JP2019158105A - ステアリング装置 - Google Patents

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Yasuharu Yamamoto
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Abstract

【課題】軸受の内輪をボールねじナットと一体化する場合に循環路にデフレクタを採用することができるステアリング装置を提供する。【解決手段】軸受50は、外輪51と、内輪52と、第1転動体群53及び第2転動体群54とを有している。内輪52は、第1分割内輪55と第2分割内輪56とを有している。ボールねじナット31には、転動路Rの2点に開口して、当該2点間の開口を短絡する循環路Cが設けられている。ボールねじナット31には、第1取り付け孔34及び第2取り付け孔35が設けられている。第1取り付け孔34及び第2取り付け孔35には、第1デフレクタ37及び第2デフレクタ38が取り付けられている。第2分割内輪56は、ボールねじナット31に一体化して設けられている。第2分割内輪56は、ボールねじナット31の軸方向と直交する方向視において、第1取り付け孔34と第2取り付け孔35との間に位置している。【選択図】図2

Description

本発明は、ステアリング装置に関する。
従来のステアリング装置では、駆動源からの駆動力を、ボールねじナットを介してラックシャフトの軸方向移動に変換するボールねじ機構を備えている。ボールねじ機構は、ボールねじナットを備え、複列アンギュラ玉軸受によって回転可能に支持されている(特許文献1)。この軸受は、外輪と、内輪と、外輪と内輪との間に介在されている複数の転動体とを有している。ボールねじナットの内周面には、ラックシャフトに設けられたねじ溝と対向する螺旋状のねじ溝が形成されている。ボールねじナットのねじ溝とラックシャフトのねじ溝とにより囲まれた空間からなる転動路に複数のボールが配置されている。
米国特許出願公開第2014/0096633号明細書
ボールねじナットには、転動路に設定された2点間を短絡する循環路が設けられている。これにより、循環路を介してボールが無限循環することが可能となっている。この循環路の方式の1つとして、デフレクタを用いる循環路が知られている。デフレクタは、転動路からボールを掬い上げる機能及び転動路にボールを排出する機能を備えた部材である。ボールねじナットには、ボールねじナットの内周と外周とを貫通するデフレクタの取り付け孔が設けられている。循環路にデフレクタを用いる場合、ボールねじナットの外周から取り付け孔にデフレクタを取り付ける必要がある。特許文献1に開示されたボールねじ機構では、転動路に複数のボールを配置することは開示されているものの、それらボールを無限循環させるための構成については、何ら開示されていない。ましてや、デフレクタを用いる循環路については、示唆すらない。本発明の課題は、軸受の内輪をボールねじナットと一体化する場合に循環路にデフレクタを採用することができるステアリング装置を提供することにある。
上記課題を解決するステアリング装置は、外周面に第1のねじ溝が形成された転舵軸と、前記第1のねじ溝に対向する螺旋状の第2のねじ溝が内周面に形成された円筒状のボールねじナットと、前記第1のねじ溝と前記第2のねじ溝とにより囲まれた空間からなる螺旋状の転動路に配置されている複数のボールとを有するボールねじ機構と、前記ボールねじナットを収容するハウジングと、前記ハウジングの内周面と前記ボールねじナットの外周面との間に設けられることにより前記ボールねじナットを回転可能に支持する軸受とを備え、前記ボールねじナットには、前記転動路の2箇所を短絡する循環路が設けられるとともに、前記ボールねじナットの内周と外周とを貫通した第1取り付け孔及び第2取り付け孔が設けられ、前記循環路の一部として、前記転動路から前記循環路に前記ボールを掬い上げるとともに前記循環路から前記転動路に前記ボールを排出する機能を有するデフレクタが前記第1取り付け孔及び前記第2取り付け孔に取り付けられ、前記軸受は、外輪と、内輪と、前記外輪と前記内輪との間に前記ボールねじナットの軸方向に並んで配置された第1転動体群及び第2転動体群とを有し、前記内輪は、前記第1転動体群が転動する第1内輪軌道面を有する第1分割内輪と、前記第2転動体群が転動する第2内輪軌道面を有する第2分割内輪とを有し、前記第2分割内輪は、前記ボールねじナットと一体化して設けられ、前記軸方向と直交する方向視において、前記第1取り付け孔と前記第2取り付け孔との間に位置している。
この構成によれば、第1取り付け孔及び第2取り付け孔とボールねじナットに一体化して設けられている第2分割内輪とは、ボールねじナットの軸方向と直交する方向視において、重なることはない。また、第1分割内輪は、ボールねじナットと一体化していないため、第1取り付け孔及び第2取り付け孔にデフレクタを挿入して取り付けることには影響しない。これにより、軸受の内輪をボールねじナットと一体化する場合において、循環路にデフレクタを採用できるステアリング装置を提供することができる。また、第2分割内輪は、ボールねじナットの軸方向と直交する方向視において、第1取り付け孔と第2取り付け孔との間に位置している。したがって、ボールねじナットにおける軸受が設けられる位置と循環路の設けられる位置とが軸方向において重ならないで並ぶ場合と比べて、ボールねじ機構の軸方向における長さを短くすることができる。
上記のステアリング装置において、前記第1分割内輪は、前記軸方向と直交する方向視において、前記第1取り付け孔と重なるように位置していることが好ましい。
ボールねじナットの軸方向と直交する方向視において、第1取り付け孔と第1分割内輪とが重なるように位置しているため、第1取り付け孔と第1分割内輪とが重ならないように位置している場合と比べて、ボールねじ機構の軸方向における長さを短くすることができる。
上記のステアリング装置において、前記軸方向と直交する方向視において、前記第1分割内輪と前記第2分割内輪とが当接する当接面の位置は、前記第1取り付け孔における前記第2取り付け孔側の端面と一致することが好ましい。
上記構成によれば、第2分割内輪における第1分割内輪側の端面に、第1取り付け孔にデフレクタを取り付ける際にデフレクタをガイドする機能を付与できる。
上記のステアリング装置において、前記循環路は、少なくとも前記第1取り付け孔から前記第2分割内輪が一体化されている間は貫通孔により構成されていることが好ましい。
第2分割内輪が一体化されていないボールねじナットに貫通孔を設ける場合、ボールねじナットには貫通孔を設けることができる程度の径方向の厚みが必要となる。そして、このボールねじナットの外周には一体化されていない軸受の内輪が位置することになる。これに対し、上記構成では、第2分割内輪が一体化されているボールねじナットに貫通孔を設けているため、貫通孔よりも径方向外側の部位を第2分割内輪として機能させることが可能となり、それだけ、ボールねじナットの径方向の厚みを抑えることができるようになる。
本発明によれば、軸受の内輪をボールねじナットと一体化した構成を採用するステアリング装置において、ボールが循環する循環路にデフレクタを採用することができる。
電動パワーステアリング装置の概略構成図。 アクチュエータ近傍のラックシャフトの軸方向に沿った断面図。 軸受近傍の拡大断面図。 他の実施形態における軸受近傍の拡大断面図。
以下、ステアリング装置を電動パワーステアリング装置(以下、「EPS」という。)に具体化した一実施形態について説明する。
図1に示すように、EPS1は、運転者によるステアリングホイール2の操作に基づいて転舵輪3,3を転舵させる操舵機構4と、操舵機構4にステアリング操作を補助するためのアシスト力を付与するアクチュエータ5とを備えている。
操舵機構4は、ステアリングホイール2が連結されているステアリングシャフト11と、ステアリングシャフト11の回転に応じて軸方向に往復移動する転舵軸としてのラックシャフト12と、ラックシャフト12が往復移動可能に挿通されるハウジングとしてのラックハウジング13とを備えている。ステアリングシャフト11は、ステアリングホイール2側から順にコラムシャフト11a、中間シャフト11b、及びピニオンシャフト11cを連結することにより構成されている。
ラックハウジング13は、それぞれ円筒状に形成された第1ハウジング14と第2ハウジング15とを連結してなる。ラックシャフト12とピニオンシャフト11cとは、第2ハウジング15内に所定の交差角をもって配置されており、ラックシャフト12に形成されたラック歯16とピニオンシャフト11cに形成されたピニオン歯17とが噛合されることでラックアンドピニオン機構18が構成されている。また、ラックシャフト12の両端には、タイロッド19,19が連結されており、タイロッド19,19の先端は、転舵輪3,3が組み付けられた図示しないナックルに連結されている。したがって、EPS1では、ステアリング操作に伴うステアリングシャフト11の回転運動は、ラックアンドピニオン機構18を介してラックシャフト12の軸方向(図1の左右方向)の往復直線運動に変換される。この軸方向の往復直線運動がタイロッド19,19を介してナックルに伝達されることにより、転舵輪3,3の転舵角、すなわち車両の進行方向が変更される。
アクチュエータ5は、駆動源であるモータ21と、モータ21の回転を伝達するベルト伝達機構22と、ベルト伝達機構22を介して伝達された回転運動をラックシャフト12の往復移動運動に変換するボールねじ機構23とを備えている。アクチュエータ5は、第1ハウジング14と第2ハウジング15との連結部分に設けられている。アクチュエータ5は、モータ21の回転運動をベルト伝達機構22を介してボールねじ機構23に伝達し、ボールねじ機構23によってラックシャフト12の往復直線運動に変換することで操舵機構4にアシスト力を付与する。操舵機構4にアシスト力が付与されることにより、運転者のステアリング操作は補助される。
アクチュエータ5の構成について説明する。なお、以下では、説明の便宜上、アクチュエータ5を基準とするラックアンドピニオン機構18側である図2の右側を軸方向一端側とし、アクチュエータ5を基準とするラックアンドピニオン機構18と反対側である図2の左側を軸方向他端側とする。
図2に示すように、ボールねじ機構23は、ラックシャフト12に複数のボール32を介して螺合する円筒状のボールねじナット31を備えている。ボールねじナット31の軸線は、ラックシャフト12の軸線mと一致している。
ラックシャフト12の外周面には、螺旋状のねじ溝12a(第1のねじ溝)が設けられている。ボールねじナット31の内周面には、ラックシャフト12のねじ溝12aに対応する螺旋状のねじ溝33(第2のねじ溝)が設けられている。ボールねじナット31のねじ溝33とラックシャフト12のねじ溝12aとにより囲まれて螺旋状に延びる空間は、ボール32が転動する転動路Rとして機能する。ボール32は、ラックシャフト12とボールねじナット31との間の相対回転に伴い、その負荷(摩擦力)を受けつつ、転動路R内を転動する。ボール32の転動によってラックシャフト12とボールねじナット31との軸方向の相対位置が変位することにより、モータ21のトルクがアシスト力として操舵機構4に付与される。
ボールねじナット31には、転動路Rの2点に開口して、当該2点間の開口を短絡する循環路Cが設けられている。循環路Cは、ボールねじナット31の軸方向において、転動路Rにおけるボール32が転動している部分の両端部を短絡するものである。ボールねじナット31には、その内周と外周とを貫通した第1取り付け孔34及び第2取り付け孔35が設けられている。第1取り付け孔34及び第2取り付け孔35は、ボールねじナット31の軸方向に所定の間隔を空けて、より詳しくはボールねじナット31のねじ溝33を複数列跨ぐように設けられている。ボールねじナット31には、第1取り付け孔34と第2取り付け孔35とを繋ぐ貫通孔36が設けられている。貫通孔36は、ボールねじナット31をその軸方向に貫通した孔である。第1取り付け孔34及び第2取り付け孔35には、内部に貫通した孔を有する第1デフレクタ37及び第2デフレクタ38が取り付けられている。第1デフレクタ37及び第2デフレクタ38は、転動路Rを転動するボール32を循環路Cの一部である貫通孔36に掬い上げるとともに貫通孔36を通るボール32を転動路Rに排出する機能を有している。第1デフレクタ37及び第2デフレクタ38は、いわゆるエンドデフレクタである。そして、第1取り付け孔34及び第2取り付け孔35と、第1取り付け孔34及び第2取り付け孔35に挿入して取り付けられた第1デフレクタ37及び第2デフレクタ38と、ボールねじナット31の内部に設けられた貫通孔36とにより、転動路Rの2点間を短絡する循環路Cが構成されている。複数のボール32は、循環路Cを介して転動路Rを無限循環することができる。
ベルト伝達機構22は、モータ21の回転軸21aに一体回転可能に取り付けられている円筒状の駆動プーリ41、ボールねじナット31の外周に一体回転可能に取り付けられている円筒状の従動プーリ42、及び駆動プーリ41と従動プーリ42との間に巻き掛けられているベルト43を有している。従動プーリ42の回転中心は、ラックシャフト12の軸線mと一致している。モータ21の回転軸21aは、ラックシャフト12の軸線mと平行に設けられている。モータ21のトルクが、駆動プーリ41、ベルト43及び従動プーリ42の順に伝達されることにより、ボールねじナット31は軸線mを回転中心として回転する。
第1ハウジング14の内周面とボールねじナット31の外周面との間には、軸受50が設けられている。軸受50には、複列アンギュラ玉軸受が採用されている。軸受50は、第1ハウジング14に対して、ボールねじナット31を回転可能に支持している。
軸受50は、円筒状の外輪51と、円筒状の内輪52と、外輪51と内輪52との間にボールねじナット31の軸方向に並んで配置された複数の第1転動体群53及び第2転動体群54とを有している。軸受50は、その内部隙間が所定の隙間となるように外輪51、内輪52、第1転動体群53、及び第2転動体群54に荷重が付与された状態で第1ハウジング14の内周面とボールねじナット31の外周面との間に設けられている。
外輪51は、第1ハウジング14の内周面側に設けられている。外輪51の内周面には、径方向に突出する円環状の突出部51aが設けられている。外輪51の内周面には、周方向に沿って延びる円環状の第1外輪軌道面51b及び周方向に沿って延びる円環状の第2外輪軌道面51cが並んで設けられている。第1外輪軌道面51bと第2外輪軌道面51cとの間には、突出部51aが設けられている。第2外輪軌道面51cは、ボールねじナット31の軸方向において突出部51aを基準として、ラックアンドピニオン機構18(図1参照)側に設けられている。第1外輪軌道面51bには、第1転動体群53が径方向において当接し、第2外輪軌道面51cには、第2転動体群54が径方向において当接している。
内輪52は、ボールねじナット31の外周面にボールねじナット31と一体回転可能に設けられている。内輪52は、円筒状の第1分割内輪55と円筒状の第2分割内輪56とを有している。第1分割内輪55及び第2分割内輪56とは、ボールねじナット31の軸方向において隣接して設けられている。
第1分割内輪55の外周面には、円環状の第1内輪軌道面55aが設けられている。第1内輪軌道面55aは、外輪51の第1外輪軌道面51bに対向するように位置している。第1内輪軌道面55aには、第1転動体群53が径方向において当接している。外輪51の第1外輪軌道面51bと第1分割内輪55の第1内輪軌道面55aとにより囲まれる空間は、第1転動体群53が転動するための第1転動路R1として機能する。
第2分割内輪56の外周面には、円環状の第2内輪軌道面56aが設けられている。第2内輪軌道面56aは、外輪51の第2外輪軌道面51cに対向するように位置している。第2内輪軌道面56aには、第2転動体群54が径方向において当接している。外輪51の第2外輪軌道面51cと第2分割内輪56の第2内輪軌道面56aとにより囲まれる空間は、第2転動体群54が転動するための第2転動路R2として機能する。第2分割内輪56は、ボールねじナット31の軸方向において第1分割内輪55と並んで設けられている。第2分割内輪56と第1分割内輪55とは、ボールねじナット31の軸方向において当接している。
第2分割内輪56は、ボールねじナット31に一体化して設けられている。第2分割内輪56の第2内輪軌道面56aは、ボールねじナット31の外周面の一部を構成している。第2分割内輪56は、ボールねじナット31の軸方向と直交する方向(径方向)視において、第1取り付け孔34及び第2取り付け孔35と重ならないように、第1取り付け孔34と第2取り付け孔35との間に位置している。すなわち、第2分割内輪56は、第1取り付け孔34に第1デフレクタ37、第2取り付け孔35に第2デフレクタ38をそれぞれ挿入して取り付けるのを妨げないように、ボールねじナット31に一体化して設けられている。ボールねじナット31の軸方向と直交する方向視において、従動プーリ42は、第2取り付け孔35を全て覆うように位置している。従動プーリ42によって、第2デフレクタ38が第2取り付け孔35から抜け出ることが抑制されている。第2デフレクタ38には、第2取り付け孔35と係合する係合部が設けられている。第2デフレクタ38の係合部が第2取り付け孔35と係合することによって、第2デフレクタ38が位置決めされている。
第1分割内輪55は、ボールねじナット31の軸方向と直交する方向視において、第1取り付け孔34と重なるように位置している。第1取り付け孔34に挿入されて取り付けられた第1デフレクタ37は、その外周面側の部分が第1分割内輪55の内周面に接している。これにより、第1分割内輪55によって、第1デフレクタ37が第1取り付け孔34から抜け出ることが抑制されるとともに、第1デフレクタ37が位置決めされている。
第1分割内輪55の第2分割内輪56と反対側の部分は、ボールねじナット31の外周面と当接している。ボールねじナット31の軸方向と直交する方向視において、第1分割内輪55と第2分割内輪56とが当接している当接面の位置は、第1取り付け孔34における第2取り付け孔35側の端面と一致している。なお、第1分割内輪55と第2分割内輪56とが当接している当接面の位置は、第1取り付け孔34に第1デフレクタ37を挿入して取り付けることを妨げない程度であれば、第1取り付け孔34における第2取り付け孔35側の端面からわずかにずれていてもよい。
第2分割内輪56はボールねじナット31の軸方向において従動プーリ42と当接している。ボールねじナット31の軸方向一端側の端部には、すなわちボールねじナット31の従動プーリ42を基準とする第2分割内輪56と反対側の端部には、その外周面においてロックナット44が螺合されている。ロックナット44は、ボールねじナット31の軸方向において第2分割内輪56とロックナット44とにより従動プーリ42を挟み込むように、ボールねじナット31に螺合されている。これにより、従動プーリ42はボールねじナット31に一体回転可能に取り付けられている。
ボールねじナット31の軸方向他端側の端部には、すなわち第1分割内輪55を基準とする第2分割内輪56と反対側の端部には、その外周面において周方向全周にわたって延びる溝部31aが設けられている。溝部31aは、第1分割内輪55と隣接するように設けられている。
ボールねじナット31の溝部31aには、円環状の保持部材60が嵌め込まれている。保持部材60は、溝部31aに嵌め込まれた状態で第1分割内輪55の軸方向における端面55bに当接している。
図3に示すように、保持部材60は、ボールねじナット31の溝部31aにかしめられることにより、溝部31aの底面31bと、ボールねじナット31の軸方向において互いに向かい合う第1段差面31c及び第2段差面31dと、第1分割内輪55の端面55bの一部分とに密着している。第1段差面31c及び第2段差面31dは、底面31bと直交している。溝部31aに嵌め込まれた保持部材60によって、第1分割内輪55に軸方向の付勢力が付与され、この付勢力により第1分割内輪55は第2分割内輪56に押し付けられている。
図2に示すように、第2ハウジング15における軸方向他端側の開口部分には、円環状の第1係止部25及び円弧状の第2係止部26が設けられている。第2ハウジング15の外周面と第1係止部25との間の段差には、第1ハウジング14における軸方向一端側の開口部分が接している。第2係止部26は、第2ハウジング15における駆動プーリ41と従動プーリ42との間の部分に設けられている。ボールねじナット31の軸方向において、第1係止部25及び第2係止部26と外輪51との間には、第2弾性部材71が設けられている。
第1ハウジング14の軸方向他端側の端部が軸方向一端側から軸方向他端側へ向かうにつれて縮径するように形成されている。第1ハウジング14の軸方向他端側の端部には、その内周に複数の段差が設けられている。この段差のうち、ボールねじナット31の軸方向において外輪51と対向する段差は、円環状の第3係止部27として機能する。ボールねじナット31の軸方向において、第3係止部27と外輪51との間には、第1弾性部材70が設けられている。第1弾性部材70及び第2弾性部材71は、第1ハウジング14及び第2ハウジング15に対して外輪51を弾性支持する。
第1デフレクタ37及び第2デフレクタ38の第1取り付け孔34及び第2取り付け孔35への取り付け手順について説明する。
第1デフレクタ37を第1取り付け孔34に挿入して取り付ける。ボールねじナット31と一体化して設けられている第2分割内輪56と外輪51との間に第2転動体群54を配置する。第1分割内輪55と外輪51との間に第1転動体群53を配置した状態で、第1分割内輪55を軸方向他端側から軸方向一端側へ向けて、第2分割内輪56と当接する位置まで移動させる。ボールねじナット31の溝部31aに保持部材60を嵌め込むことにより、第1分割内輪55を第2分割内輪56に押し付ける。第2デフレクタ38を第2取り付け孔35に挿入して取り付ける。この第2デフレクタ38の取り付けタイミングは、軸受50をボールねじナット31に組み付ける前であっても、後であってもよい。第2デフレクタ38を第2取り付け孔35に挿入して取り付けた後、ボールねじナット31の外周に従動プーリ42を一体回転可能に取り付ける。このように、第2分割内輪56を一体化したボールねじナット31であっても、第1取り付け孔34に第1デフレクタ37、第2取り付け孔35に第2デフレクタ38をそれぞれ挿入して取り付けることができる。
本実施形態の作用及び効果を説明する。
(1)ボールねじナットの外周を軸方向の全域にわたって覆うように、ボールねじナットと一体化した軸受の内輪が設けられる場合、ボールねじナットの外周からデフレクタを取り付けることができない(たとえば特許文献1の図8)。この場合、ボールねじナットの外周からデフレクタを取り付けるためには、ボールねじナットと一体化された軸受に取り付け孔を形成する必要があるが、こうした構成では軸受として機能し難くなるため、取り付け孔を形成することはできない。このため、特許文献1の図8のボールねじ機構では、循環路にデフレクタを採用することはできない。
この点、本実施形態では、ボールねじナット31と一体化して設けられている第2分割内輪56は、ボールねじナット31の軸方向と直交する方向視において、第1取り付け孔34と第2取り付け孔35との間に位置している。このため、第1取り付け孔34及び第2取り付け孔35と第2分割内輪56とは、ボールねじナット31の軸方向と直交する方向視において、重なることはない。一方、ボールねじナット31の軸方向において、第2分割内輪56と並んで設けられている第1分割内輪55はボールねじナット31と一体化していない。ボールねじナット31の軸方向と直交する方向視において、第2取り付け孔35は第2分割内輪56に重なることがないため、第2取り付け孔35に第2デフレクタ38を挿入して取り付ける際に、第2分割内輪56が第2デフレクタ38に干渉することがない。また、ボールねじナット31の軸方向と直交する方向視において、第1取り付け孔34は第2分割内輪56に重なることがなく、第1取り付け孔34と重なる位置にある第1分割内輪55はボールねじナット31と一体化していない。このため、第1取り付け孔34に第1デフレクタ37を挿入して取り付ける際に、第2分割内輪56が第1デフレクタ37に干渉することもなく、また、第1デフレクタ37の取り付け後に第1分割内輪55の配設が可能である。これにより、軸受50の第2分割内輪56をボールねじナット31と一体化する構成を採用するEPS1において、循環路Cに第1デフレクタ37及び第2デフレクタ38を採用することができるようになる。
(2)循環路Cと第2分割内輪56とは、ボールねじナット31の軸方向と直交する方向視において、重なるように位置している。したがって、ボールねじナット31の軸方向において、ボールねじナット31における軸受50が設けられる位置と循環路Cの設けられる位置とが重ならないで並ぶ場合と比べて、ボールねじ機構23の軸方向における長さを短くすることができる。
(3)第1分割内輪55が、ボールねじナット31の軸方向と直交する方向視において、第1取り付け孔34と重なるように位置している。このため、第1取り付け孔34が第1分割内輪55よりも軸方向他端側に形成される場合に比べ、ボールねじ機構23の軸方向における長さを短くすることができる。
(4)ボールねじナット31の軸方向と直交する方向視において、第1分割内輪55と第2分割内輪56とが当接する当接面の位置は、第1取り付け孔34における第2取り付け孔35側の端面と一致している。このため、第2分割内輪56における第1分割内輪55側の端面に、第1取り付け孔34に第1デフレクタ37を挿入して取り付ける際に第1デフレクタ37をガイドする機能を付与できる。
(5)比較例として、第2分割内輪が一体化されていないボールねじナットに軸方向に貫通した貫通孔を設ける場合、ボールねじナットには貫通孔を設けることができる程度の径方向の厚みが必要となる。このボールねじナットの外周には一体化されていない軸受の内輪が位置することになる。これに対し、本実施形態では、第2分割内輪56が一体化されているボールねじナット31に軸方向に貫通した貫通孔36を設けているため、ボールねじナット31における貫通孔36よりも径方向外側の部位を第2分割内輪56として機能させることが可能となり、それだけ、ボールねじナット31の径方向の厚みを抑えることができるようになる。
なお、本実施形態は次のように変更してもよい。また、以下の他の実施形態は、技術的に矛盾しない範囲において、互いに組み合わせることができる。
・本実施形態では、転動路R及び循環路Cからなる1つの循環経路によって、複数のボール32を無限循環させたが、これに限らない。たとえば転動路R及び循環路Cからなる循環経路を、ボールねじナット31の軸方向において複数並んで設けてもよい。この場合、複数並ぶ循環経路のうち一の循環路Cに対して、上記実施形態を適用することができる。上記実施形態を適用する場合、上記実施形態を適用しない場合と比べて、ボールねじ機構23の軸方向における長さを短くすることができる。
・貫通孔36は、ボールねじナット31に貫通するように形成されていることから1つの部材によって構成されたが、これを2つ以上の部材から構成されるようにしてもよい。たとえば、ボールねじナット31の形状によっては、循環路Cにおける第2取り付け孔35付近に貫通孔が形成できないこともある。この場合は、ボールねじナット31に溝条が形成されることになり、この溝条の開口に対して従動プーリ42などの別部材が配設されて循環路Cが構成されることがある。このように構成したとしても、ボールねじナット31に設けられた溝条と従動プーリ42などの別部材との間の空間は、上記実施形態の貫通孔36と同様の機能を奏することができる。
・ボールねじナット31の軸方向と直交する方向視において、第1分割内輪55と第2分割内輪56とが当接する当接面の位置は、第1取り付け孔34における第2取り付け孔35側の端面と一致していたが、これに限らない。ボールねじナット31の軸方向と直交する方向視において、第1分割内輪55と第2分割内輪56とが当接する当接面の位置は、第1取り付け孔34における第2取り付け孔35側の端面と一致していなくても、第1取り付け孔34と第2取り付け孔35との間であればどこに位置していてもよい。
・第2取り付け孔35は、ボールねじナット31の軸方向と直交する方向視において、従動プーリ42によって全て覆われたが、これに限らない。たとえば、従動プーリ42は、ボールねじナット31の軸方向と直交する方向視において、第2取り付け孔35を覆わないように、第2取り付け孔35よりも軸方向一端側にずれた位置に設けられる。この場合、ボールねじナット31の軸方向と直交する方向視において、第2取り付け孔35は別部材によって覆われるようにすればよい。
・転動路Rにおけるボール32の循環列数が多い場合がある。この場合、図4に示すように、第1分割内輪55及び第2分割内輪56を、ボールねじナット31の軸方向と直交する方向視において、第1取り付け孔34と第2取り付け孔35との間に配置することができる。したがって、ボールねじナット31の軸方向において、ボールねじナット31における軸受50が設けられる位置と循環路Cの設けられる位置とが重ならないで並ぶ場合と比べて、ボールねじ機構23の軸方向における長さを短くすることができる。
・本実施形態では、保持部材60は周方向全域にわたって溝部31aによってかしめられていたが、これに限らない。たとえば保持部材60を周方向に沿って断続的にかしめてもよい。
・本実施形態において、EPS1を、モータ21の回転軸21aとラックシャフト12の軸線mとが平行なEPSに具体化したが、これに限らない。たとえばEPS1を、回転軸21aとラックシャフト12とが同軸に存在するEPSに適用してもよい。
・本実施形態では、ステアリング装置をEPS1に具体化したが、たとえばステアバイワイヤ式のステアリング装置に適用してもよい。
1…EPS、2…ステアリングホイール、3…転舵輪、4…操舵機構、5…アクチュエータ、11…ステアリングシャフト、12…ラックシャフト、13…ラックハウジング、14…第1ハウジング、15…第2ハウジング、21…モータ、21a…回転軸、22…ベルト伝達機構、23…ボールねじ機構、31…ボールねじナット、31a…溝部、32…ボール、33…ねじ溝、34…第1取り付け孔、35…第2取り付け孔、36…貫通孔、37…第1デフレクタ、38…第2デフレクタ、41…駆動プーリ、42…従動プーリ、43…ベルト、44…ロックナット、50…軸受、51…外輪、51a…突出部、51b…第1外輪軌道面、51c…第2外輪軌道面、52…内輪、53…第1転動体群、54…第2転動体群、55…第1分割内輪、55a…第1内輪軌道面、55b…端面、56…第2分割内輪、56a…第2内輪軌道面、60…保持部材、70…第1弾性部材、71…第2弾性部材、C…循環路、m…軸線、R…転動路、R1…第1転動路、R2…第2転動路。

Claims (4)

  1. 外周面に第1のねじ溝が形成された転舵軸と、
    前記第1のねじ溝に対向する螺旋状の第2のねじ溝が内周面に形成された円筒状のボールねじナットと、前記第1のねじ溝と前記第2のねじ溝とにより囲まれた空間からなる螺旋状の転動路に配置されている複数のボールとを有するボールねじ機構と、
    前記ボールねじナットを収容するハウジングと、
    前記ハウジングの内周面と前記ボールねじナットの外周面との間に設けられることにより前記ボールねじナットを回転可能に支持する軸受とを備え、
    前記ボールねじナットには、前記転動路の2箇所を短絡する循環路が設けられるとともに、前記ボールねじナットの内周と外周とを貫通した第1取り付け孔及び第2取り付け孔が設けられ、
    前記循環路の一部として、前記転動路から前記循環路に前記ボールを掬い上げるとともに前記循環路から前記転動路に前記ボールを排出する機能を有するデフレクタが前記第1取り付け孔及び前記第2取り付け孔に取り付けられ、
    前記軸受は、外輪と、内輪と、前記外輪と前記内輪との間に前記ボールねじナットの軸方向に並んで配置された第1転動体群及び第2転動体群とを有し、
    前記内輪は、前記第1転動体群が転動する第1内輪軌道面を有する第1分割内輪と、前記第2転動体群が転動する第2内輪軌道面を有する第2分割内輪とを有し、
    前記第2分割内輪は、前記ボールねじナットと一体化して設けられ、前記軸方向と直交する方向視において、前記第1取り付け孔と前記第2取り付け孔との間に位置しているステアリング装置。
  2. 前記第1分割内輪は、前記軸方向と直交する方向視において、前記第1取り付け孔と重なるように位置している請求項1に記載のステアリング装置。
  3. 前記軸方向と直交する方向視において、前記第1分割内輪と前記第2分割内輪とが当接する当接面の位置は、前記第1取り付け孔における前記第2取り付け孔側の端面と一致する請求項1または請求項2に記載のステアリング装置。
  4. 前記循環路は、少なくとも前記第1取り付け孔から前記第2分割内輪が一体化されている間は貫通孔により構成されている請求項1〜3のいずれか一項に記載のステアリング装置。
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JP2021178559A (ja) * 2020-05-13 2021-11-18 株式会社ジェイテクト ステアリング装置の製造方法及びステアリング装置

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