電子回路として実装し、他の部分をプロセッサ101およびメモリ102を用いて実現するようにしてもよい。
また、端末通信部73を、同様にメモリ102に記憶されたプログラムをプロセッサ101が実行することにより、実現されるように構成してもよい。また、端末通信部73を実現するためのプロセッサおよびメモリは、端末制御部74を実現するプロセッサおよびメモリと同一であってもよいし、別のプロセッサおよびメモリであってもよい。
操作端末70とHEMSコントローラ80との間は、宅内設備機器の制御または監視に必要な各種情報の通信を行うための建物内無線通信回線である、宅内無線ライン93および公衆無線通信回線である公共無線ライン94によって、双方向に通信可能に接続されている。
HEMSコントローラ80と宅内設備機器との間は、宅内設備機器の制御または監視に必要な各種情報の通信を行うための建物内通信回線である宅内通信ライン95によって、双方向に通信可能に接続されている。宅内通信ライン95は、有線方式の通信回線であってもよく、また無線方式の通信回線であってもよい。
HEMSコントローラ80は、操作端末70および宅内設備機器と双方向の通信を行うホームエネルギーマネジメントシステム通信部81と、空気調和システム400の全体の動作の制御を行うホームエネルギーマネジメントシステム制御部82と、を有する。以下、ホームエネルギーマネジメントシステム通信部81を、HEMS通信部81と呼ぶ。また、ホームエネルギーマネジメントシステム制御部82を、HEMS制御部82と呼ぶ。
HEMS制御部82は、操作端末70から送信された操作信号によって宅内設備機器の運転指示情報を取得し、宅内設備機器に対して制御指令を出し、宅内設備機器を一括制御および監視する。HEMS制御部82は、たとえば空気調和機1aに対しては、運転指示、停止指示、運転モードの変更、設定温度の変更、風量の変更、風向の変更といった、一般的にリモートコントローラで操作可能な指令を送ることができる。運転モードには、冷房、暖房、送風、除湿といったモードが含まれる。
HEMS制御部82は、空気調和機1aおよび送風機5から現在の運転状態などの各種情報を受信し、温度検知部91から現在の下階112の室内温度の情報を取得し、取得した情報に基づいて送風機5へ運転指示を送信する。なお、HEMS制御部82は、その他の宅内設備機器からも各種情報を取得して、適切な運転指示を送信することが可能である。
そして、HEMS制御部82は、空気調和システム400全体の動作の制御の一部として、空気調和機1aと送風機5との連動運転を制御する。すなわち、HEMS制御部82は、空気調和機1aの動作の制御の他にも、空気調和機1aの暖房運転に連動させて送風機5を運転させる連動運転を制御可能である。すなわち、HEMS制御部82は、空気調和機1aの冷暖房運転時に、空気調和機1aの冷暖房運転に連動させて送風機5を運転させる空気調和機1aと送風機5との連動運転を制御する連動運転制御部としての機能を有する。
また、HEMS制御部82は、例えば、図3に示したハードウェア構成の処理回路として実現される。HEMS制御部82が図3に示す処理回路により実現される場合、HEMS制御部82は、例えば、図3に示すメモリ102に記憶されたプログラムをプロセッサ101が実行することにより、実現される。また、複数のプロセッサおよび複数のメモリが連携して上記機能を実現してもよい。また、HEMS制御部82の機能のうちの一部を電子回路として実装し、他の部分をプロセッサ101およびメモリ102を用いて実現するようにしてもよい。
また、HEMS通信部81を、同様にメモリ102に記憶されたプログラムをプロセッサ101が実行することにより、実現されるように構成してもよい。また、HEMS通信部81を実現するためのプロセッサおよびメモリは、HEMS通信部81を実現するプロセッサおよびメモリと同一であってもよいし、別のプロセッサおよびメモリであってもよい。
また、HEMSコントローラ80は、指示情報を入力する入力部と、各種情報を表示する表示部とを有してもよい。
つぎに、本発明の実施の形態4にかかる空気調和システム400の動作例について説明する。図11は、本発明の実施の形態4にかかる空気調和システム400における空気調和機1aと送風機5との連動運転の制御処理の流れを説明するフローチャートである。以下では、空気調和システム400の運転モードとして、空気調和機1aの暖房運転と送風機5の送風運転との連動運転を実施する連動運転モードがHEMSコントローラ80のHEMS制御部82に設定されている場合について説明する。
まず、ステップS210において、HEMSコントローラ80がHEMS制御、すなわち宅内設備機器の一括制御を開始する。
つぎに、ステップS220において、空気調和機1の空気調和機制御部27が空気調和機1の暖房運転を開始させる。
つぎに、ステップS230において、HEMSコントローラ80のHEMS制御部82は、空気調和機1aから現在の運転状態の情報を取得して、空気調和機1aが冷暖房運転中であるか否かを判定する。
空気調和機1aが冷暖房運転中でない場合、すなわちステップS230においてNoの場合は、ステップS240においてHEMS制御部82は、宅内設備機器の一括制御を停止する。
一方、ステップS230において、空気調和機1aが冷暖房運転中である場合、すなわちステップS230においてYesの場合は、ステップS250からステップS330が行われる。ステップS250からステップS330では、上述した図4のフローチャートのステップS250からステップS330において空気調和機制御部27がHEMS制御部82に置き換えられた処理が行われる。
上述した制御を行うことで、空気調和システム400は、空気調和システム100と同様に上階111と下階112とで空気を循環させて上階111と下階112とを空気調和して、上階111と下階112とにおける室内温度の温度差を抑制することができる。したがって、空気調和システム400では、空気調和機1aと送風機5とをHEMSコントローラ80によって連動運転させることで、空気調和システム100と同様の効果が得られる。
以上の実施の形態に示した構成は、本発明の内容の一例を示すものであり、上述した実施の形態の技術同士を組み合わせることも可能であるし、別の公知の技術と組み合わせることも可能であるし、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、構成の一部を省略、変更することも可能である。
1,1a 空気調和機、2 室内機、3 室外機、4 リモートコントローラ、5 送風機、5a,5b 吸排気口、6 第1ダクト、7 第2ダクト、8 点検口、9 上階床面給排気口、10 下階天面給排気口、11 風向調節部、21 室内熱交換器、22,51 送風ファン、23 風向調整部、24 室内温度センサ、25,42,72 表示部、26 室内機通信部、27 空気調和機制御部、28 空気調和機吸込口、29 空気調和機吹出口、31 室外熱交換器、32 ファン、33 コンプレッサ、34 各種センサ、35 室外機通信部、41 リモートコントローラ操作部、43 リモートコントローラ通信部、44 リモートコントローラ制御部、52 送風機通信部、53 送風機制御部、61 テレビ、62 冷蔵庫、70 操作端末、71 端末操作部、73 端末通信部、74 端末制御部、80 ホームエネルギーマネジメントシステムコントローラ、81 ホームエネルギーマネジメントシステム通信部、82 ホームエネルギーマネジメントシステム制御部、91 温度検知部、92 照明器具、93 宅内無線ライン、94 公共無線ライン、95 宅内通信ライン、100,200,300,400 空気調和システム、101 プロセッサ、102 メモリ、111 上階、112 下階、113 階段、114 吹き抜け、115 上階床面、116 下階天面、117 階間、118 下階壁面、119 下階床面。

Claims (12)

  1. 上下階を連通する連通空間が設けられた建物において、
    下階に配置されて前記下階に調和空気を吹き出す空気調和機と、
    上階の床面と前記下階の天面との間の階間内に設置され、前記階間内を通して前記上階と前記下階との間で空気を送風する送風機と、
    を備えること、
    を特徴とする空気調和システム。
  2. 前記空気調和機の運転時に、前記送風機が前記上階の空気を前記下階に送風すること、
    を特徴とする請求項1に記載の空気調和システム。
  3. 前記下階に送風される前記上階の空気が、前記下階の在室者に直接当たらない場所に送風されること、
    を特徴とする請求項2に記載の空気調和システム。
  4. 前記下階に送風される前記上階の空気が、前記空気調和機における空気の吸込口に向けて送風されること、
    を特徴とする請求項3に記載の空気調和システム。
  5. 前記下階に送風される前記上階の空気が、前記空気調和機における空気の吹出口に向けて送風されること、
    を特徴とする請求項3に記載の空気調和システム。
  6. 前記下階に送風される前記上階の空気が、前記下階に設置された電気機器に向けて送風されること、
    を特徴とする請求項3に記載の空気調和システム。
  7. 前記下階に送風される前記上階の空気の風向を調節する風向調節部を備えること、
    を特徴とする請求項3から6のいずれか1つに記載の空気調和システム。
  8. 前記送風機と連通するとともに前記上階の床面において開口する第1通風口と、
    前記第1通風口と前記送風機とを繋ぐ第1配管と、
    前記送風機と連通するとともに前記下階の天面において開口する第2通風口と、
    前記第2通風口と前記送風機とを繋ぐ第2配管と、
    を備えること、
    を特徴とする請求項1から7のいずれか1つに記載の空気調和システム。
  9. 前記送風機と連通するとともに前記上階の床面において開口する第1通風口と、
    前記送風機と連通するとともに前記下階の天面において開口する第2通風口と、
    前記第2通風口と前記送風機とを繋ぐ第2配管と、
    を備え、
    前記送風機における前記上階の床面側の吸排気口が前記第1通風口に直接接続されていること、
    を特徴とする請求項1から7のいずれか1つに記載の空気調和システム。
  10. 前記送風機と連通するとともに前記上階の床面において開口する第1通風口と、
    前記第1通風口と前記送風機とを繋ぐ第1配管と、
    前記送風機と連通するとともに前記下階の天面において開口する第2通風口と、
    を備え、
    前記送風機における前記下階の天面側の吸排気口が前記第2通風口に直接接続されていること、
    を特徴とする請求項1から7のいずれか1つに記載の空気調和システム。
  11. 前記空気調和機の運転時に前記送風機に前記上階の空気を前記下階に送風させる連動運転を制御する連動運転制御部を有すること、
    を特徴とする請求項1から10のいずれか1つに記載の空気調和システム。
  12. 前記空気調和システムが、ホームエネルギーマネジメントシステムであり、
    前記空気調和機と前記送風機とが、前記ホームエネルギーマネジメントシステムにおいて制御される宅内設備機器であり、
    前記連動運転制御部が、前記ホームエネルギーマネジメントシステムの動作を制御するホームエネルギーマネジメントシステム制御部であること、
    を特徴とする請求項11に記載の空気調和システム。
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