JPH0658257A - 真空クライオポンプ - Google Patents
真空クライオポンプInfo
- Publication number
- JPH0658257A JPH0658257A JP20661792A JP20661792A JPH0658257A JP H0658257 A JPH0658257 A JP H0658257A JP 20661792 A JP20661792 A JP 20661792A JP 20661792 A JP20661792 A JP 20661792A JP H0658257 A JPH0658257 A JP H0658257A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- vacuum
- cryopanel
- helium
- cryopump
- cooling stage
- Prior art date
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- Withdrawn
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- Compressors, Vaccum Pumps And Other Relevant Systems (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 冷凍機(16)の少なくとも1つの冷却ステ
ージ(26)によりケーシング(5)内のクライオパネ
ル(9)を極低温レベルに冷却し、ケーシング(5)に
連通される真空容器(1)内の気体分子を捕獲保持して
排気する真空クライオポンプにおいて、クライオパネル
(9)の最低到達温度を安定して下げて、到達真空度の
向上及びその真空度の安定維持を図る。 【構成】 冷凍機(16)の冷却ステージ(26)の温
度レベルを液体ヘリウムが超流動ヘリウムとなる2.1
7K以下の極低温レベルまで低下させるようにし、この
冷却ステージ(26)によりヘリウムを冷却して超流動
ヘリウムを発生させ貯蔵する密閉容器(8)を設け、こ
の密閉容器(8)にクライオパネル(9)を伝熱可能に
接続する。
ージ(26)によりケーシング(5)内のクライオパネ
ル(9)を極低温レベルに冷却し、ケーシング(5)に
連通される真空容器(1)内の気体分子を捕獲保持して
排気する真空クライオポンプにおいて、クライオパネル
(9)の最低到達温度を安定して下げて、到達真空度の
向上及びその真空度の安定維持を図る。 【構成】 冷凍機(16)の冷却ステージ(26)の温
度レベルを液体ヘリウムが超流動ヘリウムとなる2.1
7K以下の極低温レベルまで低下させるようにし、この
冷却ステージ(26)によりヘリウムを冷却して超流動
ヘリウムを発生させ貯蔵する密閉容器(8)を設け、こ
の密閉容器(8)にクライオパネル(9)を伝熱可能に
接続する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、超高真空や高真空の
みならず極高真空を得ることができるようにした真空ク
ライオポンプに関する。
みならず極高真空を得ることができるようにした真空ク
ライオポンプに関する。
【0002】
【従来の技術】この種クライオポンプは、真空ポンプの
1つとして広く利用されており、ポンプケーシング内
に、冷凍機の冷却ステージによって極低温レベルに冷却
されるクライオパネルを有し、対象とする真空容器から
ケーシング内に入射した気体分子を凝縮又は吸着して捕
獲保持することで、真空容器内を排気するようにしたも
のである。
1つとして広く利用されており、ポンプケーシング内
に、冷凍機の冷却ステージによって極低温レベルに冷却
されるクライオパネルを有し、対象とする真空容器から
ケーシング内に入射した気体分子を凝縮又は吸着して捕
獲保持することで、真空容器内を排気するようにしたも
のである。
【0003】上記冷凍機としては、バルブの開閉切換え
により膨張機のシリンダ内に圧縮機からのヘリウムを給
排して、シリンダ内でディスプレーサを往復動させ、シ
リンダ内の膨張空間でのヘリウムの膨張により極低温レ
ベルの寒冷を発生させるようにしたGM(ギフォード・
マクマホン)型のものが一般的に使用されている。この
GM型冷凍機の一例として、従来、刊行物「第43回/
1990年度春季/低温工学/超電導学会/予稿集」の
第205頁「3段GM冷凍機による超流動ヘリウムの発
生」に記載されたものでは、シリンダ内の膨張空間を3
つとして冷却ステージを温度レベルの異なる3段に構成
することで、その最も低い温度となる冷却ステージの最
低到達温度を、ヘリウムが超流動状態となる2.17K
以下にすることができるようになされている。
により膨張機のシリンダ内に圧縮機からのヘリウムを給
排して、シリンダ内でディスプレーサを往復動させ、シ
リンダ内の膨張空間でのヘリウムの膨張により極低温レ
ベルの寒冷を発生させるようにしたGM(ギフォード・
マクマホン)型のものが一般的に使用されている。この
GM型冷凍機の一例として、従来、刊行物「第43回/
1990年度春季/低温工学/超電導学会/予稿集」の
第205頁「3段GM冷凍機による超流動ヘリウムの発
生」に記載されたものでは、シリンダ内の膨張空間を3
つとして冷却ステージを温度レベルの異なる3段に構成
することで、その最も低い温度となる冷却ステージの最
低到達温度を、ヘリウムが超流動状態となる2.17K
以下にすることができるようになされている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、通常のクラ
イオポンプにより到達できる真空度は、高々10-8Pa
(10-10 Torr)程度の超高真空域であるが、今日、新
しい機能の素子や材料、表面物理学や基礎物理学の研究
の分野では、10-10 Pa以下の極高真空空間を得る技
術が注目されている。すなわち、このような極高真空空
間では、存在する気体分子の数が極めて少く、気体分子
による粒子散乱やエネルギー吸収等の影響が極微なた
め、高エネルギー物理学の研究や電子軌道放射光の実験
等に大きな利用価値がある。また、気体分子による表面
汚染のない超清浄表面を維持することができるので、基
礎科学の面では表面や界面の物性研究や解析実験に、ま
た産業用途では新材料開発やLSI集積度向上のための
研究にそれぞれ大きな利用価値がある。
イオポンプにより到達できる真空度は、高々10-8Pa
(10-10 Torr)程度の超高真空域であるが、今日、新
しい機能の素子や材料、表面物理学や基礎物理学の研究
の分野では、10-10 Pa以下の極高真空空間を得る技
術が注目されている。すなわち、このような極高真空空
間では、存在する気体分子の数が極めて少く、気体分子
による粒子散乱やエネルギー吸収等の影響が極微なた
め、高エネルギー物理学の研究や電子軌道放射光の実験
等に大きな利用価値がある。また、気体分子による表面
汚染のない超清浄表面を維持することができるので、基
礎科学の面では表面や界面の物性研究や解析実験に、ま
た産業用途では新材料開発やLSI集積度向上のための
研究にそれぞれ大きな利用価値がある。
【0005】しかし、この極高真空空間を通常のクライ
オポンプで安定して得ることは極めて困難であった。つ
まり、例えばクライオポンプによる到達圧力を決定する
要因の1つにクライオパネルの低温吸着面の温度があ
り、他の条件が同じである場合、この低温吸着面の温度
が低いほどポンプの排気容量が増加する。しかし、上記
低温吸着面の温度を極めて低い温度レベルに安定して保
つことは難しく、安定した真空度を維持することが困難
である。
オポンプで安定して得ることは極めて困難であった。つ
まり、例えばクライオポンプによる到達圧力を決定する
要因の1つにクライオパネルの低温吸着面の温度があ
り、他の条件が同じである場合、この低温吸着面の温度
が低いほどポンプの排気容量が増加する。しかし、上記
低温吸着面の温度を極めて低い温度レベルに安定して保
つことは難しく、安定した真空度を維持することが困難
である。
【0006】本発明は以上の点に鑑みてなされたもの
で、その目的とするところは、上記した提案例の3段G
M冷凍機等で発生できる超流動ヘリウムを利用すること
で、クライオポンプにおけるクライオパネルの最低到達
温度を安定して下げ得るようにし、安定した真空度を維
持できるようにすることにある。
で、その目的とするところは、上記した提案例の3段G
M冷凍機等で発生できる超流動ヘリウムを利用すること
で、クライオポンプにおけるクライオパネルの最低到達
温度を安定して下げ得るようにし、安定した真空度を維
持できるようにすることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、請求項1の発明では、冷凍機の冷却ステージにより
ヘリウムを超流動状態にして貯蔵し、この貯蔵された超
流動ヘリウムによりクライオパネルを冷却保持するよう
にした。
に、請求項1の発明では、冷凍機の冷却ステージにより
ヘリウムを超流動状態にして貯蔵し、この貯蔵された超
流動ヘリウムによりクライオパネルを冷却保持するよう
にした。
【0008】具体的には、この発明では、図1に示すよ
うに、内部に少なくとも1つのクライオパネル(9)が
収容され、真空容器(1)内の空間(2)に連通される
ケーシング(5)と、上記クライオパネル(9)を極低
温レベルに冷却する少なくとも1つの冷却ステージ(2
6)を有する冷凍機(16)とを備え、真空容器(1)
内の空間(2)からケーシング(5)内に入射した気体
分子を上記冷却ステージ(26)により冷却されたクラ
イオパネル(9)にて凝縮ないし吸着して捕獲保持し、
真空容器(1)内を排気するようにした真空クライオポ
ンプにおいて、上記冷凍機(16)の冷却ステージ(2
6)の温度レベルを液体ヘリウムが超流動ヘリウムとな
る極低温レベル、つまり2.17K以下まで低下させる
ように構成し、該冷却ステージ(26)によりヘリウム
を冷却して超流動ヘリウムを発生させ貯蔵する貯蔵手段
(8)を設け、この貯蔵手段(8)に上記クライオパネ
ル(9)を伝熱可能に接続したことを特徴としている。
うに、内部に少なくとも1つのクライオパネル(9)が
収容され、真空容器(1)内の空間(2)に連通される
ケーシング(5)と、上記クライオパネル(9)を極低
温レベルに冷却する少なくとも1つの冷却ステージ(2
6)を有する冷凍機(16)とを備え、真空容器(1)
内の空間(2)からケーシング(5)内に入射した気体
分子を上記冷却ステージ(26)により冷却されたクラ
イオパネル(9)にて凝縮ないし吸着して捕獲保持し、
真空容器(1)内を排気するようにした真空クライオポ
ンプにおいて、上記冷凍機(16)の冷却ステージ(2
6)の温度レベルを液体ヘリウムが超流動ヘリウムとな
る極低温レベル、つまり2.17K以下まで低下させる
ように構成し、該冷却ステージ(26)によりヘリウム
を冷却して超流動ヘリウムを発生させ貯蔵する貯蔵手段
(8)を設け、この貯蔵手段(8)に上記クライオパネ
ル(9)を伝熱可能に接続したことを特徴としている。
【0009】請求項2の発明では、上記貯蔵手段(8)
はヘリウムが充填された密閉容器で構成して、この密閉
容器内に冷却ステージ(26)が臨むように配置し、密
閉容器にクライオパネル(9)が接続される構成とし
た。
はヘリウムが充填された密閉容器で構成して、この密閉
容器内に冷却ステージ(26)が臨むように配置し、密
閉容器にクライオパネル(9)が接続される構成とし
た。
【0010】請求項3の発明では、上記クライオパネル
(9)は、互いに間隔をあけて積層状に配置される複数
の同径のパネル体(10),(10),…と、該パネル
体(10),(10),…を同心状に結合支持する伝熱
部材(11)とからなし、伝熱部材(11)の端部を貯
蔵手段(8)に接続する構成とする。
(9)は、互いに間隔をあけて積層状に配置される複数
の同径のパネル体(10),(10),…と、該パネル
体(10),(10),…を同心状に結合支持する伝熱
部材(11)とからなし、伝熱部材(11)の端部を貯
蔵手段(8)に接続する構成とする。
【0011】
【作用】上記の構成により、請求項1の発明では、冷凍
機(16)の冷却ステージ(26)は液体ヘリウムが超
流動ヘリウムとなる2.17K以下の極低温レベルまで
温度降下するように構成されているので、冷凍機(1
6)の運転に伴い、上記冷却ステージ(26)により貯
蔵手段(8)におけるヘリウムが冷却されると、このヘ
リウムは超流動ヘリウムとなって貯蔵され、この超流動
ヘリウムにより貯蔵手段(8)の温度が安定して保持さ
れる。この貯蔵手段(8)にはクライオパネル(9)が
伝熱可能に接続されているので、クライオパネル(9)
も上記超流動ヘリウムによって極低温レベルに安定して
冷却保持されることとなり、このことにより、ケーシン
グ(5)内の空間ないし真空容器(1)内の空間(2)
の到達真空度を向上させることができるとともに、その
真空度を安定して維持することができる。
機(16)の冷却ステージ(26)は液体ヘリウムが超
流動ヘリウムとなる2.17K以下の極低温レベルまで
温度降下するように構成されているので、冷凍機(1
6)の運転に伴い、上記冷却ステージ(26)により貯
蔵手段(8)におけるヘリウムが冷却されると、このヘ
リウムは超流動ヘリウムとなって貯蔵され、この超流動
ヘリウムにより貯蔵手段(8)の温度が安定して保持さ
れる。この貯蔵手段(8)にはクライオパネル(9)が
伝熱可能に接続されているので、クライオパネル(9)
も上記超流動ヘリウムによって極低温レベルに安定して
冷却保持されることとなり、このことにより、ケーシン
グ(5)内の空間ないし真空容器(1)内の空間(2)
の到達真空度を向上させることができるとともに、その
真空度を安定して維持することができる。
【0012】請求項2の発明では、貯蔵手段(8)はヘ
リウムが充填された密閉容器であり、その内部に冷却ス
テージ(26)が臨ませられ、クライオパネル(9)は
密閉容器に接続されているので、貯蔵手段(8)やその
冷却ステージ(26)及びクライオパネル(9)への伝
熱構造が容易に得られる。
リウムが充填された密閉容器であり、その内部に冷却ス
テージ(26)が臨ませられ、クライオパネル(9)は
密閉容器に接続されているので、貯蔵手段(8)やその
冷却ステージ(26)及びクライオパネル(9)への伝
熱構造が容易に得られる。
【0013】請求項3の発明では、上記クライオパネル
(9)は、互いに間隔をあけて積層状に配置される複数
の同径のパネル体(10),(10),…と、該パネル
体(10),(10),…を同心状に結合支持する伝熱
部材(11)とからなるので、クライオパネル(9)の
吸着表面積を増大させてその気体分子の捕獲を有効に行
うことができる。
(9)は、互いに間隔をあけて積層状に配置される複数
の同径のパネル体(10),(10),…と、該パネル
体(10),(10),…を同心状に結合支持する伝熱
部材(11)とからなるので、クライオパネル(9)の
吸着表面積を増大させてその気体分子の捕獲を有効に行
うことができる。
【0014】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図1において、(1)は内部空間(2)を極高真
空状態にしようとする真空容器で、この真空容器(1)
は上方に開口しており、その内底面には極高真空領域で
実験を行う試料(図示せず)をセットする試料ホルダ
(3)が設置されている。
する。図1において、(1)は内部空間(2)を極高真
空状態にしようとする真空容器で、この真空容器(1)
は上方に開口しており、その内底面には極高真空領域で
実験を行う試料(図示せず)をセットする試料ホルダ
(3)が設置されている。
【0015】(4)は本発明の実施例に係る真空クライ
オポンプで、このクライオポンプ(4)は低熱伝導材料
としてのステンレス鋼からなる有底円筒状のケーシング
(5)を有し、このケーシング(5)は下方に開口して
おり、その開口部周縁を、上記真空容器(1)に真空シ
ールして結合することで、ケーシング(5)内の空間が
真空容器(1)と連通される。
オポンプで、このクライオポンプ(4)は低熱伝導材料
としてのステンレス鋼からなる有底円筒状のケーシング
(5)を有し、このケーシング(5)は下方に開口して
おり、その開口部周縁を、上記真空容器(1)に真空シ
ールして結合することで、ケーシング(5)内の空間が
真空容器(1)と連通される。
【0016】上記ケーシング(5)内には下方に開口し
た有底円筒状の第1クライオパネル(6)と、この第1
クライオパネル(6)内に同心状に配置され、上方に開
放された有底円筒状の第2クライオパネル(7)とが収
容され、これらクライオパネル(6),(7)は高熱伝
導材料としての銅等からなる。
た有底円筒状の第1クライオパネル(6)と、この第1
クライオパネル(6)内に同心状に配置され、上方に開
放された有底円筒状の第2クライオパネル(7)とが収
容され、これらクライオパネル(6),(7)は高熱伝
導材料としての銅等からなる。
【0017】一方、(16)は、上記第1及び第2クラ
イオパネル(6),(7)並びに後述の第3クライオパ
ネル(9)に極低温レベルの寒冷を与えるためのギフォ
ード・マクマホンサイクルの3段GM冷凍機で構成され
た極低温冷凍機で、この冷凍機(16)は、冷媒ガスと
してのヘリウムガスを圧縮する圧縮機ユニット(17)
と、上記ケーシング(5)の上壁中心部に貫通状態でに
取り付けられた膨張機(20)とを閉回路に接続してな
る。すなわち、ケーシング(5)はその中心部にて開口
され、この開口には円筒状の膨張機取付部(5a)が接
合され、この膨張機取付部(5a)に膨張機(20)が
挿通支持されている。
イオパネル(6),(7)並びに後述の第3クライオパ
ネル(9)に極低温レベルの寒冷を与えるためのギフォ
ード・マクマホンサイクルの3段GM冷凍機で構成され
た極低温冷凍機で、この冷凍機(16)は、冷媒ガスと
してのヘリウムガスを圧縮する圧縮機ユニット(17)
と、上記ケーシング(5)の上壁中心部に貫通状態でに
取り付けられた膨張機(20)とを閉回路に接続してな
る。すなわち、ケーシング(5)はその中心部にて開口
され、この開口には円筒状の膨張機取付部(5a)が接
合され、この膨張機取付部(5a)に膨張機(20)が
挿通支持されている。
【0018】上記膨張機(20)は、ケーシング(5)
外で膨張機取付部(5a)上端に配置された密閉状のケ
ース(21)と、該ケース(21)の下部に連設された
3段構造のシリンダ(23)とを有する。上記ケース
(21)には上記圧縮機ユニット(17)の吐出側に高
圧配管(18)を介して接続される高圧ガス入口(図示
せず)と、同吸込側に低圧配管(19)を介して接続さ
れる低圧ガス出口(図示せず)とが開口されている。
外で膨張機取付部(5a)上端に配置された密閉状のケ
ース(21)と、該ケース(21)の下部に連設された
3段構造のシリンダ(23)とを有する。上記ケース
(21)には上記圧縮機ユニット(17)の吐出側に高
圧配管(18)を介して接続される高圧ガス入口(図示
せず)と、同吸込側に低圧配管(19)を介して接続さ
れる低圧ガス出口(図示せず)とが開口されている。
【0019】また、シリンダ(23)は、上記膨張機取
付部(5a)に気密状に嵌挿された大径部(23a)
と、該大径部(23a)の下端に同心状に連設され、大
径部(23a)よりも小径の中径部(23b)と、該中
径部(23b)の下端に同心状に連設され、中径部(2
3b)よりも小径の小径部(23c)とからなり、大径
部(23a)の下端部並びに中径部(23b)及び小径
部(23c)の各全体がケーシング(5)の内部に配置
されており、上記大径部(23a)の下端部は60K程
度の温度レベルに保持される第1ヒートステーション
(24)に、また中径部(23b)の下端部は上記第1
ヒートステーション(24)よりも低い20K程度の温
度レベルに保持される第2ヒートステーション(25)
に、さらに小径部(23c)の下端部は上記第2ヒート
ステーション(25)よりもさらに低くて液体ヘリウム
が超流動ヘリウムとなる2.17K以下の温度レベルに
保持される第3ヒートステーション(26)にそれぞれ
構成されている。
付部(5a)に気密状に嵌挿された大径部(23a)
と、該大径部(23a)の下端に同心状に連設され、大
径部(23a)よりも小径の中径部(23b)と、該中
径部(23b)の下端に同心状に連設され、中径部(2
3b)よりも小径の小径部(23c)とからなり、大径
部(23a)の下端部並びに中径部(23b)及び小径
部(23c)の各全体がケーシング(5)の内部に配置
されており、上記大径部(23a)の下端部は60K程
度の温度レベルに保持される第1ヒートステーション
(24)に、また中径部(23b)の下端部は上記第1
ヒートステーション(24)よりも低い20K程度の温
度レベルに保持される第2ヒートステーション(25)
に、さらに小径部(23c)の下端部は上記第2ヒート
ステーション(25)よりもさらに低くて液体ヘリウム
が超流動ヘリウムとなる2.17K以下の温度レベルに
保持される第3ヒートステーション(26)にそれぞれ
構成されている。
【0020】上記GM冷凍機(16)における膨張機
(20)は公知の構造のものであり、ここでは図示しな
いが、概略的に説明すると、シリンダ(23)内にはフ
リーディスプレーサ(置換器)が往復動可能に嵌挿され
ている。このディスプレーサは、シリンダ(23)の大
径部(23a)内に収容された大径部と、中径部(23
b)内に収容された中径部と、小径部(23c)内に収
容された小径部とからなる3段形状のもので、これら大
径部、中径部及び小径部は境界部分で仕切られた円筒構
造であり、この大径部、中径部及び小径部により、シリ
ンダ(23)内の上記各ヒートステーション(24)〜
(26)に対応する位置に膨張空間が区画形成され、各
膨張空間はディスプレーサ内部を介して互いに連通され
ている。
(20)は公知の構造のものであり、ここでは図示しな
いが、概略的に説明すると、シリンダ(23)内にはフ
リーディスプレーサ(置換器)が往復動可能に嵌挿され
ている。このディスプレーサは、シリンダ(23)の大
径部(23a)内に収容された大径部と、中径部(23
b)内に収容された中径部と、小径部(23c)内に収
容された小径部とからなる3段形状のもので、これら大
径部、中径部及び小径部は境界部分で仕切られた円筒構
造であり、この大径部、中径部及び小径部により、シリ
ンダ(23)内の上記各ヒートステーション(24)〜
(26)に対応する位置に膨張空間が区画形成され、各
膨張空間はディスプレーサ内部を介して互いに連通され
ている。
【0021】一方、上記ケース(21)内には、回転す
る毎に開閉して、上記高圧ガス入口から流入したヘリウ
ムガスを上記シリンダ(23)内の各膨張空間に順に供
給し、又は膨張空間内で膨張したヘリウムガスを低圧ガ
ス出口から排出するように切り換わるロータリバルブ
と、該ロータリバルブを駆動するバルブモータとが収容
されている。そして、このロータリバルブの排出時の開
弁により高圧ヘリウムガスを各膨張空間でサイモン膨張
させて、その膨張に伴う温度降下により極低温レベルの
寒冷を発生させ、その寒冷をシリンダ(23)における
第1〜第3ヒートステーション(24)〜(26)にて
保持する。つまり、冷凍機(16)では、圧縮機ユニッ
ト(17)から吐出された高圧のヘリウムガスを膨張機
(20)に供給し、その膨張機(20)での断熱膨張に
よりヒートステーション(24)〜(26)の温度を低
下させるとともに、膨張した低圧ヘリウムガスを圧縮機
ユニット(17)に戻して再圧縮するように構成されて
いる。
る毎に開閉して、上記高圧ガス入口から流入したヘリウ
ムガスを上記シリンダ(23)内の各膨張空間に順に供
給し、又は膨張空間内で膨張したヘリウムガスを低圧ガ
ス出口から排出するように切り換わるロータリバルブ
と、該ロータリバルブを駆動するバルブモータとが収容
されている。そして、このロータリバルブの排出時の開
弁により高圧ヘリウムガスを各膨張空間でサイモン膨張
させて、その膨張に伴う温度降下により極低温レベルの
寒冷を発生させ、その寒冷をシリンダ(23)における
第1〜第3ヒートステーション(24)〜(26)にて
保持する。つまり、冷凍機(16)では、圧縮機ユニッ
ト(17)から吐出された高圧のヘリウムガスを膨張機
(20)に供給し、その膨張機(20)での断熱膨張に
よりヒートステーション(24)〜(26)の温度を低
下させるとともに、膨張した低圧ヘリウムガスを圧縮機
ユニット(17)に戻して再圧縮するように構成されて
いる。
【0022】そして、上記シリンダ(23)の第1ヒー
トステーション(24)には上記ケーシング(5)内の
第1クライオパネル(6)の中心部がシリンダ(23)
の中径部(23b)を貫通した状態で伝熱可能に接合さ
れており、この第1ヒートステーション(24)により
第1クライオパネル(6)を第1ヒートステーション
(24)と同等の温度レベルに冷却する。また、シリン
ダ(23)の第2ヒートステーション(25)には第2
クライオパネル(7)の中心部がシリンダ(23)の小
径部(23c)を貫通した状態で伝熱可能に接合されて
おり、この第2ヒートステーション(25)により第2
クライオパネル(7)を該第2ヒートステーション(2
5)と同等の温度レベルに冷却するようにしている。
トステーション(24)には上記ケーシング(5)内の
第1クライオパネル(6)の中心部がシリンダ(23)
の中径部(23b)を貫通した状態で伝熱可能に接合さ
れており、この第1ヒートステーション(24)により
第1クライオパネル(6)を第1ヒートステーション
(24)と同等の温度レベルに冷却する。また、シリン
ダ(23)の第2ヒートステーション(25)には第2
クライオパネル(7)の中心部がシリンダ(23)の小
径部(23c)を貫通した状態で伝熱可能に接合されて
おり、この第2ヒートステーション(25)により第2
クライオパネル(7)を該第2ヒートステーション(2
5)と同等の温度レベルに冷却するようにしている。
【0023】さらに、本発明の特徴として、上記シリン
ダ(23)の小径部(23c)下端にはヘリウムガス及
び液体ヘリウムを充填してなる貯蔵手段としての密閉容
器(8)が吊り下げられている。この密閉容器(8)は
高熱伝導材料としての銅等からなり、その上壁にはシリ
ンダ(23)の小径部(23c)が貫通固定され、その
小径部(23c)下端の第3ヒートステーション(2
6)は密閉容器(8)内に臨んでおり、この第3ヒート
ステーション(26)により密閉容器(8)内のヘリウ
ムを冷却して超流動ヘリウムを発生させ貯蔵するように
している。
ダ(23)の小径部(23c)下端にはヘリウムガス及
び液体ヘリウムを充填してなる貯蔵手段としての密閉容
器(8)が吊り下げられている。この密閉容器(8)は
高熱伝導材料としての銅等からなり、その上壁にはシリ
ンダ(23)の小径部(23c)が貫通固定され、その
小径部(23c)下端の第3ヒートステーション(2
6)は密閉容器(8)内に臨んでおり、この第3ヒート
ステーション(26)により密閉容器(8)内のヘリウ
ムを冷却して超流動ヘリウムを発生させ貯蔵するように
している。
【0024】また、上記密閉容器(8)の下面には第3
クライオパネル(9)が伝熱可能に吊下げ支持されてい
る。この第3クライオパネル(9)は、互いに間隔をあ
けて上下方向に積層状に配置される複数(図示例では9
枚)の同径円形状のパネル体(10),(10),…
と、これらパネル体(10),(10),…を中心部に
て同心状に結合支持する棒状の伝熱部材(11)とから
なり、各パネル体(10)及び伝熱部材(11)は高熱
伝導材料としての銅等で構成され、上記伝熱部材(1
1)の上端部は密閉容器(8)の下面に接合されてい
る。そして、クライオポンプ(4)の運転時、真空容器
(1)内の空間(2)からケーシング(5)内に入射し
た気体分子を冷凍機(16)のシリンダ(23)におけ
る第1〜第3ヒートステーション(24)〜(26)に
よりそれぞれ冷却された第1〜第3クライオパネル
(6),(7),(9)にて凝縮ないし吸着して捕獲保
持し、真空容器(1)内を排気するようにしている。
尚、第3クライオパネル(9)の各パネル体(10)の
表面には活性炭を接着してもよい。
クライオパネル(9)が伝熱可能に吊下げ支持されてい
る。この第3クライオパネル(9)は、互いに間隔をあ
けて上下方向に積層状に配置される複数(図示例では9
枚)の同径円形状のパネル体(10),(10),…
と、これらパネル体(10),(10),…を中心部に
て同心状に結合支持する棒状の伝熱部材(11)とから
なり、各パネル体(10)及び伝熱部材(11)は高熱
伝導材料としての銅等で構成され、上記伝熱部材(1
1)の上端部は密閉容器(8)の下面に接合されてい
る。そして、クライオポンプ(4)の運転時、真空容器
(1)内の空間(2)からケーシング(5)内に入射し
た気体分子を冷凍機(16)のシリンダ(23)におけ
る第1〜第3ヒートステーション(24)〜(26)に
よりそれぞれ冷却された第1〜第3クライオパネル
(6),(7),(9)にて凝縮ないし吸着して捕獲保
持し、真空容器(1)内を排気するようにしている。
尚、第3クライオパネル(9)の各パネル体(10)の
表面には活性炭を接着してもよい。
【0025】次に、上記実施例のクライオポンプ(4)
の作動について説明する。冷凍機(16)の運転に伴っ
てケーシング(5)内の第1〜第3クライオパネル
(6),(7),(9)が冷却され、クライオポンプ
(4)が作動状態になる。すなわち、冷凍機(16)が
定常運転状態になると、その圧縮機ユニット(17)か
ら高圧配管(18)を経由して供給された高圧ヘリウム
ガスが膨張機(20)のシリンダ(23)における各膨
張空間で膨張し、このガスの膨張に伴う温度降下により
シリンダ(23)の第1ヒートステーション(24)が
60K程度の温度レベルに、また第2ヒートステーショ
ン(25)が20K程度の温度レベルに、さらに第3ヒ
ートステーション(26)が2.17K以下の温度レベ
ルにそれぞれ冷却される。上記第1及び第2ヒートステ
ーション(24),(25)の極低温レベルへの温度降
下に伴い、該各ヒートステーション(24),(25)
にそれぞれ伝熱可能に接触している第1及び第2クライ
オパネル(6),(7)の温度が対応するヒートステー
ション(24),(25)と同じ温度レベルまで降下す
る。このことで第1クライオパネル(6)が第2クライ
オパネル(7)を周りから輻射シールドする。
の作動について説明する。冷凍機(16)の運転に伴っ
てケーシング(5)内の第1〜第3クライオパネル
(6),(7),(9)が冷却され、クライオポンプ
(4)が作動状態になる。すなわち、冷凍機(16)が
定常運転状態になると、その圧縮機ユニット(17)か
ら高圧配管(18)を経由して供給された高圧ヘリウム
ガスが膨張機(20)のシリンダ(23)における各膨
張空間で膨張し、このガスの膨張に伴う温度降下により
シリンダ(23)の第1ヒートステーション(24)が
60K程度の温度レベルに、また第2ヒートステーショ
ン(25)が20K程度の温度レベルに、さらに第3ヒ
ートステーション(26)が2.17K以下の温度レベ
ルにそれぞれ冷却される。上記第1及び第2ヒートステ
ーション(24),(25)の極低温レベルへの温度降
下に伴い、該各ヒートステーション(24),(25)
にそれぞれ伝熱可能に接触している第1及び第2クライ
オパネル(6),(7)の温度が対応するヒートステー
ション(24),(25)と同じ温度レベルまで降下す
る。このことで第1クライオパネル(6)が第2クライ
オパネル(7)を周りから輻射シールドする。
【0026】また、第3ヒートステーション(26)は
密閉容器(8)及びその内部のヘリウムを介して第3ク
ライオパネル(9)に伝熱可能に接続されているので、
該第3ヒートステーション(26)の温度降下に伴い、
第3クライオパネル(9)の温度が第3ヒートステーシ
ョン(26)と同じ温度レベルまで降下する。
密閉容器(8)及びその内部のヘリウムを介して第3ク
ライオパネル(9)に伝熱可能に接続されているので、
該第3ヒートステーション(26)の温度降下に伴い、
第3クライオパネル(9)の温度が第3ヒートステーシ
ョン(26)と同じ温度レベルまで降下する。
【0027】こうして第1〜第3クライオパネル
(6),(7),(9)の温度がそれぞれ所定の極低温
レベルに降下することで、真空容器(1)からケーシン
グ(5)内に入射した気体分子が上記各クライオパネル
(6),(7),(9)に接触して凝縮又は吸着保持さ
れ、このことにより真空容器(1)内を排気して極高真
空状態にすることができ、この状態で試料ホルダ(3)
の試料に対する各種実験が行われる。
(6),(7),(9)の温度がそれぞれ所定の極低温
レベルに降下することで、真空容器(1)からケーシン
グ(5)内に入射した気体分子が上記各クライオパネル
(6),(7),(9)に接触して凝縮又は吸着保持さ
れ、このことにより真空容器(1)内を排気して極高真
空状態にすることができ、この状態で試料ホルダ(3)
の試料に対する各種実験が行われる。
【0028】この場合、上記第3ヒートステーション
(26)は密閉容器(8)内に配置されているので、該
ヒートステーション(26)の温度降下に伴い、密閉容
器(8)内のヘリウムが2.17K以下に冷却されて超
流動ヘリウムとなって貯蔵され、この超流動ヘリウムに
より密閉容器(8)の温度が同温度程度に安定して保持
される。この密閉容器(8)の下面には第3クライオパ
ネル(9)が伝熱可能に接続されているので、該クライ
オパネル(9)も上記超流動ヘリウムによって一定温度
に安定して冷却保持されることとなり、このことによ
り、ケーシング(5)内部ないしそれに連通する真空容
器(1)内の空間(2)の到達真空度を向上させること
ができるとともに、その真空度を安定して維持すること
ができる。
(26)は密閉容器(8)内に配置されているので、該
ヒートステーション(26)の温度降下に伴い、密閉容
器(8)内のヘリウムが2.17K以下に冷却されて超
流動ヘリウムとなって貯蔵され、この超流動ヘリウムに
より密閉容器(8)の温度が同温度程度に安定して保持
される。この密閉容器(8)の下面には第3クライオパ
ネル(9)が伝熱可能に接続されているので、該クライ
オパネル(9)も上記超流動ヘリウムによって一定温度
に安定して冷却保持されることとなり、このことによ
り、ケーシング(5)内部ないしそれに連通する真空容
器(1)内の空間(2)の到達真空度を向上させること
ができるとともに、その真空度を安定して維持すること
ができる。
【0029】また、上記第3クライオパネル(9)は、
互いに間隔をあけて積層状に配置される複数の同径のパ
ネル体(10),(10),…と、該パネル体(1
0),(10),…を同心状に結合支持する伝熱部材
(11)とからなるものであるので、上記複数のパネル
体(10),(10),…により第3クライオパネル
(9)の吸着表面積を増大させることができ、第3クラ
イオパネル(9)による気体分子の捕獲を効果的に行う
ことができる。
互いに間隔をあけて積層状に配置される複数の同径のパ
ネル体(10),(10),…と、該パネル体(1
0),(10),…を同心状に結合支持する伝熱部材
(11)とからなるものであるので、上記複数のパネル
体(10),(10),…により第3クライオパネル
(9)の吸着表面積を増大させることができ、第3クラ
イオパネル(9)による気体分子の捕獲を効果的に行う
ことができる。
【0030】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明に
よれば、冷凍機の冷却ステージによりケーシング内のク
ライオパネルを極低温レベルに冷却し、ケーシング内の
気体分子を捕獲保持して排気するようにした真空クライ
オポンプにおいて、冷凍機の冷却ステージの温度レベル
を液体ヘリウムが超流動ヘリウムとなる極低温レベルま
で低下させるようにし、この冷却ステージによりヘリウ
ムを冷却して超流動ヘリウムを発生させ貯蔵する貯蔵手
段を設け、この貯蔵手段にクライオパネルを伝熱可能に
接続したことにより、クライオパネルを貯蔵手段に貯蔵
された2.17K以下の超流動ヘリウムによって安定し
て冷却保持でき、真空容器内の到達真空度の向上及びそ
の真空度の安定維持を図ることができる。
よれば、冷凍機の冷却ステージによりケーシング内のク
ライオパネルを極低温レベルに冷却し、ケーシング内の
気体分子を捕獲保持して排気するようにした真空クライ
オポンプにおいて、冷凍機の冷却ステージの温度レベル
を液体ヘリウムが超流動ヘリウムとなる極低温レベルま
で低下させるようにし、この冷却ステージによりヘリウ
ムを冷却して超流動ヘリウムを発生させ貯蔵する貯蔵手
段を設け、この貯蔵手段にクライオパネルを伝熱可能に
接続したことにより、クライオパネルを貯蔵手段に貯蔵
された2.17K以下の超流動ヘリウムによって安定し
て冷却保持でき、真空容器内の到達真空度の向上及びそ
の真空度の安定維持を図ることができる。
【0031】請求項2の発明によれば、貯蔵手段をヘリ
ウムが充填された密閉容器とし、その内部に冷却ステー
ジを臨ませる一方、クライオパネルは密閉容器に接続し
たことにより、貯蔵手段やその冷却ステージ及びクライ
オパネルへの伝熱構造が容易に得られる。
ウムが充填された密閉容器とし、その内部に冷却ステー
ジを臨ませる一方、クライオパネルは密閉容器に接続し
たことにより、貯蔵手段やその冷却ステージ及びクライ
オパネルへの伝熱構造が容易に得られる。
【0032】請求項3の発明によれば、クライオパネル
を互いに間隔をあけて積層状に配置される複数の同径の
パネル体と、該パネル体を同心状に結合支持する伝熱部
材とからなし、伝熱部材の端部を貯蔵手段に接続する構
成としたことにより、クライオパネルの吸着表面積を増
大させ、その気体分子の捕獲効率の向上を図ることがで
きる。
を互いに間隔をあけて積層状に配置される複数の同径の
パネル体と、該パネル体を同心状に結合支持する伝熱部
材とからなし、伝熱部材の端部を貯蔵手段に接続する構
成としたことにより、クライオパネルの吸着表面積を増
大させ、その気体分子の捕獲効率の向上を図ることがで
きる。
【図1】本発明の構成を示す断面図である。
(1) 真空容器 (2) 空間 (4) クライオポンプ (5) ケーシング (6),(7),(9) クライオパネル (8) 密閉容器(貯蔵手段) (10) パネル体 (11) 伝熱部材 (16) 極低温冷凍機 (20) 膨張機 (23) シリンダ (24)〜(26) ヒートステーション
Claims (3)
- 【請求項1】 内部に少なくとも1つのクライオパネル
(9)が収容され、真空容器(1)内の空間(2)に連
通されるケーシング(5)と、上記クライオパネル
(9)を極低温レベルに冷却する少なくとも1つの冷却
ステージ(26)を有する冷凍機(16)とを備え、真
空容器(1)内の空間(2)からケーシング(5)内に
入射した気体分子をクライオパネル(9)にて凝縮ない
し吸着して捕獲保持し、真空容器(1)内を排気するよ
うにした真空クライオポンプにおいて、 上記冷凍機(16)の冷却ステージ(26)の温度レベ
ルを液体ヘリウムが超流動ヘリウムとなる極低温レベル
まで低下させるように構成し、該冷却ステージ(26)
によりヘリウムを冷却して超流動ヘリウムを発生させ貯
蔵する貯蔵手段(8)を設け、 上記貯蔵手段(8)に上記クライオパネル(9)を伝熱
可能に接続したことを特徴とする真空クライオポンプ。 - 【請求項2】 請求項1の真空クライオポンプにおい
て、 貯蔵手段(8)はヘリウムが充填された密閉容器からな
り、密閉容器内に冷却ステージ(26)が臨むように配
置され、密閉容器にクライオパネル(9)が接続されて
いることを特徴とする真空クライオポンプ。 - 【請求項3】 請求項1又は2の真空クライオポンプに
おいて、 クライオパネル(9)は、互いに間隔をあけて積層状に
配置される複数の同径のパネル体(10),(10),
…と、該パネル体(10),(10),…を同心状に結
合支持する伝熱部材(11)とからなり、伝熱部材(1
1)の端部が貯蔵手段(8)に接続されていることを特
徴とする真空クライオポンプ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20661792A JPH0658257A (ja) | 1992-08-03 | 1992-08-03 | 真空クライオポンプ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20661792A JPH0658257A (ja) | 1992-08-03 | 1992-08-03 | 真空クライオポンプ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0658257A true JPH0658257A (ja) | 1994-03-01 |
Family
ID=16526345
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP20661792A Withdrawn JPH0658257A (ja) | 1992-08-03 | 1992-08-03 | 真空クライオポンプ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0658257A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6092373A (en) * | 1996-08-09 | 2000-07-25 | Leybold Vakuum Gmbh | Cryopump |
WO2008143067A1 (ja) * | 2007-05-17 | 2008-11-27 | Canon Anelva Technix Corporation | クライオトラップ及びクライオトラップを有する真空処理装置 |
-
1992
- 1992-08-03 JP JP20661792A patent/JPH0658257A/ja not_active Withdrawn
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6092373A (en) * | 1996-08-09 | 2000-07-25 | Leybold Vakuum Gmbh | Cryopump |
WO2008143067A1 (ja) * | 2007-05-17 | 2008-11-27 | Canon Anelva Technix Corporation | クライオトラップ及びクライオトラップを有する真空処理装置 |
KR101045488B1 (ko) * | 2007-05-17 | 2011-06-30 | 캐논 아네르바 가부시키가이샤 | 크라이오 트랩 및 크라이오 트랩을 갖는 진공 처리 장치 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 19991005 |