以下に、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。なお、開示はあくまで一例にすぎず、当業者において、発明の主旨を保っての適宜変更について容易に想到し得るものについては、当然に本発明の範囲に含有されるものである。また、図面は説明をより明確にするため、実際の態様に比べ、各部の幅、厚さ、形状等について模式的に表される場合があるが、あくまで一例であって、本発明の解釈を限定するものではない。また、本明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には、同一の符号を付して、詳細な説明を適宜省略することがある。
(実施形態1)
図1は、実施形態1に係る表示装置の概略構成を示す模式図である。図1に示すように、本実施形態に係る表示装置100は、表示基板1と、第1回路基板3と、第2回路基板4と、を含む。
本実施形態において、表示基板1は、ガラス基板によって構成される。表示基板1には、画素Pix(図2参照)が図中のX方向及びY方向に配列された表示部11が設けられている。
表示部11は、例えば液晶表示素子を表示素子として備えた構成であっても良い。また、表示部11は、例えば有機EL素子(有機発光ダイオード)を発光素子として備えた構成であっても良い。表示部11の態様により本開示が限定されるものではない。
表示基板1には、表示部11の画素回路に走査信号を供給する走査信号線や、表示部11の画素回路に映像信号を供給する映像信号線が設けられている。
表示部11の動作を制御する制御部として、画素回路に各種信号を供給する駆動回路、及び駆動回路に供給するタイミング信号等を生成するコントローラが設けられる。
例えば、表示基板1上には、表示部11の走査信号線に走査信号を供給する走査線駆動回路等を配置することができる。
本実施形態において、第1回路基板3は、フレキシブル配線基板(FPC:Flexible Printed Circuits)によって構成される。第1回路基板3上には、ドライバIC6が実装される。ドライバIC6は、例えば、表示部11の映像信号線に映像信号を供給する映像線駆動回路等が集積された半導体チップである。ドライバIC6は、例えば異方性導電フィルム(ACF:Anisotropic Conductive Film)を用いたCOF(Chip On Film)によって第1回路基板3に実装される(以下、「COF実装」と称する)。
本実施形態において、第2回路基板4は、フレキシブル配線基板によって構成される。第2回路基板4には、例えば、各種の基準電位を発生する電源回路、映像信号を処理する信号処理回路及びフレームメモリ等の回路要素を配置することができる。
表示基板1の端部には、第1回路基板3側の各配線と接続するための端子(パッド)が設けられている。また、第1回路基板3の一端には、表示基板1側の各配線と接続するための端子(パッド)が設けられている。第1回路基板3は、例えばACFを用いたFOG(Film On Glass)によって表示基板1に接着される(以下、「FOG実装」と称する)。これにより、表示基板1側の各配線と、これら表示基板1側の各配線に対応する第1回路基板3側の各配線とがそれぞれ電気的に接続される。
第2回路基板4の端部には、第1回路基板3側の各配線と接続するための端子(パッド)が設けられている。また、第1回路基板3の他端には、第2回路基板4側の各配線と接続するための端子(パッド)が設けられている。第1回路基板3は、例えばACFを用いたFOF(Film On Film)によって第2回路基板4に接着される(以下、「FOF実装」と称する)。これにより、第2回路基板4側の各配線と、これら第2回路基板4側の各配線に対応する第1回路基板3側の各配線とが電気的に接続される。
なお、第1回路基板3及び第2回路基板4は、1つのフレキシブル配線基板によって構成されても良い。この場合には、ドライバIC6以外の回路要素もフレキシブル配線基板に実装されていても良いし、ドライバIC6以外の回路要素が実装されていない態様であっても良い。以下、第1回路基板3と第2回路基板4とを区別する必要がない場合には、第1回路基板3と第2回路基板4とが1つのフレキシブル配線基板によって構成された回路基板2として説明する。
表示基板1が、本開示における「第1基板」に対応する。また、回路基板2が、本開示における「第2基板」に対応する。
図2は、実施形態に係る表示部の画素配列を示す回路図である。図2では、表示装置100として、液晶表示パネルを用いた場合の画素構成を例示している。本実施形態において、画素Pixは、赤(R)、緑(G)、青(B)の3色に着色されたカラーフィルタ12R,12G,12Bにそれぞれ対応する3つの副画素SPixを含む。なお、画素Pixは、4色以上に着色されたカラーフィルタにそれぞれ対応する4つ以上の副画素SPixを含む構成であっても良い。
表示基板1には、各副画素SPixのスイッチング素子Tr、映像信号線SGL、走査信号線GCL等が形成されている。映像信号線SGLは、各スイッチング素子Trに画素信号Vpixを供給するための配線である。走査信号線GCLは、各スイッチング素子Trを駆動する駆動信号を供給するための配線である。映像信号線SGL及び走査信号線GCLは、表示基板1の表面と平行な平面に延出する。本実施形態において、走査信号線GCLは、図中のX方向に延伸して設けられている。また、本実施形態において、映像信号線SGLは、図中のY方向に延伸して設けられている。
映像信号線SGL及び走査信号線GCLは、スイッチング素子Trに電気的に接続される。スイッチング素子Trは、映像信号線SGLと走査信号線GCLの交点に設けられる。
表示部11は、マトリクス状に配列された複数の副画素SPixを有している。副画素SPixは、それぞれスイッチング素子Tr及び液晶素子13aを備えている。スイッチング素子Trは、薄膜トランジスタにより構成されるものであり、例えば、nチャネルのMOS(Metal Oxide Semiconductor)型のTFTで構成される。スイッチング素子Trのドレインに画素電極が構成される。この画素電極と第1電極COMLとの間に絶縁層が設けられ、保持容量13bが形成される。
表示部11は、走査線駆動回路によって走査信号線GCLが順次選択され、走査線駆動回路から走査信号線GCLを介して、副画素SPixのスイッチング素子Trのゲートに走査信号Vscanが印加される。これにより、X方向に並ぶ副画素SPix(1水平ライン)が表示駆動の対象として順次選択される。また、表示部11は、走査線駆動回路によって選択された1水平ラインの副画素SPixのスイッチング素子Trのソースに、映像線駆動回路から映像信号線SGLを介して、画素信号Vpixが供給される。これにより、表示部11は、映像線駆動回路から供給される画素信号Vpixに応じて、1水平ラインずつ表示が行われるようになっている。
この表示動作を行う際、ドライバIC6から電極COMLに対して複数の副画素SPixに対する共通電位となる駆動電圧Vcomdcが印加される。これにより、各電極COMLは、画素電極に対する共通電極として機能する。本実施形態では、表示部11の全ての電極COMLに対して共通の駆動電圧Vcomdcが印加される。
図3は、表示基板と回路基板とのFOG実装部の一例を示す図である。図3では、FOG実装部5において、表示基板1の第1配線51と回路基板2の第2配線52とが接続された接続端子53がX方向に並び配列された例を示している。
第1配線51は、一端が信号選択回路14(図4参照)に電気的に接続されている。第2配線52は、一端がドライバIC6に電気的に接続されている。図3に示す例において、FOG実装部5は、第1配線51の他端と第2配線52の他端とが電気的に接続され、複数の接続端子53が一列に並び構成されている。
回路基板2を表示基板1にFOG実装する際、表示基板1と回路基板2との間に導電性の異物54を噛み込み、FOG実装部5において隣り合う接続端子53間で短絡が発生する可能性がある。表示部11の高精細化に伴い、FOG実装部5における接続端子53の間隔が狭くなる傾向にあり、FOG実装部5において隣り合う接続端子53間で導電性の異物54による短絡が発生する可能性が高くなる。また、導電性の異物54による短絡が高抵抗となった場合、通常検査での除去が難しいため、表示装置100の出荷品質が低下する可能性がある。なお、通常検査には表示状態を目視にて行う検査(目視検査)も含まれる。
本実施形態では、表示装置100の出荷検査において、電気的な手法を用いて、FOG実装部5において隣り合う接続端子53間での短絡不良を検知する。以下、FOG実装部5において隣り合う接続端子53間の短絡不良を検出するための構成について説明する。
図4は、実施形態1に係る表示装置及び検査治具の概略構成を示す図である。図4に示すように、回路基板2には、表示装置100の出荷検査において検査治具200が接続される。
回路基板2にFOG実装されたドライバIC6は、映像線駆動回路61と、スイッチ制御部62と、出力制御回路63と、を含む。映像線駆動回路61が、本開示における「駆動回路」に対応する。
映像線駆動回路61は、表示動作を行う際、R(赤)、G(緑)及びB(青)の副画素SPixに供給される画素信号Vpixが時分割多重化された画像信号Vsigを生成して出力する。映像線駆動回路61は、n列(nは、正の整数)の画素列に対応するn個のアンプ回路611,・・・,61nを備えている。映像線駆動回路61は、検査治具200の電源部201から、第1正極性電源電圧AVDD1及び第1負極性電源電圧AVEE1が供給される。
出力制御回路63は、映像線駆動回路61の各アンプ回路611,・・・,61nとFOG実装部5の各接続端子53との接続と遮断とを切り換える。出力制御回路63は、映像線駆動回路61の各アンプ回路611,・・・,61nにそれぞれ対応するスイッチ631,・・・,63nを備えている。なお、本実施形態では、出力制御回路63を介して映像線駆動回路61の各アンプ回路611,・・・,61nに接続される接続端子53を、短絡不良の検出対象としている。以下、本実施形態において短絡不良の検出対象とする接続端子53を、「短絡検出対象接続端子53a」と称する。
スイッチ制御部62は、出力制御回路63の各スイッチ及び表示基板1に設けられる信号選択回路14の各スイッチを制御する。
表示基板1は、画像信号Vsigに時分割多重化されたR(赤)、G(緑)及びB(青)の画素信号Vpixを分離する信号選択回路14を備えている。信号選択回路14は、例えばマルチプレクサ(MPX)を用いて構成される。
検査治具200は、表示装置100の出荷検査において回路基板2に接続される。検査治具200は、電源部201と、処理部202と、レジスタ部203と、電流検出部204と、を含む。
電源部201は、ドライバIC6に供給する第1正極性電源電圧AVDD1及び第1負極性電源電圧AVEE1を生成する。第1正極性電源電圧AVDD1は、基準電位GNDに対して、例えば+5.5Vの電位差を有している。第1負極性電源電圧AVEE1は、基準電位GNDに対して、例えば−5.5Vの電位差を有している。
映像線駆動回路61の各アンプ回路611,・・・,61nには、第1正極性電源電圧AVDD1、基準電位GND、及び第1負極性電源電圧AVEE1が供給される。映像線駆動回路61の各アンプ回路611,・・・,61nは、正極性の電圧を出力する際に第1正極性電源電圧AVDD1と基準電位GNDとの電位差により動作し、負極性の電圧を出力する際に基準電位GNDと第1負極性電源電圧AVEE1との電位差により動作する。なお、第1正極性電源電圧AVDD1及び第1負極性電源電圧AVEE1の基準電位GNDに対する電位差により本開示が限定されるものではない。また、本実施形態では、基準電位をGND電位としたが、これに限定されない。
処理部202は、表示装置100の出荷検査において、ドライバIC6の制御及びFOG実装部5における短絡判定処理を行う。本実施形態における短絡判定処理については後述する。
レジスタ部203は、処理部202によるFOG実装部5の短絡判定処理における各種データを格納する。レジスタ部203に記憶される各種データは、例えば、短絡判定処理における電流閾値、中間処理データ、及び判定フラグ等を含む。なお、レジスタ部203に記憶される各種データは、数値データであっても良いし、デジタルデータ等の離散値であっても良い。
電流検出部204は、電源部201に流れる電流を検出する。なお、図4では、第1正極性電源電圧AVDD1の供給経路と第1負極性電源電圧AVEE1の供給経路との双方に電流検出器を設ける構成を示したが、第1正極性電源電圧AVDD1の供給経路及び第1負極性電源電圧AVEE1の供給経路の少なくとも何れか一方に流れる電流を検出する構成であっても良い。
以下、上述した構成において、FOG実装部5における短絡判定処理を行う手順について説明する。図5は、実施形態1に係る短絡判定処理手順の一例を示す図である。図6は、実施形態1に係る短絡判定処理においてレジスタ部に格納される情報の一例を示す図である。
図5に示す短絡判定処理は、あらかじめ回路基板2に検査治具200が接続され、電源部201から第1正極性電源電圧AVDD1及び第1負極性電源電圧AVEE1が供給された状態で開始される。なお、本短絡判定処理における判定結果を示す判定フラグは「0」に設定され、レジスタ部203に格納されているものとする。ここで、判定フラグ「0」は、FOG実装部5の何れの短絡検出対象接続端子53a間においても短絡が発生していないことを示し、判定フラグ「1」は、FOG実装部5の1以上の短絡検出対象接続端子53a間において短絡が発生していることを示すものとする。
短絡判定処理開始指令が入力されると、処理部202は、スイッチ制御部62に対し、出力制御回路63の全スイッチの閉制御指令、及び、信号選択回路14の全スイッチの開制御指令を出力する(ステップS101)。これにより、映像線駆動回路61とFOG実装部5の短絡検出対象接続端子53aとの間の配線が接続され、表示部11の映像信号線SGLとFOG実装部5の短絡検出対象接続端子53aとの間の配線が遮断される。図4における信号選択回路14及び映像線駆動回路61の各スイッチの状態は、ステップS101の処理を実施した状態を示している。
続いて、処理部202は、映像線駆動回路61に対し、FOG実装部5において隣り合う短絡検出対象接続端子53a間の電位差が略ゼロとなるように制御する(ステップS102)。具体的には、奇数列の短絡検出対象接続端子53aに対応する各アンプ回路から、例えば0Vの直流電圧が出力されるように制御し、偶数列の短絡検出対象接続端子53aに対応する各アンプ回路から、例えば0Vの直流電圧が出力されるように制御する。このとき、FOG実装部5において隣り合う短絡検出対象接続端子53a間の電位差は0Vとなる。このときのドライバIC6の制御状態が、本開示における「第1制御状態」に対応する。処理部202は、このときの電流値を第1電流値I1として電流検出部204から取得し、第1電流値情報としてレジスタ部203に格納する(ステップS103)。
また、処理部202は、映像線駆動回路61に対し、FOG実装部5において隣り合う短絡検出対象接続端子53a間に所定の電位差を印加するように制御する(ステップS104)。具体的には、奇数列の画素Pixに画像信号Vsigを供給する各アンプ回路から、例えば+5Vの直流電圧が出力されるように制御し、偶数列の画素Pixに画像信号Vsigを供給する各アンプ回路から、例えば−5Vの直流電圧が出力されるように制御する。このとき、FOG実装部5において隣り合う短絡検出対象接続端子53a間の電位差は10Vとなる。このときのドライバIC6の制御状態が、本開示における「第2制御状態」に対応する。処理部202は、このときの電流値を第2電流値I2として電流検出部204から取得し、第2電流値情報としてレジスタ部203に格納する(ステップS105)。
なお、図6に示す例では、第1電流値情報及び第2電流値情報をそれぞれ唯一格納した例を示したが、図4に示すように、第1正極性電源電圧AVDD1の供給経路と第1負極性電源電圧AVEE1の供給経路との双方に電流検出器を設けた場合には、第1正極性電源電圧AVDD1の供給経路に流れる電流及び第1負極性電源電圧AVEE1の供給経路に流れる電流のそれぞれに対応する第1電流値I1及び第2電流値I2を取得して第1電流値情報及び第2電流値情報を格納する態様であっても良い。
なお、上述したステップS102及びステップS103の処理と、ステップS104及びステップS105の処理とは、入れ換えが可能である。すなわち、ステップS104及びステップS105の処理を実施してから、ステップS102及びステップS103の処理を実施する態様であっても良い。ステップS102及びステップS103の処理と、ステップS104及びステップS105の処理との実施順により本開示が限定されるものではない。
続いて、処理部202は、レジスタ部203から第1電流値情報と第2電流値情報とを読み出し、第1電流値I1と第2電流値I2との差分|I1−I2|を電流閾値ΔIthと比較する(|I1−I2|>ΔIth)(ステップS106)。ここで、第1正極性電源電圧AVDD1の供給経路に流れる電流及び第1負極性電源電圧AVEE1の供給経路に流れる電流のそれぞれに対応する第1電流値I1及び第2電流値I2を取得した場合には、第1正極性電源電圧AVDD1の供給経路に流れる電流及び第1負極性電源電圧AVEE1の供給経路に流れる電流のそれぞれに対し、ステップS106の処理を行う。
第1電流値I1と第2電流値I2との差分|I1−I2|が電流閾値ΔIthよりも大きい場合(ステップS106;Yes)、処理部202は、FOG実装部5の1以上の短絡検出対象接続端子53a間において短絡が発生しているものと判定し、レジスタ部203の判定フラグを「0」から「1」に書き換えて(ステップS107)、実施形態1に係る短絡判定処理を終了する。図6では、FOG実装部5の1以上の短絡検出対象接続端子53a間において短絡が発生した例を示している。なお、第1正極性電源電圧AVDD1の供給経路に流れる電流及び第1負極性電源電圧AVEE1の供給経路に流れる電流のそれぞれに対応する第1電流値I1及び第2電流値I2を取得した場合には、処理部202は、ステップS106の処理において、少なくとも一方の処理結果が電流閾値よりも大きい場合に、FOG実装部5の1以上の短絡検出対象接続端子53a間において短絡が発生しているものと判定する態様であっても良い。
第1電流値I1と第2電流値I2との差分|I1−I2|が電流閾値ΔIth以下である場合(ステップS106;No)、処理部202は、FOG実装部5の何れの短絡検出対象接続端子53a間においても短絡が発生していないものと判定し、実施形態1に係る短絡判定処理を終了する。
上述した実施形態1に係る構成において、実施形態1に係る短絡判定処理手順を実施することにより、FOG実装部5の1以上の短絡検出対象接続端子53a間において短絡が発生していること検知することができる。そして、レジスタ部203の判定フラグを外部から処理部202を介して読み出すことで、FOG実装部5の何れかの短絡検出対象接続端子53a間において短絡が発生しているか否かを識別することができる。
(実施形態1の変形例1)
図7は、実施形態1の変形例1に係る短絡判定処理手順の一例を示す図である。図8は、実施形態1の変形例1に係る短絡判定処理においてレジスタ部に格納される情報の一例を示す図である。
図7に示す短絡判定処理は、あらかじめ回路基板2に検査治具200が接続され、電源部201から第1正極性電源電圧AVDD1及び第1負極性電源電圧AVEE1が供給された状態で開始される。
短絡判定処理開始指令が入力されると、処理部202は、スイッチ制御部62に対し、出力制御回路63の全スイッチの閉制御指令、及び、信号選択回路14の全スイッチの開制御指令を出力する(ステップS201)。これにより、映像線駆動回路61とFOG実装部5の短絡検出対象接続端子53aとの間の配線が接続され、表示部11の映像信号線SGLとFOG実装部5の短絡検出対象接続端子53aとの間の配線が遮断される。図4における信号選択回路14及び映像線駆動回路61の各スイッチの状態は、ステップS201の処理を実施した状態を示している。
続いて、処理部202は、映像線駆動回路61に対し、FOG実装部5において隣り合う短絡検出対象接続端子53a間の電位差が略ゼロとなるように制御する(ステップS202)。具体的には、奇数列の短絡検出対象接続端子53aに対応する各アンプ回路から、例えば0Vの直流電圧が出力されるように制御し、偶数列の短絡検出対象接続端子53aに対応する各アンプ回路から、例えば0Vの直流電圧が出力されるように制御する。このとき、FOG実装部5において隣り合う短絡検出対象接続端子53a間の電位差は0Vとなる。このときのドライバIC6の制御状態が、本開示における「第1制御状態」に対応する。処理部202は、このときの電流値を第1電流値I1として電流検出部204から取得し、第1電流値情報としてレジスタ部203に格納する(ステップS203)。
続いて、処理部202は、FOG実装部5において隣り合う短絡検出対象接続端子53aのうち、任意の短絡検出対象接続端子53a間を選択する(ステップS204)。画素列の数がn列であるとき、隣り合う短絡検出対象接続端子53aの組み合わせは、n−1通りである。
処理部202は、映像線駆動回路61に対し、選択した短絡検出対象接続端子53a間に所定の電位差を印加するように制御する(ステップS205)。具体的には、選択した短絡検出対象接続端子53a間において、奇数列の画素Pixに画像信号Vsigを供給するアンプ回路から、例えば+5Vの直流電圧が出力されるように制御し、選択した短絡検出対象接続端子53a間において、偶数列の画素Pixに画像信号Vsigを供給するアンプ回路から、例えば−5Vの直流電圧が出力されるように制御する。このとき、選択した短絡検出対象接続端子53a間の電位差は10Vとなる。このときのドライバIC6の制御状態が、本開示における「第2制御状態」に対応する。処理部202は、このときの電流値を第2電流値I2として電流検出部204から取得し、第2電流値情報としてレジスタ部203に格納する(ステップS206)。
続いて、処理部202は、レジスタ部203から第1電流値情報と選択した短絡検出対象接続端子53a間における第2電流値情報とを読み出し、第1電流値I1と第2電流値I2との差分|I1−I2|を電流閾値ΔIthと比較する(|I1−I2|>ΔIth)(ステップS207)。
第1電流値I1と第2電流値I2との差分|I1−I2|が電流閾値ΔIthよりも大きい場合(ステップS207;Yes)、処理部202は、選択した短絡検出対象接続端子53a間において短絡が発生しているものと判定し、レジスタ部203の判定フラグを「0」から「1」に書き換える(ステップS208)。図8では、短絡検出対象接続端子53a間(3,4)において短絡が発生した例を示している。
第1電流値I1と第2電流値I2との差分|I1−I2|が電流閾値ΔIth以下である場合(ステップS207;No)、処理部202は、選択した短絡検出対象接続端子53a間において短絡が発生していないものと判定する。
続いて、処理部202は、隣り合う全ての短絡検出対象接続端子53a間(1,2),(2,3),(3,4),・・・(n−1,n)において短絡判定済みであるか否かを判定する(ステップS209)。
短絡判定済みでない短絡検出対象接続端子53a間があれば(ステップS209;No)、ステップS204に戻り、ステップS209までの処理を繰り返し実施する。
全ての短絡検出対象接続端子53a間において短絡判定済みであれば(ステップS209;Yes)、実施形態1の変形例1に係る短絡判定処理を終了する。
上述した実施形態1に係る構成において、実施形態1の変形例1に係る短絡判定処理手順を実施することにより、FOG実装部5において短絡が発生している短絡検出対象接続端子53a間を特定することができる。そして、レジスタ部203の情報を外部から処理部202を介して読み出すことで、FOG実装部5において短絡が発生している短絡検出対象接続端子53a間を識別することができる。
なお、本実施形態では、第2制御状態において、奇数列の画素Pixに画像信号Vsigを供給する各アンプ回路から、例えば+5Vの直流電圧が出力されるように制御し、偶数列の画素Pixに画像信号Vsigを供給する各アンプ回路から、例えば−5Vの直流電圧が出力されるように制御する例を示したが、以下のような態様とすることも可能である。
例えば、第2制御状態において、奇数列の画素Pixに画像信号Vsigを供給する各アンプ回路から、例えば−5Vの直流電圧が出力されるように制御し、偶数列の画素Pixに画像信号Vsigを供給する各アンプ回路から、例えば+5Vの直流電圧が出力されるように制御する態様であっても良い。
例えば、第2制御状態において、奇数列の画素Pixに画像信号Vsigを供給する各アンプ回路から、例えば+5Vの直流電圧が出力されるように制御し、偶数列の画素Pixに画像信号Vsigを供給する各アンプ回路から、例えば0Vの直流電圧が出力されるように制御する態様であっても良い。
また、例えば、第2制御状態において、奇数列の画素Pixに画像信号Vsigを供給する各アンプ回路から、例えば0Vの直流電圧が出力されるように制御し、偶数列の画素Pixに画像信号Vsigを供給する各アンプ回路から、例えば−5Vの直流電圧が出力されるように制御する態様であっても良い。
すなわち、第2制御状態において、隣り合う短絡検出対象接続端子53aに異なる電圧を供給可能な態様であれば良い。
(実施形態1の変形例2)
図9は、実施形態1の変形例2に係る表示装置及び検査治具の概略構成を示す図である。なお、実施形態1と同じ構成要素には、同じ参照符号を付して、説明を省略する。
図9に示すように、回路基板2aには、表示装置100aの出荷検査において検査治具200aが接続される。
回路基板2aにFOG実装されたドライバIC6aは、映像線駆動回路61と、スイッチ制御部62と、出力制御回路63と、処理部65と、レジスタ部66と、電流検出部67と、を含む。
処理部65は、実施形態1の検査治具200における処理部202に相当する構成部であり、表示装置100aの出荷検査において、ドライバIC6aの制御及びFOG実装部5における短絡判定処理を行う。
レジスタ部66は、実施形態1の検査治具200におけるレジスタ部203に相当する構成部であり、処理部65によるFOG実装部5の短絡判定処理における各種データを格納する。レジスタ部66に記憶される各種データは、例えば、短絡判定処理における閾値、中間処理データ、及び判定フラグ等を含む。なお、レジスタ部66に記憶される各種データは、数値データであっても良いし、デジタルデータ等の離散値であっても良い。
電流検出部67は、実施形態1の検査治具200における電流検出部204に相当する構成部である。
検査治具200aは、表示装置100aの出荷検査において回路基板2aに接続される。検査治具200aは、電源部201を含む。
上述した構成において、FOG実装部5における短絡判定処理を行う手順については、実施形態1に係る短絡判定処理手順及び実施形態1の変形例1に係る短絡判定処理手順と同様である。具体的には、実施形態1に係る短絡判定処理手順及び実施形態1の変形例1に係る短絡判定処理手順において、処理部202を処理部65に読み替え、レジスタ部203をレジスタ部66に読み替え、電流検出部204を電流検出部67に読み替えることで、実施形態1に係る短絡判定処理手順又は実施形態1の変形例1に係る短絡判定処理手順と同様の処理手順を実現することができる。
上述した実施形態1の変形例2に係る構成において、実施形態1に係る短絡判定処理手順を実施することにより、FOG実装部5の1以上の短絡検出対象接続端子53a間において短絡が発生していること検知することができる。そして、レジスタ部66の判定フラグを外部から処理部65を介して読み出すことで、FOG実装部5の何れかの短絡検出対象接続端子53a間において短絡が発生しているか否かを識別することができる。
また、上述した実施形態1の変形例2に係る構成において、実施形態1の変形例1に係る短絡判定処理手順を実施することにより、FOG実装部5において短絡が発生している短絡検出対象接続端子53a間を特定することができる。そして、レジスタ部66の情報を外部から処理部65を介して読み出すことで、FOG実装部5において短絡が発生している短絡検出対象接続端子53a間を識別することができる。
本実施形態により、品質を向上することができる表示装置100,100aを提供することができる。
(実施形態2)
図10Aは、実施形態2に係る表示装置及び検査治具の概略構成を示す図である。なお、実施形態1と同じ構成要素には、同じ参照符号を付して、説明を省略する。
図10Aに示すように、回路基板2bには、表示装置100bの出荷検査において検査治具200bが接続される。
回路基板2bにFOG実装されたドライバIC6bは、映像線駆動回路61と、スイッチ制御部62aと、出力制御回路63と、電圧印加回路64と、を含む。
電圧印加回路64は、映像線駆動回路61の各アンプ回路611,・・・,61nにそれぞれ対応するスイッチ641,・・・,64nを備えている。電圧印加回路64は、映像線駆動回路61の各アンプ回路611,・・・,61nのうち、奇数列の画素Pixに画像信号Vsigを供給するアンプ回路に接続される短絡検出対象接続端子53aに対して個別に第1正極性電圧AVDD1を印加するスイッチ64p(pは、n以下の正の奇数)と、偶数列の画素Pixに画像信号Vsigを供給するアンプ回路に接続される短絡検出対象接続端子53aに対して個別に第1負極性電圧AVEE1を印加するスイッチ64q(qは、n以下の正の偶数)と、を含む。
スイッチ制御部62aは、出力制御回路63の各スイッチ、表示基板1に設けられる信号選択回路14の各スイッチに加え、電圧印加回路64の各スイッチ64p及び各スイッチ64qを制御する。
検査治具200bは、表示装置100bの出荷検査において回路基板2bに接続される。検査治具200bは、電源部201と、処理部202aと、レジスタ部203aと、電流検出部204と、を含む。
処理部202aは、表示装置100bの出荷検査において、ドライバIC6bの制御及びFOG実装部5における短絡判定処理を行う。本実施形態における短絡判定処理については後述する。
レジスタ部203aは、処理部202aによるFOG実装部5の短絡判定処理における各種データを格納する。レジスタ部203aに記憶される各種データは、例えば、短絡判定処理における電流閾値、中間処理データ、及び判定フラグ等を含む。なお、レジスタ部203aに記憶される各種データは、数値データであっても良いし、デジタルデータ等の離散値であっても良い。
以下、上述した構成において、FOG実装部5における短絡判定処理を行う手順について説明する。図11は、実施形態2に係る短絡判定処理手順の一例を示す図である。図12は、実施形態2に係る短絡判定処理においてレジスタ部に格納される情報の一例を示す図である。
図11に示す短絡判定処理は、あらかじめ回路基板2bに検査治具200bが接続され、電源部201から第1正極性電源電圧AVDD1及び第1負極性電源電圧AVEE1が供給された状態で開始される。また、このとき、電圧印加回路64の全スイッチが開制御され、FOG実装部5の全ての短絡検出対象接続端子53aへの第1正極性電源電圧AVDD1又は第1負極性電源電圧AVEE1の供給が遮断されているものとする。
短絡判定処理開始指令が入力されると、処理部202aは、スイッチ制御部62aに対し、出力制御回路63の全スイッチの開制御指令、及び信号選択回路14の全スイッチの開制御指令を出力する(ステップS301)。これにより、映像線駆動回路61とFOG実装部5の短絡検出対象接続端子53aとの間の配線が遮断され、表示部11の映像信号線SGLとFOG実装部5の短絡検出対象接続端子53aとの間の配線が遮断される。このときのドライバIC6bの制御状態が、本開示における「第1制御状態」に対応する。処理部202aは、このときの電流値を第1電流値I1として電流検出部204から取得し、第1電流値情報としてレジスタ部203aに格納する(ステップS302)。
続いて、処理部202aは、FOG実装部5において隣り合う短絡検出対象接続端子53aのうち、任意の短絡検出対象接続端子53a間を選択する(ステップS303)。画素列の数がn列であるとき、隣り合う短絡検出対象接続端子53aの組み合わせは、n−1通りである。
処理部202aは、選択した隣り合う短絡検出対象接続端子53aの一方に第1正極性電源電圧AVDD1が印加され、他方に第1負極性電源電圧AVEE1が印加されるように、電圧印加回路64のスイッチ64pとスイッチ64qとを閉制御する(ステップS304)。このとき、第1正極性電源電圧AVDD1が例えば+5.5Vであり、第1負極性電源電圧AVEE1が例えば−5.5Vである場合、隣り合う短絡検出対象接続端子53a間に印加される電位差は11Vである。図10Aにおける信号選択回路14、映像線駆動回路61、及び電圧印加回路64の各スイッチの状態は、ステップS304の処理を実施した状態を示している。図10Aに示す例では、図11に示す短絡検出対象接続端子53a間(1,2)が選択され、電圧印加回路64のスイッチ641とスイッチ642とが閉制御された例を示している。このときのドライバIC6bの制御状態が、本開示における「第2制御状態」に対応する。処理部202aは、このときの電流値を第2電流値I2として電流検出部204から取得し、第2電流値情報としてレジスタ部203aに格納する(ステップS305)。
続いて、処理部202aは、レジスタ部203aから第1電流値情報と選択した短絡検出対象接続端子53a間における第2電流値情報とを読み出し、第1電流値I1と第2電流値I2との差分|I1−I2|を電流閾値ΔIthと比較する(|I1−I2|>ΔIth)(ステップS306)。
第1電流値I1と第2電流値I2との差分|I1−I2|が電流閾値ΔIthよりも大きい場合(ステップS306;Yes)、処理部202aは、選択した短絡検出対象接続端子53a間において短絡が発生しているものと判定し、当該短絡検出対象接続端子53a間におけるレジスタ部203aの判定フラグを「0」から「1」に書き換える(ステップS307)。図12では、短絡検出対象接続端子53a間(3,4)において短絡が発生した例を示している。
第1電流値I1と第2電流値I2との差分|I1−I2|が電流閾値ΔIth以下である場合(ステップS306;No)、処理部202aは、選択した短絡検出対象接続端子53a間において短絡が発生していないものと判定する。
続いて、処理部202aは、隣り合う全ての短絡検出対象接続端子53a間(1,2),(2,3),(3,4),・・・(n−1,n)において短絡判定済みであるか否かを判定する(ステップS308)。
短絡判定済みでない短絡検出対象接続端子53a間があれば(ステップS308;No)、ステップS303に戻り、ステップS308までの処理を繰り返し実施する。
全ての短絡検出対象接続端子53a間において短絡判定済みであれば(ステップS308;Yes)、実施形態2に係る短絡判定処理を終了する。
上述した実施形態2に係る構成において、実施形態2に係る短絡判定処理手順を実施することにより、実施形態1の変形例1と同様に、FOG実装部5において短絡が発生している短絡検出対象接続端子53a間を特定することができる。そして、レジスタ部203aの情報を外部から処理部202aを介して読み出すことで、FOG実装部5において短絡が発生している短絡検出対象接続端子53a間を識別することができる。
また、映像線駆動回路61の各アンプ回路611,・・・,61nの動作を停止させることができるので、第1電流値I1及び第2電流値I2に含まれる定常的な回路電流を小さくすることができ、短絡判定を行う際の閾値判定の精度が向上する。
なお、本実施形態では、電圧印加回路64のスイッチ64p(pは、n以下の正の奇数)が奇数列の画素Pixに画像信号Vsigを供給するアンプ回路に接続される短絡検出対象接続端子53aに対して個別に第1正極性電圧AVDD1を印加し、電圧印加回路64のスイッチ64q(qは、n以下の正の偶数)が偶数列の画素Pixに画像信号Vsigを供給するアンプ回路に接続される短絡検出対象接続端子53aに対して個別に第1負極性電圧AVEE1を印加する例を示したが、以下のような態様とすることも可能である。
図10Bは、実施形態2に係る表示装置及び検査治具の概略構成における第1変形例を示す図である。図10Bに示すように、例えば、電圧印加回路64のスイッチ64p(pは、n以下の正の奇数)が奇数列の画素Pixに画像信号Vsigを供給するアンプ回路に接続される短絡検出対象接続端子53aに対して個別に第1負極性電圧AVEE1を印加し、電圧印加回路64のスイッチ64q(qは、n以下の正の偶数)が偶数列の画素Pixに画像信号Vsigを供給するアンプ回路に接続される短絡検出対象接続端子53aに対して個別に第1正極性電圧AVDD1を印加する態様であっても良い。
図10Cは、実施形態2に係る表示装置及び検査治具の概略構成における第2変形例を示す図である。図10Cに示すように、例えば、電圧印加回路64のスイッチ64p(pは、n以下の正の奇数)が奇数列の画素Pixに画像信号Vsigを供給するアンプ回路に接続される短絡検出対象接続端子53aに対して個別に第1正極性電圧AVDD1を印加し、電圧印加回路64のスイッチ64q(qは、n以下の正の偶数)が偶数列の画素Pixに画像信号Vsigを供給するアンプ回路に接続される短絡検出対象接続端子53aに対して個別に基準電位GNDを印加する態様であっても良い。
図10Dは、実施形態2に係る表示装置及び検査治具の概略構成における第3変形例を示す図である。図10Dに示すように、例えば、電圧印加回路64のスイッチ64p(pは、n以下の正の奇数)が奇数列の画素Pixに画像信号Vsigを供給するアンプ回路に接続される短絡検出対象接続端子53aに対して個別に基準電位GNDを印加し、電圧印加回路64のスイッチ64q(qは、n以下の正の偶数)が偶数列の画素Pixに画像信号Vsigを供給するアンプ回路に接続される短絡検出対象接続端子53aに対して個別に第1負極性電圧AVEE1を印加する態様であっても良い。
すなわち、第2制御状態において、隣り合う短絡検出対象接続端子53aに異なる電圧を供給可能な態様であれば良い。
(実施形態2の変形例)
図13は、実施形態2の変形例に係る表示装置及び検査治具の概略構成を示す図である。なお、実施形態2と同じ構成要素には、同じ参照符号を付して、説明を省略する。
図13に示すように、回路基板2cには、表示装置100cの出荷検査において検査治具200aが接続される。
回路基板2cにFOG実装されたドライバIC6cは、映像線駆動回路61と、スイッチ制御部62aと、出力制御回路63と、電圧印加回路64と、処理部65aと、レジスタ部66aと、電流検出部67と、を含む。
処理部65aは、実施形態2の検査治具200bにおける処理部202aに相当する構成部であり、表示装置100cの出荷検査において、ドライバIC6cの制御及びFOG実装部5における短絡判定処理を行う。
レジスタ部66aは、実施形態2の検査治具200bにおけるレジスタ部203aに相当する構成部であり、処理部65aによるFOG実装部5の短絡判定処理における各種データを格納する。レジスタ部66aに記憶される各種データは、例えば、短絡判定処理における電流閾値、中間処理データ、及び判定フラグ等を含む。なお、レジスタ部66aに記憶される各種データは、数値データであっても良いし、デジタルデータ等の離散値であっても良い。
電流検出部67は、実施形態2の検査治具200bにおける電流検出部204に相当する構成部である。
検査治具200aは、表示装置100cの出荷検査において回路基板2cに接続される。検査治具200aは、電源部201を含む。
上述した構成において、FOG実装部5における短絡判定処理を行う手順については、実施形態2に係る短絡判定処理手順と同様である。具体的には、実施形態2に係る短絡判定処理手順において、処理部202aを処理部65aに読み替え、レジスタ部203aをレジスタ部66aに読み替え、電流検出部204を電流検出部67に読み替えることで、実施形態2に係る短絡判定処理手順と同様の処理手順を実現することができる。
上述した実施形態2の変形例に係る構成において、実施形態2に係る短絡判定処理手順を実施することにより、FOG実装部5において短絡が発生している短絡検出対象接続端子53a間を特定することができる。そして、レジスタ部66aの情報を外部から処理部65aを介して読み出すことで、FOG実装部5において短絡が発生している短絡検出対象接続端子53a間を識別することができる。
また、実施形態2と同様に、映像線駆動回路61の各アンプ回路611,・・・,61nの動作を停止させることができるので、第1電流値I1及び第2電流値I2に含まれる定常的な回路電流を小さくすることができ、短絡判定を行う際の閾値判定の精度が向上する。
本実施形態により、品質を向上することができる表示装置100b,100cを提供することができる。
(実施形態3)
図14は、実施形態3に係る表示装置及び検査治具の概略構成を示す図である。なお、実施形態1又は実施形態2と同じ構成要素には、同じ参照符号を付して、説明を省略する。
図14に示すように、回路基板2dには、表示装置100dの出荷検査において検査治具200aが接続される。
回路基板2dにFOG実装されたドライバIC6dは、映像線駆動回路61と、スイッチ制御部62bと、出力制御回路63と、電圧印加回路64と、処理部65bと、レジスタ部66bと、電流検出部67と、第1昇圧回路68−1と、第2昇圧回路68−2と、電圧切換回路69と、を含む。
第1昇圧回路68−1は、検査治具200aの電源部201から供給される第1正極性電源電圧AVDD1を昇圧して、第2正極性電圧AVDD2を生成する。第2正極性電圧AVDD2は、例えば+10Vである。
第2昇圧回路68−2は、検査治具200aの電源部201から供給される第1負極性電源電圧AVEE1を昇圧して、第2負極性電圧AVEE2を生成する。第2負極性電圧AVEE2は、例えば−10Vである。
本実施形態では、後述する短絡判定処理の第2制御状態において、選択した隣り合う短絡検出対象接続端子53a間に第1正極性電源電圧AVDD1と第1負極性電源電圧AVEE1との電位差である第1電位差を印加し、短絡が発生している短絡検出対象接続端子53a間が発生していることを検出した場合に、当該短絡検出対象接続端子53a間に第1電位差よりも大きい第2正極性電源電圧AVDD2と第2負極性電源電圧AVEE2との電位差である第2電位差を印加することで、隣り合う短絡検出対象接続端子53a間の導電性の異物54(図3)を除去し、短絡を解消する。なお、第2正極性電源電圧AVDD2及び第2負極性電源電圧AVEE2の電圧、すなわち、第2電位差の大きさにより本開示が限定されるものではない。
電圧切換回路69は、電圧印加回路64に供給する電源電圧を切り換える。具体的に、電圧切換回路69は、電圧印加回路64の各スイッチ64pへの第1正極性電源電圧AVDD1の供給と遮断とを切り換えるスイッチ691−1と、電圧印加回路64の各スイッチ64qへの第1負極性電源電圧AVEE1の供給と遮断とを切り換えるスイッチ691−2と、電圧印加回路64の各スイッチ64pへの第2正極性電源電圧AVDD2の供給と遮断とを切り換えるスイッチ692−1と、電圧印加回路64の各スイッチ64qへの第2負極性電源電圧AVEE2の供給と遮断とを切り換えるスイッチ692−2と、を備えている。
スイッチ制御部62bは、出力制御回路63の各スイッチ、表示基板1に設けられる信号選択回路14の各スイッチ、電圧印加回路64の各スイッチ64p及び各スイッチ64qに加え、電圧切換回路69の各スイッチ691−1,691−2,692−1,692−2を制御する。
具体的に、電圧印加回路64の各スイッチ64pに第1正極性電源電圧AVDD1を供給し、電圧印加回路64の各スイッチ64qに第1負極性電源電圧AVEE1を供給する場合には、スイッチ制御部62bは、電圧切換回路69の各スイッチ691−1,691−2を閉制御すると共に、電圧切換回路69の各スイッチ692−1,692−2を開制御する。
また、電圧印加回路64の各スイッチ64pに第2正極性電源電圧AVDD2を供給し、電圧印加回路64の各スイッチ64qに第2負極性電源電圧AVEE2を供給する場合には、スイッチ制御部62bは、電圧切換回路69の各スイッチ691−1,691−2を開制御すると共に、電圧切換回路69の各スイッチ692−1,692−2を閉制御する。
処理部65bは、表示装置100dの出荷検査において、ドライバIC6dの制御及びFOG実装部5における短絡判定処理を行う。本実施形態における短絡判定処理については後述する。
レジスタ部66bは、処理部65bによるFOG実装部5の短絡判定処理における各種データを格納する。レジスタ部66bに記憶される各種データは、例えば、短絡判定処理における電流閾値、中間処理データ、及び判定フラグ等を含む。なお、レジスタ部66bに記憶される各種データは、数値データであっても良いし、デジタルデータ等の離散値であっても良い。
以下、上述した構成において、FOG実装部5における短絡判定処理を行う手順について説明する。図15は、実施形態3に係る短絡判定処理手順の一例を示す図である。図16は、実施形態3に係る短絡判定処理においてレジスタ部に格納される情報の一例を示す図である。
本実施形態では、判定フラグが「1」、すなわち、短絡が発生している短絡検出対象接続端子53a間が存在している場合に、判定フラグが「1」である短絡検出対象接続端子53a間に第1電位よりも高い第2電位差を印加する処理を実施することで、判定フラグが「1」である短絡検出対象接続端子53a間の短絡解消を図っている。この処理を、以下「リペア処理」とも称する。
図15に示す短絡判定処理は、あらかじめ回路基板2dに検査治具200aが接続され、電源部201から第1正極性電源電圧AVDD1及び第1負極性電源電圧AVEE1が供給された状態で開始される。また、このとき、電圧印加回路64の全スイッチが開制御され、FOG実装部5の全ての短絡検出対象接続端子53aへの正極性電圧又は負極性電圧の供給が遮断されているものとする。また、電圧切換回路69の各スイッチ691−1,691−2が閉制御されると共に、電圧切換回路69の各スイッチ692−1,692−2が開制御されているものとする。
短絡判定処理開始指令が入力されると、処理部65bは、スイッチ制御部62bに対し、出力制御回路63の全スイッチの開制御指令、及び信号選択回路14の全スイッチの開制御指令を出力する(ステップS401)。これにより、映像線駆動回路61とFOG実装部5の短絡検出対象接続端子53aとの間の配線が遮断され、表示部11の映像信号線SGLとFOG実装部5の短絡検出対象接続端子53aとの間の配線が遮断される。このときのドライバIC6dの制御状態が、本開示における「第1制御状態」に対応する。処理部65bは、このときの電流値を第1電流値I1として電流検出部67から取得し、第1電流値情報としてレジスタ部66bに格納する(ステップS402)。
続いて、処理部65bは、FOG実装部5において隣り合う短絡検出対象接続端子53aのうち、任意の短絡検出対象接続端子53a間を選択する(ステップS403)。画素列の数がn列であるとき、隣り合う短絡検出対象接続端子53aの組み合わせは、n−1通りである。
処理部65bは、選択した隣り合う短絡検出対象接続端子53aの一方に第1正極性電源電圧AVDD1が印加され、他方に第1負極性電源電圧AVEE1が印加されるように、電圧印加回路64のスイッチ64pとスイッチ64qとを閉制御する(ステップS404)。このとき、第1正極性電源電圧AVDD1が例えば+5.5Vであり、第1負極性電源電圧AVEE1が例えば−5.5Vである場合、隣り合う短絡検出対象接続端子53a間に印加される第1電位差は11Vである。図14における信号選択回路14、映像線駆動回路61、電圧印加回路64、及び電圧切換回路69の各スイッチの状態は、ステップS404の処理を実施した状態を示している。図14に示す例では、図16に示す短絡検出対象接続端子53a間(1,2)が選択され、電圧印加回路64のスイッチ641とスイッチ642とが閉制御された例を示している。このときのドライバIC6dの制御状態が、本開示における「第2制御状態」に対応する。処理部65bは、このときの電流値を第2電流値I2として電流検出部67から取得し、第2電流値情報としてレジスタ部66bに格納する(ステップS405)。
続いて、処理部65bは、レジスタ部66bから第1電流値情報と第2電流値情報とを読み出し、第1電流値I1と第2電流値I2との差分|I1−I2|を電流閾値ΔIthと比較する(|I1−I2|>ΔIth)(ステップS406)。
第1電流値I1と第2電流値I2との差分|I1−I2|が電流閾値ΔIthよりも大きい場合(ステップS406;Yes)、処理部65bは、選択した短絡検出対象接続端子53a間において短絡が発生しているものと判定し、当該短絡検出対象接続端子53a間におけるレジスタ部66bの判定フラグを「0」から「1」に書き換える(ステップS407a)。図16では、短絡検出対象接続端子53a間(3,4)において短絡が発生した例を示している。
第1電流値I1と第2電流値I2との差分|I1−I2|が電流閾値ΔIth以下である場合(ステップS406;No)、処理部65bは、選択した短絡検出対象接続端子53a間において短絡が発生していないものと判定し、当該短絡検出対象接続端子53a間におけるレジスタ部66bの判定フラグが「1」である場合には、当該判定フラグを「1」から「0」に書き換える(ステップS407b)。
続いて、処理部65bは、隣り合う全ての短絡検出対象接続端子53a間(1,2),(2,3),(3,4),・・・(n−1,n)において短絡判定済みであるか否かを判定する(ステップS408)。
短絡判定済みでない短絡検出対象接続端子53a間があれば(ステップS408;No)、ステップS403に戻り、ステップS408までの処理を繰り返し実施する。
全ての短絡検出対象接続端子53a間において短絡判定済みとなると(ステップS408;Yes)、処理部65bは、レジスタ部66bに格納された情報を参照し、判定フラグが「1」、すなわち、短絡が発生している短絡検出対象接続端子53a間がないか否かを判定する(ステップS409)。
短絡が発生している短絡検出対象接続端子53a間がない場合には(ステップS409;Yes)、実施形態3に係る短絡判定処理を終了する。
短絡が発生している短絡検出対象接続端子53a間がある場合には(ステップS409;No)、処理部65bは、リペア済みフラグが「0」であるか否かを判定する(ステップS410)。図16では、リペア済みフラグが「0」である例を示している。
リペア済みフラグが「1」である場合(ステップS410;No)、実施形態3に係る短絡判定処理を終了する。
リペア済みフラグが「0」である場合(ステップS410;Yes)、処理部65bは、電圧切換回路69の各スイッチ691−1,691−2を開制御すると共に、電圧切換回路69の各スイッチ692−1,692−2を閉制御する。これにより、電圧印加回路64の各スイッチ64pに第2正極性電源電圧AVDD2が供給され、電圧印加回路64の各スイッチ64qに第2負極性電源電圧AVEE2が供給される。このとき、第2正極性電源電圧AVDD2が例えば+10Vであり、第2負極性電源電圧AVEE2が例えば−10Vである場合、スイッチ64pとスイッチ64qとの間に印加される第2電位差は20Vである。
処理部65bは、判定フラグが「1」である短絡検出対象接続端子53a間に第2電位差が印加されるように、電圧印加回路64の各スイッチ64p及び各スイッチ64qを制御する(ステップS411)。このステップS411における処理が、上述したリペア処理に相当する。
処理部65bは、所定時間経過した後、電圧印加回路64の全てのスイッチを開制御すると共に、電圧切換回路69の各スイッチ691−1,691−2を閉制御し、電圧切換回路69の各スイッチ692−1,692−2を開制御する。その後、処理部65bは、リペア済みフラグを「0」から「1」に変化させ(ステップS412)、ステップS403に戻り、ステップS410までの処理を再度実施する。
上述した実施形態3に係る構成において、実施形態3に係る短絡判定処理手順を実施することにより、FOG実装部5の1以上の短絡検出対象接続端子53a間において短絡が発生していること検知することができる。そして、レジスタ部66bの判定フラグを外部から処理部65bを介して読み出すことで、FOG実装部5の何れかの短絡検出対象接続端子53a間において短絡が発生しているか否かを識別することができる。
また、上述した実施形態3に係る短絡判定処理では、FOG実装部5において短絡が発生している短絡検出対象接続端子53a間に対してリペア処理を実施する。これにより、短絡判定処理におけるFOG実装部5の短絡不良を低減することができる。また、レジスタ部66bの情報を外部から処理部65bを介して読み出すことで、リペア処理の履歴を参照することができる。
なお、本実施形態では、ステップS403からステップS410までの処理を再実行しても、短絡が発生している短絡検出対象接続端子53a間がある場合には(ステップS409;No)、ステップS410においてリペア済みフラグが「1」と判定され(ステップS410;No)、実施形態3に係る短絡判定処理を終了するようにしている。これにより、リペア処理(ステップS411)を行っても短絡が解消しない個体を排除することができるが、これに限らない。例えば、リペア済みフラグを設けず、短絡検出対象接続端子53a間の短絡が解消するまでリペア処理を繰り返し実施する態様であっても良いし、複数回リペア処理を行っても短絡検出対象接続端子53a間の短絡が解消しない場合に、短絡判定処理を終了する態様であっても良い。
本実施形態により、品質を向上することができる表示装置100dを提供することができる。
(実施形態4)
図17は、実施形態4に係る表示装置及び検査治具の概略構成を示す図である。なお、実施形態1から実施形態3と同じ構成要素には、同じ参照符号を付して、説明を省略する。
図17に示すように、回路基板2eには、表示装置100eの出荷検査において検査治具200cが接続される。
回路基板2eにFOG実装されたドライバIC6eは、映像線駆動回路61と、スイッチ制御部62cと、出力制御回路63と、第1昇圧回路68−1と、第2昇圧回路68−2と、電圧生成部70と、を含む。
スイッチ制御部62cは、出力制御回路63の各スイッチ、表示基板1aに設けられる信号選択回路14の各スイッチに加え、表示基板1aに設けられる電圧供給回路15の各スイッチを制御する。
電圧生成部70は、第1電圧生成回路701と、第2電圧生成回路702と、を含む。電圧生成部70には、第1昇圧回路68−1から第2正極性電圧AVDD2が供給され、第2昇圧回路68−2から第2負極性電圧AVEE2が供給される。
第1電圧生成回路701は、表示基板1aに供給する0V以上の正極性電圧を生成する。
第2電圧生成回路702は、表示基板1aに供給する0V以下の負極性電圧を生成する。
表示基板1aは、信号選択回路14の他に、電圧供給回路15を備えている。
電圧供給回路15は、映像線駆動回路61の各アンプ回路611,・・・,61nにそれぞれ対応するスイッチ151,・・・,15nを備えている。電圧供給回路15は、映像線駆動回路61の各アンプ回路611,・・・,61nのうち、奇数列の画素Pixに画像信号Vsigを供給するアンプ回路に接続される短絡検出対象接続端子53aに対して電圧生成部70の第1電圧生成回路701から供給される正極性電圧を印加するスイッチ15p(pは、n以下の正の奇数)と、偶数列の画素Pixに画像信号Vsigを供給するアンプ回路に接続される短絡検出対象接続端子53aに対して電圧生成部70の第2電圧生成回路702から供給される負極性電圧を印加するスイッチ15q(qは、n以下の正の偶数)と、を含む。
検査治具200cは、表示装置100eの出荷検査において回路基板2eに接続される。検査治具200cは、電源部201と、処理部202bと、レジスタ部203bと、電流検出部204と、を含む。
処理部202bは、表示装置100eの出荷検査において、ドライバIC6eの制御及びFOG実装部5aにおける短絡判定処理を行う。本実施形態における短絡判定処理については後述する。
レジスタ部203bは、処理部202bによるFOG実装部5aの短絡判定処理における各種データを格納する。レジスタ部203bに記憶される各種データは、例えば、短絡判定処理における電流閾値、中間処理データ、及び判定フラグ等を含む。なお、レジスタ部203bに記憶される各種データは、数値データであっても良いし、デジタルデータ等の離散値であっても良い。
以下、上述した構成において、FOG実装部5aにおける短絡判定処理を行う手順について説明する。図18は、実施形態4に係る短絡判定処理手順の一例を示す図である。図19は、実施形態4に係る短絡判定処理においてレジスタ部に格納される情報の一例を示す図である。
本実施形態では、判定フラグが「1」、すなわち、FOG実装部5aの1以上の短絡検出対象接続端子53a間において短絡が発生している場合に、第1電位よりも高い第2電位差を印加する処理を実施することで、FOG実装部5aにおける短絡検出対象接続端子53a間の短絡解消を図っている。この処理を、以下「リペア処理」と称する。
図18に示す短絡判定処理は、あらかじめ回路基板2eに検査治具200cが接続され、電源部201から第1正極性電源電圧AVDD1及び第1負極性電源電圧AVEE1が供給された状態で開始される。また、電圧生成部70は、FOG実装部5aにおいて隣り合う短絡検出対象接続端子53a間に所定の第1電位差を印加するように制御されているものとする。具体的には、第1電圧生成回路701から、例えば+5Vの直流電圧が出力されるように制御され、第2電圧生成回路702から、例えば−5Vの直流電圧が出力されるように制御される。このとき、電圧供給回路15の全スイッチが開制御され、FOG実装部5aの全ての短絡検出対象接続端子53aへの正極性電圧又は負極性電圧の供給が遮断されているものとする。
短絡判定処理開始指令が入力されると、処理部202bは、スイッチ制御部62cに対し、出力制御回路63の全スイッチの開制御指令、及び信号選択回路14の全スイッチの開制御指令を出力する(ステップS501)。これにより、映像線駆動回路61とFOG実装部5aの短絡検出対象接続端子53aとの間の配線が遮断され、表示部11の映像信号線SGLとFOG実装部5aの短絡検出対象接続端子53aとの間の配線が遮断される。このときのドライバIC6eの制御状態が、本開示における「第1制御状態」に対応する。
処理部202bは、このときの電流値を第1電流値I1として電流検出部204から取得し、第1電流値情報としてレジスタ部203bに格納する(ステップS502)。
続いて、処理部202bは、スイッチ制御部62cに対し、電圧供給回路15の全スイッチの閉制御指令を出力する(ステップS503)。これにより、電圧生成部70とFOG実装部5aの短絡検出対象接続端子53aとの間の配線が接続される。図17における信号選択回路14、映像線駆動回路61、電圧供給回路15の各スイッチの状態は、ステップS503の処理を実施した状態を示している。このときのドライバIC6eの制御状態が、本開示における「第2制御状態」に対応する。このとき、FOG実装部5aにおいて隣り合う短絡検出対象接続端子53a間の第1電位差は10Vとなる。処理部202bは、このときの電流値を第2電流値I2として電流検出部204から取得し、第2電流値情報としてレジスタ部203bに格納する(ステップS504)。
続いて、処理部202bは、レジスタ部203bから第1電流値情報と第2電流値情報とを読み出し、第1電流値I1と第2電流値I2との差分|I1−I2|を電流閾値ΔIthと比較する(|I1−I2|>ΔIth)(ステップS505)。
第1電流値I1と第2電流値I2との差分|I1−I2|が電流閾値ΔIthよりも大きい場合(ステップS505;Yes)、処理部202bは、FOG実装部5aの1以上の短絡検出対象接続端子53a間において短絡が発生しているものと判定してレジスタ部203bの判定フラグを「0」から「1」に書き換える(ステップS506a)。図19では、FOG実装部5aの1以上の短絡検出対象接続端子53a間において短絡が発生した例を示している。
第1電流値I1と第2電流値I2との差分|I1−I2|が電流閾値ΔIth以下である場合(ステップS505;No)、処理部202bは、FOG実装部5aの何れの短絡検出対象接続端子53a間においても短絡が発生していないものと判定し、レジスタ部203bの判定フラグが「1」である場合には、当該判定フラグを「1」から「0」に書き換える(ステップS506b)。
続いて、処理部202bは、レジスタ部203bに格納された情報を参照し、判定フラグが「0」、すなわち、FOG実装部5aの1以上の短絡検出対象接続端子53a間において短絡が発生していないか否かを判定する(ステップS507)。
FOG実装部5aの1以上の短絡検出対象接続端子53a間において短絡が発生していない場合には(ステップS507;Yes)、実施形態4に係る短絡判定処理を終了する。
FOG実装部5aの1以上の短絡検出対象接続端子53a間において短絡が発生している場合には(ステップS507;No)、処理部202bは、リペア済みフラグが「0」であるか否かを判定する(ステップS508)。図19では、リペア済みフラグが「0」である例を示している。
リペア済みフラグが「1」である場合(ステップS508;No)、実施形態4に係る短絡判定処理を終了する。
リペア済みフラグが「0」である場合(ステップS508;Yes)、処理部202bは、電圧生成部70に対し、FOG実装部5aにおいて隣り合う短絡検出対象接続端子53a間に第1電位差よりも大きい第2電位差を印加するように制御する(ステップS509)。具体的には、第1電圧生成回路701から、例えば+8Vの直流電圧が出力されるように制御し、第2電圧生成回路702から、例えば−8Vの直流電圧が出力されるように制御する。このとき、FOG実装部5aにおいて隣り合う短絡検出対象接続端子53a間の第2電位差は16Vとなる。
処理部202bは、所定時間経過した後、FOG実装部5aにおいて隣り合う短絡検出対象接続端子53a間に第1電位差を印加すると共に、リペア済みフラグを「0」から「1」に書き換え(ステップS510)、スイッチ制御部62cに対し、電圧供給回路15の全スイッチの開制御指令を出力する(ステップS511)。その後、ステップS502に戻り、ステップS508までの処理を再度実施する。
上述した実施形態4に係る構成において、実施形態4に係る短絡判定処理手順を実施することにより、FOG実装部5aの1以上の短絡検出対象接続端子53a間において短絡が発生していること検知することができる。そして、レジスタ部203bの判定フラグを外部から処理部202bを介して読み出すことで、FOG実装部5aの何れかの短絡検出対象接続端子53a間において短絡が発生しているか否かを識別することができる。
また、上述した実施形態4に係る短絡判定処理では、FOG実装部5aの1以上の短絡検出対象接続端子53a間において短絡が発生している場合にリペア処理を実施する。これにより、短絡判定処理におけるFOG実装部5aの短絡不良を低減することができる。また、レジスタ部203bの情報を外部から処理部202bを介して読み出すことで、リペア処理の履歴を参照することができる。
また、実施形態2と同様に、映像線駆動回路61の各アンプ回路611,・・・,61nの動作を停止させることができるので、第1電流値I1及び第2電流値I2に含まれる定常的な回路電流を小さくすることができ、短絡判定を行う際の閾値判定の精度が向上する。
なお、本実施形態では、ステップS502からステップS508までの処理を再実行しても、短絡が発生している場合には(ステップS507;No)、ステップS508においてリペア済みフラグが「1」と判定され(ステップS508;No)、実施形態4に係る短絡判定処理を終了するようにしている。これにより、リペア処理(ステップS509)を行っても短絡が解消しない個体を排除することができるが、これに限らない。例えば、リペア済みフラグを設けず、短絡検出対象接続端子53a間の短絡が解消するまでリペア処理を繰り返し実施する態様であっても良いし、複数回リペア処理を行っても短絡検出対象接続端子53a間の短絡が解消しない場合に、短絡判定処理を終了する態様であっても良い。
(実施形態4の変形例)
図20は、実施形態4の変形例に係る表示装置及び検査治具の概略構成を示す図である。なお、実施形態4と同じ構成要素には、同じ参照符号を付して、説明を省略する。
図20に示すように、回路基板2fには、表示装置100fの出荷検査において検査治具200aが接続される。
回路基板2fにFOG実装されたドライバIC6fは、映像線駆動回路61と、スイッチ制御部62cと、出力制御回路63と、処理部65cと、レジスタ部66cと、電流検出部67と、第1昇圧回路68−1と、第2昇圧回路68−2と、電圧生成部70と、を含む。
処理部65cは、実施形態4の検査治具200cにおける処理部202bに相当する構成部であり、表示装置100fの出荷検査において、ドライバIC6fの制御及びFOG実装部5aにおける短絡判定処理を行う。
レジスタ部66cは、実施形態4の検査治具200cにおけるレジスタ部203bに相当する構成部であり、処理部65cによるFOG実装部5aの短絡判定処理における各種データを格納する。レジスタ部66cに記憶される各種データは、例えば、短絡判定処理における電流閾値、中間処理データ、及び判定フラグ等を含む。なお、レジスタ部66cに記憶される各種データは、数値データであっても良いし、デジタルデータ等の離散値であっても良い。
検査治具200aは、表示装置100fの出荷検査において回路基板2fに接続される。検査治具200aは、電源部201を含む。
上述した構成において、FOG実装部5aにおける短絡判定処理を行う手順については、実施形態4に係る短絡判定処理手順と同様である。具体的には、実施形態4に係る短絡判定処理手順において、処理部202bを処理部65cに読み替え、レジスタ部203bをレジスタ部66cに読み替え、電流検出部204を電流検出部67に読み替えることで、実施形態4に係る短絡判定処理手順と同様の処理手順を実現することができる。
上述した実施形態4の変形例に係る構成において、実施形態4に係る短絡判定処理手順を実施することにより、FOG実装部5aの1以上の短絡検出対象接続端子53a間において短絡が発生していること検知することができる。そして、レジスタ部66cの判定フラグを外部から処理部65cを介して読み出すことで、FOG実装部5aの何れかの短絡検出対象接続端子53a間において短絡が発生しているか否かを識別することができる。
また、上述した実施形態4に係る短絡判定処理では、FOG実装部5aにおいて短絡が発生している短絡検出対象接続端子53a間に対してリペア処理を実施する。これにより、短絡判定処理におけるFOG実装部5aの短絡不良を低減することができる。また、レジスタ部66cの情報を外部から処理部65cを介して読み出すことで、リペア処理の履歴を参照することができる。
また、実施形態4と同様に、映像線駆動回路61の各アンプ回路611,・・・,61nの動作を停止させることができるので、第1電流値I1及び第2電流値I2に含まれる定常的な回路電流を小さくすることができ、短絡判定を行う際の閾値判定の精度が向上する。
本実施形態により、品質を向上することができる表示装置100e,100fを提供することができる。
(実施形態5)
図21は、実施形態5に係る表示装置及び検査治具の概略構成を示す図である。なお、実施形態1から実施形態4と同じ構成要素には、同じ参照符号を付して、説明を省略する。
図21に示すように、回路基板2gには、表示装置100gの出荷検査において検査治具200dが接続される。
回路基板2gにFOG実装されたドライバIC6gは、映像線駆動回路61と、スイッチ制御部62cと、出力制御回路63と、を含む。
電圧読み出し回路15aの構成は、上述した実施形態4の電圧供給回路15と同様である。本実施形態において、各スイッチ15pは、映像線駆動回路61の各アンプ回路611,・・・,61nのうち、奇数列の画素Pixに画像信号Vsigを供給するアンプ回路に接続される短絡検出対象接続端子53aの電圧を、後述する検査治具200dの処理部202cで検出するためのスイッチである。また、各スイッチ15qは、偶数列の画素Pixに画像信号Vsigを供給するアンプ回路に接続される短絡検出対象接続端子53aの電圧を、後述する検査治具200dの処理部202cで検出するためのスイッチである。
検査治具200dは、表示装置100gの出荷検査において回路基板2gに接続される。検査治具200dは、電源部201と、処理部202cと、レジスタ部203cと、を含む。
処理部202cは、表示装置100gの出荷検査において、ドライバIC6gの制御及びFOG実装部5aにおける短絡判定処理を行う。本実施形態における短絡判定処理については後述する。
レジスタ部203cは、処理部202cによるFOG実装部5aの短絡判定処理における各種データを格納する。レジスタ部203cに記憶される各種データは、例えば、短絡判定処理における電圧閾値、中間処理データ、及び判定フラグ等を含む。なお、レジスタ部203cに記憶される各種データは、数値データであっても良いし、デジタルデータ等の離散値であっても良い。
以下、上述した構成において、FOG実装部5aにおける短絡判定処理を行う手順について説明する。図22は、実施形態5に係る短絡判定処理手順の一例を示す図である。図23は、実施形態5に係る短絡判定処理においてレジスタ部に格納される情報の一例を示す図である。
図22に示す短絡判定処理は、あらかじめ回路基板2gに検査治具200dが接続され、電源部201から第1正極性電源電圧AVDD1及び第1負極性電源電圧AVEE1が供給された状態で開始される。
短絡判定処理開始指令が入力されると、処理部202cは、スイッチ制御部62cに対し、出力制御回路63の全スイッチの閉制御指令、信号選択回路14の全スイッチの開制御指令、及び電圧読み出し回路15aの全スイッチの閉制御指令を出力する(ステップS601)。これにより、映像線駆動回路61とFOG実装部5aの短絡検出対象接続端子53aとの間の配線が接続され、表示部11の映像信号線SGLとFOG実装部5aの短絡検出対象接続端子53aとの間の配線が遮断され、電圧生成部70とFOG実装部5aの短絡検出対象接続端子53aとの間の配線が接続される。このときのドライバIC6gの制御状態が、本開示における「第1制御状態」に対応する。図21における信号選択回路14、映像線駆動回路61、電圧読み出し回路15aの各スイッチの状態は、ステップS601の処理を実施した状態を示している。
続いて、処理部202cは、映像線駆動回路61に対し、FOG実装部5aにおいて隣り合う短絡検出対象接続端子53a間に所定の電位差を印加するように制御する(ステップS602)。具体的には、奇数列の画素Pixに画像信号Vsigを供給する各アンプ回路から、例えば+5Vの直流電圧が出力されるように制御し、偶数列の画素Pixに画像信号Vsigを供給する各アンプ回路から、例えば−5Vの直流電圧が出力されるように制御する。このとき、FOG実装部5aにおいて隣り合う短絡検出対象接続端子53a間の電位差は10Vとなる。このときのドライバIC6gの制御状態が、本開示における「第2制御状態」に対応する。
処理部202cは、各スイッチ15pを介して入力される、奇数列の画素Pixに画像信号Vsigを供給するアンプ回路に接続される短絡検出対象接続端子53aの電圧値である第1電圧値V1を検出し、第1電圧値情報としてレジスタ部203cに格納すると共に、各スイッチ15qを介して入力される、偶数列の画素Pixに画像信号Vsigを供給するアンプ回路に接続される短絡検出対象接続端子53aの電圧値である第2電圧値V2を検出し、第2電圧値情報としてレジスタ部203cに格納する(ステップS603)。
続いて、処理部202cは、レジスタ部203cから第1電圧値情報と第2電圧値情報とを読み出し、第1電圧値V1と第2電圧値V2との差分|V1−V2|を電圧閾値ΔVthと比較する(|V1−V2|<ΔVth)(ステップS604)。
第1電圧値V1と第2電圧値V2との差分|V1−V2|が電圧閾値ΔVthよりも小さい場合(ステップS604;Yes)、処理部202cは、FOG実装部5aの1以上の短絡検出対象接続端子53a間において短絡が発生しているものと判定し、レジスタ部203cの判定フラグを「0」から「1」に書き換えて(ステップS605)、実施形態5に係る短絡判定処理を終了する。図23では、FOG実装部5aの1以上の短絡検出対象接続端子53a間において短絡が発生した例を示している。
第1電圧値V1と第2電圧値V2との差分|V1−V2|が電圧閾値ΔVth以上である場合(ステップS604;No)、処理部202cは、FOG実装部5aの何れの短絡検出対象接続端子53a間においても短絡が発生していないものと判定し、実施形態5に係る短絡判定処理を終了する。
上述した実施形態5に係る構成において、実施形態5に係る短絡判定処理手順を実施することにより、FOG実装部5aの1以上の短絡検出対象接続端子53a間において短絡が発生していること検知することができる。そして、レジスタ部203cの判定フラグを外部から処理部202cを介して読み出すことで、FOG実装部5aの何れかの短絡検出対象接続端子53a間において短絡が発生しているか否かを識別することができる。
(実施形態5の変形例1)
図24は、実施形態5の変形例1に係る短絡判定処理手順の一例を示す図である。図25は、実施形態5の変形例1に係る短絡判定処理においてレジスタ部に格納される情報の一例を示す図である。
図24に示す短絡判定処理は、あらかじめ回路基板2gに検査治具200dが接続され、電源部201から第1正極性電源電圧AVDD1及び第1負極性電源電圧AVEE1が供給された状態で開始される。
短絡判定処理開始指令が入力されると、処理部202cは、スイッチ制御部62cに対し、出力制御回路63の全スイッチの閉制御指令、信号選択回路14の全スイッチの開制御指令、及び電圧読み出し回路15aの全スイッチの閉制御指令を出力する(ステップS701)。これにより、映像線駆動回路61とFOG実装部5aの短絡検出対象接続端子53との間の配線が接続され、表示部11の映像信号線SGLとFOG実装部5aの短絡検出対象接続端子53aとの間の配線が遮断され、電圧生成部70とFOG実装部5aの短絡検出対象接続端子53aとの間の配線が接続される。このときのドライバIC6gの制御状態が、本開示における「第1制御状態」に対応する。図21における信号選択回路14、映像線駆動回路61、電圧読み出し回路15aの各スイッチの状態は、ステップS701の処理を実施した状態を示している。
続いて、処理部202cは、FOG実装部5aにおいて隣り合う短絡検出対象接続端子53aのうち、任意の短絡検出対象接続端子53a間を選択する(ステップS702)。画素列の数がn列であるとき、隣り合う短絡検出対象接続端子53aの組み合わせは、n−1通りである。
続いて、処理部202cは、選択した短絡検出対象接続端子53a間に所定の電位差を印加するように制御する(ステップS703)。具体的には、選択した短絡検出対象接続端子53a間において、奇数列の画素Pixに画像信号Vsigを供給するアンプ回路から、例えば+5Vの直流電圧が出力されるように制御し、選択した短絡検出対象接続端子53a間において、偶数列の画素Pixに画像信号Vsigを供給するアンプ回路から、例えば−5Vの直流電圧が出力されるように制御する。このとき、選択した短絡検出対象接続端子53a間の電位差は10Vとなる。このときのドライバIC6gの制御状態が、本開示における「第2制御状態」に対応する。
処理部202cは、スイッチ15pを介して入力される、選択した隣り合う短絡検出対象接続端子53aの一方の電圧値である第1電圧値V1を検出し、第1電圧値情報としてレジスタ部203cに格納すると共に、スイッチ15qを介して入力される、選択した隣り合う短絡検出対象接続端子53aの他方の電圧値である第2電圧値V2を検出し、第2電圧値情報としてレジスタ部203cに格納する(ステップS704)。
続いて、処理部202cは、レジスタ部203cから第1電圧値情報と選択した短絡検出対象接続端子53a間における第2電圧値情報とを読み出し、第1電圧値V1と第2電圧値V2との差分|V1−V2|を電圧閾値ΔVthと比較する(|V1−V2|<ΔVth)(ステップS705)。
第1電圧値V1と第2電圧値V2との差分|V1−V2|が電圧閾値ΔVthよりも小さい場合(ステップS705;Yes)、処理部202cは、選択した短絡検出対象接続端子53a間において短絡が発生しているものと判定し、レジスタ部203cの判定フラグを「0」から「1」に書き換える(ステップS706)。図25では、短絡検出対象接続端子53a間(3,4)において短絡が発生した例を示している。
第1電圧値V1と第2電圧値V2との差分|V1−V2|が電圧閾値ΔVth以上である場合(ステップS705;No)、処理部202cは、選択した短絡検出対象接続端子53a間において短絡が発生していないものと判定する。
続いて、処理部202cは、隣り合う全ての短絡検出対象接続端子53a間(1,2),(2,3),(3,4),・・・(n−1,n)において短絡判定済みであるか否かを判定する(ステップS707)。
短絡判定済みでない短絡検出対象接続端子53a間があれば(ステップS707;No)、ステップS702に戻り、ステップS707までの処理を繰り返し実施する。
全ての短絡検出対象接続端子53a間において短絡判定済みであれば(ステップS707;Yes)、実施形態5の変形例1に係る短絡判定処理を終了する。
上述した実施形態5に係る構成において、実施形態5の変形例1に係る短絡判定処理手順を実施することにより、FOG実装部5aにおいて短絡が発生している短絡検出対象接続端子53a間を特定することができる。そして、レジスタ部203cの情報を外部から処理部202cを介して読み出すことで、FOG実装部5aにおいて短絡が発生している短絡検出対象接続端子53a間を識別することができる。
(実施形態5の変形例2)
図26は、実施形態5の変形例2に係る表示装置及び検査治具の概略構成を示す図である。なお、実施形態5と同じ構成要素には、同じ参照符号を付して、説明を省略する。
図26に示すように、回路基板2hには、表示装置100hの出荷検査において検査治具200aが接続される。
回路基板2hにFOG実装されたドライバIC6hは、映像線駆動回路61と、スイッチ制御部62cと、出力制御回路63と、処理部65dと、レジスタ部66dと、を含む。
処理部65dは、実施形態5の検査治具200dにおける処理部202cに相当する構成部であり、表示装置100hの出荷検査において、ドライバIC6hの制御及びFOG実装部5aにおける短絡判定処理を行う。
レジスタ部66dは、実施形態5の検査治具200dにおけるレジスタ部203cに相当する構成部であり、処理部65dによるFOG実装部5aの短絡判定処理における各種データを格納する。レジスタ部66dに記憶される各種データは、例えば、短絡判定処理における電圧閾値、中間処理データ、及び判定フラグ等を含む。なお、レジスタ部66dに記憶される各種データは、数値データであっても良いし、デジタルデータ等の離散値であっても良い。
検査治具200aは、表示装置100hの出荷検査において回路基板2hに接続される。検査治具200aは、電源部201を含む。
上述した構成において、FOG実装部5aにおける短絡判定処理を行う手順については、実施形態5に係る短絡判定処理手順及び実施形態5の変形例1に係る短絡判定処理手順と同様である。具体的には、実施形態5に係る短絡判定処理手順及び実施形態5の変形例1に係る短絡判定処理手順において、処理部202cを処理部65dに読み替え、レジスタ部203cをレジスタ部66dに読み替えることで、実施形態5に係る短絡判定処理手順又は実施形態5の変形例1に係る短絡判定処理手順と同様の処理手順を実現することができる。
上述した実施形態5の変形例2に係る構成において、実施形態5に係る短絡判定処理手順を実施することにより、FOG実装部5aの1以上の短絡検出対象接続端子53a間において短絡が発生していること検知することができる。そして、レジスタ部66dの判定フラグを外部から処理部65dを介して読み出すことで、FOG実装部5aの何れかの短絡検出対象接続端子53a間において短絡が発生しているか否かを識別することができる。
また、上述した実施形態5の変形例2に係る構成において、実施形態5の変形例1に係る短絡判定処理手順を実施することにより、FOG実装部5aにおいて短絡が発生している短絡検出対象接続端子53a間を特定することができる。そして、レジスタ部66dの情報を外部から処理部65dを介して読み出すことで、FOG実装部5aにおいて短絡が発生している短絡検出対象接続端子53a間を識別することができる。
本実施形態により、品質を向上することができる表示装置100g,100hを提供することができる。
(実施形態6)
図27は、実施形態6に係る表示装置の概略構成を示す模式図である。
表示装置100iは、表示基板1bと、第1回路基板3aと、第2回路基板4aと、を含む。
本実施形態において、表示基板1bは、ガラス基板によって構成される。表示基板1bには、画素Pix(図2参照)が図中のX方向及びY方向に配列された表示部11が設けられている。
本実施形態において、表示装置100iは、表示部11とタッチセンサ16とが一体化された表示装置である。具体的には、表示部11の電極や基板等の部材の一部が、タッチセンサ16の電極や基板等に兼用される。
表示部11は、例えば液晶表示素子を表示素子として備えた構成であっても良い。また、表示部11は、例えば有機EL素子(有機発光ダイオード)を発光素子として備えた構成であっても良い。表示部11の態様により本開示が限定されるものではない。
表示基板1bには、表示部11の画素回路に走査信号を供給する走査信号線や、表示部11の画素回路に映像信号を供給する映像信号線が設けられている。
また、表示基板1bには、表示動作の際に表示用の駆動電圧Vcomdcが供給され、タッチ検出の際にタッチ検出用の駆動信号Vcomが供給される電極COMLが設けられている。電極COMLは、タッチ検出の際に自己静電容量方式のタッチ検出用電極として機能する。以下、電極COMLを「検出電極COML」とも称する。
表示部11の動作を制御する制御部として、画素回路に各種信号を供給する駆動回路、及び駆動回路に供給するタイミング信号等を生成するコントローラが設けられる。
例えば、表示基板1b上には、表示部11の走査信号線に走査信号を供給する走査線駆動回路等を配置することができる。
本実施形態において、第1回路基板3aは、フレキシブル配線基板によって構成される。第1回路基板3a上には、ドライバIC7が実装される。ドライバIC7は、例えば、表示部11の映像信号線に映像信号を供給する映像線駆動回路、及び検出電極COMLに表示用の駆動電圧Vcomdc又はタッチ検出用の駆動信号Vcomを供給する検出電極駆動回路等が集積された半導体チップである。ドライバIC7は、第1回路基板3aにCOF実装される。
本実施形態において、第2回路基板4aは、フレキシブル配線基板によって構成される。第2回路基板4aには、例えば、各種の基準電位を発生する電源回路、映像信号を処理する信号処理回路及びフレームメモリ等の回路要素を配置することができる。
表示基板1bの端部には、第1回路基板3a側の各配線と接続するための端子(パッド)が設けられている。また、第1回路基板3aの一端には、表示基板1b側の各配線と接続するための端子(パッド)が設けられている。第1回路基板3aは、表示基板1bにFOG実装される。これにより、表示基板1b側の各配線と、これら表示基板1b側の各配線に対応する第1回路基板3a側の各配線とがそれぞれ電気的に接続される。
第2回路基板4aの端部には、第1回路基板3a側の各配線と接続するための端子(パッド)が設けられている。また、第1回路基板3aの他端には、第2回路基板4a側の各配線と接続するための端子(パッド)が設けられている。第1回路基板3aは、第2回路基板4aにFOF実装される。これにより、第2回路基板4a側の各配線と、これら第2回路基板4a側の各配線に対応する第1回路基板3a側の各配線とが電気的に接続される。
なお、第1回路基板3a及び第2回路基板4aは、1つのフレキシブル配線基板によって構成されても良い。この場合には、ドライバIC7以外の回路要素もフレキシブル配線基板に実装されていても良いし、ドライバIC7以外の回路要素が実装されていない態様であっても良い。以下、第1回路基板3aと第2回路基板4aとを区別する必要がない場合には、第1回路基板3aと第2回路基板4aとが1つのフレキシブル配線基板によって構成された回路基板2iとして説明する。
表示基板1bが、本開示における「第1基板」に対応する。また、回路基板2iが、本開示における「第2基板」に対応する。
図28は、実施形態6に係る表示装置及び検査治具の概略構成を示す図である。なお、実施形態1から実施形態5と同じ構成要素には、同じ参照符号を付して、説明を省略する。図28に示すように、回路基板2iには、表示装置100iの出荷検査において検査治具200eが接続される。
回路基板2iにFOG実装されたドライバIC7は、検出電極駆動回路71と、スイッチ制御部72と、出力制御回路73と、第1昇圧回路74−1と、第2昇圧回路74−2と、電圧生成部75と、を含む。検出電極駆動回路71が、本開示における「駆動回路」に対応する。
検出電極駆動回路71は、タッチ検出を行う際、表示基板1bに設けられた複数の検出電極COMLに対し、それぞれ個別のタッチ検出用の駆動信号Vcomを生成して出力する。検出電極駆動回路71は、m列(mは、正の整数)の検出電極COMLに対応するm個のアンプ回路711,・・・,71mを備えている。検出電極駆動回路71は、検査治具200eの電源部201から、第1正極性電源電圧AVDD1及び第1負極性電源電圧AVEE1が供給される。
出力制御回路73は、検出電極駆動回路71の各アンプ回路711,・・・,71mとFOG実装部5bの各接続端子53との接続と遮断とを切り換える。出力制御回路73は、検出電極駆動回路71の各アンプ回路711,・・・,71mにそれぞれ対応するスイッチ731,・・・,73mを備えている。なお、本実施形態では、出力制御回路73を介して検出電極駆動回路71の各アンプ回路711,・・・,71mに接続される接続端子53を、短絡不良の検出対象としている。以下、本実施形態において短絡不良の検出対象とする接続端子53を、「短絡検出対象接続端子53b」と称する。
スイッチ制御部72は、出力制御回路73の各スイッチ及び表示基板1bに設けられる電圧供給回路17の各スイッチを制御する。
第1昇圧回路74−1は、検査治具200eの電源部201から供給される第1正極性電源電圧AVDD1を昇圧して、第2正極性電圧AVDD2を生成する。第2正極性電圧AVDD2は、例えば+10Vである。
第2昇圧回路74−2は、検査治具200eの電源部201から供給される第1負極性電源電圧AVEE1を昇圧して、第2負極性電圧AVEE2を生成する。第2負極性電圧AVEE2は、例えば−10Vである。
なお、第2正極性電源電圧AVDD2及び第2負極性電源電圧AVEE2の電圧により本開示が限定されるものではない。
電圧生成部75は、第1電圧生成回路751と、第2電圧生成回路752と、を含む。電圧生成部75には、第1昇圧回路74−1から第2正極性電圧AVDD2が供給され、第2昇圧回路74−2から第2負極性電圧AVEE2が供給される。
第1電圧生成回路751は、表示基板1bに供給する0V以上の正極性電圧を生成する。
第2電圧生成回路752は、表示基板1bに供給する0V以下の負極性電圧を生成する。
表示基板1bは、電圧供給回路17を備えている。
電圧供給回路17は、検出電極駆動回路71の各アンプ回路711,・・・,71mにそれぞれ対応するスイッチ171,・・・,17mを備えている。電圧供給回路17は、検出電極駆動回路71の各アンプ回路711,・・・,71mのうち、奇数列の検出電極COMLに表示用の駆動電圧Vcomdc又はタッチ検出用の駆動信号Vcomを供給するアンプ回路に接続される短絡検出対象接続端子53bに対して電圧生成部75の第1電圧生成回路751から供給される正極性電圧を印加するスイッチ17p(pは、m以下の正の奇数)と、偶数列の検出電極COMLに表示用の駆動電圧Vcomdc又はタッチ検出用の駆動信号Vcomを供給するアンプ回路に接続される短絡検出対象接続端子53bに対して電圧生成部75の第2電圧生成回路752から供給される負極性電圧を印加するスイッチ17q(qは、m以下の正の偶数)と、を含む。
検査治具200eは、表示装置100iの出荷検査において回路基板2iに接続される。検査治具200eは、電源部201と、処理部202dと、レジスタ部203dと、電流検出部204と、を含む。
処理部202dは、表示装置100iの出荷検査において、ドライバIC7の制御及びFOG実装部5bにおける短絡判定処理を行う。本実施形態における短絡判定処理については後述する。
レジスタ部203dは、処理部202dによるFOG実装部5bの短絡判定処理における各種データを格納する。レジスタ部203dに記憶される各種データは、例えば、短絡判定処理における電流閾値、中間処理データ、及び判定フラグ等を含む。なお、レジスタ部203dに記憶される各種データは、数値データであっても良いし、デジタルデータ等の離散値であっても良い。
以下、上述した構成において、FOG実装部5bにおける短絡判定処理を行う手順について説明する。図29は、実施形態6に係る短絡判定処理手順の一例を示す図である。図30は、実施形態6に係る短絡判定処理においてレジスタ部に格納される情報の一例を示す図である。
本実施形態では、判定フラグが「1」、すなわち、FOG実装部5bの1以上の短絡検出対象接続端子53b間において短絡が発生している場合に、第1電位よりも高い第2電位差を印加する処理を実施することで、FOG実装部5bにおける短絡検出対象接続端子53b間の短絡解消を図っている。この処理を、以下「リペア処理」と称する。
図29に示す短絡判定処理は、あらかじめ回路基板2iに検査治具200eが接続され、電源部201から第1正極性電源電圧AVDD1及び第1負極性電源電圧AVEE1が供給された状態で開始される。また、このとき、電圧供給回路17の全スイッチが開制御され、FOG実装部5bの全ての短絡検出対象接続端子53bへの正極性電圧又は負極性電圧の供給が遮断されているものとする。
短絡判定処理開始指令が入力されると、処理部202dは、スイッチ制御部72に対し、出力制御回路73の全スイッチの開制御指令、及び電圧供給回路17の全スイッチの閉制御指令を出力する(ステップS801)。これにより、検出電極駆動回路71とFOG実装部5bの短絡検出対象接続端子53bとの間の配線が遮断され、電圧生成部75とFOG実装部5bの短絡検出対象接続端子53bとの間の配線が接続される。図28における検出電極駆動回路71、電圧供給回路17の各スイッチの状態は、ステップS801の処理を実施した状態を示している。
続いて、処理部202dは、電圧生成部75に対し、FOG実装部5bにおいて隣り合う短絡検出対象接続端子53b間の電位差が略ゼロとなるように制御する(ステップS802)。具体的には、第1電圧生成回路751から、例えば0Vの直流電圧が出力されるように制御し、第2電圧生成回路752から、例えば0Vの直流電圧が出力されるように制御する。このとき、FOG実装部5bにおいて隣り合う短絡検出対象接続端子53b間の電位差は0Vとなる。このときのドライバIC7の制御状態が、本開示における「第1制御状態」に対応する。処理部202dは、このときの電流値を第1電流値I1として電流検出部204から取得し、第1電流値情報としてレジスタ部203dに格納する(ステップS803)。
また、処理部202dは、電圧生成部75に対し、FOG実装部5bにおいて隣り合う短絡検出対象接続端子53b間に所定の第1電位差を印加するように制御する(ステップS804)。具体的には、第1電圧生成回路751から、例えば+5Vの直流電圧が出力されるように制御し、第2電圧生成回路752から、例えば−5Vの直流電圧が出力されるように制御する。このとき、FOG実装部5bにおいて隣り合う短絡検出対象接続端子53b間の第1電位差は10Vとなる。このときのドライバIC7の制御状態が、本開示における「第2制御状態」に対応する。処理部202dは、このときの電流値を第2電流値I2として電流検出部204から取得し、第2電流値情報としてレジスタ部203dに格納する(ステップS805)。
なお、上述したステップS802及びステップS803の処理と、ステップS804及びステップS805の処理とは、入れ換えが可能である。すなわち、ステップS804及びステップS805の処理を実施してから、ステップS802及びステップS803の処理を実施する態様であっても良い。ステップS802及びステップS803の処理と、ステップS804及びステップS805の処理との実施順により本開示が限定されるものではない。
続いて、処理部202dは、レジスタ部203dから第1電流値情報と第2電流値情報とを読み出し、第1電流値I1と第2電流値I2との差分|I1−I2|を電流閾値ΔIthと比較する(|I1−I2|>ΔIth)(ステップS806)。
第1電流値I1と第2電流値I2との差分|I1−I2|が電流閾値ΔIthよりも大きい場合(ステップS806;Yes)、処理部202dは、FOG実装部5bの1以上の短絡検出対象接続端子53b間において短絡が発生しているものと判定してレジスタ部203dの判定フラグを「0」から「1」に書き換える(ステップS807a)。図30では、FOG実装部5bの1以上の短絡検出対象接続端子53b間において短絡が発生した例を示している。
第1電流値I1と第2電流値I2との差分|I1−I2|が電流閾値ΔIth以下である場合(ステップS806;No)、処理部202dは、FOG実装部5bの何れの短絡検出対象接続端子53b間においても短絡が発生していないものと判定し、当該短絡検出対象接続端子53b間におけるレジスタ部203dの判定フラグが「1」である場合には、当該判定フラグを「1」から「0」に書き換える(ステップS807b)。
続いて、処理部202dは、レジスタ部203dに格納された情報を参照し、判定フラグが「0」、すなわち、FOG実装部5bの1以上の短絡検出対象接続端子53b間において短絡が発生していないか否かを判定する(ステップS808)。
FOG実装部5bの1以上の短絡検出対象接続端子53b間において短絡が発生していない場合には(ステップS808;Yes)、実施形態6に係る短絡判定処理を終了する。
FOG実装部5bの1以上の短絡検出対象接続端子53b間において短絡が発生している場合には(ステップS808;No)、処理部202dは、リペア済みフラグが「0」であるか否かを判定する(ステップS809)。図30では、リペア済みフラグが「0」である例を示している。
リペア済みフラグが「1」である場合(ステップS809;No)、実施形態6に係る短絡判定処理を終了する。
リペア済みフラグが「0」である場合(ステップS809;Yes)、処理部202dは、電圧生成部75に対し、FOG実装部5bにおいて隣り合う短絡検出対象接続端子53b間に第1電位差よりも大きい第2電位差を印加するように制御する(ステップS810)。具体的には、第1電圧生成回路751から、例えば+8Vの直流電圧が出力されるように制御し、第2電圧生成回路752から、例えば−8Vの直流電圧が出力されるように制御する。このとき、FOG実装部5bにおいて隣り合う短絡検出対象接続端子53b間の第2電位差は16Vとなる。
処理部202dは、所定時間経過した後、リペア済みフラグを「0」から「1」に書き換え(ステップS811)、ステップS802に戻り、ステップS809までの処理を再度実施する。
上述した実施形態6に係る構成において、実施形態6に係る短絡判定処理手順を実施することにより、FOG実装部5bの1以上の短絡検出対象接続端子53b間において短絡が発生していることを検知することができる。そして、レジスタ部203dの判定フラグを外部から処理部202dを介して読み出すことで、FOG実装部5bの何れかの短絡検出対象接続端子53b間において短絡が発生しているか否かを識別することができる。
また、上述した実施形態6に係る短絡判定処理では、FOG実装部5bの1以上の短絡検出対象接続端子53b間において短絡が発生している場合にリペア処理を実施する。これにより、短絡判定処理におけるFOG実装部5bの短絡不良を低減することができる。また、レジスタ部203dの情報を外部から処理部202dを介して読み出すことで、リペア処理の履歴を参照することができる。
また、検出電極駆動回路71の各アンプ回路711,・・・,71mの動作を停止させることができるので、第1電流値I1及び第2電流値I2に含まれる定常的な回路電流を小さくすることができ、短絡判定を行う際の閾値判定の精度が向上する。
なお、本実施形態では、ステップS802からステップS809までの処理を再実行しても、短絡が発生している場合には(ステップS808;No)、ステップS809においてリペア済みフラグが「1」と判定され(ステップS809;No)、実施形態6に係る短絡判定処理を終了するようにしている。これにより、リペア処理(ステップS810)を行っても短絡が解消しない個体を排除することができるが、これに限らない。例えば、リペア済みフラグを設けず、短絡検出対象接続端子53b間の短絡が解消するまでリペア処理を繰り返し実施する態様であっても良いし、複数回リペア処理を行っても短絡検出対象接続端子53b間の短絡が解消しない場合に、短絡判定処理を終了する態様であっても良い。
(実施形態6の変形例)
図31は、実施形態6の変形例に係る表示装置及び検査治具の概略構成を示す図である。なお、実施形態6と同じ構成要素には、同じ参照符号を付して、説明を省略する。
図31に示すように、回路基板2jには、表示装置100jの出荷検査において検査治具200aが接続される。
回路基板2jにFOG実装されたドライバIC7aは、検出電極駆動回路71と、スイッチ制御部72と、出力制御回路73と、処理部65eと、レジスタ部66eと、電流検出部67と、第1昇圧回路74−1と、第2昇圧回路74−2と、電圧生成部75と、を含む。
処理部65eは、実施形態6の検査治具200eにおける処理部202dに相当する構成部であり、表示装置100jの出荷検査において、ドライバIC7aの制御及びFOG実装部5bにおける短絡判定処理を行う。
レジスタ部66eは、実施形態6の検査治具200eにおけるレジスタ部203dに相当する構成部であり、処理部65eによるFOG実装部5bの短絡判定処理における各種データを格納する。レジスタ部66eに記憶される各種データは、例えば、短絡判定処理における電流閾値、中間処理データ、及び判定フラグ等を含む。なお、レジスタ部66eに記憶される各種データは、数値データであっても良いし、デジタルデータ等の離散値であっても良い。
検査治具200aは、表示装置100jの出荷検査において回路基板2jに接続される。検査治具200aは、電源部201を含む。
上述した構成において、FOG実装部5bにおける短絡判定処理を行う手順については、実施形態6に係る短絡判定処理手順と同様である。具体的には、実施形態6に係る短絡判定処理手順において、処理部202dを処理部65eに読み替え、レジスタ部203dをレジスタ部66eに読み替え、電流検出部204を電流検出部67に読み替えることで、実施形態6に係る短絡判定処理手順と同様の処理手順を実現することができる。
上述した実施形態6の変形例に係る構成において、実施形態6に係る短絡判定処理手順を実施することにより、FOG実装部5bの1以上の短絡検出対象接続端子53b間において短絡が発生していること検知することができる。そして、レジスタ部66eの判定フラグを外部から処理部65eを介して読み出すことで、FOG実装部5bの何れかの短絡検出対象接続端子53b間において短絡が発生しているか否かを識別することができる。
また、検出電極駆動回路71の各アンプ回路711,・・・,71mの動作を停止させることができるので、第1電流値I1及び第2電流値I2に含まれる定常的な回路電流を小さくすることができ、短絡判定を行う際の閾値判定の精度が向上する。
本実施形態により、品質を向上することができる表示装置100i,100jを提供することができる。
上述した実施形態は、各構成要素を適宜組み合わせることが可能である。また、本実施形態において述べた態様によりもたらされる他の作用効果について本明細書記載から明らかなもの、又は当業者において適宜想到し得るものについては、当然に本発明によりもたらされるものと解される。