JP2019148617A - 顕微鏡システム - Google Patents

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Abstract

【課題】標本における観察対象面の深さ方向の位置や励起波長を変えながら画像を取得する場合において、補正機構による収差の補正を容易にすることができる顕微鏡システムを提供する。【解決手段】対物レンズ29と、対物レンズ29により照射されるレーザ光を標本S上で走査させる走査部21と、球面収差を補正する補正機構と、標本Sと対物レンズ29との相対位置およびレーザ光または標本Sからの観察光の波長を操作者が入力する入力部7と、波長ごとに、相対位置と補正機構の最適値との関係を示す補間関数を記憶する記憶部9と、補正機構を制御する制御装置11とを備え、制御装置11が、レーザ光の波長の切り替えおよび走査部21の動作の少なくとも一方に同期して、記憶部9に記憶されている補間関数に基づいて、入力部7により入力された相対位置および波長に対応する最適値を算出し、算出した最適値に従って補正機構を制御する顕微鏡システム1である。【選択図】図1

Description

本発明は、顕微鏡システムに関するものである。
従来、レーザ顕微鏡において、カバーガラス厚に起因する球面収差を補正する手段として、補正環が知られている(例えば、特許文献1参照。)。補正環は、その機能が対物レンズに付加されており、以前は手動で調整するものであった。しかしながら、観察対象面を標本の深さ方向に変えながら画像を取得していく場合において、観察対象面の深さに応じて変化する球面収差を補正するために、観察対象面の深さを変える度に補正環を手動で調整するのは極めて面倒であり時間もかかる。特許文献1に記載の補正環は、電動で駆動するものであり、操作者が対物レンズまで手を伸ばさなくても、手元で電動操作手段により補正環を操作することができる。
特開2013−20254号公報
しかしながら、補正環の駆動を電動にしたとしても、観察対象面の深さを変える度に補正環を調整するのは面倒である。また、励起波長が複数ある場合やTiSa(チタンサファイア)レーザの波長を変えた場合においては、励起波長が変化することによっても球面収差が発生するため、励起波長を変えたら補正環の補正値も変更しないと画質が低下してしまう。そのため、標本における観察対象面の深さ方向の位置や励起波長を変えながら画像を取得する場合において、操作者が補正環を操作して球面収差を補正するのは、効率的ではないという問題がある。
本発明は上述した事情に鑑みてなされたものであって、補正機構による収差の補正を容易にすることができる顕微鏡システムを提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明は以下の手段を提供する。
本発明の一態様は、光源から発せられた照明光を標本に照射する対物レンズと、該対物レンズにより照射される前記照明光を前記標本上で走査させる走査部と、球面収差を補正する補正機構と、前記標本と前記対物レンズとの相対位置、および、前記照明光または前記標本からの観察光の波長を操作者が入力する入力部と、前記波長ごとに、前記相対位置と前記補正機構の所定の設定値との関係を示す関数を記憶する記憶部と、前記補正機構を制御する制御装置とを備え、前記所定の設定値が、前記相対位置および前記波長に応じて生じる前記球面収差を前記補正機構によって補正した状態にあるときの前記補正機構の設定値であり、前記制御装置が、前記照明光の前記波長の切り替えおよび前記走査部の動作の少なくとも一方に同期して、前記記憶部に記憶されている前記関数に基づいて、前記入力部により入力された前記相対位置および前記波長に対応する前記所定の設定値を算出し、算出した該所定の設定値に従って前記補正機構を制御する顕微鏡システムである。
本態様によれば、光源から発せられた照明光が走査部により走査され、対物レンズにより標本に照射される。これにより、標本から発せられる観察光に基づいて標本の画像を取得することによって、標本を観察することができる。
この場合において、標本と対物レンズとの相対位置および照明光の波長に応じて球面収差が生じるが、制御装置により、照明光の波長の切り替えおよび走査部の動作の少なくとも一方に同期して、記憶部に記憶されている関数に基づいて算出される補正機構の所定の設定値に従って、補正機構が制御される。これにより、補正機構が入力部により入力された相対位置および波長に対応する所定の設定値に設定されることによって、球面収差が補正される。したがって、照明光の波長を切り替えたり標本と対物レンズとの相対位置を変更したりする場合であっても、操作者が補正機構を操作することなく補正機構により球面収差を補正することができ、補正機構による収差の補正を容易にすることができる。
上記態様においては、前記対物レンズが、光軸方向に移動可能な1または複数の光学系を内部に有し、前記補正機構が、前記対物レンズに光軸回りに回転可能に取り付けられ、前記光軸回りの回転角に応じて1または複数の前記光学系を前記光軸方向に移動させる補正環を備え、前記所定の設定値が、前記補正環の前記光軸回りの回転角を示すこととしてもよい。
この構成によって、補正環の光軸回りの回転角を調整するだけで、対物レンズの内部に設けられている1または複数の光学系が光軸方向に移動することによって、球面収差が補正される。したがって、制御装置により制御する補正機構を簡易な構成で実現することができる。
上記態様においては、前記所定の設定値が、前記標本の画像に対してコントラスト評価法または明るさ評価法を用いて算出される評価値が最大となるときの前記補正機構の設定値であってもよい。
この構成によって、一般的に知られている評価法により、球面収差が補正された状態にあるときの補正機構の所定の設定値を容易に決めることができる。
上記態様においては、前記制御装置が、前記波長ごとに、互いに異なる複数の前記相対位置と各該相対位置に対応する前記所定の設定値との複数の組み合わせに基づいて、補間によって前記関数を算出する関数算出部を備え、前記記憶部が、前記関数算出部によって算出された前記関数を記憶することとしてもよい。
この構成によって、補正機構を駆動する前に、関数算出部により、予め関数を算出してからその関数を記憶部に記憶させておくだけで、制御装置による補正機構の駆動制御を実現することができる。
本発明によれば、補正機構による収差の補正を容易にすることができるという効果を奏する。
本発明の一実施形態に係る顕微鏡システムの概略構成図である。 操作者が指示を入力する入力受付画面の一例を示す図である。 補正環の回転角と標本の画像に対する評価値との関係の一例を示すグラフである。 標本に対する対物レンズの相対位置と補正環の最適値との関係の一例を示すグラフである。 レーザ光の波長ごとの補間関数の一例を示すグラフである。 図1の顕微鏡システムにより補間関数を算出する手順を説明するフローチャートである。 図1の顕微鏡システムにより標本の画像を取得する手順を説明するフローチャートである。 操作者が指示を入力する入力受付画面の他の一例を示す図である。 標本に対する対物レンズの相対位置と補正環の最適値との関係の一例を示すグラフである。 同一の観察対象面においてレーザ光の波長ごとに画像を取得する様子を説明する図である。 同一の観察対象面においてレーザ光の波長ごとに画像を取得することを観察対象面ごと順に繰り返す様子を説明する図である。 図1の顕微鏡システムにより標本の画像を取得する別の手順を説明するフローチャートである。 同一の波長により観察対象面ごとに画像を取得する様子を説明する図である。 同一の波長により観察対象面ごとに画像を取得することを波長ごとに順に繰り返す様子を説明する図である。
本発明の一実施形態に係る顕微鏡システムについて図面を参照して以下に説明する。
本実施形態に係る顕微鏡システム1は、図1に示すように、レーザ光(照明光)を発生する光源ユニット3と、標本Sの画像を取得する顕微鏡装置5と、操作者により操作されるユーザインタフェース等の入力部7と、各種情報を記憶する記憶部9と、光源ユニット3および顕微鏡装置5を制御する制御装置11とを備えている。
光源ユニット3としては、例えば、多波長レーザ光源が用いられる。光源ユニット3は、互いに異なる波長のレーザ光を発生する複数の光源部13A,13B・・・13Z(以下、光源部13A,13Zを例示して説明する。)と、光源部13Zから発せられたレーザ光を反射する反射ミラー15と、光源部13Zから発せられたレーザ光の光路と光源部13Aから発せられたレーザ光の光路とを合成するダイクロイックミラー17とを備えている。
ダイクロイックミラー17は、光源部13Aから発せられたレーザ光を顕微鏡装置5に向けて透過させる一方、反射ミラー15により反射された光源部13Zからのレーザ光を顕微鏡装置5に向けて反射する。
顕微鏡装置5は、標本Sを載置するステージ19と、光源ユニット3からのレーザ光を2次元的に走査する走査部21と、走査部21により走査されたレーザ光を集光する瞳投影レンズ23および結像レンズ25と、瞳投影レンズ23および結像レンズ25によって集光されたレーザ光をステージ19に向けて反射する反射ミラー27と、反射ミラー27により反射されたレーザ光を標本Sに照射する一方、標本Sにおいて発生する蛍光(観察光)を集光する対物レンズ29とを備えている。
また、顕微鏡装置5は、反射ミラー27により反射されたレーザ光を対物レンズ29に向けて透過させる一方、対物レンズ29により集光された蛍光を反射することによってレーザ光の光路から分岐させるダイクロイックミラー31と、ダイクロイックミラー31によって反射された蛍光をリレーするリレーレンズ33A,33Bと、リレーレンズ33A,33Bによってリレーされた蛍光を検出する光電子増倍管等の検出器35とを備えている。以下、対物レンズ29の光軸方向をZ方向とし、Z方向に直交し、かつ、互いに直交する方向をX方向およびY方向とする。
ステージ19は、例えば、図示しないステッピングモータやピエゾアクチュエータ等の駆動部を備えている。このステージ19は、標本Sを搭載した状態でZ方向に移動することができる。ステージ19がZ方向に移動することによって、標本Sに対する対物レンズ29の相対位置をZ方向に変化させることができる。
走査部21は、例えば、互いに交差する揺動軸回りに揺動可能な一対のガルバノミラー(図示略)を備えている。この走査部21は、一対のガルバノミラーをラスタスキャン方式で駆動させることによって、標本S上においてレーザ光を2次元的に走査させることができる。なお、走査部21は、一対のガルバノスキャナに限定されるものでなく、レゾナントミラー等を採用したものであってもよい。
対物レンズ29は、光軸方向に移動可能な1または複数の光学系(いずれも図示略)を内部に有している。この対物レンズ29には、光軸回りに回転可能に取り付けられた補正環37と、補正環37を光軸回りに回転させるモータ等の補正駆動装置39とが設けられている。補正環37は、光軸回りの回転角に応じて、対物レンズ29の1または複数の光学系を光軸方向に移動させる。これら補正環37および補正駆動装置39により、球面収差を補正する補正機構が構成される。
入力部7は、図2に示すような入力受付画面7aにおいて、操作者により、標本Sに対する対物レンズ29の相対位置(μm)を示す相対位置指示(例えば、Z1,Z2・・・。)、および、レーザ光の波長(nm)を示す照明波長指示(例えば、λ1,λ2・・・。)が入力される。
記憶部9は、レーザ光の波長ごとに、標本Sに対する対物レンズ29の相対位置と補正環37の最適な回転角(所定の設定値)との関係を示す補間関数(関数)を記憶する。補正環37の最適な回転角とは、標本Sに対する対物レンズ29の相対位置およびレーザ光の波長に応じて生じる球面収差を補正環37によって補正した状態にあるときの補正環37の回転角をいう。以下、補正環37の最適な回転角を補正環37の最適値という。
制御装置11は、光源ユニット3、入力部7、記憶部9、ステージ19、走査部21および補正駆動装置39と接続されたインタフェース回路と、各種プログラム等を記憶するHDD(Hard Disk Drive)等の補助記憶部と、該補助記憶部に記憶されている各種プログラムを実行するCPU(Central Processing Unit)と、前記補助記憶部から読み出されるプログラムを一時的に記憶するRAM(Random Access Memory)等(いずれも図示略)を備えている。
この制御装置11は、機能によって、関数算出部41と同期制御部43とに分けられる。これら関数算出部41および同期制御部43は、CPUが補助記憶部からプログラムをRAMに読み出してから、読み出したプログラムを実行することにより、種々の処理を実現する。
具体的には、関数算出部41は、最適値決定プログラムの実行により、補正環37の回転角ごとに、標本Sの画像に対してコントラスト評価法または明るさ評価法を用いて評価値を算出する。そして、関数算出部41は、図3に示すように、レーザ光の波長ごとに、算出した評価値が最大となるときの補正環37の回転角(例えば、図3においてθ1。)を、その画像が取得された標本Sに対する対物レンズ29の相対位置(例えば、図3においてZ1。)に対応する補正環37の最適値として決定する。関数算出部41によって決定された標本Sに対する対物レンズ29の相対位置とその相対位置に対応する補正環の最適値との組み合わせは、記憶部9により記憶される。
また、関数算出部41は、補間関数算出プログラムの実行により、図4および図5に示すように、レーザ光の波長ごとに、標本Sに対する対物レンズ29の複数の相対位置と各相対位置に対応する補正環37の最適値との複数の組み合わせに基づいて、補間によって補間関数を算出する。関数算出部41によって算出されたレーザ光の波長ごとの補間関数は、記憶部9により記憶される。
また、関数算出部41は、最適値算出プログラムの実行により、記憶部9に記憶されている補間関数に基づいて、入力部7により入力された標本Sに対する対物レンズ29の相対位置およびレーザ光の波長に対応する補正環37の最適値を算出する。
同期制御部43は、同期プログラムの実行により、レーザ光の波長の切り替え、走査部21の駆動、補正駆動装置39の駆動および標本Sに対する対物レンズ29の相対位置の調整を同期して制御する。そして、同期制御部43は、入力部7により入力された標本Sに対する対物レンズ29の相対位置およびレーザ光の波長に応じて、レーザ光の波長の切り替えおよび走査部21の動作の少なくとも一方に同期して、関数算出部41により算出された最適値に従って補正環37を制御する。具体的には、同期制御部43は、レーザ光の波長を切り換える場合、および、標本Sにおける観察対象面のZ方向の位置を変更する場合の少なくとも一方に同期して、補正環37の光軸回りの回転角を調整する。同期制御部43は、走査部21による1ライン走査ごとに水平同期信号を出力するとともに、走査部21による1フレーム走査ごとに垂直同期信号を出力してもよい。そして、同期制御部43は、この垂直同期信号を用いて補正環37を制御することとしてもよい。
上記構成の顕微鏡システム1の作用について、図6および図7のフローチャートを参照して説明する。
本実施形態に係る顕微鏡システム1により標本Sを観察する場合は、図6のフローチャートに従って、補間関数を算出する。まず、ステージ19に標本Sを載置したら、ステージ19を駆動することによって、標本Sとステージ19との界面に対物レンズ29の焦点を合わせる(ステップSA1)。
次いで、操作者が、図2に示すように、入力部7により、標本Sに対する対物レンズ29の相対位置(例えば、Z1、Z2、Z3。)およびレーザ光の波長(例えば、λ1、λ2、λ3。)を入力する(ステップSA2)。
次いで、制御装置11の同期制御部43により、入力部7により入力された最初の波長を光源ユニット3から発生させることによって、スキャンを開始する(ステップSA3)。光源ユニット3から発せられたレーザ光は、走査部21により走査された後、瞳投影レンズ23および結像レンズ25により集光される。そして、レーザ光は、反射ミラー27により反射されてダイクロイックミラー31を透過した後、対物レンズ29により標本Sに照射される。これにより、走査部21の駆動に応じて、標本S上でレーザ光が2次元的に走査される。
レーザ光が照射されることにより標本Sにおいて発生した蛍光は、対物レンズ29により集光されてレーザ光の光路を戻り、ダイクロイックミラー31により反射された後、リレーレンズ33A,33Bを経由して、検出器35により検出される。これにより、検出器35によって検出された蛍光の強度に基づいて、標本Sの画像を生成することができる。
次いで、制御装置11の関数算出部41により、生成した標本Sの画像に対して、補正環37の回転角ごとに評価値が算出される。そして、図3に示すように、評価値が最大となる補正環37の回転角が最適値として決定される(ステップSA4)。補正環37の最適値が決定されると、この標本Sの画像が取得された標本Sに対する対物レンズ29の相対位置と、決定した補正環37の最適値との組み合わせが、記憶部9により記憶される(ステップSA5)。
次いで、入力部7により次の相対位置が入力されているので(ステップSA6「YES」)、制御装置11により、ステージ19が駆動されることによって次の相対位置に移動される(ステップSA7)。そして、ステップSA4およびステップSA5が実施される。同様にして、入力部7により入力されている残りの相対位置についても、ステップSA4およびステップSA5が実施される。
これにより、最初の波長について、入力部7により入力された相対位置ごとに補正環37の最適値が取得される。この場合において、標本Sの屈折率により、標本Sにおける対物レンズ29の焦点位置の深さ、すなわち、標本Sにおける観察対象面のZ方向の位置に応じて球面収差が変化するため、標本Sに対する対物レンズ29の相対位置ごとに、補正環37の最適値が異なる。
そして、入力部7により入力された全ての相対位置において補正環37の最適値が取得されると(ステップSA6「NO」)、制御装置11の関数算出部41により、最初の波長について、図4に示すように、記憶部9に記憶されている相対位置と補正環37の最適値との複数の組み合わせに基づいて補間関数が算出される。そして、算出した補間関数が記憶部9により記憶される(ステップSA8)。
次いで、入力部7により次の波長が入力されているので(ステップSA10「YES」)、制御装置11により、次の波長に変更される(ステップSA9)。そして、ステップSA3〜SA8が実施される。同様にして、入力部7により入力されている残りの波長についても、ステップSA3〜SA8が実施される。これにより、入力部7により入力された全ての波長について、補間関数が取得される。
次に、図7のフローチャートに従って、標本Sの画像を取得する。まず、操作者が、図8に示すように、入力部7により、標本Sの観察対象範囲とレーザ光の波長(例えば、λ1、λ2、λ3。)を入力する(ステップSB1)。標本Sの観察対象範囲としては、例えば、Z方向のスキャンの開始位置「start」(μm)、Z方向のスキャンの終了位置「end」(μm)、および、画像ごとの標本Sに対する対物レンズ29の相対位置間の距離「step」(μm)を入力する。
次いで、制御装置11の同期制御部43により、入力部7により入力された最初の波長が設定されるとともに、ステージ19が駆動されることによって最初の観察対象面のZ位置に移動する。そして、制御装置11の関数算出部41により、図9に示すように、記憶部9により記憶されている補間関数に基づいて、最初の波長および最初の観察対象面に対応する補正環37の回転角が算出される(ステップSB2)。
次いで、制御装置11の同期制御部43により、関数算出部41によって算出された回転角に従って補正駆動装置39が制御される。これにより、補正環37の光軸回りの回転角が、最初の波長および最初の観察対象面に対応する最適値に合わせられる(ステップSB3)。そして、走査部21が駆動され、最初の観察対象面における標本Sの画像が取得される(ステップSB4)。この場合において、補正環37が、補間関数から算出される回転角に合わせられることによって、球面収差が補正された高画質の画像を取得することができる。
次いで、入力部7により次の波長が入力されているので(ステップSB5「YES」)、制御装置11により、次の波長に変更された後(ステップSB6)、最初の観察対象面において、ステップSB2〜SB4が実施される。同様にして、入力部7により入力されている残りの波長についても、ステップSB2〜SB4が実施される。これにより、図10に示すように、同一の観察対象面において、レーザ光の波長ごとに画像が取得される。
そして、入力部7により入力されている全ての波長について、最初の観察対象面の画像が取得されると(ステップSB5「NO」)、次の観察対象面がある場合は(ステップSB7「YES」)、制御装置11の同期制御部43によりステージ19が駆動されることによって、次の観察対象面のZ位置に移動される(ステップSB8)。そして、次の観察対象面において、ステップSB2〜SB5が実施される。これにより、図11に示すように、同一の観察対象面においてレーザ光の波長ごとに画像が取得されることが、観察対象面ごとに順に繰り返される。そして、全ての観察対象面について、波長ごとの画像が取得されると(ステップSB7「NO」)、標本Sの画像取得が終了する。
以上説明したように、本実施形態に係る顕微鏡システム1によれば、制御装置11により、レーザ光の波長の切り替え、走査部21の駆動、補正駆動装置39の駆動および標本Sに対する対物レンズ29の相対位置の調整が同期して制御され、複数の観察対象面について波長ごとに取得された複数の画像によって構成される最適なXYλ―Z画像を取得することができる。
この場合において、標本Sに対する対物レンズ29の相対位置およびレーザ光の波長に応じて球面収差が生じるが、制御装置11により、レーザ光の波長の切り替えおよび走査部21の動作の少なくとも一方に同期して、記憶部9に記憶されている補間関数に基づいて算出される補正環37の最適値に従って、補正環37が制御される。これにより、補正環37が、入力部7により入力された相対位置および波長に対応する最適値に設定されることによって、球面収差が補正された高画質の画像を取得することができる。したがって、レーザ光の波長を切り換えたり標本Sに対する対物レンズ29の相対位置を変更したりする場合において、操作者が補正環37を操作することなく補正環37により球面収差を補正することができ、補正環37による収差の補正を容易にすることができる。
本実施形態は以下のように変形することができる。
本実施形態においては、図7のフローチャートに示すように、同一の観察対象面において、入力部7により入力された全ての波長について標本Sの画像を取得してから、次の観察対象面に移動していくこととした。これに代えて、同一の波長により、入力部7によって入力された全ての観察対象面について標本Sの画像を取得してから、次の波長に変更していくこととしてもよい。
この場合、図12のフローチャートに示すように、入力部7により入力された最初の波長により、入力部7により入力された最初の観察対象面の画像が取得された後(ステップSB1〜SB4)、次の観察対象面がある場合は(ステップSB5´「YES」)、制御装置11により、波長を変えずに次の観察対象面のZ位置に移動されることとすればよい(ステップSB6´)。そして、移動後の観察対象面において、最初の波長により、ステップSB2〜SB4が実施されることとすればよい。これにより、図13に示すように、同一の波長により、観察対象面ごとに画像が取得される
そして、入力部7により入力されている全ての観察対象面について、最初の波長によって画像が取得されると(ステップSB5´「NO」)、入力部7により次の波長が入力されている場合は(ステップSB7´「YES」)、制御装置11により、次の波長に変更されることとすればよい(ステップSB8´)。そして、変更後の波長により、ステップSB2〜SB6´が実施されることとすればよい。次の波長に変更する際には、観察対象面のZ位置を初期の位置、すなわち、最初の観察対象面のZ位置まで戻す。これにより、図14に示すように、同一の波長により観察対象面ごとに画像が取得されることが、波長ごとに順に繰り返される。そして、全ての波長について、観察対象面ごとに画像が取得されたら(ステップSB7´「NO」)、標本Sの画像取得を終了することとすればよい。この変形例によっても、本実施形態と同様の効果を奏する。
本変形例においては、次の波長に変更するごとに、1つ前の波長における最後の観察対象面のZ位置から最初の観察対象面のZ位置に向かって、観察対象面のZ位置を逆方向に移動していくこととしてもよい。すなわち、波長を変更するごとに、観察対象面を移動する方向を逆方向に切り換えることとしてもよい。こうすることによって、次の波長に変更する際に観察対象面を初期の位置まで戻す必要がないため、時間の節約になる。
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。例えば、本発明を上記実施形態および変形例に適用したものに限定されることなく、これらの実施形態および変形例を適宜組み合わせた実施形態に適用してもよく、特に限定されるものではない。
また、例えば、上記実施形態においては、対物レンズ29と標本Sとの相対位置として、ステージ19をZ方向に移動させることによって、標本Sに対する対物レンズ29の相対位置を変更することとしたが、これに代えて、対物レンズ29をZ方向に移動させることによって、標本Sに対する対物レンズ29の相対位置を変更することとしてもよい。
また、入力部7により入力する標本Sと対物レンズ29との相対位置は、標本Sとステージ19との界面を1つ決めて、その位置を0とするものであってもよいし、顕微鏡システム1自体が有する絶対位置を用いるものであってもよい。また、入力部7により入力する標本Sと対物レンズ29との相対位置は、操作者が数値を直接入力することとしてもよいし、操作者の指示に従って、制御装置11によって自動で入力されることとしてもよい。自動で入力される場合は、相対位置を細かく設定する精度優先としてもいいし、相対位置を粗く設定する速度優先としてもよい。
また、入力部7により入力する波長は、操作者が数値を直接入力する方式を採用することとしてもよいし、用意してある波長を表示しておき、操作者がその中から所望の波長を選択するチェックボックスの方式を採用することとしてもよい。また、入力部7によりレーザ光の波長を入力することに代えて、入力部7により蛍光の波長を入力することとしてもよい。
1 顕微鏡システム
7 入力部
9 記憶部
11 制御装置
21 走査部
29 対物レンズ
37 補正環
41 関数算出部
S 標本

Claims (4)

  1. 光源から発せられた照明光を標本に照射する対物レンズと、
    該対物レンズにより照射される前記照明光を前記標本上で走査させる走査部と、
    球面収差を補正する補正機構と、
    前記標本と前記対物レンズとの相対位置、および、前記照明光または前記標本からの観察光の波長を操作者が入力する入力部と、
    前記波長ごとに、前記相対位置と前記補正機構の所定の設定値との関係を示す関数を記憶する記憶部と、
    前記補正機構を制御する制御装置とを備え、
    前記所定の設定値が、前記相対位置および前記波長に応じて生じる前記球面収差を前記補正機構によって補正した状態にあるときの前記補正機構の設定値であり、
    前記制御装置が、前記照明光の前記波長の切り替えおよび前記走査部の動作の少なくとも一方に同期して、前記記憶部に記憶されている前記関数に基づいて、前記入力部により入力された前記相対位置および前記波長に対応する前記所定の設定値を算出し、算出した該所定の設定値に従って前記補正機構を制御する顕微鏡システム。
  2. 前記対物レンズが、光軸方向に移動可能な1または複数の光学系を内部に有し、
    前記補正機構が、前記対物レンズに光軸回りに回転可能に取り付けられ、前記光軸回りの回転角に応じて1または複数の前記光学系を前記光軸方向に移動させる補正環を備え、
    前記所定の設定値が、前記補正環の前記光軸回りの回転角を示す請求項1に記載の顕微鏡システム。
  3. 前記所定の設定値が、前記標本の画像に対してコントラスト評価法または明るさ評価法を用いて算出される評価値が最大となるときの前記補正機構の設定値である請求項1または請求項2に記載の顕微鏡システム。
  4. 前記制御装置が、前記波長ごとに、互いに異なる複数の前記相対位置と各該相対位置に対応する前記所定の設定値との複数の組み合わせに基づいて、補間によって前記関数を算出する関数算出部を備え、
    前記記憶部が、前記関数算出部によって算出された前記関数を記憶する請求項1から請求項3のいずれかに記載の顕微鏡システム。
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