JP2019184044A - ハブユニット軸受 - Google Patents

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将充 渡部
Masamitsu Watabe
将充 渡部
達男 若林
Tatsuo Wakabayashi
達男 若林
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Abstract

【課題】エンコーダの損傷を防止すると共に、回転速度検出の信頼性を確保した、ハブユニット軸受を提供する。【解決手段】内輪11の軸方向内端部に取り付けられたエンコーダ15は、非磁性金属板製のカバー30を構成する円輪部34の軸方向外側面に、磁性ゴム31を加硫接着している。磁性金属板製のスリンガ円輪部26と、磁性金属製である内輪11の段差面36とが、磁性ゴム31の軸方向外側面に当接して、バックヨーク32を構成している。【選択図】図2

Description

本発明は、自動車の車輪を懸架装置に対して回転自在に支持するためのハブユニット軸受に関する。
車輪と共に回転するハブを備えたハブユニット軸受では、ハブの軸方向端部に、回転速度検出用のエンコーダを備えている。エンコーダは、フェライト粉末等の磁性体粉をゴムに含ませた磁性ゴムであり、S極とN極とが円周方向に交互に且つ等間隔に配置されている。車体側に取付けられたセンサを、エンコーダの被検出面に近接対向させた状態で配置することにより、車輪の回転速度を検出可能としている。
自動車の走行中には、センサと回転するエンコーダとの間に、塵埃等を噛み込む可能性がある。この場合、噛み込んだ塵埃によって、エンコーダの被検出面が損傷する、或いは磨耗する虞がある。この様なエンコーダの損傷(磨耗)によって、回転速度検出の検出精度が低下するという問題が発生する。
特許文献1には、このようなエンコーダの損傷を防止する、ハブユニット軸受が記載されている。図6に示すように、ハブユニット軸受は、外輪2の内周面とハブ3の外周面との間に存在する、転動体4を設置した内部空間9の軸方向内端開口を、密封装置13により塞いでいる。密封装置13は、シールリング20とスリーブ40とを組み合わせて構成されている。シールリング20は、外輪2に内嵌固定した芯金21にシール材22が接着固定されており、シール材22に設けられたシールリップの先端部をスリーブ40の表面に摺接させている。
なお、ハブユニット軸受に関して、軸方向内側とは、車両への組み付け状態で車両の幅方向中央側であり、各図の右側となる。一方、軸方向外側とは、車両への組み付け状態で車両の幅方向外側であり、各図の左側となる。
車輪と共に回転するハブ3の軸方向内端部に嵌合固定されるスリーブ40は、非磁性材から成り、磁性ゴム製の磁気エンコーダ42が取り付けられている。磁気エンコーダ42は、スリーブ40の内径側に設けられた保護用フランジ部41の軸方向外側面に加硫接着されている。磁気エンコーダ42の軸方向外側面をハブ3の凹部底面43に当接させることにより、ハブ3の軸方向内端部をバックヨークとして利用している。エンコーダ42の被検出面には、スリーブ40を介した状態でセンサ16が近接対向している。
この様に、スリーブ40に覆われた磁気エンコーダ42は、保護用フランジ部41により保護されている。このため、塵埃の噛み込みによる、エンコーダ42の損傷や摩耗を防止している。さらに、ハブ3とスリーブ40との嵌合面を磁気エンコーダ42で密封することにより、密封装置13の密封性能を向上させている。
特開2005−069467号公報
しかしながら、上述した構成の場合、磁気エンコーダ42の径寸法が小径となって被検出面の面積が小さく制限されている上に、磁気エンコーダ42の径方向幅寸法に制約を受け易い。この為、磁気エンコーダ42の出力(磁束密度)が十分に得られなくなり、回転速度検出の信頼性が低下する可能性がある。
特に、後述する様な、ハブ3aの軸方向内端部にかしめ部12を有するハブユニット軸受1の場合(図1参照)、磁気エンコーダ42がかしめ部12に近接することで磁束信号がかしめ部12に吸収されてしまう、またはセンサ16とかしめ部12が干渉してしまうことを避ける為に、磁気エンコーダ42の径方向幅寸法を大きく取ることがさらに難しくなったり、回転速度を検出するセンサ16の径方向位置に制約を受けたりする可能性がある。
本発明は、上述したような事情に鑑みてなされたものであり、エンコーダの損傷を防止すると共に、回転速度検出の信頼性を確保した、ハブユニット軸受を提供する事を目的としている。
本発明のハブユニット軸受は、内周面に外輪軌道を有し、懸架装置に固定される外輪と、磁性金属製で、外周面に内輪軌道を有し、車輪と共に回転する内輪と、前記外輪軌道と前記内輪軌道との間に配置された複数個の転動体と、前記内輪の軸方向内端部に取り付けられたエンコーダと、を備えている。
特に、本発明のハブユニット軸受の場合、前記エンコーダは、カバーと、磁性ゴムと、を有しており、前記カバーは、非磁性金属板製で、前記内輪の軸方向内端部に嵌合固定された嵌合円筒部と、前記嵌合円筒部の軸方向端部から外径側に延びる円輪部と、を有し、前記磁性ゴムは、前記円輪部の軸方向外側面に加硫接着されており、前記内輪の軸方向内側面の一部が、前記磁性ゴムと当接または近接対向して、バックヨークを構成している。
さらに、前記磁性ゴムの軸方向外側面に、磁性金属製の側板が設けられており、前記側板が、前記内輪の軸方向内側面の一部と共に、バックヨークを構成している。
さらに、複数のシールリップを有して、前記外輪の内周面と前記内輪の外周面との間に存在する内部空間の軸方向内端開口を塞ぐ密封装置を備えており、前記シールリップの先端部が、前記側板に摺接している。
本発明のハブユニット軸受によれば、エンコーダの損傷を防止すると共に、回転速度検出の信頼性を確保する事ができる。
第1実施形態を示す、ハブユニット軸受の断面図。 図1のエンコーダ周辺を拡大して示す、部分断面図。 第1実施形態の変形例を示す、エンコーダ周辺の部分断面図。 第2実施形態を示す、エンコーダ周辺の部分断面図。 第2実施形態の変形例を示す、エンコーダ周辺の部分断面図。 従来構造の1例を示す、エンコーダ周辺の部分断面図。
[第1実施形態]
本発明の第1実施形態について、図1,2を用いて説明する。本実施形態のハブユニット軸受1は、従動輪用であり、外輪2と、ハブ3aと、複数個の転動体4と、密封装置13a,14と、エンコーダ15と、を備えている。
外輪2は、中炭素鋼などの磁性金属製で、内周面に複列の外輪軌道5を有している。ハブユニット軸受1を自動車に組み付けた状態で、外輪2は、懸架装置に固定されて回転しない。
ハブ3aは、外周面に複列の内輪軌道8を有し、軸方向外側部に径方向外方に突出した回転フランジ6を有している。ハブ3aは、ハブ本体10と内輪11とを組み合わせて構成されており、内輪11が、ハブ本体10の軸方向内端部に外嵌された状態で、かしめ部12により固定されている。ハブ本体10は、中炭素鋼などの磁性金属製で、外周面に軸方向外側の内輪軌道8を有している。内輪11は、軸受鋼などの磁性金属製で、外周面に軸方向内側の内輪軌道8を有している。ハブユニット軸受1を自動車に組み付けた状態で、車輪および制動用回転体(不図示)は、回転フランジ6に圧入固定されたハブボルト7を用いて、回転フランジ6に支持固定される。したがって、ハブ3aは、車輪および制動用回転体と共に回転する。
内輪11は、軸方向内端部に、内輪軌道8の溝肩部よりも外径寸法が小さい小径段部35を有している。小径段部35の外周面は、軸方向に関して径寸法が変化しない円筒面状に形成されており、軸方向外端には溝肩部に連続する段差面36を有している。段差面36は、軸方向内側を向いた軸方向内側面であり、内輪11(ハブ3a)の中心軸と直交する円輪状の平坦面である。
転動体4は、複列の外輪軌道5と複列の内輪軌道8との間に、それぞれの列に複数個ずつ、転動自在に配置されている。なお、図示の例では、転動体4として玉を使用しているが、転動体として円すいころを使用することもできる。
密封装置13a,14は、外輪2の内周面とハブ3aの外周面との間に存在する、転動体4が設置された内部空間9の軸方向両端開口をそれぞれ塞いでいる。密封装置14は、外輪2の軸方向外端部に内嵌固定されたシールリングであり、シールリップの先端部をハブ3aの外周面に摺接させて、内部空間9の軸方向外端開口を塞いでいる。
密封装置13aは、外輪2の軸方向内端部に内嵌固定されたシールリング20aと、内輪11の軸方向内側部(溝肩部)に外嵌固定されたスリンガ25とにより構成されている。シールリング20aは、芯金21aと、シール材22とを備えている。芯金21aは、磁性金属板製であり、断面形状がL字形で、全体が円環状に構成されている。芯金21aは、径方向外側を構成する円筒状部分を、外輪2の軸方向内端の内周面に内嵌固定している。シール材22は、芯金21aに加硫接着されており、3本のシールリップ23a〜23cを有している。シールリップ23aは、軸方向に延出するサイドリップであり、2本のシールリップ23b,23cは、径方向に延出するラジアルリップである。
スリンガ25は、磁性金属板製であり、断面形状がL字形で、全体が円環状に構成されている。スリンガ25は、内輪11の軸方向内側の溝肩部に外嵌固定されるスリンガ円筒部27と、スリンガ円筒部27の軸方向内端から径方向外側に向けて延びる円輪状のスリンガ円輪部26と、を備えている。スリンガ円輪部26の軸方向内側面は、内輪11(ハブ3a)の中心軸と直交する円輪状の平坦面であり、内輪11の段差面36と軸方向位置がほぼ同じである(略同一平面状に位置している)。また、スリンガ円輪部26の外周端は、芯金21と径方向に近接対向している。
シールリング20aを構成する3本のシールリップ23a〜23cの先端部を、スリンガ25の表面に摺接させて、内部空間9の軸方向内端開口を密封している。具体的には、シールリップ23aの先端部をスリンガ円輪部26の軸方向外側面に摺接させ、シールリップ23b,23cの先端部をスリンガ円筒部27の外周面に摺接させている。
エンコーダ15は、内輪11の軸方向内端部に形成された小径段部35に、密封装置13aの軸方向内側に隣接した状態で外嵌固定されている。エンコーダ15は、カバー30と、磁性ゴム31とを備えている。
カバー30は、オーステナイト系ステンレス鋼板などの非磁性金属板製であり、断面形状がL字形で、全体が円環状に構成されている。カバー30は、径方向内側部を構成する円筒状の嵌合円筒部33と、径方向外側部を構成する円輪状の円輪部34とを有している。カバー30は、非磁性金属板にプレス加工を施すことにより成形されている。
嵌合円筒部33は、軸方向に関して径寸法が変化しない単一円筒状に構成されており、内輪11の段部35に軸方向内側から圧入されて、締り嵌めで外嵌固定されている。
円輪部34は、嵌合円筒部33の軸方向外端部から径方向外側に延出して(折り曲げられて)、内輪11(ハブ3a)の中心軸に対して直交する円輪形状に構成されている。円輪部34の軸方向内側面は、平坦面であり、外輪2の軸方向内端面と略同一平面上に位置している。
磁性ゴム31は、フェライト粉末を混入したゴムにより円輪状に構成された永久磁石であり、カバー30に加硫接着されている。磁性ゴム31は、円輪部34の軸方向外側面の略全面を覆っている。また、磁性ゴム31は、被検出面である軸方向内側面に、S極とN極とを円周方向に交互且つ等間隔に配置している。エンコーダ15は、車体側に取り付けられたセンサ16と共に回転速度検出装置を構成しており、磁性ゴム31の被検出面に、カバー30を介して、センサ16を近接対向させている。
磁性ゴム31の外径寸法は、円輪部34の外径寸法及びスリンガ円輪部26の外径寸法と略同一である。一方、磁性ゴム31の内径寸法は、円輪部34の内径寸法及び内輪11の小径段部35の外径寸法と略同一である。従って、磁性ゴム31の軸方向外側面は、径方向外側部分がスリンガ円輪部34の軸方向内側面の略全面に当接すると共に、径方向内側部分が段差面36の略全面に当接している。
このような構成を有するエンコーダ15は、磁性ゴム31の軸方向外側面に当接する磁性金属板製のスリンガ円輪部34と、磁性金属製である内輪11の段差面36と、によりバックヨーク32を構成している。永久磁石である磁性ゴム31とバックヨーク32を組み合わせると、隣接する磁極の間に磁気回路が構成され、磁性ゴム31の被検出面から放射される磁束が増加する。本実施形態の場合、磁性ゴム31は、磁性ゴム31の軸方向外側面の全面に、磁性金属製のバックヨークを設けて磁束を強めた場合と同等の効果を得ている。
上述したような本実施形態のハブユニット軸受1によれば、エンコーダの損傷を防止すると共に、回転速度検出の信頼性を確保する事ができる。
即ち、磁性ゴム31の軸方向内側面の全面を覆うカバー30により、磁性ゴム31の被検出面を保護している。したがって、路面から跳ね上げられた泥水や小石などの異物が、エンコーダ15とセンサ16との間の空間に到達しても、カバー30により、磁性ゴム31の被検出面が損傷を受けることを防止できる。
エンコーダ15は、スリンガ円輪部26と内輪11の段差面36の両方に磁性ゴム31を当接させることにより、内輪11にもバックヨーク32の役目を持たせ、スリンガ円輪部26と段差面36とによりバックヨーク32を構成している。したがって、エンコーダ15(磁性ゴム31)の径方向幅寸法を確保して、磁気信号の強化を図り、回転速度検出の信頼性を高めることが可能となる。また、センサ16を配置する径方向位置の制約が少なくなり、かしめ部12から離れた場所にセンサ16を配置可能となる。
また、磁性ゴム31は、磁力によりスリンガ円輪部26と段差面36の両方に吸い付いて密着している。したがって、スリンガ円筒部27の内周面と内輪11の外周面との嵌合面を密封して、密封装置13aの密封性能を向上させることができる。
なお、密封装置13aによる密封性が十分に確保できている場合には、スリンガ円輪部26及び段差面36と、磁性ゴム31との間に僅かな隙間を設けた構成(当接ではなく近接)とすることもできる。
図3は、第1実施形態の変形例を示している。本変形例の場合、内部空間9の軸方向内端開口を塞ぐ密封装置13bは、シールリング20bにエンコーダ15aを組み合わせて構成されている。
シールリング20bは、芯金21bと、シール材22とを備えている。芯金21bは、磁性金属板製であり、断面形状がL字形で、全体が円環状に構成されている。芯金21bは、径方向外側を構成する円筒状部分を、外輪2の軸方向内端部の内周面に内嵌固定している。前記円筒状部分の軸方向内端縁は、外輪2の軸方向内端面と、軸方向の位置が略同一である。シール材22は、芯金21bに加硫接着されており、3本のシールリップ23d〜23fを有している。
エンコーダ15aは、内輪11の小径段部35に外嵌固定されており、カバー30と、磁性ゴム31と、摺接側板29とを備えている。
カバー30は、オーステナイト系ステンレス鋼板などの非磁性金属板製であり、断面形状がL字形で、全体が円環状に構成されている。カバー30は、内輪11に外嵌固定された円筒状の嵌合円筒部33と、嵌合円筒部33の軸方向外端部から径方向外側に向けて延出する円輪状の円輪部34とを有している。磁性ゴム31は、円輪部34の軸方向外側面の略全面を覆う状態で、円輪部34に加硫接着されている。
摺接側板29は、磁性金属板製であり、円輪状に形成されて、磁性ゴム31の軸方向外側面に、直接当接した状態で固定されている。摺接側板29は、磁性ゴム31の軸方向外側面の、径方向外端部から中間部にかけての部分を覆っており、摺接側板29の径方向外端部は、芯金21bに対して径方向に近接している。また、摺接側板29の径方向内端部は、内輪11の外周面(溝肩部)に対して径方向に近接している。摺接側板29の軸方向外側面は、内輪11(ハブ3a)の中心軸に対して直交する円輪状の平坦面である。
シールリング20b及びエンコーダ15aをハブユニット軸受に装着した状態で、シールリップ23dの先端部を、摺接側板29の軸方向外側面に摺接させると共に、シールリップ23e,23fの先端部を、内輪11の外周面(溝肩部)に摺接させている。
このような構成を有するエンコーダ15aは、磁性ゴム31の軸方向外側面に当接する磁性金属板製の摺接側板29と、磁性金属製である内輪11の段差面36と、によりバックヨーク32aを構成している。
バックヨーク32aを構成する摺接側板29は、径方向内端部を、磁性金属製である内輪11にわずかな隙間を介して近接している。さらに、磁性ゴム31を径方向内側に延出させて、摺接側板29が取付けられていない磁性ゴム31の径方向内側部分を、内輪11の段差面36に当接させている。このように、内輪11にもバックヨーク32aの役目を持たせ、磁気信号の強化を図り、回転速度検出の信頼性を高めている。
なお、段差面36と磁性ゴム31との間に微小隙間を設けた構成とすることもできる。
[第2実施形態]
本発明の第2実施形態について、図4を用いて説明する。本実施形態のハブユニット軸受の場合、内部空間9の軸方向内端開口を塞ぐ密封装置13aは、前述した第1実施形態と同様であり、シールリング20aとスリンガ25とにより構成されている。一方、エンコーダ15bは、内輪11aの軸方向内端部に設けられた段付穴部38に、締り嵌めにより内嵌固定されている。段付穴部38は、内輪11aの軸方向内端部の内径側に、軸方向外側に凹んだ状態で形成されている。
エンコーダ15bは、内輪11aの軸方向内端部に内嵌固定されており、カバー30aと、磁性ゴム31aとを備えている。
カバー30aは、オーステナイト系ステンレス鋼板などの非磁性金属板製であり、断面形状がL字形で、全体が円環状に構成されている。カバー30aは、径方向内側部を構成する円筒状の嵌合円筒部33aと、径方向外側部を構成する円輪状の円輪部34aとを有している。嵌合円筒部33aは、軸方向外端部を折り返して重ねた状態に構成されており、内輪11aの段付穴部38の内周面に内嵌固定されている。
円輪部34aは、嵌合円筒部33aの軸方向内端部から径方向外側に向けて、スリンガ25のスリンガ円輪部26と軸方向に重畳する位置まで延出している。磁性ゴム31aは、円輪部34aの軸方向外側面の略全面を覆う状態で、円輪部34aに加硫接着されている。磁性ゴム31aの外径寸法は、円輪部34a及びスリンガ円輪部26の外径寸法と略同一である。一方、磁性ゴム31aの内径寸法は、段付穴部38の内径寸法と略同一である。
内輪11aの内輪内端面37は、軸方向内側を向いた軸方向内側面であり、内輪11a(ハブ本体10a)の中心軸と直交する円輪状の平坦面である。内輪内端面37は、密封装置13aを構成するスリンガ円輪部26の軸方向内側面と、軸方向位置が略同一である(略同一の平面上に位置している)。したがって、磁性ゴム31aの軸方向外側面は、内輪内端面37の略全面に当接すると共に、スリンガ円輪部26の軸方向内側面の略全面に当接している。
このような構成を有するエンコーダ15bは、磁性ゴム31aに当接する磁性金属板製であるスリンガ円輪部26と、磁性ゴム31aに当接する磁性金属製である内輪内端面37と、によりバックヨーク32bを構成している。本実施形態の場合、内輪内端面37に磁性ゴム31aの径方向内側部分を当接させる構成により、磁性ゴム31aの軸方向外側面の全面に、磁性金属製のバックヨークを設けて磁束を強めた場合と同等の効果を得ている。
上述したような本実施形態のハブユニット軸受によれば、第1実施形態と比較して、内輪11aの軸方向寸法を短くして、ハブユニット軸受を小型化している。即ち、内輪11aの軸方向内端部に、軸方向外側に凹んだ段付穴部38を設け、この段付穴部38の内周面にエンコーダ15bを固定している。従って、第1実施形態の小径段部35の分だけ、内輪11aの軸方向寸法を短くできる。
なお、段付穴部38の側面(底面)は、ハブ本体10aのかしめ部12が内輪11aを軸方向に押さえつける為の面であり、内輪11aの強度を確保する観点から、段付穴部38の軸方向深さを大きくできない場合がある。本実施形態では、カバー30aの嵌合円筒部33aを折り返して二重構造として、軸方向寸法を小さく抑えながら嵌合力の向上を図っている。
図5は、第2実施形態の変形例を示している。本変形例の場合、密封装置13bは、第1実施形態の変形例で示したシールリング20bと同様の構成としている。従って、スリンガ25を有しておらず、スリンガ25に替えて、磁性金属板製の摺接側板29をバックヨークとして備えた、エンコーダ15cを備えている。
エンコーダ15cは、磁性ゴム31aに固定された磁性金属板製の摺接側板29と、磁性ゴム31aに当接する磁性金属製である内輪内端面37と、によりバックヨーク32cを構成している。摺接側板29は、径方向内端部を内輪11aの外周面に近接対向させている。本変形例の場合も、磁性ゴム31aと内輪内端面37との間に、微小隙間を設けた構成とするこもできる。
その他の構成および作用は、前述した第1実施形態と同様である。
本発明のハブユニット軸受は、自動車の車輪を回転自在に支持するための、軸受ユニットに対して好適に適用できる。
1 ハブユニット軸受
2 外輪
3,3a ハブ
4 転動体
5 外輪軌道
6 回転フランジ
7 ハブボルト
8 内輪軌道
9 内部空間
10,10a ハブ本体
11,11a 内輪
12 かしめ部
13,13a,13b 密封装置
14 シールリング
15,15a〜15c エンコーダ
16 センサ
20,20a,20b シールリング
21,21a,21b 芯金
22 シール材
23a〜23f シールリップ
25 スリンガ
26 スリンガ円輪部
27 スリンガ円筒部
29 摺接側板
30、30a カバー
31,31a 磁性ゴム
32、32a〜32c バックヨーク
33,33a 嵌合円筒部
34,34a 円輪部
35 小径段部
36 段差面
37 内輪内端面
38 段付穴部
40 スリーブ
41 保護用フランジ部
42 磁気エンコーダ
43 凹部底面(バックヨーク)

Claims (3)

  1. 内周面に外輪軌道を有し、懸架装置に固定される外輪と、
    磁性金属製で、外周面に内輪軌道を有し、車輪と共に回転する内輪と、
    前記外輪軌道と前記内輪軌道との間に配置された複数個の転動体と、
    前記内輪の軸方向内端部に取り付けられたエンコーダと、を備え、
    前記エンコーダは、カバーと、磁性ゴムと、を有しており、
    前記カバーは、非磁性金属板製で、前記内輪の軸方向内端部に嵌合固定された嵌合円筒部と、前記嵌合円筒部の軸方向端部から外径側に延びる円輪部と、を有し、
    前記磁性ゴムは、前記円輪部の軸方向外側面に加硫接着されており、
    前記内輪の軸方向内側面の一部が、前記磁性ゴムと当接または近接対向して、バックヨークを構成している事を特徴とするハブユニット軸受。
  2. 前記磁性ゴムの軸方向外側面に、磁性金属製の側板が設けられており、前記側板が、前記内輪の軸方向内側面の一部と共に、バックヨークを構成している事を特徴とする請求項1に記載のハブユニット軸受。
  3. 複数のシールリップを有して、前記外輪の内周面と前記内輪の外周面との間に存在する内部空間の軸方向内端開口を塞ぐ密封装置を備えており、前記シールリップの先端部が、前記側板に摺接している事を特徴とする請求項2に記載のハブユニット軸受。
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