JP2019142817A - エゴマ発酵抽出物の新規用途 - Google Patents

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Abstract

【課題】エゴマ種子から搾油した「エゴマ油」が食品として広く流通しており、健康食品として注目されている。また食用ばかりでなく、皮脂を補うための油脂として化粧品にも利用されていることから、エゴマ種子の生産量は年々増加し各地でエゴマ栽培が広がっている。一方、搾油後のエゴマ発酵抽出物については有効性が見出されているが、充分とはいえず廃棄されるエゴマ発酵抽出物は多い。【解決手段】本発明者らはエゴマ発酵抽出物についてコラーゲン産生促進作用、コラーゲン分解阻害作用を見出し、エゴマ発酵抽出物を有効成分として配合する化粧料、コラーゲン産生促進剤、コラーゲン分解阻害剤、歯周病改善剤、皮膚保湿機能改善剤への用途を新たに提供する。【選択図】なし

Description

本発明は、エゴマ発酵抽出物のコラーゲン産生促進作用、コラーゲン分解阻害作用に基づく、エゴマ発酵抽出物の新規用途に関するものである。
近年、エゴマが必須脂肪酸のαーリノレン酸を多く含むことから、エゴマ種子から搾油した「エゴマ油」が食品として広く流通しており、健康食品として注目されている。また食用ばかりでなく、皮脂を補うための油脂として化粧品にも利用されていることから、エゴマ種子の生産量は年々増加し各地でエゴマ栽培が広がっている。
一方、搾油後のエゴマ種子(以下、エゴマと記載)についても、ロスマリン酸やルテオリンといったポリフェノールが多く含まれることから、エゴマ抽出物をエタノールやアセトン等の有機溶媒で抽出した紫外線吸収剤としての利用(特許文献1参照)や、口腔抗菌作用(特許文献2参照)、ヒスタミン遊離抑制作用(特許文献3参照)が見出され、食品や化粧品としての有効活用が期待されている。しかし、その有効性も充分とはいえず廃棄される搾油後のエゴマも多い。
また、本発明で見出したコラーゲン産生促進作用について、コラーゲンがヒト等のほ乳類の皮膚、骨、軟骨、血管等の組織に存在し(コラーゲンI型は主に皮膚や骨、腱に、コラーゲンII型は軟骨に、コラーゲンIII型は血管に、コラーゲンIV型は基底膜に存在)、繊維状の構造を形成して各組織を物理的に支える役割を果たすことから、コラーゲン産生促進剤の用途は広いものと考えられる。
口腔ケアの分野では、歯周組織の破壊が歯周病の要因として考えられており、コラーゲンの産生を促進することが歯周病の治療や予防に有効であると考えられている(特許文献4参照)。また、スキンケアの分野においてもコラーゲンが真皮層で皮膚構造を支える事や、水分の保持機能が知られている。(特許文献5参照)。また、組織内に存在するコラーゲンの分解を阻害するコラーゲン分解阻害剤についても同様の用途が考えられる。
特開2002−212026 特開2000−239136 特開2000−086510 特開2006−312613 特開2006−176425
従って、本発明はエゴマ発酵抽出物の生理機能を新たに見出すことで、エゴマの新たな用途を提供し、資源の有効活用を目的とする。
本発明者らはエゴマ発酵抽出物についてコラーゲン産生促進作用、コラーゲン分解阻害作用を見出し、エゴマ発酵抽出物を有効成分として配合する化粧料、コラーゲン産生促進剤、コラーゲン分解阻害剤、歯周病改善剤、皮膚保湿機能改善剤への用途を新たに提供する。
本発明によれば、歯周病を効果的に改善し、肌の保湿機能を向上させる新規のコラーゲン産生促進剤、コラーゲン阻害剤、皮膚保湿機能改善剤を提供することができる。
エゴマ発酵抽出物の細胞毒性試験結果 エゴマ発酵抽出物のコラーゲン産生促進試験結果 エゴマ発酵抽出物のコラーゲン分解阻害試験結果
本発明における「エゴマ」とはシソ科(Lamiaceae)シソ属(Perilla)に属するエゴマ(荏胡麻、学名:Perilla frutescens var. frutescens)を指す。
本発明における「エゴマ発酵抽出物」に用いるエゴマの部位としては特に限定はないが、菌が資化しやすいという点から、種子の使用が好ましい。また、搾油後のエゴマ種子においても使用可能である。
本発明における「エゴマ発酵抽出物」に用いる微生物としては、麹菌、乳酸菌、酵母、納豆菌、テンペ菌等が挙げられ、一般にはそれら各菌種のいずれかから選ばれた一種又は二種以上を用いるが、場合によっては、又相互に発酵の妨げとならない限り、別の菌種に属するもの同士を組み合せて用いるようにしてもよい。上記の各菌種のうちでも、特に麹を用いた場合が菌の資化性がよく、麹を用いることが好ましい。
ここで麹菌としては、例えばアスペルギルス オリゼー(Aspergillus oryzae)、アスペルギルス フラバス(Aspergillus flavus)、アスペルギルス ポリオキソジェネス(Aspergillus polyoxogenes)、アスペルギルス ソーヤ(Aspergillus sojae)等の黄麹菌、アスペルギルス アワモリ(Aspergillus awamori)、アスペルギルス カワウチ(Aspergillus kawauchii)、アスペルギルス ウサミ(Aspergillus usami)、アスペルギルス ニガー(Aspergillus niger)等の黒麹菌、モナスカス アンカ(Monascus anka)、モナスカス ピロサス(Monascus pilosus)等の紅麹菌などが挙げられる。
乳酸菌としては、例えばラクトバシルス プランタラム(Lactobacillus plantarum)、ラクトバシルス ブレビス(L. brevis)、ラクトバシルス カゼイ(L. casei)等のラクトバシルス(Lactobacillus)属の乳酸菌;カルノバクテリウム ディバージェンス(Carnobacterium divergens)、カルノバクテリウム ピシコーラ(Carnobacterium piscicola)等のカルノバクテリウム(Carnobacterium)属の乳酸菌;ロイコノストック メセンテロイズ(Leuconostoc mesenteroides)、ロイコノストック シトレウム(Leuconostoc citreum)等のロイコノストック(Leuconostoc)属の乳酸菌; ストレプトコッカス フェーカリス(Streptococcus faecalis)、ストレプトコッカス ピオジェネス(Streptococcus pyogenes)等のストレプトコッカス属の乳酸菌;エンテロコッカス カゼリフラバス(Enterococcus caseliflavus)、エンテロコッカス サルフレウス(Enterococcus sulfreus)等のエンテロコッカス(Enterococcus)属の乳酸菌;ラクトコッカス プランタラム(Lactococcus plantarum)、ラクトコッカス ラフィノラクティス(Lactococcus rafinolactis)等のラクトコッカス属の乳酸菌;ヴェイセラ コンフューザ(Weissella confusa)、ヴェイセラ カンドウレリ(Weissella kandleri)等のヴェイセラ属の乳酸菌;アトポビウム ミニュタム(Atopobium minutum)、アトポビウム パービュラス(Atopobiumparvulus)等のアトポビウム(Atopobium)属の乳酸菌;バゴコッカス フルビアリス(Vagococcus fluvialis)、バゴコッカス サーモニナラム(Vagococcus salmoninarum)等のバゴコッカス(Vagococcus)属の乳酸菌;ペディオコッカス ダムノサス(Pediococcus damnosus)、ペディオコッカス ペントサセウス(Pediococcus pentosaceus)等のペディオコッカス(Pediococcus)属の乳酸菌等が挙げられる。
酵母としては、例えばサッカロミセス セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)、サッカロミセス アワモリ(Saccharomyces awamori)、サッカロミセス チェバリエリ(Saccharomyces chevalieri)、サッカロミセス カールスバージェンシス(Saccharomyces carlsbergensis)、サッカロミセス バヨナス(Saccharomyces bayon us)等のサッカロミセス属の酵母、トルラスポラ デルブルエキ(Torulaspora delbruekii)、トルラスポラ ファーメンタチ(Torulaspora fermentati)、トルラスポラ ロゼイ(Torulaspora rosei)等のトルラスポラ属の酵母、ジゴサッカロミセス ローキシ(Zygosaccharomyces rouxii)、ジゴサッカロミセス ソーヤ(Zygosaccharomyces soya)、ジゴサッカロミセス サケ(Zygosaccharomyces sake)、ジゴサッカロミセス ミソ(Zygosaccharomyces miso)、ジゴサッカロミセス ラクティス(Zygosaccharomyces lactis)等のジゴサッカロミセス属の酵母、カンディダ ベルサチリス(Candida versatilis)、カンディダ エチェリシイ(Candida etchellsii)、カンディダ ケフィール(Candida kefyr)、カンディダ サケ(Candida sake)、カンディダ スコッティ(Candida scottii)等のカンディダ属の酵母、オーレオバシディウム プルランス(Aureobasidium Pullulans)、オーレオバシディウム マンソニー(Aureobasidium mansonii)、オーレオバシディウム マイクロスティクタム(Aureobasideium microstictum)等のオーレオバシディウム属の酵母などが挙げられる。
納豆菌としては、例えばバシルス ナットー(Bacillus natto)、バシルス サブチルス(Bacillus subtilis)、バシルス サーキュランス(Bacillus circulans)等のバシルス属の細菌などが挙げられる。
テンペ菌としては、リゾプス アジゴスポラス(Rhizopus azygosporus)、リゾプス ミクロスポラス チネンシス(Rhizopus microsporus chinensis)、リゾプス ミクロスポラス オリゴスポラス(Rhizopus microsporus oligosporus)、リゾプス ニベウス(Rhizopus niveus)、リゾプス オリゼー(Rhizopus oryzae)等のリゾプス属の真菌(カビ)が挙げられる。
上記の微生物を用いてエゴマを発酵させる方法としては、エゴマを発酵媒体中に浸漬乃至懸濁させて、発酵のための懸濁液を調製する。この場合、エゴマは生のまま用いても、又予め乾燥もしくは半乾燥した上用いてもよい。又、形状としては、採取したものをそのまま用いることもできるが、細断或いは粉砕して微細化すれば発酵効率を上げることができる。
エゴマの発酵に用いる発酵媒体としては、エゴマに対して適当な量となるよう、水または水と低級アルコール類(メタノール、エタノール、プロパノールなど)もしくはグリコール類(エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、グリセリンなど)との混液等が用いられ、又それら媒体中にはグルコース、フルクトース、シュークロースなどの糖類を添加してもよい。発酵素材と発酵媒体との混合比(重量比)は、発酵素材の乾燥重量換算で一般に1:1〜1:1000、好ましくは1:5〜1:100、より好ましくは1:10〜1:50の範囲である。
この発酵素材の懸濁液は、これを発酵工程に供する前に、殺菌を行って発酵の障害となる雑菌を除去する。この場合殺菌除去方法としては、発酵素材を予め殺菌用エタノール等で洗浄殺菌した上無菌水等の無菌媒体に懸濁する方法を用いてもよく、又発酵素材を媒体に懸濁した後、懸濁液を加熱殺菌する方法を用いるようにしてもよい。加熱殺菌法としては、懸濁液を120〜130℃で10〜20分間加熱するオートクレーブ殺菌法や、懸濁液を80〜90℃に60〜120分間保持することを1日1回2〜3日間繰り返す間断殺菌法が一般に用いられる。
次に、この無菌化した懸濁液を発酵槽に入れ、これに微生物を植菌して発酵を行う。
発酵温度は一般に5〜50℃の範囲、好ましくは各微生物の生育至適温度である30〜40℃の範囲である。発酵日数は、至適温度に於いて一般に1〜10日、好ましくは2〜5日の範囲である。発酵日数が上記の一般的範囲より短くなると発酵が十分に行われず発酵物の有効性が低下する傾向にあり、一方10日を越えて長くしても有効性のそれ以上の上昇は認められないだけでなく、着色や発酵臭の増加が生ずることとなっていずれも好ましくない。
以上の発酵処理を行うに当たって、エゴマの成分が微生物によってより有効に利用されるようにするため、微生物の植菌前もしくは植菌時、或いは場合によっては植菌後発酵継続中に、前記の懸濁液に酵素を添加して、エゴマ属植物に酵素による加水分解処理を施すこともできる。
発酵後のエゴマに対する処理としては、水、親水性有機溶媒、または水と親水性有機溶媒の混液を用いて抽出する。その際、発酵後すぐに溶媒で抽出することも可能だが、ヘキサンや低級アルコール(メタノール、ブタノール)、アセトン等による脱脂後に溶媒で抽出することも可能である。
好ましい有機溶媒としては、メタノール、エタノール、プロピルアルコール、イソプロピルアルコール等の炭素数1〜5の低級脂肪族アルコール;アセトン、メチルエチルケトン等の低級脂肪族ケトン;1,3−ブチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン等の炭素数2〜5の多価アルコール等が使用できる。
抽出処理は、抽出原料に含まれる可溶性成分を抽出溶媒に溶出させ得る限り特に限定されず、常法に従って行うことができる。例えば、抽出原料の5〜20倍量(質量比)の抽出溶媒に抽出原料を浸漬し、常温で可溶性成分を抽出させた後、濾過して抽出残渣を除去することにより抽出液を得ることができる。得られた抽出液は、該抽出液の希釈液若しくは濃縮液、該抽出液の乾燥物、又はこれらの粗精製物若しくは精製物を得るために、常法に従って希釈、濃縮、乾燥、精製等の処理を施してもよい。
精製は、例えば、活性炭処理、吸着樹脂処理、イオン交換樹脂処理等により行うことができる。得られた抽出液はそのままでも有効成分として使用することができるが、濃縮液又は乾燥物としたものの方が、皮膚洗浄剤として使用しやすい。
本発明におけるコラーゲン産生促進剤、コラーゲン分解阻害剤、皮膚保湿機能改善剤は、アンプル状、カプセル状、粉末状、顆粒状、丸剤、錠剤状、固形状、液状、ゲル状、気泡状、乳液状、クリーム状、軟膏状、シート状、ムース状、粉末分散状、多層状、エアゾール状等の医薬品類、医薬部外品類、化粧品類、練歯磨、潤製歯磨、液体歯磨等の歯磨剤、洗口剤、ゲル剤、軟膏剤、口中清涼剤、うがい用錠剤、ガム等の各種剤型に配合して用いることができる。
本発明における歯周病改善剤は液体系(液体、液状、ペースト状)、固体系(固体、固形状)などの剤型をとることができ、剤形の例としては、練歯磨、液体歯磨、液状歯磨、粉歯磨などの歯磨剤組成物、洗口剤組成物、塗布剤組成物、口腔用パスタ、口中清涼剤組成物、食品形態(例えば、チューインガム、錠菓、キャンディ、グミ、フィルム、トローチなど)が挙げられる。
上記歯周病改善剤には、本発明の効果を損なわない範囲内であれば、通常口腔組成物で用いられる成分、例えばショ糖脂肪酸エステル、マルトース脂肪酸エステル、塩酸アルキルジアミノエチルグリシン、ラウリルメチルアミノ酢酸ベタイン、N−アシルサルコシンナトリウム等の界面活性剤、マスティック油、パセリ油、アニス油、ストロベリーフレーバー、アップルフレーバー等の香料、クエン酸、リンゴ酸等の酸味料、グリセリン脂肪酸エステル等の滑沢剤、シリカゲル、アルミノシリケート等の研磨剤、ベニバナ赤色素、クチナシ黄色素等の着色剤、クエン酸、リンゴ酸等のpH調整剤、メチルパラベン、エチルパラベン等の保存料、シェラック、カルナウバロウ等の光沢剤、微粒子二酸化ケイ素等の流動化剤、除電剤、プルラン、ゼラチン等の結合剤、プロピレングリコール、ブチレングリコール等の粘稠剤、メチルパラベン、エチルパラベン等の防腐剤、アルファー化デンプン、アルギン酸ナトリウム等の崩壊剤、水、エタノール、プロパノール等の溶剤、水飴、ブドウ糖、果糖等の賦形剤、ステビア、スクラロース等の甘味料等を目的に応じて適宜配合することができる。
本発明における化粧料の剤型は、所望の効果が充分に発揮されるのであれば特に限定されないが、例えば、液状、乳液状、クリーム状、ジェル状などの種々の剤型として用いることができる。また、剤型が、液状、乳液状であり、不織布やコットンなどの担体に含浸させて用いることもできる。
上記化粧料には、本発明の効果を損なわない範囲内であれば、通常化粧品に用いられる成分、例えば、エタノール、イソプロパノール、などの低級アルコール;モノステアリン酸グリセリル、モノステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンデシルテトラデシルエーテル、モノラウリン酸デカグリセリル、モノステアリン酸ジグリセリル、モノステアリン酸エチレングリコール、ソルビタンモノイソステアレート、ヤシ油脂肪酸モノエタノールアミド、サポニンなどの非イオン性界面活性剤;N−ステアロイル−L−グルタミン酸ナトリウム、ココイルメチルタウリンナトリウム、ステアリン酸カリウム、ポリオキシエチレンスルホコハク酸ラウリル二ナトリウムなどの陰イオン性界面活性剤;塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、N−ヤシ油脂肪酸アシル−L−アルギニンエチル・DL−ピロリドンカルボン酸塩、ステアリン酸ジメチルアミノプロピルアミドなどの陽イオン性界面活性剤;ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、N−[3−アルキル(12,14)オキシ−2−ヒドロキシプロピル]−L−アルギニン塩酸塩液などの両性界面活性剤;キサンタンガム、カルボキシビニルポリマー、アクリル酸・メタクリル酸アルキルコポリマー、(アクリル酸ヒドロキシエチル/アクリロイルジメチルタウリンナトリウム)コポリマー、(アクリロイルジメチルタウリンアンモニウムメタクリル酸ポリオキシエチレン(25)べへニルエーテル)クロスポリマー、(アクリル酸/ビニルピロリドン)コポリマー、(アクリレーツ/メタクリル酸ポリオキシエチレン(25)べへニルエーテル)コポリマー、(ジメチルアクリルアミド/エチルトリモニウムクロリドメタクリレート)コポリマー、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピル化リン酸架橋デンプン、ヘクトライト、ベントナイト、無水ケイ酸などの水溶性増粘剤;トコフェロールおよびその誘導体、アスコルビン酸およびその誘導体などのビタミン類;ジブチルヒドロキシトルエン、亜硫酸塩などの酸化防止剤;フェノキエタノール、オクトキシグリセリン、パラベンなどの防腐成分;パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシルなどの紫外線吸収剤;無機顔料、パール化剤、植物抽出エキス、金属イオン封鎖剤、香料、pH調整剤などを目的に応じて適宜配合することができる。
以下にエゴマ発酵抽出物の製造例等、実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらになんら制約されるものではない。
(製造例1)エゴマ発酵(麦用麹)抽出物の作製
市販品のエゴマを使用。エゴマを搾油後、100gのエゴマに対し73gの水を加えて蒸煮・放冷後、さらに麦用麹((株)ビオック社製)を13mgを加えて、製麹を30℃で48時間行い、さらに24時間枯らしを行い作製した。そして、枯らし後のエゴマ100gをすりつぶし、熱水で抽出後にヘキサンを加え脱脂。凍結乾燥を行い15.3gのエゴマ発酵抽出物を得た。
(製造例2)エゴマ発酵(焼酎用黒麹)抽出物の作製
市販品のエゴマを使用。エゴマを搾油後、100gのエゴマに対し90gの水を加えて蒸煮・放冷後、さらに黒麹((株)ビオック社製)を100mgを加え、製麹を30℃で48時間行い、さらに24時間枯らしを行い作製した。そして、枯らし後のエゴマ100gをすりつぶし、熱水で抽出後にヘキサンを加え脱脂。凍結乾燥を行い16.0gのエゴマ発酵抽出物を得た。
(試験例1)細胞毒性試験
96wellプレートにマウス線維芽細胞(L-M細胞)を、4.5×103個/wellになるよう0.5%BPM199培地(Medium 199(Gibco)液体培地に0.5%Bacto Pepton(日本BD)を混合)に接種し、37℃、5%CO2下で48時間培養した。培養後、全量培地を除去し前記培地に対し、製造例1または製造例2で得たエゴマ発酵抽出物を加え、37℃、5%CO2下で24時間培養した。培養後、全量培地を除去し、Cell Counting Kit WST-8(同仁化学研究所)を5%含むよう培地に加えて、37℃、5%CO2下で1時間培養し、吸光度(450nm)を測定した。
(細胞毒性試験の結果)
図1に示した通り、製造例1、製造例2で得たエゴマ発酵抽出物はともに500μg/mL以下では細胞生存率が80%以上であったため、500μg/mL以下で以下試験を行うこととした。
(試験例2)コラーゲン産生促進試験
6wellプレートにL-M細胞を、1.0×105個/wellになるよう0.5%BPM199培地に接種し、37℃、5%CO2下で48時間培養した。培養後、全量培地を除去し,前記培地に対し、製造例1または製造例2で得たエゴマ発酵抽出物を加え、37℃、5%CO2下で48時間培養した。培養後、上清を回収し、Protease Inhibitor Cocktail for General Use(ナカライテスク)を加えた後に1mLに濃縮した。Sirius Red F3B(Waldeck)を1mg/mLとなるように0.5M 酢酸に溶解し,上清と当量混合した後に遠心分離により上澄みを取り除き,沈殿に対して0.1M NaOHを0.5 mL加えて撹拌し,溶解させた。この溶液の吸光度(540nm)を測定し,可溶性I型コラーゲン標準溶液の検量線からI型コラーゲン量を算出した。
(コラーゲン産生促進試験の結果)
図2に示した通り、製造例1、製造例2で得たエゴマ発酵抽出物はともにコラーゲン産生促進効果を示し、歯周病の改善、皮膚保湿機能改善効果を有することが示唆された。
(試験例3)コラーゲン分解阻害試験
蛍光標識(FITC)したコラーゲン(コラーゲン技術協会製)が0.025%となるように、MMP(コラゲナーゼ)(コラーゲン技術協会製)、25mM トリス塩酸(pH 7.5)、製造例1または製造例2で得たエゴマ発酵抽出物を加え35℃で2時間分解した後、反応を停止させたのちエタノールで抽出、遠心分離を行い、未変性のコラーゲンを回収し、蛍光強度を測定した(ex:495nm、em:520nm)。なお、controlとしてエゴマ発酵抽出物を加えないものを用意した。
(コラーゲン分解阻害試験の結果)
図3に示したとおり、製造例1、製造例2で得たエゴマ発酵抽出物はともにコラーゲン分解阻害効果を示し、歯周病の改善、皮膚保湿機能改善効果を有することが示唆された。
本発明のコラーゲン産生促進剤、コラーゲン分解阻害剤を利用できる処方、及び歯周病改善剤の例を処方例8に、化粧料の例を処方例9にて示すが、本発明はこれらに限定されない。
(処方例1)練り歯磨き 質量%
1.第二リン酸カルシウム 40.0
2.グリセリン 20.0
3.カラギナン 1.0
4.ラウリル硫酸ナトリウム 1.5
5.サッカリン 0.2
6.クロルヘキシジンジグルコネート 0.1
7.製造例1または製造例2で得たエゴマ発酵抽出物 1.0
8.防腐剤(パラオキシ安息香酸ブチル) 適量
9.香料(アップル水) 適量
10.着色剤 適量
11.精製水 100とする残余
(処方例2)洗口剤 質量%
1.イブプロフェン 0.1
2.エタノール 10.0
3.ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油 0.5
4.ラウリル硫酸ナトリウム 0.5
5.サッカリンナトリウム 0.5
6.グリセリン 10.0
7.製造例1または製造例2で得たエゴマ発酵抽出物 1.0
8.防腐剤(メチルパラベン) 適量
9.香料(ライム水) 適量
10.着色剤 適量
11.精製水 100とする残余
(処方例3)口中清涼剤 質量%
1.エタノール 20.0
2.グリセリン 15.0
3.ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油 1.0
4.サッカリン 0.2
5.クロロヘキシジン 0.01
6.製造例1または製造例2で得たエゴマ発酵抽出物 1.0
7.グレープフルーツ果実熱水抽出液 0.5
8.防腐剤(メチルパラベン) 適量
9.着色剤 適量
10.精製水 100とする残余
(処方例4)チューインガム 質量%
1.板ガムベース 24.0
2.水飴 13.0
3.粉糖 60.0
4.製造例1または製造例2で得たエゴマ発酵抽出物 1.0
5.防腐剤(メチルパラベン) 適量
6.香料(ペパーミント水) 適量
7.精製水 100とする残余
(処方例5)キャンディー 質量%
1.グラニュー糖 45.0
2.水飴 41.0
3.粉糖 6.0
4.製造例1または製造例2で得たエゴマ発酵抽出物 1.0
5.防腐剤(メチルパラベン) 適量
6.香料(アップル水) 適量
7.精製水 100とする残余
(処方例6)乳液 質量%
1.スクアリン酸-2-リン酸マグネシウム 4.0
2.スクワラン 5.0
3.オリーブ油 5.0
4.ホホバ油 5.0
5.セチルアルコール 1.5
6.グリセリンモノステアレート 2.0
7.ポリオキシエチレン(20)セチルエーテル 3.0
8.ポリオキシエチレン(20)ソオルビタンモノオレート 2.0
9.1,3-ブチレングリコール 1.0
10.グリセリン 2.0
11.製造例1または製造例2で得たエゴマ発酵抽出物 1.0
12.パラオキシ安息香酸エステル 適量
13.香料 適量
14.精製水 100とする残余
(処方例7)化粧水 質量%
1.リン酸スクアリルアミノプロピル 3.0
2.グルタミン酸ナトリウム 1.0
3.1,3-ブチレングリコール 6.0
4.グリセリン 5.0
5.ポリエチレングリコール400 3.0
6.オリーブ油 0.5
7.ポリオキシエチレンソルビタンモノステアリン酸エステル 1.5
8.ポリオキシエチレン(5)オレイルアルコールエーテル 0.3
9.エタノール 10.0
10.製造例1または製造例2で得たエゴマ発酵抽出物 1.0
11.香料 適量
12.色素 適量
13.フェノキシエタノール 0.1
14.クエン酸 1.0
15.クエン酸ナトリウム 1.2
16.精製水 100とする残余
(処方例8)歯周病改善歯磨剤
1.ラクトフェリン 2.0
2.製造例1または製造例2で得たエゴマ発酵抽出物 1.0
3.ソルビトール 10.0
4.ラウリル硫酸ナトリウム 1.0
5.アルギン酸ナトリウム 0.5
6.ポリアクリル酸ナトリウム 0.3
7.プロピレングリコール 3.0
8.サッカリンナトリウム 0.01
9.香料 0.15
10.メチルパラベン 0.3
11.精製水 100とする残余
(処方例9)化粧水 質量%
1.シクロヘキサン−1,4−ジカルボン酸ビスエトキシジグリコール
1.0
2.トリメチルグリシン 2.0
3.グリセリン 4.0
4.1,2−ペンタンジオール 0.5
5.ポリエチレングリコール20000 0.5
6.水酸化大豆レシチン 1.0
7.グリコシルトレハロース・水添デンプン分解物混合溶液 1.0
8.ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(60E.O.) 0.2
9.製造例1または製造例2で得たエゴマ発酵抽出物 1.0
10.エタノール 4.0
11.精製水 100とする残余
本発明は、エゴマ発酵抽出物がコラーゲンを産生促進、分解阻害することを見出しており、エゴマ発酵抽出物を化粧料、コラーゲン産生促進剤、コラーゲン分解阻害剤、歯周病改善剤、皮膚保湿機能改善剤として応用することができる。

Claims (5)

  1. エゴマ発酵抽出物を有効成分として配合する化粧料
  2. エゴマ発酵抽出物を有効成分として配合するコラーゲン産生促進剤
  3. エゴマ発酵抽出物を有効成分として配合するコラーゲン分解阻害剤
  4. エゴマ発酵抽出物を有効成分として配合する歯周病改善剤
  5. エゴマ発酵抽出物を有効成分として配合する皮膚保湿機能改善剤
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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