JP2019140808A - 移動体の蓄電装置管理装置及びその方法 - Google Patents

移動体の蓄電装置管理装置及びその方法 Download PDF

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Abstract

【課題】蓄電装置の劣化状態を交換時期まで基準値を超える値に維持するための基準劣化パターンの組み合わせを移動体の運行に応じて設定すること。【解決手段】移動体に搭載された蓄電装置の劣化状態を推定し、蓄電装置の劣化状態を推定した劣化推定日時と当該劣化推定日時における蓄電装置の劣化状態推定値を含む蓄電装置劣化状態情報を出力する劣化状態推定手段と、移動体に割当てられる1つの運行で運転した場合の蓄電装置の劣化状態低下量の時間的変化を示すパターンであって、少なくとも1つ以上の劣化速度設定値と1つの運行に要する時間とから設定される基準劣化パターンを、移動体に割当てられる1つ以上の組み合わせの運行に対応づけて運行毎に計算して管理する基準劣化パターン計算手段と、基準劣化パターン計算手段の出力を基に蓄電装置の劣化状態を判定する劣化状態判定手段を備える。【選択図】 図1

Description

本発明は、鉄道車両等の移動体に搭載される蓄電装置を管理する移動体の蓄電装置管理装置及びその方法に関する。
近年、原動機などで走行する鉄道車両の低燃費化を実現するために、蓄電装置を搭載し、減速エネルギの回収および加速時の駆動エネルギのアシストを行う鉄道車両が開発されている。これらの鉄道車両に搭載された蓄電装置は、使用環境に応じ経年劣化していくことが知られている。経年劣化が進行すると、蓄電装置を利用した制御が充分に機能せず、本来の走行性能を発揮出来なくなる。そのため、劣化がある程度進行した段階で蓄電装置を交換するのが一般的である。蓄電装置の交換作業は数日かかるため、交換作業中は数日運行を停止する必要がある。運行停止による経済損失は大きく、蓄電池交換作業による運行停止は鉄道事業者にとって大きな課題である。
この課題を解決する手段として、蓄電装置の交換作業を、数年に一度の定期検査に合わせて行うことが挙げられる。鉄道車両は定期検査を行う際、全ての部品を点検するため、数日間運行を停止する。そのため、この期間内に蓄電装置を交換することで、運行停止による経済損失を最低限に抑えることができる。しかし、定期検査の時期まで劣化状態を維持する方策を考え、実行することは非常に困難である。蓄電装置の劣化速度は、使用状況に応じて変化するためである。
これに対し、特許文献1には、時間経過に基づいた蓄電装置の劣化状態を基準劣化パターンとして予め設定しておき、車両がこれから走るルートに関する情報から推定したルート走破後の蓄電装置の劣化状態推定値が、設定した基準劣化パターンよりも悪くなることが予想された場合、蓄電装置の劣化速度を遅くするために充放電電力を制限する技術が開示されている。
特開2017-121103号公報
特許文献1に記載の従来技術において、基準劣化パターンは、蓄電装置の劣化状態を交換時期まで最低限維持できるパターンとして、時間経過に対して運行に関係なく設定されている。しかしながら、実際の鉄道車両の運行においては、時間経過に対して運行に関係なく劣化が進行することはなく、運行毎に劣化速度が異なる。このため、充放電電力が大きく基準劣化パターンよりも劣化速度が速い運行で特許文献1の制御を用いた場合、時間経過に対して一定の速度で劣化が進行する基準劣化パターンに追従するようにするために充放電電力を制限することが行われ、本来の走行性能を発揮できない可能性がある。
本発明は、蓄電装置の劣化状態を交換時期まで基準値を超える値に維持するための基準劣化パターンの組み合わせを移動体の運行に応じて設定することを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明は、移動体に搭載された蓄電装置の劣化状態を推定し、前記蓄電装置の劣化状態を推定した劣化推定日時と当該劣化推定日時における前記蓄電装置の劣化状態推定値を含む蓄電装置劣化状態情報を出力する劣化状態推定手段と、前記移動体に割当てられる1つの運行で運転した場合の前記蓄電装置の劣化状態低下量の時間的変化を示すパターンであって、少なくとも1つ以上の劣化速度設定値と前記1つの運行に要する時間とから設定される基準劣化パターンを、前記移動体に割当てられる1つ以上の組み合わせの運行に対応づけて当該運行毎に計算して管理する基準劣化パターン計算手段と、前記基準劣化パターン計算手段の出力を基に前記蓄電装置の劣化状態を判定する劣化状態判定手段と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、蓄電装置の劣化状態を交換時期まで基準値を超える値に維持するための基準劣化パターンの組み合わせを移動体の運行に応じて設定することができる。
本発明の一実施の形態に関わる移動体の蓄電装置管理システムの概略構成図である。 劣化速度設定情報の一例を示す構成図である。 運行の一例を示す説明図である。 運行関連情報の一例を示す構成図である。 基準劣化パターン計算手段の内部処理の一例を示すフローチャートである。 劣化速度選定情報の一例を示す構成図である。 基準劣化パターン計算手段による基準劣化パターン暫定値計算結果の一例を示す特性図である。 基準劣化パターン再計算手段の内部処理の一例を示すフローチャートである。 基準劣化パターン暫定値が蓄電装置交換基準値を上回っているかの判断結果の一例を示す特性図であって、(a)は、劣化状態が蓄電装置交換基準値を下回っている場合の特性図で、(b)は、劣化状態が蓄電装置交換基準値を上回っている場合の特性図である。 基準劣化パターン再計算手段の計算結果を用いた基準劣化パターン暫定値の特性図であって、(a)は、基準劣化パターン再計算手段が再計算しない場合の特性図で、(b)は、基準劣化パターン再計算手段が再計算した場合の特性図である。 実施例2における移動体の蓄電装置管理システムの概略構成図である。 実施例2における劣化速度設定情報の一例であって、(a)通常用の劣化速度設定値情報の構成図で、(b)は、蓄電装置劣化維持用の劣化速度設定値情報の構成図である。 実施例2における基準劣化パターン計算手段の内部処理の一例を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施形態について、図面を用いて説明する。
(実施例1)
[移動体の蓄電装置管理システムの構成]
図1は、本発明の一実施形態に関わる移動体の蓄電装置管理システムの概略構成図である。図1において、移動体の蓄電装置管理システムは、蓄電装置101と、劣化状態推定手段102と、劣化速度設定値データベース103と、運行関連情報取得手段104と、計算開始指令手段105と、蓄電装置交換計画設定手段106と、基準劣化パターン計算手段107と、基準劣化パターン再計算判定手段108と、電力制御手段109とを備えて構成されている。蓄電装置101と電力制御手段109は、鉄道車両等の移動体に搭載される。
この際、劣化状態推定手段102と、劣化速度設定値データベース103と、運行関連情報取得手段104と、計算開始指令手段105と、蓄電装置交換計画設定手段106と、基準劣化パターン計算手段107と、基準劣化パターン再計算判定手段108は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、入力装置、出力装置、通信装置および記憶装置を備えたコンピュータ装置であって、蓄電装置101を管理するための移動体の蓄電装置管理装置として構成される。
CPUは、装置全体の動作を統括的に制御する中央処理装置として構成される。入力装置は、キーボードまたはマウスから構成され、出力装置は、ディスプレイまたはプリンタから構成される。また通信装置は、無線LAN又は有線LANに接続するためのNIC(Network Interface Card)を備えて構成される。さらに記憶装置は、RAM(Random Access Memory)およびROM(Read Only Memory)などの記憶媒体から構成される。
記憶装置には、各種コンピュータプログラム(例えば、劣化状態推定プログラム、運行関連情報取得プログラム、計算開始指令プログラム、蓄電装置交換計画設定プログラム、基準劣化パターン計算プログラム、基準劣化パターン再計算判定プログラム、電力制御プログラム)や各種データベース(例えば、劣化速度設定値データベース)が格納される。この場合、CPUが、各種コンピュータプログラム(劣化状態推定プログラム、運行関連情報取得プログラム、計算開始指令プログラム、蓄電装置交換計画設定プログラム、基準劣化パターン計算プログラム、基準劣化パターン再計算判定プログラム)を実行することにより、劣化状態推定手段102、運行関連情報取得手段104、計算開始指令手段105、蓄電装置交換計画設定手段106、基準劣化パターン計算手段107、基準劣化パターン再計算判定手段108の機能がそれぞれ実現される。
蓄電装置101は、鉄道車両(移動体)に搭載される直流電源であって、二次電池で構成される。
劣化状態推定手段102は、蓄電装置101に接続されており、蓄電装置101の電圧や電流、充電量、温度など、蓄電装置101の状態を示す情報を含んだ蓄電装置状態情報151を蓄電装置101から取得し、取得した蓄電装置状態情報151から、蓄電装置101の劣化状態を推定し、推定した劣化状態(劣化状態推定値)と劣化状態を推定した日時(劣化状態推定日時)に関する情報を含んだ蓄電装置劣化状態情報152を出力する。蓄電装置劣化状態情報152に含まれる劣化状態としては、蓄電装置101の容量維持率や、内部抵抗などが挙げられるが、その限りではなく、例えば蓄電装置101の温度上昇速度などを含んでいても良い。劣化状態の推定方法としては、走行中の蓄電装置101への充放電電力を分析する方法や、駅停車中などのバッテリ不使用時に充放電サイクルを実施し充放電電力を分析する方法などが知られているが、そのいずれであってもかまわない。
劣化速度設定値データベース103は、運行(蓄電装置101が搭載された鉄道車両に割当てられた運行、以下、単に割当てられた運行と称することがある。)毎の劣化速度設定値に関する情報を含む劣化速度設定値情報153を、基準劣化パターン計算手段107へ出力する。
図2は、劣化速度設定値情報153の例を示す構成図である。図2において、劣化速度設定値情報153は、割当てられた運行153a、通常用の劣化速度設定値153bと、蓄電装置劣化維持用の劣化速度設定値153cから構成される。割当てられた運行153aには、鉄道車両に割当てられた運行を特定する情報として、「1」、「2」、「3」などの情報が記録される。各劣化速度設定値153b、153cについては、その鉄道車両の運行によってどれだけ、劣化(蓄電装置101の劣化)が進行するかを表したパラメータであればよく、例えば、運行1回あたりの容量維持率低下量(%)を示す情報が記録される。具体的には、割当てられた運行153aで「1」の運行(「運行1」)が特定される場合、通常用の劣化速度設定値153bには、「0.02」の情報が記録され、蓄電装置劣化維持用の劣化速度設定値153cには、通常時よりも運転を抑えた場合の劣化速度設定値(通常用の劣化速度設定値153bよりも小さく、蓄電装置101の劣化速度が低くなる劣化速度設定値)として、「0.015」の情報が記録される。なお、運行毎の劣化速度設定値153b、153cは、列車運転シミュレーションの結果などから作成しても良いし、模範的な運転操作を実施する運転手が運転した際の実測値から作成しても良い。
運行関連情報取得手段104は、鉄道車両に割当てられた運行とその運行日時に関する情報が含まれる運行関連情報154を基準劣化パターン計算手段107へ出力する。図3は、鉄道車両に割当てられた運行の例を示す構成図である。図3において、運行(「運行1」〜「運行6」)301〜306は、鉄道車両に割当てられる情報であって、鉄道車両の出発駅から終着駅までの情報である。例えば、「運行1」を示す運行301は、A駅を出発してD駅まで運転するという片道の列車運転を最小単位としたものである。「運行2」を示す運行302は、D駅を出発してA駅まで運転するという片道の列車運転を最小単位としたものである。「運行1」と、「運行2」は、それぞれ別の運行である。
図4は、運行関連情報の一例を示す構成図である。図4において、運行関連情報154は、割当てられた運行154aと、運行日時154bから構成される。割当てられた運行154aには、割当てられた運行153aと同様に、鉄道車両に割当てられた運行を特定する情報として、「1」、「2」、「3」などの情報が記録される。運行日時154bには、運行が割当てられた鉄道車両の運行日時として、例えば、「1月1日6:00〜7:30」などの情報が記録される。このように、運行関連報取得手段104は、鉄道車両に割当てられた運行154aとその運行日時154bに関する情報を両方含む運行関連情報154を取得することで、鉄道車両がいつどの運行で運転されるかが分かる。なお、運行関連報取得手段104は、鉄道車両に割当てられた運行やその運行日時を手動入力しても良いし、各鉄道車両の運行を振り分けるコンピュータなどからの通信によって情報を取得しても良い。
計算開始指令手段105は、計算開始指令155を基準劣化パターン計算手段107へ出力する。計算開始指令155は、基準劣化パターン計算開始のトリガーとして出力される。計算開始指令手段105からは、通常時は、OFFの情報が出力されるが、基準劣化パターンの計算を開始する際には、ONの情報が計算開始指令155として出力される。計算開始指令手段105は、例えば、鉄道車両内の運転操作盤のスイッチ操作をトリガーとして、ONの情報を出力しても良いし、地上管理施設などからの無線通信をトリガーとして、ONの情報を出力しても良い。
蓄電装置交換計画設定手段106は、蓄電装置101の交換時期を示す蓄電装置交換日時156を基準劣化パターン計算手段107へ出力し、蓄電装置101の交換が必要であると判定するための基準値となる蓄電装置交換基準値166を基準劣化パターン再計算判定手段108へ出力する。蓄電装置交換日時156としては、定期検査が開始される日時を設定することが望ましいが、鉄道車両の管理者が、蓄電装置101を交換するのに最も適していると判断した日時が他にあれば、その日時としてもかまわない。蓄電装置交換基準値166としては、蓄電装置101の容量維持率や内部抵抗増加率で示すのが一般的であるが、必ずしもそれに限ったものではない。
基準劣化パターン計算手段107は、運行関連情報取得手段104から出力された運行関連情報154と、劣化状態推定手段102から出力された蓄電装置劣化状態情報152と、蓄電装置交換計画設定手段106から出力された蓄電装置交換日時156と、基準劣化パターン再計算判定手段108から出力された再計算指令178および劣化速度選択情報168と、計算開始指令手段105から出力された計算開始指令155をそれぞれ入力し、各入力した情報等を基に基準劣化パターン暫定値157を算出し、算出した基準劣化パターン暫定値157を基準劣化パターン再計算判定手段108へ出力する。基準劣化パターン計算手段107の処理の詳細については後述する。
基準劣化パターン再計算判定手段108は、基準劣化パターン計算手段105から出力された基準劣化パターン暫定値157と、蓄電装置交換計画設定手段106から出力された蓄電装置交換基準値166をそれぞれ入力し、各入力した値を基に鉄道車両に割当てられた運行で蓄電装置101を運転した場合に、蓄電装置101の交換日時(蓄電装置交換日時156)まで、蓄電装置101の劣化状態を、蓄電装置交換基準値166を超える値(状態)に維持することができるか否かを判断する。基準劣化パターン再計算判定手段108は、維持できないと判断した場合、基準劣化パターン計算手段107へ、再計算指令178と劣化速度選択情報168を出力し、維持できると判断した場合、電力制御手段109へ基準劣化パターン確定値158を出力する。再計算指令178は、通常時(基準劣化パターン再計算判定手段108が蓄電装置101の交換日時まで、蓄電装置101の劣化状態を、蓄電装置交換基準値166を超える値に維持できると判断した場合)は、OFFの情報として出力されるが、基準劣化パターン再計算判定手段108が蓄電装置101の交換日時まで、蓄電装置101の劣化状態を、蓄電装置交換基準値166を超える値に維持できないと判断した場合、ONの情報として出力される。基準劣化パターン再計算判定手段108の処理の詳細については後述する。
電力制御手段109は、基準劣化パターン再計算判定手段108から出力された基準劣化パターン確定値158を入力し、入力した基準劣化パターン確定値158を基に蓄電装置101の充放電電力制御を実施する。なお、充放電電力制御方法の具体的内容については、説明を省略する。
[基準劣化パターン計算手段107]
図5は、基準劣化パターン計算手段107の内部処理(予測演算処理)を示したものである。この処理は、CPUが、メモリから読み出した基準劣化パターン計算プログラムを実行することにより開始される。まず、基準劣化パターン計算手段107は、計算開始指令手段105の出力を取り込み、計算開始指令がONか否かを判定し(ステップ501)、計算開始指令155がONである場合にはステップ504へ進み、計算開始指令155がOFFである場合にはステップ502へ進む。ステップ502では、基準劣化パターン計算手段107は、基準劣化パターン再計算判定手段108の出力を取り込み、再計算指令がONか否かを判定し、再計算指令178がONである場合にはステップ503へ進み、再計算指令178がOFFである場合には、ステップ501に戻り、ステップ501の処理を繰り返す。
ステップ503では、基準劣化パターン計算手段107は、基準劣化パターン再計算判定手段108の出力による劣化速度選択情報168を基に、基準劣化パターンの計算に用いる劣化速度設定値を運行毎に設定する。劣化速度選択情報168は、割当てられた運行毎に、基準劣化パターンの計算に用いる劣化速度設定値を設定したものである。図6は、劣化速度選択情報168の例を示す構成図である。図6において、劣化速度選択情報168は、割当てられた運行168aと、計算に用いる劣化速度設定値168bから構成される。割当てられた運行168aには、割当てられた運行153aと同様に、鉄道車両に割当てられた運行を特定する情報として、「1」、「2」、「3」などの情報が記録される。計算に用いる劣化速度設定値168bには、通常時の劣化速度を選択する場合の設定値として、「通常用」の情報が記録され、或いは、蓄電装置101の劣化状態を維持するための劣化速度を選択する場合の設定値として、「蓄電装置劣化維持用」の情報が記録される。
図6の例では、割当てられた運行168aが「1」となる「運行1」と、割当てられた運行168aが「3」となる「運行3」は、通常用(通常用の劣化速度設定値)を用いるが、割当てられた運行168aが「2」となる「運行2」は、蓄電装置劣化維持用(蓄電装置劣化維持用の劣化速度設定値)を用いることを示している。これにより、基準劣化パターン計算手段107は、再計算の際(再計算指令178がONの場合)には、基準劣化パターン再計算判定手段108で設定した劣化速度選択情報168に従い、一部の運行の劣化速度設定値を変更した状態(一部の運行の劣化速度設定値を、「通常用」から「蓄電装置劣化維持用」に変更した状態)で基準劣化パターン暫定値157を計算することができる。基準劣化パターン計算手段107は、ステップ503での処理が終了したら、ステップ505へ進む。
基準劣化パターン計算手段107は、ステップ501で、計算開始指令がONと判定した場合、劣化速度選択情報を初期化し(ステップ504)、割当てられた全ての運行で、基準劣化パターンの計算に用いる劣化速度設定値168bを「通常用」に設定し、ステップ505へ進む。
基準劣化パターン計算手段107は、ステップ505では、蓄電装置劣化状態152を基に、最新の劣化状態推定日時における劣化状態を起点(基準劣化パターン計算の起点)として設定し、ステップ506へ進む。
基準劣化パターン計算手段107は、ステップ506では、図4の運行関連情報154を読込み、運行関連情報154を基に割当てられた運行と運行日時を設定し、ステップ507へ進む。
基準劣化パターン計算手段107は、ステップ507では、ステップ508、ステップ509、ステップ510の処理を、鉄道車両に割当てられた運行数分だけ繰り返すループ処理を実施する。
基準劣化パターン計算手段107は、ステップ508では、図2の劣化速度設定値情報153を基に、参照中のループの運行における劣化速度設定値(劣化速度)を参照する。なお、参照中のループの運行における劣化速度選択情報153が、「通常用」であれば、参照中のループの運行における劣化速度設定値として、通常用の劣化速度設定値153bを参照し、「蓄電装置劣化維持用」であれば、参照中のループの運行における劣化速度設定値として、蓄電装置劣化維持用の劣化速度設定値153cを参照する。
基準劣化パターン計算手段107は、ステップ509では、ステップ508で参照した劣化速度設定値153b又は153cを用いて、起点からの劣化状態低下量を求め、起点の日時(劣化状態推定日時)と参照中のループの運行にかかる時間とから、起点から、参照中のループの運行が終了する日時(運行終了日時)まで、運転した場合(蓄電装置101を運転した場合)の蓄電装置101の劣化状態(劣化状態低下量)を示す基準劣化パターンを計算する。
基準劣化パターン計算手段107は、ステップ510では、基準劣化パターンの最終的な劣化状態と日時を、次のループにおける起点として設定(再設定)する。この処理によって、次のループの運行における基準劣化パターンを、参照中のループの運行が終了した時点での劣化状態と日時を起点として計算することができるようになる。
基準劣化パターン計算手段107は、蓄電装置交換計画設定手段106の出力による蓄電装置交換日時156と、参照中のループの運行が終了する日時(参照中のループの運行にかかる時間から算出される運行終了日時)とを比較し、参照中のループの運行が終了する日時(運行終了日時)が、蓄電装置交換日時156を超えているか否かを判定し(ステップ511)、運行終了日時が蓄電装置交換日時156を超えている場合は、ステップ513へ進み、運行終了日時が蓄電装置交換日時156を超えていない場合は、再びステップ507へ戻り、次のループの処理へ移行する。鉄道車両に割当てられた運行が全て終了した場合は、ループを抜けてステップ512へ進む。
基準劣化パターン計算手段107は、ステップ512では、基準劣化パターンの計算終了後から再び同じ運行を繰り返したと仮定して、運行日時を再計算して設定する。すなわち、これまでの基準劣化パターンの計算終了後から、再び同じ運行の組み合わせを繰り返すために、運行日時を再計算する。例えば、割当てられた運行が10日分あった場合、11日目から再び同じ運行を繰り返せるように、各運行日時を再計算していく。各運行日時の計算が完了したら、基準劣化パターン計算手段107は、再び基準劣化パターン計算ループの処理を実行するために、ステップ507へ進み、基準劣化パターンの計算を続ける。
ここで、基準劣化パターンの例を図7に示す。図7は、基準劣化パターン計算手段107の内部処理を実行した結果、計算される基準劣化パターンの例を示す特性図である。図7には、鉄道車両に3つの運行が割当てられ、同じ運行を2周分実施した段階で蓄電装置交換日時に到達する場合の例が示されている。図7において、横軸は時間であり、縦軸は劣化状態(推定値)である。図7における劣化状態は、最新の劣化状態が、劣化状態700で、1周目の運行(時間t1〜t2)である「運行1」〜「運行3」がそれぞれ終了した時点での劣化状態が、劣化状態(劣化状態700からの低下量を示す劣化状態低下量)701〜703である。また、2周目の運行(時間t2〜t4)である「運行1」〜「運行3」がそれぞれ終了した時点での劣化状態が劣化状態(劣化状態低下量)711〜713である。まず、最新の劣化状態700が推定された推定日時(劣化状態推定日時)を示す時間t1と劣化状態700をそれぞれ起点とし、「運行1」における劣化速度設定値(例えば、通常用劣化速度設定値153b)を基に、「運行1」が終了するまでの劣化状態(劣化状態低下量)701を示す基準劣化パターン(起点用基準劣化パターン)P1が作成される。
「運行2」以降は、1つ前の運行終了日時における劣化状態を起点とし、各運行における劣化速度設定値(例えば、通常用劣化速度設定値153b)から各運行が終了するまでの基準劣化パターンP2、P3が作成される。当該車両(鉄道車両)が割当てられた運行(「運行1」〜「運行3」)が終了した後(時間t1から時間t2までの運行期間T1が経過した後)も、「運行3」の終了日時が、蓄電装置交換日時156を示す時間t3を超えていない場合、再び同じ運行の組み合わせ(「運行1」〜「運行3」)を、時間t2から時間t4までの運行期間T2に繰り返し、運行終了日時が、蓄電装置交換日時156を示す時間t3を越えるまで、基準劣化パターンP11、P12、P13を作成するための計算を実行する。図7で示した例においては、2周目の運行の中の「運行3」の終了日時が、時間(蓄電装置交換日時156)t3を越えたため、同じ運行を2周分実施した段階で計算を終了している。この際、基準劣化パターンP13は、運行終了日時における最終用基準劣化パターンとなる。
基準劣化パターン計算手段107は、ステップ511で、運行終了日時が蓄電装置交換日時156を超えていると判定した場合、これまでの処理で計算された基準劣化パターンの組み合わせ(基準劣化パターンP1、P2、P3、P11、P12、P13)を特定し、特定された基準劣化パターンの組み合わせに属する基準劣化パターンのうち最終用基準劣化パターンP13における劣化状態(劣化状態低下量)を、基準劣化パターン暫定値(劣化状態低下量の予測値)157として、基準劣化パターン再計算判定手段108へ出力し(ステップ513)、このルーチンでの処理を終了する。この際、基準劣化パターン計算手段107は、起点(劣化状態推定日時)から、鉄道車両に割当てられる運行(1つ以上の組み合わせの運行)が全て終了する運行終了時点まで運転した場合の蓄電装置101の劣化状態(劣化状態低下量)を示す基準劣化パターンの組み合わせ(基準劣化パターンP1、P2、P3、P11、P12、P13)を特定することになる。
基準劣化パターン計算手段107の処理によって、運行毎に適切な基準劣化パターンを計算することができる。
[基準劣化パターン再計算判定手段106]
図8は、基準劣化パターン再計算判定手段108の内部処理を示すフローチャートである。この処理は、CPUが、基準劣化パターン再計算判定プログラムを実行することにより開始される。
まず、基準劣化パターン再計算判定手段108は、基準劣化パターン計算手段107の出力による基準劣化パターン暫定値157と蓄電装置交換計画設定手段106の出力による蓄電装置交換基準値166とを比較し、基準劣化パターン暫定値157における劣化状態が蓄電装置交換基準値166を上回るか否かを判定し(ステップ801)、基準劣化パターン暫定値157における劣化状態が蓄電装置交換基準値166を上回る場合はステップ802へ進み、基準劣化パターン暫定値157における劣化状態が蓄電装置交換基準値166を上回らない場合はステップ803へ進む。
図9は、ステップ801における判定の一例を示す特性図である。図9(a)は、基準劣化パターン暫定値157における劣化状態が蓄電装置交換基準値166を下回っている場合である。この場合、基準劣化パターン再計算判定手段108は、蓄電装置交換日時である時間t3まで、蓄電装置101の劣化状態を、蓄電装置交換基準値166を上回る値(状態)に維持できないと判定する。一方、図9(b)は、基準劣化パターン暫定値157における劣化状態が蓄電装置交換基準値166を上回っている場合である。この場合、基準劣化パターン再計算判定手段108は、蓄電装置交換日時の時間t3まで、蓄電装置101の劣化状態を、蓄電装置交換基準値166を上回る値に維持できると判定する。なお、図9(b)における蓄電装置交換基準値166は、図9(a)における蓄電装置交換基準値166よりも低いレベルに設定されている。
基準劣化パターン再計算判定手段108は、ステップ801で、基準劣化パターン暫定値157における劣化状態(劣化状態低下量)が蓄電装置交換基準値166を上回っている(超えている)と判定した場合、基準劣化パターン暫定値157を基準劣化パターン確定値158として、電力制御手段109へ出力し(ステップ802)、その後、このルーチンでの処理を終了する。
一方、基準劣化パターン再計算判定手段108は、ステップ801で、基準劣化パターン暫定値157における劣化状態が蓄電装置交換基準値166を上回らないと判定した場合、基準劣化パターン計算手段107に対して、基準劣化パターン暫定値157を再計算するよう要請するために、再計算指令178を基準劣化パターン計算手段107へ出力し(ステップ803)、ステップ804へ進む。
基準劣化パターン再計算判定手段108は、ステップ804では、基準劣化パターン計算手段107に対して、蓄電装置101の劣化速度を抑えるための劣化速度選択情報168を出力する。劣化速度選択情報168としては、図6の例で示したように、一部の運行に対して、蓄電装置劣化維持用の劣化速度設定値を用いるよう設定しても良いし、全ての運行に対して、蓄電装置劣化維持用の劣化速度設定値を用いるよう設定しても良い。また、あらかじめ一部の運行に対して蓄電装置劣化維持用の劣化速度設定値を用いるよう設定しておき、基準劣化パターン暫定値157の再計算を繰り返す毎に、蓄電装置劣化維持用の劣化速度設定値を用いる運行を増やしていくよう設定しても良い。
図10は、基準劣化パターン暫定値の特性図であって、(a)は、再計算をしていない基準劣化パターン暫定値157の特性図であり、(b)は、一度再計算した後の基準パターン暫定値157の特性図である。図10(a)は、図9(a)と同様に、蓄電装置劣化維持用の劣化速度設定値153cを使用して基準劣化パターン暫定値157を再計算していない場合の特性図であるので、基準劣化パターン暫定値157における劣化状態(劣化状態低下量)が蓄電装置交換基準値166を下回っており、蓄電装置交換日時の時間t3まで、蓄電装置101の劣化状態を、蓄電装置交換基準値166を上回る値に維持できないと判定される。
一方、図10(b)は、1周目と2周目の「運行2」における基準劣化パターンP21、P121を、蓄電装置劣化維持用の劣化速度設定値153cを用いて計算し、基準劣化パターンの組み合わせに(基準劣化パターンP1、P21、P3、P11、P121、P13)に属する基準劣化パターンのうち最終用基準劣化パターンP13の劣化状態(劣化状態低下量)から基準劣化パターン暫定値157を再計算した場合の特性図である。この場合、図9(b)のように、蓄電装置交換基準値166のレベルを下げなくても、蓄電装置交換日時の時間t3まで、蓄電装置101の劣化状態を、蓄電装置交換基準値166を上回る値に維持できると判定される。このように、少なくとも一部の運行における劣化速度設定値を変えて、基準劣化パターン暫定値157の再計算を実施することで、蓄電装置101の劣化状態を、蓄電装置交換基準値166を上回る値に維持できる基準劣化パターンの組み合わせを運行に応じて設定することができる。
本実施例において、基準劣化パターン再計算判定手段108は、基準劣化パターン計算手段107の出力による1つ以上の基準劣化パターンの組み合わせを基に蓄電装置101の劣化状態を判定する劣化状態判定手段として機能する。この際、劣化状態判定手段は、基準劣化パターン計算手段107の出力による1つ以上の基準劣化パターンの組み合わせを基に蓄電装置交換日時(時間t3)における運行が全て終了する運行終了時点における蓄電装置101の劣化状態低下量が蓄電装置交換基準値166を超えているか否かを判定し、運行終了時点における蓄電装置101の劣化状態低下量が蓄電装置交換基準値166を超えていると判定したことを条件に、1つ以上の基準劣化パターンの組み合わせを蓄電装置101の充放電電力制御に用いられる基準劣化パターン確定値として出力する。
また、劣化状態判定手段は、運行終了時点における蓄電装置101の劣化状態低下量が蓄電装置交換基準値166を超えているか否かを判定する場合、運行終了時点における蓄電装置101の劣化状態低下量を、基準劣化パターン暫定値157として、基準劣化パターン暫定値157と蓄電装置交換基準値166とを比較し、基準劣化パターン暫定値157が蓄電装置交換基準値166を超えていることを条件に、蓄電装置交換日時まで蓄電装置101の劣化状態を、蓄電装置交換基準値166を超える値に維持できると判定し、基準劣化パターン暫定値157が蓄電装置交換基準値166以下の場合、蓄電装置交換日時まで蓄電装置101の劣化状態を、蓄電装置交換基準値166を超える値に維持できないと判定する。これにより、蓄電装置交換日時まで蓄電装置101の劣化状態を、蓄電装置交換基準値166を超える値に維持できるか否かを判別することができる。
また、劣化状態判定手段は、蓄電装置交換日時まで蓄電装置101の劣化状態を、蓄電装置交換基準値166を超える値に維持できないと判定した場合、基準劣化パターン計算手段107に対して再計算を指令する。この場合、基準劣化パターン計算手段107は、再計算の指令を受ける前に特定した、1以上の基準劣化パターンの組み合わせに属する基準劣化パターンとは劣化速度設定値が異なる1以上の基準劣化パターンを含む1以上の基準劣化パターンの組み合わせを再度特定し、再度特定された1以上の基準劣化パターンの組み合わせを劣化状態判定手段に出力する。劣化状態判定手段において、再度特定された1以上の基準劣化パターンの組み合わせを用いて、蓄電装置101の劣化状態を判定することで、蓄電装置交換日時まで蓄電装置101の劣化状態を、蓄電装置交換基準値166を超える値に維持できると判定される可能性が高くなる。すなわち、少なくとも一部の運行における劣化速度設定値を変えて、基準劣化パターン暫定値157の再計算を実施することで、蓄電装置101の劣化状態を、蓄電装置交換基準値166を上回る値に維持できる基準劣化パターンの組み合わせを、鉄道車両の運行に応じて設定することが可能になる。
本実施例によれば、蓄電装置101の劣化状態を、蓄電装置交換基準値166を上回る値に維持できない、と一度判定された場合でも、少なくとも一部の運行における劣化速度設定値を変えて、基準劣化パターン暫定値157の再計算を実施することで、蓄電装置101の劣化状態を、蓄電装置交換基準値166を上回る値に維持できる基準劣化パターンの組み合わせを、鉄道車両の運行に応じて設定することができる。結果として、設定された基準劣化パターンの組み合わせを、電力制御手段158が蓄電装置101の充放電電力制御に利用することで、蓄電装置101に対して充放電電力を制限することなく、蓄電装置101を運転することができ、鉄道車両本来の走行性能を発揮することができる。
(実施例2)
蓄電装置は、劣化が進行するにつれて劣化速度が遅くなる傾向がある。そのため、その時々の劣化状態に応じて適切な劣化速度設定値を設定することで、基準劣化パターンをより高精度に計算することができる。そこで、実施例2では、劣化速度設定値を、蓄電装置の劣化状態に応じて設定し、基準劣化パターンを計算する例を示す。
図11は、実施例2における移動体の蓄電装置管理システムの構成を示す構成図である。図11において、実施例2における蓄電装置管理システムは、劣化速度設定値データベース103から出力される情報として、劣化速度設定値情報153の代わりに劣化速度設定値情報1153(1153A、1153B)を用い、基準劣化パターン計算手段107の代わりに、基準劣化パターン計算手段1107を用いたものであり、他の構成については実施例1と同じであるため、それらの説明を省略する。以下、実施例1と異なる部分について説明する。
まず、劣化速度設定値情報1153について説明する。図12は、運行毎の劣化速度設定値を、その時々の劣化状態に応じて設定した劣化速度設定値情報1153の構成図であって、(a)は、劣化速度設定値情報1153に属する通常用の劣化速度設定値情報1153Aの構成図であり、(b)は、劣化速度設定値情報1153に属する蓄電装置劣化維持用の劣化速度設定値情報1153Bの構成図である。図12(a)において、通常用の劣化速度設定値情報1153Aは、割当てられた運行1153a1、劣化状態1153a2から構成される。割当てられた運行1153a1には、車両(鉄道車両)に割当てられた運行を特定する情報として、「1」、「2」、「3」などの情報が記録される。劣化状態1153a2は、複数のブロック(「0%」、「10%」、「20%」、・・・)に分割されており、各ブロックには、その車両の運行によってどれだけ劣化(蓄電装置101の劣化)が進行するかを表す速度設定値の情報が記録される。例えば、運行1回あたりの容量維持率低下量(%)を示す速度設定値の情報が記録される。具体的には、割当てられた運行1153a1で「1」の運行(「運行1」)が特定される場合、劣化状態1153a2の「0%」のブロックには、「0.3」の情報が記録され、「10%」のブロックには、「0.2」の情報が記録され、「20%」のブロックには、「0.15」の情報が記録される。蓄電装置101は、劣化が進行するにつれて劣化速度が遅くなる傾向があるので、劣化状態1153a2の値(%)が大きくなる程、小さい速度設定値が設定されている。
図12(b)において、蓄電装置劣化維持用の劣化速度設定値情報1153Bは、割当てられた運行1153b1、劣化状態1153b2から構成される。割当てられた運行1153b1には、車両に割当てられた運行を特定する情報として、「1」、「2」、「3」などの情報が記録される。劣化状態1153b2は、複数のブロック(「0%」、「10%」、「20%」、・・・)に分割されており、各ブロックには、その車両の運行によってどれだけ劣化(蓄電装置101の劣化)が進行するかを表す速度設定値の情報が記録される。例えば、運行1回あたりの容量維持率低下量(%)を示す速度設定値の情報が記録される。具体的には、割当てられた運行1153b1で「1」の運行(「運行1」)が特定される場合、劣化状態1153b2の「0%」のブロックには、「0.2」の情報が記録され、「10%」のブロックには、「0.1」の情報が記録され、「20%」のブロックには、「0.05」の情報が記録される。蓄電装置101は、劣化が進行するにつれて劣化速度が遅くなる傾向があるので、劣化状態1153b2の値(%)が大きくなる程、小さい速度設定値が設定されている。
なお、この運行毎の劣化速度設定値は、列車運転シミュレーションの結果などから作成しても良いし、模範的な運転操作を実施する運転手が運転した際の実測値から作成しても良い。
続いて、基準劣化パターン計算手段段1107の内部処理について説明する。図13は、実施例2における基準劣化パターン計算手段1107の内部処理を示すフローチャートである。図13における処理のうち、ステップ1301〜ステップ1307は、図5のステップ501〜ステップ507と同様であり、ステップ1309〜ステップ1313は、図5のステップ509〜ステップ5137と同様であるので、以下、ステップ1308の処理について説明する。
基準劣化パターン計算手段段1107は、ステップ1308では、劣化速度設定値情報1153を基に、参照中のループの運行と、前のループで計算した基準劣化パターンの最終的な劣化状態から、劣化速度設定値を参照する。この際、参照中のループの運行における劣化速度選択情報1153が、通常用の劣化速度選択情報1153Aであれば、劣化状態1153a2の中から、前のループで計算した基準劣化パターンの最終的な劣化状態に対応した劣化速度設定値を参照する。例えば、「運行1」における劣化状態が、「10%」であれば、劣化速度設定値として、「0.2」を参照する。
一方、参照中のループの運行における劣化速度選択情報1153が、蓄電装置劣化維持用の劣化速度選択情報1153Bであれば、劣化状態1153b2の中から、前のループで計算した基準劣化パターンの最終的な劣化状態に対応した劣化速度設定値を参照する。例えば、「運行1」における劣化状態が、「10%」であれば、劣化速度設定値として、「0.1」を参照する。
なお、基準劣化パターン計算手段107は、ステップ1309では、ステップ1308で参照した劣化速度設定値(劣化状態1153a2又は1153b2で特定される劣化速度設定値)を用いて、起点からの劣化状態低下量を求め、起点の日時と参照中のループの運行にかかる時間から、参照中のループの運行が終了する日時(運行終了日時)までの基準劣化パターンを計算する。
本実施例において、基準劣化パターン計算手段107は、劣化速度選択情報1153(1153A、1153B)に属する劣化状態1153a2又は1153b2の複数のブロックのうち、劣化状態推定手段102の推定による蓄電装置101の劣化状態推定値(%)に対応したブロックを選択し、選択したブロックに設定された速度設定値を用いた基準劣化パターンを、基準劣化パターンの組み合わせに属する基準劣化パターンとして特定する。これにより、蓄電装置101の劣化速度が遅くなる傾向にあっても、蓄電装置101の劣化状態に応じて適切な劣化速度設定値を用いた基準劣化パターンの組み合わせを、蓄電装置101の劣化状態を、蓄電装置交換基準値166を上回る値に維持できる基準劣化パターンの組み合わせとして特定することができる。
本実施例によれば、蓄電装置101の劣化速度が遅くなる傾向にあっても、蓄電装置101の劣化状態に応じて適切な劣化速度設定値を用いた基準劣化パターンの組み合わせであって、蓄電装置101の劣化状態を、蓄電装置交換基準値166を上回る値に維持できる基準劣化パターンの組み合わせを、鉄道車両の運行に応じて設定することができる。
(補足事項)
各実施例では一車両における構成を示したが、編成内に複数の蓄電装置が搭載されている場合は、各蓄電装置に対し各実施例の構成を有していることが望ましい。編成内に複数の蓄電装置が搭載される例として、車両毎に蓄電装置を搭載することが挙げられる。鉄道車両は必ずしも編成内の全車両が同時に定期点検の時期を迎えるわけではなく、車両毎に異なる定期点検の時期が計画されていることもある。そのため、この場合は車両毎に実施例の構成を有していることが望ましい。しかし、最低限車両毎に基準劣化パターンを算出できればよいため、それをできる構成であれば、一部の機能を一車両だけに配置するような構成であってもかまわない。
本発明は、上記の実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内の様々な変形例が含まれる。例えば、蓄電装置管理装置として、劣化状態判定手段の出力による基準劣化パターン確定値を用いて蓄電装置101の充放電電力を制御する電力制御手段109を含むものを構成することができる。また、本発明は、上記の実施例で説明した全ての構成を備えるものに限定されず、その構成の一部を削除したものも含まれる。また、全ての構成が鉄道車両に搭載されている必要はなく、機能を満たせるのであれば一部の機能を地上に設置し、無線通信などで鉄道車両上の機器と連携する形態であっても良い。また、ある実施例に係る構成の一部を、他の実施例に係る構成に追加又は置換することが可能である。
また、実施例では鉄道車両に適用する際の例を示したが、それに限る話ではない。例えば、決まったルートを決まった時間に走行するバスやごみ収集車などにも適用可能である。
101・・・蓄電装置、102・・・劣化状態推定手段、103・・・劣化速度設定値データベース、104・・・運行関連情報取得手段、105・・・計算開始指令手段、106・・・蓄電装置交換計画設定手段、107・・・基準劣化パターン計算手段、108・・・基準劣化パターン再計算判定手段、109・・・電力制御手段、151・・・蓄電装置状態情報、152・・・蓄電装置劣化状態情報、153・・・劣化速度設定値情報、154・・・運行関連情報、155・・・計算開始指令、156・・・蓄電装置交換日時、157・・・基準劣化パターン暫定値、158・・・基準劣化パターン確定値、166・・・蓄電装置交換基準値、168・・・劣化速度選択情報、178・・・再計算指令

Claims (12)

  1. 移動体に搭載された蓄電装置の劣化状態を推定し、前記蓄電装置の劣化状態を推定した劣化推定日時と当該劣化推定日時における前記蓄電装置の劣化状態推定値を含む蓄電装置劣化状態情報を出力する劣化状態推定手段と、
    前記移動体に割当てられる1つの運行で運転した場合の前記蓄電装置の劣化状態低下量の時間的変化を示すパターンであって、少なくとも1つ以上の劣化速度設定値と前記1つの運行に要する時間とから設定される基準劣化パターンを、前記移動体に割当てられる1つ以上の組み合わせの運行に対応づけて当該運行毎に計算して管理する基準劣化パターン計算手段と、
    前記基準劣化パターン計算手段の出力を基に前記蓄電装置の劣化状態を判定する劣化状態判定手段と、を備えることを特徴とする移動体の蓄電装置管理装置。
  2. 請求項1に記載の移動体の蓄電装置管理装置において、
    前記基準劣化パターン計算手段は、
    前記移動体に割当てられる1つ以上の組み合わせの運行及び運行日時に関する運行関連情報と前記劣化状態推定手段の出力による前記蓄電装置劣化状態情報とを含む入力情報を基に、少なくとも前記劣化推定日時における運行に対応した起点用基準劣化パターンから、前記蓄電装置の交換時期を示す蓄電装置交換日時における運行に対応した最終用基準劣化パターンまでの基準劣化パターンを含む1以上の基準劣化パターンの組み合わせを特定し、当該特定された1以上の基準劣化パターンの組み合わせを前記劣化状態判定手段に出力し、
    前記劣化状態判定手段は
    前記基準劣化パターン計算手段の出力による前記1つ以上の基準劣化パターンの組み合わせを基に前記蓄電装置交換日時における運行が全て終了する運行終了時点における前記蓄電装置の劣化状態低下量が蓄電装置交換基準値を超えているか否かを判定し、前記運行終了時点における前記蓄電装置の劣化状態低下量が前記蓄電装置交換基準値を超えていると判定したことを条件に、前記1つ以上の基準劣化パターンの組み合わせを前記蓄電装置の充放電電力制御に用いられる基準劣化パターン確定値として出力することを特徴とする移動体の蓄電装置管理装置。
  3. 請求項2に記載の移動体の蓄電装置管理装置において、
    前記劣化状態判定手段は、
    前記運行終了時点における前記蓄電装置の劣化状態低下量が前記蓄電装置交換基準値を超えているか否かを判定する場合、前記運行終了時点における前記蓄電装置の劣化状態低下量を、基準劣化パターン暫定値として、当該基準劣化パターン暫定値と前記蓄電装置交換基準値とを比較し、前記基準劣化パターン暫定値が前記蓄電装置交換基準値を超えていることを条件に、前記蓄電装置交換日時まで前記蓄電装置の劣化状態を前記蓄電装置交換基準値を超える値に維持できると判定し、前記基準劣化パターン暫定値が前記蓄電装置交換基準値以下の場合、前記蓄電装置交換日時まで前記蓄電装置の劣化状態を前記蓄電装置交換基準値を超える値に維持できないと判定することを特徴とする移動体の蓄電装置管理装置。
  4. 請求項3に記載の移動体の蓄電装置管理装置において、
    前記劣化状態判定手段は、
    前記蓄電装置交換日時まで前記蓄電装置の劣化状態を前記蓄電装置交換基準値を超える値に維持できないと判定した場合、前記基準劣化パターン計算手段に対して再計算を指令し、
    前記基準劣化パターン計算手段は、
    更に前記劣化状態判定手段から前記再計算の指令を受けたことを条件に、前記再計算の指令を受ける前に特定した前記1以上の基準劣化パターンの組み合わせに属する基準劣化パターンとは前記劣化速度設定値が異なる1以上の基準劣化パターンを含む1以上の基準劣化パターンの組み合わせを再度特定し、当該再度特定された1以上の基準劣化パターンの組み合わせを前記劣化状態判定手段に出力し、
    前記劣化状態判定手段は、
    更に前記基準劣化パターン計算手段で再度特定された前記1以上の基準劣化パターンの組み合わせに属する前記最終用基準劣化パターンにおける運行であって、前記蓄電装置交換日時における運行が全て終了する前記運行終了時点における前記蓄電装置の劣化状態低下量が前記蓄電装置交換基準値を超えているか否かを判定することを特徴とする移動体の蓄電装置管理装置。
  5. 請求項4に記載の移動体の蓄電装置管理装置において、
    前記再計算の指令を受ける前に特定した前記1以上の基準劣化パターンの組み合わせに属する基準劣化パターンとは前記劣化速度設定値が異なる基準劣化パターンの劣化速度設定値は、
    前記基準劣化パターン計算手段が、前記再計算の指令を受ける前に特定した前記1以上の基準劣化パターンの組み合わせに属する前記基準劣化パターンの劣化速度設定値よりも小さく、前記蓄電装置の劣化速度が低くなる劣化速度設定値であることを特徴とする移動体の蓄電装置管理装置。
  6. 請求項2〜5のうちいずれか1項に記載の移動体の蓄電装置管理装置において、
    前記1つ以上の劣化速度設定値は、
    前記蓄電装置の劣化状態に対応して複数のブロックに分かれて設定されており、
    前記基準劣化パターン計算手段は、
    前記複数のブロックのうち前記劣化状態推定手段の推定による前記蓄電装置の劣化状態推定値に対応したブロックを選択し、当該選択したブロックに設定された速度設定値の基準劣化パターンを前記1以上の基準劣化パターンの組み合わせに属する前記基準劣化パターンとして特定することを特徴とする移動体の蓄電装置管理装置。
  7. 移動体に搭載された蓄電装置の劣化状態を推定し、前記蓄電装置の劣化状態を推定した劣化推定日時と当該劣化推定日時における前記蓄電装置の劣化状態推定値を含む蓄電装置劣化状態情報を出力する劣化状態推定ステップと、
    前記移動体に割当てられる1つの運行で運転した場合の前記蓄電装置の劣化状態低下量の時間的変化を示すパターンであって、少なくとも1つ以上の劣化速度設定値と前記1つの運行に要する時間とから設定される基準劣化パターンを、前記移動体に割当てられる1つ以上の組み合わせの運行に対応づけて当該運行毎に計算して管理する基準劣化パターン計算ステップと、
    前記基準劣化パターン計算ステップの処理結果を基に前記蓄電装置の劣化状態を判定する劣化状態判定ステップと、を備えることを特徴とする移動体の蓄電装置管理方法。
  8. 請求項7に記載の移動体の蓄電装置管理方法において、
    前記基準劣化パターン計算ステップでは、
    前記移動体に割当てられる1つ以上の組み合わせの運行及び運行日時に関する運行関連情報と前記劣化状態推定ステップの処理結果による前記蓄電装置劣化状態情報とを含む入力情報を基に、少なくとも前記劣化推定日時における運行に対応した起点用基準劣化パターンから、前記蓄電装置の交換時期を示す蓄電装置交換日時における運行に対応した最終用基準劣化パターンまでの基準劣化パターンを含む1以上の基準劣化パターンの組み合わせを特定し、当該特定された1以上の基準劣化パターンの組み合わせを出力し、
    前記劣化状態判定ステップでは、
    前記基準劣化パターン計算ステップの処理結果による前記1つ以上の基準劣化パターンの組み合わせを基に前記蓄電装置交換日時における運行が全て終了する運行終了時点における前記蓄電装置の劣化状態低下量が蓄電装置交換基準値を超えているか否かを判定し、前記運行終了時点における前記蓄電装置の劣化状態低下量が前記蓄電装置交換基準値を超えていると判定したことを条件に、前記1つ以上の基準劣化パターンの組み合わせを前記蓄電装置の充放電電力制御に用いられる基準劣化パターン確定値として出力することを特徴とする移動体の蓄電装置管理方法。
  9. 請求項8に記載の移動体の蓄電装置管理方法において、
    前記劣化状態判定ステップでは、
    前記運行終了時点における前記蓄電装置の劣化状態低下量が前記蓄電装置交換基準値を超えているか否かを判定する場合、前記運行終了時点における前記蓄電装置の劣化状態低下量を、基準劣化パターン暫定値として、当該基準劣化パターン暫定値と前記蓄電装置交換基準値とを比較し、前記基準劣化パターン暫定値が前記蓄電装置交換基準値を超えていることを条件に、前記蓄電装置交換日時まで前記蓄電装置の劣化状態を前記蓄電装置交換基準値を超える値に維持できると判定し、前記基準劣化パターン暫定値が前記蓄電装置交換基準値以下の場合、前記蓄電装置交換日時まで前記蓄電装置の劣化状態を前記蓄電装置交換基準値を超える値に維持できないと判定することを特徴とする移動体の蓄電装置管理方法。
  10. 請求項9に記載の移動体の蓄電装置管理方法において、
    前記劣化状態判定ステップでは、
    前記蓄電装置交換日時まで前記蓄電装置の劣化状態を前記蓄電装置交換基準値を超える値に維持できないと判定した場合、前記基準劣化パターン計算ステップによる再計算を指令し、
    前記基準劣化パターン計算ステップでは、
    更に前記劣化状態判定ステップの処理結果から前記再計算の指令を受けたことを条件に、前記再計算の指令を受ける前に特定した前記1以上の基準劣化パターンの組み合わせに属する基準劣化パターンとは前記劣化速度設定値が異なる1以上の基準劣化パターンを含む1以上の基準劣化パターンの組み合わせを再度特定し、当該再度特定された1以上の基準劣化パターンの組み合わせを前記劣化状態判定ステップで再度判定する際の情報として出力し、
    前記劣化状態判定ステップでは、
    更に前記基準劣化パターン計算ステップで再度特定された前記1以上の基準劣化パターンの組み合わせに属する前記最終用基準劣化パターンにおける運行であって、前記蓄電装置交換日時における運行が全て終了する前記運行終了時点における前記蓄電装置の劣化状態低下量が前記蓄電装置交換基準値を超えているか否かを判定することを特徴とする移動体の蓄電装置管理方法。
  11. 請求項10に記載の移動体の蓄電装置管理方法において、
    前記再計算の指令を受ける前に特定した前記1以上の基準劣化パターンの組み合わせに属する基準劣化パターンとは前記劣化速度設定値が異なる基準劣化パターンの劣化速度設定値は、
    前記基準劣化パターン計算ステップで前記再計算の指令を受ける前に特定した、前記1以上の基準劣化パターンの組み合わせに属する前記基準劣化パターンの劣化速度設定値よりも小さく、前記蓄電装置の劣化速度が低くなる劣化速度設定値であることを特徴とする移動体の蓄電装置管理方法。
  12. 請求項7〜11のうちいずれか1項に記載の移動体の蓄電装置管理方法において、
    前記1つ以上の劣化速度設定値は、
    前記蓄電装置の劣化状態に対応して複数のブロックに分かれて設定されており、
    前記基準劣化パターン計算ステップでは、
    前記複数のブロックのうち前記劣化状態推定ステップで推定された前記蓄電装置の劣化状態推定値に対応したブロックを選択し、当該選択したブロックに設定された速度設定値の基準劣化パターンを前記1以上の基準劣化パターンの組み合わせに属する前記基準劣化パターンとして特定することを特徴とする移動体の蓄電装置管理方法。
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