JP2019152612A - 時計用モータの状態検出回路、時計、および時計用モータの状態検出方法 - Google Patents
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このような時計用モータのロータの回転検出では、モータの回転によって発生する誘導起電圧の検出判定をコンパレータで行う。このような場合は、コンパレータの閾値電圧に電源電圧を用いる場合がある(例えば、特許文献1参照)。
第1実施形態では、モータを駆動する駆動回路に電源電圧を供給し、モータの回転検出を行う際に用いる基準電圧をモータの駆動時に電源電圧から生成し、保持した基準電圧と誘導起電圧とを比較して回転検出を行う例を説明する。
図1は、本実施形態に係る時計1の概略構成例を示すブロック図である。時計1は、指針50を備えるアナログ時計である。
図1に示すように、時計1は、時計用モータの状態検出回路10、電池20、発振回路25、操作部27、モータ30、輪列40、および指針50を備えている。なお、時計1は、不図示のケース、風防、ベルト等も備える。また、図1の示す例では、時計用モータの状態検出回路10の構成を簡易に説明するために、モータ30と輪列40と指針50が1組の例を示したが、モータ30と輪列40と指針50の組は、時計1が備える指針50の数に応じた個数である。
輪列40は、少なくとも1つの歯車を含んで構成される。
指針50は、時針、分針または秒針等であり、不図示の支持体に回転可能に支持されている。
ここで、時計用モータの状態検出回路10の構成を説明する。
図2は、本実施形態に係る時計用モータの状態検出回路10の構成例を示すブロック図である。図2に示すように、時計用モータの状態検出回路10には、電池20、コンデンサC1、モータ30が接続されている。なお、図2では、発振回路25と操作部27を省略して示している。
端子Tp1には、電池20の正極が接続されている。電池20の負極は接地されている。端子Tp2には、コンデンサC1の一端が接続されている。コンデンサC1の他端は、接地されている。端子Tp3には、モータ30の一端が接続されている。端子Tp4には、モータ30の他端が接続されている。端子Tp5は、接地されている。
検出回路12は、比較回路11、保持回路13、抵抗Rs00、抵抗Rs01、スイッチング素子Q3、およびスイッチング素子Q6を備える。
保持回路13は、スイッチSW(第1スイッチ)およびコンデンサC11(容量素子)を備える。
基準電圧回路14は、抵抗Rref1、抵抗Rref2、およびスイッチング素子Q7(第2スイッチ)を備える。
スイッチング素子Q3は、ゲートが制御部16の端子Tp21に接続され、ソースが接地されている。
スイッチング素子Q6は、ゲートが制御部16の端子Tp19に接続され、ソースが接地されている。
抵抗Rref2は、他端がスイッチング素子Q7のドレインに接続されている。
スイッチSWは、制御端子が制御部16の端子Tp18に接続され、出力端がコンデンサC11の一端と比較回路11の第3入力端子IN3(第2入力部)に接続されている。
コンデンサC11は、他端が接地されている。
まず、時計用モータの状態検出回路10が出力する制御信号と、入力される信号について説明する。
制御部16は、端子Tp11から電源回路15の動作を制御する制御信号VddmENを出力する。
制御部16は、端子Tp13からスイッチング素子Q1のオン状態とオフ状態を制御する制御信号M00Pを出力する。
制御部16は、端子Tp15からスイッチング素子Q5のオン状態とオフ状態を制御する制御信号M01Nを出力する。
制御部16の端子Tp17には、比較回路11から比較した結果の比較信号Vrが入力される。
制御部16は、端子Tp19からスイッチング素子Q6のオン状態とオフ状態を制御する制御信号RS01ENを出力する。
制御部16は、端子Tp21からスイッチング素子Q3のオン状態とオフ状態を制御する制御信号RS00ENを出力する。
次に、モータ30の回転状態の検出手法の一例を説明する。
図3は、モータ30の回転による誘導起電圧を説明するための図である。なお、図3において、符号P1は主駆動パルスP1(駆動パルス)を示す。符号T1は、検出区間における1番目の区間T1を示す。符号T2は、検出区間における2番目の区間T2を示す。符号T3は、検出区間における3番目の区間T3を示す。なお、波形g201〜g204は、モータ30に供給される駆動信号M00がパルス信号の例であり、この駆動信号と比較回路11の第1入力端子または第2入力端子に入力される信号とを模式的に合わせて示した波形である。また、符号Vcompは、基準電圧である。また、図3において、回転起動に示す図は、モータ30が備えるロータ31の回転状態を模式的に表している。なお、図3は、VssをGND基準として示している。なお、制御部16は、符号g211で囲んだ領域の区間T1〜T3のスイッチング素子Q7の出力と、符号g211で囲んだ領域の負荷の状態や回転状態を対応付けて記憶している。
なお、制御部16は、主駆動パルスP1で駆動したとき、回転検出期間において非回転の状態が検出された場合、主駆動パルスP1と同極性の補正駆動パルスP2で回転駆動するように制御する。
なお、図3に示した波形や検出区間T1〜T3や基準電圧Vcomp等は一例であり、回転検出手法はこれに限らない。回転検出には、例えば、特許文献(特開2010−29057号公報、特開2011−155828号公報、特開2014−54107号公報、特開2016−187304号公報等)に記載されている手法を用いてもよい。
次に、時計用モータの状態検出回路10の動作例を、図2を参照しつつ図4を用いて説明する。
図4は、本実施形態に係る時計用モータの状態検出回路10の動作例を示すタイミングチャートである。図3において、横軸は時刻、縦軸は各信号のレベルを表す。また、時刻t4〜t5の期間は、モータ30の回転検出期間である。また、符号Hはハイレベルを表し、電圧値は例えば電池20から供給されるVDD(V)である。また、符号Lはローレベルを表し、0(V)である。
波形g4は、制御部16の端子Tp11から電源回路15に出力される制御信号VddmENを表す。
波形g6は、制御部16の端子Tp20からスイッチング素子Q7に出力される本実施形態の制御信号Vref_ENを表す。
波形g8は、制御部16の端子Tp16から比較回路11に出力される制御信号CmpENを表す。
波形g10は、比較回路11の第3入力端子に入力される信号Cmp(−)を表す。
具体的には、制御部16は、制御信号M01PをHレベルに制御し、スイッチング素子Q1に出力する制御信号M00PをHレベルに制御する。また、制御部16は、スイッチング素子Q2に出力する制御信号M00NをLレベルからHレベルに制御し、スイッチング素子Q5に出力する制御信号M01NをHレベルに制御する。これにより、スイッチング素子Q1、スイッチング素子Q5、スイッチング素子Q4、およびスイッチング素子Q2がオフ状態になる。
時刻t4〜t5の回転検出期間、比較回路11は、誘導起電圧と基準電圧との比較を行い、比較した結果に基づいて、比較信号Vrを生成する(比較ステップ)。具体的には、比較回路11は、誘導起電圧が基準電圧以上の場合にHレベルの比較信号Vrを制御部16に出力する。
時刻t6のとき、制御部16は、制御信号VddmENをLレベルからHレベルに切り替えることで、電源回路15をオン状態にする。なお、電源回路15をオン状態にするタイミングは、補正駆動パルスP2を発生開始する前である。また、電源回路15をオフ状態にするタイミングは、補正駆動パルスP2の発生を終了した時または終了した後である。
ここで、比較例における制御信号Vref_EN(比較例)の制御例を、図4を用いて説明する。
比較例の場合、波形g7に示すように、回転検出を行う時刻t4〜t5の期間、制御部16は、制御信号Vref_EN(比較例)をHレベルにする。すなわち、比較例では、回転検出期間に基準電圧回路14で電流が消費されていた。このような処理が従来の回転検出期間に行われていた。または、従来は、回転検出期間、制御信号M00Nと同様に、制御信号Vref_EN(比較例)もHレベルとLレベルを間欠的に動作させていた。この場合であっても、回転検出期間、基準電圧回路14で電流が消費されていた。
これにより、本実施形態によれば、モータ30の回転状態を検出する基準となる閾値電圧(基準電圧)を電源電圧から直接得ない場合であっても、消費電流の増加を抑制することができる。
第2実施形態では、モータを駆動する際、駆動回路に電源電圧を供給し、さらに、電源電圧より低い定電圧を保持し、モータの回転検出を行う際、保持した定電圧と誘導起電圧とを比較して回転検出を行う例を説明する。
図5は、本実施形態に係る時計1Aの概略構成例を示すブロック図である。時計1Aは、指針50を備えるアナログ時計である。
図5に示すように、時計1Aは、時計用モータの状態検出回路10A、電池20、発振回路25、操作部27、モータ30、輪列40、および指針50を備えている。なお、時計1は、不図示のケース、風防、ベルト等も備える。なお、時計1と同様の機能を有する機能部には、同じ符号を用いて説明を省略する。
図6は、本実施形態に係る時計用モータの状態検出回路10Aの構成例を示すブロック図である。時計用モータの状態検出回路10と同様の機能を有する機能部には、同じ符号を用いて説明を省略する。
図6に示すように、時計用モータの状態検出回路10Aには、電池20、コンデンサC1、モータ30が接続されている。なお、図6では、発振回路25(図1)と操作部27(図1)を省略して示している。また、時計用モータの状態検出回路10Aは、端子Tp1〜Tp5を備える。
制御部16Aは、端子Tp11〜Tp19、Tp21、およびTp31を備える。
検出回路12Aは、比較回路11A、保持回路13A、抵抗Rs00、抵抗Rs01、スイッチング素子Q3、およびスイッチング素子Q6を備える。
保持回路13Aは、スイッチSW(第1スイッチ)およびコンデンサC11を備える。
電源回路15Aは、切替部151を備える。
スイッチング素子Q3は、ゲートが制御部16Aの端子Tp21に接続され、ソースが接地されている。
スイッチング素子Q6は、ゲートが制御部16Aの端子Tp19に接続され、ソースが接地されている。
コンデンサC11は、他端が接地されている。
制御部16Aの端子と制御部16と端子の差異は、制御部16Aが端子Tp20を備えていず、端子Tp31を備えている点である。
制御部16Aは、端子Tp31から電源回路15Aから出力する電圧を、電源回路15Aの電源電圧(例えば電池20の電圧値VDD)と、電源電圧より低い定電圧とを切り替える制御信号BU_SWを出力する。制御信号BU_SWは、例えばLレベルの期間に電源電圧を出力し、Hレベルの期間に定電圧を出力する指示である。
切替部151は、制御部16Aが出力する制御信号BU_SWに応じて、出力する電圧値を電源電圧と、電源電圧より低い電圧の定電圧とに切り替える。これにより、電源回路15Aは、制御信号BU_SWが例えばLレベルのとき電源電圧を出力し、制御信号BU_SWが例えばHレベルのとき定電圧を出力する。
次に、時計用モータの状態検出回路10の動作例を、図6を参照しつつ図7を用いて説明する。
図7は、本実施形態に係る時計用モータの状態検出回路10Aの動作例を示すタイミングチャートである。図7において、横軸は時刻、縦軸は各信号のレベルを表す。また、時刻t14〜t15の期間が、回転検出期間である。
波形g22は、時計用モータの状態検出回路10Aの端子Tp2に供給される電圧波形である。
具体的には、制御部16Aは、制御信号M00PをHレベルに制御し、制御信号M01PをHレベルに制御し、制御信号M00NをHレベルに制御し、制御信号M01NをHレベルに制御する。
また、時刻t13のとき、制御部16Aは、制御信号RS00ENをLレベルからHレベルに切り替え、制御信号M00Nのオン状態とオフ状態との切り替えを波形g3のように繰り返す。なお、制御部16Aは、回転検出期間の終了のタイミングである時刻t15まで制御信号RS00ENのHレベルを維持する。
これにより、保持回路13Aには、時刻t11〜t13の期間に電源電圧(VDD)が供給され、時刻t13〜t14の期間に定電圧が供給される。この結果、コンデンサC11に充電された電圧値が電源電圧(VDD)から定電圧(VD1)に減少する。この結果、比較回路11Aの第3入力端子の電圧も、時刻t11〜t12の期間に0(V)から電源電圧(VDD)に増加し、時刻t13〜t14の期間に電源電圧(VDD)から電圧VD1(定電圧)に向かって減少していく。
時刻t14〜t15の回転検出期間、比較回路11Aは、誘導起電圧と定電圧との比較を行い、比較した結果に基づいて、比較信号Vrを生成する(比較ステップ)。具体的には、比較回路11Aは、誘導起電圧が定電圧以上の場合にHレベルの比較信号Vrを制御部16Aに出力する。
時刻t16のとき、制御部16Aは、制御信号VddmENをLレベルからHレベルに切り替えることで、電源回路15Aをオン状態にする。これにより、時計用モータの状態検出回路10Aの端子Tp2の電圧が、定電圧から電源電圧(VDD)に増加する。すなわち、制御部16Aは、補正駆動パルスP2を電源電圧(VDD)を用いてモータ30を駆動する。なお、電源回路15Aをオン状態にするタイミングは、補正駆動パルスP2を発生開始する前である。また、電源回路15Aをオフ状態にするタイミングは、補正駆動パルスP2の発生を終了した時または終了した後である。
第1実施形態においてモータ30を逆転させる場合、制御部16は、主駆動パルスを出力している期間に制御信号SH_ENと制御信号Vref_ENをHレベルにして、基準電圧回路14によって分圧された基準電圧(閾値電圧)を保持回路13のコンデンサC11に充電する。そして、保持回路13Aは、回転検出期間に基準電圧を保持する。この場合も、制御部16は、回転検出期間に保持回路13が保持している基準電圧と誘導起電圧とを比較して回転状態を検出する。
また、第2実施形態においてモータ30を逆転させる場合、制御部16Aは、主駆動パルスを出力している期間と制御信号BU_SWがHレベルの期間に制御信号SH_ENをHレベルにして、電源回路15Aが出力する電源電圧と定電圧を保持回路13AのコンデンサC11に充電する。そして、保持回路13Aは、回転検出期間に定電圧を保持する。この場合も、制御部16Aは、回転検出期間に保持回路13Aが保持している定電圧と誘導起電圧とを比較して回転状態を検出する。
Claims (9)
- 第1入力部と第2入力部とに入力される電圧を比較する比較回路と、
状態検出期間は駆動パルス出力期間の後のモータの回転状態を検出する期間であり、前記駆動パルス出力期間において駆動パルスにより駆動される前記モータが有するロータの回転により生じる誘導起電圧を、前記状態検出期間に前記第1入力部に入力する検出回路と、
電圧を発生する電源回路からの電圧に基づいて前記駆動パルス出力期間に設定され前記第2入力部に入力される閾値電圧を、前記状態検出期間において保持する保持回路と、
を備える時計用モータの状態検出回路。 - 前記保持回路は、前記駆動パルス出力期間に設定された前記閾値電圧を、前記状態検出期間において保持する容量素子と、前記状態検出期間において前記閾値電圧を保持するように切り替える第1スイッチと、により構成され、
前記容量素子は、前記第2入力部に接続される、請求項1に記載の時計用モータの状態検出回路。 - 前記駆動パルス出力期間と前記状態検出期間とにおいて前記保持回路に入力される電圧を切り替える切替部を有し、前記切替部により切り替えられた前記電圧により前記閾値電圧が設定される電源回路を備える、請求項2に記載の時計用モータの状態検出回路。
- 前記検出回路は、基準電圧回路を備え、
前記基準電圧回路は、前記電源回路から出力される電圧を分圧する直列に接続される第1抵抗と第2抵抗と、前記第2抵抗と接地との間に接続される第2スイッチと、を備え、
前記第1抵抗と前記第2抵抗とによって分圧された電圧が前記保持回路に入力され、
前記第2スイッチは、前記駆動パルス出力期間に前記第1抵抗と前記第2抵抗とによって分圧を行うように切り替わり、
前記第1スイッチは、前記駆動パルス出力期間に前記閾値電圧を前記容量素子に充電するように切り替わる、請求項2に記載の時計用モータの状態検出回路。 - 前記切替部は、前記駆動パルス出力期間に前記保持回路に出力する電圧を第1電圧値の電圧に切り替え、前記駆動パルス出力期間と前記状態検出期間との間の電圧切替期間に前記保持回路に出力する電圧を第1電圧値より低い電圧値の第2電圧値の電圧に切り替え、
前記第1スイッチは、前記駆動パルス出力期間と前記電圧切替期間に前記電源回路が出力する電圧を前記容量素子に充電するように切り替わり、前記状態検出期間に前記第2電圧値の前記保持回路に出力する、請求項3に記載の時計用モータの状態検出回路。 - 前記電源回路は、少なくとも前記駆動パルス出力期間にオン状態に制御され、前記状態検出期間にオフ状態に制御される、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の時計用モータの状態検出回路。
- ロータを駆動する駆動パルスを出力する駆動パルス出力期間と、前記駆動パルス出力期間において前記駆動パルスにより駆動される前記ロータの回転により生じる誘導起電圧を検出することで前記ロータの回転状態を検出する状態検出期間と、を制御する制御部と、
前記駆動パルスを生成する電圧を供給する電源回路であって、前記駆動パルスの生成期間にオン状態に制御され、前記状態検出期間にオフ状態に制御される電源回路と、
を備える時計用モータの状態検出回路。 - 請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の時計用モータの状態検出回路と、指針と、を備える時計。
- 電圧を発生する電源回路と、第1入力部と第2入力部とを有する比較回路と、を有する時計用モータの状態検出回路における時計用モータの状態検出方法であって、状態検出期間は、駆動パルス出力期間の後の前記時計用モータの回転状態を検出する期間であり、
検出回路が、前記駆動パルス出力期間において駆動パルスにより駆動される前記時計用モータが有するロータの回転により生じる誘導起電圧を、前記状態検出期間に前記第1入力部に入力する検出ステップと、
保持回路が、前記電源回路からの電圧に基づいて前記駆動パルス出力期間に設定され前記第2入力部に入力される閾値電圧を、前記状態検出期間において保持する保持ステップと、
比較回路が、第1入力部と第2入力部とに入力される電圧を比較する比較ステップと、
を含む時計用モータの状態検出方法。
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