JP2019140213A - 薄膜パターンの焼成方法及びマイクロ波焼成装置 - Google Patents

薄膜パターンの焼成方法及びマイクロ波焼成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】空胴共振器内に定在波を形成した際に、空胴共振器内の磁界強度が極大になる位置に、被加熱対象物を通過させて、効率良く、均一に加熱できるマイクロ波焼成装置を提供する。【解決手段】薄膜パターンの焼成方法は、円筒型又は筒中心軸に対して垂直方向の断面が長方形の筒型を除く筒中心軸を中心として対向する2面が平行な多角筒型の空胴共振器のマイクロ波照射空間にシングルモードの定在波を形成し、電界強度が極小で磁界強度が極大となる磁場領域に、導電性材料または誘電体材料若しくはその両方を含む薄膜パターンを有するシートを通して、薄膜パターンを焼成する工程を有する。薄膜パターンは、アスペクト比が3.7以上の異方性を有する薄膜パターンであり、薄膜パターンの長軸方向の少なくとも一部を磁場領域に発生させた磁場の振動方向に対して45度以上90度以下の角度に配して、磁場領域にシートを通す、薄膜パターンの焼成方法。【選択図】図1

Description

本発明は、薄膜パターンの焼成方法及びマイクロ波焼成装置に関する。
マイクロ波は、電子レンジのような家庭用から利用が広まり、その後、産業用の加熱システムとして、実用的な開発、利用が研究されている。マイクロ波照射により、被加熱対象物が直接発熱するため短時間に加熱できること、熱伝導に起因する温度ムラが少なくできる利点がある。このほかに、非接触で加熱できる、マイクロ波吸収の良いものだけを選択的に加熱できるなどの利点がある。
プリンテッドエレクトロニクスにおける、印刷電極パターンの焼成プロセスなどの産業分野においては、シート状物質の表面に塗工した導電性パターンを連続的に焼成処理することは、該処理の自動化や省力化につながるなど、生産コストや品質向上につながる。そのため、電極パターンのマイクロ波を利用した焼成処理方法について種々の方法が提案されている。
印刷した導電性パターンを焼成する工程を行う焼成装置として、マイクロ波焼成装置が挙げられる。マイクロ波は内部加熱方式で迅速な加熱が可能であることから加熱方法の一つに挙げられるが、実際には導電性材料にマイクロ波を照射するとスパーク(アーク放電)を発生する問題がある。特許文献1には、そのスパークを回避する電極パターンが提案されている。
マイクロ波加熱には、空胴共振器内で空間的に電場と磁場を分離したシングルモードの定在波を形成し、単独の電場又は磁場中で加熱する手法がある。シングルモードでの加熱に関しても、特許文献2には、電場成分中で印刷導電パターンにマイクロ波をパルス照射し、スパークを防止しつつ加熱するマイクロ波加熱装置が提案されている。また特許文献3にも電場で導体・半導体の膜を焼成するマイクロ波加熱装置が提案されている。
特開2010−129742号公報 国際公開第2014/050828号 特許第6121333号公報
しかし、特許文献1に記載された電子デバイスの製造方法では、熱変換材料を熱反応させる目的でマイクロ波照射により導体パターンを発熱させ、間接的な加熱を行うものであり、その効率的に発熱する電極パターンが提案されている。しかし、導電性パターンそのものを焼結する方法ではない。また、特許文献1記載の技術では、マルチモードのマイクロ波を照射しており、スパークに対する考慮が施されておらず、トランジスタのような微小領域のパターンにしか適応できないという制約がある。
また、特許文献2に記載されたマイクロ波加熱装置によるマイクロ波のパルス照射では、加熱の到達温度に制約がある。そのため、到達温度を高めるためにマイクロ波のパルス幅を大きくすると、スパークの問題が生じる。また電界による加熱であるため、スパークを根本的に抑えることは不可能である。
さらに特許文献3に記載された技術では、パターンを電界内の電気力線の方向から30度以内に傾けた略平行の場を利用することによりスパークを抑える方法が提案されている。しかし、パターンを焼結温度まで加熱する方法として電気力線の影響によるスパークの発生を十分に抑えることができない。
すなわち、上記特許文献1〜3記載の技術では、パターンは必ず電界中の電気力線強度の強い場を通過するため、導電パターンの効率的、安定的、かつ均一な加熱を所望の高いレベルで実現することは難しい。
本発明は、薄膜パターンを、スパークを発生させずに、効率良く、均一に、高い再現性で加熱、焼成する薄膜パターンの焼成方法及びマイクロ波焼成装置を提供することを課題とする。
本発明者らは、上記課題に鑑み鋭意検討を重ねた結果、磁場と電場とを発生する円筒型の空胴共振器を用い、薄膜パターンを電場が存在せず磁場が存在する磁場領域に通すこと、その際、薄膜パターンの形状と磁場の振動方向とを特定の関係とすることにより、スパークを発生させずに効率的に、均一に、かつ安定的に薄膜パターンを加熱、焼成できることを見出した。
本発明はこれらの知見に基づきさらに検討を重ね、完成されるに至ったものである。
すなわち、本発明の上記課題は下記の手段により解決される。
[1]
円筒型又は筒中心軸に対して垂直方向の断面が長方形の筒型を除く筒中心軸を中心として対向する2面が平行な多角筒型の空胴共振器のマイクロ波照射空間にシングルモードの定在波を形成し、電界強度が極小で磁界強度が極大となる磁場領域に、導電性材料または誘電体材料若しくはその両方を含む薄膜パターンを有するシートを通して、前記薄膜パターンを焼成する工程を含み、
前記薄膜パターンは、アスペクト比が3.7以上の異方性を有する薄膜パターンであり、該薄膜パターンの前記長軸方向の少なくとも一部を前記磁場領域に発生させた磁場の振動方向に対して45度以上90度以下の角度に配して、前記磁場領域に前記シートを通す、薄膜パターンの焼成方法。
[2]
前記薄膜パターンの長軸方向の長さが前記マイクロ波の波長の1/10以上の長さを有する[1]に記載の薄膜パターンの焼成方法。
[3]
前記焼成は、前記磁場領域の磁場の作用により生じる磁気損失による発熱、及び前記磁場領域の磁場により前記薄膜パターン内に励振される誘導電流による発熱のいずれか一方又は両方の発熱作用により生じる[1]又は[2]に記載の薄膜パターンの焼成方法。
[4]
前記薄膜パターンの上部及び下部に断熱性の薄膜を有する[1]〜[3]のいずれかに記載の薄膜パターンの焼成方法。
[5]
前記定在波は、TMn10(nは1以上の整数)モード若しくはTE10n(nは1以上の整数)モードである[1]〜[4]のいずれかに記載の薄膜パターンの焼成方法。
[6]
前記空胴共振器内の前記定在波の形成状態を維持するために、該空胴共振器に形成された定在波の共振周波数の変化に対応して、該空胴共振器に供給するマイクロ波の周波数を自動調整することを含む、[1]〜[5]のいずれかに記載の薄膜パターンの焼成方法。
[7]
円筒型のマイクロ波照射空間を有し、円筒中心軸に沿って磁界強度が一様かつ極大となるTMn10(nは1以上の整数)モード若しくはTE10n(nは1以上の整数)モードの定在波が形成される空胴共振器と、
前記マイクロ波照射空間内に搬入されるシートが通過する、前記空胴共振器の胴部壁に配された入口と、
前記マイクロ波照射空間内から搬出される前記シートが通過する、前記空胴共振器の胴部壁に配された出口と、
前記シートを、前記入口から搬入し、前記磁界強度が極大となる磁場領域を通過して前記出口から搬出する搬送機構とを有し、
前記シートが有する薄膜パターンの長軸方向の少なくとも一部を、前記磁場領域に発生させた磁場の振動方向に対して45度以上90度以下の角度にして、前記磁場領域に前記シートを通過させて該薄膜パターンを加熱焼成するマイクロ波焼成装置。
[8]
前記シートを前記マイクロ波焼成装置によって加熱焼成する前に、前記シートを予備乾燥する前段の装置と、
前記マイクロ波焼成装置によって前記薄膜パターンの焼成後に後処理を行う後段の装置とを備え、
前記搬送機構によって前記シートを連続的に搬送し、前記前段の装置、前記マイクロ波焼成装置及び前記後段の装置によって順に処理を行う[7]に記載のマイクロ波焼成装置。
[9]
前記前段の装置が、薄膜パターンを予備乾燥する、赤外線加熱装置、熱風加熱装置、又はホットプレートを有する[7]又は[8]に記載のマイクロ波焼成装置。
[10]
前記マイクロ波焼成装置が、1つ若しくは複数の前記空胴共振器を有する[7]〜[9]のいずれかに記載のマイクロ波焼成装置。
[11]
前記の後段の装置が、前記薄膜パターンを更に焼結するための加熱手段からなり、
前記加熱手段が、エキシマランプ、紫外線ランプ、大気圧プラズマ照射手段又はキセノンフラッシュランプを有する[7]〜[10]のいずれかに記載のマイクロ波焼成装置。
本発明のマイクロ波焼成装置は、スパークを発生させずに、薄膜パターンを、効率良く、均一に再現性高く加熱焼成することができる。
本発明の薄膜パターンの焼成装置の好ましい全体構成の一例を模式的に示したブロック図である。 図1に示した第2群装置のマイクロ波焼成装置の好ましい一実施形態の構成を模式的に示した図面であり、空胴共振器を概略断面図で示した図面である。 (A)〜(F)は、薄膜パターン及び長方形パターンの一例を示した平面図である。 (G)〜(H)は、薄膜パターン及び長方形パターンの一例を示した平面図である。 磁場領域の磁場の振動方向に対する薄膜パターンの長軸の方向と、薄膜パターンのパターンサイズを変えて焼成した結果を、それぞれの薄膜パターンの体積抵抗率と到達温度との関係にて示したグラフである。 磁場領域の磁場の振動方向に対する薄膜パターンの長軸の方向を90度にして、薄膜パターンの到達温度と薄膜パターンの長軸方向の長さとの関係を示したグラフである。
以下に、本発明の薄膜パターンの焼成方法を実施するのに好適なマイクロ波焼成装置について、好ましい一実施形態を、円筒型の空胴共振器を有するマイクロ波焼成装置を一例として、図面を参照して説明する。
図1に示すように、薄膜パターンの焼成装置1は、予備加熱を行う前段の装置(第1群装置2ともいう)、空胴共振器を備えたマイクロ波焼成装置10(第2群装置3ともいう)を備えている。更に、焼成後の後処理を行う後段の装置(第3群装置4ともいう)を備えている。これらの装置は、第1群装置2、第2群装置3及び第3群装置4の順に配されている。
第1群装置2は、薄膜パターン7をマイクロ波によって加熱、焼成する前に、薄膜パターン7を予備乾燥する加熱装置であり、赤外線加熱装置、熱風加熱装置、ホットプレート、電気炉、等の加熱装置が挙げられるがそれに制約されるものではない。
第2群装置3は、一つ若しくは複数の空胴共振器を有するマイクロ波焼成装置である。図示例では、一つの空胴共振器を用いた例を示したが、二つ以上(複数)の空胴共振器を複数に配置してもよい。
第3群装置4は、第2群装置3によって焼成された導電性の薄膜パターン7を更に焼成(焼結)するための加熱処理を行うものである。上記更に焼成とは、第2群装置3によって十分に焼成されなかった薄膜パターンを含めてすべての薄膜パターンを加熱して十分に焼結することである。例えば、第2群装置3(空胴共振器11)による焼成において、空胴共振器11内に形成される磁場で焼結されなかったアスペクト比のパターンも含めて加熱し、すべての薄膜パターン7を焼結することである。またマイクロ波で十分に除去できない残留有機成分等を分解して除去する処理や、導電性の薄膜パターンの表面抵抗を下げる目的のアニール効果を得る処理で使用される。この加熱手段には、エキシマランプ、紫外線ランプ、大気圧プラズマ照射手段、及びキセノンフラッシュランプのいずれかを挙げることができるがこの限りではない。
パターン7を有するシート6は、搬送機構(図示せず)によって、第1群装置2、第2群装置3、第3群装置4の順に搬送され、各装置によってシート6に連続的に処理が行われるが、装置の配置、処理の順番は制約を受けず、任意の順に処理が可能である。
次に、本発明のマイクロ波焼成装置10(第2群装置3)の好ましい一実施形態を、図2を参照して詳説する。
[マイクロ波焼成装置]
図2に示すように、マイクロ波焼成装置10は、マイクロ波照射空間51を有する空胴共振器(以下、(円筒型の)空胴共振器ともいう)11を有する。空胴共振器11は、円筒型であっても、筒中心軸に対して垂直方向の断面が長方形の筒型(以下。長方形筒型という)を除く筒中心軸を中心として対向する2面が平行な多角筒型であっても、中心軸において磁界強度が極大かつ一様な定在波を形成できる。以下、円筒型の空胴共振器について説明する。
円筒型の空胴共振器11は、円筒中心軸(以下、中心軸ともいう)Cに沿って電場若しくは磁場の強度が一様となる、例えばTM110モードの定在波が形成される。
空胴共振器11には、該空胴共振器の円筒中心軸Cを挟んで対向する、空胴共振器11の胴部壁11SAに設けられた入口12と、胴部壁11SAに対向する胴部壁11SBに設けられた出口13とを有する。上記入口12及び出口13はスリット状に形成されていることが好ましい。また、空胴共振器11内において、電場が極小となり、磁界強度が極大かつ均一になる磁場領域52に、薄膜パターン7を有するシート6を搬送する搬送機構31を備える。この搬送機構31によって、入口12から薄膜パターンを有するシート6がマイクロ波照射空間51内に入り、加熱処理(焼成処理)され、出口13から処理されたシート6が出される。上記「シート」は、通常、誘電体であり、フィルムや紙のような薄いものから、ある程度の厚みを有する樹脂基板、セラミックス基板、ガラス基板、酸化物基板のような基板も含む意味に用いる。また「極大」とは、極大点を含むその周囲の磁界強度が他の領域よりも強い部分も含む意味である。例えば、極大値の3/4以上の領域である。また薄膜パターン7は、単独の導電性パターンであってもよく、また複数の導電性パターンが集まった集合パターンであってもよい。さらに導電性パターンに他のパターンを含む複合パターンであってもよい。
空胴共振器11には、その内部のマイクロ波照射空間51に定在波を形成するマイクロ波を供給するためのアンテナ25を有する。
例えば、TM110モードの定在波が発生する円筒型の空胴共振器11の場合、磁場領域52は、中心軸Cにおける電界強度が極小となり、磁界強度が極大となり、中心軸Cに沿っては磁界強度が均一となる空間である。シート6は、磁場領域52を通るように、すなわち中心軸Cを通るように配されることが好ましい。したがって、シート6の入口12と出口13は、中心軸Cを挟んで対向する位置の円筒型の空胴共振器11の胴部壁11SA、11SBに配されることが好ましい。言い換えれば、入口12と中心軸Cと出口13とは同一平面を含む位置に配されることが好ましい。
空胴共振器11には、マイクロ波発生器21が配され、空胴共振器11に対してマイクロ波が供給される。一般にマイクロ波周波数は0.3〜300GHzのSバンドが用いられる。又は900〜930MHzや、5.725〜5.875Hzが用いられることもある。ただし、これ以外の周波数についても用いるこができる。
上記のマイクロ波焼成装置10では、空胴共振器11に対して、マイクロ波発生器21で発生させたマイクロ波をマイクロ波供給口14から空胴共振器11内に供給し、空胴共振器11の中心軸Cの位置に定在波を形成する。その定在波の磁界強度が極大となり、電界強度が極小となる部分(空胴共振器11の中心軸C及びその近傍)にてシート6の薄膜パターン7を加熱する。
その際、磁場領域52にシート6が有する薄膜パターン7の長軸方向の少なくとも一部(すなわち一部又は全部)を、磁場領域52に発生させた磁場の振動方向に対して45度以上90度以下の角度にして、該シート6を磁場領域52内に通過させて、該薄膜パターン7を加熱焼成する。薄膜パターン7の長軸方向の少なくとも一部とは、例えば、シート6に複数の薄膜パターン7が異なる方向に長軸を向けて配されている場合には、磁場の振動方向に対して45度以上90度以下の角度に長軸が配されている薄膜パターン7のことである。また薄膜パターンが波線パターン若しくは折れ線パターンの場合には、その薄膜パターンのうち、磁場の振動方向に対して45度以上90度以下の角度に長軸が配されている薄膜パターン7のことである。
上記マイクロ波焼成装置10では、マイクロ波発生器21から供給されるマイクロ波は、周波数を調整して供給される。周波数の調整により、空胴共振器11内に形成される定在波の磁界強度分布を所望の分布状態へと安定的に制御することができる。またマイクロ波の出力によって定在波の強度を調整することができる。つまり、薄膜パターン7の加熱状態を制御することが可能になる。
なお、マイクロ波供給口14から供給されるマイクロ波の周波数は、空胴共振器11内に特定のシングルモード定在波を形成することができるものである。
本発明のマイクロ波焼成装置10の構成について、順に説明する。
<空胴共振器>
マイクロ波焼成装置10に用いる円筒型の空胴共振器(キャビティー)11は、一つのマイクロ波供給口14を有し、マイクロ波を供給した際にシングルモードの定在波が形成されるものであれば特に制限はない。本発明に用いる空胴共振器は、図面に示されるような円筒型に限られない。すなわち、円筒型でなくても、中心軸に対して垂直方向の断面が長方形の筒型を除く中心軸を中心として対向する2面が平行な多角筒型の空胴共振器であっても良い。例えば、中心軸に垂直方向の断面が、正6角形、正8角形、正12角形、正16角形等の正偶数角形の筒型、又は正偶数角形の中心軸に対して対向する2面間で潰した形状の多角形の筒型であってもよい。上記の多角筒型の空胴共振器の場合、空胴共振器内部の角は丸みを有してもよい。また、マイクロ波照射空間としては、上記の筒型の他に、上記の丸みを大きくした柱状態、楕円体、等の空間を有する空胴共振器であってもよい。
このような多角形であっても、円筒型と同様の作用(すなわち、中心軸において磁界強度が極大かつ一様な定在波を形成できる)を実現することができる。
空胴共振器11の大きさも目的に応じて適宜に設計することができる。空胴共振器11は電気抵抗率の小さいものが望ましく、通常は金属製であり、一例として、アルミニウム、銅、鉄、マグネシウム、黄銅、ステンレス、若しくはそれらの合金等を用いることができる。又は、樹脂やセラミック、金属の表面に電気抵抗率の小さい物質をめっき、蒸着などによりコーティングしてもよい。コーティングには銀、銅、金、スズ、ロジウムを含む材を用いることができる。
<搬送機構>
搬送機構31は、必須な機構ではないが、供給側搬送部31A、あるいは送り出し側搬送部31B、若しくは両者を有する。
若しくは、供給部31や供給口12、排出口13を設置しなくても良い。この場合、被加熱対象物はあらかじめ空胴共振器内の磁界が極大となる位置に配置しておき、しかるべき時間処理した後にマイクロ波を停止し、空胴共振器の一部を開放し非加熱対象物を取り出すことができる。
若しくは、供給部31として特段の搬送機構を用いず、空胴共振器自体を移動することもできる。この場合は、被加熱対象物6を固定しておき、空胴共振器内の磁界が極大となる位置が非加熱対象物6から外れないように空胴共振器自体を非加熱対象物に沿って平行移動させることが適している。
若しくは、供給口12や、排出口13を重力方向に沿って配置することもできる。柔軟性がある被加熱対象物の場合、重力に従って垂下するため、供給口12を上側にして重力に従って非加熱対象物6を送り出しても良い。若しくは、排出口13を上側にして重力に逆らって、引き出しても良い。
<マイクロ波の供給>
マイクロ波の供給には、マイクロ波発生器21、マイクロ波増幅器22、アイソレータ23、インピーダンス整合器24、アンテナ25を備えることが好ましい。
空胴共振器11の中心軸Cに平行な壁面(円筒の内面)又はその近傍には、マイクロ波供給口14が設けられている。一実施形態において、マイクロ波供給口14は、高周波を印加することができるアンテナ25を有している。図1では、同軸導波管変換器を用いたマイクロ波供給口14を示している。この場合アンテナ25は電界励振型のモノポールアンテナとなっている。このとき定在波を効果的に形成するためには、マイクロ波供給口14と空胴共振器11の間に適切な開口部としてアイリス(図示せず)を用いても良い。また、導波管14を用いず直接空胴共振器11にアンテナを設置してもよい。この場合は空胴共振器側壁近傍に時間励振アンテナとなるループアンテナ(図示せず)を設置してもよい。又は、空胴共振器上面若しくは下面に電界励振となるモノポールアンテナを設置することも可能である。
アンテナ25は、マイクロ波発生器21からマイクロ波の供給を受ける。具体的には、マイクロ波発生器21に、各ケーブル26(26A、26B、26C、26D)を順に介して、上記のマイクロ波増幅器22、アイソレータ23、整合器24、アンテナ25の順に接続されている。
各ケーブル26には、例えば同軸ケーブルが用いられる。この構成では、マイクロ波発生器21から発せられたマイクロ波を、各ケーブル26を介してアンテナ25によってマイクロ波供給口14から空胴共振器11内に供給する。
[マイクロ波発生器]
本発明のマイクロ波加熱装置1に用いるマイクロ波発生器21は、例えば、マグネトロン等のマイクロ波発生器や、半導体固体素子を用いたマイクロ波発生器を用いることができる。マイクロ波の周波数を微調整できるという観点から、VCO(Voltage-Controlled oscillator:電圧制御発振器)やVCXO(Voltage-controlled Xtal oscillator)若しくはPLL(Phase-locked loop)発振器を用いることが好ましい。
[マイクロ波増幅器]
図1のマイクロ波加熱装置1はマイクロ波増幅器22を備える。マイクロ波増幅器22は、マイクロ波発生器21によって発生されたマイクロ波の出力を増幅する機能を有する。その構成に特に制限はないが、例えば、高周波トランジスタ回路で構成される半導体固体素子を用いることが好ましい。マイクロ波発生器としてマグネトロンなど発振出力が大きいものを用いた場合はマイクロ波増幅回路を用いないこともできる。
[アイソレータ]
図1のマイクロ波加熱装置1はアイソレータ23を備える。アイソレータ23は、空胴共振器11内で発生する反射波の影響を抑制してマイクロ波発生器21を保護するためのものであり、一方向(アンテナ25方向)にマイクロ波が供給されるようにするものである。マイクロ波増幅器22やマイクロ波発生器21が反射波により破損する恐れがない場合は、アイソレータを設置しなくてもよい。この場合は装置が小型化できることや、低コスト化が可能になるメリットがある。
[整合器]
図1のマイクロ波加熱装置1は整合器24を備える。整合器24は、マイクロ波発生器21〜アイソレータ23のインピーダンスとアンテナ25のインピーダンスを整合させる(合わせる)ためのものである。不整合による反射波が生じてもマイクロ波増幅器22やマイクロ波発生器21が損傷を受けうる恐れがない場合は整合器を設置しなくてもよい。若しくは、あらかじめ不整合が発生しないようアンテナ構造やマイクロ波増幅器22の持つ回路定数やケーブル26を調整することで、整合器を設置しないこともできる。この場合は装置が小型化できることや、低コスト化が可能になるメリットがある。
[アンテナ]
アンテナ25には、例えば、モノポールアンテナやループアンテナ若しくはパッチアンテナを用いることができる。モノポールアンテナの場合、空胴共振器11の筐体や、マイクロ波供給口の筐体を接地面とし機能するよう、筐体とは絶縁体を介し空間内にアンテナ端部を露出する(図示せず)。ループアンテナの場合ループアンテナの端部は、図示しないが、空胴共振器壁面など接地電位と接続する。このアンテナ25にマイクロ波(高周波)を印加することで、ループ内に磁界が励振され空胴共振器内に定在波を形成する形態とすることができる。
例えば、上記の円筒状の空胴共振器においてTM110のシングルモード定在波を形成させた場合、中心軸Cにおいて、磁界強度が最大になり、中心軸C方向に磁界強度が均一になる。したがって、シート6において、その上面に存在する、又はシート自体である被加熱対象物を、均一に、高効率にマイクロ波加熱することが可能になる。
<制御系統>
上記マイクロ波加熱装置1には、被加熱対象物のシート6の温度を測定する熱画像計測装置(サーモビュアー)41若しくは、放射温度計(図示せず)が配されている。空胴共振器11には、熱画像計測装置41若しくは放射温度計(図示せず)によってシート6の温度分布を測定するための窓15が配されている。熱画像計測装置41によって測定されたシート6の温度分布の測定画像若しくは放射温度計によって計測された温度情報は、ケーブル42を介して制御部43に送信される。更に、空胴共振器11の胴壁11Sには電磁波センサ44が配されている。電磁波センサ44によって検出した共振器11内の電磁界エネルギーに応じた信号は、ケーブル45を介して制御部43に送信される。制御部43は電磁波センサ44の信号をもとに、空胴共振器11内に発生させた定在波の形成状況(共振状況)を検知することができる。定在波が形成されている、つまり共振しているときは、電磁波センサ44の出力が大きくなる。電磁波センサ44の出力が極大となるよう、マイクロ波発生器の発振周波数を調整することで、空胴共振器11の持つ共振周波数と一致するようマイクロ波周波数を制御することができる。被加熱対象物の状況(挿入状態、温度等)により共振周波数は変動するため、この制御は適切な間隔で行う必要がある。変化が速い場合、被加熱対象物の供給速度が速い場合は、供給速度が変動する場合は、1ミリ秒〜1秒の間隔で行うことが望ましい。被加熱対象物が固定されている場合や供給速度が変動しない場合など変化が小さい場合は、10秒〜1分間隔でもよい。又は、加熱前に一度、共振周波数を求めておけば、その後、常時制御する必要がない場合もある。
制御部43では、検出された周波数に基づいて、空胴共振器11内に一定の周波数の定在波が立つマイクロ波の周波数を、ケーブル46を介してマイクロ波発生器21にフィードバックする。このフィードバックに基づいて、制御部43では、マイクロ波発生器21から供給されるマイクロ波の周波数を精密に制御する。このようにして、空胴共振器11内に定在波を安定して発生させることができる。したがって、定在波によって被加熱対象物のシート6を効率良く、高い再現性で、均一に加熱することができる。また、制御部43では、マイクロ波増幅器22にマイクロ波の出力を指示することによって、一定の出力のマイクロ波をアンテナ25に供給できるように調整することができる。あるいは、マイクロ波増幅器22の増幅率は変化させず、マイクロ波発生器21とマイクロ波増幅器22の間に設置した減衰器(図示せず)の減衰率を制御部43の指示により調整することもできる。マイクロ波出力は、熱画像計測装置41若しくは放射温度計の指示値をもとに、被加熱対象物を目的温度となるようフィードバック制御してもよい。マイクロ波発振器21としてマグネトロンのような大出力を出せる装置を用いた場合は、マイクロ波発生器21に対し、マイクロ波出力を調整するよう、制御部43の指示を与えても良い。
電磁波センサ44を用いない制御方法として、空胴共振器11の反射波の大きさを測定しその値を利用してもよい。反射波の測定はアイソレータ23から得られるアイソレーション量を用いることができる。若しくは、整合器24(設置しない場合は、マイクロ波供給口に接続したケーブル26D)とアイソレータ23の間に設置する方向性結合器(図示せず)から得られる反射信号を用いることができる。反射波信号が極小となるよう、マイクロ波発生器の周波数を調整することで、空胴共振器11へのマイクロ波のエネルギーを効率的に供給することができる。このとき、空胴共振器11の共振周波数とマイクロ波発生器の周波数が一致している可能性が高い。ただし、この方法ではケーブル26やアンテナ25、導波管14などでマイクロ波が消費されている可能性もあり、かならずしも共振周波数と一致していない場合もある。
<薄膜パターンの加熱>
本発明のマイクロ波焼成装置10では、薄膜パターン7は、導電性材料、誘電体材料又はその両方を含む材料(複合材料)で構成される。このような薄膜パターン7は、空胴共振器11内部の磁界強度に対応させて配される。特に、空胴共振器11内に形成された定在波の磁界強度が極大になる部分に沿って配せば、より効率的な加熱が可能になる。具体的には、シート6が空胴共振器11の中心軸Cを通るように、入口12から供給され出口13から排出される。
図2に示したマイクロ波焼成装置10においては、上記薄膜パターン7であれば、特に制限はなく、液体、固体、粉末およびそれらの混合物であっても加熱することができる。
薄膜パターン7を液体、固体又は粉末とした場合は、それらをシート6上に配して搬送することで連続的に薄膜パターン7の温度を制御することができる。本発明のマイクロ波焼成装置10はシート6上の薄膜パターン7を選択的に加熱することができる。
図2に示した形態において、定在波の周波数は、空胴共振器11内に定在波を形成できれば特に制限はない。上記マイクロ波供給口14からマイクロ波を供給した場合、空胴共振器11内に上述した定在波が形成される周波数とすることが好ましい。中心軸Cに磁界強度の極大領域を形成するモードとして、TMn10(nは1以上の整数)モード(例えばTM210、TM310のモード)や、TE10n(nは1以上の整数)モードが挙げられる。空胴共振器11の中心軸Cに沿って磁界強度の極大部を効率的に形成できる点で、TM110の定在波であることが好ましい。
又はTE10n(nは1以上の整数)モードであってもよい。この場合もn=1のTE101モードが最も好ましく、TE102、TE103モードであってもよい。
上記空胴共振器11は、通常、共振周波数がISM(Industry Science Medical)バンド内に収まるよう設計される。ただし、空胴共振器11や装置全体から空間に放射される電磁波のレベルを、周囲への安全や通信等に影響を及ぼさないよう抑制できる機構を有してあれば、ISMバンド以外の周波数で設計してもよい。
上記のマイクロ波焼成装置10では、空胴共振器11内にマイクロ波を供給して特定の定在波を形成させると、空胴共振器11の中心軸Cにおいて磁場が発生しかつ当該磁場を極大とすることができ、また中心軸方向に磁場を均一に分布させることができる。このとき、磁場が極大かつ均一に発生する中心軸Cに沿う領域には、事実上、電場が発生していない。このため、薄膜パターン7を有するシート6を入口12から入れて中心軸Cを通して出口13より送り出させると、電場によるスパーク(アーク放電)を発生することなく、中心軸Cにおいて極大になっている磁場をシート6の幅方向に均一に照射することができる。この磁場の照射によって薄膜パターン7に誘導電流が発生し、薄膜パターン7の内部が誘導加熱される。
上記加熱では、シート6が樹脂(例えばポリイミド)で形成され、そのシート6上に導電性材料からなる薄膜パターン7が配されている場合、薄膜パターン7は加熱されるが樹脂のシート6は加熱されない。一般的に樹脂は磁気損失がほぼ無く、磁場を照射しても樹脂には誘導電流が発生しないため、加熱されない。一方、薄膜パターン7には誘導電流が発生するため、加熱される。このように、薄膜パターン7を選択的に加熱することができる。
上記説明したように、マイクロ波焼成装置10は、例えばTM110モードの定在波を形成する円筒型の空胴共振器11を使用することによって、中心軸Cに磁界が集中するため、その領域が磁界の極大域となり、中心軸方向に磁界強度が均一になる。このため、中心軸Cを通る薄膜パターン7に対する温度制御性(均一性)が高くなる。また、定在波を形成するマイクロ波の周波数、出力を制御することによって、常に一定の定在波を形成することができるため、より温度制御性が向上し、更に均一な加熱を実現できる。
電磁波センサ44によって空胴共振器11内の電磁界エネルギーに応じた信号を正確に検出することができる。そのため、検出した電磁界エネルギーに応じた信号に基づいて空胴共振器11内に発生させた定在波の形成状況(共振状況)を検知することができる。この検知情報に基づき制御部によって、マイクロ波の周波数を安定して共振するように制御する。このようにして、空胴共振器11内に安定して定在波を発生させることができる。したがって、定在波によって薄膜パターンを効率良く、均一に加熱することができ、かつ、空胴共振器内の定在波の形成状態を安定的に維持することができる。
次に、本発明の薄膜パターンの焼成方法の好ましい一実施形態を、図1及び2を参照して説明する。
本発明の薄膜パターンの焼成方法は、上記したマイクロ波焼成装置10を用いて行うことが好ましい。
まず、マイクロ波焼成装置10の前段の装置である第1群装置2によって、シート6に印刷(例えば、スクリーン印刷)された薄膜パターン7を予備乾燥させる。第1群装置2には、例えばホットプレートを用いる。ホットプレートを用いて、印刷された薄膜パターン7を、例えば、30℃〜120℃にて1秒〜10分、乾燥させる。この予備乾燥は、パターン7の焼成温度かつ基板の耐熱温度以下であれば特に制限なく、薄膜パターン7に含まれる溶媒成分が乾燥するまで行うことが好ましい。上記予備乾燥では、ホットプレートを用いたが、前述の他の予備乾燥を行う加熱装置を用いることもできる。
次に、第2群装置3の円筒型の空胴共振器11のマイクロ波照射空間51に磁場と電場とが分離されるシングルモードの定在波を形成する。定在波が形成されたマイクロ波照射空間51内において、事実上、電場が存在せず、磁場が存在する、上記説明した磁場領域52に、薄膜パターン7を有するシート6を通して、薄膜パターン7を焼成する。薄膜パターン7は、シート6の上面及び下面のいずれか一方の面又は両面に形成されたものであり、例えば、スクリーン印刷によって、印刷されたものである。したがって、シート面6Sに印刷された薄膜パターン7は、溶剤等を含む濡れた状態となっている。この濡れた状態の薄膜パターン7(7A)を焼成することで、乾燥し焼結された導電性の薄膜パターン7(7B)を得る。
焼成前のパターン7Aは、金属粒子、樹脂成分、溶媒などで構成されており、焼成前はパターン7A内に多量の樹脂成分が残っている。焼成によって、金属粒子そのものが焼き固まるほかにも、この樹脂成分を焼き飛ばすことでも金属粒子間の接触が良くなり、導電性が向上する。
なお、上記「焼成」は、「薄膜パターンの原料粉末を成形し、加熱して、収縮、緻密化させ、一定の形状と強度をもつ焼結体を得る工程」をいう。すなわち、薄膜パターンの原料を高熱で焼いて性質に変化を生じさせることである。「焼結」は、「薄膜パターンの原料粉末が高温で焼き固まる現象」をいう。具体的には、焼結過程の最初は、薄膜パターンの原料粉末の粒子間に隙間が見られるが、高温環境下(融点よりも低い温度)で焼結が起こると、粒子間の接触面積が増加して隙間が減少し、焼き固まり、一定の安定した形状と強度を確保する。
本発明の薄膜パターンの焼成方法では、マイクロ波照射空間51に供給されたマイクロ波(図示せず)によって、シングルモードの定在波が形成され、そして磁場と電場とが形成される。このようなマイクロ波照射空間51において、電場が事実上存在せず、磁場が存在する磁場領域52に薄膜パターン7を有するシート6を通すことから、磁場の影響を受けて薄膜パターン7内に誘導電流が発生し、薄膜パターン7が自己加熱される。一方、磁場領域52は電場が事実上形成されていないので、シート6は電場の影響を受けることがない。そのため、薄膜パターン7に、電場の影響によるスパーク現象(アーク放電)が発生しない。このような磁場加熱により、薄膜パターン7が加熱されて焼成される。その際、薄膜パターン7の形状及び配置方向によって昇温挙動が異なる。以下、昇温挙動が異なることについて説明する。
薄膜パターン7は、アスペクト比が3.7以上の異方性を有する薄膜パターンである。以下に薄膜パターン7のアスペクト比の規定方法について説明する。図3及び4に示すように、焼成される薄膜パターン7には、線状パターン、矩形状パターン又は複雑な形状のパターン等、種々の形状のパターンがある。又、同様の形状のパターンが繰り返される繰り返しパターンがある。なお、図面において、2点鎖線にて示した長方形パターンは、見やすくするため、薄膜パターンから少し離間した状態に描かれている。実際には、薄膜パターンの外形に長方形パターンの外形の一部又は全部(薄膜パターンの外形が長方形の場合)が一致している。
薄膜パターン7のアスペクト比は以下のように規定する。
図3(A)に示した長方形の薄膜パターン7A(細長い長方形の線状パターン(図示せず)も含む)場合、長方形の長辺と短辺の比(長辺/短辺)が薄膜パターン7Aのアスペクト比になる。この場合も下記と同様に、薄膜パターン7Aと同形状の長方形パターン(図示せず)が設定される。
一方、図3(B)に示した長方形の角部に隅切がある薄膜パターン7B、及び図3(C)に示した台形の薄膜パターン7Cは、薄膜パターン7B、7Cに外接する長方形パターン8B、8Cのアスペクト比を薄膜パターン7B、7Cのアスペクト比とする。
更に図3(D)〜(F)に示した複雑な形状の薄膜パターン7D〜7Fの場合、薄膜パターン7D〜7Fにそれぞれに外接する長方形パターン8D〜8Fを規定し、その長方形パターン8D〜8Fのアスペクト比を薄膜パターン7D〜7Fのアスペクト比とする。その際、長方形パターン8D〜8Fの面積に対して薄膜パターン7D〜7Fの面積を引いた面積の値が最小になるように、長方形パターン8D〜8Fの大きさを決定することが好ましい。
図4(G)に示した内部に空間7Sがある薄膜パターン7Gの場合、薄膜パターン7Gに外接する長方形パターンと空間7Sに外接する長方形パターンとの両方でアスペクト比を判定する。例えば、外接する長方形パターンと空間の長方形パターンのアスペクト比のうち、大きい値を電極パターン7のアスペクト比とする。
又は薄膜パターン7Gを幅方向に2分割し、2分割した両方の薄膜パターンに対してそれぞれに外接する長方形パターンを規定する。この場合、2分割した他方の薄膜パターンに対しても同様に長方形パターンを規定することができる。
図4(H)に示した繰り返しパターンで構成される薄膜パターン7Hの場合、一つの縦方向パターンとそれに隣接する一つの横方向パターンに分割して測定パターンとして長方形パターン8Hを規定する。この場合、前述の図3(D)の場合と同様になる。したがって、縦方向パターンとは長手方向のパターンをいい、横方向パターンとは短手方向のパターンをいう。
そして、薄膜パターン7の長軸の少なくとも一部(すなわち一部又は全部)が、磁場領域に発生させた磁場の振動方向(中心軸Cに対して垂直方向)に対して45度以上90度以下の角度を有して配される。「長軸」とは、薄膜パターンの長手方向に延びる幅方向中心を通る軸である。例えば、折れ線パターンのように、直交する方向に線状パターンが配されている場合には、折れ線パターンを構成する各線状パターンの長軸を磁場の振動方向に対して45度に配することができる。このように配することで、折れ線パターンを構成するどの線状パターンの長軸も磁場の振動方向に対して45度に配されることになる。
一方、薄膜パターン7の形状が図3(B)〜(F)、図4(G)〜(H)に一例として示したパターン形状の場合には、長方形パターン8B〜8Hの幅方向中央を通る長手方向を長軸とする。
薄膜パターンの長軸方向の長さは、マイクロ波照射領域に供給されるマイクロ波の波長の1/10以上の長さを有することが好ましい。
上記の焼成方法における薄膜パターン7の焼成は、磁場領域52の磁場の作用により生じる磁気損失による発熱、及び磁場領域52の磁場により薄膜パターン7内に励振される誘導電流による発熱のいずれか一方又は両方による。
上記薄膜パターンの焼成方法においては、薄膜パターンの上部及び下部に絶縁性の薄膜を有していてもよい。この薄膜パターンは単独パターンであっても、いくつかの薄膜パターンが集まって構成される集合パターンであってもよい。上記「絶縁性」とは、電気抵抗が高く、磁場で加熱されず、熱伝導率が低いものであることをいう。
絶縁性の薄膜としては、好ましくは、樹脂、セラミックス、ガラス、酸化物、等の薄膜が挙げられる。より好ましくは、樹脂、酸化物が挙げられる。絶縁性の薄膜の厚さは、1nm〜1cmが好ましく、20nm〜500μmがさらに好ましい。
マイクロ波照射空間に形成される定在波は、TMn10(nは1以上の整数)モード若しくはTE10n(nは1以上の整数)モードが好ましい。この定在波と一致した共振周波数からなるマイクロ波エネルギーを空胴共振器11に供給し、共振周波数の変化に対して常に目的のモードの定在波が形成されるよう、空胴共振器11に供給するマイクロ波の周波数を自動調整することが好ましい。具体的には、前述したように、マイクロ波発生器21において、マイクロ波周波数を微調整する方法が挙げられる。
上記空胴共振器11内にて加熱、焼成された薄膜パターン7は、第3群装置4によって、第2群装置3にて焼成された薄膜パターン7を更に焼結するための加熱処理を行う。第3群装置4では、例えば、エキシマランプ、例えば172nm(Xeエキシマランプ)の高エネルギーの真空紫外線を使って有機物を分解する処理を行うことが好ましい。
以下に、本発明を実施例に基づいてさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定して解釈されるものではない。
[実施例1〜8]
実施例1〜8は、ポリイミド製のシート上に導電性銀ペースト(トーヨーケム株式会社、商品名REXALPHA)をスクリーン印刷し、表1に記載した所定のサイズの厚さ0.012mmで導電性の薄膜パターンを形成した測定試料1〜8を作製した。表1に記載した各サイズは、ホットプレートによる乾燥前のサイズである。そして図1に示した薄膜パターンの焼成装置10を用いて、各測定試料1〜8をホットプレートに載せ、薄膜パターンをホットプレートで60℃にて20分乾燥させ、溶媒を除去した。円筒型の空胴共振器(キャビティ)内にはTM110モードの定在波を形成させた。各試験シート1〜8は、各薄膜パターンの長軸方向が空胴共振器の円筒中心軸において、磁界の振動方向に対して90度の方向になるように配置した。この状態にて、各試験シート1〜8を空胴共振器10の入口12から円筒中心軸Cの磁場領域を通り出口13から出るように搬送機構31によって搬送した。空胴共振器10内において各薄膜パターンに、周波数2.45GHz、出力100Wのマイクロ波を照射し、TM110モードの定在波を形成し、薄膜パターンを加熱、焼成し、導電性を付与した。そのときの薄膜パターンの温度変化を熱画像計測装置(サーモビュアー)にて測定した。熱画像計測装置には、日本アビオニクス社製InfrREC H8000(商品名)を用いた。マイクロ波の照射1分後の温度を測定し記録した。その後、マイクロ波照射後の各薄膜パターンの体積抵抗率を測定した。体積抵抗率は、三菱ケミカルアナリテック社製ロレスタ-GX MCP-T610にて、4端子プローブによって測定した。
薄膜パターンの形状をパラメータとした体積抵抗率と加熱到達温度との関係は図3に示した通りである。
[比較例1〜8]
一方、比較例1〜8は、各パターンの長軸方向を磁界の振動方向に対して0度の方向に配置した以外、実施例1〜8と同様にして作製し、実施例1〜8と同様にして焼成を行った。薄膜パターンの形状をパラメータとした体積抵抗率と加熱到達温度との関係は図3に示した通りである。
Figure 2019140213
図3は、各薄膜パターンのマイクロ波照射時の到達温度および照射後に測定した体積抵抗率を示す。なお、1mm×40mm、2mm×40mmの薄膜パターンの加熱温度は、その長軸方向を磁場の振動方向に対して90度の位置に配置した場合に、マイクロ波を照射した10秒以内にポリイミド製シートの耐熱温度を超えた。しかも、熱画像計測装置の測定上限の300℃を超えたため、300℃として記録しているが、実際は更に高温まで昇温している。
この結果から、磁場の振動方向に対して0度方向に薄膜パターンの長軸を配置した薄膜パターンはいずれもほとんど昇温せず、体積抵抗率も高いことがわかった。また磁場の振動方向に対して90度の位置に薄膜パターンの長軸を配置した薄膜パターンは、細く長い(アスペクト比が大きい)パターンほど高温まで昇温していることがわかった。
この結果から、薄膜パターンの形状と配置の方向によって、焼成の可否や到達温度の違いがあることが明らかになった。
また、図4は、磁場の振動方向に対して薄膜パターンの長軸方向を90度にした、各薄膜パターンのマイクロ波照射時の到達温度と薄膜パターンの長さの関係を示す。
この結果から、薄膜パターンの長軸方向の長さが26mm以上の薄膜パターンは、いずれも、10秒以内に130℃以上に昇温されることがわかった。また図4と同様に、磁場の振動方向に対して90度に長軸を配置した薄膜パターンは、細く長い(アスペクト比が大きい)パターンほど高温まで昇温していることがわかった。
よって、本発明の焼成方法では、薄膜パターンの長軸の長さが26mm以上であり、アスペクト比が3.7以上であり、薄膜パターンの長軸が磁場領域の磁場の振動方向に対して45度以上の角度を有して配されていることが重要であることがわかった。
1 薄膜パターンの焼成装置
2 前段の装置(第1群装置)
3 マイクロ波焼成装置(第2群装置)
4 後段の装置(第3群装置)
6 シート
7 薄膜パターン
10 マイクロ波焼成装置
11 空胴共振器
12 入口
13 出口
14 マイクロ波供給口
15 窓
21 マイクロ波発生器
22 マイクロ波増幅器
23 アイソレータ
24 整合器
25 アンテナ
26 ケーブル
31 搬送機構
31A 供給側搬送部
31B 送り出し側搬送部
41 熱画像計測装置
42、45、46、47 ケーブル
43 制御器
44 電磁波センサ
C 空胴中心軸(中心軸)

Claims (11)

  1. 円筒型又は筒中心軸に対して垂直方向の断面が長方形の筒型を除く筒中心軸を中心として対向する2面が平行な多角筒型の空胴共振器のマイクロ波照射空間にシングルモードの定在波を形成し、電界強度が極小で磁界強度が極大となる磁場領域に、導電性材料または誘電体材料若しくはその両方を含む薄膜パターンを有するシートを通して、前記薄膜パターンを焼成する工程を含み、
    前記薄膜パターンは、アスペクト比が3.7以上の異方性を有する薄膜パターンであり、該薄膜パターンの前記長軸方向の少なくとも一部を前記磁場領域に発生させた磁場の振動方向に対して45度以上90度以下の角度に配して、前記磁場領域に前記シートを通す、薄膜パターンの焼成方法。
  2. 前記薄膜パターンの長軸方向の長さが前記マイクロ波の波長の1/10以上の長さを有する請求項1に記載の薄膜パターンの焼成方法。
  3. 前記焼成は、前記磁場領域の磁場の作用により生じる磁気損失による発熱、及び前記磁場領域の磁場により前記薄膜パターン内に励振される誘導電流による発熱のいずれか一方又は両方の発熱作用により生じる請求項1又は2に記載の薄膜パターンの焼成方法。
  4. 前記薄膜パターンの上部及び下部に断熱性の薄膜を有する請求項1〜3のいずれか1項に記載の薄膜パターンの焼成方法。
  5. 前記定在波は、TMn10(nは1以上の整数)モード若しくはTE10n(nは1以上の整数)モードである請求項1〜4のいずれか1項に記載の薄膜パターンの焼成方法。
  6. 前記空胴共振器内の前記定在波の形成状態を維持するために、該空胴共振器に形成された定在波の共振周波数の変化に対応して、該空胴共振器に供給するマイクロ波の周波数を自動調整することを含む請求項1〜5のいずれか1項に記載の薄膜パターンの焼成方法。
  7. 円筒型又は筒中心軸に対して垂直方向の断面が長方形の筒型を除く筒中心軸を中心として対向する2面が平行な多角筒型のマイクロ波照射空間を有し、筒中心軸に沿って磁界強度が一様かつ極大となるTMn10(nは1以上の整数)モード若しくはTE10n(nは1以上の整数)モードの定在波が形成される空胴共振器と、
    前記マイクロ波照射空間内に搬入されるシートが通過する、前記空胴共振器の胴部壁に配された入口と、
    前記マイクロ波照射空間内から搬出される前記シートが通過する、前記空胴共振器の胴部壁に配された送り出し口と、
    前記シートを、前記入口から搬入し、前記磁界強度が極大となる磁場領域を通過して前記出口から搬出する搬送機構とを有し、
    前記シートが有する薄膜パターンの長軸方向の少なくとも一部を、前記磁場領域に発生させた磁場の振動方向に対して45度以上90度以下の角度にして、前記磁場領域に前記シートを通過させて該薄膜パターンを加熱焼成するマイクロ波焼成装置。
  8. 前記シートを前記マイクロ波焼成装置によって加熱焼成する前に、前記シートを予備乾燥する前段の装置と、
    前記マイクロ波焼成装置によって前記薄膜パターンの焼成後に後処理を行う後段の装置とを備え、
    前記搬送機構によって前記シートを連続的に搬送し、前記前段の装置、前記マイクロ波焼成装置及び前記後段の装置によって順に処理を行う請求項7に記載のマイクロ波焼成装置。
  9. 前記前段の装置が、薄膜パターンを予備乾燥する、赤外線加熱装置、熱風加熱装置、又はホットプレートを有する請求項7又は8に記載のマイクロ波焼成装置。
  10. 前記マイクロ波焼成装置が、1つ若しくは複数の前記空胴共振器を有する請求項7〜9のいずれか1項に記載のマイクロ波焼成装置。
  11. 前記後段の装置が、前記薄膜パターンを更に焼結するための加熱手段からなり、
    前記加熱手段が、エキシマランプ、紫外線ランプ、大気圧プラズマ照射手段又はキセノンフラッシュランプを有する請求項7〜10のいずれか1項に記載のマイクロ波焼成装置。
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