JP2019151224A - 車両洗浄システム - Google Patents
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Abstract
【課題】噴射したウォッシャ液がワイパブレードによって払拭されたウィンドシールドガラス面への飛散を防止できる車両洗浄システムを提供する。【解決手段】マイクロコンピュータ58は、ワイパブレード28、30が下反転位置P2から上反転位置P1に向かう往路払拭動作でワイパブレード28、30が上反転位置P1と下反転位置P2との間に設けられた往路所定位置に到達した際に下反転位置P2に対向する側に設けられた復路側ノズル174Bからウォッシャ液の噴射を開始し、当該噴射をワイパブレード28、30が上反転位置P1で反転後、下反転位置P2に向かう復路払拭動作でワイパブレード28、30が上反転位置P1と下反転位置P2との間に設けられた復路所定位置に到達するまで継続する制御を行う。【選択図】図1
Description
本発明は、車両洗浄システムに関する。
車両洗浄システムは、車両のウィンドシールドガラス(ウィンドシールド)に洗浄液であるウォッシャ液を噴射し、ワイパブレードで払拭することにより、ウィンドシールドガラスを洗浄する。車両の運転者は、ウィンドシールドガラス表面の汚れが気になる場合に、ワイパ装置を作動させるワイパスイッチの近傍に設けられたウォッシャスイッチを操作してウォッシャ液を噴射させ、ワイパブレードでウィンドシールドガラス表面を払拭する。
近年は、ウィンドシールドガラスをより効果的に洗浄するために、ウォッシャ液を噴射するノズルをワイパアーム及びワイパブレードの少なくとも一方に設け、払拭動作するワイパブレードの進行方向前方にウォッシャ液を噴射する車両洗浄システムが用いられている。
特許文献1には、ワイパアーム又はワイパブレードにウォッシャ液を噴射するノズルを設けたワイパシステムの発明が開示されている。
しかしながら、上記特許文献1に記載の発明は、ワイパブレードの進行方向前方に噴射したウォッシャ液が車両の走行風等によって飛び散り、ワイパブレードによって払拭されたウィンドシールドガラス面に飛び散ったウォッシャ液の液滴が付着するという問題点があった。
本発明は上記に鑑みてなされたもので、噴射したウォッシャ液がワイパブレードによって払拭されたウィンドシールドガラス面への飛散を防止できる車両洗浄システムを提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、請求項1記載の車両洗浄システムは、ウィンドシールドに洗浄液を噴射するノズルが、ワイパブレード及びワイパブレードを払拭動作させるワイパアームの少なくとも一方の上反転位置に対向する側と下反転位置に対向する側とに各々設けられたウォッシャ装置と、前記ワイパブレードが前記下反転位置から前記上反転位置に向かう往路払拭動作で前記ワイパブレードが前記上反転位置と前記下反転位置との間に設けられた往路所定位置に到達した際に前記下反転位置に対向する側に設けられた復路側ノズルから洗浄液の噴射を開始し、該噴射を前記ワイパブレードが前記上反転位置で反転後、前記下反転位置に向かう復路払拭動作で前記ワイパブレードが前記上反転位置と前記下反転位置との間に設けられた復路所定位置に到達するまで継続するように前記ウォッシャ装置を制御する制御部と、を含んでいる。
この車両洗浄システムによれば、ワイパブレードが上反転位置手前の往路所定位置に到達した際に下反転位置に対向する側に設けられた復路側ノズルから洗浄液の噴射を開始し、当該噴射をワイパブレードが上反転位置で反転後、下反転位置に向かう復路払拭動作でワイパブレードが上反転位置と下反転位置との間に設けられた復路所定位置に到達するまで継続する。復路側ノズルからの洗浄液の噴射を復路所定位置で停止することにより、噴射したウォッシャ液がワイパブレードによって払拭されたウィンドシールドガラス面への飛散を防止できる。
請求項2に記載の車両洗浄システムは、請求項1に記載の車両洗浄システムにおいて、外気温を検出する外気温検出部を備え、前記制御部は、前記ワイパブレードが前記往路所定位置から前記上反転位置を介して前記復路所定位置まで払拭動作する際の前記復路側ノズルからの洗浄液の噴射量が、前記外気温検出部で検出した外気温が所定温度未満の場合は、前記外気温検出部で検出した外気温が前記所定温度以上の場合よりも多くなるように前記ウォッシャ装置を制御する。
この車両洗浄システムによれば、洗浄液の粘度が高くなる低温時は復路側ノズルからの洗浄液の噴射量を高温時よりも多くすることにより、ウィンドシールドを効果的に洗浄することができる。
請求項3に記載の車両洗浄システムは、請求項2に記載の車両洗浄システムにおいて、前記往路所定位置は、外気温が所定温度以上の場合の往路第1所定位置と、外気温が前記所定温度未満の場合の往路第2所定位置とを含み、前記復路所定位置は、外気温が前記所定温度以上の場合の復路第1所定位置と、外気温が前記所定温度未満の場合の復路第2所定位置とを含み、前記往路第1所定位置から前記上反転位置を介した前記復路第1所定位置までの距離は前記往路第2所定位置から前記上反転位置を介した前記復路第2所定位置までの距離より短く設定され、前記制御部は、前記外気温検出部で検出した外気温が前記所定温度以上の場合に、前記往路払拭動作で前記ワイパブレードが前記往路第1所定位置に到達した際に前記復路側ノズルから洗浄液の噴射を開始し、該噴射を前記ワイパブレードが前記上反転位置で反転後、前記復路払拭動作で前記ワイパブレードが前記復路第1所定位置に到達するまで継続し、前記外気温検出部で検出した外気温が前記所定温度未満の場合に、前記往路払拭動作で前記ワイパブレードが前記往路第2所定位置に到達した際に前記復路側ノズルから洗浄液の噴射を開始し、該噴射を前記ワイパブレードが前記上反転位置で反転後、前記復路払拭動作で前記ワイパブレードが前記復路第2所定位置に到達するまで継続するように前記ウォッシャ装置を制御する。
この車両洗浄システムによれば、高温時における復路側ノズルから洗浄液の噴射を開始するワイパブレードの位置(往路第1所定位置)から上反転位置を介した復路側ノズルから洗浄液の噴射を停止するワイパブレードの位置(復路第1所定位置)までの距離を低温時における復路側ノズルから洗浄液の噴射を開始するワイパブレードの位置(往路第2所定位置)から上反転位置を介した復路側ノズルから洗浄液の噴射を停止するワイパブレードの位置(復路第2所定位置)までの距離よりも短く設定することにより、洗浄液の粘度が高くなる低温時は復路側ノズルからの洗浄液の噴射量を高温時よりも多くしてウィンドシールドを効果的に洗浄することができる。
請求項4に記載の車両洗浄システムは、請求項2に記載の車両洗浄システムにおいて、前記制御部は、前記外気温検出部で検出した外気温が前記所定温度以上の場合は、前記ウォッシャ装置のモータに印加する電圧をパルス幅変調によって生成して前記モータの出力を抑制することにより、前記ワイパブレードが前記往路所定位置から前記上反転位置を介して前記復路所定位置まで払拭動作する際の前記復路側ノズルからの洗浄液の噴射量が、前記外気温検出部で検出した外気温が所定温度以上の場合は、前記外気温検出部で検出した外気温が前記所定温度未満の場合よりも少なくなるように前記ウォッシャ装置を制御する。
この車両洗浄システムによれば、洗浄液の粘度が低下する高温時には、ウォッシャ装置のモータに印加する電圧をパルス幅変調によって生成してモータの出力を抑制することにより、復路側ノズルからの洗浄液の噴射量が、低温時よりも少なくすることにより、ウィンドシールドを効果的に洗浄することができる。
請求項5に記載の車両洗浄システムは、請求項1記載の車両洗浄システムにおいて、車速を検出する車速検出部を備え、前記制御部は、前記ワイパブレードが前記往路所定位置から前記上反転位置を介して前記復路所定位置まで払拭動作する際の前記復路側ノズルからの洗浄液の噴射量が、前記車速検出部で検出した車速が所定速度以上の場合は、前記車速検出部で検出した車速が前記所定速度未満の場合よりも多くなるように前記ウォッシャ装置を制御する。
この車両洗浄システムによれば、車速が所定速度以上の場合は復路側ノズルからの洗浄液の噴射量を車速が所定速度未満の場合よりも多くすることにより、洗浄液を適量噴射してウィンドシールドを効果的に洗浄することができる。
請求項6に記載の車両洗浄システムは、請求項5に記載の車両洗浄システムにおいて、前記往路所定位置は、車速が所定速度以上の場合の往路第3所定位置と、車速が前記所定速度未満の場合の往路第4所定位置とを含み、前記復路所定位置は、車速が前記所定速度以上の場合の復路第3所定位置と、車速が前記所定速度未満の場合の復路第4所定位置とを含み、前記往路第3所定位置から前記上反転位置を介した前記復路第3所定位置までの距離は前記往路第4所定位置から前記上反転位置を介した前記復路第4所定位置までの距離より長く設定され、前記制御部は、前記車速検出部で検出した車速が前記所定速度以上の場合に、前記往路払拭動作で前記ワイパブレードが前記往路第3所定位置に到達した際に前記復路側ノズルから洗浄液の噴射を開始し、該噴射を前記ワイパブレードが前記上反転位置で反転後、前記復路払拭動作で前記ワイパブレードが前記復路第3所定位置に到達するまで継続し、前記車速検出部で検出した車速が前記所定速度未満の場合に、前記往路払拭動作で前記ワイパブレードが前記往路第4所定位置に到達した際に前記復路側ノズルから洗浄液の噴射を開始し、該噴射を前記ワイパブレードが前記上反転位置で反転後、前記復路払拭動作で前記ワイパブレードが前記復路第4所定位置に到達するまで継続するように前記ウォッシャ装置を制御する。
この車両洗浄システムによれば、車速が所定速度以上の場合における復路側ノズルから洗浄液の噴射を開始するワイパブレードの位置(往路第3所定位置)から上反転位置を介した復路側ノズルから洗浄液の噴射を停止するワイパブレードの位置(復路第3所定位置)までの距離を車速が所定速度未満の場合における復路側ノズルから洗浄液の噴射を開始するワイパブレードの位置(往路第4所定位置)から上反転位置を介した復路側ノズルから洗浄液の噴射を停止するワイパブレードの位置(復路第4所定位置)までの距離よりも長く設定することにより、車速が所定速度以上の場合は復路側ノズルからの洗浄液の噴射量を車速が所定速度未満の場合よりも多くしてウィンドシールドを効果的に洗浄することができる。
請求項7に記載の車両洗浄システムは、請求項5に記載の車両洗浄システムにおいて、前記制御部は、前記車速検出部で検出した車速が前記所定速度未満の場合は、前記ウォッシャ装置のモータに印加する電圧をパルス幅変調によって生成して前記モータの出力を抑制することにより、前記ワイパブレードが前記往路所定位置から前記上反転位置を介して前記復路所定位置まで払拭動作する際の前記復路側ノズルからの洗浄液の噴射量が、前記車速検出部で検出した車速が所定速度未満の場合は、前記車速検出部で検出した車速が前記所定速度以上の場合よりも少なくなるように前記ウォッシャ装置を制御する。
この車両洗浄システムによれば、車速が所定速度未満の場合は、ウォッシャ装置のモータに印加する電圧をパルス幅変調によって生成してモータの出力を抑制することにより、復路側ノズルからの洗浄液の噴射量が、車速が所定速度以上の場合よりも少なくすることにより、洗浄液を適量噴射してウィンドシールドを効果的に洗浄することができる。
[第1の実施の形態]
図1は、本実施の形態に係る車両洗浄システム100の構成を示す概略図である。車両洗浄システム100は、例えば、乗用自動車等の車両に備えられたウィンドシールドガラス(ウィンドシールド)1を洗浄するためのものであり、一対のワイパ14、16、ワイパモータ18及びリンク機構20を含むワイパ装置と、制御回路52と、ウォッシャ装置70と、を備えている。
図1は、本実施の形態に係る車両洗浄システム100の構成を示す概略図である。車両洗浄システム100は、例えば、乗用自動車等の車両に備えられたウィンドシールドガラス(ウィンドシールド)1を洗浄するためのものであり、一対のワイパ14、16、ワイパモータ18及びリンク機構20を含むワイパ装置と、制御回路52と、ウォッシャ装置70と、を備えている。
図1は、右ハンドル車の場合を示しているので、車両の右側(図1の左側)が運転席側、車両の左側(図1の右側)が助手席側である。車両が左ハンドル車の場合には、車両の左側(図1の右側)が運転席側、車両の右側(図1の左側)が助手席側になる。また、車両が左ハンドル車の場合には、ワイパ14、16を含むワイパ装置の構成が左右反対になる。
ウィンドシールドガラス1の外縁部は、可視光及び紫外線を遮るため、セラミックス系の黒色顔料が塗布された遮光部1Aとなっている。黒色顔料は、ウィンドシールドガラス1の車室内側の外縁部に塗布された後、所定温度で加熱されることにより溶融し、ウィンドシールドガラス1の車室側表面に定着される。ウィンドシールドガラス1は、外縁部に塗布された接着剤により車体に固定されるが、図1に示したように、紫外線を透過させない遮光部1Aを外縁部に設けることにより、紫外線による当該接着剤の劣化を抑制する。
ワイパ14、16は、それぞれワイパアーム24、26とワイパブレード28、30とにより構成されている。ワイパアーム24、26の基端部は、後述するピボット軸42、44に各々固定されており、ワイパブレード28、30は、ワイパアーム24、26の先端部に各々固定されている。
ワイパ14、16は、ワイパアーム24、26の動作に伴ってワイパブレード28、30がウィンドシールドガラス1上を往復動作し、ワイパブレード28、30がウィンドシールドガラス1を払拭する。
ワイパモータ18は、主にウォームギアで構成された減速機構48を介して、正逆回転可能な出力軸32を有し、リンク機構20は、クランクアーム34と、第1リンクロッド36と、一対のピボットレバー38、40と、一対のピボット軸42、44と、第2リンクロッド46とを備えている。
クランクアーム34の一端側は、出力軸32に固定されており、クランクアーム34の他端側は、第1リンクロッド36の一端側に動作可能に連結されている。また、第1リンクロッド36の他端側は、ピボットレバー38のピボット軸42を有する端とは異なる端寄りの箇所に動作可能に連結されており、ピボットレバー38のピボット軸42を有する端とは異なる端及びピボットレバー40におけるピボットレバー38の当該端に対応する端には、第2リンクロッド46の両端がそれぞれ動作可能に連結されている。
また、ピボット軸42、44は、車体に設けられた図示しないピボットホルダによって動作可能に支持されており、ピボットレバー38、40におけるピボット軸42、44を有する端は、ピボット軸42、44を介してワイパアーム24、26が各々固定されている。
車両洗浄システム100では、出力軸32が所定の範囲の回転角度θ1で正逆回転されると、この出力軸32の回転力がリンク機構20を介してワイパアーム24、26に伝達され、このワイパアーム24、26の往復動作に伴ってワイパブレード28、30がウィンドシールドガラス1上における下反転位置P2と上反転位置P1との間で往復動作をする。θ1の値は、車両洗浄システムのリンク機構の構成等によって様々な値をとり得るが、本実施の形態では、一例として100°とする。
本実施の形態に係る車両洗浄システム100では、図1に示されるように、ワイパブレード28、30が格納位置P3に位置された場合には、クランクアーム34と第1リンクロッド36とが直線状をなす構成とされている。
格納位置P3は、下反転位置P2の下方に設けられている。ワイパブレード28、30が下反転位置P2にある状態から、出力軸32がθ2回転することにより、ワイパブレード28、30は格納位置P3に動作する。回転角度θ2の値は、車両洗浄システムのリンク機構の構成等によって様々な値をとり得るが、本実施の形態では、一例として10°とする。
なお、θ2が「0」の場合は、下反転位置P2と格納位置P3は一致し、ワイパスイッチ50がOFFになるとワイパブレード28、30は、下反転位置P2で停止し、格納される。
ワイパモータ18には、ワイパモータ18の回転を制御するための制御回路52が接続されている。本実施の形態に係る制御回路52は、例えば、ワイパモータ18の出力軸32の回転速度及び回転角度を検知する回転角度センサ54が検知したワイパモータ18の出力軸32の回転方向、回転位置、回転速度及び回転角度に基づいて、ワイパモータ18に印加する電圧のデューティ比を算出する。回転角度センサ54は、ワイパモータ18の減速機構48内に設けられ、出力軸32に連動して回転する励磁コイル又はマグネットの磁界(磁力)を電流に変換して検出する。
制御回路52は、回転角度センサ54が検出した出力軸32の回転角度からワイパブレード28、30のウィンドシールドガラス1上での位置を算出可能で当該位置に応じて出力軸32の回転速度が変化するようにワイパモータ駆動回路56Bを制御するマイクロコンピュータ58を有する。
制御回路52には、ウォッシャ駆動回路56A及びワイパモータ駆動回路56Bの制御に用いるデータ及びプログラムを記憶した記憶装置であるメモリ60が設けられている。メモリ60は、一例として、ワイパブレード28、30のウィンドシールドガラス1上の位置を示すワイパモータ18の出力軸32の回転角度に応じてワイパモータ18の出力軸32の回転速度等(回転角度を含む)を算出するためのデータ及びプログラムを記憶している。
本実施の形態では、ワイパモータ18に印加する電圧を、電源である車載バッテリの電圧(略12V)をスイッチング素子によってオンオフして適切なデューティ比を有するパルス状の波形に変調するパルス幅変調(PWM)によって生成する。本実施の形態でデューティ比は、PWMによって生成される電圧の波形の1周期間に対する前述のスイッチング素子がオンになったことで生じる1のパルスの時間の割合である。また、PWMによって生成される電圧の波形の1周期は、前述の1のパルスの時間と前述のスイッチング素子がオフになりパルスが生じない時間との和である。ワイパモータ駆動回路56Bは、制御回路52によって算出されたデューティ比に従ってワイパモータ駆動回路56B内のスイッチング素子をオンオフさせてワイパモータ18に印加する電圧を生成し、生成した電圧をワイパモータ18の巻線の端子に印加する。ワイパモータ駆動回路56Bは、ワイパモータ18が、ブラシレスモータの場合と、ブラシ付きモータの場合とでは、後述するように構成が異なる。
また、制御回路52のマイクロコンピュータ58は、ウォッシャ装置70のウォッシャポンプ66を駆動するウォッシャモータ64に印加する電圧のデューティ比を決定し、当該デューティ比の電圧をPWMで生成するようにウォッシャ駆動回路56Aを制御する。ウォッシャモータ64に印加する電圧のデューティ比に係るデータ、ウォッシャ駆動回路56Aの制御に係るプログラムは、メモリ60に記憶されている。
本実施の形態に係るワイパモータ18は、前述のように減速機構48を有しているので、出力軸32の回転速度及び回転角度は、ワイパモータ本体の回転速度及び回転角度と同一ではない。しかしながら、本実施の形態では、ワイパモータ本体と減速機構48は一体不可分に構成されているので、以下、出力軸32の回転速度及び回転角度を、ワイパモータ18の回転速度及び回転角度とみなすものとする。
また、マイクロコンピュータ58には、車両のエンジン等の制御を統括する車両ECU(Electronic Control Unit)90が接続されている。また、車両ECU90には、ワイパスイッチ50、ウォッシャスイッチ(ウォッシャSW)62、レインセンサ76、車外の気温を検知する外気温センサ78、車両の前方を撮影する車載カメラ92及び車両の速度(車速)を検出する車速センサ94が接続されている。
ワイパスイッチ50は、車両のバッテリからワイパモータ18に供給される電力をオン又はオフするスイッチである。ワイパスイッチ50は、ワイパブレード28、30を、低速で動作させる低速作動モード選択位置、高速で動作させる高速作動モード選択位置、一定周期で間欠的に動作させる間欠作動モード選択位置、レインセンサ76が雨滴を検知した場合に動作させるAUTO(オート)作動モード選択位置、格納(停止)モード選択位置に切替可能である。また、各モードの選択位置に応じた信号を、車両ECU90を介してマイクロコンピュータ58に出力する。
ワイパスイッチ50から各モードの選択位置に応じて出力された信号が車両ECU90を介してマイクロコンピュータ58に入力されると、マイクロコンピュータ58がワイパスイッチ50からの出力信号に対応する制御をメモリ60に記憶されたデータ及びプログラムを用いて行う。
ウォッシャスイッチ62は、車両のバッテリからウォッシャモータ64及びワイパモータ18に供給される電力をオン又はオフするスイッチである。ウォッシャスイッチ62は、例えば、前述のワイパスイッチ50を備えたレバー等の操作手段に一体に設けられ、当該レバー等を乗員が手元に引く等の操作によりオンになる。マイクロコンピュータ58は、ウォッシャスイッチ62がオンになると、ウォッシャモータ64及びワイパモータ18を作動させる。
ウォッシャスイッチ62がオンになっている間は、ウォッシャ装置70が備えるウォッシャモータ64の回転でウォッシャポンプ66が駆動される。ウォッシャポンプ66はウォッシャタンク68内のウォッシャ液を往路側ホース172A又は復路側ホース172Bに圧送する。往路側ホース172Aは、ワイパアーム24、26の先端付近に各々設けられた往路側ノズル174Aに接続されている。また、復路側ホース172Bは、ワイパアーム24、26の先端付近に各々設けられた復路側ノズル174Bに接続されている。
図1に示したように、往路側ノズル174Aは、ワイパブレード28、30が下反転位置P2から上反転位置P1まで払拭するオープン動作の場合にワイパブレード28、30が動作する方向、すなわち上反転位置P1に向けて設けられている。本実施の形態では、オープン動作の場合に、往路側ノズル174Aからオープン時噴射方向176Aにウォッシャ液を噴射する。
また、図1に示したように、復路側ノズル174Bは、ワイパブレード28、30が上反転位置P1から下反転位置P2まで払拭するクローズ動作の場合にワイパブレード28、30が動作する方向、すなわち下反転位置P2に向けて設けられている。本実施の形態では、クローズ動作の場合に、復路側ノズル174Bからクローズ時噴射方向176Bにウォッシャ液を噴射する。
後述するように、ウォッシャモータ64は、オープン動作とクローズ動作とでは回転方向を逆転させて、オープン動作では往路側ノズル174Aから、クローズ動作では復路側ノズル174Bから、各々ウォッシャ液を噴射するようにウォッシャポンプ66を駆動させる。
圧送されたウォッシャ液は、往路側ノズル174A及び復路側ノズル174Bからウィンドシールドガラス1上に噴射される。ウィンドシールドガラス1上に付着したウォッシャ液は、動作しているワイパブレード28、30によってウィンドシールドガラス1上の汚れと一緒に払拭される。
マイクロコンピュータ58は、ウォッシャスイッチ62がオンになっている間のみ動作するようにウォッシャモータ64を制御する。また、マイクロコンピュータ58は、ウォッシャスイッチ62がオフになってもワイパブレード28、30が下反転位置P2に達するまで動作を継続するようにワイパモータ18を制御する。
レインセンサ76は、例えば、ウィンドシールドガラス1の車室内側に設けられる光学センサの一種であり、ウィンドシールドガラス1表面の水滴を検知する。レインセンサ76は、一例として、赤外線の発光素子であるLED、受光素子であるフォトダイオード、赤外線の光路を形成するレンズ及び制御回路を含んでいる。LEDから放射された赤外線はウィンドシールドガラス1で全反射するが、ウィンドシールドガラス1の表面に水滴が存在すると赤外線の一部が水滴を透過して外部に放出されるため、ウィンドシールドガラス1での反射量が減少する。その結果、受光素子であるフォトダイオードに入る光量が減少する。かかる光量の減少に基づいて、ウィンドシールドガラス1表面の水滴を検知する。
また、ウィンドシールドガラス1の車室内側には車両前方の画像データを取得する車載カメラ92が設けられている。車載カメラ92が取得した画像データは、車両の自動運転の制御等に用いられる。本実施の形態に係る車載カメラ92は、被写体までの距離を取得した画像データから算出できるように右撮像部92Rと左撮像部92Lとを備えた、いわゆるステレオカメラである。別途ミリ波レーダ等の車両前方の障害物等を探知し、当該障害物までの距離を検出できる装置を車両が備えている場合には、車載カメラはステレオカメラでなくてもよい。
車両ECU90は、レインセンサ76が出力した信号に基づいてワイパ14、16を作動させる指令信号を制御回路52に出力すると共に、車載カメラ92が取得した画像データに基づいて、車両の自動運転を制御する。また、車両ECU90は、車載カメラ92で取得した動画像のデータの輝度から、車両前方の明るさを算出できる。
図1に示したように、本実施の形態では、レインセンサ76と車載カメラ92は、ウィンドシールドガラス1の中央上部付近の機能エリア98に設けられる。機能エリア98は、レインセンサ76の検知範囲と、車載カメラ92の撮影の視野と、をカバーし得る所定範囲である。
図2は、ワイパモータ18がブラシ付きモータの場合のワイパモータ駆動回路56Bの一例を示したブロック図である。ワイパモータ駆動回路56Bは、マイクロコンピュータ58から入力された制御信号に基づいて、電圧生成回路56BHのスイッチング素子を動作させる駆動信号を生成して電圧生成回路56BHに出力するプリドライバ56BPと、駆動信号に基づいたスイッチング素子の動作によりワイパモータ18に供給する電力を生成する電圧生成回路56BHと、を備えている。
電圧生成回路56BHは、図2に示すように、スイッチング素子にN型のFETであるトランジスタT1、T2、T3、T4を用いたHブリッジ回路である。トランジスタT1及びトランジスタT2は、ドレインがバッテリの正極に各々接続されており、ソースがトランジスタT3及びトランジスタT4のドレインに各々接続されている。また、トランジスタT3及びトランジスタT4のソースは接地されている。
また、トランジスタT1のソース及びトランジスタT3のドレインは、ワイパモータ18の巻線の一端に接続されており、トランジスタT2のソース及びトランジスタT4のドレインは、ワイパモータ18の巻線の他端に接続されている。
トランジスタT1及びトランジスタT4の各々のゲートにHレベルな駆動信号が入力されることにより、トランジスタT1及びトランジスタT4がオンになり、ワイパモータ18には例えばワイパブレード28、30を車室側から見て時計回りに動作させる電流が流れる。さらに、トランジスタT1及びトランジスタT4の一方をオン制御しているとき、他方をPWMにより、小刻みにオンオフ制御することにより、当該電流の電圧を変調できる。
また、トランジスタT2及びトランジスタT3の各々のゲートにHレベルな駆動信号が入力されることにより、トランジスタT2及びトランジスタT3がオンになり、ワイパモータ18には例えばワイパブレード28、30を車室側から見て反時計回りに動作させる電流が流れる。さらに、トランジスタT2及びトランジスタT3の一方をオン制御しているとき、他方をPWMにより、小刻みにオンオフ制御することにより、当該電流の電圧を変調できる。
図3は、ワイパモータ18がブラシレスモータの場合のワイパモータ駆動回路56Bの一例を示したブロック図である。電圧生成回路56BIは、三相(U相、V相、W相)インバータにより構成されている。
ワイパモータ18がブラシレスモータの場合、ワイパモータ18の回転制御は、回転するロータ118の永久磁石の磁極の位置に応じた位相の三相交流に近似した電圧を生成して、ステータ114のコイル116U、116V、116Wに印加することを要する。当該電圧が印加されたコイル116U、116V、116Wには、ロータ118を回転させる回転磁界が生じ、ロータ118は、回転磁界に応じて回転する。
ロータ118の磁極の位置は、ロータ118又はロータ118に対応した磁極を備えるセンサマグネットの磁界の変化を、ホール素子を用いたホールセンサ等(図示せず)で検出し、検出した磁界の変化からマイクロコンピュータ58が算出する。
マイクロコンピュータ58には、車両ECU90を介して、ワイパスイッチ50からワイパモータ18(ロータ118)の回転速度を指示するための信号が入力される。マイクロコンピュータ58は、ロータ118の磁極の位置に基づいて、ワイパモータ18のコイルに印加する電圧の位相を算出すると共に、算出した位相及びワイパスイッチ50により指示されたロータ118の回転速度に基づいてワイパモータ駆動回路56Bを制御する制御信号を生成してプリドライバ56BQに出力する。
プリドライバ56BQは、入力された制御信号に基づいて、電圧生成回路56BIのスイッチング素子を動作させる駆動信号を生成し、電圧生成回路56BIに出力する。
図3に示すように、電圧生成回路56BIは、各々が上段スイッチング素子としての3つのN型の電界効果トランジスタ(FET)111U、111V、111W(以下、「FET111U、111V、111W」と言う)、各々が下段スイッチング素子としての3つのN型の電界効果トランジスタ112U、112V、112W(以下、「FET112U、112V、112W」と言う)とを備えている。なお、FET111U、111V、111W及びFET112U、112V、112Wは、各々、個々を区別する必要がない場合は「FET111」、「FET112」と総称し、個々を区別する必要がある場合は、「U」、「V」、「W」の符号を付して称する。
FET111、FET112のうち、FET111Uのソース及びFET112Uのドレインは、コイル116Uの端子に接続されており、FET111Vのソース及びFET112Vのドレインは、コイル116Vの端子に接続されており、FET111Wのソース及びFET112Wのドレインは、コイル116Wの端子に接続されている。
FET111及びFET112のゲートはプリドライバ56BQに接続されており、駆動信号が入力される。FET111及びFET112は、ゲートにHレベルの駆動信号が入力されるとオン状態になり、ドレインからソースに電流が流れる。また、ゲートにLレベルの駆動信号が入力されるとオフ状態になり、ドレインからソースへ電流が流れない状態になる。
電圧生成回路56BIのFET111、112の各々を、駆動信号に応じてオンオフさせるPWMにより、ロータ118の磁極の位置に応じて変化し、かつ、ワイパスイッチ50により指示された回転速度でロータ118を回転させる電圧を生成する。
ウォッシャモータ64は、ワイパモータ18ほど回転制御を厳密に行う必要性は有しないので、一般的には、ブラシ付きモータが用いられ、かかる場合のウォッシャ駆動回路56Aは、図2に示したワイパモータ駆動回路56Bと同様の構成となる。しかしながら、ウォッシャモータ64にブラシレスモータを用いた場合のウォッシャ駆動回路56Aは、図3に示したワイパモータ駆動回路56Bと同様の構成となる。
図4は、本実施の形態に係るウォッシャポンプ66の一例を示す断面図である。本実施の形態に係るウォッシャポンプ66は、ウォッシャモータ64で駆動されるタービン66Aを備えたターボポンプの一種である。タービン66Aは、オープン動作には矢印OPEN方向に、クローズ動作には矢印CLOSE方向に、各々駆動させる。
タービン66Aが駆動されることにより、吸入口66Cからウォッシャタンク68内のウォッシャ液がポンプハウジング66B内に吸引される。そして、タービン66Aが矢印OPEN方向に駆動された場合にはオープン時吐出口66Dから、タービン66Aが矢印CLOSE方向に駆動された場合にはクローズ時吐出口66Eから、ポンプハウジング66B内のウォッシャ液が吐出される。オープン時吐出口66Dは、往路側ホース172Aを介して往路側ノズル174Aに、クローズ時吐出口66Eは復路側ホース172Bを介して復路側ノズル174Bに、各々接続されている。したがって、ウォッシャ液は、タービン66Aが矢印OPEN方向に駆動されると往路側ノズル174Aから、タービン66Aが矢印CLOSE方向に駆動されると復路側ノズル174Bから、各々噴射される。
本実施の形態に係るウォッシャポンプ66は、図4に示したように、ゴム又は合成樹脂等の弾性体で構成された弁66Fを有している。弁66Fは、タービン66Aが圧送してきたウォッシャ液の圧力でたわみ、オープン時ウォッシャ液入口66G又はクローズ時ウォッシャ液入口66Hを閉塞する。
例えば、タービン66Aが矢印OPENの方向に駆動された場合には、オープン時ウォッシャ液入口66G側の圧力が高まることで弁66Fがたわんでクローズ時ウォッシャ液入口66Hを閉塞する。また、タービン66Aが矢印CLOSEの方向に駆動された場合には、クローズ時ウォッシャ液入口66H側の圧力が高まることで弁66Fがたわんでオープン時ウォッシャ液入口66Gを閉塞する。その結果、タービン66Aが駆動される方向を正回転又は逆回転させることにより、ウォッシャ液を往路側ノズル174A又は復路側ノズル174Bから選択的に噴射させる。
タービン66Aを矢印OPEN方向に駆動するには、ウォッシャモータ64の出力軸を所定方向に回転させる。ウォッシャ駆動回路56Aは、図2のワイパモータ駆動回路56Bのように、Hブリッジ回路を構成する。ウォッシャ駆動回路56Aが図2のワイパモータ駆動回路56Bと実質同一であるとすると、例えば、トランジスタT1とトランジスタT4とをオンにすることにより、ウォッシャモータ64の出力軸を所定方向に回転させることができる。
タービン66Aを矢印CLOSE方向に駆動するには、ウォッシャモータ64の出力軸を所定方向の逆方向に回転させる。例えば、図2のトランジスタT2とトランジスタT3とをオンにすることにより、ウォッシャモータ64の出力軸を所定方向の逆方向に回転させることができる。
さらに、トランジスタT1、T4のいずれか一方をPWMによってスイッチングさせることにより、ウォッシャモータ64の出力軸の所定方向での回転速度を制御できる。また、トランジスタT2、T3のいずれか一方をPWMによってスイッチングさせることにより、ウォッシャモータ64の出力軸の所定方向の逆方向での回転速度を制御できる。
図5は、本実施の形態に係る車両洗浄システム100のウォッシャモータ64の動作タイミングの一例を示したタイムチャートである。図5において「OPEN」と記した、ワイパブレード28、30が下反転位置P2から上反転位置P1まで払拭するオープン動作の場合に、ワイパブレード28、30が上反転位置P1手前の往路所定位置に到達した場合に、往路側ノズル174Aからウォッシャ液を噴射させるために正回転していたウォッシャモータ64の回転を停止させる。さらに、上反転位置P1手前の復路噴射開始位置PXにワイパブレード28、30が到達した際にウォッシャモータ64を逆回転させて復路側ノズル174Bからウォッシャ液を噴射させる。後述するように、本実施の形態では、往路所定位置は復路噴射開始位置PXと同じである。すなわち、本実施の形態では、オープン動作でワイパブレード28、30が往路所定位置に到達した際に、往路側ノズル174Aからのウォッシャ液の噴射を停止すると共に、復路側ノズル174Bからのウォッシャ液の噴射を開始する。
ウォッシャモータ64の逆回転による復路側ノズル174Bからのウォッシャ液の噴射は、ワイパブレード28、30が上反転位置P1で反転後、図5において「CLOSE」と記した、ワイパブレード28、30が上反転位置P1から下反転位置P2まで払拭するクローズ動作を開始し、ワイパブレード28、30が、噴射されたウォッシャ液が飛散しやすくなる飛散発生位置PZ手前の復路噴射停止位置PYに到達するまで継続される。
以下、図5には記載していないが、クローズ動作でワイパブレード28、30が下反転位置P2に到達して反転した際に往路側ノズル174Aからのウォッシャ液の噴射を開始し、ワイパブレード28、30が往路所定位置に到達した際に、往路側ノズル174Aからのウォッシャ液の噴射を停止すると共に、復路側ノズル174Bからのウォッシャ液の噴射を開始する。なお、本実施の形態では、下反転位置P2からのオープン動作でワイパブレード28、30が往路所定位置(復路噴射開始位置PX)に到達するまでの間往路側ノズル174Aからウォッシャ液の噴射を行うようにしたが、下反転位置P2からのオープン動作でワイパブレード28、30が往路所定位置(復路噴射開始位置PX)に到達するまでの間往路側ノズル174A及び復路側ノズル174Bともにウォッシャ液の噴射を行わないようにしてもよい。
図6は、本実施の形態に係る車両洗浄システム100におけるワイパブレード28の上反転位置P1での反転後の状態を車室内からウィンドシールドガラス1越しに見た概略図である。図6に示したように、ウィンドシールドガラス1上の下反転位置P2寄りにはウィンドシールドガラス1上のウォッシャ液が飛散しやすい飛散発生領域200がある。本実施の形態では、上反転位置P1から下反転位置まで払拭するクローズ動作において、ワイパブレード28が飛散発生領域200に到達する前の復路噴射停止位置PYで、ウォッシャモータ64の逆回転を停止して、復路側ノズル174Bからのウォッシャ液の噴射を停止することにより、噴射したウォッシャ液がワイパブレード28、30によって払拭されたウィンドシールドガラス1上(ウィンドシールドガラス1における復路噴射停止位置PYから上反転位置P1までの領域)への飛散を防止できる。
図7は、本実施の形態に係る車両洗浄システム100のウォッシャ液噴射制御の一例を示したフローチャートである。図7に示した処理は、車両のイグニッション(IG)スイッチがACC、ON及びSTARTのいずれかのポジションになった場合に開始され、ステップ700では、車両のイグニッションスイッチがONか否かを判定する。本実施の形態でイグニッションスイッチがONの状態は、イグニッションスイッチがOFFポジションからSTARTポジションを経由してONポジションになった場合(例えば車両のエンジン始動後)と、イグニッションスイッチがOFFポジションからSTARTポジションを経由せずにONポジションになった場合(車両のエンジン未始動)と、を含む。
ステップ700で、イグニッションスイッチがONの場合には手順をステップ702に移行し、イグニッションスイッチがONではない場合には処理をリターンする。
ステップ702では、ウォッシャスイッチ62がONになったか否かを判定する。ステップ702ウォッシャスイッチ702がONの場合には、ステップ704でワイパモータ18を駆動してワイパブレード28、30による払拭動作を開始する。ステップ702でウォッシャスイッチ62がOFFの場合には処理をリターンする。
ステップ706では、ワイパブレード28、30の払拭動作に伴ってワイパブレード28、30の進行方向側のノズルからウォッシャ液を噴射する。
ステップ708では、回転角度センサ54によって検出した出力軸32の回転方向からワイパブレード28、30の進行方向を判定し、当該進行方向がオープン動作である往路払拭動作か否かを判定する。
ステップ708で、ワイパブレード28、30の進行方向が往路払拭動作の場合には、ステップ710では、回転角度センサ54によって検出した出力軸32の回転角度から算出したワイパブレード28、30のウィンドシールドガラス1上の位置が、往路所定位置であるか否かを判定する。往路所定位置は、前述のように、上反転位置P1手前(下反転位置P2寄り)の所定位置であり、復路噴射開始位置PXと同じである。
ステップ710でワイパブレード28、30が往路所定位置である復路噴射開始位置PXに到達した場合には、ステップ712で往路側ノズル174Aからのウォッシャ液の噴射を停止し、ステップ714で復路側ノズル174Bからのウォッシャ液の噴射を開始する。
ステップ710でワイパブレード28、30が往路所定位置に到達していない場合、又はステップ714で復路側ノズル174Bからウォッシャ液の噴射を開始した後は、手順をステップ708に移行する。
ステップ708で、ワイパブレード28、30の進行方向がクローズ動作である復路払拭動作の場合には、ステップ716で回転角度センサ54によって検出した出力軸32の回転角度から算出したワイパブレード28、30のウィンドシールドガラス1上の位置が、復路所定位置である復路噴射停止位置PYか否かを判定する。
ステップ716でワイパブレード28、30が復路所定位置に到達した場合には、ステップ718で復路側ノズル174Bからのウォッシャ液の噴射を停止し、ステップ716でワイパブレード28、30が復路所定位置に到達していない場合は、手順をステップ708に移行する。
ステップ720では、ウォッシャスイッチ62がONであるか否かを判定し、ウォッシャスイッチ62がONの場合は、ステップ722でワイパブレード28、30が下反転位置P2に到達したか否かを判定する。ステップ720で、ワイパブレード28、30が下反転位置P2に到達した場合は手順をステップ706に移行し、ワイパブレード28、30が下反転位置P2に到達していない場合は手順をステップ718に移行する。
ステップ720でウォッシャスイッチ62がOFFの場合には、ステップ724でワイパブレード28、30が下反転位置P2に到達したか否かを判定する。ステップ720で、ワイパブレード28、30が下反転位置P2に到達した場合は、ステップ726でワイパモータ18の回転を停止して処理をリターンし、ワイパブレード28、30が下反転位置P2に到達していない場合はステップ722のワイパブレード28、30が下反転位置P2に到達したか否かの判定処理を継続する。
以上説明したように、本実施の形態に係る車両洗浄システム100によれば、上反転位置P1から下反転位置P2まで払拭するクローズ動作において、ワイパブレード28、30が下反転位置P2到達する前の所定位置(復路所定位置)で、ウォッシャモータ64の逆回転を停止して、復路側ノズル174Bからのウォッシャ液の噴射を停止することにより、噴射したウォッシャ液がワイパブレード28、30によって払拭されたウィンドシールドガラス1上へ飛散することを防止できる。また、復路所定位置で復路ノズル174Bからのウォッシャ液の噴射を停止するが、往路所定位置で復路ノズル174Bからのウォッシャの噴射を開始しているため、ウォッシャ液の液量も十分に確保することができる。
なお、本実施の形態に係る車両洗システム100のウォッシャ液噴射制御では、下反転位置P2から往路所定位置(復路噴射開始位置PX)までの間を往路払拭する際に往路側ノズル174Aからウォッシャ液を噴射するようにしたが、往路側ノズル174Aからウォッシャ液を噴射しないように制御してもよい。また、ウォッシャスイッチがONになった際の最初の下反転位置P2から復路噴射開始位置PXまでの往路払拭では往路側ノズル174Aからウォッシャ液を噴射し、2回目以降の下反転位置P2から復路噴射開始位置PXまでの往路払拭では往路側ノズル174Aからウォッシャ液を噴射しないように制御してもよい。つまり、復路噴射開始位置PXに到達した際に復路側ノズル174Bからウォッシャ液を噴射し、復路所定位置(復路噴射停止位置PY)まで噴射を継続するように制御されていればよい。
[第2の実施の形態]
ウォッシャ液の噴射範囲及び大きさは、外気温に影響される。外気温が低ければ、ウォッシャ液の粘度が高くなり、ノズルから噴射されにくくなる。本実施の形態では、外気温に応じて、ウォッシャ液の噴射時間を変化させ、噴射量を変化させる。外気温に応じて、ウォッシャ液の噴射時間(噴射量)を変化させる以外は、本実施の形態に係る車両洗浄システムは、第1の実施の形態に係る車両洗浄システム100と同一なので、本実施の形態に係る車両洗浄システムの構成についての詳細な説明は省略する。
ウォッシャ液の噴射範囲及び大きさは、外気温に影響される。外気温が低ければ、ウォッシャ液の粘度が高くなり、ノズルから噴射されにくくなる。本実施の形態では、外気温に応じて、ウォッシャ液の噴射時間を変化させ、噴射量を変化させる。外気温に応じて、ウォッシャ液の噴射時間(噴射量)を変化させる以外は、本実施の形態に係る車両洗浄システムは、第1の実施の形態に係る車両洗浄システム100と同一なので、本実施の形態に係る車両洗浄システムの構成についての詳細な説明は省略する。
図8は、本実施の形態に係る車両洗浄システムのイグニッションスイッチ、ウォッシャスイッチ62、ワイパモータ18及びウォッシャモータ64の動作タイミングの一例を示したタイムチャートであり、(A)は外気温が所定値以上の場合、(B)は外気温が所定値未満の場合である。外気温の所定値は、ウォッシャ液の組成、仕様等によって異なるので、実機を用いた実験等を通じて具体的に決定する。
本実施の形態も、オープン動作でワイパブレード28、30が往路側の所定位置に到達した際に、往路側ノズル174Aからのウォッシャ液の噴射を停止すると共に、復路側ノズル174Bからのウォッシャ液の噴射を開始し、当該噴射はワイパブレード28、30が上反転位置P1で反転後、復路側の所定位置に到達するまで継続すること、及びクローズ動作でワイパブレード28、30が下反転位置P2に到達した際に往路側ノズル174Aからのウォッシャ液の噴射を開始すること、は第1の実施の形態と同様である。なお、本実施の形態でも、下反転位置P2からオープン動作でワイパブレード28、30が往路所定位置(後述する復路第1噴射開始位置PX1及び復路第2噴射開始位置PX2)に到達するまでの間往路側ノズル174A及び復路側ノズル174Bともにウォッシャ液の噴射を行わないようにしてもよい。
本実施の形態では、外気温に応じて、往路側の所定位置と復路側の所定位置とを別個に設定することにより、外気温に応じてウォッシャ液の噴射時間を変化させる。
図8に示したように、外気温が低い場合は、復路側ノズル174Bからのウォッシャ液の噴射時間204を、外気温が高い場合の噴射時間202よりも長くしてウォッシャ液の噴射量を多くする。噴射時間202、204は、車両洗浄システムの仕様等によって異なるので、実機を用いた実験等を通じて具体的に決定する。
後述するようにワイパブレード28、30のウィンドシールドガラス1上の位置に基づいてウォッシャ液の噴射タイミングを制御するのであれば、噴射時間202はワイパブレード28、30が復路第1噴射開始位置PX1に到達してから上反転位置P1で反転した後、復路第1噴射停止位置PY1に到達するまでの時間である。また、噴射時間204はワイパブレード28、30が復路第2噴射開始位置PX2に到達してから上反転位置P1で反転した後、復路第2噴射停止位置PY2に到達するまでの時間である。復路第1噴射開始位置PX1は復路第2噴射開始位置PX2よりも、復路第1噴射停止位置PY1は復路第2噴射停止位置PY2よりも、各々上反転位置P1に近付けることで、噴射時間202と噴射時間204とを変更することができる。詳しくは、噴射時間202を噴射時間204よりも短くすることができる。復路第1噴射開始位置PX1、復路第2噴射開始位置PX2、復路第1噴射停止位置PY1及び復路第2噴射停止位置PY2の各々は、車両洗浄システムの仕様等によって異なるので、実機を用いた実験等を通じて具体的に決定する。
図9(図9A、B)は、本実施の形態に係る車両洗浄システムのウォッシャ液噴射制御の一例を示したフローチャートである。図9のステップ700〜706は、図7で示した第1の実施の形態のウォッシャ液噴射制御と同一なので、図7と同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
ステップ900では、外気温センサ78で検出した外気温が所定値X度以上であるか否かを判定し、外気温が所定値X度以上の場合は、ステップ902で回転角度センサ54によって検出した出力軸32の回転方向からワイパブレード28、30の進行方向を判定し、当該進行方向がオープン動作である往路払拭動作か否かを判定する。
ステップ902で、ワイパブレード28、30の進行方向が往路払拭動作の場合には、ステップ904では、回転角度センサ54によって検出した出力軸32の回転角度から算出したワイパブレード28、30のウィンドシールドガラス1上の位置が、往路第1所定位置であるか否かを判定する。本実施の形態で往路第1所定位置は、復路第1噴射開始位置PX1である。
ステップ904でワイパブレード28、30が往路第1所定位置である復路第1噴射開始位置PX1に到達した場合には、ステップ906で往路側ノズル174Aからのウォッシャ液の噴射を停止し、ステップ908で復路側ノズル174Bからのウォッシャ液の噴射を開始する。
ステップ904でワイパブレード28、30が往路第1所定位置に到達していない場合、又はステップ908で復路側ノズル174Bからウォッシャ液の噴射を開始した後は、手順をステップ902に移行する。
ステップ902で、ワイパブレード28、30の進行方向がクローズ動作である復路払拭動作の場合には、ステップ910で回転角度センサ54によって検出した出力軸32の回転角度から算出したワイパブレード28、30のウィンドシールドガラス1上の位置が、復路第1所定位置である復路第1噴射停止位置PY1か否かを判定する。
ステップ910でワイパブレード28、30が復路第1所定位置に到達した場合には、ステップ912で復路側ノズル174Bからのウォッシャ液の噴射を停止し、ステップ910でワイパブレード28、30が復路第1所定位置に到達していない場合は、手順をステップ902に移行する。
ステップ914では、ウォッシャスイッチ62がONであるか否かを判定し、ウォッシャスイッチ62がONの場合は、ステップ916でワイパブレード28、30が下反転位置P2に到達したか否かを判定する。ステップ916で、ワイパブレード28、30が下反転位置P2に到達した場合は手順をステップ706に移行し、ワイパブレード28、30が下反転位置P2に到達していない場合は手順をステップ912に移行する。
ステップ914でウォッシャスイッチ62がOFFの場合には、ステップ918でワイパブレード28、30が下反転位置P2に到達したか否かを判定する。ステップ918で、ワイパブレード28、30が下反転位置P2に到達した場合は、ステップ920でワイパモータ18の回転を停止して処理をリターンし、ワイパブレード28、30が下反転位置P2に到達していない場合はステップ918のワイパブレード28、30が下反転位置P2に到達したか否かの判定処理を継続する。
ステップ900で外気温が所定値X度未満の場合は、ステップ922で回転角度センサ54によって検出した出力軸32の回転方向からワイパブレード28、30の進行方向を判定し、当該進行方向がオープン動作である往路払拭動作か否かを判定する。
ステップ922で、ワイパブレード28、30の進行方向が往路払拭動作の場合には、ステップ924で、回転角度センサ54によって検出した出力軸32の回転角度から算出したワイパブレード28、30のウィンドシールドガラス1上の位置が、往路第2所定位置であるか否かを判定する。本実施の形態で往路第2所定位置は、復路第2噴射開始位置PX2である。
ステップ924でワイパブレード28、30が往路第2所定位置である復路第2噴射開始位置PX2に到達した場合には、ステップ926で往路側ノズル174Aからのウォッシャ液の噴射を停止し、ステップ928で復路側ノズル174Bからのウォッシャ液の噴射を開始する。
ステップ924でワイパブレード28、30が往路第2所定位置に到達していない場合、又はステップ928で復路側ノズル174Bからウォッシャ液の噴射を開始した後は、手順をステップ922に移行する。
ステップ922で、ワイパブレード28、30の進行方向がクローズ動作である復路払拭動作の場合には、ステップ930で回転角度センサ54によって検出した出力軸32の回転角度から算出したワイパブレード28、30のウィンドシールドガラス1上の位置が、復路第2所定位置である復路第2噴射停止位置PY2か否かを判定する。
ステップ930でワイパブレード28、30が復路第2所定位置に到達した場合には、ステップ932で復路側ノズル174Bからのウォッシャ液の噴射を停止し、ステップ930でワイパブレード28、30が復路所定位置に到達していない場合は、手順をステップ922に移行する。
ステップ934では、ウォッシャスイッチ62がONであるか否かを判定し、ウォッシャスイッチ62がONの場合は、ステップ936でワイパブレード28、30が下反転位置P2に到達したか否かを判定する。ステップ936で、ワイパブレード28、30が下反転位置P2に到達した場合は手順をステップ706に移行し、ワイパブレード28、30が下反転位置P2に到達していない場合は手順をステップ932に移行する。
ステップ934でウォッシャスイッチ62がOFFの場合には、ステップ938でワイパブレード28、30が下反転位置P2に到達したか否かを判定する。ステップ938で、ワイパブレード28、30が下反転位置P2に到達した場合は、ステップ940でワイパモータ18の回転を停止して処理をリターンし、ワイパブレード28、30が下反転位置P2に到達していない場合はステップ938のワイパブレード28、30が下反転位置P2に到達したか否かの判定処理を継続する。
以上説明したように、本実施の形態に係る車両洗浄システムによれば、上反転位置P1から下反転位置P2まで払拭するクローズ動作において、ワイパブレード28、30が下反転位置P2到達する前の所定位置で、ウォッシャモータ64の逆回転を停止して、復路側ノズル174Bからのウォッシャ液の噴射を停止することにより、噴射したウォッシャ液がワイパブレード28、30によって払拭されたウィンドシールドガラス1上へ飛散することを防止できる。また、本実施の形態では、外気温が低い場合には、外気温が高い場合よりもウォッシャ液の噴射時間を長くする制御を行うことにより、外気温の変化に応じて、適切な量のウォッシャ液をウィンドシールドガラス1上に噴射することができる。
なお、本実施の形態に係る車両洗浄システム100のウォッシャ液噴射制御では、下反転位置P2から往路所定位置(復路第1噴射開始位置PX1及び復路第2噴射開始位置PX2)までの間を往路払拭する際に往路側ノズル174Aからウォッシャ液を噴射するようにしたが、往路側ノズル174Aからウォッシャ液を噴射しないように制御してもよい。また、ウォッシャスイッチがONになった際の最初の下反転位置P2から復路噴射開始位置PX1、PX2までの往路払拭では往路側ノズル174Aからウォッシャ液を噴射し、2回目以降の下反転位置P2から復路第1噴射開始位置PX1及び復路第2噴射開始位置PX2までの往路払拭では往路側ノズル174Aからウォッシャ液を噴射しないように制御してもよい。つまり、復路第1噴射開始位置PX1及び復路第2噴射開始位置PX2に到達した際に復路側ノズル174Bからウォッシャ液を噴射し、復路所定位置(復路第1噴射停止位置PY1及び復路第2噴射開始位置PY2)まで噴射を継続するように制御されていればよい。
[第3の実施の形態]
ウィンドシールドガラス1表面の洗浄に要するウォッシャ液の量は、車速に影響される。車速が低ければ、走行風によるウォッシャ液の飛散は、車速が高い場合に比して少なくなるので、ウィンドシールドガラス1表面の洗浄に要するウォッシャ液の量は、車速が高い場合に比して少なくて済む。また、車速が高い場合には、走行風によるウォッシャ液の飛散が、車速が低い場合に比して顕著となるので、ウィンドシールドガラス1表面の洗浄に要するウォッシャ液の量は、車速が低い場合に比して、より多くを要する。本実施の形態では、車速に応じて、ウォッシャ液の噴射時間を変化させ、噴射量を変化させる。車速に応じて、ウォッシャ液の噴射時間(噴射量)を変化させる以外は、本実施の形態に係る車両洗浄システムは、第1の実施の形態に係る車両洗浄システム100と同一なので、本実施の形態に係る車両洗浄システムの構成についての詳細な説明は省略する。
ウィンドシールドガラス1表面の洗浄に要するウォッシャ液の量は、車速に影響される。車速が低ければ、走行風によるウォッシャ液の飛散は、車速が高い場合に比して少なくなるので、ウィンドシールドガラス1表面の洗浄に要するウォッシャ液の量は、車速が高い場合に比して少なくて済む。また、車速が高い場合には、走行風によるウォッシャ液の飛散が、車速が低い場合に比して顕著となるので、ウィンドシールドガラス1表面の洗浄に要するウォッシャ液の量は、車速が低い場合に比して、より多くを要する。本実施の形態では、車速に応じて、ウォッシャ液の噴射時間を変化させ、噴射量を変化させる。車速に応じて、ウォッシャ液の噴射時間(噴射量)を変化させる以外は、本実施の形態に係る車両洗浄システムは、第1の実施の形態に係る車両洗浄システム100と同一なので、本実施の形態に係る車両洗浄システムの構成についての詳細な説明は省略する。
図10は、本実施の形態に係る車両洗浄システムのイグニッションスイッチ、ウォッシャスイッチ62、ワイパモータ18及びウォッシャモータ64の動作タイミングの一例を示したタイムチャートであり、(A)は車速が所定値以上の場合、(B)は車速が所定値未満の場合である。車速の所定値は、ウォッシャ液の組成、仕様等によって異なるので、実機を用いた実験等を通じて具体的に決定する。
図10に示したように、車速が高い場合は、復路側ノズル174Bからのウォッシャ液の噴射時間206を、車速が低い場合の噴射時間208よりも長くする。噴射時間206、208は、車両洗浄システムの仕様等によって異なるので、実機を用いた実験等を通じて具体的に決定する。
本実施の形態も、オープン動作でワイパブレード28、30が往路側の所定位置に到達した際に、往路側ノズル174Aからのウォッシャ液の噴射を停止すると共に、復路側ノズル174Bからのウォッシャ液の噴射を開始し、当該噴射はワイパブレード28、30が上反転位置P1で反転後、復路側の所定位置に到達するまで継続すること、及びクローズ動作でワイパブレード28、30が下反転位置P2に到達した際に往路側ノズル174Aからのウォッシャ液の噴射を開始すること、は第1の実施の形態と同様である。なお、本実施の形態でも、下反転位置P2からオープン動作でワイパブレード28、30が往路所定位置(後述する復路第3噴射開始位置PX3及び復路第4噴射開始位置PX4)に到達するまでの間に往路側ノズル174A及び復路側ノズル174Bともにウォッシャ液の噴射を行わないようにしてもよい。
本実施の形態では、車速に応じて、往路側の所定位置と復路側の所定位置とを別個に設定することにより、車速に応じてウォッシャ液の噴射時間を変化させる。
車速が高い場合の噴射時間206は、制限なく長くできるわけではない。図10に示したように、ワイパブレード28、30が飛散発生位置PZ手前の復路第3噴射停止位置PY3に到達するまでに噴射時間206が終了することを要する。同様に、車速が低い場合も、ワイパブレード28、30が飛散発生位置PZ2手前の復路第4噴射停止位置PY4に到達するまでに噴射時間208が終了することを要する。
後述するようにワイパブレード28、30のウィンドシールドガラス1上の位置に基づいてウォッシャ液の噴射タイミングを制御するのであれば、噴射時間206はワイパブレード28、30が復路第3噴射開始位置PX3に到達してから上反転位置P1で反転した後、復路第3噴射停止位置PY3に到達するまでの時間である。また、噴射時間208はワイパブレード28、30が復路第4噴射開始位置PX4に到達してから上反転位置P1で反転した後、復路第4噴射停止位置PY4に到達するまでの時間である。復路第3噴射開始位置PX3が復路第4噴射開始位置PX4よりも上反転位置P1から遠ざけられ、復路第3噴射停止位置PY3が復路第4噴射停止位置PY4と略同一位置に設けられることで、噴射時間206を噴射時間208よりも長くすることができる。復路第3噴射開始位置PX3、復路第4噴射開始位置PX4、復路第3噴射停止位置PY3及び復路第4噴射停止位置PY4の各々は、車両洗浄システムの仕様等によって異なるので、実機を用いた実験等を通じて具体的に決定する。なお、本実施の形態では、復路側ノズル174Bの噴射開始位置となる復路第3噴射開始位置PX3及び復路第4噴射開始位置PX4を変更することで噴射時間及び噴射量を変更しているがこれに限定されない。例えば、復路ノズル174Bの噴射停止位置となる復路第3噴射停止位置PY3及び復路第4噴射停止位置PY4を変更することで噴射時間及び噴射量を変更してもよい。また、噴射時間206が噴射時間208より長くなるように復路側ノズル174Bの復路第3噴射開始位置PX3及び復路第4噴射開始位置PX4と復路第3噴射停止位置PY3及び復路第4噴射停止位置PY4を変更することで噴射時間及び噴射量を変更してもよい。
図11(図11A、B)は、本実施の形態に係る車両洗浄システムのウォッシャ液噴射制御の一例を示したフローチャートである。図11のステップ700〜706は、図7で示した第1の実施の形態のウォッシャ液噴射制御と同一なので、図7と同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
ステップ100では、車速センサ94で検出した車速が所定値X以上であるか否かを判定し、車速が所定値X以上の場合は、ステップ102で回転角度センサ54によって検出した出力軸32の回転方向からワイパブレード28、30の進行方向を判定し、当該進行方向がオープン動作である往路払拭動作か否かを判定する。
ステップ102で、ワイパブレード28、30の進行方向が往路払拭動作の場合には、ステップ104で、回転角度センサ54によって検出した出力軸32の回転角度から算出したワイパブレード28、30のウィンドシールドガラス1上の位置が、往路第3所定位置であるか否かを判定する。本実施の形態で往路第3所定位置は、復路第3噴射開始位置PX3である。
ステップ104でワイパブレード28、30が往路第3所定位置である復路第3噴射開始位置PX3に到達した場合には、ステップ106で往路側ノズル174Aからのウォッシャ液の噴射を停止し、ステップ108で復路側ノズル174Bからのウォッシャ液の噴射を開始する。
ステップ104でワイパブレード28、30が往路第3所定位置に到達していない場合、又はステップ108で復路側ノズル174Bからウォッシャ液の噴射を開始した後は、手順をステップ102に移行する。
ステップ102で、ワイパブレード28、30の進行方向がクローズ動作である復路払拭動作の場合には、ステップ110で回転角度センサ54によって検出した出力軸32の回転角度から算出したワイパブレード28、30のウィンドシールドガラス1上の位置が、復路第3所定位置である復路第3噴射停止位置PY3か否かを判定する。
ステップ110でワイパブレード28、30が復路第3所定位置に到達した場合には、ステップ112で復路側ノズル174Bからのウォッシャ液の噴射を停止し、ステップ110でワイパブレード28、30が復路第3所定位置に到達していない場合は、手順をステップ102に移行する。
ステップ114では、ウォッシャスイッチ62がONであるか否かを判定し、ウォッシャスイッチ62がONの場合は、ステップ116でワイパブレード28、30が下反転位置P2に到達したか否かを判定する。ステップ116で、ワイパブレード28、30が下反転位置P2に到達した場合は手順をステップ706に移行し、ワイパブレード28、30が下反転位置P2に到達していない場合は手順をステップ112に移行する。
ステップ114でウォッシャスイッチ62がOFFの場合には、ステップ118でワイパブレード28、30が下反転位置P2に到達したか否かを判定する。ステップ118で、ワイパブレード28、30が下反転位置P2に到達した場合は、ステップ120でワイパモータ18の回転を停止して処理をリターンし、ワイパブレード28、30が下反転位置P2に到達していない場合はステップ118のワイパブレード28、30が下反転位置P2に到達したか否かの判定処理を継続する。
ステップ100で車速が所定値X未満の場合は、ステップ122で回転角度センサ54によって検出した出力軸32の回転方向からワイパブレード28、30の進行方向を判定し、当該進行方向がオープン動作である往路払拭動作か否かを判定する。
ステップ122で、ワイパブレード28、30の進行方向が往路払拭動作の場合には、ステップ124では、回転角度センサ54によって検出した出力軸32の回転角度から算出したワイパブレード28、30のウィンドシールドガラス1上の位置が、往路第4所定位置であるか否かを判定する。本実施の形態で往路第4所定位置は、復路第4噴射開始位置PX4である。
ステップ124でワイパブレード28、30が往路第4所定位置である復路第4噴射開始位置PX4に到達した場合には、ステップ126で往路側ノズル174Aからのウォッシャ液の噴射を停止し、ステップ128で復路側ノズル174Bからのウォッシャ液の噴射を開始する。
ステップ124でワイパブレード28、30が往路第4所定位置に到達していない場合、又はステップ128で復路側ノズル174Bからウォッシャ液の噴射を開始した後は、手順をステップ122に移行する。
ステップ122で、ワイパブレード28、30の進行方向がクローズ動作である復路払拭動作の場合には、ステップ130で回転角度センサ54によって検出した出力軸32の回転角度から算出したワイパブレード28、30のウィンドシールドガラス1上の位置が、復路第4所定位置である復路第4噴射停止位置PY4か否かを判定する。
ステップ130でワイパブレード28、30が復路第4所定位置に到達した場合には、ステップ132で復路側ノズル174Bからのウォッシャ液の噴射を停止し、ステップ130でワイパブレード28、30が復路所定位置に到達していない場合は、手順をステップ122に移行する。
ステップ134では、ウォッシャスイッチ62がONであるか否かを判定し、ウォッシャスイッチ62がONの場合は、ステップ136でワイパブレード28、30が下反転位置P2に到達したか否かを判定する。ステップ136で、ワイパブレード28、30が下反転位置P2に到達した場合は手順をステップ706に移行し、ワイパブレード28、30が下反転位置P2に到達していない場合は手順をステップ132に移行する。
ステップ134でウォッシャスイッチ62がOFFの場合には、ステップ138でワイパブレード28、30が下反転位置P2に到達したか否かを判定する。ステップ138で、ワイパブレード28、30が下反転位置P2に到達した場合は、ステップ140でワイパモータ18の回転を停止して処理をリターンし、ワイパブレード28、30が下反転位置P2に到達していない場合はステップ138のワイパブレード28、30が下反転位置P2に到達したか否かの判定処理を継続する。
以上説明したように、本実施の形態に係る車両洗浄システムによれば、上反転位置P1から下反転位置P2まで払拭するクローズ動作において、ワイパブレード28、30が下反転位置P2到達する前の所定位置で、ウォッシャモータ64の逆回転を停止して、復路側ノズル174Bからのウォッシャ液の噴射を停止することにより、噴射したウォッシャ液がワイパブレード28、30によって払拭されたウィンドシールドガラス1上へ飛散することを防止できる。また、本実施の形態では、車速が高い場合には、車速が低い場合よりもウォッシャ液の噴射時間を長くする制御を行うことにより、車速の変化に応じて、適切な量のウォッシャ液をウィンドシールドガラス1上に噴射することができる。
なお、本実施の形態に係る車両洗浄システム100のウォッシャ液噴射制御では、下反転位置P2から往路所定位置(復路第3噴射開始位置PX3及び復路第4噴射開始位置PX4)までの間を往路払拭する際に往路払拭側ノズル174Aからウォッシャ液を噴射するようにしたが、往路側ノズル174Aからウォッシャ液を噴射しないように制御してもよい。また、ウォッシャスイッチがONになった際の最初の下反転位置P2から復路第3噴射開始位置PX3及び復路第4噴射開始位置PX4までの往路払拭では往路側ノズル174Aからウォッシャ液を噴射し、2回目以降の下反転位置P2から復路第3噴射開始位置PX3及び復路第4噴射開始位置PX4までの往路払拭では往路側ノズル174Aからウォッシャ液を噴射しないように制御してもよい。つまり、復路第3噴射開始位置PX3及び復路第4噴射開始位置PX4に到達した際に復路側ノズル174Bからウォッシャ液を噴射し、復路所定位置(復路第3噴射停止位置PY3及び復路第4噴射開始位置PY4)まで噴射を継続するように制御されていればよい。
[第4の実施の形態]
本実施の形態は、第3の実施の形態の変形例である。前述のように、第3の実施の形態では、車速が高い場合は、車速が低い場合よりも、ウォッシャ液の噴射量を多くした。また、第3の実施の形態では、ウォッシャ液の噴射量を多くする際に、噴射時間を長くしている。
本実施の形態は、第3の実施の形態の変形例である。前述のように、第3の実施の形態では、車速が高い場合は、車速が低い場合よりも、ウォッシャ液の噴射量を多くした。また、第3の実施の形態では、ウォッシャ液の噴射量を多くする際に、噴射時間を長くしている。
しかしながら、ウォッシャ駆動回路56AがPWMによってウォッシャモータ64に印加する電圧を生成するのであれば、ウォッシャモータ64の回転速度を、ウォッシャ駆動回路56AがPWMによらずに電圧を生成する場合よりも抑制でき、ウォッシャポンプ66が吐出するウォッシャ液の噴射圧を抑制することが可能となる。
ウォッシャ液の噴射圧を抑制すれば、噴射時間が長くても、ウォッシャ液の噴射量はウォッシャ液の噴射圧を抑制しない場合に比して少なくなる。
図12は、本実施の形態に係る車両洗浄システムのイグニッションスイッチ、ウォッシャスイッチ62、ワイパモータ18及びウォッシャモータ64の動作タイミングの一例を示したタイムチャートであり、(A)は車速が所定値以上の場合、(B)は車速が所定値未満の場合である。車速の所定値は、第3の実施の形態と同一である。また、図12(A)は、第3の実施の形態の図10(A)と同じであり、噴射時間210は、図10(A)の噴射時間206と同一である。本実施の形態が第3の実施の形態と相違するのは、図12(B)に示した噴射時間212と、噴射時間212に係る矩形波の高さである。図12(B)では、噴射時間212が第3の実施の形態の噴射時間208及び本実施の形態の噴射時間210に比して長くなっていると共に、噴射時間212に係る矩形波の高さ(図10(B)における「OFF」と「逆転」との落差)が小さくなっている。当該矩形波の高さ(落差)が図10(B)の場合よりも小さくなっているのは、PWMによりウォッシャモータ64に印加する電圧が抑制されてウォッシャモータ64の回転速度が低下していることを示している。ウォッシャモータ64の回転速度の低下により、ウォッシャ液の噴射圧は低下し、図10(B)の場合よりも、単位時間でのウォッシャ液の噴射量は抑制される。
第3の実施の形態のように、PWMでウォッシャモータ64に印加する電圧を制御せずに、車載バッテリの電圧(略12V)そのままでウォッシャモータ64を駆動した場合に、PWMで電圧制御をした場合と同量のウォッシャ液を噴射するには、PWMで電圧制御をした場合に比して短時間でウォッシャモータ64をON・OFFすることを要する。
PWMで電圧制御をした場合に比して単位時間でのウォッシャ液の噴射量が多くなる第3の実施の形態では、ウォッシャモータ64をON・OFFするタイミングの僅かなずれがウォッシャ液の噴射量の顕著な差異の原因となる。
以上説明したように、本実施の形態に係る車両洗浄システムによれば、ウォッシャ液の噴射量を少なくする車速が低い場合では、ウォッシャモータ64に印加する電圧をPWMによって制御することにより、ウォッシャ液の噴射量の正確な制御が可能になる。
また、外気温センサ78で検出した外気温が所定値以上の場合は、ウォッシャモータ64に印加する電圧をPWMによって制御することにより、外気温が所定値未満の場合よりも少なくなるようにしてもよい。
なお、本実施の形態では、噴射時間212が噴射時間210に比して長くなっているとしたが、これに限定されることない。車速が所定値以上のときの噴射量が車速が所定値未満のときの噴射量より多くなればよく、噴射時間212と噴射時間210とが同じでもよい。また噴射時間212が噴射時間210より短くてもよい。
[その他の実施の形態]
上述の第1〜4の実施の形態では、図1、4に示したように、1のウォッシャモータ64を、正回転させて往路側ノズル174Aから、逆回転させて復路側ノズル174Bから、各々ウォッシャ液を噴射した。しかしながら、ウォッシャ装置70の構成は、これに限定されるものではなく、他の構成を採用してもよい。例えば、第1ウォッシャモータと、第2ウォッシャモータと、を備え、第1ウォッシャモータで往路側ノズル174A専用のウォッシャポンプを、第2ウォッシャモータで復路側ノズル174B専用のウォッシャポンプを各々駆動してもよい。
上述の第1〜4の実施の形態では、図1、4に示したように、1のウォッシャモータ64を、正回転させて往路側ノズル174Aから、逆回転させて復路側ノズル174Bから、各々ウォッシャ液を噴射した。しかしながら、ウォッシャ装置70の構成は、これに限定されるものではなく、他の構成を採用してもよい。例えば、第1ウォッシャモータと、第2ウォッシャモータと、を備え、第1ウォッシャモータで往路側ノズル174A専用のウォッシャポンプを、第2ウォッシャモータで復路側ノズル174B専用のウォッシャポンプを各々駆動してもよい。
図13は、本実施の形態に係る車両洗浄システムのイグニッションスイッチ、ウォッシャスイッチ62、ワイパモータ18、第1ウォッシャモータ及び第2ウォッシャモータの動作タイミングの一例を示したタイムチャートである。図13に示したように、第1ウォッシャモータを作動させた後、ワイパブレード28、30が往路第5所定位置である復路第5噴射開始位置PX5に到達した際に第1ウォッシャモータの回転を停止し、第2ウォッシャモータを回転させる。ワイパブレード28、30が上反転位置P1で反転して復路第5所定位置である復路第5噴射停止位置PY5に到達した際に、第2ウォッシャモータの回転を停止し、ワイパブレード28、30が下反転位置P2に到達した際に第1ウォッシャモータを回転させる制御を行う。
かかる制御により、ワイパブレード28、30の往復払拭動作に伴って、往路側ノズル174A及び復路側ノズル174Bからウォッシャ液を選択的に噴射させることが可能になる。
1…ウィンドシールドガラス、1A…遮光部、14,16…ワイパ、18…ワイパモータ、20…リンク機構、24,26…ワイパアーム、28,30…ワイパブレード、32…出力軸、34…クランクアーム、36…リンクロッド、38,40…ピボットレバー、42,44…ピボット軸、46…リンクロッド、48…減速機構、50…ワイパスイッチ、52…制御回路、54…回転角度センサ、56A…ウォッシャ駆動回路、56B…ワイパモータ駆動回路、56BH…電圧生成回路、56BI…電圧生成回路、56BP…プリドライバ、56BQ…プリドライバ、58…マイクロコンピュータ、60…メモリ、62…ウォッシャスイッチ、64…ウォッシャモータ、66…ウォッシャポンプ、66A…タービン、66B…ポンプハウジング、66C…吸入口、66D…オープン時吐出口、66E…クローズ時吐出口、66F…弁、66G…オープン時ウォッシャ液入口、66H…クローズ時ウォッシャ液入口、68…ウォッシャタンク、70…ウォッシャ装置、76…レインセンサ、78…外気温センサ、90…車両ECU、92…車載カメラ、92L…左撮像部、92R…右撮像部、94…車速センサ、98…機能エリア、100…車両洗浄システム、111U,111V,111W,112U,112V,112W…電界効果トランジスタ、114…ステータ、116U,116V,116W…コイル、118…ロータ、172A…往路側ホース、172B…復路側ホース、174A…往路側ノズル、174B…復路側ノズル、176A…オープン時噴射方向、176B…クローズ時噴射方向、200…飛散発生領域、202,204,206,208,210,212…噴射時間、θ1,θ2…回転角度、P1…上反転位置、P2…下反転位置、P3…格納位置、PX…復路噴射開始位置(往路所定位置)、PX1…復路第1噴射開始位置(往路所定位置)、PX2…復路第2噴射開始位置(往路所定位置)、PX3…復路第3噴射開始位置(往路所定位置)、PX4…復路第4噴射開始位置(往路所定位置)、PX5…復路第5噴射開始位置(往路所定位置)、PY…復路噴射停止位置(復路所定位置)、PY1…復路第1噴射停止位置(復路所定位置)、PY2…復路第2噴射停止位置(復路所定位置)、PY3…復路第3噴射停止位置(復路所定位置)、PY4…復路第4噴射停止位置(復路所定位置)、PY5…復路第5噴射停止位置(復路所定位置)、PZ,PZ2…飛散発生位置、T1,T2,T3,T4…トランジスタ、X…所定値
Claims (7)
- ウィンドシールドに洗浄液を噴射するノズルが、ワイパブレード及びワイパブレードを払拭動作させるワイパアームの少なくとも一方の上反転位置に対向する側と下反転位置に対向する側とに各々設けられたウォッシャ装置と、
前記ワイパブレードが前記下反転位置から前記上反転位置に向かう往路払拭動作で前記ワイパブレードが前記上反転位置と前記下反転位置との間に設けられた往路所定位置に到達した際に前記下反転位置に対向する側に設けられた復路側ノズルから洗浄液の噴射を開始し、該噴射を前記ワイパブレードが前記上反転位置で反転後、前記下反転位置に向かう復路払拭動作で前記ワイパブレードが前記上反転位置と前記下反転位置との間に設けられた復路所定位置に到達するまで継続するように前記ウォッシャ装置を制御する制御部と、
を含む車両洗浄システム。 - 外気温を検出する外気温検出部を備え、
前記制御部は、前記ワイパブレードが前記往路所定位置から前記上反転位置を介して前記復路所定位置まで払拭動作する際の前記復路側ノズルからの洗浄液の噴射量が、前記外気温検出部で検出した外気温が所定温度未満の場合は、前記外気温検出部で検出した外気温が前記所定温度以上の場合よりも多くなるように前記ウォッシャ装置を制御する請求項1記載の車両洗浄システム。 - 前記往路所定位置は、外気温が所定温度以上の場合の往路第1所定位置と、外気温が前記所定温度未満の場合の往路第2所定位置とを含み、
前記復路所定位置は、外気温が前記所定温度以上の場合の復路第1所定位置と、外気温が前記所定温度未満の場合の復路第2所定位置とを含み、
前記往路第1所定位置から前記上反転位置を介した前記復路第1所定位置までの距離は前記往路第2所定位置から前記上反転位置を介した前記復路第2所定位置までの距離より短く設定され、
前記制御部は、前記外気温検出部で検出した外気温が前記所定温度以上の場合に、前記往路払拭動作で前記ワイパブレードが前記往路第1所定位置に到達した際に前記復路側ノズルから洗浄液の噴射を開始し、該噴射を前記ワイパブレードが前記上反転位置で反転後、前記復路払拭動作で前記ワイパブレードが前記復路第1所定位置に到達するまで継続し、前記外気温検出部で検出した外気温が前記所定温度未満の場合に、前記往路払拭動作で前記ワイパブレードが前記往路第2所定位置に到達した際に前記復路側ノズルから洗浄液の噴射を開始し、該噴射を前記ワイパブレードが前記上反転位置で反転後、前記復路払拭動作で前記ワイパブレードが前記復路第2所定位置に到達するまで継続するように前記ウォッシャ装置を制御する請求項2に記載の車両洗浄システム。 - 前記制御部は、前記外気温検出部で検出した外気温が前記所定温度以上の場合は、前記ウォッシャ装置のモータに印加する電圧をパルス幅変調によって生成して前記モータの出力を抑制することにより、前記ワイパブレードが前記往路所定位置から前記上反転位置を介して前記復路所定位置まで払拭動作する際の前記復路側ノズルからの洗浄液の噴射量が、前記外気温検出部で検出した外気温が所定温度以上の場合は、前記外気温検出部で検出した外気温が前記所定温度未満の場合よりも少なくなるように前記ウォッシャ装置を制御する請求項2に記載の車両洗浄システム。
- 車速を検出する車速検出部を備え、
前記制御部は、前記ワイパブレードが前記往路所定位置から前記上反転位置を介して前記復路所定位置まで払拭動作する際の前記復路側ノズルからの洗浄液の噴射量が、前記車速検出部で検出した車速が所定速度以上の場合は、前記車速検出部で検出した車速が前記所定速度未満の場合よりも多くなるように前記ウォッシャ装置を制御する請求項1記載の車両洗浄システム。 - 前記往路所定位置は、車速が所定速度以上の場合の往路第3所定位置と、車速が前記所定速度未満の場合の往路第4所定位置とを含み、
前記復路所定位置は、車速が前記所定速度以上の場合の復路第3所定位置と、車速が前記所定速度未満の場合の復路第4所定位置とを含み、
前記往路第3所定位置から前記上反転位置を介した前記復路第3所定位置までの距離は前記往路第4所定位置から前記上反転位置を介した前記復路第4所定位置までの距離より長く設定され、
前記制御部は、前記車速検出部で検出した車速が前記所定速度以上の場合に、前記往路払拭動作で前記ワイパブレードが前記往路第3所定位置に到達した際に前記復路側ノズルから洗浄液の噴射を開始し、該噴射を前記ワイパブレードが前記上反転位置で反転後、前記復路払拭動作で前記ワイパブレードが前記復路第3所定位置に到達するまで継続し、前記車速検出部で検出した車速が前記所定速度未満の場合に、前記往路払拭動作で前記ワイパブレードが前記往路第4所定位置に到達した際に前記復路側ノズルから洗浄液の噴射を開始し、該噴射を前記ワイパブレードが前記上反転位置で反転後、前記復路払拭動作で前記ワイパブレードが前記復路第4所定位置に到達するまで継続するように前記ウォッシャ装置を制御する請求項5に記載の車両洗浄システム。 - 前記制御部は、前記車速検出部で検出した車速が前記所定速度未満の場合は、前記ウォッシャ装置のモータに印加する電圧をパルス幅変調によって生成して前記モータの出力を抑制することにより、前記ワイパブレードが前記往路所定位置から前記上反転位置を介して前記復路所定位置まで払拭動作する際の前記復路側ノズルからの洗浄液の噴射量が、前記車速検出部で検出した車速が所定速度未満の場合は、前記車速検出部で検出した車速が前記所定速度以上の場合よりも少なくなるように前記ウォッシャ装置を制御する請求項5に記載の車両洗浄システム。
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