JP2017207090A - 動力伝達装置 - Google Patents

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陽平 櫛田
Yohei Kushida
陽平 櫛田
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浩一 橋長
雅文 中島
Masafumi Nakajima
雅文 中島
陽介 中村
Yosuke Nakamura
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Abstract

【課題】回転軸から切り離された際の従動側回転体の脱落を防止可能な動力伝達装置を提供すること。【解決手段】キー内側保持部31は回転軸21と螺合している。ロックが生じて回転軸21が停止し、回転軸21とクラッチハブ15側との間に作用するトルクが過大になると、キー内側保持部31と回転軸21との螺合に由来する軸力がキー内側保持部31に作用する。その軸力により、圧迫部313が突起部332を押圧する。押圧力が過大になると、結合キー33が破損し、クラッチハブ15が回転軸21から切り離される。クラッチハブ15が回転軸21から切り離されてもキー内側保持部31は回転軸21に取り付けられたままである。摺動面314の外径は貫通孔153aの内径を上回るので、キー内側保持部31は貫通孔153aを通過できず、クラッチハブ15が回転軸21の先端側に脱落するのを防止する。【選択図】図3B

Description

本発明は、駆動源から出力される回転駆動力を駆動対象装置に伝達する動力伝達装置に関するものである。
従来、駆動源から出力される回転駆動力によって回転する駆動側回転体と、駆動側回転体に連結されることによって駆動対象装置の回転軸と共に回転する従動側回転体と、従動側回転体を駆動側回転体に連結させる電磁力を発生させる電磁石とを備える構成で、駆動源から出力される回転駆動力を駆動対象装置へ伝達する動力伝達装置が知られている。
この種の動力伝達装置では、駆動対象装置がロックした場合等に、駆動源側に過大な負荷がかかってしまうことを防止するため、速やかに回転駆動力の伝達を遮断する機能が求められる。
そのために、駆動対象装置がロックした際に破断するリミッタを設け、ロック時にリミッタが破断することで回転駆動力の伝達を遮断するものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2011−112056号公報
しかし、特許文献1の動力伝達装置は、リミッタが破断すると従動側回転体が回転軸から切り離される構成であるため、従動側回転体の脱落を防止するカバーを取り付ける必要がある。このことは、動力伝達装置の部品点数の増加および取り付けに伴う作業工数の増加を招くことから好ましくない。
本発明は上記点に鑑みて、部品点数を増やすことなく、従動側回転体が回転軸から切り離された際の従動側回転体の脱落を防止可能な動力伝達装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するための請求項1に記載の発明は、
駆動源(6)から出力される回転駆動力を駆動対象装置(2)に伝達する動力伝達装置であって、
前記駆動源から出力される回転駆動力によって回転する駆動側回転体(11)と、
前記駆動側回転体に連結されることによって前記駆動対象装置の回転軸(21)と共に回転する従動側回転体(13)と、
前記従動側回転体を前記駆動側回転体に連結させる電磁力を発生させる電磁石(12)と、を備え、
前記従動側回転体は、クラッチハブ(15、150)と、キー内側保持部(31、310)と、結合キー(33、330)とを有し、
前記クラッチハブは、筒形状の筒部(151)と、前記筒部の一方の端部に連接された底部(153)とを有し、
前記底部には貫通孔(153a)が設けられており、
前記回転軸が前記貫通孔を貫通して先端側部分を前記筒部内に至らせ、
前記従動側回転体が前記駆動側回転体に連結されると前記駆動側回転体と共に回転し、
前記キー内側保持部は、前記筒部の内側に位置し、かつ、前記底部を基準として前記回転軸の前記先端側部分と同じ側において、前記回転軸に取り付けられ、
前記キー内側保持部の最大外径は前記貫通孔の最大内径を上回り、
前記結合キーは、前記クラッチハブと前記キー内側保持部とを連結して前記クラッチハブから前記キー内側保持部への動力伝達を媒介し、
前記回転軸がロックにより停止すると、前記結合キーが破損して前記クラッチハブと前記キー内側保持部の連結が解除されることを特徴とする動力伝達装置である。
結合キーはクラッチハブとキー内側保持部とを連結してクラッチハブからキー内側保持部への動力伝達を媒介するから、電磁石にて電磁力を発生させて従動側回転体を駆動側回転体に連結させれば、駆動源から出力される回転駆動力によって駆動側回転体が回転すると従動側回転体が駆動対象装置の回転軸と共に回転する。これにより、駆動源から出力される回転駆動力を駆動対象装置に伝達することができる。
一方、駆動対象装置がロックした場合には、回転軸が回転不全となる一方クラッチハブの回転は継続するから、クラッチハブと回転軸、キー内側保持部および結合キーとの間に作用するトルクが増大する。この結合キーはクラッチハブから及ぼされるトルクが非常に大きくなると破損して前記連結を解除する。
駆動対象装置がロックして回転軸が回転を停止したときには、結合キーが破損してクラッチハブとキー内側保持部との連結を解除し、この両者の相対回転を許す。よって、動力伝達装置から駆動対象装置への回転駆動力の伝達は遮断され、駆動対象装置のロックにより駆動源側に過大な負荷がかかってしまうことは防止される。
クラッチハブとキー内側保持部との連結が解除されることによりクラッチハブが回転軸から切り離されるが、キー内側保持部はクラッチハブの円筒部の内側に位置して回転軸に取り付けられたままである。
そして、キー内側保持部の摺動面部分の外径寸法はクラッチハブの底部の貫通孔の内径を上回っているので、キー内側保持部は貫通孔を通過できない。すなわち、キー内側保持部はクラッチハブが回転軸の先端側に脱落するのを防止する。
したがって、特許文献1の動力伝達装置におけるカバーのような部品を要さずに、クラッチハブの脱落を防止できる。
なお、上記および特許請求の範囲における括弧内の符号は、特許請求の範囲に記載された用語と後述の実施形態に記載される当該用語を例示する具体物等との対応関係を示すものである。
実施形態の動力伝達装置が適用される冷凍サイクルの全体構成図である。 実施形態の動力伝達装置の軸方向断面図である。 連結機構30をフランジ部152の前面側から見た矢視図である。 図3AのIIIB−IIIB断面図である。 図3BのIIIC−IIIC断面図である。 図3BのIIID−IIID断面図である。 キー内側保持部と結合キーとの組み付け形態を示す斜視図である。 変形例1における動力伝達装置の一部の軸方向断面図である。 図4BのIVC−IVC断面図である。 図4BのIVD−IVD断面図である。 変形例2の動力伝達装置の一部の軸方向断面図である。
以下、発明を実施するための形態について図面を参照して説明する。本実施形態について、図1〜図3を参照して説明する。本実施形態では、図1に示す蒸気圧縮式の冷凍サイクル1の圧縮機2に対して、動力伝達装置10を適用した例を説明する。
冷凍サイクル1は、車室内の空調を行う車両用空調装置において車室内へ送風する空気の温度を調整する装置として機能する。この冷凍サイクル1は、冷媒を圧縮して吐出する圧縮機2、圧縮機2から吐出された冷媒を放熱させる放熱器3、放熱器3から流出した冷媒を減圧する膨張弁4、膨張弁4で減圧された冷媒を蒸発させて吸熱作用を発揮させる蒸発器5を環状に接続して構成される。
圧縮機2としては、例えば、斜板式可変容量型の圧縮機を採用することができる。なお、圧縮機2としては、回転駆動力の伝達により冷凍サイクル1の冷媒を圧縮して吐出するものであれば、他の形式の可変容量型の圧縮機や、スクロール型、ベーン型などの固定容量型の圧縮機を採用してもよい。
本実施形態の圧縮機2は、回転軸21の一部が外側に露出している。そして、回転軸21における外側に露出した部位に対して、動力伝達装置10が取り付けられている。圧縮機2には、動力伝達装置10を介してエンジン6から出力される回転駆動力が伝達される。
動力伝達装置10は、車両走行用の駆動源であるエンジン6から出力される回転駆動力を駆動対象装置である圧縮機2へ断続的に伝達する装置である。動力伝達装置10は、Vベルト7を介してエンジン6の回転出力部6aに接続されている。
図2は、動力伝達装置10を圧縮機2の回転軸21の軸方向に沿って切断した際の断面図である。なお、図2に示すADは、回転軸21の軸方向に沿って延びる方向として規定した回転軸方向を示している。また、図2に示すRDは、回転軸方向と直交する方向として規定した径方向を示している。図2に示すCLは、回転軸21の中心線を示している。
図2に示すように、動力伝達装置10は、プーリ11、プーリ11に連結されることによって圧縮機2の回転軸21と共に回転する従動側回転体13、従動側回転体13とプーリ11とを連結させる電磁力を発生させる電磁石12を有する。
プーリ11は、エンジン6から出力される回転駆動力によって回転する駆動側回転体を構成する。本実施形態のプーリ11は、外側円筒部111、内側円筒部112、および端面部113を有する。
外側円筒部111は、円筒形状に構成されており、回転軸21に対して同軸上に配置されている。内側円筒部112は、円筒形状に構成されており、外側円筒部111の内周側に配置されると共に、回転軸21に対して同軸上に配置されている。
端面部113は、外側円筒部111と内側円筒部112の回転軸方向ADの一端側同士を結ぶ連結部である。端面部113は、円盤形状に構成されている。すなわち、端面部113は、回転軸21の径方向RDに広がると共に、その中央部に表裏を貫通する円形状の貫通穴が形成されている。
本実施形態のプーリ11は、回転軸方向ADの断面がC字形状となっている。そして、外側円筒部111と内側円筒部112との間には、端面部113を底面部とする円環状の空間が形成されている。
外側円筒部111と内側円筒部112との間に形成される空間は、回転軸21に対して同軸上となっている。外側円筒部111と内側円筒部112との間に形成される空間には、電磁石12が配置されている。
ここで、電磁石12は、ステータ121、およびステータ121の内部に配置されたコイル122等を有する。ステータ121は、鉄等の強磁性材料で環状に形成されている。コイル122は、エポキシ樹脂等の絶縁性の樹脂材料でモールディングされた状態でステータ121に固定されている。なお、電磁石12への通電は、図示しない空調制御装置から出力される制御電圧によって行われる。
外側円筒部111、内側円筒部112、および端面部113は、鉄等の強磁性材料で一体的に形成されている。外側円筒部111、内側円筒部112、および端面部113は、電磁石12に通電することによって生じる磁気回路の一部を構成する。
外側円筒部111の外周側には、複数のV字状の溝が形成された樹脂製のV溝部114が形成されている。V溝部114には、エンジン6から出力される回転駆動力を伝達するVベルト7が掛け渡されている。
内側円筒部112の内周側には、ボールベアリング17の外周側が固定されている。そして、ボールベアリング17の内周側には、図示しない圧縮機2の外殻を構成するハウジングから動力伝達装置10側へ向けて突出した円筒状のボス部22が固定されている。これにより、プーリ11は、圧縮機2のハウジングに対して回転自在に装着されている。なお、ボス部22は、回転軸21におけるハウジングの外側に露出した根元部分を囲繞している。
また、端面部113における回転軸方向ADの一端側の外側面は、プーリ11と後述する従動側回転体13のアーマチュア14が連結された際に、当該アーマチュア14と接触する摩擦面を形成している。
本実施形態では、図示しないが、端面部113の表面の一部に、端面部113の摩擦係数を増加させるための摩擦部材を配置している。この摩擦部材は、非磁性材料で形成される。摩擦部材としては、アルミナを樹脂で固めたものや、アルミニウム等の金属粉末の焼結体等を採用することができる。
続いて、従動側回転体13は、アーマチュア14、クラッチハブ15、板バネ16等を有している。アーマチュア14は、径方向RDに広がると共に、その中央部に表裏を貫通する貫通穴が形成された円環状の板部材である。
アーマチュア14は、鉄等の強磁性材料で形成されている。アーマチュア14は、プーリ11と共に、電磁石12に通電された際に生じる電磁力の磁気回路の一部を構成する。
アーマチュア14は、所定の微小間隙(例えば、0.5mm程度)を隔ててプーリ11の端面部113に対向配置されている。アーマチュア14のうち、プーリ11の端面部113に対向する平坦部は、プーリ11とアーマチュア14とが連結された際に、端面部113と接触する摩擦面を形成している。
また、本実施形態のアーマチュア14は、径方向の中間部分に磁気遮断用の溝部141が形成されている。この溝部141は、アーマチュア14の円周方向に沿って延びる円弧状の形状で複数個形成されている。本実施形態のアーマチュア14は、溝部141の外周側に位置する外周部142と、溝部141の内周側に位置する内周部143とに区分される。アーマチュア14の外周部142は、リベット等の締結部材18により後述する板バネ16の外周環状部162に接続されている。
クラッチハブ15は従動側回転体13の一部を成し、アーマチュア14と圧縮機2の回転軸21とを連結するための部材でもある。クラッチハブ15は、鉄系の金属材料にて形成されている。本実施形態のクラッチハブ15は、円筒部151、底部153、およびフランジ部152を有する。
円筒部151は、円筒形状に構成されており、回転軸21に対して同軸上に配置されている。
円筒部151の一方の端部には底部153が一体に連接されており、底部153の中心部には貫通孔153aが形成されている。
貫通孔153aは回転軸21の一端側を挿通させるための開口であり、回転軸21が貫通孔153aを貫通して先端側部分を円筒部151内に至らせている。なお、回転軸21の外周面と貫通孔153aの内周面との間には間隙があり、両者は接触しない。
回転軸21に形成された段差部212とクラッチハブ15の底部153との間には円筒状の2つのスペーサ35、36が配置されている。スペーサ35、36は、電磁石12を非通電状態とした際のアーマチュア14の平坦部とプーリ11の端面部113との隙間を調整するために設けられている。また、スペーサ35、36はクラッチハブ15の座金としても機能する。
クラッチハブ15と回転軸21とは、連結機構30によって連結されている。なお、連結機構30の詳細については後述する。
円筒部151の底部153とは逆の端部には、円筒部151の回転軸方向ADの一端側から径方向RDの外側に広がるフランジ部152が一体に形成されている。フランジ部152は、径方向RDに広がる円盤形状に構成されている。フランジ部152は、リベット等の締結部材19により後述する板バネ16の内周環状部161に接続されている。
板バネ16は、アーマチュア14に対してプーリ11から離れる方向に付勢力を作用させる部材である。この付勢力によって、電磁石12が非通電状態となっていて電磁力を発生させていないときには、アーマチュア14の平坦部とプーリ11の端面部113との間に隙間が生ずる。
板バネ16は、鉄系の金属材料にて構成される円形の板状部材である。板バネ16は、中心部が開口した内周環状部161、内周環状部161の径方向RDの外側に配置された外周環状部162を有する。前述の如く、板バネ16は、内周環状部161がクラッチハブ15のフランジ部152に接続され、外周環状部162がアーマチュア14の外周部142に接続されている。
内周環状部161と外周環状部162との間には、複数の開口窓部163が形成されている。複数の開口窓部163は、板バネ16の円周方向に等間隔に形成されている。複数の開口窓部163それぞれの間には、径方向RDに延びるスポーク部164が形成される。このスポーク部164によって、内周環状部161と外周環状部162とが一体に連結されている。
また、図示しないが、板バネ16とアーマチュア14との間には、板状の弾性部材が介在されている。この弾性部材および締結部材18によって、板バネ16の外周環状部162とアーマチュア14の外周部142との間が一体に結合されている。弾性部材は、板バネ16とアーマチュア14との間のトルク伝達機能を果たすと共に、振動抑制作用を果たすゴム系の弾性材である。
次に、クラッチハブ15と回転軸21とを連結するための連結機構30について、図2、図3A、図3B、図3C、図3Dを参照して説明する。
連結機構30は、キー内側保持部31と、3個の結合キー33とで構成される。キー内側保持部31は、例えば機械構造用鋼等の強靭性を有する鋼製である。キー内側保持部31は筒状をなし、中心部を貫通する螺合穴311には雌ねじが設けられている。一方、回転軸21の外周には雄ねじが設けられている。回転軸21は螺合穴311を貫通して先端部をキー内側保持部31から突出させているが、キー内側保持部31とは雌ねじと雄ねじとにより螺合している。
キー内側保持部31と回転軸21との螺合形態は右ねじであり、キー内側保持部31を図3A、図3C、図3Dにおける時計回りに回せば、キー内側保持部31を図3Bにおいて右方向に移動させる形態である。
キー内側保持部31は、クラッチハブ15の円筒部151の内側に位置し、かつ、底部153を基準として回転軸21の先端側部分と同じ側において、回転軸21に取り付けられている。ただし、詳しくは後述するが、キー内側保持部31とクラッチハブ15との間には結合キー33が介在するので、キー内側保持部31とクラッチハブ15の底部153との間には、間隔が保たれている。
キー内側保持部31の外周部には、120°ピッチで、3箇所の内側収容溝312が設けられている。各内側収容溝312は、図3A、図3C、図3Dに示されるとおり円弧状の断面形状をなし、キー内側保持部31の軸方向に沿って設けられている。ただし、内側収容溝312はキー内側保持部31の軸方向全長にわたっている訳ではなく、回転軸21の先端側となる部分にひさし状の圧迫部313が形成されている。
そのため、キー内側保持部31の外周形状は、圧迫部313が含まれる端部では円形であり、内側収容溝312が設けられた部分では、凹形状となっている。
圧迫部313が含まれる端部の外周面(円形部分)と、隣り合う2つの内側収容溝312の間に位置する円弧状の外面とは、一連である。これらは、円柱の側面から内側収容溝312分を取り除いた曲面に相当する。そうした一連の曲面は、キー内側保持部31の軸心からの距離(半径)が等しく、クラッチハブ15の円筒部151の内周面を摺動可能な摺動面314となっている。
この摺動面314を構成する部分の外径は、キー内側保持部31の外径の最大値である最大外径に相当し、図からも明らかであるが、底部153の貫通孔153aの内径(最大内径でもあり最小内径でもある)を十分に上回っている。
クラッチハブ15の円筒部151には、120°ピッチで、3箇所の外側収容溝154が設けられている。外側収容溝154は図3A、図3C、図3Dに示されるとおり円弧状の断面形状をなし、円筒部151の軸方向に沿って、円筒部151の内周に、軸方向の全長にわたって、設けられている。
そして、キー内側保持部31と円筒部151との相対回転位置を所定のものにすれば、図3C、図3Dに良好に示されるように、キー内側保持部31の内側収容溝312と円筒部151の外側収容溝154とで、断面が扇状となる一連の空間を形成する。
結合キー33は、例えば、焼結材や鋳鉄等の脆性材で製造されている。結合キー33は、板状部331と突起部332とからなる、断面L字状(図2、図3B参照)の部材である。
板状部331は湾曲した板体であり、その外形は外側収容溝154の内面形状に倣っている。板状部331の径方向の板厚は外側収容溝154の深さをわずかに(クリアランス分)下回り、周方向の幅寸法も外側収容溝154の内法幅をわずかに(クリアランス分)下回る。そして、図3C、図3Dに示されるとおり、板状部331は外側収容溝154に嵌着される。
突起部332は、円弧状に湾曲した棒状体であり、軸方向における板状部331のフランジ部152側の端部において、板状部331の径方向内側に連接されて、板状部331と一連かつ一体になっている。
なお、板状部331と突起部332との間にはV溝状の切り欠き333が形成されており、切り欠き333は、結合キー33の端面における板状部331と突起部332の境界ともなっている。
突起部332の軸方向に沿った板状部331からの突き出し寸法は、内側収容溝312の深さをわずかに(クリアランス分)下回る。また、突起部332の周方向長さは内側収容溝312の内法幅をわずかに(クリアランス分)下回る。そして、図3A、図3Cに示されるとおり、突起部332を内側収容溝312にはめ合わせとされる。
ただし、内側収容溝312は内側収容溝312の短手方向(すなわち周方向)に沿った突起部332の相対移動を規制するが、内側収容溝312は内側収容溝312の長手方向(すなわち軸方向)に沿った突起部332の相対移動までは規制しない。
図2および図3Bに示すように、板状部331と底部153とが当接し、突起部332と圧迫部313とが当接している。内側収容溝312の長手方向に沿った結合キー33の位置は、底部153と圧迫部313とによって挟持されることで定まる。
結合キー33においては、板状部331が外側収容溝154に嵌着され(図3D参照)、突起部332が内側収容溝312にはめ合わされ(図3C参照)、突起部332が圧迫部313によって押圧され、板状部331が底部153に当接している(図3B参照)。
このため、クラッチハブ15とキー内側保持部31の相対回転が結合キー33によって阻止されている。従って、クラッチハブ15を回転させれば、キー内側保持部31を同方向に回転させることができる。つまり、結合キー33は、クラッチハブ15とキー内側保持部31とを連結してクラッチハブ15からキー内側保持部31への動力伝達を媒介する。
結合キー33が、クラッチハブ15に設けられた外側収容溝154と、キー内側保持部31に設けられた内側収容溝312とにはめ込まれることでクラッチハブ15とキー内側保持部31とを連結する構成であるから、クラッチハブ15とキー内側保持部31とを連結するための構造が複雑化しない。
キー内側保持部31は、上述したように回転軸21と螺合している。その螺合形態は右ねじであるので、キー内側保持部31を図3A、C、Dにおける時計回りに回せば、キー内側保持部31を図3Bにおいて右方向に移動させることになるが、その移動は結合キー33によって阻まれる。このため、クラッチハブ15と共にキー内側保持部31を図3A、図3C、図3Dにおける時計回り方向に回転させれば、回転軸21を同方向に回転させることができる。
なお、このときにキー内側保持部31にはこれを右方向に移動させる軸力が生じ、その力が結合キー33の突起部332に及ぼされるが、回転軸21が回転する限りは軸力は過大にならず、結合キー33が破損するおそれはない。
次に、本実施形態の動力伝達装置10の作動を説明する。
電磁石12が非通電状態になっている場合には、電磁石12の電磁力が生じない。このため、アーマチュア14は、板バネ16の付勢力によってプーリ11の端面部113から所定間隔離れた位置に保持される。
これにより、エンジン6からの回転駆動力はVベルト7を介してプーリ11に伝達されるだけで、アーマチュア14およびクラッチハブ15へは伝達されず、プーリ11だけがボールベアリング17上で空転する。すなわち、駆動対象装置である圧縮機2は停止している。
これに対して、電磁石12が通電状態になっている場合には、電磁石12の電磁力が発生する。当該電磁力によって、アーマチュア14が板バネの付勢力に抗してプーリ11の端面部113側に吸引されることで、アーマチュア14がプーリ11に吸着される。これにより、プーリ11の回転がアーマチュア14へ伝達されて、板バネ16、クラッチハブ15および連結機構30を含んで構成される従動側回転体13が回転する。
この際、圧縮機2にロックが生じていなければ、クラッチハブ15の回転が、結合キー33を介してキー内側保持部31に伝わり、さらにキー内側保持部31から圧縮機2の回転軸21に伝達される。なお、この回転方向は、キー内側保持部31を図3A、図3C、図3Dにおける時計回り方向に回す方向である。
このように回転軸21が回転駆動されることで、圧縮機2が作動する。すなわち、エンジン6から出力された回転駆動力が、動力伝達装置10を介して圧縮機2に伝達されることで、圧縮機2が作動する。
一方、圧縮機2に焼き付き等によってロックが生じ、回転軸21が停止して回転できない場合には、キー内側保持部31の回転が回転軸21によって阻まれる。従って、回転軸21とクラッチハブ15、結合キー33およびキー内側保持部31との間に作用するトルクが増大する。このトルクが非常に大きくなると、キー内側保持部31が回転軸21に対して回転するので、キー内側保持部31と回転軸21との螺合に由来する軸力が発生し、これがキー内側保持部31に作用する。
この軸力は、キー内側保持部31の圧迫部313が結合キー33の突起部332を押圧して、板状部331を底部153に押し付ける力として、結合キー33に及ぼされる。圧迫部313が突起部332を押圧する力が結合キー33の耐破壊強度に対して過大になると、結合キー33が破損する。この破損は脆性破壊によるもので、その際に強度が相対的に低い、V溝状の切り欠き333が破壊の起点となるので、突起部332が板状部331から切り離されるように破損する。なお、クラッチハブ15やキー内側保持部31等は、結合キー33よりも十分に強靱な材質からなるので、結合キー33以外の部分が破損することはない。
結合キー33が破損すると、クラッチハブ15とキー内側保持部31との連結が解除され、クラッチハブ15が回転軸21から切り離される。
このため、プーリ11の回転が、アーマチュア14およびクラッチハブ15に伝達されるだけで、回転軸21には伝達されず、プーリ11、アーマチュア14、クラッチハブ15が回転軸21上で空転する。すなわち、エンジン6から圧縮機2への回転駆動力の伝達が遮断される。よって、駆動対象装置である圧縮機2のロックにより駆動源側に過大な負荷がかかってしまうことは防止される。
回転軸21が回転できない場合に結合キー33を破損させる力が、キー内側保持部31と回転軸21との螺合によってキー内側保持部31に作用する軸力に由来するので、構成が簡単でありながら、クラッチハブ15と回転軸21との間に作用するトルクが限界値を超えたときには確実に結合キー33が破損する。
しかも、結合キー33には、V溝状の切り欠き333が設けられていて、この切り欠き333が破損の起点となるから、クラッチハブ15と回転軸21との間に作用するトルクが限界値を超えたときには、より速やかにまた確実に結合キー33が破損する。
クラッチハブ15とキー内側保持部31との連結が解除されることによりクラッチハブ15が回転軸21から切り離されるが、キー内側保持部31はクラッチハブ15の円筒部151の内側に位置して回転軸21に取り付けられたままである。
そして、キー内側保持部31の摺動面314を構成する部分の外径は、クラッチハブ15の底部153の貫通孔153aの内径を上回っているので、キー内側保持部31は貫通孔153aを通過できない。すなわち、キー内側保持部31はクラッチハブ15が回転軸21の先端側に脱落するのを防止する。したがって、カバーのような部品を要さずに、クラッチハブ15の脱落を防止できる。
以上の通り、本実施形態の動力伝達装置10によれば、駆動対象装置である圧縮機2が焼き付き等によってロックした場合には、動力伝達装置10から駆動対象装置への回転駆動力の伝達を速やかに遮断するから、駆動対象装置のロックにより駆動源側に過大な負荷がかかってしまうことは防止される。
また、クラッチハブ15が回転軸21から切り離されても、回転軸21に取り付けられたままのキー内側保持部31が、クラッチハブ15が回転軸21の先端側に脱落するのを防止する。したがって、カバーのような部品を要さずに、クラッチハブ15の脱落を防止できる。
(他の実施形態)
なお、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した範囲内において適宜変更が可能である。また、また、上記実施形態において、実施形態を構成する要素は、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではない。また、上記実施形態において、実施形態の構成要素の個数、数値、量、範囲等の数値が言及されている場合、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されるものではない。特に、ある量について複数個の値が例示されている場合、特に別記した場合および原理的に明らかに不可能な場合を除き、それら複数個の値の間の値を採用することも可能である。また、上記実施形態において、構成要素等の形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に特定の形状、位置関係等に限定される場合等を除き、その形状、位置関係等に限定されるものではない。また、本発明は、上記実施形態に対する以下のような変形例も許容される。なお、以下の変形例は、それぞれ独立に、上記実施形態に適用および不適用を選択できる。すなわち、以下の変形例のうち明らかに矛盾する組み合わせを除く任意の組み合わせを、上記実施形態に適用することができる。
(変形例1)
棒状の結合キーを用いる例を変形例1として説明する。なお、実施形態と共通の部分については同符号を使用して説明を省略する。
図4A、図4B、図4C、図4Dに示すように、本例の動力伝達装置100においては、棒状の焼結材からなる結合キー330を用いている。結合キー330は断面形状が略長方形のバーである。結合キー330は、クラッチハブ150とキー内側保持部310との間に挟まれるようにして、長手方向が回転軸21の中心線に沿うように配置される。
クラッチハブ150には、回転軸21の中心線と平行状に形成された外側収容溝150aが設けられており、ここに結合キー330の長手方向の略半身を収容する。
キー内側保持部310は円筒状をなし、内周に設けられた雌ねじ310aにより回転軸21に螺合して、座面310cをクラッチハブ150の底部153に当接させている。また、外周部には、中心線と平行状に形成された内側収容溝310bが設けられている。内側収容溝310bを除くキー内側保持部310の外周面は摺動面310dとなっている。
この内側収容溝310bは、結合キー330の外側収容溝150aに収まらない部分を収容する。外側収容溝150aと内側収容溝310bとで共同して結合キー330を収容するので、クラッチハブ150とキー内側保持部310の相対回転が結合キー330によって阻まれる。
本例の動力伝達装置100にあっては、実施形態の動力伝達装置10と同様、電磁石12が非通電状態になっている場合には、駆動対象装置である圧縮機2への動力伝達が行われず、圧縮機2は停止している。また、電磁石12が通電状態になっている場合には、駆動対象装置である圧縮機2への動力伝達が行われ、圧縮機2は作動する。
一方、圧縮機2にロックが生じ、回転軸21が回転できない場合には、キー内側保持部310の回転が回転軸21によって阻まれる。従って、回転軸21とクラッチハブ150、結合キー330およびキー内側保持部310との間に作用するトルクが増大する。このトルクが非常に大きくなると、このトルクによりキー内側保持部310が剪断破損する。なお、クラッチハブ150およびキー内側保持部310は、結合キー330よりも十分に強靱な材質からなるので、結合キー330以外の部分が破損することはない。
この結合キー330の破損によりクラッチハブ150とキー内側保持部310との連結が解除され、クラッチハブ150が回転軸21から切り離される。よって、駆動対象装置である圧縮機2のロックにより回転軸21が停止した際に駆動源側に過大な負荷がかかってしまうことは防止される。
クラッチハブ150とキー内側保持部310との連結が解除されることによりクラッチハブ150が回転軸21から切り離されるが、キー内側保持部310はクラッチハブ150の内側に位置して回転軸21に取り付けられたままである。
そして、キー内側保持部310の摺動面310dの外径は貫通孔153aの内径を上回っているので、キー内側保持部310はクラッチハブ150が回転軸21の先端側に脱落するのを防止する。したがって、カバーのような部品を要さずに、クラッチハブ150の脱落を防止できる。
また、結合キー330が、クラッチハブ150に設けられた外側収容溝150aと、キー内側保持部310に設けられた内側収容溝310aとにはめ込まれることでクラッチハブ150とキー内側保持部310とを連結する構成であるから、クラッチハブ150とキー内側保持部310とを連結するための構造が複雑化しない。
この変形例1のように構成しても上記のとおりの効果が得られ、また実施形態と同様の効果も奏する。
(変形例2)
棒状の結合キーを用いる場合において、実施形態と同様の軸力である圧迫力によって結合キーを破損させる構成も可能である。その一例を変形例2として説明する。なお、実施形態または変形例1と共通の部分については、それらと同符号を使用して説明を省略する。
図5に示すように、本例にあっては、キー内側保持部310は座面310cをクラッチハブ150の底部153に当接させておらず、座面310cと底部153とには適宜の間隔がある。
結合キー330には、その中央部を横断する方向に沿って、V溝状の切り欠き330aが設けられている。
結合キー330が外側収容溝150aと内側収容溝310bとによって収容されるのは変形例1と同様である。ただし、結合キー330は一端を内側収容溝310bの端面310eによって圧迫されて、他端をクラッチハブ150の底部153に当接させている点が変形例1とは異なる。
また、クラッチハブ150とキー内側保持部310の相対回転が結合キー330によって阻まれるのも変形例1と同様である。
本例の動力伝達装置101にあっては、電磁石12が非通電状態になっている場合の動作も、電磁石12が非通電状態になっている場合の動作も、実施形態の動力伝達装置10並びに変形例1の動力伝達装置100と同様である。
一方、圧縮機2にロックが生じ、回転軸21が回転できない場合には、キー内側保持部310の回転が回転軸21によって阻まれる。そのため、回転軸21とクラッチハブ150、結合キー330およびキー内側保持部310との間に作用するトルクが増大する。このトルクが過大になると、キー内側保持部310が回転軸21に対して回転するので、キー内側保持部310と回転軸21との螺合に由来する軸力が発生する。
この軸力は、キー内側保持部310が結合キー330を押圧して底部153に押し付ける力として、結合キー330に作用する。これにより結合キー330が座屈して破損する。
その際には、強度が相対的に低い、V溝状の切り欠き330aが破壊の起点となる。
なお、クラッチハブ150やキー内側保持部310等は、結合キー33よりも十分に強靱な材質からなるので、結合キー330以外の部分が破損することはない。
結合キー330が破損すると、クラッチハブ150とキー内側保持部310との連結が解除され、クラッチハブ150が回転軸21から切り離される。よって、駆動対象装置である圧縮機2のロックにより回転軸21が停止した際に駆動源側に過大な負荷がかかってしまうことは防止される。
クラッチハブ150とキー内側保持部310との連結が解除されることによりクラッチハブ150が回転軸21から切り離されるが、キー内側保持部310はクラッチハブ150の内側に位置して回転軸21に取り付けられたままである。
そして、キー内側保持部310の摺動面310dの外径は貫通孔153aの内径を上回っているので、キー内側保持部310はクラッチハブ150が回転軸21の先端側に脱落するのを防止する。したがって、カバーのような部品を要さずに、クラッチハブ150の脱落を防止できる。
この変形例2のように構成しても上記のとおりの効果が得られ、また実施形態または変形例1と同様の効果も奏する。
(まとめ)
上記各実施形態の一部または全部で示された第1の観点によれば、従動側回転体は、クラッチハブと、キー内側保持部と、結合キーとを有し、前記クラッチハブは、筒形状の筒部と、前記筒部の一方の端部に連接された底部とを有し、前記底部には貫通孔が設けられており、前記回転軸が前記貫通孔を貫通して先端側部分を前記筒部内に至らせ、前記従動側回転体が前記駆動側回転体に連結されると前記駆動側回転体と共に回転し、前記キー内側保持部は、前記筒部の内側に位置し、かつ、前記底部を基準として前記回転軸の前記先端側部分と同じ側において、前記回転軸に取り付けられ、前記キー内側保持部の最大外径は前記貫通孔の最大内径を上回り、前記結合キーは、前記クラッチハブと前記キー内側保持部とを連結して前記クラッチハブから前記キー内側保持部への動力伝達を媒介し、前記回転軸がロックにより停止すると、前記結合キーが破損して前記クラッチハブと前記キー内側保持部の連結が解除される。
また、第2の観点によれば、前記キー内側保持部は前記回転軸に螺合しており、前記回転軸がロックにより停止すると、前記キー内側保持部は前記回転軸に対して相対回転し、その際に前記螺合に由来して前記キー内側保持部に作用する軸力が前記結合キーに及ぼされて前記結合キーが破損する。
このようになっていることで、回転軸がロックにより停止すると、クラッチハブと回転軸、キー内側保持部および結合キーとの間に作用するトルクが非常に大きくなり、キー内側保持部は回転軸に対して相対回転する。すると、回転軸との螺合により、キー内側保持部を回転軸の軸方向に移動させる軸力がキー内側保持部に作用する。この軸力が結合キーに及ぼされて結合キーが破損する。回転軸が回転停止となれば、キー内側保持部に軸力が作用し結合キーが破損するので、構成が簡単でありながら、クラッチハブとキー内側保持部との間に作用するトルクが限界値を超えたときには確実に結合キーが破損する。
また、第3の観点によれば、前記結合キーには、溝状の切り欠きが設けられている。結合キーに溝状の切り欠きを設けると、その部分の強度が相対的に低下するので、破損の起点となり易い。よって、クラッチハブと回転軸、キー内側保持部および結合キーとの間に作用するトルクが限界値を超えたときには、より速やかにまた確実に結合キーが破損する。
また、第4の観点によれば、前記結合キーは、前記クラッチハブに設けられた外側収容溝と、前記キー内側保持部に設けられた内側収容溝とに、はめ込まれることで、前記クラッチハブと前記キー内側保持部とを連結する。
結合キーが、クラッチハブに設けられた外側収容溝と、キー内側保持部に設けられた内側収容溝とにはめ込まれることでクラッチハブとキー内側保持部とを連結する構成であるから、クラッチハブとキー内側保持部とを連結するための構造が複雑化しない。
21 回転軸
15、150 クラッチハブ
31、310 キー内側保持部
33、330 結合キー
151 筒部
153 底部
151a 貫通孔
150a、154 外側収容溝
310b、312 内側収容溝
330a、333 切り欠き

Claims (4)

  1. 駆動源(6)から出力される回転駆動力を駆動対象装置(2)に伝達する動力伝達装置であって、
    前記駆動源から出力される回転駆動力によって回転する駆動側回転体(11)と、
    前記駆動側回転体に連結されることによって前記駆動対象装置の回転軸(21)と共に回転する従動側回転体(13)と、
    前記従動側回転体を前記駆動側回転体に連結させる電磁力を発生させる電磁石(12)と、を備え、
    前記従動側回転体は、クラッチハブ(15、150)と、キー内側保持部(31、310)と、結合キー(33、330)とを有し、
    前記クラッチハブは、筒形状の筒部(151)と、前記筒部の一方の端部に連接された底部(153)とを有し、
    前記底部には貫通孔(153a)が設けられており、
    前記回転軸が前記貫通孔を貫通して先端側部分を前記筒部内に至らせ、
    前記従動側回転体が前記駆動側回転体に連結されると前記駆動側回転体と共に回転し、
    前記キー内側保持部は、前記筒部の内側に位置し、かつ、前記底部を基準として前記回転軸の前記先端側部分と同じ側において、前記回転軸に取り付けられ、
    前記キー内側保持部の最大外径は前記貫通孔の最大内径を上回り、
    前記結合キーは、前記クラッチハブと前記キー内側保持部とを連結して前記クラッチハブから前記キー内側保持部への動力伝達を媒介し、
    前記回転軸がロックにより停止すると、前記結合キーが破損して前記クラッチハブと前記キー内側保持部の連結が解除されることを特徴とする動力伝達装置。
  2. 前記キー内側保持部は前記回転軸に螺合しており、
    前記回転軸がロックにより停止すると、前記キー内側保持部は前記回転軸に対して相対回転し、その際に前記螺合に由来して前記キー内側保持部に作用する軸力が前記結合キーに及ぼされて前記結合キーが破損することを特徴とする請求項1に記載の動力伝達装置。
  3. 前記結合キーには、溝状の切り欠き(330a、333)が設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の動力伝達装置。
  4. 前記結合キーは、前記クラッチハブに設けられた外側収容溝(150a、154)と、
    前記キー内側保持部に設けられた内側収容溝(310b、312)とに、はめ込まれることで、前記クラッチハブと前記キー内側保持部とを連結することを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載の動力伝達装置。
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