JP2019144153A - 電線形状の再現方法,再現装置,及び再現プログラム、並びに、点群精度の評価方法,評価装置,及び評価プログラム - Google Patents

電線形状の再現方法,再現装置,及び再現プログラム、並びに、点群精度の評価方法,評価装置,及び評価プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】点群を利用しながらも電線形状を正確に再現したり、架空送電線を再現する点群の再現精度を評価したりすることができる電線形状の再現方法を提供する。【解決手段】電線に関する三次元の点群の最小二乗平面が求められる処理S1,S2と、点群を構成する各点のそれぞれから最小二乗平面へと下ろした垂線の足の座標が求められる処理S3と、垂線の足の座標が二次元直交座標に変換される処理S4と、二次元直交座標に変換された座標群に適合する懸垂曲線が算定される処理S5とを有するようにした。【選択図】図1

Description

本発明は、電線形状の再現方法,再現装置,及び再現プログラム、並びに、点群精度の評価方法,評価装置,及び評価プログラムに関する。さらに詳述すると、本発明は、例えば観測によって取得された点群を用いて特別高圧架空電線などの架空送電線の形状を再現したり、例えば観測によって取得された点群に関する架空送電線の捕捉精度を評価したりする技術に関する。
特別高圧架空電線などの架空送電線は、周辺樹木との間に最低2 m の離隔確保が義務づけられている。架空送電線は潮流が大きく高温になるほど弛度が大きくなって最低高さが低くなるため、電線形状を把握することは離隔評価の点で重要である。
電線形状の把握に関連して、電線の弛度を測定する従来の技術として、第一及び第二の支持点間に張られた電線の弛度を測定する方法であって、第一の支持点における第一のカテナリー角αと第二の支持点における第二のカテナリー角βとを測定し、カテナリー曲線を表す式を積分して求めた第一及び第二の支持点間に張られた電線の長さLの計算式であって、未知の第一のカテナリー角α及び第二のカテナリー角βと、未知の長さLと、既知の径間長Dと、既知の第一の支持点と第二の支持点間の高低差Hと、既知の電線の単位長さ当たりの重量Wとで表される計算式に、測定された第一のカテナリー角α及び第二のカテナリー角βの測定値と、長さLの推定値とを代入して計算することにより長さLの計算値を求め、求めた計算値と推定値とを比較して、両値が予め設定された精度で一致しているか否かを判定し、一致していなければ計算値を推定値として計算式に代入して再度計算及び判定を繰り返し、一致していれば当該推定値を電線の長さLの測定値と決定し、測定された第一のカテナリー角α及び第二のカテナリー角βの測定値と決定された長さLの測定値とに基づいて電線の弛度を算出するものがある(特許文献1)。
電線形状の把握に関連して、また、小型無人航空機(UAV:Unmanned Aerial Vehicle の略;「ドローン」とも呼ばれる)が用いられて行われる写真測量によって取得される撮影画像データを処理することにより、架空送電線や周辺樹木に関する三次元データ(即ち、三次元の位置情報を持つ点の集まり;「点群」とも呼ばれる)を生成することが可能になっている。
そこで、点群に基づいて電線形状の現況を把握することができれば、例えば、架空送電線の離隔確保を評価したり、潮流に応じた電線の弛度を評価したりすることができる。
特開2006−194653号公報
特許文献1の電線の弛度測定方法では、弛度の評価が必要とされる全ての電線に対して第一及び第二の支持点のそれぞれに於ける第一及び第二のカテナリー角α,βを測定するための角度センサーを設置しなければならず、多大な手間が必要とされ、また、例えば送電設備の立地場所として多い山林などでは角度センサーを設置することが困難であることも考えられる。このため、汎用性が高いとは言い難い。
また、小型無人航空機が用いられて行われる写真測量によって取得される撮影画像から生成される点群は撮影条件によっては観測対象物を十分に再現する(別言すると、捕捉する)ことができない場合があるという問題がある。このため、三次元データ(別言すると、点群)をそのまま用いた場合には電線形状の現況を正確に把握することができるとは言い難い。
そこで、本発明は、点群各々に固有の傾向や特質に影響を受けること無く電線形状を常に正確に再現することができる電線形状の再現方法,再現装置,及び再現プログラムを提供することを目的とする。本発明は、また、電線形状を再現する点群に関する再現対象物の捕捉精度を評価することができる点群精度の評価方法,評価装置,及び評価プログラムを提供することを目的とする。
かかる目的を達成するため、本発明の電線形状の再現方法は、電線に関する三次元の点群の最小二乗平面が求められる処理と、点群を構成する各点のそれぞれから最小二乗平面へと下ろした垂線の足の座標が求められる処理と、垂線の足の座標が二次元直交座標に変換される処理と、二次元直交座標に変換された座標群に適合する懸垂曲線が算定される処理とを有するようにしている。
また、本発明の電線形状の再現装置は、電線に関する三次元の点群の最小二乗平面を求める手段と、点群を構成する各点のそれぞれから最小二乗平面へと下ろした垂線の足の座標を求める手段と、垂線の足の座標を二次元直交座標に変換する手段と、二次元直交座標に変換された座標群に適合する懸垂曲線を算定する手段とを有するようにしている。
また、本発明の電線形状の再現プログラムは、電線に関する三次元の点群の最小二乗平面を求める処理と、点群を構成する各点のそれぞれから最小二乗平面へと下ろした垂線の足の座標を求める処理と、垂線の足の座標を二次元直交座標に変換する処理と、二次元直交座標に変換された座標群に適合する懸垂曲線を算定する処理とをコンピュータに行わせるようにしている。
したがって、これらの電線形状の再現方法,電線形状の再現装置,電線形状の再現プログラムによると、電線を表す点群が十分であるとは言えない(言い換えると、電線の再現が不完全である)場合でも、曲線の当てはめによって補完しつつ電線形状が再現される。
本発明の電線形状の再現方法,電線形状の再現装置,電線形状の再現プログラムは、三次元の点群が、小型無人航空機による航空写真測量によって得られるデータが利用されて作成された点群であるようにしても良い。この場合には、比較的に低コストで運用され得る小型無人航空機によって取得されるデータに基づいて電線形状が再現される。
また、本発明の点群精度の評価方法は、電線に関する三次元の点群の最小二乗平面が求められる処理と、点群を構成する各点のそれぞれから最小二乗平面へと下ろした垂線の足の座標が求められる処理と、垂線の足の座標が二次元直交座標に変換される処理と、二次元直交座標に変換された座標群に適合する懸垂曲線が算定される処理と、電線に係る径間全体に対する点群が存在する比率として電線の再現率が求められる処理とを有するようにしている。
また、本発明の点群精度の評価装置は、電線に関する三次元の点群の最小二乗平面を求める手段と、点群を構成する各点のそれぞれから最小二乗平面へと下ろした垂線の足の座標を求める手段と、垂線の足の座標を二次元直交座標に変換する手段と、二次元直交座標に変換された座標群に適合する懸垂曲線を算定する手段と、電線に係る径間全体に対する点群が存在する比率として電線の再現率を求める手段とを有するようにしている。
また、本発明の点群精度の評価プログラムは、電線に関する三次元の点群の最小二乗平面を求める処理と、点群を構成する各点のそれぞれから最小二乗平面へと下ろした垂線の足の座標を求める処理と、垂線の足の座標を二次元直交座標に変換する処理と、二次元直交座標に変換された座標群に適合する懸垂曲線を算定する処理と、電線に係る径間全体に対する点群が存在する比率として電線の再現率を求める処理とをコンピュータに行わせるようにしている。
したがって、これらの点群精度の評価方法,点群精度の評価装置,点群精度の評価プログラムによると、電線を表す点群が十分であるとは言えない(言い換えると、電線の再現が不完全である)場合でも、曲線の当てはめによって補完しつつ電線形状が再現された上で元の点群の精度が評価される。
本発明の点群精度の評価方法,点群精度の評価装置,点群精度の評価プログラムは、三次元の点群が、小型無人航空機による航空写真測量によって得られるデータが利用されて作成された点群であるようにしても良い。この場合には、小型無人航空機によって取得されるデータに基づく点群の精度が評価される。
本発明の電線形状の再現方法,電線形状の再現装置,電線形状の再現プログラムによれば、電線を表す点群が十分であるとは言えない(言い換えると、電線の再現が不完全である)場合でも電線形状を再現することができるので、点群のデータがたとえ完全ではないとしても電線形状を再現することが可能であり、言い換えると点群のデータ各々に固有の傾向や特質や質の良い悪いの影響を受けること無く(若しくは、影響を低減させて)電線形状を再現することが可能であり、延いては電線形状の再現に関して汎用性の高い手法を実現することが可能になる。
本発明の電線形状の再現方法,電線形状の再現装置,電線形状の再現プログラムは、小型無人航空機による航空写真測量に基づく点群が用いられるようにした場合には、電線形状の再現のために電線の敷設領域に何らかの設備等を設けることなく、したがって電線の敷設領域に直接立ち入ることなく、電線形状を再現することができるので、電線形状の再現のための設備等の設置の手間を省くことが可能であり、また、電線の敷設領域の状況に影響を受けることなく電線形状の再現を行うことが可能であり、延いては電線形状の再現に関して汎用性の高い手法を実現することが可能になる。
本発明の点群精度の評価方法,点群精度の評価装置,点群精度の評価プログラムによれば、電線を表す点群が十分であるとは言えない(言い換えると、電線の再現が不完全である)場合でも電線形状を再現することができるので、元の点群のデータ各々に固有の傾向や特質や質の良い悪いの影響を受けない(若しくは、影響が低減された)理論的な電線形状を特定した上で元の点群の精度を評価することが可能になり、したがって、元の点群の精度について的確な感度を備える評価を行うことが可能になる。
本発明の点群精度の評価方法,点群精度の評価装置,点群精度の評価プログラムは、小型無人航空機による航空写真測量に基づく点群が用いられるようにした場合には、小型無人航空機によって取得されるデータに基づく点群の精度を的確に評価することが可能になる。
本発明に係る電線形状の再現方法の実施形態の一例を示すフローチャートである。 実施形態の電線形状の再現方法を電線形状の再現プログラムを用いて実施する場合の当該プログラムによって実現される電線形状の再現装置の機能ブロック図である。 架空送電線に関する点群に対して求められる最小二乗平面の例を示す図である。 架空送電線に関する点群(二次元直交座標に変換された座標群)に対して求められる懸垂曲線の例を示す図である。 高度の異なる支持点間における懸垂曲線に関する水平弛度を説明する図である。 本発明に係る点群精度の評価方法の実施形態の一例を示すフローチャートである。 実施形態の点群精度の評価方法を点群精度の評価プログラムを用いて実施する場合の当該プログラムによって実現される点群精度の評価装置の機能ブロック図である。 図4に示す懸垂曲線の算定の例における径間に対する架空送電線に関する点群の分布状況を示す図である。
以下、本発明の構成を図面に示す実施の形態の一例に基づいて詳細に説明する。
図1乃至図4に、本発明に係る電線形状の再現方法,電線形状の再現装置,及び電線形状の再現プログラムの実施形態の一例を示す。
本実施形態の電線形状の再現方法は、電線に関する三次元の点群の最小二乗平面が求められる処理(S1,S2)と、点群を構成する各点のそれぞれから最小二乗平面へと下ろした垂線の足の座標が求められる処理(S3)と、垂線の足の座標が二次元直交座標に変換される処理(S4)と、二次元直交座標に変換された座標群に適合する懸垂曲線が算定される処理(S5)とを有するようにしている(図1参照)。
上記電線形状の再現方法は、本発明に係る電線形状の再現装置によって実施され得る。本実施形態の電線形状の再現装置は、電線に関する三次元の点群の最小二乗平面を求める手段と、点群を構成する各点のそれぞれから最小二乗平面へと下ろした垂線の足の座標を求める手段と、垂線の足の座標を二次元直交座標に変換する手段と、二次元直交座標に変換された座標群に適合する懸垂曲線を算定する手段とを有するようにしている。
上記電線形状の再現方法及び電線形状の再現装置は、電線形状の再現プログラムがコンピュータ上で実行されることによっても実施・実現され得る。ここでは、電線形状の再現プログラムがコンピュータ上で実行されることによって電線形状の再現方法が実施されると共に電線形状の再現装置が実現される場合を説明する。
本実施形態の電線形状の再現プログラム17を実行するためのコンピュータ10(本実施形態では、電線形状の再現装置10でもある)の全体構成を図2に示す。
このコンピュータ10(電線形状の再現装置10)は制御部11,記憶部12,入力部13,表示部14,及びメモリ15を備え、これらが相互にバス等の信号回線によって接続されている。
制御部11は、記憶部12に記憶されている電線形状の再現プログラム17に従ってコンピュータ10全体の制御並びに電線形状の再現に係る演算を行うものであり、例えばCPU(中央演算処理装置)である。
記憶部12は、少なくともデータやプログラムを記憶可能な装置であり、例えばハードディスクである。
入力部13は、少なくとも作業者の命令や種々の情報を制御部11に与えるためのインターフェイス(即ち、情報入力の仕組み)であり、例えばキーボードやマウスである。なお、例えばキーボードとマウスとの両方のように複数種類のインターフェイスを入力部13として有するようにしても良い。
表示部14は、制御部11の制御によって文字や図形或いは画像等の描画・表示を行うものであり、例えばディスプレイである。
メモリ15は、制御部11が種々の制御や演算を実行する際の作業領域であるメモリ空間となるものであり、例えばRAM(Random Access Memory の略)である。
また、コンピュータ10に、必要に応じ、当該コンピュータ10との間でデータや制御指令等の信号の送受信(即ち、出入力)が可能であるように、バスや広域ネットワーク回線等の信号回線により、データサーバ18が接続されるようにしても良い。また、コンピュータ10は、必要に応じ、インターネットなどのネットワークを介してクラウドサーバ(図示していない)にアクセス可能であるようにしても良い。
そして、コンピュータ10(以下、「電線形状の再現装置10」と表記する)の制御部11には、電線形状の再現プログラム17が実行されることにより、電線に関する三次元の点群の最小二乗平面を求める処理を行うデータ読込部11a及び平面算出部11bと、点群を構成する各点のそれぞれから最小二乗平面へと下ろした垂線の足の座標を求める処理を行う平面投影部11cと、垂線の足の座標を二次元直交座標に変換する処理を行う点群回転部11dと、二次元直交座標に変換された座標群に適合する懸垂曲線を算定する処理を行う懸垂曲線算定部11eとが構成される。
電線形状の再現方法が実施される際の手順として、まず、点群データの整備が行われる(S1)。
本発明では、電線形状を再現する対象としての架空送電線に関する点群が用いられる。なお、本発明で用いられる点群のデータは、既存のデータが利用・整備されて用いられるようにしても良く、或いは、新たに取得・整備されたデータが用いられるようにしても良い。
本発明による電線形状の再現は、隣り合う一対の鉄塔同士の間(「径間」と呼ばれる)を単位として、言い換えると、隣り合う一対の鉄塔同士の間(即ち、径間)に架設されている送電線(尚、複数の送電線が腕金によって横方向に並べられて支持されている場合にはこれら送電線の各々のことを指す)を単位として行われる。
本発明における点群のデータとして、例えば、航空機やヘリコプターなどに搭載されたレーザ計測装置(即ち、レーザスキャナ)が用いられて行われる航空レーザ測量などの種々のレーザ測距によって取得されるデータが利用されて生成される三次元の座標群/点群のデータ(言い換えると、三次元的な複数の座標点)や、小型無人航空機(UAV:Unmanned Aerial Vehicle の略;「ドローン」とも呼ばれる)などが用いられて行われる航空写真測量によって取得されるデータが利用されて生成される三次元の座標群/点群のデータなどが用いられ得る。
なお、点群データを作成する手法は、特定のものに限定されるものではなく、取得されたデータ(言い換えると、利用可能なデータ)に応じて適当なものが適宜選択される。
例えば、再現対象の架空送電線を複数箇所から画角が異なるように撮影して得られる複数の多視点画像(別言すると、多視点情報)をステレオマッチングして前記架空送電線の三次元の点群データを作成する手法が用いられ得る。
具体的には、デジタルカメラを搭載した小型無人航空機が用いられて取得された多視点画像(別言すると、空撮した画像)に対してSfM/MVS(SfM:Structure from Motion の略,MVS:Multi-View Stereo の略)を適用することによって三次元の点群データを作成する手法が確立されており(例えば、早川裕弌ほか「小型無人航空機を用いたSfM多視点ステレオ写真測量による地形情報の空中計測」,物理探査,第69巻第4号,297−309頁,2016年)、このような手法によって作成された三次元の点群データは本発明における点群のデータとして用いられ得る。
三次元の点群データを構成する各点は、3軸直交座標系における横方向(別言すると、水平方向)のX軸−Y軸平面で規定される位置座標(x,y)と縦方向(別言すると、鉛直方向)のZ軸で規定される高さ座標(z)との組み合わせとして構成される三次元座標(x,y,z)で表される。
なお、三次元の点群データを構成する各点を表す三次元座標(x,y,z)としては、具体的には例えば、地理情報システム(「GIS」とも表記される)において用いられる測地系の一つである直交座標系における三次元座標が絶対座標として用いられ得る。この際、三次元の点群データ各々の種々の基準に基づく元の三次元座標と前記絶対座標とを対応づけるために、例えば、三次元の点群データが取得される範囲に、前記絶対座標が測定され得る複数の特定点が設定/設置され、これら複数の特定点を三次元の点群データにおける特定点に相当する点に重ねることにより、三次元の点群データの元の三次元座標と前記絶対座標とが対応づけられる(別言すると、変換・換算される)ようにしても良い。
ただし、本発明における座標値の規定のされ方は、地理情報システムでも用いられる測地系の一つである直交座標系に限定されるものではなく、以下の処理において用いられるデータの全てに共通の基準に基づくものであったりデータ相互で換算可能なものであったりしても良い。具体的には例えば、固定的に設定された原点に対して設定されて距離を尺度(言い換えると、座標値)とする3軸直交座標系における座標値(即ち、固定的に設定された原点を基準とする3軸方向それぞれの距離)が用いられるようにしても良い。
本実施形態では、3軸直交座標系によって規定される三次元の座標値であって水平方向のX−Y平面で規定される位置(x,y)と鉛直方向のZ軸で規定される高さ(z)との組み合わせとして(x,y,z)で表される座標値を各点が有する点群データが用いられるとし、また、各点の座標値相互の差違から実際の寸法/距離が計算され得るとする。なお、本発明の説明における「高さ」は、地表からの高さではなく、上述の通り、「標高」のように或る固定的な基準(別言すると、原点)に対する鉛直方向における隔たりの程度を表す情報(具体的には、数値)である。
本発明では、電線形状を再現する対象としての架空送電線に関する点群のデータ(言い換えると、電線形状を再現する対象としての架空送電線に相当する三次元の座標値/点データであり、架空送電線を表現する三次元の座標値/点データ)のみが用いられる。すなわち、利用しようとする点群のデータに例えば鉄塔や地物などに関する点群のデータ(言い換えると、例えば鉄塔や地物などに相当する三次元の座標値/点データであり、例えば鉄塔や地物などを表現する三次元の座標値/点データ)が含まれている場合には、架空送電線以外の点群のデータは除去された点群のデータが用いられる。
例えば鉄塔や地物に相当する点群のデータと架空送電線に相当する点群のデータとを分類する処理は、作業者によって手作業で行われるようにしても良く、或いは、電子計算機によって機械的・自動的に行われるようにしても良い(例えば、架空送電線に相当する点群のデータを分類する手法の検討について、B.Guoほか「An Improved Method for Power−Line Reconstruction from Point Cloud Data」,Remote Sensing,8,no.1,2016年 を参照)。
本実施形態の説明では点群のデータの座標値を「(xD,yD,zD)」と表し、再現対象の架空送電線に関する三次元座標値(xD,yD,zD)の集合である点群に係る座標群データがデータサーバ18にデータファイルとして格納される。
そして、電線形状の再現プログラム17が実行される際の手順として、言い換えると、電線形状の再現装置10における処理として、再現対象の架空送電線に関する点群に係る座標群データの読み込みが行われる。
具体的には、制御部11のデータ読込部11aにより、データサーバ18にデータファイルとして格納されている、再現対象の架空送電線に関する点群に係る座標群データの三次元座標値が読み込まれる。
そして、データ読込部11aにより、再現対象の架空送電線に関する点群に係る座標群データがメモリ15に記憶させられる。
次に、最小二乗平面の算出が行われる(S2)。
架空送電線は重力方向に垂れ下がる懸垂曲線(「カテナリー曲線」とも呼ばれる)を描くため、架空送電線に関する点群は主に鉛直方向に沿って平面的に分布すると考えられる。そこで、本発明では、各点からの距離を最小とする平面である最小二乗平面を求め、当該最小二乗平面の法線ベクトルと平行に当該最小二乗平面へと各点を投影することにより、架空送電線に関する点群の分布を二次元で扱うようにする。
上記の考え方を踏まえてS2の処理では、再現対象の架空送電線に関する点群に対する最小二乗平面が求められる。
三次元の点群に対する最小二乗平面の算出の仕方は、特定の手法に限定されるものではなく、三次元の点群に的確にフィットする平面が求められる手法のうち適当なものが適宜選択される。
三次元の点群に対する最小二乗平面を算出する手法の一例を以下に説明する。なお、以下の説明において、「n」の直上に「→」が付されているベクトルとしての表記を「n→」と表記する。
点P(x0,y0,z0)を通り、法線ベクトルを n→ = [a,b,c]T とする平面の方程式は、平面上の任意点(x,y,z)に対して内積を用いて以下の数式1のように表される。
(数1) a(x−x0)+b(y−y0)+c(z−z0) = 0
数式1を一般形として表すと以下の数式2a,2bのようになる。
(数2a) ax+by+cz+d = 0
(数2b) d = −(ax0+by0+cz0)
法線ベクトルn→の大きさは必ずしも1である必要は無いため、ここで便宜的に c=1 とし、法線ベクトルn→のz要素は常に1であるようにする。これによって以下の数式3aのように係数を減らすことができ、また、数式3aは数式3bのように変形して表せる。
(数3a) ax+by+z+d = 0
(数3b) ax+by+d = −z
三次元の点群に対する数式3bを行列で表すと、以下の数式4のように表される。
最小二乗法を行うために転置行列を両辺に掛けると、以下の数式5aのようになり、さらに数式5bのように変形して表せる。なお、数式5bなどにおいて、N=n+1 である。
点群(xi,yi,zi)の重心が原点である場合、Σxi=Σyi=Σzi=0 となり、数式5bは以下の数式6のように表される。
点群(xi,yi,zi)の重心が原点である場合は、さらに、d=0 となり、最小二乗平面は常に原点を通る(数式7)。
クラメルの公式に従い、行列式を用いて以下の数式8a乃至8dのようになり、法線ベクトルn→が求められる。
(数8a) D = ΣxiiΣyii−ΣxiiΣxii
(数8b) a = (ΣyiiΣxii−ΣxiiΣyii)/D
(数8c) b = (ΣxiiΣxii−ΣxiiΣyii)/D
(数8d) n→ = [a,b,1]T
上述の方法では、z=0 となると D=0 となって除算できなくなる。このため、上記の操作をx,y,及びzの全てに対して行い、行列式Dが最も大きくなる結果をベストフィットとして選択する。
以上をまとめると、上述の例では、点群の重心を求めて原点に移動し、法線ベクトルのx,y,zのうちのいずれかの成分を1として三つのDを求め、最も大きなものに対応する法線ベクトルn→を求めることによって最小二乗平面が決定される。
架空送電線に関する点群に対して求められる最小二乗平面の例を図3に示す。
電線形状の再現装置10における処理としては、制御部11の平面算出部11bにより、S1の処理においてメモリ15に記憶された架空送電線に関する点群に係る座標群データが読み込まれる。
その上で、平面算出部11bにより、読み込まれた点群(座標群)に対する最小二乗平面が算出される。
そして、平面算出部11bにより、算出された最小二乗平面を表すためのパラメータがメモリ15に記憶させられる。
次に、S2の処理によって求められた最小二乗平面への点群の平行投影が行われる(S3)。
S3の処理では、再現対象の架空送電線に関する点群を構成する各点から最小二乗平面へと下ろした垂線の足の座標が求められる。
原点を通る平面の方程式は、以下の数式9のように表される。
(数9) ax+by+cz = 0
法線ベクトル n→ = [a,b,c]T と一致する方向ベクトルを有し、点(x0,y0,z0)を通る直線の式は以下の数式10a乃至10cのように表される。なお、tは点と平面との最短距離を表す。
(数10a) x = x0+at
(数10b) y = y0+bt
(数10c) z = z0+ct
この直線と面との交点を求めるため、直線の式を平面の式に代入すると以下の数式11aのようになり、さらに数式11bのように変形して表せる。
(数11a) a(x0+at)+b(y0+bt)+c(z0+ct) = 0
(数11b) t = −(ax0+by0+cz0)/(a2+b2+c2)
数式11bによって求められるtを直線の式に代入すると垂線の足の座標が得られる。
なお、点(x,y,z)と平面との最短距離dは以下の数式12のようになる。そして、当該dの平均二乗和の平方根を算出することにより、水平方向における点群と平面との平均平方二乗誤差が求められる。
電線形状の再現装置10における処理としては、制御部11の平面投影部11cにより、S1の処理においてメモリ15に記憶された架空送電線に関する点群に係る座標群データが読み込まれると共に、S2の処理においてメモリ15に記憶された最小二乗平面を表すためのパラメータが読み込まれる。
その上で、平面投影部11cにより、読み込まれた点群を構成する点毎(別言すると、座標群の座標毎)に、最小二乗平面へと下ろした垂線の足の座標が求められる。
そして、平面投影部11cにより、点群を構成する点毎の、最小二乗平面上の垂線の足の座標がメモリ15に記憶させられる。
次に、S3の処理によって最小二乗平面へと投影された点の直交座標系への回転が行われる(S4)。
架空送電線の両端の支持点を結んだ線は或る方位角を示し、点群はその間に分布しているため、S2の処理において求められる最小二乗平面もほぼ同じ方位角になる。また、風の影響や三次元モデリング(具体的には例えば、SfM/MVSの処理)の誤差があると、鉛直面から傾いて垂下するように分布する。そこで、本発明では、二次元平面での懸垂曲線への当てはめ結果を絶対座標で相互比較できるようにするため、最小二乗平面に投影された点群を直交座標系に回転するようにする。
上記の考え方を踏まえてS4の処理では、最小二乗平面を回転させることを想定して当該最小二乗平面へと投影された点群を二次元直交座標に変換する。
原点を通り、平面の法線ベクトルに平行な直線OP(q,p,r)を考える。この直線OPがX軸に重なるようにすると、S3の処理において最小二乗平面へと投影した点がY−Z平面に分布することになる。
直線OPがX軸,Y軸,Z軸となす角度をそれぞれα,β,γとする。まず、直線OPをZ軸周りに角度−γで回転させてY−Z平面に直線OPが含まれるようにする。次に、直線OPがX軸に重なるようにY軸の周りを角度βで回転させる。これらの操作を回転行列を用いて表記すると、以下の数式13乃至数式15のようになる。
最小二乗平面に投影された点群を構成する各点に対して数式13乃至数式15による操作が適用されることにより、前記点群が二次元直交座標(具体的には、相互に直交するY軸及びZ軸によって規定されるY−Z平面上の座標)に変換される。
なお、上述の説明では相互に直交するY軸及びZ軸によって規定されるY−Z平面上の座標に変換されるようにしているが、点群が直交座標系へと回転(言い換えると、二次元直交座標に変換)されれば良いという点では、相互に直交するX軸及びY軸によって規定されるX−Y平面上の座標に変換されるようにしたり、相互に直交するX軸及びZ軸によって規定されるX−Z平面上の座標に変換されるようにしたりしても良い。
電線形状の再現装置10における処理としては、制御部11の点群回転部11dにより、S3の処理においてメモリ15に記憶された点群を構成する点毎の、最小二乗平面上の垂線の足の座標が読み込まれる。
その上で、点群回転部11dにより、読み込まれた座標毎に、二次元直交座標への変換が行われる。
そして、点群回転部11dにより、架空送電線に関する点群を構成する点毎の、最小二乗平面上の垂線の足の座標についての、直交座標系への回転後(言い換えると、二次元直交座標への変換後)の座標がメモリ15に記憶させられる。
次に、S4の処理によって直交座標系へと回転された点群に適合する架空送電線の懸垂曲線の算定が行われる(S5)。
S5の処理では、二次元直交座標に変換された点群にフィットする懸垂曲線が算定される。
電線の形状は双曲線関数を用いて以下の数式16に示す懸垂曲線(「カテナリー曲線」とも呼ばれる)で表される。
数式16における記号はそれぞれ以下の事項を表す。
C:カテナリー数(C=T/W)
W:電線の単位長さあたりの自重(単位:kgw/m)
T:電線の水平張力(単位:kgf)
K:電線の高さを規定する定数
s:電線の水平位置を規定する定数
すなわち、数式16から、電線の形状はカテナリー数Cで一意に決まる。
S4の処理によって得られた直交座標系の平面上の点群(即ち、再現対象の架空送電線に関する点群がS2乃至S4の処理を経て二次元直交座標に変換された座標群)へと数式16を非線形最小二乗法によって当てはめ、数式16の定数C,K,及びsを求める。連立非線形方程式は、例えば修正hybrid Powell(ハイブリッドパウエル)法やNewton Raphson(ニュートンラプソン)法などを用いて数値的に求められ得る。
架空送電線に関する点群(尚、二次元直交座標に変換された座標群である)に対する当てはめの結果として求められる懸垂曲線(カテナリー曲線)の例を図4に示す。
電線形状の再現装置10における処理としては、制御部11の懸垂曲線算定部11eにより、S4の処理においてメモリ15に記憶された架空送電線に関する点群を構成する点毎の二次元直交座標への変換後の座標が読み込まれる。
その上で、懸垂曲線算定部11eにより、読み込まれた座標の集合に対する当てはめとしての懸垂曲線(カテナリー曲線)が算定される。
そして、懸垂曲線算定部11eにより、算定された懸垂曲線(カテナリー曲線)を表すためのパラメータがメモリ15に記憶させられる。
上述の処理により、架空送電線の形状が再現される。
なお、懸垂曲線への当てはめの際の平均平方二乗誤差が鉛直方向における点群と曲線との平均平方二乗誤差になる。
また、架空送電線の形状が再現されることにより、架空送電線の弛度が求められる。すなわち、水平弛度は、架空送電線の支持点高さと最低点との差であるので、カテナリー数Cが算定されて懸垂曲線(カテナリー曲線)の形状が特定されることによって求められる。具体的には、図5において、架空送電線の最低点Oを基準に考えると、支持点Aの高さdAが支持点Aに対する水平弛度であり、支持点Bの高さdBが支持点Bに対する水平弛度である。つまり、上述の処理の結果として、現況の架空送電線に関するカテナリー数が特定されて弛度が求められる。
以上のように構成された電線形状の再現方法,電線形状の再現装置,電線形状の再現プログラムによれば、電線を表す点群が十分であるとは言えない(言い換えると、電線の再現が不完全である)場合でも、曲線の当てはめによって補完しつつ電線形状を再現することができる。このため、点群のデータがたとえ完全ではないとしても電線形状を再現することが可能であり、言い換えると点群のデータ各々に固有の傾向や特質や質の良い悪いの影響を受けること無く(若しくは、影響を低減させて)電線形状を再現することが可能であり、延いては電線形状の再現に関して汎用性の高い手法を実現することが可能になる。
続いて、図6乃至図8に、本発明に係る点群精度の評価方法,点群精度の評価装置,及び点群精度の評価プログラムの実施形態の一例を示す。
本実施形態の点群精度の評価方法は、電線に関する三次元の点群の最小二乗平面が求められる処理(S1,S2)と、点群を構成する各点のそれぞれから最小二乗平面へと下ろした垂線の足の座標が求められる処理(S3)と、垂線の足の座標が二次元直交座標に変換される処理(S4)と、二次元直交座標に変換された座標群に適合する懸垂曲線が算定される処理(S5)と、電線に係る径間全体に対する点群が存在する比率として電線の再現率が求められる処理(S6)とを有するようにしている(図6参照)。
上記点群精度の評価方法は、本発明に係る点群精度の評価装置によって実施され得る。本実施形態の点群精度の評価装置は、電線に関する三次元の点群の最小二乗平面を求める手段と、点群を構成する各点のそれぞれから最小二乗平面へと下ろした垂線の足の座標を求める手段と、垂線の足の座標を二次元直交座標に変換する手段と、二次元直交座標に変換された座標群に適合する懸垂曲線を算定する手段と、電線に係る径間全体に対する点群が存在する比率として電線の再現率を求める手段とを有するようにしている。
上記点群精度の評価方法及び点群精度の評価装置は、点群精度の評価プログラムがコンピュータ上で実行されることによっても実施・実現され得る。ここでは、点群精度の評価プログラムがコンピュータ上で実行されることによって点群精度の評価方法が実施されると共に点群精度の評価装置が実現される場合を説明する。
本実施形態の点群精度の評価プログラム27を実行するためのコンピュータ20(本実施形態では、点群精度の評価装置20でもある)の全体構成を図7に示す。
このコンピュータ20(点群精度の評価装置20)は制御部21,記憶部22,入力部23,表示部24,及びメモリ25を備え、これらが相互にバス等の信号回線によって接続されている。
制御部21は、記憶部22に記憶されている点群精度の評価プログラム27に従ってコンピュータ20全体の制御並びに点群精度の評価に係る演算を行うものであり、例えばCPU(中央演算処理装置)である。
記憶部22,入力部23,表示部24,及びメモリ25は、それぞれ、上述の電線形状の再現装置10の記憶部12,入力部13,表示部14,及びメモリ15と同様である。
また、コンピュータ20に、必要に応じ、当該コンピュータ20との間でデータや制御指令等の信号の送受信(即ち、出入力)が可能であるように、バスや広域ネットワーク回線等の信号回線により、データサーバ28が接続されるようにしても良い。また、コンピュータ20は、必要に応じ、インターネットなどのネットワークを介してクラウドサーバ(図示していない)にアクセス可能であるようにしても良い。
本実施形態の説明では、上述した電線形状の再現方法の説明と同様に、点群のデータの座標値を「(xD,yD,zD)」と表し、再現対象(また、精度の評価対象でもある)の架空送電線に関する三次元座標値(xD,yD,zD)の集合である点群に係る座標群データがデータサーバ28にデータファイルとして格納される。
そして、コンピュータ20(以下、「点群精度の評価装置20」と表記する)の制御部21には、点群精度の評価プログラム27が実行されることにより、電線に関する三次元の点群の最小二乗平面を求める処理を行うデータ読込部21a及び平面算出部21bと、点群を構成する各点のそれぞれから最小二乗平面へと下ろした垂線の足の座標を求める処理を行う平面投影部21cと、垂線の足の座標を二次元直交座標に変換する処理を行う点群回転部21dと、二次元直交座標に変換された座標群に適合する懸垂曲線を算定する処理を行う懸垂曲線算定部21eと、電線に係る径間全体に対する点群が存在する比率として電線の再現率を求める処理を行う再現率算出部21fとが構成される。
点群精度の評価装置20の制御部21に構成される、上記のS1乃至S5に係る処理を実行するデータ読込部21a,平面算出部21b,平面投影部21c,点群回転部21d,及び懸垂曲線算定部21eは、それぞれ、上述の電線形状の再現装置10の制御部11に構成されるデータ読込部11a,平面算出部11b,平面投影部11c,点群回転部11d,及び懸垂曲線算定部11eと同様である。
点群精度の評価方法が実施される際の手順としては、まず、上述した電線形状の再現方法と同様の手順が行われる。すなわち、点群精度の評価方法が実施される際の手順としては、まず点群データの整備が行われ(S1)、次に最小二乗平面の算出が行われ(S2)、当該最小二乗平面への点群の平行投影が行われ(S3)、最小二乗平面へと投影された点の直交座標系への回転が行われ(S4)、さらに直交座標系へと回転された点群に適合する架空送電線の懸垂曲線の算定が行われる(S5)ところまで、上述した電線形状の再現方法が実施される際の手順と同様の処理が行われる。
また、上述のS1乃至S5の処理が行われる際の、点群精度の評価装置20の制御部21(具体的には、データ読込部21a,平面算出部21b,平面投影部21c,点群回転部21d,及び懸垂曲線算定部21e)における処理は、上述した電線形状の再現装置10の制御部11(具体的には、データ読込部11a,平面算出部11b,平面投影部11c,点群回転部11d,及び懸垂曲線算定部11e)における処理と同様である。
その上で、続けて、点群精度の評価方法が実施される際の手順として、径間に係る架空送電線の再現率の算出が行われる(S6)。
S6の処理では、再現対象の架空送電線に係る径間に於ける点群の分布実態が求められ、径間全体に対する点群が存在する比率として架空送電線の再現率が求められる。
具体的には、径間(即ち、隣り合う一対の鉄塔同士の間のことであり、ここでは具体的には再現対象の架空送電線の両端の支持点同士の間のことである)全体の長さに対する、架空送電線に相当する点群のデータが存在する区間の長さの合計の比が算出されることにより、径間全体に対する点群の充足度(言い換えると、架空送電線の捕捉の程度)に相当する指標が求められる。
再現率の算出にあたっては、径間(言い換えると、架空送電線の一方の支持点から他方の支持点への差渡し)全体が所定の大きさで一定間隔に区切られる。径間全体が区切られる際の前記一定間隔の前記所定の大きさは、特定の寸法/長さ/距離に限定されるものではなく、例えば算出される再現率としての指標として望まれる精度(言い換えると、情報の細かさ)が考慮されるなどした上で適当な寸法/長さ/距離に適宜設定される。径間全体が一定間隔で区切られた個個それぞれ(即ち、区切り同士の間の個個それぞれ)のことを「分割区間」と呼ぶ。
その上で、分割区間毎に、当該の分割区間内に架空送電線に相当する点群のデータが存在するか否かが判断され、点群のデータが存在する場合には分割区間の寸法(即ち、前記一定間隔の前記所定の大きさのこと)が点群のデータが存在する区間の長さの合計として積算される。
そして、径間全体の長さに対する上記の点群のデータが存在する区間の長さの合計の比が計算される。したがって、全ての分割区間に架空送電線に相当する点群のデータが存在する場合に再現率は「1」になる。すなわち、再現率は、径間方向にみた場合に点群がどの程度線状に存在しているかを表す指標であり、径間方向/架空送電線方向の全体に満遍なく点群のデータが存在していることによって懸垂曲線の当てはめの精度が向上するという点において架空送電線の形状の再現の程度を表す指標である。
なお、径間全体が一定間隔に区切られた際の分割区間の総数が計数されると共に架空送電線に相当する点群のデータが存在する分割区間の個数が計数された上で分割区間の総数に対する点群のデータが存在する分割区間の個数の比が計算されることによっても、上記と同様の再現率が求められる。
径間(言い換えると、架空送電線の一方の支持点から他方の支持点への差渡し)全体についての、分割区間毎の、当該の分割区間内に存在する架空送電線に相当する点群のデータの個数のヒストグラムの例を図8に示す。図8に示す例では、各分割区間の寸法/長さ/距離が0.5 m に設定され、したがってヒストグラムのビン幅は0.5 m である。なお、図8に示すヒストグラムの全ビン数に対する点群のデータが存在するビン数の比が再現率である。
ここで、図8に示す例では再現率は0.44であるものの、本発明によれば図4に示すように懸垂曲線(カテナリー曲線)を推定することが可能であり、従って例えば電線の弛度を求めることが可能である。
点群精度の評価プログラム27が実行される際の手順として、言い換えると、点群精度の評価装置20における処理として、制御部21の再現率算出部21fにより、S4の処理においてメモリ25に記憶された架空送電線に関する点群を構成する点毎の二次元直交座標への変換後の座標の読み込みが行われる。
その上で、再現率算出部21fにより、分割区間毎に架空送電線に相当する点群のデータが存在するか否かが判断された上で径間全体に対する点群のデータが存在する区間の比が計算されて再現率が算出される。
分割区間の寸法/長さ/距離は、例えば、S6の処理が実行される際に入力部23を介して入力されて指定されるようにしても良く、或いは、点群精度の評価プログラム27内に予め規定されるようにしても良い。
そして、算出された再現率が表示部24に表示されたりデータファイルとして記憶部22に保存されたりする。その上で、制御部21は、当該の径間に関する点群精度の評価を終了する。
以上のように構成された点群精度の評価方法,点群精度の評価装置,点群精度の評価プログラムによれば、電線を表す点群が十分であるとは言えない(言い換えると、電線の再現が不完全である)場合でも、曲線の当てはめによって補完しつつ電線形状を再現した上で元の点群の精度を評価することができる。このため、元の点群のデータ各々に固有の傾向や特質や質の良い悪いの影響を受けない(若しくは、影響が低減された)理論的な電線形状を特定した上で元の点群の精度を評価することが可能になり、したがって、元の点群の精度について的確な感度を備える評価を行うことが可能になる。
なお、上述の実施形態は本発明を実施する際の好適な形態の一例ではあるものの本発明の実施の形態が上述のものに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において本発明は種々変形実施可能である。
例えば、本発明の要点は点群の最小二乗平面を求めると共に点群各点から最小二乗平面へと下ろした垂線の足の座標を二次元直交座標に変換した上で変換後の座標群に適合する懸垂曲線を算定することであり、これらの処理を行うためのそれぞれの具体的な手法は上述の実施形態におけるものには限定されない。具体的には、点群の最小二乗平面を求める手法,或る点から最小二乗平面へと下ろした垂線の足の座標を求める手法,垂線の足の座標を二次元直交座標に変換する手法,及び或る座標群に適合する懸垂曲線を算定する手法などは、上述の実施形態におけるものに限定されるものではなく、適当な手法が適宜選択され得る。
本発明に係る電線形状の再現方法,電線形状の再現装置,電線形状の再現プログラムは、例えば、架空送電線の形状を精度良く再現することができるので、架空送電線と地物との間における離隔確保の評価や潮流に応じた弛度の評価などの分野で利用価値が高い。
10 コンピュータ(電線形状の再現装置)
11 制御部
11a データ読込部
11b 平面算出部
11c 平面投影部
11d 点群回転部
11e 懸垂曲線算定部
12 記憶部
13 入力部
14 表示部
15 メモリ
17 電線形状の再現プログラム
18 データサーバ
20 コンピュータ(点群精度の評価装置)
21 制御部
21a データ読込部
21b 平面算出部
21c 平面投影部
21d 点群回転部
21e 懸垂曲線算定部
21f 再現率算出部
22 記憶部
23 入力部
24 表示部
25 メモリ
27 点群精度の評価プログラム
28 データサーバ

Claims (12)

  1. 電線に関する三次元の点群の最小二乗平面が求められる処理と、前記点群を構成する各点のそれぞれから前記最小二乗平面へと下ろした垂線の足の座標が求められる処理と、前記垂線の足の座標が二次元直交座標に変換される処理と、前記二次元直交座標に変換された座標群に適合する懸垂曲線が算定される処理とを有することを特徴とする電線形状の再現方法。
  2. 前記三次元の点群が、小型無人航空機による航空写真測量によって得られるデータが利用されて作成された点群であることを特徴とする請求項1記載の電線形状の再現方法。
  3. 電線に関する三次元の点群の最小二乗平面を求める手段と、前記点群を構成する各点のそれぞれから前記最小二乗平面へと下ろした垂線の足の座標を求める手段と、前記垂線の足の座標を二次元直交座標に変換する手段と、前記二次元直交座標に変換された座標群に適合する懸垂曲線を算定する手段とを有することを特徴とする電線形状の再現装置。
  4. 前記三次元の点群が、小型無人航空機による航空写真測量によって得られるデータが利用されて作成された点群であることを特徴とする請求項3記載の電線形状の再現装置。
  5. 電線に関する三次元の点群の最小二乗平面を求める処理と、前記点群を構成する各点のそれぞれから前記最小二乗平面へと下ろした垂線の足の座標を求める処理と、前記垂線の足の座標を二次元直交座標に変換する処理と、前記二次元直交座標に変換された座標群に適合する懸垂曲線を算定する処理とをコンピュータに行わせることを特徴とする電線形状の再現プログラム。
  6. 前記三次元の点群が、小型無人航空機による航空写真測量によって得られるデータが利用されて作成された点群であることを特徴とする請求項5記載の電線形状の再現プログラム。
  7. 電線に関する三次元の点群の最小二乗平面が求められる処理と、前記点群を構成する各点のそれぞれから前記最小二乗平面へと下ろした垂線の足の座標が求められる処理と、前記垂線の足の座標が二次元直交座標に変換される処理と、前記二次元直交座標に変換された座標群に適合する懸垂曲線が算定される処理と、前記電線に係る径間全体に対する前記点群が存在する比率として電線の再現率が求められる処理とを有することを特徴とする点群精度の評価方法。
  8. 前記三次元の点群が、小型無人航空機による航空写真測量によって得られるデータが利用されて作成された点群であることを特徴とする請求項7記載の点群精度の評価方法。
  9. 電線に関する三次元の点群の最小二乗平面を求める手段と、前記点群を構成する各点のそれぞれから前記最小二乗平面へと下ろした垂線の足の座標を求める手段と、前記垂線の足の座標を二次元直交座標に変換する手段と、前記二次元直交座標に変換された座標群に適合する懸垂曲線を算定する手段と、前記電線に係る径間全体に対する前記点群が存在する比率として電線の再現率を求める手段とを有することを特徴とする点群精度の評価装置。
  10. 前記三次元の点群が、小型無人航空機による航空写真測量によって得られるデータが利用されて作成された点群であることを特徴とする請求項9記載の点群精度の評価装置。
  11. 電線に関する三次元の点群の最小二乗平面を求める処理と、前記点群を構成する各点のそれぞれから前記最小二乗平面へと下ろした垂線の足の座標を求める処理と、前記垂線の足の座標を二次元直交座標に変換する処理と、前記二次元直交座標に変換された座標群に適合する懸垂曲線を算定する処理と、前記電線に係る径間全体に対する前記点群が存在する比率として電線の再現率を求める処理とをコンピュータに行わせることを特徴とする点群精度の評価プログラム。
  12. 前記三次元の点群が、小型無人航空機による航空写真測量によって得られるデータが利用されて作成された点群であることを特徴とする請求項11記載の点群精度の評価プログラム。
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