JP2019143537A - クライオポンプ - Google Patents

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Abstract

【課題】クライオポンプへの結露を抑制し、または結露した水の滴下を抑制する。【解決手段】クライオポンプ10は、クライオポンプハウジング70と、クライオポンプハウジング70の外側に装着された吸水層80と、を備える。クライオポンプ10は、クライオポンプハウジング70と吸水層80の間に配置された断熱層82をさらに備えてもよい。クライオポンプ10は、吸水層80を外側に有し、断熱層82を内側に有する吸水断熱シート84を備えてもよい。【選択図】図1

Description

本発明は、クライオポンプに関する。
クライオポンプは、極低温に冷却されたクライオパネルに気体分子を凝縮または吸着により捕捉して排気する真空ポンプである。クライオポンプは半導体回路製造プロセス等に要求される清浄な真空環境を実現するために一般に利用される。クライオポンプはいわゆる気体溜め込み式の真空ポンプであるから、捕捉した気体を外部に定期的に排出する再生を要する。
特開昭60−71002号公報
クライオポンプの再生が始まると、クライオパネルを収容するクライオポンプハウジングは、真空が解除される。溜め込まれたガスの再気化やパージガスの導入により、ハウジング内にガスが充満する。再生当初はクライオパネルがまだ極低温に冷えている。ガスの充満により真空断熱効果がなくなるので、ハウジングがクライオパネルによってガスを介して冷やされうる。ハウジングは周囲環境にさらされているので、場合によっては、その外表面に結露が生じうる。結露した水が滴下しうる。
本発明のある態様の例示的な目的のひとつは、クライオポンプへの結露を抑制し、または結露した水の滴下を抑制することにある。
本発明のある態様によると、クライオポンプは、クライオポンプハウジングと、前記クライオポンプハウジングの外側に装着された吸水層と、を備える。
なお、以上の構成要素の任意の組み合わせや本発明の構成要素や表現を、方法、装置、システムなどの間で相互に置換したものもまた、本発明の態様として有効である。
本発明によれば、クライオポンプへの結露を抑制し、または結露した水の滴下を抑制することができる。
実施の形態に係るクライオポンプとその結露抑制構造を概略的に示す側断面図である。 図1に示すクライオポンプを概略的に示すA−A線断面図である。 実施の形態に係る結露抑制構造の他の例を示す概略図である。 実施の形態に係る結露抑制構造の他の例を示す概略図である。 実施の形態に係る結露抑制構造の他の例を示す概略図である。
以下、図面を参照しながら、本発明を実施するための形態について詳細に説明する。説明および図面において同一または同等の構成要素、部材、処理には同一の符号を付し、重複する説明は適宜省略する。図示される各部の縮尺や形状は、説明を容易にするために便宜的に設定されており、特に言及がない限り限定的に解釈されるものではない。実施の形態は例示であり、本発明の範囲を何ら限定するものではない。実施の形態に記述されるすべての特徴やその組み合わせは、必ずしも発明の本質的なものであるとは限らない。
図1は、実施の形態に係るクライオポンプ10を概略的に示す側断面図である。図2は、図1に示すクライオポンプ10を概略的に示すA−A線断面図である。図1は、一点鎖線で示すクライオポンプ中心軸Cを含む断面を示す。ただし、理解の容易のため、図1においてクライオポンプ10の低温クライオパネル部と冷凍機は断面ではなく側面を示している。
後述するように、クライオポンプ10は、結露抑制構造を有する。
クライオポンプ10は、例えばイオン注入装置、スパッタリング装置、蒸着装置、またはその他の真空プロセス装置の真空チャンバに取り付けられて、真空チャンバ内部の真空度を所望の真空プロセスに要求されるレベルまで高めるために使用される。クライオポンプ10は、排気されるべき気体を真空チャンバから受け入れるための吸気口12を有する。吸気口12を通じて気体がクライオポンプ10の内部空間14に進入する。
クライオポンプ10は、図示の向き、すなわち吸気口12を上方に向けた姿勢で真空チャンバに設置され使用されることが意図されていてもよい。ただし、クライオポンプ10の姿勢はそれに限定されず、クライオポンプ10は他の向きで真空チャンバに設置されてもよい。
なお以下では、クライオポンプ10の構成要素の位置関係をわかりやすく表すために、「軸方向」、「径方向」との用語を使用することがある。軸方向は吸気口12を通る方向(図1において、吸気口12の中心を通るクライオポンプ中心軸Cに沿う方向)を表し、径方向は吸気口12に沿う方向(中心軸Cに垂直な方向)を表す。便宜上、軸方向に関して吸気口12に相対的に近いことを「上」、相対的に遠いことを「下」と呼ぶことがある。つまり、クライオポンプ10の底部から相対的に遠いことを「上」、相対的に近いことを「下」と呼ぶことがある。径方向に関しては、吸気口12の中心(図1において中心軸C)に近いことを「内」、吸気口12の周縁に近いことを「外」と呼ぶことがある。なお、こうした表現はクライオポンプ10が真空チャンバに取り付けられたときの配置とは関係しない。例えば、クライオポンプ10は鉛直方向に吸気口12を下向きにして真空チャンバに取り付けられてもよい。
また、軸方向を囲む方向を「周方向」と呼ぶことがある。周方向は、吸気口12に沿う第2の方向であり、径方向に直交する接線方向である。
クライオポンプ10は、冷凍機16、第1段クライオパネル18、第2段クライオパネルアセンブリ20、及び、クライオポンプハウジング70を備える。第1段クライオパネル18は、高温クライオパネル部または100K部とも称されうる。第2段クライオパネルアセンブリ20は、低温クライオパネル部または10K部とも称されうる。
冷凍機16は、例えばギフォード・マクマホン式冷凍機(いわゆるGM冷凍機)などの極低温冷凍機である。冷凍機16は、二段式の冷凍機である。そのため、冷凍機16は、第1冷却ステージ22及び第2冷却ステージ24を備える。冷凍機16は、第1冷却ステージ22を第1冷却温度に冷却し、第2冷却ステージ24を第2冷却温度に冷却するよう構成されている。第2冷却温度は第1冷却温度よりも低温である。例えば、第1冷却ステージ22は65K〜120K程度、好ましくは80K〜100Kに冷却され、第2冷却ステージ24は10K〜20K程度に冷却される。
また、冷凍機16は、第2冷却ステージ24を第1冷却ステージ22に構造的に支持するとともに第1冷却ステージ22を冷凍機16の室温部26に構造的に支持する冷凍機構造部21を備える。そのため冷凍機構造部21は、径方向に沿って同軸に延在する第1シリンダ23及び第2シリンダ25を備える。第1シリンダ23は、冷凍機16の室温部26を第1冷却ステージ22に接続する。第2シリンダ25は、第1冷却ステージ22を第2冷却ステージ24に接続する。室温部26、第1シリンダ23、第1冷却ステージ22、第2シリンダ25、及び第2冷却ステージ24は、この順に直線状に一列に並ぶ。
第1シリンダ23及び第2シリンダ25それぞれの内部には第1ディスプレーサ及び第2ディスプレーサ(図示せず)が往復動可能に配設されている。第1ディスプレーサ及び第2ディスプレーサにはそれぞれ第1蓄冷器及び第2蓄冷器(図示せず)が組み込まれている。また、室温部26は、第1ディスプレーサ及び第2ディスプレーサを往復動させるための駆動機構(図示せず)を有する。駆動機構は、冷凍機16の内部への作動気体(例えばヘリウム)の供給と排出を周期的に繰り返すよう作動気体の流路を切り替える流路切替機構を含む。
第1冷却ステージ22は、冷凍機16の第1段低温端に設置されている。第1冷却ステージ22は、室温部26と反対側で第1シリンダ23の端部を外包し、作動気体の第1膨張空間を取り囲む部材である。第1膨張空間は、第1シリンダ23の内部において第1シリンダ23と第1ディスプレーサとの間に形成され、第1ディスプレーサの往復動に伴って容積が変化する可変容積である。第1冷却ステージ22は、第1シリンダ23よりも高い熱伝導率をもつ金属材料で形成されている。例えば、第1冷却ステージ22は銅で形成され、第1シリンダ23はステンレス鋼で形成される。
第2冷却ステージ24は、冷凍機16の第2段低温端に設置されている。第2冷却ステージ24は、室温部26と反対側で第2シリンダ25の端部を外包し、作動気体の第2膨張空間を取り囲む部材である。第2膨張空間は、第2シリンダ25の内部において第2シリンダ25と第2ディスプレーサとの間に形成され、第2ディスプレーサの往復動に伴って容積が変化する可変容積である。第2冷却ステージ24は、第2シリンダ25よりも高い熱伝導率をもつ金属材料で形成されている。第2冷却ステージ24は銅で形成され、第2シリンダ25はステンレス鋼で形成される。図1には、第2冷却ステージ24と第2シリンダ25の境界24bが示されている。
冷凍機16は、作動気体の圧縮機(図示せず)に接続されている。冷凍機16は、圧縮機により加圧された作動気体を内部で膨張させて第1冷却ステージ22及び第2冷却ステージ24を冷却する。膨張した作動気体は圧縮機に回収され再び加圧される。冷凍機16は、作動気体の給排とこれに同期した第1ディスプレーサ及び第2ディスプレーサの往復動とを含む熱サイクルを繰り返すことによって寒冷を発生させる。
図示されるクライオポンプ10は、いわゆる横型のクライオポンプである。横型のクライオポンプとは一般に、冷凍機16がクライオポンプ10の中心軸Cに交差する(通常は直交する)よう配設されているクライオポンプである。冷凍機16の第1冷却ステージ22及び第2冷却ステージ24は、クライオポンプ中心軸Cに垂直な方向(図1において水平方向であり、冷凍機16の中心軸Dの方向)に配列されている。
第1段クライオパネル18は、放射シールド30と入口クライオパネル32とを備え、第2段クライオパネルアセンブリ20を包囲する。第1段クライオパネル18は、クライオポンプ10の外部またはクライオポンプハウジング70からの輻射熱から第2段クライオパネルアセンブリ20を保護するために設けられているクライオパネルである。第1段クライオパネル18は第1冷却ステージ22に熱的に結合されている。よって第1段クライオパネル18は第1冷却温度に冷却される。第1段クライオパネル18は第2段クライオパネルアセンブリ20との間に隙間を有しており、第1段クライオパネル18は第2段クライオパネルアセンブリ20と接触していない。
放射シールド30は、クライオポンプハウジング70の輻射熱から第2段クライオパネルアセンブリ20を保護するために設けられている。放射シールド30は、クライオポンプハウジング70と第2段クライオパネルアセンブリ20との間にあり、第2段クライオパネルアセンブリ20を囲む。放射シールド30は、クライオポンプ10の外部から内部空間14に気体を受け入れるためのシールド主開口34を有する。シールド主開口34は、吸気口12に位置する。
放射シールド30は、シールド主開口34を定めるシールド前端36と、シールド主開口34と反対側に位置するシールド底部38と、シールド前端36をシールド底部38に接続するシールド側部40と、を備える。シールド前端36は、シールド側部40の一部をなす。シールド側部40は、軸方向にシールド前端36からシールド主開口34と反対側へと延在し、周方向に第2冷却ステージ24を包囲するよう延在する。放射シールド30は、シールド底部38が閉塞された筒形(例えば円筒)の形状を有し、カップ状に形成されている。シールド側部40と第2段クライオパネルアセンブリ20との間には、環状隙間42が形成されている。
なお、シールド底部38は、シールド側部40とは別個の部材であってもよい。例えば、シールド底部38は、シールド側部40とほぼ同じ径をもつ平坦な円盤であってもよく、シールド主開口34と反対側でシールド側部40に取り付けられていてもよい。また、シールド底部38は、その少なくとも一部が開放されていてもよい。例えば、放射シールド30は、シールド底部38によって閉塞されていなくてもよい。すなわち、シールド側部40は、両端が開放されていてもよい。
シールド側部40は、冷凍機構造部21が挿入されるシールド側部開口44を有する。シールド側部開口44を通じて放射シールド30の外から第2冷却ステージ24及び第2シリンダ25が放射シールド30の中に挿入される。シールド側部開口44は、シールド側部40に形成された取付穴であり、例えば円形である。第1冷却ステージ22は放射シールド30の外に配置されている。
シールド側部40は、冷凍機16の取付座46を備える。取付座46は、第1冷却ステージ22を放射シールド30に取り付けるための平坦部分であり、放射シールド30の外から見てわずかに窪んでいる。取付座46は、シールド側部開口44の外周を形成する。取付座46は、軸方向においてはシールド前端36よりもシールド底部38に近い。第1冷却ステージ22が取付座46に取り付けられることによって、放射シールド30が第1冷却ステージ22に熱的に結合されている。
入口クライオパネル32は、クライオポンプ10の外部の熱源からの輻射熱から第2段クライオパネルアセンブリ20を保護するためにシールド主開口34に設けられている。クライオポンプ10の外部の熱源は、例えば、クライオポンプ10が取り付けられる真空チャンバ内の熱源である。入口クライオパネル32は、輻射熱だけではなく気体分子の進入も制限することができる。入口クライオパネル32は、シールド主開口34を通じた内部空間14への気体流入を所望量に制限するようにシールド主開口34の開口面積の一部を占有する。入口クライオパネル32とシールド前端36との間には、環状の開放領域48が形成されている。
入口クライオパネル32は、適宜の取付部材によってシールド前端36に取り付けられ、放射シールド30に熱的に結合されている。入口クライオパネル32は、放射シールド30を介して第1冷却ステージ22に熱的に結合されている。入口クライオパネル32は、例えば、複数の環状または直線状の羽板を有する。あるいは、入口クライオパネル32は、一枚の板状部材であってもよい。
第2段クライオパネルアセンブリ20は、第2冷却ステージ24を囲むようにして第2冷却ステージ24に取り付けられている。よって、第2段クライオパネルアセンブリ20は、第2冷却ステージ24に熱的に結合されており、第2段クライオパネルアセンブリ20は第2冷却温度に冷却される。第2段クライオパネルアセンブリ20は、第2冷却ステージ24とともにシールド側部40に包囲されている。
第2段クライオパネルアセンブリ20は、シールド主開口34に対面するトップクライオパネル60と、複数(本例では2つ)のクライオパネル部材62と、クライオパネル取付部材64と、を備える。
また、図1に示されるように、クライオポンプ10は、クライオパネル位置決め部材67を備える。第2段クライオパネルアセンブリ20を第2冷却ステージ24に熱的に結合する伝熱部は、クライオパネル取付部材64とクライオパネル位置決め部材67を含む。トップクライオパネル60およびクライオパネル部材62は、クライオパネル取付部材64とクライオパネル位置決め部材67を介して第2冷却ステージ24に取り付けられている。
トップクライオパネル60及びクライオパネル部材62とシールド側部40との間には環状隙間42が形成されているので、トップクライオパネル60及びクライオパネル部材62は両方とも放射シールド30に接触していない。クライオパネル部材62は、トップクライオパネル60によって覆われている。
トップクライオパネル60は、第2段クライオパネルアセンブリ20のうち入口クライオパネル32に最も近接する部分である。トップクライオパネル60は、軸方向においてシールド主開口34または入口クライオパネル32と冷凍機16との間に配置されている。トップクライオパネル60は、軸方向においてクライオポンプ10の内部空間14の中心部に位置する。そのため、トップクライオパネル60の前面と入口クライオパネル32との間に凝縮層の主収容空間65が広く形成されている。凝縮層の主収容空間65は、内部空間14の上半分を占めている。
トップクライオパネル60は、軸方向に垂直に配置された概ね平板のクライオパネルである。つまりトップクライオパネル60は、径方向及び周方向に延在する。図2に示されるように、トップクライオパネル60は、入口クライオパネル32より大きい寸法(例えば投影面積)を有する円板状パネルである。ただし、トップクライオパネル60と入口クライオパネル32の寸法の関係はこれに限定されず、トップクライオパネル60のほうが小さくてもよいし、両者がほぼ同じ寸法を有してもよい。
トップクライオパネル60は、冷凍機構造部21との間に隙間領域66を形成するよう配置されている。隙間領域66は、トップクライオパネル60の裏面と第2シリンダ25との間で軸方向に形成された空所である。
クライオパネル部材62には活性炭等の吸着材74が設けられている。吸着材74は例えばクライオパネル部材62の裏面に接着されている。クライオパネル部材62の前面は凝縮面、裏面は吸着面として機能することが意図されている。クライオパネル部材62の前面に吸着材74が設けられていてもよい。同様に、トップクライオパネル60は、その前面及び/または裏面に吸着材74を有してもよい。あるいは、トップクライオパネル60は、吸着材74を備えなくてもよい。
2つのクライオパネル部材62は、クライオポンプ中心軸Cを挟んで第2冷却ステージ24の両側に配置されている。クライオパネル部材62は、クライオポンプ中心軸Cに垂直な平面に沿って配置されている。理解の容易のために、図2においてクライオパネル部材62及びクライオパネル取付部材64を破線で示す。
2つのクライオパネル部材62は、クライオポンプ中心軸Cの方向における第2冷却ステージ24の上端と下端との間の高さ位置に配置されている。2つのクライオパネル部材62は、同じ高さに配置されている。第2冷却ステージ24は、クライオポンプ中心軸Cに垂直な方向(冷凍機16の中心軸Dの方向)における末端にフランジ部24aを備える。クライオポンプ中心軸Cの方向における第2冷却ステージ24の上端及び下端はフランジ部24aによって定められる。すなわち、2つのクライオパネル部材62は、クライオポンプ中心軸Cの方向における第2冷却ステージ24のフランジ部24aの上端と下端との間の高さ位置に配置されている。
2つのクライオパネル部材62は、同一の部品として設計されている。2つのクライオパネル部材62は、同一の形状を有し、同一の材料で形成されている。クライオパネル部材62は、弓形状、半月状、または半円状の形状を有する。クライオパネル部材62は、例えば銅などの高熱伝導率の金属材料で形成され、例えばニッケルなどのめっき層で被覆されていてもよい。
図2に示されるように、クライオパネル部材62は、円弧部78及び弦79を有する。クライオポンプ中心軸Cの方向に見たとき、2つのクライオパネル部材62は、両者の中間線(冷凍機16の中心軸D)を対称軸として互いに対称に配置されている。2つのクライオパネル部材62の円弧部78は、クライオポンプ中心軸Cを中心とする同一の円周上にある。また、各クライオパネル部材62は、弦79の中点(またはクライオポンプ中心軸C)を通り弦79に垂直な線Eを対称軸として線対称の形状を有する。
図1に示されるように、クライオパネル位置決め部材67は、第2冷却ステージ24のフランジ部24aに固定され、第2冷却ステージ24に支持されている。クライオパネル位置決め部材67は、上下反転した逆L字状に形成されている。クライオパネル位置決め部材67を用いることにより、中心軸Dの方向における冷凍機16の長さについての制約が緩和される。第2冷却ステージ24のフランジ部24aがクライオポンプ中心軸Cから冷凍機16の中心軸Dの方向に外れた位置にあったとしても、クライオパネル位置決め部材67の上辺部67aの長さを調整することによって、第2段クライオパネルアセンブリ20をクライオポンプ中心軸C上に位置決めすることができる。その結果、クライオポンプ10に専用に設計された冷凍機に代えて、既存の冷凍機を採用しうる。これは、クライオポンプ10の製造コストの低減に役立ちうる。
なお、クライオポンプ中心軸Cに対する第2段クライオパネルアセンブリ20の位置合わせのために、クライオパネル位置決め部材67の上辺部67aは、図1に示されるのとは逆に、第2冷却ステージ24のフランジ部24aから冷凍機16の中心軸Dの方向に第2シリンダ25から離れるように延びていてもよい。大口径の吸気口12をもつクライオポンプ10については、そのような形状をもつクライオパネル位置決め部材67が好適でありうる。
クライオポンプ10は、シールド主開口34から流入する気体の流れを冷凍機構造部21から偏向させるよう構成されている気体流れ調整部材50を備える。気体流れ調整部材50は、入口クライオパネル32または開放領域48を通じて主収容空間65に流入する気体流れを第2シリンダ25から偏向させるよう構成されている。気体流れ調整部材50は、冷凍機構造部21または第2シリンダ25の上方でそれに隣接して配置された気体流れ偏向部材または気体流れ反射部材であってもよい。気体流れ調整部材50は、周方向においてシールド側部開口44と同じ位置に局所的に設けられている。気体流れ調整部材50は、上から見て矩形状である。気体流れ調整部材50は、例えば一枚の平坦プレートであるが、湾曲していてもよい。
気体流れ調整部材50は、シールド側部40から延出し、隙間領域66に挿入されている。ただし、気体流れ調整部材50は、トップクライオパネル60、第2シリンダ25、およびそのほか隙間領域66を囲む第2冷却温度の部位には接触していない。気体流れ調整部材50は、放射シールド30を介して第1冷却ステージ22に熱的に結合されている。したがって、気体流れ調整部材50は、第1冷却温度に冷却される。
クライオポンプハウジング70は、第1段クライオパネル18、第2段クライオパネルアセンブリ20、及び冷凍機16を収容するクライオポンプ10の筐体であり、内部空間14の真空気密を保持するよう構成されている真空容器である。クライオポンプハウジング70は、第1段クライオパネル18及び冷凍機構造部21を非接触に包含する。クライオポンプハウジング70は、冷凍機16の室温部26に取り付けられている。
クライオポンプハウジング70の前端によって、吸気口12が画定されている。クライオポンプハウジング70は、その前端から径方向外側に向けて延びている吸気口フランジ72を備える。吸気口フランジ72は、クライオポンプハウジング70の全周にわたって設けられている。クライオポンプ10は、吸気口フランジ72を用いて真空排気対象の真空チャンバに取り付けられる。
クライオポンプハウジング70は、放射シールド30と非接触に放射シールド30を囲むクライオパネル収容部76と、冷凍機16の第1シリンダ23を囲む冷凍機収容部77とを備える。クライオパネル収容部76と冷凍機収容部77は一体的に形成されている。
クライオパネル収容部76は、一端に吸気口フランジ72が形成され、他端がハウジング底面70aとして閉塞された円筒状またはドーム状の形状を有する。吸気口フランジ72をハウジング底面70aに接続するクライオパネル収容部76の側壁には、吸気口12とは別に、冷凍機16を挿通する開口が形成されている。冷凍機収容部77はこの開口から冷凍機16の室温部26へと延びる円筒状の形状を有する。冷凍機収容部77は、クライオパネル収容部76を冷凍機16の室温部26に接続する。
クライオポンプ10は、クライオポンプハウジング70の外側に装着された吸水層80と、クライオポンプハウジング70と吸水層80の間に配置された断熱層82と、を備える。クライオポンプ10の結露抑制構造が吸水層80と断熱層82により形成されている。結露抑制構造は、吸水層80を外側に有し、断熱層82を内側に有する吸水断熱シート84を備える。吸水断熱シート84は、断熱層82の外側に吸水層80を貼り合わせたシートとして構成されている。
吸水断熱シート84は、クライオポンプハウジング70の外面の少なくとも一部、例えば全面を覆う。吸水断熱シート84は、クライオパネル収容部76と冷凍機収容部77の両方に装着され、それらのほぼ全面を覆っている。吸水断熱シート84は、クライオパネル収容部76の側面に巻き付けられ、当該側面を覆っている。また吸水断熱シート84は、ハウジング底面76aにも取り付けられている。吸水断熱シート84は、冷凍機収容部77にも巻き付けられている。吸水断熱シート84は、適宜の接着方法を用いてクライオポンプハウジング70に装着されている。
ただし、吸気口フランジ72は、吸水断熱シート84に覆われていない。たいていの場合、吸気口フランジ72は露出されていても結露が生じないので、吸水層80及び/または断熱層82を吸気口フランジ72に装着する必要が無い。なお、必要とされる場合には、吸水層80及び/または断熱層82が吸気口フランジ72に装着されてもよい。
吸水層80は、クライオポンプハウジング70の外面を形成する構造材料(例えば、SUS304などのステンレス鋼)に比べて、及び/または、断熱層82を形成する断熱材料に比べて、吸水性に優れる材料で形成されている。吸水層80は、例えば、吸水性樹脂、吸水性多孔質材料などの化学的及び/または物理的に水分を吸着する吸水材料、またはこうした吸水材料を含有する材料で形成されている。吸水層80は、吸水性樹脂、吸水ポリマー、吸水シートなどの一般名称で市販されている商品を適宜採用できる。あるいは、吸水層80は、フェルト、スポンジなどの少なくとも一時的に水分を保持する材料で形成されていてもよい。
断熱層82は、クライオポンプハウジング70の外面を形成する構造材料に比べて熱伝導率の小さい材料で形成されている。断熱層82は、例えば、発泡系断熱材及び/または繊維系断熱材など種々の公知の断熱材料で形成されていてもよい。
断熱層82の厚さ86は、吸水層80の温度がクライオポンプ10の再生中に0℃より高い温度に維持されるように定められている。断熱層82の厚さ86は、吸水層80の温度が5℃より高く、または10℃より高い温度に維持されるように定められてもよい。言い換えれば、断熱層82の厚さ86は、クライオポンプ10の再生中に断熱層82の外表面の温度が水の凝固点を下回らないように定められている。
上記の構成のクライオポンプ10の動作を以下に説明する。クライオポンプ10の作動に際しては、まずその作動前に他の適当な粗引きポンプで真空チャンバ内部を1Pa程度にまで粗引きする。その後、クライオポンプ10を作動させる。冷凍機16の駆動により第1冷却ステージ22及び第2冷却ステージ24がそれぞれ第1冷却温度及び第2冷却温度に冷却される。よって、これらに熱的に結合されている第1段クライオパネル18、第2段クライオパネルアセンブリ20もそれぞれ第1冷却温度及び第2冷却温度に冷却される。
入口クライオパネル32は、真空チャンバからクライオポンプ10に向かって飛来する気体を冷却する。入口クライオパネル32の表面には、第1冷却温度で蒸気圧が充分に低い(例えば10−8Pa以下の)気体が凝縮する。この気体は、第1種気体(タイプ1ガスとも言われる)と称されてもよい。第1種気体は例えば水蒸気である。こうして、入口クライオパネル32は、第1種気体を排気することができる。第1冷却温度で蒸気圧が充分に低くない気体の一部は、入口クライオパネル32または開放領域48を通過して、主収容空間65へと進入する。あるいは、気体の他の一部は、入口クライオパネル32で反射され、主収容空間65に進入しない。
主収容空間65に進入した気体は、第2段クライオパネルアセンブリ20によって冷却される。第2段クライオパネルアセンブリ20の表面には、第2冷却温度で蒸気圧が充分に低い(例えば10−8Pa以下の)気体が凝縮する。この気体は、第2種気体(タイプ2ガスとも言われる)と称されてもよい。第2種気体は例えば窒素、アルゴンである。こうして、第2段クライオパネルアセンブリ20は、第2種気体を排気することができる。主収容空間65に直接面しているので、トップクライオパネル60の前面には、第2種気体の凝縮層が大きく成長しうる。なお第2種気体は、第1冷却温度では凝縮せず気体である。
第2冷却温度で蒸気圧が充分に低くない気体は、第2段クライオパネルアセンブリ20の吸着材74に吸着される。この気体は、第3種気体(タイプ3ガスとも言われる)と称されてもよい。第3種気体は例えば水素である。こうして、第2段クライオパネルアセンブリ20は、第3種気体を排気することができる。したがって、クライオポンプ10は、種々の気体を凝縮または吸着により排気し、真空チャンバの真空度を所望のレベルに到達させることができる。
排気運転が継続されることによりクライオポンプ10には気体が蓄積されていく。蓄積した気体を外部に排出するために、クライオポンプ10の再生が行われる。再生が完了すれば、再び排気運転を始めることができる。
クライオポンプ10の昇温を促進し再生時間を短縮するために一般に、再生開始とともにクライオポンプハウジング70内にパージガスが導入される。パージガスや溜め込まれたガスの再気化によりクライオポンプハウジング70内にはガスが充満し、そのため、排気運転中とは異なり真空断熱効果が失われる。ガスを介してクライオパネルとクライオポンプハウジング70の熱交換が促進される。再生開始直後はクライオパネルがまだ極低温に冷えているから、クライオポンプハウジング70が冷やされうる。
また、クライオポンプ10は主収容空間65が広いので、多量の第2種ガスを溜め込むことができる。再生の比較的初期段階で第2種ガスは液体へと溶ける。上述のように第2種ガスは窒素やアルゴンなどであるから、この液化ガスは非常に冷たい。液化ガスは、放射シールド30またはクライオポンプハウジング70の底部へと流下し、クライオポンプハウジング70の内面に接触しうる。そうすると、クライオポンプハウジング70は顕著に冷却される。そのため、クライオポンプハウジング70の外面には周囲の空気中の水分が結露し、または霜が付着しうる。再生の間、クライオポンプ10は室温に向けて徐々に昇温されるので、霜はいずれ溶ける。もし多量の霜が付着していたとすると、これが溶けて多量の水となり、滴下しうる。クライオポンプ10周囲の他の装置や物品、または床面を濡らすことになるかもしれない。
実施の形態に係るクライオポンプ10は、クライオポンプハウジング70の外側に装着された吸水層80を備える。クライオポンプハウジング70の外面に付着しようとする水分は、吸水層80に吸収される。したがって、クライオポンプ10への結露を抑制することができる。結露が抑制されるので、クライオポンプ10の周囲や床面への水の滴下も抑制される。
また、断熱層82がクライオポンプハウジング70と吸水層80の間に配置されている。クライオポンプハウジング70の温度低下に比べて、断熱層82の外面の温度低下は小さい。断熱層82が無く吸水層80がクライオポンプハウジング70に直接装着されている場合に比べて、外気温と吸水層80との温度差を小さくすることができる。よって、クライオポンプ10への結露を抑制することができる。
断熱層82の外面温度が室温を下回れば結露が生じうる。吸水層80を設けずに断熱層82のみによって結露を防止するには、断熱層82の厚さ86を十分に厚くしなければならない。この場合、必要な断熱層82の厚さ86が、現実にクライオポンプハウジング70に装着するには困難なほど大きくなるかもしれない。
しかし、実施の形態に係るクライオポンプ10は吸水層80を有するので、断熱層82の外面に結露しうる水分を吸収することができる。断熱層82の外面は室温からある程度冷えてもよいことになり、断熱層82を薄くすることができる。吸水層80自体はそれほどの厚さを必要としないと予想される。よって、吸水層80と断熱層82を組み合わせることによって、全体として厚みの小さい結露抑制構造を実現でき、クライオポンプ10への実装がより容易となる。
ある典型的な従来のクライオポンプは、結露抑制のために、バンドヒータなどの電気ヒータがハウジングに巻き付けられている。実施の形態に係るクライオポンプ10はこうした電気ヒータを要しないという利点もある(よって、実施の形態に係るクライオポンプ10は、クライオポンプハウジング70を加熱する電気ヒータを有しない)。
また、実施の形態に係るクライオポンプ10は、ドレンパンとも呼ばれる水受けトレイも不要となる。
クライオポンプ10は、吸水層80を外側に有し、断熱層82を内側に有する吸水断熱シート84を備える。吸水層80と断熱層82が個別の層である場合には、まずクライオポンプハウジング70に断熱層82を装着し、断熱層82に吸水層80を装着するというように二段階の作業が必要になる。吸水断熱シート84の場合、吸水層80と断熱層82を一緒にクライオポンプハウジング70に装着することができるので、製造が容易になる。
仮に吸水層80の外面温度が0℃を下回る場合、結露する水分が吸水層80の外面上に氷結しうる。吸水層80の上に氷層が吸水層80から分離して付着する。クライオポンプ10の昇温により氷層が溶けるとき、水が滴下するかもしれない。ところが、実施の形態によれば、断熱層82の厚さ86は、吸水層80の温度がクライオポンプ10の再生中に0℃より高い温度に維持されるように定められている。したがって、吸水層80上への氷層形成は抑制され、水の滴下も抑制される。
以上、本発明を実施例にもとづいて説明した。本発明は上記実施形態に限定されず、種々の設計変更が可能であり、様々な変形例が可能であること、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは、当業者に理解されるところである。
上述の実施の形態では、吸水断熱シート84がクライオパネル収容部76と冷凍機収容部77の両方に装着されているが、これは必須ではない。吸水層80、断熱層82、及び/または吸水断熱シート84は、クライオパネル収容部76と冷凍機収容部77のうちいずれか一方にのみ装着されていてもよい。
吸水層80、断熱層82、及び/または吸水断熱シート84は、クライオポンプハウジング70の外面の一部のみを覆うようにクライオポンプハウジング70に装着されてもよい。例えば、吸水断熱シート84は、クライオパネル収容部76の下部にのみ装着されてもよい。このようにすれば、クライオパネル収容部76の上部から流下する結露を吸水断熱シート84で吸収し、結露の滴下を抑制することができる。また、冷凍機収容部77にはバルブやセンサなど筒状部から外側に突き出した構成要素が備わっていることがある。こうした構成要素は、吸水断熱シート84で覆われていなくてもよい。
吸水層80は、クライオポンプハウジング70と断熱層82の間に配置されてもよい。すなわち、吸水層80は、断熱層82の内側に配置されてもよい。例えば、図3に示されるように、クライオポンプハウジング70は、角部または湾曲部を有しうる。良好な断熱性を提供するために、断熱層82の厚さ86は比較的大きい。そのため、断熱層82が角部または湾曲部に密着しにくく、完全に覆い難い場合も想定される。そうした場合には、図示されるように、クライオポンプハウジング70の角部または湾曲部が吸水層80で覆われるようにしてもよい。
また、図4に示されるように、断熱層82がクライオポンプハウジング70の角部または湾曲部を完全に覆い難い場合に、吸水層80は、断熱層82を外側から覆っていてもよい。この場合、クライオポンプハウジング70の角部または湾曲部には、断熱層82が設けられていないので、角部または湾曲部と吸水層80との間には隙間87が形成されていてもよい。
図5に示されるように、クライオポンプ10は、ドレンパン88を備えてもよい。ドレンパン88は、クライオポンプハウジング70の下方に配置された水受けトレイとして設けられ、床面94への結露水の滴下を妨げるように、及び/または、滴下する結露水を受けて貯めるように構成されている。ドレンパン88は、クライオポンプハウジング70のクライオパネル収容部76に取り付けられている。ドレンパン88は、クライオパネル収容部76にキャスター90と共締めされていてもよい。断熱スペーサ92がドレンパン88とクライオパネル収容部76の間に挿入されていてもよい。なお、ドレンパン88は、吸気口フランジ72から懸架される等、他の方法でクライオポンプハウジング70に取り付けられていてもよい。
吸水層80、断熱層82、及び/または吸水断熱シート84は、冷凍機収容部77に装着されている。吸水層80、断熱層82、及び/または吸水断熱シート84は、クライオパネル収容部76に装着されてもよい。こうして、実施の形態に係る結露抑制構造にドレンパン88が併用されてもよい。
上記の説明においては横型のクライオポンプを例示したが、本発明は、縦型その他のクライオポンプにも適用可能である。なお、縦型のクライオポンプとは、冷凍機16がクライオポンプ10のクライオポンプ中心軸Cに沿って配設されているクライオポンプをいう。その場合、冷凍機収容部77は、クライオパネル収容部76の側面ではなく、ハウジング底面76aに設置されることになる。また、クライオパネルの配置や形状、数などクライオポンプの内部構成は、上述の特定の実施形態には限られない。種々の公知の構成を適宜採用することができる。
10 クライオポンプ、 70 クライオポンプハウジング、 80 吸水層、 82 断熱層、 84 吸水断熱シート。

Claims (4)

  1. クライオポンプハウジングと、
    前記クライオポンプハウジングの外側に装着された吸水層と、を備えることを特徴とするクライオポンプ。
  2. 前記クライオポンプハウジングと前記吸水層の間に配置された断熱層をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載のクライオポンプ。
  3. 前記吸水層を外側に有し、前記断熱層を内側に有する吸水断熱シートを備えることを特徴とする請求項2に記載のクライオポンプ。
  4. 前記断熱層の厚さは、前記吸水層の温度が前記クライオポンプの再生中に0℃より高い温度に維持されるように定められていることを特徴とする請求項2または3に記載のクライオポンプ。
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