JP2019157459A - ガス生産システム、及びガス生産方法 - Google Patents

ガス生産システム、及びガス生産方法 Download PDF

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Abstract

【課題】地中内のガスハイドレートを分解してガスを生産する際に、液体中の気体の流動様式に影響を受けることなく、ガスを効率よく回収する。【解決手段】ガス生産システムは、地中内に埋設される先端部を有する長尺のライザー管を備える。ライザー管は、減圧法によりガスハイドレートから分解した気液混合物を管内の液体に取り込むように、先端部に開口した孔が設けられている。システムは、さらに調整部材と、分離装置と、を備える。調整部材は、先端部からライザー管内を上昇する液体を通過させつつ気泡の少なくとも一部と接触することで、気泡の少なくとも一部のサイズを調整する。分離装置は、サイズが調整された気泡に遠心力を作用させ、当該気泡の少なくとも一部を液体から分離する。システムは、分離された気泡中の気体を、生成するガスとして取り出す。【選択図】図2

Description

本発明は、地中内のガスハイドレートを分解してガスを生産するガス生産システム及びガス生産方法に関する。
近年、天然ガス資源として、天然ガスハイドレートが注目されている。天然ガスは、燃焼時の二酸化炭素排出量が石油や石炭に比べ少なく、天然ガスと水からなる天然ガスハイドレートは、地球温暖化抑制の点で有望な資源である。
天然ガスハイドレートは、メタン分子を水分子が籠状に取り囲んだ結晶構造を有する包接化合物である。天然ガスハイドレートは、低温、高圧の環境下で、固体の状態で存在し、このような環境を満たす、深海の海底の表層や海底面下の地層中に安定して存在している。
従来、海底内に存在する天然ガスハイドレートから天然ガスを取り出す方法として、天然ガスハイドレートにかかる高い水圧に対して減圧された圧力を作用させることで天然ガスハイドレートを分解する減圧法が知られている(例えば、特許文献1)。
減圧法では、具体的に、天然ガスを海底から海上に向けて運ぶ管(ライザー管)を用いて、管内の海水を排出することで液面を下げ、ライザー管内の海水の圧力を、天然ガスハイドレートを含んだ海底内の地層(ハイドレート層)に作用させ、分解させる。天然ガスハイドレートが分解して生成した天然ガスは、液体と混ざり合った混相流(気液混合物)としてライザー管内の海水に取り込まれる。混相流を取り込んだ海水は、ライザー管内で、天然ガスと海水とに分離され(気液分離され)、それぞれ海上に排出される。
天然ガスと海水との分離は、遠心分離方式と呼ばれる方式を用いて行われる場合がある。遠心分離方式では、例えば、ライザー管内に、液体の流れ方向と直交するように旋回する液体の流れをつくり、この流れに接近した、気泡を含んだ液体に遠心力を作用させ、気泡と液体の比重差によって、気泡を集めることを行う。集められ、大きくなった気泡は、ライザー管内で分離され、天然ガスとして海上に排出され、回収される。
特開2010−261252号公報
天然ガスハイドレートの分解を継続すると、液体中の気体の流れの形態(流動様式)が変化する場合がある。例えば、流路断面一杯に広がった大きな気泡と、微細気泡を含む液体部分とが流路に沿って交互に流れる形態の流れ(スラグ流)が発生する場合がある。このような大きな気泡は、浮上する力が大きいため、遠心力を作用させてもうまく集められない。このため、ライザー管から排出される海水に多くの気泡が混入し、天然ガスの回収量が減ってしまう。
そこで、本発明は、液体中の気体の流動様式に影響を受けることなく、ガスを効率よく回収することができるガス生産システム及び製造方法を提供することを目的とする。
本発明の一態様は、地中内のガスハイドレートを分解してガスを生産するシステムであって、
地中内に埋設されるように構成された先端部を有する長尺状の管であって、前記先端部から上方に延びる前記管内の液体によって生じる圧力を用いて前記管の外部にあるガスハイドレートに作用する圧力を低減することにより、前記ガスハイドレートから分解して生成される気泡を含む気液混合物を前記管内の前記液体に取り込むように、前記先端部に設けられ前記管の外部に開口した孔を備えたライザー管と、
前記ライザー管内に配置され、前記先端部から前記ライザー管内を上昇する前記液体を通過させつつ前記気泡の少なくとも一部と接触することで、前記気泡の少なくとも一部のサイズを調整する調整部材と、
サイズが調整された前記気泡に遠心力を作用させ、当該気泡の少なくとも一部を前記液体から分離する分離装置と、を備え、
分離された気泡中の気体を、生成するガスとして取り出すことを特徴とする。
前記調整部材は、前記液体の流れ方向に沿った、前記孔と前記分離装置との間に、前記分離装置に接近して配置されていることが好ましい。
さらに、前記気泡の少なくとも一部が分離された前記液体を前記ライザー管内から排出するポンプと、
前記ポンプによる前記液体の排出量を調整する制御装置と、を備え、
前記制御装置は、前記液体の流動様式の変化に応じて、前記液体の排出量を調整することが好ましい。
さらに、前記ライザー管内に配置され、分離された前記液体を引き上げて排出する排出管を備え、
前記排出管の前記先端部側の端は、前記孔よりも下方に位置していることが好ましい。
本発明の別の一態様は、地中内のガスハイドレートを分解してガスを生産する方法であって、
地中内に埋設された先端部を有し、前記先端部から上方に延びるライザー管内の液体によって生じる圧力を用いて前記管の外部にあるガスハイドレートに作用する圧力を低減させるステップと、
前記ガスハイドレートに作用する、低減された圧力によって前記ガスハイドレートから分解して生成される気泡を含む気液混合物を、前記ライザー管の外部に開口した孔から前記ライザー管内の前記液体に取り込み、前記気泡からガスを取り出すステップと、
前記先端部から前記ライザー管内を上昇する前記液体に調整部材を通過させつつ前記調整部材を前記気泡の少なくとも一部と接触させることで、前記気泡の少なくとも一部のサイズを調整するステップと、
サイズが調整された前記気泡に遠心力を作用させ、当該気泡の少なくとも一部を前記液体から分離するステップと、を備えることを特徴とする。
前記サイズを調整するステップでは、前記液体の流れ方向に沿った、前記孔と前記分離装置との間において、前記孔と比べ前記分離装置に接近した位置で前記調整を行うことが好ましい。
さらに、ポンプを用いて、前記気泡の少なくとも一部が分離された前記液体を前記ライザー管内から排出するステップと、
前記ポンプによる前記液体の排出量を調整するステップと、を備え、
前記排出量を調整するステップでは、前記液体の流動様式の変化に応じて、前記液体の排出量を調整することが好ましい。
さらに、前記ライザー管内に配置された排出管を用いて、分離された前記液体を引き上げて排出するステップを備え、
前記排出管の前記先端部側の端は、前記孔よりも下方に位置していることが好ましい。
上述のガス生産システム及びガス生産方法によれば、液体中の気体の流動様式に影響を受けることなく、ガスを効率よく回収することができる。
本実施形態のガス生産システムを概略的に示す図である。 ライザー管の先端部付近の内部構成を説明する図である。 調整部材の一例を示す図である。 図2のライザー管の変形例を示す図である。
以下、本発明のガス生産システム及びガスの製造方法について説明する。なお、以降の説明では、ガスハイドレートとして天然ガスハイドレートを例として挙げるが、ガスハイドレートは天然ガスハイドレートに限定されない。
また、本明細書でいうガス生産システムは、地中のガスハイドレートを減圧して分解することによりガスを生成するものであり、海底表面にあるガスハイドレートからガスを生成するシステムと異なる。
(ガス生産システムの概略説明)
一実施形態のガス生産システム(以下、システムともいう)は、地中内のガスハイドレートを分解してガスを生産するシステムである。システムは、ライザー管と、調整部材と、分離装置と、を主に備える。
ライザー管は、地中内に埋設されるように構成された先端部を有する長尺状の管である。ライザー管は、先端部に設けられ、管の外部に開口した孔を備える。この外部に開口した孔は、ガスハイドレートから分解して生成される気泡を含む気液混合物を管内の液体に取り込むように設けられている。ガスハイドレートは、ライザー管の先端部から上方に延びる管内の液体によって生じる圧力を用いて管の外部にあるガスハイドレートに作用する圧力を低減することにより分解される。
調整部材は、ライザー管内に配置され、先端部からライザー管内を上昇する液体を通過させつつ気泡の少なくとも一部と接触することで、気泡の少なくとも一部のサイズを調整する。
分離装置は、サイズが調整された気泡に遠心力を作用させ、当該気泡の少なくとも一部を液体から分離する。
システムは、分離された気泡中の気体を、生成するガスとして取り出す。
このシステムでは、先端部から取り込まれ、ライザー管内を上昇する液体の一部は、調整部材を通過する。このとき、当該液体に含まれる気泡の少なくとも一部が、調整部材と接触することで、複数の小さい気泡に分断され、サイズが調整される。サイズが調整された気泡は、浮上する力が小さいため、遠心力を作用させたときに、集めやすい。集められ、大きくなった気泡は、液体から分離され、生成するガスとして取り出される。このように、気泡のサイズを調整することで、遠心分離方式を用いた分離がしやすくなるため、大きな気泡を含んだ形態の液体の流れが発生した場合であっても、ガスを効率よく回収することができる。また、微細気泡は遠心力を作用させて集めることが容易であるため、微細気泡を多く含んだ形態の液体の流れが発生した場合も、気泡内のガスは効率よく回収される。したがって、このシステムによれば、液体の流動様式に影響を受けることなく、ガスを効率よく回収でき、ガスの生産量の低減を抑えることができる。
また、サイズが調整された気泡は、遠心分離方式を用いた分離がしやすいため、このシステムでは、従来一般に採用されている重力分離方式を用いる必要がない。重力分離方式では、液体を上方から下方に流れさせ、気体と液体にかかる重力を利用して、液体から気泡を分離することを行うため、浮上する力の大きい、大きな気泡を分離するのに有利である反面、浮上する力の小さい微細気泡を分離するのに不利である。ライザー管の先端部から取り込まれる高圧の海水は、特に、微細気泡を多く含んだ形態の流れが発生しやすいため、重力分離方式のみを採用した場合、ガスの回収量が減るおそれがある。上記システムによれば、上述したように、遠心分離方式を用いた分離がしやすいため、微細気泡を多く含んだ形態の流れが発生した場合であっても、ガスを効率よく回収でき、ガスの生産量の低減を抑えることができる。
(ガス生産システムの具体的な説明)
図1は、一実施形態のシステム1を概略的に示す図である。図2は、ライザー管10の先端部10a付近の内部構成を説明する図である。以下、海底の地中内の天然ガスハイドレートを分解して天然ガスを生産するシステム1を例に説明する。
システム1は、海上にある掘削船3から海底を経由して地中に延びるライザー管10から地中内の天然ガスハイドレートを分解して生成される天然ガスを地上に取り出すシステムである。
システム1は、ライザー管10と、調整部材27と、気液分離装置20と、ポンプ23と、ガス生成ライン12と、液体排出ライン13と、制御装置40と、を主に備える。
ライザー管10は、地中内に埋設されるように構成された先端部10aを有する長尺状の管である。ライザー管10は、図1に示す例では、掘削船3から鉛直下方に延び、先端部10aが、海底の坑井7内に埋設されている。坑井7は、掘削により設けられた穴であり、図1に示す例において、海底面2を含む上層4を貫通し、下層に位置するハイドレート層5内で閉塞している。上層4は、例えば、泥を多く含む泥質層である。ハイドレート層5は、例えば、泥と砂を多く含む砂泥互層と呼ばれる層である。ハイドレート層5は、天然ガスハイドレートが砂や泥に取り込まれて存在する、横方向に広がった砂質層を有している。上層4とハイドレート層5との境界は、例えば、海底面下数百メートルの位置にあり、海底面2は、例えば、水深300メートル〜千数百メートルの位置にある。
ライザー管10は、管本体11と、スクリーン19(図2参照)と、を備える。
調整部材27と、気液分離装置20と、ポンプ23と、ガス生成ライン12と、液体排出ライン13の一部とが、管本体11内に設けられている。
この他に、管本体11内には、ヒータ26が設けられている。
管本体11は、揚収管として機能する部分18の後述する孔18aを除いて、内側の空間を水や海水から隔絶する部材である。管本体11には、図1に示す例では、内側の空間を上下に仕切る隔壁17a、17b、及び隔壁17cが設けられている。隔壁17cからライザー管10の先端まで延びる管本体11の部分は、ハイドレート層5から液体内に取り込まれた気液混合物が液体とともに上方に向かって流れる部分18(以降、この部分を、揚収管部分18ともいう)であり、図1に示す例では、隔壁17cから上方の管本体11の部分と比べ、管径が小さい。揚収管部分18は、ハイドレート層5内に位置している。
スクリーン19は、揚収管部分18にライザー管10の外部に開口した孔18aを覆うように設けられている。孔18aは、ハイドレート層5内の砂質層と接する深さ位置にある揚収管部分18に設けられている。
スクリーン19は、天然ガスハイドレートの分解によって生成した気泡及び水、さらには海水を取り込み、砂や泥を分離除去する部材である。スクリーン19は、気泡、水、海水を通過させるが、砂や泥を通過させない機能を有している。スクリーン19は、例えば、多数の孔を有するシート状又は板状の構造体であって、互いに孔の大きさや形態が異なる複数の構造体から構成される。複数の構造体の組み合わせの具体例として、ジョンソンスクリーン、メッシュ、及びグレーチングが挙げられる。ジョンソンスクリーンは、ジョンソンスクリーン社製の金網状の構造体として周知である。グレーチングは鋼材を格子状に組んだ部材である。ジョンソンスクリーン、メッシュ、グレーチングは、揚収管部分18の側からハイドレート層5の側に向かって、この順に、揚収管部分18に重ねて配置される。
図2に示すように、揚収管部分18には、スクリーン19を通過した気液混合物を取り込むための複数の孔18aが深さ方向に沿って設けられている。孔18aは、揚収管部分18の壁部を貫通し、揚収管部分18の外部に開口している。ライザー管10が孔18aを備えることで、坑底圧を用いて天然ガスハイドレートに作用する圧力を低減し、これによって、気液混合物をライザー管10内に取り込むことができる。
坑底圧とは、後述する液面Sの下方の液体によって、ライザー管10の下端が受ける水頭圧によって定まる圧力である。ライザー管10の下端は、坑井7の穴底(坑底)と略同じ高さに位置している。ここで、先端部10aは、ライザー管10のうち孔18aの設けられる部分を含む。
ライザー管10内の液体には、天然ガスハイドレートから分解して生成された気液混合物が取り込まれるほか、孔18aを通って進入した水や海水が取り込まれる。気液混合物は気泡を含むので、ライザー管10内の液体には気泡が混在している。水や海水は、ハイドレート層5に含まれる水や海水、ハイドレート層5と接する他の地層に含まれる水や海水を起源としている。
ライザー管10は、揚収管部分18の先端部、詳細にはライザー管10の下端に設けられた、坑底圧を測定する圧力計31を、さらに有している。圧力計31は、制御装置40に接続されており、坑底圧の計測信号を制御装置40に向けて出力する。
図2に示すように、気液分離装置20、ポンプ23、及びヒータ26は、隔壁17b、17cによって仕切られたライザー管10の空間15b内に設けられている。空間15b内には、図2に示す例において、液体の液面Sの上方に、気液分離装置20によって液体から分離されたガスが流入する気相空間Gが形成される。
調整部材27は、先端部10aからライザー管10内を上昇する液体を通過させつつ、気泡の少なくとも一部と接触することで、気泡の少なくとも一部のサイズを調整する。調整部材27は、図2に示す例において、液体排出ライン13を構成する液体輸送管14(後述)の下方に配置されている。調整部材27は、後で詳細に説明する。
気液分離装置20は、揚収管部分18内で液体に取り込まれる気液混合物中の気泡の少なくとも一部を分離する装置である。分離された気泡内のガスは、生産されるガスである。気液分離装置20は、一実施形態によれば、遠心分離器22から構成される。
遠心分離器22は、サイズが調整された気泡に遠心力を作用させ、気泡の少なくとも一部を液体から分離する装置である。遠心分離器22は、具体的に、液体中に存在する比較的小さい気泡を液体から分離する装置である。遠心分離器22は、図2に示す例では、液体輸送管14内に設けられ、鉛直方向に延びる回転中心線の周りに回転する回転体22aを有する。回転体22aは、後述するモータ24によって駆動される。気泡を含んだ液体は、回転体22aに接近すると、回転体22aの回転によって作られた旋回流に沿って流れる。このとき、気泡及び液体に遠心力が作用し、液体は、気泡より比重が大きいため、回転中心線から遠ざかるように移動し、気泡は、液体に比べて回転中心線に近い側に集められる。このとき、集められて大きくなった気泡は、図2において太い矢印で示すように、液体輸送管14に設けられた、液体輸送管14の外部に開口する孔から放出される。これにより、液面Sに浮上し気相空間Gに放出される。一方、液体輸送管14の孔から放出されなかった微小な気泡は、液体とともに液体輸送管14内を上昇する。このように、遠心力を利用して分離する方式を遠心分離方式という。
このように、気液分離装置20は、遠心分離方式を採用しており、従来一般に採用されている重力分離方式を採用していない。重力分離方式とは、液体の流路が上方に向けた上昇路と、液体から気泡の一部を排除するために、上昇路に接続され液体の流路を上方から下方に変更させる下降路と、を用いて、気体と液体にかかる重力(比重)を利用して分離する方式をいう。
ポンプ23は、液体を液体輸送管14内に引き込んでライザー管10から排出させる。図2に示す例のポンプ23は、液体輸送管14内に配置されており、モータ24と、モータ24によって駆動されるスクリュー25と、を有するオーガポンプである。スクリュー25は、鉛直方向に延びる軸と、軸の周りを螺旋状に延びる羽根と、を有しており、液体輸送管14内の液体を撹拌しながら上方に送る機能を有する。モータ24は、掘削船3の制御装置40に電気的に接続されている。モータ24は、制御装置40から出力された信号を受けて、設定された周波数あるいは調整された周波数で駆動するよう制御される。モータ24は、液体輸送管14内に、液体の流路となる隙間を形成するよう、液体輸送管14内に配置されている。なお、システム1の運転中、ライザー管10には孔18aを通って海水あるいは水が流入し続けることから、通常、ポンプ23は稼働した状態に維持される。
ヒータ26は、空間15b内に流れ込んだ液体を加熱する装置である。ヒータ26は、制御装置40に接続されている。天然ガスハイドレートの分解反応は吸熱反応であるため、液体に取り込まれた気液混合物の温度が低下して天然ガスハイドレートが再生成し、例えば、液体輸送管14の下端を閉塞させる場合がある。ヒータ26は、システム1の運転中に継続してあるいは断続的に、液体を加熱して、天然ガスハイドレートの再生成を抑制する。また、天然ガスハイドレートが再生成したと判断された場合に、制御装置40から出力された信号を受けて駆動するよう制御され、液体を加熱することで、再生成した天然ガスハイドレートを加熱し、分解させる。
ガス生成ライン12は、液面Sに浮上した気泡から放出され、気相空間Gに流入したガスを、生産する天然ガスとしてライザー管10内から取り出す、ガスの流路を構成する。具体的に、ガス生成ライン12は、気相空間G内のガスを、生産する天然ガスとして掘削船3まで運ぶ管からなる。ガス生成ライン12は、管本体11内に、液面Sの上方に配置されており、ガス生成ライン12の下端は、気相空間Gに接続されている。
ガス生成ライン12の先端部には、ガスの流量を調節する弁が設けられている。システム1の運転中、弁は開放されている。また、ガス生成ライン12の先端は、例えば、掘削船3あるいは他の船舶に備え付けられた貯蔵タンク(図示せず)に接続されている。貯蔵タンクに貯蔵された天然ガスは、適宜、液化され、掘削船3あるいは他の船舶で海上を輸送される。
液体排出ライン13は、管本体11内で天然ガスと分離した液体を掘削船3まで運ぶ、液体の流路を構成する。
液体排出ライン13は、図1に示す例において、気液分離装置20から空間15aまで延びる液体輸送管14と、管本体11から分岐して、空間15aから掘削船3まで延びる管16と、を有している。空間15aは、隔壁17a,17bで仕切られた空間である。
排出された液体は、回収され、例えば貯水される。
ライザー管10の先端部10aには、ライザー管10の先端部10aにおける圧力(坑底圧)を計測する圧力計31が設けられている。圧力計31は、制御装置40に接続されており、先端部10aにおける圧力(坑底圧)の計測結果の情報が、制御装置40に送信される。
制御装置40は、天然ガスハイドレートに作用する圧力を制御するよう構成される。制御装置40は、CPU、メモリ等を含むコンピュータで構成される。制御装置40は、図1に示す例において、掘削船3に設けられている。
制御装置40は、具体的に、坑底圧に応じて、天然ガスハイドレートに作用する圧力を制御する。坑底圧は、圧力計31から送信される計測結果の情報から取得される。制御装置40は、一定の時間間隔で、坑底圧が目標圧力の範囲にあるか否かを判定する。この判定において、坑底圧が目標圧力の範囲内にあれば、ガスハイドレートに作用する圧力を維持する制御を行う。具体的には、ポンプ23の回転数を維持する。一方、坑底圧が目標圧力の範囲を超えて高くなっている場合、天然ガスハイドレートの分解の速度が所定の範囲にないので、坑底圧が低くなるよう制御を行う。具体的には、ポンプ23の回転数を上げる。また、坑底圧が目標圧力の範囲より低くなっている場合、天然ガスハイドレートの分解の速度が所定の範囲にないので、坑底圧が高くなるよう制御を行う。具体的には、ポンプ23の回転数を下げる。
システム1は、例えば、ライザー管10となる資材、及び調整部材27、気液分離装置20、ポンプ23、制御装置40、液体輸送管14、管16を掘削船3に積み、海上の所定の位置まで輸送して組み立てられる。坑井7は、システム1を組み立てる前に予め掘削される。
システム1は、掘削船3の代わりに、固定式又は浮遊式の洋上プラットフォームを備えてもよい。この場合、洋上プラットフォームと陸地とを接続し、洋上プラットフォームから陸地に天然ガスを輸送するパイプラインを備えることが好ましい。
(調整部材及び気泡のサイズの調整)
調整部材27は、上述したように、先端部10aからライザー管10内を上昇する液体を通過させつつ、気泡の少なくとも一部と接触することで、気泡の少なくとも一部のサイズを調整する部材である。
調整部材27の具体例として、メッシュが挙げられる。調整部材27としてのメッシュは、例えば、網目状に織られたシート状の金網であり、メッシュの網目の大きさは、1.0mmである。
図2に示す例において、調整部材27は、液体輸送管14の下方に、液体の流れ方向と直交する方向に延在するようライザー管10内に配置されている。このような配置によって、液体輸送管14内に流れ込む液体は、調整部材27を通過する。なお、図2に示す例では、液体は、細い矢印に沿って、ライザー管10内を上昇し、ヒータ26の周りを通って、調整部材27を通過する。図2において、太い矢印は気泡の流れを示す。
液体が調整部材27を通過するとき、液体に含まれる気泡のうち大きな気泡は、メッシュを構成する線(例えば、金網を構成するワイヤ)に衝突して、複数の小さい気泡に分断され、サイズが調整され、下流側に流れる。液体に含まれる気泡のうち小さな気泡は、線に接触した後、又は、線に接触することなく、網目を通過する。
なお、シート状の調整部材27の他の具体例として、エキスパンド、パンチングなどの、多数の孔を有するシート状物が挙げられる。
また、調整部材27の他の具体例として、コイルが挙げられる。図3に、コイルの例を示す。
図3に示す例のコイルは、螺旋軸(図3に示す一点鎖線)が延びる方向が、液体の流れ方向と一致するように、ライザー管10内に配置される。このコイルは、螺旋軸が延びる方向に沿って延びる回転軸(図示せず)を有しており、ライザー管10内を上昇する液体の水流を受けると、コイルは、螺旋軸を回転中心として回転する。このようなコイルを液体が通過するとき、液体に含まれる気泡のうち一部の気泡に、コイルが衝突して、大きな気泡は複数の小さい気泡に分断され、サイズが調整される。
以上のように、ライザー管10内を上昇する液体は、調整部材27を通過するとき、液体に含まれる気泡の少なくとも一部が、調整部材27と接触し、複数の小さい気泡に分断され、サイズが調整される。小さな気泡は、浮上する力が小さいため、遠心分離器22によって集められやすく、液体輸送管14の外側に放出されやすい。放出された気泡は、上述したように、気相空間Gに放出され、さらに、ガス生成ライン12によって取り出され、回収される。このようにして、液体輸送管14内への気泡の混入が抑制され、その分、ガス生成ライン12によって取り出される天然ガスの量が増え、天然ガスの回収量が増加する。
そして、気泡のサイズを調整し、遠心分離方式を用いた分離がしやすくなることで、大きな気泡を含んだ形態の液体の流れが発生した場合であっても、ガスを効率よく回収することができる。また、微細気泡は遠心力を作用させて集めることが容易であるため、微細気泡を多く含んだ形態の液体の流れが発生した場合も、気泡内のガスは効率よく回収される。したがって、システム1によれば、液体の流動様式に影響を受けることなく、ガスを効率よく回収でき、ガスの生産量の低減を抑えることができる。
また、サイズが調整された気泡は、遠心分離方式を用いた分離がしやすいため、システム1では、重力分離方式を用いる必要がない。重力分離方式では、液体を上方から下方に流れさせ、気体と液体にかかる重力を利用して、液体から気泡を分離することを行うため、浮上する力の大きい、大きな気泡を分離するのに有利である反面、浮上する力の小さい微細気泡を分離するのに不利である。特に、高圧の海水では、微細気泡を多く含んだ形態の流れが発生しやすく、重力分離方式のみを採用したシステムでは、ガスの回収量が減るおそれがある。システム1によれば、上述したように、遠心分離方式を用いた分離がしやすいため、微細気泡を多く含んだ形態の流れが発生した場合であっても、ガスを効率よく回収でき、ガスの生産量の低減を抑えることができる。
また、重力分離方式では、上述した上昇路及び下降路を液体が流れるため、ポンプを用いてライザー管内の液体の排出を行う場合に、ポンプの空引きが発生する場合がある。ポンプの空引きは、ライザー管内の液面の高さが、上昇路の上端の高さ位置以下となり、液体が、下降路内に流入することができないことによって発生する。ポンプは、水深の深い位置に配置されており、その修繕には困難が伴うため、ポンプの空引きが発生すると、システムの運転を長期間、中断せざるを得なくなる。システム1によれば、重力分離方式を省略し、遠心分離方式のみを採用して、気液分離を行うことができるため、ポンプの空引を発生させるおそれがない。
調整部材27は、液体の流れ方向(図2において鉛直方向)に沿った、孔18aと遠心分離器22との間に、遠心分離器22に接近して配置されていることが好ましい。遠心分離器22に接近して配置されているとは、調整部材27が、孔18aよりも遠心分離器22に近い位置に配置されていることをいう。調整部材27から液体輸送管14までの流路が長いと、サイズが調整された気泡は、他の気泡と一体になり、サイズが大きくなる場合がある。調整部材27が遠心分離器22に接近して配置されていることで、このように、サイズが調整された気泡のサイズが大きくなることを抑制できる。調整部材27の配置位置は、遠心分離器22に接近した位置であるほど好ましい。調整部材27は、遠心分離器22の下端から下方に、例えば、当該下端の高さ位置におけるライザー管10の内径の0〜5%の高さ範囲に配置される。図2に示す例において、調整部材27は、ヒータ26と液体輸送管14との流れ方向の間に配置されている。
液体の流れ方向と直交する方向に沿って調整部材27が位置する領域の大きさは、液体輸送管14の開口端(下端)が位置する領域を包含し、かつ、液体輸送管14の開口端が位置する領域よりも広いことが好ましい。これによって、液体輸送管14内に流れ込む液体に含まれる、サイズが調整された気泡の量をより多くすることができる。調整部材27の上記領域の大きさは、調整部材27の配置位置が遠心分離器22から遠ざかる側にあるほど、大きくすることが好ましい。
調整部材27は、液体の流れ方向に沿った複数の位置(高さ位置)に配置されていることが好ましい。これにより、サイズの小さい気泡の割合を高めることができる。また、液体輸送管14内に流れ込む液体中の気泡のサイズを均一化する効果も得られる。複数の位置に配置される調整部材27は、同じ形態のものであってもよく、互いに異なる形態のものであってもよい。同じ形態である場合の例として、複数の位置に配置されたメッシュ、又は、複数の位置に配置されたコイルが挙げられる。異なる形態である場合の例として、複数の位置に配置されたメッシュ及びコイルを挙げることができる。このうち、複数の位置に配置されたメッシュ同士は、液体の流れ方向に沿って、網目の大きさが等しくてもよく、異なっていてもよい。異なっている場合は、液体の流れ方向の下流側(図2において上方)に配置されたメッシュであるほど、網目の大きさが小さくなっていることが好ましい。
制御装置40は、液体の流動様式の変化に応じて、ポンプ23による液体の排出量を調整することが好ましい。これによって、液体に含まれる気泡が調整部材27と接触したときに受ける力の大きさを調整できる。液体の流動様式は、液体中の気泡の形態によって、例えば、下記の気泡流、スラグ流、チャーン流、及び環状流、に分類される。
・気泡流の形態は、気泡が微細気泡のみで構成され、連続した液体中に微細気泡が分散した流れの形態である。
・スラグ流の形態は、流路断面一杯に広がった大きな気泡(気体スラグ)と微細気泡を含む液体部分(液体スラグ)と、が流路に沿って交互に流れる形態である。
・チャーン流の形態は、気体スラグが長くなり、その界面が脈動している流れの形態であり、液体スラグ中に多数の気泡を含み、気体スラグと液体スラグの境界が不明瞭な形態である。
・環状流の形態は、管壁に液体の膜が存在し、流路断面中心部には多数の気体内に液滴が点在した流れの形態である。
このうち、例えば、スラグ流やチャーン流が発生した場合、大きな気泡が多く存在しているため、制御装置40は、ポンプ23の回転数を上げる制御を行う。これによって、液体の流速が大きくなり、気泡が調整部材27と接触したときに受ける力(剪断力)が大きくなる。このため、気泡のサイズをより小さく調整することができる。
なお、制御装置40は、大きな気泡が液体中に多く含まれていることの判定を、例えば、液体排出ライン13から排出される液体の量を用いて行うことができる。大きな気泡が液体中に多く含まれていると、液体の排出量は小さくなるためである。
また、上述のように、液体の流動様式の変化に応じて、ポンプ23による液体の排出量を調整するとき、遠心分離器22の回転体22aの回転数も調整されることになる。ポンプ23の回転数を上げる制御が行われる結果、回転体22aの回転数が増加すると、気液分離をより効率的に行うことができる。なお、回転体22aの回転数は、例えば、3000回転/分である。
一実施形態によれば、液体輸送管14(排出管)の先端部10a側の端(下端)は、孔18aよりも下方に位置していることが好ましい。つまり、液体輸送管14の下端は、孔18aよりも下方まで延びていることが好ましい。大きな気泡は、浮上する力が大きいため、孔18aを通ってライザー管10内の液体に取り込まれた後、孔18aより下方には流れ難い。このため、液体輸送管14の下端を、孔18aより下方に配置することで、大きな気泡が液体輸送管14内に流れ込むことを抑制でき、液体の流動様式に影響を受けることなく、天然ガスの回収をさらに効率よく行うことができる。この場合、図4に示すように、調整部材27及びヒータ26は、液体輸送管14内に配置されることが好ましい。図4は、図2のライザー管10の変形例を示す図である。
したがって、一実施形態として、地中内のガスハイドレートを分解してガスを生産する天然ガス生産方法を以下のように実現することができる。
地中内に埋設された先端部10aを有し、先端部10aから上方に延びるライザー管10内の液体によってライザー管10内に生じる先端部10aにおける圧力を用いてライザー管10の外部にある天然ガスハイドレートに作用する圧力を低減させる。
次に、天然ガスハイドレートに作用する、低減された圧力によって天然ガスハイドレートから分解して生成される気泡を含む気液混合物を、ライザー管10の外部に開口した孔18aからライザー管10内の液体に取り込み、気泡からガスを取り出す。
先端部10aからライザー管10内を上昇する液体を通過させつつ気泡と接触することで、気泡の少なくとも一部のサイズを調整する。
サイズが調整された気泡の少なくとも一部を液体から分離する。
天然ガス生産方法は、サイズを調整するとき、液体の流れ方向に沿った、孔18aと気液分離装置20との間において、孔18aと比べ気液分離装置20に接近した位置で、調整を行うことが好ましい。これにより、サイズが調整された気泡のサイズが、他の気泡と一体になって大きくなることを抑制できる。
上記実施形態の天然ガス生産方法を、以下のように実現することが好ましい。
さらに、ポンプ23を用いて、気泡の少なくとも一部が分離された液体をライザー管10内から排出する。
ポンプ23による液体の排出量を調整する。
排出量を調整するとき、液体の流動様式の変化に応じて、液体の排出量を調整する。これによって、液体に含まれる気泡が調整部材27と接触したときに受ける力の大きさを調整できる。
一実施形態によれば、上記実施形態の天然ガス生産方法を、以下のように実現することが好ましい。
さらに、ライザー管10内に配置された液体輸送管14(排出管)を用いて、分離された液体を引き上げて排出する。ここで、液体輸送管14の先端部10a側の端は、孔18aよりも下方に位置している。大きな気泡は、浮上する力が大きいため、孔18aを通ってライザー管10内の液体に取り込まれた後、孔18aより下方には流れ難い。このため、液体輸送管14の下端が、孔18aより下方に位置していることで、大きな気泡が液体輸送管14内に流れ込むことを抑制でき、液体の流動様式に影響を受けることなく、天然ガスの回収をさらに効率よく行うことができる。
以上、本発明のガス生産システム及びガス生産方法について詳細に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されず、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々の改良や変更をしてもよいのはもちろんである。
1 ガス生産システム
2 海底面
3 掘削船
4 上層
5 ハイドレート層
7 坑井
10 ライザー管
10a 先端部
11 管本体
12 ガス生成ライン
13 液体排出ライン
14 液体輸送管
15a 空間
16 管
17a,17b,17c 隔壁
18 揚収管部分
20 気液分離装置
22 遠心分離器
23 ポンプ
24 モータ
25 スクリュー
26 ヒータ
27 調整部材
31 圧力計
40 制御装置

Claims (8)

  1. 地中内のガスハイドレートを分解してガスを生産するシステムであって、
    地中内に埋設されるように構成された先端部を有する長尺状の管であって、前記先端部から上方に延びる前記管内の液体によって生じる圧力を用いて前記管の外部にあるガスハイドレートに作用する圧力を低減することにより、前記ガスハイドレートから分解して生成される気泡を含む気液混合物を前記管内の前記液体に取り込むように、前記先端部に設けられ前記管の外部に開口した孔を備えたライザー管と、
    前記ライザー管内に配置され、前記先端部から前記ライザー管内を上昇する前記液体を通過させつつ前記気泡の少なくとも一部と接触することで、前記気泡の少なくとも一部のサイズを調整する調整部材と、
    サイズが調整された前記気泡に遠心力を作用させ、当該気泡の少なくとも一部を前記液体から分離する分離装置と、を備え、
    分離された気泡中の気体を、生成するガスとして取り出すことを特徴とするガス生産システム。
  2. 前記調整部材は、前記液体の流れ方向に沿った、前記孔と前記分離装置との間に、前記分離装置に接近して配置されている、請求項1に記載のガス生産システム。
  3. さらに、前記気泡の少なくとも一部が分離された前記液体を前記ライザー管内から排出するポンプと、
    前記ポンプによる前記液体の排出量を調整する制御装置と、を備え、
    前記制御装置は、前記液体の流動様式の変化に応じて、前記液体の排出量を調整する、請求項1又は2に記載のガス生産システム。
  4. さらに、前記ライザー管内に配置され、分離された前記液体を引き上げて排出する排出管を備え、
    前記排出管の前記先端部側の端は、前記孔よりも下方に位置している、請求項1から3のいずれか1項に記載のガス生産システム。
  5. 地中内のガスハイドレートを分解してガスを生産する方法であって、
    地中内に埋設された先端部を有し、前記先端部から上方に延びるライザー管内の液体によって生じる圧力を用いて前記管の外部にあるガスハイドレートに作用する圧力を低減させるステップと、
    前記ガスハイドレートに作用する、低減された圧力によって前記ガスハイドレートから分解して生成される気泡を含む気液混合物を、前記ライザー管の外部に開口した孔から前記ライザー管内の前記液体に取り込み、前記気泡からガスを取り出すステップと、
    前記先端部から前記ライザー管内を上昇する前記液体に調整部材を通過させつつ前記調整部材を前記気泡の少なくとも一部と接触させることで、前記気泡の少なくとも一部のサイズを調整するステップと、
    サイズが調整された前記気泡に遠心力を作用させ、当該気泡の少なくとも一部を前記液体から分離するステップと、を備えることを特徴とするガス生産方法。
  6. 前記サイズを調整するステップでは、前記液体の流れ方向に沿った、前記孔と前記分離装置との間において、前記孔と比べ前記分離装置に接近した位置で前記調整を行う、請求項5に記載のガス生産方法。
  7. さらに、ポンプを用いて、前記気泡の少なくとも一部が分離された前記液体を前記ライザー管内から排出するステップと、
    前記ポンプによる前記液体の排出量を調整するステップと、を備え、
    前記排出量を調整するステップでは、前記液体の流動様式の変化に応じて、前記液体の排出量を調整する、請求項5又は6に記載のガス生産方法。
  8. さらに、前記ライザー管内に配置された排出管を用いて、分離された前記液体を引き上げて排出するステップを備え、
    前記排出管の前記先端部側の端は、前記孔よりも下方に位置している、請求項5から7のいずれか1項に記載のガス生産方法。
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