JP2016098598A - メタンガス採取装置 - Google Patents

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浩明 横田
Hiroaki Yokota
浩明 横田
寿仁 加藤
Hisakimi Kato
寿仁 加藤
和之 五十嵐
Kazuyuki Igarashi
和之 五十嵐
誠二 丹
Seiji Tan
誠二 丹
和則 竹内
Kazunori Takeuchi
和則 竹内
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Abstract

【課題】水底にあるメタンハイドレートからメタンガスを採取することができるメタンガス採取装置を提供する。
【解決手段】水底12にあるメタンハイドレートからメタンガスを採取するメタンガス採取装置10であって、水底12のメタンハイドレートの存在する下方部位と水面側となる上方部位を通り内部を流体Lが循環する循環路20と、循環路20の前記下方部位に設けられ内外を連通する孔32を有する内外連通路30と、流体Lの循環移動によって内外連通路30に吸引力を発生させて路外にメタンハイドレートの分解条件場50を作る流体循環用動力部40と、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、海洋、湖等の水底に埋蔵されるメタンハイドレートからメタンガスを採取するメタンガス採取装置に関するものである。
高圧、低温のガスハイドレート生成条件を満たす海洋、湖等の水底下には、主にメタンガスを包蔵するメタンハイドレートが存在することが分かっており、新たなエネルギーとして期待されている。
このため、水底にあるメタンハイドレートからメタンガスを効率よく採取することが求められている。
その採取方法としては、メタンハイドレート層を掘削してハイドレートの塊を回収する方法と、メタンハイドレート層のメタンハイドレートを分解してメタンガスを回収する方法がある。また後者の方法においてメタンハイドレートを分解する方法としては、メタンハイドレートに熱を加えて分解させる方法や、メタンハイドレートを減圧状態にして分解する方法等がある。
例えば、特許文献1には、温水を流通させる温水管を備え、メタンハイドレートを温水の熱により分解させて、該分解により発生したメタンを採取するメタンガス採掘装置が開示されている。
特許文献2には、水底に設けられた解離チャンバー内を減圧にしてメタンハイドレートからメタンガスを発生させ、該メタンガスを採取する装置が開示されている。
特開2013−170374号公報 特開2014−134049号公報
しかしながら多くの技術は、装置の大型化または複雑化や装置の稼働エネルギーの増大等により高コストとなり、経済性とメタンの採取効率の関係から実用化には至っていないのが実情である。
したがって本発明の目的は、水底にあるメタンハイドレートからメタンガスを効率よく採取することができるメタンガス採取装置を提供することにある。
上記課題に鑑み、本発明の第1の態様に係るメタンガス採取装置は、水底にあるメタンハイドレートからメタンガスを採取するメタンガス採取装置であって、水底のメタンハイドレートの存在する下方部位と水面側となる上方部位を通り内部を流体が循環する循環路と、前記循環路の前記下方部位に設けられ内外を連通する孔を有する内外連通路と、前記流体の循環移動によって前記内外連通路に吸引力を発生させて路外にメタンハイドレートの分解条件場を作る流体循環用動力部と、を備えることを特徴とするものである。
本明細書において「メタンハイドレート」とは、主としてメタンが取り込まれて形成されたガスハイドレートを意味し、純メタンを包蔵するガスハイドレートだけではなく、メタンを主成分とする天然ガスハイドレート(例えば、他の成分としてエタン、プロパン等の炭化水素や二酸化炭素等を包蔵する)を含むものとする。
また「水」とは、淡水、真水の他、海水、汽水等が含まれる。例えば、海洋や湖の水が挙げられる。
本態様によれば、ポンプ等の流体循環用動力部によって前記循環路の内部に流体を流通させて循環させること(流体の循環移動)によって前記内外連通路に吸引力を発生させ、路外にメタンハイドレートの分解条件場を作ることができる。前記分解条件場近傍のメタンハイドレートは分解し、該分解によって発生したメタンガスは前記内外連通路に吸引され、前記循環路を流れる流体とともに前記循環路の上方部位(水面側)にまで搬送される。尚、前記内外連通路から循環路に吸引されたメタンガスは、前記循環路を流れる流体に溶解していても気泡として含まれていてもよい。前記循環路の上方部位において前記流体からメタンガスを分離することにより、メタンガスを採取することができる。
本発明の第2の態様に係るメタンガス採取装置は、第1の態様において、前記内外連通路の内部の流体圧力は、前記内外連通路の外側の圧力よりも低圧であることを特徴とするものである。
本態様によれば、前記循環路を流れる流体の圧力が前記内外連通路の外側の圧力よりも低圧であるので、前記内外連通路に吸引力を発生させることができる。
本発明の第3の態様に係るメタンガス採取装置は、1の態様または第2の態様において、前記内外連通路の吸引力は、該内外連通路の流路断面積が前記流体の循環方向における上流側の部位より小さい断面積に形成されて当該内外連通路での流速が高まることで発生させる構成であることを特徴とするものである。
本態様によれば、構造簡単且つ効果的に、前記流体の循環移動によって前記内外連通路に吸引力を発生させることができる。
本発明の第4の態様に係るメタンガス採取装置は、第1の態様から第3の態様のいずれかにおいて、前記流体は、メタンガスが飽和状態まで溶けていない水であることを特徴とするものである。
本態様によれば、前記内外連通路から吸引されたメタンガスが、前記循環路を流れる水(メタンガスが飽和状態まで溶けていない)に溶解することができるので、前記内外連通路内部の前記流体の循環方向における下流側での再ハイドレート化を防止することができる。
本発明の第5の態様に係るメタンガス採取装置は、第1の態様から第4の態様のいずれかにおいて、前記流体は、水より密度が小さい液体であることを特徴とするものである。
水より密度が小さい液体としては、例えばスピンドル油等の油類等が挙げられる。
本態様によれば、密度が小さい液体を用いることにより、下方部位での前記循環路の内部の流体圧力を下げることができる。以って、より効率的に前記内外連通路に大きな吸引力を発生させる構成とすることができる。
本発明の第6の態様に係るメタンガス採取装置は、第1の態様から第5の態様のいずれかにおいて、前記流体は、気泡が混入されていることを特徴とするものである。
前記流体に気泡を混入すると当該流体の密度は小さくなる。
このことによって、下方部位での前記循環路の内部の圧力を下げることができる。以って、前記内外連通路の吸引力を増加させることができる。尚、「気泡」は、空気等の気体が充填されたマイクロバルーンを含むものとする。
本発明の第7の態様に係るメタンガス採取装置は、第1の態様から第6の態様のいずれかにおいて、前記循環路は、内管と外管の二重管であり、前記内外連通路は外管に設けられていることを特徴とするものである。
本態様によれば、省スペースで前記循環路を構成することができる。このことによって、メタンガス採取装置のメタンハイドレート層への設置を容易に行うことができる。
本発明の第8の態様に係るメタンガス採取装置は、第1の態様から第7の態様のいずれかにおいて、前記循環路の前記上方部位には、メタンガスと流体を気液分離する気液分離部を備えていることを特徴とするものである。
本態様によれば、メタンガスが溶解している前記流体からメタンガスを回収することができる。
本発明の第9の態様に係るメタンガス採取装置は、第1の態様から第8の態様のいずれかにおいて、前記循環路の内部の流体圧力は、前記内外連通路の外側の圧力よりも高圧に調整可能であることを特徴とするものである。
本態様によれば、前記循環路の内部の流体圧力を前記内外連通路の外側の圧力よりも高圧に調整することにより、前記内外連通路がメタンハイドレートに含まれる砂礫等により詰まることを抑制或いは回避することができる。
本発明に係るメタンガス採取装置の一例を示す概略構成図。 図1の要部拡大図。 (A)は図1のA−A矢視断面図、(B)は図1のB−B矢視横断面図。 本発明に係るメタンガス採取装置の他の一例における要部拡大図。 二重管構造の循環路における内外連通路の他の一例を示す図。 二重管構造の循環路における内外連通路の更に他の一例を示す図。
以下、実施例に基づき本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限られるものではない。
以下の説明では、実施例1と実施例2の2つの実施形態を例に挙げ、最初に実施例1に係るメタンガス採取装置の概略の構成について説明する。
次に、実施例1に係るメタンガス採取装置における循環路の内外連通路の詳細とその作用について説明し、その後にメタンガス採取装置の他の例としての実施例2について説明する。更に、他の実施例として、実施例1における二重管構造の循環路における内外連通路の他の例について説明する。
[実施例1]
<メタンガス採取装置の概略構成>
水底にあるメタンハイドレートからメタンガスを採取するメタンガス採取装置の概略構成について図1に基づいて説明する。図1は、本発明に係るメタンガス採取装置の一例を示す概略構成図である。尚、図1における矢印の+Z側を上方、−Z側を下方と称する。
海底や湖底等の水底のメタンハイドレートには、水深400m以深の水底表面に露出している表層型メタンハイドレートと、前記水底の更に地下において砂と交じり合った状態で存在する砂層型メタンハイドレートとがある。本実施例では水底としての海底12の表層型のメタンハイドレート層14からメタンガスを採取する場合について説明するが、本発明は砂層型メタンハイドレートにも適用できる。
メタンガス採取装置10は、内部を流体Lが循環する循環路20を備えている。循環路20は、海底12側(メタンハイドレートが存在する)である下方部位と、水面側である上方部位を通って流体Lが循環するように配設される。本実施例において、流体Lとしては水Wが用いられる。
本実施例において循環路20は、内管22と外管24の二重管構造であり、流体Lとしての水Wが内管22を上方部位側から下方部位側(図1の+Z側から−Z側)に流れ、外管24を下方部位側から上方部位側(図1の−Z側から+Z側)に流れて循環するように構成されている。循環路20は、例えば異径のライザー管を用いて形成することができる。
循環路20の下方部位には、循環路20の内外を連通する孔32を有する内外連通路30が設けられている。より具体的には、内外連通路30は外管24に設けられている。尚、内外連通路30については後に詳述する。
循環路20の内外連通路30を含む下方部位はメタンハイドレート層14内に位置し、循環路20の上方部位側はメタンガス回収船16に設けられている。循環路20は、例えばドリル等の掘削機によりメタンハイドレート層14を掘削して、メタンハイドレート層14内に挿入される。
また、循環路20の外管24は上方部位において気液分離部18に連通しており、外管24を流れてきた水W(流体L)中に含まれるメタンガスMGを該水Wから分離するように構成されている。気液分離部18において分離されたメタンガスMGはガス回収部42に回収される。
一方、メタンガスMGが分離された水Wは流体循環用動力部としてのポンプ40によって内管22に送られて、該水Wが循環路20内を循環するようになっている。
本実施例において、流体Lとしての水Wは、メタンガスMGが飽和状態まで溶けていない水を用いている。
ここで、気液分離部18を通過した水Wは、溶解したメタンが大気圧条件で放散されている。したがって、ポンプ40で内管22に送られる水Wにはメタンが殆ど溶けていないことになる。
また、海底12にあるメタンハイドレート層14の近くに存在する水W0(図1)にはメタンガスMGがほぼ飽和状態まで溶けているが、メタンハイドレート層14から離れた領域の水W1にはメタンガスMGが飽和状態まで溶けていない(メタンガス不飽和状態)。したがって、このメタンハイドレート層14から離れた領域の水W1をメタンガスMGが飽和状態まで溶けていない水として用いることができる。
本実施例では、ポンプ40によりメタンハイドレート層14から離れた領域の水W1を汲み上げて循環させるように構成されている。メタンハイドレート層14が存在する同じ海の海水を循環水(水W)として用いることにより、メタンガスMGの採取を低コストで実現することができる。尚、図1の符号46は水汲み上げ用ラインであり、符号48はバルブである。
<内外連通路について>
次に、図2および図3を参照して内外連通路30の詳細について説明しつつ、その作用について説明する。図2は、図1の要部拡大図である。図3(A)は図1のA−A矢視断面図であり、図3(B)は図1のB−B矢視横断面図である。
内外連通路30を構成する外管24は、水Wの循環方向における上流側(図中−Z側)の部位[例えば図3(A)を参照]より小径に形成されている[図3(B)を参照]。このことによって、内外連通路30の流路断面積[図3(B)の符号28bで示す斜線部分の面積]が前記上流側の部位の流路断面積[図3(A)の符号28aで示す斜線部分の面積]よりも小さい断面積となっている。本実施例において、尚、図3(A)の符号28aの斜線部分の面積と、内管22内の断面積(符号26で示す部分の面積)はほぼ同じに形成されている。
小さい断面積の内外連通路30においては水W(流体L)の流速がその上流側よりも高まり、減圧になる。この減圧になった流れによって内外連通路30に吸引力が発生し、内外連通路30の外側が減圧となる。減圧されることにより内外連通路30付近の圧力がガスハイドレート生成条件外となるので、内外連通路30の外側にメタンハイドレートの分解条件場50を作ることができる。
分解条件場50近傍のメタンハイドレートは分解し、該分解によって発生したメタンガスMGは前記内外連通路に吸引されるとともに、外管24(循環路20)を流れる流体に溶解もしくはガスのまま上方部位(水面側)にまで搬送される。そして、循環路の上方部位に設けられた気液分離部18によって水Wからメタンガスを分離してメタンガスMGを採取することができる。
また、内外連通路30の内部の流体圧力は、内外連通路30の外側の圧力、すなわち、海底の圧力よりも低圧にされている。
このことによって、一層効果的に内外連通路30に吸引力を発生させることができる。
流体Lとしての水W1には、例えば空気等の気泡を混入して流通させることが好ましい。
流体Lに気泡を混入すると流体Lの密度は小さくなる。密度が小さい液体を用いることにより、下方部位での循環路20の内部の流体圧力を下げることができるので、内外連通路30における吸引力を増加させることができる。
また本実施例において、循環路20の内部の流体圧力は、内外連通路30の外側(海底)の圧力よりも高圧に調整可能に構成されている。例えば、気液分離部18の入口にバルブ44を設けて、バルブ44の開度を調整することにより、循環路20の内部の流体圧力を変えることができる。
このことにより、例えば内外連通路30の孔32がメタンハイドレート14に含まれる砂礫等により詰まったときに、循環路20の内部の流体圧力を高圧にしてその詰まりを解消することができる。また、定期的に循環路20の内部の流体圧力を高圧にすることにより、内外連通路30の孔32が詰まる虞を抑制することができる。
また、メタンハイドレートが分解すると、その分解は吸熱反応であるため、メタンハイドレートの表面に氷が生成して分解し難くなる場合がある。更に、内外連通路30の孔32に前記氷が詰まってしまう虞がある。
このような場合には、循環路20に流す水の温度を高くすることにより、メタンハイドレートの分解によって生じた氷を溶かすことができる。温度の高い水としては、海面に近い領域の水を用いるとよい。
以上説明したようなメタンガス採取装置10において、下方部位に内外連通路30を備える循環路20に水Wを循環させることにより、以下の作用効果が得られる。
すなわち、水Wを循環路20に循環させることにより、内外連通路30に吸引力を発生させて路外にメタンハイドレートの分解条件場50を作ることができる。分解条件場50近傍のメタンハイドレートは分解し、該分解によって発生したメタンガスMGが内外連通路30に吸引されて循環路20を流れる水Wに取り込まれる。分解したメタンガスMGを含む水(W+MG)は循環路20の上方部位(水面側)にまで搬送され、当該水(W+MG)からメタンガスMGを分離することにより、メタンガスMGを採取することができる。
尚、メタンガスMGは水Wに溶解していても気泡として含まれていてもよい。
本実施例においては、メタンガスMGが飽和状態まで溶けていない水を循環水Wとして用いているので、内外連通路30から吸引されたメタンガスMGは水W(メタンガスが飽和状態まで溶けていない)に溶解することができる。このことにより、内外連通路30内部の水Wの循環方向における下流側での再ハイドレート化を防止することができる。
内外連通路30の流路断面積は、水Wの循環方向における上流側(図中−Z側)の部位より小さい断面積に形成されているので、構造簡単且つ効果的に水Wの循環移動によって内外連通路30に吸引力を発生させることができる。
また循環路20は二重管構造であるので、省スペースで循環路20を構成することができる。このことによって、メタンガス採取装置10のメタンハイドレート層14への設置を容易に行うことができる。
尚、流体Lとしては水Wの他、水Wより密度が小さい液体を用いることもできる。
水Wより密度が小さい液体としては、例えばスピンドル油等の油類等が挙げられる。
密度が小さい液体を用いることにより、下方部位での前記循環路の内部の流体圧力を下げることができる。すなわち、より効率的に内外連通路30に大きな吸引力を発生させることができる。更に、水Wより密度が小さい液体に気泡を混入させることも可能である。
[実施例2]
実施例2では図4に基づき、メタンガス採取装置の他の実施例について説明する。図4は、本発明に係るメタンガス採取装置の他の一例における要部拡大図である。
尚、本実施例において実施例1と同一の構成については同一の符号を付し、その構成の説明は省略する。
実施例1では、二重管構造の循環路20について説明したが、図4に示すように、単管構造の循環路60とすることもできる。より具体的には、上方部位側(+Z側)から下方部位側(−Z側)に向けて流体Lとしての水Wが流れる第1の管62と、下方部位側(−Z側)から上方部位側(+Z側)に向けて水Wが流れる第2の管64とが、上方部位および下方部位において接続されてループ状の循環路60を形成している。
第2の管64の下方部位には、循環路60(第2の管64)の内外を連通する孔68を有する内外連通路66が設けられている。循環路60は、内外連通路66がメタンハイドレート層14内に位置するように設けられている。
内外連通路66の流路径は、水Wの循環方向における上流側(図中−Z側)の部位より小さい断面積に形成されている。実施例1と同様に、小さい断面積の内外連通路66において水Wの流速がその上流側よりも高まるので、内外連通路30に吸引力を発生させ、内外連通路66の外側を減圧にして、内外連通路の外側にメタンハイドレートの分解条件場50を作ることができる。
第2の管64は上方部位において気液分離部18に連通しており、第2の管64を流れてきた水W中に含まれるメタンガスMGを該水Wから分離するように構成されている。また、メタンガスMGが分離された水Wは流体循環用動力部としてのポンプ40によって第1の管62に送られて、該水Wが循環路60内を循環する。
本実施例においても、循環路60に水Wを循環させることにより、内外連通路66に吸引力を発生させ、路外にメタンハイドレートの分解条件場50を作ることができる。
このことにより、分解条件場50近傍のメタンハイドレートが分解し、該分解によって発生したメタンガスMGは内外連通路66に吸引されつつ循環路60を流れる水Wに溶解する。メタンガスMGが溶解した水(W+MG)は循環路60の上方部位(水面側)にまで送られるので、当該水(W+MG)からメタンガスMGを分離することにより、メタンガスMGを採取することができる。
循環路60を流れる水Wは一方向のみではなく、必要に応じて反対方向に循環させることができる。
[他の実施例]
次に、実施例1における二重管構造の循環路における内外連通路の他の二つの例について、図5および図6を参照して説明する。図5は、二重管構造の循環路における内外連通路の他の一例を示す図である。図6は、二重管構造の循環路における内外連通路の更に他の一例を示す図である。
実施例1では、図1〜図3に示すように、二重管構造の循環路20の内外連通路30は、外管24の一部が水Wの循環方向における上流側(図中−Z側)の部位より小径に形成されることにより、内外連通路30の流路断面積を前記上流側の部位の流路断面積よりも小さい断面積としているが、図5に示すように、内管22の一部を水Wの循環方向における上流側(図中−Z側)の部位より大径に形成することにより、内外連通路30の流路断面積を前記上流側の部位の流路断面積よりも小さい断面積とすることも可能である。
外管24の径を部分的に細くすると、その細い部分(すなわち、内外連通路30の部分)の強度が他の部分より低くなる虞がある。図5に示す構成では外管24の径は変わらないので、内外連通路30の部分の強度が低下する虞を低減することができる。
また、二重管構造の循環路20における内外連通路30の更に他の例として、図6に示すような構造とすることもできる。図6に示す実施例では、内外連通路30を含む、メタンハイドレート層14に設置される循環路20の下方部位全体の外管24が小径に形成されており、循環路20の下方部位全体における外管24と内管22との間の流路断面積が、内管22の断面積よりも小さい断面積となるように構成されている。
本構成によっても、内外連通路30における流路断面積は、その上流側の部位(内管22の断面積)よりも小さくなるので、内外連通路30における水Wの流速がその上流側よりも高まることにより内外連通路30に吸引力を発生させることができる。
図6に示す構成によれば、循環路20の下方部位全体の外管24の径を小さくできるので、メタンハイドレート層14への設置が容易になる。
また、実施例1のように外管24が部分的に細くなった内外連通路30を設ける場合よりも、異径の管の接続箇所が少なくなるので、外管24の加工が容易となる。
本発明は上記実施例に限定されることなく、特許請求の範囲に記載した発明の範囲内で種々の変形が可能であり、それらも本発明の範囲内に含まれるものであることは言うまでもない。
10 メタンガス採取装置、12 海底、14 メタンハイドレート層、
16 メタンガス回収船、18 気液分離部、20 循環路、
22 内管、24 外管、 30 内外連通路、32 孔、
40 ポンプ、42 ガス回収部、44 バルブ、
46 水汲み上げ用ライン、48 バルブ、50 分解条件場、
60 循環路、62 第1の管、64 第2の管、66 内外連通路、68 孔、
L 流体、W 水、
W0 メタンハイドレート層に近い領域の水(メタンガス飽和状態)、
W1 メタンハイドレート層から離れた領域の水(メタンガス不飽和状態)

Claims (9)

  1. 水底にあるメタンハイドレートからメタンガスを採取するメタンガス採取装置であって、
    水底のメタンハイドレートの存在する下方部位と水面側となる上方部位を通り内部を流体が循環する循環路と、
    前記循環路の前記下方部位に設けられ内外を連通する孔を有する内外連通路と、
    前記流体の循環移動によって前記内外連通路に吸引力を発生させて路外にメタンハイドレートの分解条件場を作る流体循環用動力部と、を備えることを特徴とするメタンガス採取装置。
  2. 請求項1に記載のメタンガス採取装置において、
    前記内外連通路の内部の流体圧力は、前記内外連通路の外側の圧力よりも低圧であることを特徴とするメタンガス採取装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載のメタンガス採取装置において、
    前記内外連通路の吸引力は、該内外連通路の流路断面積が前記流体の循環方向における上流側の部位より小さい断面積に形成されて当該内外連通路での流速が高まることで発生させる構成であることを特徴とするメタンガス採取装置。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のメタンガス採取装置において、
    前記流体は、メタンガスが飽和状態まで溶けていない水であることを特徴とするメタンガス採取装置。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のメタンガス採取装置において、
    前記流体は、水より密度が小さい液体であることを特徴とするメタンガス採取装置。
  6. 請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のメタンガス採取装置において、
    前記流体は、気泡が混入されていることを特徴とするメタンガス採取装置。
  7. 請求項1から請求項6のいずれか1項に記載のメタンガス採取装置において、
    前記循環路は、内管と外管の二重管であり、前記内外連通路は外管に設けられていることを特徴とするメタンガス採取装置。
  8. 請求項1から請求項7のいずれか1項に記載のメタンガス採取装置において、
    前記循環路の前記上方部位には、メタンガスと流体を気液分離する気液分離部を備えていることを特徴とするメタンガス採取装置。
  9. 請求項1から請求項8のいずれか1項に記載のメタンガス採取装置において、
    前記循環路の内部の流体圧力は、前記内外連通路の外側の圧力よりも高圧に調整可能であることを特徴とするメタンガス採取装置。
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