JP2019152276A - ハブユニット軸受 - Google Patents

ハブユニット軸受 Download PDF

Info

Publication number
JP2019152276A
JP2019152276A JP2018038134A JP2018038134A JP2019152276A JP 2019152276 A JP2019152276 A JP 2019152276A JP 2018038134 A JP2018038134 A JP 2018038134A JP 2018038134 A JP2018038134 A JP 2018038134A JP 2019152276 A JP2019152276 A JP 2019152276A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
axial direction
ring
inner end
outer ring
magnetic
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2018038134A
Other languages
English (en)
Inventor
幸久 高山
Yukihisa Takayama
幸久 高山
達男 若林
Tatsuo Wakabayashi
達男 若林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NSK Ltd
Original Assignee
NSK Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NSK Ltd filed Critical NSK Ltd
Priority to JP2018038134A priority Critical patent/JP2019152276A/ja
Publication of JP2019152276A publication Critical patent/JP2019152276A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Rolling Contact Bearings (AREA)
  • Sealing Of Bearings (AREA)

Abstract

【課題】エンコーダの損傷を防止すると共に、回転速度検出の信頼性を確保した、ハブユニット軸受を提供する。【解決手段】外輪2aの軸方向内端部に取り付けられたエンコーダ12は、非磁性金属板製のカバー30を構成する円輪部34の軸方向外側面に、磁性ゴム31を加硫接着している。磁性ゴム31の軸方向外側面に当接する磁性金属板製の摺接側板26と、磁性ゴム31の軸方向外側面に近接対向する磁性金属製の内輪内端面15とにより、バックヨークを構成している。【選択図】図2

Description

本発明は、自動車の車輪を懸架装置に対して回転自在に支持するためのハブユニット軸受に関する。
車輪と共に回転する外輪を備えた、外輪回転型のハブユニット軸受では、外輪の軸方向端部に、回転速度検出用のエンコーダを備えている。エンコーダは、フェライト粉末等の磁性体粉をゴムに含ませた磁性ゴムであり、S極とN極とが円周方向に交互に且つ等間隔に配置されている。車体側に取付けられたセンサを、エンコーダの被検出面に近接対向させた状態で配置することにより、車輪の回転速度を検出可能としている。
自動車の走行中には、回転するエンコーダとセンサとの間に、塵埃等を噛み込む可能性がある。この場合、噛み込んだ塵埃によって、エンコーダの被検出面が損傷する、或いは磨耗する虞がある。この様なエンコーダの損傷(磨耗)によって、回転速度検出の検出精度が低下するという問題が発生する。
特許文献1には、このようなエンコーダの損傷を防止する、外輪回転型のハブユニット軸受が記載されている。図5に示すように、このハブユニット軸受1では、外輪2の内周面と1対の内輪3a,3bの外周面との間に存在する、転動体4を設置した内部空間9の軸方向内端開口を、密封装置10により塞いでいる。車輪と共に回転する外輪2の軸方向内端部に嵌合固定され、密封装置10を構成するスリンガ組立て体40には、エンコーダ42が取り付けられている。
なお、ハブユニット軸受に関して、軸方向内側とは、車両への組み付け状態で車両の幅方向中央側であり、各図の右側となる。一方、軸方向外側とは、車両への組み付け状態で車両の幅方向外側であり、各図の左側となる。
スリンガ組立て体40は、非磁性体から成り、円周方向等間隔に放射線方向を向いた複数の窓を設けたヨーク41と、磁性ゴムから成るエンコーダ42と、磁性体から成るバックヨーク43とを備えている。ヨーク41の軸方向外側面に加硫接着されたエンコーダ42は、その一部がヨーク41の窓に収納された状態で、ヨーク41の軸方向内側面に露出している。エンコーダ42の軸方向外側面には、バックヨーク43が固定されている。エンコーダ42の被検出面には、近接対向した状態でセンサ13が配置されている。
この様に、ヨーク41の窓の内部に収納されたエンコーダ42は、窓の周辺部分のヨーク41により保護されている。このため、塵埃の噛み込みによる、エンコーダ42の損傷や摩耗を防止している。
特開2007−247718号公報
しかしながら、上述したエンコーダ42の場合、ヨーク41の窓により被検出面の面積が小さく制限されている上に、外輪2と内輪3bの溝肩部との間にエンコーダ42が設置されているので、エンコーダ42の径方向幅寸法に制約を受け易い。この為、エンコーダ42の出力(磁束密度)が十分に得られなくなり、回転速度検出の信頼性が低下する可能性がある。近年、自動車の性能向上に伴い、ハブユニット軸受に対して高剛性や高旋回荷重耐性が求められており、内輪軌道面の溝肩部を高くする必要が生じている。このため、エンコーダの径方向幅寸法は、ますます制約を受けやすくなっている。
本発明は、上述したような事情に鑑みてなされたものであり、エンコーダの損傷を防止すると共に、回転速度検出の信頼性を確保した、ハブユニット軸受を提供する事を目的としている。
本発明のハブユニット軸受は、磁性金属製で、内周面に外輪軌道を有し、車輪と共に回転する外輪と、磁性金属製で、外周面に内輪軌道を有する内輪と、前記外輪軌道と前記内輪軌道との間に配置された複数個の転動体と、複数のシールリップを有し、前記外輪の内周面と前記内輪の外周面との間に存在する内部空間の軸方向内端開口を塞ぐ密封装置と、前記外輪の軸方向内端部に取り付けられたエンコーダと、を備えている。
特に、本発明のハブユニット軸受の場合、前記エンコーダは、カバーと、磁性ゴムと、バックヨークと、を有しており、前記カバーは、非磁性金属板製で、前記外輪の軸方向内端部に嵌合固定された嵌合円筒部と、前記嵌合円筒部の軸方向内端部から内径側に延びる円輪部と、を有し、前記磁性ゴムは、前記円輪部の軸方向外側面に加硫接着されており、前記バックヨークは、前記シールリップが摺接する磁性金属製の摺接側板と、前記外輪または前記内輪の少なくとも一方の軸方向内端面と、により構成されている。
さらに、前記磁性ゴムは、前記摺接側板に、当接、或いは近接対向している。
さらに、前記磁性ゴムは、前記内輪の軸方向内端面に近接対向している。
また、前記磁性ゴムは、前記外輪の軸方向内端面に当接している。
本発明のハブユニット軸受によれば、エンコーダの損傷を防止すると共に、回転速度検出の信頼性を確保する事ができる。
第1実施形態を示す、ハブユニット軸受の断面図。 (a)は、図1のエンコーダ付近を拡大して示す部分断面図、(b)は、バックヨークの効果を示す説明図。 第2実施形態を示す、(a)は、エンコーダ付近を拡大して示す部分断面図、(b)は、(a)のバックヨークの効果を示す説明図。 第2実施形態の変形例を示す、(a)は、第1変形例のエンコーダ付近の部分断面図、(b)は、第2変形例のエンコーダ付近の部分断面図。 従来構造の1例を示す、ハブユニット軸受の断面図。
[第1実施形態]
本発明の第1実施形態について、図1,2を用いて説明する。本実施形態のハブユニット軸受1aは、従動輪用であり、外輪(ハブ)2aと、1対の内輪3c,3dと、複数個の転動体4と、密封装置10と、エンコーダ12とを備えている。
外輪2aは、中炭素鋼などの磁性金属製で、内周面に複列の外輪軌道5を有し、軸方向外側部に、径方向外方に突出した回転フランジ6を有している。回転フランジ6は、円周方向複数箇所に設けた取付孔に、ハブボルト7を圧入固定している。ハブユニット軸受1aを自動車に組み付けた状態で、車輪および制動用回転体(不図示)は、ハブボルト7を用いて、回転フランジ6に支持固定される。したがって、外輪2aは、車輪および制動用回転体と共に回転する。
1対の内輪3c,3dは、軸受鋼などの磁性金属製で、外輪2aの内径側に、それぞれの小径側端面を突き合わせた状態で、軸方向に並べて配置されている。各内輪3c,3dは、それぞれ外周面に内輪軌道8を有している。従って、1対の内輪3c,3dの外周面には、複列の内輪軌道8が設けられている。ハブユニット軸受1aを自動車に組み付けた状態で、1対の内輪3c,3dは、車軸に外嵌固定されて回転しない。
転動体4は、複列の外輪軌道5と複列の内輪軌道8との間に、それぞれの列に複数個ずつ、転動自在に配置されている。なお、図示の例では、転動体4として玉を使用しているが、転動体として円すいころを使用することもできる。
密封装置10は、外輪2aの内周面と1対の内輪3c,3dの外周面との間に存在する、転動体4が設置された内部空間9の軸方向内端開口を塞いでいる。本実施形態の場合、密封装置10は、軸方向内側の内輪3dの軸方向内端部(溝肩部)に外嵌固定されたシールリング20とエンコーダ12とにより構成されている。シールリング20を構成する複数本のシールリップ23a〜23cの先端部を、後述するエンコーダ12を構成する摺接側板26とカバー30の表面に摺接させることにより、内部空間9の軸方向内端開口を密封している。また、断面L字状のスリンガ11を、外輪2aの内周面の軸方向中間部に嵌合固定しており、スリンガ11の内径端を軸方向外側の内輪3cの軸方向外端部(溝肩部)に近接対向させることで、内部空間9の軸方向外端開口を密封している。
シールリング20は、芯金21と、シール材22とを備えている。芯金21は、金属板製であり、断面形状がL字形で、全体が円環状に構成されている。芯金21は、径方向内側を構成する円筒状部分を、内輪3dの軸方向内側の溝肩部に外嵌固定している。シール材22は、芯金21に加硫接着されており、3本のシールリップ23a〜23cを有している。2本のシールリップ23a,23bは、軸方向に延出するサイドリップであり、シールリップ23cは、径方向に延出するラジアルリップである。
エンコーダ12は、外輪2aの軸方向内端部に内嵌固定されている。エンコーダ12は、カバー30と、磁性ゴム31と、摺接側板26とを備えている。
カバー30は、オーステナイト系ステンレス鋼板などの非磁性金属板製であり、断面形状がL字形で、全体が円環状に構成されている。カバー30は、径方向外側部を構成する円筒状の嵌合円筒部33と、径方向内側部を構成する円輪状の円輪部34とを有している。カバー30は、非磁性金属板にプレス加工を施すことにより成形されている。
嵌合円筒部33は、軸方向に関して径寸法が変化しない単一円筒状に構成されており、外輪2aの内周面に軸方向内側から圧入されて、締り嵌めで内嵌固定されている。
円輪部34は、嵌合円筒部33の軸方向内端部から径方向内側に延出して(折り曲げられて)、外輪2aの中心軸に対して直交する円輪形状に構成されている。円輪部34の軸方向内側面は、平坦面であり、外輪2aの軸方向内端面と略同一平面上に位置している。
磁性ゴム31は、フェライト粉末を混入したゴムにより円輪状に構成された永久磁石であり、カバー30に加硫接着されている。磁性ゴム31は、円輪部34の軸方向外側面の全面を覆っている。また、磁性ゴム31は、被検出面である軸方向内側面に、S極とN極とを円周方向に交互且つ等間隔に配置している。エンコーダ12は、車体側に取り付けられたセンサ13と共に回転速度検出装置を構成しており、磁性ゴム31の上記被検出面に、カバー30を介して、センサ13を対向させている。
摺接側板26は、磁性金属板製であり、円輪状に形成されて、磁性ゴム31の軸方向外側面に、直接当接した状態で固定されている。摺接側板26は、磁性ゴム31の軸方向外側面の、径方向外端部から中間部にかけての部分を覆っている。摺接側板26の径方向外端部は、嵌合円筒部33の内周面に当接している。摺接側板26の軸方向外側面は、外輪2aの中心軸に対して直交する円輪状の平坦面であり、その全面を磁性ゴム31に当接させている。
シールリング20及びエンコーダ12をハブユニット軸受1aに装着した状態で、2本のシールリップ23a,23b(サイドリップ)の先端部を、摺接側板26の軸方向外側面に摺接させると共に、シールリップ23c(ラジアルリップ)の先端部を、嵌合円筒部33の内周面に摺接させている。このように、シールリング20は、エンコーダ12と共に所謂組み合わせシールリングの形態により、密封装置10を構成している。
エンコーダ12を構成する磁性ゴム31の外径寸法は、外輪2aの軸方向内端部の内径寸法と略同一である(厳密には、カバー30の板厚分だけ小さい)。一方、磁性ゴム31と円輪部34の内径寸法は、略同一であり、内輪3dの軸方向内端面(内輪内端面15)の外径寸法よりも小さい。従って、磁性ゴム31の軸方向外側面の径方向内側部は、内輪3dの内輪内端面15と軸方向に近接対向している(僅かな隙間を介して軸方向に重畳している)。また、エンコーダ12を構成する摺接側板26の内径寸法は、内輪3dの内輪内端面15の外径寸法よりも僅かに大きい。従って、摺接側板26の内周端は、内輪3dの溝肩部の外周面と径方向に近接対向している。さらに、摺接側板26の軸方向外側面の径方向内端部は、シールリング20を構成する芯金21の軸方向内端部と軸方向に近接対向している。
このような構成を有するエンコーダ12は、磁性ゴム31の軸方向外側面に当接する磁性金属板製の摺接側板26と、磁性ゴム31の軸方向外側面に近接対向する磁性金属製である内輪3dの内輪内端面15と、によりバックヨーク32を構成している。永久磁石である磁性ゴム31とバックヨーク32を組み合わせると、磁気回路が構成され、磁束が磁性ゴム31の被検出面に集中する。本実施形態では、磁性ゴム31は、内輪内端面15と軸方向に重畳する位置まで内径側に延出し、さらに内輪内端面16に近接対向する事により、図2(b)に模式的に示すように、磁性ゴム31の軸方向外側面の全面に、磁性金属板製のバックヨーク32を設けて磁束を強めた場合と同等の効果を得る事ができる。
なお、図2(b)に示したシールリング20aは、内輪3dとの嵌合部にシール材22を回り込ませることにより、嵌合部の密封性を向上させている。
上述したような本実施形態のハブユニット軸受1aによれば、エンコーダの損傷を防止すると共に、回転速度検出の信頼性を確保する事ができる。
即ち、磁性ゴム31の軸方向内側面の全面を覆うカバー30により、磁性ゴム31の被検出面を保護している。したがって、路面から跳ね上げられた泥水や小石などの異物が、エンコーダ12とセンサ13との間の空間に到達しても、カバー30により、磁性ゴム31の被検出面が損傷を受けることを防止できる。
また、バックヨーク32を構成する摺接側板26は、径方向内端部を、磁性金属製である内輪3d及び芯金21にわずかな隙間を介して近接させると共に、径方向外端部を、磁性金属製である外輪2aに嵌合円筒部33を介して対向させている。さらに、磁性ゴム31を径方向内側に延出させて、摺接側板26が取付けられていない磁性ゴム31の径方向内側部分を、内輪3dの内輪内端面15に近接対向させている。このように、内輪3dにもバックヨーク32の役目を持たせ、摺接側板26と内輪内端面15とによりバックヨーク32を構成することにより、図2(b)に示す構成と同じ効果を得ている。したがって、内輪3dの溝肩径寸法を大きくして(密封装置10の径方向幅寸法を小さくして)、ハブユニット軸受1aの剛性を高めつつ、エンコーダ12(磁性ゴム31)の径方向幅寸法を確保して、磁気信号の強化を図り、回転速度検出の信頼性を高めることが可能となる。
[第2実施形態]
本発明の第2実施形態について、図3を用いて説明する。本実施形態のハブユニット軸受の場合、内部空間9の軸方向内端開口を塞ぐ密封装置10aは、所謂組み合わせシールリングであり、シールリング20bとスリンガ25とにより構成されている。また、エンコーダ12aは、外輪2bの外周面に設けられた段部16に、締り嵌めにより外嵌固定されている。
密封装置10aは、外輪2bの軸方向内端部に内嵌固定されたシールリング20bと、内輪3dの軸方向内端部に外嵌固定されたスリンガ25と、を組み合わせることにより構成されている。
シールリング20bは、芯金21aと、シール材22とを備えている。芯金21aは、磁性金属板製であり、断面形状がL字形で、全体が円環状に構成されている。芯金21aは、径方向外側を構成する円筒状部分を、外輪2bの軸方向内端部の内周面に内嵌固定している。前記円筒状部分の軸方向内端縁は、外輪2bの軸方向内端面である外輪内端面14と、軸方向の位置がほぼ同じである(略同一平面状に位置している)。シール材22は、芯金21aに加硫接着されており、3本のシールリップ23d〜23fを有している。シールリップ23dは、軸方向に延出するサイドリップであり、2本のシールリップ23e,23fは、径方向に延出するラジアルリップである。
スリンガ25は、磁性金属板製であり、断面形状がL字形で、全体が円環状に構成されている。スリンガ25は、径方向内側を構成する円筒状部分を、内輪3dの軸方向内端部の外周面に外嵌固定している。スリンガ25は、前記円筒状部分の軸方向内端部から径方向外側に延出する、円輪状の摺接側板26aを備えている。摺接側板26aの軸方向内側面は、平坦面であり、内輪3dの内輪内端面15と軸方向位置がほぼ同じである(略同一平面状に位置している)。また、摺接側板26aの外周端は、芯金21aと径方向に近接対向している。
シールリング20bを構成する複数本のシールリップ23d〜23fの先端部を、スリンガ25の表面に摺接させることにより、内部空間9の軸方向内端開口を密封している。
エンコーダ12aは、外輪2aの軸方向内端部に外嵌固定されており、カバー30aと、磁性ゴム31aとを備えている。
カバー30aは、オーステナイト系ステンレス鋼板などの非磁性金属板製であり、断面形状がL字形で、全体が円環状に構成されている。カバー30aは、径方向外側部を構成する円筒状の嵌合円筒部33aと、径方向内側部を構成する円輪状の円輪部34aとを有している。嵌合円筒部33aは、外輪2aの外周面に形成された段部16に対して、軸方向内側から圧入され、嵌合円筒部33aの軸方向外端縁を段部16の軸方向外側の段差面に突き当てた状態で、位置決め固定されている。この状態で、磁性ゴム31aの軸方向外側面は、外輪2bの軸方向内端面である外輪内端面14の全面に直接当接すると共に、スリンガ25の摺接側板26aの軸方向内側面の全面に近接対向している。
円輪部34aは、嵌合円筒部33aの軸方向内端部から径方向内側に向けて、内輪3dの内輪内端面15と軸方向に重畳する位置まで延出している。磁性ゴム31aは、円輪部34aの軸方向外側面の全面を覆う状態で、円輪部34aに加硫接着されている。磁性ゴム31aの外径寸法は、外輪2aの軸方向内端部(外輪内端面14)の外径寸法と同一である。一方、磁性ゴム31aと円輪部34aの内径寸法は、略同一であり、内輪3dの軸方向内端部(内輪内端面15)の外径寸法よりも小さい。従って、磁性ゴム31aの軸方向外側面の径方向内側部は、内輪内端面15と軸方向に近接対向(重畳)している。
このような構成を有するエンコーダ12aは、磁性ゴム31aに当接する磁性金属製である外輪内端面14と、磁性ゴム31に近接対向する磁性金属板製の摺接側板26aと、磁性ゴム31aに近接対向する磁性金属製である内輪内端面15と、によりバックヨーク32aを構成している。本実施形態の場合、第1実施形態に対して、磁性ゴム31aを、外輪内端面14と軸方向に重畳する位置まで径方向外側に延出させる事により、図3(b)に模式的に示すように、磁性ゴム31aの軸方向外側面の全面に、磁性金属板製のバックヨーク32aを設けて磁束を強めた場合と同等の効果を得ている。
上述したような本実施形態のハブユニット軸受によれば、第1実施形態と比較して、磁性ゴム31aの径方向幅寸法をより大きくして(磁性ゴム31aの被検出面の面積をより大きくして)、磁性ゴム31aの全面にバックヨーク32aを設けているので、磁気信号をさらに強化して、回転速度検出の信頼性をより高めている。
図4(a)は、第2実施形態の第1変形例を示している。本変形例の場合、密封装置10bは、第1実施形態で示したシールリング20に、スリンガ25bを組み合わせた構成としている。磁性金属板製のスリンガ25bは、断面形状がL字形で全体が円環状に形成されており、外輪2bの軸方向内端部に内嵌固定されている。スリンガ25bは、円輪状の摺接側板26bを備えており、摺接側板26bの軸方向内側面は、平坦面であり、外輪2bの外輪内端面14と軸方向位置が同じである(同一平面状に位置している)。摺接側板26bは、軸方向内側面の全面を、磁性ゴム31aに直接当接させている。また、摺接側板26bの内周端部は、シールリング20を構成する磁性金属板製である芯金21と軸方向に近接対向すると共に、磁性金属製である内輪3dの溝肩部の外周面と径方向に近接対向している。
エンコーダ12bは、磁性ゴム31aに当接する磁性金属製である外輪内端面14と、磁性ゴム31aと当接する磁性金属板製の摺接側板26bと、磁性ゴム31aに近接対向する磁性金属製である内輪内端面15と、によりバックヨーク32bを構成している。本変形例では、磁性ゴム31aとバックヨーク32bとが当接する面積を増やすことにより、磁束信号の強化を図っている。
図4(b)は、第2実施形態の、第2変形例を示している。本変形例の場合、密封装置10cは、第1実施形態の図2(b)で示したシールリング20aに、スリンガ25cを組み合わせた構成としている。磁性金属板製のスリンガ25cは、断面形状がL字形で全体が円環状に形成されており、外輪2bの軸方向内端部に内嵌固定されている。スリンガ25cは、円輪状の摺接側板26cを備えており、摺接側板26cの軸方向内側面は、平坦面であり、外輪2bの外輪内端面14と軸方向位置が同じである(同一平面状に位置している)。摺接側板26cは、軸方向内側面の全面を、磁性ゴム31bに直接当接させている。また、摺接側板26cの内周端は、シールリング20aを構成する磁性金属板製の芯金21bと径方向に近接対向している。
エンコーダ12cは、磁性ゴム31bに当接する磁性金属製である外輪内端面14と、磁性ゴム31bと当接する磁性金属板製の摺接側板26cと、によりバックヨーク32cを構成している。本変形例では、磁性ゴム31bは内輪内端面15と近接していないので、路面反力によるモーメント荷重により、外輪2bと内輪3dとが相対的に傾いた場合でも、磁性ゴム31bと内輪3dとが接触することを回避している。
その他の構成および作用は、前述した第1実施形態と同様である。
本発明のハブユニット軸受は、自動車の車輪を回転自在に支持するための、外輪回転型の軸受ユニットに対して好適に適用できる。
1,1a ハブユニット軸受
2,2a,2b 外輪
3a〜3d 内輪
4 転動体
5 外輪軌道
6 回転フランジ
7 ハブボルト
8 内輪軌道
9 内部空間
10,10a〜10c 密封装置
11 スリンガ
12,12a〜12c エンコーダ
13 センサ
14 外輪内端面
15 内輪内端面
16 段部
20,20a,20b シールリング
21,21a,21b 芯金
22 シール材
23a〜23f シールリップ
25.25b、25c スリンガ
26,26a〜26c 摺接側板
30、30a〜30b カバー
31,31a〜31b 磁性ゴム
32、32a〜32c バックヨーク
33,33a 嵌合円筒部
34,34a,34b 円輪部
40 スリンガ組立て体
41 ヨーク
42 エンコーダ
43 バックヨーク

Claims (4)

  1. 磁性金属製で、内周面に外輪軌道を有し、車輪と共に回転する外輪と、
    磁性金属製で、外周面に内輪軌道を有する内輪と、
    前記外輪軌道と前記内輪軌道との間に配置された複数個の転動体と、
    複数のシールリップを有し、前記外輪の内周面と前記内輪の外周面との間に存在する内部空間の軸方向内端開口を塞ぐ密封装置と、
    前記外輪の軸方向内端部に取り付けられたエンコーダと、を備え、
    前記エンコーダは、カバーと、磁性ゴムと、バックヨークと、を有しており、
    前記カバーは、非磁性金属板製で、前記外輪の軸方向内端部に嵌合固定された嵌合円筒部と、前記嵌合円筒部の軸方向内端部から内径側に延びる円輪部と、を有し、
    前記磁性ゴムは、前記円輪部の軸方向外側面に加硫接着されており、
    前記バックヨークは、前記シールリップが摺接する磁性金属製の摺接側板と、前記外輪または前記内輪の少なくとも一方の軸方向内端面と、により構成されている事を特徴とするハブユニット軸受。
  2. 前記磁性ゴムは、前記摺接側板に、当接、或いは近接対向している事を特徴とする請求項1に記載のハブユニット軸受。
  3. 前記磁性ゴムは、前記内輪の軸方向内端面に近接対向している事を特徴とする請求項2に記載のハブユニット軸受。
  4. 前記磁性ゴムは、前記外輪の軸方向内端面に当接している事を特徴とする請求項2または3に記載のハブユニット軸受。
JP2018038134A 2018-03-05 2018-03-05 ハブユニット軸受 Pending JP2019152276A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018038134A JP2019152276A (ja) 2018-03-05 2018-03-05 ハブユニット軸受

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018038134A JP2019152276A (ja) 2018-03-05 2018-03-05 ハブユニット軸受

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2019152276A true JP2019152276A (ja) 2019-09-12

Family

ID=67948676

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018038134A Pending JP2019152276A (ja) 2018-03-05 2018-03-05 ハブユニット軸受

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2019152276A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4925397B2 (ja) 密封装置
JP4925398B2 (ja) 密封装置
WO2009157274A1 (ja) ベアリングシール
JP5842536B2 (ja) 車輪用回転支持装置
US8033735B2 (en) Axle bearing assembly
JP4857485B2 (ja) エンコーダ付車輪用回転支持装置
WO2017159804A1 (ja) 車輪用軸受装置
JP2006349062A (ja) 車輪支持用転がり軸受ユニット
JP4867454B2 (ja) 多極磁石エンコーダ付き密封装置該密封装置を備えた転がり軸受及び車輪支持用軸受ユニット
JP2005098761A (ja) 回転検出器
JP5120118B2 (ja) 車軸用軸受装置
JP2019152276A (ja) ハブユニット軸受
JP2004169925A (ja) 密封装置を備えた転がり軸受ユニット
KR101595560B1 (ko) 엔코더 씰 어셈블리와 이를 이용한 차량용 휠 베어링
JP5252101B2 (ja) エンコーダ付転がり軸受
JP2007198886A (ja) エンコーダ、転がり軸受の密封装置、及びセンサ付き転がり軸受装置
JP2008094243A (ja) 車輪用軸受装置
JP2019184044A (ja) ハブユニット軸受
JP2017207153A (ja) ハブユニット
JP6744724B2 (ja) 車輪用軸受装置
JP2007292144A (ja) 多極磁石エンコーダ付き密封装置該密封装置を備えた転がり軸受及び車輪支持用軸受ユニット
WO2018079703A1 (ja) 車輪用軸受装置
JP6697932B2 (ja) 車輪用軸受装置
JP5137247B2 (ja) ベアリングシール
JP5051879B2 (ja) ベアリングシール