JP2019132281A - 動力伝達装置 - Google Patents

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陽平 櫛田
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Abstract

【課題】従動側回転体とシャフトとがネジ部で連結される動力伝達装置おいて、雄ネジが形成された部材全体の外径を大きくすることなく、シャフトがロックした際に生ずる引張応力から雄ネジが形成された部材を保護可能とする。【解決手段】動力伝達装置10は、従動側回転体13を構成するインナーハブ15の内周側に雌ネジ31が形成された筒状部151が設けられ、シャフト20の外周側に雄ネジ32が形成された柱状部21が設けられている。柱状部21には、インナーハブ15に設けられた段差面153aに当接すると共にネジ部30を締め付ける際に生ずる軸力を受ける軸力受部が、雄ネジ32が形成された雄ネジ形成部位212よりも先端側の先端部位211に設定されている。【選択図】図3

Description

本発明は、駆動源から出力される回転駆動力を駆動対象装置に伝達する動力伝達装置に関する。
従来、動力伝達装置の従動側回転体と圧縮機のシャフトとをネジ部で連結する構成が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この特許文献1には、従動側回転体を構成するインナーハブの内輪の内周に形成された雌ネジと、シャフトの外周に設けられた雄ネジを螺合することで、従動側回転体およびシャフトを連結する構成が開示されている。
特開2001−173759号公報
ところで、特許文献1に記載の動力伝達装置では、シャフトのロック等によりネジ部に過大なトルクが作用した際に、ネジ部が締め付けられることで、雄ネジが形成されたシャフトに対して過大な引張応力が作用してしまうことがある。このため、雄ネジが形成されたシャフトを保護する対策が必要となっている。なお、従動側回転体に雄ネジが形成され、シャフトに雌ネジが形成された構成では、従動側回転体における雄ネジが形成された部位に対して過大な引張応力が作用することから、雄ネジが形成された従動側回転体を保護する対策が必要となる。
これに対して、雄ネジが形成された部材の外径を大きくすることで、ネジ部が締め付けられることで生ずる引張応力に対する雄ネジが形成された部材の強度を高くすることが考えられる。
しかしながら、単に雄ネジが形成された部材全体の外径を大きくすると、雌ネジが形成された部材の大型化が必要となる等、他の部材を含めた大幅な設計変更が必要となってしまうといった背反がある。
本発明は上記点に鑑みて、従動側回転体とシャフトとがネジ部で連結される動力伝達装置おいて、雄ネジが形成された部材全体の外径を大きくすることなく、シャフトがロックした際に生ずる引張応力から雄ネジが形成された部材を保護可能とすることを目的とする。
請求項1に記載の発明は、駆動源(6)から出力される回転駆動力を駆動対象装置(2)に伝達する動力伝達装置を対象としている。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の動力伝達装置は、回転駆動力によって回転する駆動側回転体(11)と、駆動側回転体に連結されることによって駆動対象装置のシャフト(20)と共に回転する従動側回転体(13)と、を備える。また、動力伝達装置は、従動側回転体を駆動側回転体に連結させる電磁力を発生させる電磁石(12)を備える。
従動側回転体およびシャフトは、一方の部材に設けられた筒状部(151、214)の内部に他方の部材の柱状部(154、21)が挿入された状態で、駆動側回転体の回転方向と同一方向のトルクによって締まるネジ部(30、30A)によって連結されている。ネジ部は、筒状部の内周側に形成された雌ネジ(31、31A)、および柱状部の外周側に形成されて雌ネジと螺合する雄ネジ(32、32A)を含んで構成されている。
また、柱状部には、一方の部材に設けられた当接部(151d、153a、214c)に当接すると共にネジ部を締め付ける際に生ずる軸力を受ける軸力受部(154c、211a、211c、213a)が設けられている。そして、軸力受部は、シャフトがロックした際にネジ部が締まることによって柱状部に圧縮応力が作用しつつ筒状部に引張応力が作用するように、柱状部における雄ネジが形成された雄ネジ形成部位(154a、212)よりも先端側の先端部位(154b、211)に設定されている。
これによれば、シャフトがロックした際にネジ部が締め付けられたとしても、ネジ部の締め付けに伴う引張応力が、雄ネジが形成された柱状部ではなく雌ネジが形成された筒状部に作用する。このため、雄ネジが形成された部材全体の外径を大きくすることなく、シャフトがロックした際に生ずる引張応力から雄ネジが形成された部材を保護することができる。
なお、この欄および特許請求の範囲で記載した各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係の一例を示すものである。
第1実施形態の動力伝達装置が適用された冷凍サイクルの全体構成図である。 第1実施形態の動力伝達装置の軸方向断面図である。 図2に示す動力伝達装置の要部を拡大させた軸方向断面図である。 第1実施形態のインナーハブの軸方向断面図である。 図4の矢印Vで示す方向におけるインナーハブの矢視図である。 第1実施形態のシャフトの軸方向断面図である。 図6の矢印VIIで示す方向におけるシャフトの矢視図である。 シャフトがロックした際にインナーハブおよびシャフトに作用する軸力を説明するための説明図である。 第2実施形態の動力伝達装置の要部を拡大させた軸方向断面図である。 第3実施形態の動力伝達装置の要部を拡大させた軸方向断面図である。 第4実施形態の動力伝達装置の要部を拡大させた軸方向断面図である。 第5実施形態の動力伝達装置の要部を拡大させた軸方向断面図である。 第6実施形態の動力伝達装置の要部を拡大させた軸方向断面図である。
以下、発明を実施する形態について図面を参照して説明する。なお、以下の実施形態において、先行する実施形態で説明した事項と同一もしくは均等である部分には、同一の参照符号を付し、その説明を省略する場合がある。また、実施形態において、構成要素の一部だけを説明している場合、構成要素の他の部分に関しては、先行する実施形態において説明した構成要素を適用することができる。以下の実施形態は、特に組み合わせに支障が生じない範囲であれば、特に明示していない場合であっても、各実施形態同士を部分的に組み合わせることができる。
(第1実施形態)
本実施形態について、図1〜図8を参照して説明する。本実施形態では、図1に示す蒸気圧縮式の冷凍サイクル1の圧縮機2に対して、動力伝達装置10を適用した例について説明する。
冷凍サイクル1は、車室内の空調を行う車両用空調装置において車室内へ送風する空気の温度を調整する装置として機能する。冷凍サイクル1は、冷媒を圧縮して吐出する圧縮機2、圧縮機2から吐出された冷媒を放熱させる放熱器3、放熱器3から流出した冷媒を減圧する膨張弁4、膨張弁4で減圧された冷媒を蒸発させる蒸発器5が環状に接続された閉回路で構成されている。
圧縮機2には、動力伝達装置10を介してエンジン6から出力される回転駆動力が伝達される。圧縮機2としては、例えば、斜板式可変容量型の圧縮機を採用することができる。なお、圧縮機2としては、回転駆動力の伝達により冷凍サイクル1の冷媒を圧縮して吐出するものであれば、他の形式の可変容量型の圧縮機や、スクロール型、ベーン型などの固定容量型の圧縮機が採用されていてもよい。
本実施形態の圧縮機2は、シャフト20の一端側が、図示しないハウジングの外側に露出している。そして、動力伝達装置10は、シャフト20における外側に露出した部位に取り付けられている。シャフト20は、圧縮機2の外殻を構成する図示しないハウジングとの間に、ハウジングの内部の冷媒がシャフト20とハウジングとの隙間から漏れないように、リップシール等のシール部材が介在されている。シール部材は、シャフト20とハウジングとの間において高いシール性が得られるように材料、形状等が最適化されている。
続いて、動力伝達装置10は、車両走行用の駆動源であるエンジン6から出力される回転駆動力を駆動対象装置である圧縮機2へ断続的に伝達する装置である。動力伝達装置10は、Vベルト7を介してエンジン6の回転出力部6aに接続されている。
図2は、動力伝達装置10を圧縮機2のシャフト20の軸方向に沿って切断した際の断面図である。なお、図2に示すADは、シャフト20の軸心CLに沿って延びる方向として規定した軸方向を示している。また、図2に示すRDは、軸方向ADと直交する方向として規定した径方向を示している。なお、これらのことは、図2以外の図面においても同様である。
図2に示すように、動力伝達装置10は、プーリ11、プーリ11に連結されることによって圧縮機2のシャフト20と共に回転する従動側回転体13、従動側回転体13とプーリ11とを連結させる電磁力を発生させる電磁石12を有する。
プーリ11は、エンジン6から出力される回転駆動力によって回転する駆動側回転体を構成する。本実施形態のプーリ11は、外側円筒部111、内側円筒部112、および端面部113を有する。
外側円筒部111は、円筒形状に構成されており、シャフト20に対して同軸上に配置されている。内側円筒部112は、円筒形状に構成されており、外側円筒部111の内周側に配置されると共に、シャフト20に対して同軸上に配置されている。
端面部113は、外側円筒部111と内側円筒部112の軸方向ADの一端側同士を結ぶ連結部である。端面部113は、円盤形状に構成されている。すなわち、端面部113は、シャフト20の径方向RDに広がると共に、その中央部に表裏を貫通する円形状の貫通穴が形成されている。
本実施形態のプーリ11は、シャフト20の軸方向ADの断面がC字形状となっている。そして、外側円筒部111と内側円筒部112との間には、端面部113を底面部とする円環状の空間が形成されている。
外側円筒部111と内側円筒部112との間に形成される空間は、シャフト20に対して同軸上となっている。外側円筒部111と内側円筒部112との間に形成される空間には、電磁石12が配置されている。
ここで、電磁石12は、ステータ121、およびステータ121の内部に配置されたコイル122等を有する。ステータ121は、鉄等の強磁性材料で環状に形成されている。コイル122は、エポキシ樹脂等の絶縁性の樹脂材料でモールディングされた状態でステータ121に固定されている。なお、電磁石12への通電は、図示しない空調制御装置から出力される制御電圧によって行われる。
外側円筒部111、内側円筒部112、および端面部113は、鉄等の強磁性材料で一体的に形成されている。外側円筒部111、内側円筒部112、および端面部113は、電磁石12に通電することによって生じる磁気回路の一部を構成する。
外側円筒部111の外周側には、複数のV字状の溝が形成された樹脂製のV溝部114が形成されている。V溝部114には、エンジン6から出力される回転駆動力を伝達するVベルト7が掛け渡されている。
内側円筒部112の内周側には、ボールベアリング17の外周側が固定されている。そして、ボールベアリング17の内周側には、図示しない圧縮機2の外殻を構成するハウジングから動力伝達装置10側へ向けて突出した円筒状のボス部22が固定されている。これにより、プーリ11は、圧縮機2のハウジングに対して回転自在に固定されている。なお、ボス部22は、シャフト20におけるハウジングの外側に露出した根元部分を覆っている。
また、端面部113における軸方向ADの一端側の外側面は、プーリ11と後述する従動側回転体13のアーマチュア14が連結された際に、アーマチュア14と接触する摩擦面を形成している。
本実施形態では、図示しないが、端面部113の表面の一部に、端面部113の摩擦係数を増加させるための摩擦部材を配置している。この摩擦部材は、非磁性材料で形成される。摩擦部材としては、アルミナを樹脂で固めたものや、アルミニウム等の金属粉末の焼結体等を採用することができる。
続いて、従動側回転体13は、アーマチュア14、インナーハブ15、板バネ16等を有している。アーマチュア14は、径方向RDに広がると共に、その中央部に表裏を貫通する貫通穴が形成された円環状の板部材である。
アーマチュア14は、鉄等の強磁性材料で形成されている。アーマチュア14は、プーリ11と共に、電磁石12に通電された際に生じる電磁力の磁気回路の一部を構成する。
アーマチュア14は、所定の微小間隙(例えば、0.5mm程度)を隔ててプーリ11の端面部113に対向配置されている。アーマチュア14のうち、プーリ11の端面部113に対向する平坦部は、プーリ11とアーマチュア14とが連結された際に、端面部113と接触する摩擦面を形成している。
また、本実施形態のアーマチュア14は、径方向RDの中間部分に磁気遮断用の溝部141が形成されている。この溝部141は、アーマチュア14の円周方向に沿って延びる円弧状の形状で複数個形成されている。本実施形態のアーマチュア14は、溝部141の外周側に位置する外周部142と、溝部141の内周側に位置する内周部143とに区分される。アーマチュア14の外周部142は、リベット等の締結部材18により後述する板バネ16の外周環状部162に接続されている。
インナーハブ15は、アーマチュア14と圧縮機2のシャフト20とを連結する連結部材を構成する。インナーハブ15は、鉄系の金属材料にて形成されている。本実施形態のインナーハブ15は、円筒形状の筒状部151および連結用フランジ部152を有する。
筒状部151は、シャフト20に対して同軸上に配置されている。筒状部151には、シャフト20の一端側の柱状部21を挿入可能な挿入穴151aが形成されている。挿入穴151aは、シャフト20の軸方向ADに沿って延びる貫通穴で構成されている。
本実施形態のインナーハブ15およびシャフト20は、シャフト20の軸方向ADの一端側の柱状部21が筒状部151の挿入穴151aに挿入された状態でネジ部30によって連結されている。本実施形態のネジ部30は、駆動側回転体であるプーリ11の回転方向と同一方向のトルクによって締まるように構成されている。なお、インナーハブ15およびシャフト20の締結構造については、後述する。
筒状部151には、筒状部151の軸方向ADの一端側から径方向RDの外側に広がる連結用フランジ部152が一体に形成されている。連結用フランジ部152は、シャフト20の径方向RDに広がる円盤形状に構成されている。連結用フランジ部152は、リベット等の締結部材19により後述する板バネ16の内周環状部161に接続されている。
板バネ16は、アーマチュア14に対してプーリ11から離れる方向に付勢力を作用させる部材である。この付勢力によって、電磁石12が非通電状態となっていて電磁力を発生させていないときには、アーマチュア14の平坦部とプーリ11の端面部113との間に隙間が生ずる。
板バネ16は、鉄系の金属材料にて構成される円形の板状部材である。板バネ16は、中心部が開口した内周環状部161、内周環状部161の径方向RDの外側に配置された外周環状部162を有する。前述の如く、板バネ16は、内周環状部161がインナーハブ15の連結用フランジ部152に接続され、外周環状部162がアーマチュア14の外周部142に接続されている。
内周環状部161と外周環状部162との間には、複数の開口窓部163が形成されている。複数の開口窓部163は、板バネ16の円周方向に等間隔に形成されている。なお、図示しないが、板バネ16のうち、複数の開口窓部163それぞれの間には、シャフト20の径方向RDに延びる連結部が形成される。この連結部によって、内周環状部161と外周環状部162とが一体に連結されている。
また、図示しないが、板バネ16とアーマチュア14との間には、板状の弾性部材が介在されている。この弾性部材および締結部材18によって、板バネ16の外周環状部162とアーマチュア14の外周部142との間が一体に結合されている。弾性部材は、板バネ16とアーマチュア14との間のトルク伝達機能を果たすと共に、振動抑制作用を果たすゴム系の弾性材である。
次に、従動側回転体13を構成するインナーハブ15とシャフト20との締結構造について、図3を参照して説明する。図3は、図2におけるインナーハブ15およびシャフト20の締結箇所を拡大させた軸方向断面図である。なお、図3では、説明の便宜上、シャフト20における二点鎖線で囲む部分について断面形状を図示し、シャフト20における二点鎖線で囲む部分以外について外形状を図示している。
図3に示すように、本実施形態のネジ部30は、インナーハブ15の筒状部151の挿入穴151aにおける内周側に形成された雌ネジ31、およびシャフト20の柱状部21の外周側に形成されて雌ネジ31に螺合する雄ネジ32で構成されている。雄ネジ32が形成されたシャフト20の柱状部21は、所定の締付トルクで雌ネジ31が形成されたインナーハブ15の筒状部151に締結されている。
本実施形態の筒状部151の挿入穴151aは、図4に示すように、雌ネジ31が形成された雌ネジ形成部位151bよりも根元側の根元部位151cの内径Daが雌ネジ形成部位151bの内径Dbよりも小さくなっている。本実施形態の挿入穴151aにおける根元部位151cは、連結用フランジ部152側の部位である。
また、筒状部151の挿入穴151aには、雌ネジ形成部位151bと根元部位151cとを繋ぐ部位に、シャフト20の軸方向ADに対して交差する方向に延びる段差面153aを有する雌ネジ側段部153が形成されている。本実施形態の雌ネジ側段部153は、段差面153aがシャフト20の径方向RDに沿って延びている。
本実施形態の根元部位151cは、雌ネジ側段部153の段差面153aがシャフト20の柱状部21の先端部位211の先端面211aに対向するように、その内径Daがシャフト20の柱状部21における外径よりも小さくなっている。本実施形態では、雌ネジ側段部153の段差面153aが、ネジ部30を締め付けた際に柱状部21に当接する当接部を構成している。
また、インナーハブ15の連結用フランジ部152は、図5に示すように、ネジ部30を締め付ける際の六角ナットとして機能するように、その外形状が六角形状に形成されている。
図6に示すように、本実施形態のシャフト20は、図示しないハウジングから露出した円柱状の柱状部21を有する。柱状部21の外周側には、雌ネジ31に螺合する雄ネジ32が形成されている。
本実施形態の柱状部21は、その先端部位211が筒状部151の挿入穴151aから突き出ない長さに構成されている。そして、柱状部21は、雄ネジ32が形成された雄ネジ形成部位212よりも先端側の先端部位211の先端面211aが、筒状部151の雌ネジ側段部153の段差面153aに対向している。本実施形態の先端面211aは、段差面153aと同様に、シャフト20の径方向RDに沿って延びている。
また、本実施形態の柱状部21の先端面211aには、図7に示すように、軸方向ADに窪んだ凹部211bが形成されている。この凹部211bの内形状は、ネジ部30を締め付ける際に利用する六角棒レンチ等の締め付け工具が係合可能な六角形状に形成されている。
図3に戻り、本実施形態のインナーハブ15およびシャフト20は、ネジ部30を締め付けた際に、柱状部21の先端面211aが、後述するシム23を介して筒状部151の雌ネジ側段部153の段差面153aに当接する構造となっている。そして、本実施形態のシャフト20は、雄ネジ32が形成された柱状部21の先端面211aにて、ネジ部30を締め付ける際に生ずる軸力を受ける構造となっている。
具体的には、ネジ部30を締め付ける際に生ずる軸力は、雄ネジ32が形成された柱状部21を圧縮するように作用し、雌ネジ31が形成された筒状部151を引っ張るように作用する。これにより、本実施形態のインナーハブ15およびシャフト20は、シャフト20がロックした際に、柱状部21に圧縮応力が作用しつつ、筒状部151に引張応力が作用する構造となっている。
ここで、本実施形態では、柱状部21の先端面211aがネジ部30を締め付ける際に生ずる軸力を受ける軸力受部を構成している。また、本実施形態では、柱状部21の先端面211aがシャフト20の軸方向ADに対して交差する方向に延びる交差壁面を構成している。
また、本実施形態では、柱状部21の先端面211aと筒状部151の雌ネジ側段部153の段差面153aとの間に、円環板状のシム23が挟み込まれている。シム23は、アーマチュア14におけるシャフト20の軸方向ADの位置を調整する調整部材として機能する。シム23の厚みは、電磁石12が非通電状態となった際にプーリ11とアーマチュア14との間に適切な隙間が形成され、電磁石12が通電状態となった際にプーリ11とアーマチュア14とが連結されるように設定されている。シム23は、例えば、SK5等の合金鋼を焼き入れ、焼き戻し等によって硬化させたものが採用されている。
次に、本実施形態の動力伝達装置10の作動を説明する。電磁石12が非通電状態になっている場合には、電磁石12の電磁力が生じない。このため、アーマチュア14は、板バネ16の付勢力によってプーリ11の端面部113から所定間隔離れた位置に保持される。
これにより、エンジン6からの回転駆動力はVベルト7を介してプーリ11に伝達されるだけで、アーマチュア14およびインナーハブ15へは伝達されず、プーリ11だけがボールベアリング17上で空転する。このため、駆動対象装置である圧縮機2は停止した状態となる。
これに対して、電磁石12が通電状態になっている場合には、電磁石12の電磁力が発生する。当該電磁力によって、アーマチュア14が板バネ16の付勢力に抗してプーリ11の端面部113側に吸引されることで、アーマチュア14がプーリ11に吸着される。これにより、プーリ11の回転がアーマチュア14へ伝達されて、板バネ16、インナーハブ15を構成する従動側回転体13が回転する。
この際、圧縮機2のシャフト20がロックしていなければ、インナーハブ15の回転が、圧縮機2のシャフト20に伝達されることで、圧縮機2が作動する。すなわち、エンジン6から出力された回転駆動力が、動力伝達装置10を介して圧縮機2に伝達されることで、圧縮機2が作動する。
一方、圧縮機2のシャフト20がロックしている場合には、インナーハブ15が回転することで、ネジ部30に過大なトルクが発生して過度に締め付けられる。そして、シャフト20とインナーハブ15には、過大な軸力が作用する。
この際、インナーハブ15の筒状部151には、圧縮応力ではなく、図8の白抜き矢印で示すように引張応力Ftが作用する。また、シャフト20の柱状部21には、引張応力ではなく、図8の黒矢印で示すように圧縮応力Fcが作用する。
このように、本実施形態の動力伝達装置10は、圧縮機2のシャフト20がロックしたとしても、雄ネジ32が形成された柱状部21に対して引張応力が作用しない構造となっている。
以上説明した本実施形態の動力伝達装置10は、シャフト20がロックした際にネジ部30が締め付けられたとしても、ネジ部30の締め付けに伴う引張応力が、雄ネジ32が形成された柱状部21ではなく、雌ネジ31が形成された筒状部151に作用する。
このように、本実施形態の動力伝達装置10では、シャフト20がロックした際に雄ネジ32が形成された部材に引張応力が作用しない構造となっているので、シャフト20がロックした際に生ずる引張応力から雄ネジ32が形成された部材を保護することができる。
ここで、従来の動力伝達装置は、柱状部21における雄ネジ形成部位212の外径を雄ネジ形成部位212よりも根元側の部位の外径に比べて小さくし、雄ネジ形成部位212と根元側の部位とを繋ぐ段部で軸力を受ける構成となっていた。
このように構成される従来の動力伝達装置では、柱状部21に作用する軸力に対する強度を高くするために、雄ネジ形成部位212の外径を大きくすると、雄ネジ形成部位212よりも根元側の部位の外径をさらに大きくする必要がある。すなわち、従来の動力伝達装置では、柱状部21に作用する軸力に対する強度を高くするために、雄ネジ形成部位212の外径を大きくすると、柱状部21全体の外径が大きくなってしまう。
これに対して、本実施形態では、柱状部21の先端面211aが軸力を受ける軸力受部となっており、従来の動力伝達装置の如く、雄ネジ形成部位212と根元側の部位との間に段部を設ける必要がない。
このため、本実施形態の動力伝達装置10では、軸力が作用する柱状部21の雄ネジ形成部位212の外径を雄ネジ形成部位212よりも根元側の部位の外径と同程度とすることができる。つまり、本実施形態の動力伝達装置10では、柱状部21全体の外径を大きくすることなく、従来の動力伝達装置に比べて、柱状部21に作用する軸力に対する強度を高くすることが可能となっている。
ところで、前述したように、圧縮機2のハウジングとシャフト20との間には、シール性を高めるために、材料、形状等が最適化されたリップシール等のシール部材が介在されている。
このため、圧縮機2では、引張応力に対する強度を高めるために、シャフト20の外径を大きくすると、それに合わせてハウジングとシャフト20との隙間が変化してしまうことで、シール部材のシール性を新たに最適化する必要が生ずる。すなわち、シャフト20の外径を大きくすると、それに伴って駆動対象装置である圧縮機2の構成要素も再設計する必要がある。
これに対して、本実施形態の動力伝達装置10は、シャフト20の柱状部21全体の外径を大きくすることなく、柱状部21の強度を高くすることが可能となっている。このため、本実施形態の動力伝達装置10は、圧縮機2の構成要素(例えば、シール部材)における変更箇所が増加してしまうことを抑えることができる。
また、本実施形態の動力伝達装置10は、柱状部21の先端部位211の先端面211aで軸力受部を構成しているので、新たな部材を追加することなく、簡素な構成でシャフト20がロックした際に生ずる引張応力からシャフト20を保護可能となる。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態について、図9を参照して説明する。図9は、本実施形態の動力伝達装置10におけるインナーハブ15およびシャフト20の締結箇所を拡大させた軸方向断面図である。
図9に示すように、本実施形態のシャフト20は、柱状部21の先端部位211の一部が筒状部151の挿入穴151aから突き出る長さに構成されている。また、柱状部21は、先端部位211が雄ネジ形成部位212に比べて、シャフト20の軸方向ADの外径が小さくなっている。
そして、柱状部21には、雄ネジ形成部位212と先端部位211とを繋ぐ部位に、シャフト20の軸方向ADに対して交差する方向に延びる段差面213aを有する雄ネジ側段部213が形成されている。本実施形態の雄ネジ側段部213は、段差面213aがシャフト20の径方向RDに沿って延びている。
また、本実施形態の柱状部21の先端部位211の端部は、ネジ部30を締め付ける際の六角ナットとして機能するように、その外形状が六角形状に形成されている。なお、本実施形態の柱状部21の先端部位211は、その外径が筒状部151の根元部位151cの内径よりも小さくなっている。
その他の構成は、第1実施形態と同様である。本実施形態の動力伝達装置10は、第1実施形態と共通の構成から奏される作用効果を第1実施形態と同様に得ることができる。
特に、本実施形態の動力伝達装置10は、柱状部21の雄ネジ側段部213の段差面213aで軸力受部を構成しているので、新たな部材を追加することなく、簡素な構成でシャフト20がロックした際に生ずる引張応力からシャフト20を保護可能となる。
ここで、本実施形態では、柱状部21の先端部位211の一部が筒状部151の挿入穴151aから突き出るように柱状部21の長さが設定される例について説明したが、これに限定されない。柱状部21に雄ネジ側段部213が設けられている構成であれば、例えば、柱状部21の先端部位211が筒状部151の挿入穴151aから突き出でないように、柱状部21の長さが設定された構成となっていてもよい。
(第3実施形態)
次に、第3実施形態について、図10を参照して説明する。図10は、本実施形態の動力伝達装置10におけるインナーハブ15およびシャフト20の締結箇所を拡大させた軸方向断面図である。
図10に示すように、本実施形態の雌ネジ側段部153は、その段差面153aがシャフト20の軸方向RDおよび径方向RDの双方に対して交差する方向に延びている。すなわち、本実施形態の雌ネジ側段部153は、段差面153aがテーパ形状となっている。
また、本実施形態の柱状部21は、その先端面211aが、雌ネジ側段部153の段差面153aと並行に延びている。すなわち、本実施形態の柱状部21は、その先端面211aは、雌ネジ側段部153の段差面153aと同様にテーパ形状となっている。
また、本実施形態のシム23は、柱状部21の先端面211aおよび雌ネジ側段部153の段差面153aの形状に合わせて、内側および外側の双方がテーパ形状となっている円環板状の部材で構成されている。
その他の構成は、第1実施形態と同様である。本実施形態の動力伝達装置10は、第1実施形態と共通の構成から奏される作用効果を第1実施形態と同様に得ることができる。
特に、本実施形態では、柱状部21の先端面211a、および雌ネジ側段部153の段差面153aをテーパ形状としている。これによれば、シャフト20がロックした際に生ずる軸力をシャフト20の軸方向ADだけでなくシャフト20の径方向RDにも分散させることができるので、シャフト20をより適切に保護することができる。
(第4実施形態)
次に、第4実施形態について、図11を参照して説明する。図11は、本実施形態の動力伝達装置10におけるインナーハブ15およびシャフト20の締結箇所を拡大させた軸方向断面図である。なお、図11では、説明の便宜上、シャフト20における二点鎖線で囲む部分について断面形状を図示し、シャフト20における二点鎖線で囲む部分以外について外形状を図示している。
図11に示すように、本実施形態の筒状部151の挿入穴151aは、雌ネジ形成部位151bの内径と根元部位151cの内径とが同等の大きさとなっている。すなわち、本実施形態の筒状部151は、挿入穴151aに第1実施形態で説明した雌ネジ側段部153が設けられていない構成となっている。
また、本実施形態のシャフト20は、柱状部21の先端部位211における軸方向ADの長さが、筒状部151の根元部位151cにおける軸方向ADの長さと同等となっている。なお、シャフト20は、柱状部21の先端部位211における軸方向ADの長さが、筒状部151の根元部位151cにおける軸方向ADの長さとは異なる長さになっていてもよい。
そして、本実施形態のシャフト20は、柱状部21の先端部位211の外周側部位211cが、筒状部151の根元部位151cの内周側部位151dに対して締り嵌めによって嵌合されている。具体的には、本実施形態のシャフト20は、柱状部21の先端部位211が筒状部151の根元部位151cに圧入されている。
本実施形態では、筒状部151の根元部位151cの内周側部位151dが、ネジ部30を締め付けた際に柱状部21に当接する当接部を構成している。また、本実施形態では、柱状部21の先端部位211における筒状部151に圧入された部位、すなわち柱状部21の先端部位211の外周側部位211cがネジ部30を締め付ける際に生ずる軸力を受ける軸力受部を構成している。
また、本実施形態の柱状部21の先端面211aには、軸方向ADに窪んだ凹部211bが形成されている。この凹部211bの内形状は、ネジ部30を締め付ける際の六角棒レンチ等の締め付け工具が係合可能な六角形状に形成されている。
その他の構成は、第1実施形態と同様である。本実施形態の動力伝達装置10は、第1実施形態と共通の構成から奏される作用効果を第1実施形態と同様に得ることができる。
本実施形態の動力伝達装置10は、柱状部21の先端部位211における筒状部151に圧入された部位でネジ部30を締め付ける際に生ずる軸力を受ける構造となっている。これによれば、新たな部材を追加することなく、簡易な構成でシャフト20がロックした際に生ずる引張応力からシャフト20を保護することができる。
(第5実施形態)
次に、第5実施形態について、図12を参照して説明する。図12は、本実施形態の動力伝達装置10におけるインナーハブ15およびシャフト20の締結箇所を拡大させた軸方向断面図である。なお、図12では、説明の便宜上、シャフト20における二点鎖線で囲む部分について断面形状を図示し、シャフト20における二点鎖線で囲む部分以外について外形状を図示している。
図12に示すように、本実施形態の動力伝達装置10は、インナーハブ15にシャフト20の軸方向ADに延びる円柱状の柱状部154が設けられ、シャフト20にインナーハブ15の柱状部154が挿入される筒状部214が設けられている。
そして、本実施形態のインナーハブ15およびシャフト20は、インナーハブ15の柱状部154が、シャフト20の筒状部214の挿入穴214aに挿入された状態でネジ部30Aによって連結されている。
本実施形態のネジ部30Aは、シャフト20の筒状部214の挿入穴214aにおける内周側に形成された雌ネジ31A、およびインナーハブ15の柱状部154の外周側に形成されて雌ネジ31Aに螺合する雄ネジ32Aで構成されている。雄ネジ32Aが形成されたインナーハブ15の柱状部154は、所定の締付トルクで雌ネジ31Aが形成されたシャフト20の筒状部214に締結されている。
本実施形態の筒状部214の挿入穴214aは、シャフト20の軸方向ADに延びる有底円筒状の穴で構成されている。そして、筒状部214の挿入穴214aには、雌ネジ31Aが形成された雌ネジ形成部位214bよりも根元側に、シャフト20の径方向RDに沿う底壁面214cが形成されている。本実施形態では、シャフト20の筒状部214の底壁面214cが、ネジ部30を締め付けた際にインナーハブ15の柱状部154の先端面154cに当接する当接部を構成している。
また、本実施形態の柱状部154は、シャフト20の軸方向ADにおける長さが、筒状部214の挿入穴214aにおけるシャフト20の軸方向ADにおける長さよりも長くなっている。本実施形態の柱状部154には、雄ネジ32Aが形成された雄ネジ形成部位154aよりも先端側の先端部位154bに、シャフト20の径方向RDに沿う先端面154cが形成されている。そして、柱状部154の先端面154cは、筒状部214の底壁面214cに対向している。
本実施形態のインナーハブ15およびシャフト20は、ネジ部30Aを締め付けた際に、柱状部154の先端面154cが、筒状部214の底壁面214cに当接する構造となっている。そして、本実施形態のインナーハブ15は、雄ネジ32Aが形成された柱状部154の先端面154cにて、ネジ部30を締め付ける際に生ずる軸力を受ける構造となっている。
具体的には、ネジ部30を締め付ける際に生ずる軸力は、雄ネジ32Aが形成された柱状部154を圧縮するように作用し、雌ネジ31Aが形成された筒状部214を引っ張るように作用する。これにより、本実施形態のインナーハブ15およびシャフト20は、シャフト20がロックした際に、柱状部154に圧縮応力が作用しつつ、筒状部214に引張応力が作用する構造となっている。なお、本実施形態では、柱状部154の先端面154cがネジ部30を締め付ける際に生ずる軸力を受ける軸力受部を構成している。
その他の構成は、第1実施形態と同様である。本実施形態の動力伝達装置10は、第1実施形態と共通の構成から奏される作用効果を第1実施形態と同様に得ることができる。
本実施形態の動力伝達装置10は、ネジ部30がインナーハブ15の柱状部154に形成された雄ネジ32A、およびシャフト20の筒状部214に形成された雌ネジ31Aで構成されている。このような構成とすれば、シャフト20がロックした際に生ずる引張応力から従動側回転体13を構成するインナーハブ15の柱状部154を保護することができる。
(第6実施形態)
次に、第6実施形態について、図13を参照して説明する。図13は、本実施形態の動力伝達装置10におけるインナーハブ15およびシャフト20の締結箇所を拡大させた軸方向断面図である。
図13に示すように、本実施形態の従動側回転体13には、駆動側回転体であるプーリ11から伝達されるトルクが所定トルク以上となった際に、軸力によって破断して従動側回転体13をシャフト20から切り離す破断部155が設けられている。本実施形態では、従動側回転体13のインナーハブ15における筒状部151と連結用フランジ部152とを繋ぐ部位に破断部155が設けられている。
より具体的には、本実施形態の破断部155は、ネジ部30を締め付けた際に引張応力が作用するように、根元部位151cと雌ネジ形成部位151bとの間の部位に形成されている。本実施形態の破断部155は、その外径Dcが雌ネジ形成部位151bの外径Ddに比べて小さい薄肉部で構成されている。
その他の構成は、第1実施形態と同様である。本実施形態の動力伝達装置10は、第1実施形態と共通の構成から奏される作用効果を第1実施形態と同様に得ることができる。
本実施形態の動力伝達装置10は、従動側回転体13に破断部155が設けられている。これによれば、プーリ11から伝達されるトルクが所定トルク以上となった際に従動側回転体13をシャフト20から切り離されるので、シャフト20側に対して過大な軸力が作用してしまうことを抑えることができる。
ここで、本実施形態では、第1実施形態で説明したインナーハブ15に対して破断部155を設けた構成を例示したが、これに限らず、第2〜第4実施形態で説明したインナーハブ15に対して破断部155を設ける構成としてもよい。
(他の実施形態)
以上、本発明の代表的な実施形態について説明したが、本発明は、上述の実施形態に限定されることなく、例えば、以下のように種々変形可能である。
上述の各実施形態では、アーマチュア14とインナーハブ15とが板バネ16で連結された構成について説明したが、これに限定されない。動力伝達装置10は、例えば、ゴム等の弾性部材によってアーマチュア14とインナーハブ15とが連結された構成となっていてもよい。
上述の各実施形態では、本発明の動力伝達装置10をエンジン6から圧縮機2への回転駆動力の断続に適用した例について説明したが、これに限定されない。本発明の動力伝達装置10は、例えば、エンジン6や電動モータ等の駆動源と回転駆動力によって作動する発電機との動力伝達の断続させる装置に適用してもよい。
上述の実施形態において、実施形態を構成する要素は、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。
上述の実施形態において、実施形態の構成要素の個数、数値、量、範囲等の数値が言及されている場合、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されない。
上述の実施形態において、構成要素等の形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に特定の形状、位置関係等に限定される場合等を除き、その形状、位置関係等に限定されない。
(まとめ)
上述の実施形態の一部または全部で示された第1の観点によれば、動力伝達装置は、従動側回転体およびシャフトの一方の部材の筒状部に他方の部材の柱状部が挿入された状態で、駆動側回転体の回転方向と同一方向のトルクによって締まるネジ部で連結されている。また、柱状部には、一方の部材に設けられた当接部に当接すると共にネジ部を締め付ける際に生ずる軸力を受ける軸力受部が設けられている。そして、軸力受部は、シャフトがロックした際にネジ部が締まることによって柱状部に圧縮応力が作用しつつ筒状部に引張応力が作用するように、柱状部における雄ネジが形成された雄ネジ形成部位よりも先端側の先端部位に設定されている。
また、第2の観点によれば、動力伝達装置は、従動側回転体に筒状部が設けられ、シャフトに柱状部が設けられている。そして、ネジ部は、シャフトに形成された雄ネジ、および従動側回転体に形成された雌ネジで構成されている。これによると、シャフトの外径を大きくする必要がないので、駆動対象装置の構成要素における変更箇所が増加することを抑えることができる。
また、第3の観点によれば、動力伝達装置は、筒状部における雌ネジが形成された雌ネジ形成部位よりも根元側の根元部位の内径が雌ネジ形成部位の内径に比べて小さくなっている。そして、当接部は、筒状部における雌ネジ形成部位と根元部位とを繋ぐ雌ネジ側段部の段差面で構成されている。
このように、従動側回転体の筒状部における雌ネジ形成部位と根元部位とを繋ぐ部位に当接部を設定する構成とすれば、新たな部材を追加することなく、簡素な構成でシャフトがロックした際に生ずる引張応力を筒状部に作用させることができる。
また、第4の観点によれば、動力伝達装置は、軸力受部が、柱状部の先端部位に形成されたシャフトの軸方向に対して交差する方向に延びる交差壁面に設定されている。このように、柱状部の先端部位におけるシャフトの軸方向に交差する方向に延びる交差壁面に軸力受部を設定する構成とすれば、簡素な構成でシャフトがロックした際に生ずる引張応力から雄ネジが形成された部材を保護することができる。
また、第5の観点によれば、動力伝達装置は、交差壁面が先端部位の先端面で構成されている。このように、交差壁面を柱状部の先端部位の先端面で構成すれば、新たな部材を追加することなく、簡易な構成でシャフトがロックした際に生ずる引張応力からシャフトを保護することができる。
また、第6の観点によれば、動力伝達装置は、柱状部の先端部位の外径が雄ネジ形成部位の外径に比べて小さくなっている。そして、交差壁面は、柱状部における雄ネジ形成部位と先端部位とを繋ぐ雄ネジ側段部の段差面で構成されている。このように、交差壁面を柱状部の雄ネジ側段部の段差面で構成すれば、新たな部材を追加することなく、簡易な構成でシャフトがロックした際に生ずる引張応力からシャフトを保護することができる。
また、第7の観点によれば、動力伝達装置は、先端部位が筒状部に圧入されている。そして、軸力受部は、先端部位における筒状部に圧入された部位で構成されている。このように、シャフトの柱状部の先端部位における筒状部に圧入された部位で軸力受部を設定する構成とすれば、簡素な構成でシャフトがロックした際に生ずる引張応力からシャフトを保護することができる。
また、第8の観点によれば、動力伝達装置は、シャフトに筒状部が設けられ、従動側回転体に柱状部が設けられている。そして、ネジ部は、従動側回転体に形成された雄ネジ、およびシャフトに形成された雌ネジで構成されている。これによると、シャフトがロックした際に生ずる引張応力から従動側回転体の柱状部を保護することができる。
また、第9の観点によれば、動力伝達装置は、従動側回転体に、駆動側回転体から伝達されるトルクが所定トルク以上となった際に軸力によって破断して、従動側回転体をシャフトから切り離す破断部が設けられている。これによれば、駆動側回転体から伝達されるトルクが所定トルク以上となった際に従動側回転体をシャフトから切り離されるので、シャフト側に対して過大な軸力が作用してしまうことを抑えることができる。
13 従動側回転体
151 筒状部
153a 段差面(当接部)
20 シャフト
21 柱状部
211 先端部位
211a 先端面(軸力受部)
30、30A ネジ部
31、31A 雌ネジ
32、32A 雄ネジ

Claims (9)

  1. 駆動源(6)から出力される回転駆動力を駆動対象装置(2)に伝達する動力伝達装置であって、
    前記回転駆動力によって回転する駆動側回転体(11)と、
    前記駆動側回転体に連結されることによって前記駆動対象装置のシャフト(20)と共に回転する従動側回転体(13)と、
    前記従動側回転体を前記駆動側回転体に連結させる電磁力を発生させる電磁石(12)と、を備え、
    前記従動側回転体および前記シャフトは、一方の部材に設けられた筒状部(151、214)の内部に他方の部材の柱状部(154、21)が挿入された状態で、前記駆動側回転体の回転方向と同一方向のトルクによって締まるネジ部(30、30A)によって連結されており、
    前記ネジ部は、前記筒状部の内周側に形成された雌ネジ(31、31A)、および前記柱状部の外周側に形成されて前記雌ネジと螺合する雄ネジ(32、32A)を含んで構成されており、
    前記柱状部には、前記一方の部材に設けられた当接部(151d、153a、214c)に当接すると共に前記ネジ部を締め付ける際に生ずる軸力を受ける軸力受部(154c、211a、211c、213a)が設けられており、
    前記軸力受部は、前記シャフトがロックした際に前記ネジ部が締まることによって前記柱状部に圧縮応力が作用しつつ前記筒状部に引張応力が作用するように、前記柱状部における前記雄ネジが形成された雄ネジ形成部位(154a、212)よりも先端側の先端部位(154b、211)に設定されている動力伝達装置。
  2. 前記従動側回転体には、前記筒状部(151)が設けられており、
    前記シャフトには、前記柱状部(21)が設けられており、
    前記ネジ部(30)は、前記シャフトに形成された前記雄ネジ(32)、および前記従動側回転体に形成された前記雌ネジ(31)で構成されている請求項1に記載の動力伝達装置。
  3. 前記筒状部には、前記雌ネジが形成された雌ネジ形成部位(151b)よりも根元側の根元部位(151c)の内径が前記雌ネジ形成部位の内径に比べて小さくなっており、
    前記当接部は、前記筒状部における前記雌ネジ形成部位と前記根元部位とを繋ぐ雌ネジ側段部(153)の段差面(153a)で構成されている請求項2に記載の動力伝達装置。
  4. 前記軸力受部は、前記柱状部の前記先端部位に形成された前記シャフトの軸方向に対して交差する方向に延びる交差壁面(211a、213a)に設定されている請求項3に記載の動力伝達装置。
  5. 前記交差壁面は、前記先端部位(211)の先端面(211a)で構成されている請求項4に記載の動力伝達装置。
  6. 前記柱状部は、前記先端部位の外径が前記雄ネジ形成部位の外径に比べて小さくなっており、
    前記交差壁面は、前記柱状部における前記雄ネジ形成部位(212)と前記先端部位(211)とを繋ぐ雄ネジ側段部(213)の段差面(213a)で構成されている請求項4に記載の動力伝達装置。
  7. 前記先端部位(211)は、前記筒状部に圧入されており、
    前記軸力受部は、前記先端部位における前記筒状部に圧入された部位(211c)で構成されている請求項3に記載の動力伝達装置。
  8. 前記シャフトには、前記筒状部(214)が設けられており、
    前記従動側回転体には、前記柱状部(154)が設けられており、
    前記ネジ部(30A)は、前記従動側回転体に形成された前記雄ネジ(32A)、および前記シャフトに形成された前記雌ネジ(31A)で構成されている請求項1に記載の動力伝達装置。
  9. 前記従動側回転体には、前記駆動側回転体から伝達されるトルクが所定トルク以上となった際に軸力によって破断して、前記従動側回転体を前記シャフトから切り離す破断部(155)が設けられている請求項1ないし8のいずれか1つに記載の動力伝達装置。
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