JP2019137599A - ガイドローラ及び光ファイバ線引装置 - Google Patents

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Shinji Hasegawa
慎治 長谷川
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Abstract

【課題】光ファイバが揺動しにくいガイドローラ及び光ファイバ線引装置を提供する。【解決手段】光ファイバG3の走行方向を変更する光ファイバ走行用のガイドローラ150であって、回転軸Cと光ファイバG3の走行方向に沿って形成された凹溝154とを備え、凹溝154が、第1側面154aと、第1側面154aと対向する第2側面154bとを有し、第1側面154aと第2側面154bとの間の距離Xが、回転軸Cに向かって漸減し、光ファイバG3が、光ファイバG3の走行時に第1側面154aおよび第2側面154bと接触している。【選択図】図4

Description

本発明は、ガイドローラ及び光ファイバ線引装置に関する。
ガラスファイバを樹脂で被覆した光ファイバは、線引き工程、その後の着色工程あるいは他のボビン等への巻替工程等において、ガイドローラによって案内されながら搬送される。
従来、ガイドローラとして、光ファイバと接触する表面が形成された谷部と、この谷部から軸方向へ向かって次第に大径となるテーパ部とを有するV溝を備えたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
このガイドローラの表面には複合セラミックス皮膜が形成されており、摩耗しにくくなっている。
特開2013−28513号公報
上記特許文献1に記載されたガイドローラを使用すると、光ファイバがガイドローラの谷部内でガイドローラの回転軸方向に揺動自在であり、近年の線引き速度の高速化や光ファイバの小径化の要請に応じようとすると、線引き中に光ファイバ自体がガイドローラ内で揺動してしまう。
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであり、光ファイバが揺動しにくいガイドローラ及び光ファイバ線引装置を提供することをその目的とする。
本発明の一態様に係るガイドローラは、光ファイバの走行方向を変更する光ファイバ走行用のガイドローラであって、回転軸と前記光ファイバの走行方向に沿って形成された凹溝とを備え、前記凹溝が、第1側面と、該第1側面と対向する第2側面とを有し、前記第1側面と前記第2側面との間の距離が、前記回転軸に向かって漸減し、前記光ファイバが、該光ファイバの走行時に前記第1側面および前記第2側面と接触している。
また、本発明の一態様に係る光ファイバ線引装置は、線引炉の直下に設けられて光ファイバの走行方向を変更する直下ローラとして、上記のガイドローラを用いたものである。
上記によれば、光ファイバの走行時に光ファイバが第1側面および第2側面によって挟持されるため、光ファイバをガイドローラ内で揺動しにくくすることができる。
本発明の第1実施形態に係る光ファイバ線引装置の概略図である。 本発明の第1実施形態に係るガイドローラを説明するための斜視図である。 図2に示すガイドローラをIII−III線から見た断面図である。 図3の要部拡大図である。 本発明の第2実施形態に係るガイドローラの断面図である。
[本発明の実施形態の説明]
最初に本発明の実施態様の内容を列記して説明する。
本発明の一態様に係るガイドローラは、(1)光ファイバの走行方向を変更する光ファイバ走行用のガイドローラであって、回転軸と前記光ファイバの走行方向に沿って形成された凹溝とを備え、前記凹溝が、第1側面と、該第1側面と対向する第2側面とを有し、前記第1側面と前記第2側面との間の距離が、前記回転軸に向かって漸減し、前記光ファイバが、該光ファイバの走行時に前記第1側面および前記第2側面と接触している。
これにより、光ファイバの走行時に光ファイバが第1側面および第2側面によって挟持されるため、光ファイバをガイドローラ内で揺動しにくくすることができる。
また、第1側面と第2側面との間の距離が、回転軸に向かって漸減していることにより、直径の大きい光ファイバは回転軸から遠い位置で、直径の小さい光ファイバは回転軸に近い位置で、第1側面および第2側面と当接することが可能になるため、光ファイバの直径が異なっていたとしても、光ファイバのガイドローラ内における揺動を確実に抑制することができる。
(2)上記のガイドローラにおいて、前記ガイドローラの材質が、アルミニウム合金である。
これにより、ガイドローラをステンレス鋼で形成する場合に比べてガイドローラの質量が小さくなるため、ガイドローラの慣性モーメントが下がり、より高速にガイドローラを回すことができる。
(3)上記のガイドローラにおいて、前記凹溝が、前記第1側面と前記第2側面とを繋ぐ平坦な底面を有している。
これにより、凹溝が第1側面と第2側面とを繋ぎ且つ回転軸に向かって湾曲している底面を有する場合に比べて、ガイドローラの剛性を高めることができる。
また、凹溝の底面が平坦であることにより、凹溝の底部に埃等のゴミが堆積したとしても、ゴミが凹溝にひっかかりにくくなるため、ゴミを容易に除去することができる。
(4)上記のガイドローラにおいて、前記凹溝の前記第1側面および前記第2側面に、コーティング層が被着され、前記コーティング層が、セラミック材料によって形成されている。
これにより、光ファイバがガイドローラ内を走行する際に光ファイバがコーティング層と当接するため、ガイドローラ自体の摩耗を抑制することができ、ガイドローラの耐久性を向上させることができる。
(5)上記のガイドローラにおいて、前記コーティング層が、ダイヤモンドライクカーボンによって形成されている。
これにより、コーティング層の硬度を保ちつつコーティング層を薄く形成することが可能となるため、ガイドローラの質量の増加を抑えつつガイドローラの耐久性を向上させることができる。
(6)上記のガイドローラにおいて、前記コーティング層のビッカース硬さが、前記光ファイバ、前記第1側面、および、前記第2側面のそれぞれのビッカース硬さより大きい。
これにより、コーティング層が光ファイバの走行によって削られにくくなるため、ガイドローラの耐久性を高めることができる。
(7)上記のガイドローラにおいて、前記コーティング層の厚みが、5μm以下である。
これにより、コーティング層が薄いことで凹溝にコーティング材料が溜まりにくくなるため、コーティング層を設けた場合であっても凹溝の形状を維持することができる。
(8)また、本発明の一態様に係る光ファイバ線引装置は、線引炉の直下に設けられて光ファイバの走行方向を変更する直下ローラとして、上記の(1)から(7)のいずれか1つに記載のガイドローラを用いた光ファイバ線引装置である。
これにより、ガラスファイバと該ガラスファイバを被覆する樹脂層とを有する光ファイバがガイドローラ内で揺動しにくくなるため、光ファイバのガラスファイバの偏心を抑制することができる。
[本発明の第1実施形態]
以下、図1乃至図4に基づいて、本発明の第1実施形態であるガイドローラおよび光ファイバ線引装置を説明する。
なお、本発明は、これらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内ですべての変更が含まれることを意図する。
また、以下の説明において、異なる図面においても同じ符号を付した構成は、同様のものであるとして、その説明を省略する場合がある。
[光ファイバ線引装置の概要]
まず、図1を用いて、本発明の第1実施形態に係る光ファイバ線引装置100の概要を説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係る光ファイバ線引装置100の概略図である。
図1に示すように、ガイドローラを備えた光ファイバ線引装置100は、最上流に、光ファイバ用のガラス母材Gを加熱し軟化させる線引炉110を備えている。
線引炉110は、内側にガラス母材Gが供給される円筒状の炉心管111と、この炉心管111を取り囲む発熱体112と、線引管111内にパージガスを供給するガス供給部113とを有している。
光ファイバ線引装置100は、線引炉110の下方(下流側)に、ガラスファイバG1を冷却する冷却ユニット120を備えている。
本実施形態において、冷却ユニット120は、ヘリウムガス等の冷却ガスによりガラスファイバG1の冷却を行っているが、ガラスファイバG1を非接触で冷却できれば、いずれの冷却方式であってもよい。
光ファイバ線引装置100は、冷却ユニット120の下方(下流側)に、ガラスファイバG1の外径を測定する外径測定ユニット130を備えている。
本実施形態において、外径測定ユニット130は、レーザ光によりガラスファイバG1の外径を測定しているが、ガラスファイバG1の外径を非接触で測定できれば、いかなる測定方式であってもよい。
光ファイバ線引装置100は、外径測定ユニット130の下方(下流側)に、ガラスファイバG1に樹脂層G2(図4参照)を被覆して光ファイバG3を形成する被覆ユニット140を備えている。
本実施形態において、被覆ユニット140は、ガラスファイバG1に紫外線硬化型樹脂であるウレタンアクリレート樹脂を塗布し、このウレタンアクリレート樹脂に紫外線を照射することでウレタンアクリレート樹脂を硬化させている。
すなわち、樹脂層G2は、紫外線硬化型樹脂であるウレタンアクリレート樹脂により形成される。
なお、紫外線を照射することで硬化する樹脂を用いれば、樹脂層G2を形成する樹脂はウレタンアクリレート樹脂以外の樹脂であってもよい。
光ファイバ線引装置100は、被覆ユニット140の下方(下流側)(すなわち、線引炉110の直下)に、光ファイバG3の走行方向を変更するガイドローラ150の一つである直下ローラ150Aを備えている。
本実施形態において、直下ローラ150Aは、光ファイバG3の走行方向を鉛直方向から水平方向へと変更する。
光ファイバ線引装置100は、直下ローラ150Aの下流側に、樹脂層G2の状態を検査する検査ユニット160を備えている。
本実施形態において、検査ユニット160は、気泡検出器、外径測定器あるいはコブ(凹凸)検出器等の検出ユニットであり、樹脂層G2における気泡の有無、樹脂層G2の外径あるいは樹脂層G2におけるコブ(凹凸)の有無を光学的(例えばレーザ光式)に検出し、不良の発生を監視している。
光ファイバ線引装置100は、検査ユニット160の下流側に、光ファイバG3の走行方向を変更するガイドローラ150の一つである案内ローラ150Bを備えている。
本実施形態において、案内ローラ150Bは、光ファイバG2の走行方向を水平方向から斜め上方へと変更する。
光ファイバ線引装置100は、さらに、キャプスタン170、スクリーニングユニット180およびダンサローラ190を備えている。
キャプスタン170は、案内ローラ150Bの下流側に設けられ、光ファイバG3に所定の張力を加えている。
スクリーニングユニット180は、キャプスタン170の下流側に設けられている。
ダンサローラ190は、スクリーニングユニット180の下流側に設けられている。
なお、ダンサローラ190の下流側には、ボビンBが設置されている。
[光ファイバの製造方法]
次に、図1を用いて、本発明の第1実施形態に係る光ファイバ線引装置100による光ファイバの製造方法について説明する。
ガラス母材Gは、母材送りユニットFによってその上部が把持されている。
母材送りユニットFは、ガラス母材Gの下端部分を線引炉110の炉心管111まで送る。
そして、発熱体112によってガラス母材Gを加熱して、ガラス母材Gを下方に引き延ばす。
これにより、ガラス母材Gが細線化され、光ファイバG3の中心部分となるガラスファイバG1が形成される。
線引炉110から排出されたガラスファイバG1は、冷却ユニット120により冷却される。
そして、冷却されたガラスファイバG1は、外径測定ユニット130により外径が測定される。
外径が測定されたガラスファイバG1は、被覆ユニット140によってウレタンアクリレート樹脂からなる樹脂層G2が形成され、光ファイバG3となる。
このようにして形成された光ファイバG3は、直下ローラ150Aによって走行方向が鉛直方向から水平方向に変更されて検査ユニット160へ案内される。
検査ユニット160により、樹脂層G2における気泡の有無、樹脂層G2の外径あるいは樹脂層G2におけるコブの有無等の形状が光学的に検査される。
形状検査が行われた光ファイバG3は、案内ローラ150Bによってキャプスタン170へ案内される。
キャプスタン170に案内された光ファイバG3は、所定の張力が加えられる。
そして、スクリーニングユニット180及びダンサローラ190を介してボビンBに送られ、ボビンBに巻き取られる。
[ガイドローラの詳細構造]
次に、本発明の実施形態である光ファイバ線引装置100で用いるガイドローラ150について詳説する。
なお、光ファイバ線引装置100は、ガイドローラ150として、直下ローラ150Aおよび案内ローラ150Bを設けているが、本実施形態において直下ローラ150Aおよび案内ローラ150Bの概形は同様である。
まず、図2乃至図4を用いて、ガイドローラ150の詳細な構造について説明する。
図2は本発明の第1実施形態に係るガイドローラを説明するための斜視図であり、図3は図2に示すガイドローラをIII−III線から見た断面図であり、図4は図3の要部拡大図である。
ガイドローラ150は、「超々ジュラルミン」(日本工業規格においてはA7075として分類されている)と呼ばれる組成のアルミニウム合金で形成されている。
そして、ガイドローラ150は、図2に示すような円板状のローラであり、貫通孔151が平面視においてガイドローラ150の中央に形成されている。
この貫通孔151に軸が挿入され、この軸を中心にガイドローラ150が回転する。
すなわち、ガイドローラ150の回転軸Cは貫通孔151の中心線と一致している。
また、光ファイバG3の走行方向に沿うガイドローラ150の外周には、第1頂部152と、第2頂部153とが全周に亘って形成されており、この第1頂部152と第2頂部153との間に凹溝154が形成されている。
そして、ガイドローラ150へ光ファイバG3を掛けやすくするために、図3に示すように、回転軸Cから第1頂部152までの距離L1が、回転軸Cから第2頂部153までの距離L2より短くなっている。
図4に示すように、凹溝154は、第1頂部152側の第1側面154aと、この第1側面154aと対向する第2側面154bと、第1側面154aと第2側面154bとを繋ぐ底面154cとにより形成されている。
底面154cは、図4に示すように平坦に形成されており、この底面154cの幅dはガイドローラ150を走行する光ファイバG3の直径Dよりも小さくなっている。
なお、本実施例において、底面154cの幅dは0.1mmであり、光ファイバG3の直径Dは0.25mmであるが、これに限定されるものではない。
図3に示すように、第1側面154aと第2側面154bの間の距離Xは、回転軸Cに向かって漸減している。
第1側面154aと第2側面154bとのなす角(すなわち、凹溝154の開き角θ)は、本実施例では30度であるが、これに限定されるものではない。
そして、図4に示すように、凹溝154(第1側面154a、第2側面154b、底面154c)にはセラミック材料の一つであるDLC(Diamond Like Carbon;ダイヤモンドライクカーボン)からなるコーティング層155が形成されている。
本実施例において、コーティング層155の厚みtは0.005mm(5μm)であるが、これに限定されるものではなく、コーティング層155の厚みtは5μm以下であってもよい。
また、このコーティング層155に用いられるDLCのビッカース硬さは、光ファイバG3と第1側面154aと第2側面154bのビッカース硬さより大きくなっている。
[光ファイバ走行時における光ファイバとガイドローラとの関係]
次に、光ファイバG3走行時における光ファイバG3とガイドローラ150との関係について説明する。
光ファイバG3は走行時において、キャプスタン170により所定の張力が加えられている。
これにより、光ファイバG3はガイドローラ150の回転軸Cに近づく方向に力がかかっていることになる。
換言すると、光ファイバG3は張力によってガイドローラ150の凹溝154に押しつけられている。
すなわち、光ファイバG3の走行時において、図4に示すように、光ファイバG3は、点P1で第1側面154aと接触し、点P2で第2側面154bと接触している。
そしてこのとき、光ファイバG3と凹溝154の底面154cとの間には間隙Sが形成されている。
すなわち、光ファイバG3とガイドローラ150とは、コーティング層155を介して第1側面154aと第2側面154bの2点でのみ接している。
これにより、光ファイバG3がガイドローラ150の厚み方向に対して揺動しにくくなっており、被覆ユニット140を通過するガラスファイバG1の位置が安定するため、光ファイバG3においてガラスファイバG1が偏心する可能性を抑制することができる。
このようにして得られた本発明の第1実施例であるガイドローラ150は、光ファイバG3が、光ファイバG3の走行時に第1側面154aおよび第2側面154bと接触していることにより、光ファイバG3の走行時に光ファイバG3が第1側面154aおよび第2側面154bによって挟持されるため、光ファイバG3をガイドローラ150内で揺動しにくくすることができる。
また、第1側面154aと第2側面154bとの間の距離Xが、回転軸Cに向かって漸減していることにより、直径の大きい光ファイバG3(例えば、直径0.25mm)は回転軸Cから遠い位置で、直径の小さい光ファイバG3(例えば、直径0.20mm)は回転軸Cに近い位置で、第1側面154aおよび第2側面154bと当接することが可能になるため、光ファイバG3の直径Dが異なっていたとしても、光ファイバG3のガイドローラ150内における揺動を確実に抑制することができる。
また、ガイドローラ150の材質がアルミニウム合金であることにより、ガイドローラ150をステンレス鋼で形成する場合に比べてガイドローラ150の質量が小さくなるため、ガイドローラ150の慣性モーメントが下がり、より高速にガイドローラ150を回すことができる。
特に、ガイドローラ150の材質がA7075である場合、A7075が切削性に優れる材料であるため、ガイドローラ150の凹溝154を容易に加工できる。
また、凹溝154が、第1側面154aと第2側面154bとを繋ぐ平坦な底面154cを有していることにより、凹溝が、第1側面154aと第2側面154bとを繋ぎ且つ回転軸Cに向かって湾曲している底面154cを有する場合に比べて、ガイドローラ150の剛性を高めることができる。
また、凹溝154の底面154cが平坦であることにより、凹溝154の底部に埃等のゴミが堆積したとしても、ゴミが凹溝154にひっかかりにくくなるため、ゴミを容易に除去することができる。
また、凹溝154の第1側面154aおよび第2側面154bに、コーティング層155が被着され、コーティング層155が、セラミック材料によって形成されていることにより、光ファイバG3がガイドローラ150内を走行する際に光ファイバG3がコーティング層155と当接するため、ガイドローラ150自体の摩耗を抑制することができ、ガイドローラ150の耐久性を向上させることができる。
また、前述のように光ファイバG3の直径は極めて細いため、この光ファイバG3と凹溝154とが第1側面154aおよび第2側面154bの2点で接触するには、凹溝154を高い寸法精度で形成する必要がある。
このような状況において、コーティング層155を厚くしてしまうと、コーティング層が凹溝の底に溜ってしまい凹溝の形状の寸法精度を保てない場合がある。
そこで、コーティング層155が、ダイヤモンドライクカーボンによって形成されていることにより、コーティング層155の硬度を保ちつつコーティング層155を薄く形成することが可能となるため、ガイドローラ150の質量の増加を抑えつつガイドローラ150の耐久性を向上させることができることに加え、コーティング層155を設けた場合であっても凹溝154の底部形状を維持することができる。
このようにして得られた本発明の実施形態である光ファイバ線引装置100は、線引炉110の直下に設けられて光ファイバG3の走行方向を変更する直下ローラ150Aを用いていることにより、ガラスファイバG1とガラスファイバG1を被覆する樹脂層G2とを有する光ファイバG3がガイドローラ150内で揺動しにくくなるため、光ファイバG3のガラスファイバG1の偏心を抑制することができる。
[本発明の第2実施形態]
次に、図5を用いて、本発明の第2実施形態であるガイドローラおよび光ファイバ線引装置を説明する。
図5は、本発明の第2実施形態に係るガイドローラの断面図である。
なお、第2実施形態の光ファイバ線引き装置は、第1実施形態の光ファイバ線引き装置100のガイドローラ150における凹溝154の形状を変更してガイドローラ250としたものであり、多くの要素について第1実施形態の光ファイバ線引き装置100と共通するので、共通する事項については詳しい説明を省略し、下2桁が共通する200番台の符号を付すのみとする。
図5に示すように、ガイドローラ250の凹溝254は、第1側面254aと第2側面254bとの間の距離Xが回転軸Cに向かって漸減している。
そして、第1側面254aと第2側面254bとは凹溝254の底で直接接続されている。
すなわち、ガイドローラ250の凹溝254は、V字状の溝である。
このようなガイドローラ250においても、光ファイバG3が光ファイバG3の走行時に第1側面254aおよび第2側面254bとのみ接触し、凹溝254の底に対して離間している。
[変形例]
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記に限定されるものではない。
例えば、ガイドローラの材質は超々ジュラルミン(A7075)であったが、A6061等のアルミニウム合金であれば如何なる組成であってもよい。
例えば、ガイドローラは1つの材料から削り出して作製されるが、上述したようなガイドローラの凹溝を形成できれば、2枚の板を貼り合わせてガイドローラを作製してもよい。
例えば、凹溝に形成されたコーティング層はDLCで形成されていたが、セラミック材料であれば、いかなる材料で凹溝をコーティングしてもよい。
例えば、凹溝に形成されたコーティング層の厚みtは5μm(0.005mm)であったが、5μm以下であってもよい。
例えば、ガイドローラは光ファイバの製造工程の一つである線引き工程に用いたが、樹脂が被覆された光ファイバに着色用の紫外線硬化型樹脂を塗布して被覆する着色工程、または、ボビンに巻回された光ファイバを他のボビンへ巻き替える巻替工程等に用いても良い。
また、前述した実施形態が備える各要素は技術的に可能である限り組み合わせることができ、これらを組み合わせたものも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。
100…光ファイバ線引装置、110…線引炉、111…炉心管、112…発熱体、113…ガス供給部、120…冷却ユニット、130…外径測定ユニット、140…被覆ユニット、150、250…ガイドローラ、150A…直下ローラ、150B…案内ローラ、151…貫通孔、152…第1頂部、153…第2頂部、154、254…凹溝、154a、254a…第1側面、154b、254b…第2側面、154c…底面、155…コーティング層、160…検査ユニット、170…キャプスタン、180…スクリーニングユニット、190…ダンサローラ、C…回転軸、S…間隙、G…ガラス母材、G1…ガラスファイバ、G2…樹脂層、G3…光ファイバ、B…ボビン、F…母材送りユニット、L1…回転軸から第1頂部までの距離、L2…回転軸から第2頂部までの距離、X…第1側面から第2側面までの距離、θ…凹溝の開き角、D…光ファイバの直径、d…底面の幅、t…コーティング層の膜厚

Claims (8)

  1. 光ファイバの走行方向を変更する光ファイバ走行用のガイドローラであって、
    回転軸と前記光ファイバの走行方向に沿って形成された凹溝とを備え、
    前記凹溝が、第1側面と、該第1側面と対向する第2側面とを有し、
    前記第1側面と前記第2側面との間の距離が、前記回転軸に向かって漸減し、
    前記光ファイバが、該光ファイバの走行時に前記第1側面および前記第2側面と接触しているガイドローラ。
  2. 前記ガイドローラの材質が、アルミニウム合金である請求項1に記載のガイドローラ。
  3. 前記凹溝が、前記第1側面と前記第2側面とを繋ぐ平坦な底面を有している請求項1または2に記載のガイドローラ。
  4. 前記凹溝の前記第1側面および前記第2側面に、コーティング層が被着され、
    前記コーティング層が、セラミック材料によって形成されている請求項1から3のいずれか1項に記載のガイドローラ。
  5. 前記コーティング層が、ダイヤモンドライクカーボンによって形成されている請求項4に記載のガイドローラ。
  6. 前記コーティング層のビッカース硬さが、前記光ファイバ、前記第1側面、および、前記第2側面のそれぞれのビッカース硬さより大きい請求項4または5に記載のガイドローラ。
  7. 前記コーティング層の厚みが、5μm以下である請求項4から6のいずれか1項に記載のガイドローラ。
  8. 線引炉の直下に設けられて光ファイバの走行方向を変更する直下ローラとして、請求項1から7のいずれか1項に記載のガイドローラを用いた光ファイバ線引装置。
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