JP2019137581A - 表面粗化六方晶窒化ホウ素粒子、組成物、硬化物、単層樹脂シート、積層樹脂シート、プリプレグ、金属箔張積層板、プリント配線板、封止用材料、繊維強化複合材料及び接着剤 - Google Patents

表面粗化六方晶窒化ホウ素粒子、組成物、硬化物、単層樹脂シート、積層樹脂シート、プリプレグ、金属箔張積層板、プリント配線板、封止用材料、繊維強化複合材料及び接着剤 Download PDF

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潤 若林
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Abstract

【課題】樹脂と高い親和性を示し、高い熱伝導性を実現する表面粗化六方晶窒化ホウ素粒子及びその製造方法、並びに、組成物、樹脂シート、プリプレグ、金属箔張積層板及びプリント配線板を提供する。【解決手段】(0001)面に凹構造を有する、表面粗化六方晶窒化ホウ素粒子であって、表面において、金属カップリング剤を介して官能基を有する、表面粗化六方晶窒化ホウ素粒子。【選択図】図1

Description

本発明は、表面粗化六方晶窒化ホウ素粒子、組成物、硬化物、単層樹脂シート、積層樹脂シート、プリプレグ、金属箔張積層板、プリント配線板、封止用材料、繊維強化複合材料及び接着剤に関する。
近年、電気機器あるいは電子機器の回路の高速・高集積化、及び発熱性電子部品のプリント配線板への実装密度の増加に伴って、電子機器内部の発熱密度は年々増加している。そのため、電子部品などにて発生する熱を効率よく放散させる高い熱伝導率と電気絶縁性を有する部材が求められている。
熱伝導性絶縁材料としては、樹脂マトリックスに熱伝導性フィラーを充填した熱伝導性絶縁シートなどがある。これまでは、充填性、価格などの観点から、熱伝導性フィラーとしてシリカやアルミナが用いられてきた。上述のように近年の電子機器内部の発熱密度増加により、熱伝導性絶縁シートにはより高い熱伝導率が求められるようになっており、シリカやアルミナよりも熱伝導性の高い六方晶窒化ホウ素粒子を充填する手法が検討されている。
六方晶構造を有する窒化ホウ素粒子は、合成が比較的容易であり、熱伝導性、化学的安定性、耐熱性に優れるという特徴を有することから、熱伝導性絶縁シートを構成する熱伝導性フィラーとして好適である。
一方で、六方晶窒化ホウ素粒子は樹脂との親和性が低い。このため、樹脂に高充填した際に、組成物が著しく高粘度化し、成形性が悪くなるという問題がある。かかる観点から、六方晶窒化ホウ素粒子に対して種々の改良がなされている。
例えば、六方晶窒化ホウ素粒子を大気下又は酸化性ガス雰囲気下にて加熱する手法が開示されている(例えば、下記特許文献1〜3参照)。
特開平9−12771号公報 特開2008−94701号公報 特開2007−182369号公報
しかしながら、これらの方法では、六方晶窒化ホウ素粒子を樹脂に充填した場合、加熱により生成した酸化被膜が六方晶窒化ホウ素粒子の熱伝導を阻害する場合があるだけでなく、樹脂との親和性が十分でないため、樹脂との併用に不向きである。
本発明の目的は、樹脂と高い親和性を示し、高い熱伝導性を実現する表面粗化六方晶窒化ホウ素粒子及びその製造方法、並びに、組成物、樹脂シート、プリプレグ、金属箔張積層板及びプリント配線板を提供することにある。
本発明者らは、かかる課題に鋭意検討を重ねた結果、凹構造が(0001)面に形成されており、金属カップリング剤由来の官能基を有する表面粗化六方晶窒化ホウ素粒子は、樹脂との熱伝導を阻害することなく樹脂との親和性に優れることを見出し、本発明に至った。
すなわち、本発明は、以下の態様を包含する。
[1]
(0001)面に凹構造を有する、表面粗化六方晶窒化ホウ素粒子であって、
表面において、金属カップリング剤を介して官能基を有する、表面粗化六方晶窒化ホウ素粒子。
[2]
前記金属カップリング剤が、シランカップリング剤、チタネートカップリング剤、ジルコネートカップリング剤、アルミン酸ジルコニウムカップリング剤及びアルミネートカップリング剤からなる群より選ばれる少なくとも一種を含む、[1]に記載の表面粗化六方晶窒化ホウ素粒子。
[3]
前記金属カップリング剤がシランカップリング剤を含む、[1]又は[2]に記載の表面粗化六方晶窒化ホウ素粒子。
[4]
前記凹構造の投影面積が前記(0001)面の投影面積の3%以上97%以下を占める、[1]〜[3]のいずれかに記載の表面粗化六方晶窒化ホウ素粒子。
[5]
[1]〜[4]のいずれかに記載の表面粗化六方晶窒化ホウ素粒子と、樹脂とを含む、組成物。
[6]
前記樹脂が熱硬化性樹脂である、[5]に記載の組成物。
[7]
さらに有機溶媒を含む、[5]又は[6]に記載の組成物。
[8]
さらに、前記表面粗化六方晶窒化ホウ素粒子以外のフィラーを含む、[5]〜[7]のいずれかに記載の組成物。
[9]
シート状成型体用である、[5]〜[8]のいずれかに記載の組成物。
[10]
[5]〜[9]のいずれかに記載の組成物を硬化させてなる、硬化物。
[11]
[5]〜[9]のいずれかに記載の組成物を含む、単層樹脂シート。
[12]
支持体と、
前記支持体の片面又は両面に配された、[5]〜[9]のいずれかに記載の組成物と、
を有する、積層樹脂シート。
[13]
基材と、
前記基材に含浸又は塗布された、[5]〜[9]のいずれかに記載の組成物と、
を有する、プリプレグ。
[14]
[11]に記載の単層樹脂シート、[12]に記載の積層樹脂シート、及び、[13]に記載のプリプレグからなる群より選ばれる少なくとも1種と、
前記単層樹脂シート、前記積層樹脂シート及び前記プリプレグからなる群より選ばれる少なくとも1種の片面又は両面に配された金属箔と、
を有し、
前記単層樹脂シート、前記樹脂シート及び前記プリプレグからなる群より選ばれる少なくとも1種に含まれる組成物の硬化物を含む、金属箔張積層板。
[15]
絶縁層と、
前記絶縁層の片面又は両面に形成された導体層と、
を有し、
前記絶縁層が、[5]〜[9]のいずれかに記載の組成物を含む、プリント配線板。
[16]
[5]〜[9]のいずれかに記載の組成物を含む、封止用材料。
[17]
[5]〜[9]のいずれかに記載の組成物と、強化繊維と、を含む、繊維強化複合材料。
[18]
[5]〜[9]のいずれかに記載の組成物を含む、接着剤。
本発明によれば、樹脂と高い親和性を示し、かつ、高い熱伝導性を実現する、表面粗化六方晶窒化ホウ素粒子、組成物、硬化物、単層樹脂シート、積層樹脂シート、プリプレグ、金属箔張積層板、プリント配線板、封止用材料、繊維強化複合材料及び接着剤を提供することができる。
本実施形態の表面粗化六方晶窒化ホウ素粒子を説明するための概略図である。 実施例1で得られた表面粗化六方晶窒化ホウ素粒子1の赤外吸収スペクトルである。 実施例2で得られた表面粗化六方晶窒化ホウ素粒子2の赤外吸収スペクトルである。 実施例3で得られた表面粗化六方晶窒化ホウ素粒子3の赤外吸収スペクトルである。 比較例1の六方晶窒化ホウ素粒子の赤外吸収スペクトルである。 比較例2で得られた表面粗化六方晶窒化ホウ素粒子の赤外吸収スペクトルである。 実施例1で得られた表面粗化六方晶窒化ホウ素粒子1の電子顕微鏡像(20000倍)である。 実施例2で得られた表面粗化六方晶窒化ホウ素粒子2の電子顕微鏡像(20000倍)である。 実施例3で得られた表面粗化六方晶窒化ホウ素粒子3の電子顕微鏡像(15000倍)である。 比較例1の六方晶窒化ホウ素粒子の電子顕微鏡像(10000倍)である。 比較例2で得られた表面粗化六方晶窒化ホウ素粒子の電子顕微鏡像(10000倍)である。
以下、本発明を実施するための形態(以下、「本実施形態」という。)について詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変形が可能である。
[表面粗化六方晶窒化ホウ素粒子]
本実施形態の表面粗化六方晶窒化ホウ素粒子は、(0001)面に凹構造を有する、表面粗化六方晶窒化ホウ素粒子であって、表面において、金属カップリング剤を介して官能基を有する。このように構成されているため、本実施形態の表面粗化六方晶窒化ホウ素粒子は、樹脂と高い親和性を示し、かつ、高い熱伝導性を実現することができる。
前記表面粗化六方晶窒化ホウ素粒子が樹脂との熱伝導を阻害することなく、樹脂との親和性が優れる理由は定かではないが、以下のように推測される。
一般的に、六方晶窒化ホウ素粒子は表面官能基密度が小さく、樹脂に対する親和性が優れない傾向にある。そこで本発明者らは、六方晶窒化ホウ素粒子の樹脂に対する親和性を向上させるために、六方晶窒化ホウ素粒子の表面官能基密度を高めることを検討した。その結果、六方晶窒化ホウ素粒子の(0001)面に凹構造を形成すると、六方晶窒化ホウ素粒子の樹脂に対する親和性が向上することを見出した。
六方晶窒化ホウ素粒子は、(0001)面との二面角が90°である全ての結晶面、即ち端面には水酸基、アミノ基等の官能基が存在するものの、(0001)面に官能基が存在しない。例えば鱗片状の六方晶窒化ホウ素粒子は、(0001)面が表面積の大部分を占めるため、粒子表面の官能基密度が小さい。このため、六方晶窒化ホウ素粒子を樹脂に充填した場合、樹脂と相互作用しうる官能基が粒子表面に少なく、結果として樹脂に対する親和性が優れない。
これに対し、六方晶窒化ホウ素粒子において、凹構造が(0001)面に形成されていると、凹構造のエッジには端面が露出することから、六方晶窒化ホウ素粒子の粒子表面に占める端面の割合が増加する。その結果、六方晶窒化ホウ素粒子表面の官能基密度が増加し、樹脂に対する親和性が優れると推測される。
前記表面粗化六方晶窒化ホウ素粒子は、(0001)面に凹構造が形成されている。このような凹構造を有していることに起因して、前記表面粗化六方晶窒化ホウ素粒子は、表面が平滑な六方晶窒化ホウ素粒子に比べて、粒子表面に存在する官能基数が増加する。このため、前記表面粗化六方晶窒化ホウ素粒子は、表面が平滑な六方晶窒化ホウ素粒子に比べて、樹脂との親和性が高いと推測される。加えて、本実施形態の表面粗化六方晶窒化ホウ素粒子は、その表面において、金属カップリング剤を介して官能基を有する。このような構成により、本実施形態の表面粗化六方晶窒化ホウ素粒子の表面には、所望とされる官能基数がさらに増加し、前記表面粗化六方晶窒化ホウ素粒子は、従来の六方晶窒化ホウ素粒子に比べて、樹脂との親和性が顕著に高くなると推測される。特に、本実施形態では金属カップリング剤を用いるため、当該金属カップリング剤の種類(すなわち、含まれる官能基の種類)に応じて表面の官能基を容易に調整でき、さらに複数種の金属カップリング剤を使用する場合は、容易に、表面に異なる種類の官能基を導入することができる。
一方、上述の特許文献1〜3のように六方晶窒化ホウ素粒子を焼成等によって酸化させて樹脂との親和性を高めて組成物の粘度を低下させる方法もある。六方晶窒化ホウ素粒子を焼成すると、その表面が部分的に酸化され、酸化被膜が形成される。しかし、六方晶窒化ホウ素粒子表面に酸化被膜が形成されると、樹脂との親和性は高まるものの、粒子間や成型された樹脂硬化物の熱伝導性が低くなってしまう。更に酸化被膜が形成されると、酸化被膜の形状に応じて粒子の表面積が増大することがある。当該粒子表面積の増大は粘度増加の原因になる場合もある。
これに対し、本実施形態の表面粗化六方晶窒化ホウ素粒子にはこのような問題が生じず、樹脂との親和性を顕著に高めることができるため、粒子間や成形された樹脂硬化物の熱伝導性がより高くなる。
また、前記表面粗化六方晶窒化ホウ素粒子は熱伝導性フィラーなどとして広範な用途を有するため、例えば、フィラーとして前記表面粗化六方晶窒化ホウ素粒子を用い、樹脂との組成物とした場合、低粘度で且つ高い熱伝導性を発揮することができる。また、前記組成物を用いた樹脂シート、プリプレグ、金属箔張積層板、プリント配線板は、熱伝導性及び成形性に優れる。
(表面粗化六方晶窒化ホウ素粒子の構造)
本実施形態の表面粗化六方晶窒化ホウ素粒子(一次粒子)の(0001)面における凹構造について、図1を用いて説明する。図1は、本実施形態の表面粗化六方晶窒化ホウ素粒子を説明するための概略図である。
図1において(A)は、表面粗化六方晶窒化ホウ素粒子10の表面を(0001)面と直行する方向(法線方向)から観察した図を示す。また、図1における(B)は、(A)のAA'断面図を示す。表面粗化六方晶窒化ホウ素粒子10の表面には、図1の(A)に示すように第1の凹部1と第2の凹部2とが形成されている。また、図1の(B)に示すように、図1の(B)において、M1及びM2で示される一点鎖線と平行な面が表面粗化六方晶窒化ホウ素粒子10の(0001)面となる。図1の(A)においては白抜きの領域が(0001)面であり、斜線を付した領域が端面として示されている。また、図1の(B)において矢印Zで示される方向は、表面粗化六方晶窒化ホウ素粒子の厚さ方向を示す。
図1の(B)に示すように、各凹部の側面3は上述の"端面"となる。図1の(B)に示すように、各側面3は、第1の凹部1における側面3のように(0001)面に対して90°の面であってもよいし、第2の凹部2における側面3のように(0001)面に対する角度が垂直以外、即ち斜面であってもよい。側面3には樹脂との親和性を向上させるための官能基が存在する。このように、通常の六方晶窒化ホウ素粒子よりも端面の占める割合が増大して極性官能基数を多くすることができることから、本実施形態の表面粗化六方晶窒化ホウ素粒子は樹脂との親和性を高めることができる。更に、図1に示すように各凹部には酸化被膜等が存在せず、粒子間等の熱伝導性が阻害されることがない。
前記凹構造の形状は、特に限定されるものではないが、円状、楕円状、多角形状、縞状、斑状等のいずれでもよい。尚、凹構造の形状とは、(0001)面と直行する方向から投影した形状を意味する。
前記凹構造の深さは、特に限定されるものではないが、0.5nm以上1μm以下であることが好ましく、0.5nm以上500nm以下が更に好ましく、1nm以上100nmが特に好ましい。0.5nm以上であれば(0001)面に極性官能基数が増加する利点があり、1μm以下であれば粒子強度が十分に保たれる利点がある。
尚、凹構造の深さは、例えば表面粗化六方晶窒化ホウ素粒子の表面を原子間力顕微鏡(例えば、日本電子(株)製、JSPM−4210)によって観察し、観察像の断面プロファイルを解析することにより測定できる。
また、凹構造の投影面積が前記(0001)面の投影面積の3%以上97%以下を占めることが好ましい。即ち、前記凹構造の投影面積が表面粗化六方晶窒化ホウ素粒子の(0001)面の投影面積を占める面積は、表面粗化六方晶窒化ホウ素粒子の(0001)面の全面に対し、3%以上97%以下であることが好ましく、5%以上95%以下であることがより好ましく、10%以上90%以下であることが更に好ましい。凹構造が該(0001)面の3%以上97%以下を占める場合、表面粗化六方晶窒化ホウ素粒子樹脂との親和性がより向上する傾向がある。
尚、凹構造の投影面積が(0001)面の投影面積を占める割合は、例えば表面粗化六方晶窒化ホウ素粒子の表面を電子顕微鏡(例えば、(株)日立ハイテクノロジーズ製、SU8220)によって観察し、観察像を画像解析することにより求められる。これを用い、具体的には、表面粗化六方晶窒化ホウ素粒子表面に存在している凹構造の面積と、凹構造以外の面積(即ち(0001)面の面積)とを計測することにより測定できる。
前記凹構造の一つ当たりの投影面積は、特に限定されるものではないが、例えばその形状を円に近似した場合その直径が1nm以上20μm以下であることが好ましく、10nm以上10μm以下であることが更に好ましい。
尚、凹構造の一つ当たりの投影面積は、例えば表面粗化六方晶窒化ホウ素粒子の表面を電子顕微鏡(例えば、(株)日立ハイテクノロジーズ、製SU8220)によって観察し、観察像を画像解析することにより測定できる。具体的には、例えば表面粗化六方晶窒化ホウ素粒子表面に存在している凹構造の平面視での面積を計測し、その面積と同じ面積の円の直径を算出する。凹構造の一つ当たりの投影面積は、100個以上の凹構造の直径の平均値とする。
本実施形態の表面粗化六方晶窒化ホウ素粒子は、特に限定されるものではないが、平均粒径が0.01μm以上1mm以下であることが好ましく、樹脂に高充填する観点から0.1μm以上100μm以下が更に好ましい。
尚、「平均粒径」とは、例えばレーザー回折法によって測定される体積分布の中間値を与える球相当径(体積平均値D50)を意味するものである。レーザー回折法による粒子の体積分布の測定は、例えばレーザー回折散乱粒度分布測定装置(例えば、日機装(株)製、マイクロトラック3300II)を用いて測定できる。
本実施形態の表面粗化六方晶窒化ホウ素粒子は少なくとも一部に凝集部を有していてもよい。即ち、本実施形態の表面粗化六方晶窒化ホウ素粒子を含む粒子群は、少なくとも一部が凝集してもよい。具体的には、前記粒子群として、単結晶粒子、多結晶体粒子等の粒子の他に、単結晶の凝集粒子、多結晶体の凝集粒子等の凝集粒子が含まれてもよい。本実施形態の表面粗化六方晶窒化ホウ素粒子を含む粒子群に凝集粒子が含まれていると、例えば基板上に絶縁樹脂層を設けた場合にこれに含まれる表面粗化六方晶窒化ホウ素粒子の(0001)面が基板の厚さ方向と平行になる可能性が高まる。表面粗化六方晶窒化ホウ素粒子は(0001)面の法線方向の熱伝導率に比して(0001)面の平行方向における熱伝導率が高い。これにより、基板上に絶縁樹脂層等を設けた場合に厚さ方向における熱伝導率を高めることができる。
前記凝集粒子は、さらにバインダーを含んでもよい。バインダーとしては、一次粒子同士の接着性を高めることができるものであれば、特に限定されるものではないが、有機樹脂、金属酸化物等が挙げられる。
本実施形態の表面粗化六方晶窒化ホウ素粒子の粒子形状は特に制限されないが、具体的には、鱗片状、偏平状、顆粒状、球状、偏球状、繊維状、立方体状、多面体状、ワイヤー状、ウィスカー状、不定形状等の粒子形状が挙げられる。その中でも、粒子形状は鱗片状であることが熱伝導性の観点から好ましい。
(金属カップリング剤)
本実施形態において、「表面において、金属カップリング剤を介して官能基を有する」とは、本実施形態の表面粗化六方晶窒化ホウ素粒子の表面が、金属カップリング剤由来の官能基を有していることを意味する。当該官能基は、表面粗化六方晶窒化ホウ素粒子を金属カップリング剤で表面修飾することにより、表面粗化六方晶窒化ホウ素粒子の表面に導入される。表面粗化六方晶窒化ホウ素粒子の表面が金属カップリング剤由来の官能基を有することは、常法により表面粗化六方晶窒化ホウ素粒子の表面を分析することで確認することができる。より具体的には、表面粗化六方晶窒化ホウ素粒子がその表面に金属カップリング剤を介して官能基を有していることは、例えば、後述する実施例に記載の方法により確認することができる。
本実施形態の表面粗化六方晶窒化ホウ素粒子の表面に存在する金属カップリング剤としては、特に限定されず、種々公知のものが存在しうる。また、金属カップリング剤は、1種のみが存在していてもよいし、2種以上が併存していてもよい。本実施形態において、樹脂との親和性の観点から、金属カップリング剤は、シランカップリング剤、チタネートカップリング剤、ジルコネートカップリング剤、アルミン酸ジルコニウムカップリング剤及びアルミネートカップリング剤からなる群より選ばれる少なくとも一種を含むことが好ましい。これらの金属カップリング剤を介して存在する官能基としては、特に限定されないが、ビニル基、アミノ基及びエポキシ基からなる群より選択される少なくとも1種を含有する官能基であることが好ましい。
上記同様の観点から、金属カップリング剤がシランカップリング剤を含むことがより好ましい。シランカップリング剤の具体例としては、以下に限定されないが、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシラン、トリメトキシ[3−(フェニルアミノ)プロピル]シランなどのアミノシラン系、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシランなどのエポキシシラン系、トリエトキシビニルシラン、ビニル−トリ(β−メトキシエトキシ)シランなどのビニルシラン系、N−β−(N−ビニルベンジルアミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン塩酸塩などのカチオニックシラン系、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシランなどのフェニルシラン系、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランなどのメタクリルシラン系、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシランなどのアクリルシラン系、3−イソシアネートプロピルトリエトキシシランなどのイソシアネートシラン系、トリス−(トリメトキシシリルプロピル)イソシアヌレートなどのイソシアヌレートシラン系、3−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシランなどのメルカプトシラン系、3−ウレイドプロピルトリアルコシシシランなどのウレイドシラン系、並びにp−スチリルトリメトキシシランなどのスチリルシラン系が挙げられる。
[表面粗化六方晶窒化ホウ素粒子の製造方法]
本実施形態の表面粗化六方晶窒化ホウ素粒子は、六方晶窒化ホウ素粒子を焼成して酸化被膜を形成する工程と、六方晶窒化ホウ素粒子表面に生成した前記酸化被膜の少なくとも一部を除去する工程と、金属カップリング剤で表面を修飾する工程と、を含む方法により製造することができる。
焼成により六方晶窒化ホウ素粒子表面に生成した酸化被膜の少なくとも一部を除去することにより、(0001)面に凹構造が形成し、表面粗化六方晶窒化ホウ素粒子を製造することができる。
前記焼成する工程は、特に限定されるものではないが、酸化雰囲気下で焼成することが好ましい。酸化雰囲気下としては、例えば、酸素を含む雰囲気下、空気雰囲気下、酸素中等の雰囲気下が挙げられる。中でも空気雰囲気下で焼成することが好ましい。
焼成装置としては、公知のものを適宜用いることができ、その種類は特に限定されるものではない。例えば、電気炉、マッフル炉、管状炉、雰囲気炉等のバッチ式炉や、ロータリーキルン、スクリューコンベヤ炉、トンネル炉、ベルト炉、プッシャー炉、竪形連続炉等の連続式炉が挙げられる。
前記焼成は200℃以上1200℃以下の温度で焼成することが好ましく、800℃以上1200℃以下であることが更に好ましい。焼成温度が200℃以上1200℃以下である場合、経済的な時間内に、再現性良く、六方晶窒化ホウ素粒子表面に酸化被膜を形成することができる。焼成時間は、特に限定されるものではないが、例えば、1時間〜10時間、好ましくは3時間〜9時間程度にすることができる。
六方晶窒化ホウ素粒子表面に生成した酸化被膜は、溶媒洗浄により酸化被膜の少なくとも一部を除去することが好ましい。洗浄に用いる溶媒は、上述した酸化被膜の少なくとも一部、好ましくは全部を溶解可能なものであれば、公知のものを適宜用いることができ、その種類は特に限定されるものではない。具体的には、メタノール、エタノール、プロパノール等のアルコール類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類、ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド等のアミド類などの極性溶剤類、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素等の無極性溶剤、水等が挙げられる。これらは、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
溶媒洗浄する方法は、特に制限されず、六方晶窒化ホウ素粒子と溶媒を攪拌機によって攪拌する方法、六方晶窒化ホウ素粒子を充填したカラムに溶媒を流通させる方法等が可能である。
上述のようにして(0001)面に凹構造が形成された表面粗化六方晶窒化ホウ素粒子に対して、金属カップリング剤で表面を修飾することで、表面において、金属カップリング剤を介して官能基を有する表面粗化六方晶窒化ホウ素粒子を得ることができる。金属カップリング剤による表面修飾については、常法にて実施することができ、例えば、溶媒中に窒化ホウ素粒子と金属カップリング剤を加え加熱攪拌する方法、インテグラルブレンド法等で実施することができる。表面修飾の後は、前述と同様の溶媒洗浄に供することができる。
溶媒洗浄した六方晶窒化ホウ素粒子を乾燥する方法は、特に制限されず、公知のものを適宜用いることができる。例えば、常圧オーブン、減圧オーブン、スプレードライヤー、媒体流動乾燥機、更には乾燥機構を備えた揺動ミキサー、プロシェアミキサー等が挙げられる。
[表面粗化六方晶窒化ホウ素粒子を含む組成物]
本実施形態の表面粗化六方晶窒化ホウ素粒子の用途は、特に限定されないが、窒化ホウ素粉末の用途として知られている種々の用途に使用可能である。特に、樹脂と高い親和性を示し、樹脂と窒化ホウ素粒子間の熱伝導を阻害しない特性から、本実施形態の表面粗化六方晶窒化ホウ素粒子と樹脂とを混合して、熱伝導性に優れた組成物とすることができる。
前記樹脂としては、特に限定されず、熱可塑性樹脂又は熱硬化性樹脂等の公知のものを適宜使用することができる。例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、ポリメチルペンテン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリ酢酸ビニル、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリビニルアルコール、ポリアセタール、フッ素樹脂(ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン等)、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレン2,6ナフタレート、ポリスチレン、ポリアクリロニトリル、スチレン−アクリロニトリル共重合体、ABS樹脂、ポリフェニレンエーテル(PPE)樹脂、変性PPE樹脂、脂肪族ポリアミド類、芳香族ポリアミド類、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリメタクリル酸類(ポリメタクリル酸メチル等のポリメタクリル酸エステル)、ポリアクリル酸類、ポリカーボネート、ポリフェニレンスルフィド、ポリサルホン、ポリエーテルサルホン、ポリエーテルニトリル、ポリエーテルケトン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリケトン、液晶ポリマー、アイオノマーなどの熱可塑性樹脂、シアン酸エステル化合物(シアネート樹脂)、エポキシ樹脂、ビスマレイミド樹脂、ビスマレイミド・トリアジン樹脂、ベンゾオキサジン樹脂、フェノール樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、シリコーン樹脂、熱硬化型PPE樹脂、熱硬化型変性PPE樹脂などの熱硬化性樹脂が使用可能である。これらは、一種又は二種以上を組み合わせて用いることもできる。中でも、表面粗化六方晶窒化ホウ素粒子を充填する際の作業性の観点から、樹脂が熱硬化性樹脂であることが好ましく、シアネート樹脂、ビスマレイミド樹脂及びエポキシ樹脂からなる群より選択される少なくとも一種であることがより好ましい。
(シアン酸エステル化合物)
シアン酸エステル化合物としては、シアン酸エステル基で少なくとも1個置換された芳香族部分を分子内に有する化合物であれば、特に限定されない。シアン酸エステル化合物を用いた組成物は、硬化物とした際に、ガラス転移温度、低熱膨張性、めっき密着性等に優れた特性を有する。
シアン酸エステル化合物の例としては、以下に限定されないが、下記式(1)で表されるものが挙げられる。
上記式(1)中、Ar1は、芳香環を表す。複数ある場合は互いに同一であっても異なっていてもよい。上記芳香環としては、特に限定されないが、例えば、ベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環、及び、2つのベンゼン環が単結合したものが挙げられる。Raは各々独立に水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数6〜12のアリール基、炭素数1〜4のアルコキシル基、炭素数1〜6のアルキル基と炭素数6〜12のアリール基とが結合された基を示す。Raにおける芳香環は置換基を有していてもよく、Ar1及びRaにおける置換基は任意の位置を選択できる。pはAr1に結合するシアナト基の数を示し、各々独立に1〜3の整数である。qはAr1に結合するRaの数を示し、Ar1がベンゼン環のときは4−p、ナフタレン環のときは6−p、2つのベンゼン環が単結合したもののときは8−pである。tは平均繰り返し数を示し、0〜50の整数であり、シアン酸エステル化合物は、tが異なる化合物の混合物であってもよい。Xは、複数ある場合は各々独立に、単結合、炭素数1〜50の2価の有機基(水素原子がヘテロ原子に置換されていてもよい。)、窒素数1〜10の2価の有機基(例えば−N−R−N−(ここでRは有機基を示す。))、カルボニル基(−CO−)、カルボキシ基(−C(=O)O−)、カルボニルジオキサイド基(−OC(=O)O−)、スルホニル基(−SO2−)、2価の硫黄原子又は2価の酸素原子のいずれかを示す。
上記式(1)のRaにおけるアルキル基は、直鎖もしくは分枝の鎖状構造、及び、環状構造(例えばシクロアルキル基等)のいずれを有していてもよい。
また、上記式(1)におけるアルキル基及びRaにおけるアリール基中の水素原子は、フッ素原子、塩素原子等のハロゲン原子、メトキシ基、フェノキシ基等のアルコキシル基、又はシアノ基等で置換されていてもよい。
アルキル基の具体例としては、以下に限定されないが、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、1−エチルプロピル基、2,2−ジメチルプロピル基、シクロペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、及びトリフルオロメチル基が挙げられる。
アリール基の具体例としては、以下に限定されないが、フェニル基、キシリル基、メシチル基、ナフチル基、フェノキシフェニル基、エチルフェニル基、o−,m−又はp−フルオロフェニル基、ジクロロフェニル基、ジシアノフェニル基、トリフルオロフェニル基、メトキシフェニル基、及びo−,m−又はp−トリル基等が挙げられる。
アルコキシル基としては、以下に限定されないが、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、イソブトキシ基、及びtert−ブトキシ基が挙げられる。
上記式(1)のXにおける炭素数1〜50の2価の有機基の具体例としては、以下に限定されないが、メチレン基、エチレン基、トリメチレン基、ジメチルメチレン基、シクロペンチレン基、シクロヘキシレン基、トリメチルシクロヘキシレン基、ビフェニルイルメチレン基、ジメチルメチレン−フェニレン−ジメチルメチレン基、フルオレンジイル基、及びフタリドジイル基等が挙げられる。該2価の有機基中の水素原子は、フッ素原子、塩素原子等のハロゲン原子、メトキシ基、フェノキシ基等のアルコキシル基、シアノ基等で置換されていてもよい。
上記式(1)のXにおける窒素数1〜10の2価の有機基の例としては、以下に限定されないが、−N−R−N−で表される基、イミノ基、ポリイミド基等が挙げられる。
また、上記式(1)中のXの有機基として、例えば、下記式(2)又は下記式(3)で表される構造であるものが挙げられる。
(上記式(2)中、Ar2は芳香環を示し、uが2以上の場合、互いに同一であっても異なっていてもよい。上記芳香環としては、特に限定されないが、例えば、ベンゼンテトライル基、ナフタレンテトライル基及びビフェニルテトライル基が挙げられる。Rb、Rc、Rf、及びRgは各々独立に、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数6〜12のアリール基、トリフルオロメチル基、又はフェノール性ヒドロキシ基を少なくとも1個有するアリール基を示す。Rd及び、Reは各々独立に、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数6〜12のアリール基、炭素数1〜4のアルコキシル基、又はヒドロキシ基のいずれか一種から選択される。uは0〜5の整数を示す。)
(式(3)中、Ar3はフェニレン基、ナフチレン基又はビフェニレン基を示し、vが2以上の場合、互いに同一であっても異なっていてもよい。Ri、及びRjは各々独立に、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数6〜12のアリール基、ベンジル基、炭素数1〜4のアルコキシル基、ヒドロキシ基、トリフルオロメチル基、又はシアナト基が少なくとも1個置換されたアリール基を示す。vは0〜5の整数を示すが、vが異なる化合物の混合物であってもよい。)
さらに、式(1)中のXとしては、下記式で表される2価の基が挙げられる。
(上記式中、zは4〜7の整数を示す。Rkは各々独立に、水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基を示す。)
式(2)のAr2及び式(3)のAr3の具体例としては、1,4−フェニレン基、1,3−フェニレン基、4,4’−ビフェニレン基、2,4’−ビフェニレン基、2,2’−ビフェニレン基、2,3’−ビフェニレン基、3,3’−ビフェニレン基、3,4’−ビフェニレン基、2,6−ナフチレン基、1,5−ナフチレン基、1,6−ナフチレン基、1,8−ナフチレン基、1,3−ナフチレン基、1,4−ナフチレン基、2,7−ナフチレン基が挙げられる。
式(2)のRb、Rc、Rd、Re、Rf及びRg、並びに式(3)のRi、Rjにおけるアルキル基及びアリール基は、上記式(1)のRaにおけるアルキル基及びアリール基と同義である。
上記式(1)で表されるシアン酸エステル化合物の具体例としては、以下に限定されないが、シアナトベンゼン、1−シアナト−2−,1−シアナト−3−,又は1−シアナト−4−メチルベンゼン、1−シアナト−2−,1−シアナト−3−,又は1−シアナト−4−メトキシベンゼン、1−シアナト−2,3−,1−シアナト−2,4−,1−シアナト−2,5−,1−シアナト−2,6−,1−シアナト−3,4−又は1−シアナト−3,5−ジメチルベンゼン、シアナトエチルベンゼン、シアナトブチルベンゼン、シアナトオクチルベンゼン、シアナトノニルベンゼン、2−(4−シアナフェニル)−2−フェニルプロパン(4−α−クミルフェノールのシアネート)、1−シアナト−4−シクロヘキシルベンゼン、1−シアナト−4−ビニルベンゼン、1−シアナト−2−又は1−シアナト−3−クロロベンゼン、1−シアナト−2,6−ジクロロベンゼン、1−シアナト−2−メチル−3−クロロベンゼン、シアナトニトロベンゼン、1−シアナト−4−ニトロ−2−エチルベンゼン、1−シアナト−2−メトキシ−4−アリルベンゼン(オイゲノールのシアネート)、メチル(4−シアナトフェニル)スルフィド、1−シアナト−3−トリフルオロメチルベンゼン、4−シアナトビフェニル、1−シアナト−2−又は1−シアナト−4−アセチルベンゼン、4−シアナトベンズアルデヒド、4−シアナト安息香酸メチルエステル、4−シアナト安息香酸フェニルエステル、1−シアナト−4−アセトアミノベンゼン、4−シアナトベンゾフェノン、1−シアナト−2,6−ジ−tert−ブチルベンゼン、1,2−ジシアナトベンゼン、1,3−ジシアナトベンゼン、1,4−ジシアナトベンゼン、1,4−ジシアナト−2−tert−ブチルベンゼン、1,4−ジシアナト−2,4−ジメチルベンゼン、1,4−ジシアナト−2,3,4−ジメチルベンゼン、1,3−ジシアナト−2,4,6−トリメチルベンゼン、1,3−ジシアナト−5−メチルベンゼン、1−シアナト又は2−シアナトナフタレン、1−シアナト4−メトキシナフタレン、2−シアナト−6−メチルナフタレン、2−シアナト−7−メトキシナフタレン、2,2’−ジシアナト−1,1’−ビナフチル、1,3−,1,4−,1,5−,1,6−,1,7−,2,3−,2,6−又は2,7−ジシアナトシナフタレン、2,2’−又は4,4’−ジシアナトビフェニル、4,4’−ジシアナトオクタフルオロビフェニル、2,4’−又は4,4’−ジシアナトジフェニルメタン、ビス(4−シアナト−3,5−ジメチルフェニル)メタン、1,1−ビス(4−シアナトフェニル)エタン、1,1−ビス(4−シアナトフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−シアナトフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−シアナト−3−メチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(2−シアナト−5−ビフェニルイル)プロパン、2,2−ビス(4−シアナトフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(4−シアナト−3,5−ジメチルフェニル)プロパン、1,1−ビス(4−シアナトフェニル)ブタン、1,1−ビス(4−シアナトフェニル)イソブタン、1,1−ビス(4−シアナトフェニル)ペンタン、1,1−ビス(4−シアナトフェニル)−3−メチルブタン、1,1−ビス(4−シアナトフェニル)−2−メチルブタン、1,1−ビス(4−シアナトフェニル)−2,2−ジメチルプロパン、2,2−ビス(4−シアナトフェニル)ブタン、2,2−ビス(4−シアナトフェニル)ペンタン、2,2−ビス(4−シアナトフェニル)ヘキサン、2,2−ビス(4−シアナトフェニル)−3−メチルブタン、2,2−ビス(4−シアナトフェニル)−4−メチルペンタン、2,2−ビス(4−シアナトフェニル)−3,3−ジメチルブタン、3,3−ビス(4−シアナトフェニル)ヘキサン、3,3−ビス(4−シアナトフェニル)ヘプタン、3,3−ビス(4−シアナトフェニル)オクタン、3,3−ビス(4−シアナトフェニル)−2−メチルペンタン、3,3−ビス(4−シアナトフェニル)−2−メチルヘキサン、3,3−ビス(4−シアナトフェニル)−2,2−ジメチルペンタン、4,4−ビス(4−シアナトフェニル)−3−メチルヘプタン、3,3−ビス(4−シアナトフェニル)−2−メチルヘプタン、3,3−ビス(4−シアナトフェニル)−2,2−ジメチルヘキサン、3,3−ビス(4−シアナトフェニル)−2,4−ジメチルヘキサン、3,3−ビス(4−シアナトフェニル)−2,2,4−トリメチルペンタン、2,2−ビス(4−シアナトフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン、ビス(4−シアナトフェニル)フェニルメタン、1,1−ビス(4−シアナトフェニル)−1−フェニルエタン、ビス(4−シアナトフェニル)ビフェニルメタン、1,1−ビス(4−シアナトフェニル)シクロペンタン、1,1−ビス(4−シアナトフェニル)シクロヘキサン、2,2−ビス(4−シアナト−3−イソプロピルフェニル)プロパン、1,1−ビス(3−シクロヘキシル−4−シアナトフェニル)シクロヘキサン、ビス(4−シアナトフェニル)ジフェニルメタン、ビス(4−シアナトフェニル)−2,2−ジクロロエチレン、1,3−ビス[2−(4−シアナトフェニル)−2−プロピル]ベンゼン、1,4−ビス[2−(4−シアナトフェニル)−2−プロピル]ベンゼン、1,1−ビス(4−シアナトフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、4−[ビス(4−シアナトフェニル)メチル]ビフェニル、4,4−ジシアナトベンゾフェノン、1,3−ビス(4−シアナトフェニル)−2−プロペン−1−オン、ビス(4−シアナトフェニル)エーテル、ビス(4−シアナトフェニル)スルフィド、ビス(4−シアナトフェニル)スルホン、4−シアナト安息香酸−4−シアナトフェニルエステル(4−シアナトフェニル−4−シアナトベンゾエート)、ビス−(4−シアナトフェニル)カーボネート、1,3−ビス(4−シアナトフェニル)アダマンタン、1,3−ビス(4−シアナトフェニル)−5,7−ジメチルアダマンタン、3,3−ビス(4−シアナトフェニル)イソベンゾフラン−1(3H)−オン(フェノールフタレインのシアネート)、3,3−ビス(4−シアナト−3−メチルフェニル)イソベンゾフラン−1(3H)−オン(o−クレゾールフタレインのシアネート)、9,9’−ビス(4−シアナトフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−シアナト−3−メチルフェニル)フルオレン、9,9−ビス(2−シアナト−5−ビフェニルイル)フルオレン、トリス(4−シアナトフェニル)メタン、1,1,1−トリス(4−シアナトフェニル)エタン、1,1,3−トリス(4−シアナトフェニル)プロパン、α,α,α’−トリス(4−シアナトフェニル)−1−エチル−4−イソプロピルベンゼン、1,1,2,2−テトラキス(4−シアナトフェニル)エタン、テトラキス(4−シアナトフェニル)メタン、2,4,6−トリス(N−メチル−4−シアナトアニリノ)−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(N−メチル−4−シアナトアニリノ)−6−(N−メチルアニリノ)−1,3,5−トリアジン、ビス(N−4−シアナト−2−メチルフェニル)−4,4’−オキシジフタルイミド、ビス(N−3−シアナト−4−メチルフェニル)−4,4’−オキシジフタルイミド、ビス(N−4−シアナトフェニル)−4,4’−オキシジフタルイミド、ビス(N−4−シアナト−2−メチルフェニル)−4,4’−(ヘキサフルオロイソプロピリデン)ジフタルイミド、トリス(3,5−ジメチル−4−シアナトベンジル)イソシアヌレート、2−フェニル−3,3−ビス(4−シアナトフェニル)フタルイミジン、2−(4−メチルフェニル)−3,3−ビス(4−シアナトフェニル)フタルイミジン、2−フェニル−3,3−ビス(4−シアナト−3−メチルフェニル)フタルイミジン、1−メチル−3,3−ビス(4−シアナトフェニル)インドリン−2−オン、及び、2−フェニル−3,3−ビス(4−シアナトフェニル)インドリン−2−オンが挙げられる。
また、上記式(1)で表される化合物の別の具体例としては、以下に限定されないが、フェノールノボラック樹脂及びクレゾールノボラック樹脂(公知の方法により、フェノール、アルキル置換フェノール又はハロゲン置換フェノールと、ホルマリンやパラホルムアルデヒドなどのホルムアルデヒド化合物とを、酸性溶液中で反応させたもの)、トリスフェノールノボラック樹脂(ヒドロキシベンズアルデヒドとフェノールとを酸性触媒の存在下に反応させたもの)、フルオレンノボラック樹脂(フルオレノン化合物と9,9−ビス(ヒドロキシアリール)フルオレン類を酸性触媒の存在下に反応させたもの)、フェノールアラルキル樹脂、クレゾールアラルキル樹脂、ナフトールアラルキル樹脂及びビフェニルアラルキル樹脂(公知の方法により、Ar’−(CH2Y)2(Ar’はフェニル基を示し、Yはハロゲン原子を示す。以下、この段落において同様。)で表されるようなビスハロゲノメチル化合物とフェノール化合物とを酸性触媒若しくは無触媒で反応させたもの、Ar’−(CH2OR)2で表されるようなビス(アルコキシメチル)化合物とフェノール化合物とを酸性触媒の存在下に反応させたもの、又は、Ar’−(CH2OH)2で表されるようなビス(ヒドロキシメチル)化合物とフェノール化合物を酸性触媒の存在下に反応させたもの、あるいは、芳香族アルデヒド化合物とアラルキル化合物とフェノール化合物とを重縮合させたもの)、フェノール変性キシレンホルムアルデヒド樹脂(公知の方法により、キシレンホルムアルデヒド樹脂とフェノール化合物とを酸性触媒の存在下に反応させたもの)、変性ナフタレンホルムアルデヒド樹脂(公知の方法により、ナフタレンホルムアルデヒド樹脂とヒドロキシ置換芳香族化合物を酸性触媒の存在下に反応させたもの)、フェノール変性ジシクロペンタジエン樹脂、ポリナフチレンエーテル構造を有するフェノール樹脂(公知の方法により、フェノール性ヒドロキシ基を1分子中に2つ以上有する多価ヒドロキシナフタレン化合物を、塩基性触媒の存在下に脱水縮合させたもの)等のフェノール樹脂を、上述と同様の方法によりシアネート化したもの等、並びにこれらのプレポリマー等が挙げられる。
また、シアン酸エステル化合物の例としては、下記式(4)で表されるものも挙げられる。
(式(4)中、Ar4は芳香環を表し、複数ある場合は互いに同一であっても異なっていてもよい。R1は各々独立にメチレン基、メチレンオキシ基、メチレンオキシメチレン基又はオキシメチレン基を表し、これらが連結していてもよい。R2は一価の置換基を表し、各々独立に水素原子、アルキル基又はアリール基を表し、R3は各々独立に水素原子、炭素数が1〜3のアルキル基、アリール基、ヒドロキシ基又はヒドロキシメチレン基を表し、mは1以上の整数を表し、nは0以上の整数を表す。m及びnが異なる化合物の混合物であってもよい。各繰り返し単位の配列は任意である。lはシアナト基の結合個数を表し、1〜3の整数である。xはR2の結合個数を表し、Ar4の置換可能基数から(l+2)を引いた数を表す。yはR3の結合個数を表し、Ar4の置換可能基数から2を引いた数を表す。)
上記式(4)におけるAr4としては、ベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環等が例示されるが、これらに特に限定されない。
式(4)のR2及びR3におけるアルキル基は、直鎖若しくは分枝の鎖状構造、及び、環状構造(例えばシクロアルキル基等)の何れを有していてもよい。
また、式(4)のR2及びR3におけるアリール基中の水素原子は、フッ素原子、塩素原子等のハロゲン原子、メトキシ基、フェノキシ基等のアルコキシ基、シアノ基等で置換されていてもよい。
前記アルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、1−エチルプロピル基、2,2−ジメチルプロピル基、シクロペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、トリフルオロメチル基等が挙げられる。
前記アリール基の具体例としては、フェニル基、キシリル基、メシチル基、ナフチル基、フェノキシフェニル基、エチルフェニル基、o−,m−又はp−フルオロフェニル基、ジクロロフェニル基、ジシアノフェニル基、トリフルオロフェニル基、メトキシフェニル基、o−,m−又はp−トリル基等が挙げられる。更にアルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、イソブトキシ基、tert−ブトキシ基等が挙げられる。
式(4)で表されるシアン酸エステル化合物の具体例としては、フェノール変性キシレンホルムアルデヒド樹脂(公知の方法により、キシレンホルムアルデヒド樹脂とフェノール化合物を酸性触媒の存在下に反応させたもの)、変性ナフタレンホルムアルデヒド樹脂(公知の方法により、ナフタレンホルムアルデヒド樹脂とヒドロキシ置換芳香族化合物を酸性触媒の存在下に反応させたもの)等のフェノール樹脂を後述と同様の方法によりシアネート化したもの等が挙げられるが、特に制限されるものではない。これらのシアン酸エステル化合物は1種又は2種以上を混合して用いることができる。
上記したシアン酸エステル化合物は、1種を単独で又は2種以上を混合して用いることができる。
上記した中でも、フェノールノボラック型シアン酸エステル化合物、ナフトールアラルキル型シアン酸エステル化合物、ビフェニルアラルキル型シアン酸エステル化合物、ナフチレンエーテル型シアン酸エステル化合物、キシレン樹脂型シアン酸エステル化合物、アダマンタン骨格型シアン酸エステル化合物が好ましく、ナフトールアラルキル型シアン酸エステル化合物が特に好ましい。
(エポキシ樹脂)
エポキシ樹脂としては、1分子中に2個以上のエポキシ基を有するエポキシ樹脂であれば、公知のものを適宜使用することができ、その種類は特に限定されない。具体的には、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールE型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、ビスフェノールAD型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂、グリシジルエステル型エポキシ樹脂、アラルキルノボラック型エポキシ樹脂、ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂、ビフェニルノボラック型エポキシ樹脂、ナフチレンエーテル型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、多官能フェノール型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、アントラセン型エポキシ樹脂、ジヒドロアントラセン型エポキシ樹脂、ナフタレン骨格変性ノボラック型エポキシ樹脂、フェノールアラルキル型エポキシ樹脂、ナフトールアラルキル型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、トリフェニルメタン型エポキシ樹脂、テトラフェニルエタン型エポキシ樹脂、イソシアヌル酸型エポキシ樹脂、フルオレン型エポキシ樹脂、キサンテン型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、ポリオール型エポキシ樹脂、リン含有エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、グリシジルエステル型エポキシ樹脂、ブタジエンなどの二重結合をエポキシ化した化合物、水酸基含有シリコーン樹脂類とエピクロルヒドリンとの反応により得られる化合物などが挙げられる。これらのエポキシ樹脂のなかでは、難燃性、耐熱性の観点から、ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂、ナフチレンエーテル型エポキシ樹脂、多官能フェノール型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂が好ましい。また、より熱伝導性を高める観点から、本実施形態の組成物は、ナフタレン型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、トリフェニルメタン型エポキシ樹脂及びイソシアヌル酸型エポキシ樹脂からなる群より選択される少なくとも1種のエポキシ樹脂を含むことが好ましい。前記ナフタレン型エポキシ樹脂としては、以下に限定されないが、例えば、DIC株式会社製、商品名HP−4710、商品名HP−4700、商品名HP−4032D等が挙げられる。前記ビフェニル型エポキシ樹脂としては、以下に限定されないが、例えば、三菱ケミカル株式会社製、商品名YX4000、商品名YL6121H、商品名YX7399等が挙げられる。前記トリフェニルメタン型エポキシ樹脂としては、以下に限定されないが、例えば、日本化薬株式会社製、商品名EPPN−501H、商品名EPPN−501HY、商品名EPPN−502H等が挙げられる。前記イソシアヌル酸型エポキシ樹脂としては、以下に限定されないが、例えば、日産化学工業株式会社製、商品名TEPIC−S、商品名TEPIC−VL等が挙げられる。これらのエポキシ樹脂は、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
(マレイミド化合物)
マレイミド化合物としては、1分子中に1個以上のマレイミド基を有する化合物であれば、一般に公知のものを使用できる。例えば、4,4−ジフェニルメタンビスマレイミド、フェニルメタンマレイミド、m−フェニレンビスマレイミド、2,2−ビス(4−(4−マレイミドフェノキシ)−フェニル)プロパン、3,3−ジメチル−5,5−ジエチル−4,4−ジフェニルメタンビスマレイミド、4−メチル−1,3−フェニレンビスマレイミド、1,6−ビスマレイミド−(2,2,4−トリメチル)ヘキサン、4,4−ジフェニルエーテルビスマレイミド、4,4−ジフェニルスルフォンビスマレイミド、1,3−ビス(3−マレイミドフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(4−マレイミドフェノキシ)ベンゼン、ポリフェニルメタンマレイミド、ノボラック型マレイミド、ビフェニルアラルキル型マレイミド、及びこれらマレイミド化合物のプレポリマー、もしくはマレイミド化合物とアミン化合物のプレポリマー等が挙げられるが、特に限定されるものではない。これらのマレイミド化合物は、1種又は2種以上混合して用いることができる。この中でも、ノボラック型マレイミド化合物、ビフェニルアラルキル型マレイミド化合物が特に好ましい。
樹脂が熱硬化性樹脂である場合、本実施形態の組成物は、硬化成形する際に樹脂と架橋反応する硬化剤を含有することが好ましい。例えば、エポキシ樹脂、シアネート樹脂、ビスマレイミド樹脂、ビスマレイミド・トリアジン樹脂、ベンゾオキサジン樹脂、フェノール樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、シリコーン樹脂、熱硬化型PPE樹脂、熱硬化型変性PPE樹脂等のそれぞれに対して適用できる硬化剤であれば、その種類は特に限定されない。具体的にはフェノール化合物、酸無水物化合物、アミン化合物、アリル化合物、プロペニル化合物等、従来公知のものを用いることができる。
また、前記樹脂が熱硬化性樹脂である場合、本実施形態の組成物は、必要に応じて、硬化速度を適宜調節するための硬化促進剤を含有していてもよい。この硬化促進剤としては、エポキシ樹脂やシアネート樹脂等の硬化促進剤として一般に使用されているものを好適に用いることができ、その種類は特に限定されない。その具体例としては、オクチル酸亜鉛、ナフテン酸亜鉛、ナフテン酸コバルト、ナフテン酸銅、アセチルアセトン鉄、オクチル酸ニッケル、オクチル酸マンガン等の有機金属塩類、フェノール、キシレノール、クレゾール、レゾルシン、カテコール、オクチルフェノール、ノニルフェノール等のフェノール化合物、1−ブタノール、2−エチルヘキサノール等のアルコール類、2−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾール、1−シアノエチル−2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−フェニル−4,5−ジヒドロキシメチルイミダゾール、2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾール等のイミダゾール類及びこれらのイミダゾール類のカルボン酸もしくはその酸無水類の付加体等の誘導体、ジシアンジアミド、ベンジルジメチルアミン、4−メチル−N,N−ジメチルベンジルアミン等のアミン類、ホスフィン系化合物、ホスフィンオキサイド系化合物、ホスホニウム塩系化合物、ダイホスフィン系化合物等のリン化合物、エポキシ−イミダゾールアダクト系化合物、ベンゾイルパーオキサイド、p−クロロベンゾイルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、ジイソプロピルパーオキシカーボネート、ジ−2−エチルヘキシルパーオキシカーボネート等の過酸化物、又はアゾビスイソブチロニトリル等のアゾ化合物等が挙げられる。硬化促進剤は、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。特に限定されるものではないが、本実施形態の組成物における表面粗化六方晶窒化ホウ素粒子(x)と樹脂(y)との質量比(x/y)は、10/90〜95/5が好ましく、30/70〜90/10が更に好ましい。
本実施形態の組成物は、さらに表面粗化六方晶窒化ホウ素粒子以外のフィラーを含んでいてもよい。ここで表面粗化六方晶窒化ホウ素粒子以外のフィラーとしては、公知のものを適宜使用することができ、その種類は特に限定されない。表面粗化六方晶窒化ホウ素粒子以外のフィラーとして具体的には、天然シリカ、溶融シリカ、合成シリカ、アモルファスシリカ、アエロジル、中空シリカ等のシリカ類、ホワイトカーボン、チタンホワイト、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、酸化ベリリウム、表面が粗化されていない六方晶窒化ホウ素粒子及びその凝集体を含む六方晶窒化ホウ素、立方晶窒化ホウ素、凝集窒化ホウ素、窒化ケイ素、窒化炭素、窒化アルミニウム等の窒化物、炭化ケイ素等の炭化物、チタン酸ストロンチウム、チタン酸バリウム等のチタン酸塩、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、亜硫酸カルシウム等の硫酸塩又は亜硫酸塩、水酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム加熱処理品(水酸化アルミニウムを加熱処理し、結晶水の一部を減じたもの)、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム等の金属水酸化物、酸化モリブデンやモリブデン酸亜鉛等のモリブデン化合物、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ハイドロタルサイト等の炭酸塩、ホウ酸亜鉛、メタホウ酸バリウム、ホウ酸アルミニウム、ホウ酸カルシウム、ホウ酸ナトリウム等のホウ酸塩、錫酸亜鉛、アルミナ、ギブサイト、ベーマイト、クレー、カオリン、タルク、焼成クレー、焼成カオリン、焼成タルク、マイカ、E−ガラス、A−ガラス、NE−ガラス、C−ガラス、L−ガラス、D−ガラス、S−ガラス、M−ガラスG20、ガラス短繊維(Eガラス、Tガラス、Dガラス、Sガラス、Qガラス等のガラス微粉末類を含む。)、中空ガラス、球状ガラスなど無機系の充填材の他、スチレン型、ブタジエン型、アクリル型などのゴムパウダー、コアシェル型のゴムパウダー、シリコーンレジンパウダー、シリコーンゴムパウダー、シリコーン複合パウダーなど有機系の充填材などが挙げられる。これらのフィラーは、1種を単独で又は2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。中でも、前記フィラーとしては、組成物の熱伝導性を向上する観点から、酸化亜鉛、酸化ベリリウム、表面が粗化されていない六方晶窒化ホウ素粒子及びその凝集体を含む六方晶窒化ホウ素、立方晶窒化ホウ素、凝集窒化ホウ素、窒化ケイ素、窒化炭素、窒化アルミニウム、炭化ケイ素、アルミナが好ましい。特に限定されるものではないが、本実施形態の組成物が表面粗化六方晶窒化ホウ素粒子(x1)と表面粗化六方晶窒化ホウ素粒子以外のフィラー(x2)とを併用する場合、その質量比(x1/x2)は、95/5〜5/95が好ましく、90/10〜10/90が更に好ましい。
上述の組成物は、必要に応じて溶媒を含有してもよい。溶剤としては、上述した各種樹脂成分の少なくとも一部、好ましくは全部を溶解あるいは相溶可能なものであれば、公知のものを適宜用いることができ、その種類は特に限定されるものではない。具体的には、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等のセロソルブ系溶媒、乳酸エチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソアミル、乳酸エチル、メトキシプロピオン酸メチル、ヒドロキシイソ酪酸メチル等のエステル系溶媒、ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド等のアミド類などの極性溶剤類、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素等の無極性溶剤等が挙げられる。これらは、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
また、上述の組成物は、分散剤、エラストマー等を適宜含有することができる。
本実施形態の組成物は、常法にしたがって調製することができ、本実施形態の表面粗化六方晶窒化ホウ素粒子と、樹脂と、上述したその他の任意成分とを均一に含有する組成物が得られる方法であれば、その調製方法は特に限定されない。例えば、本実施形態の表面粗化六方晶窒化ホウ素粒子と、樹脂と、上述したその他の任意成分とを溶剤に順次配合し、十分に撹拌することで本実施形態の組成物を容易に調製することができる。
なお、組成物の調製時に、各成分を均一に溶解或いは分散させるための公知の処理(撹拌、混合、混練処理など)を行うことができる。例えば、充填材の均一分散にあたり、適切な撹拌能力を有する撹拌機を付設した撹拌槽を用いて撹拌分散処理を行うことで、組成物に対する分散性が高められる。上記の撹拌、混合、混練処理は、例えば、ボールミル、ビーズミルなどの混合を目的とした装置、または、公転・自転型の混合装置などの公知の装置を用いて適宜行うことができる。
本実施形態の組成物は、上述したように、熱伝導性に優れていることを活かし、シート状成形体への用途に供することがとりわけ好ましい。
〔硬化物〕
本実施形態の硬化物は、本実施形態の組成物を硬化させてなるものである。硬化物の製造方法としては、特に限定されないが、例えば、組成物を溶融又は溶媒に溶解させた後、型内に流し込み、熱や光などを用いて通常の条件で硬化させることにより得ることができる。熱硬化の場合、硬化温度は、特に限定されないが、硬化が効率的に進み、かつ得られる硬化物の劣化を防止する観点から、120℃から300℃の範囲内が好ましい。光硬化の場合、光の波長領域は、特に限定されないが、光重合開始剤等により効率的に硬化が進む100nmから500nmの範囲で硬化させることが好ましい。
本実施形態の組成物は、プリプレグ、単層樹脂シート、積層樹脂シート、金属箔張積層板、プリント配線板、及び半導体パッケージの構成材料として用いることができる。例えば、本実施形態の組成物を溶剤に溶解させた溶液を基材に含浸又は塗布し乾燥することでプリプレグを得ることができる。
また、支持体として剥離可能なプラスチックフィルムを用い、本実施形態の組成物を溶剤に溶解させた溶液を、そのプラスチックフィルムに塗布し乾燥することでビルドアップ用フィルム又はドライフィルムソルダーレジストを得ることができる。ここで、溶剤は、20℃〜150℃の温度で1〜90分間乾燥することで除去することができる。
また、本実施形態の組成物は溶剤を除去した状態(未硬化の状態)で使用することもできるし、必要に応じて半硬化(Bステージ化)の状態にして使用することもできる。
〔樹脂シート〕
本実施形態の積層樹脂シートは、支持体と、該支持体の片面又は両面に配された上記組成物と、を有する。積層樹脂シートの製造方法は、常法にしたがって行うことができ、特に限定されない。例えば、上記の本実施形態の組成物を溶剤に溶解させた溶液を支持体に塗布し乾燥することで得ることができる。
ここで用いる支持体としては、特に限定されないが、例えば、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、エチレンテトラフルオロエチレン共重合体フィルム、並びにこれらのフィルムの表面に離型剤を塗布した離型フィルム、ポリイミドフィルム等の有機系のフィルム基材、銅箔、アルミ箔等の導体箔、ガラス板、SUS板、FRP等の板状のものが挙げられるが、これらに特に限定されない。
塗布方法としては、例えば、本実施形態の組成物を溶剤に溶解させた溶液を、バーコーター、ダイコーター、ドクターブレード、ベーカーアプリケーター等で支持体上に塗布する方法が挙げられる。
また、本実施形態の単層樹脂シートは、上記組成物をシート状に成形してなるものである。すなわち、本実施形態の単層樹脂シートは、本実施形態の組成物を含む。単層樹脂シートの製造方法は、常法にしたがって行うことができ、特に限定されない。例えば、上記積層樹脂シートの製法において、本実施形態の組成物を溶剤に溶解させた溶液を支持体上に塗布して乾燥させた後に、積層樹脂シートから支持体を剥離又はエッチングする方法が挙げられる。なお、上記の本実施形態の組成物を溶剤に溶解させた溶液を、シート状のキャビティを有する金型内に供給し乾燥する等してシート状に成形することで、支持体を用いることなく単層樹脂シート(樹脂シート)を得ることもできる。
なお、本実施形態の単層樹脂シート又は積層樹脂シートの作製において、溶剤を除去する際の乾燥条件は、特に限定されないが、低温であると組成物中に溶剤が残り易く、高温であると組成物の硬化が進行することから、20℃〜170℃の温度で1〜90分間が好ましい。
また、本実施形態の単層或いは積層シートの樹脂層の厚みは、本実施形態の組成物の溶液の濃度と塗布厚みにより調整することができ、特に限定されないが、一般的には塗布厚みが厚くなると乾燥時に溶剤が残り易くなることから、0.1〜500μmが好ましい。
以下、本実施形態のプリプレグについて詳述する。本実施形態のプリプレグは、基材と、該基材に含浸又は塗布された上記組成物とを有するものである。本実施形態のプリプレグの製造方法は、本実施形態の組成物と基材とを組み合わせてプリプレグを製造する方法であれば、特に限定されない。具体的には、本実施形態の組成物を基材に含浸又は塗布させた後、120〜220℃の乾燥機中で、2〜15分程度乾燥させる方法等によって半硬化させることで、本実施形態のプリプレグを製造することができる。このとき、基材に対する組成物の付着量、すなわち半硬化後のプリプレグの総量に対する組成物の含有量(充填材を含む。)は、20〜99質量%の範囲であることが好ましい。
本実施形態のプリプレグを製造する際に用いられる基材としては、各種プリント配線板材料に用いられている公知のものであってもよい。そのような基材としては、例えば、ガラス繊維、クォーツ等のガラス以外の無機繊維、ポリイミド、ポリアミド、ポリエステル等の有機繊維、液晶ポリエステル等の織布が挙げられるが、これらに特に限定されるものではない。基材の形状としては、織布、不織布、ロービング、チョップドストランドマット、及びサーフェシングマット等が知られており、これらのいずれであってもよい。基材は、1種を単独で又は2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。織布の中では、特に超開繊処理や目詰め処理を施した織布が、寸法安定性の観点から好適である。さらに、液晶ポリエステル織布は、電気特性の面から好ましい。さらに、基材の厚さは、特に限定されないが、積層板用途であれば、0.01〜0.2mmの範囲が好ましい。
本実施形態の金属箔張積層板は、本実施形態の単層樹脂シート、本実施形態の積層樹脂シート、及び、本実施形態のプリプレグからなる群より選ばれる少なくとも1種と、前記単層樹脂シート、前記積層樹脂シート及び前記プリプレグからなる群より選ばれる少なくとも1種の片面又は両面に配された金属箔と、を有し、前記単層樹脂シート、前記積層樹脂シート及び前記プリプレグからなる群より選ばれる少なくとも1種に含まれる組成物の硬化物を含むものである。プリプレグを用いる場合の具体例としては、前述のプリプレグ1枚に対して、又はプリプレグを複数枚重ねたものに対して、その片面又は両面に銅やアルミニウムなどの金属箔を配置して、積層成形することにより作製することができる。ここで用いられる金属箔は、プリント配線板材料に用いられているものであれば、特に限定されないが、圧延銅箔及び電解銅箔等の銅箔が好ましい。また、金属箔の厚さは、特に限定されないが、2〜70μmであると好ましく、3〜35μmであるとより好ましい。成形条件としては、通常のプリント配線板用積層板及び多層板の作製時に用いられる手法を採用できる。例えば、多段プレス機、多段真空プレス機、連続成形機、又はオートクレーブ成形機などを用い、温度180〜350℃、加熱時間100〜300分、面圧20〜100kg/cm2の条件で積層成形することにより本実施形態の金属箔張積層板を製造することができる。また、上記のプリプレグと、別途作製した内層用の配線板とを組み合わせて積層成形することにより、多層板を作製することもできる。多層板の製造方法としては、例えば、上述したプリプレグ1枚の両面に35μmの銅箔を配置し、上記条件にて積層形成した後、内層回路を形成し、この回路に黒化処理を実施して内層回路板を形成する。さらに、この内層回路板と上記のプリプレグとを交互に1枚ずつ配置し、さらに最外層に銅箔を配置して、上記条件にて好ましくは真空下で積層成形する。こうして、多層板を作製することができる。
本実施形態の金属箔張積層板は、更にパターン形成することにより、プリント配線板として好適に用いることができる。プリント配線板は、常法に従って製造することができ、その製造方法は特に限定されない。以下、プリント配線板の製造方法の一例を示す。まず、上述した金属箔張積層板を用意する。次に、金属箔張積層板の表面にエッチング処理を施して内層回路を形成することにより、内層基板を作製する。この内層基板の内層回路表面に、必要に応じて接着強度を高めるための表面処理を施し、次いで、その内層回路表面に上述したプリプレグを所要枚数重ねる。さらに、その外側に外層回路用の金属箔を積層し、加熱加圧して一体成形する。このようにして、内層回路と外層回路用の金属箔との間に、基材及び熱硬化性組成物の硬化物からなる絶縁層が形成された多層の積層板が製造される。次いで、この多層の積層板にスルーホールやバイアホール用の穴あけ加工を施した後、この穴の壁面に内層回路と外層回路用の金属箔とを導通させるめっき金属皮膜を形成する。さらに、外層回路用の金属箔にエッチング処理を施して外層回路を形成することで、プリント配線板が製造される。
上記の製造例で得られるプリント配線板は、絶縁層と、この絶縁層の片面又は両面に形成された導体層とを有し、絶縁層が上述した本実施形態の組成物を含む構成となる。例えば、上述した本実施形態のプリプレグ(基材及びこれに含浸又は塗布された本実施形態の組成物)、上述した本実施形態の金属箔張積層板の組成物の層(本実施形態の組成物からなる層)が、本実施形態の組成物を含む絶縁層を構成するものとすることができる。
〔封止用材料〕
本実施形態の封止用材料は、本実施形態の組成物を含む。封止用材料の製造方法としては、一般に公知の方法を適宜適用でき、特に限定されない。例えば、上記した組成物と、封止材料用途で一般的に用いられる各種公知の添加剤或いは溶媒等を、公知のミキサーを用いて混合することで封止用材料を製造することができる。なお、混合の際の、表面粗化六方晶窒化ホウ素粒子、樹脂、各種添加剤、溶媒の添加方法は、一般に公知の方法を適宜適用でき、特に限定されない。
〔繊維強化複合材料〕
本実施形態の繊維強化複合材料は、本実施形態の組成物と、強化繊維とを含む。強化繊維としては、一般的に公知のものを用いることができ、特に限定されない。その具体例としては、Eガラス、Dガラス、Lガラス、Sガラス、Tガラス、Qガラス、UNガラス、NEガラス、球状ガラス等のガラス繊維、炭素繊維、アラミド繊維、ボロン繊維、PBO繊維、高強力ポリエチレン繊維、アルミナ繊維、及び炭化ケイ素繊維などが挙げられる。強化繊維の形態や配列については、特に限定されず、織物、不織布、マット、ニット、組み紐、一方向ストランド、ロービング、チョップド等から適宜選択できる。また、強化繊維の形態としてプリフォーム(強化繊維からなる織物基布を積層したもの、又はこれをステッチ糸により縫合一体化したもの、あるいは立体織物や編組物などの繊維構造物)を適用することもできる。
これら繊維強化複合材料の製造方法としては、一般に公知の方法を適宜適用でき、特に限定されない。その具体例としては、リキッド・コンポジット・モールディング法、レジン・フィルム・インフュージョン法、フィラメント・ワインディング法、ハンド・レイアップ法、プルトルージョン法等が挙げられる。このなかでも、リキッド・コンポジット・モールディング法の一つであるレジン・トランスファー・モールディング法は、金属板、フォームコア、ハニカムコア等、プリフォーム以外の素材を成形型内に予めセットしておくことができることから、種々の用途に対応可能であるため、比較的、形状が複雑な複合材料を短時間で大量生産する場合に好ましく用いられる。
〔接着剤〕
本実施形態の接着剤は、本実施形態の組成物を含む。接着剤の製造方法としては、一般に公知の方法を適宜適用でき、特に限定されない。例えば、上記した組成物と、接着剤用途で一般的に用いられる各種公知の添加剤或いは溶媒等を、公知のミキサーを用いて混合することで接着剤を製造することができる。なお、混合の際の、表面粗化六方晶窒化ホウ素粒子、樹脂、各種添加剤、溶媒の添加方法は、一般に公知の方法を適宜適用でき、特に限定されない。
以下、実施例及び比較例を示し、本実施形態をさらに詳細に説明するが、本実施形態はこれらに限定されるものではない。
(合成例1)シアン酸エステル化合物の合成
1−ナフトールアラルキル樹脂(新日鉄住金化学株式会社製)300g(OH基換算1.28mol)及びトリエチルアミン194.6g(1.92mol)(ヒドロキシ基1molに対して1.5mol)をジクロロメタン1800gに溶解させ、これを溶液1とした。
塩化シアン125.9g(2.05mol)(ヒドロキシ基1molに対して1.6mol)、ジクロロメタン293.8g、36%塩酸194.5g(1.92mol)(ヒドロキシ基1モルに対して1.5モル)、水1205.9gを、撹拌下、液温−2〜−0.5℃に保ちながら、溶液1を30分かけて注下した。溶液1注下終了後、同温度にて30分撹拌した後、トリエチルアミン65g(0.64mol)(ヒドロキシ基1molに対して0.5mol)をジクロロメタン65gに溶解させた溶液(溶液2)を10分かけて注下した。溶液2注下終了後、同温度にて30分撹拌して反応を完結させた。
その後反応液を静置して有機相と水相を分離した。得られた有機相を水1300gで5回洗浄した。水洗5回目の廃水の電気伝導度は5μS/cmであり、水による洗浄により、除けるイオン性化合物は十分に除けられたことを確認した。
水洗後の有機相を減圧下で濃縮し、最終的に90℃で1時間濃縮乾固させて目的とするナフトールアラルキル型のシアン酸エステル化合物(SNCN)(橙色粘性物)を331g得た。得られたSNCNの質量平均分子量Mwは600であった。また、SNCNのIRスペクトルは2250cm-1(シアン酸エステル基)の吸収を示し、且つ、ヒドロキシ基の吸収は示さなかった。
本実施例にて用いた試験方法を以下に示す。
(赤外吸収スペクトル分析)
顕微IR(アジレント・テクノロジー(株)製、CARY660+620)を用い、六方晶窒化ホウ素粒子の赤外吸収スペクトルを測定した。
(FE−SEM)
六方晶窒化ホウ素粒子は電界放出形走査型電子顕微鏡((株)日立ハイテクノロジーズ製、SU8220)にて観察した。六方晶窒化ホウ素粒子(0001)面の一部分を撮影した電子顕微鏡画像を解析し、六方晶窒化ホウ素粒子表面に存在している凹構造の面積と、凹構造以外の面積(即ち(0001)面の面積)とを計測することにより、(0001)面に対する凹構造の投影面積比率を算出した。観察箇所の異なる3枚の画像それぞれで凹構造投影比率を算出し、平均値を評価に用いた。なお、(0001)面に存在する円形、楕円形、多角形状のクレーター構造を凹構造とみなした。
(ワニスの安定性)
表面粗化六方晶窒化ホウ素粒子28.4質量部、トリフェニルイミダゾール(東京化成(株)製)0.08質量部、オクチル酸マンガン(日本化学産業(株)製)0.002質量部、マレイミド樹脂(メーカー、BMI70(ケイ・アイ化成(株)製))6.3質量部、合成例1で得られたSNCN2.7質量部、エポキシ樹脂(日本化薬(株)製、NC3000FH)6.0質量部、を混合し、溶媒(シクロヘキサノン13.8質量部/メチルエチルケトン8.4質量部)で希釈してワニスを作製した。作製したワニスをスクリュー管(底面積12.6cm2)に移し、60分間経過後の分離界面高さを計測した。計測した分離界面高さから、下記式(1)に従い界面高さ維持率を算出した。
式(1):h=ha/hb
〔h:界面高さ維持率、ha:60分間経過時の界面高さ(mm)、hb:初期界面高さ(mm)〕
(樹脂硬化物の作製)
上記方法で得られたワニスを、アプリケーター(ギャップ470μm)を用いて銅箔(三井金属鉱業(株)製、3EC−III、厚さ70μm)マット面に塗工した。130℃で10分間乾燥してBステージ樹脂付銅箔を得た。マット面が樹脂に向くよう銅箔(三井金属鉱業(株)製、3EC−VLP、厚さ35μm)をBステージ樹脂付銅箔に重ね、真空熱プレス(230℃、180分間、プレス圧力10MPa)により両面銅箔付樹脂硬化物を作製した。
(樹脂硬化物の熱拡散係数)
上記方法で得られた両面銅箔付樹脂硬化物から両面の銅箔を剥離し、熱拡散係数測定に用いる樹脂硬化物を得た。樹脂硬化物を(株)アイフェイズ社製「ai−Phase Mobile M3 type1」中の試料ホルダにセットし、25℃、大気中の条件下で厚み方向熱拡散係数を測定した。
(表面粗化六方晶窒化ホウ素粒子の作製)
[実施例1]
六方晶窒化ホウ素粒子(デンカ(株)製、SGP、平均粒径18μm)50gをアルミナ坩堝(アルミナ99.6%)に充填し、電気炉(ヤマト科学(株)製、FO100)で空気雰囲気下焼成(1000℃、8.5時間、昇温速度:毎分7℃、降温速度:毎分5.5℃)して、焼成六方晶窒化ホウ素粒子を得た。
得られた焼成六方晶窒化ホウ素粒子全量を水500mLに加え、室温で3時間攪拌した。吸引ろ過で回収し、水で洗浄して表面粗化六方晶窒化ホウ素粒子を得た。
トリメトキシ[3−(フェニルアミノ)プロピル]シラン(東京化成工業(株)製)0.3gと、メチルエチルケトン300mL、表面粗化六方晶窒化ホウ素粒子29.7gを加え80℃で1時間加熱還流を行った。吸引ろ過で回収し、メチルエチルケトンで洗浄後、100℃で3時間乾燥して、表面粗化六方晶窒化ホウ素粒子1を得た。得られた表面粗化六方晶窒化ホウ素粒子1の赤外吸収スペクトルを図2に示す。得られた表面粗化六方晶窒化ホウ素粒子1の電子顕微鏡像を図7に示す。図7に示すように、表面粗化六方晶窒化ホウ素粒子1の(0001)面に凹構造が形成されていることが確認できた。(0001)面に対する凹構造の投影面積の比率は20.1%であった。
[実施例2]
実施例1において、トリメトキシ[3−(フェニルアミノ)プロピル]シランを0.3g用いる代わりに、トリエトキシビニルシラン(東京化成工業(株)製)0.3gを用いた以外は、実施例1と同様にして、表面粗化六方晶窒化ホウ素粒子2を得た。得られた表面粗化六方晶窒化ホウ素粒子2の赤外吸収スペクトルを図3に示す。得られた表面粗化六方晶窒化ホウ素粒子2の電子顕微鏡像を図8に示す。図8に示すように、表面粗化六方晶窒化ホウ素粒子2の(0001)面に凹構造が形成されていることが確認できた。(0001)面に対する凹構造の投影面積の比率は17.8%であった。
[実施例3]
六方晶窒化ホウ素粒子(デンカ(株)製、SGP、平均粒径18μm)50gをアルミナ坩堝(アルミナ99.6%)に充填し、電気炉(ヤマト科学(株)製、FO100)で空気雰囲気下焼成(1000℃、8.5時間、昇温速度:毎分7℃、降温速度:毎分5.5℃)して、焼成六方晶窒化ホウ素粒子を得た。
得られた焼成六方晶窒化ホウ素粒子全量を水500mLに加え、室温で3時間攪拌した。吸引ろ過で回収し、水で洗浄して表面粗化六方晶窒化ホウ素粒子を得た。
3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業(株)製、KBM−403)0.3gと、水100mL、HCl(関東化学(株)製、0.01mol/L)9.0gを50℃で30分間撹拌し、表面粗化六方晶窒化ホウ素粒子29.7gを加え70℃で3時間撹拌を行った。吸引ろ過で回収し、水で洗浄後、80℃で3時間乾燥して、表面粗化六方晶窒化ホウ素粒子3を得た。得られた表面粗化六方晶窒化ホウ素粒子3の赤外吸収スペクトルを図4に示す。得られた表面粗化六方晶窒化ホウ素粒子3の電子顕微鏡像を図9に示す。図9に示すように、表面粗化六方晶窒化ホウ素粒子3の(0001)面に凹構造が形成されていることが確認できた。(0001)面に対する凹構造の投影面積の比率は18.5%であった。
[比較例1]
六方晶窒化ホウ素粒子(デンカ(株)製、SGP、平均粒径18μm)の赤外吸収スペクトルを図5に示す。六方晶窒化ホウ素粒子の電子顕微鏡像を図10に示す。図10に示すように、六方晶窒化ホウ素粒子の(0001)面に凹構造が形成されていないことを確認できた。(0001)面に対する凹構造の投影面積の比率は0%であった。
[比較例2]
六方晶窒化ホウ素粒子(デンカ(株)製、SGP、平均粒径18μm)50gをアルミナ坩堝(アルミナ99.6%)に充填し、電気炉(ヤマト科学(株)製、FO100)で空気雰囲気下焼成(1000℃、8.5時間、昇温速度:毎分7℃、降温速度:毎分5.5℃)して、焼成六方晶窒化ホウ素粒子を得た。得られた焼成六方晶窒化ホウ素粒子全量を水500mLに加え、室温で3時間攪拌した。吸引ろ過で回収し、水で洗浄して表面粗化六方晶窒化ホウ素粒子を得た。得られた表面粗化六方晶窒化ホウ素粒子の赤外吸収スペクトルを図6に示す。図6に示すとおり、3000〜3500cm-1にOH基由来の吸収ピークが確認できた。得られた表面粗化六方晶窒化ホウ素粒子の電子顕微鏡像を図11に示す。図11に示すように、表面粗化六方晶窒化ホウ素粒子の(0001)面に凹構造が形成されていることが確認できた。(0001)面に対する凹構造の投影面積の比率は15.6%であった。
評価結果を表1に示す。
表1からも明らかなように、本実施形態の表面粗化六方晶窒化ホウ素粒子を含むワニスは、高い安定性を示した。また、本実施形態の表面粗化六方晶窒化ホウ素粒子を含む樹脂硬化物は熱伝導性を示した。
また、実施例1〜3で得られた表面粗化六方晶窒化ホウ素粒子1〜3の赤外吸収スペクトルには、比較例2で得られた表面粗化六方晶窒化ホウ素粒子で観測されたOH基由来の吸収ピークが観測されず、シランカップリング剤が粒子表面に結合していることが確認された。
前記表面粗化六方晶窒化ホウ素粒子は、樹脂との親和性に優れることから、熱伝導性フィラーとして広く且つ有効に利用可能である。また、前記表面粗化六方晶窒化ホウ素粒子を含む組成物は、高熱伝導材料として有効に利用可能であり、電気・電子材料、工作機械材料、航空材料等の各種用途において、例えば、絶縁放熱材料、半導体プラスチックパッケージ、封止材料、接着剤、積層材料、レジスト、ビルドアップ積層板材料等として、広く且つ有効に利用可能である。
10 表面粗化六方晶窒化ホウ素粒子
1 第1の凹部
2 第2の凹部
3 側面(端面)

Claims (18)

  1. (0001)面に凹構造を有する、表面粗化六方晶窒化ホウ素粒子であって、
    表面において、金属カップリング剤を介して官能基を有する、表面粗化六方晶窒化ホウ素粒子。
  2. 前記金属カップリング剤が、シランカップリング剤、チタネートカップリング剤、ジルコネートカップリング剤、アルミン酸ジルコニウムカップリング剤及びアルミネートカップリング剤からなる群より選ばれる少なくとも一種を含む、請求項1に記載の表面粗化六方晶窒化ホウ素粒子。
  3. 前記金属カップリング剤がシランカップリング剤を含む、請求項1又は2に記載の表面粗化六方晶窒化ホウ素粒子。
  4. 前記凹構造の投影面積が前記(0001)面の投影面積の3%以上97%以下を占める、請求項1〜3のいずれか一項に記載の表面粗化六方晶窒化ホウ素粒子。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の表面粗化六方晶窒化ホウ素粒子と、樹脂とを含む、組成物。
  6. 前記樹脂が熱硬化性樹脂である、請求項5に記載の組成物。
  7. さらに有機溶媒を含む、請求項5又は6に記載の組成物。
  8. さらに、前記表面粗化六方晶窒化ホウ素粒子以外のフィラーを含む、請求項5〜7のいずれか一項に記載の組成物。
  9. シート状成型体用である、請求項5〜8のいずれか一項に記載の組成物。
  10. 請求項5〜9のいずれか一項に記載の組成物を硬化させてなる、硬化物。
  11. 請求項5〜9のいずれか一項に記載の組成物を含む、単層樹脂シート。
  12. 支持体と、
    前記支持体の片面又は両面に配された、請求項5〜9のいずれか一項に記載の組成物と、
    を有する、積層樹脂シート。
  13. 基材と、
    前記基材に含浸又は塗布された、請求項5〜9のいずれか一項に記載の組成物と、
    を有する、プリプレグ。
  14. 請求項11に記載の単層樹脂シート、請求項12に記載の積層樹脂シート、及び、請求項13に記載のプリプレグからなる群より選ばれる少なくとも1種と、
    前記単層樹脂シート、前記積層樹脂シート及び前記プリプレグからなる群より選ばれる少なくとも1種の片面又は両面に配された金属箔と、
    を有し、
    前記単層樹脂シート、前記樹脂シート及び前記プリプレグからなる群より選ばれる少なくとも1種に含まれる組成物の硬化物を含む、金属箔張積層板。
  15. 絶縁層と、
    前記絶縁層の片面又は両面に形成された導体層と、
    を有し、
    前記絶縁層が、請求項5〜9のいずれか一項に記載の組成物を含む、プリント配線板。
  16. 請求項5〜9のいずれか一項に記載の組成物を含む、封止用材料。
  17. 請求項5〜9のいずれか一項に記載の組成物と、強化繊維と、を含む、繊維強化複合材料。
  18. 請求項5〜9のいずれか一項に記載の組成物を含む、接着剤。
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