JP2018016193A - ステアリング装置 - Google Patents

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勝之 大口
Katsuyuki Oguchi
勝之 大口
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Abstract

【課題】従動プーリとデフレクタを一体化する場合であっても、従動プーリとボールねじナットとの組み付け性を確保したステアリング装置を提供する。【解決手段】第1従動プーリ42aの内周面には、循環部材としてのデフレクタ50,60が取り付けられている。第1従動プーリ42aの内周面におけるデフレクタ50とデフレクタ60との間の部分には、溝45が設けられている。ボールねじナット31の外周面に形成された取付孔35,36にデフレクタ50,60を挿入しながら径方向から第1従動プーリ42aを組み付け、ボールねじナット31の外周面に第2従動プーリ42bを径方向から組み付ける。【選択図】図6

Description

本発明は、ステアリング装置に関する。
従来、プーリおよびベルトからなる減速機構を介して、モータの回転力をボールねじナットに伝達し、ボールねじナットがその回転力をラックシャフトの軸方向の力に変換するステアリング装置がある(たとえば、特許文献1)。このようなステアリング装置では、ボールねじナットのねじ溝とラックシャフトのねじ溝との間の転動路に転動体であるボールが介在されている。このボールを転動路の中で循環できるようにするために、ボールねじナットにはデフレクタ(転動体循環部材)が取り付けられている。デフレクタを介して、ボールは転動路内を無限循環する。
特開2014−73827号公報
近年では、部品点数および組み立て工数を削減することを目的として、デフレクタと従動プーリとを一体化することが検討されている。たとえば、従動プーリの内周面にデフレクタを取り付けることによりデフレクタと一体化しようとすることが考えられる。しかし、この場合、ボールねじナットを軸方向から従動プーリに挿入して組み付けるときに、デフレクタがボールねじナットと干渉する。このため、ボールねじナットと従動プーリとを組み付けることが困難である。
本発明の目的は、従動プーリとデフレクタを一体化する場合であっても、従動プーリとボールねじナットとの組み付け性を確保したステアリング装置を提供することにある。
上記目的を達成しうるステアリング装置は、モータと、外周面にねじ溝が螺旋状に設けられた転舵シャフトと、内周面にねじ溝が螺旋状に設けられ、自身の回転に基づき前記転舵シャフトに軸方向の力を付与するボールねじナットと、前記転舵シャフトのねじ溝および前記ボールねじナットのねじ溝により形成された螺旋状の転動路の間を転動する複数のボールと、前記ボールねじナットが挿入されてその外周面に固定される従動プーリと、前記モータの回転軸と一体的に回転可能に固定される駆動プーリと、前記従動プーリと前記駆動プーリとの間に巻き掛けられるベルトと、を有する減速機と、を備えている。前記従動プーリの内周面には、前記転動路の2点を連通し、前記複数のボールを無限循環させる循環路または前記循環路の一部を形成する循環部材が一体的に設けられ、前記従動プーリは、周方向における少なくとも2箇所で分割されている。
この構成によれば、従動プーリの内周面に循環部材が一体的に設けられている場合であっても、周方向における少なくとも2箇所で分割された従動プーリを、ボールねじナットの径方向から挟み込むように組み付けることができる。これにより、従動プーリとボールねじナットとの組み付け性が確保される。
上記のステアリング装置において、前記従動プーリに設けられる循環部材が、前記ボールねじナットに設けられる取付孔に挿入された状態で、前記従動プーリは前記ボールねじナットに組み付けられていることが好ましい。
この構成によれば、循環部材を取付孔に挿入することにより、従動プーリのボールねじナットに対する組み付け位置を容易に決定できる。
上記のステアリング装置において、前記取付孔は、前記ボールねじナットの外周面と、前記ボールねじナットの内周面に設けられたねじ溝とを連通することが好ましい。
この構成によれば、従動プーリの内周に設けられた循環部材が、ボールねじナットの取付孔を貫通して、螺旋状の転動路に接続され、ボールを無限循環させることができる。
上記のステアリング装置において、前記従動プーリの分割面は、前記従動プーリに設けられるプーリ歯の歯筋方向に沿って設けられていることが好ましい。
この構成によれば、従動プーリがプーリ歯の歯筋方向に沿って分割されることにより、同じ歯筋のプーリ歯が複数に分割されることが抑制される。プーリ歯の強度の弱い部分が生じることが抑制される分、プーリ歯の耐久性を維持できる。
上記のステアリング装置において、前記従動プーリおよび前記循環部材は樹脂製であってもよい。
この構成によれば、従動プーリおよび循環部材の材料に樹脂が採用されることにより、これらを一体成形することが可能である。
上記のステアリング装置において、周方向における少なくとも2箇所で分割された前記従動プーリには、それぞれ周方向における端部に爪部材と係合穴とが設けられ、前記分割された従動プーリは、前記爪部材と前記係合穴とが係合することによって互いに連結されていることが好ましい。
この構成によれば、周方向における少なくとも2箇所で分割された従動プーリを、爪部材と係合穴とが係合することによって、ボールねじナットに一体的に組み付けることができる。分割された従動プーリをボールねじナットに組み付ける際に、爪部材と係合穴とを係合させれば、分割された従動プーリ同士を容易に固定できる。
本発明のステアリング装置によれば、従動プーリとデフレクタを一体化する場合であっても、従動プーリとボールねじナットとの組み付け性を確保できる。
ステアリング装置の概略構成を示す斜視図。 アシスト機構の概略構造を示す断面図。 図2のA−A線に沿った概略断面図。 (a)は、第1実施形態のステアリング装置における、第1従動プーリの概略構造を示す正面図、(b)は、第1実施形態のステアリング装置における、第1従動プーリおよび第2従動プーリの分割箇所を示す正面図。 (a)は、トンネル型のデフレクタにおけるボールの循環状態を示す模式図、(b)は、オープン型のデフレクタにおけるボールの循環状態を示す模式図。 (a),(b)は、第1実施形態のステアリング装置における、ボールねじナットへの従動プーリの組み付け状態を示す斜視図。 第2実施形態のステアリング装置における、第1従動プーリの概略構造を示す正面図。 第2実施形態のステアリング装置における、デフレクタの概略構造を示す斜視図。 (a),(b)は、他の実施形態のステアリング装置における、ボールねじナットへの従動プーリの組み付け状態を示す斜視図。
<第1実施形態>
以下、ステアリング装置の第1実施形態について説明する。
図1に示すように、ステアリング装置1は運転者のステアリングホイール10の操作に基づいて転舵輪15を転舵させる操舵機構2、および運転者のステアリング操作を補助するアシスト機構3を備えている。
操舵機構2は、ステアリングホイール10およびステアリングホイール10と一体回転するステアリングシャフト11を備えている。ステアリングシャフト11は、ステアリングホイール10と連結されたコラムシャフト11aと、コラムシャフト11aの下端部に連結されたインターミディエイトシャフト11bと、インターミディエイトシャフト11bの下端部に連結されたピニオンシャフト11cとを有している。ピニオンシャフト11cの下端部は、ラックアンドピニオン機構13を介して転舵シャフトであるラックシャフト12に連結されている。ピニオンシャフト11cの下端部(ピニオン歯)は、ラックシャフト12(ラック歯)に噛み合わされている。したがって、ステアリングシャフト11の回転運動は、ピニオンシャフト11cの先端に設けられたピニオン歯とラックシャフト12に設けられたラック歯からなるラックアンドピニオン機構13を介して、ラックシャフト12の軸方向(図1の左右方向)の往復直線運動に変換される。当該往復直線運動は、ラックシャフト12の両端にそれぞれ連結されたタイロッド14を介して左右の転舵輪15にそれぞれ伝達されることにより、転舵輪15の転舵角が変更される。
アシスト機構3は、ラックシャフト12の周囲に設けられている。アシスト機構3は、アシスト力の発生源であるモータ20と、ラックシャフト12の周囲に一体的に取り付けられたボールねじ装置30と、モータ20の回転軸の回転力をボールねじ装置30に伝達する減速機40からなる。アシスト機構3は、モータ20の回転軸21の回転力を、減速機40およびボールねじ装置30を介してラックシャフト12の軸方向の力に変換することにより、運転者のステアリング操作を補助する。
ボールねじ装置30、減速機40、ピニオンシャフト11c、およびラックシャフト12は、ラックハウジング16により覆われている。ラックハウジング16は、アシスト機構3の付近でラックシャフト12の軸方向に分割された第1ラックハウジング16aおよび第2ラックハウジング16bからなり、それらが互いに連結されることにより構成されている。ラックハウジング16は、ラックシャフト12の延びる方向に対して交わる方向(図1中の下方)へ突出して設けられる減速機ハウジング17を有している。減速機ハウジング17の内部には、減速機40の一部が収容される。減速機ハウジング17の壁面には、貫通孔23が設けられている。モータ20の回転軸21は、減速機ハウジング17に設けられた貫通孔23を通じて減速機ハウジング17の内部に延びている。回転軸21はラックシャフト12に対して平行となるように、モータ20はボルト22により減速機ハウジング17に固定されている。
つぎに、アシスト機構3について詳細に説明する。
図2に示すように、ボールねじ装置30は、ラックシャフト12に複数のボール32を介して螺合する円筒状のボールねじナット31を備えている。ボールねじナット31は、円筒状の軸受34を介してラックハウジング16の内周面に対して回転可能に支持されている。ボールねじナット31の軸方向における一端部(図2中の左端部)に設けられるフランジ部31aの外周面には軸受34が取り付けられている。ラックシャフト12の外周面には螺旋状のねじ溝12aが形成されている。ボールねじナット31の内周面には、ラックシャフト12のねじ溝12aに対応する螺旋状のねじ溝33が形成されている。ボールねじナット31のねじ溝33とラックシャフト12のねじ溝12aとにより囲まれる螺旋状の空間は、ボール32が転動する転動路Rとして機能する。
減速機40は、モータ20の回転軸21に一体的に取り付けられた駆動プーリ41、ボールねじナット31の外周に一体的に取り付けられた従動プーリ42、および駆動プーリ41と従動プーリ42との間に巻き掛けられたベルト43を備えている。従動プーリ42は、ボールねじナット31におけるフランジ部31aの設けられていない部分の外周面を覆う状態で、かつフランジ部31aからボールねじナット31の軸方向における他端部(図2中の右端部)に向かう方向にボールねじナット31が従動プーリ42の内部に挿入された状態で固定されている。ベルト43としては、たとえばゴム製の歯付きベルトが採用される。また、駆動プーリ41および従動プーリ42に設けられるプーリ歯としては、たとえばはす歯が採用される。
また、ボールねじナット31および従動プーリ42には、転動路Rの2箇所に開口して、当該2箇所の開口を短絡するボール32の循環路Cが形成されている。ボールねじナット31における2つの開口部分は、ボールねじナット31の径方向に貫通する取付孔35,36である(より詳しくは、図4(a)に示される取付孔35,36に取り付けられるデフレクタ50,60の貫通孔52,62である。同貫通孔52,62は、循環路Cと転動路Rとの間の出入り口であり、接続点である)。ボール32は、循環路Cを介して、転動路R内を無限循環することができる。
すなわち、ラックシャフト12とボールねじナット31との間の転動路R内に介在されたボール32は、ラックシャフト12に対するボールねじナット31の相対回転により、その負荷を受けつつ転動路R内を転動する。また、転動路R内を転動するボール32は、循環路Cを通過することにより、接続点P1と接続点P2との間を移動する。この循環路C内では、ボール32は、転動路R内のようにラックシャフト12のねじ溝12aおよびボールねじナット31のねじ溝33から負荷を受けない。そして、接続点P1または接続点P2を介して転動路Rから循環路Cに進入したボール32は、転動路Rから循環路Cにさらに新たなボール32が進入することにより、それぞれボール32の進行方向(循環方向)後方に隣接するボール32に押圧されて循環路C内を移動する。
このような構成からなるアシスト機構3では、モータ20の回転軸21が回転すると、回転軸21と一体となって駆動プーリ41が回転する。駆動プーリ41の回転は、ベルト43を介して従動プーリ42に伝達されて、これにより従動プーリ42は回転する。このため、従動プーリ42と一体的に取り付けられたボールねじナット31も一体回転する。ボールねじナット31はラックシャフト12に対して相対回転するため、ボールねじナット31とラックシャフト12との間に介在される多数のボール32は双方から負荷を受けて転動路R内を無限循環する。ボール32が無限循環することにより、ボールねじナット31に付与されたトルクがラックシャフト12に対してその軸方向に付与される力に変換される。このため、ラックシャフト12はボールねじナット31に対して軸方向に移動する。このラックシャフト12に付与される軸方向の力がアシスト力となり、運転者のステアリング操作を補助する。
図3に示すように、従動プーリ42は、その周方向における2箇所で分割されている。なお、図3では、分かりやすくするために、循環路Cおよび循環路Cを通るボール32については破線で図示している。従動プーリ42は、第1従動プーリ42aおよび第2従動プーリ42bの2つが組み合わされることにより構成されている。第1従動プーリ42aの周方向における両端部には、爪部材44a(スナップフィット)および爪部材44aを受ける係合穴44b(スナップフィット)が設けられている。また、第2従動プーリ42bの周方向における両端部にも、爪部材44aおよび係合穴44bが設けられている。爪部材44aは、係合穴44bと径方向におけるほとんど同一の位置に設けられている。また、爪部材44aは、第1従動プーリ42aおよび第2従動プーリ42bの分割面と直交する線分に対して、第1従動プーリ42aおよび第2従動プーリ42bの径方向内側へ向けて、わずかに傾いた状態で延びている。また、係合穴44bは、爪部材44aに対応して、第1従動プーリ42aおよび第2従動プーリ42bの分割面と直交する線分に対して、わずかに傾いた状態で延びている。
また、図6(a),(b)に示すように、爪部材44aは第1従動プーリ42aおよび第2従動プーリ42bの周方向における端部から突出している。また、係合穴44bは、第1従動プーリ42aおよび第2従動プーリ42bの周方向における端部に凹んだ状態で設けられている。爪部材44aが係合穴44bに弾性的に嵌め込まれる(係合する)ことにより、第1従動プーリ42aおよび第2従動プーリ42bは一体的に固定される。
ところで、図2に示される循環路Cは、ボールねじナット31に対して、デフレクタが装着されることにより形成される。デフレクタは、転動路Rからボール32を掬い上げる機能および転動路Rへ再排出する機能を備えた循環部材である。
図4(a)に示すように、第1従動プーリ42aの内周面には、循環部材としてのデフレクタ50,60が設けられている。本実施形態のデフレクタ50,60は、トンネル型のエンドデフレクタである。第1従動プーリ42aにはたとえば樹脂が採用され、第1従動プーリ42aはデフレクタ50,60と共に一体成形される。2つのデフレクタ50,60は、それぞれボールねじナット31の取付孔35,36に嵌め込まれる(図2参照)。第1従動プーリ42aの内周面におけるデフレクタ50とデフレクタ60との間の部分には、溝45が設けられている。なお、デフレクタ50,60は、同一形状で取り付け方向のみが異なる。
デフレクタ50は、ボールねじナット31の取付孔35に挿入される本体部51を有している。本体部51における、デフレクタ50を取付孔35に取り付ける方向に対して直交する断面形状は、取付孔35の形状に対応した断面小判(長円)形状である。本体部51が取付孔35に挿入されたとき、本体部51におけるデフレクタ50の挿入方向側の端面53はラックシャフト12に対向している。また、本体部51には、そのデフレクタ50側の側面54から端面53の長手方向の一端部まで貫通する貫通孔52が形成されている。貫通孔52の両端は、本体部51の側面54に設けられる第1開口部52a、および本体部51の端面53に設けられる第2開口部52bを介して開口している。デフレクタ50がボールねじナット31の取付孔35に挿入されたとき、貫通孔52の第1開口部52aがボールねじナット31と第1従動プーリ42aの溝45との間の隙間に接続され、第2開口部52bが転動路Rに接続されることにより、貫通孔52は循環路Cの一部を構成する。また、デフレクタ60も同様に、デフレクタ60が取付孔36に挿入されたとき、貫通孔62がボールねじナット31と第1従動プーリ42aの溝45との間の隙間に接続され、貫通孔62が転動路Rに接続されることにより、貫通孔62は循環路Cの一部を構成する。
図5(a)に模式的に示すように、ここでは、説明を簡単にするために、循環路Cの接続点P1と繋がっているねじ溝12aの一つ隣に、循環路Cの接続点P2と繋がっているねじ溝12aが位置しているものとする。循環路Cは、接続点P1から接続点P2へ移動する際にボール通路(循環路C)が完全にボールねじナット31の内部に入ってしまうタイプのいわゆるトンネル(クローズ)型の循環路である。トンネル型の循環路は、ボール32が現在配置されているねじ溝12aから2個以上隣のねじ溝12aへ移動する際に特に好適である。
図6(a),(b)に示すように、ボールねじナット31の外周面に形成された取付孔35,36にデフレクタ50,60を挿入しながら第1従動プーリ42aを径方向から組み付け、ボールねじナット31の外周面に第2従動プーリ42bを径方向から組み付ける。そして、ボールねじナット31を第1従動プーリ42aおよび第2従動プーリ42bで挟み込んだ状態で、爪部材44aおよび係合穴44bが周方向において互いに係合することにより、従動プーリ42はボールねじナット31の外周に一体的に取り付けられる。また、ボールねじナット31が回転したときに、取付孔35,36に挿入されたデフレクタ50,60が取付孔35,36に引っかかる。このため、従動プーリ42はボールねじナット31と一体的に回転する。
また、図4(b)に示されるように、従動プーリ42は、はす歯形状のプーリ歯の歯筋に沿って第1従動プーリ42aおよび第2従動プーリ42bに分割されている。従動プーリ42の分割線は、従動プーリ42の歯底に位置するよう設定される。従動プーリ42の歯底は、ベルト43のベルト歯の歯先に当たらないので、万一分割線に段差があったとしても、プーリ歯とベルト歯との噛み合いへの影響は小さい。
本実施形態の作用および効果を説明する。
本実施形態では、従動プーリ42が第1従動プーリ42aおよび第2従動プーリ42bの2つに分割されている。このため、第1従動プーリ42aの内周面にデフレクタ50,60が設けられていても、ボールねじナット31の外周面に従動プーリ42およびデフレクタ50,60を簡単に組み付けることができる。このため、ボールねじナット31と従動プーリ42との組み付け性が確保されている。
また、デフレクタ50,60を取付孔35,36に挿入することによって、ボールねじナット31に第1従動プーリ42aを組み付けることができるため、ボールねじナット31に対する第1従動プーリ42aの組み付けおよび位置決めが容易である。また、ボールねじナット31に対する第1従動プーリ42aの位置が決まれば、ボールねじナット31に対する第2従動プーリ42bの位置も決まる。第1従動プーリ42aおよび第2従動プーリ42bに設けられた爪部材44aおよび係合穴44bが係合するように、第2従動プーリ42bの位置を調整すればよい。なお、爪部材44aと係合穴44bとを係合させるだけで、第1従動プーリ42aと第2従動プーリ42bとを一体的に連結することができる。このため、ボールねじナット31に対する第1従動プーリ42aおよび第2従動プーリ42bの取り付け作業も簡単である。
また、従動プーリ42とデフレクタ50,60を一体化することによって部品点数を削減することができるため、従動プーリ42とデフレクタ50,60とを別個に取り扱う必要がなくなる。
従動プーリ42がプーリ歯の歯筋に沿って分割されていることにより、同一の歯筋のプーリ歯が2つに分割されることが少なくなる。たとえば、第1従動プーリ42aおよび第2従動プーリ42bの連結状態によっては、同一の歯筋のプーリ歯の一部が同一の歯筋のプーリ歯の他の部分に比べて盛り上がった状態になることも想定されるが、従動プーリ42がプーリ歯の歯筋に沿って分割されていることにより、同一の歯筋のプーリ歯で異なる高さになる部分が生じることが抑制される。これにより、プーリ歯とベルト歯との当たりが強くなってしまう部分が生じることが抑制されるので、従動プーリ42およびベルト43の耐久性が維持される。
<第2実施形態>
以下、ステアリング装置の第2実施形態にかかるステアリング装置について説明する。ここでは、第1実施形態との違いを中心に説明する。
図7に示すように、本実施形態では、第1従動プーリ42aにオープンこま型のデフレクタ70,80が設けられている。デフレクタ70は取付孔35に挿入され、デフレクタ80は取付孔36に挿入される(図6(a),(b)参照)。なお、この場合も、取付孔35,36はデフレクタ70,80に対応した形状を有している。
また、図8に示すように、溝71,81の中央の部分は、略小判形状のデフレクタ70,80の長手方向に沿って延びている。溝71,81の一端は右方向へ向けて曲がり、他端は左方向へ向けて曲がっている。これは、ボール32が転動路Rからスムーズに循環路Cへと入れるようにするためである。そして、図7に示すように、デフレクタ70,80は、溝71,81の一端および他端が、第1従動プーリ42aの軸方向に直交する方向と平行に近くなるように、第1従動プーリ42aに設けられている。
図5(b)に示すように、オープンこま型のデフレクタ70,80を用いた循環路Cでは、ボール32は転動路Rを転動することにより、ボール32が現在配置されているねじ溝12aであるねじ溝12aaから隣り合うねじ溝12abへと移動する。そして、隣り合うねじ溝12abにおけるデフレクタ70,80の設けられた部分において、ボール32はねじ溝12abとねじ溝12aaとの間の山を乗り越えて、ねじ溝12abからねじ溝12aaへと移動することにより循環する。そして、再び転動路Rを転動する。本実施形態では、従動プーリ42に2つのデフレクタ70,80が取り付けられており、それぞれ2列のねじ溝12aの中でボールを循環させている。
本実施形態の作用および効果について説明する。
いわゆるオープンこま型のデフレクタ70,80が設けられた第1従動プーリ42aであっても、ボールねじナット31に従動プーリ42を組み付けることができる。すなわち、ボールねじナット31に形成された取付孔35,36にデフレクタ70,80を挿入した状態で第1従動プーリ42aをボールねじナット31に組み付けるとともに、第1従動プーリ42aおよび第2従動プーリ42bによってボールねじナット31を挟み込むかたちで第2従動プーリ42bをボールねじナット31に固定する。これにより、従動プーリ42はボールねじナット31と一体的に回転可能に取り付けられる。
なお、各実施形態は次のように変更してもよい。以下の他の実施形態は、技術的に矛盾しない範囲において、互いに組み合わせることができる。
・各実施形態では、従動プーリ42およびデフレクタ50,60,70,80の材料には、樹脂が採用されたが、これに限らない。たとえば、金属材料などが採用されてもよい。
・各実施形態では、従動プーリ42は、第1従動プーリ42aおよび第2従動プーリ42bの2つに分割されたが、3つ以上に分割されていてもよい。
・第1実施形態では、第1従動プーリ42aにデフレクタ50,60が取り付けられたが、これに限らない。たとえば、第1従動プーリ42aにデフレクタ50を取り付け、第2従動プーリ42bにデフレクタ60を取り付けるようにしてもよい。
・第2実施形態では、第1従動プーリ42aにデフレクタ70,80が取り付けられたが、第1従動プーリ42aにデフレクタ70を取り付け、第2従動プーリ42bにデフレクタ80を取り付けるようにしてもよい。さらに、第1従動プーリ42aにデフレクタ70,80を取り付け、第2従動プーリ42bにさらに2個のデフレクタを取り付けてもよい。
・第1実施形態では、第1従動プーリ42aに溝45が設けられたが、これに限らない。たとえば、図9(a)に示すように、第1従動プーリ42aに溝45を設けず、図9(b)に示すように、ボールねじナット31に取付孔35,36の間を繋ぐ溝31bが設けられてもよい。溝31bを含む、ボールねじナット31と従動プーリ42との間の空間が循環路Cの機能を果たす。
・爪部材44aおよび係合穴44bは、第1従動プーリ42aおよび第2従動プーリ42bの周方向における両端部において、軸方向に2箇所設けられたが、1箇所でもよいし、3箇所以上であってもよい。
・各実施形態では、第1従動プーリ42a(第2従動プーリ42b)の周方向における端部に、爪部材44aおよび係合穴44bがそれぞれ設けられたが、第1従動プーリ42aの周方向における両端部に爪部材44aを設け、第2従動プーリ42bの周方向における両端部に係合穴44bを設けてもよい。爪部材44aおよび係合穴44bの代わりに、ボルトおよびナットにより、第1従動プーリ42aおよび第2従動プーリ42bを締結してもよい。
・第1実施形態ではデフレクタ50,60としてトンネル型のエンドデフレクタが採用され、第2実施形態ではデフレクタ70,80としてオープンこま型のデフレクタが採用されたが、これに限らない。すなわち、デフレクタ50,60,70,80として、ガイドプレート式のデフレクタが採用されてもよいし、リターンチューブ式のデフレクタが採用されてもよい。
・各実施形態では、ラックシャフト12に平行に配置された回転軸21を有するモータ20によってラックシャフト12にアシスト力を付与するステアリング装置1に具体化して示したが、これに限らない。すなわち、ボールねじ装置30および減速機40を備えたステアリング装置であればよい。また、ステアリング操作に連動するラックシャフト12の直線運動を、モータ20の回転力を利用して補助するステアリング装置を例に挙げたが、ステアバイワイヤ(SBW)に適用してもよい。なお、SBWに具体化する場合には、前輪操舵装置としてだけでなく、後輪操舵装置あるいは4輪操舵装置(4WS)として具体化することもできる。
1…ステアリング装置、2…操舵機構、3…アシスト機構、10…ステアリングホイール、11…ステアリングシャフト、11a…コラムシャフト、11b…インターミディエイトシャフト、11c…ピニオンシャフト、12…ラックシャフト、12a,12aa,12ab…ねじ溝、13…ラックアンドピニオン機構、14…タイロッド、15…転舵輪、16…ラックハウジング、16a…第1ラックハウジング、16b…第2ラックハウジング、17…減速機ハウジング、20…モータ、21…回転軸、22…ボルト、23…貫通孔、30…ボールねじ装置、31…ボールねじナット、31a…フランジ部、31b…溝、32…ボール、33…ねじ溝、34…軸受、35,36…取付孔、40…減速機、41…駆動プーリ、42…従動プーリ、42a…第1従動プーリ、42b…第2従動プーリ、43…ベルト、44a…爪部材、44b…係合穴、45…溝、50,60,70,80…デフレクタ(循環部材)、51…本体部、52…貫通孔、52a…第1開口部、52b…第2開口部、53…端面、54…側面、62…貫通孔、71…溝、81…溝、C…循環路、R…転動路、P1,P2…接続点。

Claims (6)

  1. モータと、
    外周面にねじ溝が螺旋状に設けられた転舵シャフトと、
    内周面にねじ溝が螺旋状に設けられ、自身の回転に基づき前記転舵シャフトに軸方向の力を付与するボールねじナットと、
    前記転舵シャフトのねじ溝および前記ボールねじナットのねじ溝により形成された螺旋状の転動路の間を転動する複数のボールと、
    前記ボールねじナットが挿入されてその外周面に固定される従動プーリと、前記モータの回転軸と一体的に回転可能に固定される駆動プーリと、前記従動プーリと前記駆動プーリとの間に巻き掛けられるベルトと、を有する減速機と、を備え、
    前記従動プーリの内周面には、前記転動路の2点を連通し、前記複数のボールを無限循環させる循環路または前記循環路の一部を形成する循環部材が一体的に設けられ、
    前記従動プーリは、周方向における少なくとも2箇所で分割されているステアリング装置。
  2. 請求項1に記載のステアリング装置において、
    前記従動プーリに設けられる循環部材が、前記ボールねじナットに設けられる取付孔に挿入された状態で、前記従動プーリは前記ボールねじナットに組み付けられているステアリング装置。
  3. 請求項2に記載のステアリング装置において、
    前記取付孔は、前記ボールねじナットの外周面と、前記ボールねじナットの内周面に設けられたねじ溝とを連通するステアリング装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載のステアリング装置において、
    前記従動プーリの分割面は、前記従動プーリに設けられるプーリ歯の歯筋方向に沿って設けられているステアリング装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載のステアリング装置において、
    前記従動プーリおよび前記循環部材は樹脂製であるステアリング装置。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載のステアリング装置において、
    周方向における少なくとも2箇所で分割された前記従動プーリには、それぞれ周方向における端部に爪部材と係合穴とが設けられ、
    前記分割された従動プーリは、前記爪部材と前記係合穴とが係合することによって互いに連結されているステアリング装置。
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