JP2019142081A - 三次元造形物用放射線硬化型インク - Google Patents

三次元造形物用放射線硬化型インク Download PDF

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Abstract

【課題】一般の三次元造形物用の放射線硬化型インクに近い組成でも、優れた耐衝撃性の硬化物が得られる三次元造形物用放射線硬化型インクを提供する。【解決手段】三次元造形物用放射線硬化型インクは、放射線重合性化合物と、コア・シェル構造のゴム弾性を有する粒子1と、を含有する。コア・シェル構造は、コア2がゴム弾性体を含み、シェル3が非粘着性物質を含むと好ましい。シェル3の非粘着性物質は、ガラス状高分子、エポキシ樹脂、又は(メタ)アクリル樹脂であると好ましく、コア2のゴム弾性体は、エラストマーであると好ましい。【選択図】図1

Description

本発明は、三次元造形物用放射線硬化型インクに関する。
三次元造形物用インクとして、放射線硬化型インクが広く用いられている。放射線硬化型インクは、硬化が速く、液滴状の材料を堆積させる付加製造技術方法である材料噴射堆積法に適しているためである。
例えば、特許文献1には、光硬化性インクを用いた立体造形物の製造方法が開示されている。この製造方法では、造形物を形成する第一の光硬化性インクのモデル材と、造形時にモデル材の形状を支持する第二の光硬化性インクのサポート材とを、それぞれインク滴として吐出して積層し、さらに活性エネルギー線照射により硬化することによって三次元造形物を形成し、その形成された粗造形物を洗浄液に浸漬し、サポート材が膨潤することにより、低膨潤率のモデル材との界面から剥離し、立体造形物を得る。また、特許文献1には、モデル材用の光硬化性インクとして様々な光硬化性インクが開示されている。
特許第6083040号公報
しかし、従来の放射線硬化型インクを用いて得られた硬化物は、耐衝撃性が低いという問題があった。また、従来の放射線硬化型インクを用いて、インクジェット3Dプリンタ(液滴状の材料を選択的に堆積させる付加製造技術方法である材料噴射堆積法)で造形した硬化物の積層物(三次元造形物)は、特に、横方向からの衝撃に対して弱く、層が剥離するなどの問題が生じることがあった。
放射線硬化型インクを、インクジェット方式で用いる場合は、インクジェット吐出安定性を上げるために、インクの粘度が低いと好ましい。インクの粘度を低くするために、低分子量の重合性化合物の含有割合が、他の用途のインクに較べて高くなっており、硬化物が低分子量となって、本質的に、硬化物の耐衝撃性を高めることは困難であった。
従って、本発明の課題は、一般の三次元造形物用の放射線硬化型インクに近い組成でも、優れた耐衝撃性の硬化物が得られる三次元造形物用放射線硬化型インクを提供することである。
射出成形などで製造する三次元造形物の耐衝撃性を高める手法としては、ゴム粒子を添加した樹脂組成物を溶融して射出する方法がある。しかしながら、インクジェット方式の三次元造形物用放射線硬化型インクについては、ゴム成分の溶解などによる粘度の上昇や、ノズルの詰まりなどが発生する恐れがあったため、ゴム粒子をインクジェッ卜方式の三次元造形物用放射線硬化型インクに添加することは検討されていなかった。そこで、本発明者は、上記課題に鑑みて検討を行い、特定構造のゴム粒子を採用することにより、ゴム粒子を三次元造形物用放射線硬化型インクに含有させると、ゴム成分の溶解などによる粘度の上昇や、ノズルの詰まりなどが発生せずに、それを用いた硬化物の三次元造形物にゴム粒子を導入することができ、そのゴム粒子によって衝撃を分散して耐衝撃性が高い三次元造形物が得られることを見出した。本発明者らは、この知見を基に更に検討を行い、本発明を完成するに至った。
すなわち、前述の課題を解決するため、本発明の三次元造形物用放射線硬化型インクは、放射線重合性化合物と、コア・シェル構造のゴム弾性を有する粒子と、を含有する。
以上の構成の三次元造形物用放射線硬化型インクは、一般の三次元造形物用の放射線硬化型インクに近い組成でも、優れた耐衝撃性の硬化物が得られる。
前記コア・シェル構造は、コアがゴム弾性体を含み、シェルが非粘着性物質を含む、と好ましい。
この構成により、コア・シェル構造のゴム弾性を有する粒子同士が粘着することを防ぎ、また三次元造形物用の放射線硬化型インク中への分散性を向上させ、ゴム弾性体成分がインク成分に溶解して粘度が上昇することを防ぐことができる。
前記シェルの前記非粘着性物質は、ガラス状高分子、エポキシ樹脂、又は(メタ)アクリル樹脂である、と好ましい。
この構成により、前述のコア・シェル構造のゴム弾性を有する粒子同士の粘着防止や、三次元造形物用放射線硬化型インク中への分散性の向上、ゴム弾性体成分のインク成分への溶解による粘度上昇の防止の効果がより向上する。
前記コアの前記ゴム弾性体は、エラストマーである、と好ましい。
この構成により、前述のコア・シェル構造のゴム弾性を有する粒子同士の粘着防止や、インクジェッ卜用の放射線硬化型インク中への分散性の向上、ゴム状重合体成分のインク成分への溶解による粘度上昇の防止の効果がより向上する。
本発明によれば、一般の三次元造形物用の放射線硬化型インクに近い組成でも、優れた耐衝撃性の硬化物が得られる三次元造形物用放射線硬化型インクが提供できる。
本発明の実施形態に係る、三次元造形物用放射線硬化型インク中のコア・シェル構造のゴム弾性を有する粒子の概念図。
次に、本発明について、更に詳細に説明する。
本発明の三次元造形物用放射線硬化型インクは、放射線重合性化合物と、コア・シェル構造のゴム弾性を有する粒子と、を含有する。
(放射線重合性化合物)
本発明に係る放射線重合性化合物は、紫外線、光、電子線などの放射線により重合しうる化合物である。ここで、重合とは、低分子化合物が高分子化合物に変化する反応性全てを意味し、ラジカル重合、アニオン重合、カチオン重合、重縮合、架橋などの反応性を含む。これらのうち、ラジカル重合、カチオン重合、架橋の反応性が好ましい。また、重合性化合物は、単量体、重縮合の原料の他、硬化性樹脂や半硬化樹脂などを含む。具体的には、重合性化合物としては、イオンや有機ラジカルの存在下に、アニオン重合、カチオン重合、ラジカル重合の付加重合を行い得る不飽和結合を有する化合物、縮合重合し得る官能基を有する化合物などが挙げられる。放射線重合性化合物は、親水性であっても、疎水性であってもよい。
親水性の放射線重合性化合物としては、例えば、極性基と重合性官能基を有する化合物などが挙げられる。重合性官能基としては、ビニル基、エポキシ基が挙げられる。極性基としては、アミド基、アミノ基、水酸基、テトラメチルアンモニウム基、シラノール基などが挙げられる。より具体的には、アクリルアミド系化合物、酢酸ビニル、アクリロニトリル、アクリル酸エステル、メタクリル酸メチルなどが挙げられる。アクリルアミド系化合物としては、メタアクリルアミド、アクリルアミド、これらのN−置換体(N,N−ジメチルアクリルアミドなど)が挙げられる。
疎水性の放射線重合性化合物としては、例えば、芳香族基含有モノマーやアルキル基を有する(メタ)アクリレート、塩化ビニル、ブタジエンが挙げられる。
芳香族基含有モノマーとしては、例えば、スチレン、ビニルナフタレン、α―メチルスチレン、ビニルトルエン、エチルビニルベンゼン、4−ビニルビフェニル、1,1−ジフェニルエチレン等が挙げられる。
アルキル基を有する(メタ)アクリレートとしては、例えばメチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、(イソ)プロピル(メタ)アクリレート、(イソ又はターシャリー)ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、(イソ)オクチル(メタ)アクリレート、(イソ)デシル(メタ)アクリレート、(イソ)ドデシル(メタ)アクリレート、(イソ)ステアリル(メタ)アクリレート、ベへニル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
これらの放射線重合性化合物は、単独又は2種類以上を組み合わせて使用することができる。
三次元造形物用放射線硬化型インク中の放射線重合性化合物の割合は特に限定されないが、例えば1重量%以上99重量%以下であり、好ましくは10重量%以上90重量%以下である。三次元造形物用放射線硬化型インク中の放射線重合性化合物の割合を多くすることで、硬くてかつ衝撃吸収能力の高い硬化物が得られる。
(ゴム弾性を有する粒子)
本発明に係るゴム弾性を有する粒子は、本発明の三次元造形物用放射線硬化型インクが硬化した硬化物への衝撃を分散しうるゴム弾性を有する粒子である。また、本発明に係るゴム弾性を有する粒子は、構造がコア・シェルである。
コア・シェル構造のゴム弾性を有する粒子としては、例えば、コアがゴム弾性体を含み、シェルが非粘着性物質を含む、図1に示すようなコア・シェル構造の粒子が挙げられる。粒子の外殻であるシェルは、三次元造形物用放射線硬化型インク中の放射線重合性化合物や他の成分に溶解しない表面を有すると好ましい。例えば、ゴム弾性を示す樹脂に化学的架橋処理を施し、有機溶剤に不溶かつ不融とした樹脂の微粒子体が挙げられ、より具体的にはアクリロニトリルブタジエンゴム粒子やブタジエンゴム粒子、アクリルゴム粒子の化学的架橋処理物などが挙げられる。ゴム弾性を有する粒子をこのようなコア・シェル構造の粒子とすることで、放射線重合性化合物等によって粒子が溶けたり変性することがなく、粘度が上昇しないため、吐出安定性が向上する。また、硬化後は、コア・シェル構造のゴム弾性を有する粒子の弾性によって、硬化物の衝撃吸収能力が格段に向上すると共に、表面のべたつき感が抑えられる。
他のコア・シェル構造のコアのゴム弾性体としては、エラストマーが挙げられる。ここで、エラストマーとは、常温(20℃±10℃)で、ゴム弾性を示す高分子物質をいい、例えば、加硫天然ゴム、加硫合成ゴム、熱可塑性エラストマー、弾性繊維、発泡体などが挙げられる。また、コア・シェル構造のシェルの非粘着性物質としてはガラス状高分子、エポキシ樹脂、又は(メタ)アクリル樹脂が挙げられる。
また、その他の例としては、コアが、アクリルモノマーの単独重合体又は共重合体からなる低ガラス転移温度(Tg)(例えば0℃以下)を有するゴム状ポリマーであり、シェルが、高Tg(例えば60℃以上で)を有するポリマーからなるものが挙げられる。このようなコア・シェル構造ののゴム弾性を有する粒子としては、アイカ工業株式会社製の多層構造有機微粒子(商品名:スタフィロイド)や、株式会社カネカ製のコアシェルゴム粒子(商品名:カネエース MX−010)などが挙げられる。
本発明に係るコア・シェル構造のゴム弾性を有する粒子の粒径は特に限定されないが、本発明の三次元造形物用放射線硬化型インクがインクジェッ卜用である場合は、インクジェッ卜ノズルのノズル径未満の粒径で、インクジェッ卜ノズルを閉塞させない粒径であると好ましく、具体的には、平均粒子径が500nm以下であると好ましい。
三次元造形物用放射線硬化型インク中のコア・シェル構造のゴム弾性を有する粒子の含有割合は特に限定されないが、好ましくは、0.1質量%〜50質量%、より好ましくは0.5質量%〜10質量%、更に好ましくは0.9質量%〜1.5質量%である。コア・シェル構造のゴム弾性を有する粒子の含有割合を多くすることで、弾性を有する硬化物を得ることができる。
(その他の成分)
本発明の三次元造形物用放射線硬化型インクは、本発明の効果を損なわない範囲で、更にその他の成分を含有することができる。その他の成分としては、開始剤、着色剤、増感剤、連鎖移動剤、重合禁止剤、乳化剤、架橋剤、老化防止剤、酸化防止剤、有機溶剤、防腐剤、リン酸エステル系およびその他の難燃剤、湿潤分散材、帯電防止剤、可塑剤、表面潤滑剤、レベリング剤、軟化剤、有機フィラー、無機フィラーなどが挙げられる。
開始剤は、紫外線、光、電子線などの放射線が照射されることによって、放射線重合性化合物の重合を開始させることができる限り特に限定されない。開始剤としては、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、キサントン、フルオレノン、ベンズアルデヒド、フルオレン、アントラキノン、トリフェニルアミン、カルバゾール、3−メチルアセトフェノン、4−クロロベンゾフェノン、4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、4,4’−ジアミノベンゾフェノン、ミヒラーケトン、ベンゾインプロピルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンジルジメチルケタール、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、チオキサントン、ジエチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2−メチル−1−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−モルホリノ−プロパン−1−オン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド、ビス−(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルフォスフィンオキシド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド等が挙げられる。これらの開始剤は一種単独又は複数種を併用することができる。
着色剤としては、CMYBの各種着色剤を適宜用いることができる。着色剤としては、例えば、シアンインクとする場合には、C.I.ピグメントブルー1、2、3、15:3、15:4、15:34、16、22、60などが挙げられる。マゼンタインクとする場合には、C.I.ピグメントレッド5、7、12、48(Ca)、48(Mn)、57(Ca)、57:1、112,122,123,168,184、202、209、C.I.ピグメントバイオレット19などが挙げられる。イエローインクとする場合には、C.I.ピグメントイエロー1、2、3、12、13、14C、16、17、73、74、75、83、93、95、97、98、109、110、114、120、128、129、130、138、150、151、154、155、180、185などが挙げられる。ブラックインクとする場合には、三菱化学社製のHCF、MCF、RCF、LFF、SCF、キャボット社製のモナーク、リーガル、デグサ・ヒュルス社製のカラーブラック、スペシャルブラック、プリンテックス、東海カーボン社性のトーカブラック、コロンビア社製のラヴェンなどが挙げられる。着色剤の配合量は特に限定されないが、例えば、三次元造形物用放射線硬化型インク全量を基準として1〜20質量%であることが好ましく、1〜10質量%であることがより好ましい。
増感剤は、添加することによって、光化学反応などの化学反応を促進させるものであれば特に限定されない。増感剤としては、例えば、トリメチルアミン、メチルジメタノールアミン、トリエタノールアミン、p−ジエチルアミノアセトフェノン、p−ジメチルアミノ安息香酸エチル、p−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、N,N−ジメチルベンジルアミン及び4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン等の、重合性成分と付加反応を起こさないアミン類が挙げられる。
連鎖移動剤は、重合体の分子量を調節できる化合物であれば特に限定されない。連鎖移動剤としては、例えば、2−メルカプトベンゾチアゾール、γ−メルカプトキシプロピルトリメトキシシラン等のチオール化合物、2,4−ジフェニル−4−メチル−ペンテンなどが挙げられる。連鎖移動剤の含有量は特に限定されないが、例えば、放射線重合性化合物の全量100質量%に対して、好ましくは0.1〜5質量%、さらに好ましくは0.2〜4質量%、特に好ましくは0.3〜3質量%配合することができる。
重合禁止剤としては、ハイドロキノン、メトキノン、ジ−t−ブチルハイドロキノン、p−メトキシフェノール、ブチルヒドロキシトルエン、ニトロソアミン塩などが挙げられる。重合禁止剤の含有量は特に限定されないが、例えば、放射線重合性化合物の全量100質量%に対して、0.01〜2質量%の範囲で添加することができる。重合禁止剤は、発熱などによる重合を防止し、三次元造形物用放射線硬化型インクの保存安定性を高めることができる。
乳化剤は放射線重合性化合物として疎水性化合物と親水性化合物を用いる場合などにエマルジョン状態を安定させるものであれば特に限定されない。乳化剤の具体例としては、イオン性界面活性剤(カチオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、又は双性界面活性剤)、非イオン性界面活性剤(ノニオン性性界面活性剤)などが挙げられる。これらの乳化剤は、一種単独又は複数種を併用することができる。
(三次元造形物用放射線硬化型インクの調製)
本発明の三次元造形物用放射線硬化型インクは、放射線重合性化合物、コア・シェル構造のゴム弾性を有する粒子、及び必要により添加するその他の成分を混合して得られる。また、前述の市販品などのコア・シェル構造のゴム弾性を有する粒子を、一般的な三次元造形物用放射線硬化型インクに、例えば1%程度、添加して調製することもできる。これにより、硬化物のべたつき感を抑えることもできる。
一般的な三次元造形物用放射線硬化型インクとしては、例えば、インクジェット用としては、ストラタシス社製のVeroWhitePlus、VeroBlackPlus、VeroBlue、VeroGray、VeroClear等や、キーエンス社製のAR−M1、AR−M2やミマキエンジニアリング社製のLH100Clear liquid、LH100Cyan、LH100Yellow、LH100Magenta、LH100White、LH100Black、LF−140Cyan、LF−140Light Cyan、LF−140Yellow、LF−140Magenta、LF−140Light Magenta、LF−140White、LF−140Black、LF−140whiteなどが挙げられる。
(三次元造形物の製造方法)
本発明の三次元造形物用放射線硬化型インクは、その用途によって限定されないが、三次元造形物の製造に幅広く用いることができる。具体的には、インクジェット3Dプリント(液滴状の材料を選択的に堆積させる付加製造技術方法である材料噴射堆積法)の他、ノズルや開口部から材料を選択的に吐出する付加製造技術方法である材料吐出堆積法、液槽内の感光性樹脂を光重合反応で選択的に硬化させる材料噴射堆積法、型に三次元造形物用放射線硬化型インクを充填し活性放射線硬化させる方法などに用いることができる。中でも、一般的なインクジェット用放射線硬化型インクは、低分子化合物の重合性化合物の含有割合が、他の用途のインクに較べて高く、本質的に、硬化物の耐衝撃性が低い傾向にあるのに対して、本発明の構成を備える三次元造形物用放射線硬化型インクは、耐衝撃性が高いので、インクジェット用として、特に好適である。
本発明の三次元造形物用放射線硬化型インクをインクジェッ卜方式で用いる場合には、例えば、本発明の三次元造形物用放射線硬化型インクをモデル材として用い、必要により他のインクジェッ卜用放射線硬化型インクからなるサポート材と組み合わせて、インクジェット3Dプリントで三次元造形物を製造する方法の一態様を以下で説明する。
まず造形すべき三次元造形物の三次元CADデータを基に、三次元造形用のデータとして、造形する立体造形物に対応する硬化薄膜を積層する方向にスライスした断面形状のデータと、造形時にモデル材を支持するためのサポート材の硬化薄膜を積層する方向にスライスしたデータを作成する。サポート材の設置データは、例えば上方位置のモデル材がいわゆるオーバーハングしている部分がある場合、下方位置のモデル材の周囲にサポート材を配置することにより、このオーバーハング部分を下方より支持するようにサポート材が設けられる様に作成する。
モデル材およびサポート材の断面形状データに応じた所望のパターンでインクジェットノズルからモデル材のインクジェッ卜用放射線硬化型インク及び/又はサポート材のインクジェッ卜用放射線硬化型インクを吐出して、薄膜層を形成した後、光源から硬化光を照射して薄膜層を硬化させる。次いで、硬化させた薄膜層の上に、次の断面形状に応じてインクジェットノズルからモデル材のインクジェッ卜用放射線硬化型インク及び/又はサポート材のインクジェッ卜用放射線硬化型インクを吐出して薄膜層を形成した後、光源から硬化光を照射して薄膜層を硬化させる。以上を繰り返すことにより、各断面形状に相当する硬化層を積層して、目的とする三次元造形物および支持体を形成する。そして、支持体を除去して三次元造形物を得る。
このようにして得られた三次元造形物は、コア・シェル構造のゴム弾性を有する粒子が分散して存在するため、優れた耐衝撃性を有する。
本発明は、本発明の広義の精神と範囲を逸脱することなく、様々な実施の形態及び変形が可能とされるものである。また、上述した実施の形態は、この発明を説明するためのものであり、本発明の範囲を限定するものではない。すなわち、本発明の範囲は、実施の形態ではなく、特許請求の範囲によって示される。そして、特許請求の範囲内及びそれと同等の発明の意義の範囲内で施される様々な変形が、この発明の範囲内とみなされる。
1 ゴム粒子
2 コア
3 シェル

Claims (4)

  1. 放射線重合性化合物と、コア・シェル構造のゴム弾性を有する粒子と、を含有する三次元造形物用放射線硬化型インク。
  2. 前記コア・シェル構造は、コアがゴム弾性体を含み、シェルが非粘着性物質を含む、請求項1に記載の三次元造形物用放射線硬化型インク。
  3. 前記シェルの前記非粘着性物質は、ガラス状高分子、エポキシ樹脂、又は(メタ)アクリル樹脂である請求項2に記載の三次元造形物用放射線硬化型インク。
  4. 前記コアの前記ゴム弾性体は、エラストマーである請求項2又は3に記載の三次元造形物用放射線硬化型インク。
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WO2023026905A1 (ja) * 2021-08-25 2023-03-02 ナガセケムテックス株式会社 三次元光造形用樹脂組成物

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