JP2019136643A - 水処理方法、水処理装置および水処理剤 - Google Patents

水処理方法、水処理装置および水処理剤 Download PDF

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祐司 島村
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Abstract

【課題】難生分解性の溶解性COD成分を低減することができる溶解性COD含有水の水処理方法、水処理剤及び水処理装置の提供。【解決手段】溶解性COD含有水に(1)で表される共重合体をCOD低減剤として添加し凝集処理を行う。−[CH2CH(CH2NXR1R2CH2)CHCH2]n−[CH2CH(CH2NMR3CH2)CHCH2]m−(1)(式中、R1,R2は、独立して炭素数1〜10のアルキル基であり、R3は、−R4CH(OH)R5Y、または−R6CH(R7)C(O)NHCH2NHC(O)CH(R8)R9であり、Yは、Cl、Br、I、OH、OR10、NH3、P(CH3)3、SCH3、またはCNであり、R4,R5,R6は、独立して炭素数1〜10のアルキレン基であり、R7,R8,R9,R10は、独立して炭素数1〜10のアルキル基であり、n,mは、モル比であり、Xは、アニオンであり、Mは、酸である。)【選択図】なし

Description

本発明は、溶解性COD成分を含有する溶解性COD含有水のCODを低減する水処理方法、水処理装置および水処理剤に関する。
化学工場、紙・パルプ工場、印刷工場、機械製造工場、食品工場、製薬工場等から、様々な性状の排水が排出されている。これらの排水中には、化学的酸素要求量(COD)を指標とする有機物が含有されており、COD成分をそのまま海域および湖沼等に放流すると環境汚染の原因となる可能性がある。そのため、水質汚濁防止法において、特定施設を有する事業場から海域および湖沼等に排出される排水のCOD濃度に対して一律排水基準が定められており、COD濃度を排水基準以下に低減することが求められている。
また、一律排水基準だけでは水質汚濁防止が不十分な地域において、都道府県が条例によって上乗せ排水基準を定めている。CODの上乗せ排水基準は、業種および地域によって様々ではあるが、20mg/L以下の厳しい基準を定めている例もある。
そこで、排水のCODを低減するため、主に生物処理が適用されている。しかし、生物処理単独ではCODを十分に低減できない性状の排水もある。この場合、排水が難生分解性であり、かつ、溶解性のCOD成分を含有することが主な原因である。そのため、難生分解性であり、かつ、溶解性のCOD成分を低減するため、凝集処理、フェントン処理、オゾン処理および活性炭処理等の物理化学的処理が行われている。
凝集処理は、懸濁物質に由来するCOD成分の除去には効果的であるが、溶解性COD成分の低減率は低く、規制値を満足するために大量の凝集剤の添加が必要となる場合がある。このように、難生分解性であり、かつ、溶解性のCOD成分の除去が大きな課題となっている。
また、凝集処理の後段において活性炭吸着によるCOD低減が行われることもある。活性炭処理も溶解性COD成分の低減に有効であるが、凝集処理における溶解性COD成分の低減が不十分である場合、頻繁に活性炭を交換する必要があるためランニングコストが嵩む点が課題である。
一方、フェントン処理およびオゾン処理のような酸化処理は、溶解性COD成分の低減にも有効である。しかし、フェントン処理は、過酸化水素、硫酸第一鉄、pH調整剤等の薬品消費量および汚泥発生量が多く、ランニングコストの面において経済的な排水処理方法とは言い難い。また、オゾン処理は、オゾン発生装置が高価であり、また、酸素発生装置および廃オゾン分解装置等の周辺設備が必要であることから、イニシャルコストが高い点が問題である。
これらの問題を解決するため、凝集処理性能の向上が図られている。例えば、特許文献1では、凝集沈殿処理において、COD成分を吸着可能なカチオン性官能基を有した有機系微粒子を添加し、溶解性COD成分を低減する方法が提案されている。しかし、この方法は有機系微粒子の添加濃度が固形分で500〜3000mg/Lと多く、有機系微粒子がそのまま汚泥となるため、汚泥発生量が多い点において経済的な処理方法とは言い難い。さらに、有機系微粒子を分散させるために、薬剤中に脂肪族系炭化水素液体および界面活性剤を添加するため、これら添加物の被処理液中への残留が懸念される。
特許文献2では、排水のゼータ電位が−40〜20mVとなるように、排水に無機凝集剤を添加したのち架橋型ジアリルジメチルアンモニウムハライド重合体を添加し、さらにその後アニオン性高分子凝集剤を添加する排水の凝集処理方法について記載されている。特許文献2の実施例では、架橋剤として、ポリエチレングリコール(4モル)ジアクリレート、ポリエチレングリコール(14モル)ジアクリレート、メチレンビスアクリルアミドを使用したポリマの沈降速度の速い良好な凝集フロックを形成して、濁度の低い上澄み水を安定して得ることができることが記載されている。しかし、特許文献2には、CODの低減効果については記載されていない。
特許文献3では、凝集処理において、重量平均分子量が1000以上のアニオン性高分子電解質を添加した後に重量平均分子量が1万以上100万以下のカチオン性高分子電解質を添加するノニオン性の溶解性COD成分の除去方法が提案されている。しかし、特許文献3の実施例で示されている紙パルプ工場以外の排水におけるCOD成分の除去性能は未知数であり、当該排水の処理水CODを十分に低濃度まで低減できているとは言えない。
特許文献4では、カチオン性モノマに対するアニオン性モノマの共重合比率が0.1〜3質量%の範囲である両性有機凝結剤を添加する凝集処理方法が提案されている。しかし、特許文献4の実施例で示されているように、懸濁物質を高濃度に含有する製紙工業廃水の濁度低減には有効であるが、溶解性COD成分の処理性能については明確ではない。
特許文献5では、流動床式生物反応槽で生物処理した排水に凝結剤を添加後、カチオン性高分子凝集剤を添加して凝集処理する製紙排水の処理方法が提案されている。しかし、特許文献5では凝集処理の原水として使用された生物処理水の溶解性COD成分が不明であり、溶解性COD成分の処理性能については明確ではない。
従来技術によって排水のCODを低減することは可能であるが、難生分解性の溶解性COD成分の処理性能は十分とは言えない。また、特許文献1に記載されている有機系微粒子や、公知である粉末活性炭を使用する凝集処理を行えば、難生分解性の溶解性COD成分も低減可能であるが、これら固形の吸着材は多くの添加量が必要であり、汚泥発生量を増大させる問題がある。このように、従来技術では、溶解性COD成分を低減するために、排水処理費用が増加することが懸念される。
特許第4923834号公報 特許第3702938号公報 特開2009−154095号公報 特許第5560626号公報 特開2014−028365号公報
本発明の目的は、溶解性COD成分を含有するCOD含有水の凝集処理において、難生分解性の溶解性COD成分を低減することができる水処理方法、水処理装置および水処理剤を提供することにある。
本発明は、溶解性COD成分を含有するCOD含有水にCOD低減剤を添加して凝集処理を行う水処理方法であって、前記COD低減剤は、下記構造式(1)で表される共重合体を含む水処理方法である。
Figure 2019136643
(式中、R,Rは、独立して炭素数1〜10のアルキル基であり、Rは、−RCH(OH)RY、または−RCH(R)C(O)NHCHNHC(O)CH(R)Rであり、Yは、Cl、Br、I、OH、OR10、NH、P(CH、SCH、またはCNであり、R,R,Rは、独立して炭素数1〜10のアルキレン基であり、R,R,R,R10は、独立して炭素数1〜10のアルキル基であり、n,mは、モル比であり、Xは、アニオンであり、Mは、酸である。)
前記水処理方法において、前記COD含有水は、活性汚泥処理水であることが好ましい。
本発明は、溶解性COD成分を含有するCOD含有水にCOD低減剤を添加して凝集処理を行う水処理装置であって、前記COD低減剤は、下記構造式(1)で表される共重合体を含む水処理装置である。
Figure 2019136643
(式中、R,Rは、独立して炭素数1〜10のアルキル基であり、Rは、−RCH(OH)RY、または−RCH(R)C(O)NHCHNHC(O)CH(R)Rであり、Yは、Cl、Br、I、OH、OR10、NH、P(CH、SCH、またはCNであり、R,R,Rは、独立して炭素数1〜10のアルキレン基であり、R,R,R,R10は、独立して炭素数1〜10のアルキル基であり、n,mは、モル比であり、Xは、アニオンであり、Mは、酸である。)
前記水処理装置において、前記COD含有水は、活性汚泥処理水であることが好ましい。
本発明は、溶解性COD成分を含有するCOD含有水の溶解性COD成分を低減する水処理剤であって、下記構造式(1)で表される共重合体を含む水処理剤である。
Figure 2019136643
(式中、R,Rは、独立して炭素数1〜10のアルキル基であり、Rは、−RCH(OH)RY、または−RCH(R)C(O)NHCHNHC(O)CH(R)Rであり、Yは、Cl、Br、I、OH、OR10、NH、P(CH、SCH、またはCNであり、R,R,Rは、独立して炭素数1〜10のアルキレン基であり、R,R,R,R10は、独立して炭素数1〜10のアルキル基であり、n,mは、モル比であり、Xは、アニオンであり、Mは、酸である。)
前記水処理剤において、前記COD含有水は、活性汚泥処理水であることが好ましい。
本発明によれば、溶解性COD成分を含有するCOD含有水の凝集処理において、難生分解性の溶解性COD成分を低減することができる水処理方法、水処理装置および水処理剤を提供することができる。
本発明の実施形態に係る水処理装置の一例を示す概略構成図である。
本発明の実施の形態について以下説明する。本実施形態は本発明を実施する一例であって、本発明は本実施形態に限定されるものではない。
本発明の実施形態に係る水処理装置の一例の概略を図1に示し、その構成について説明する。図1に示す水処理装置1は、凝集処理手段として、第一反応槽12と、第二反応槽14と、沈殿槽16とを備える。水処理装置1は、被処理水を貯留するための被処理水槽10を備えてもよい。
図1に示す水処理装置1において、被処理水槽10の入口には、被処理水配管18が接続されている。被処理水槽10の出口と第一反応槽12の入口とは、被処理水供給配管20により接続されている。第一反応槽12の出口と第二反応槽14の入口とは、第一反応水配管22により接続されている。第二反応槽14の出口と沈殿槽16の入口とは、第二反応水配管24により接続されている。沈殿槽16の処理水出口には、処理水配管26が接続され、下部の汚泥出口には、汚泥排出配管28が接続されている。第一反応槽12には、無機凝集剤添加配管30、COD低減剤添加配管32、pH調整剤添加配管34が接続され、撹拌羽根等を有する撹拌装置38が設置されていてもよい。第二反応槽14には、高分子凝集剤添加配管36が接続され、撹拌羽根等を有する撹拌装置40が設置されていてもよい。
本実施形態に係る水処理方法および水処理装置1の動作の一例について説明する。
被処理水である、溶解性COD成分を含有するCOD含有水は、必要に応じて被処理水配管18を通して被処理水槽10に貯留された後、被処理水供給配管20を通して、第一反応槽12に供給される。第一反応槽12において、無機凝集剤が無機凝集剤添加配管30を通して添加され(無機凝集剤添加工程)、COD低減剤がCOD低減剤添加配管32を通して添加される(COD低減剤添加工程)。第一反応槽12内の被処理水、無機凝集剤およびCOD低減剤は、撹拌装置38により撹拌され、溶解性COD成分は不溶化される(不溶化工程)。必要に応じてpH調整剤がpH調整剤添加配管34を通して第一反応槽12に添加されて、pH調整が行われてもよい(pH調整工程)。所定のpHに調整された無機凝集剤は金属水酸化物となり、不溶化されたCOD成分と共に微細フロックが形成される(フロック形成工程)。
ここで、COD低減剤は、下記構造式(1)で表される共重合体を含む。
Figure 2019136643
(式中、R,Rは、独立して炭素数1〜10のアルキル基であり、Rは、−RCH(OH)RY、または−RCH(R)C(O)NHCHNHC(O)CH(R)Rであり、Yは、Cl、Br、I、OH、OR10、NH、P(CH、SCH、またはCNであり、R,R,Rは、独立して炭素数1〜10のアルキレン基であり、R,R,R,R10は、独立して炭素数1〜10のアルキル基であり、n,mは、モル比であり、Xは、アニオンであり、Mは、酸である。)
,Rとしては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基等が挙げられ、メチル基であることが好ましい。Rとしては、−CHCH(OH)CHCl、−CHCH(CH)C(=O)NHCHNHC(=O)CH(CH)CH等が挙げられ、−CHCH(OH)CHClであることが好ましい。n,mは、モル比であり、m:n=0.01:9.99〜9:1であることが好ましい。Xは、アニオンであり、例えば、塩化物イオン、臭化物イオン、ヨウ化物イオン等が挙げられ、塩化物イオンが好ましい。Mは、酸であり、例えば、HCl、HSO、HNO、HPO等が挙げられ、HClが好ましい。
構造式(1)で表される共重合体の重量平均分子量は、例えば、10,000〜50,000,000の範囲であり、20,000〜8,500,000の範囲であることが好ましい。共重合体の重量平均分子量が10,000未満であると、凝集沈殿せず分散してしまう場合があり、50,000,000を超えると、水への溶解に時間がかかる、または溶解しない場合がある。
溶解性COD成分は、負電荷に帯電すると共に、分子内に−OH、−COOH、−NH、−NH−等の親水性の官能基を有するため、水中に分散および溶解している状態であるが、COD低減剤は分子構造中に正電荷を有するカチオン密度が高い化合物であるため、COD含有水にCOD低減剤が添加されることで、溶解性COD成分の負電荷が荷電中和され、凝集しやすい性状となると考えられる。
微細フロックを含む第一反応水(微細フロック含有水)は、第一反応槽12から第一反応水配管22を通して、第二反応槽14に供給される。第二反応槽14において、高分子凝集剤が高分子凝集剤添加配管36を通して添加される(高分子凝集剤添加工程)。第二反応槽14内の微細フロック含有水および高分子凝集剤は、撹拌装置40により撹拌される。高分子凝集剤は微細フロック同士を会合させ、フロックを成長させる(フロック成長工程)。
フロックを含む第二反応水(フロック含有水)は、第二反応槽14から第二反応水配管24を通して、沈殿槽16に供給される。沈殿槽16において、自然沈降等により処理水とフロックとに固液分離される(固液分離工程)。そして、溶解性COD成分が低減された処理水は、処理水配管26を通して排出され、フロックは汚泥として、汚泥排出配管28を通して排出される。
本実施形態に係る水処理方法および水処理装置では、上記COD低減剤を用いることにより、溶解性COD成分を含有するCOD含有水の凝集処理において、難生分解性の溶解性COD成分の凝集処理に使用する薬品の使用量を抑え、凝集処理における汚泥発生量を抑えながら、難生分解性の溶解性COD成分を低減することができる。また、薬品消費量および汚泥発生量が少なく、イニシャルコスト、ランニングコストの面において経済的な方法である。さらに、凝集処理におけるフロック形成、フロック沈降性、処理水外観にも優れる。また、被処理水であるCOD含有水が色度成分を含む場合に、色度を低減することができる。
本実施形態に係る水処理方法および水処理装置において、COD低減剤の添加量は、無機凝集剤の添加量に対するCOD低減剤の添加量の重量比(COD低減剤の添加量/無機凝集剤の添加量)で、0.1以下であることが好ましく、0.002以上0.07以下であることがより好ましい。この重量比が0.1を超えると、COD低減剤の添加量が過剰となり、最適条件と比べて処理水質が悪化する場合があり、0.002未満であると、COD成分の低減効果が小さくなる場合がある。COD低減剤の添加量は、ジャーテスト等によって最適添加量を設定するとよい。
処理対象である溶解性COD成分を含む溶解性COD含有水は、如何なる由来の水でもよく、特に制限はないが、例えば、化学工場、紙・パルプ工場、印刷工場、機械製造工場、食品工場、製薬工場等の排水が挙げられ、例えば、上記各種工場から排出される糖類含有排水、フミン酸含有排水、布加工排水等の排水が挙げられる。処理対象である溶解性COD含有水は、上記各種排水が活性汚泥法により処理された活性汚泥処理水、上記各種排水が膜分離活性汚泥法により処理された膜分離活性汚泥処理水等であってもよく、COD低減剤による溶解性COD成分の低減効果が高い等の点から、特に上記各種排水の膜分離活性汚泥処理水に好適に適用される。
COD含有水の溶解性CODMnは、例えば8mg/L以上であり、10mg/L以上であることが好ましく、50mg/L以上であることがより好ましく、100mg/L以上であることがさらに好ましい。COD含有水の溶解性CODMnが8mg/L未満であると、COD低減剤による溶解性COD成分の低減効果が小さくなる場合がある。ここで、COD含有水の溶解性CODとは、COD含有水をろ紙(No.5C)でろ過した後のろ過液のCODのことを言う。
COD含有水の色度は、例えば、5度以上であり、10度以上であることが好ましく、20度以上であることがより好ましい。
無機凝集剤としては、例えば、塩化第二鉄、ポリ硫酸第二鉄等の鉄系無機凝集剤、硫酸アルミニウム、ポリ塩化アルミニウム(PAC)等のアルミニウム系無機凝集剤等が挙げられる。
無機凝集剤の添加量には、特に制限はない。処理対象の溶解性COD含有水の懸濁物質、色度およびCOD等の濃度によって変わるが、例えば10〜50,000mg/Lの範囲が好ましい。
pH調整剤としては、塩酸、硫酸等の酸や、水酸化ナトリウム等のアルカリである。
被処理水であるCOD含有水のpHは、例えば、4〜11の範囲に調整すればよい。
無機凝集剤添加後の撹拌速度は、例えば、100〜300rpmの急速撹拌とすればよい。
本実施形態では、より良好な凝集処理を行うため、高分子凝集剤を添加してフロック径を成長させることが好ましい。良好な凝集処理を行う点で、COD低減剤および無機凝集剤による凝集反応がほとんど完了した後に高分子凝集剤を添加することが好ましい。具体的には、第一反応槽12の後段の第二反応槽14において高分子凝集剤を添加すればよい。
高分子凝集剤としては、ノニオン性高分子凝集剤、アニオン性高分子凝集剤またはカチオン性高分子凝集剤等、特に制限されるものではないが、例えば、ポリアクリルアミド、ポリアクリル酸ナトリウム、アクリルアミドプロパンスルフォン酸ナトリウム、キトサン、ジメチルアミノエチルメタクリレート、ジメチルアミノエチルアクリレートおよびポリアミジン等が挙げられる。高分子凝集剤は、1種単独でも、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
高分子凝集剤の添加量には、特に制限はないが、例えば、0.1〜100mg/Lの範囲であることが好ましい。
高分子凝集剤添加後は撹拌速度を緩やかにし(例えば、20〜50rpm)、フロック径を成長させることが好ましい。
凝集処理(不溶化工程、フロック形成工程、フロック成長工程)における液温度は、特に制限はなく、例えば、15〜35℃の範囲である。
凝集処理後の処理水とフロックとの固液分離は、沈殿槽16に限定されるものではない。固液分離方法は、特に制限はなく、例えば、沈殿処理、ろ過処理、膜分離処理等が挙げられる。沈殿処理は、特に制限はなく、例えば、沈殿槽を用いた自然沈殿処理以外に、遠心分離器等を用いた強制沈殿処理でもよい。また、ろ過処理も特に制限はなく、例えば、重力式、圧力式、サイフォン式、上向流式、ろ材循環式、連続ろ過式等のろ過器と、アンスラサイト、砂、けい砂、砂利、活性炭、プラスチック等のろ材とを用いてろ過することができる。膜分離処理も特に制限はなく、例えば、精密ろ過膜、限外ろ過膜等を用いて膜分離することができる。
本実施形態に係る水処理方法および水処理装置により、例えば、被処理水であるCOD含有水の30%以上の溶解性CODMnを除去することができ、被処理水であるCOD含有水の35%以上の色度を除去することができる。
以下、実施例および比較例を挙げ、本発明をより具体的に詳細に説明するが、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
<実施例1>
化学工場排水の活性汚泥処理水(溶解性CODMn:174mg/L、SS:5mg/L以下、色度:187度)1Lをガラスビーカに入れ、無機凝集剤としてポリ塩化アルミニウム(PAC)800mg/Lと、pH調整剤として水酸化ナトリウムをpH7になるように添加し、150rpmで10分間急速撹拌を行った。次いで、COD低減剤として、粘度が200mPa・s(25℃)であるジアリルジメチルアンモニウムクロリド−ジアリルアミン塩酸塩誘導体共重合物(Diallyl(3-chloro-2-hydroxypropyl)amine hydrochloride-diallyldimethylammonium chloride copolymer、CAS番号:75665−34−8、重量平均分子量:40,000)(以下、COD低減剤Aと称する。)を10mg/L添加して、150rpmの回転速度で5分間急速撹拌した。次に、高分子凝集剤として、アクリルアミド・アクリル酸系共重合ポリマ(0.1重量%水溶液の粘度:48mPa・s(25℃))を1mg/L添加して、60rpmの回転速度で5分間撹拌して、フロック径を成長させた。撹拌終了後の処理水を定量濾紙(ADVANTEC製、No.5A)で濾過し、濾過液のCODMnを測定した。CODMnは、工場排水試験法(JIS K 0102)の「100℃における過マンガン酸カリウムによる酸素消費量」により、測定した。結果を表1に示す。色度は、色度計(日本電色工業株式会社製、Water Analyzer2000N)を用いて、工場排水試験法(JIS K 0101)「刺激値Y及び色度座標x,yによる方法」に基づいて測定した。
<実施例2>
COD低減剤Aの添加量を20mg/Lとした以外は、実施例1と同様にして処理を行った。結果を表1に示す。
<比較例1>
COD低減剤を使用しない以外は、実施例1と同様にして処理を行った。結果を表1に示す。
<比較例2>
COD低減剤として、COD低減剤Aの代わりに、ジメチルジアリルアンモニウムハイライドとアクリルアミドの共重合体(ポリマA)を20mg/L添加した以外は、実施例1と同様にして処理を行った。結果を表1に示す。
Figure 2019136643
実施例1,2では、比較例1,2に比べてCODMnが低減し、比較例1に比べて色度が低減した。
このように、実施例のCOD低減剤を用いることにより、溶解性COD成分を含有するCOD含有水の凝集処理において、難生分解性の溶解性COD成分を低減することができた。また、被処理水であるCOD含有水が色度成分を含む場合に、色度を低減することができた。
1 水処理装置、10 被処理水槽、12 第一反応槽、14 第二反応槽、16 沈殿槽、18 被処理水配管、20 被処理水供給配管、22 第一反応水配管、24 第二反応水配管、26 処理水配管、28 汚泥排出配管、30 無機凝集剤添加配管、32 COD低減剤添加配管、34 pH調整剤添加配管、36 高分子凝集剤添加配管、38,40 撹拌装置。

Claims (4)

  1. 溶解性COD成分を含有するCOD含有水にCOD低減剤を添加して凝集処理を行う水処理方法であって、
    前記COD低減剤は、
    下記構造式(1)で表される共重合体を含むことを特徴とする水処理方法。
    Figure 2019136643
    (式中、R,Rは、独立して炭素数1〜10のアルキル基であり、Rは、−RCH(OH)RY、またはRCH(R)C(O)NHCHNHC(O)CH(R)Rであり、Yは、Cl、Br、I、OH、OR10、NH、P(CH、SCH、またはCNであり、R,R,Rは、独立して炭素数1〜10のアルキレン基であり、R,R,R,R10は、独立して炭素数1〜10のアルキル基であり、n,mは、モル比であり、Xは、アニオンであり、Mは、酸である。)
  2. 請求項1に記載の水処理方法であって、
    前記COD含有水は、活性汚泥処理水であることを特徴とする水処理方法。
  3. 溶解性COD成分を含有するCOD含有水にCOD低減剤を添加して凝集処理を行う水処理装置であって、
    前記COD低減剤は、
    下記構造式(1)で表される共重合体を含むことを特徴とする水処理装置。
    Figure 2019136643
    (式中、R,Rは、独立して炭素数1〜10のアルキル基であり、Rは、−RCH(OH)RY、または−RCH(R)C(O)NHCHNHC(O)CH(R)Rであり、Yは、Cl、Br、I、OH、OR10、NH、P(CH、SCH、またはCNであり、R,R,Rは、独立して炭素数1〜10のアルキレン基であり、R,R,R,R10は、独立して炭素数1〜10のアルキル基であり、n,mは、モル比であり、Xは、アニオンであり、Mは、酸である。)
  4. 溶解性COD成分を含有するCOD含有水の溶解性COD成分を低減する水処理剤であって、
    下記構造式(1)で表される共重合体を含むことを特徴とする水処理剤。
    Figure 2019136643
    (式中、R,Rは、独立して炭素数1〜10のアルキル基であり、Rは、−RCH(OH)RY、または−RCH(R)C(O)NHCHNHC(O)CH(R)Rであり、Yは、Cl、Br、I、OH、OR10、NH、P(CH、SCH、またはCNであり、R,R,Rは、独立して炭素数1〜10のアルキレン基であり、R,R,R,R10は、独立して炭素数1〜10のアルキル基であり、n,mは、モル比であり、Xは、アニオンであり、Mは、酸である。)
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