JP2019141856A - 鋳造部品付パイプの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】鋳造部品付パイプの製造方法において、パイプの端部に鋳造部品がかしめ固定された構造の歩留まりを向上し、かつ、製造時に用いる電磁コイルの長寿命化を図ることである。【解決手段】鋳造部品は、パイプ12が挿通される孔を有し、孔の内周面は、軸方向中央から軸方向一方側に偏って位置するパーティングラインPLで分離されて形成された2つの円錐面であって、パーティングラインに向かって直径が小さくなるように、互いに同じ大きさの傾斜角度で中心軸と平行な円筒面に対し逆方向に傾斜した2つの円錐面を含む。鋳造部品においてパーティングラインがパイプの軸方向中央側に位置する状態でパイプの一端部の外周側に鋳造部品を配置する。パイプにおいて鋳造部品の固定位置の内側に電磁コイルを配置し、電磁コイルにパルス通電することにより、パイプを拡径させて、パイプの一端部に鋳造部品をかしめ固定する。【選択図】図4

Description

本発明は、鋳造部品付パイプ及びその製造方法に関する。
特許文献1には、アルミニウム製のパイプの外側にアルミニウム製の短筒材を配置した状態で、パイプの内側に配置した電磁コイルに瞬間大電流を流し、パイプを拡径させてパイプと短筒材とを一体化させた短筒材付パイプの製造方法が記載されている。
特開平6−312229号公報
特許文献1に記載された構成において、短筒材の代わりに、パイプの一端部の外周側に鋳造部品を配置することが考えられる。このとき、電磁コイルへのパルス通電によりパイプの一端部を拡径させることによりこの一端部に鋳造部品がかしめ固定される。この構成では、パイプの一端部のうち、鋳造部品よりパイプ一端まで(一端側部分)の距離が短くなる。これにより、パイプの一端側部分では、パイプの軸方向中央側の部分に比べて外径が拡大する量である拡径量が大きくなる。このため、鋳造部品におけるパイプ端部側に加わる力が大きくなり、鋳造部品に歪が発生し、割れ等の損傷が発生する可能性がある。したがって、鋳造部品付パイプの歩留まりが悪化する原因となる。
また、パイプ挿通用の孔を有する鋳造部品では、2つの鋳造型の突部を突き合わせて、その突き合わせた2つの突部により孔を形成することが考えられる。この際、鋳造後に突部を孔から容易に抜き出すために、孔径を中央から両端に向けて拡大する。したがって、孔の内周面には互いに逆方向に傾斜して傾斜角度の大きさが同じである2つの円錐面が形成される。この場合、2つの円錐面の間に位置するパーティングラインは鋳造部品の軸方向中央に位置するので、鋳造部品の両端の孔の直径は互いに同じとなっている。このような鋳造部品を、上記と同様にパイプの一端部の外側に、電磁コイルへのパルス通電によりかしめ固定する場合でも、上記と同様にパイプの拡径時に鋳造部品に歪が発生し、損傷が発生する可能性があるので、歩留まりが悪化する原因となる。
また、パイプにおいて鋳造部品より軸方向中央側に位置する部分の拡径量が小さいと、パイプと鋳造部品との必要な固定力を得られない可能性がある。このために、電磁コイルに供給する電圧を高くする必要があるが、この場合には、電磁コイルの寿命が低下する原因となる。
本発明の鋳造部品付パイプの製造方法及び鋳造部品付パイプの目的は、パイプの端部に鋳造部品がかしめ固定された構造の歩留まりを向上し、かつ、製造時に用いる電磁コイルの長寿命化を図ることである。
本発明の鋳造部品付パイプの製造方法は、パイプの一端部に外側から鋳造部品が固定された鋳造部品付パイプの製造方法であって、前記鋳造部品は、前記パイプが挿通される孔を有し、前記孔の内周面は、軸方向中央から軸方向一方側に偏って位置するパーティングラインで分離されて形成された2つの円錐面であって、前記パーティングラインに向かって直径が小さくなるように、互いに同じ大きさの傾斜角度で中心軸と平行な円筒面に対し逆方向に傾斜した2つの円錐面を含んでおり、前記鋳造部品において前記パーティングラインが前記パイプの軸方向中央側に位置する状態で前記パイプの一端部の外周側に前記鋳造部品を配置するとともに、前記パイプにおいて前記鋳造部品の固定位置の内側に電磁コイルを配置し、前記電磁コイルにパルス通電することにより、前記パイプの前記電磁コイルと軸方向に一致する部分を拡径させて、前記パイプの一端部に前記鋳造部品をかしめ固定する、鋳造部品付パイプの製造方法である。
また、本発明の鋳造部品付パイプは、パイプの一端部に外側から鋳造部品が固定された鋳造部品付パイプであって、前記鋳造部品は、前記パイプが挿通される孔を有し、前記孔の内周面は、前記孔の軸方向中央から前記パイプの軸方向中央側に偏って位置するパーティングラインで分離されて形成された2つの円錐面であって、前記パーティングラインに向かって直径が小さくなるように、互いに同じ大きさの傾斜角度で中心軸と平行な円筒面に対し逆方向に傾斜した2つの円錐面を含んでおり、前記鋳造部品の前記孔に前記パイプの外周面が押し付けられるとともに、前記パイプの前記鋳造部品の両端より外側に位置する部分に、径方向外側に膨らんだかしめ部が形成されることで、前記パイプの一端部に前記鋳造部品がかしめ固定されている、鋳造部品付パイプである。
本発明の鋳造部品付パイプの製造方法及び鋳造部品付パイプによれば、電磁コイルを用いてパイプの端部を拡径してこの端部に鋳造部品をかしめ固定する場合において、かしめ固定時に、鋳造部品のパーティングラインが鋳造部品の軸方向中央からパイプの軸方向中央側に偏った位置に配置される。これにより、鋳造部品の孔の両端でのかしめ前のパイプの外周面との隙間が、パイプの一端側の鋳造部品の端で、パイプの軸方向中央側の鋳造部品の端に比べて大きくなる。また、鋳造部品の孔の2つの円錐面により、鋳造後における鋳造部品からの鋳造型を容易に抜き出せる。また、2つの円錐面の傾斜角度が同じ大きさであるので、2つの円錐面を形成する2つの鋳造型を同じ材料により形成する場合に鋳造部品からの2つの鋳造型の抜け性を同程度にできる。このとき、パイプにおいて鋳造部品よりパイプ一端までの部分では鋳造部品よりパイプの軸方向中央側に位置する部分に比べて拡径量が大きくなるので、鋳造部品の両端でパイプから加わる力の差を小さくできる。これにより、鋳造部品の歪を抑制でき、かつ、パイプと鋳造部品とを安定的に接合できるので、パイプの端部に鋳造部品がかしめ固定された構造の歩留まりを向上できる。さらに、パイプのかしめ前において、鋳造部品におけるパイプの軸方向中央側端とパイプとの隙間を小さくできるので、鋳造部品とパイプとの必要な固定力を得るために製造時に用いる電磁コイルに供給する電圧を過度に大きくする必要がない。これにより、電磁コイルの長寿命化を図れる。
本発明に係る実施形態の鋳造部品付パイプの製造方法において製造する鋳造部品付パイプを示す図である。 図1に示す鋳造部品付パイプの製造方法において、パイプのかしめ前の状態を示している図1のA−A断面拡大相当図である。 図2から鋳造部品である運転席側エクステンションを取り出して示す拡大断面図である。 図1に示す鋳造部品付パイプの製造方法において、パイプのかしめ後の状態を示している図1のA−A断面拡大相当図である。
以下、図面を用いて本発明の実施形態を説明する。以下で説明する形状、材料、及び個数は、説明のための例示であって、鋳造部品付パイプの仕様に応じて適宜変更することができる。以下では、鋳造部品付パイプを構成するパイプが、車両のインストルメントパネル内に配置されるインパネレインフォースメントである場合を説明する。一方、パイプは、これに限定するものではなく、種々の構造に適用できる。以下ではすべての図面において同等の要素には同一の符号を付して説明する。また、本文中の説明においては、必要に応じてそれ以前に述べた符号を用いるものとする。
図1は、実施形態の鋳造部品付パイプの製造方法において製造する鋳造部品付パイプ10を示す図である。この製造方法を説明する前に、鋳造部品付パイプ10の構造を説明する。
鋳造部品付パイプ10は、パイプ12と、パイプ12の外側から固定される運転席側エクステンション20及び助手席側エクステンション27とを備える。運転席側エクステンション20及び助手席側エクステンション27は、鋳造により形成される鋳造部品であり、かつ、端側被固定部材である。パイプ12は、インパネレインフォースメントである。インパネレインフォースメントは、車両のインストルメントパネル内において、車両幅方向に沿って配置される。インストルメントパネルは、インパネレインフォースメントに組み付けられる。以下では、運転席側は「D側」と記載し、助手席側は「P側」と記載する場合がある。
パイプ12には外側から、複数の中間被固定部材として、ステアリングサポート22及びカウルブレース26も固定される。D側エクステンション20、ステアリングサポート22、カウルブレース26、及びP側エクステンション27は、それぞれパイプ12の内側に配置した電磁コイル40(図2、図4)を用いた電磁成形によって、パイプ12の外側にかしめ固定される。これにより、鋳造部品付パイプ10が形成される。なお、パイプ12の長手方向複数位置の周方向一部には、外側からフロアブレース(図示せず)、及び複数の中間ブラケット(図示せず)が溶接により固定されてもよい。フロアブレースは、下端部がフロアパネル(図示せず)に連結される。
パイプ12は、アルミニウム合金等の電気伝導度の高い金属により形成された長尺円筒状の部材である。パイプ12の内側に後述のように電磁コイルを配置し、この電磁コイルにパルス通電することによってパイプ12を膨張変形させて外側に部材をかしめ固定する電磁成形が行われる。
パイプ12は、運転席側(D側)である一端側(図1の左側)に配置される運転席側パイプ部材(D側パイプ部材)14と、D側パイプ部材14の他端部(図1の右端部)に内側から嵌合されて固定される助手席側パイプ部材(P側パイプ部材)16とを含む。D側及びP側パイプ部材14,16は、軸方向(図1の左右方向)に延びる長尺円筒状の部材である。図1では、D側パイプ部材14及びP側パイプ部材16の位置を分かりやすくするために、D側パイプ部材14を砂地で示している。D側パイプ部材14及びP側パイプ部材16は、互いに同じ材料により形成される。例えば、D側、及びP側パイプ部材14,16は、アルミニウム合金のうち、押し出し成形に適したA6063材により形成される。
D側パイプ部材14の軸方向他端部(図1の右端部)の内側には、P側パイプ部材16の軸方向一端部(図1の左端部)が嵌合される。D側、及びP側パイプ部材14,16の嵌合部の外側にはカウルブレース26が配置され、この嵌合部の電磁成形によって、パイプ12の外側にカウルブレース26がかしめ固定される。カウルブレース26は、インストルメントパネルの内側に配置される部材(図示せず)に連結される。
D側エクステンション20は、後述のように、パイプ12において、運転席側端部である一端部(図1の左端部)の外側に配置され、パイプ12の電磁成形によって、パイプ12の外側にD側エクステンション20がかしめ固定される。P側エクステンション27は、パイプ12において、助手席側端部である他端部(図1の右端部)の外側に配置され、パイプ12の電磁成形によって、パイプ12の外側にP側エクステンション27がかしめ固定される。D側、及びP側エクステンション20,27は、ボルト及びナット等の締結部材により、車体構成部材(図示せず)に固定される。
ステアリングサポート22は、D側パイプ部材14の軸方向中間部の外側に固定される。ステアリングサポート22は、本体部23と、本体部23に分岐するように連結された2つの脚部24,25とを含む。各脚部24,25がD側パイプ部材14に、電磁成形によってかしめ固定される。ステアリングサポート22には、ステアリングシャフト(図示せず)を支持するためのステアリングコラム(図示せず)が固定される。
D側エクステンション20、ステアリングサポート22、カウルブレース26、及びP側エクステンション27は、それぞれ内側にパイプ12が挿通される円形の貫通孔を有している。例えば、D側エクステンション20は、D側パイプ部材14の端部を貫通させるための貫通孔21(図2)を有する。
図2から図4を用いて、鋳造部品付パイプ10の製造方法を説明する。本実施形態では、電磁成形を適用することによってD側パイプ部材14の端部にD側エクステンション20をかしめ固定する例を説明する。P側パイプ部材16の端部には、D側エクステンション20と同様に、電磁成形によってP側エクステンション27をかしめ固定する。パイプ12には、電磁成形によって、ステアリングサポート22及びカウルブレース26もかしめ固定する。
図2は、図1に示す鋳造部品付パイプ10の製造方法において、パイプ12のかしめ前の状態を示している図1のA−A断面拡大相当図である。図3は、図2からD側エクステンション20を取り出して示す拡大断面図である。図4は、図1に示す鋳造部品付パイプ10の製造方法において、パイプ12のかしめ後の状態を示している図1のA−A断面拡大相当図である。
鋳造部品付パイプ10の形成に用いられる電磁かしめ装置38は、電磁コイル40を含んで構成される。電磁コイル40は、例えば樹脂製の長尺な円柱の軸状の軸部材(図示せず)の内部に埋め込んで、軸部材と一体化した状態で用いられる。軸部材は、パイプ12の運転席側である軸方向一端側(図2の左端側)から内側に挿入される。電磁コイル40は、導体線を軸部材の軸方向に沿って複数回巻回することにより形成される。
電磁コイル40は、被固定部材であるD側エクステンション20の軸方向の全長より大きく、D側エクステンション20の軸方向両端からはみ出すように配置される。
電磁かしめ装置38は、図示しない電源部から電磁コイル40にパルス電流を供給可能に構成される。電源部は、例えばバッテリ等の直流高圧電源、及びコンデンサ等を含んで構成される。電源部と電磁コイル40との間には、制御部(図示せず)により制御される放電スイッチ(図示せず)が接続される。電磁かしめ装置38は、コンデンサに充電された電力を、放電スイッチのオンにより瞬時に放電させることによって、電磁コイル40に大きなパルス電流を出力する。電源部の直流高圧電源は、商用交流電源から供給された交流電力を直流電流に変換するAC/DC変換部を有する構成としてもよい。
パイプ12の電磁かしめ成形時には、D側パイプ部材14の一端部をD側エクステンション20の貫通孔21に挿通させるように、D側パイプ部材14の一端部の外側にD側エクステンション20を配置する。図2、図3に示すように、D側エクステンション20は、短筒状であり、パイプ12が挿通される断面円形の貫通孔21を有する。D側エクステンション20は、分離した2つの鋳造型46,48(図3)を用いた、アルミ合金等の金属の鋳造により形成される。
図3に示すように、貫通孔21の内周面は、軸方向中央O1から軸方向一方側(図3の右側)に偏って位置するパーティングラインPLで分離されて形成された2つの円錐面21a、21bを有する。パーティングラインPLは、D側エクステンション20の鋳造時に貫通孔21となる部分に配置された、2つの鋳造型46,48の孔形成用の突出部の分離部に位置する円環状線である。パーティングラインPLは、孔形成用の突出部の分離部跡として、円環状に形成された突条部であってもよい。図3では、2つの鋳造型の一方の型46の突出部の配置位置を砂地で示し、他方の型48の突出部の配置位置を斜格子で示している。2つの円錐面21a、21bは、パーティングラインPLに向かって直径が小さくなるように互いに同じ大きさの傾斜角度αで、中心軸O2と平行な円筒面に対し互いに逆方向に傾斜している。これにより、貫通孔21の孔径はパーティングラインPLの位置から両端に向けて拡大する。2つの円錐面21a、21bの傾斜角度は、鋳造型46,48の抜け勾配であり、D側エクステンション20の鋳造後にD側エクステンション20の貫通孔21から鋳造型46,48の突出部を容易に抜き出すために設定される。図3では、二点鎖線βにより、中心軸O2と平行な円筒面の外周面を示している。
D側エクステンション20の外周面には、軸方向他方側(図3の左側)の端部の周方向一部にフランジ21cが形成される。図1に示すように、D側エクステンション20の外周面の軸方向中間部には、周方向の位相が180度異なる2つの位置に取付部21d、21eが形成される。取付部21d、21eには、車体構成部材に固定するためのボルト(図示せず)が挿通される孔21fを有する。
図2に示すように、D側エクステンション20のパイプ12に対するかしめ固定時には、貫通孔21に形成されたパーティングラインPLが、パイプ12の他端側である軸方向中央側(図2の右側)に位置するようにする。そして、この状態でパイプ12の一端部の外周側にD側エクステンション20を配置する。これにより、D側エクステンション20のパーティングラインPLは、D側エクステンション20の軸方向中央からパイプ12の軸方向中央側に偏った位置に配置される。これとともに、パイプ12においてD側エクステンション20の固定位置の内側に電磁コイル40を配置した状態で、電磁コイル40にパルス通電する。これにより、図4に示すように、パイプ12の電磁コイル40と軸方向に一致する部分を拡径させて、パイプ12の一端部にD側エクステンション20をかしめ固定する。
鋳造部品付パイプ10の製造方法をさらに具体的に説明する。まず、複数の被固定部材であるD側エクステンション20、P側エクステンション27、ステアリングサポート22、カウルブレース26を治具(図示せず)で固定する。次いで、D側パイプ部材14の他端部の内側にP側パイプ部材16の一端部を嵌合させた状態で複数の被固定部材にD側、P側パイプ部材14,16を挿通させる。このとき、複数の被固定部材の孔とD側、P側パイプ部材14,16との間の少なくとも周方向一部には隙間が形成される。D側、P側パイプ部材14,16を治具(図示せず)によって支持する。次に、D側、P側パイプ部材14,16の内側に、複数の電磁コイルを配置した状態で、複数の電磁コイルにパルス通電することにより、パイプ12にD側エクステンション20を含む複数の被固定部材を電磁成形によりかしめ固定する。その後、複数の被固定部材を治具から取り外すことで、鋳造部品付パイプ10が得られる。なお、カウルブレース26及びP側エクステンション27は、P側パイプ部材16の内側に配置した電磁コイルを用いた電磁成形によって、パイプ12にかしめ固定する。ステアリングサポート22は、D側パイプ部材14の内側に配置した電磁コイルを用いた電磁成形によって、パイプ10にかしめ固定する。
上記の製造方法により製造される鋳造部品付パイプ10は、D側エクステンション20の貫通孔21にパイプ12の外周面が押し付けられる。これとともに、鋳造部品付パイプ10は、パイプ12のD側エクステンション20の両端より外側に位置する部分に、径方向外側に膨らんだ2つのかしめ部13a、13b(図4)が形成される。これにより、パイプ12の一端部にD側エクステンション20がかしめ固定される。
上記の製造方法及び鋳造部品付パイプ10によれば、電磁コイル40を用いてパイプ12の端部を拡径してこの端部に鋳造部品であるD側エクステンション20をかしめ固定する。この場合において、このかしめ固定時には、D側エクステンション20のパーティングラインPLがD側エクステンション20の軸方向中央からパイプ12の軸方向中央側に偏った位置に配置される。これにより、図2に示すように、D側エクステンション20の貫通孔21の両端でのかしめ前のパイプ12の外周面との隙間D1、D2(図2)のうち、パイプ12の一端側のD側エクステンションの端の隙間D1が、パイプ12の軸方向中央側のD側エクステンションの端の隙間D2に比べて大きくなる。また、D側エクステンション20の貫通孔21の2つの円錐面21a、21bにより、鋳造後におけるD側エクステンション20からの鋳造型46,48の突出部を容易に抜き出せる。また、2つの円錐面21a、21bの傾斜角度αが同じ大きさであるので、2つの円錐面21a、21bを形成する2つの鋳造型46,48を同じ材料により形成する場合にD側エクステンションからの2つの鋳造型46,48の抜け性を同程度にできる。
一方、パイプ12においてD側エクステンション20よりパイプ一端 (図4の左端)までの部分では、D側エクステンション20よりパイプ12の軸方向中央側に位置する部分に比べてD側エクステンション20からパイプ端までの距離が短くなるので、パイプ12の軸方向中央側の部分に比べて拡径量が大きくなる。これにより、D側エクステンション20の両端でパイプ12から加わる力の差を小さくでき、電磁成形時のパイプ12とD側エクステンション20との接触をD側エクステンション20の両端でバランスよくできる。このため、D側エクステンション20におけるパイプ一端側にパイプ12から過度に大きい力が加わることを抑制できることにより、D側エクステンション20の歪を抑制でき、かつパイプ12とD側エクステンション20とを安定的に接合できる。したがって、パイプ12の端部にD側エクステンション20がかしめ固定された構造の歩留まりを向上できる。さらに、パイプ12のかしめ前において、D側エクステンション20におけるパイプの軸方向中央側端とパイプ12との隙間D2(図2)を小さくできる。これにより、D側エクステンション20とパイプ12との必要な固定力を得るために、製造時に用いる電磁コイル40に供給する電圧を過度に大きくする必要がない。このため、電磁コイル40の長寿命化を図れる。
なお、D側エクステンション20の貫通孔21の両端でのかしめ前のパイプ12の外周面との隙間D1、D2は、D側エクステンション20でのパーティングラインPLの位置に応じて変化する。図2において、パーティングラインPLをさらに軸方向中央側に設定すると、D側エクステンション20の貫通孔21のパイプ中央側端とかしめ前のパイプ12の外周面との隙間は、隙間D2よりさらに小さくなる。逆に、D側エクステンション20の貫通孔21のパイプ一端側端とかしめ前のパイプ12の外周面との隙間は、隙間D1よりさらに大きくなる。
上記では、パイプ12の一端部とD側エクステンション20とのかしめ固定について詳しく説明したが、パイプ12の他端部とP側エクステンション27とのかしめ固定についても同様である。例えば、P側エクステンション27の貫通孔が、軸方向中央より一方側に偏ったパーティングラインと、その両側の2つの円錐面とを有し、パイプ12の他端部の外側にP側エクステンション27を配置する場合に、そのパーティングラインを、パイプの軸方向中央側に配置する。
10 鋳造部品付パイプ、12 パイプ、14 運転席側パイプ部材(D側パイプ部材)、16 助手席側パイプ部材(P側パイプ部材)、20 運転席側エクステンション(D側エクステンション)、21 貫通孔、21a,21b 円錐面、21c フランジ、21d,21e 取付部、21f 孔、22 ステアリングサポート、23 本体部、24,25 脚部、26 カウルブレース、27 助手席側エクステンション(P側エクステンション)、38 電磁かしめ装置、40 電磁コイル、46,48 鋳造型。

Claims (1)

  1. パイプの一端部に外側から鋳造部品が固定された鋳造部品付パイプの製造方法であって、
    前記鋳造部品は、前記パイプが挿通される孔を有し、
    前記孔の内周面は、軸方向中央から軸方向一方側に偏って位置するパーティングラインで分離されて形成された2つの円錐面であって、前記パーティングラインに向かって直径が小さくなるように、互いに同じ大きさの傾斜角度で中心軸と平行な円筒面に対し逆方向に傾斜した2つの円錐面を含んでおり、
    前記鋳造部品において前記パーティングラインが前記パイプの軸方向中央側に位置する状態で前記パイプの一端部の外周側に前記鋳造部品を配置するとともに、前記パイプにおいて前記鋳造部品の固定位置の内側に電磁コイルを配置し、前記電磁コイルにパルス通電することにより、前記パイプの前記電磁コイルと軸方向に一致する部分を拡径させて、前記パイプの一端部に前記鋳造部品をかしめ固定する、鋳造部品付パイプの製造方法。
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