JP2019132530A - 空調機器選定システム - Google Patents

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Abstract

【課題】過剰なスペックの機器が選定されるという事態を抑制する。【解決手段】空調機器選定システム100は、室内ユニット20及び室外ユニット30を有し、各対象空間92を空調する空調機器10を選定するためのシステムである。このシステムは、熱負荷取得部103と、空調機器選定部104と、固有情報記憶部105とを備える。熱負荷取得部は、各対象空間における熱負荷の算出結果を取得する。空調機器選定部は、熱負荷取得部が取得した算出結果に基づいて、各対象空間における熱負荷を処理できる空調機器を選定する。固有情報記憶部は、空調機器の固有情報を記憶する。空調機器選定部は、固有情報記憶部が記憶する固有情報を用いて空調機器を選定する。【選択図】図9

Description

室内ユニット及び室外ユニットを有する空調機器を選定するための空調機器選定システム
特許文献1(特開2002−115886号公報)には、建物の熱負荷を算出し、その算出結果に基づいて、建物内に設置される空調設備を構成する機器を選定することが開示されている。
しかし、外気温度等による機器の能力補正に関する国土交通省規定のガイドラインのみに基づいて機器の選定が行われる場合、過剰なスペックの機器が選定されるという事態が生じ得る。
第1観点の空調機器選定システムは、室内ユニット及び室外ユニットを有し、各対象空間を空調する空調機器を選定するためのシステムである。このシステムは、取得部と、選定部と、記憶部とを備える。取得部は、各対象空間における熱負荷の算出結果を取得する。選定部は、取得部が取得した算出結果に基づいて、各対象空間における熱負荷を処理できる空調機器を選定する。記憶部は、空調機器の固有情報を記憶する。選定部は、記憶部が記憶する固有情報を用いて空調機器を選定する。
第1観点の空調機器選定システムは、過剰なスペックの空調機器が選定されるという事態を抑制する。
第2観点の空調機器選定システムは、第1観点のシステムであって、記憶部は、空調機器の種類に応じて異なる固有情報を記憶する。
第3観点の空調機器選定システムは、第1観点又は第2観点のシステムであって、記憶部は、室外ユニットの圧縮機の馬力に応じて異なる固有情報を記憶する。
第4観点の空調機器選定システムは、第1観点から第3観点のいずれかのシステムであって、記憶部は、室内ユニットの熱交換器の容量に応じて異なる固有情報を記憶する。
第5観点の空調機器選定システムは、第1観点から第4観点のいずれかのシステムであって、空調機器の種類の入力を受け付ける入力部をさらに備える。また、選定部は、入力部が受け付けた空調機器の種類に対応する固有情報を用いて空調機器を選定する。
第5観点の空調機器選定システムは、空調機器の選定作業を簡略化する。
第6観点の空調機器選定システムは、第1観点から第5観点のいずれかのシステムであって、選定部は、各対象空間における熱負荷を処理できる能力を有する室内ユニットを選定し、各対象空間の選定された室内ユニットの能力の合計以上の能力を有する室外ユニットを選定する。
第7観点の空調機器選定システムは、第6観点のシステムであって、選定部は、固有情報を用いて室内ユニットの能力及び室外ユニットの能力の補正値を算出し、補正値に基づいて室内ユニット及び室外ユニットを選定する。
第8観点の空調機器選定システムは、第7観点のシステムであって、選定部は、室外ユニットが設置される空間の温度、及び、各対象空間の温度の少なくとも一方による固有情報を用いて、補正値を算出する。
第9観点の空調機器選定システムは、第7観点又は第8観点のシステムであって、選定部は、室内ユニットと室外ユニットとを結ぶ冷媒配管の長さ、及び、室内ユニットと室外ユニットとの高低差の少なくとも一方による固有情報を用いて、補正値を算出する。
第10観点の空調機器選定システムは、第1観点から第9観点のいずれかのシステムであって、取得部は、各対象空間を換気する換気機器を選定し、選定された換気機器の能力を用いて算出結果を取得する。
空調機器10が設置されている建物90の構成の一例を示す概略図である。 空調機器選定システム100のブロック図である。 空調機器選定システム100を用いて設計者が空調機器10を選定するプロセスを示すフローチャートである。 室内ユニット20及び室外ユニット30の型式を選択するための画面の一例である。 図4の系統選択部81をクリックした場合の表示例である。 図4の周波数選択部82をクリックした場合の表示例である。 図4の室外ユニット型式選択部83をクリックした場合の表示例である。 図4の室内ユニット型式選択部85をクリックした場合の表示例である。 図4のステップS3の詳細な処理を示すフローチャートである。 外気温度による、室外ユニット30の能力(冷房能力)の補正の一例を示すグラフである。 室内吸い込み温度による、室内ユニット20及び室外ユニット30の能力(冷房能力)の補正の一例を示すグラフである。 冷媒相当配管長及びユニット高低差による、室外ユニット30の能力(冷房能力)の補正の一例を示すグラフである。 室内ユニット20及び室外ユニット30の選定処理の一例を示す表である。 空調機器10の選定結果に関する情報の一例を示す表である。
(1)全体構成
空調機器選定システム100は、室内ユニット20及び室外ユニット30を有する空調機器10を選定するために用いられる。選定の対象である空調機器10は、いわゆるビル用マルチエアコンである。図1は、空調機器10が設置されている建物90の構成の一例を示す概略図である。建物90は、オフィスビル、学校及び病院等、比較的大きな施設である。空調機器10は、主として、建物90の各部屋に設置される複数の室内ユニット20と、建物90の屋上等に設置される室外ユニット30とから構成される。室外ユニット30は、複数の室内ユニット20と冷媒配管40を介して接続されている。以下、室内ユニット20が設置され、空調機器10による空調の対象となる空間を、対象空間92と呼ぶ。建物90の各対象空間92には、1台の室内ユニット20が設置されてもよく、複数台の室内ユニット20が設置されてもよい。また、建物90には、空調系統ごとに1の空調機器10が設置されている。建物90に複数の空調機器10が設置されている場合、互いに異なる空調機器10に属する複数台の室内ユニット20は、同一の対象空間92を空調しないものとする。
空調機器選定システム100は、建物90に設置される空調設備の設計業務において使用される。空調設備の設計業務は、主として、システム選定段階、機器選定段階、及び、空調配管選定段階とから構成される。システム選定段階では、建物90の空調方式が選定される。機器選定段階では、建物90に設置される室内ユニット20、室外ユニット300及び換気機器が選定され、また、これらの機器の配置が決定される。空調配管選定段階では、建物90に設置される冷媒配管40が選定され、また、空調機器10の冷媒充填量が計算される。空調機器選定システム100は、機器選定段階において、各対象空間92の熱負荷に応じて適切な空調機器10を選定するために使用される。
空調機器選定システム100は、主として、空調設備の設計業務における機器選定段階の担当者(以下、単に「設計者」と呼ぶ。)によって利用される。空調機器選定システム100は、主として、設計者が使用する端末と、当該端末とネットワークを介して接続されているサーバとから構成されている。サーバは、各対象空間92の熱負荷に応じて空調機器10を選定するためのプログラムと、当該プログラムを実行する際に必要となるデータとを記憶している。設計者は、自身の端末を操作してサーバにログインし、サーバに記憶されているプログラムを実行することで、空調機器10を選定することができる。
(2)詳細構成
図2は、空調機器選定システム100のブロック図である。空調機器選定システム100は、主として、空調機器情報記憶部101と、熱負荷情報入力部102と、熱負荷取得部103と、空調機器選定部104と、固有情報記憶部105と、空調機器情報入力部106とを備える。これらは、サーバの記憶装置等に保持されているプログラム又はデータである。
空調機器情報記憶部101は、選定対象である空調機器10に関する情報(仕様)を記憶している。具体的には、空調機器情報記憶部101には、複数の種類の室内ユニット20について、熱交換器の容量(能力)、消費電力、部分負荷特性、価格及び耐用年数等が記憶され、複数の種類の室外ユニット30について、圧縮機の馬力(能力)、消費電力、部分負荷特性、価格及び耐用年数等が記憶されている。なお、空調機器情報記憶部101は、新たな情報を随時入力可能になっていてもよい。
熱負荷情報入力部102は、建物90の各対象空間92の熱負荷の算出に必要な情報の入力を受け付ける。具体的には、熱負荷情報入力部102には、建物90に関する情報、及び、気象条件等が入力される。建物90に関する情報とは、熱負荷の算出対象となる対象空間92を構成する壁、窓、天井及び床等の構造、熱特性及び面積等である。さらに、対象空間92の日射負荷、内部発熱量、在室人員、換気量、室内温度条件及び室外温度条件等が、建物90に関する情報として入力される。また、気象条件とは、空調機器10が設置される地域のものであり、例えば、温度、湿度及び日射量等の1時間単位の年間気象データである。
熱負荷取得部103は、熱負荷情報入力部102が入力を受け付けた情報に基づいて、建物90の各対象空間92の熱負荷(最大熱負荷)を算出して、算出結果を取得する。熱負荷取得部103による熱負荷の算出プロセスの詳細については後述する。
空調機器選定部104は、空調機器情報記憶部101に記憶されている選定対象である空調機器10の中から、熱負荷取得部103が取得した各対象空間92の熱負荷の算出結果に基づいて、各対象空間92における熱負荷を処理できる空調機器10を選定する。具体的には、空調機器選定部104は、熱負荷取得部103によって算出された熱負荷以上の能力を有する室内ユニット20及び室外ユニット30を選定する。空調機器選定部104による空調機器10の選定プロセスの詳細については後述する。
固有情報記憶部105は、選定対象である空調機器10の固有情報を記憶している。空調機器10の固有情報とは、空調機器10の種類、具体的には、室内ユニット20及び室外ユニット30の機種に応じて異なる情報であり、空調機器選定部104が空調機器10を選定する際に用いられる情報である。より具体的には、空調機器10の固有情報は、室外ユニット30の圧縮機の馬力に応じて異なる情報、及び、室内ユニット20の熱交換器の容量に応じて異なる情報である。空調機器10の固有情報の詳細については後述する。
空調機器情報入力部106は、選定対象である空調機器10の種類の入力を受け付ける。空調機器10の種類とは、空調機器10を構成する室内ユニット20及び室外ユニット30の型式である。設計者が自身の端末に室内ユニット20及び室外ユニット30の型式を入力すると、空調機器選定部104は、入力された型式に基づいて、空調機器10を構成する室内ユニット20及び室外ユニット30の組み合わせを自動的に選択する。空調機器情報入力部106による型式の入力操作の詳細については後述する。
(3)全体動作
図3は、空調機器選定システム100を用いて設計者が空調機器10を選定するプロセスを示すフローチャートである。このプロセスでは、最初に、ステップS1において熱負荷の算出が行われる。具体的には、ステップS1では、熱負荷取得部103は、建物90の各対象空間92の熱負荷を算出して、算出結果を取得する。熱負荷の算出に用いられるデータは、熱負荷情報入力部102を用いて設計者等によって予め入力され、サーバ等に記憶されている。熱負荷取得部103は、各対象空間92について、室内負荷(壁体負荷)と外気負荷との合計に基づいて、熱負荷の最終的な算出結果を取得する。なお、熱負荷取得部103は、冷房運転時の熱負荷である冷房負荷、及び、暖房運転時の熱負荷である暖房負荷をそれぞれ算出する。
次に、ステップS2において、室内ユニット20及び室外ユニット30の型式の選択が行われる。具体的には、ステップS2では、設計者は、自身の端末を操作して、空調機器情報入力部106を用いて、建物90の空調系統ごとに、室外ユニット30の型式、及び、各対象空間92に設置される室内ユニット20の型式を選択する。図4は、設計者が操作する端末のディスプレイに表示され、室内ユニット20及び室外ユニット30の型式を選択するための選択画面80の一例である。図4に示される選択画面80には、主として、系統選択部81と、周波数選択部82と、室外ユニット型式選択部83と、対象空間情報表示部84と、室内ユニット型式選択部85と、配管長さ入力部86と、高低差入力部87とが表示されている。これらのインターフェイスの機能については後述する。
次に、ステップS3において、空調機器10の選定が行われる。具体的には、ステップS3では、空調機器選定部104は、ステップS1で取得された各対象空間92の熱負荷の算出結果、及び、ステップS2で設計者によって選択された室内ユニット20及び室外ユニット30の型式に基づいて、空調機器10を構成する室内ユニット20及び室外ユニット30の組み合わせを自動的に選定する。ステップS3の詳細な処理については後述する。
最後に、ステップS4において、空調機器10の選定結果の表示が行われる。具体的には、ステップS4では、ステップS3で選定された室内ユニット20及び室外ユニット30に関する情報が、設計者の端末のディスプレイに表示される。設計者は、表示された室内ユニット20及び室外ユニット30の選定結果に基づいて、建物90に設置される空調機器10の最終決定、及び、室内ユニット20及び室外ユニット30の配置の計画等を行う。
ここで、図4に示される選択画面80の各インターフェイスの機能について説明する。系統選択部81は、建物90の空調系統を選択するためのプルダウンメニューである。図5は、設計者が図4の系統選択部81をクリックした場合の表示例である。図5に示されるように、選択対象である空調系統は、空調系統の名称を表す文字列で表示されている。設計者は、ステップS2において、図5に示されるような空調系統のリストから、1つの空調系統を選択する。
周波数選択部82は、建物90が設置されている地域の交流電源周波数を選択するためのプルダウンメニューである。図6は、設計者が図4の周波数選択部82をクリックした場合の表示例である。図6に示されるように、選択対象である周波数は、日本では50Hz又は60Hzである。設計者は、ステップS2において、図6に示されるような周波数のリストから、1つの周波数を選択する。
室外ユニット型式選択部83は、系統選択部81で選択された空調系統において建物90に設置される室外ユニット30の型式を選択するためのプルダウンメニューである。図7は、設計者が図4の室外ユニット型式選択部83をクリックした場合の表示例である。図7に示されるように、選択対象である室外ユニット30は、型式を表す文字列で表示されている。設計者は、ステップS2において、図7に示されるような室外ユニット30の型式のリストから、1つの型式を選択する。
対象空間情報表示部84は、系統選択部81で選択された空調系統における全ての対象空間92に関する情報が表示される領域である。具体的には、図4に示されるように、対象空間情報表示部84には、対象空間92ごとに「室記号」、「室名」、「型式」及び「台数」が表示される。室記号とは、対象空間92を一意に識別するための記号(ID)である。室名とは、対象空間92の名称である。室名は、例えば、設計者にとって区別しやすいように、対象空間92の具体的な利用方法を表す文字列で表示される。型式とは、対象空間92に設置される室内ユニット20の型式を表す文字列である。台数とは、対象空間92に設置される室内ユニット20の台数である。「型式」及び「台数」は、設計者が変更可能な項目である。
室内ユニット型式選択部85は、系統選択部81で選択された空調系統において建物90の各対象空間92に設置される室内ユニット20の型式を選択するためのプルダウンメニューである。室内ユニット型式選択部85は、対象空間情報表示部84において、各対象空間92の「型式」が表示される領域である。図8は、設計者が図4の室内ユニット型式選択部85をクリックした場合の表示例である。図8に示されるように、選択対象である室内ユニット20は、型式を表す文字列で表示されている。設計者は、ステップS2において、各対象空間92について、図8に示されるような室内ユニット20の型式のリストから、1つの型式を選択する。
配管長さ入力部86は、系統選択部81で選択された空調系統における空調機器10の冷媒配管40の長さを入力するための領域である。
高低差入力部87は、系統選択部81で選択された空調系統における室内ユニット20と室外ユニット30との高低差を入力するための領域である。
ステップS2において、設計者が、選択画面80に必要なデータを入力した後、画面下部の「選定開始」ボタンをクリックすると、ステップS3において空調機器選定部104による空調機器10の選定が開始される。
(4)詳細動作
次に、空調機器選定部104による空調機器10(室内ユニット20及び室外ユニット30の組み合わせ)の選定プロセスの詳細について説明する。図9は、図4のステップS3の詳細な処理を示すフローチャートである。最初に、ステップS31において、各対象空間92に設置される室内ユニット20の仮選定が行われる。具体的には、空調機器選定部104は、ステップS1で取得された熱負荷の算出結果に基づいて、各対象空間92の熱負荷に見合った室内ユニット20を仮選定する。室内ユニット20の仮選定は、ステップS2において設計者によって選択された型式に適合する室内ユニット20の中から行われる。仮選定の際、空調機器情報記憶部101に記憶されている空調機器10に関する情報が参照される。
次に、ステップS32において、ステップS31で仮選定された全ての室内ユニット20の能力が、当該室内ユニット20が設置される対象空間92の熱負荷以上であるか否かが判定される。少なくとも一つの仮選定された室内ユニット20の能力が、当該室内ユニット20が設置される対象空間92の熱負荷以上でない場合、当該室内ユニット20は対象空間92を適切に空調できないことを意味する。この場合、ステップS2において設計者によって選択された型式に適合する室内ユニット20の中には、対象空間92の熱負荷を処理できる室内ユニット20が存在しないので、ステップS3の処理を終了し、ステップS2に移行して、設計者に室内ユニット20の型式を再選択させる。また、仮選定された全ての室内ユニット20の能力が、当該室内ユニット20が設置される対象空間92の熱負荷以上である場合、ステップS33に移行する。なお、ステップS32では、室内ユニット20の冷房能力及び暖房能力のそれぞれが判定される。すなわち、室内ユニット20の冷房能力が、対象空間92の冷房負荷以上であり、かつ、室内ユニット20の暖房能力が、対象空間92の暖房負荷以上である場合に、室内ユニット20の能力が、対象空間92の熱負荷以上であると判定される。
次に、ステップS33において、ステップS31で仮選定された全ての室内ユニット20の能力の合計が算出される。具体的には、ステップS33では、全ての室内ユニット20の冷房能力の合計、及び、全ての室内ユニット20の暖房能力の合計が算出される。
次に、ステップS34において、室外ユニット30の仮選定が行われる。具体的には、空調機器選定部104は、ステップS33で算出された全ての室内ユニット20の能力の合計以上の能力を有する室外ユニット30を仮選定する。ステップS34では、全ての室内ユニット20の冷房能力の合計以上の冷房能力を持ち、かつ、全ての室内ユニット20の暖房能力の合計以上の暖房能力を有する室外ユニット30が選定される。
次に、ステップS35において、ステップS31で仮選定された全ての室内ユニット20の能力の補正値、及び、ステップS34で仮選定された室外ユニット30の能力の補正値が算出される。空調機器選定部104は、固有情報記憶部105に記憶されている空調機器10の固有情報を用いて、室内ユニット20及び室外ユニット30の能力の補正値を算出する。室内ユニット20及び室外ユニット30の能力の補正値は、外気温度による補正、室内吸い込み温度による補正、及び、冷媒配管パラメータによる補正によって算出される。なお、室内ユニット20及び室外ユニット30の能力の補正値は、これらの3つの補正の一部によって算出されてもよい。室内ユニット20及び室外ユニット30の能力の補正の詳細については後述する。ステップS35では、室内ユニット20及び室外ユニット30の冷房能力及び暖房能力のそれぞれについて、補正値が算出される。
次に、ステップS36において、ステップS35で算出された室外ユニット30の能力の補正値が、全ての室内ユニット20の能力の補正値の合計以上であるか否かが判定される。室外ユニット30の能力の補正値が、室内ユニット20の能力の補正値の合計以上である場合、ステップS37に移行し、そうでない場合、ステップS34に移行して室外ユニット30の仮選定が再度行われる。なお、ステップS36では、室外ユニット30の冷房能力の補正値が、全ての室内ユニット20の冷房能力の補正値の合計以上であり、かつ、室外ユニット30の暖房能力の補正値が、全ての室内ユニット20の暖房能力の補正値の合計以上である場合に、室外ユニット30の能力の補正値が、室内ユニット20の能力の補正値の合計以上であると判定される。
最後に、ステップS37において、ステップS35で算出された全ての室内ユニット20の能力の補正値が、当該室内ユニット20が設置される対象空間92の熱負荷以上であるか否かが判定される。少なくとも一つの室内ユニット20の能力の補正値が、当該室内ユニット20が設置される対象空間92の熱負荷以上でない場合、当該室内ユニット20は対象空間92を適切に空調できないことを意味する。この場合、ステップS2において設計者によって選択された型式に適合する室内ユニット20の中には、対象空間92の熱負荷を処理できる室内ユニット20が存在しないので、ステップS3の処理を終了し、ステップS2に移行して、設計者に室内ユニット20の型式を再選択させる。また、全ての室内ユニット20の能力の補正値が、当該室内ユニット20が設置される対象空間92の熱負荷以上である場合、ステップS3の選定プロセスが正常に終了し、ステップS4に移行する。すなわち、ステップS31で仮選定された全ての室内ユニット20、及び、ステップS34で仮選定された室外ユニット30が、空調機器選定部104による最終的な選定結果となる。なお、ステップS37では、室内ユニット20の冷房能力及び暖房能力のそれぞれの補正値が判定される。すなわち、室内ユニット20の冷房能力の補正値が、対象空間92の冷房負荷以上であり、かつ、室内ユニット20の暖房能力の補正値が、対象空間92の暖房負荷以上である場合に、室内ユニット20の能力の補正値が、対象空間92の熱負荷以上であると判定される。
ここで、図9のステップS35における室内ユニット20及び室外ユニット30の能力の補正の詳細について、図10〜12を参照しながら具体例を挙げて説明する。以下において、室内ユニット20及び室外ユニット30の能力の補正とは、冷房能力の補正、及び、暖房能力の補正の両方を意味する。
最初に、外気温度による、室外ユニット30の能力の補正について説明する。外気温度とは、室外ユニット30が設置される空間(屋外)の温度である。図10は、外気温度による、室外ユニット30の能力(冷房能力)の補正の一例を示すグラフである。図10のグラフの横軸は外気温度(乾球温度)を表し、縦軸は能力の補正係数を表す。室外ユニット30の本来の能力に、補正係数を乗じた値が、能力の補正値となる。図10では、外気温度が上昇するに従って補正係数が減少する傾向が示されている。そして、図10に示される外気温度に対する補正係数の変化に関するデータは、空調機器10の種類に応じて異なる、空調機器10の固有情報である。すなわち、空調機器10の種類によって、外気温度に対する補正係数の変化の仕方は異なる。ステップS35では、外気温度による、室外ユニット30の能力の補正値を算出する際に、空調機器10の種類に応じて異なる固有情報に含まれる補正係数が用いられる。空調機器10の種類に応じて補正係数が異なることがあるため、室外ユニット30の能力の補正値は、空調機器10の種類に応じて異なることがある。なお、外気温度による、室外ユニット30の能力の補正には、例えば、室外ユニット30の圧縮機の馬力に応じて異なる固有情報が用いられる。この場合、室外ユニット30の能力の補正値は、室外ユニット30の圧縮機の馬力に応じて異なることがある。ここで「異なることがある」と記載しているのは、空調機器10の種類、又は、室外ユニット30の圧縮機の馬力が異なれば、固有情報(能力の補正係数)も必ず異なるわけではないことを意味している。他の補正に関しても同様である。
ここで、空調機器10の種類に応じて補正係数が異なる理由について説明する。通常、室外ユニット30は、数種類の馬力(圧縮機の馬力)に対応した製品がラインナップされる。しかし、馬力が異なっていても、搭載される熱交換器の容量が同一又は異なる場合、及び/又は、搭載される圧縮機のシリンダー容量が同一又は異なる場合がある。例えば、6種類の馬力に対応した室外ユニット30がラインナップされているとする。このとき、室外ユニット30に搭載される熱交換器の容量が3種類あり、容量の小さい順に熱交換器A、熱交換器B及び熱交換器Cと呼ぶ。また、室外ユニット30に搭載される圧縮機のシリンダー容量も3種類あり、シリンダー容量の小さい順に圧縮機X、圧縮機Y及び圧縮機Zと呼ぶ。この場合、熱交換器Aは、最も小さい馬力及び2番目に小さい馬力の室外ユニット30に搭載され、熱交換器Bは、3番目に小さい馬力、4番目に小さい馬力及び2番目に大きい馬力の室外ユニット30に搭載され、熱交換器Cは、最も大きい馬力の室外ユニット30に搭載されているとする。また、圧縮機Xは、最も小さい馬力及び2番目に小さい馬力の室外ユニット30に搭載され、圧縮機Yは、3番目に小さい馬力及び4番目に小さい馬力の室外ユニット30に搭載され、圧縮機Zは、2番目に大きい馬力及び最も大きい馬力の室外ユニット30に搭載されているとする。室外ユニット30に搭載される熱交換器と圧縮機との組み合わせのこのような例は、汎用品として市販されている空調機器10においては一般的である。このように、室外ユニット30の圧縮機の馬力に応じて、搭載される熱交換器の容量が同一又は異なる場合、及び/又は、搭載される圧縮機のシリンダー容量が同一又は異なる場合がある。そのため、外気温度が同じであっても、圧縮機の馬力ごとに、室外ユニット30の最も省エネとなる運転条件が異なることがある。その結果、空調機器10の種類に応じて補正係数(又は室外ユニット30の能力の補正値)が異なる。言い換えると、室外ユニット30は、熱交換器及び圧縮機を有し、室外ユニット30の圧縮機の馬力に対応する、熱交換器の容量及び圧縮機のシリンダー容量の組み合わせに応じて異なる固有情報が固有情報記憶部105に記憶されている。
次に、室内吸い込み温度による、室内ユニット20の能力の補正について説明する。室内吸い込み温度とは、室内ユニット20が設置される対象空間92の温度である。室内吸い込み温度は、対象空間92の利用者等によって設定される、空調された対象空間92の温度(湿球温度)である。図11は、室内吸い込み温度による、室内ユニット20の能力(冷房能力)の補正の一例を示すグラフである。図11のグラフの横軸は室内吸い込み温度を表し、縦軸は能力の補正係数を表す。そして、図11に示される室内吸い込み温度に対する補正係数の変化に関するデータは、空調機器10の種類に応じて異なる、空調機器10の固有情報である。すなわち、空調機器10の種類によって、室内吸い込み温度に対する補正係数の変化の仕方は異なる。ステップS35では、室内吸い込み温度による、室内ユニット20の能力の補正値を算出する際に、空調機器10の種類に応じて異なる固有情報に含まれる補正係数が用いられる。空調機器10の種類に応じて補正係数が異なることがあるため、室内ユニット20の能力の補正値は、空調機器10の種類に応じて異なることがある。なお、室内吸い込み温度による、室内ユニット20の能力の補正には、例えば、室内ユニット20の熱交換器の容量に応じて異なる固有情報が用いられる。この場合、室内ユニット20の能力の補正値は、室内ユニット20の熱交換器の容量に応じて異なることがある。室内ユニット20も、室外ユニット30と同様に、数種類の馬力に対応した製品がラインナップされる。室内ユニット20に搭載される熱交換器の容量の種類は、室内ユニット20のラインナップの種類よりも少ない場合があるため、室内ユニット20の種類に応じて、搭載される熱交換器の容量が同一又は異なる場合がある。そのため、室内吸い込み温度が同じであっても、種類ごとに、室内ユニット20の最も省エネとなる運転条件が異なることがある。その結果、空調機器10の種類に応じて補正係数(又は室内ユニット20の能力の補正値)が異なる。
次に、冷媒配管パラメータによる、室外ユニット30の能力の補正について説明する。この補正では、室内ユニット20と室外ユニット30とを結ぶ冷媒配管40の長さである冷媒相当配管長、及び、室内ユニット20と室外ユニット30との高低差であるユニット高低差の両方が用いられるが、一方のみが用いられてもよい。ユニット高低差とは、室内ユニット20の高さ位置を基準とした室外ユニット30の高さ位置である。すなわち、室外ユニット30が室内ユニット20よりも高い位置にある場合、ユニット高低差は正の値となり、低い位置にある場合、ユニット高低差は負の値となる。冷媒相当配管長のデータとしては、図4に示される選択画面80の配管長さ入力部86に入力された数値が使用される。ユニット高低差のデータとしては、図4に示される選択画面80の高低差入力部87に入力された数値が使用される。
図12は、冷媒相当配管長及びユニット高低差による、室外ユニット30の能力(冷房能力)の補正の一例を示すグラフである。図12のグラフの横軸は冷媒相当配管長を表し、縦軸はユニット高低差を表す。図12では、能力の補正係数は、複数の直線で離散的に表されている。例えば、0.90の直線が通る箇所では、能力の補正係数は0.90である。そして、図12に示される冷媒相当配管長及びユニット高低差に対する補正係数の変化に関するデータは、空調機器10の種類に応じて異なる、空調機器10の固有情報である。すなわち、空調機器10の種類によって、冷媒相当配管長及びユニット高低差に対する補正係数の変化の仕方は異なる。ステップS35では、冷媒相当配管長及びユニット高低差による、室外ユニット30の能力の補正値を算出する際に、空調機器10の種類に応じて異なる固有情報に含まれる補正係数が用いられる。空調機器10の種類に応じて補正係数が異なることがあるため、室外ユニット30の能力の補正値は、空調機器10の種類に応じて異なることがある。なお、冷媒相当配管長及びユニット高低差による、室外ユニット30の能力の補正には、例えば、室外ユニット30の圧縮機の馬力に応じて異なる固有情報が用いられる。この場合、室外ユニット30の能力の補正値は、室外ユニット30の圧縮機の馬力に応じて異なることがある。上述したように、室外ユニット30は、圧縮機の馬力に応じて、搭載される熱交換器の容量が同一又は異なる場合、及び/又は、搭載される圧縮機のシリンダー容量が同一又は異なる場合がある。そのため、例えば、圧縮機の回転数が同じであっても熱交換器の容量が異なることにより、圧縮機の馬力ごとに、熱交換器の出口の圧力損失が異なることがある。その結果、冷媒相当配管長及びユニット高低差による補正係数(又は室外ユニット30の能力の補正値)が、室外ユニット30の圧縮機の馬力に応じて異なる。
なお、図9に示されるフローチャートは、室内ユニット20及び室外ユニット30を選定するためのアルゴリズムの一例であり、図9のステップS36及びステップS37に相当する処理を少なくとも含んでいれば、他のアルゴリズムにより室内ユニット20及び室外ユニット30が選定されてもよい。
図13は、室内ユニット20及び室外ユニット30の選定処理の一例を示す表である。図13には、対象空間の熱負荷(冷房負荷及び暖房負荷)、及び、室内ユニット20と室外ユニット30の能力(冷房能力及び暖房能力)の補正値の算出に用いられる3つの補正係数に基づいて、室内ユニット20及び室外ユニット30を選定する過程が示されている。3つの補正係数とは、外気温度による能力の補正のための補正係数K1、室内吸い込み温度による能力の補正のための補正係数K2、及び、冷媒配管パラメータによる能力の補正のための補正係数K3である。補正係数K1,K2,K3は、図13の表の下に記載されているように、冷房時及び暖房時のそれぞれに対して設定されている。図13において、「選定された室内ユニット」及び「選定された室外ユニット」の欄には、それぞれ、空調機器選定部104が選定した室内ユニット20及び室外ユニット30の型式及び能力が記載されている。
図13において、「室内ユニットに必要な能力」の欄には、対象空間92の熱負荷から算出された、対象空間92を適切に空調するために室内ユニット20に最低限必要な能力が記載されている。この能力は、対象空間92の熱負荷(冷房負荷L1及び暖房負荷L2)を補正係数K1で除することにより算出される。なぜなら、室内ユニット20の能力(冷房能力C1及び暖房能力C2)に補正係数K1を乗じた値が、室内ユニット20の能力の補正値であり、この補正値が対象空間92の熱負荷L1,L2以上である必要があるからである。空調機器選定部104は、対象空間92ごとに、室内ユニット20に最低限必要な能力以上の能力を有する室内ユニット20を選定する。この処理は、図9のステップS37に相当する。
図13において、「室外ユニットに必要な能力」の欄には、先に選定された室内ユニット20の能力から算出された、室外ユニット30に最低限必要な能力が記載されている。この能力は、選定された室内ユニット20の能力(冷房能力C1及び暖房能力C2)の合計を補正係数K2及び補正係数K3で除することにより算出される。なぜなら、室外ユニット30の能力に補正係数K2及び補正係数K3を乗じた値が、室外ユニット30の能力の補正値であり、この補正値が、選定された室内ユニット20の能力の合計以上である必要があるからである。空調機器選定部104は、室外ユニット30に最低限必要な能力以上の能力を有する室外ユニット30を選定する。この処理は、図9のステップS36に相当する。
図14は、空調機器10の選定結果に関する情報の一例を示す表である。図3のステップS3において、空調機器選定部104による室内ユニット20及び室外ユニット30の組み合わせの選定が完了すると、図3のステップS4において、図14に示されるような選定結果が設計者の端末のディスプレイ等に表示される。図14では、空調系統ごとに、選定された室内ユニット20及び室外ユニット30に関する情報が示されている。
(5)特徴
(5−1)
従来、建物の熱負荷の算出結果に基づいて、建物内に設置される空調機器を選定する方法が用いられている。しかし、従来の選定方法では、外気温度等による、空調機器の能力の補正は、国土交通省規定のガイドラインに記載されている1通りの方法によってのみ行われる。この場合、空調機器の能力の補正値は、空調機器の種類、具体的には、室外機の圧縮機の馬力、及び、室内機の熱交換器の容量等に依らない値となる。そのため、空調機器の種類によっては、空調機器の能力の補正値が建物の熱負荷を大きく上回ることもあり、その結果、過剰なスペックの空調機器が選定されるという事態が生じ得る。
空調機器選定システム100は、建物90に設置される空調機器10を選定する際に、建物90の各対象空間92の熱負荷の算出結果に加えて、空調機器10の固有情報に基づいて、空調機器10を構成する室内ユニット20及び室外ユニット30の組み合わせを選定する。具体的には、空調機器選定部104は、空調機器10の固有情報に基づいて室内ユニット20及び室外ユニット30の能力を補正し、補正後の能力に基づいて、設計者が選択した型式に適合する室内ユニット20及び室外ユニット30の中から、室内ユニット20と室外ユニット30との組み合わせを選定する。選定された室内ユニット20は、当該室内ユニット20が設置される対象空間92の熱負荷を処理できる。選定された室外ユニット30は、選定された全ての室内ユニット20の能力の合計以上の能力を有する。空調機器選定部104は、空調機器10の固有情報を用いて適切に補正された能力(冷房能力及び暖房能力)に基づいて室内ユニット20及び室外ユニット30を選定するので、例えば、選定された室内ユニット20の能力の補正値が、当該室内ユニット20が設置される対象空間92の熱負荷を大きく上回ってしまうことが抑制される。
従って、空調機器選定システム100は、過剰なスペックの空調機器10が選定されるという事態の発生を抑制することができる。これにより、空調機器選定システム100は、空調機器10の選定を最適化して、空調機器10が設置される建物90の省エネ性能を向上させることができる。
(5−2)
空調機器選定システム100は、空調機器10の種類に応じて異なる固有情報を用いて、室内ユニット20及び室外ユニット30の能力を補正する。固有情報は、具体的には、図10〜12に示されるような、室内ユニット20及び室外ユニット30の能力の補正に用いられる補正係数である。補正係数は、例えば、室外ユニット30の圧縮機の馬力、及び、室内ユニット20の熱交換器の容量に応じて異なる。そのため、室外ユニット30の圧縮機の馬力、及び、室内ユニット20の熱交換器の容量に応じて固有情報(補正係数)を適切に設定しておくことで、空調機器選定システム100は、過剰なスペックの空調機器10が選定されるという事態の発生を効果的に抑制することができる。
(5−3)
空調機器選定システム100は、図4に示される選択画面80において、建物90に設置される室内ユニット20及び室外ユニット30の型式を設計者が選択するだけで、空調機器10の固有情報を用いて、適切な能力を有する室内ユニット20及び室外ユニット30の組み合わせを選定する。そのため、空調機器選定システム100は、空調機器10の選定作業を人間の手を介さずに自動で行うことができるので、設計者は、空調機器10の選定作業を簡略化することができる。また、設計者は、図14に示されるような選定結果をチェックするだけで、空調機器10の選定作業を完了することができる。
(5−4)
空調機器選定システム100は、空調機器10の固有情報を用いて室内ユニット20及び室外ユニット30の能力の補正値を算出する際に、外気温度による補正、室内吸い込み温度による補正、及び、冷媒配管パラメータによる補正を行う。そのため、空調機器選定システム100は、空調機器10の種類に応じて室内ユニット20及び室外ユニット30の能力を適切に補正することができるので、過剰なスペックの空調機器10が選定されるという事態の発生を効果的に抑制することができる。
(6)変形例
(6−1)変形例A
空調機器選定システム100は、建物90に設置される換気機器をさらに選定してもよい。具体的には、熱負荷取得部103は、建物90の各対象空間92を換気するための換気機器を選定し、選定した換気機器の能力を用いて熱負荷の算出結果を取得してもよい。この場合、熱負荷取得部103は、設計者が選択した換気機器システム、及び、対象空間92の静圧時における換気量に基づいて換気機器の必要能力を算出して、換気機器を選定する。そして、熱負荷取得部103は、選定した換気機器の能力及び熱交換効率等を用いて対象空間92の外気負荷を算出し、対象空間92の熱負荷の最終的な算出結果を取得する。
(6−2)変形例B
空調機器選定システム100は、室外ユニット30の熱交換器の着霜による、室外ユニット30の能力の補正をさらに行ってもよい。具体的には、空調機器選定部104は、空調機器10の種類に応じて異なる固有情報として、室外ユニット30の吸い込み温度(屋外の湿球温度)に対する補正係数の変化に関するデータを用いて、室外ユニット30の能力の補正値を算出してもよい。
(6−3)変形例C
空調機器選定システム100は、室内ユニット20及び室外ユニット30の能力の補正に関する余裕値が設定可能であってもよい。例えば、室内ユニット20の能力と、当該室内ユニット20が設置される対象空間92の熱負荷との差が所定値以上となるように、室内ユニット20の能力の補正係数等が設計者によって設定されるように、空調機器選定システム100が構成されてもよい。
(6−4)変形例D
空調機器選定システム100は、室外ユニット30のファンの数による、室外ユニット30の能力の補正をさらに行ってもよい。具体的には、空調機器選定部104は、空調機器10の種類に応じて異なる固有情報として、室外ユニット30のファンの数に対する補正係数の変化に関するデータを用いて、室外ユニット30の能力の補正値を算出してもよい。
(6−5)変形例E
空調機器選定システム100は、空調機器10の選定に用いられるパラメータが所定の範囲から外れている場合に、その旨を通知して、パラメータが適切に設定されるようにしてもよい。このようなパラメータの例としては、図4に示される選択画面80で設定される冷媒配管40の長さ、及び、能力の補正に用いられる室内吸い込み温度が挙げられる。
(6−6)変形例F
空調機器選定システム100では、空調機器選定部104は、室内ユニット20を仮選択した後に、室外ユニット30を仮選択する。しかし、空調機器選定部104は、室外ユニット30を仮選択した後に、室内ユニット20を仮選択してもよい。この場合においても、図9のステップS36及びステップS37の判定処理が両方とも満たされるように、室内ユニット20及び室外ユニット30が選定される。
(6−7)変形例G
空調機器選定システム100は、設計者が使用する端末と、当該端末とネットワークを介して接続されているサーバとから構成されている。しかし、空調機器選定システム100は、ネットワークに接続されていないローカルPCのみから構成されてもよい。この場合、空調機器情報記憶部101、熱負荷情報入力部102、熱負荷取得部103、空調機器選定部104、固有情報記憶部105及び空調機器情報入力部106は、設計者が使用するローカルPCに記憶されている。
以上、本開示の実施形態を説明したが、特許請求の範囲に記載された本開示の趣旨及び範囲から逸脱することなく、形態や詳細の多様な変更が可能なことが理解されるであろう。
空調機器選定システムは、室内ユニット及び室外ユニットを有する空調機器を選定するために利用可能である。
10 空調機器
20 室内ユニット
30 室外ユニット
40 冷媒配管
92 対象空間
100 空調機器選定システム
103 熱負荷取得部(取得部)
104 空調機器選定部(選定部)
105 固有情報記憶部(記憶部)
106 空調機器情報入力部(入力部)
特開2002−115886号公報

Claims (10)

  1. 室内ユニット(20)及び室外ユニット(30)を有し、各対象空間(92)を空調する空調機器(10)を選定するための空調機器選定システムであって、
    前記各対象空間における熱負荷の算出結果を取得する取得部(103)と、
    前記取得部が取得した前記算出結果に基づいて、前記各対象空間における熱負荷を処理できる前記空調機器を選定する選定部(104)と、
    前記空調機器の固有情報を記憶する記憶部(105)と、
    を備え、
    前記選定部は、前記記憶部が記憶する前記固有情報を用いて前記空調機器を選定する、
    空調機器選定システム(100)。
  2. 前記記憶部は、前記空調機器の種類に応じて異なる前記固有情報を記憶する、
    請求項1に記載の空調機器選定システム。
  3. 前記記憶部は、前記室外ユニットの圧縮機の馬力に応じて異なる前記固有情報を記憶する、
    請求項1又は2に記載の空調機器選定システム。
  4. 前記記憶部は、前記室内ユニットの熱交換器の容量に応じて異なる前記固有情報を記憶する、
    請求項1から3のいずれか1項に記載の空調機器選定システム。
  5. 前記空調機器の種類の入力を受け付ける入力部(106)をさらに備え、
    前記選定部は、前記入力部が受け付けた前記空調機器の種類に対応する前記固有情報を用いて前記空調機器を選定する、
    請求項1から4のいずれか1項に記載の空調機器選定システム。
  6. 前記選定部は、前記各対象空間における熱負荷を処理できる能力を有する前記室内ユニットを選定し、前記各対象空間の選定された前記室内ユニットの能力の合計以上の能力を有する前記室外ユニットを選定する、
    請求項1から5のいずれか1項に記載の空調機器選定システム。
  7. 前記選定部は、前記固有情報を用いて前記室内ユニットの能力及び前記室外ユニットの能力の補正値を算出し、前記補正値に基づいて前記室内ユニット及び前記室外ユニットを選定する、
    請求項6に記載の空調機器選定システム。
  8. 前記選定部は、前記室外ユニットが設置される空間の温度、及び、前記各対象空間の温度の少なくとも一方による前記固有情報を用いて、前記補正値を算出する、
    請求項7に記載の空調機器選定システム。
  9. 前記選定部は、前記室内ユニットと前記室外ユニットとを結ぶ冷媒配管(40)の長さ、及び、前記室内ユニットと前記室外ユニットとの高低差の少なくとも一方による前記固有情報を用いて、前記補正値を算出する、
    請求項7又は8に記載の空調機器選定システム。
  10. 前記取得部は、前記各対象空間を換気する換気機器を選定し、選定された前記換気機器の能力を用いて前記算出結果を取得する、
    請求項1から9のいずれか1項に記載の空調機器選定システム。
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