JP2019151016A - 化粧パネル及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
図1は、本実施形態に係る化粧パネルの斜視図であり、図2は図1の断面図である。但し、図1の斜視図には、一部断面図が含まれている。また、以下の説明で示す上下などの方向は、図2中の方向であるが、本発明はこれに限定されず、化粧パネルの配置される位置により方向は変わり得る。
図3は表面材を上から見た斜視図、図4は表面材を下から見た斜視図、図5は表面材の断面図である。図3〜図5に示すように、この表面材1は、矩形状に形成された板状の本体部11と、この本体部11の周縁から裾広がりに傾斜する側壁部12と、を備えており、これらが一体的に形成されている。また、表面材1の下面には本体部11の下面と、側壁部12の内壁面とで囲まれる凹部が形成されている。
装飾層2は、種々の模様、色により形成され、化粧パネルを装飾するものであり、表面材1の下面に形成される。これにより、装飾層2による装飾は、透明の表面材1を介して外部から視認することができる。装飾層2は、種々の方法により形成することができる。例えば、予め模様等の装飾が付されたフィルムを用い、このフィルムをインサート射出成形、熱転写射出成形等により表面材1の下面に貼付けることができる。あるいは、インクジェット印刷機により、装飾層2を表面材1の下面に非接触で印刷することもできる。この場合、表面材1の下面に直接印刷してもよいし、あるいは接着性を向上するために、表面材1の下面にプライマー処理やコロナ放電処理を行った上で、装飾層2を印刷してもよい。また、印刷後に、装飾層2に対して、上記の処理を行うこともできる。
次に、基材3について、図6及び図7を参照しつつ説明する。図6は基材を上から見た斜視図、図7は基材を下から見た斜視図である。図6及び図7に示すように、基材3は、表面材1を支持するものであり、矩形状の板状に形成された基台部31と、この基台部31の上面に形成された矩形状の凸部32と、を備えており、これらが一体的に形成されている。凸部32は、表面材1の凹部に嵌まるような形状に形成されており、断面台形状に形成されている。すなわち、凸部32は、表面材1の本体部11の下面と同形状の上面321と、この上面321から裾広がりに下方に延びる側面322とを有している。そして、この側面322は、表面材1の側壁部12の内壁面と同形状に形成されている。このような凸部32と、表面材1の凹部によって、化粧パネルに隆起部が形成される。
化粧パネルの剛性は、特には限定されないが、床材などに用いられる場合には、ある程度の剛性を有することが好ましい。例えば、図8に示すように、幅50mmの化粧パネルを切り出し、距離が100mmの一対の支点で化粧パネルを支持する。そして、荷重5Nの三点曲げ試験を行ったときのたわみ量が5mm以下となるような剛性を有することが好ましい。なお、切り出した化粧パネルは、少なくとも表面材1の本体部11が含まれていればよく、側壁部12まで含まれていなくてもよい。また、上記の寸法の化粧パネルが切り出せない場合には、計算に基づいて、上記剛性を有するように設計されていればよい。
次に、化粧パネルの製造方法の例を説明する。まず、表面材1及び基材3は、射出成形、真空成形、あるいはプレス成形などにより形成する。次に、表面材1の下面に、上述したいずれかの方法により、装飾層2を形成する。これに続いて、図9に示すように、装飾層2が形成された表面材1の下面に、基材3を接着剤あるいは熱加工により貼付ける。すなわち、表面材1の凹部に基材3の凸部32を嵌め込む。こうして、上面に隆起部が形成された化粧パネルが完成する。
本実施形態によれば、次の効果を得ることができる。
(1)剛性の高い樹脂材料により化粧パネルが形成されているため、タイルなどの陶器に比べ、耐荷重性、耐衝撃性が高く、割れなどの損傷を防止することができる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。なお、以下の変形例は、適宜組み合わせ可能である。
表面材1の上面は平坦に形成するほか、次のように形成することができる。まず、表面材1の上面に微細な、梨地状等の凹凸を形成することができる。このような凹凸を形成することで、仮に表面材1の上面に傷が生じても、これを目立たなくすることができる。このような凹凸は、例えば、シボ加工により形成することができる。シボ加工は、表面材1の成形後に施してもよいし、あるいは表面材1の成形型に微細な凹凸を形成し、成形によって凹凸を形成することもできる。その他、割石のような形状、模様など、種々の表面形状にすることができる。
表面材1の上面には、例えば、図12に示すように、複数の溝16を形成することができる。溝16の形状は特には限定されないが、図12のように格子状に形成すれば、水はけ用の溝とすることができる。
基材3の形状は特には限定されず、例えば、図13に示すように、板状の基台部31と、その下面に向上に形成されたリブ33と、を備えた構造にすることができる。あるいは、図14に示すように、格子状のリブによって基材3を形成することもできる。すなわち、基材3を、複数の貫通孔を形成した形態とすることができる。
上記実施形態では、一つの化粧パネルにおいて、基材3に一つの凸部32を設け、これに対応するように表面材1に一つの凹部を形成しているが、これを複数設けることもできる。例えば、図15に示すように、基材3に複数の凸部32を設け、各凸部32に対して、個別に表面材1を配置することができる。すなわち、複数の表面材1を一つの基材3上に配置することができる。あるいは、図16に示すように、下面に複数の凹部が形成された一の表面材1を準備し、これに複数の凸部32が形成された基材3を取付けることもできる。いずれの場合も、表面材1には複数の隆起部が形成された、これに伴い溝16が形成される。
化粧パネルの形状は特には限定されず、上記のような矩形状のほか、円形、多角形状など種々の形状にすることができる。したがって、これに合わせて表面材や基材の形状を適宜決定することができる。また、表面材の凹部、基材の隆起部の形状は特には限定されず、断面の少なくとも一部が曲線で形成されていてもよい。あるいは、上記のような凹部や隆起部を設けず、平坦に形成することもできる。
上記実施形態では、表面材の下面に装飾層を形成したが、基材の上面に装飾層を形成した後、表面材と貼り合わせたり、あるいは射出成形により表面材を形成することができる。また、装飾層は、表面材の下面の全体に設ける必要はなく、一部であってもよい。
表面材1は、柔軟に変形可能な薄いシート材とは異なる、硬質の板材により形成することもできるし、あるいは、例えば、ゴム状の変形可能な板材により形成することもできるが、いずれの場合も、床材など、剛性を求められる用途の場合には、基材3との組み合わせにより、上述した曲げ剛性を有することが好ましい。例えば、表面材1が柔らかな材料で形成される場合には、剛性の高い基材3を用いることで、化粧パネル全体として、上記曲げ剛性を持たせることができる。
本発明に係る化粧パネルは、屋内外の床材のほか、壁材としても用いることができ、その用途は特には限定されない。
15 突出部
2 装飾層
3 基材
Claims (17)
- 第1面及び第2面を有し、透明の樹脂材料で形成された板状の本体部を有する表面材と、
少なくとも前記表面材の本体部を前記第2面側から支持し、樹脂材料により形成された基材と、
前記表面材と基材との間に配置される装飾層と、
を備えている、化粧パネル。 - 前記装飾層は、前記表面材の第2面に印刷により形成されている、請求項1に記載の化粧パネル。
- 前記基材は、前記表面材とは異なる樹脂により形成されている、請求項1または2に記載の化粧パネル。
- 前記表面材の第1面は、梨地状に形成されている、請求項1から3のいずれかに記載の化粧パネル。
- 前記表面材の第1面には、複数の突出部が形成されている、請求項1から4のいずれかに記載の化粧パネル。
- 前記表面材の第1面には、複数の突出部が形成されており、当該突出部が形成されている箇所以外の前記第1面が、梨地状に形成されている、請求項1から3のいずれかに記載の化粧パネル。
- 前記表面材の第2面には、少なくとも1つの凹部が形成されており、
前記基材には、前記凹部に嵌まる少なくとも1つの凸部が形成されている、請求項1から6のいずれかに記載の化粧パネル。 - 前記表面材の第1面には、複数の溝が形成されている、請求項1から7のいずれかに記載の化粧パネル。
- 前記表面材は、前記本体部の周縁から裾広がりに傾斜する側壁部、をさらに備えており、
前記基材は、前記表面材の本体部と側壁部とで囲まれる凹部に嵌まる凸部を有している、請求項1から8のいずれかに記載の化粧パネル。 - 前記基材は、
前記表面材と対向する板状の基台部と、
前記基台部において、前記表面材とは反対側に一体的に形成された複数のリブと、
を備えている、請求項1から9のいずれかに記載の化粧パネル。 - 前記基材は、前記表面材の厚み方向に延びる、複数の貫通孔を有している、請求項1から9のいずれかに記載の化粧パネル。
- 前記表面材の厚みは、0.3〜3.0mmである、請求項1から11のいずれかに記載の化粧パネル。
- 前記表面材は、アクリル系樹脂、ポリカーボネイド系樹脂、またはオレフィン系樹脂により形成されている、請求項1から12のいずれかに記載の化粧パネル。
- 第1面及び第2面を有し、透明の樹脂で形成された板状の表面材を準備する第1ステップと、
前記表面材の第2面に、印刷により、装飾層を形成する第2ステップと、
前記装飾層を挟むように、前記表面材の第2面側に、基材を設ける第3ステップと、
を備えている、化粧パネルの製造方法。 - 前記第2ステップにおいて、前記装飾層は、インクジェット印刷機により、前記表面材の第2面に印刷される、請求項14に記載の化粧パネルの製造方法。
- 前記第3ステップにおいては、前記装飾層が印刷された前記表面材を、成形型に配置した後、射出成形により、前記基材を成形する、請求項14または15に記載の化粧パネルの製造方法。
- 前記第3ステップにおいては、前記装飾層が形成された前記表面材に対し、前記基材を接着剤あるいは熱加工により取付ける、請求項14に記載の化粧パネルの製造方法。
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